JP4120756B2 - ベルトテンション付与装置及び該ベルトテンション付与装置を備えた記録装置 - Google Patents

ベルトテンション付与装置及び該ベルトテンション付与装置を備えた記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動モータの駆動軸と、少なくとも2以上の回動軸とに係回される無端ベルトに所定のテンションを付与するベルトテンション付与装置に関する。また、本発明は、当該ベルトテンション付与装置を備えた、被記録材に記録を行う記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
駆動モータの駆動軸と、複数の回動軸とに係回されることによって当該複数の回動軸へ駆動モータの動力を伝達する無端ベルトは、そのテンション状態によって動力伝達の善し悪し、特に、高速稼働時の安定性が決まる為、無端ベルトには適切なテンションが与えられることが望ましい。従って、無端ベルトのテンション状態を適切に保つべく、例えば任意の2つの回動軸の間にテンション調節用の従動ローラを設け、該従動ローラによってテンションを調節する構成が用いられることがある。
【0003】
より詳しくは、前記従動ローラはテンション増加方向及び減少方向に変位可能に設けられ、且つ、付勢手段(例えば、ばね)によってテンション増加方向に常に付勢された状態となっている。従って、無端ベルトは、この様に構成された従動ローラにより、無端ベルトのテンションと、付勢手段との付勢力とがバランスした状態で稼働する様になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の様な従動ローラを設けると、該従動ローラはテンション増加方向及び減少方向に変位可能となっている為、高速稼働時にベルトの駆動状態が不安定となる場合があると同時に、該従動ローラを設けることによってコスト高となる。
【0005】
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は、高速稼働時に高い安定性を発揮し得るベルトテンション付与装置を低コストに得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るベルトテンション付与装置は、駆動モータの駆動軸と、少なくとも2以上の回動軸とに係回される無端ベルトに所定のテンションを付与するベルトテンション付与装置であって、前記駆動軸を挿通し、且つ、前記駆動モータをテンション増加方向及びテンション減少方向にスライド可能とする、前記駆動モータを取り付けるフレーム部材に延設されるガイド孔と、前記駆動モータをテンション増加方向に付勢する付勢手段と、前記無端ベルトのテンションと前記付勢手段の付勢力とのバランス状態において前記駆動モータを前記フレーム部材に固定する固定手段とからなることを特徴とする。
【0007】
本態様によれば、無端ベルトにテンション調節用の従動ローラを設けることなく、低コストに、高速稼働時においても高い安定性を発揮し得るベルトテンション付与装置を得ることができる。即ち、駆動軸に無端ベルトが係回される駆動モータが、該駆動モータを取り付けるフレーム部材に、無端ベルトのテンション増加方向及び減少方向にスライド可能に設けられていると共に、当該駆動モータは付勢手段によってテンション増加方向に付勢されていて、当該付勢手段の付勢力によってテンションが付与される様になっている。
【0008】
そして、ベルトテンション付与装置は、無端ベルトのテンションと前記付勢手段の付勢力とがバランスした状態において前記駆動モータをフレーム部材に対して固定する固定手段を備えている。従って、当該固定手段により、高速稼働時にも前記駆動モータはその位置を変位させることなく、以て高い安定性を発揮し得ると共に、目的とする適切なテンションが得られた状態を、長期に渡って安定して維持することが可能となる。
【0009】
本発明の第2の態様に係るベルトテンション付与装置は、第1の態様において、前記ガイド孔内周と摺動する前記駆動軸の軸受部外周と、前記ガイド孔内周とのクリアランスが小なる様に構成されていることを特徴とする。本態様によれば、前記ガイド孔内周と摺動する前記駆動軸の軸受部外周と、前記ガイド孔内周とのクリアランスが小なる様に構成されているので、これによって前記駆動モータはがたつきなくスライドし、従って前記駆動モータの固定位置がばらつくことなく一様に定まり、以て目的とするテンション状態を確実に実現することができる。
【0010】
本発明の第3の態様に係るベルトテンション付与装置は、第1のまたは第2の態様において、前記固定手段が、前記フレーム部材において前記ガイド孔の延設方向と平行に延設されたねじ挿通孔と、該ねじ挿通孔に挿通され、前記駆動モータに穿設されたねじ孔と螺嵌する固定ねじと、からなり、前記付勢手段が、前記駆動モータに設けられた第1のばね掛止部と、前記フレーム部材に設けられた第2のばね掛止部と、の間に取り付けられる引っ張りコイルばねからなることを特徴とする。
【0011】
本態様によれば、前記固定手段が前記駆動モータに穿設されたねじ孔と螺嵌する固定ねじであるので、前記駆動モータの固定手段を簡単な構成で安価に構成することができると共に、前記付勢手段が引っ張りコイルばねからなるので、当該付勢手段についても簡単な構成で安価に構成することができる。
【0012】
本発明の第4の態様に係るベルトテンション付与装置は、第3の態様において、前記第1のばね掛止部が、前記フレーム部材において前記ガイド孔の延設方向と平行に延設されたピン挿通孔に挿通し、且つ、先端部に形成されたねじ部が前記駆動モータに形成されたねじ孔と螺嵌するピン部材からなることを特徴とする。
【0013】
本態様によれば、前記第1のばね掛止部が、前記ガイド孔の延設方向と平行に延設されたピン挿通孔に挿通するピン部材からなるので、当該ピン挿通孔及びピン部材により、前記駆動モータのスライド方向を更に確実に規制することが可能となる。
【0014】
本発明の第5の態様に係るベルトテンション付与装置は、第4の態様において、前記ピン部材と前記ピン挿通孔内周とのクリアランスが小なる様に構成されていることを特徴とする。
【0015】
本態様によれば、前記ピン部材と前記ピン挿通孔内周とのクリアランスが小なる様に構成されているので、これによって前記ピン部材はがたつき無くスライドし、従ってより一層確実に前記駆動モータのスライド方向を規制することが可能となる。
【0016】
本発明の第6の態様に係るベルトテンション付与装置は、第4のまたは第5の態様において、前記ピン部材が、前記フレーム部材を前記駆動モータとの間で挟圧しつつ前記駆動モータに形成されたねじ孔と螺嵌することによって前記固定手段を兼用する様構成されていることを特徴とする。
【0017】
本態様によれば、前記ピン部材が前記フレーム部材を前記駆動モータとの間で挟圧しつつ前記駆動モータに形成されたねじ孔と螺嵌することによって前記固定手段を兼用する様構成されているので、これによって前記駆動モータを前記フレーム部材に対してより一層強固に固定することができる。
【0018】
本発明の第7の態様に係るベルトテンション付与装置は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、前記駆動モータが、前記ガイド孔の延設方向に真っ直ぐ付勢されていることを特徴とする。
【0019】
本態様によれば、前記駆動モータは前記ガイド孔の延設方向に真っ直ぐ付勢されているので、これによって前記ガイド孔内周と摺動する前記駆動軸或いは前記駆動軸の軸受部等が前記ガイド孔の内周に強く圧接せず、前記付勢手段の付勢力を少ない伝達ロスで前記無端ベルト与えることができ、以て目的とするテンション状態を実現することができる。
【0020】
本発明の第8の態様に係る記録装置は、被記録材に記録を行う記録部と、該記録部へ被記録材を一定ピッチで搬送する搬送駆動ローラと、前記記録部によって記録の行われた被記録材を排紙する排紙駆動ローラと、前記搬送駆動ローラ及び前記排紙駆動ローラを駆動する、第1から第7の態様のいずれかに係る前記駆動モータと、を備えた記録装置であって、前記搬送駆動ローラを回動させる歯車と、前記排紙駆動ローラを回動させる歯車と、前記駆動モータの駆動軸に設けられたピニオン歯車と、に係回された無端ベルトにテンションを付与する、第1から第7の態様のいずれかに係るベルトンテンション付与装置を備えたことを特徴とする。
【0021】
本態様によれば、被記録材に記録を行う記録装置が、搬送駆動ローラを回動させる歯車と、排紙駆動ローラを回動させる歯車と、駆動モータの駆動軸に設けられたピニオン歯車と、に係回された無端ベルトにテンションを付与する、第1から第7の態様のいずれかに係るベルトンテンション付与装置を備えているので、被記録材に記録を行う記録装置において前述した第1から第7の態様のいずれかと同様な作用効果を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
<インクジェットプリンタの装置本体の構成>
以下、図1乃至図4を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの装置本体の構成について説明する。ここで、図1は当該インクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と略称する)100の装置本体の外観斜視図であり、図2は同分解斜視図、図3は同側断面図、図4は同正面図である。
【0023】
図1及び図2において、プリンタ100は装置本体が複数のユニットに分割され、且つ、当該複数のユニットが合体することによって装置本体が構成される。図中、符号1は被記録材としての用紙P(図3参照)或いはロール紙(図示せず)を給送可能な給紙装置としての給紙ユニットを、符号20はインクジェット記録ヘッド24(図3参照)を有するキャリッジ22を備えるキャリッジユニットを、符号60は被記録材を搬送する搬送ユニットを、符号80はインクジェット記録ヘッド24のメンテナンスを行うインクシステムユニットを示していて、プリンタ100の装置本体は図2に示す様にこれら4つのユニットに分割され、且つ、これら4つのユニットが図1に示す様に合体することによって構成される。尚、本実施形態においては、キャリッジユニット20及びインクシステムユニット80が、それぞれ搬送ユニット60の上側及び右側(図4において右側)に連結し、給紙ユニット1が、キャリッジユニット20の背面側に連結することによって4つのユニットが合体する様構成されている。
【0024】
次に、図3を参照しつつ、プリンタ100の用紙搬送経路について説明する。尚、以下では、図3の左側(プリンタ100の後方側)を「上流側」と言い、図3の右側(プリンタ100の前方側)を下流側と言うこととする。プリンタ100は上流にホッパ6を備え、該ホッパ6上に単票紙としての用紙Pを傾斜姿勢で堆積・収納する。ホッパ6は上部に位置する回動支点(図示せず)を中心に図3の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、回動することにより、下部が給紙ローラ3に対して圧接及び離間動作する様になっている。また、ホッパ6は用紙Pの幅方向にスライド可能な可動ガイド4を備え(図1参照)、固定ガイド5(図1参照)と共に、堆積された用紙Pの側端をガイドする。そして、堆積された用紙Pの最上位のものは、ホッパ6が給紙ローラ3に対して圧接動作を行い、当該圧接状態において給紙ローラ3が回動することによって下流側に繰り出される。給紙ローラ3は側面視略D形の形状をなし、回動軸3aが回動駆動されることによって回動する。当該給紙ローラ3は、印刷動作時にはその平坦部が用紙Pに対向する状態に制御され(図3の状態)、これによって用紙Pの搬送負荷の発生を防止する様になっている。
【0025】
次に、給紙ローラ3から下流の下側には板状体としての紙案内67が略水平に設けられ、給紙ローラ3によって繰り出された用紙Pの先端が該紙案内67に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内される。紙案内67から下流には回動駆動される搬送駆動ローラ62と、該搬送駆動ローラ62に圧接する搬送従動ローラ63とが設けられ、用紙Pは、当該搬送駆動ローラ62と搬送従動ローラ63とにニップされて、一定ピッチで下流側に搬送される。
【0026】
搬送従動ローラ63は搬送従動ローラホルダ64の下流側において軸支されていて、当該搬送従動ローラホルダ64は、回動軸64aを中心に図3の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、図示しないねじりコイルばねによって搬送従動ローラ63が常に搬送駆動ローラ62に圧接する方向(図3の時計方向)に回動付勢されている。尚、搬送駆動ローラ62は主走査方向に長い回動軸からなり、従って本実施形態においては搬送駆動ローラ62と、該搬送駆動ローラ62の回動軸とは同じものとなっている。
【0027】
次に、最も一桁側(図2の右手前側)に位置する搬送従動ローラホルダ64近傍には、用紙Pの通過を検出する、センサ本体部36bと検出子36aとからなる用紙検出器36が配設されている。検出子36aは側面視略「く」の字の形状をなし、その中央付近の回動軸36cを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられている。検出子36aの上方に位置するセンサ本体部36bは発光部(図示せず)及び該発光部からの光を受ける受光部(図示せず)を備え、検出子36aの回動軸36cから上側が、その回動動作により、前記発光部から前記受光部に向かう光の遮断及び通過を行う様になっている。従って、図3に示す様に用紙Pの通過に伴って検出子36aが上方に押し上げられるように回動すると、検出子36aの上側がセンサ本体部36bから外れ、これによって前記受光部が受光状態となって、用紙Pの通過を検出する様になっている。
【0028】
続いて、搬送駆動ローラ62の下流には、プラテン66及びインクジェット記録ヘッド24が上下に対向する様に配設されている。プラテン66は主走査方向に長く(図2参照)、搬送駆動ローラ62の回動によってインクジェット記録ヘッド24の下へ搬送される用紙Pは、プラテン66によって下から支持される。インクジェット記録ヘッド24はインク・カートリッジ23を搭載するキャリッジ22の底部に設けられ、該キャリッジ22は、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸25にガイドされながら主走査方向に往復動する。尚、本実施形態においてインク・カートリッジ23は図4に示す様に4つのカートリッジ、即ち、4色のインク(ブラック、イエロー、シアン、マゼンダ)がそれぞれ別個独立に充填された4つのカートリッジからなり、それぞれが別個独立に交換可能となっている。
【0029】
次に、インクジェット記録ヘッド24から下流はプリンタ100の排紙部となっていて、排紙駆動ローラ65と、排紙従動ローラ31と、排紙補助ローラ32とが配設されている。排紙駆動ローラ65は回動駆動される排紙駆動ローラ軸65aの軸方向に渡って複数個取り付けられ(図4参照)、排紙従動ローラホルダ31aに軸支される排紙従動ローラ31は、排紙駆動ローラ65に軽く圧接することによって従動回動する様に設けられている。従ってインクジェット記録ヘッド24によって印刷の行われた用紙Pは、排紙駆動ローラ65と排紙従動ローラ31とによってニップされた状態で排紙駆動ローラ65が回動することにより、排紙方向(図3の矢印方向)に排出される。尚、排紙補助ローラホルダ32aに軸支される排紙補助ローラ32は、排紙従動ローラ31のやや上流側に設けられ、用紙Pをやや下方に押しつける様にして用紙Pのプラテン66からの浮き上がりを防止し、以て用紙Pとインクジェット記録ヘッド24との距離を規制している。
【0030】
ここで、以上説明したホッパ6,可動ガイド4,固定ガイド5,給紙ローラ3は、図1及び図2に示す前述の給紙ユニット1に設けられている。給紙ユニット1は、図2に示す様にホッパ6を挟んで左右に立設配置される、略柱形状をなす取付部右2aと取付部左2bとを備えた給紙ユニットフレーム2によってその基体が構成され、前記ホッパ6,給紙ローラ3の回動軸3a等が、当該給紙ユニットフレーム2に設けられている。そして、給紙ユニット1は、取付部2a及び取付部2bの上部においてキャリッジユニット20の背面側に連結される。
【0031】
次に、前記紙案内67,搬送駆動ローラ62,搬送従動ローラホルダ64,排紙駆動ローラ軸65aは、図1及び図2に示す搬送ユニット60に設けられている。搬送ユニット60は図2に示す様に平面視略コの字形の形状をなす搬送ユニットフレーム61によって基体が構成され、後方にプリンタ100の電源供給部である電源ユニット68を備え、前方において排紙駆動ローラ軸65aを、本体中程において搬送駆動ローラ62を軸支し、また、前方上部にプラテン66を、中程上部に搬送従動ローラホルダ64を備えている。また、搬送ユニット60は左側下部に、給紙ローラ3と、搬送駆動ローラ62と、排紙駆動ローラ65と、後述するポンプ装置82と、ブレードユニット84とのこれらの共通の駆動源となる駆動モータ69(図4参照)を備えている。駆動モータ69から、給紙ローラ3、搬送駆動ローラ64、及び排紙駆動ローラ65への動力伝達は、搬送ユニット60の左側面に設けられる、後述する動力伝達装置50によって行われ、搬送ユニット60の右側面に設けられるポンプ装置82及びブレードユニット84への動力伝達は、排紙駆動ローラ軸65aを介して、該排紙駆動ローラ軸65aの右側端に設けられる図示しない動力伝達装置(歯車装置)によって行われる様になっている。
【0032】
搬送ユニット60の右側部に連結される、インクジェット記録ヘッド24のメンテナンス手段としてのインクシステムユニット80は、図2に示す様に搬送ユニットフレーム61の右側面に連結される、ユニットの基体となるフレーム81を備え、該フレーム81に、キャップ装置83,ポンプ装置82,ブレードユニット84を備えている。キャップ装置83はキャリッジ22がホームポジション(図4のa領域内)に移動した際にインクジェット記録ヘッド24をキャップしてノズル面(図示せず)を保護し、ポンプ装置82は当該キャップ状態のキャップ装置83に負圧を供給し、インクジェット記録ヘッド24のノズル開口からのインク吸引を行う。また、ブレードユニット84はキャリッジ22の往復動領域を横切る位置と往復動領域から退避する位置とを移動可能となっていて、キャリッジ22の往復動領域を横切る位置に移動し、そしてキャリッジ22が印字領域(図4のa領域)からホームポジション(図4のa領域内)に移動することにより、或いは、その逆方向に移動することにより、インクジェット記録ヘッド24のノズル面(図示せず)を払拭することによりクリーニングを行う。
【0033】
そして、前記キャリッジガイド軸25及び用紙検出器36は、キャリッジユニット20に設けられている。キャリッジユニット20は、図2に示す様に主フレーム21aと、該主フレーム21aの両サイドに立設されるサイドフレーム右21b及びサイドフレーム左21cとによって基体が構成され、後方において前記キャリッジガイド軸25を軸支している。
【0034】
また、図4に示す様にキャリッジユニット20はユニット左側背面にキャリッジモータ27を備え、該キャリッジモータ27には駆動プーリ28が取り付けられている。そして、ユニット右側には従動プーリ29を備え、駆動プーリ28と従動プーリ29との間にはキャリッジベルト26が掛架されていて、該キャリッジベルト26の一部が、キャリッジ22に固定されている。従ってキャリッジ22は、キャリッジモータ27の回動によって主走査方向(図4の左右方向)に往復動する。
【0035】
尚、図2において排紙フレーム30はキャリッジユニット20側に取り付けられているが、排紙フレーム30はキャリッジユニット20側に取り付けることも、搬送ユニット60側に取り付けることも可能となっていて、いずれの側に属することも可能となっている。
以上がプリンタ100の装置本体の構成であり、前記4つのユニットが合体し、且つ、連結されることによってプリンタ100が可動となる。
【0036】
<動力伝達装置の構成>
次に、図5乃至図7を参照しつつ、搬送ユニット60の左側面に設けられる動力伝達装置50の構成について説明する。ここで、図5は搬送ユニット60の左側面図、図6は回動軸48の軸端部の拡大図、図7は動力伝達装置50の斜視図である。
【0037】
図5において、動力伝達装置50の駆動源である駆動モータ69は、搬送ユニット60の基体となる搬送ユニットフレーム61の左側面(図4における左側面)の前方下側(図5の右下)に取り付けられ、図3を参照しつつ説明した搬送駆動ローラ62と、排紙駆動ローラ軸65aと、給紙ローラ軸3a(図3参照)とを回動駆動する様に構成されている。
【0038】
駆動モータ69の駆動軸69aにはピニオン歯車78が取り付けられ、該ピニオン歯車78と、駆動モータ69の上方に設けられる伝達歯車49と、搬送ユニットフレーム61の後方中程に設けられる伝達歯車52と、の間には、後述するベルトテンション付与装置70によってテンションが付与される無端ベルト51が係回されている。従って、駆動モータ69が回動することにより、無端ベルト51を介して伝達歯車49,52が同時に回動する。
【0039】
回動軸49aを中心に従動回動可能に設けられた伝達歯車49は、無端ベルト51が噛合する歯車(図示せず)と、排紙駆動ローラ軸65aの軸端に取り付けられた排紙駆動ローラ歯車65bが噛合する歯車(図示せず)と、からなる2段歯車となっていて、従ってこれにより、排紙駆動ローラ軸65aが回動駆動される。
【0040】
回動軸48を中心に従動回動可能に設けられた伝達歯車52は伝達歯車49と同様に2段歯車によって構成され、無端ベルト51が係合する歯車52aと、搬送駆動ローラ62の軸端に取り付けられた搬送駆動ローラ歯車62bと係合する歯車52bとが一体的に形成されていて、回動軸48を中心に回動可能に設けられている。従ってこれにより、搬送駆動ローラ62が回動駆動される。
【0041】
尚、伝達歯車52には、エンコーダ40を構成する円盤状スケール41が取り付けられている。エンコーダ40は、搬送ユニットフレーム61に取り付けられるセンサホルダ53と、該センサホルダ53に取り付けられるフォトインタラプタ(光センサ)44と、円盤状スケール41とから構成されている。フォトインタラプタ44は、プリント基板45を取り付けた状態でセンサホルダ53に取り付けられ、図示しない制御装置と接続される。このフォトインタラプタ44は、発光部(図示せず)及び該発光部からの放射光を受光する、該発光部から間隔を置いて設けられる受光部(図示せず)とから構成されていて、そしてこれらの間に、円盤状スケール41の外周部が挟入する様になっている。
【0042】
円盤状スケール41は、その外周部に略同一幅からなる光透過部(図示せず)と光遮断部(図示せず)とが円周方向に一定ピッチで交互に繰り返し形成されたスリット状の回転検出用パターン(図示せず)を有している。そして、円盤状スケール41が回動すると、前記回転検出用パターンによって、フォトインタラプタ44において光の透過と遮断とが繰り返され、フォトインタラプタ44からはONとOFFとを交互に繰り返す矩形波の信号がプリンタ100の制御装置(図示せず)に与えられ、プリンタ100の図示しない制御部は、当該矩形波の個数から用紙Pの搬送量を求め、また、当該矩形波の繰り返し周期から用紙Pの搬送速度を求める様になっている。
【0043】
ここで、伝達歯車52及び円盤状スケール41の回動軸である回動軸48は、軸止部材56によって軸止されている。即ち、図6に示す様に軸止部材56は回動軸48の軸端において円周方向に沿って形成された溝48aに嵌入するリング状の部材であり、溝48aに嵌入することにより、伝達歯車52及び円盤状スケール41を搬送ユニットフレーム61との間で保持すると同時に、回動軸48を軸止する様構成されている。そして、当該軸止部材56には、図6に示す様に平面視において半分(図6において上側)がリング形状(円形状)をなし、且つ、残り半分(図6において下側)が方形状となっていて、当該方形状の角部によって摘み部56b,56bが形成されている。そして更に前記方形状の中間付近にはスリット56aが形成されていて、これによってピンセット等によって摘み部56b,56bを摘み、そしてこれらが互い違いとなる様に捻ることによって容易に当該軸止部材56を溝48aから取り外すことが可能となっている。従って、例えばプリンタ100を解体する際にも当該解体作業が容易となり、プリンタ100の構成部品のリサイクル等が容易に行える様になっている。尚、当該軸止部材56は、図5に示す様に他の回動軸、例えば、排紙駆動ローラ軸65a等にも用いられている。
【0044】
次に、搬送駆動ローラ歯車62bの後方(図5の左側)には該搬送駆動ローラ歯車62bと噛合する伝達歯車50が設けられていて、該伝達歯車50には、給紙ユニット1側に設けられる伝達歯車59が、給紙ユニット1がキャリッジユニット20に連結されることによって噛合する様になっている。従ってこれにより、給紙ローラ軸3a(図3参照)が回動することになる。
【0045】
以上が搬送ユニット60の左側面に設けられる動力伝達装置50の大略構成であり、次に、無端ベルト51に適正なテンションを付与するベルトテンション付与装置70について詳説する。
図7において、無端ベルト51にテンションを付与するベルトテンション付与装置70は、搬送ユニットフレーム61に形成される、駆動モータ69の駆動軸69aを挿通するガイド孔75と、駆動モータ69を無端ベルト51のテンションが増加する方向に付勢する付勢手段としての引っ張りコイルばね71と、駆動モータ69を搬送ユニットフレーム61に固定する固定ねじ74及び「第1の係合部」としてのピン部材72と、「第2の係合部」としてのばね掛止部73とから構成されている。
【0046】
ガイド孔75は搬送ユニットフレーム61において鉛直斜め方向(プリンタ100の装置後方上から装置前方下に向かう方向)に延設され、駆動モータ69の駆動軸69aが挿通し、且つ、該ガイド孔75の内周に沿って、駆動モータ69の軸受部69bが摺動(スライド)する様になっている。軸受部69bの外周とガイド孔75の内周とのクリアランスは小なる様に形成されていて、これにより、駆動モータ69が、がたつきなくガイド孔75の延設方向に直線的にスライド可能となっている。
【0047】
ガイド孔75の左上(図5における左上:装置後方上側)にはねじ挿通孔77がガイド孔75と同方向に延設され、ガイド孔75の右下(図5における右下:装置前方下側)には、ピン挿通孔76がねじ挿通孔77と同様にガイド孔75の延設方向と同方向に延設されている。ねじ挿通孔77には駆動モータ69に穿設されたねじ孔(図示せず)に螺嵌する固定ねじ74が挿通し、ピン挿通孔76には、固定ねじ74と同様に駆動モータ69に穿設されたねじ孔(図示せず)に螺嵌するピン部材72が挿通し、そしてこれらが駆動モータ69(軸受部69b)と同方向に摺動(スライド)可能となっている。
【0048】
ここで、ピン部材72は非ねじ部72aが駆動軸69aの軸方向に長い部材であって、先端部に形成されたねじ部(図示せず)が前述の如く駆動モータ69に穿設されたねじ孔(図示せず)に螺嵌し、ピン挿通孔76と摺動する部分は、該ピン挿通孔76と略同一幅の非ねじ部72b(図5参照)となっていて、これによって非ねじ部72bは、ピン挿通穴76内をがたつきなくスライドする様になっている。そして更にピン部材72は、当該ピン挿通孔76と摺動する非ねじ部72bよりも径の大なる非ねじ部72aによって搬送ユニットフレーム61を駆動モータ69との間で挟圧する段付き形状をなし、これにより、固定ねじ74と共に駆動モータ69を搬送ユニットフレーム61に固定する固定手段としての機能を有している。
【0049】
次に、以上説明したガイド穴75と、ねじ挿通穴77と、ピン挿通穴76とは、駆動軸69aと、固定ねじ74と、ピン部材72とが同一直線上でスライドする様に同一方向に延設されていて、更に、当該直線の延長線上には、「第2のばね掛止部」としてのばね掛止部73が搬送ユニットフレーム61に設けられている。そして、該ばね掛止部73とピン部材72とには付勢手段としての引っ張りコイルばね71が取り付けられ、これにより、駆動モータ69を、ガイド孔75の延設方向に真っ直ぐに引っ張る様になっている。従って、当該引っ張り方向が無端ベルト51のテンション増加方向となり、またこれと逆方向がテンション減少方向となる。
【0050】
以上の様に構成された、無端ベルト51へテンションを付与するベルトテンション付与装置70の作用効果について以下説明する。駆動モータ69は前述の通り引っ張りコイルばね71によってガイド孔75の延設方向にスライド可能となっていて、引っ張りコイルばね71の付勢力により、無端ベルト51へ適切なテンション付与を行うことができる様になっている。従って、例えばピニオン歯車78と伝達歯車49との間に、テンション付与用の従動ローラを別途設ける等の必要が無く、低コストに無端ベルト51へテンションを付与するベルトテンション付与装置70を構成している。
【0051】
次に、駆動モータ69はスライド可能に設けられると共に、固定ねじ74とピン部材72とによって、簡易且つ安価な構造で確実に搬送ユニットフレーム61に固定される様になっている。従って、当該固定ねじ74とピン部材72とからなる固定手段により、高速稼働時にも駆動モータ69はスライドすることなく、以て高い安定性を発揮し得ると共に、目的とする適切なテンションが得られた状態を、長期に渡って安定して維持することが可能となる。
【0052】
また、ガイド孔75の内周と、軸受部75の外周とのクリアランスが小なる様に構成されているので、これによって駆動モータ69はがたつきなくスライドし、従って駆動モータ69の固定位置がばらつくことなく一様に定まり、これによって例えば複数の装置間で品質を一定に保つことができる。更に、ピン部材72についても、ピン挿通孔76内をがたつきなくスライドする様に構成されているので、これによってより一層駆動モータ69の固定位置が一様に定まり、前述の作用効果をより一層得ることができる。
【0053】
加えて、ピン部材72と引っ張りコイルばね71は、無端ベルト51の外側領域に配置されているので、これによって無端ベルト51から遠い側で安定した状態で駆動モータ69へ付勢力を付与することが可能となる。更に、前述の様に駆動モータ69はガイド孔75の延設方向に真っ直ぐ付勢されているので、これによって軸受部69bはガイド孔75の内周に圧接せず、以て引っ張りコイルばね71の付勢力を伝達ロスが生じることなく的確に無端ベルト51へ付与することができる。
【0054】
<モータ位置決め装置の構成>
次に、前述した駆動モータ69は、より一層適正な状態で搬送ユニットフレーム61に取り付けられるべく、以下に説明するモータ位置決め装置200によって位置決めされ、搬送ユニットフレーム61に取り付けられる。以下、図8乃至図10を参照しつつ、当該モータ位置決め装置200の構成について説明する。ここで、図8はモータ位置決め装置200の外観斜視図、図9は同側面図(一部断面図)、図10(A)は図9におけるy矢視図、図10(B)は図10(A)におけるx−x断面図である。
【0055】
図8においてモータ位置決め装置200は、板状体からなるフレーム載置板101と、該フレーム載置板101の両側端近傍に立設され、該フレーム載置板101を傾斜姿勢に支持する、側面視において直角三角形の形状をなす支持板102(図8では片側のみ図示)とによって本体が構成されている。フレーム載置板101上には搬送ユニットフレーム61が傾斜姿勢となる様に載置され、且つ、フレーム載置板101上に設けられた保持ブロック103,104によって、下方及び側方(図8において左方向)に移動しない様に保持される構成となっている。即ち、フレーム載置板101と、保持ブロック103,104が、搬送ユニットフレーム61の「フレーム部材支持手段」を構成している。
【0056】
また、フレーム載置板101の中央からやや右上方の位置には方形状の窓穴部101aが形成されていて、該窓穴部101aから、駆動モータ69を支持するモータ支持手段110が露呈する様になっている。モータ支持手段110は、図9に示す様に駆動モータ69を支持するモータ支持部111と、該モータ支持部111を取り付ける、正面視において逆T字形の形状をなす土台部112と、該土台部112を水平方向(図9の矢印方向)に滑らかにスライドさせるリニアガイド113とによって構成されている。
【0057】
次に、図8に戻ってモータ載置板101の右側端やや上方には2つの円筒部材114,114を備えた保護板115が立設されている。保護板115は、駆動モータ69を回動駆動させつつ無端ベルト51のテンション調節を行う際、無端ベルト51に手指が巻き込まれない様に作業の安全の為に設けられる保護部材であって、円筒部材114,114は、前述した固定ねじ74及びピン部材72を締結する際に、ドライバーを固定ねじ74及びピン部材72に向かって垂直に突き当てる為のガイド部材の機能を果たし、これによって固定ねじ74及びピン部材72を締結する締結作業が、何人も容易に且つ適正で一様に行える様になっている。
【0058】
次に、モータ支持手段110のやや左上方には電源供給用コネクタ105及び電源スイッチ106が設けられている。モータ支持手段110によって支持される駆動モータ69は電源供給用コネクタ105に接続され、且つ、電源スイッチ106が投入されることによって回動駆動される様になっている。
【0059】
そして、フレーム載置板101の右上コーナー近傍にはフレーム押圧手段108が設けられている。フレーム押圧手段108は、弾性変形可能な弾性部材108aを有するレバー装置であり、弾性部材108aが搬送ユニットフレーム61の一部に圧接することにより、搬送ユニットフレーム61を上方から押さえ(図10(A)参照)、駆動モータ69の位置決め作業時に搬送ユニットフレーム61が上方に浮かない様に押さえつける機能を果たしている。
【0060】
次に、以上の様に構成されたモータ位置決め装置200を用いた駆動モータ69の位置決め方法について説明する。
先ず、図7に示した固定ねじ74及びピン部材72を軽く締結し、駆動モータ69を搬送ユニットフレーム61に仮止めした状態として、無端ベルト51を係回し、当該状態において搬送ユニットフレーム61をフレーム載置板101上に載置する。この時、フレーム載置板101の傾斜角度は図7に示すガイド孔75の傾斜角度(ガイド孔75の延びる方向と水平方向とのなす角度)と同一角度に設定されている為、搬送ユニットフレーム61がフレーム載置板101上に載置されると、ガイド孔75は、図9に示す様に水平方向に延びる様な状態となる。また、搬送ユニットフレーム61をフレーム載置板101上に載置する際、駆動モータ69が、図10(A)に示す様にモータ支持部111によって支持される様に搬送ユニットフレーム61を載置する。尚、支持部111の支持面は図10(B)に示す様に凹形状(本実施形態では、V形状)となっているので、これによって駆動モータ69を支持部111上で転がることなく支持することができる様になっている。
【0061】
次に、図9において固定ねじ74及びピン部材72を緩める。この時、駆動モータ69はモータ支持部111によって水平姿勢(図10(A)における水平方向)に支持され、且つ、図9の矢印方向にスライド可能となっているので、固定ねじ74及びピン部材72を緩めることにより、駆動モータ69は、引っ張りコイルばね71のばね力と、無端ベルト51のテンションとがバランスした状態となる位置までスライドし、当該位置で静止する。尚この時、固定ねじ74と、駆動軸69aと、ピン部材72と、ばね掛止部73とは、ガイド孔75の延設方向に沿って直線的に配置されているので、軸受部69bはガイド孔75の延設方向に真っ直ぐに付勢され、これによって駆動軸69bがガイド孔75の内周に圧接せず、従って引っ張りコイルばね71の付勢力がそのまま無端ベルト51に付与され、以て適正なテンションに設定することが可能となっている。
【0062】
次に、駆動モータ69を電源供給用コネクタ105へ接続し、電源スイッチ106を投入して、無端ベルト51を稼働させる。無端ベルト51を稼働させることにより、無端ベルト51のテンション分布が一様となり、更に無端ベルト51の、駆動軸69bの軸方向位置が安定し、そして当該状態において固定ねじ74及びピン部材72を締結し、駆動モータ69を搬送ユニットフレーム61に確実に固定する。尚、図8及び図10(A)において符号107は、固定ねじ74及びピン部材72を締結する際に搬送ユニットフレーム61がねじ締結方向(図10(A)の右方向)に移動しない様に保持するねじ締結保持部としての保持ブロックを示している。
【0063】
従って以上により、モータ位置決め装置200は以下の様な作用効果を奏する。即ち、モータ位置決め装置200は駆動モータ69を水平姿勢に支持するので、これによって駆動モータ69が傾斜姿勢に固定されることが無く、前述した無端ベルト51のテンションと引っ張りコイルばね71のばね力とがバランスした状態、即ち、適正なテンション状態を崩さずに駆動モータ69を固定することができる。また、モータ位置決め装置200は、ガイド孔75が水平方向に延びる様に搬送ユニットフレーム61を支持し、且つ、当該水平方向に駆動モータ69をスライドさせるモータ支持手段110を備えているので、これにより、前述した無端ベルト51のテンションと引っ張りコイルばね71のばね力とのバランス状態において、駆動モータ69の自重が無端ベルト51に加わることが無く、引っ張りコイルばね71のばね力がそのまま無端ベルト51のテンション状態を形成し、以て目的とするテンションを正確に付与することが可能となる。
【0064】
尚、モータ保持手段110は本実施形態においては図10(A)に示す様に駆動モータ69の後部を支持し、モータ支持部111と、ガイド孔75とによって駆動モータ69が水平姿勢となる様にモータ支持部111の高さ位置が予め設定されているが、モータ支持部111の高さ位置を微調節可能に構成すれば、更に精度良く駆動モータ69を水平姿勢に支持することも可能となる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、ベルトテンション付与装置は、無端ベルトのテンションと前記付勢手段の付勢力とがバランスした状態において前記駆動モータをフレーム部材に対して固定する固定手段を備えているので、高速稼働時にも前記駆動モータはその位置を変位させることなく、以て高い安定性を発揮し得ると共に、目的とする適切なテンションが得られた状態を、長期に渡ってテンションが変動することなく安定して維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本体の外観斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本体の分解斜視図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの側断面図である。
【図4】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本体の正面図である。
【図5】本発明に係るインクジェットプリンタを構成する搬送ユニットの左側面図である。
【図6】搬送ユニット左側面における回動軸軸端部の拡大図である。
【図7】搬送ユニット左側面に設けられる動力伝達装置の斜視図である。
【図8】モータ位置決め装置の外観斜視図である。
【図9】モータ位置決め装置の側面図である。
【図10】(A)は図9におけるy矢視図、(B)は(A)におけるx−x断面図である。
【符号の説明】
1 給紙ユニット
20 キャリッジユニット
22 キャリッジ
24 インクジェット記録ヘッド
40 エンコーダ
50 動力伝達装置
51 無端ベルト
52 伝達歯車
56 軸止部材
60 搬送ユニット
61 搬送ユニットフレーム
62 搬送駆動ローラ
69 駆動モータ
69a 駆動軸
69b 軸受部
70 ピニオン歯車
71 引っ張りコイルばね
72 ピン部材
73 ばね掛止部
74 固定ねじ
75 ガイド孔
76 ピン挿通孔
77 ねじ挿通孔
100 インクジェットプリンタ
101 フレーム載置板
102 支持板
103,104 保持ブロック
105 電源供給用コネクタ
106 電源スイッチ
107 保持ブロック
108 押圧レバー
110 モータ支持手段
111 モータ支持部
112 土台部
113 リニアガイド
114 円筒部材
115 保護板
200 モータ位置決め装置

Claims (5)

  1. 駆動モータの駆動軸と、少なくとも2以上の回動軸とに係回される無端ベルトに所定のテンションを付与するベルトテンション付与装置であって、
    前記駆動軸を挿通し、且つ、前記駆動モータをテンション増加方向及びテンション減少方向にスライド可能とする、前記駆動モータを取り付けるフレーム部材に延設されるガイド孔と、
    前記駆動モータをテンション増加方向に付勢する付勢手段と、
    前記無端ベルトのテンションと前記付勢手段の付勢力とのバランス状態において前記駆動モータを前記フレーム部材に固定する固定手段と、を備え、
    前記ガイド孔内周と摺動する前記駆動軸の軸受部外周と、前記ガイド孔内周とのクリアランスが小なる様に構成されていることを特徴とするベルトテンション付与装置。
  2. 駆動モータの駆動軸と、少なくとも2以上の回動軸とに係回される無端ベルトに所定のテンションを付与するベルトテンション付与装置であって、
    前記駆動軸を挿通し、且つ、前記駆動モータをテンション増加方向及びテンション減少方向にスライド可能とする、前記駆動モータを取り付けるフレーム部材に延設されるガイド孔と、
    前記駆動モータをテンション増加方向に付勢する付勢手段と、
    前記無端ベルトのテンションと前記付勢手段の付勢力とのバランス状態において前記駆動モータを前記フレーム部材に固定する固定手段と、を備え、
    前記固定手段が、前記フレーム部材において前記ガイド孔の延設方向と平行に延設されたねじ挿通孔と、
    該ねじ挿通孔に挿通され、前記駆動モータに穿設されたねじ孔と螺嵌する固定ねじと、を備えて構成され、
    前記付勢手段が、前記駆動モータに設けられた第1のばね掛止部と、前記フレーム部材に設けられた第2のばね掛止部と、の間に取り付けられる引っ張りコイルばねにより構成され、
    前記第1のばね掛止部が、前記フレーム部材において前記ガイド孔の延設方向と平行に延設されたピン挿通孔に挿通し、且つ、先端部に形成されたねじ部が前記駆動モータに形成されたねじ孔と螺嵌するピン部材により構成されていることを特徴とするベルトテンション付与装置。
  3. 請求項2に記載のベルトテンション付与装置において、前記ピン部材と前記ピン挿通孔内周とのクリアランスが小なる様に構成されていることを特徴とするベルトテンション付与装置。
  4. 請求項2または3に記載のベルトテンション付与装置において、前記ピン部材が、前記フレーム部材を前駆駆動モータとの間で挟圧しつつ前記駆動モータに形成されたねじ孔と螺嵌することによって前記固定手段を兼用する様構成されていることを特徴とするベルトテンション付与装置。
  5. 被記録材に記録を行う記録部と、
    該記録部へ被記録材を一定ピッチで搬送する搬送駆動ローラと、
    前記記録部によって記録の行われた被記録材を排紙する排紙駆動ローラと、
    前記搬送駆動ローラ及び前記排紙駆動ローラを駆動する、請求項1からのいずれか1項に記載の前記駆動モータと、を備えた記録装置であって、
    前記搬送駆動ローラを回動させる歯車と、前記排紙駆動ローラを回動させる歯車と、前記駆動モータの駆動軸に設けられたピニオン歯車と、に係回された無端ベルトにテンションを付与する、請求項1からのいずれか1項に記載されたベルトンテンション付与装置を備えたことを特徴とする記録装置。
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