JP2004291334A - キャリッジ支持装置、該キャリッジ支持装置を備えた液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャリッジが主走査方向に往復動する際に振動が小さく、かつ低コストな液体噴射ヘッドの平行度調節機構を有するキャリッジ支持装置を提供する。
【解決手段】キャリッジ61を主走査方向Xに往復動可能に軸支しているキャリッジガイド軸51は、その両端がキャリッジ支持フレーム1に固定支持されて主走査方向Xと平行に配設されている。キャリッジ支持フレーム1は、右側フレーム102Rの記録ヘッド62より副走査方向Yの上流側に形成されている右側支持部32Rと、左側フレーム102Lの記録ヘッド62より副走査方向Yの上流側に形成されている左側支持部32Lと、底フレーム101の記録ヘッド62より副走査方向Yの下流側の略中央部分との計3カ所でインクジェット式記録装置50の本体フレーム10に弾性支持されている。
【選択図】 図4
【解決手段】キャリッジ61を主走査方向Xに往復動可能に軸支しているキャリッジガイド軸51は、その両端がキャリッジ支持フレーム1に固定支持されて主走査方向Xと平行に配設されている。キャリッジ支持フレーム1は、右側フレーム102Rの記録ヘッド62より副走査方向Yの上流側に形成されている右側支持部32Rと、左側フレーム102Lの記録ヘッド62より副走査方向Yの上流側に形成されている左側支持部32Lと、底フレーム101の記録ヘッド62より副走査方向Yの下流側の略中央部分との計3カ所でインクジェット式記録装置50の本体フレーム10に弾性支持されている。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復動させながら液体噴射ヘッドから被噴射材の被噴射面へ液体を噴射させる液体噴射手段と、被噴射材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する被噴射材搬送手段とを備えた液体噴射装置に関する。
【0002】
ここで、液体噴射装置とは、記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0003】
【従来の技術】
液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復動させながら液体噴射ヘッドから被噴射材の被噴射面へ液体を噴射させる液体噴射手段と、被噴射材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する被噴射材搬送手段とを備えた液体噴射装置の従来技術の一例としては、液体噴射装置本体フレームに主走査方向と平行に配設されたキャリッジガイド軸にキャリッジを往復動可能に軸支したものが公知である。キャリッジガイド軸は、例えば、偏心ブッシュ等による変位手段を介して液体噴射装置本体フレームに両端が支持されている。また、被噴射材搬送手段は、被噴射材の搬送方向(副走査方向)の傾きを調節する手段を有している。そして、キャリッジガイド軸の両端部の支持位置を個別に変位させてキャリッジガイド軸の主走査方向の傾きを調節し、被噴射材搬送手段の搬送経路の傾きを調節して副走査方向の傾きを調節して、液体噴射ヘッドのヘッド面が被噴射材の被噴射面とが平行で、かつ所定の間隔となるように液体噴射ヘッドのヘッド面の平行度を調節する構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−127543号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、特許文献1に開示されている液体噴射装置としての記録装置のキャリッジ支持構造は、キャリッジを軸支しているキャリッジガイド軸の両端が液体噴射装置の本体フレームに支持されて液体噴射装置に取り付けられている構造なので、特にキャリッジガイド軸の中央近傍におけるキャリッジの支持剛性が低く、キャリッジが主走査方向に往復動する際にキャリッジに掛かるキャリッジ駆動力源の駆動力によって、キャリッジガイド軸の中央近傍に撓みが生じやすい。そのため、キャリッジが主走査方向に往復動する際にキャリッジガイド軸が撓むことによって、キャリッジに振動が生じて液体噴***度が低下するという問題があった。
【0006】
また、主走査方向と副走査方向の傾きをそれぞれ異なる調節手段によって液体噴射ヘッドの平行度を調節する構造となっているので、液体噴射ヘッドの平行度の調節機構が複雑になって液体噴射装置のコストが高くなってしまうという問題があった。
【0007】
本願発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、キャリッジが主走査方向に往復動する際に振動が小さく、かつ低コストな液体噴射ヘッドの平行度調節機構を有するキャリッジ支持装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願発明の第1の態様は、液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復動させながら前記液体噴射ヘッドから被噴射材の被噴射面へ液体を噴射させる液体噴射手段と、前記被噴射材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する被噴射材搬送手段とを備えた液体噴射装置において、前記キャリッジを主走査方向に往復動可能に支持するキャリッジ支持装置であって、前記キャリッジを一定の方向に所定の往復動幅で往復動可能に支持する手段を有するキャリッジ支持フレームと、該キャリッジ支持フレームを前記液体噴射ヘッドのヘッド面と略直交する方向の支持位置を調節可能に前記液体噴射装置の本体フレームに弾性支持する弾性支持手段とを有し、前記キャリッジ支持フレームは、前記液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで少なくとも一方側に2カ所、他方側に1カ所、前記弾性支持手段が配設されている、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0009】
このように、キャリッジは、液体噴射装置の本体フレームとは別体のキャリッジ支持フレームに往復動可能に支持されているので、キャリッジ支持フレームの剛性を高くすることによってキャリッジの支持剛性を高めることができる。そして、そのキャリッジ支持フレームが液体噴射装置の本体フレームに弾性支持されているので、キャリッジが主走査方向に往復動する際に生じるキャリッジの振動が弾性支持手段に吸収される。
【0010】
また、キャリッジ支持フレームは、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで少なくとも一方側に2カ所、他方側に1カ所、弾性支持手段が配設されており、弾性支持手段は、キャリッジ支持フレームを液体噴射ヘッドのヘッド面と略直交する方向の支持位置を調節可能に液体噴射装置の本体フレームに弾性支持しているので、この3カ所の弾性支持手段によるキャリッジ支持フレームの支持位置を個別に調節することによって、キャリッジ支持フレームの主走査方向の傾きと、副走査方向の傾きとを調節することができる。つまり、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで一方側に配設されている2カ所の弾性支持手段の支持位置をそれぞれ個別に調節することによって、主走査方向のキャリッジ支持フレームの傾きを調節することができ、さらに、この2カ所の弾性支持手段による支持位置と、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで他方側に配設された1カ所の弾性支持手段の支持位置とを個別に調節することによって、副走査方向のキャリッジ支持フレームの傾きを調節することができる。したがって、3カ所の弾性支持手段によるキャリッジ支持フレームの支持位置を個別に調節することによって、液体噴射ヘッドのヘッド面が被噴射材の被噴射面とが平行で、かつ所定の間隔となるように液体噴射ヘッドのヘッド面の平行度を調節することができる。
【0011】
これにより、本願発明の第1の態様に示したキャリッジ支持装置によれば、キャリッジの支持剛性を高くすることができるので、キャリッジを主走査方向に往復動させる際に生じる振動を低減させることができ、さらに、キャリッジを主走査方向に往復動させる際に生じる振動が弾性支持手段によって吸収されるので、キャリッジが主走査方向に往復動する際に生じるキャリッジの振動を大幅に低減させることができるという作用効果が得られる。
【0012】
また、3カ所の弾性支持手段によるキャリッジ支持フレームの支持位置を個別に調節することによって、液体噴射ヘッドのヘッド面と被噴射材の被噴射面とが平行で、かつ所定の間隔となるように液体噴射ヘッドのヘッド面の平行度を調節することができるので、つまり、単純な構成で高精度に液体噴射ヘッドのヘッド面の平行度を調節することができるので、低コストな液体噴射ヘッドの平行度調節機構を有するキャリッジ支持装置を実現することができるという作用効果が得られる。
【0013】
本願発明の第2の態様は、前述した第1の態様において、前記キャリッジ支持フレームは、前記液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで一方側の主走査方向の両端部近傍に1カ所ずつ、他方側の主走査方向の略中央に1カ所、前記弾性支持手段が配設されている、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0014】
このように、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで一方側に配設されている2カ所の弾性支持手段は、キャリッジ支持フレームの主走査方向の両端部近傍にそれぞれ配設されているので、この2カ所の弾性支持手段の間隔を略最大間隔まで広くすることができる。そして、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで一方側に配設されている2カ所の弾性支持手段の間隔を広くすると、弾性支持手段によるキャリッジ支持フレームの変位量に対するキャリッジ支持フレームの傾きの変化量が小さくなるので、キャリッジ支持フレームの主走査方向の傾き調節精度をより高くすることができる。
【0015】
本願発明の第3の態様は、前述した第1の態様又は第2の態様において、前記弾性支持手段は、貫通孔が形成された弾性体にねじを挿通し、前記弾性体を挟んで前記キャリッジ支持フレームを前記液体噴射装置の本体フレームにねじ止めするとともに、前記ねじの締め付け具合を調節することによって、前記キャリッジ支持フレームの前記液体噴射ヘッドのヘッド面と略直交する方向の支持位置を調節する構成を成している、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0016】
このように、貫通孔を有する弾性体をキャリッジ支持フレームと液体噴射装置の本体フレームとの間に挟み、キャリッジ支持フレームを液体噴射装置の本体フレームにねじ止めすることによって、キャリッジ支持フレームを液体噴射装置の本体フレームに弾性支持することができる。そして、キャリッジ支持フレームをねじ止めしているねじの締め付け具合を調節することによって、弾性体によるキャリッジ支持フレームの支持位置を調節することができる。
【0017】
本願発明の第4の態様は、前述した第1の態様〜第3の態様のいずれかにおいて、前記キャリッジ支持フレームは、前記キャリッジを一定の方向に所定の往復動幅で往復動可能に軸支するキャリッジガイド軸と、前記キャリッジの往復動作幅の全幅にわたって前記キャリッジと摺接し、前記キャリッジガイド軸を回動軸とした回動方向の前記キャリッジの姿勢を一定に規定するキャリッジ摺接面とを有する、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0018】
このように、主走査方向及び副走査方向への傾きを調節可能に弾性支持されるキャリッジ支持フレームにキャリッジガイド軸を配設することによって、キャリッジガイド軸の変位手段が不要になるので、キャリッジガイド軸の両端をキャリッジ支持フレームに強固に取り付けることができる。それによって、キャリッジガイド軸をがたつき無く配設することができるので、キャリッジガイド軸のがたつきによってキャリッジが振動することを防止することができる。
【0019】
本願発明の第5の態様は、前述した第1の態様〜第4の態様のいずれかにおいて、前記キャリッジ支持フレームは、高剛性を有する形状に形成された金属フレームである、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
高剛性を有する形状に形成された金属フレームでキャリッジ支持フレームを構成することによって、キャリッジの支持剛性を高めることができ、それによって、キャリッジが主走査方向に往復動する際に生じるキャリッジの振動を低減させることができる。
【0020】
本願発明の第6の態様は、前述した第1の態様〜第5の態様のいずれかにおいて、前記キャリッジを主走査方向に往復動させる駆動力源を有するキャリッジ駆動手段が前記キャリッジ支持フレームに配設されている、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0021】
液体噴射装置の本体フレーム側にキャリッジ駆動手段が配設されていると、キャリッジ駆動手段によってキャリッジを主走査方向に往復動させる際に、キャリッジに作用する駆動力によって、液体噴射装置の本体フレームに弾性支持されているキャリッジ支持フレームの支持位置が変動する虞がある。また、キャリッジの加速時及び減速時にキャリッジ駆動手段からの駆動力が弾性支持手段に吸収されて、キャリッジへの駆動力の伝達にわずかな時間差が生じ、スムーズなキャリッジの加速及び減速を行うことができない虞もある。そこで、キャリッジ支持フレームにキャリッジ駆動手段とその駆動力源が配設することによって、キャリッジ駆動手段の駆動力がキャリッジ支持フレームに作用することがなくなるので、弾性支持されているキャリッジ支持フレームの支持位置がキャリッジ駆動手段の駆動力によって変動したり、スムーズなキャリッジの加速及び減速を行うことができなかったりすることを防止することができる。
【0022】
本願発明の第7の態様は、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかに記載のキャリッジ支持装置を備えた液体噴射装置である。
本願発明の第7の態様に記載の液体噴射装置によれば、液体噴射装置において、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略構成について説明する。
図1は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図であり、図2はその側面図である。
【0024】
インクジェット式記録装置50には、「被噴射材」としての記録紙Pを給紙可能な構成を有し、記録紙Pを自動給紙するASF(オート・シート・フィーダー)が設けられている。ASFは、給紙トレイ57に設けられた給紙ローラ57b、及び図示してない分離パッドを有する公知の自動給紙機構である。また、給紙トレイ57には、記録紙Pの幅に合わせて幅方向に摺動可能に配設された記録紙ガイド57aが設けられている。ASFは、給紙ローラ57bの回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗とによって、給紙トレイ57に置かれた複数の記録紙Pを後述する搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54に向けて、複数の記録紙Pが重なった状態で給紙されることなく1枚ずつ自動給紙する。
【0025】
ASFの副走査方向Yの下流側には、「被噴射材搬送手段」として、記録紙Pを副走査方向Yに搬送する搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54とが設けられている。搬送駆動ローラ53は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は、複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、記録紙Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、記録紙Pに接しながら記録紙Pの搬送に従動して回転する。搬送駆動ローラ53の表面には、高摩擦抵抗を有する皮膜が施されている。搬送従動ローラ54によって、搬送駆動ローラ53の表面に押しつけられた記録紙Pは、その表面の摩擦抵抗によって搬送駆動ローラ53の表面に密着し、搬送駆動ローラ53の回転によって副走査方向Yに搬送される。
【0026】
搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54の副走査方向Yの下流側には、搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54によって副走査方向Yに搬送される記録紙Pにインクを噴射して記録を実行する「液体噴射手段」として、記録紙Pにインクを噴射して記録を行う「液体噴射ヘッド」としての記録ヘッド62を搭載したキャリッジ61が主走査方向Xに往復動可能に軸受部611にてキャリッジガイド軸51に軸支されている。また、記録ヘッド62のヘッド面と対向する位置には、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pの記録面との間隔を規定するプラテン52が設けられている。そして、「被噴射材搬送手段」によるキャリッジ61とプラテン52の間に記録紙Pを副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、「液体噴射手段」による記録ヘッド62を主走査方向Xに移動させる間に記録ヘッド62から記録紙Pにインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって記録紙Pに記録が行われる。
【0027】
また、給紙ローラ57bと搬送駆動ローラ53との間には、公知の技術による紙検出器63が配設されている。紙検出器63は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙Pの搬送方向にのみ回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙Pに押されることでレバーが回動し、それによって記録紙Pが検出される構成を成す検出器である。インクジェット式記録装置50は、給紙ローラ57bより給紙された記録紙Pの始端位置、及び終端位置を紙検出器63で検出し、その検出位置に合わせて記録実行開始位置が決定されて記録が実行されるようになっている。
【0028】
プラテン52の副走査方向Yの下流側には、記録された記録紙Pを排紙する手段として排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56が設けられている。排紙駆動ローラ55は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、排紙駆動ローラ55の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに排紙される。排紙従動ローラ56は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラになっている。複数の排紙従動ローラ56は、それぞれ個々に排紙駆動ローラ55に付勢され、記録紙Pが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際に記録紙Pに接して記録紙Pの排紙に従動して回転する。
【0029】
図3は、本願発明に係る「液体噴射装置」としてのインクジェット式記録装置50の要部を模式的に示した平面図である。
インクジェット式記録装置50は、キャリッジ61の絶対位置を検出する手段として、リニアスケール67と、スケールセンサ66と、エンコーダ回路11とを備えている。リニアスケール67には、キャリッジ61の往復動範囲に一定の間隔で主走査方向Xにスリットが形成されている。スケールセンサ66は、リニアスケール67のスリットを検出する検出器である。スケールセンサ66の検出信号は、エンコーダ回路11に入力され、エンコーダ回路11は、スケールセンサ66がリニアスケール67のスケールを検出した信号からエンコーダ信号を生成して制御部100へ出力する。制御部100は、記録ヘッド62が主走査方向Xに往復走査する間、ノズル列からインクを噴射して記録を実行する制御を行う制御手段を有しており、エンコーダ回路11から出力されるエンコーダ信号から主走査方向Xの解像度に応じてインク噴射タイミング信号を生成してヘッド駆動回路12を制御する。
【0030】
キャリッジ駆動用モータ64の回転駆動力は、無端ベルト65を介してキャリッジ61へ伝達される。キャリッジ駆動用モータ64の回転軸に回転伝達可能に配設されている駆動プーリー641と、従動回転可能に軸支された従動プーリー642との間に主走査方向Xと略平行に張設された無端ベルト65の一部がキャリッジ61の連結部612に連結されており、キャリッジ駆動用モータ64の双方向の回転駆動力によって無端ベルト65が双方向に回転し、それによって、キャリッジ61が主走査方向Xに往復動する。
【0031】
つづいて、本願発明に係る「キャリッジ支持装置」について説明する。
図4は、本願発明に係るインクジェット式記録装置50の要部斜視図であり、図5は、要部側面図である。また、図6は、本願発明に係るインクジェット式記録装置50の要部平面図であり、図7は要部正面図である。
【0032】
キャリッジ61を主走査方向Xに往復動可能に軸支しているキャリッジガイド軸51は、その両端がキャリッジ支持フレーム1に固定支持されて主走査方向Xと平行に配設されている。キャリッジ支持フレーム1は、底フレーム101、右側フレーム102R、左側フレーム102L、及び背フレーム103とが一体に形成されて構成されている。右側フレーム102R及び左側フレーム102Lにはキャリッジガイド軸51を軸支する孔31がそれぞれ形成されており、キャリッジガイド軸51の両端部が嵌合している。キャリッジ61は、キャリッジガイド軸51に軸支されるとともに、記録紙Pの搬送経路と略平行に対面する底フレーム101の摺接面33に摺接支持されている。底フレーム101には、キャリッジ61に搭載された記録ヘッド62のヘッド面が記録紙Pの記録面と対面するための孔が形成されている。
【0033】
キャリッジ支持フレーム1は、右側フレーム102Rの記録ヘッド62より副走査方向Yの上流側に形成されている右側支持部32Rと、左側フレーム102Lの記録ヘッド62より副走査方向Yの上流側に形成されている左側支持部32Lと、底フレーム101のキャリッジガイド軸51より副走査方向Yの下流側の略中央部分との計3カ所でインクジェット式記録装置50の本体フレーム10に弾性支持されている。右側フレーム102Rの支持部32Rは、弾性部材22aを介して本体フレーム10にねじ21aで取り付けられて弾性支持されており、左側フレーム102Lの支持部32Lは、弾性部材22cを介して本体フレーム10にねじ21cで取り付けられて弾性支持されている。また、底フレーム101の記録ヘッド62より副走査方向Yの下流側の略中央部分は、弾性部材22bを介して本体フレーム10にねじ21bで取り付けられて弾性支持されている。
【0034】
このように、キャリッジ61は、インクジェット式記録装置50の本体フレーム10とは別体のキャリッジ支持フレーム1に往復動可能に支持されているので、キャリッジ支持フレーム1の剛性を高くすることによってキャリッジ61の支持剛性を高めることができる。そして、そのキャリッジ支持フレーム1がインクジェット式記録装置50の本体フレーム10に弾性支持されているので、キャリッジ61が主走査方向Xに往復動する際に生じるキャリッジ61の振動が弾性支持手段に吸収される。
【0035】
また、支持部32Rと支持部32Lと底フレーム101の略中央部分との3カ所の弾性支持部分(弾性支持手段)は、ねじ21a、ねじ21b、及びねじ21cの締め付け具合を調節することによって、キャリッジ支持フレーム1を記録ヘッド4のヘッド面と略直交する方向に変位させることができ、その変位方向における本体フレーム10に対する支持位置を調節することができるようになっている。したがって、この3カ所の弾性支持部分によるキャリッジ支持フレーム1の支持位置を個別に調節することによって、キャリッジ支持フレーム1の主走査方向Xの傾きと、副走査方向Yの傾きとを調節することができる。
【0036】
ねじ21aの締め付け具合を調節することによって支持部32Rの支持位置が符号Aで示した方向に変位し、ねじ21cの締め付け具合を調節することによって支持部32Lの支持位置が符号Cで示した方向に変位するので、キャリッジ支持フレーム1の主走査方向Xの傾きは、ねじ21a及びねじ21cの締め付け具合を調節して支持部32R及び支持部32Lの支持位置を個々に調節することによって調節することができる(図7参照)。
【0037】
また、ねじ21bの締め付け具合を調節することによって底フレーム101の略中央部分の支持位置が符号Bで示した方向に変位するので、キャリッジ支持フレーム1の副走査方向Yの傾きは、及びねじ21bの締め付け具合を調節して底フレーム101の略中央部分の支持位置を調節することによって調節することができる(図5参照)。そして、この3カ所の弾性支持部分のねじ21a、ねじ21b、及びねじ21cの締め付け具合を均等に調節することによって、キャリッジ支持フレーム1の平行度を維持したままキャリッジ支持フレーム1を変位させることができ、それによって、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとの間隔が既定の間隔となるように調節することもできる。
【0038】
キャリッジ支持フレーム1には、キャリッジ61を主走査方向Xに往復動させる「キャリッジ駆動手段」として、「駆動力源」としてのキャリッジ駆動用モータ64と、キャリッジ駆動用モータ64の回転駆動力をキャリッジ61に伝達するための無端ベルト65が配設されている。背パネル103の主走査方向Xの一端側近傍には、キャリッジ駆動用モータ64が背フレーム103に形成された孔35に回転軸が挿通された状態で固定支持されている。
【0039】
また、背パネル103の主走査方向Xの他端側近傍には、従動プーリー642が従動回転可能に軸支されている。無端ベルト65は、キャリッジ駆動用モータ64の回転軸に配設されている駆動プーリー641と、従動プーリー642との間に張設されている。従動プーリー642は、主走査方向Xに変位可能に背パネル103に形成された長孔34に配設された従動プーリーホルダ643に軸支されており、従動プーリーホルダ643は、ばね644のばね力によって、無端ベルト65に一定の張力を与える方向に引っ張られた状態で配設されている。
【0040】
このように、キャリッジ支持フレーム1にキャリッジ駆動用モータ64と、無端ベルト65とを配設することによって、キャリッジ駆動用モータ64の駆動力がキャリッジ支持フレーム1に作用しないので、キャリッジ駆動用モータ64の駆動力によって、弾性支持されているキャリッジ支持フレーム1の支持位置が変動したり、スムーズなキャリッジ61の加速及び減速を行うことができなかったりすることを防止することができる。
【0041】
図8は、キャリッジ61の要部平面図である。
記録ヘッド62は、キャリッジ61に装着されたインクカートリッジ(図示せず)のインク送出口が嵌合してインクが供給されるインク吸入口を有するインク受け部621を有している。記録ヘッド62は、キャリッジ61に形成されている軸部614にインク受け部621が係合した状態で、軸部614を揺動軸として記録ヘッド62のヘッド面と平行に揺動可能にキャリッジ61に軸支されている。また、キャリッジ61には、記録ヘッド62の揺動位置を規定して主走査方向Xに対する記録ヘッド62の角度を調節するための回転偏心カム615が配設されている。回転偏心カム615の回転軸には、回転偏心カム615を回転させるレバー部616が一体に形成されており、キャリッジ61とレバー部616との間には、レバー部616を固定して回転偏心カム615の回転位置を固定する手段が設けられている(図示せず)。
【0042】
記録ヘッド62は、固定部材622によって、インク受け部621の一端が回転偏心カム615に押圧された状態でキャリッジ61に固定されている。レバー部616回動させて回転偏心カム615を符号Dで示した回転方向に回転させることによって、記録ヘッド62が軸部614を揺動軸とした符号Eで示した方向に揺動し、主走査方向Xと平行になるように記録ヘッド62の角度を調節することができる。
【0043】
このようにして、キャリッジ61が主走査方向Xに往復動する際に生じるキャリッジ61の振動を大幅に低減させることができる。また、3カ所の弾性支持手段によるキャリッジ支持フレーム1の支持位置を個別に調節することによって、単純な構成で高精度に記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとの平行度を調節することができる。
【0044】
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図。
【図2】本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の側面図。
【図3】インクジェット式記録装置の要部を模式的に示した平面図。
【図4】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部斜視図。
【図5】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部側面図。
【図6】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部平面図。
【図7】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部正面図。
【図8】キャリッジの要部平面図。
【符号の説明】
1 キャリッジ支持フレーム、11 エンコーダ回路、12 ヘッド駆動回路、
13 モータ駆動回路、21a、21b、21c ねじ、
22a、22b、22c 弾性部材、50 インクジェット式記録装置、
51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53 搬送駆動ローラ、
54 搬送従動ローラ、55 排紙駆動ローラ、56 排紙従動ローラ、
57 給紙トレイ、57b 給紙ローラ、61 キャリッジ、
62 記録ヘッド、63 紙検出器、64 キャリッジ駆動用モータ、
65 無端ベルト、66 スケールセンサ、67 リニアスケール、
100 制御部、641 駆動プーリー、642 従動プーリー、
X 主走査方向、Y 副走査方向
【発明の属する技術分野】
本願発明は、液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復動させながら液体噴射ヘッドから被噴射材の被噴射面へ液体を噴射させる液体噴射手段と、被噴射材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する被噴射材搬送手段とを備えた液体噴射装置に関する。
【0002】
ここで、液体噴射装置とは、記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0003】
【従来の技術】
液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復動させながら液体噴射ヘッドから被噴射材の被噴射面へ液体を噴射させる液体噴射手段と、被噴射材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する被噴射材搬送手段とを備えた液体噴射装置の従来技術の一例としては、液体噴射装置本体フレームに主走査方向と平行に配設されたキャリッジガイド軸にキャリッジを往復動可能に軸支したものが公知である。キャリッジガイド軸は、例えば、偏心ブッシュ等による変位手段を介して液体噴射装置本体フレームに両端が支持されている。また、被噴射材搬送手段は、被噴射材の搬送方向(副走査方向)の傾きを調節する手段を有している。そして、キャリッジガイド軸の両端部の支持位置を個別に変位させてキャリッジガイド軸の主走査方向の傾きを調節し、被噴射材搬送手段の搬送経路の傾きを調節して副走査方向の傾きを調節して、液体噴射ヘッドのヘッド面が被噴射材の被噴射面とが平行で、かつ所定の間隔となるように液体噴射ヘッドのヘッド面の平行度を調節する構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−127543号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、特許文献1に開示されている液体噴射装置としての記録装置のキャリッジ支持構造は、キャリッジを軸支しているキャリッジガイド軸の両端が液体噴射装置の本体フレームに支持されて液体噴射装置に取り付けられている構造なので、特にキャリッジガイド軸の中央近傍におけるキャリッジの支持剛性が低く、キャリッジが主走査方向に往復動する際にキャリッジに掛かるキャリッジ駆動力源の駆動力によって、キャリッジガイド軸の中央近傍に撓みが生じやすい。そのため、キャリッジが主走査方向に往復動する際にキャリッジガイド軸が撓むことによって、キャリッジに振動が生じて液体噴***度が低下するという問題があった。
【0006】
また、主走査方向と副走査方向の傾きをそれぞれ異なる調節手段によって液体噴射ヘッドの平行度を調節する構造となっているので、液体噴射ヘッドの平行度の調節機構が複雑になって液体噴射装置のコストが高くなってしまうという問題があった。
【0007】
本願発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、キャリッジが主走査方向に往復動する際に振動が小さく、かつ低コストな液体噴射ヘッドの平行度調節機構を有するキャリッジ支持装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願発明の第1の態様は、液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復動させながら前記液体噴射ヘッドから被噴射材の被噴射面へ液体を噴射させる液体噴射手段と、前記被噴射材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する被噴射材搬送手段とを備えた液体噴射装置において、前記キャリッジを主走査方向に往復動可能に支持するキャリッジ支持装置であって、前記キャリッジを一定の方向に所定の往復動幅で往復動可能に支持する手段を有するキャリッジ支持フレームと、該キャリッジ支持フレームを前記液体噴射ヘッドのヘッド面と略直交する方向の支持位置を調節可能に前記液体噴射装置の本体フレームに弾性支持する弾性支持手段とを有し、前記キャリッジ支持フレームは、前記液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで少なくとも一方側に2カ所、他方側に1カ所、前記弾性支持手段が配設されている、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0009】
このように、キャリッジは、液体噴射装置の本体フレームとは別体のキャリッジ支持フレームに往復動可能に支持されているので、キャリッジ支持フレームの剛性を高くすることによってキャリッジの支持剛性を高めることができる。そして、そのキャリッジ支持フレームが液体噴射装置の本体フレームに弾性支持されているので、キャリッジが主走査方向に往復動する際に生じるキャリッジの振動が弾性支持手段に吸収される。
【0010】
また、キャリッジ支持フレームは、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで少なくとも一方側に2カ所、他方側に1カ所、弾性支持手段が配設されており、弾性支持手段は、キャリッジ支持フレームを液体噴射ヘッドのヘッド面と略直交する方向の支持位置を調節可能に液体噴射装置の本体フレームに弾性支持しているので、この3カ所の弾性支持手段によるキャリッジ支持フレームの支持位置を個別に調節することによって、キャリッジ支持フレームの主走査方向の傾きと、副走査方向の傾きとを調節することができる。つまり、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで一方側に配設されている2カ所の弾性支持手段の支持位置をそれぞれ個別に調節することによって、主走査方向のキャリッジ支持フレームの傾きを調節することができ、さらに、この2カ所の弾性支持手段による支持位置と、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで他方側に配設された1カ所の弾性支持手段の支持位置とを個別に調節することによって、副走査方向のキャリッジ支持フレームの傾きを調節することができる。したがって、3カ所の弾性支持手段によるキャリッジ支持フレームの支持位置を個別に調節することによって、液体噴射ヘッドのヘッド面が被噴射材の被噴射面とが平行で、かつ所定の間隔となるように液体噴射ヘッドのヘッド面の平行度を調節することができる。
【0011】
これにより、本願発明の第1の態様に示したキャリッジ支持装置によれば、キャリッジの支持剛性を高くすることができるので、キャリッジを主走査方向に往復動させる際に生じる振動を低減させることができ、さらに、キャリッジを主走査方向に往復動させる際に生じる振動が弾性支持手段によって吸収されるので、キャリッジが主走査方向に往復動する際に生じるキャリッジの振動を大幅に低減させることができるという作用効果が得られる。
【0012】
また、3カ所の弾性支持手段によるキャリッジ支持フレームの支持位置を個別に調節することによって、液体噴射ヘッドのヘッド面と被噴射材の被噴射面とが平行で、かつ所定の間隔となるように液体噴射ヘッドのヘッド面の平行度を調節することができるので、つまり、単純な構成で高精度に液体噴射ヘッドのヘッド面の平行度を調節することができるので、低コストな液体噴射ヘッドの平行度調節機構を有するキャリッジ支持装置を実現することができるという作用効果が得られる。
【0013】
本願発明の第2の態様は、前述した第1の態様において、前記キャリッジ支持フレームは、前記液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで一方側の主走査方向の両端部近傍に1カ所ずつ、他方側の主走査方向の略中央に1カ所、前記弾性支持手段が配設されている、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0014】
このように、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで一方側に配設されている2カ所の弾性支持手段は、キャリッジ支持フレームの主走査方向の両端部近傍にそれぞれ配設されているので、この2カ所の弾性支持手段の間隔を略最大間隔まで広くすることができる。そして、液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで一方側に配設されている2カ所の弾性支持手段の間隔を広くすると、弾性支持手段によるキャリッジ支持フレームの変位量に対するキャリッジ支持フレームの傾きの変化量が小さくなるので、キャリッジ支持フレームの主走査方向の傾き調節精度をより高くすることができる。
【0015】
本願発明の第3の態様は、前述した第1の態様又は第2の態様において、前記弾性支持手段は、貫通孔が形成された弾性体にねじを挿通し、前記弾性体を挟んで前記キャリッジ支持フレームを前記液体噴射装置の本体フレームにねじ止めするとともに、前記ねじの締め付け具合を調節することによって、前記キャリッジ支持フレームの前記液体噴射ヘッドのヘッド面と略直交する方向の支持位置を調節する構成を成している、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0016】
このように、貫通孔を有する弾性体をキャリッジ支持フレームと液体噴射装置の本体フレームとの間に挟み、キャリッジ支持フレームを液体噴射装置の本体フレームにねじ止めすることによって、キャリッジ支持フレームを液体噴射装置の本体フレームに弾性支持することができる。そして、キャリッジ支持フレームをねじ止めしているねじの締め付け具合を調節することによって、弾性体によるキャリッジ支持フレームの支持位置を調節することができる。
【0017】
本願発明の第4の態様は、前述した第1の態様〜第3の態様のいずれかにおいて、前記キャリッジ支持フレームは、前記キャリッジを一定の方向に所定の往復動幅で往復動可能に軸支するキャリッジガイド軸と、前記キャリッジの往復動作幅の全幅にわたって前記キャリッジと摺接し、前記キャリッジガイド軸を回動軸とした回動方向の前記キャリッジの姿勢を一定に規定するキャリッジ摺接面とを有する、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0018】
このように、主走査方向及び副走査方向への傾きを調節可能に弾性支持されるキャリッジ支持フレームにキャリッジガイド軸を配設することによって、キャリッジガイド軸の変位手段が不要になるので、キャリッジガイド軸の両端をキャリッジ支持フレームに強固に取り付けることができる。それによって、キャリッジガイド軸をがたつき無く配設することができるので、キャリッジガイド軸のがたつきによってキャリッジが振動することを防止することができる。
【0019】
本願発明の第5の態様は、前述した第1の態様〜第4の態様のいずれかにおいて、前記キャリッジ支持フレームは、高剛性を有する形状に形成された金属フレームである、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
高剛性を有する形状に形成された金属フレームでキャリッジ支持フレームを構成することによって、キャリッジの支持剛性を高めることができ、それによって、キャリッジが主走査方向に往復動する際に生じるキャリッジの振動を低減させることができる。
【0020】
本願発明の第6の態様は、前述した第1の態様〜第5の態様のいずれかにおいて、前記キャリッジを主走査方向に往復動させる駆動力源を有するキャリッジ駆動手段が前記キャリッジ支持フレームに配設されている、ことを特徴としたキャリッジ支持装置である。
【0021】
液体噴射装置の本体フレーム側にキャリッジ駆動手段が配設されていると、キャリッジ駆動手段によってキャリッジを主走査方向に往復動させる際に、キャリッジに作用する駆動力によって、液体噴射装置の本体フレームに弾性支持されているキャリッジ支持フレームの支持位置が変動する虞がある。また、キャリッジの加速時及び減速時にキャリッジ駆動手段からの駆動力が弾性支持手段に吸収されて、キャリッジへの駆動力の伝達にわずかな時間差が生じ、スムーズなキャリッジの加速及び減速を行うことができない虞もある。そこで、キャリッジ支持フレームにキャリッジ駆動手段とその駆動力源が配設することによって、キャリッジ駆動手段の駆動力がキャリッジ支持フレームに作用することがなくなるので、弾性支持されているキャリッジ支持フレームの支持位置がキャリッジ駆動手段の駆動力によって変動したり、スムーズなキャリッジの加速及び減速を行うことができなかったりすることを防止することができる。
【0022】
本願発明の第7の態様は、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかに記載のキャリッジ支持装置を備えた液体噴射装置である。
本願発明の第7の態様に記載の液体噴射装置によれば、液体噴射装置において、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略構成について説明する。
図1は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図であり、図2はその側面図である。
【0024】
インクジェット式記録装置50には、「被噴射材」としての記録紙Pを給紙可能な構成を有し、記録紙Pを自動給紙するASF(オート・シート・フィーダー)が設けられている。ASFは、給紙トレイ57に設けられた給紙ローラ57b、及び図示してない分離パッドを有する公知の自動給紙機構である。また、給紙トレイ57には、記録紙Pの幅に合わせて幅方向に摺動可能に配設された記録紙ガイド57aが設けられている。ASFは、給紙ローラ57bの回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗とによって、給紙トレイ57に置かれた複数の記録紙Pを後述する搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54に向けて、複数の記録紙Pが重なった状態で給紙されることなく1枚ずつ自動給紙する。
【0025】
ASFの副走査方向Yの下流側には、「被噴射材搬送手段」として、記録紙Pを副走査方向Yに搬送する搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54とが設けられている。搬送駆動ローラ53は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は、複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、記録紙Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、記録紙Pに接しながら記録紙Pの搬送に従動して回転する。搬送駆動ローラ53の表面には、高摩擦抵抗を有する皮膜が施されている。搬送従動ローラ54によって、搬送駆動ローラ53の表面に押しつけられた記録紙Pは、その表面の摩擦抵抗によって搬送駆動ローラ53の表面に密着し、搬送駆動ローラ53の回転によって副走査方向Yに搬送される。
【0026】
搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54の副走査方向Yの下流側には、搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54によって副走査方向Yに搬送される記録紙Pにインクを噴射して記録を実行する「液体噴射手段」として、記録紙Pにインクを噴射して記録を行う「液体噴射ヘッド」としての記録ヘッド62を搭載したキャリッジ61が主走査方向Xに往復動可能に軸受部611にてキャリッジガイド軸51に軸支されている。また、記録ヘッド62のヘッド面と対向する位置には、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pの記録面との間隔を規定するプラテン52が設けられている。そして、「被噴射材搬送手段」によるキャリッジ61とプラテン52の間に記録紙Pを副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、「液体噴射手段」による記録ヘッド62を主走査方向Xに移動させる間に記録ヘッド62から記録紙Pにインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって記録紙Pに記録が行われる。
【0027】
また、給紙ローラ57bと搬送駆動ローラ53との間には、公知の技術による紙検出器63が配設されている。紙検出器63は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙Pの搬送方向にのみ回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙Pに押されることでレバーが回動し、それによって記録紙Pが検出される構成を成す検出器である。インクジェット式記録装置50は、給紙ローラ57bより給紙された記録紙Pの始端位置、及び終端位置を紙検出器63で検出し、その検出位置に合わせて記録実行開始位置が決定されて記録が実行されるようになっている。
【0028】
プラテン52の副走査方向Yの下流側には、記録された記録紙Pを排紙する手段として排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56が設けられている。排紙駆動ローラ55は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、排紙駆動ローラ55の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに排紙される。排紙従動ローラ56は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラになっている。複数の排紙従動ローラ56は、それぞれ個々に排紙駆動ローラ55に付勢され、記録紙Pが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際に記録紙Pに接して記録紙Pの排紙に従動して回転する。
【0029】
図3は、本願発明に係る「液体噴射装置」としてのインクジェット式記録装置50の要部を模式的に示した平面図である。
インクジェット式記録装置50は、キャリッジ61の絶対位置を検出する手段として、リニアスケール67と、スケールセンサ66と、エンコーダ回路11とを備えている。リニアスケール67には、キャリッジ61の往復動範囲に一定の間隔で主走査方向Xにスリットが形成されている。スケールセンサ66は、リニアスケール67のスリットを検出する検出器である。スケールセンサ66の検出信号は、エンコーダ回路11に入力され、エンコーダ回路11は、スケールセンサ66がリニアスケール67のスケールを検出した信号からエンコーダ信号を生成して制御部100へ出力する。制御部100は、記録ヘッド62が主走査方向Xに往復走査する間、ノズル列からインクを噴射して記録を実行する制御を行う制御手段を有しており、エンコーダ回路11から出力されるエンコーダ信号から主走査方向Xの解像度に応じてインク噴射タイミング信号を生成してヘッド駆動回路12を制御する。
【0030】
キャリッジ駆動用モータ64の回転駆動力は、無端ベルト65を介してキャリッジ61へ伝達される。キャリッジ駆動用モータ64の回転軸に回転伝達可能に配設されている駆動プーリー641と、従動回転可能に軸支された従動プーリー642との間に主走査方向Xと略平行に張設された無端ベルト65の一部がキャリッジ61の連結部612に連結されており、キャリッジ駆動用モータ64の双方向の回転駆動力によって無端ベルト65が双方向に回転し、それによって、キャリッジ61が主走査方向Xに往復動する。
【0031】
つづいて、本願発明に係る「キャリッジ支持装置」について説明する。
図4は、本願発明に係るインクジェット式記録装置50の要部斜視図であり、図5は、要部側面図である。また、図6は、本願発明に係るインクジェット式記録装置50の要部平面図であり、図7は要部正面図である。
【0032】
キャリッジ61を主走査方向Xに往復動可能に軸支しているキャリッジガイド軸51は、その両端がキャリッジ支持フレーム1に固定支持されて主走査方向Xと平行に配設されている。キャリッジ支持フレーム1は、底フレーム101、右側フレーム102R、左側フレーム102L、及び背フレーム103とが一体に形成されて構成されている。右側フレーム102R及び左側フレーム102Lにはキャリッジガイド軸51を軸支する孔31がそれぞれ形成されており、キャリッジガイド軸51の両端部が嵌合している。キャリッジ61は、キャリッジガイド軸51に軸支されるとともに、記録紙Pの搬送経路と略平行に対面する底フレーム101の摺接面33に摺接支持されている。底フレーム101には、キャリッジ61に搭載された記録ヘッド62のヘッド面が記録紙Pの記録面と対面するための孔が形成されている。
【0033】
キャリッジ支持フレーム1は、右側フレーム102Rの記録ヘッド62より副走査方向Yの上流側に形成されている右側支持部32Rと、左側フレーム102Lの記録ヘッド62より副走査方向Yの上流側に形成されている左側支持部32Lと、底フレーム101のキャリッジガイド軸51より副走査方向Yの下流側の略中央部分との計3カ所でインクジェット式記録装置50の本体フレーム10に弾性支持されている。右側フレーム102Rの支持部32Rは、弾性部材22aを介して本体フレーム10にねじ21aで取り付けられて弾性支持されており、左側フレーム102Lの支持部32Lは、弾性部材22cを介して本体フレーム10にねじ21cで取り付けられて弾性支持されている。また、底フレーム101の記録ヘッド62より副走査方向Yの下流側の略中央部分は、弾性部材22bを介して本体フレーム10にねじ21bで取り付けられて弾性支持されている。
【0034】
このように、キャリッジ61は、インクジェット式記録装置50の本体フレーム10とは別体のキャリッジ支持フレーム1に往復動可能に支持されているので、キャリッジ支持フレーム1の剛性を高くすることによってキャリッジ61の支持剛性を高めることができる。そして、そのキャリッジ支持フレーム1がインクジェット式記録装置50の本体フレーム10に弾性支持されているので、キャリッジ61が主走査方向Xに往復動する際に生じるキャリッジ61の振動が弾性支持手段に吸収される。
【0035】
また、支持部32Rと支持部32Lと底フレーム101の略中央部分との3カ所の弾性支持部分(弾性支持手段)は、ねじ21a、ねじ21b、及びねじ21cの締め付け具合を調節することによって、キャリッジ支持フレーム1を記録ヘッド4のヘッド面と略直交する方向に変位させることができ、その変位方向における本体フレーム10に対する支持位置を調節することができるようになっている。したがって、この3カ所の弾性支持部分によるキャリッジ支持フレーム1の支持位置を個別に調節することによって、キャリッジ支持フレーム1の主走査方向Xの傾きと、副走査方向Yの傾きとを調節することができる。
【0036】
ねじ21aの締め付け具合を調節することによって支持部32Rの支持位置が符号Aで示した方向に変位し、ねじ21cの締め付け具合を調節することによって支持部32Lの支持位置が符号Cで示した方向に変位するので、キャリッジ支持フレーム1の主走査方向Xの傾きは、ねじ21a及びねじ21cの締め付け具合を調節して支持部32R及び支持部32Lの支持位置を個々に調節することによって調節することができる(図7参照)。
【0037】
また、ねじ21bの締め付け具合を調節することによって底フレーム101の略中央部分の支持位置が符号Bで示した方向に変位するので、キャリッジ支持フレーム1の副走査方向Yの傾きは、及びねじ21bの締め付け具合を調節して底フレーム101の略中央部分の支持位置を調節することによって調節することができる(図5参照)。そして、この3カ所の弾性支持部分のねじ21a、ねじ21b、及びねじ21cの締め付け具合を均等に調節することによって、キャリッジ支持フレーム1の平行度を維持したままキャリッジ支持フレーム1を変位させることができ、それによって、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとの間隔が既定の間隔となるように調節することもできる。
【0038】
キャリッジ支持フレーム1には、キャリッジ61を主走査方向Xに往復動させる「キャリッジ駆動手段」として、「駆動力源」としてのキャリッジ駆動用モータ64と、キャリッジ駆動用モータ64の回転駆動力をキャリッジ61に伝達するための無端ベルト65が配設されている。背パネル103の主走査方向Xの一端側近傍には、キャリッジ駆動用モータ64が背フレーム103に形成された孔35に回転軸が挿通された状態で固定支持されている。
【0039】
また、背パネル103の主走査方向Xの他端側近傍には、従動プーリー642が従動回転可能に軸支されている。無端ベルト65は、キャリッジ駆動用モータ64の回転軸に配設されている駆動プーリー641と、従動プーリー642との間に張設されている。従動プーリー642は、主走査方向Xに変位可能に背パネル103に形成された長孔34に配設された従動プーリーホルダ643に軸支されており、従動プーリーホルダ643は、ばね644のばね力によって、無端ベルト65に一定の張力を与える方向に引っ張られた状態で配設されている。
【0040】
このように、キャリッジ支持フレーム1にキャリッジ駆動用モータ64と、無端ベルト65とを配設することによって、キャリッジ駆動用モータ64の駆動力がキャリッジ支持フレーム1に作用しないので、キャリッジ駆動用モータ64の駆動力によって、弾性支持されているキャリッジ支持フレーム1の支持位置が変動したり、スムーズなキャリッジ61の加速及び減速を行うことができなかったりすることを防止することができる。
【0041】
図8は、キャリッジ61の要部平面図である。
記録ヘッド62は、キャリッジ61に装着されたインクカートリッジ(図示せず)のインク送出口が嵌合してインクが供給されるインク吸入口を有するインク受け部621を有している。記録ヘッド62は、キャリッジ61に形成されている軸部614にインク受け部621が係合した状態で、軸部614を揺動軸として記録ヘッド62のヘッド面と平行に揺動可能にキャリッジ61に軸支されている。また、キャリッジ61には、記録ヘッド62の揺動位置を規定して主走査方向Xに対する記録ヘッド62の角度を調節するための回転偏心カム615が配設されている。回転偏心カム615の回転軸には、回転偏心カム615を回転させるレバー部616が一体に形成されており、キャリッジ61とレバー部616との間には、レバー部616を固定して回転偏心カム615の回転位置を固定する手段が設けられている(図示せず)。
【0042】
記録ヘッド62は、固定部材622によって、インク受け部621の一端が回転偏心カム615に押圧された状態でキャリッジ61に固定されている。レバー部616回動させて回転偏心カム615を符号Dで示した回転方向に回転させることによって、記録ヘッド62が軸部614を揺動軸とした符号Eで示した方向に揺動し、主走査方向Xと平行になるように記録ヘッド62の角度を調節することができる。
【0043】
このようにして、キャリッジ61が主走査方向Xに往復動する際に生じるキャリッジ61の振動を大幅に低減させることができる。また、3カ所の弾性支持手段によるキャリッジ支持フレーム1の支持位置を個別に調節することによって、単純な構成で高精度に記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとの平行度を調節することができる。
【0044】
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図。
【図2】本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の側面図。
【図3】インクジェット式記録装置の要部を模式的に示した平面図。
【図4】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部斜視図。
【図5】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部側面図。
【図6】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部平面図。
【図7】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部正面図。
【図8】キャリッジの要部平面図。
【符号の説明】
1 キャリッジ支持フレーム、11 エンコーダ回路、12 ヘッド駆動回路、
13 モータ駆動回路、21a、21b、21c ねじ、
22a、22b、22c 弾性部材、50 インクジェット式記録装置、
51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53 搬送駆動ローラ、
54 搬送従動ローラ、55 排紙駆動ローラ、56 排紙従動ローラ、
57 給紙トレイ、57b 給紙ローラ、61 キャリッジ、
62 記録ヘッド、63 紙検出器、64 キャリッジ駆動用モータ、
65 無端ベルト、66 スケールセンサ、67 リニアスケール、
100 制御部、641 駆動プーリー、642 従動プーリー、
X 主走査方向、Y 副走査方向
Claims (7)
- 液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復動させながら前記液体噴射ヘッドから被噴射材の被噴射面へ液体を噴射させる液体噴射手段と、前記被噴射材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する被噴射材搬送手段とを備えた液体噴射装置において、前記キャリッジを主走査方向に往復動可能に支持するキャリッジ支持装置であって、
前記キャリッジを一定の方向に所定の往復動幅で往復動可能に支持する手段を有するキャリッジ支持フレームと、
該キャリッジ支持フレームを前記液体噴射ヘッドのヘッド面と略直交する方向の支持位置を調節可能に前記液体噴射装置の本体フレームに弾性支持する弾性支持手段とを有し、
前記キャリッジ支持フレームは、前記液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで少なくとも一方側に2カ所、他方側に1カ所、前記弾性支持手段が配設されている、ことを特徴としたキャリッジ支持装置。 - 請求項1において、前記キャリッジ支持フレームは、前記液体噴射ヘッドの主走査線を挟んで一方側の主走査方向の両端部近傍に1カ所ずつ、他方側の主走査方向の略中央に1カ所、前記弾性支持手段が配設されている、ことを特徴としたキャリッジ支持装置。
- 請求項1又は2において、前記弾性支持手段は、貫通孔が形成された弾性体にねじを挿通し、前記弾性体を挟んで前記キャリッジ支持フレームを前記液体噴射装置の本体フレームにねじ止めするとともに、前記ねじの締め付け具合を調節することによって、前記キャリッジ支持フレームの前記液体噴射ヘッドのヘッド面と略直交する方向の支持位置を調節する構成を成している、ことを特徴としたキャリッジ支持装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、前記キャリッジ支持フレームは、前記キャリッジを一定の方向に所定の往復動幅で往復動可能に軸支するキャリッジガイド軸と、前記キャリッジの往復動作幅の全幅にわたって前記キャリッジと摺接し、前記キャリッジガイド軸を回動軸とした回動方向の前記キャリッジの姿勢を一定に規定するキャリッジ摺接面とを有する、ことを特徴としたキャリッジ支持装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項において、前記キャリッジ支持フレームは、高剛性を有する形状に形成された金属フレームである、ことを特徴としたキャリッジ支持装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項において、前記キャリッジを主走査方向に往復動させる駆動力源を有するキャリッジ駆動手段が前記キャリッジ支持フレームに配設されている、ことを特徴としたキャリッジ支持装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のキャリッジ支持装置を備えた液体噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003085392A JP2004291334A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | キャリッジ支持装置、該キャリッジ支持装置を備えた液体噴射装置 |
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JP2003085392A JP2004291334A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | キャリッジ支持装置、該キャリッジ支持装置を備えた液体噴射装置 |
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Family
ID=33400324
Family Applications (1)
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JP2003085392A Pending JP2004291334A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | キャリッジ支持装置、該キャリッジ支持装置を備えた液体噴射装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004291334A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006175860A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Oce Technologies Bv | 往復するキャリッジおよび2段フレーム構造を備えたプリンタ |
JP2010241072A (ja) * | 2009-04-09 | 2010-10-28 | Seiko Epson Corp | 記録装置 |
-
2003
- 2003-03-26 JP JP2003085392A patent/JP2004291334A/ja active Pending
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