JP2003065406A - ベルトテンション付与装置及び該ベルトテンション付与装置を備えた記録装置 - Google Patents

ベルトテンション付与装置及び該ベルトテンション付与装置を備えた記録装置

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JP2003065406A JP2001260262A JP2001260262A JP2003065406A JP 2003065406 A JP2003065406 A JP 2003065406A JP 2001260262 A JP2001260262 A JP 2001260262A JP 2001260262 A JP2001260262 A JP 2001260262A JP 2003065406 A JP2003065406 A JP 2003065406A
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tension
drive
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速稼働時に高い安定性を発揮し得るベルト
テンション付与装置を低コストに得ること。 【解決手段】 動力伝達装置50は駆動モータ69を駆
動源とし、駆動軸69aに取り付けられたピニオン歯車
78と該ピニオン歯車78に係回される無端ベルト51
によって伝達歯車49等へ動力を伝達する。フレーム6
1には軸受部69bが摺動するガイド孔75が形成さ
れ、駆動モータ69とフレーム61との間に取り付けら
れたばね71によって無端ベルト51にテンションが付
与される。駆動モータ69は無端ベルト51のテンショ
ンとばね71のばね力とがバランスした状態で固定ねじ
74及びピン部材72によって固定され、適正なテンシ
ョン状態が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動モータの駆動
軸と、少なくとも2以上の回動軸とに係回される無端ベ
ルトに所定のテンションを付与するベルトテンション付
与装置に関する。また、本発明は、当該ベルトテンショ
ン付与装置を備えた、被記録材に記録を行う記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】駆動モータの駆動軸と、複数の回動軸と
に係回されることによって当該複数の回動軸へ駆動モー
タの動力を伝達する無端ベルトは、そのテンション状態
によって動力伝達の善し悪し、特に、高速稼働時の安定
性が決まる為、無端ベルトには適切なテンションが与え
られることが望ましい。従って、無端ベルトのテンショ
ン状態を適切に保つべく、例えば任意の2つの回動軸の
間にテンション調節用の従動ローラを設け、該従動ロー
ラによってテンションを調節する構成が用いられること
がある。
【0003】より詳しくは、前記従動ローラはテンショ
ン増加方向及び減少方向に変位可能に設けられ、且つ、
付勢手段(例えば、ばね)によってテンション増加方向
に常に付勢された状態となっている。従って、無端ベル
トは、この様に構成された従動ローラにより、無端ベル
トのテンションと、付勢手段との付勢力とがバランスし
た状態で稼働する様になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の様な従
動ローラを設けると、該従動ローラはテンション増加方
向及び減少方向に変位可能となっている為、高速稼働時
にベルトの駆動状態が不安定となる場合があると同時
に、該従動ローラを設けることによってコスト高とな
る。
【0005】そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされ
たものであり、その目的は、高速稼働時に高い安定性を
発揮し得るベルトテンション付与装置を低コストに得る
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願請求項1記載のベルトテンション付与装置は、
駆動モータの駆動軸と、少なくとも2以上の回動軸とに
係回される無端ベルトに所定のテンションを付与するベ
ルトテンション付与装置であって、前記駆動軸を挿通
し、且つ、前記駆動モータをテンション増加方向及びテ
ンション減少方向にスライド可能とする、前記駆動モー
タを取り付けるフレーム部材に延設されるガイド孔と、
前記駆動モータをテンション増加方向に付勢する付勢手
段と、前記無端ベルトのテンションと前記付勢手段の付
勢力とのバランス状態において前記駆動モータを前記フ
レーム部材に固定する固定手段とからなることを特徴と
する。
【0007】本願請求項1記載の発明によれば、無端ベ
ルトにテンション調節用の従動ローラを設けることな
く、低コストに、高速稼働時においても高い安定性を発
揮し得るベルトテンション付与装置を得ることができ
る。即ち、駆動軸に無端ベルトが係回される駆動モータ
が、該駆動モータを取り付けるフレーム部材に、無端ベ
ルトのテンション増加方向及び減少方向にスライド可能
に設けられていると共に、当該駆動モータは付勢手段に
よってテンション増加方向に付勢されていて、当該付勢
手段の付勢力によってテンションが付与される様になっ
ている。
【0008】そして、ベルトテンション付与装置は、無
端ベルトのテンションと前記付勢手段の付勢力とがバラ
ンスした状態において前記駆動モータをフレーム部材に
対して固定する固定手段を備えている。従って、当該固
定手段により、高速稼働時にも前記駆動モータはその位
置を変位させることなく、以て高い安定性を発揮し得る
と共に、目的とする適切なテンションが得られた状態
を、長期に渡って安定して維持することが可能となる。
【0009】本願請求項2記載のベルトテンション付与
装置は、請求項1において、前記ガイド孔内周と摺動す
る前記駆動軸の軸受部外周と、前記ガイド孔内周とのク
リアランスが小なる様に構成されていることを特徴とす
る。本願請求項2記載の発明によれば、前記ガイド孔内
周と摺動する前記駆動軸の軸受部外周と、前記ガイド孔
内周とのクリアランスが小なる様に構成されているの
で、これによって前記駆動モータはがたつきなくスライ
ドし、従って前記駆動モータの固定位置がばらつくこと
なく一様に定まり、以て目的とするテンション状態を確
実に実現することができる。
【0010】本願請求項3記載のベルトテンション付与
装置は、請求項1または2において、前記固定手段が、
前記フレーム部材において前記ガイド孔の延設方向と平
行に延設されたねじ挿通孔と、該ねじ挿通孔に挿通さ
れ、前記駆動モータに穿設されたねじ孔と螺嵌する固定
ねじと、からなり、前記付勢手段が、前記駆動モータに
設けられた第1のばね掛止部と、前記フレーム部材に設
けられた第2のばね掛止部と、の間に取り付けられる引
っ張りコイルばねからなることを特徴とする。
【0011】本願請求項3記載の発明によれば、前記固
定手段が前記駆動モータに穿設されたねじ孔と螺嵌する
固定ねじであるので、前記駆動モータの固定手段を簡単
な構成で安価に構成することができると共に、前記付勢
手段が引っ張りコイルばねからなるので、当該付勢手段
についても簡単な構成で安価に構成することができる。
【0012】本願請求項4記載のベルトテンション付与
装置は、請求項3において、前記第1のばね掛止部が、
前記フレーム部材において前記ガイド孔の延設方向と平
行に延設されたピン挿通孔に挿通し、且つ、先端部に形
成されたねじ部が前記駆動モータに形成されたねじ孔と
螺嵌するピン部材からなることを特徴とする。
【0013】本願請求項4記載の発明によれば、前記第
1のばね掛止部が、前記ガイド孔の延設方向と平行に延
設されたピン挿通孔に挿通するピン部材からなるので、
当該ピン挿通孔及びピン部材により、前記駆動モータの
スライド方向を更に確実に規制することが可能となる。
【0014】本願請求項5記載のベルトテンション付与
装置は、請求項4において、前記ピン部材と前記ピン挿
通孔内周とのクリアランスが小なる様に構成されている
ことを特徴とする。
【0015】本願請求項5記載の発明によれば、前記ピ
ン部材と前記ピン挿通孔内周とのクリアランスが小なる
様に構成されているので、これによって前記ピン部材は
がたつき無くスライドし、従ってより一層確実に前記駆
動モータのスライド方向を規制することが可能となる。
【0016】本願請求項6記載のベルトテンション付与
装置は、請求項4または5において、前記ピン部材が、
前記フレーム部材を前記駆動モータとの間で挟圧しつつ
前記駆動モータに形成されたねじ孔と螺嵌することによ
って前記固定手段を兼用する様構成されていることを特
徴とする。
【0017】本願請求項6記載の発明によれば、前記ピ
ン部材が前記フレーム部材を前記駆動モータとの間で挟
圧しつつ前記駆動モータに形成されたねじ孔と螺嵌する
ことによって前記固定手段を兼用する様構成されている
ので、これによって前記駆動モータを前記フレーム部材
に対してより一層強固に固定することができる。
【0018】本願請求項7記載のベルトテンション付与
装置は、請求項1から6のいずれか1項において、前記
駆動モータが、前記ガイド孔の延設方向に真っ直ぐ付勢
されていることを特徴とする。
【0019】本願請求項7記載の発明によれば、前記駆
動モータは前記ガイド孔の延設方向に真っ直ぐ付勢され
ているので、これによって前記ガイド孔内周と摺動する
前記駆動軸或いは前記駆動軸の軸受部等が前記ガイド孔
の内周に強く圧接せず、前記付勢手段の付勢力を少ない
伝達ロスで前記無端ベルト与えることができ、以て目的
とするテンション状態を実現することができる。
【0020】本願請求項8記載の記録装置は、被記録材
に記録を行う記録部と、該記録部へ被記録材を一定ピッ
チで搬送する搬送駆動ローラと、前記記録部によって記
録の行われた被記録材を排紙する排紙駆動ローラと、前
記搬送駆動ローラ及び前記排紙駆動ローラを駆動する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の前記駆動モータ
と、を備えた記録装置であって、前記搬送駆動ローラを
回動させる歯車と、前記排紙駆動ローラを回動させる歯
車と、前記駆動モータの駆動軸に設けられたピニオン歯
車と、に係回された無端ベルトにテンションを付与す
る、請求項1から7のいずれか1項に記載されたベルト
ンテンション付与装置を備えたことを特徴とする。
【0021】本願請求項8記載の発明によれば、被記録
材に記録を行う記録装置が、搬送駆動ローラを回動させ
る歯車と、排紙駆動ローラを回動させる歯車と、駆動モ
ータの駆動軸に設けられたピニオン歯車と、に係回され
た無端ベルトにテンションを付与する、請求項1から7
のいずれか1項に記載されたベルトンテンション付与装
置を備えているので、被記録材に記録を行う記録装置に
おいて前述した本願請求項1から7のいずれか1項に記
載の発明と同様な作用効果を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施形態について説明する。 <インクジェットプリンタの装置本体の構成>以下、図
1乃至図4を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るイ
ンクジェットプリンタの装置本体の構成について説明す
る。ここで、図1は当該インクジェットプリンタ(以下
「プリンタ」と略称する)100の装置本体の外観斜視
図であり、図2は同分解斜視図、図3は同側断面図、図
4は同正面図である。
【0023】図1及び図2において、プリンタ100は
装置本体が複数のユニットに分割され、且つ、当該複数
のユニットが合体することによって装置本体が構成され
る。図中、符号1は被記録材としての用紙P(図3参
照)或いはロール紙(図示せず)を給送可能な給紙装置
としての給紙ユニットを、符号20はインクジェット記
録ヘッド24(図3参照)を有するキャリッジ22を備
えるキャリッジユニットを、符号60は被記録材を搬送
する搬送ユニットを、符号80はインクジェット記録ヘ
ッド24のメンテナンスを行うインクシステムユニット
を示していて、プリンタ100の装置本体は図2に示す
様にこれら4つのユニットに分割され、且つ、これら4
つのユニットが図1に示す様に合体することによって構
成される。尚、本実施形態においては、キャリッジユニ
ット20及びインクシステムユニット80が、それぞれ
搬送ユニット60の上側及び右側(図4において右側)
に連結し、給紙ユニット1が、キャリッジユニット20
の背面側に連結することによって4つのユニットが合体
する様構成されている。
【0024】次に、図3を参照しつつ、プリンタ100
の用紙搬送経路について説明する。尚、以下では、図3
の左側(プリンタ100の後方側)を「上流側」と言
い、図3の右側(プリンタ100の前方側)を下流側と
言うこととする。プリンタ100は上流にホッパ6を備
え、該ホッパ6上に単票紙としての用紙Pを傾斜姿勢で
堆積・収納する。ホッパ6は上部に位置する回動支点
(図示せず)を中心に図3の時計方向及び反時計方向に
回動可能に設けられ、回動することにより、下部が給紙
ローラ3に対して圧接及び離間動作する様になってい
る。また、ホッパ6は用紙Pの幅方向にスライド可能な
可動ガイド4を備え(図1参照)、固定ガイド5(図1
参照)と共に、堆積された用紙Pの側端をガイドする。
そして、堆積された用紙Pの最上位のものは、ホッパ6
が給紙ローラ3に対して圧接動作を行い、当該圧接状態
において給紙ローラ3が回動することによって下流側に
繰り出される。給紙ローラ3は側面視略D形の形状をな
し、回動軸3aが回動駆動されることによって回動す
る。当該給紙ローラ3は、印刷動作時にはその平坦部が
用紙Pに対向する状態に制御され(図3の状態)、これ
によって用紙Pの搬送負荷の発生を防止する様になって
いる。
【0025】次に、給紙ローラ3から下流の下側には板
状体としての紙案内67が略水平に設けられ、給紙ロー
ラ3によって繰り出された用紙Pの先端が該紙案内67
に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内される。紙案内
67から下流には回動駆動される搬送駆動ローラ62
と、該搬送駆動ローラ62に圧接する搬送従動ローラ6
3とが設けられ、用紙Pは、当該搬送駆動ローラ62と
搬送従動ローラ63とにニップされて、一定ピッチで下
流側に搬送される。
【0026】搬送従動ローラ63は搬送従動ローラホル
ダ64の下流側において軸支されていて、当該搬送従動
ローラホルダ64は、回動軸64aを中心に図3の時計
方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、図示
しないねじりコイルばねによって搬送従動ローラ63が
常に搬送駆動ローラ62に圧接する方向(図3の時計方
向)に回動付勢されている。尚、搬送駆動ローラ62は
主走査方向に長い回動軸からなり、従って本実施形態に
おいては搬送駆動ローラ62と、該搬送駆動ローラ62
の回動軸とは同じものとなっている。
【0027】次に、最も一桁側(図2の右手前側)に位
置する搬送従動ローラホルダ64近傍には、用紙Pの通
過を検出する、センサ本体部36bと検出子36aとか
らなる用紙検出器36が配設されている。検出子36a
は側面視略「く」の字の形状をなし、その中央付近の回
動軸36cを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回
動可能に設けられている。検出子36aの上方に位置す
るセンサ本体部36bは発光部(図示せず)及び該発光
部からの光を受ける受光部(図示せず)を備え、検出子
36aの回動軸36cから上側が、その回動動作によ
り、前記発光部から前記受光部に向かう光の遮断及び通
過を行う様になっている。従って、図3に示す様に用紙
Pの通過に伴って検出子36aが上方に押し上げられる
ように回動すると、検出子36aの上側がセンサ本体部
36bから外れ、これによって前記受光部が受光状態と
なって、用紙Pの通過を検出する様になっている。
【0028】続いて、搬送駆動ローラ62の下流には、
プラテン66及びインクジェット記録ヘッド24が上下
に対向する様に配設されている。プラテン66は主走査
方向に長く(図2参照)、搬送駆動ローラ62の回動に
よってインクジェット記録ヘッド24の下へ搬送される
用紙Pは、プラテン66によって下から支持される。イ
ンクジェット記録ヘッド24はインク・カートリッジ2
3を搭載するキャリッジ22の底部に設けられ、該キャ
リッジ22は、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸
25にガイドされながら主走査方向に往復動する。尚、
本実施形態においてインク・カートリッジ23は図4に
示す様に4つのカートリッジ、即ち、4色のインク(ブ
ラック、イエロー、シアン、マゼンダ)がそれぞれ別個
独立に充填された4つのカートリッジからなり、それぞ
れが別個独立に交換可能となっている。
【0029】次に、インクジェット記録ヘッド24から
下流はプリンタ100の排紙部となっていて、排紙駆動
ローラ65と、排紙従動ローラ31と、排紙補助ローラ
32とが配設されている。排紙駆動ローラ65は回動駆
動される排紙駆動ローラ軸65aの軸方向に渡って複数
個取り付けられ(図4参照)、排紙従動ローラホルダ3
1aに軸支される排紙従動ローラ31は、排紙駆動ロー
ラ65に軽く圧接することによって従動回動する様に設
けられている。従ってインクジェット記録ヘッド24に
よって印刷の行われた用紙Pは、排紙駆動ローラ65と
排紙従動ローラ31とによってニップされた状態で排紙
駆動ローラ65が回動することにより、排紙方向(図3
の矢印方向)に排出される。尚、排紙補助ローラホルダ
32aに軸支される排紙補助ローラ32は、排紙従動ロ
ーラ31のやや上流側に設けられ、用紙Pをやや下方に
押しつける様にして用紙Pのプラテン66からの浮き上
がりを防止し、以て用紙Pとインクジェット記録ヘッド
24との距離を規制している。
【0030】ここで、以上説明したホッパ6,可動ガイ
ド4,固定ガイド5,給紙ローラ3は、図1及び図2に
示す前述の給紙ユニット1に設けられている。給紙ユニ
ット1は、図2に示す様にホッパ6を挟んで左右に立設
配置される、略柱形状をなす取付部右2aと取付部左2
bとを備えた給紙ユニットフレーム2によってその基体
が構成され、前記ホッパ6,給紙ローラ3の回動軸3a
等が、当該給紙ユニットフレーム2に設けられている。
そして、給紙ユニット1は、取付部2a及び取付部2b
の上部においてキャリッジユニット20の背面側に連結
される。
【0031】次に、前記紙案内67,搬送駆動ローラ6
2,搬送従動ローラホルダ64,排紙駆動ローラ軸65
aは、図1及び図2に示す搬送ユニット60に設けられ
ている。搬送ユニット60は図2に示す様に平面視略コ
の字形の形状をなす搬送ユニットフレーム61によって
基体が構成され、後方にプリンタ100の電源供給部で
ある電源ユニット68を備え、前方において排紙駆動ロ
ーラ軸65aを、本体中程において搬送駆動ローラ62
を軸支し、また、前方上部にプラテン66を、中程上部
に搬送従動ローラホルダ64を備えている。また、搬送
ユニット60は左側下部に、給紙ローラ3と、搬送駆動
ローラ62と、排紙駆動ローラ65と、後述するポンプ
装置82と、ブレードユニット84とのこれらの共通の
駆動源となる駆動モータ69(図4参照)を備えてい
る。駆動モータ69から、給紙ローラ3、搬送駆動ロー
ラ64、及び排紙駆動ローラ65への動力伝達は、搬送
ユニット60の左側面に設けられる、後述する動力伝達
装置50によって行われ、搬送ユニット60の右側面に
設けられるポンプ装置82及びブレードユニット84へ
の動力伝達は、排紙駆動ローラ軸65aを介して、該排
紙駆動ローラ軸65aの右側端に設けられる図示しない
動力伝達装置(歯車装置)によって行われる様になって
いる。
【0032】搬送ユニット60の右側部に連結される、
インクジェット記録ヘッド24のメンテナンス手段とし
てのインクシステムユニット80は、図2に示す様に搬
送ユニットフレーム61の右側面に連結される、ユニッ
トの基体となるフレーム81を備え、該フレーム81
に、キャップ装置83,ポンプ装置82,ブレードユニ
ット84を備えている。キャップ装置83はキャリッジ
22がホームポジション(図4のa領域内)に移動し
た際にインクジェット記録ヘッド24をキャップしてノ
ズル面(図示せず)を保護し、ポンプ装置82は当該キ
ャップ状態のキャップ装置83に負圧を供給し、インク
ジェット記録ヘッド24のノズル開口からのインク吸引
を行う。また、ブレードユニット84はキャリッジ22
の往復動領域を横切る位置と往復動領域から退避する位
置とを移動可能となっていて、キャリッジ22の往復動
領域を横切る位置に移動し、そしてキャリッジ22が印
字領域(図4のa領域)からホームポジション(図4
のa領域内)に移動することにより、或いは、その逆
方向に移動することにより、インクジェット記録ヘッド
24のノズル面(図示せず)を払拭することによりクリ
ーニングを行う。
【0033】そして、前記キャリッジガイド軸25及び
用紙検出器36は、キャリッジユニット20に設けられ
ている。キャリッジユニット20は、図2に示す様に主
フレーム21aと、該主フレーム21aの両サイドに立
設されるサイドフレーム右21b及びサイドフレーム左
21cとによって基体が構成され、後方において前記キ
ャリッジガイド軸25を軸支している。
【0034】また、図4に示す様にキャリッジユニット
20はユニット左側背面にキャリッジモータ27を備
え、該キャリッジモータ27には駆動プーリ28が取り
付けられている。そして、ユニット右側には従動プーリ
29を備え、駆動プーリ28と従動プーリ29との間に
はキャリッジベルト26が掛架されていて、該キャリッ
ジベルト26の一部が、キャリッジ22に固定されてい
る。従ってキャリッジ22は、キャリッジモータ27の
回動によって主走査方向(図4の左右方向)に往復動す
る。
【0035】尚、図2において排紙フレーム30はキャ
リッジユニット20側に取り付けられているが、排紙フ
レーム30はキャリッジユニット20側に取り付けるこ
とも、搬送ユニット60側に取り付けることも可能とな
っていて、いずれの側に属することも可能となってい
る。以上がプリンタ100の装置本体の構成であり、前
記4つのユニットが合体し、且つ、連結されることによ
ってプリンタ100が可動となる。
【0036】<動力伝達装置の構成>次に、図5乃至図
7を参照しつつ、搬送ユニット60の左側面に設けられ
る動力伝達装置50の構成について説明する。ここで、
図5は搬送ユニット60の左側面図、図6は回動軸48
の軸端部の拡大図、図7は動力伝達装置50の斜視図で
ある。
【0037】図5において、動力伝達装置50の駆動源
である駆動モータ69は、搬送ユニット60の基体とな
る搬送ユニットフレーム61の左側面(図4における左
側面)の前方下側(図5の右下)に取り付けられ、図3
を参照しつつ説明した搬送駆動ローラ62と、排紙駆動
ローラ軸65aと、給紙ローラ軸3a(図3参照)とを
回動駆動する様に構成されている。
【0038】駆動モータ69の駆動軸69aにはピニオ
ン歯車78が取り付けられ、該ピニオン歯車78と、駆
動モータ69の上方に設けられる伝達歯車49と、搬送
ユニットフレーム61の後方中程に設けられる伝達歯車
52と、の間には、後述するベルトテンション付与装置
70によってテンションが付与される無端ベルト51が
係回されている。従って、駆動モータ69が回動するこ
とにより、無端ベルト51を介して伝達歯車49,52
が同時に回動する。
【0039】回動軸49aを中心に従動回動可能に設け
られた伝達歯車49は、無端ベルト51が噛合する歯車
(図示せず)と、排紙駆動ローラ軸65aの軸端に取り
付けられた排紙駆動ローラ歯車65bが噛合する歯車
(図示せず)と、からなる2段歯車となっていて、従っ
てこれにより、排紙駆動ローラ軸65aが回動駆動され
る。
【0040】回動軸48を中心に従動回動可能に設けら
れた伝達歯車52は伝達歯車49と同様に2段歯車によ
って構成され、無端ベルト51が係合する歯車52a
と、搬送駆動ローラ62の軸端に取り付けられた搬送駆
動ローラ歯車62bと係合する歯車52bとが一体的に
形成されていて、回動軸48を中心に回動可能に設けら
れている。従ってこれにより、搬送駆動ローラ62が回
動駆動される。
【0041】尚、伝達歯車52には、エンコーダ40を
構成する円盤状スケール41が取り付けられている。エ
ンコーダ40は、搬送ユニットフレーム61に取り付け
られるセンサホルダ53と、該センサホルダ53に取り
付けられるフォトインタラプタ(光センサ)44と、円
盤状スケール41とから構成されている。フォトインタ
ラプタ44は、プリント基板45を取り付けた状態でセ
ンサホルダ53に取り付けられ、図示しない制御装置と
接続される。このフォトインタラプタ44は、発光部
(図示せず)及び該発光部からの放射光を受光する、該
発光部から間隔を置いて設けられる受光部(図示せず)
とから構成されていて、そしてこれらの間に、円盤状ス
ケール41の外周部が挟入する様になっている。
【0042】円盤状スケール41は、その外周部に略同
一幅からなる光透過部(図示せず)と光遮断部(図示せ
ず)とが円周方向に一定ピッチで交互に繰り返し形成さ
れたスリット状の回転検出用パターン(図示せず)を有
している。そして、円盤状スケール41が回動すると、
前記回転検出用パターンによって、フォトインタラプタ
44において光の透過と遮断とが繰り返され、フォトイ
ンタラプタ44からはONとOFFとを交互に繰り返す
矩形波の信号がプリンタ100の制御装置(図示せず)
に与えられ、プリンタ100の図示しない制御部は、当
該矩形波の個数から用紙Pの搬送量を求め、また、当該
矩形波の繰り返し周期から用紙Pの搬送速度を求める様
になっている。
【0043】ここで、伝達歯車52及び円盤状スケール
41の回動軸である回動軸48は、軸止部材56によっ
て軸止されている。即ち、図6に示す様に軸止部材56
は回動軸48の軸端において円周方向に沿って形成され
た溝48aに嵌入するリング状の部材であり、溝48a
に嵌入することにより、伝達歯車52及び円盤状スケー
ル41を搬送ユニットフレーム61との間で保持すると
同時に、回動軸48を軸止する様構成されている。そし
て、当該軸止部材56には、図6に示す様に平面視にお
いて半分(図6において上側)がリング形状(円形状)
をなし、且つ、残り半分(図6において下側)が方形状
となっていて、当該方形状の角部によって摘み部56
b,56bが形成されている。そして更に前記方形状の
中間付近にはスリット56aが形成されていて、これに
よってピンセット等によって摘み部56b,56bを摘
み、そしてこれらが互い違いとなる様に捻ることによっ
て容易に当該軸止部材56を溝48aから取り外すこと
が可能となっている。従って、例えばプリンタ100を
解体する際にも当該解体作業が容易となり、プリンタ1
00の構成部品のリサイクル等が容易に行える様になっ
ている。尚、当該軸止部材56は、図5に示す様に他の
回動軸、例えば、排紙駆動ローラ軸65a等にも用いら
れている。
【0044】次に、搬送駆動ローラ歯車62bの後方
(図5の左側)には該搬送駆動ローラ歯車62bと噛合
する伝達歯車50が設けられていて、該伝達歯車50に
は、給紙ユニット1側に設けられる伝達歯車59が、給
紙ユニット1がキャリッジユニット20に連結されるこ
とによって噛合する様になっている。従ってこれによ
り、給紙ローラ軸3a(図3参照)が回動することにな
る。
【0045】以上が搬送ユニット60の左側面に設けら
れる動力伝達装置50の大略構成であり、次に、無端ベ
ルト51に適正なテンションを付与するベルトテンショ
ン付与装置70について詳説する。図7において、無端
ベルト51にテンションを付与するベルトテンション付
与装置70は、搬送ユニットフレーム61に形成され
る、駆動モータ69の駆動軸69aを挿通するガイド孔
75と、駆動モータ69を無端ベルト51のテンション
が増加する方向に付勢する付勢手段としての引っ張りコ
イルばね71と、駆動モータ69を搬送ユニットフレー
ム61に固定する固定ねじ74及び「第1の係合部」と
してのピン部材72と、「第2の係合部」としてのばね
掛止部73とから構成されている。
【0046】ガイド孔75は搬送ユニットフレーム61
において鉛直斜め方向(プリンタ100の装置後方上か
ら装置前方下に向かう方向)に延設され、駆動モータ6
9の駆動軸69aが挿通し、且つ、該ガイド孔75の内
周に沿って、駆動モータ69の軸受部69bが摺動(ス
ライド)する様になっている。軸受部69bの外周とガ
イド孔75の内周とのクリアランスは小なる様に形成さ
れていて、これにより、駆動モータ69が、がたつきな
くガイド孔75の延設方向に直線的にスライド可能とな
っている。
【0047】ガイド孔75の左上(図5における左上:
装置後方上側)にはねじ挿通孔77がガイド孔75と同
方向に延設され、ガイド孔75の右下(図5における右
下:装置前方下側)には、ピン挿通孔76がねじ挿通孔
77と同様にガイド孔75の延設方向と同方向に延設さ
れている。ねじ挿通孔77には駆動モータ69に穿設さ
れたねじ孔(図示せず)に螺嵌する固定ねじ74が挿通
し、ピン挿通孔76には、固定ねじ74と同様に駆動モ
ータ69に穿設されたねじ孔(図示せず)に螺嵌するピ
ン部材72が挿通し、そしてこれらが駆動モータ69
(軸受部69b)と同方向に摺動(スライド)可能とな
っている。
【0048】ここで、ピン部材72は非ねじ部72aが
駆動軸69aの軸方向に長い部材であって、先端部に形
成されたねじ部(図示せず)が前述の如く駆動モータ6
9に穿設されたねじ孔(図示せず)に螺嵌し、ピン挿通
孔76と摺動する部分は、該ピン挿通孔76と略同一幅
の非ねじ部72b(図5参照)となっていて、これによ
って非ねじ部72bは、ピン挿通穴76内をがたつきな
くスライドする様になっている。そして更にピン部材7
2は、当該ピン挿通孔76と摺動する非ねじ部72bよ
りも径の大なる非ねじ部72aによって搬送ユニットフ
レーム61を駆動モータ69との間で挟圧する段付き形
状をなし、これにより、固定ねじ74と共に駆動モータ
69を搬送ユニットフレーム61に固定する固定手段と
しての機能を有している。
【0049】次に、以上説明したガイド穴75と、ねじ
挿通穴77と、ピン挿通穴76とは、駆動軸69aと、
固定ねじ74と、ピン部材72とが同一直線上でスライ
ドする様に同一方向に延設されていて、更に、当該直線
の延長線上には、「第2のばね掛止部」としてのばね掛
止部73が搬送ユニットフレーム61に設けられてい
る。そして、該ばね掛止部73とピン部材72とには付
勢手段としての引っ張りコイルばね71が取り付けら
れ、これにより、駆動モータ69を、ガイド孔75の延
設方向に真っ直ぐに引っ張る様になっている。従って、
当該引っ張り方向が無端ベルト51のテンション増加方
向となり、またこれと逆方向がテンション減少方向とな
る。
【0050】以上の様に構成された、無端ベルト51へ
テンションを付与するベルトテンション付与装置70の
作用効果について以下説明する。駆動モータ69は前述
の通り引っ張りコイルばね71によってガイド孔75の
延設方向にスライド可能となっていて、引っ張りコイル
ばね71の付勢力により、無端ベルト51へ適切なテン
ション付与を行うことができる様になっている。従っ
て、例えばピニオン歯車78と伝達歯車49との間に、
テンション付与用の従動ローラを別途設ける等の必要が
無く、低コストに無端ベルト51へテンションを付与す
るベルトテンション付与装置70を構成している。
【0051】次に、駆動モータ69はスライド可能に設
けられると共に、固定ねじ74とピン部材72とによっ
て、簡易且つ安価な構造で確実に搬送ユニットフレーム
61に固定される様になっている。従って、当該固定ね
じ74とピン部材72とからなる固定手段により、高速
稼働時にも駆動モータ69はスライドすることなく、以
て高い安定性を発揮し得ると共に、目的とする適切なテ
ンションが得られた状態を、長期に渡って安定して維持
することが可能となる。
【0052】また、ガイド孔75の内周と、軸受部75
の外周とのクリアランスが小なる様に構成されているの
で、これによって駆動モータ69はがたつきなくスライ
ドし、従って駆動モータ69の固定位置がばらつくこと
なく一様に定まり、これによって例えば複数の装置間で
品質を一定に保つことができる。更に、ピン部材72に
ついても、ピン挿通孔76内をがたつきなくスライドす
る様に構成されているので、これによってより一層駆動
モータ69の固定位置が一様に定まり、前述の作用効果
をより一層得ることができる。
【0053】加えて、ピン部材72と引っ張りコイルば
ね71は、無端ベルト51の外側領域に配置されている
ので、これによって無端ベルト51から遠い側で安定し
た状態で駆動モータ69へ付勢力を付与することが可能
となる。更に、前述の様に駆動モータ69はガイド孔7
5の延設方向に真っ直ぐ付勢されているので、これによ
って軸受部69bはガイド孔75の内周に圧接せず、以
て引っ張りコイルばね71の付勢力を伝達ロスが生じる
ことなく的確に無端ベルト51へ付与することができ
る。
【0054】<モータ位置決め装置の構成>次に、前述
した駆動モータ69は、より一層適正な状態で搬送ユニ
ットフレーム61に取り付けられるべく、以下に説明す
るモータ位置決め装置200によって位置決めされ、搬
送ユニットフレーム61に取り付けられる。以下、図8
乃至図10を参照しつつ、当該モータ位置決め装置20
0の構成について説明する。ここで、図8はモータ位置
決め装置200の外観斜視図、図9は同側面図(一部断
面図)、図10(A)は図9におけるy矢視図、図10
(B)は図10(A)におけるx−x断面図である。
【0055】図8においてモータ位置決め装置200
は、板状体からなるフレーム載置板101と、該フレー
ム載置板101の両側端近傍に立設され、該フレーム載
置板101を傾斜姿勢に支持する、側面視において直角
三角形の形状をなす支持板102(図8では片側のみ図
示)とによって本体が構成されている。フレーム載置板
101上には搬送ユニットフレーム61が傾斜姿勢とな
る様に載置され、且つ、フレーム載置板101上に設け
られた保持ブロック103,104によって、下方及び
側方(図8において左方向)に移動しない様に保持され
る構成となっている。即ち、フレーム載置板101と、
保持ブロック103,104が、搬送ユニットフレーム
61の「フレーム部材支持手段」を構成している。
【0056】また、フレーム載置板101の中央からや
や右上方の位置には方形状の窓穴部101aが形成され
ていて、該窓穴部101aから、駆動モータ69を支持
するモータ支持手段110が露呈する様になっている。
モータ支持手段110は、図9に示す様に駆動モータ6
9を支持するモータ支持部111と、該モータ支持部1
11を取り付ける、正面視において逆T字形の形状をな
す土台部112と、該土台部112を水平方向(図9の
矢印方向)に滑らかにスライドさせるリニアガイド11
3とによって構成されている。
【0057】次に、図8に戻ってモータ載置板101の
右側端やや上方には2つの円筒部材114,114を備
えた保護板115が立設されている。保護板115は、
駆動モータ69を回動駆動させつつ無端ベルト51のテ
ンション調節を行う際、無端ベルト51に手指が巻き込
まれない様に作業の安全の為に設けられる保護部材であ
って、円筒部材114,114は、前述した固定ねじ7
4及びピン部材72を締結する際に、ドライバーを固定
ねじ74及びピン部材72に向かって垂直に突き当てる
為のガイド部材の機能を果たし、これによって固定ねじ
74及びピン部材72を締結する締結作業が、何人も容
易に且つ適正で一様に行える様になっている。
【0058】次に、モータ支持手段110のやや左上方
には電源供給用コネクタ105及び電源スイッチ106
が設けられている。モータ支持手段110によって支持
される駆動モータ69は電源供給用コネクタ105に接
続され、且つ、電源スイッチ106が投入されることに
よって回動駆動される様になっている。
【0059】そして、フレーム載置板101の右上コー
ナー近傍にはフレーム押圧手段108が設けられてい
る。フレーム押圧手段108は、弾性変形可能な弾性部
材108aを有するレバー装置であり、弾性部材108
aが搬送ユニットフレーム61の一部に圧接することに
より、搬送ユニットフレーム61を上方から押さえ(図
10(A)参照)、駆動モータ69の位置決め作業時に
搬送ユニットフレーム61が上方に浮かない様に押さえ
つける機能を果たしている。
【0060】次に、以上の様に構成されたモータ位置決
め装置200を用いた駆動モータ69の位置決め方法に
ついて説明する。先ず、図7に示した固定ねじ74及び
ピン部材72を軽く締結し、駆動モータ69を搬送ユニ
ットフレーム61に仮止めした状態として、無端ベルト
51を係回し、当該状態において搬送ユニットフレーム
61をフレーム載置板101上に載置する。この時、フ
レーム載置板101の傾斜角度は図7に示すガイド孔7
5の傾斜角度(ガイド孔75の延びる方向と水平方向と
のなす角度)と同一角度に設定されている為、搬送ユニ
ットフレーム61がフレーム載置板101上に載置され
ると、ガイド孔75は、図9に示す様に水平方向に延び
る様な状態となる。また、搬送ユニットフレーム61を
フレーム載置板101上に載置する際、駆動モータ69
が、図10(A)に示す様にモータ支持部111によっ
て支持される様に搬送ユニットフレーム61を載置す
る。尚、支持部111の支持面は図10(B)に示す様
に凹形状(本実施形態では、V形状)となっているの
で、これによって駆動モータ69を支持部111上で転
がることなく支持することができる様になっている。
【0061】次に、図9において固定ねじ74及びピン
部材72を緩める。この時、駆動モータ69はモータ支
持部111によって水平姿勢(図10(A)における水
平方向)に支持され、且つ、図9の矢印方向にスライド
可能となっているので、固定ねじ74及びピン部材72
を緩めることにより、駆動モータ69は、引っ張りコイ
ルばね71のばね力と、無端ベルト51のテンションと
がバランスした状態となる位置までスライドし、当該位
置で静止する。尚この時、固定ねじ74と、駆動軸69
aと、ピン部材72と、ばね掛止部73とは、ガイド孔
75の延設方向に沿って直線的に配置されているので、
軸受部69bはガイド孔75の延設方向に真っ直ぐに付
勢され、これによって駆動軸69bがガイド孔75の内
周に圧接せず、従って引っ張りコイルばね71の付勢力
がそのまま無端ベルト51に付与され、以て適正なテン
ションに設定することが可能となっている。
【0062】次に、駆動モータ69を電源供給用コネク
タ105へ接続し、電源スイッチ106を投入して、無
端ベルト51を稼働させる。無端ベルト51を稼働させ
ることにより、無端ベルト51のテンション分布が一様
となり、更に無端ベルト51の、駆動軸69bの軸方向
位置が安定し、そして当該状態において固定ねじ74及
びピン部材72を締結し、駆動モータ69を搬送ユニッ
トフレーム61に確実に固定する。尚、図8及び図10
(A)において符号107は、固定ねじ74及びピン部
材72を締結する際に搬送ユニットフレーム61がねじ
締結方向(図10(A)の右方向)に移動しない様に保
持するねじ締結保持部としての保持ブロックを示してい
る。
【0063】従って以上により、モータ位置決め装置2
00は以下の様な作用効果を奏する。即ち、モータ位置
決め装置200は駆動モータ69を水平姿勢に支持する
ので、これによって駆動モータ69が傾斜姿勢に固定さ
れることが無く、前述した無端ベルト51のテンション
と引っ張りコイルばね71のばね力とがバランスした状
態、即ち、適正なテンション状態を崩さずに駆動モータ
69を固定することができる。また、モータ位置決め装
置200は、ガイド孔75が水平方向に延びる様に搬送
ユニットフレーム61を支持し、且つ、当該水平方向に
駆動モータ69をスライドさせるモータ支持手段110
を備えているので、これにより、前述した無端ベルト5
1のテンションと引っ張りコイルばね71のばね力との
バランス状態において、駆動モータ69の自重が無端ベ
ルト51に加わることが無く、引っ張りコイルばね71
のばね力がそのまま無端ベルト51のテンション状態を
形成し、以て目的とするテンションを正確に付与するこ
とが可能となる。
【0064】尚、モータ保持手段110は本実施形態に
おいては図10(A)に示す様に駆動モータ69の後部
を支持し、モータ支持部111と、ガイド孔75とによ
って駆動モータ69が水平姿勢となる様にモータ支持部
111の高さ位置が予め設定されているが、モータ支持
部111の高さ位置を微調節可能に構成すれば、更に精
度良く駆動モータ69を水平姿勢に支持することも可能
となる。
【0065】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、ベ
ルトテンション付与装置は、無端ベルトのテンションと
前記付勢手段の付勢力とがバランスした状態において前
記駆動モータをフレーム部材に対して固定する固定手段
を備えているので、高速稼働時にも前記駆動モータはそ
の位置を変位させることなく、以て高い安定性を発揮し
得ると共に、目的とする適切なテンションが得られた状
態を、長期に渡ってテンションが変動することなく安定
して維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本
体の外観斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本
体の分解斜視図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの側断面
図である。
【図4】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本
体の正面図である。
【図5】本発明に係るインクジェットプリンタを構成す
る搬送ユニットの左側面図である。
【図6】搬送ユニット左側面における回動軸軸端部の拡
大図である。
【図7】搬送ユニット左側面に設けられる動力伝達装置
の斜視図である。
【図8】モータ位置決め装置の外観斜視図である。
【図9】モータ位置決め装置の側面図である。
【図10】(A)は図9におけるy矢視図、(B)は
(A)におけるx−x断面図である。
【符号の説明】
1 給紙ユニット 20 キャリッジユニット 22 キャリッジ 24 インクジェット記録ヘッド 40 エンコーダ 50 動力伝達装置 51 無端ベルト 52 伝達歯車 56 軸止部材 60 搬送ユニット 61 搬送ユニットフレーム 62 搬送駆動ローラ 69 駆動モータ 69a 駆動軸 69b 軸受部 70 ピニオン歯車 71 引っ張りコイルばね 72 ピン部材 73 ばね掛止部 74 固定ねじ 75 ガイド孔 76 ピン挿通孔 77 ねじ挿通孔 100 インクジェットプリンタ 101 フレーム載置板 102 支持板 103,104 保持ブロック 105 電源供給用コネクタ 106 電源スイッチ 107 保持ブロック 108 押圧レバー 110 モータ支持手段 111 モータ支持部 112 土台部 113 リニアガイド 114 円筒部材 115 保護板 200 モータ位置決め装置
フロントページの続き Fターム(参考) 3F049 AA10 DA11 DA12 LA01 LB03 3J049 AA03 AB03 BA03 BB14 BC03 BH10 CA10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動モータの駆動軸と、少なくとも2以
    上の回動軸とに係回される無端ベルトに所定のテンショ
    ンを付与するベルトテンション付与装置であって、 前記駆動軸を挿通し、且つ、前記駆動モータをテンショ
    ン増加方向及びテンション減少方向にスライド可能とす
    る、前記駆動モータを取り付けるフレーム部材に延設さ
    れるガイド孔と、 前記駆動モータをテンション増加方向に付勢する付勢手
    段と、 前記無端ベルトのテンションと前記付勢手段の付勢力と
    のバランス状態において前記駆動モータを前記フレーム
    部材に固定する固定手段と、からなることを特徴とする
    ベルトテンション付与装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ガイド孔内周と
    摺動する前記駆動軸の軸受部外周と、前記ガイド孔内周
    とのクリアランスが小なる様に構成されていることを特
    徴とするベルトテンション付与装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記固定手
    段が、前記フレーム部材において前記ガイド孔の延設方
    向と平行に延設されたねじ挿通孔と、 該ねじ挿通孔に挿通され、前記駆動モータに穿設された
    ねじ孔と螺嵌する固定ねじと、からなり、 前記付勢手段が、前記駆動モータに設けられた第1のば
    ね掛止部と、前記フレーム部材に設けられた第2のばね
    掛止部と、の間に取り付けられる引っ張りコイルばねか
    らなることを特徴とするベルトテンション付与装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第1のばね掛止
    部が、前記フレーム部材において前記ガイド孔の延設方
    向と平行に延設されたピン挿通孔に挿通し、且つ、先端
    部に形成されたねじ部が前記駆動モータに形成されたね
    じ孔と螺嵌するピン部材からなることを特徴とするベル
    トテンション付与装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記ピン部材と前記
    ピン挿通孔内周とのクリアランスが小なる様に構成され
    ていることを特徴とするベルトテンション付与装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において、前記ピン部
    材が、前記フレーム部材を前駆駆動モータとの間で挟圧
    しつつ前記駆動モータに形成されたねじ孔と螺嵌するこ
    とによって前記固定手段を兼用する様構成されているこ
    とを特徴とするベルトテンション付与装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか1項におい
    て、前記駆動モータが、前記ガイド孔の延設方向に真っ
    直ぐ付勢されていることを特徴とするベルトテンション
    付与装置。
  8. 【請求項8】 被記録材に記録を行う記録部と、 該記録部へ被記録材を一定ピッチで搬送する搬送駆動ロ
    ーラと、 前記記録部によって記録の行われた被記録材を排紙する
    排紙駆動ローラと、 前記搬送駆動ローラ及び前記排紙駆動ローラを駆動す
    る、請求項1から7のいずれか1項に記載の前記駆動モ
    ータと、を備えた記録装置であって、 前記搬送駆動ローラを回動させる歯車と、前記排紙駆動
    ローラを回動させる歯車と、前記駆動モータの駆動軸に
    設けられたピニオン歯車と、に係回された無端ベルトに
    テンションを付与する、請求項1から7のいずれか1項
    に記載されたベルトンテンション付与装置を備えたこと
    を特徴とする記録装置。
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