JP2004268338A - 液体噴射装置 - Google Patents

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JP2004268338A JP2003060369A JP2003060369A JP2004268338A JP 2004268338 A JP2004268338 A JP 2004268338A JP 2003060369 A JP2003060369 A JP 2003060369A JP 2003060369 A JP2003060369 A JP 2003060369A JP 2004268338 A JP2004268338 A JP 2004268338A
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Eiji Kumai
英司 熊井
Yuji Hatanaka
祐二 畠中
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Abstract

【課題】キャリッジを往復動可能に支持するガイド軸を高精度に、かつキャリッジに作用する力によって撓む虞の少ない状態で、かつ低コストで液体噴射装置に固定支持する。
【解決手段】左サイドフレーム502の端部には、左サイドフレーム502に延設された支持部111と、左サイドフレーム502の一部を略直角に曲げて形成した腕部112と、腕部112の先端を曲げ起こして形成された撓み規制部113とが形成されている。キャリッジガイド軸61は、支持部111に支持された状態で、キャリッジガイド軸61に形成された貫通孔61aに挿通されたねじ115で腕部112に形成された孔114にねじ止め固定され、撓み規制部113によって支持されて撓みが規制された状態で支持されている。右サイドフレーム501の端部も同様である。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載し、所定の走査方向に往復動可能に支持されたキャリッジを備えた液体噴射装置に関する。
【0002】
ここで、液体噴射装置とは、記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0003】
【従来の技術】
被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に走査させながら液体を噴射する液体噴射装置において、液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に走査させる手段として、液体噴射ヘッドの走査方向と平行に液体噴射装置本体に支持されたガイド軸に軸支されて、所定の走査方向に往復動可能に配設されるキャリッジを備えた液体噴射装置が公知である。このような液体噴射装置は、液体噴射ヘッドのヘッド面と被噴射材との間隔(液体噴射間隔)を所定の間隔に切り換えたり調節したりする手段として、液体噴射装置本体に対してキャリッジを軸支しているガイド軸を変位させる手段を、ガイド軸の両端を支持している液体噴射装置本体側に設けたものが一般的であり、例えば、ガイド軸の両端を偏心ブッシュによる偏心回転機構を有する支持手段にてガイド軸の両端を支持したインクジェット式記録装置等の記録装置が公知である(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0004】
しかし、キャリッジを軸支しているガイド軸を変位させる構造であることによって、キャリッジをより高精度に軸支することが難しくなる。これは、ガイド軸を変位させる機構を介してガイド軸が軸支されているので、ガイド軸を変位させる機構の誤差やがたつき等の要素が、キャリッジに搭載されている液体噴射ヘッドの平行度や液体噴射間隔に影響してしまうためである。また、ガイド軸の両端のみでガイド軸を支持すると、軸支しているキャリッジの重量でガイド軸が撓んでしまう。そのため、ガイド軸の両端近傍における液体噴射間隔に対して中央近傍における液体噴射間隔が短くなって液体噴射間隔が一定にならず、液体噴***度が低下してしまうという問題が生じ、このような現象は、特に液体噴射装置が大型でガイド軸が長くなるほど顕著になる。ガイド軸の中央近傍も液体噴射装置本体に支持すれば、キャリッジの重量によるガイド軸の撓みを防止することができるが、ガイド軸の支持手段を両端と中央近傍の3カ所で支持する構造にすると、ガイド軸を変位させる機構が大型で複雑なものになり、高精度に液体噴射ヘッドの平行度を維持しつつ正確な変位量で変位させて液体噴射間隔の切換や調節を行うことを可能にするのは極めて困難であり現実的とは言えない。
【0005】
そこで、このような課題を解決した従来技術の一例としては、ガイド軸を液体噴射装置に固定支持し、液体噴射ヘッドを変位させる手段をキャリッジ内に設けたものが公知である(例えば特許文献4、特許文献5参照)。ガイド軸を変位させないでキャリッジ内で液体噴射ヘッドを変位させるので、ガイド軸を液体噴射装置本体に高い精度で強固に固定支持させることができる。したがって、ガイド軸の撓みやがたつき等を極めて小さくすることができ、それによって、液体噴射ヘッドの平行度や液体噴射間隔を高い精度で一定にすることができるので、高精度な液体噴射が可能になる。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−211748号公報
【特許文献2】
特開2002−36660号公報
【特許文献3】
特開2002−127543号公報
【特許文献4】
特開2001−158147号公報
【特許文献5】
特開2001−158148号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ガイド軸のがたつきは、ガイド軸を液体噴射装置に高い精度で強固に固定支持することによって、液体噴***度に影響が生じない程度まで低減させることが容易に可能であるが、キャリッジの自重やキャリッジを往復動させる際にキャリッジ作用する力等によるガイド軸の撓みは、ガイド軸の撓みを規制する何らかの手段を設ける必要がある。例えば、前述したように、ガイド軸の両端に加えてガイド軸の中央近傍も液体噴射装置本体に固定支持し、ガイド軸を両端と中央近傍の3カ所で固定支持する構造にすれば、上述したようなガイド軸の撓みを大幅に低減させることができる。
【0008】
しかしながら、キャリッジを軸支するガイド軸は、液体噴射ヘッドの走査方向と高い精度で平行になるように配置する必要があり、かつ、被噴射材の被噴射面とキャリッジに搭載された液体噴射ヘッドのヘッド面とが高い精度で平行になるように配置する必要がある。このようなことから、ガイド軸を両端と中央近傍の3カ所で固定支持する構造にすると、ガイド軸の支持位置を高精度に規定して固定支持することが極めて難しくなる。つまり、ガイド軸を両端と中央近傍の3カ所で固定支持した場合、3カ所の支持部のいずれか1カ所でガイド軸との間に隙間が生じてしまい易く、中央近傍の固定支持部分でガイド軸が撓んだ状態で固定されてしまう虞があるので、ガイド軸を平行に配置した状態で支持することが極めて困難なものになってしまう。
【0009】
また、近年の高速な液体噴射装置においては、キャリッジの往復動速度も速く、キャリッジを急加速、急停止させることになるので、キャリッジに大きな走査方向の力が作用してガイド軸に大きな撓みが生じる虞もある。さらに、前述した、特許文献4及び特許文献5には、液体噴射装置にガイド軸を高精度に固定支持する手段については、詳細に開示されていない。そして、例えば、極めて剛性の高い金属材料でガイド軸を形成したり、ガイド軸の支持部に複雑な調節機構等を設けたり等すれば、ガイド軸が撓む虞を少なくすることは、もちろん可能であると考えられるが、液体噴射装置の大幅なコスト増につながることとなり、特にインクジェット式記録装置等の高いコストパフォーマンスが要求されるような液体噴射装置においてはおおよそ現実的ではないと言える。
【0010】
本願発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、キャリッジを往復動可能に軸支するガイド軸を高精度に、かつキャリッジに作用する力によって撓む虞の少ない状態で、かつ低コストで液体噴射装置に固定支持することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願発明の第1の態様は、被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジが前記液体噴射ヘッドの走査方向と平行に配設された略円柱体形状を成すキャリッジガイド軸に往復動可能に軸支されている液体噴射装置であって、前記走査方向の両側部近傍に前記走査方向と略直交する向きに配置されたサイドフレームを備え、前記サイドフレームの端部には、前記サイドフレームに延設された支持部と、前記サイドフレームの一部を略直角に曲げて形成した腕部と、該腕部の先端を曲げ起こして形成された撓み規制部とが形成されており、前記キャリッジガイド軸は、前記支持部に支持された状態で前記腕部にねじ止め固定されるとともに、前記撓み規制部によって支持されて撓みが規制された状態で支持されている、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0012】
このように、キャリッジガイド軸は、このサイドフレームに一体に形成されている支持部でその両端近傍を2点支持されるので、キャリッジガイド軸を液体噴射ヘッドの走査方向と高い精度で平行になるように、かつ、被噴射材の被噴射面とキャリッジに搭載された液体噴射ヘッドのヘッド面とが高い精度で平行になるように配置することが容易になる。また、サイドフレームに一体に形成されている支持部でその両端近傍を2点支持されるキャリッジガイド軸は、サイドフレームの一部を略直角に曲げて形成した腕部にねじ止めされて固定されるので、キャリッジガイド軸を高い精度で液体噴射装置に固定支持することができる。
【0013】
さらに、キャリッジガイド軸は、サイドフレームの一部を略直角に曲げて形成した腕部の先端を曲げ起こして形成された撓み規制部によって、撓みを規制された状態で支持されるので、キャリッジが往復動する際にキャリッジに作用する走査方向の力によって、ガイド軸に撓みが生じる虞を少なくすることができる。そして、支持部は、サイドフレームの一部であり、腕部及び撓み規制部は、サイドフレームの一部を曲げ加工して形成されている、つまり、支持部、腕部、及び撓み規制部は、全てサイドフレームの一部で形成されて構成されているので、極めて低コストでキャリッジガイド軸を高精度に支持することができる。
【0014】
尚、ここで、サイドフレームとは、液体噴射装置の走査方向の両側部近傍に走査方向と略直交する向きにそれぞれ配置されたフレームで、液体噴射装置の筐体の一部を構成するものであり、キャリッジガイド軸を含めて液体噴射装置を構成する各部品が配設され、ある程度の強度が得られる厚みを有した大きな1枚の金属板で構成されているのが一般的である。
【0015】
これにより、本願発明の第1の態様に示した液体噴射装置によれば、キャリッジを往復動可能に支持するキャリッジガイド軸を高精度に、かつキャリッジに作用する力によって撓む虞の少ない状態で、かつ低コストで液体噴射装置に固定支持することができるという作用効果が得られる。
【0016】
本願発明の第2の態様は、前述した第1の態様において、前記サイドフレームは、前記被噴射材の最大幅の外側直近に配設されている、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0017】
このように、被噴射材の最大幅の外側直近にサイドフレームがそれぞれ配設されているので、サイドフレームとサイドフレームとの間隔を最も狭い間隔とすることができる。したがって、最大幅の被噴射材への液体噴射を可能にしつつ、キャリッジガイド軸の中央近傍をより撓みにくくすることができるという作用効果が得られる。
【0018】
本願発明の第3の態様は、前述した第1の態様又は第2の態様において、前記キャリッジガイド軸から前記撓み規制部に作用する力による前記腕部の変形を防止する補強板が前記腕部に重着されている、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0019】
撓み規制部は、腕部の先端を曲げ起こして形成されているので、キャリッジ自重やキャリッジが往復動する際にキャリッジに作用する力によって、キャリッジガイド軸を撓ませようとする力が撓み規制部に作用することになる。そのため、その力によって、腕部を曲げ起こして形成した撓み規制部の曲げ起こし部分が変形して、撓み規制部がキャリッジガイド軸から離間した位置へずれ曲がってしまう虞がある。したがって、腕部の変形を防止する補強板を腕部に重着することによって腕部の強度が増すので、キャリッジガイド軸から撓み規制部に作用する力によって腕部が変形してしまうことを防止することができるという作用効果が得られる。尚、この補強板の材質は、サイドフレームと同等が若しくはそれ以上の硬さを有するものが好ましい。
【0020】
本願発明の第4の態様は、前述した第3の態様において、前記補強板は、前記キャリッジガイド軸を前記腕部にねじ止めするねじで前記腕部に共締めされている、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0021】
このように、キャリッジガイド軸を腕部にねじ止めするねじで補強板を腕部に共締めするので、キャリッジガイド軸のねじ止め作業と補強板の取付作業を同時に行うことができ、液体噴射装置の製造工程において、キャリッジガイド軸を取り付ける際の作業効率を向上させることができる。
【0022】
本願発明の第5の態様は、前述した第4の態様において、前記補強板と係合して前記腕部への重着位置で前記補強板を保持する補強板保持部が前記腕部に一体に形成されている、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0023】
このように、腕部に一体に補強板保持部が形成されているので、キャリッジガイド軸を腕部と補強板に共締めしてねじ止めする際に補強板を手で支えておく必要がないので、液体噴射装置の製造工程において、キャリッジガイド軸を取り付ける際の作業性を向上させることができる。
【0024】
本願発明の第6の態様は、前述した第1の態様〜第5の態様のいずれかにおいて、前記キャリッジガイド軸の前記腕部へのねじ止め位置が前記撓み規制部寄りに配置されている、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0025】
このように、キャリッジガイド軸の腕部へのねじ止め位置を撓み規制部寄りに配置することによって、キャリッジガイド軸のねじ止め部分から撓み規制部までの腕部の長さを短くすることができる。それによって、腕部を曲げ起こして形成した撓み規制部の曲げ起こし部分の強度を増すことができ、前述したように、キャリッジ自重やキャリッジが往復動する際にキャリッジに作用する力によって、腕部を曲げ起こして形成した撓み規制部の曲げ起こし部分が変形して、撓み規制部がキャリッジガイド軸から離間した位置へずれ曲がってしまう虞をより少なくすることができる。
【0026】
本願発明の第7の態様は、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかにおいて、前記撓み規制部の長さは、前記腕部から前記支持部の前記キャリッジガイド軸の支点となる端部までの長さより短い長さに形成されている、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0027】
前述したように、腕部は、サイドフレームの一部を略直角に曲げて形成されているので、キャリッジガイド軸を腕部にねじ止めし、さらに、ねじを締め付けることによって、腕部がキャリッジガイド軸側へ引っ張られる方向に撓むことになる。そのため、腕部の先端を曲げ起こして形成されている撓み規制部は、その腕部の撓みによってキャリッジガイド軸側へ引っ張られることになるので、キャリッジガイド軸を腕部にねじ止めしているねじの締め付け具合を調節することによって、撓み規制部の撓み規制位置を調節することができる。したがって、撓み規制部の長さを腕部から支持部のキャリッジガイド軸の支点となる端部までの長さより短い長さに形成しておき、キャリッジガイド軸を腕部にねじ止めしているねじの締め付け具合を調節することで撓み規制部の撓み規制位置を調節する構成とすることによって、撓み規制部を形成する際の加工精度のばらつきで撓み規制部の長さがわずかに長くなってしまって、撓み規制部がキャリッジガイド軸を押し上げてキャリッジガイド軸が支持部から浮いた状態になってしまうことを防止することができる。
【0028】
本願発明の第8の態様は、前述した第1の態様〜第7の態様のいずれかにおいて、前記支持部は、前記キャリッジガイド軸の支点となる端部が前記腕部に対する前記キャリッジガイド軸のねじ止め方向と略直交する方向に平坦な形状を成している、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0029】
このように、キャリッジガイド軸の支点となる端部が平坦な形状を成しているので、キャリッジガイド軸の支点を高精度に規定することができ、キャリッジガイド軸をより高精度に支持することができる。また、キャリッジガイド軸の支点となる端部がキャリッジガイド軸のねじ止め方向と略直交する方向に平坦な形状を成しているので、キャリッジガイド軸の荷重が支持部へ均等に作用し、それによって、より安定した状態でキャリッジガイド軸を支持することができ、支持部においてがたつきがが生じる虞を少なくすることができるとともに、キャリッジガイド軸からの力によって支持部の端部が変形してしまう虞もより少なくすることもできる。
【0030】
本願発明の第9の態様は、前述した第8の態様において、前記支持部は、前記キャリッジガイド軸の支点となる端部が前記走査方向と直交する方向の前記キャリッジガイド軸の支持位置を規制する形状を成している、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0031】
このように、支持部は、キャリッジガイド軸の支点となる端部が液体噴射ヘッドの走査方向と直交する方向のキャリッジガイド軸の支持位置を規制する形状を成しているので、液体噴射ヘッドの走査方向と平行に固定支持されるキャリッジガイド軸の軸方向と直交する方向の位置を規制することができる。したがって、キャリッジガイド軸の支持位置をより高い精度で規定することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、本願発明に係る「液体噴射装置」としてのインクジェット式記録装置の概略構成について説明する。
【0033】
図1は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の外観を示した斜視図である。また、図2は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略構成を示した概略側面図であり、図3は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部斜視図であり、図4は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部平面図である。図5は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の一部を拡大して示した要部斜視図であり、図6は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の一部を拡大して示した要部側面図であり、図7は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部側面図である。
【0034】
インクジェット式記録装置50は、普通紙等の印刷用紙Pを積重可能な給紙カセット7が前面に着脱可能に配設されており、給紙カセット7から給紙された印刷用紙Pに印刷が行われて排紙トレイ7aに印刷後の印刷用紙Pが排出される。給紙カセット7の内部には、給紙カセット7に積重された印刷用紙Pを自動給紙するための「自動給送手段」を構成するホッパー71が軸72を揺動軸として揺動可能に配設されている。給紙時には、縮設されたばね71aのばね力によってホッパー71が上方に揺動し、ホッパー71に積重されている印刷用紙Pの最上位の印刷用紙Pが給紙カセット7側に配設されているピックアップローラ73に押圧される。ピックアップローラ73の回転によって印刷用紙Pは、給紙カセット7から引き出され、インクジェット式記録装置50側に配設されている給紙ローラ74及びリバースローラ75に向けて給紙方向Aへ送り出される。
【0035】
インクジェット式記録装置50には、「自動給送手段」を構成する給紙ローラ74、リバースローラ75が配設されている。給紙ローラ74は、給紙駆動用モータ58の回転駆動力が伝達されて給紙回転方向AFに駆動回転する。リバースローラ75は、一定の回転抵抗を有する状態で従動回転可能に軸751に軸支されて給紙ローラ74へ押圧されており、軸751は、給紙駆動用モータ58の回転駆動力が伝達されて紙戻し回転方向RRに駆動回転する。ピックアップローラ73の回転によって給紙カセット7から引き出された印刷用紙Pは、リバースローラ75と給紙ローラ74との間に挟持された状態で給紙ローラ74の給紙回転方向AFへの駆動回転により搬送駆動ローラ51及び搬送従動ローラ52へ向けて給紙される。
【0036】
リバースローラ75は、紙戻し回転方向RRに駆動回転する軸751に一定の回転抵抗を有する状態で従動回転可能に軸支されている。この回転抵抗は、給紙ローラ74の周面の摩擦抵抗より小さく、かつ重なった印刷用紙P同士の摩擦抵抗より大きい抵抗に設定されている。即ち、給紙ローラ74と印刷用紙Pとの間の摩擦係数をμ1、印刷用紙P間の摩擦係数をμ2、印刷用紙Pとリバースローラ75との間の摩擦係数をμ3とすると、μ1>μ3>μ2の関係が成立するように、給紙ローラ74及びリバースローラ75の外周面を形成する高摩擦材が選定されている。
【0037】
したがって、給紙ローラ74とリバースローラ75との間に複数の印刷用紙Pが挟持されている状態では、最上位の印刷用紙Pのみが給紙ローラ74の周面に接した状態で給紙ローラ74の駆動回転によって給紙される。リバースローラ75の従動回転抵抗が重なった印刷用紙P同士の摩擦抵抗より大きいので、軸751の駆動回転(紙戻し回転方向RR)によってリバースローラ75が紙戻し回転方向RRに回転し、最上位の印刷用紙P以外の印刷用紙Pは、リバースローラ75の紙戻し回転方向RRへの回転によって給紙カセット7に戻される。そして、給紙ローラ74とリバースローラ75との間に挟持されている印刷用紙Pが1枚だけになると、リバースローラ75の従動回転抵抗より給紙ローラ74周面の摩擦抵抗の方が大きいので、リバースローラ75は、給紙ローラ74によって給紙される印刷用紙Pに接した状態で給紙従動回転方向RFへ従動回転する。このようにして、給紙ローラ74と重送しようとする印刷用紙Pを分離する機能を果たすリバースローラ75とによって、複数の印刷用紙Pが重なった状態で給紙されてしまうことなく、給紙カセット7から印刷用紙Pを1枚ずつ給紙される。
【0038】
給紙された印刷用紙Pは、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52との間に挟持された状態で、搬送駆動ローラ51の駆動回転によって副走査方向Yへ所定の搬送量で搬送される。搬送駆動ローラ51は、印刷用紙Pが接する周面に高摩擦抵抗被膜が形成されており、搬送駆動用モータ59の回転駆動力が無端ベルト591を介して伝達されて回転する。複数の搬送従動ローラ52は、個々に搬送従動ローラホルダ521に従動回転可能に軸支された状態で搬送駆動ローラ51に付勢されている。印刷用紙Pは、搬送従動ローラ52の付勢力によって搬送駆動ローラ51の周面に密着し、所定の回転量で回転制御される搬送駆動ローラ51の回転によって副走査方向Yへ所定の搬送量で高精度に搬送される。尚、リバースローラ75は、印刷用紙P先端が搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とに挟持された後、搬送駆動ローラ51による印刷用紙Pの搬送動作を阻害しない様に、つまり、搬送負荷を与えない様に給紙ローラ74から離間するようになっている。
【0039】
インクジェット式記録装置50は、搬送駆動ローラ51の回転によってプラテン53上を副走査方向Yへ搬送される印刷用紙Pの印刷面にインクを噴射する手段として、「液体噴射ヘッド」としての記録ヘッド4を搭載したキャリッジ1を備えている。キャリッジ1は、主走査方向Xに往復動可能にキャリッジガイド軸61に軸支されるメインキャリッジ2と、記録ヘッド4を搭載したサブキャリッジ3とを備えており、メインキャリッジ2に形成されている軸受部21に配設されている軸受部材211と軸受部材212とでキャリッジガイド軸61に軸支され、凸部22が後述する排紙フレーム503に摺接した状態で、主走査方向Xに往復動可能に支持されている。キャリッジガイド軸61は、主走査方向Xと平行にインクジェット式記録装置50本体に支持されており、右側端部近傍が右サイドフレーム501にキャリッジガイド軸支持部505で、左側端部近傍が左サイドフレーム502にキャリッジガイド軸支持部504でそれぞれ固定支持されている。キャリッジ1は、キャリッジガイド軸61と平行に張設された「キャリッジ駆動手段」としての無端ベルト63が連結されている。無端ベルト63は、「キャリッジ駆動力源」としてのキャリッジ駆動用モータ67の駆動回転軸64と従動プーリー62との間に張設されており、キャリッジ駆動用モータ67の駆動回転によって双方向に回転する。キャリッジ1は、この無端ベルト63の双方向回転によって主走査方向Xに往復動する。尚、キャリッジ1の支持構造については、後に詳細に説明する。
【0040】
また、インクジェット式記録装置50は、印刷後の印刷用紙Pを排紙トレイ7aに排出する手段として、排紙駆動ローラ54と排紙従動ローラ55、及び排紙補助ローラ56が配設されている。排紙駆動ローラ54は、前述した搬送駆動用モータ59の回転駆動力が伝達されて回転する。排紙従動ローラ55は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が印刷用紙Pの印刷面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラになっている。複数の排紙従動ローラ55は、それぞれ個々に排紙フレーム503に従動回転可能に軸支された状態で排紙駆動ローラ54に付勢されており、印刷用紙Pが排紙駆動ローラ55の回転により排出される際に印刷用紙Pに接して印刷用紙Pを排紙駆動ローラ54に付勢しつつ、印刷用紙Pの排出に従動して回転する。また、排紙補助ローラ56も排紙フレーム503に従動回転可能に軸支されており、排出方向Bへ排出される印刷用紙Pの印刷面に接して従動回転しながら排紙トレイ7aに排出される印刷用紙Pをガイドする。
【0041】
さらに、インクジェット式記録装置50は、キャリッジ1の絶対位置を検出するためのリニアエンコーダ装置を備えている。リニアエンコーダ装置は、キャリッジガイド軸61と平行にリニアスケール65と、キャリッジ1に搭載されたリニアスケールセンサ12とを有している。リニアスケール65は、帯状の透明な柔軟性のあるフィルムに主走査方向Xに等間隔で多数のスリットが形成されており、真っ直ぐたるみ無く配置するためにばね66によって一定の張力が加えられた状態で張設されている。リニアスケールセンサ12は、リニアスケール65のスリットを検出し、スリットの検出状態を電気パルス信号に変換して出力する。
【0042】
さらに、インクジェット式記録装置50は、4つのインクカートリッジ82がキャリッジ1内ではなく、インクカートリッジ収容部8に並設されており、図示していないインク供給手段によってインクチューブ(図示せず)を介してインクカートリッジ82からキャリッジ1へインクが供給される構成を成している。ブラックインクカートリッジ82Kには、ブラックインクに関する情報を担持したICチップ83Kが装着されており、シアンインクカートリッジ82Cには、シアンインクに関する情報を担持したICチップ83Cが装着されており、マゼンダインクカートリッジ82Mには、マゼンダインクに関する情報を担持したICチップ83Mが装着されており、イエローインクカートリッジ82Yには、イエローインクに関する情報を担持したICチップ83Yが装着されている。各ICチップ83は、インク色などの固定情報の他、インク残量などの変動情報を記憶する記憶装置(図示せず)と、キャリッジ1に搭載された通信回路基板84と無線通信するための通信装置(図示せず)とを内蔵している。
【0043】
一方、主走査方向Xに往復動するキャリッジ1には、この各ICチップ83と通信するための通信回路基板84が通信回路基板フレーム81によって略垂直に立設されている。そして、通信回路基板84は、キャリッジ1が主走査方向Xに移動することにより、主走査方向Xに並んで配設された4つのインクカートリッジ82のいずれか1つのインクカートリッジ82のICチップ83と対向する。そして、ICチップ83と通信することにより、ICチップ83に記憶された各種情報の読込と書換を行うことができるようになっている。通信回路基板84は、接続部85を介してキャリッジ1内部の回路に電気的に接続される。また、通信回路基板フレーム81は、通信回路基板84の周囲を可能な限り覆う形状をした金属製の取付フレームであり、通信回路基板84を略垂直に高精度に立設させるとともに、通信回路基板84からの不要輻射ノイズをシールドしている。通信回路基板フレーム81は、インクジェット式記録装置50の筐体に電気的に接続されて筐体アースされており、それによって、通信回路基板84からの不要輻射ノイズを低減させる効果が得られる。
【0044】
さらに、インクジェット式記録装置50は、キャリッジ1の移動位置がホームポジションにある状態で記録ヘッド4のメンテナンスを行うインクシステム100を備えている。インクシステム100は、給紙駆動用モータ58を駆動力源として、キャリッジ1をロックして記録ヘッド4のヘッド面を封止するとともに、必要に応じて記録ヘッド4のヘッド面のインクを吸引してメニスカスを整えたりする。インクシステム100は、記録ヘッド4を封止する「封止部材」としてのキャップ571を搭載し、給紙駆動用モータ58を駆動力源として記録ヘッド4のヘッド面に対して垂直方向(符号R)に往復動してキャリッジ1の移動領域に進出/退避可能に配設された「封止部材ホルダ」としてのキャップケース57を備えている。キャップケース57には、キャリッジ1と係合してキャリッジ1をロックする「キャリッジ係止部材」としてのキャリッジロック572と、後述するトリガ部材573が一体に形成されている。キャリッジ1がホームポジションに位置している状態でキャップケース57をキャリッジ1の移動領域に進出させることによって、キャリッジロック572がキャリッジ1と係合してキャリッジ1がロックされるとともに、キャップ571によって記録ヘッド4のヘッド面が封止される。
【0045】
そして、インクジェット式記録装置50は、各種センサの情報に基づいて各種駆動力源を駆動制御して印刷制御を行う制御部200を有しており、制御部200は主に以下のような制御を行う。給紙経路に配設された印刷用紙の先端を検出する用紙センサ(図示せず)からの情報に基づいて給紙駆動用モータ58を駆動制御して印刷用紙Pを給紙する。リニアスケールセンサ12が出力する電気パルス信号をカウントしてキャリッジ1の絶対位置を演算し、その絶対位置に基づいてキャリッジ駆動用モータ67を駆動制御してキャリッジ1を主走査方向Xに往復動させるとともに、リニアスケールセンサ12が出力する電気パルス信号からインク噴射タイミング信号を生成し、インク噴射タイミング信号に基づいて記録ヘッド4の駆動回路を駆動制御して印刷用紙Pの印刷面へインクを噴射する。公知のロータリーエンコーダ装置等の回転量検出手段(図示せず)によって搬送駆動ローラ51の回転量を検出し、その回転量検出手段の情報に基づいて、印刷用紙Pが副動作方向Yに所定の搬送量で搬送されるように搬送駆動用モータ59を駆動制御して搬送駆動ローラ51を駆動回転させる。キャリッジ1を主走査方向Xに往復動させながら印刷用紙Pの印刷面にインクを噴射する動作と、印刷用紙Pを所定の搬送量で搬送する動作とを交互に繰り返して印刷を実行し、印刷実行後もさらに搬送駆動用モータ59を回転制御して排紙駆動ローラ54を回転させて印刷実行後の印刷用紙Pを排紙トレイ7aへ排出する。
【0046】
図8は、キャリッジ1の近傍を示した要部斜視図である。つづいて、キャリッジ1の支持構造について、図6も参照しながら説明する。
【0047】
キャリッジ1は、軸受部21が「第1のキャリッジ支持手段」としてのキャリッジガイド軸61に軸支され、凸部22が「第2のキャリッジ支持手段」としての排紙フレーム503に摺接した状態で、主走査方向Xに往復動可能に支持されている。キャリッジ1は、記録ヘッド4のヘッド面が水平方向に対して所定の傾斜角度で主走査方向Xと直交する方向(副走査方向Y)に傾いた状態で配置される如く、斜めに傾斜した状態でキャリッジガイド軸61と排紙フレーム503とに支持されている(図6)。そのため、キャリッジ1の重心位置となる記録ヘッド4は、キャリッジ1の高い位置に配置されることになる。キャリッジ1は、キャリッジ駆動用モータ67の回転が伝達される「伝達部」としての連結部24に無端ベルト63が連結されている。連結部24は、メインキャリッジ2に形成されており、キャリッジガイド軸61と排紙フレーム503との間で、かつキャリッジ1の重心位置より低い位置に配置されている。
【0048】
このように、キャリッジ1を傾けることによって、キャリッジ1の重心位置となる記録ヘッド4の位置がキャリッジ1の高い位置に配置することができるので、キャリッジ1の重心位置より低い位置に連結部を配置することができる。したがって、キャリッジ1の重心位置より低い位置に連結部24を配置して、キャリッジ駆動用モータ67の駆動力をキャリッジ1へ伝達する際のキャリッジ1の姿勢を安定させることができるので、キャリッジ1を往復動させた際の姿勢が安定し、かつ振動が発生しにくくなり、キャリッジ1の傾きやキャリッジ1の振動によるインク噴***度の低下を低減させることができる。
【0049】
また、前述したリニアスケール65は、キャリッジガイド軸61と排紙フレーム503との間のキャリッジガイド軸61の近傍に配置されている。このように、キャリッジガイド軸61と排紙フレーム503との間で、かつ記録ヘッド4までの距離が離れているキャリッジガイド軸61の近傍にリニアスケール65を配置することによって、キャリッジ1に生じる微少な振動や傾きの影響を少なくすることができるとともに、記録ヘッド4から噴射したインクが霧状に浮遊するインクミストがリニアスケール65に付着する虞を低減させることができる。さらに、無端ベルト63とリニアスケール65との間には、リニアスケール65の記録ヘッド4側を遮蔽する主走査方向Xに長尺なフレーム506が配設されているので、リニアスケール65と記録ヘッド4との間の空間が略遮断されて、インクミストがリニアスケール65に付着する虞をより低減させることができる。
【0050】
図9は、左サイドフレーム502にキャリッジガイド軸61を支持しているキャリッジガイド軸支持部504を拡大して示した斜視図であり、図10は、キャリッジガイド軸支持部504を図9と異なる角度から示した斜視図である。また、図11は、右サイドフレーム501にキャリッジガイド軸61を支持しているキャリッジガイド軸支持部505を拡大して示した斜視図であり、図12は、キャリッジガイド軸支持部505を図11と異なる角度から示した斜視図である。
【0051】
左サイドフレーム502の端部には、左サイドフレーム502に延設された支持部111と、左サイドフレーム502の一部を略直角に曲げて形成した腕部112と、腕部112の先端を曲げ起こして形成された撓み規制部113とが形成されている。キャリッジガイド軸61は、支持部111に支持された状態で、キャリッジガイド軸61に形成された貫通孔61aに挿通されたねじ115で腕部112に形成された孔114にねじ止め固定され、撓み規制部113に支えられて撓みが規制された状態で支持されている。また、同様に、右サイドフレーム501の端部には、右サイドフレーム501に延設された支持部121と、右サイドフレーム501の一部を略直角に曲げて形成した腕部122と、腕部122の先端を曲げ起こして形成された撓み規制部123とが形成されている。キャリッジガイド軸61は、支持部121に支持された状態で、キャリッジガイド軸61に形成された貫通孔61bに挿通されたねじ125で腕部122に形成された孔124にねじ止め固定され、撓み規制部123に支えられて撓みが規制された状態で支持されている。
【0052】
このように、キャリッジガイド軸61は、右サイドフレーム501及び左サイドフレーム502に一体に形成されている支持部111と支持部121とでその両端近傍を2点支持されて、キャリッジガイド軸61を主走査方向Xと高い精度で平行になるように、かつ印刷用紙Pの印刷面とキャリッジ1に搭載された記録ヘッド4のヘッド面とが高い精度で平行になるように配置され、腕部112及び腕部122にねじ止めされてインクジェット式記録装置50に固定支持されている。さらに、キャリッジガイド軸61は、撓み規制部113及び撓み規制部123に支えられて撓みを規制された状態で支持されるので、キャリッジ1が往復動する際にキャリッジ1に作用する主走査方向Xの力によって、キャリッジガイド軸61に撓みが生じる虞を少なくすることができる。そして、支持部111、腕部112、及び撓み規制部113は、全て左サイドフレーム502の一部で形成されており、支持部121、腕部122、及び撓み規制部123は、全て右サイドフレーム501の一部で形成されているので、極めて低コストでキャリッジガイド軸61を高精度に固定支持することができる。また、右サイドフレーム501と左サイドフレーム502とは、インクジェット式記録装置50において印刷可能な最大サイズの印刷用紙Pの横幅よりやや広い間隔をもって配設されており、それによって、インクジェット式記録装置50において印刷可能な最大サイズの印刷用紙Pへの印刷を可能にしつつ、キャリッジガイド軸61の中央近傍をより撓みにくくすることができる。
【0053】
腕部112には、キャリッジガイド軸61から撓み規制部113に作用する力による腕部112の変形を防止する補強板116が重着されている。同様に、腕部122には、キャリッジガイド軸61から撓み規制部123に作用する力による腕部122の変形を防止する補強板126が重着されている。これによって、腕部112及び腕部122の強度を増すことができる。腕部112には、補強板116と係合して腕部112への重着位置で補強板116を保持する補強板保持部117及び補強板保持部118が腕部112に一体に形成されており、同様に、補強板126と係合して腕部122への重着位置で補強板126を保持する補強板保持部127及び補強板保持部128が腕部122に一体に形成されている。補強板116は、ねじ115で腕部112に共締めされており、同様に、補強板126は、ねじ125で腕部122に共締めされている。したがって、インクジェット式記録装置50の製造工程において、キャリッジガイド軸61を取り付ける際にキャリッジガイド軸61のねじ止め作業と補強板116及び補強板126の取付作業を同時に行うことができ、キャリッジガイド軸61を取り付ける際の作業効率を向上させることができる。
【0054】
キャリッジガイド軸61のねじ止め位置は、腕部112の撓み規制部113寄りに、腕部122の撓み規制部123寄りにそれぞれ配置されており、キャリッジガイド軸61のねじ止め部分(孔114)から撓み規制部113までの腕部112の長さ、及びキャリッジガイド軸61のねじ止め部分(孔124)から撓み規制部123までの腕部122の長さが短く設定されている。それによって、撓み規制部113及び撓み規制部123の曲げ起こし部分の強度を増すことができる。また、撓み規制部113の長さは、腕部112から支持部111のキャリッジガイド軸61の支点となる端部までの長さより短い長さに形成されており、同様に、撓み規制部123の長さは、腕部122から支持部121のキャリッジガイド軸61の支点となる端部までの長さより短い長さに形成されている。孔114及び孔124には、ねじ115及びねじ125と係合する雌ねじが形成されており、キャリッジガイド軸61を腕部112及び腕部122にねじ止めし、さらに、ねじ(ねじ115及びねじ116)を締め付けることによって、腕部112及び腕部122がキャリッジガイド軸61側へ引っ張られる方向に撓む。撓み規制部113は腕部112の撓みによってキャリッジガイド軸61側へ引っ張られ、撓み規制部123は腕部122の撓みによってキャリッジガイド軸61側へ引っ張られることになる。したがって、キャリッジガイド軸61を腕部112及び腕部122にねじ止めしているねじ(ねじ115及びねじ116)の締め付け具合を調節することによって、撓み規制部113及び撓み規制部123による撓み規制位置がそれぞれ適切な位置となるように調節することができる。
【0055】
図13は、キャリッジ1の軸受部21及びキャリッジガイド軸61の近傍を拡大して示した側面図であり、図14は、図13のキャリッジガイド軸61近傍をさらに拡大して示した側面図である。
【0056】
軸受部21は、主走査方向Xの両端に金属製の軸受部材211と軸受部材212とが配設されている。軸受部材211及び軸受部材212は、図示の如くキャリッジガイド軸61が軸通され、キャリッジガイド軸61の外周面に沿った180度を超える円弧状の内周面を有している。そのため、キャリッジ1は、キャリッジガイド軸61に軸支されつつ、キャリッジガイド軸支持部504及びキャリッジガイド軸支持部505に固定支持されている部分を軸受部21が通過することができ、キャリッジガイド軸支持部504及びキャリッジガイド軸支持部505の外側にも移動することができるようになっている。
【0057】
軸受部材211及び軸受部材212の内周面には、キャリッジガイド軸61の外周面に摺接して軸受する一定の角度をもって対向した2つの接平面131と接平面132とが形成されている。接平面とは、曲面上の一点においてその曲面に接触する平面のことを意味しており、キャリッジガイド軸61の外周面の一点においてキャリッジガイド軸61の外周面に接触する2つの平面(接平面131と接平面132)が軸受部材211の内周面に形成されている。図示していないが軸受部材212も同様である。また、軸受部材211及び軸受部材212の内周面の周方向の両端には、接平面131と接平面132とをキャリッジガイド軸61へ押圧する「押圧手段」として、凸部133と凸部134とが形成されている。凸部133及び凸部134は、キャリッジガイド軸61が軸受部材211と軸受部材212の円弧状の内周面をわずかに押し広げた状態で軸通されて、押し広げられた内周面が元に戻ろうとする力によって、凸部133及び凸部134が接平面131と接平面132とをキャリッジガイド軸61の外周面に押圧するように形成されている。
【0058】
このように、接平面131と接平面132とによってキャリッジ1の姿勢が規制されるので、キャリッジ1にキャリッジ駆動用モータ67から主走査方向Xの駆動力が伝達された際に生じるキャリッジ1の姿勢の傾きやキャリッジ1の振動を低減させることができる。また、凸部133及び凸部134によって接平面131と接平面132とをキャリッジガイド軸61に押圧することによって、接平面131と接平面132とによるキャリッジ1の姿勢の規制力をさらに高めることができる。さらに、接平面131と接平面132とは、重力方向に対して略対称となるように形成されているので、凸部133及び凸部134による押圧力にキャリッジ1の自重を加えた圧力で接平面131と接平面132とがキャリッジガイド軸61へ押圧され、接平面131と接平面132とによるキャリッジ1の姿勢の規制力をより高めることができる。
【0059】
また、支持部111は、キャリッジガイド軸61の支点となる端部の中央部分が、ねじ115によるキャリッジガイド軸61のねじ止め方向と略直交する方向に平坦な形状を成しており、その両側がキャリッジガイド軸61を挟むようにして、主走査方向Xと平行に固定支持されるキャリッジガイド軸61の副走査方向Yの位置を規制する形状を成している。また、図示していないが支持部121も同様である。
【0060】
このように、支持部111及び支持部121の端部のキャリッジガイド軸61の支点となる部分が、キャリッジガイド軸のねじ止め方向と略直交する方向に平坦な形状を成しているので、キャリッジガイド軸61の支点を高精度に規定してキャリッジガイド軸61をより高精度に支持することができる。また、キャリッジガイド軸61の荷重が支持部111及び支持部121へ均等に作用し、より安定した状態でキャリッジガイド軸61を支持することができるので、支持部111及び支持部121においてがたつきがが生じる虞を少なくすることができるとともに、キャリッジガイド軸61からの力によって支持部111及び支持部121の端部が変形してしまう虞もより少なくすることもできる。さらに、キャリッジガイド軸61の支点となる部分の両側がキャリッジガイド軸61を挟むようにしてキャリッジガイド軸61の位置を規制する形状を成しているので、主走査方向Xと平行に固定支持されるキャリッジガイド軸61の副走査方向Yの位置を規制することができる。
【0061】
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るインクジェット式記録装置の外観斜視図である。
【図2】本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略側面図である。
【図3】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部斜視図である。
【図4】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部平面図である。
【図5】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部斜視図である。
【図6】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部側面図である。
【図7】本願発明に係るインクジェット式記録装置の要部側面図である。
【図8】キャリッジの近傍を示した要部斜視図である。
【図9】左サイドフレームのキャリッジガイド軸支持部の斜視図である。
【図10】左サイドフレームのキャリッジガイド軸支持部の斜視図。
【図11】右サイドフレームのキャリッジガイド軸支持部の斜視図。
【図12】右サイドフレームのキャリッジガイド軸支持部の斜視図。
【図13】キャリッジの軸受部近傍を拡大して示した側面図である。
【図14】キャリッジガイド軸近傍を拡大して示した側面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ、2 メインキャリッジ、3 サブキャリッジ、4 記録ヘッド、7 給紙カセット、8 インクカートリッジ収容部、11 キャリッジカバー、21 軸受部、24 連結部、50 インクジェット式記録装置、51 搬送駆動ローラ、52 搬送従動ローラ、53 プラテン、54 排紙駆動ローラ、55 排紙従動ローラ、56 排紙補助ローラ、57 キャップケース、61 キャリッジガイド軸、65 リニアスケール、73 ピックアップローラ、74給紙ローラ、75 リバースローラ、81 通信回路基板フレーム、82 インクカートリッジ、84 通信回路基板、111、121 支持部、112、122 腕部、113、123 撓み規制部、116、126 補強板、131、132 接平面、133、134 凸部、200 制御部、211、212 軸受部材、571 キャップ、572 キャリッジロック、573 トリガ部材、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (9)

  1. 被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジが前記液体噴射ヘッドの走査方向と平行に配設された略円柱体形状を成すキャリッジガイド軸に往復動可能に軸支されている液体噴射装置であって、
    前記走査方向の両側部近傍に前記走査方向と略直交する向きに配置されたサイドフレームを備え、
    前記サイドフレームの端部には、前記サイドフレームに延設された支持部と、前記サイドフレームの一部を略直角に曲げて形成した腕部と、該腕部の先端を曲げ起こして形成された撓み規制部とが形成されており、
    前記キャリッジガイド軸は、前記支持部に支持された状態で前記腕部にねじ止め固定されるとともに、前記撓み規制部によって支持されて撓みが規制された状態で支持されている、ことを特徴とした液体噴射装置。
  2. 請求項1において、前記サイドフレームは、前記被噴射材の最大幅の外側直近に配設されている、ことを特徴とした液体噴射装置。
  3. 請求項1又は2において、前記キャリッジガイド軸から前記撓み規制部に作用する力による前記腕部の変形を防止する補強板が前記腕部に重着されている、ことを特徴とした液体噴射装置。
  4. 請求項3において、前記補強板は、前記キャリッジガイド軸を前記腕部にねじ止めするねじで前記腕部に共締めされている、ことを特徴とした液体噴射装置。
  5. 請求項4において、前記補強板と係合して前記腕部への重着位置で前記補強板を保持する補強板保持部が前記腕部に一体に形成されている、ことを特徴とした液体噴射装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記キャリッジガイド軸の前記腕部へのねじ止め位置が前記撓み規制部寄りに配置されている、ことを特徴とした液体噴射装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、前記撓み規制部の長さは、前記腕部から前記支持部の前記キャリッジガイド軸の支点となる端部までの長さより短い長さに形成されている、ことを特徴とした液体噴射装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、前記支持部は、前記キャリッジガイド軸の支点となる端部が前記腕部に対する前記キャリッジガイド軸のねじ止め方向と略直交する方向に平坦な形状を成している、ことを特徴とした液体噴射装置。
  9. 請求項8において、前記支持部は、前記キャリッジガイド軸の支点となる端部が前記走査方向と直交する方向の前記キャリッジガイド軸の支持位置を規制する形状を成している、ことを特徴とした液体噴射装置。
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