JP4081219B2 - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真や印刷物等の反射原稿やフィルム等の透過原稿に記録された画像を光電的に読み取って得られる画像信号や、デジタルスチルカメラ等のようにCCD素子等の撮像素子を用いて撮影して得られる原画像の画像信号を可視像として再生する際の画像処理方法および画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィルムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光する、いわゆる直接露光(アナログ露光)が主流である。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像信号とし、この画像信号に応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上り)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化された。
【0004】
デジタルフォトプリンタでは、画像をデジタルの画像信号として、画像信号処理によって焼付時の露光条件を決定することができるので、逆光やストロボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャープネス(鮮鋭化)処理、カラーフェリアや濃度フェリアの補正、アンダー露光やオーバー露光の補正、周辺光量不足の補正等を好適に行って、従来の直接露光では得られなかった高品位なプリントを得ることができる。しかも、複数画像の合成や画像分割、さらには文字の合成等も画像信号処理によって行うことができ、用途に応じて自由に編集/処理したプリントも出力可能である。
しかも、デジタルフォトプリンタによれば、画像をプリント(写真)として出力するのみならず、画像信号をコンピュータ等に供給したり、フロッピーディスク等の記録媒体に保存しておくこともできるので、画像信号を、写真以外の様々な用途に利用することができる。
【0005】
このようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、フィルムに記録された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)、読み取った画像を画像処理して記録用の画像信号(露光条件)とする画像処理装置、および、この画像信号に応じて感光材料を走査露光して現像処理を施してプリントとするプリンタ(画像記録装置)より構成される。
【0006】
スキャナでは、光源から射出された読取光をフィルムに入射して、フィルムに撮影された画像を担持する投影光を得、この投影光を結像レンズによってCCDセンサ等のイメージセンサに結像して光電変換することにより画像を読み取り、必要に応じて各種の画像処理を施した後に、フィルムの画像信号として画像処理装置に送る。
画像処理装置は、スキャナによって読み取られた画像信号から画像処理条件を設定して、設定した条件に応じた画像処理を画像信号に施し、画像記録のための出力画像信号(露光条件)としてプリンタに送る。
プリンタでは、例えば、光ビーム走査露光を利用する装置であれば、画像処理装置から送られた画像信号に応じて光ビームを変調して、感光材料を二次元的に走査露光(焼付け)して潜像を形成し、次いで、所定の現像処理等を施して、フィルムに撮影された画像が再生されたプリント(写真)とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フィルムに撮影された画像の撮影条件は一定ではなく、ストロボ撮影や逆光シーン等、明暗(濃度)の差が大きい場合、すなわち画像のダイナミックレンジが非常に広い場合も多々ある。
このようなフィルム画像を通常の方法で露光してプリントを作成すると、明部(ハイライト)もしくは暗部(シャドー)のいずれかの画像がつぶれてしまう場合がある。例えば、人物を逆光で撮影した場合、人物が好適な画像となるように露光を行うと、空のような明るい部分は白く飛んでしまい、逆に、空が好適な画像となるように露光を行うと、人物が黒くつぶれてしまう。
【0008】
そのため、明暗の大きなフィルム画像を原画として感光材料の露光を行う場合には、いわゆる覆い焼きが行われている。
覆い焼きとは、中間濃度の部分には通常の露光を行い、画像が飛びそうな明部は露光量を増加し、また、画像がつぶれそうな暗部の露光量を低減することにより、フィルムに撮影された画像の大きな明暗を補正し、人間が原シーンを見た時の印象に近くなるように、画面全体に渡って適正な画像が再生されたプリントを得る技術である。すなわち、原画像のダイナミックレンジを圧縮する技術である。
【0009】
このような従来の覆い焼きの処理の考えは、デジタル画像信号に基づいて画像を再生する上記デジタルフォトプリンタにおいても種々提案されている。例えば、特開平09−18704号公報や特開平09−182093号公報や特開平10−13679号公報に記載の画像処理方法や画像処理装置が挙げられる。
特開平09−18704号公報では、原画像の画像信号およびこの原画像のボケ画像の信号(ボケ画像信号)に対して相対応する画素についての信号間で演算を行って差信号を得、この差信号に対して所定の画像処理を施して処理済画像信号を得、この処理済画像信号を可視像として再生することで、原画像のダイナミックレンジを圧縮する方法が提案されている。
特開平09−182093号公報では、特開平09−18704号公報で示されるボケ画像を、IIRフィルタによるフィルタリング処理を施して作成する方法が提案され、特開平10−13679号公報では、マスクサイズの異なるボケ画像を作成するための複数の種類のローパスフィルタを用意し、この複数のローパスフィルタの中から、再生する画像の画素密度に応じたマスクサイズのローパスフィルタを選択し、この選択されたローパスフィルタを使用してボケ画像を作成する方法が提案されている。
【0010】
これらの処理方法はいずれも、画像全体のダイナミックレンジの圧縮の強弱や明部や暗部を重視したダイナミックレンジの圧縮などの設定をセットアップ部で行い、この設定に従って、図9(a)に示すように、ローパスフィルタによるフィルタリング処理により画像信号S0 ’の低周波数成分、すなわち穏やかに変動するボケ画像信号S 1’を作成し、このボケ画像信号S1 ’からルックアップテーブルによって変換(LUT演算)して、ボケ画像信号S1 ’の値を反転し、ダイナミックレンジを圧縮した処理済画像信号S4 ’を作成し、この処理済画像信号S4 ’を原画像の画像信号S0 ’に加算して画像信号S5 ’を計算することで、設定されたローパスフィルタのカットオフ周波数より周波数の低い画像信号の低周波数成分、すなわち穏やかに変動する画像信号のダイナミックレンジを圧縮し、上記ローパスフィルタのカットオフ周波数より周波数の高い周波数成分の画像信号、すなわち画像空間上濃度変動の大きいビジーな画像信号をそのまま保持することで、従来の覆い焼き処理と同様に、原画像のダイナミックレンジを圧縮することができ、逆光シーンやハイコントラストシーン等であっても、人間が原シーンを見た時の印象に近くなり、画面全体に渡って適正な画像を再生することができる。
【0011】
しかし、これらの処理方法では、ローパスフィルタを用いて画像信号の低周波数成分を圧縮するため、ダイナミックレンジの圧縮を強く施した場合、画像信号が急激に変化する被写体と背景の境界において、被写体の輪郭に沿って一定の幅の帯状の擬輪郭が発生し、原画像を忠実に再現できない場合が発生するといった弊害が生じる。このような擬輪郭を発生させないために、上記擬輪郭の発生が視認されないレベルにまでボケ画像のボケの程度を弱める(フィルタのカットオフ周波数を高める)ことによって、ダイナミックレンジの圧縮を弱め、上記擬輪郭を抑制することができるが、逆に、ダイナミックレンジの圧縮を弱めボケ画像のボケの程度を弱くするため、原画像の画像信号に、ボケ画像に基づいて作成された処理済画像信号を加算すると、原画像において画像信号が急激に変化し、かつその変化量も大きい(ダイナミックレンジが大きい)被写体と背景の境界領域に比べてコントラストが比較的低く、画像空間上濃度変動も比較的小さい比較的平坦な領域のコントラストを一層弱め、メリハリのない不鮮明な領域を作ってしまう場合がある。
【0012】
そこで、本発明は、逆光やストロボ撮影のような高コントラスト、広ダイナミックレンジの画像であっても、ダイナミックレンジの圧縮処理を行うことによって、画像のメリハリを失うことなく従来の覆い焼きと同等の効果を得て、良好な画質の画像を再生するための画像信号を出力するとともに、ダイナミックレンジの圧縮を強く掛けた時に起きる、擬輪郭の発生を抑制する画像信号を出力する画像処理方法および画像処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、原画像の画像信号から原画像のボケ画像を表す複数のボケ画像信号を作成し、2つのボケ画像信号の差信号を得、差信号が小さい領域はボケの程度が小さいボケ画像信号に近い値となるように、差信号が大きい領域はボケの程度が大きいボケ画像信号に近い値となるように、この2つのボケ画像信号を合成することを、作成したボケ画像信号の数に応じて繰り返し行なうことにより、前記複数のボケ画像信号を合成して1つの合成ボケ画像信号を作成し、この合成ボケ画像信号に基づいて前記原画像の画像信号に対して前記原画像のダイナミックレンジの圧縮処理を施すことを特徴とする画像処理方法を提供するものである。
【0014】
ここで、前記複数のボケ画像信号は、フィルタ特性の異なるフィルタリング処理によって作成された、ボケの程度が異なる画像信号であるのが好ましく、前記合成ボケ画像信号は、前記複数のボケ画像信号を四則演算することによって合成して作成されるのが好ましい。
また、前記原画像を再生する再生画像の画素数に応じて、前記フィルタリング処理におけるフィルタ係数あるいは前記複数のボケ画像信号の合成比率を変更するのが好ましく、また、原画像のシーン判別結果、あるいは原画像に付随した撮影情報に応じて、前記フィルタリング処理におけるフィルタ係数あるいは前記複数のボケ画像信号の合成比率を変更するのが好ましい。
【0015】
また、本発明は、原画像の画像信号に対して前記原画像のダイナミックレンジの圧縮処理を施す画像処理装置であって、前記原画像の画像信号から複数のボケ画像信号を作成するボケ画像作成手段と、2つのボケ画像信号の差信号を得、差信号が小さい領域はボケの程度が小さいボケ画像信号に近い値となるように、差信号が大きい領域はボケの程度が大きいボケ画像信号に近い値となるように、この2つのボケ画像信号を合成することを、前記ボケ画像作成手段が作成したボケ画像信号の数に応じて繰り返し行なうことにより、前記ボケ画像作成手段が作成した複数のボケ画像信号の合成処理を施して1つの合成ボケ画像信号を作成する合成手段と、この合成ボケ画像信号に基づいて原画像の画像信号に対して前記ダイナミックレンジの圧縮処理を施す処理手段とを有することを特徴とする画像処理装置を提供するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像処理方法を実施する本発明の画像処理装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0017】
図1に、本発明の画像処理装置を利用するデジタルフォトプリンタの一例のブロック図が示される。
図1に示されるデジタルフォトプリンタ(以下、フォトプリンタ10とする)は、基本的に、フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)12と、読み取られた画像信号(画像情報)の画像処理やフォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出力された画像信号に応じて変調した光ビームで感光材料Aを画像露光し、現像処理して(仕上り)プリントとして出力するプリンタ16とを有して構成される。
また、画像処理装置14には、様々な条件の入力(設定)、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示、様々な条件の設定/登録画面等を表示するディスプレイ20が接続される。
【0018】
スキャナ12は、フィルムF等に撮影された画像を光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞り24と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結像レンズユニット32と、画像を読み取るライン型CCD撮像素子から成るCCDセンサ34と、アンプ(増幅器)36とを有し、さらに、スキャナ12の本体に装着自在な専用のキャリア30から構成される。
【0019】
キャリア30は、例えば24枚取りの135サイズのフィルムや新写真システムAPSのカートリッジやレンズ付きフィルム等の、長尺なフィルムに対応する各種専用のキャリアが用意されており、所定の読み取り位置にフィルムFを保持しつつ、CCDセンサ34のライン型撮像素子の延在方向(主走査方向)と直行する副走査方向に、フィルムFの長手方向を一致して搬送する、読み取り位置を副走査方向に挟んで配置される搬送ローラ対(図示省略)と、読み取り位置に対応して主走査方向に延在し、フィルムFの投影光をスリット規制するスリットを備えたマスク(図示省略)と、新写真システムAPS用フィルムの透明な磁気記録層に記録した磁気記録情報を読み取り、あるいは情報を書き込む磁気読み取り書き込み装置(図示省略)とを有する。
【0020】
CCDセンサ34は、R画像,G画素およびB画素の各々の読み取りを行う3つのラインCCDセンサを有するライン型センサで、R、G、Bの順で各ラインセンサは主走査方向に延在している。フィルムFの投影光は、このCCDセンサによってR、GおよびBの3原色に分解されて光電的に読み取られる。
CCDセンサ34は、ライン型CCDセンサであるが、エリア型CCDセンサ、例えば1380×920画素のエリア型CCDセンサであってもよい。この場合、可変絞り24と拡散ボックス28の間に画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の三原色に分解するためのR、GおよびBの3枚の色フィルタを備える。
【0021】
スキャナ12における画像のCCDセンサ34での読み取りは、プリントPを出力するための画像読み取り(本スキャン)に先立ち、画像処理条件等を決定するために、画像を低解像度で読み取るプレスキャンを行ない画像処理条件を決定し、さらにオペレータがモニタ20で調整し確認した後、高解像度で画像を読み取る本スキャンを行うため、読み取りは、プレスキャンと本スキャンの2回行われる。
プレスキャンにおいては、光源22から射出され、可変絞り24によって光量調整され拡散ボックス28を通して均一にされた読み取り光が、キャリア30によって所定の読み取り位置に保持され搬送されているフィルムFに入射して、透過することにより、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光を得る。
フィルムFの投影光は、フィルムFをキャリアで走査搬送しつつキャリア30に設けられたスリットによってスリット状の読取光(投影光)とされ、さらに結像レンズユニット32によってCCDセンサ34の受光面に結像され、CCDセンサ34によって光電的に読み取られる。読み取って得られる出力信号は、アンプ36で増幅され、入力画像信号として画像処理装置14に送られる。この一連の動作は、各撮影コマごとに行われるのではなく、フィルム一本分を一定速度で連続して一気に読み取る。
【0022】
スキャナ12は、新写真システムAPSのフィルムの場合、フィルムFの裏面(非乳化剤面)の各コマの上部および下部の領域に磁気記録情報を記録することのできる磁気記録層が設けられており、磁気記録情報として、カートリッジIDやフィルム種等の他に、撮影時や現像時等に、撮影日時、撮影時のストロボ発光の有無、撮像倍率、撮影シーンID、主要部位置の情報、現像機の種類等の各種のデータが記録可能である。プレスキャンの際に、キャリア30に設けられた上述した磁気読み取り書き込み装置を用いて、記録された磁気記録情報を読み取り、画像処理装置14に送られる。これによって、画像処理装置14は、磁気記録情報の中から撮影情報等を取得することができる。
【0023】
図示例のフォトプリンタ10は、ネガやリバーサル等のフィルムに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ12を画像処理装置14の画像信号供給源としているが、画像処理装置14に画像信号を供給する画像信号供給源としては、スキャナ12以外にも、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像デバイス、反射原稿の画像を読み取る画像読取装置、LAN(Local Area Network)やコンピュータ通信ネットワーク等の通信手段、メモリカードやMO(光磁気記録媒体)等のメディア(記録媒体)等の、各種の画像読取手段や撮像手段、画像信号の記憶手段等が各種使用可能である。
【0024】
前述のように、スキャナ12から出力された画像信号は、画像処理装置14(以下、処理装置14とする)に出力される。
図2に処理装置14のブロック図を示す。処理装置14は、本発明の画像処理装置にかかるものであり、信号処理部38、プレスキャン(フレーム)メモリ40、本スキャン(フレーム)メモリ42、条件設定部44、表示画像処理部46、および本スキャン画像処理部48を有して構成される。
なお、図2は、主に画像処理関連の部位を示すものであり、処理装置14には、これ以外にも、処理装置14を含むフォトプリンタ10全体の制御や管理を行うCPU、フォトプリンタ10の作動等に必要な情報を記憶するメモリ、本スキャンの際の可変絞り24の絞り値やCCDセンサ34の蓄積時間を決定する手段等が配置され、また、操作系18やディスプレイ20は、このCPU等(CPUバス)を介して各部位に接続される。
【0025】
スキャナ12から出力されたR,GおよびBの各出力信号は、A/D(アナログ/デジタル)変換、Log変換、DCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等を行う信号処理部38で処理されてデジタルの画像信号とされ、プレスキャン画像信号はプレスキャンメモリ40に、本スキャン画像信号は本スキャンメモリ42に、それぞれ記憶(格納)される。
なお、プレスキャン画像信号と本スキャン画像信号は、解像度(画素密度)と信号レベルが異なる以外は、基本的に同じ画像信号である。
【0026】
プレスキャンメモリ40に記憶された画像情報は表示画像処理部46および条件設定部44に、本スキャンメモリ42に記憶された画像情報は本スキャン画像処理部48に、それぞれ読み出される。
【0027】
条件設定部44は、セットアップ(処理条件設定)部50と、キー補正部52と、パラメータ統合部54とを有する。
セットアップ部50は、基礎となる画像処理条件を設定する部分で、プレスキャンメモリ40に記憶されたプレスキャン画像信号から、濃度ヒストグラムの作成、ハイライト(最高濃度)、シャドー(最低濃度)、平均濃度、LATD(大面積透過濃度)等の画像特徴量の算出を行い、画像処理条件の設定、具体的には、グレイバランス(カラーバランス)調整、画像ダイナミックレンジの圧縮処理等の各種の画像処理を行うルックアップテーブル(LUT)の作成や補正係数(処理係数)の算出等を行う。ここで、本発明にかかる処理装置14において、ダイナミックレンジの圧縮処理の処理条件は、前記画像特徴量に加え、取得した磁気記録情報の撮影情報によって設定され、あるいは、必要に応じて、キー補正部52でキー入力されて設定される。
これらの画像処理条件については、後に詳述する。
【0028】
キー補正部52は、図3に示される、キーボード18aに設定された調整キー56等を用いたオペレータの指示(入力)に応じて、画像処理条件の補正量を演算する。
図示例の調整キー56では、一例として、全体濃度(D)、シアン(C)濃度、マゼンタ濃度(M)、イエロー(Y)濃度、階調(γ)、明部(ハイライト側α light)、および暗部(シャドー側 α dark)のダイナミックレンジの圧縮率や、後述するダイナミックレンジの圧縮のために用いるボケ画像を作成するためのローパスフィルタ(LPF)の数や、その時のフィルタ係数β1 やβ2 、さらには、ローパスフィルタ(LPF)の数が複数の場合、複数のローパスフィルタによって得られた複数のボケ画像信号から1つの合成ぼけ画像信号を作成するための合成比率係数t等を、それぞれ設定、調整することができ、オペレータは、ディスプレイ20に表示された画像を見ながら検定を行い、必要に応じて各パラメータの(+)キーおよび(−)キーの押圧して、所望の状態に画像を調整し、すなわち画像処理条件の調整を行う。
【0029】
パラメータ統合部54は、セットアップ部50によって設定された画像処理条件と、キー補正部52による補正量とを統合して、最終的に設定された画像処理条件とする。従って、調整キー56による入力が無い場合には、本スキャンデータ(出力画像)の画像処理条件は、セットアップ部50によって設定された画像処理条件となる。
また、パラメータ統合部54は、画像処理条件を統合・設定すると、表示画像処理部46および本スキャン画像処理部48の所定部位に設定し、各画像信号は、この画像処理条件に応じた処理を施される。従って、調整キー56からの入力があり、先にパラメータ統合部54で設定された画像処理条件が変更されると、これに応じてディスプレイ20の画像も変化する。
【0030】
表示画像処理部46は、プレスキャンメモリ40に記憶されたプレスキャン画像信号を読み出し、条件設定部44で設定された画像処理条件に応じた画像処理を施し、ディスプレイ20表示用の画像信号とする部位で、第1LUT58、第1マトリクス演算器(MTX)60、第2MTX62、ボケ画像演算部64、第2LUT66、第3LUT68、信号変換器70、および加算器72を有して構成される。
一方、本スキャン画像処理部48は、本スキャンメモリ42に記憶された本スキャン画像信号を読み出し、条件設定部44で設定された画像処理条件に応じて所定の画像処理を施し、プリンタ16による画像記録のための出力画像信号とする部位で、第1LUT74、第1MTX76、第2MTX78、ボケ画像演算部80、第2LUT82、第3LUT84、および加算器86を有して構成される。なお、表示画像処理部46および本スキャン画像処理部48には、さらに、シャープネス(鮮鋭化)処理を行うシャープネス処理部や画像信号を電子変倍する電子変倍処理部等が設けられてもよい。
【0031】
上記説明より明らかなように、両画像処理部はほぼ同様の構成を有し、画素数(解像度)が異なる以外は、基本的に、同じ処理条件が設定され、同様の画像処理が行われる。
以下、本スキャン画像処理部48を代表例として両画像処理部を説明する。
【0032】
第1LUT74(第1LUT58)は、本スキャンメモリ42(プレスキャンメモリ40)に記憶された画像信号を読み出し、グレイバランスの調整、明るさ(濃度)補正および階調補正を行うもので、それぞれの補正や調整を行うためのLUTがカスケード接続されて構成されている。第1LUT74の各LUTは、前述の条件設定部44によって作成、設定される。
【0033】
図4に第1LUT74に設定されるテーブルの一例を示す。
図4(a)はグレイバランスの調整テーブルで、セットアップ部50は、ハイライトおよびシャドーから、公知の方法でグレイバランスを取ってこの調整テーブルを作成する。また、調整キー56からの入力があった場合には、キー補正部52で補正量が算出され、パラメータ統合部54でこの補正量とセットアップ部50が作成した調整テーブルとが統合され、調整テーブルのR、GおよびBの各テーブルの傾きが変化する。
図4(b)は明るさ補正の補正テーブルで、セットアップ部50は、濃度ヒストグラムやハイライトおよびシャドーから、公知のセットアップアルゴリズムを用いて、この補正テーブルを作成する。また、この補正テーブルは、グレイバランスの調整テーブルと同様に、前述の調整キー56の濃度(D)キーの入力によって図4(b)に示されるように調整される。
図4(c)は階調の補正テーブルで、セットアップ部50は、濃度ヒストグラムやハイライトおよびシャドーから、公知のセットアップアルゴリズムを用いて、この補正テーブルを作成する。また、この補正テーブルは、グレイバランスの調整テーブルと同様に、前述の調整キー56の階調(γ)キーの入力によって図4(c)に示されるように調整される。
【0034】
第1MTX76(第1MTX60)は、第1LUT74で処理された画像信号の彩度補正を行うもので、得られる出力画像(情報)が適切な色に仕上がるように、フィルムFの分光特性や感光材料(印画紙)の分光特性、現像処理の特性等に応じて設定されたマトリクス演算を行い、彩度補正を行う。
【0035】
第1MTX76で処理された画像情報は、加算器86(加算器72)と、ダイナミックレンジ圧縮処理を行うための画像信号を生成するために、第2MTX78(第2MTX62)とに送られる。
なお、ダイナミックレンジ圧縮処理を施さない場合は、第1MTX76と後述する第3LUT84(第1MTX60と第3LUT68)とがバイパスして接続され、ダイナミックレンジ圧縮処理用の画像信号の生成は行われない。また、これらの処理の有無は、オペレータの入力によるモード選択、条件設定部44での演算結果から判断する方法等で決定すればよい。
【0036】
第2MTX78(第2MTX62)は、第1MTX76から送られるR、GおよびBの画像信号から、読み取った画像の明暗画像信号を生成する。
明暗画像信号の生成方法としては、R、GおよびBの画像信号の平均値の3分の1を取る方法、YIQ規定を用いてカラー画像信号を明暗画像信号に変換する方法等が例示される。
YIQ規定を用いて明暗画像信号を得る方法としては、例えば、下記式により、YIQ規定のY成分のみを、R、GおよびBの画像信号から算出する方法が例示される。
Y=0.3R+0.59G+0.11B
【0037】
ボケ画像演算部80(ボケ画像演算部64)は、第2MTX78(第2MTX62)で生成された明暗画像信号をローパスフィルタ(LPF)で処理して、低周波数成分を取り出すことにより、明暗画像を2次元的にボカして、読み取った画像のボケ画像信号を得るものである。
ボケ画像演算部80(ボケ画像演算部64)は、図5(a)に示されるように、ローパスフィルタ(LPF1〜LPFn)80a1 〜80an (ローパスフィルタ64a1 〜64an )とLUT演算部80b(LUT演算部64b)とを備え、上述したキー補正部52で設定するローパスフィルタの数によってフィルタリング処理を行なうローパスフィルタ(LPF1〜LPFn)の数を変更するように構成される。ここで、フィルタリング処理を行なうローパスフィルタの数は、1以上である。すなわち、フィルタリング処理を行なうローパスフィルタの数は、1の場合もあれば2以上の複数の場合もある。本実施例では、主に、本発明の特徴部分でもある複数のローパスフィルタ数が設定される場合について述べる。
【0038】
LPF80a1 〜80an は、本発明におけるボケ画像を作成する作成手段であって、小型の回路で大きく画像をボカしたボケ画像信号を生成できる点から、IIR(Infinite Impulse Respones) 型のLPFが用いられる。なお、FIR(Finite Impulse Respones) 型のLPFであってもよく、メディアンフィルタ(MF)を用いてもよい。MFを用いることにより、エッジを保存して、平坦部のノイズ(高周波成分)をカットしたボケ画像信号が得られるという点で好ましい。また、MFの前記利点を生かした上で、大きく画像をボカしたボケ画像信号を生成できるという点で、MFとLPFとを併用して、両者で得られた画像を重み付け加算してもよい。
【0039】
LPF80a1 〜80an (64a1 〜64an )で用いられるIIR型のフィルタの一例が図5(b)に示され、各LPFは、フィードバック係数βを持つ一次遅れ系フィードバックシステムのIIRフィルタ回路Lと画像信号を記録保持するメモリ部Mとメモリ部Mから読み込みIIRフィルタ回路Lに送り、あるいはIIRフィルタ回路LからメモリMに送るコントローラCとを備える。
【0040】
フィードバック係数βは、フィルタ特性として重要なローパスフィルタのカットオフ周波数を定める調整可能な定数であり、フィルタ係数βとして設定されるものである。フィルタ係数βを設定することで、LPFは、カットオフ周波数より低い低周波数成分のみを通過するローパスフィルタとしての機能を果たし、ボケ画像信号を作成することができる。例えばフィルタ係数βを1に近く設定すると、カットオフ周波数が低下し、ボケの程度が大きなボケ画像のボケ画像信号を作成することができる。このようなフィルタ係数βは、セットアップ部50で設定され、あるいは、図4に示すように調整キー56を用いて、キー補正部52で設定される。キー補正部52で設定される場合、調整キー56のLPF1の欄のフィルタ係数β1 およびLPF2の欄のフィルタ係数β2 を設定することにより行われ、例えば、オペレータによる検定の際キーが押圧されて設定され、各々のLPFのフィルタ係数βを設定することができる。
【0041】
このようなLPFは、第2MTX78(第2MTX62)から送られてきた画像信号をメモリ部Mに一時記録保持し、コントローラCによって順次メモリ部Mから画像の画素の列毎に画像信号を図5(b)に示すように左から右に向かって呼び出し、IIRフィルタ回路Lによってフィルタ処理を行い、処理された画像信号をメモリ部Mに送り記録保持する。その後、コントローラCによって順次メモリ部Mから画像の画素の列毎に画像信号を右から左に向かって呼び出し、IIRフィルタ回路Lによってフィルタ処理を行い、処理された画像信号をメモリ部Mに送り記録保持する。さらに、コントローラCによって順次メモリ部Mから画像の画素の行毎に画像信号を上から下に向かって呼び出し、IIRフィルタ回路Lによってフィルタ処理を行い、処理された画像信号をメモリ部Mに送り記録保持し、その後、コントローラCによって順次メモリ部Mから画像の画素の行毎に画像信号を下から上に向かって呼び出し、IIRフィルタ回路Lによってフィルタ処理を行い、処理された画像信号をメモリ部Mに送り記録保持する。このような処理が施され、メモリ部Mに記録された画像信号は、呼び出されてLUT演算部80b(LUT演算部64b)に送られる。
このように、画像の左右方向および上下方向の計4方向に向かって行う処理を施すことによって、IIR型フィルタのフィルタ処理の際、画像信号に含まれる位相による歪みを打ち消すことができる。こうして、画像信号の中の低周波数成分のみが含まれる位相歪みのないボケ画像信号を得ることができる。
なお、このようなフィルタリング処理は、画像の上下左右の4方向に向かって行う処理を1回行うが、必要に応じてこの回数を複数回行ってもよく、複数回数施すことによって、ボケ画像のボケの程度を変化させることができる。このようなフィルタリング処理の回数の設定は、調整キー56で行うとよい。
【0042】
また、FIR(Finite Impulse Respones) 型のLPFやMFの場合、画像のマスクサイズを設定し、マスクサイズによってボケ画像のボケの程度を設定するものであってもよい。
【0043】
ここで、前述のように、プレスキャン画像信号と本スキャン画像信号とでは画像の解像度が異なるので、同じフィルタリング処理を行うと、ディスプレイ20に表示される画像と、プリントに再現される画像とが異なるものになってしまう。
そのため、プレスキャン画像信号を処理するボケ画像演算部64のLPF64a1 〜64an と、本スキャン画像信号を処理するボケ画像演算部80のLPF80a1 〜80an とで、解像度に応じて周波数特性を変える必要がある。具体的には、解像度比率分だけディスプレイ20の表示に用いるボケ画像信号のボカシ量を少なくすればよく、解像度比率をm、LPF64a1 〜64an のカットオフ周波数をfc(p) 、LPF80a1 〜80an のカットオフ周波数をfc(f) とすると、
fc(f) ≒mfc(f)
となるようにLPFを設計すればよい。
【0044】
このように、LPF80a1 〜80an (LPF64a1 〜64an )のフィルタ特性として設定されたフィルタ係数βに基づいて、LPF80a1 〜80an (LPF64a1 〜64an )の各々で生成された複数のボケ画像信号は、LUT演算部80b(LUT演算部64b)に送られる。
【0045】
LUT演算部80b(LUT演算部64b)は、複数のボケ画像信号を合成して1つの合成ボケ画像信号を作成するボケ画像合成手段であって、LUTを備える。
複数のボケ画像信号を合成する方法について、理解し易いように、図6に示すように、ボケ画像演算部80が、LPF80a1 ’とLPF80a 2’の2つを有し、2つのボケ画像信号がLUT演算部80b’に送られる場合について説明する。
【0046】
図6には、LPF80a1 においてフィルタ係数β1でフィルタリング処理されたボケ画像信号YLと、LPF80a2 においてフィルタ係数β2でフィルタリング処理されたボケ画像信号YSとがLUT演算部80b’に入力される構成となっている。ここで、フィルタ係数β1の方がフィルタ係数β2よりも値が1に近く、ボケ画像信号YLは、ボケ画像信号YSに比べてボケの程度の大きいボケ画像の画像信号である。
【0047】
LUT演算部80b’は、ボケ画像信号YL とボケ画像信号YS との差信号から、調整可能な特性のテーブルを備えるLUTに従って値を求め、この値を用いて合成ボケ画像信号YSLを作成する。
なお、LUT演算部80b’のLUTのボケ画像合成用テーブルは以下に述べる特性を備えるように作成されるが、2つのボケ画像信号YL とボケ画像信号YS を四則演算することによってボケ画像が合成されるようにボケ画像合成用テーブルが作成される。すなわち、ボケ画像信号の合成はボケ画像信号の四則演算によって行われる。
【0048】
ボケ画像信号YL とボケ画像信号YS との差信号が小さい場合、すなわち、LPF80a1 およびLPF80a2 で行うフィルタリング処理の際のカットオフ周波数より高周波数成分を原画像の画像信号が多く含む画像領域、すなわちコントラストの高い被写体のエッジ成分を含む領域では、合成ボケ画像信号YSLの値を、ボケ画像信号Ys に近い値とするように構成する。
【0049】
一方、ボケ画像信号YL とボケ画像信号YS との差信号が大きい場合、すなわち、LPF80a1 においてフィルタリング処理した際のカットオフ周波数と、LPF80a2 においてフィルタリング処理した際のカットオフ周波数との間の周波数成分を、原画像の画像信号が比較的多く含む画像領域、すなわち、コントラストが比較的低く、画像信号の変動が比較的小さい平坦な領域では、合成ボケ画像信号YSLの値が、ボケ画像信号YL に近い値となるように構成する。
【0050】
このように、LUTのボケ画像合成用テーブルは、ボケ画像信号YL とボケ画像信号YS との差信号に従って、ボケ画像信号YL とボケ画像信号YS との合成比率を滑らかに変えることで合成ボケ画像信号YSLを作成する。すなわち、ボケ画像合成用テーブルは、2つのボケ画像信号の合成比率を定めるものである。ここで、合成比率を一意的に定めるために合成比率係数tが用いられる。例えば、合成比率係数tを、ボケ画像信号YL とボケ画像信号YS の差信号によって合成比率を定める関数のパラメータとして設定する。この合成比率係数tは、予めデフォルト設定され、あるいは、セットアップ部50で設定される。あるいは、図3に示すように調整キー56を用いて、必要に応じてキー補正部52で設定される。例えば、オペレータによる検定によってキーが押圧されてマニュアル設定され、パラメータ統合部54を介してLUT演算部80b’に送ることができる。このように、本実施例のLUTに保持するボケ画像合成用テーブルは、合成比率係数tをパラメータとして作成されるものであるが、本発明ではこれに限定されず、LUTに保持するボケ画像合成用テーブルが、一意的に作成される限り、どのような設定方法で2つの画像信号の合成比率が設定されてもよい。
【0051】
上記例は、LPFが2つ設定され、2つのボケ画像信号がLUT演算部80b’に送られる例であるが、LPFが3つ以上設定され3つ以上のボケ画像信号が作成された場合、2つのボケ画像信号から1つのボケ画像信号を作成するLUT演算部80b’のようなLUT演算部を複数個カスケード接続して、3つ以上の画像信号を1つの合成ボケ画像信号にまとめる構成にするとよい。
【0052】
また、ボケ画像演算部80(ボケ画像演算部64)は、LPF80a1 〜80an のフィルタ係数βや合成比率係数tを、キー補正部52でマニュアル設定して、合成ボケ画像信号を作成できることは上述したが、画像信号の解像度や画素密度、さらには、プリンタ16で出力するプリントサイズや電子変倍率によって自動的にフィルタ係数βや合成比率係数tを設定するのがよく、特に、原画像を再生するプリントサイズ、すなわちプリント出力する再生画像の画素数に応じて、フィルタリング処理におけるフィルタ係数βあるいはボケ画像信号の合成比率係数tを変更するのが好ましい。
さらに、後述するダイナミックレンジの圧縮強度や撮影シーンや撮影情報に連動させて、自動的にフィルタ係数βや合成比率係数tを設定して、合成ボケ画像信号を作成するものであってもよい。例えば、APS用フィルムFをプレスキャンする際に、フィルムFの透明磁気記録層に記録された磁気記録情報を読み取って得られる撮影情報、例えばストロボ発光有りの撮影情報や、撮影シーン(シーンID)として「夜景ポートレート」や「雪」といった撮影情報を取得し、また、画像信号のヒストグラム分析から逆光シーンやハイコントラストシーン等の判断を行い、それに応じて予め登録されたフィルタ係数βや合成比率係数tを呼び出して自動的に設定し、合成ボケ画像信号を作成してもよい。このようにしてLUT演算部80b(LUT演算部64b)で作成された合成ボケ画像信号は、第2LUT82(第2LUT66)に送られる。
【0053】
なお、ボケ画像演算部80(ボケ画像演算部64)において、複数のフィルタリング処理によって複数のボケ画像信号を作成し、この複数のボケ画像信号から1つの合成ボケ画像信号を合成するために用いる明暗画像信号は、YIQ規定のY成分を用いて第2MTX78(第2MTX52)で求められるものであるが、本発明においては、これに限定されず、第2MTX78(第2MTX52)を設けることなく、YIQ規定のY成分の替わりに、R,GおよびB画像信号の各々を用い、これらの画像信号から、複数のフィルタリング処理によって複数のR,GおよびB画像信号のボケ画像信号を作成し、この複数のボケ画像信号からR,GおよびB画像信号の各々に対して合成ボケ画像信号を1つずつ作成してもよい。作成されたR,GおよびB画像信号の各合成ボケ画像信号は、第2LUT82(第2LUT62)で処理され、後述する加算器86(加算器72)において、主たる画像信号のR,GおよびB画像信号に対応して加算される。
ボケ画像演算部80(ボケ画像演算部64)は以上のように構成される。
【0054】
第2LUT82(第2LUT66)は、得られた合成ボケ画像信号より、画像信号のダイナミックレンジ圧縮テーブルを備えるLUTであって、加算器86(加算器72)とともに、原画像の画像信号に対してダイナミックレンジの圧縮処理を行う処理手段を形成する。
【0055】
上述したように、フィルムFに撮影可能な画像の濃度領域は、プリントにおける再現域よりも広いのが通常であり、例えば、逆光シーンやストロボ撮影では、プリントの再現域を大きく超えた濃度領域(最低濃度と最高濃度との差=ダイナミックレンジ)の画像が撮影される場合もある。
この場合、画像信号を用いてプリント上に再現することはできず、再現域を超えるフィルム高濃度部(読取信号強度弱)すなわち被写体の明部はプリント上で白くとび、逆に、再現域を超えるフィルム低濃度部すなわち被写体の暗部はプリント上で黒くつぶれてしまう。そのため、画像信号を全て再現した画像を得るためには、画像信号のダイナミックレンジを圧縮して、プリントの再現域に対応させる必要がある。つまり、従来の直接露光による覆い焼きと同様の効果を付与するように、中間濃度部分の階調を変化させずに明部および暗部の濃度を調整して、ダイナミックレンジを圧縮するように画像信号を処理する必要がある。
【0056】
図2に示す処理装置14では、第1MTX76(第1MTX60)で処理された主となる画像信号に、この第2LUT82(第2LUT66)のダイナミックレンジ圧縮テーブルで合成ボケ画像信号を処理し、この処理された画像信号を加算することにより、画像信号のダイナミックレンジを非線形に圧縮し、出力画像信号のダイナミックレンジおよび明部/暗部の階調や濃度を適正なものとして、人が原シーン(撮影シーン)を見た時と同じ印象を受ける、高画質な画像が再現されたプリントを得られる出力画像信号とする。
すなわち、第2LUT82(第2LUT8266)のダイナミックレンジ圧縮テーブルとは、前記合成ボケ画像信号の画像処理を行って、主となる画像信号のダイナミックレンジを適切に圧縮する処理済画像信号を得るためのテーブルである。
【0057】
このダイナミックレンジ圧縮テーブル(以下、圧縮テーブルとする)は、条件設定部44において作成されるが、プレスキャン画像信号に基づいて作成されるほか、キー補正部52でマニュアルで設定して作成され、あるいは、プレスキャン画像信号を読み取る際にフィルムFの透明磁気記録層から得られる撮影情報を参照して作成される。
本発明においては、このような構成を有することにより、人が原シーン(撮影シーン)を見た時と同じ印象を受ける、高画質な画像(画像信号)を、より安定的に出力することを可能にしている。
【0058】
この圧縮テーブルは、下記のように作成される。
まず、全体的な(ダイナミックレンジ)圧縮率αを算出して、これを用いる圧縮関数f(α)を設定する。
セットアップ部50には、例えば、図7に示されるような関数が設定されており、この関数を用いて、画像信号のダイナミックレンジ(DR)から、圧縮率αを算出する。この関数では、ダイナミックレンジが閾値DRthよりも小さい場合には圧縮率αが0になっており、ダイナミックレンジが小さい画像の場合には、ダイナミックレンジの圧縮処理を行わないようになっている。これは、ダイナミックレンジが小さい画像に圧縮処理を施すと、画像のコントラストが小さくなり、逆に画質低下を招くからである。
また、本発明者らの検討で、画像中に存在する電灯等、スポット的な最明部の画像は、ダイナミックレンジ圧縮処理によって階調を出すよりもプリント上の最低濃度に飛ばしたほうが良好な画像が得られることが分かっている。そのため、図7に示される関数では、ダイナミックレンジが閾値DRmax よりも大きくなっても、それ以上は圧縮率αは下限値αmax より小さくならないように設定されている。
【0059】
この圧縮率αを用いて、全体的な圧縮関数f(α)を作成する。
この圧縮関数f(α)は、図8(a)に示されるように、ある信号値を基準値Y0 すなわち横軸(出力0)との交点として、傾きが圧縮率αとなる単純減少関数である。この基準値Y0 は基準濃度であって、主被写体等の画像の中心となる濃度に応じて適宜設定すればよい。例えば、人物が主被写体である場合には、肌色と略同一の濃度であるプリント濃度で0.5〜0.7の間が例示され、好ましくは0.6程度である。
【0060】
さらに、セットアップ部は50は、明部の(ダイナミックレンジ)圧縮率αlight 、および暗部の(ダイナミックレンジ)圧縮率αdarkを設定して、明部の圧縮関数flight ( αlight ) 、および暗部の圧縮関数fdark(αdark) を作成する。
明部の圧縮関数flight ( αlight ) は、図8(b)に示されるように、前記基準値Y0 より明部側において横軸(出力0)よりも下方(マイナス側)となる減少関数で、直線部分の傾きが、明部の圧縮率αlight となる関数で、基準値Y0 よりも暗部側の出力は0である。この圧縮率αlight は、濃度ヒストグラムやハイライト等の画像特徴量に応じて、明部の画像信号がプリントの画像再現域の画像信号となるように設定される。
他方、暗部の圧縮関数fdark(αdark) は、図8(c)に示されるように、前記基準値Y0 より暗部側において横軸よりも上方となる減少関数で、直線部分の傾きが、暗部の圧縮率αdarkとなる関数で、基準値Y0 よりも明部側の出力は0である。この圧縮率αdarkも、同様に、濃度ヒストグラムやシャドー等の画像特徴量に応じて、暗部の画像信号がプリントの画像再現域の画像信号となるように設定される。
【0061】
ここで、本発明においては、明部の圧縮率αlight および暗部の圧縮率αdarkは、プレスキャン画像信号のみから設定されるのではなく、前述のように、条件設定部44(セットアップ部50)が取得した撮影情報を加味して設定される。
【0062】
例えば、撮影情報として、ストロボ発光有り、撮影倍率大(所定値以上)の情報を得た場合には、この画像は、近距離でストロボ撮影したシーン(近接ストロボシーン)であると判断できる。この場合には、濃度を上げる明るさ補正を行った上で、暗部を大きく圧縮した処理を行った方が、より人が撮影シーンを見た際に近い印象を受ける画像が得られるので、暗部の圧縮率αdarkを通常よりも大きくする。
また、撮影情報としてストロボ発光なしの情報を得、かつ画像信号がハイライト部の輝度が高く、ヒストグラムが二つの山を持っている場合には、この画像は、逆光で撮影されたシーン(逆光シーン)であると判断でき、明るい側の山が背景で、暗い側の山が主要部(例えば人物)に相当する。この場合には、濃度を低下する明るさ補正を行った上で、明部を大きく圧縮する処理を行った方が、同様に好ましいので、明部の圧縮率αlight を通常よりも大きくする。
【0063】
また、新写真システムでは、フィルムFに撮影シーン(シーンID)を磁気記録することができる。
これを利用して、例えば、撮影情報として撮影シーン(シーンID)の「夜景ポートレート」を取得した場合には、濃度を上げる明るさ補正を行った上で、暗部の圧縮率αdarkを通常よりも大きくする。あるいは、撮影情報として同様に「雪」を取得した場合には、明部の圧縮率αlight を通常よりも大きくする。
【0064】
このような、撮影情報に応じた明部の圧縮率αlight および暗部の圧縮率αdarkの設定方法には特に限定はなく、例えば、撮影情報を利用して判別できるシーンに応じて、圧縮率αlight や圧縮率αdarkを補正する補正係数を実験やシュミレーションによって予め設定して記憶しておき、判別したシーンに応じた補正係数を読み出し、この補正係数を用いてプレスキャン画像信号から算出した圧縮率αlight や圧縮率αdarkを補正すればよい。
あるいは、近接ストロボシーンや撮影シーン「雪」等の場合は、圧縮率を補正して圧縮テーブルを作成するよりも、専用の圧縮テーブルを使用した方が好ましい場合も多いので、実験やシュミレーションによってシーンに応じた専用の圧縮テーブルを作成・記憶しておき、判別したシーンに応じて、専用の圧縮テーブルを読み出して、これを用いてもよい。
【0065】
撮影情報としては、撮影シーン(シーンID)、撮影時のストロボ発光の有無、撮影倍率、主要被写***置、撮影者意図情報、撮影者好み情報等が例示される。撮影時に、ファインダーをのぞいた状態で仕上りを予測して、ハイライト側圧縮、シャドー側圧縮のオン/オフなどを撮影者意図情報として入力してもよい。あるいは撮影者の好みに応じて同様のオン/オフを入力してもよい。
【0066】
このようにして、全体的な圧縮関数f(α)、明部の圧縮関数flight ( αlight ) 、および暗部の圧縮関数fdark(αdark) を算出した後、下記式に示されるように、これらを加算して圧縮関数ftotal (α)を作成し、この圧縮関数ftotal (α)を用いて、第2LUT82の圧縮テーブルを作成する。
total (α)=f(α)+flight ( αlight ) +fdark(αdark)
あるいは、前述のようにシーンに応じた圧縮テーブルが記憶されている場合には、判別したシーンに応じた圧縮テーブルを読み出す。
圧縮テーブルは、パラメータ統合部54に送られ、パラメータ統合部54によって第2LUT82(第2LUT66)に設定される。
【0067】
上記圧縮テーブルの作成方法によれば、基準値Y0 を固定して、明部および暗部の圧縮率を独立で設定することにより、ダイナミックレンジ圧縮が中間濃度部分の階調に変化を与えることなく、明部および暗部のみを調整してダイナミックレンジ圧縮を行うことができる。しかも、ダイナミックレンジ圧縮による画像全体の明るさ変化も防止できるので、前述の第1LUT74による明るさ補正を独立したものとでき、画像処理条件の設定を容易にすることができる。
【0068】
なお、圧縮関数flight ( αlight ) と圧縮関数fdark(αdark) が、図8(d)および(e)に示されるような関数となってしまった場合には、点Pおよび点Qでγが不連続になることによるアーチファクトが出てしまうので、前述の図8(b)および(c)に示されるように、微分係数が滑らかになるような関数として、アーチファクトが出ないようにするのが好ましい。
この点に関しては、特開平3−222577号公報に詳述されている。
【0069】
設定された圧縮テーブル(圧縮関数)の全体の圧縮率α、明部の圧縮率αlight 、および暗部の圧縮率αdarkは、前述の調整キー56の階調(γ)キー、明部の調整キー(α light)および暗部の調整キー(α dark)の押圧によって調整され、例えば、オペレータによる検定によってこれらのキーが押圧されると、それに応じた調整量がキー補正部52によって算出され、第2LUT82(66)に設定された圧縮テーブルが調整される。
【0070】
このようにして第2LUT82(第2LUT66)は合成ボケ画像信号を処理して得られた処理済画像信号は、加算器86(加算器72)に送られる。
加算器86(加算器72)は、第1MTX76(第1MTX60)によって処理されて直接加算器86(加算器72)に送られた主たる画像信号と第2LUT82(第2LUT66)から送られた処理済画像信号とを加算する。これにより、主たる画像信号のダイナミックレンジを圧縮する処理が行われる。
【0071】
第3LUT84(第3LUT68)は、加算器86(加算器72)による加算で得られた画像信号を、最終的な出力媒体の特性に応じた出力画像信号に変換する階調変換テーブルである。
すなわち、第3LUT68は、例えば、3D−LUTによって、プレスキャン画像信号をディスプレイ20への表示に応じた画像信号に、第3LUT84は、同様に3D−LUTによって、本スキャン画像信号を感光材料の発色に、それぞれ好適に対応する画像信号となるように、それぞれ階調変換する。
【0072】
このようにして、第3LUT68から出力されたプレスキャン画像信号は、信号変換器70によってディスプレイ20に対応する信号に変換され、さらに、D/A変換器88によってD/A変換されて、ディスプレイ20に表示される。
ここで、ディスプレイ20に表示される画像と、プリンタ16に送られて再生されるプリントの画像は、各種の画像処理やダイナミックレンジ圧縮処理として、同様の画像処理が施されたものであり、従って、ディスプレイ20には、プリントの画像と同様の画像が表示される。
【0073】
オペレータはディスプレイ20に表示された画像を見て検定を行い、必要に応じて、前述のように、調整キー56の各キーを押圧して、画像の調整を行うことができる。
オペレータによる調整キー56のキー入力は、キー補正部52に送られ、画像処理条件の補正量とされ、パラメータ統合部54において、この補正量とセットアップ部50が設定した画像処理条件とが統合されて、キー補正後の新たな画像処理条件が設定され、あるいは、パラメータ統合部54によって両画像処理部に設定された画像処理条件が補正量に応じて調整される。すなわち、前述の第1LUT74(第1LUT58)の各補正テーブル、ボケ画像演算部80(ボケ画像演算部64)の各種パラメータ、第2LUT82(第2LUT66)の圧縮テーブル、ならびに第3LUT84(第3LUT68)における階調変換テーブルは、調整キー56によるキー入力によって調整され、これに応じて、ディスプレイ20に表示される画像も変化する。
【0074】
一方、本スキャン画像処理部18の第3LUT84における処理が終了して、プリントの画像記録に応じた画像信号とされた本スキャン画像信号は、出力用の画像信号としてプリンタ16に送られる。
【0075】
上記本スキャン画像処理部48(表示画像処理部46)のボケ画像演算部80(ボケ画像演算部64)は、上述したように、LPF80a1 〜80an のフィルタ数をキー補正部52の設定によって変更できる構成となっているが、通常は、1つのローパスフィルタが予め設定され、この1つのローパスフィルタで作成されるボケ画像信号に基づいて、ダイナミックレンジの圧縮処理を行なう。必要に応じて、ローパスフィルタのフィルタ数を複数に設定し、上述したように複数のフィルタリング処理によって作成される複数のボケ画像信号から1つの合成ボケ画像信号を作成し、この合成ボケ画像信号に基づいて、ダイナミックレンジの圧縮処理を行なう構成となっている。
【0076】
ここで、上記「必要に応じて、ローパスフィルタのフィルタ数を複数に設定」とは、例えば、ハイコントラストシーンや広ダイナミックレンジ等のシーン判別結果に基づいて、1つのローパスフィルタから複数のローパスフィルタに切り替え、また、ダイナミックレンジの圧縮の度合いが弱い場合は、1つのフィルタが設定されるが、ダイナミックレンジの圧縮の度合いが強くなると、複数のフィルタが設定される、すなわちダイナミックレンジの圧縮の度合いに基づいて切り替える例が挙げられる。
さらに、フィルタリング処理をするローパスフィルタを複数に設定する切り替えは、ディスプレイ20に表示された検定画像を見て検定したオペレータの指示により、あるいはプリンタ16に出力されたプリント出力画像からオペレータが判断して指示することにより、あるいは、後述するようにダイナミックレンジの圧縮処理によって撮影被写体の周りに副作用として発生する擬輪郭を低減するための指示ボタン等が押され、擬輪郭の低減を指示することにより、行なわれてもよい。
さらに、要求される画質の程度や画像処理を行なう画像数に応じて、例えば画質を必ずしも最高としないが短時間に多数の画像を処理することが要求される場合は、1つのローパスフィルタを用い処理速度を速めてダイナミックレンジの圧縮処理を行い、一方、画質を最高とする処理が要求される場合は、1つのローパスフィルタによるフィルタリング処理に比べて処理速度は比較的遅くなるが、原画像を忠実に再現でき、しかも、擬輪郭を発生させないダイナミックレンジの圧縮処理を行なう複数のフィルタを用いたフィルタリング処理に切り替えるように、求められる画像の画質の要求や画像処理数に応じて自動的にあるいはマニュアルで切り替える構成としてもよい。
このような切り替えは、処理の要求される画像のコマ毎にまたはスキャナ12で読み取るフィルム毎に、あるいは処理の要求される件毎に行なうように予め指定する構成にするとよい。
以上のように処理装置14は構成される。
【0077】
以下、処理装置14の作用を説明することにより、本発明の画像処理方法について、より詳細に説明する。
【0078】
プレスキャンメモリ40にプレスキャン画像信号が記憶されると、条件設定部44にのセットアップ部50がこれを読み出し、濃度ヒストグラムの作成、ハイライトやシャドー等の画像特徴量の算出を行い、可変絞り24の絞り値決定等の本スキャンの読取条件が設定され記録保持される。
なお、処理装置14の条件設定部44には、オペレータによるキー入力による情報(指示)、キャリア30によってフィルムFから読み取られた磁気情報が送られ、条件設定部44は、その中から撮影情報を取得している。
【0079】
一方、条件設定部44のセットアップ部50は、作成した濃度ヒストグラムや、算出した画像特徴量等を用いて、第1LUT74および58のグレイバランス調整テーブル、明るさ補正テーブルおよび階調補正テーブル、ボケ画像演算部80および64のフィルタ係数βや合成比率係数tやボケ画像合成用テーブル、第2LUT82および66の圧縮テーブル、第3LUT84および88の階調変換テーブルを作成して、すなわち画像処理条件を設定し、パラメータ統合部54に出力する。ここで、ボケ画像演算部80および64のボケ画像合成用テーブルおよび第2LUT82および66の圧縮テーブルは、前述のように、プレスキャン画像信号のみならず、取得した撮影情報も加味して設定される。パラメータ統合部54は、送られた画像処理条件を、表示画像処理部46および本スキャン画像処理部48の対応する部位に転送し、設定する。
【0080】
画像処理条件が設定されると、表示画像処理部46の第1LUT58がプレスキャンメモリ40からプレスキャン画像信号を読み出し、設定された各テーブルによる処理を行い、次いで、第1MTX60で色補正が施される。第1MTX60で処理された画像信号は、加算器72および第2MTX62に送られる。
第2MTX62は、送られた画像信号から読み取った画像の明暗画像信号を生成し、この明暗画像信号は、ボケ画像演算部64によって複数のボケ画像信号を合成して作成された合成ボケ画像信号とされ、さらに、第2LUT66において圧縮テーブルで処理され加算器72に送られる。
加算器72では、第1MTX60で処理された主たる画像信号と、第2LUT66で処理された処理済画像信号とが加算され、主たる画像信号のダイナミックレンジが圧縮されて、ディスプレイ20表示用の画像信号が生成される。
【0081】
加算器72から出力された画像信号は、第3LUT68においてディスプレイ20による表示に応じた画像となるように変換され、信号変換器70によってディスプレイ20による表示に応じた信号に変換され、D/A変換器88でアナログ信号とされて、ディスプレイ20に表示される。
【0082】
オペレータは、ディスプレイ20に表示された画像を見て検定を行い、必要に応じて調整キー56を用いて各種の調整を行う。調整キー56による入力があると、キー入力により設定される画像処理条件と、セットアップ部50が設定した画像処理条件とが統合されて、画像処理条件が再設定あるいは変更され、また調整キー56による入力があると、補正量が演算されて、パラメータ統合部54によって、この補正量とセットアップ部50が設定した画像処理条件とが統合されて、画像処理条件が再設定あるいは変更され、表示画像処理部46および本スキャン画像処理部48の各LUTに設定されるテーブルがそれに応じて変更され、ディスプレイ20の画像が変化する。
なお、この検定の際に、オペレータが画像からシーンを判別して、これをキーボード18aのファンクションキー等を用いて入力し、これに応じてボケ画像演算部64のフィルタ係数βや合成比率係数t等や第2LUT82および66の圧縮テーブルが調整等されてもよいのは前述のとおりである。
【0083】
オペレータが画像が適正(検定OK)であると判断すると、出力(例えば、プリント開始)の指示が出される。
これにより画像処理条件が確定し、その後、本スキャンを開始する。本スキャンの開始の際、プレスキャンの際に記録保持された本スキャンの読取条件が呼び出され、スキャナ12が調整され、次いで、スキャナ12で本スキャンが行われる。本スキャン画像信号が、順次、本スキャンメモリ40に転送・記憶される。その後、画像処理部48の第1LUT74が本スキャンメモリ42から本スキャン画像信号を読み出す。
【0084】
以下、前述のプレスキャン画像信号と同様に、本スキャン画像信号は、第1LUT74に設定された各テーブルによってグレイバランス調整、明るさ補正および階調補正を行われ、次いで、第1MTX76で色補正が施され、加算器86と第2MTX78とに送られる。
第2MTX78では、送られた画像信号から明暗画像信号が生成され、この明暗画像信号はボケ画像演算部80において複数のボケ画像信号とされ、この複数のボケ画像信号から合成ボケ画像が作成される。さらに、第2LUT82において圧縮テーブルで処理され、加算器86に送られる。
加算器86では、第1MTX76で処理された主たる画像信号と、第2LUT82において圧縮テーブルで処理され処理済画像信号とが加算され、主たる画像信号のダイナミックレンジが圧縮されて、さらに第3LUT84で階調変換されて、画像記録に応じた出力画像信号としてプリンタ16に送られる。
【0085】
従来のダイナミックレンジの圧縮処理は、図9(a)に示すように、原画像の画像信号S0 ’からローパスフィルタによるフィルタリング処理によって1つのボケ画像信号S1 ’を作成し、このボケ画像信号S1 ’からLUT演算を行ってダイナミックレンジの圧縮のための処理済画像信号S4 ’を作成し、この処理済画像信号S4 ’を原画像の画像信号S0 ’に加算することで、ダイナミックレンジの圧縮された画像信号S5 ’を得るものである。
従来の処理では、画像信号S0 ’のダイナミックレンジが、図中に示すようにDR1 からDR2 に圧縮されるが、画像信号が急激に変化するエッジ近傍の領域Aでは大きなオーバーシュート部分が発生する。この領域Aのオーバーシュートが上述した従来より発生する擬輪郭の原因となるものであり、図9(b)に示すように、被写体の背景との境界部分外側に白い帯びA’を発生させる。
【0086】
ところが、本発明では、図10に示すように、原画像の画像信号S0 からボケ画像演算部80のLPF80a1 〜an やボケ画像演算部64の64a1 〜an 等のように、複数のローパスフィルタ、例えば2つのローパスフィルタによるフィルタリング処理によってボケ画像1のボケ画像信号S1 やボケ画像2のボケ画像信号S2 を作成し、このボケ画像信号S1 やボケ画像信号S2 を、コントラストの高い被写体のエッジが主として含まれる領域では、ボケの程度の小さいボケ画像信号を、コントラストの比較的低い平坦な領域では、ボケの程度が大きいボケ画像信号を採用する合成ボケ画像信号S3 を、LUT演算部80bやLUT演算部64bで合成して作成(LUT合成)し、この合成ボケ画像信号S3 からLUT演算を行ってダイナミックレンジの圧縮のための処理済画像信号S4 を作成する。そして、この処理済画像信号S4 は原画像の画像信号S0 に加算され画像信号S5 を得る。このように本処理は複数のボケ画像信号を1つにまとめた合成ボケ画像信号に基づいてダイナミックレンジの圧縮を行うので、コントラストの高い急激な画像濃度変化を起こす被写体のエッジ部分を含む領域では、図10に示すようにオーバーシュートBの幅が従来のオーバーシュート幅より狭くなり、図9(b)に示すような被写体の背景との境界部分に白い帯びA’の発生も抑制され、あるいは、なくなる。また、コントラストが比較的低く、濃度変動が比較的小さい比較的平坦な領域では、合成ボケ画像信号はボケの程度の大きなボケ画像信号を採用するため、画像信号S4 を原画像の画像信号S0 に加算しても、比較的平坦な領域の画像信号をそのまま維持するたことができ、メリハリのない不鮮明な領域を作ることはない。
【0087】
なお、オペレータによる検定は必ずしも行われる必要はなく、検定なしでプリント作成を行うように構成してもよい。
この場合には、例えば、セットアップ部50が画像処理条件を設定し、パラメータ統合部54が各部位に設定した時点で画像処理条件が確定し、第1LUT74が本スキャン画像信号を読み出しを開始し、画像処理を行う。
【0088】
このようにローパスフィルタの数を複数に設定し、所望のフィルタリング処理によって得られるボケ画像信号を合成した合成ボケ画像信号に基づいてダイナミックレンジの圧縮処理を行なう方法は、1つのローパスフィルタが予め設定され、この1つのローパスフィルタで作成されるボケ画像信号に基づいて、ダイナミックレンジの圧縮処理を行なう通常のモードから、必要に応じて変更することによって行なわれてもよい。ここで、「必要に応じて変更する」とは、例えば、シーン判別の結果に応じて、ダイナミックレンジの圧縮度合いに応じて、オペレータの指示により、あるいは、処理画像の求められる画質の程度や画像処理を行なう画像数等に応じて変更することをいう。
【0089】
前述のように、処理装置14で処理された画像信号は、プリンタ16に送られる。
プリンタ16は、感光材料(印画紙)を画像信号に応じて露光して潜像を記録し、感光材料に応じた現像処理を施して(仕上り)プリントとして出力するものである。例えば、感光材料をプリントに応じた所定長に切断した後に、バックプリントの記録、感光材料(印画紙)の分光感度特性に応じた、R露光、G露光およびB露光の3種の光ビームを画像信号(記録画像)に応じて変調して主走査方向に偏向し、主走査方向と直交する副走査方向に感光材料を搬送することによる潜像の記録等を行い、潜像を記録した感光材料に、発色現像、漂白定着、水洗等の所定の湿式現像処理を行い、乾燥してプリントとした後に、仕分けして集積する。
【0090】
以上、本発明の画像処理方法および画像処理装置について詳細に説明したが、本発明は上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更等を行ってもよいのはもちろんである。
【0091】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、複数のボケ画像信号を作成し、これらのボケ画像信号から合成ボケ画像信号を合成して作成し、これに基づいてダイナミックレンジの圧縮処理を行うので、逆光やストロボ撮影のような高コントラストや広ダイナミックレンジの画像であっても、原画像における低コントラスト部分のような比較的平坦な領域であってもメリハリを失うことはなく、また、ダイナミックレンジの圧縮処理を強く掛けた時に生じる擬輪郭も低減することができ、しかも従来の覆い焼き処理と同等の効果を得、良好な画質の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置の一例を利用するデジタルフォトプリンタのブロック図である。
【図2】 図1に示されるデジタルフォトプリンタの画像処理装置のブロック図である。
【図3】 図1に示される画像処理装置に接続される調整キーの一例の概念図である。
【図4】 図1に示される画像処理装置に設定されるLUTで、(a)はグレイバランス調整LUTを、(b)は明るさ補正LUTを、(c)は階調補正LUTを、それぞれ示す図である。
【図5】 (a)および(b)は、図2に示される画像処理装置のボケ画像演算部の主要構成を示すブロック図である。
【図6】 図2に示される画像処理装置のボケ画像演算部の他の一例の主要構成を示すブロック図である。
【図7】 図2に示される画像処理装置におけるダイナミックレンジ圧縮処理の全体の圧縮率の関数を示す図である。
【図8】 (a)、(b)、(c)、(d)および(e)は、図2に示される画像処理装置で用いられる圧縮関数の一例をそれぞれ示す図である。
【図9】 (a)は従来のダイナミックレンジ圧縮処理のフローの概略を説明する説明図であり、(b)は、従来のダイナミックレンジ圧縮処理で得られる画像を示す図である。
【図10】 本発明の画像処理方法におけるダイナミックレンジ圧縮処理のフローの概略を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ
12 スキャナ
14 (画像)処理装置
16 プリンタ
18 操作系
18a キーボード
18b マウス
20 ディスプレイ
22 光源
24 可変絞り
28 拡散ボックス
32 結像レンズユニット
34 CCDセンサ
36 アンプ
38 データ処理部
40 プレスキャン(フレーム)メモリ
42 本スキャン(フレーム)メモリ
44 条件設定部
46 表示画像処理部
48 本スキャン画像処理部
50 セットアップ部
52 キー補正部
54 パラメータ統合部
56 調整キー
58,74 第1LUT
60,76 第1MTX
62,78 第2MTX
64,80 ボケ画像演算部
66,82 第2LUT
68,84 第3LUT
70 信号変換器
72,86 加算器
88 D/A変換器

Claims (6)

  1. 原画像の画像信号から原画像のボケ画像を表す複数のボケ画像信号を作成し、2つのボケ画像信号の差信号を得、差信号が小さい領域はボケの程度が小さいボケ画像信号に近い値となるように、差信号が大きい領域はボケの程度が大きいボケ画像信号に近い値となるように、この2つのボケ画像信号を合成することを、作成したボケ画像信号の数に応じて繰り返し行なうことにより、前記複数のボケ画像信号を合成して1つの合成ボケ画像信号を作成し、この合成ボケ画像信号に基づいて前記原画像の画像信号に対して前記原画像のダイナミックレンジの圧縮処理を施すことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記複数のボケ画像信号は、フィルタ特性の異なるフィルタリング処理によって作成された、ボケの程度が異なる画像信号である請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記合成ボケ画像信号は、前記複数のボケ画像信号を四則演算することによって合成して作成される請求項1または2に記載の画像処理方法。
  4. 前記原画像を再生する再生画像の画素数に応じて、前記フィルタリング処理におけるフィルタ係数あるいは前記複数のボケ画像信号の合成比率を変更する請求項2または3に記載の画像処理方法。
  5. 原画像のシーン判別結果、あるいは原画像に付随した撮影情報に応じて、前記フィルタリング処理におけるフィルタ係数あるいは前記複数のボケ画像信号の合成比率を変更する請求項2または3に記載の画像処理方法。
  6. 原画像の画像信号に対して前記原画像のダイナミックレンジの圧縮処理を施す画像処理装置であって、
    前記原画像の画像信号から複数のボケ画像信号を作成するボケ画像作成手段と、2つのボケ画像信号の差信号を得、差信号が小さい領域はボケの程度が小さいボケ画像信号に近い値となるように、差信号が大きい領域はボケの程度が大きいボケ画像信号に近い値となるように、この2つのボケ画像信号を合成することを、前記ボケ画像作成手段が作成したボケ画像信号の数に応じて繰り返し行なうことにより、前記ボケ画像作成手段が作成した複数のボケ画像信号の合成処理を施して1つの合成ボケ画像信号を作成する合成手段と、この合成ボケ画像信号に基づいて原画像の画像信号に対して前記ダイナミックレンジの圧縮処理を施す処理手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
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