JP4667072B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、デジタルカメラにより撮影された画像(以下、DSC画像という)、またはフィルムに記録された画像などを適正な写真プリントなどに仕上げるための画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関し、特に、画像の高周波成分の情報を用いて、写真プリントなどに仕上げるための画像のダイナミックレンジの圧縮条件を適正に設定する画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関するものである。
従来、デジタルカメラ(以下、DSCという)により撮影された画像、またはフィルム画像を写真プリントなどに適正に仕上げるために種々の画像処理が行われている。
例えば、フィルムのような撮影輝度のダイナミックレンジが広いメディアから限られた再現濃度範囲のペーパ(印画紙)にプリントし、写真プリントを得る場合、図7に示すように、フィルムに記録されている入力画像100aをプリント再現域まで単純に圧縮して、単純にコントラストを下げることにより、写真プリントなどの出力画像100bとしている。
単純にコントラストを下げる場合、入力画像100aが全体に圧縮されるため、入力画像100aの中高周波成分102a、104aも圧縮され、得られる写真プリントの出力画像100bは、中高周波成分102b,104bも小さくなりコントラストが低くなる。これにより、写真プリントなどの出力画像100bは、ダイナミックレンジが狭く、メリハリ感がない軟調化した画像となるという問題点がある。
また、単純圧縮以外にも、適正な写真プリントなどに仕上げるために、ハイパートーン処理と呼ばれる画像処理方法が用いられている。
ハイパートーン処理は、DSC画像またはフィルム画像を適正な画像に仕上げるための画像処理であり、入力画像データを低周波成分と高周波成分とに分離して、低周波成分に対して階調の伸張を行い、この階調が伸張された画像データに、さらに入力画像データを足すことにより、画像のメリハリ感を損なわずに階調を伸張することができる画像処理である。ハイパートーン処理は、特にフィルムのような撮影輝度のダイナミックレンジが広いメディアから限られた再現濃度範囲のペーパ(印画紙)にプリントする際、ハイライトおよびシャドーの損失を低減することが可能である。
図8(a)は、従来のハイパートーン処理をする画像処理装置を示すブロック図であり、(b)は、図8(a)の従来の画像処理装置におけるルックアップテーブル(LUT)の変換テーブルを示すグラフである。
図8(a)に示すように、従来のハイパートーン処理する画像処理装置110は、マトリクス(以下、MTXという)112と、超ローパスフィルタ(以下、超LPFという)114と、ルックアップテーブル(以下、LUTという)116と、加算器118とを有する。また、入力画像データは、被写体の画像が記録されたフィルムをスキャナで読み取って得られたものである。
MTX112は、入力画像データのR、G、Bの各色の画像データから、二値の明暗画像データを作成するものである。明暗画像データは、R、G、Bの各色の画像データの平均値の3分の1を取ることにより作成される。
超LPF114は、MTX112により作成された明暗画像データの低周波成分(以下、ボケ画像データという)を得るものである。
LUT116は、超LPF114により得られたボケ画像データに画像処理を行って、入力画像データのダイナミックレンジを圧縮するための圧縮処理用画像データを作成するものである。このLUT116は、例えば、図8(b)に示すように、傾きが一定の直線120で表わされる変換テーブルが設定されている。このLUT116により、画像の明部の濃度が加算され、画像の暗部の濃度が減算される。また、主要被写体等の画像の中心濃度は変わらない。
図9に示すように、LUT116による処理を行わないもの(直線122)に比して、LUT116による処理(曲線124)により、画像の明部の入力値に対する出力値は大きくなり、暗部の入力値に対する出力値は小さくなる。
例えば、図10に示すように、ヒストグラム126で表わされる濃度範囲がDmax〜Dminの入力画像データを、LUT116によりヒストグラム128で表わされる濃度範囲がDHL〜DSDのプリント再現域まで圧縮される。この場合、頻度が高い中心濃度域における圧縮による濃度の変化が少ない。
加算器118は、入力画像データと、MTX112、超LPF114およびLUT116により処理されたボケ画像データとを加算するものである。これにより、主たる画像データのダイナミックレンジが圧縮された出力画像データが作成される。
従来のハイパートーン処理においては、入力画像データと、MTX112、超LPF114、およびLUT116により入力画像データが処理されて得られたボケ画像データとを加算することにより、入力画像データのダイナミックレンジを非線形に圧縮して、図11に示すように、高濃度側の中高周波成分132aおよび低濃度側の中高周波成分134aを有する入力画像データ130aについて、プリント再現域まで高濃度側の中高周波成分132bおよび低濃度側の中高周波成分134bが維持された出力画像データ130bを得ることができる。このように、出力画像データ130bのダイナミックレンジ、ならびに明部と暗部との階調および濃度を適正なものとしている。よって、高画質な画像が再現された写真プリントが得られる。
このようなハイパートーンを用いた画像処理装置が種々提案されている(特許文献1および特許文献2参照)。
この特許文献1に開示された画像処理装置は、ハイパートーンを用いるものであり、
撮影によって得られた画像の画像データについて、撮影情報の取得手段と、画像データおよび取得手段が取得した撮影情報から、画像のダイナミックレンジの圧縮条件を設定する設定手段と、設定手段が設定したダイナミックレンジの圧縮条件に応じて、画像のダイナミックレンジの圧縮処理を行う処理手段とを有するものである。これにより、特許文献1においては、シーンの状態等に応じて、最適な画像処理条件を設定して、直接露光における覆い焼きの効果を付与する画像ダイナミックレンジの圧縮処理を行うことができ、人間が原シーンを見た時の印象に近い画像を安定して再生することを可能にする。なお、撮影情報としては、撮影シーン(シーンID)、撮影時のストロボ発光の有無、撮影倍率、主要被写***置、撮影者意図情報、撮影者好み情報等である。
また、特許文献2に開示された画像処理装置および方法は、ハイパートーンを用いるものであり、大規模なラボ装置のような第1の画像処理装置により生成した覆い焼き処理前の画像を表すデジタル画像信号とボケ画像信号をMOやCD等の配送可能な記録媒体に保存し、それをユーザのパソコンのような第2の画像処理装置により再生し利用して覆い焼き処理するものである。これにより、特許文献2の画像処理装置および方法においては、ユーザが自由に好みの条件で覆い焼き処理をすることができる。
特開平11−191871号公報 特開平10−111928号公報
従来のハイパートーン処理方法においては、プリント再現域に入るように入力画像データのDmaxおよびDminの圧縮量を決定している。この圧縮量は、入力画像データのヒストグラム、濃度の最大値、濃度の最小値、または濃度の平均値などの画像特徴量に基づいて、画像に応じて適正な圧縮量が決定されている。しかしながら、例えば、ウェディングドレスのように、ハイライト側の情報が多いシーン、およびストロボを使わずに撮影したものまたは暗い背景のようにシャドー側の情報が多いシーンなどのシーンによっては、圧縮量が不十分であるため、ハイライト、シャドーの損失を低減しきれていないという問題点がある。このようなシーンでは、従来のハイパートーン処理方法を用いた場合、被写体が十分に再現されたプリントを得ることができない虞がある。
また、特許文献1の画像処理装置においては、撮影情報を用いてダイナミックレンジの圧縮条件を設定しており、画像に応じて適正な圧縮量がある程度は可能である。しかしながら、シーンによっては、圧縮量が不十分であるため、ハイライトおよびシャドーの損失を低減しきれないという問題点がある。
さらに、特許文献2は、ユーザが自由に好みの条件で覆い焼き処理をするものであり煩雑である。また、ユーザの技量により、覆い焼き処理の結果が変わるため、必ずしも適正な覆い焼き処理がされるとは限らないという問題点がある。
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、ハイライト側の情報が多いシーンおよびシャドー側の少なくとも一方の情報が多いシーンの画像であっても、被写体が十分に再現された高画質の仕上りプリントなどの画像を得ることができる画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、入力画像データに所定の画像処理を施し、出力用の出力画像データとする画像処理装置であって、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行う処理手段を有し、前記処理手段は、前記入力画像データの高周波成分を抽出する抽出手段と、前記高周波成分のうち、輝度成分の濃度に対するヒストグラムの頻度を用いて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮量を設定する設定手段とを備え、前記設定手段が設定したダイナミックレンジの圧縮量に応じて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行うことを特徴とする画像処理装置を提供するものである。
本発明においては、前記設定手段は、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮量、前記入力画像データのハイライト濃度の高周波成分の量が多い程、前記ハイライト側の圧縮度合が増加するように設定するとともに、前記入力画像データのシャドー濃度の高周波成分の量が多い程、前記シャドー側の圧縮度合が増加するように設定することが好ましい。
また、本発明においては、前記処理手段は、さらに前記入力画像データの明暗画像データを作成する作成手段と、前記明暗画像データの低周波成分を抽出する他の抽出手段と、前記設定手段により設定された圧縮量で前記入力画像データを圧縮するための圧縮処理用画像データを、前記低周波成分から作成する圧縮処理用画像データ作成手段と、前記圧縮処理用画像データと前記入力画像データとを加算する加算器とを備えることが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、入力画像データに所定の画像処理を施し、出力用の出力画像データとする画像処理装置によって実行される画像処理方法であって、前記画像処理装置が、前記入力画像データの高周波成分を抽出する工程と、前記画像処理装置が、前記高周波成分のうち、輝度成分の濃度に対するヒストグラムの頻度を用いて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮量を設定する工程と、前記画像処理装置が、前記設定したダイナミックレンジの圧縮量に応じて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行う工程とを有することを特徴とする画像処理方法を提供するものである。
本発明においては、前記ダイナミックレンジの圧縮量は、前記入力画像データのハイライト濃度の高周波成分の量が多い程、前記ハイライト側の圧縮度合が増加し、前記入力画像データのシャドー濃度の高周波成分の量が多い程、前記シャドー側の圧縮度合が増加するものであることが好ましい。
また、本発明においては、前記入力画像データの高周波成分を抽出する工程の前工程または後工程に、前記画像処理装置が、前記入力画像データの低周波成分を抽出する工程を有し、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行う工程は、前記低周波成分から、設定された圧縮量で前記入力画像データを圧縮するための圧縮処理用画像データを作成し、前記圧縮処理用画像データと前記入力画像データとを加算するものであることが好ましい。
また、本発明の第3の態様は、画像処理装置により入力画像データに所定の画像処理を施し、出力用の出力画像データとするプログラムであって、前記入力画像データの高周波成分を抽出するステップと、前記高周波成分のうち、輝度成分の濃度に対するヒストグラムの頻度を用いて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮量を設定するステップと、前記設定したダイナミックレンジの圧縮量に応じて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行うステップとを、前記画像処理装置に実行させることを特徴とするプログラムを提供するものである。
本発明の画像処理装置、画像処理方法およびプログラムによれば、画像の入力画像データの高周波成分の情報を用いて、入力画像データのダイナミックレンジの圧縮条件を設定することにより、入力画像データ(被写体の画像)が全体的に均一であるか、またはシーンのハイライト濃度側、もしくはシーンのシャドー濃度側に情報を持つかなどが判定され、圧縮量が設定される。このため、ハイライト側の情報が多いシーンおよびシャドー側の情報が多いシーンの少なくとも一方の画像であっても、入力画像データとして記録された被写体が十分に再現された高画質の仕上りプリントなどの画像を得ることができる。
また、本発明の画像処理装置によれば、処理手段に、さらに入力画像データの明暗画像データを作成する作成手段と、この明暗画像データの低周波成分を抽出する他の抽出手段と、設定手段により設定された圧縮条件に基づく圧縮量で入力画像データを圧縮するための圧縮処理用画像データを、低周波成分から作成する圧縮処理用画像データ作成手段と、圧縮処理用画像データと入力画像データとを加算する加算器とを設けることにより、高周波成分の情報を用いて入力画像データ(被写体の画像)が全体的に均一であるか、またはシーンのハイライト濃度側、もしくはシーンのシャドー濃度側に情報を持つかなどが判定され、入力画像データの低周波成分の圧縮量を設定手段により設定された圧縮条件に基づくものとすることができる。このため、入力画像データの低周波成分における圧縮を、被写体に応じて適正なものとすることができる。これにより、ハイライト側の情報が多いシーンおよびシャドー側の情報が多いシーンの少なくとも一方の画像であっても、被写体が更に一層十分に再現された高画質の仕上りプリントなどの画像を得ることができる。
さらに、本発明の画像処理方法を、一般的にハイパートーン処理と呼ばれる画像処理方法に適用することにより、高周波成分の情報を用いて入力画像データ(被写体の画像)が全体的に均一であるか、またはシーンのハイライト濃度側、もしくはシーンのシャドー濃度側に情報を持つかなどが判定され、入力画像データのダイナミックレンジの圧縮条件を設定することができる。このため、ダイナミックレンジの低周波成分における圧縮を、被写体に応じて適正なものとすることができる。これにより、ハイライト側の情報が多いシーンおよびシャドー側の少なくとも一方の情報が多いシーンの画像であっても、被写体が更に一層十分に再現された高画質の仕上りプリントなどの画像を得ることができる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る画像処理装置を有するプリントシステムを示すブロック図である。
図1に示すように、本実施例のプリントシステム10は、入力機12aと、受付機12bと、画像処理装置16と、プリンタ18とを有する。入力機12aおよび受付機12bと画像処理装置16とが接続されており、さらに画像処理装置16とプリンタ18とが接続されている。
入力機12aは、フィルムに撮影された被写体の画像を光電的に読み取り、入力画像データをデジタル画像データとして取得するものであり、入力画像データが画像処理装置16に出力される。
入力機12aは、例えば、スキャナである。このスキャナは、フィルム等に撮影された画像を1コマずつ光電的に読み取る装置であり、光源と、可変絞りと、画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の三原色に分解するためのR、GおよびBの3枚の色フィルタを有し、回転して任意の色フィルタを光路に作用する色フィルタ板と、フィルムに入射する読取光をフィルムの面方向で均一にする拡散ボックスと、結像レンズユニットと、フィルムの1コマの画像を読み取るエリアセンサであるCCDセンサと、アンプ(増幅器)と、R,GおよびBの各出力信号を、A/D(アナログ/デジタル)変換、Log変換、DCオフセット補正、暗時補正、およびシェーディング補正等を行うデータ処理部を有して構成される。
また、このスキャナは、新写真システム(Advanced Photo System)または135サイズのネガ(あるいはリバーサル)フィルム等のフィルムの種類、サイズ、ストリップス、スライド等のフィルムの形態等に応じて、スキャナの本体に装着自在な専用のキャリアが用意されており、キャリアを交換することにより、各種のフィルム、および処理に対応することができる。フィルムに撮影され、プリント作成に供される画像(コマ)は、このキャリアによって所定の読取位置に搬送、保持される。また、周知のように、新写真システムのフィルムには、磁気記録媒体が形成され、カートリッジIDまたはフィルム種等が記録されており、さらに、撮影時または現像時等に、撮影日時、撮影時のストロボ発光の有無、撮像倍率、撮影シーンID、主要部位置の情報、および現像機の種類等の各種のデータが記録可能である。新写真システムのフィルム(カートリッジ)に対応するキャリアには、この磁気情報の読取手段が配置されており、フィルムを読取位置に搬送する際に磁気情報を読み取り、前記各種の情報が画像処理装置に送られる。
このようなスキャナにおいては、光源から射出され、可変絞りによって光量調整され、色フィルタ板を通過して色調整され、拡散ボックスで拡散された読取光が、キャリアによって所定の読取位置に保持されたフィルムの1コマに入射して、透過することにより、フィルムに撮影されたこのコマの画像を担持する投影光を得る。フィルムの投影光は、結像レンズユニットによってCCDセンサの受光面に結像され、CCDセンサによって光電的に読み取られ、その出力信号がアンプで増幅されて、画像処理装置16に送られる。CCDセンサは、例えば、1380×920画素のエリアCCDセンサが用いられる。
スキャナにおいては、このような画像読取を、色フィルタ板の各色フィルタを順次挿入して3回行うことにより、1コマの画像をR,GおよびBの3原色に分解して読み取る。
スキャナは、エリアCCDセンサを用い、色フィルタ板によって読取光を調整することにより、原稿画像(フィルムの投影光)を3原色に分解して画像の読み取りを行っているが、本発明の画像処理装置に画像データを供給するスキャナとしては、R,GおよびBの3原色のそれぞれの読み取りに対応する3つのラインCCDセンサを用い、フィルムをキャリアで走査搬送しつつスリット状の読取光(投影光)によって画像読取を行う、いわゆるスリット走査によって画像を読み取る画像読取装置であってもよい。
受付機12bは、ラボ店またはコンビニエンスストアの店頭などの、例えば、カウンタ上に設置され、顧客の注文を受け付けるために、オペレータが注文内容、注文事項等の注文情報データを入力して受付・登録するためのものであり、通常、モニタ表示画面を備えたパーソナルコンピュータ(PC)で構成される。
また、受付機12bは、顧客の注文と同時に、例えば、プリントする画像の画像データも受け付ける。なお、画像データは、記録媒体の片面に記録されるものに限定されるものではなく、記録媒体の両面に画像が形成されるものであってもよい。
この受付機12bにおいては、注文情報データが入力されて注文が確定されると、例えば、受付番号を注文情報データに付与するとともに、受付日時も記録する。また、注文情報データを照合し、以前に入力された顧客である場合には、予め付与されている顧客IDを付与する。一方、以前に入力された顧客でない場合には、顧客IDを新たに付与する。このように、受付機12bにおいては、注文情報データに受付番号、受付日時、および顧客IDを付与して、プリント注文された画像データとともに画像処理装置16に出力する。
また、受付機12bは、顧客自身が、簡単な注文を受付・登録するためのものでもよく、通常、モニタ表示画面を備えたパーソナルコンピュータ(PC)で構成される。受付機12bを構成するPCは、モニタ(ディスプレイ)に加え、キーボードおよびマウスなどの入力デバイス、注文情報、ならびにソフトウエアなどを一時的に記憶しておくメモリまたは記憶装置(HDD)などを備えていて良いのはもちろんであり、注文が確定した場合に発行される引換券をプリントするプリンタが設けられている。さらには、メモリカード、CD、MO、またはFDなどのメディアから画像データなどを読み出すためのメディアドライブを備えていても良い。
また、受付機12bが設けられているカウンタなどで、撮影済みのフィルムを受け取ってもよい。この撮影済みのフィルムを現像し、現像済みのフィルムをスキャナで読み取り、画像データを作成し、画像処理装置16に出力するようにしてもよい。
なお、受付機12bの設置場所は、特に限定されるものではない。また、インターネットなどのネットワーク経由により受付機12bにアクセス可能としてもよい。また、引換券の形態は、特に限定されるものではなく、受け取り可能な日時などが記録されていれば良い。
本実施例において、受付機12bに入力される注文情報データは、例えば、顧客の氏名、顧客の電話番号、および顧客の住所などの顧客情報である。加えて、注文情報データは、プリントの種類、サイズおよび枚数、プリントする画像の仕上り、ならびに飾りプリントの有無などのプリント処理内容(注文内容)を含むものである。
本実施例においては、ネガまたはリバーサル等のフィルムに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナを入力機12aとし、これを画像処理装置16の入力画像データの供給源としているが、画像処理装置16に画像データを供給する画像データ供給源は、これに限定されるものではない。例えば、受付機12bに設けられたメディアドライブも入力機とすることができる。
画像処理装置16は、入力機12aまたは受付機12bにより取得された入力画像データに画像処理を施すものである。また、画像処理装置16には、様々な条件の入力(設定)、処理の選択、指示、または色/濃度補正などの指示等を入力するためのキーボードおよびマウスを有する操作系と、取得された入力画像、各種の操作指示および様々な条件の設定/登録画面等を表示するディスプレイが接続される。この画像処理装置16については、後に詳細に説明する。
プリンタ18は、出力画像データに基づいて、写真プリントを作製するものである。このプリンタ18は、例えば、画像処理装置16から出力された出力画像データに応じて変調した光ビームで感光材料を画像露光し、現像処理して(仕上り)プリントとして出力するものである。
また、プリンタ18としては、銀塩写真方式のものに限定されるものではなく、例えば、インクジェットプリンタ、電子写真方式および熱溶融方式のプリンタなどの紙等の記録媒体に画像を記録するものを用いることができる。また、プリンタ18は、適宜要求される画質またはプリント形態に応じた方式のものを用いることができ、画像を記録媒体の片面または両面に記録するものであってもよい。
本実施例の画像処理装置16は、基本画像処理部14と、ハイパートーン処理部20と、LUT設定部30と、データ変換部40とを有するものである。ハイパートーン処理部20およびLUT設定部30により本発明の処理手段が構成される。
データ変換部40は、得られた出力画像データをプリンタ18で出力できるプリント画像データに変換するものである。出力画像データからプリント画像データへの変換は、例えば、3次元のルックアップテーブルによりなされる。
基本画像処理部14は、画像の色/濃度(調子再現、色再現)および像構造(鮮鋭度、粒状性)等が適正な画像を出力するための基本的な画像処理をするものである。この基本的な画像処理を行うことにより、画像は画質的には完成したものとなる。基本的な画像処理とは、例えば、画像の拡大もしくは縮小(電子変倍処理)、階調補正、色/濃度補正、彩度補正、およびシャープネス処理である。また、基本画像処理部14は、後述するハイパートーン処理部20のLUT26における基本的な変換テーブルを設定する機能も有するものである。
ハイパートーン処理部20は、マトリクス(作成手段、(以下、MTXという))22と、超ローパスフィルタ(他の抽出手段、(以下、超LPFという))24と、ルックアップテーブル(以下、LUTという)26と、加算器28とを有する。
MTX22は、入力機12aまたは受付機12bから入力される入力画像データ(R、GおよびBの各色の画像データ)から明暗画像データを作成するものである。また、明暗画像データによる画像を明暗画像という。
この明暗画像データの生成方法としては、R、GおよびBの各色の画像データの平均値の3分の1を取る方法(Y=(R+G+B)/3)、またはYIQ規定を用いてカラー画像データを明暗画像データに変換する方法等が例示される。YIQ規定を用いて明暗画像データ(以下、Y成分データともいう)を得る方法としては、例えば、Y=0.3R+0.59G+0.11Bにより、YIQ規定のY成分(輝度)のみをR、GおよびBの各色の画像データから算出する方法が例示される。
超LPF24は、MTX22で生成された明暗画像データから低周波数成分を抽出することにより、明暗画像を2次元的にボカして、ボケ画像データ(低周波数成分)を得るものである。この超LPF24に用いるフィルタとしては、ボケ画像データの生成に通常用いられるFIR(Finite Impulse Response)型のローパスフィルタを用いることができる。また、超LPF24には、小型の回路で大きく画像をボカしたボケ画像データを生成できる点でIIR(Infinite Impulse Response)型のローパスフィルタを用いることが好ましい。
さらに、超LPF24として、メディアンフィルタ(以下、MFという)を用いてもよい。MFを用いることにより、明暗画像のエッジを保存して、平坦部のノイズ(高周波成分)をカットしたボケ画像データが得られるという点で好ましい。また、MFの利点を生かした上で、大きく画像をボカしたボケ画像データを生成できるという点で、MFとLPFとを併用して、両者で得られた画像を重み付け加算するのが、特に好ましい。
LUT(圧縮処理用画像データ作成手段)26は、超LPF24により得られたボケ画像データ(低周波成分)に画像処理を行って、後述するようにLUT設定部30により設定された圧縮条件に基づく圧縮量で、入力画像データを圧縮するための圧縮処理用画像データをボケ画像データ(低周波成分)から作成するものである。この圧縮処理用画像データは入力画像データの圧縮量を指示するものである。LUT26には、LUT設定部30により設定された圧縮量で入力画像データを圧縮するための圧縮処理用画像データをボケ画像データから作成する変換テーブルが設定されている。
LUT26により作成される圧縮処理用画像データが示す入力画像データの圧縮量は、基本的には、基本画像処理部14により設定されているものの、LUT設定部30による解析に基づいて最終的に設定され、シーン毎に最適化される。また、このLUT26におけるダイナミックレンジの圧縮量は、シーン毎に異なる。すなわち、シーンおよびLUT設定部30により、LUT26における変換テーブルは、その設定が変更される。
加算器28は、入力画像データと、LUT26により作成された圧縮処理用画像データとを加算するものである。入力画像データと圧縮処理用画像データとが加算器28で加算されることにより入力画像データのダイナミックレンジが圧縮される。この加算器28は、従来のハイパートーン処理装置110(図8(a)参照)の加算器118(図8(a)参照)と同様の構成である。
LUT設定部30は、入力画像データのダイナミックレンジの圧縮量を決定するものである。このLUT設定部30は、ローパスフィルタ(以下、LPFという)32と、減算器34と、圧縮量決定部36とを有する。
LPF32は、ハイパートーン処理部20のMTX22により得られたY成分データが入力され、このY成分データの低周波成分を抽出するものである。
減算器34は、Y成分データと、Y成分データの低周波成分との差をとり、Y成分データの中高周波成分を抽出するものである。この入力画像データの中高周波成分は、入力画像のエッジ成分である。LPF32および減算器34により本発明の抽出手段が構成される。
圧縮量決定部36は、減算器34から出力された入力画像データの中高周波成分を用いて、被写体の画像(入力画像データ)のダイナミックレンジの圧縮量(ダイナミックレンジの圧縮条件)を設定するものである。
圧縮量決定部36は、減算器34から出力されたY成分データの中高周波成分の一定濃度以上の画素を対象に、図2に示すY成分の濃度に対するヒストグラムを作成する。なお、ヒストグラムにおいて、撮影画像のうち、真暗な部分または曇天の部分などのコントラストが少ない部分ではピークが生じない。このヒストグラムにより、被写体の画像(入力画像)が全体的に均一であるか、またはシーンのハイライト濃度側、もしくはシーンのシャドー濃度側に情報を持つかなどが判定される。
圧縮量決定部36においては、この判定結果に基づいて、入力画像データを圧縮するための圧縮処理用画像データが、各濃度域におけるダイナミックレンジの圧縮量となるように、LUT26の変換テーブルの設定値を算出する。例えば、頻度と圧縮量との関係を予め関数などにより設定しておき、頻度に応じた圧縮量の設定値が算出される。このヒストグラムの頻度による圧縮量の設定方法は、特に限定されるものではない。
本実施例においては、圧縮量決定部36により、高周波成分(エッジ成分)の頻度と濃度との関係から、被写体の画像における中高周波成分が存在する濃度領域を特定し、その濃度領域の圧縮量を多くする。このようにして、ヒストグラムの頻度に基づいて、入力画像データの各濃度域におけるダイナミックレンジの圧縮量(ダイナミックレンジの圧縮条件)が設定される。
本実施例の圧縮量決定部36において、入力画像データの各濃度域におけるダイナミックレンジの圧縮量は、例えば、ハイライト濃度領域の頻度が高ければ高いほど、ハイライトの階調の圧縮量を高めように設定されるとともに、シャドー濃度領域の頻度が高ければ高いほど、シャドー階調の圧縮量を高めるように設定される。すなわち、本実施例の圧縮量決定部36においては、ダイナミックレンジの圧縮条件を、画像のハイライト濃度の高周波成分の量が多い程、ハイライト側の圧縮度合が増加するように設定するとともに、画像のシャドー濃度の高周波成分の量が多い程、シャドー側の圧縮度合が増加するように設定する。
本実施例の圧縮量決定部36は、決定した入力画像データの各濃度域におけるダイナミックレンジの圧縮量の設定値を、例えば、階調制御信号としてLUT26に出力する。この階調制御信号によりLUT26の変換テーブルが、LUT設定部30により設定された圧縮量の設定値に基づいて最終的に設定される。これにより、LUT26により得られる入力画像データのダイナミックレンジを圧縮するための圧縮処理用画像データが、LUT設定部30により設定された各濃度域におけるダイナミックレンジの圧縮量を指示するものとなる。
なお、圧縮量決定部36からの階調制御信号を、LUT26ではなく基本画像処理部14に出力し、この基本画像処理部14によりLUT26の変換テーブルをLUT設定部30により設定された圧縮量の設定値に基づいて設定してもよい。
次に、本実施例の画像処理装置16の動作について、画像が記録されたフィルムからスキャナで撮影画像を読み取り入力画像を取得したものを例に説明する。
先ず、画像が記録されたフィルムをスキャナで読み取り、入力画像データ(R、GおよびBの各色の画像データ)を得る。
次に、入力画像データを画像処理装置16のハイパートーン処理部20(MTX22および加算器28)に出力する。このハイパートーン処理部20において、先ず、MTX22により、入力画像データのY成分データ(明暗画像データ)が作成される。
次に、MTX22からY成分データを超LPF24およびLUT設定部30に出力する。これにより、超LPF24によりY成分データの低周波成分が得られる。この低周波成分がLUT26に出力される。
一方、Y成分データはLUT設定部30にも出力される。本実施例のLUT設定部30によるダイナミックレンジの圧縮量の設定方法について図3を参照して説明する。
ここで、図3は、本実施例の画像処理装置のLUT設定部によるダイナミックレンジの圧縮量の設定方法を示すフローチャートである。
上述の如く、入力画像データのY成分データが作成(ステップS1)されており、このY成分データをLPF32に入力させるとともに、Y成分データを減算器34に出力する。LPF32により、Y成分データの低周波成分が得られる(ステップS2)。
次に、Y成分データからY成分データの低周波成分が減算されてY成分データの中高周波成分が抽出される(ステップS3)。これにより、Y成分データの中高周波成分データが得られる。
次に、中高周波成分データが圧縮量決定部36に出力される。この圧縮量決定部36においては、ステップS3で得られた中高周波成分データのうち、所定の濃度以上の画素を対象として、例えば、図2に示すようなY成分の中高周波成分データのヒストグラムを作成する。このヒストグラムを用いて、エッジ成分(高周波成分)と濃度との関係を解析する(ステップS4)。ステップS4においては、ヒストグラムの頻度に応じて入力画像が全体的に均一であるか、またはシーンのハイライト濃度側もしくはシーンのシャドー濃度側に情報を持つかなどが判定される。
次に、図2に示すヒストグラムの頻度に応じてハイライト階調およびシャドー階調の圧縮量が決定される(ステップS5)。ステップS5において、圧縮量は、Y成分のハイライト濃度領域の頻度が高ければ高いほど、入力画像のシーンにおけるハイライト側の情報量が多いものとし、ハイライト階調の圧縮量を高める。一方、Y成分のシャドー濃度領域の頻度が高ければ高いほど、入力画像のシーンにおけるシャドー側の情報量が多いものとし、シャドー階調の圧縮量を高める。
次に、ハイパートーン処理部20のLUT26に、決定したハイライト階調およびシャドー階調の圧縮量の設定値をLUT26に、例えば、階調制御信号として出力する。これにより、LUT26に設定された変換テーブルが圧縮量に応じて変更され、LUT26に設定された変換テーブルが最終的に設定される。
次に、LUT26によりY成分データの低周波成分から、LUT設定部30により設定された圧縮量で、入力画像データを圧縮するための圧縮処理用画像データを作成する。さらに、圧縮処理用画像データが加算器28に出力される。この加算器28において、入力画像データと、圧縮処理用画像データとが加算されて、ダイナミックレンジが圧縮された出力画像データを得る。
次に、この出力画像データがデータ変換部40に出力されて、プリンタ18に適合するプリント画像データに変換される。このようにして、画像処理装置16においては、プリンタ18により出力可能なプリント画像データが生成される。このプリント画像データに基づいて、プリンタ18により、シャドー側およびハイライト側の濃度域まで、適正に再現された写真プリントを得ることができる。
本実施例の画像処理装置16においては、入力機12aが取得したデジタル画像データに、被写体の画像の高周波成分を用いて、入力画像データの各濃度域におけるダイナミックレンジの圧縮量(圧縮条件)を設定し、LUT26に設定された変換テーブルを設定することにより、ハイライト側の情報が多いシーンおよびシャドー側の情報が多いシーンであっても、ハイライト側の情報およびシャドー側の情報が十分に再現された写真プリント(画像)などが得られる出力画像データを得ることができる。
以下、本実施例の画像処理装置16において、例えば、新郎および新婦を撮影した撮影画像を画像処理する場合について説明する。この場合、新郎はタキシードを着ており、新婦は刺繍などが多く施されたウェディングドレスを着ている。このシーンにおいては、ハイライト側の濃度を多く持つ。
本実施例においては、画像処置装置16により、図4(a)に示すように、新郎52および新婦54のY成分画像50を作成する。
次に、Y成分画像50からLPF32により、低周波成分画像を作成し、このY成分画像と低周波成分画像との差分をとり、図4(b)に示すエッジ成分画像(中高周波成分画像)50aを作成する。このエッジ成分画像50aにおいて、新郎のエッジ画像52aは、輪郭のみが残る。一方、新婦のエッジ画像54aには、ウェディングドレスの刺繍などのテクスチャ56が残り、エッジとして抽出される。
このエッジ成分画像50aを解析し、図5に示すように、ヒストグラムを作成する。新郎および新婦の撮影画像の場合、第1のピークがあるY成分の濃度が低い領域βに比して、第2のピークがある濃度が高い領域αにおける頻度が高い。これにより、撮影画像はハイライト側の濃度域に多くの高周波成分があり、ハイライト側に多くの情報があると判定される。
ここで、図6(a)は、入力画像と出力画像との濃度の関係を示すグラフであり、(b)は、撮影画像データのヒストグラムを示すグラフであり、(c)は、ルックアップテーブル(LUT)の変換テーブルを示すグラフである。なお、新郎および新婦の撮影画像は、図6(b)に示す濃度分布を有するものである。
図6(a)に示すように、入力画像60の濃度範囲は、プリント再現域の濃度範囲を超えている。そこで、画像処理装置16によりプリント再現域までダイナミックレンジの圧縮を行う。
従来のハイパートーン処理では、図6(a)に示すようなプリント再現域に入る出力画像62となるように、図6(c)に示す曲線62aで表される変換テーブルが設定される。従来のハイパートーン処理による得られる従来の出力画像62では、ハイライト側の領域γがプリント再現域の上限に近いものとなる。このため、撮影画像のシーンにおけるハイライト側の画像を十分に再現することができない。すなわち、得られる写真プリント(画像)では、ウェディングドレスの刺繍などをはっきりと識別しにくい。
これに対して、本発明の画像処理によれば、LUT設定部30によるハイライト側の濃度域に多くの情報を持つという解析結果に基づいて、図6(c)に示す曲線64aで表される変換テーブルが設定される。本発明においては、従来のハイパートーン処理よる変換テーブルよりもハイライト側の圧縮量が多い。これにより、図6(a)に示すように、得られる本発明の出力画像64はハイライト側の最高濃度が低くなり、得られる写真プリント(画像)において、ハイライト側の画像情報を十分に再現できる。これにより、図6(a)に示すように、出力画像64は最高濃度がプリント再現域の上限よりも低くなり、得られる写真プリント(画像)では、ウェディングドレスの刺繍などのテクスチャを十分に再現することができる。
本実施例においては、撮影画像の各シーンの高周波成分を用いて、画像におけるシャドー領域およびハイライト領域の圧縮量(ダイナミックレンジの圧縮量)を決めているので、ハイライト側の情報が多いシーンおよびシャドー側の情報が多いシーンであっても被写体に応じて適正な階調圧縮が可能となる。
また、本実施例においては、低周波成分だけを圧縮し、その圧縮量を抑えることができるため、黒の締まりの損失および白の抜けが悪くなることも抑制できる。
また、本実施例においては、撮影画像の各シーンにおける高周波成分を、ハイパートーン処理における圧縮量の設定に用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、入力画像を単純にプリント再現域まで圧縮する場合にも、その圧縮量を撮影画像の各シーンにおける高周波成分を用いて決定してもよい。この場合においても、従来の単純圧縮に比して、ハイライトまたはシャドー側のコントラストを得ることができ、高品位なプリントを得ることができる。
また、入力画像データとしては、フィルムの読取画像データに限定されるものではなく、DSCまたは撮影機能付き携帯電話などの撮像装置により撮影されたデジタル画像データであってもよい。本発明においては、ハイライト側およびシャドー側の濃度域における圧縮量を適正に設定することができるため、プリンタのダイナミックレンジよりもダイナミックレンジが広い画像データの画像処理に好適である。
本発明の画像処理装置は、入力画像のダイナミックレンジを圧縮する機能を有する装置であってもよいが、例えば、一般的なパーソナルコンピュータシステムと、その上で動作するソフトウェアプログラムによって実現することも可能である。また、本発明の入力画像のダイナミックレンジを圧縮処理するプログラムは、本発明の画像処理方法を適用して、入力画像のダイナミックレンジが圧縮された出力画像データを作成するものである。
本発明は、基本的に以上のようなものである。以上、本発明の画像処理装置、画像処理方法およびプログラムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明の実施例に係る画像処理装置を有するプリントシステムを示すブロック図である。 縦軸に頻度をとり、横軸にY成分の濃度をとって、本実施例の画像処理装置のLUT設定部による圧縮量の設定方法を説明するグラフである。 本実施例の画像処理装置のLUT設定部による圧縮量の設定方法を示すフローチャートである。 (a)および(b)は、本実施例の画像処理装置のLUT設定部による圧縮量の設定方法を工程順に説明する模式図である。 縦軸に頻度をとり、横軸にY成分の濃度をとって、図4(b)に示す高周波成分画像のヒストグラムを示すグラフである。 (a)は、入力画像と出力画像との濃度の関係を示すグラフであり、(b)は、撮影画像データのヒストグラムを示すグラフであり、(c)は、ルックアップテーブル(LUT)の変換テーブルを示すグラフである。 縦軸に画像濃度をとり、横軸に画像位置をとって、従来の画像処理方法を示すグラフである。 (a)は、従来のハイパートーン処理をする画像処理装置を示すブロック図であり、(b)は、図8(a)の従来の画像処理装置におけるルックアップテーブル(LUT)の変換テーブルを示すグラフである。 縦軸に基準濃度からの相対濃度(出力値)をとり、横軸に基準濃度からの相対濃度(入力値)をとって、入力値と出力値との関係を示すグラフである。 縦軸に頻度をとり、横軸に濃度をとって、従来のハイパートーン処理を説明するグラフである。 縦軸に画像濃度をとり、横軸に画像位置をとって、従来のハイパートーン処理による結果を示すグラフである。
符号の説明
10 プリントシステム
12a 入力機
12b 受付機
16 画像処理装置
18 プリンタ
20 ハイパートーン処理部
22 マトリクス(MTX)
24 超ローパスフィルタ
26 LUT
28 加算器
30 LUT設定部
32 ローパスフィルタ(LPF)
34 減算器
36 圧縮量決定部
40 データ変換部
50 Y成分画像
50a エッジ成分(中高周波成分)画像
52 新郎
52a 新郎のエッジ画像
54 新婦
54a 新婦のエッジ画像
60 入力画像
62、64 出力画像

Claims (7)

  1. 入力画像データに所定の画像処理を施し、出力用の出力画像データとする画像処理装置であって、
    前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行う処理手段を有し、
    前記処理手段は、前記入力画像データの高周波成分を抽出する抽出手段と、前記高周波成分のうち、輝度成分の濃度に対するヒストグラムの頻度を用いて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮量を設定する設定手段とを備え、前記設定手段が設定したダイナミックレンジの圧縮量に応じて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記設定手段は、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮量を、前記入力画像データのハイライト濃度の高周波成分の量が多い程、前記ハイライト側の圧縮度合が増加するように設定するとともに、前記入力画像データのシャドー濃度の高周波成分の量が多い程、前記シャドー側の圧縮度合が増加するように設定する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記処理手段は、さらに前記入力画像データの明暗画像データを作成する作成手段と、前記明暗画像データの低周波成分を抽出する他の抽出手段と、前記設定手段により設定された圧縮量で前記入力画像データを圧縮するための圧縮処理用画像データを、前記低周波成分から作成する圧縮処理用画像データ作成手段と、前記圧縮処理用画像データと前記入力画像データとを加算する加算器とを備える請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 入力画像データに所定の画像処理を施し、出力用の出力画像データとする画像処理装置によって実行される画像処理方法であって、
    前記画像処理装置が、前記入力画像データの高周波成分を抽出する工程と、
    前記画像処理装置が、前記高周波成分のうち、輝度成分の濃度に対するヒストグラムの頻度を用いて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮量を設定する工程と、
    前記画像処理装置が、前記設定したダイナミックレンジの圧縮量に応じて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行う工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  5. 前記ダイナミックレンジの圧縮量は、前記入力画像データのハイライト濃度の高周波成分の量が多い程、前記ハイライト側の圧縮度合が増加し、前記入力画像データのシャドー濃度の高周波成分の量が多い程、前記シャドー側の圧縮度合が増加するものである請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 前記入力画像データの高周波成分を抽出する工程の前工程または後工程に、前記画像処理装置が、前記入力画像データの低周波成分を抽出する工程を有し、
    前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行う工程は、前記低周波成分から、設定された圧縮量で前記入力画像データを圧縮するための圧縮処理用画像データを作成し、前記圧縮処理用画像データと前記入力画像データとを加算するものである請求項4または5に記載の画像処理方法。
  7. 画像処理装置により入力画像データに所定の画像処理を施し、出力用の出力画像データとするプログラムであって、
    前記入力画像データの高周波成分を抽出するステップと、
    前記高周波成分のうち、輝度成分の濃度に対するヒストグラムの頻度を用いて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮量を設定するステップと、
    前記設定したダイナミックレンジの圧縮量に応じて、前記入力画像データのダイナミックレンジの圧縮処理を行うステップとを、前記画像処理装置に実行させることを特徴とするプログラム。
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