JP4057532B2 - 積荷を管理するための装置 - Google Patents

Description

本発明は、積荷（cargo）の運搬時に、該積荷自体によって互いに連結される牽引車（tractor）及び付随車（trailer）を備えた運搬車（transport vehicle）に関するものである。

この種の運搬車は、かなり以前から知られており、とくに、例えば風力発電システムの塔パイプなどといった大型のパイプの運搬に用いられている。

牽引車／付随車システムからなるこの種の運搬車の利点は、実質的には、正当な費用でもって、運搬物全体の外形の大きさを十分な寸法に保持することができ、とくに運搬高さを十分に低く保持して、地下通路、トンネル、橋等を通っての走行を恒常的（regularly）に可能にすることである。

特許文献１は、特大の（oversize）荷物を受け入れるための装置を開示している。この装置は、必要であり要望があれば、水平姿勢からほぼ鉛直姿勢まで、特大の荷物を旋回させることができる床の低い付随車である。
独国特許出願公開第１９９３６０１７号明細書

しかしながら、風力発電の技術分野においては、従来知られている運搬車システムでも限界に達している。なぜなら、例えば塔の部品やロータブレードなどといった構造ユニットの外形寸法は、昨今、非常に大型化してきており、このため、このような運搬システムの使用は、もはや容易なことではないからである。大型及び特大（bulky）の荷物を運搬するために、新たに設計された飛行船式車両（zeppelin vehicle）を用いるといった提案がすでになされている。しかしながら、このようなシステムによる運搬は、まだ実験されたことがない。さらには、このようなシステムを用いる場合、非常に高額の運搬費を勘定に入れなければならない。

本発明は、非常に大きい（bulky）部材、とくに通常の形態の地下通路や橋（自動車道の橋等）の高さを超える部材の高速道路（highway）での運搬をも可能にする有用な運搬車を提供することを解決すべき課題とする。

上記課題は、請求項１に係る特徴を有する手段を備えた運搬車でもって解決される。さらなる有利な発展形態は、従属請求項に記載されている。

本発明に係る運搬車は、長さが４０ｍを超え、かつ最大幅が５ｍを超える大型のロータブレードを運搬するのに、とくに適している。

この大きな運搬物（transport）の幅は、通常の場合、普通の道路形態でも、かかる運搬物が自動車道の車線を超えてしまうということを意味する。それゆえ、ロータブレードは、「鉛直（vertical）」姿勢でもって運搬されるべきであり、したがってロータブレードの最大幅は、運搬物全体の最大高さとなる。しかしながら、このような運搬物が自動車道の橋（通常、高さは４ｍないし５ｍ）を通り抜けなければならない場合、運搬物の高さが非常に高く、自動車道の橋（freeway bridge）を通り抜けることが不可能であることがある。

もし、自動車道の橋を通り抜ける前に、ロータブレード全体を回転させれば、ロータブレードは「側方（side）」に向く。すなわち、ロータブレードは、もはや鉛直に立つのではなく、その最も幅の広い地点が側方に向かってほぼ９０°回転して側方を向き、これにより、自動車道の橋を通り抜けての走行が可能となる。自動車道の橋を通り抜けた後、ロータブレードは、回転装置によって回転させられて元の姿勢に戻る。これにより、自動車道の橋を通り抜ける際にはおそらく妨げるであろう自動車道の車線の交通を、もはやそれ以上は妨げなくなる。

図１は、本発明に係る運搬車によるロータブレードの運搬を示している。ここで、ロータブレードは、鉛直姿勢（vertical position）で、最も幅が広い点（例えば、６ｍ又はこれを超える）でもって運搬されている。自動車道の橋に近づいたときに、ロータブレード全体がほぼ９０°回転させられ（図２）、これにより自動車道の橋を通り抜けることが可能となる。

図３は、ロータブレードが回転する前における付随車のロータブレード保持装置の姿勢を示す図である。図４は、回転後におけるロータブレードの姿勢を示している。

図５は、本発明に係る付随車を示す図である。図６は、本発明に係る運搬装置の牽引車を示す図であり、ロータブレード又はロータブレードの根元部を受け入れるための保持装置を備えている。ロータブレードの直径（２ｍを超える）は非常に大きいので、付随車の保持装置とロータブレード自体との間には中間部材（アダプタ）が取り付けられている。なお、この中間部材は、図７及び図８でより良く理解することができる。これらの図はまた、中間部材（intermediate piece）が回転駆動部（rotary drive）と適切な回転支持部（rotary support）とを備えている。

中間部材は、ロータブレードとは背向する側で、牽引車の保持フレームに固定されている。

付随車に配置された保持装置は、回転可能に取り付けられ、中間部材上で回転駆動部（rotary drive）により、ロータブレードの回転時に追従する（follow）。もし必要であれば、付随車の保持装置もまた、牽引車の回転装置に対応するような仕様に調整された、制御された回転装置を備えていてもよい。

付随車の保持装置は、保持されるべき対応点でロータブレードの特別の形態に適合するようになっている。ロータブレードは、付随車の保持装置の適切な保持ボルトが通り抜けて伸びるブレードを固定する（lock）ための１つ又は複数の通路（passage）を備えていてもよく、このようにすれば、ロータブレードは、どのような状況下でも付随車の保持装置から滑り落ちる（slip off）ことがない。

さらに理解できるであろうが、付随車に設けられた保持装置は、曲線で駆動する（drive through curves）のをより容易にするために、それ自体で回転可能に取り付けられている。

さらに、本発明に係る運搬車には、通過可能限界（側方、上方又は下方への）でもって、運搬している積荷の衝突の可能性を決定し、このような衝突の危険がある場合には車室内の運転手にこれを報知する警告装置（図示せず）が設けられている。これにより、運搬を行っている運転手は、道路の形態の限界でもって積荷の衝突がもはや生じないように、積荷の回転を適時に実行することができる。

積荷の回転は、車両が停車している（stand）ときに行うことができ、また車両の低速又は穏やかな走行のときにも行うことができる。

道路の道路通行形態を、計測し、そしてこれに対して適切にプログラムし又はデータバンクに格納することも容易に実施することができる。ここで、もし運搬時における積荷の高さが、障害を通り抜けるには大きすぎるなら、側方姿勢（side position）への適切な回転が自動的に開始され、又は車両の運転手に表示され、これにより運転手は積荷の回転を開始することができる。

本発明に係る運搬車による運搬を示す図である。 ロータブレードがほぼ９０°回転した状態における図１と同様の図である。 付随車のロータブレード保持装置の姿勢を示す図である。 回転後におけるロータブレードの姿勢を示す図である。 本発明に係る付随車の図である。 本発明に係る運搬車の牽引車の図である。 中間部材を示す図である。 中間部材を示す図である。

Claims (5)

1. 牽引車及び付随車を備えた、風力発電システムのロータブレード用の運搬車であって、
   上記牽引車と上記付随車とが、上記ロータブレードの運搬時に上記ロータブレードによって互いに連結され、
   かつ、上記牽引車と上記付随車とが、それぞれ上記ロータブレードの受入装置及び／又は保持装置を有し、
   上記受入装置及び／又は保持装置が、上記ロータブレードのその長手方向の軸のまわりの回転を許容するようになっていて、上記ロータブレードを回転させるための回転駆動部が上記牽引車及び／又は付随車に設けられ、
   運搬時には、上記ロータブレードの最大幅部分が運搬物全体の最大高さ部分となるように鉛直姿勢で上記ロータブレードを運搬することができ、かつ、上記運搬物全体の最大高さ部分より高さが低い地下通路又は橋を通る前に、上記ロータブレードの上記最大幅部分が鉛直姿勢とならないように上記ロータブレードを回転させることができることを特徴とする運搬車。
2. 上記牽引車に係る保持装置が、上記ロータブレードと上記保持装置との間に配置された中間部材を受け入れていることを特徴とする、請求項１に記載の風力発電システムのロータブレード用の運搬車。
3. 上記付随車に係る保持装置が、回転可能な保持固定具からなることを特徴とする、請求項１又は２に記載の風力発電システムのロータブレード用の運搬車。
4. 上記付随車に係る保持装置が、上記ロータブレードを固定する手段を有し、該手段が上記ロータブレードを通って伸びていることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか１つに記載の風力発電システムのロータブレード用の運搬車。
5. 牽引車及び付随車を備えた運搬車により、風力発電システムのロータブレードを運搬する方法であって、
   上記牽引車と上記付随車とが、上記ロータブレードの運搬時に上記ロータブレードによって互いに連結され、
   かつ、上記牽引車と上記付随車とが、それぞれ上記ロータブレードの受入装置及び／又は保持装置を有し、
   上記受入装置及び／又は保持装置が、上記ロータブレードのその長手方向の軸のまわりの回転を許容し、上記ロータブレードを回転させるための回転駆動部が上記牽引車及び／又は付随車に設けられていて、
   該方法が、
   上記ロータブレードの最大幅部分が運搬物全体の最大高さ部分となるように、上記ロータブレードを鉛直姿勢で運搬する過程と、
   上記運搬物全体の最大高さ部分より高さが低い地下通路又は橋を通る前に、上記ロータブレードの最大幅部分が鉛直姿勢とならないように上記ロータブレードを回転させて障害を通過する過程と、
   上記障害を通過した後、上記ロータブレードを回転させて鉛直姿勢に戻す過程とを含んでいることを特徴とする方法。

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