JP4035156B2 - 超音波アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、各種電子機器に用いられる振動アクチュエータに関するものであり、さらに言えば、電気機械変換素子を用いた超音波アクチュエータに関する。
従来の超音波アクチュエータを図21、22に示す。図21は従来の超音波アクチュエータの圧電素子部の斜視図であり、図22は同断面図である。
圧電素子100は5ヵ所の支持部101A,101B,101C,101D,101Eにて支持されており、この圧電素子100には、4分割電極102a,102b,102c,102dが形成され、反対側の圧電素子全面には全面電極(図示せず)が形成されている。
ワイヤー104aは、はんだ105aにより電極102aと、はんだ105cにより電極102cと接続されている。また、ワイヤー104bは、はんだ105bにより電極102bと、はんだ105dにより電極102dと接続されている。さらに、ワイヤー104gは、前記全面電極に接続されている。これらのワイヤー104a,104b,104gを通じて圧電素子100に電圧が印加される。
圧電素子100の上面には駆動子102が設けられ、その先端部は可動体103に接触している。この駆動子102の先端部は、前記支持部101Cにより可動体103に押圧しており、これにより駆動子102の先端部と可動体103との摩擦力を高めて圧電素子100の振動を駆動子102を介してより確実に可動体103に伝搬させている。
次にこの超音波アクチュエータの駆動方法について簡単に説明する。
図23、図24、図25(a)〜(d)は、それぞれ圧電素子の振動形態を説明する概念図である。
前記ワイヤー104gをグランドに接続し、前記ワイヤー104aには特定の周波数の正弦波の基準電圧を、前記ワイヤー104bには基準電圧と位相が90°、または−90°ずれた電圧を印加する。すると、図23に示すように、圧電素子100に、屈曲振動の2次モードおよび、図24に示す伸縮振動(所謂、縦振動)の1次モードが誘起される。
屈曲振動の共振周波数、および、伸縮振動の共振周波数はそれぞれ圧電素子100の材料、形状等により決定されるが、この二つの共振周波数を略一致させ、その近傍の周波数の電圧を印加することにより、圧電素子100には、屈曲2次モードと伸縮1次モードが調和的に誘起され、図25(a)、(b)、(c)、(d)に示す形状の変化を順番に起こす。
その結果、圧電素子100に設けられた駆動子102が紙面方向から見て略楕円運動を起こす。つまり、圧電素子100の屈曲振動と伸縮振動の合成により駆動子102が楕円運動を起こす。この楕円運動により駆動子102に支持された可動体103が矢印Aまたは矢印Bの方向に可動し、超音波アクチュエータとしての役割をなしている。
ここで、圧電素子の振動のノード部(節)について説明する。
伸縮振動のノード部は、図24に示すとおり、圧電素子の長さ方向の中央部であり、屈曲振動のノード部は、図23に示すとおり、圧電素子の長さ方向の中央部および、素子の形状により変位するが、中央から素子長さの35〜40%程度離れた部分である。
つまり伸縮振動と屈曲振動が調和的に発生した場合の共通のノードは、圧電素子の長さ方向の中心部のみとなる。
なお、本出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1、および特許文献2が知られている。
特開平8−237971号公報 特開平11−69851号公報
しかしながら、特許文献1に係る超音波アクチュエータのように、圧電素子の表面に給電電極を設けて、該給電電極にはんだにてワイヤを接続して、このワイヤを通じて圧電素子の給電電極に電圧を印加する構成においては、圧電素子におけるはんだを設けた部分に応力が集中して圧電素子が割れる虞があるという問題がある。
一方、ワイヤ及びはんだを用いずに圧電素子に給電する超音波アクチュエータとして特許文献2に開示された超音波アクチュエータがあるが、該超音波アクチュエータのように圧電素子又はアクチュエータ本体をしっかりと固定する構成においては、圧電素子又はアクチュエータ本体の伸縮運動を阻害し、その結果、超音波アクチュエータとしての効率を低下させるという問題がある。
そこで本発明は、圧電素子の振動への悪影響を低減して超音波アクチュエータとしての効率を向上させると共に、圧電素子における該圧電素子に給電するためのワイヤの接続部分に応力が集中して該圧電素子が割れることを防止することを目的とする。
本発明は、圧電素子を有し、振動方向が互いに異なる複数の振動を発生させるアクチュエータ本体と、前記アクチュエータ本体に設けられて該アクチュエータ本体の振動に従って動作することで所定の駆動方向への駆動力を出力する駆動子と、前記アクチュエータ本体に設けられて前記圧電素子と電気的に接続された給電電極と、前記給電電極と当接して前記アクチュエータ本体を弾性的に支持すると共に、該給電電極に給電するための給電端子となる支持給電部とを備えるものとする。
本発明は、圧電素子を有するアクチュエータ本体を支持給電部により弾性的に支持することによって、アクチュエータ本体及び圧電素子の振動の阻害を低減することができ、その結果、効率を向上させることができるという作用効果を有する。それに加えて、本発明は、支持給電部により圧電素子と給電電源との電気的導通を実現することによって圧電素子にはんだを設ける必要がなくなるため、はんだを設けた部分に応力が集中して圧電素子が割れることを防止することができるという作用効果を有する。
以下、本発明の超音波アクチュエータについて、実施の形態および図面を用いて説明する。
《発明の実施形態1》
圧電素子10は、図1,2に示すように、被実装体1に設けられた第1、第2、第3支持体6,7,9の支持部6A,6B,7A,7B,9Aにて支持されている。この圧電素子10がアクチュエータ本体を構成する。
第3支持体9は、この超音波アクチュエータが実装される被実装体1に設けられており、この被実装体1に超音波アクチュエータを実装することにより圧電素子10を支持部9Aを介して裏面から支持するとともに駆動子2を可動体3へ押圧している。
これら支持部6A,6B,7A,7B,9Aはそれぞれ弾性体よりなり、具体的には、エラストマー、シリコーンゴム、板バネが挙げられる。
特に、シリコーンゴムを用いた場合は支持部と圧電素子10との接触、支持部と支持体との接触がそれぞれ面接触になり、これにより安定して圧電素子10を支持することができ、さらに他のエラストラマーと比較して弾性の温度変化が少なく安定して支持できるという作用効果を有する。加えて、圧電素子10の振動に起因する音の発生を防止することができるという作用効果も有する。
このように少なくとも支持部に弾性体を用いることで、圧電素子10の振動が阻害されるのを低減し、その結果、超音波アクチュエータの効率を向上させることができるという作用効果を有する。特に、第3支持体9の支持部9Aは圧電素子10のノード部ではない部位(非ノード部)を支持しているため弾性体を用いることによる伸び振動(伸縮振動)の阻害低減の効果は大きいものである。
一方、第1、第2支持体6,7の支持部6A,6B,7A,7Bについては屈曲振動のノード部を支持しているが、これら支持部6A,6B,7A,7Bを弾性体にすることで、しっかりと圧電素子に固定していた従来のものと比較して屈曲振動の阻害低減の効果を有するとともに、非ノード部となる伸縮振動の阻害低減の効果も有する。
特に、近年要望される超音波アクチュエータの小型化を考えた場合、圧電素子も小型化されるが、その際、製造上ノード部のみに支持体を接合することが精度上より難しくなる。しかし、支持部に弾性体を用いることで多少ノード部からずれたとしても振動の阻害を緩和できるため、製造においてより高い精度を必要としなくなり、小型の超音波アクチュエータを製造しやすいという作用効果を有する。
また、前記弾性体を実装する場合は、圧電素子と弾性体の密着性、支持体と弾性体の密着性のそれぞれを向上させるためこの弾性体を圧縮した状態で実装することが望ましい。
圧電素子10の前面には、給電電極8が設けられている。この給電電極8に電圧が印加されることにより圧電素子10が印加電圧の周波数に応じて振動する。各給電電極8a(8b,8c,8d)は、図示は省略するが、その一部が圧電素子10の側周面まで延びて形成され、圧電素子10の側周面(詳しくは、側周面のうち、後述する支持部6A,6B,7A,7B,9Aの導電部51が当接する部分)に露出して外部電極を形成している。
また、第1、第2、第3支持体6,7,9には導電部51,51,…を設け、第1、第2、第3支持体6,7,9には引出電極11,11,…を設けている。そして、各導電部51が圧電素子10の側周面に露出する各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と当接することによって、各導電部51を介して圧電素子10の各給電電極8a(8b,8c,8d)と各引出電極11とを電気的に導通させている。すなわち、支持部6A,6B,7A,7B,9Aは、各給電電極8a(8b,8c,8d)に給電する給電端子として機能しており、支持給電部を構成する。
このような構成にすることにより圧電素子10にはんだによるワイヤー接続を設ける必要がなくなるため、はんだを設けた圧電素子の部位に応力が集中して圧電素子10が割れる恐れがなくなるという作用効果を有する。また、圧電素子10の厚み方向に設けていたはんだが不要になるためその分薄型化を図ることができる。
また、第1、第2、第3支持体6,7,9の支持部6A,6B,7A,7B,9Aの弾性体としてシリコーンゴムを用い、このシリコーンゴムを圧縮率が5〜40%の範囲で圧縮して実装することにより、圧電素子10の給電電極と導電部51、導電部51と支持体の引出電極11のそれぞれの密着性が安定するので導通抵抗が安定となり、その結果、超音波アクチュエータとしての特性の安定化を図ることができる。ここで言う圧縮率とは、変形前後の長さの差と、変形前の長さとの比である。具体的には長さ1mmの弾性体を0.9mmまで圧縮した場合、圧縮率は10%である。
この導電部51は、一つの支持部に複数設けることで信頼性を向上させることができる。この導電部51としては、金属線、金属粒子を用いることができ、特に、金属粒子を用いた場合は繰り返し圧縮に強いため耐久性が向上するという作用効果を有する。
すなわち、支持部6A,6B,7A,7B,9Aは、導電性ゴムで構成することができる。
また、導電部51の材料としては、金属線としてはニッケル、真鍮、または、必要に応じてそれらの表面を金めっきしたものを用いることができる。また、金属粒子としては電気伝導性のよい銀を用いることが望ましい。
さらに、給電電極8a〜8d、特に、その中でも外部電極は、銀若しくは銀パラジウム合金(Ag−Pd)等で構成する(即ち、銀を主成分として構成する)、又は銀若しくは銀パラジウム合金等を焼き付け処理若しくはメッキ処理することが好ましい。
ここで、各給電電極8a(8b,8c,8d)若しくはその表面を銀を主成分として構成すると共に、各導電部51若しくはその表面を銀を主成分として構成することによって、各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と各導電部51との当接部が硫化することを防止することができ、該当接部における導通抵抗の増大を防止することができる。詳しくは、銀は大気中の硫化水素及び亜硫酸ガスによって硫化し易いという性質を有するため、少なくともその表面が銀を主成分として構成された各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と少なくともその表面が銀を主成分として構成された各導電部51とを当接させておくと、該各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極及び各導電部51のうち大気に晒された表面に位置する銀が大気中の硫化水素又は亜硫酸ガスと反応して硫化銀となる。これにより、該各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と各導電部51との外周囲には各給電電極8a(8b,8c,8d)及び各導電部51を一体的に覆うように硫化銀の膜が形成される。その結果、各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と各導電部51との当接部は該硫化銀の膜によって大気中の硫化水素及び亜硫酸ガスから保護され、硫化を防止することができる。
なお、この導電部51は、全ての支持部(第1、第2、第3支持体6,7,9の支持部6A,6B,7A,7B,9A)に設けてもよいし、任意の支持部に設けることもできる。
圧電素子10の表面には駆動子2が設けられ、可動体3に当接している。
次に、前記構成の超音波アクチュエータの動作について説明する。図3は本発明の超音波アクチュエータの圧電素子の動作を示す概念図である。
圧電素子10の特定の給電電極に特定の周波数の交流電圧を印加することにより圧電素子10は、図23に示す屈曲振動の2次モード、および図24に示す伸縮振動の1次モードが誘起される。詳しくは、屈曲振動の共振周波数、および、伸縮振動の共振周波数はそれぞれ圧電素子10の材料、形状等により決定されるが、この二つの共振周波数を略一致させ、その近傍の周波数の電圧を、4つの給電電極8のうち、圧電素子10の対角線上に位置する給電電極8a,8cと8b,8dにそれぞれ位相が90°又は−90°ずらして印加することにより、圧電素子10は屈曲2次モードと伸縮1次モードの振動が調和的に誘起される。ここで、屈曲2次モードの振動方向は、可動体の可動方向、即ち、駆動子2により出力される駆動力の駆動方向であり、伸縮1次モードの振動方向は、可動体の可動方向(即ち、駆動方向)とは垂直方向で且つ圧電素子10と可動体3を結ぶ方向(駆動子2が可動体3を支持する方向)である。
そして圧電素子10は、図3(a)、(b)、(c)、(d)に示す形状の変化を順番に起こし、その結果、圧電素子10に設けられた駆動子2が紙面方向から見て略楕円運動を起こす。すなわち、圧電素子10の屈曲振動と伸縮振動の合成により駆動子2が楕円運動を起こす。この楕円運動により駆動子2が当接する可動体3が図2矢印Aまたは矢印Bの方向に可動し、超音波アクチュエータとしての役割をなしている。すなわち、駆動子2は、矢印A及びBの延びる方向(所定の駆動方向)に駆動力を出力している。
以下、具体的に説明すると、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛系の圧電セラミック材料を圧電素子10に用いた場合、圧電素子の形状を長さ6mm、幅1.7mm、厚み1mmに作製し、その圧電素子10に図1に示したものと同様の電極配置にし、厚み方向に分極を掛けた場合、伸縮振動の1次モードの共振周波数、および屈曲振動の2次モードの共振周波数は、ほぼ一致し270kHz近傍になった。
そして、圧電素子10の背面のほぼ全面に形成された電極に接続されている、支持部9Aの導電部51をグランドに接続し、電極8a,8cに接続されている、支持部6A,7Bの導電部51,51に引出電極11を介して270kHz、20Vrmsの正弦波の基準電圧を、電極8b,8dに接続されている、支持部6B,7Aの導電部51,51に引出電極11を介して基準電圧と同一周波数、同一電圧で位相差が90°または−90°の電圧を印加することで、圧電素子10に屈曲振動の2次モードと伸縮振動の1次モードが調和的に誘起され、図3に示すような形状の変化を順に起こし、振動子2に略楕円運動させることができた。
さて、前記説明では、第1、第2支持体6,7の支持部6A,6B,7A,7Bは、可動体3の可動方向(図2のA、B方向)と同方向に設けた第1、第2支持体6,7にそれぞれ設けたが、可動体3の可動方向(図2のA、B方向)と直交方向(圧電素子の前面及び背面方向)に設けた第1、第2支持体に設けることも可能であるし、それぞれを組み合わせて設けても良い。第1、第2支持体の支持部を可動体3の可動方向(図2のA、B方向)と直交方向の第1、第2支持体に設けた場合、振動に伴う前記直交方向への圧電素子10のぶれを抑制することができ、これにより、圧電素子10の振動をより効率よく駆動子2の楕円運動に変換することができるという作用効果を有する。
−実施形態1の変形例1−
続いて、実施形態1の変形例について説明する。図4,5に実施形態1の変形例1を示す。
この変形例1に係る超音波アクチュエータにおいて、圧電素子10は、ケース21の内部に収容されており、このケース21の内壁面には壁面支持体23A,23B,23D,23Eが設けられそれぞれ圧電素子10を支持している。
また、ケース21の内底面にも裏面支持体24Cが設けられ、圧電素子10を支持している。これら支持体23A,23B,23C,23D,23Eはそれぞれ弾性体よりなり、この弾性体は、圧電素子10及びケース21より弾性の低いものが用いられる。具体的には、エラストマー、シリコーンゴム、板バネが挙げられる。
特に、シリコーンゴムを用いた場合は圧電素子10との接触、ケース21との接触がそれぞれ面接触になり、これにより安定して圧電素子10を支持することができ、さらに他のエラストラマーと比較して弾性の温度変化が少なく安定して支持できるという作用効果を有する。加えて、圧電素子10の振動に起因する音の発生を防止することができるという作用効果も有する。
このように支持体に弾性体を用いることで、圧電素子10の振動が阻害されるのを低減し、その結果、超音波アクチュエータの効率を向上させることができるという作用効果を有する。特に、裏面支持体24Cは圧電素子10のノード部ではない部位(非ノード部)を支持しているため弾性体を用いることによる伸び振動(伸縮振動)の阻害低減の効果は大きいものである。
一方、壁面支持体23A,23B,23D,23Eについては屈曲振動のノード部を支持しているが、これら支持体23A,23B,23D,23Eを弾性体にすることで、しっかりと圧電素子に固定していた従来のものと比較して屈曲振動の阻害低減の効果を有するとともに、非ノード部となる伸縮振動の阻害低減の効果も有する。
特に、近年要望される超音波アクチュエータの小型化を考えた場合、圧電素子も小型化されるが、その際、製造上ノード部のみに支持体を接合することが精度上より難しくなる。しかし、支持体に弾性体を用いることで多少ノード部からずれたとしても振動の阻害を緩和できるため、製造においてより高い精度を必要としなくなり、小型の超音波アクチュエータを製造しやすいという作用効果を有する。
また、前記弾性体を実装する場合は、圧電素子10と弾性体の密着性、ケース21と弾性体の密着性のそれぞれを向上させるためこの弾性体を圧縮した状態で実装することが望ましい。
圧電素子10の前面には、給電電極8が設けられている。この給電電極8に電圧が印加されることにより圧電素子10が印加電圧の周波数に応じて振動する。各給電電極8a(8b,8c,8d)は、図示は省略するが、その一部が圧電素子10の側周面まで延びて形成され、圧電素子10の側周面(詳しくは、側周面のうち、後述する壁面支持体23A,23B,23D,23E及び裏面支持体24Cの導電部51が当接する部分)に露出して外部電極を形成している。
また、壁面支持体23A,23B,23D,23E及び裏面支持体24Cには導電部51,51,…を設け、ケース21には引出電極52,52,…を設けている。そして、該各導電部51が圧電素子10の側周面に露出する各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と当接することによって、各導電部51を介して圧電素子10の各給電電極8a(8b,8c,8d)と各引出電極52とを電気的に導通させている。
このような構成にすることにより圧電素子10にはんだによるワイヤー接続を設ける必要がなくなるため、はんだを設けた圧電素子の部位に応力が集中して圧電素子10が割れる恐れがなくなるという作用効果を有する。また、圧電素子10の厚み方向に設けていたはんだが不要になるためその分薄型化を図ることができる。
また、壁面支持体23A,23B,23D,23E及び裏面支持体24Cの弾性体としてシリコーンゴムを用い、このシリコーンゴムを圧縮率が5〜40%の範囲で圧縮して実装することにより、圧電素子10の給電電極と導電部51、導電部51とケース21の引出電極52のそれぞれの密着性が安定するので導通抵抗が安定となり、その結果、超音波アクチュエータとしての特性の安定化を図ることができる。ここで言う圧縮率とは、変形前後の長さの差と、変形前の長さとの比である。具体的には長さ1mmの弾性体を0.9mmまで圧縮した場合、圧縮率は10%である。
この導電部51は、一つの支持体に複数設けることで信頼性を向上させることができる。この導電部51としては、金属線、金属粒子を用いることができ、特に、金属粒子を用いた場合は繰り返し圧縮に強いため耐久性が向上するという作用効果を有する。
また、導電部51の材料としては、金属線としてはニッケル、真鍮、または、必要に応じてそれらの表面を金めっきしたものを用いることができる。また、金属粒子としては電気伝導性のよい銀を用いることが望ましい。
さらに、給電電極8a〜8d、特に、その中でも外部電極は、銀若しくは銀パラジウム合金(Ag−Pd)等で構成する(即ち、銀を主成分として構成する)、又は銀若しくは銀パラジウム合金等を焼き付け処理若しくはメッキ処理することが好ましい。
ここで、各給電電極8a(8b,8c,8d)若しくはその表面を銀を主成分として構成すると共に、各導電部51若しくはその表面を銀を主成分として構成することによって、各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と各導電部51との当接部が硫化することを防止することができ、該当接部における導通抵抗の増大を防止することができる。詳しくは、銀は大気中の硫化水素及び亜硫酸ガスによって硫化し易いという性質を有するため、少なくともその表面が銀を主成分として構成された各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と少なくともその表面が銀を主成分として構成された各導電部51とを当接させておくと、該各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極及び各導電部51のうち大気に晒された表面に位置する銀が大気中の硫化水素又は亜硫酸ガスと反応して硫化銀となる。これにより、該各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と各導電部51との外周囲には各給電電極8a(8b,8c,8d)及び各導電部51を一体的に覆うように硫化銀の膜が形成される。その結果、各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と各導電部51との当接部は該硫化銀の膜によって大気中の硫化水素及び亜硫酸ガスから保護され、硫化を防止することができる。
なお、この導電部51は、全ての支持体(壁面支持体23A,23B,23D,23Eおよび裏面支持体24C)に設けてもよいし、任意の支持体に設けることもできる。
さて、圧電素子10の表面には駆動子2が設けられ、ケース21の表面に設けられた開口部22から駆動子2が突出しておりケース21の上方にある可動体3と当接している。
変形例1の超音波アクチュエータの動作については、前述の実施形態1に係る超音波アクチュエータと同様である。
−実施形態1の変形例2−
次に、実施形態1の変形例2について説明する。図6,7には、実施形態1の変形例2を示す。
この変形例1に係る超音波アクチュエータにおいて、圧電素子10は、ケース21の内部に収容されており、このケース21の内壁面には壁面支持体23A,23B,23D,23Eが設けられそれぞれ圧電素子10を支持している。
また、このケース21の表面には開口部22が設けられており、この開口部22に張り出した張出部65がケース21に設けられている。この張出部65には圧電素子10を支持する表面支持体6A,6Bが設けられている。そして、前記壁面支持体23A,23B,23D,23E及び前記表面支持体6A,6Bは、弾性体よりなる。ケース21の内底面にも裏面支持体24Cが設けられ、圧電素子10を支持している。この裏面支持体24Cも弾性体よりなる。
前記弾性体は、圧電素子10及びケース21より弾性の低いものが用いられる。具体的には、エラストマー、シリコーンゴム、板バネが挙げられる。
特に、シリコーンゴムを用いた場合は圧電素子10との接触、ケース21との接触がそれぞれ面接触になり、これにより安定して圧電素子10を支持することができ、さらに他のエラストマーと比較して弾性の温度変化が少なく安定して支持できるという作用効果を有する。加えて、圧電素子10の振動に起因する音の発生を防止することができるという作用効果も有する。
このように支持体に弾性体を用いることで、圧電素子10の振動が阻害されるのを低減し、その結果、超音波アクチュエータの効率を向上させることができるという作用効果を有する。特に、裏面支持体24C、表面支持体6A,6Bは圧電素子10のノード部ではない部位(非ノード部)を支持しているため弾性体を用いることによる伸び振動(伸縮振動)の阻害低減の効果は大きいものである。
また、表面支持体6A,6Bを設けることにより、圧電素子10は、裏面支持体24Cとの間に挟持され、壁面支持体23A,23B,23D,23Eによる支持と相俟ってより安定な支持を実現できるという作用効果も有する。
一方、壁面支持体23A,23B,23D,23Eについては屈曲振動のノード部を支持しているが、これら支持体23A,23B,23D,23Eを弾性体にすることで、しっかりと圧電素子に固定していた従来のものと比較して屈曲振動の阻害低減の効果を有するとともに、非ノード部となる伸縮振動の阻害低減の効果も有する。
特に、近年要望される超音波アクチュエータの小型化を考えた場合、圧電素子も小型化されるが、その際、製造上ノード部のみに支持体を接合することが精度上より難しくなる。しかし、支持体に弾性体を用いることで多少ノード部からずれたとしても振動の阻害を緩和できるため、製造においてより高い精度を必要としなくなり、小型の超音波アクチュエータを製造しやすいという作用効果を有する。
また、前記弾性体を実施する場合は、圧電素子10と弾性体の密着性、ケース21と弾性体の密着性のそれぞれを向上させるためこの弾性体を圧縮した状態で実装することが望ましい。
圧電素子10の前面には、給電電極8が設けられている。この給電電極8に電圧が印加されることにより圧電素子10が印加電圧の周波数に応じて振動する。各給電電極8a(8b,8c,8d)は、図示は省略するが、その一部が圧電素子10の側周面まで延びて形成され、圧電素子10の側周面(詳しくは、側周面のうち、後述する壁面支持体23A,23B,23D,23E及び裏面支持体24Cの導電部51が当接する部分)に露出して外部電極を形成している。
また、壁面支持体23A,23B,23D,23E及び裏面支持体24Cには導電部51,51,…を設け、ケース21には引出電極52,52,…を設けている。そして、該各導電部51が圧電素子10の側周面に露出する各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と当接することによって、各導電部51を介して圧電素子10の各給電電極8a(8b,8c,8d)と各引出電極52とを電気的に導通させている。この導電部は表面支持体6A,6Bに設けることも可能である。
このような構成にすることにより圧電素子10にはんだによるワイヤー接続を設ける必要がなくなるため、はんだを設けた圧電素子の部位に応力が集中して圧電素子10が割れる恐れがなくなるという作用効果を有する。また、圧電素子10の厚み方向に設けていたはんだが不要になるためその分薄型化を図ることができる。
また、壁面支持体23A,23B,23D,23E、裏面支持体24C及び表面支持体6A,6Bの弾性体としてシリコーンゴムを用い、このシリコーンゴムを圧縮率が5〜40%の範囲で圧縮して実装することにより、圧電素子10の各給電電極8a(8b,8c,8d)と各導電部51と、各導電部51とケース21の各引出電極52とのそれぞれの密着性が安定するので導通抵抗が安定となり、その結果、超音波アクチュエータとしての特性の安定化を図ることができる。ここで言う圧縮率とは、変形前後の長さの差と、変形前の長さとの比である。具体的には長さ1mmの弾性体を0.9mmまで圧縮した場合、圧縮率は10%である。
また、ケース21を裏面より可動体3に向かい押圧するため、裏面支持体24Cの圧縮率は、ケース21の押圧力に直接影響される。ケース21の押圧力は、超音波アクチュエータの特性が最適になるように設定するので、その押圧力が裏面支持体24Cの圧縮率の最適な値とは異なる危険性がある。しかし、表面支持体6A,6Bを設けているので、裏面支持体24Cの圧縮率を別途調整することができるので、特性の安定化が図れる。
この導電部51は、一つの支持体に複数設けることで信頼性を向上させることができる。この導電部51としては、金属線、金属粒子を用いることができ、特に、金属粒子を用いた場合は繰り返し圧縮に強いため耐久性が向上するという作用効果を有する。
また、導電部51の材料としては、金属線としてはニッケル、真鍮、または、必要に応じてそれらの表面を金めっきしたものを用いることができる。また、金属粒子としては電気伝導性のよい銀を用いることが望ましい。
さらに、給電電極8a〜8d、特に、その中でも外部電極は、銀若しくは銀パラジウム合金(Ag−Pd)等で構成する(即ち、銀を主成分として構成する)、又は銀若しくは銀パラジウム合金等を焼き付け処理若しくはメッキ処理することが好ましい。
ここで、各給電電極8a(8b,8c,8d)若しくはその表面を銀を主成分として構成すると共に、各導電部51若しくはその表面を銀を主成分として構成することによって、各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と各導電部51との当接部が硫化することを防止することができ、該当接部における導通抵抗の増大を防止することができる。詳しくは、銀は大気中の硫化水素及び亜硫酸ガスによって硫化し易いという性質を有するため、少なくともその表面が銀を主成分として構成された各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と少なくともその表面が銀を主成分として構成された各導電部51とを当接させておくと、該各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極及び各導電部51のうち大気に晒された表面に位置する銀が大気中の硫化水素又は亜硫酸ガスの反応して硫化銀となる。これにより、該各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と各導電部51との外周囲には各給電電極8a(8b,8c,8d)及び各導電部51を一体的に覆うように硫化銀の膜が形成される。その結果、各給電電極8a(8b,8c,8d)の外部電極と各導電部51との当接部は該硫化銀の膜によって大気中の硫化水素及び亜硫酸ガスから保護され、硫化を防止することができる。
なお、この導電部51は、全ての支持体(壁面支持体23A,23B,23D,23E、裏面支持体24C及び表面支持体6A,6B)に設けてもよいし、任意の支持体に設けることもできる。
さて、圧電素子10の表面には駆動子2が設けられ、ケース21の表面に設けられた開口部22から駆動子2が突出しておりケース21の上方にある可動体3と当接している。
変形例2の超音波アクチュエータの動作については、前述の実施形態1に係る超音波アクチュエータと同様である。
《発明の実施形態2》
続いて、本発明の実施形態2について説明する。図8〜10に実施形態2に係る超音波アクチュエータの基本構成を示す。本実施形態2が実施形態1と異なる点は、圧電素子61の伸縮振動の振動方向と可動体3の可動方向(即ち、超音波アクチュエータの駆動方向)が同方向であり、屈曲振動の振動方向が可動体3の可動方向と垂直で且つ圧電素子61と可動体3を結ぶ方向(つまり、駆動子2が可動体3を支持する方向)であるという点である。
実施形態2に係る超音波アクチュエータにおいては、圧電素子61の伸縮振動の振動方向が可動体3の可動方向と同方向(図10のA、B方向)になるよう圧電素子61を第1、第2支持体52,53間に配置し、この可動体3の可動方向と同方向の第1、第2支持体52,53に支持部52A,53Aを設けている。また、圧電素子61の裏面にも第3支持体54が設けられ、その支持部54Aにて圧電素子61を支持している。圧電素子61の表面には駆動子2,2が二個設けられ、これら駆動子2,2が可動体3に当接している。
第3支持体54は、この二個の駆動子2,2が略同一圧力にて可動体3と当接するように押圧しており、これにより可動体3を安定して動作させることができる。
前記第1、第2、第3支持体52,53,54の支持部52A,53A,54Aには、図10に示すように、実施形態1と同様に導電部が設けられている。また、第1、第2、第3支持体52,53,54に引出電極81,81を設けている。そして、各導電部82が圧電素子61の側周面に露出する各給電電極8の外部電極と当接することによって、各導電部82を介して圧電素子61の各給電電極8と各引出電極81とを電気的に通電させている。
前述の如く、実施形態2が実施形態1と異なる点は圧電素子61の配置姿勢であり、支持部52A,53A,54Aや引出電極81,81の材質や構成は、実施形態1と同様である。
ただし、実施形態1においては、圧電素子10の1つの側面に2つの支持部6A,6B(7A,7B)が配設されているのに対し、実施形態2においては、圧電素子61の1つの側面に1つの支持部52A(53A)が配設されている。つまり、圧電素子61は4つの給電電極8a,8b,…を設けることによって実質的に4分割されているため、4つの給電電極8a,8b,…からそれぞれ外部電極を圧電素子61の側周面まで延ばして形成すると共に、該4つの外部電極にそれぞれ当接する合計4つの支持部(導電性ゴム)を介して給電するのが通常であるが、実施形態2では圧電素子61の両側面に設けた2つの支持部52A,53Aを介して4つの給電電極8a,8b,…に給電している。つまり、実施形態2に係る超音波アクチュエータでは、圧電素子61の対角線上に位置する一方の組の給電電極8a,8cに所定の交流電圧を印加する一方、別の組の給電電極8b,8dに別の所定の交流電圧を印加することで屈曲振動と伸縮振動とを発生させるように構成されているが、該所定の交流電圧が印加される該一方の組の給電電極8a,8cの外部電極を圧電素子61の一方の短辺側面に形成する一方、該別の所定の交流電圧が印加される該他方の組の給電電極8b,8dの外部電極を圧電素子61の他方の短辺側面に形成している。こうすることで、圧電素子61の各短辺側面には同じ交流電圧が印加される外部電極が集まるため、各短辺側面において支持部を共通化させることができると共に、引出電極81を共通化させることができる。つまり、圧電素子61の一方の短辺側面側に位置する引出電極81に所定の交流電圧を印加することによって圧電素子61の対角線上に位置する給電電極8a,8cに該所定の交流電圧が印加される一方、圧電素子61の他方の短辺側面側に位置する引出電極81に別の所定の交流電圧を印加することによって圧電素子61の対角線上に位置する給電電極8b,8dに該別の所定の交流電圧が印加される。尚、同じ交流電圧が印加される一組の給電電極8a,8cの外部電極を圧電素子61の一の短辺側面に形成する方法としては、2つの給電電極8a,8cからそれぞれ別々に該一の短辺側面まで外部電極を引き延ばして形成してもよいし、給電電極8aと給電電極8cとを電気的に導通させると共に一方の給電電極8a(8c)のみ該一の短辺側面まで外部電極を引き延ばして形成してもよい。同じ交流電圧が印加される別の一組の給電電極8b,8dについても同様である。このように、圧電素子6の各側周面には、同じ交流電圧が印加されるべき給電電極8a,8c(又は8b、8d)の外部電極のみが設けられているため、圧電素子61の各側周面に当接する支持部(導電性ゴム)52A(52B)及び引出電極81を各1つずつで構成することができ、構成を簡素化することができる。例えば、実施形態1の変形例2,3のように、各給電電極8の外部電極ごとに支持部23A(23B,23D,23E)及び引出電極52を設ける構成の場合、超音波アクチュエータを組み立てる際に、圧電素子に形成された外部電極と支持部を23A,23B,23D,23Eの位置合わせを精度良く行わなければならない。特に、超音波アクチュエータが小型である場合には、高い組立精度が要求される。それに対し、実施形態2に係る超音波アクチュエータでは、圧電素子61の各側周面には同じ交流電流が印加されるべき給電電極8,8の外部電極のみが設けられ、その外部電極に給電するための支持部及び引出電極は共通化されているため、組立精度がそれほど高くなくても、組立時に給電電極8,8の外部電極と支持部とを当接させることができ、電気的導通を確保することができる。
尚、支持部52A(52B)及び引出電極81は、圧電素子61の一の短辺側面において共通化せずに構成してもよい。例えば、異なる交流電圧が印加される給電電極8a,8b(又は8c、8d)の外部電極を圧電素子61の一の短辺側面に設けてもよい。この場合、一の短辺側面において2つの外部電極にそれぞれ対応する2つの支持部を設け且つ2つの支持部にそれぞれ対応する2つの引出電極81,81(図5,7参照)を設けてもよい。かかる構成では、2つの引出電極81,81にそれぞれ異なる交流電圧を印加することで、各支持部を介して給電電極8a,8bにそれぞれ異なる交流電圧が印加させる。あるいは、一の短辺側面において2つの外部電極にそれぞれ対応する計2つの導電部を絶縁部材で電気的に絶縁した状態で含む1つの支持部を設け且つ2つの導電部82,82にそれぞれ対応する2つの引出電極81,81を設けてもよい。かかる構成では、2つの引出電極81,81にそれぞれ異なる交流電圧を印加することで、各導電部82,82を介して給電電極8a,8bにそれぞれ異なる交流電圧が印加される。
次に、図11を用いて前記構成の超音波アクチュエータの動作について説明する。
前記導電部82を介して圧電素子61の特定の給電電極に特定の周波数の交流電圧を印加することにより圧電素子61は、図23に示す屈曲振動の2次モードおよび、図24に示す伸縮振動の1次モードが誘起される。屈曲振動の共振周波数、および、伸縮振動の共振周波数はそれぞれ圧電素子の材料、形状等により決定されるが、この二つの周波数を略一致させ、その近傍の周波数の電圧を、4つの給電電極8のうち、圧電素子10の対角線上に位置する給電電極8a,8cと8b,8dにそれぞれ位相が90°又は−90°ずらして印加させることにより、圧電素子61には、屈曲2次モードと伸縮1次モードが調和的に誘起される。その結果、圧電素子61は、図11(a)、(b)、(c)、(d)に示す形状の変化を順番に起こし、該圧電素子61に設けられた二個の駆動子2,2が紙面方向から見て略楕円運動を起こす。すなわち、圧電素子61の屈曲振動と伸縮振動の合成により二個の駆動子2,2が楕円運動を起こす。この楕円運動により二個の駆動子2,2が当接する可動体3が図10の矢印Aまたは矢印Bの方向に可動し、超音波アクチュエータとしての役割をなしている。
以上のように、本発明は、圧電素子の支持体の少なくとも支持部は弾性体としたものであり、超音波アクチュエータの効率を向上させることができるという効果を有するものである。
また、圧電素子61にはんだによるワイヤー接続を設ける必要がなくなるため、はんだを設けた圧電素子の部位に応力が集中して圧電素子61が割れる恐れがなくなるという作用効果を有する。さらに、圧電素子61の厚み方向に設けていたはんだが不要になるためその分薄型化を図ることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
−実施形態2の変形例1−
続いて、実施形態2の変形例について説明する。図12,13に実施形態2の変形例1を示す。
この変形例1に係る超音波アクチュエータは、圧電素子61をケース21内に配置し、この可動体3の可動方向と同方向のケース21内壁面に壁面支持体62A,62Cを設けている。また、ケース21の内底面にも裏面支持体63Bが設けられ、圧電素子61を支持している。圧電素子61の表面には駆動子2,2が二個設けられ、これら駆動子2,2がケース21の表面に設けられた開口部22から突出して、ケース21の上方にある可動体3に当接している。
裏面支持体63Bは、この二個の駆動子2,2が略同一圧力にて可動体3と当接するように押圧しており、これにより可動体3を安定して動作させることができる。
前記壁面支持体62A、62C及び裏面支持体63Bには、実施形態1と同様に導電部が設けられている。図13に示すように、ケース21の壁面内部に引出電極81,81を設けるとともにケース21の底面内部にも引出電極81を設けている。そして、各導電部82が圧電素子61の側周面に露出する各給電電極8と当接することによって、各導電部82を介して圧電素子61の各給電電極8と各引出電極81とを電気的に導通させている。
変形例1に係る超音波アクチュエータの動作については、前述の実施形成2に係る超音波アクチュエータと同様である。
−実施形態2の変形例2−
次に、実施形態2の変形例2について説明する。図14,15には実施形態2の変形例2を示す。
この変形例2に係る超音波アクチュエータは、圧電素子61をケース21内に配置し、この可動体3の可動方向と同方向のケース21内壁面に壁面支持体62A,62Cを設けている。また、ケース21の内底面にも裏面支持体63Bが設けられ、ケース21の張出部65にも表面支持体66A,66Bが設けられ、それぞれ圧電素子61を支持している。圧電素子61の表面には駆動子2,2が二個設けられ、これら駆動2,2がケース21の表面に設けられた開口部22から駆動子2,2が突出して、ケース21の上方にある可動体3に当接している。
裏面支持体63Bは、この二個の駆動子2,2が略同一圧力にて可動体3と当接するように押圧しており、これにより可動体3を安定して動作させることができる。
前記壁面支持体62A、62C及び裏面支持体63Bには、実施の形態1と同様に導電部を設けられている。図15に示すように、ケース21の壁面内部に引出電極81を設けるとともにケース21の底面内部にも引出電極81を設けている。そして、各導電部82が圧電素子61の側周面に露出する各給電電極8と当接することによって、各導電部2を介して圧電素子61の各給電電極8と各引出電極81とを電気的に導通させている。
その他、壁面支持体62A、62C及び裏面支持体63Bや引出電極81,81,…の材質や構成は、前述の実施形態2に係る超音波アクチュエータの構成と同様である。
変形例2に係る超音波アクチュエータの動作についても、前述の実施形態2に係る超音波アクチュエータと同様である。
《参考例》
前記実施形態1,2においては、圧電素子10、61を導電性ゴムで支持しているが、圧電素子10,61を弾性的に支持することだけを目的とすれば、図16〜18に示す構成であってもよい。図16に示す超音波アクチュエータは、実施形態2に係る超音波アクチュエータと基本的には同じ構成であるが、圧電素子61を支持する支持部52A,53A,54Aが導電部を含まない。つまり、支持部52A,53A,54Aは弾性体(具体的には、エラストマー、シリコーンゴム、板バネ等)で構成されているが、該弾性体は導電性ゴムではない。図17に示す超音波アクチュエータは、実施形態2の変形例1に係る超音波アクチュエータと基本的には同じ構成であるが、圧電素子61を支持する壁面支持体62A、62C及び裏面支持体63Bが導電部を含まない。つまり、壁面支持体62A、62C及び裏面支持体63Bは弾性体(具体的には、エラストマー、シリコーンゴム、板バネ等)で構成されているが、該弾性体は導電性ゴムではない。図18に示す超音波アクチュエータは、実施形態2に変形例2に係る超音波アクチュエータと基本的には同じ構成であるが、圧電素子61を支持する壁面支持体62A、62C及び裏面支持体63Bが導電部を含まない。つまり、壁面支持体62A、62C及び裏面支持体63Bは弾性体(具体的には、エラストマー、シリコーンゴム、板バネ等)で構成されているが、該弾性体は導電性ゴムではない。
前記の構成の場合、特に、シリコーンゴムを用いた場合は、支持部と圧電素子61との接触、支持部と支持体との接触がそれぞれ面接触になり、これにより安定して圧電素子61を支持することができ、さらに他のエラストラマーと比較して弾性の温度変化が少なく安定して支持できるという作用効果を有する。加えて、圧電素子61の振動に起因する音の発生を防止することができるという作用効果も有する。
このように少なくとも支持部に弾性体を用いることで、圧電素子61の振動が阻害されるのを低減し、その結果、超音波アクチュエータの効率を向上させることができるという作用効果を有する。特に、支持部52A,53A及び壁面支持体62A、62Cは圧電素子61のノード部ではない部位(非ノード部)を支持しているため弾性体を用いることによる伸縮振動の阻害低減の効果は大きいものである。
一方、第1、第2支持体6,7の支持部6A,6B,7A,7Bについては屈曲振動のノード部を、裏面支持体63Bについては伸縮振動及び屈曲振動のノード部を支持しているが、これら支持部6A,6B,7A,7B及び裏面支持体63Bを弾性体にすることで、しっかりと圧電素子に固定していた従来のものと比較して屈曲振動の阻害低減の効果を有するとともに、非ノード部となる伸縮振動の阻害低減の効果も有する。
特に、近年要望される超音波アクチュエータの小型化を考えた場合、圧電素子も小型化されるが、その際、製造上ノード部のみに支持体を接合することが精度上より難しくなる。しかし、支持部に弾性体を用いることでノード部から多少ずれたとしても振動の阻害を緩和できるため、製造においてより高い精度を必要としなくなり、小型の超音波アクチュエータを製造しやすいという作用効果を有する。
また、前記弾性体を実装する場合は、圧電素子と弾性体の密着性、支持体と弾性体の密着性のそれぞれを向上させるためこの弾性体を圧縮した状態で実装することが望ましい。
ここで、超音波アクチュエータは、可動体3を単に動かすだけでなく、可動体3を高い位置決め精度で位置決めしながら動かすことが要求される場合もある。このように、高い位置決め精度が要求される場合等には、圧電素子61の絶対的な位置、即ち、被実装体1に対する位置が精度良く制御可能であることが好ましい。図16〜18に示すように、参考例に係る超音波アクチュエータは、駆動子2,2が可動体3に当接しているため、駆動方向と直交する方向への圧電素子61の動きが可動体3により規制されている一方で、圧電素子61の駆動方向への動きは比較的自由である。つまり、圧電素子61の駆動方向について安定した支持が要求される。
そこで、該参考例においては、支持部52A,53Aにより圧電素子61を駆動方向における両側から支持するように構成している。こうすることで、例えば圧電素子61を支持部54Aのみで支持する構成等と比較して、圧電素子61を安定して支持することができる。
そして、このように、圧電素子61を駆動方向における両側から支持する構成においては、圧電素子61をその長手方向が駆動方向を向くように配置する場合には、圧電素子61の駆動方向における両端部は伸縮振動の非ノード部となるため、伸縮振動を阻害してしまう虞がある。そこで、該参考例においては、圧電素子61の駆動方向における両端を支持する支持部52A,53Aを弾性体で構成している。つまり、この参考例によれば、圧電素子61の駆動方向における両端部が振動の非ノード部であっても、該振動を阻害することなく、圧電素子61を安定して支持することができ、その結果、位置決め精度の高い超音波アクチュエータを実現することができる。
また、圧電素子61を支持する構成としては、本実施形態のように圧電素子61の側周面を支持するのではなく、圧電素子61を厚さ方向に貫通する棒部材を設けて該棒部材により圧電素子61を支持する構成もあるが、該棒部材により支持する構成と比較して、圧電素子61の厚さ方向の寸法を小さくして、コンパクト化を図ることができる。
また、圧電素子61の前面には給電電極8が設けられ、この給電電極8にはんだ5にてワイヤー4が接続されており、このワイヤー4を通じて圧電素子61の給電電極8に印加されることにより圧電素子10が印加電圧の周波数に応じて振動する。
具体的には、チタン酸ジルコン酸鉛系の圧電セラミック材料を圧電素子61に用いた場合、圧電素子の形状を長さ6mm、幅1.7mm、厚み1mmに作製し、その圧電素子61に図16に示したものと同様の電極配置にし、厚み方向に分極を掛けた場合、伸縮振動の1次モードの共振周波数、および屈曲振動の2次モードの共振周波数は、ほぼ一致し270kHz近傍になる。
そして、圧電素子61の背面のほぼ全面に形成された電極に接続されているワイヤー4gをグランドに接続し、電極8a,8cに接続されているワイヤー4aに270kHz、20Vrmsの正弦波の基準電圧を、電極8b,8dに接続されているワイヤー4bに基準電圧と同一周波数、同一電圧で位相差が90°または−90°の電圧を印加することで、圧電素子61に屈曲振動の2次モードと伸縮振動の1次モードが調和的に誘起され、図11に示すような形状の変化を順に起こし、振動子2,2に略楕円運動させることができた。
前記はんだ5が形成されている圧電素子61の部位は、伸縮振動および屈曲振動のノード部周辺であり、ワイヤー4を接続する部位としてこのノード部を使用することにより圧電素子61の振動におよぼす悪影響、すなわち、はんだ5形成による圧電素子61への不要な負荷をできるだけ抑制しようとするものである。
《その他の実施形態》
前記実施形態では、超音波アクチュエータの駆動力が付与されて駆動される可動体3は平板状であるが、これに限られるものではなく、可動体の構成としては任意の構成を採用することができる。例えば、図19に示すように、可動体は所定の軸X回りに回動可能な円板体31であり、超音波アクチュエータの駆動子2が該円板体31の側周面31aに当接するように構成されていてもよい。かかる構成の場合、超音波アクチュエータを駆動すると、駆動子2の概略楕円運動によって、該円板体31が所定の軸X回りに回動させられる。また、図20に示すように、可動体は所定の軸X回りに回動可能な円板体32であり、超音波アクチュエータの駆動子2が該円板体32の平面部32aに当接するように構成されていてもよい。かかる構成の場合、超音波アクチュエータを駆動すると、駆動子2の概略楕円運動によって、該円板体32が駆動子2と当接部における接線方向に駆動され、結果として該円板体32が所定の軸X回りに回動させられる。
また、前記実施形態では、振動モードは伸縮1次モードと屈曲2次モードで説明したが、その他の伸縮1次と屈曲4次、縦−捻りモードなどその他のモードでも構わない。
また、支持体、壁面支持体、裏面支持体すべてを弾性体としたが、少なくとも一つを弾性体にしてもよいし、環状の支持体一つのみを圧電素子の周囲に支持体を貫通するように設け、この支持体の圧電素子との接続近傍部のみを弾性体としても同様の効果を得ることができる。
また、前記実施形態では、圧電素子の前面、背面に給電電極8を形成する単板構成で説明したが、電極と圧電体を積層構造にする積層体の事例でも同様である。その場合は、複数の内部電極と接続され圧電素子の任意の面に形成される外部電極に圧電を印加する事により、駆動子に楕円運動を発生させることができる。
また、給電電極の構成は、最も単純な前面の4分割電極と、背面の全面電極の構成で説明したが、2分割電極や、5分割電極などその他の電極構成にした場合も、同様の効果を得ることができる。
また、圧電素子のみを用いて駆動子の楕円運動を誘起させた例を説明したが、圧電素子を他の物質に貼り付けたり、他の物質の中に入れたりした共振器を用いた場合も同様の効果を得ることができる。この場合、圧電素子を含む共振器がアクチュエータ本体を構成する。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明の超音波アクチュエータは、圧電素子の支持体に弾性体を用いるという特徴を有し、高効率化、小型化が可能なため、特に、高効率化、小型化が要求される電子機器等に有用である。
図1は、本発明の実施形態1に係る超音波アクチュエータの斜視図である。 図2は、超音波アクチュエータの断面図である。 図3の(a)〜(d)は、それぞれ実施形態1に係る超音波アクチュエータの圧電素子の動作を示す概念図である。 図4は、実施形態1の変形例1に係る超音波アクチュエータの分解斜視図である。 図5は、超音波アクチュエータの断面図である。 図6は、実施形態1の変形例2に係る超音波アクチュエータの分解斜視図である。 図7は、超音波アクチュエータの断面図である。 図8は、実施形態2に係る超音波アクチュエータの斜視図である。 図9は、超音波アクチュエータの分解斜視図である。 図10は、超音波アクチュエータの断面図である。 図11の(a)〜(d)は、それぞれ実施形態2に係る超音波アクチュエータの圧電素子の動作を示す概念図である。 図12は、実施形態2の変形例1に係る超音波アクチュエータの分解斜視図である。 図13は、超音波アクチュエータの断面図である。 図14は、実施形態2の変形例2に係る超音波アクチュエータの分解斜視図である。 図15は、超音波アクチュエータの断面図である。 図16は、参考例に係る超音波アクチュエータの断面図である。 図17は、別の参考例に係る超音波アクチュエータの断面図である。 図18は、さらに別の参考例に係る超音波アクチュエータの断面図である。 図19は、その他の実施形態に係る超音波アクチュエータの斜視図である。 図20は、別のその他の実施形態に係る超音波アクチュエータの斜視図である。 図21は、従来の超音波アクチュエータにおける圧電素子部の斜視図である。 図22は、従来の超音波アクチュエータの断面図である。 図23は、屈曲振動の2次モードの変位図である。 図24は、伸縮振動の1次モードの変位図である。 図25の(a)〜(d)は、それぞれ圧電素子の動作を説明する概念図である。
符号の説明
1 被実装体
2 駆動子
3 可動体
4,4a,4b,4g ワイヤー
5 はんだ
6,52 第1支持体
6A,6B,52A 第1支持体の支持部
7,53 第2支持体
7A,7B,53A 第2支持体の支持部
8,8a,8b,8c,8d 給電電極
9,54 第3支持体
9A,54A 第3支持体の支持部
10,61 圧電素子
11,81 引出電極
51,82 導電部

Claims (21)

  1. 圧電素子で構成、又は圧電素子を含んで構成され、振動方向が互いに異なる複数の振動を発生させるアクチュエータ本体と、
    前記アクチュエータ本体に設けられて該アクチュエータ本体の振動に従って動作することで所定の駆動方向への駆動力を出力する駆動子と、
    前記アクチュエータ本体に設けられて前記圧電素子と電気的に接続された給電電極と、
    前記給電電極と当接して前記アクチュエータ本体を該駆動方向における両側から弾性的に支持すると共に、該給電電極に給電するための給電端子となる支持給電部とを備える超音波アクチュエータ。
  2. 前記支持給電部は、導電性ゴムである請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  3. 前記アクチュエータ本体は、少なくとも屈曲振動と縦振動とを合成して発生させる請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  4. 前記駆動方向は、該アクチュエータ本体の縦振動の振動方向と同方向である請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  5. 前記支持給電部は、前記アクチュエータ本体の縦振動における非ノード部を支持する請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  6. 前記導電性ゴムは、圧縮された状態で実装されている請求項2記載の超音波アクチュエータ。
  7. 前記導電性ゴムは、母材がシリコーンゴムである請求項2記載の超音波アクチュエータ。
  8. 前記導電性ゴムは、その圧縮率が5〜40%の状態で実装されている請求項7記載の超音波アクチュエータ。
  9. 前記圧電素子に給電するための引出電極を有する支持体をさらに備え、
    前記支持給電部は、前記アクチュエータ本体を該支持体に対して弾性的に支持すると共に、該引出電極と前記給電電極とを電気的に導通させる請求項2記載の超音波アクチュエータ。
  10. 前記導電性ゴムは、金属線及び金属粒子の少なくとも一方を含んで構成されている請求項2記載の超音波アクチュエータ。
  11. 前記給電電極は、銀を主成分として構成されており、
    前記導電性ゴムは、銀を含んで構成されている請求項2記載の超音波アクチュエータ。
  12. 前記アクチュエータ本体における、前記駆動子が設けられた面と対向する対向面に当接して該アクチュエータ本体を支持する裏面支持部を設けた請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  13. 前記裏面支持体は、その少なくとも一部が弾性体で構成されている請求項12記載の超音波アクチュエータ。
  14. 前記裏面支持体は、前記弾性体が圧縮された状態で実装されている請求項13記載の超音波アクチュエータ。
  15. 前記駆動子は、前記アクチュエータ本体の同一面に複数設けられており、
    前記裏面支持部は、複数の該駆動子の重心位置を前記対向面に投影した位置に設けられている請求項14記載の超音波アクチュエータ。
  16. 前記弾性体は、シリコーンゴムである請求項13記載の超音波アクチュエータ。
  17. 前記対向面に設けられ前記圧電素子と電気的に接続された対向面給電電極をさらに備え、
    前記弾性体は、該対向面給電電極に給電するための給電端子となる導電性ゴムである請求項13記載の超音波アクチュエータ。
  18. 前記導電性ゴムは、母材がシリコーンゴムであり、その圧縮率が5〜40%で実装されている請求項17記載の超音波アクチュエータ。
  19. 前記圧電素子に給電するための引出電極を有する支持体をさらに備え、
    前記裏面支持体は、該対向面給電電極と当接して前記アクチュエータ本体を該支持体に対して弾性的に支持すると共に、該引出電極と該対向面給電電極とを電気的に導通させる請求項17記載の超音波アクチュエータ。
  20. 前記導電性ゴムは、金属線及び金属粒子の少なくとも一方を含んで構成されている請求項17記載の超音波アクチュエータ。
  21. 前記対向面給電電極は、銀を主成分として構成されており、
    前記導電性ゴムは、銀を含んで構成されている請求項17記載の超音波アクチュエータ。
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