JP4032925B2 - コネクタ - Google Patents

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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/40Securing contact members in or to a base or case; Insulating of contact members
    • H01R13/42Securing in a demountable manner
    • H01R13/436Securing a plurality of contact members by one locking piece or operation
    • H01R13/4361Insertion of locking piece perpendicular to direction of contact insertion
    • H01R13/4362Insertion of locking piece perpendicular to direction of contact insertion comprising a temporary and a final locking position

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  • Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハウジングに挿入した端子金具を抜け止めする機能を備えたコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハウジングに形成したキャビティに雌端子金具を挿入し、キャビティ内に形成したランスにより端子金具を抜け止めするコネクタでは、ハウジングの前端面に、雄端子金具のタブを挿入させる挿入口と、ランスを金型成型するための型抜き空間が互いに上下に連通して形成される(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
通常の大きさのコネクタの場合、挿入口の開口幅に比べて型抜き空間の開口幅が狭いことから、この開口幅の寸法差を利用して、挿入口の上縁又は下縁には、タブを挿入口へ誘い込むためのテーパ状のガイド面を形成することができる。
ところが、小型化を図ったコネクタでは、雌端子金具及びキャビティの幅は狭くなるものの、ランスに関しては強度確保のために幅広のままにしておく必要があるため、型抜き空間の開口幅が挿入口の幅と同じかそれよりも大きくなる場合がある。この場合、挿入口における型抜き空間側の開口縁には、テーパ状のガイド面を形成することができず、そのため、タブがキャビティではなくて型抜き空間へ挿入してしまうことが懸念される。
【0004】
そこで、その解決手段としては、ハウジングに対して端子金具の挿入方向と直交する方向に組み付けられることで端子金具を抜け止めするリテーナを利用することが考えられる(リテーナを備えたコネクタの例としては、特許文献2を参照)。即ち、このリテーナに、ハウジングの前端面に沿う形態の前面壁を形成し、この前面壁に、ハウジングの挿入口と対応する貫通孔を形成するとともに、その貫通孔の開口縁にテーパ状のガイド面を形成するのである。これにより、型抜き空間と対応する領域にもテーパ状のガイド面を配することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−141972号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平4−137474号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、端子金具の挿入方向と直交する方向に組み付けられるリテーナは、ハウジングの前後方向におけるほぼ中央位置に形成した取付孔内に収容されるようになっている。つまり、上記のようにハウジングの前端面に沿う形態の前面壁が形成されたリテーナの場合、リテーナ本体と前面壁とが前後方向に離間した配置となるため、前面壁をリテーナ本体に支持するための支持手段が必要となる。
【0008】
この支持手段としては、リテーナの左右両外壁面を前方へ延長させた形態の支持部を形成し、その両支持部の前端縁において前面壁の両側縁を支持する構造が考えられる。しかしこの支持構造では、前面壁がその左右両側縁で支持されているだけなので、前面壁が前後方向へ湾曲するように変形する虞がある。
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、リテーナに設けた前面壁の変形を防止することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ハウジング内にはキャビティが形成され、前記ハウジングの前端面には、雄端子金具のタブを前記キャビティ内に挿入させるための挿入口が開口され、前記ハウジングには、前記キャビティに挿入された前記雌端子金具に係止することでその雌端子金具を抜止めするリテーナが組み付けられ、このリテーナは、前記端子金具との係止部を有するリテーナ本体と、このリテーナ本体の左右両外側壁から前方へ延出する一対の支持部と、この両支持部の前端縁の間に差し渡されるとともに前記ハウジングの前端面に沿って位置するように支持された前面壁と、この前面壁に前記挿入口と対応するように形成された貫通孔とを備えており、前記前面壁には、その壁面とほぼ直交する方向へ突出するとともに左右方向へ延びた形態の補強部が形成され、さらに、前記ハウジングの外壁に沿って配置された前記キャビティには、前記雌端子金具に係止することでその雌端子金具を抜止するランスが、前記外壁とは反対側に位置するように形成されており、前記外壁には、その前端部外面側を切欠した形態の切欠部が形成され、この切欠部に前記補強部が収容される構成とした。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記補強部の左右両側縁のうち少なくとも一方が前記支持部に連なっている構成とした。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記前面壁と前記補強部とが連なる角隅部には、前記前面壁及び前記補強部の厚さが部分的に増すような形態であって左右方向に延びる膨出部が形成されている構成とした。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記ハウジングには、前記膨出部を収容可能な収容部が前記キャビティの前端部に連通する形態で形成され、前記キャビティに挿入された前記雌端子金具が、前記収容部に収容された前記膨出部に突き当たることで前止まりされる構成とした。
【0012】
【発明の作用及び効果】
[請求項1の発明]
前面壁は、両支持部の前端縁において支持された構造であるため、前後に湾曲するような変形を来たすことが懸念される。しかし本発明では、前面壁に、その壁面とほぼ直交するとともに左右方向へ延びた形態の補強部を形成したので、前面壁が前後方向へ湾曲することが防止される。
また、ハウジングの外壁に形成した切欠部に補強部を収容するようにしたので、補強部をハウジングの外面から突出させずに済む。また、切欠部が形成されている下段のキャビティにおいては、ランスが切欠部とは反対側に位置しているので、切欠部に嵌合した補強部がランスと干渉する虞はない。
[請求項2の発明]
補強部の側縁が支持部に連なっているので、補強部の変位が規制され、ひいては、前面壁の変形をより確実に防止することができる。
【0013】
[請求項3の発明]
前面壁と補強部とが連なる角隅部には、双方の厚さを部分的に増す形態の膨出部が形成されているので、前面壁と補強部の曲げ強度が向上する。
[請求項4の発明]
雌端子金具を前止まりする膨出部と、雌端子金具を抜止めする係止部とは、共に、リテーナに形成されているので、両者の前後方向の間隔は常に一定となる。したがって、寸法公差などのためにハウジングに対してリテーナが前後方向にガタ付くことがあっても、膨出部で前止まりされている雌端子金具がリテーナに対して前後にガタ付きを生じる虞はない。
【0015】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図14を参照して説明する。
本実施形態のコネクタは、ハウジング10とリテーナ40と雌端子金具30とを備えて構成される。尚、以下の説明において上下方向は、図1〜図3を基準とし、前後方向については、図2における左側を前側ということにする。
【0016】
ハウジング10の内部には、上下2段に分かれると共に、各段において左右方向に一定ピッチで同数ずつ整列された複数のキャビティ11が形成されている。これらのキャビティ11は、前後方向に細長く、ハウジング10の前端面と後端面とに開口されている。また、上段の各キャビティ11と下段の各キャビティ11とは互いに上下に対応するように配置されている。
キャビティ11の天井壁の前端部は、前方へ片持ち状に延出した形態のランス12となっている。下段のキャビティ11のランス12の上面は、上段のキャビティ11内に臨んでいる。各ランス12の前方には、ランス12を金型成型するのに伴って形成された型抜き空間13がハウジング10の前端面に開放された形態で存在している。ハウジング10の前端面には、雄端子金具のタブ(図示せず)を前方からキャビティ11内に挿入させるための方形の挿入口14が開口されている。挿入口14は、型抜き空間13及びキャビティ11よりも幅狭とされているとともに、キャビティ11の下面壁よりも上方に位置している。各挿入口14は、夫々、その上方に位置する型抜き空間13に連通している。
【0017】
ハウジング10の前端面には、上段のキャビティ11の挿入口14の開口縁のうち下縁に沿うように、ハウジング側ガイド部15が突出して形成されている。このハウジング側ガイド部15には、挿入口14の下縁から前方へ下り勾配で延出するガイド面15Aが形成されている。また、ハウジング側ガイド部15には、ガイド面15Aとは反対側に位置し、下段の型抜き空間13の開口縁のうち上縁に向かって後方へ下り勾配で延出する誘導面15Bが形成されている。さらに、ハウジング側ガイド部15の左右両側面は、正面からみると、左右方向において挿入口14の開口縁の左右両側縁と同じ位置にあり、このハウジング10側ガイド面の左右両側面は、平坦状をなす案内面16となっている。
【0018】
ハウジング10の前端面の下端縁部には、その左右方向における全領域に亘る細長い収容部17が形成されている。この収容部17は下段のキャビティ11の挿入口14の下縁に連通し、前後方向における収容部17の奥端面の位置はキャビティ11の前面壁46(雌端子金具30が前止まりされる壁面)と同じ位置とされている。つまり、収容部17を形成したことにより、下段のキャビティ11の略下半分領域はハウジング10の前端面側へ露出した状態となっている。
【0019】
ハウジング10の下面壁18(本発明の構成要件である外壁)は、下段のキャビティ11の下面壁を兼ねており、この下面壁18にはその前端部を切欠した形態の切欠部19が形成されている。この切欠部19はハウジング10の前端面まで開放され、上記収容部17に連通している。尚、下段のキャビティ11においては、下面壁とランス12とは上下反対側の面に位置している。
ハウジング10の左右両外側面には、浅く凹ませた形態の取付け凹部20が、ハウジング10の前端面側及び下面側へ開放された形態で形成されている。取付け凹部20には、上下一対の係止突起21が形成されている。
【0020】
ハウジング10には、その下面側及び取付け凹部20に開放された取付け空間22が形成されている。この取付け空間22は後述するリテーナ40を収容させるためのものであり、下段のキャビティ11を上下に貫通するとともに、上段のキャビティ11内に連通している。
雌端子金具30は、前端部に角筒部31を有すると共に、後端部に電線圧着部32を有し、角筒部31の上面にはランス12が係止する一次抜止部33が形成され、角筒部31の後端下縁部にはリテーナ40が係止する二次抜止部34が形成され、電線圧着部32には電線35が圧着により接続されている。
【0021】
リテーナ40は、取付け空間22に収容される左右方向に細長いリテーナ本体41を有し、このリテーナ本体41には、下段の各キャビティ11と対応する方形の端子挿通孔42が形成され、各端子挿通孔42の下面には、下段のキャビティ11内に挿入された雌端子金具30に係止される係止部43が形成され、リテーナ本体41の上面には、上段のキャビティ11内に挿入された雌端子金具30に係止される係止部43が形成されている。
【0022】
リテーナ40には、リテーナ本体41の左右両側壁を前後両方向及び上方へ面一状に壁状(平板状)に延出した形態の支持部44が左右一対形成されている。この支持部44の内側面には、ハウジング10の係止突起21に係止可能な係止突部45が形成されている。リテーナ本体41の大部分を取付け空間22内に収容するとともに、両支持部44を取付け凹部20に嵌合させ、係止突部45を両係止突起21の間に係止させるようにハウジング10に組み付けた状態では、リテーナ40は、キャビティ11に対する雌端子金具30の挿入・抜取りを許容する仮係止位置に保持される(図4〜図6を参照)。
【0023】
各キャビティ11に雌端子金具30を挿入した後、リテーナ40を本係止位置まで押し上げると、リテーナ本体41が取付け空間22内に完全に収容され、各係止部43が雌端子金具30の二次抜止部34に対して後方から当接し、もって、雌端子金具30が抜け止めされる。このとき、支持部44が取付け凹部20の上端縁に下から当接するとともに係止突部45が上側の係止突起21に対して上から係止することにより、リテーナ40は本係止位置に保持される(図1〜図3を参照)。
【0024】
左右一対の支持部44の前端縁同士の間には、正面からみて方形をなす前面壁46が差し渡されている。前面壁46は、ハウジング10の前端面にほぼ密着するように平板状をなし、リテーナ40が仮係止位置との本係止位置との間で上下移動する際には、前面壁46がハウジング10の前端面に摺接する。前面壁46には、リテーナ40が本係止位置にあるときに各挿入口14と対応(整合)する方形の貫通孔47が形成されている。また、前面壁46には、リテーナ40が仮係止位置(本係止位置よりも下方の位置)にあるときに下段のキャビティ11の型抜き空間13と対応する方形の治具差込み口48が貫通して形成されている。この治具差込み口48の開口幅は貫通孔47と同じ寸法であり、この治具差込み口48は上段のキャビティ11と対応する貫通孔47に連通している。この上段のキャビティ11と対応する貫通孔47の周縁部には、その貫通孔47の開口縁のうち治具差込み口48に連通する下縁を除く3つの縁部に沿ってテーパ状のリテーナ側ガイド部49が形成されている。また、治具差込み口48の左右両内側面は、上記ハウジング10のハウジング側ガイド部15の案内面16と摺接する平坦状の案内面50となっている。尚、下段のキャビティ11と対応する貫通孔47の開口縁には、4つの縁部全てにリテーナ側ガイド部51が形成されている。
【0025】
前面壁46の下端縁には、その左右方向全領域に亘って後方へ水平板状に延出する補強壁52(本発明の構成要件である補強部)が形成されている。この補強壁52は、前面壁46に対してほぼ直角に突出し、また、その左右両端は支持部44の下縁に連なっている。リテーナ40が本係止位置にある状態では、補強壁52はハウジング10の切欠部19に対してその内部に収容されるように嵌合され、この状態では補強壁52の下面がハウジング10の下面壁18の下面に対して面一状をなすとともに、補強壁52の前端部上面が下段のキャビティ11の前端部に下から臨む、換言すると、補強壁52の前端部上面はキャビティ11の下面壁18の一部を構成する。
【0026】
さらに、前面壁46と補強壁52とが直角に連なる内側の角隅部には、左右方向における全長に亘り、前面壁46及び補強壁52の厚さを増すような形態の膨出部53が形成されている。この膨出部53は、前面壁46から後方へ突出するとともに補強壁52から上方へ突出している。リテーナ40が本係止位置にある状態では、膨出部53がハウジング10の収容部17に対して収容されるように嵌合され、膨出部53の後面が下段のキャビティ11に対して前方から臨む。換言すると、膨出部53はキャビティ11の前面壁46の一部を構成する。
【0027】
次に、本実施形態の作用を説明する。
コネクタの組付けに際しては、まず、ハウジング10に対してリテーナ40を仮係止位置に組み付ける。組付けはリテーナ40を下方からハウジング10に接近させ、支持部44を取付け凹部20に嵌合させるとともにリテーナ本体41を取付け空間22に嵌入し、さらに、前面壁46をハウジング10の前端面に摺接させる。そして、前面壁46の上端部がハウジング側ガイド部15に乗りあがることによって前方へ僅かな弾性変形する状態(図7を参照)を経た後、リテーナ40は仮係止位置に組み付けられる。
【0028】
この状態では、ハウジング10の各挿入口14がリテーナ40の前面壁46によって塞がれ、また、上段の型抜き空間13が前面壁46の上端縁よりも上方に位置するために外部へ開放されるとともに、下段の型抜き空間13が上段側の貫通孔47に連通している治具差込み口48を介して外部へ開放されている。また、上段側の貫通孔47がハウジング側ガイド部15と嵌合する。
このようにリテーナ40を仮係止位置に保持した状態で、各キャビティ11に雌端子金具30を挿入する。挿入された雌端子金具30は、一次抜止部33にランス12が係止することによって抜止めされる。
【0029】
全ての雌端子金具30の挿入が完了したらリテーナ40を本係止位置へ移動させる。この移動に伴ない、前面壁46がハウジング10の前端面に沿ってスライドする。このとき、ハウジング側ガイド部15の案内面16と治具差込み口48の案内面50とが摺接することにより前面壁46がガイドされる。リテーナ40が本係止位置に達すると、リテーナ40の貫通孔47が挿入口14に整合し、上段の型抜き空間13が前面壁46の上端縁部によって塞がれると共に、下段の型抜き空間13が、前面壁46のうち治具差込み口48と下段の貫通孔47との間の部分によって塞がれる。
【0030】
また、ハウジング10の切欠部19に補強壁52が嵌合されることにより、下方へ開放されている下段のキャビティ11の前端部が塞がれるとともに、膨出部53が収容部17に嵌合されることにより下段のキャビティ11に挿入されている雌端子金具30の前端面が膨出部53によって前止まりされる。さらに、リテーナ40の係止部43が雌端子金具30の二次抜止部34に係止する。以上により、雌端子金具30は、ランス12とリテーナ40との二重係止によって確実に抜止めされる。
【0031】
リテーナ40が本係止された状態では、上段の貫通孔47の開口縁のうち、上縁と左右両側縁にはリテーナ側ガイド部49が形成され、残りの下縁にはハウジング側ガイド部15が位置している。つまり、上段の貫通孔47の開口縁にはその全周に亘ってテーパ状のガイド部が形成される。したがって、雄端子金具のタブがキャビティ11内に差し込まれる際に上下左右のいずれの方向へ位置ずれしても、そのタブをこれらのガイド部15,49に摺接させることによって中央へ誘い込み、タブは位置ずれを矯正されて貫通孔47及び挿入口14へ確実に誘導される。尚、下段の貫通孔47についてはその全周に亘ってリテーナ側ガイド部51が形成されている。
【0032】
また、雌端子金具30を抜き取る際には、まず、リテーナ40を仮係止位置へ移動させることにより、係止部43を雌端子金具30の二次抜止部34から解離させてリテーナ40による雌端子金具30の抜止めを解除する。リテーナ40の移動により、型抜き空間13は治具差込み口48を介して前方へ開放される。そして、治具差込み口48に細長い治具(図示せず)を差し込み、その治具でランス12を上方、即ち一次抜止部33から解離させる方向へ弾性撓みさせてランス12による抜止めを解除する。あとは、この状態を保ったままで雌端子金具30を後方へ抜き取ればよい。
【0033】
上述のように本実施形態では、前面壁46は、両支持部44の前端縁において支持された構造であるため、前後に湾曲するような変形を来たすことが懸念されるが、本実施形態では、前面壁46に、その壁面とほぼ直交するとともに左右方向へ延びた形態の補強壁52を形成したので、前面壁46が前後方向へ湾曲することが防止される。
また、補強壁52の左右両側縁は支持部44に連なっているので、補強壁52の変位が規制され、ひいては、前面壁46の変形をより確実に防止することができる。
【0034】
また、ハウジング10の下面壁18に形成した切欠部19に補強壁52を収容するようにしたので、リテーナ40が本係止された状態のときに補強壁52がハウジング10の外面から突出せずに済む。
また、切欠部19が形成されている下段のキャビティ11においては、ランス12が切欠部19とは反対側(上側)に位置しているので、切欠部19に嵌合した補強壁52がランス12と干渉する虞はない。
【0035】
また、前面壁46と補強壁52とが連なる角隅部には、両者46,52の厚さを部分的に増す形態の膨出部53が形成されているので、前面壁46と補強壁52の曲げ強度が高い。
また、下段のキャビティ11に挿入された雌端子金具30を前止まりする膨出部53と、雌端子金具30を抜止めする係止部43とは、共に、リテーナ40に形成されているので、両者43,53の前後方向の間隔は常に一定となる。したがって、寸法公差などのためにハウジング10に対してリテーナ40が前後方向にガタ付くことがあっても、膨出部53で前止まりされている雌端子金具30がリテーナ40に対して前後にガタ付きを生じる虞はない。
【0036】
また、前面壁46には、リテーナ40が本係止位置にある状態で上段の挿入口14と対応する貫通孔47と、リテーナ40が仮係止位置にある状態で下段の型抜き空間13と対応する治具差込み口48とが互いに連通した形態で形成されているのであるが、上段の貫通孔47の開口縁には、リテーナ側ガイド部49とハウジング側ガイド部15とによって全周に亘るテーパ状のガイド面が形成され、これにより、雄端子金具のタブを確実に挿入口14へ誘導することができる。
【0037】
また、ハウジング側ガイド部15と治具差込み口48の開口縁には、互いに摺接可能であり、且つリテーナ40の変位に伴なう前面壁46のスライド方向と平行をなす案内面16,50が設けらているので、この案内面16,50同士が摺接することにより、前面壁46は所定の経路に沿って移動することができる。
また、ハウジング側ガイド部15における上段の挿入口14と反対側の面は、隣接する下段側のキャビティ11用の治具差込み口48の開口縁に臨むテーパ状の誘導面15Bとされているので、治具を治具差込み口48へ確実に差し込むことができる。
【0038】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では補強部の左右両側縁を支持部に連なる形態としたが、本発明によれば、補強部の左右両側縁のうち少なくとも一方を支持部から分離させた形態としてもよい。
【0039】
(2)上記実施形態では補強部がキャビティの外壁の一部を兼ねる構成としたが、本発明によれば、補強部がキャビティの外壁の外面に重なる形態としてもよい。
(3)上記実施形態ではハウジングの外壁の切欠部がキャビティ内に連通する窓孔とされているが、本発明によれば、切欠部はキャビティに連通しない凹部状とすることもできる。
(4)上記実施形態では補強部の外面がハウジングの外面と面一状をなすようにしたが、本発明によれば、補強部の外面とハウジングの外面との間で段差が生じるような形態としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1においてリテーナが本係止された状態をあらわす正面図
【図2】リテーナが本係止された状態の断面図
【図3】(a)リテーナが本係止された状態の部分拡大正面図
(b)リテーナが本係止された状態の部分拡大断面図
【図4】リテーナが仮係止された状態をあらわす正面図
【図5】リテーナが仮係止された状態の断面図
【図6】(a)リテーナが仮係止された状態の部分拡大正面図
(b)リテーナが仮係止された状態の部分拡大断面図
【図7】リテーナをハウジングに組み付ける途中の状態をあらわす断面図
【図8】ハウジングの正面図
【図9】ハウジングの側面図
【図10】リテーナの正面図
【図11】リテーナの背面図
【図12】リテーナの平面図
【図13】リテーナの断面図
【図14】リテーナの底面図
【符号の説明】
10…ハウジング
11…キャビティ
12…ランス
14…挿入口
17…収容部
18…下面壁(ハウジングの外壁)
19…切欠部
30…雌端子金具
40…リテーナ
41…リテーナ本体
44…支持部
46…前面壁
47…貫通孔
52…補強壁(補強部)
53…膨出部

Claims (4)

  1. ハウジング内にはキャビティが形成され、前記ハウジングの前端面には、雄端子金具のタブを前記キャビティ内に挿入させるための挿入口が開口され、
    前記ハウジングには、前記キャビティに挿入された前記雌端子金具に係止することでその雌端子金具を抜止めするリテーナが組み付けられ、
    このリテーナは、前記端子金具との係止部を有するリテーナ本体と、このリテーナ本体の左右両外側壁から前方へ延出する一対の支持部と、この両支持部の前端縁の間に差し渡されるとともに前記ハウジングの前端面に沿って位置するように支持された前面壁と、この前面壁に前記挿入口と対応するように形成された貫通孔とを備えており、
    前記前面壁には、その壁面とほぼ直交する方向へ突出するとともに左右方向へ延びた形態の補強部が形成され、
    さらに、前記ハウジングの外壁に沿って配置された前記キャビティには、前記雌端子金具に係止することでその雌端子金具を抜止するランスが、前記外壁とは反対側に位置するように形成されており、
    前記外壁には、その前端部外面側を切欠した形態の切欠部が形成され、
    この切欠部に前記補強部が収容される構成としたことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記補強部の左右両側縁のうち少なくとも一方が前記支持部に連なっていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記前面壁と前記補強部とが連なる角隅部には、前記前面壁及び前記補強部の厚さが部分的に増すような形態であって左右方向に延びる膨出部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記ハウジングには、前記膨出部を収容可能な収容部が前記キャビティの前端部に連通する形態で形成され、
    前記キャビティに挿入された前記雌端子金具が、前記収容部に収容された前記膨出部に突き当たることで前止まりされる構成としたことを特徴とする請求項3記載のコネクタ。
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