JP4025892B2 - ジェル状の塗装面の撥水性つや出し剤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はジェル状の塗装面の撥水性つや出し剤であり、車両の塗装面の汚れを取りのぞき、更には塗装面が、本来の美しい状態で保たれる様に保護できる被膜を形成する撥水性つや出し剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
車両の塗膜は通常自然界にあっては、ほこり、砂じん、土や泥、排気ガス、タイヤの摩耗ミスト、アスファルトやピッチ、工場排煙、工事現場や農場からの飛散ミスト、酸性雨の成分などにより、たいへん汚れ易い状況にある。そして、これらは水洗いや簡単な洗浄ではなかなか落ちにくい程に強固に付着しているものである。やがては、これらは車両の塗膜の美感を損うだけでなく、塗膜の劣化を進める大敵ともなる。そこで、塗膜の劣化を防ぎ、美感を保持するためにクリーナーワックスをはじめとするカーワックス類が必要となる。
【0003】
これらカーワックス類は、塗装面上の汚れを取りのぞき、更には塗装面に撥水性、光沢性、滑り性のある被膜を形成して、塗膜の美感と劣化を守りふせいでいる。
【0004】
一般にカーワックス類は固形ワックス、半ネリ状ワックス、液体ワックスの3種に分類される。当然のことながら、流動性のないものは固形ワックスと半ネリ状ワックスである。固形ワックスとは、カルナバロウで代表される様なロウ成分と、シリコーンオイル、石油系溶剤を混合し、加熱して均一に溶解させ、その後冷却して固化させたものであり、半ネリ状ワックスとは、ロウ成分と石油系溶剤を混合し、加熱し、その後水と界面活性剤とシリコーンオイルを撹拌下添加して、冷却後ペースト化したものである。
【0005】
上記カーワックスの使用方法としては一般的には、ウレタンのスポンジで車両の塗装面にうすくムラなくぬりのばし、乾燥させ、石油系溶剤又は水が蒸発した後、ウエスで拭き取るのが一般的である。ここで、使用感という点からはペースト状の半ネリ状のワックスが最も良好である。固形ワックスは硬くてウレタンのスポンジで取りにくく、また車両の塗装面にうすくムラなくぬりのばすことも難しい。逆に液体ワックスは粘度が低い為、ウレタンのスポンジの気泡中にしみ込んでしまったり、スポンジに付ける際、まわりに飛び散ったりしてしまう。よって使用感という点ではペースト状のワックスが最も使いやすい。
【0006】
またペースト状のワックスは、形状をペースト状に保つための固形分が最低でも1%以上、多い時では5%前後必要である。そのため使用方法としては、ウレタンのスポンジで車両の塗装面にぬりのばして、石油系溶剤または水を十分に蒸発させた後、ウエスで不用になったワックス分を拭き取らなければならなく、ワックスがけするのに多くの時間が必要であった。その為、塗り込むだけでワックスがけが完了する簡便なカーワックスが必要となる。塗り込むだけで完了さすには、どうしても多量の形状保持剤は不必要となり、形状保持剤を減らさなくてはならない。
【0007】
その他、ペースト状ワックス、固形ワックス、液体ワックス、どれにでも共通ていえることであるがその成分として、石油系溶剤を使用している。一般的に石油系溶剤とは、ミネラルスピリットに代表される脂肪族炭化水素系溶剤であるが、人体に対する影響および近年のVOC(揮発性有機化合物)規制問題および臭いの問題を考えると、出来るだけ使用しない方向へ進んだ方がよい。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は上記の課題、即ち使用感の良いペースト状、クリーム状、ジェル状の形態をもつワックスで、形状保持の為の固形分を減らし、ワックスがけ時の乾燥工程や、余分なワックスの拭き取り工程のいらない、石油系溶剤を含まない、車両の塗装面つや出し剤の研究を行なった。
【0009】
鋭意研究、検討の結果上記課題を解決する本発明を完成させたもので本発明は、形状保持剤としてポリアクリノレ酸を0.1〜0.9重量%及びつや出し剤を含有し、前記つや出し剤の有効成分として、ワックス類、シリコーンオイル類、微粒子パウダー類及び樹脂類を含有することを特徴とするジェル状の塗装面の撥水性つや出し剤である。
【0010】
ポリアクリル酸は、カルボキシビニルポリマーであり、水との親和性が高く、無機あるいは有機のアルカリで中和することにより降伏値の高いチキソトロピックなジェル状の高粘度体を得ることができるものであり、そのジェル状物は半ネリ状ワックスの形状と似たものとなる。溶媒としても、水、アルコール類、グリコール類などが使用でき、石油系溶剤を使用することなしに増粘さすことができる。
【0011】
水溶性のゲル化剤としては、他にでん粉、アラビアガム、寒天、グアーガム、ゼラチン、アルギン酸、ポリアクリルアミド、ビーガム、ベントナイト、メチル化セルロースなどが上げられるが、どれも少量で十分な粘度を出すことができないので不適であり、ポリアクリル酸のみが少量で十分な粘度を出すことが出来、拭き取り不要の塗り込むだけでワックスがけが可能となる。
【0012】
ポリアクリル酸の濃度は0.1〜0.9重量%が好ましく、特には0.25重量%から0.7重量%が好ましい。0.1重量%未満だと、アルカリで中和しても十分なジェル状ペースト物とはならずに流れてしまう。また、0.9重量%より多く使用すると、ワックスがけ時にポリアクリル酸が塗面に付着してこびりついてしまって、拭き取りのいらない塗り込むだけの塗装面つや出し剤にならない。ポリアクリル酸としては0.5重量%ポリアクリル酸水溶液のNaOH中和液の粘度が8000cps(25℃)以上であるポリアクリル酸が好ましく、粘度はB8H型回転粘度計20rpmによる。
【0013】
本発明で使用するジェル状の塗面つや出し剤の有効成分の1つであるワックス類としては、ワックスエマルジョンが好ましい。ワックスエマルジョンとしては、カルナバワックスのエマルジョン、パラフィンワックスのエマルジョン、モンタンワックスのエマルジョン、ポリエチレンワックスのエマルジョン、合成炭化水素系ワックスのエマルジョン、キャンデリラワックスのエマルジョン、ミツロウワックスのエマルジョン、木ロウワックスのエマルジョン、セラックロウのエマルジョン、マイクロクリスタリンワックスのエマルジョンなどが上げられ、単独で使用することも出来るが2種以上を組み合わせても問題はない。好ましくは撥水性能のよい、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、合成炭化水素系ワックスのエマルジョン化された物を使用することが望ましい。
【0014】
使用量としてはエマルジョン化される前の純ワックス固形分として、0.1重量%から5重量%が好ましく、特には0.25重量%から3重量%が好ましい。0.1重量%未満であると十分な均一な膜が車両塗装表面に形成することができなく、十分な撥水効果が得られないばかりか、十分なつやも得られない。逆に、5重量%を越えてしまうと車両塗装表面に付着してしまい、拭き取りのいらない塗り込むだけの塗装面つや出し剤にはならなくなってしまう。
【0015】
また、本発明で使用するシリコーンオイル類としてはシリコーンオイルエマルジョンを使用することが好ましい。そのエマルジョンとしてはジメチルシリコーンオイルのエマルジョン、アルキル変性シリコーンオイルのエマルジョン、ポリエーテル変性シリコーンオイルのエマルジョン、アルコール変性シリコーンオイルのエマルジョン、フッ素変性シリコーンオイルのエマルジョン、アミノ変性シリコーンオイルのエマルジョン、メルカプト変性シリコーンオイルのエマルジョン、エポキシ変性シリコーンオイルのエマルジョン、カルボキシ変性シリコーンオイルのエマルジョン、高級脂肪酸変性シリコーンオイルのエマルジョン、カルナバ変性シリコーンオイルのエマルジョン、アミド変性シリコーンオイルのエマルジョン等が上げられる。これらは単独で使用することも出来るが、2種以上を組み合わせて使用しても問題ない。
【0016】
使用量としてはエマルジョン化される前の純シリコーンオイル分として、0.2重量%から6重量%が好ましく、特には0.4重量%から4重量%が好ましい。0.2重量%未満であると車両塗装面上に有効成分を均一に塗布できなくなったり、ワックス、樹脂が、こびりついてしまう。また逆に、6重量%より多くなると、オイル分がだぶついてしまい塗装面に残り、ぎらついてしまい美しい仕上がりにならない。
【0017】
本発明中の微粒子パウダーとしては、微粒子であるならば無機、有機に関わらずクリーナー剤または均一な被膜づくりのために必要である。かかる粉体としはカオリン、タルク、硅石、硅藻土、パーライト、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硅酸ジルコニウム、ダイヤモンドパウダー、ガラスパウダー、PTFE樹脂パウダー、シリコーンパウダー、ナイロンパウダー等が上げられる。これらは単独で使用する事も出来るが2種以上を組合わせて使用してもよい。
【0018】
これらのパウダーの粒径は0.5〜5μmでなくてはならない。0.5μm未満であるとクリーナー効果がなく、逆に5μmより大きいと塗り込み時に微粒子が残ってしまい白く塗装面上に浮き出たり、塗装面を研磨によりいためてしまう。使用量としては0.05〜3重量%が好ましく、特には0.1重量%から1.5重量%が好ましい。0.05重量%より少ないとクリーナー効果がなかったり均一な被膜を形成するための効果がない。また逆に3重量%を越えてしまうと、塗り込み時に微粒子が残ってしまい白く塗装面上に浮き出たり、ワックス分またはシリコーンオイル分を吸着したりして均一な被膜を形成することができなくなる。
【0019】
本発明中の樹脂については撥水持続性能の向上のために添加する。かかる樹脂として石油樹脂のエマルジョンおよびシリコーン樹脂のエマルジョンおよびアクリル樹脂のエマルジョン、フッ素樹脂のエマルジョンが特に好ましいが、これらに限定するものではない。これらの樹脂は単独で使用することもできるが、2種以上組み合わせて使用することもできる。使用量は樹脂純分として0.03重量%から5重量%が好ましく、より好ましくは0.03重量%から3重量%が好ましい。0.03重量%未満であると樹脂としての性能が得られなく、撥水持続性能の向上にならない。また逆に5重量%より多く使用すると樹脂の定着作用でワックス類またはパウダー類を固着してしまい、きれいな面が出ない。
【0020】
本発明品において、上記必須成分の他に防腐剤、可塑剤、紫外線吸収剤、洗浄剤、キレート剤なども必要に応じて添加することができる。以下に実施例、比較例をあげて本発明を詳細に説明する。
【0021】
次に実施例、比較例で使用した成分を簡単に述べる。
・エマスター0001 日本精蝋(株)、マイクロクリスタリンワックスをベースとするワックスエマルジョン、アニオン乳化物、40%濃度
・エマスター0164 日本精蝋(株)、カルナバワックスをベースとするワックスエマルジョン、ノニオン乳化物、30%濃度
・エマスター0136 日本精蝋(株)、パラフィンワックスをベースとするワックスエマルジョン、ノニオン乳化物、40%濃度
・ポリゲンPE BASF(株)、ポリエチレンをベースとするワックス、エチレンの乳化重合により製造されたもの、pH9.0〜11.0、40%濃度
・J−643 中京油脂(株)、融点が99℃のポリエチレンをベースとするワックス、アニオン乳化物、35%濃度
・J−642 中京油脂(株)、融点が88℃のポリエチレンをベースとするワックス、アニオン乳化物、35%濃度
・SH7036 東レ・ダウコーニングシリコーン(株)、粘度350csのジメチルポリシロキサンのアニオン乳化物、38%濃度、pH8.5
・SM7025 東レ・ダウコーニングシリコーン(株)、粘度5000csのジメチルポリシロキサンのアニオン乳化物、33%濃度、pH8.0
・BY22−820 東レ・ダウコーニングシリコーン(株)、カルボキシル変性シリコーンオイルのノニオン乳化物、濃度20%、pH4.0
・シルキャストE 信越化学工業(株)、ペインタブル性を持ったシリコーンオイルの乳化物、比重1.0、濃度10%
.シリコンスターYO−50S (株)日新化学研究所、粘度500csのジメチルポリシロキサンのノニオン乳化物、濃度30%、pH7.0
・カーボポールEZ−1 B.F.グッドリッチケミカル社、0.5%固形分水溶液中和粘度が50,000cpのポリアクリル酸、水分散性が良好
・カーボポール94.0 B.F.グッドリッチケミカル社、0.5%固形分水溶液中和粘度が50,000cpのポリアクリル酸
・ハイビスワコー103 和光純薬工業(株)、0.2%中和液の粘度が13,000〜27,000cp、カルボキシル基含量が55.7〜63.4%のポリアクリル酸
・ハイビスワコー104 和光純薬工業(株)、0.2%中和液の粘度が22,000〜40,000cp、カルボキシル基含量が55.7〜63.4%のポリアクリル酸
・ジュンロンPW−110 日本純薬(株)、0.2%中和液が8000〜20000cps/25℃、0.2%水溶液がpH3〜3.8のポリアクリル酸
・サイリシア350 富士シリシア化学(株)、平均粒子径1.8μm(コールカウンター法)、表面積300m2/g(簡易BET法)のシリカ微粒子パウダー
・サイリシア250 富士シリシア化学(株)、平均粒子径2.7μm(コールカウンター法)、表面積300m2/g(簡易BET法)のシリカ微粒子パウダー
・サテントンW エンゲルハード社、平均粒子径1.4μの不溶性アルミニウムシリケート微粒子パウダー
・B703 日本軽金属(株)、99.6%Al(OH)3、平均粒子径2μ、BET比表面積7m2/gの微粒子水酸化アルミニウム微粒子パウダー
・R2701 ワッカーケミカルズイーストアジア(株)、シリコーンレジンエマルジョン、メチルシリコーンレジンのアニオン界面活性剤乳化物、40%濃度、pH約6
・A−614 ゼネカ(株)、アクリル樹脂エマルジョン、32%濃度、pH8.0、粘度200eps/25℃
・プライマルAC−22 ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)、アクリル樹脂エマルジョン、ノニオン性、44.5%濃度、pH9.8、粘度500cps
・セロゾールD355 中京油脂(株)、石油系樹脂エマルジョン、40%濃度、pH8
・ディックガードF−90N 大日本インキ化学(株)、フッ素樹脂系エマルジョン、濃度20%、ノニオン性
・KM−9717 信越化学工業(株)、シリコーン樹脂エマルジョン、濃度60%、粘度(25℃)1390cp、pH(25℃)7.3
・ヘキストワックスS クラリアンドジャパン(株)、酸価135〜155の高級脂肪酸
・ポリワックス655 バレコ社、融点102℃、平均分子量700、エチレンのホモポリマー、硬質の脂肪族炭化水素
・ペガゾール3040 モービル石油、蒸留範囲155〜197℃、アニリン点56℃の脂肪族溶剤
【0022】
【実施例、比較例】
実施例1
イオン交換水中にハイビスワコー103を添加して十分に撹拌後、10%アンモニア水で中和した。その後撹拌しながらエマスター0001、サイリシア350、SH7036、セロゾールD355を順に添加して、ジェル状物を得た。
【0023】
実施例2
イオン交換水中にハイビスワコー104を添加してその後、サテントンWを添加する。十分に撹拌した後、10%NaOH水溶液で中和した。その後撹拌しながら、ポリゲンPE、J−642、SM7025、シリコンスターYO−50S、R2701、プライマルAC−22を順に添加して、ジェル状物を得た。
【0024】
実施例3
イオン交換水中にカーボポール940を添加して十分に撹拌後、10%トリエタノールアミン水溶液で中和した。その後撹拌しながら、J−643、サイリシア250、BY22−820、A−614を順に添加して、ジェル状物を得た。
【0025】
実施例4
イオン交換水中にカーボポール940とカーボポールEZ−1、B703を添加して十分に撹拌後、10%モルホリン水溶液で中和した。その後撹拌しながら、エマスター0164、シルキャストE、シリコンスターYO−50S、ディックガードF−90Nを順に添加して、ジェル状物を得た。
【0026】
実施例5
イオン交換水中にハイビスワコー104とジュンロンPW−110を添加して十分に撹拌後、10%アンモニア水溶液で中和した。その後撹拌しながら、エマスター0136、J−642、サイリシア350、シリコンスターYO−50S、SM7025、KM−9717を順に添加して、ジェル状物を得た。
【0027】
比較例1
イオン交換水中にハイビスワコー103を添加して十分に撹拌後、10%アンモニア水溶液で中和した。その後撹拌しながら、J−642、サイシリア250、シリコンスターYO−50S、セロゾールD355を順に添加した。ジェル状物ではなく、液状物を得た。
【0028】
比較例2
イオン交換水中にハイビスワコー104とカーボポール940を添加して十分に撹拌後、10%モルホリン水溶液で中和した。その後撹拌しながら、J−643、エマスター0001、B703、サテントンW、SH7036、シルキャストE、プライマルAC−22を順に添加して、ジェル状物を得た。
【0029】
比較例3
イオン交換水にカーボポールEZ−1を添加して十分に撹拌後、10%トリエタノールアミン水溶液で中和した。その後撹拌しながら、エマスター0164、サイリシア350、BY22−820、SM7025、ディックガードF−90Nを順に添加して、ジェル状物を得た。
【0030】
比較例4
イオン交換水にハイビスワコー104、ジュンロンPW−110、サイリシア250を添加して十分に撹拌後、10%NaOH水溶液で中和した。その後撹拌しながら、ポリゲンPE、シリコンスターYO−50S、KM−9717を順に添加して、ジェル状物を得た。
【0031】
比較例5
ペガゾール3040にヘキストワックスS、ポリワックス655を加え約95℃に加熱して溶解する。これをグリセリンとモルホリンを溶かして約82℃に加熱した水中に撹拌下注入して乳化する。その後サテントンWを分散し、室温まで静置して軟らかいペーストを得る。
【0032】
試験方法
平成5年型トヨタカリーナ、ダークブルーイッシュグレーメタリック塗装車の屋根部分を試験用として用いる。先ず、洗車をし、次にクリーナーワックスを掛けて汚れを除去し、さらに残っているワックスの被膜成分を脂肪族溶剤で除去して、試験面として用意する。この試験面を11区分に分け、各区分に各試料を塗布する。1区分だけ空試験用として、無塗布で残す。先ず、試料の適量をタオルに取り、これを1つの試験区分に塗り込む。ただし、比較例5のみは試料の適量をウレタンスポンジに採取して、1試験区分に塗り拡げ、約15分間自然乾燥さした後、きれいな綿タオルでみがき上げ作業を行いワックス被膜を形成させる。
【0033】
試験車は屋外に駐車させ、1週間を単位とし、その間約100km路上走行する。この1単位に1回の割合で水洗いを行う。この試験要領で以下の試験項目について試験を行う。試験期間は3カ月間継続して行う。
【0034】
作業性、使いやすさについて、ワックス掛け時の作業性と使いやすさについて使用感として示した。その評価の基準は次の通りである。結果を表1に示す。
◎ 使用感が良い
△ 使用感がやや悪い
× 使用感が悪い
【0035】
【表1】
【0036】
撥水性の持続について、1カ月後、2カ月後、3カ月後水洗いを行なった後、水玉の状態を目視で判定した。その評価基準は次の通りである。結果は表2に示す。
撥水、水玉の形 ◎ 初期と同等
○ 殆ど良好
△ やや劣化
× 殆ど劣化
【0037】
【表2】
【0038】
光沢性の持続効果 光沢性の持続について、1カ月後、2カ月後、3カ月後の光沢性を目視で空試験と比較判定した。その評価基準は次の通りである。結果を表3に示す。
光沢 ◎ 初期と同等
○ 殆ど良好
△ やや劣化
× 殆ど劣化
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】
本発明は形状保持剤をできるだけ少なくし且つ石油系溶剤を無くした塗装面の撥水性つや出し剤であるので、ワックス掛け時の乾燥や、余分のワックス等のつや出し成分の拭き取り作業が不要という特徴を有し、使用感が良いという効果及びその被膜は撥水性能及び光沢性能に優れるという効果を奏する。
Claims (3)
- 形状保持剤としてポリアクリル酸を0.1〜0.9重量%及びつや出し剤を含有し、前記つや出し剤の有効成分として、ワックス類、シリコーンオイル類、微粒子パウダー類及び樹脂類を含有することを特徴とするジェル状の塗装面の撥水性つや出し剤。
- ワックス類が0.1〜5重量%、シリコーンオイル類が0.2〜6重量%、微粒子パウダー類が0.05〜3重量%、樹脂類が0.03〜5重量%である請求項1記載のジェル状の塗装面の撥水性つや出し剤。
- 0.5重量%ポリアクリル酸水溶液のNaOH中和液の粘度が8000cps(25℃)以上であるポリアクリル酸を使用することを特徴とする請求項1〜2いずれかに記載のジェル状の塗装面の撥水性つや出し剤。
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