JP3668852B2 - 自動車用劣化塗膜及び小傷修復兼つや出し剤 - Google Patents

自動車用劣化塗膜及び小傷修復兼つや出し剤 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は自動車の劣化した塗膜や塗膜の小傷を修復して美しい状態に回復させ、耐久性のある被膜を早期にかつ簡単な作業で形成する自動車用劣化塗膜及び小傷修復兼つや出し剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
自動車の塗膜は通常自然界にあっては、ほこり、砂じん、土や泥、排気ガス、タールやピッチなどにより小さな傷ができる。小さな傷は塗膜の美観を著しく損ねるだけでなく、上記汚染物が強固に固着し、雨水や太陽光線、酸素と共に働き塗膜表面を劣化させる。一度劣化が始まった塗膜は目にみえないスポンジ状の面になる。汚れはより固着し、一層劣化は進む。
【0003】
塗膜の保護には通常カーワックスが使われる。カーワックス類は形成する保護膜が天然や合成ろう成分、油脂類及び不揮発性のシリコーンからなる非常に薄い膜であるため、劣化した塗膜に使用した時スポンジ状塗面に吸収されて、有効な保護被膜が形成できなかったり、塗面の凸凹のある面が白く目づまりして、かえって外観を損なう。このように1度劣化し始めた塗膜の保護及び美観の向上は、通常のカーワックスによる日常の手入れでは困難である。
【0004】
そのため、小さな傷が入ったり、劣化した塗膜状態を元に回復するのに利用されている従来の方法は、ラビングコンパウンド、クリーナーワックス等によるクリーニング等で、かなりの重労働を要していた。またこれらは主に劣化した面を除去するもので、小傷や劣化した塗面を修復することは全くできなかった。また小さな傷を顔料成分でうめ合成樹脂被膜で固定することにより、塗面の小傷を修復し美観を回復しようとするものもあるが、顔料成分の付着具合により色ムラがでたり、塗膜本来の色との微妙な相違によりかえって美観が悪化したりした。また劣化した塗膜の修復までの被膜を早期に簡単につくるものはなかった。
【0005】
本発明は前記事情に基づいてなされたものである。すなわちこの発明の目的は、自動車の劣化した塗膜や塗膜上の小傷を修復して塗膜の美観を回復させること及びその効果を合せ持った自動車用つや出し剤即ち該つや出し剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は上記課題を解決したもので、下記成分(1)〜(3)を水に乳化分散してなることを特徴とする自動車用劣化塗膜及び小傷修復兼つや出し剤である。
(1)最低造膜温度が50℃以下であり、アクリル樹脂、変性アクリル樹脂、アクリルスチレン共重合樹脂、アルキッド樹脂、変性アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、変性酢酸ビニル樹脂、アクリルシリコーン共重合樹脂、エポキシ樹脂から選ばれる濃度が0.1〜20.0wt%の造膜性合成樹脂水分散液。
(2)造膜性樹脂可溶の沸点100℃以上の水溶性含酸素系有機溶剤0.1〜20.0wt%。
(3)25℃における粘度が10〜10万csのオルガノポリシロキサン油0.2〜20.0wt%。
【0007】
以下、この発明について詳細に説明する。本発明は上記(1)と(2)と(3)を水に分散させた組成物であり、自動車塗膜の劣化の修復効果、塗面の小傷の修復効果、つや出し効果を兼ね備えた機能性の自動車用つや出し剤を得ることに成功したものである。
【0008】
本発明において使用される造膜性合成樹脂水分散液は該樹脂可溶の水溶性溶剤とオルガノポリシロキサン油を使用することにより、自動車塗膜の小傷や引っかき傷や劣化によって凸凹になった部分に浸透して密着性の強い平滑な被膜を形成し、その結果傷や凸凹の面に起因する白化現象が消滅し、しかも本発明品を塗布使用した塗膜面がそれ以外と見違えるほど回復して傷等の欠陥が解消されるものとなった。
【0009】
本発明品組成物は塗布した後、余分に塗布されたものは拭き取り作業などして除去することが好ましく、樹脂可溶の水溶性溶剤とオルガノポリシロキサン油を使用することにより密着性の良い合成樹脂のつや出し被膜がただちに形成され、容易に拭き取り作業をすることが可能になり、且つオルガノポリシロキサン油の持つつや出し作用、撥水作用の効果を兼ね備えることが可能になった。
【0010】
本発明品において使用される成分の造膜性合成樹脂水分散液は、公知の方法で製造することができる。また市販の合成樹脂エマルジョンを利用することができ、1種あるいは2種以上混合して用いることができる。これらの造膜性合成樹脂のMFT(最低造膜温度)は50℃以下であればよい。また造膜性合成樹脂水分散液のイオン性はカチオン、アニオン、ノニオンの区別なく使用できる。
【0011】
本発明の造膜性合成樹脂水分散液は樹脂濃度として本発明品中0.1〜20.0wt%、好ましくは0.5〜10.0wt%あればよく、0.1wt%未満では均一な被膜が得られず、20wt%を越えると被膜形成においては、何ら問題がないが仕上がりに困難が生じ無駄である。
【0012】
本発明において使用される成分(2)の造膜性樹脂可溶の水溶性溶剤は、劣化した塗装面の内部や塗装面の傷の中に合成樹脂成分を浸透させやすくする。また合成樹脂水分散液中の合成樹脂成分の粒子を水の蒸発と共に相互に溶解密着させる働きをする。これらの作用により劣化した塗膜上に密着性に優れ均一でつやのある耐久性合成樹脂被膜を形成することができる。この樹脂可溶の水溶性溶剤は合成樹脂水分散液中の合成樹脂成分を溶解するものであり、沸点は100℃以上であることが必要である。かかるものとして2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3モノイソブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールアセテート、N−メチルピロリドン、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコール n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコール n−ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート等の含酸素系有機溶剤があげられる。これらの溶剤は1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0013】
本発明の溶剤は本発明品中に0.1〜20.0wt%、好ましくは0.3〜10.0wt%あればよい。0.1wt%未満では効果が得られず、20wt%を越えると作業が軟弱になる。上記溶剤の中には塗膜にたいし高温時フクレなどの害をなすものもあるが、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、もしくはグリセリン等を1種あるいは2種以上混合して使用することにより防ぐことができる。
【0014】
本発明において使用される成分(3)のオルガノポリシロキサン油はジメチルシリコーンオイル及び/又は有機変性シリコーンオイルを使用することができ、本発明品中の樹脂成分と樹脂可溶の水溶性溶剤を早期に系中から分離させ塗膜への定着を促進させると共に、本発明品を塗布して拭き取り作業を行なうのに除去しやすくさせる作用を有するものである。本発明において使用されるジメチルシリコーンオイルは25℃における粘度は10〜10万csの範囲のものが好ましく、粘度が10cs未満のものは樹脂成分と樹脂可溶の水溶性溶剤の系中からの分離、塗膜への定着が不十分になり均一な深みのあるつやが得られない。粘度が10万csより大きいものはムラが生じたり、ベタつき感が生じたりするので好ましくない。また粘度の高いものと低いものを混合して適当の粘性に調節して用いても構わない。
【0015】
又本発明において使用される有機変性シリコーンオイルとしては、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジエンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アルキルアラルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、メルカプト変性シリコーンオイルその他種々の有機官能基が導入された変性シリコーンオイルがあげられる。これらは1種又は2種以上を併用して使用することができる。
【0016】
本発明のオルガノポリシロキサン油はジメチルシリコーンオイル単独又は有機変性シリコーンオイル単独又はジメチルシリコーンオイルと有機変性シリコーンオイルの1種又は2種以上とを併用して用いることができ、本発明品中に0.2〜20.0wt%、好ましくは0.5〜15.0wt%あればよく、0.2wt%より少ないと作業性が悪くて、充分な効果が得られない。20.0wt%を越えるとべたつきが感じられ、経済性に欠けるので好ましくない。
【0017】
その他に本発明品には一般に自動車用つや出し剤に使用される溶剤が使用でき、例えば脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族系溶剤、芳香族系溶剤、工業ガソリン、灯油、ミネラルスピリット、ナフテン系溶剤、弗素系溶剤、シリコーン系溶剤及び脂肪族炭化水素系油などを単独もしくは併用して使用することもできる。使用量は塗膜に対して悪影響を与えない範囲で、乳化分散の状態が悪くないかぎり任意の割合、例えば0〜70wt%で使うことができる。
【0018】
又、本発明品は合成樹脂水分散液の製造及びオルガノポリシロキサン油の分散その他油成分の分散に、一般に乳化分散剤として使われるものすべてが使える。例えば非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性系界面活性剤等の合成系の界面活性剤及び/又は脂肪酸石ケン(アルカリとしてアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、モルホリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、その他有機アミン等を使い、脂肪酸をアルカリで中和し石ケンの形にすでにしたものおよび/又は中和しながら同時に乳化分散したもの)を1種あるいは2種以上混合して用いることができる。これらは使用量が多すぎると作業性が悪化し好ましくないので、本発明品が安定な限りできるだけ少なく用いるのが好ましい。
【0019】
その他に本発明品の乳化分散安定剤として一般に慣用されているポリアクリル酸又はその塩、架橋型ポリアクリル酸又はその塩、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、水溶性ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシヒドロキシエチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエーテル、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム、澱粉、ビーガム、キサンタンガム、ジュランガム、グアーガム、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ラポナイト、モンモリロナイト等をあげることができる。これらは1種又は2種以上を必要に応じて用いても差し支えない。
【0020】
その他に本発明品には一般につや出し剤用として慣用されている天然又は合成のワックス類を必要に応じて用いることもできる。これらは例えばカルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、セレシン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライト等に代表される天然ワックス、α−オレフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、酸化パラフィン、酸化マイクロクリスタリンワックス、カスターワックス、モンタンワックスをベースにした酸ワックス及びエステルワックス及びその誘導体、ラノリン誘導体、石油系のオレフィンベースのオレフィンと無水マレイン酸あるいはアクリル酸、又は酢酸ビニルからなるワックス、金属石ケン、油脂、高級脂肪酸、高級アルコール、硬化油、脂肪酸アマイド、ポリエーテル等に代表されるワックス様物、あるいはフッ素変性ワックス、シリコーン変性ワックス、樹脂変性ワックス等の種々の変性ワックスなどがあり、単品もしくは併用して用いることができる。かかるワックスは多すぎると被膜を不均一にして本来の効果を害する危険があるため、造膜性樹脂成分と等量以下にするのが好ましい。
【0021】
その他に本発明品には、一般につや出し剤として慣用される無機あるいは有機の微粉体をクリーナー用又は均一な被膜づくりのための拭き取り作業用として必要に応じて用いることもできる。かかる微粉体としては例えば、タルク、パーライト、シリカ、硅藻土、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、水酸化アルミニウム、カオリン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、弗化カルシウム、ベントナイト、モンモリロナイト、シラスバルーン、マイカ、雲母、硅酸カルシウム、硅酸ジルコニウム、ダイヤモンド、ガラス、セラミック、ポリオレフィンパウダー、セルロースパウダー、四弗化エチレン樹脂パウダー、四弗化エチレン六弗化プロピレン共重合樹脂パウダー、弗化ビニリデン樹脂パウダー、高級脂肪酸ビスアマイド、高級脂肪酸金属石ケン、アミノ酸系パウダー、不溶性シリコン樹脂パウダー、アクリル樹脂パウダー、エポキシ樹脂パウダー、その他ナイロン等合成樹脂パウダー、これらに類似する天然又は合成の無機又は有機のパウダーをあげることができ、これらは単独又は併用で用いることができる。又、その他に本発明品には一般につや出し剤用として慣用される潤滑油を均一な被膜づくりのための拭き取り作業用として、必要に応じて用いることもできる。
【0022】
かかる潤滑油としては、パーフルオロアルキルポリエーテル、三弗化塩化エチレン重合体、スピンドル油、脂肪酸とアルコールとのエステル合成油、アクリル酸系重合油、ポリオキシオレフィン及びそれらの共重合体ならびにその誘導体、グリセリン等、多価アルコール及びそれらの誘導体等の油性並びに水性のものをあげることができ、これらは単独又は併用で用いることができる。
【0023】
また、顔料及び/又は染料を、塗装色と同じ色相をもつた着色剤として使用することができ、顔料としては有機顔料あるいは無機顔料を用いることができ、染料としては油溶性染料あるいは水溶性染料等一般に市販されている物を用いることができる。
【0024】
その他につや出し剤用として一般に慣用されているpH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤、防錆剤、分散剤、可塑剤、香料等の成分を必要に応じて配合しても差し支えない。
【0025】
本発明品は、塗膜修復作用、小傷部分の修復と光沢性に優れたものであり、塗膜の美観を回復して長期に保持できるという従来の自動車用つや出し剤にはみられない優れた作用を有するものである。
【0026】
【実施例、比較例】
使用した造膜性合成樹脂水分散液は次の通りである。
・ネオクリルR960(ゼネカ):pH8.0、粘度(25℃)300cps、固形分33wt%のウレタン樹脂エマルジョン
・モビニール864M(ヘキスト合成):pH8.5、粘度(25℃)100〜1000cps、固形分53wt%のアクリルスチレン共重合樹脂エマルジョン、MFT 15℃
・プライマルAC−55(日本アクリル化学):pH9.4、粘度(25℃)250〜500cps、固形分50wt%のアクリル樹脂エマルジョン、MFT10℃
・レジドロールVWA4333(ヘキスト社):pH8.0、粘度(20℃)1000〜2000mpa.s、固形分45wt%のウレタンアクリル変性中油アルキッド樹脂(油長43%)
・ボンコートU−40(大日本インキ化学工業):pH8.5、粘度(25℃)200〜700cps、固形分50wt%のベオバ変性アクリル樹脂エマルジョン、MFT 16℃
【0027】
使用した造膜性樹脂可溶の水溶性溶剤は次の通りである。
・CS−12(チッソ(株)):2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3モノイソブチレート、沸点248℃、比重0.950、純度98%
・NMP(BASF):N−メチルピロリドン、沸点204℃
・ダワノールPnB(ダウ・ケミカル):プロピレングリコール n−ブチルエーテル、沸点170℃
・ダワノールDPnB(ダウ・ケミカル):ジプロピレングリコール n−ブチルエーテル、沸点229℃
・ブチルジグリコール(日本乳化剤(株)):ジエチレングリコールモノブチルエーテル、沸点230.6℃
・ブチルジグリコールアセテート(ダイセル化学工業(株)):ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、沸点246.8℃
・ダワノールDPM(ダウ・ケミカル):ジプロピレングリコールメチルエーテル、沸点229℃
【0028】
使用したオルガノポリシロキサン油は次の通りである。
・KM787(信越化学工業):ジメチルシリコーンオイル1000cs、比重1.0、不揮発分30%
・KM788(信越化学工業):ジメチルシリコーンオイル1万cs、比重1.0、不揮発分30%
KM787、KM788共に弱アニオン性界面活性剤を使用したエマルジョン・BY16−828(東レ・ダウコーニング・シリコーン):粘度120cs、比重1.05、アミノ変性シリコーンオイル、アミン当量1800
・シリコーンKF96−350cs(信越化学工業):粘度350cs±17cs(25℃)のジメチルシリコーンオイル
・シリコーンKF96−1000cs(信越化学工業):粘度1000±50cs(25℃)のジメチルシリコーンオイル
・シリコーンKF96−1万cs(信越化学工業):粘度1万±500cs(25℃)のジメチルシリコーンオイル
・シリコーンKF102(信越化学工業):粘度7500cs(25℃)、エポキシ当量4000のエポキシ変性シリコーンオイル
.シリコーンSH−230(東レ・ダウコーニング・シリコーン):粘度1300cs(25℃)のアルキルアラルキル変性シリコーンオイル
【0029】
使用したその他の成分は次の通りである。
・シェルソル71(シェル化学):蒸留範囲170〜215℃、アニリン点81〜87℃のイソパラフィン系溶剤
・IPソルベント1620(出光石油化学):蒸留範囲166〜208℃、ア ニリン点79℃のイソパラフィン系溶剤
・IPソルベント2028(出光石油化学):蒸留範囲205〜260℃、ア ニリン点86℃のイソパラフィン系溶剤
・流動パラフィン40−S(中央化成):粘度4.4±1cst(40℃)、比重0.820(15℃)、アニリン点91±4℃の流動パラフィン
・ペガゾール3040(モービル石油):蒸留範囲155〜197℃、アニリン点56℃の一部芳香族を含んだ脂肪族溶剤
・ポリワックス500(米国ペトロライト社):融点88℃、平均分子量500、エチレンのホモポリマーで硬質の脂肪族炭化水素ワックス
・カルナバワックス(加藤洋行):融点83℃の天然植物系エステルワックス
・ヘキストワックスS(ヘキスト社):滴点81〜87℃、酸価130〜150、モンタンワックスをベースとした酸ワックス
・サテントンW(エンゲルハード社):平均粒径1.4μmの水不溶性アルミニウムシリケートパウダー
・サテントンNo.5(エンゲルハード社):平均粒径0.8μmの水不溶性アルミニウムシリケートパウダー
・シルデックスH−32(旭硝子):平均粒径3μmの真球状多孔質シリカパウダー
・アドマファインSO−25R(アドマテックス):平均粒径0.5μmの真球状のアモルファスシリカパウダー
・サイシリア350(富士シリシア化学):平均粒径1.8μmの合成シリカパウダー
・ラヂオライトF(昭和化学工業):平均粒径7μmのケイソウ土融剤焼成品パウダー
・アルミナA−32(日本軽金属):平均粒径1.0μmの水不溶性アルミナパウダー
・セロゲン3H(第一工業製薬):粘度1000〜1400cps(1%水溶液、25℃)、エーテル化度0.55〜0.65のカルボキシメチルセルロースナトリウム
・メトローズ90SH−4000(信越化学工業):粘度3500〜5600cps(2%水溶液、20℃)のメチルセルロース
・ハイビスワコー105(和光純薬工業):粘度5000cps(1%水溶液、25℃)のカルボキシビニルポリマー
・エマール20C(花王):有効成分25%、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムのアニオン系界面活性剤
・ノニポール100(三洋化成工業):有効成分100%、HLB 13.3、ノニルフェノールにエチレンオキサイドを10モル付加させたノニオン系界面活性剤
・Blaek K−18(東洋インキ):不揮発分39%、カーボンブラックを水分散した黒色顔料
・インクブラックSP230(中央合成化学):C.Iダイレクトブラック19の黒色染料
・White FX−9048(東洋インキ):不揮発分71%、酸化チタンを水分散した白色顔料
・Green B(東洋インキ):不揮発分38%、フタロシアニングリーンを水分散した緑色顔料
【0030】
Figure 0003668852
水にネオクリルR960、KM787、NMPを均一に分散させて乳化物を得る。
【0031】
Figure 0003668852
水撹拌下、モビニール864M、KM788、KM787、ブチルジグリコールを加え、その後サテントンNo.5を加えて均一に分散して乳化物を得る。
【0032】
Figure 0003668852
水撹拌下、プライマルAC−55、KM787、KM788、ブチルジグリコールアセテートを加え、その後セロゲン3H、シルデックスH−32、White
FX−9048を加え均一に分散し乳化物を得る。
【0033】
Figure 0003668852
水撹拌下、レジドロール4333、BY16−828、KM787、NMPを加え、その後サテントンNo.5、アドマファインSO−25R、メトローズ90SH−4000を均一に分散して乳化物を得る。
【0034】
Figure 0003668852
IPソルベント2028にシリコーンKF96H−1万cs、オレイン酸、ポリワックス500を加えて85℃に加熱、溶解する。この中にモノエタノールアミン、サテントンNo.5、シルデックスH−32を加えた水を撹拌下注入してO/W型エマルジョンを作る。この中へボンコートU−40、ハイビスワコー105、ダワノールPnB、Black K−18、インクブラックSP230を均一に分散して乳化物を得る。
【0035】
Figure 0003668852
Figure 0003668852
IPソルベント2028にシリコーンKF96−1000cs、オレイン酸を溶解する。この中にモノエタノールアミン、サテントンW、サイシリア350を加えた水を撹拌下注入してO/W型エマルジョンを作る。この中へプライマルAC−55、ボンコートU−40、セロゲン3H、グリセリン、NMP、ダワノールDPnBを均一に分散して乳化物を得る。
【0036】
Figure 0003668852
Figure 0003668852
シェルソル71にシリコーンKF96−1000cs、シリコーンSH230、オレイン酸を溶解する。この中にジエタノールアミン、ラヂオライトFを加えた水を撹拌下注入してO/W型エマルジョンを作る。この中にレジドロールVWA4333、ボンコートU−40、ハイビスワコー105、エチレングリコール、CS−12、ダワノールDPMを均一に分散して乳化物を得る。
【0037】
Figure 0003668852
ペガゾール3040にシリコーンKF96−350cs、オレイン酸、ヘキストワックスSを加えて80℃に加熱溶解する。この中にモルホリン、サテントンW、ラヂオライトFを加えた水を撹拌下注入してO/W型エマルジョンを作り乳化物を得る。
【0038】
Figure 0003668852
水撹拌下、ネオクリルR960、KM787を加え、その後サテントンNo.5を均一に分散して乳化物を得る。
【0039】
Figure 0003668852
IPソルベント1620にオレイン酸を溶かす。この中にモノエタノールアミン、サテントンW、サイシリア350を加えた水を撹拌下注入してO/W型エマルジョンを作る。この中にモビニール864M、Green B、エチレングリコール、ハイビスワコー105を均一に分散して緑色乳化物を得る。
【0040】
Figure 0003668852
シェルソル71にIPソルベント2028を加えた中に、シリコーンKF96−1000cs、カルナバワックス、ポリワックス500を加えて約85℃に加熱して溶解し、室温まで静置して白色固形状物を得る。
【0041】
Figure 0003668852
ペガゾール3040にオレイン酸を溶かす。この中に水酸化ナトリウムを溶かした水を撹拌しながら添加してO/W型エマルジョンを作る。この中へアルミナA−32、ラヂオライトを均一に分散して白色ペースト状のラビングコンパウンドを得る。
【0042】
Figure 0003668852
水に水酸化ナトリウム、エマール20C、ノニポール100を加えて溶解し、透明液状のシャンプーを得る。使用時は水で約50倍に希釈して使用する。
【0043】
試験方法
作成した組成物の塗布作業性、拭き取り作業性、傷の隠ぺい性、光沢性、耐洗剤性、耐久性の性能について調べた。試験結果は表1に示す。
(イ)塗布作業性
通常のワックス掛け作業を、大阪市内及び近畿一円を毎日走る車5台についてパネラー5名にしてもらい、試料塗布時の伸びを評価する。
◎大変良い
○良い
△普通
×悪い
(ロ)拭き取り作業性
通常のワックス掛け作業を、大阪市内及び近畿一円を毎日走る車5台についてパネラー5名にしてもらい、試料塗布後の拭き取りやすさを評価する。
◎大変良い
○良い
△普通
×悪い
(ハ)傷の隠ぺい性
傷のついた塗装板に均一に試料を塗布して室温で乾燥させ、布で軽く拭き取った後凹部が隠ぺいされているか否かを目視で評価する。
◎優秀
○良好
△不十分
×不良
(ニ)光沢性
大阪市内及び近畿一円を毎日走る車5台に通常のワックス掛け作業をして、布で拭き取った後の塗装面の光沢を目視で評価する。
◎深みの光沢がある
○光沢がある
△わずかに光沢がある
×光沢がない
(ホ)耐洗剤性
上記光沢性試験をした塗装板を0.1wt%アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの洗剤液を用いて洗浄し、水洗乾燥後の塗装面の状態を目視で評価する。
○光沢があり傷が目立たない
△光沢が少しあり傷が少し目立つ
×光沢がなく傷が目立つ
(ヘ)耐久性
大阪市内及び近畿一円を毎日走る車5台の天板を各々14等分し、その各々に実施例1〜7、比較例1〜6、ブランクを通常のワックス掛け作業をして布で軽く拭き取った。評価はブランクと比較して、1カ月後目視で塗面の美観を調べた。
◎優秀
○良好
△不十分
×不良
【0044】
【表1】
Figure 0003668852
【0045】
【発明の効果】
本発明組成物は前記の如き構成からなるものであり、特に自動車の塗装面に使用することによって、劣化した塗膜の修復、小傷部分の修復と光沢性に優れた耐久性の被膜を形成することができるため、自動車用劣化塗膜及び小傷修復兼つや出し剤として車体の保守、管理に極めて好適である。
【表1】
Figure 0003668852

Claims (1)

  1. 下記成分(1)〜(3)を水に乳化分散してなることを特徴とする自動車用劣化塗膜及び小傷修復兼つや出し剤。
    (1)最低造膜温度が50℃以下であり、アクリル樹脂、変性アクリル樹脂、アクリルスチレン共重合樹脂、アルキッド樹脂、変性アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、変性酢酸ビニル樹脂、アクリルシリコーン共重合樹脂、エポキシ樹脂から選ばれる濃度が0.1〜20.0wt%の造膜性合成樹脂水分散液。
    (2)造膜性樹脂可溶の沸点100℃以上の水溶性含酸素系有機溶剤0.1〜20.0wt%。
    (3)25℃における粘度が10〜10万csのオルガノポリシロキサン油0.2〜20.0wt%。
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