JP3960695B2 - 振動式複数列部品供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チップ電子部品等の部品を複数列に整列させて自動供給する振動式複数列部品供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
振動式部品供給装置は、チップ抵抗やチップコンデンサ等のチップ電子部品の自動整列供給に多く使用されているが、製造ラインとの関係や供給装置数の低減等の理由から、部品を複数列で供給可能な振動式複数列部品供給装置が使用される場合がある。従来の振動式複数列部品供給装置として、特公平2−38486号公報に記載されているように、部品を複数列に分配するためのブロックをボウルのトラック排出端部に接続した構成のものがある。上記ブロックは、外径方向に下向きに傾斜し、整送すべき板状部品の厚さよりも低い段差をもって階段状にかつ外径方向に向かって順次高くなるように形成された複数の分配トラックを有する。この分配トラックに部品が重なり状態で送られてくると、下層の部品は上記段差に沿って内側トラック上を移送される一方、上層の部品は外径方向へ移動して外側トラックに移り、外側トラック上を移送される。このようにして、重なり部品が内側トラックと外側トラックで2列に分配されて、下流側に移送される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来装置では、トラック上を移送される部品同士の重なりを利用して複数列に分配するので、部品同士に重なりがない場合、外側トラックへの分配は行われない。一方、最下層の部品は重なりの如何に係わらず、全て内側トラックに分配される。そのため、内側トラックと外側トラックとの間で部品の分配量に過不足が生じる。そして、両者の分配量を均等化しようとすると、内側トラックに供給される部品を間引く必要があり、部品供給効率の低下につながる。
【0004】
また、部品は常に重なった状態でトラック上を移送されてくるわけではないので、どうしても外側トラックへの分配量が少なくなる。特に、ボウル内の部品量が減少してくると、部品の重なり割合が減少するため、その傾向は顕著になる。
【0005】
さらに、部品の供給列数を増やしたい場合、分配トラックに送られてくる部品の重なり段数を供給列数以上にしなければならない。例えば、部品を3列で供給する場合は、部品の重なり段数を3段以上にする必要がある。振動式部品供給装置の特性として、ボウルに投入された部品は移送トラックを進につれて重なりが減少して行く傾向にあるので、供給列数を増やすほど外側トラックへの分配量が減少し、均一な部品供給が期待できなくなる。
【0006】
また、この種の振動部品供給装置では、整列すべき部品の種類を変更する必要が多くあり、その都度、ボウル内のワークを全量排出する必要にせまられる。その際、ボウル内に多量の部品が残っていると排出に時間がかかり効率が悪いため、ボウル内への部品投入量は、所要の部品量を供給し得る範囲で最小限にするのが好ましい。ところが、ボウル内の部品量が少なくなると、トラック上で部品同士が重なる割合が減少するので、上述した従来装置では分配を可能にするため、ボウル内に常時多量のボウルを投入しておく必要がある。その結果、部品の全量排出に非常に時間がかかってしまい、部品変更時の段取り効率が悪い。さらに、ボウル内に常時多量の部品を投入しておくと、多くの部品が排出されることなくボウル内を循環することになり、特にチップ電子部品のような部品は傷つき易いので、このような状態を続けると欠けや割れ等の製品不良が生じ易い。
【0007】
本発明の目的は、チップ電子部品のような部品を複数列で均一にかつ効率良く供給することができ、部品種類変更時の段取り効率が良く、供給部品に欠けや割れ等の製品不良が生じにくい振動式複数列部品供給装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上下に対向配置された上部振動体と下部振動体とが板ばねで連結され、上部振動体が振動発生器によりねじり振動するパーツフィーダ本体と、上部振動体に取付けられ、螺旋状のトラックが内周面に設けられたボウルとを備え、ボウルに投入された多数の部品を所要の複数列で整列供給する振動式複数列部品供給装置において、上記トラックの途中に、部品の移送方向に向かって徐々にかつ滑らかに段差がつき、部品を所要列数に分流して移送する複数列の分流トラックを有する分流部を設け、分流部の上流側のトラックに、該トラック上を移送される部品同士の重なりを排除し、部品を1層でかつ分流トラックの列数と同じ列数にして分流部に移送するための分流前処理手段を配設し、分流前処理手段が、分流トラックの列数と同じ列数の部品を移送できるだけのトラック幅を残した少なくとも1つのカットアウト部を有する構成を提供する。
【0009】
少なくとも1つのカットアウト部には、トラック上を2層以上に重なって移送されてくる部品の上層部品を押圧力によって排除するための押圧排除手段を設けても良い。この押圧排除手段は、空気式、機械式又は電気式のアクチュエータで構成しても良いが、上層部品をエアー圧によって排除するエアーノズルとするのが、構造および制御機構を簡素化する上で好ましい。また、分流前処理手段には、トラック上を2層以上に重なって移送されてくる部品の上層部品を滑落させてトラック外に排除する切り欠き部を具備させても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0011】
図1は、この実施形態で使用する部品1を例示している。この部品1は例えばチップ抵抗であり、横長板状で、白色のセラミック基板の長手方向両端部に電極が設けられ、一面に黒色の抵抗体が設けられている(以下、抵抗体の設けられている面を表面1a 、その反対側の面を裏面1bという。)。この部品1を以下に説明する振動式複数列部品供給装置を用いて、長手方向の向きと表裏を揃えた状態にして複数列で自動供給する。尚、部品の種類、形態、供給の態様は一例であり、これによって本発明が限定されるものではない。
【0012】
図2および図3は、この実施形態の振動式複数列部品供給装置の全体構成を示している。上下に対向配置された上部振動体2と下部振動体3とが板ばね4で連結され、上部振動体2が公知の振動発生器(例えば電磁石と可動コア:図示省略)によりねじり振動するパーツフィーダ本体と、上部振動体2に取付けられ、螺旋状のトラック5が内周面に設けられた円形のボウル6とを備えている。下部振動体3は防振ゴム7によって床面に支持される。図示されていない振動発生器の作動により、ボウル6にねじり振動が加えられると、ボウル6の底部に投入された部品1がトラック5上に移動し、トラック5に沿って図3における反時計方向に移送される。トラック5の途中には、部品1を所要列数に分流して移送する分流部Aが設けられ、分流部Aから下流側に向かって、誘導搬送部B、方向整列部D、姿勢変換部E、姿勢変換部F、方向整列部G、方向整列部H、表裏整列部I、表裏整列部J、姿勢変換部K、部品排除部L、部品排除部M、表裏選別部Nが順次に配設されている。分流部Aの上流側のトラック5には、部品排除部C、分流前処理手段が設けられる。
【0013】
部品排除部Cは、部品の種類変更時等に、部品をボウル6から全量排出するためのもので、図15に示す構成を有する。分流部Aの上流側のトラック5の外周側側壁に開口する長円形の切欠部50が設けられ、この切欠部50の上方から、切欠部50の断面形状に合致するプラグ51が抜き差し自在に挿入されている。また、切欠部50の底面からボウル6の外周側に下り勾配で貫通する長円断面の部品排出孔52が設けられている。部品の種類変更時に、プラグ51を上方へ引き上げると、部品1が切欠部50の底に落下し、部品排出孔52を通ってボウル6外に排出される。 分流前処理手段は、トラック5上を移送される部品1同士の重なりを排除し、部品1を1層複数列にして分流部Aに送るためのもので、この実施形態では図3〜図6に示すカットアウト部と、図7〜図9に示す切り欠き部とを備えている。図4は図3におけるX部周辺の拡大図、図5は図4におけるX−X断面図、図6は図5におけるY部の拡大図である。また、図7は図3におけるW部周辺の拡大図、図8はW部の斜視図、図9は図7におけるW−W断面図である。
【0014】
図3〜図6に示すように、分流部Aの上流側のトラック5にカットアウト8を設けている。カットアウト8は少なくとも1個所に設ければ良いが、この実施形態では4個所に設けている。カットアウト8は、例えばトラック5の内側部分を円弧状に切り欠いたものであり(円弧状に限らず、例えば角形に切り欠いても良い。)、これによりトラック5には所要列数の部品1、この実施形態では2列の部品1を移送するのに必要なトラック幅が残される(図6)。このようなカットアウト部に部品1が2列を超える列数で移送されて来ると、余分な内側列の部品1がトラック5からカットアウト8に落下して排除され、所要列数(2列)の部品1だけがトラック5上を下流側へと移送される。尚、カットアウト8に落下した部品1は、ボウル6の底部か1段下(上流側)のトラック5へ戻される。
【0015】
また、少なくとも1個所のカットアウト部のトラック側壁面9に、押圧排除手段としてのエアーノズル10を設けている。エアーノズル10は、トラック5上を上下に重なって移送されてきた部品1の上層部品1に圧縮エアーを吹き付けてカットアウト8へと落下させるものである。
【0016】
図7〜図9に示すように、上記のエアーノズル10で排除しきれなかった上層部品1を排除するために、トラック5の側壁面9に切り欠き11を設けている。この切り欠き11により、トラック5の側方には、部品1の厚さよりも低い側壁面12が残される。切り欠き11の底面13は、外径側に下向きに傾斜した斜面である。トラック5上を重なり合って移送されてきた部品1が切り欠き部に達すると、上層部品1が最下層の部品1から切り欠き11の底面13に移り、底面13上を滑落して排除される。
【0017】
図10〜図13は分流部Aを示している。図11は分流部Aの斜視図、図12は図10におけるV−V断面図、図13は図10におけるT−T断面図である。分流部Aは、上述した分流前処理手段によって1層所要列数に整列された状態で移送されてくる部品1を所要列数のトラックに分流して移送するものである。
【0018】
この実施形態の分流部Aは、下流側のトラック5から部品1の移送方向に向かって徐々にかつ滑らかに段差14がつき、部品1を2列に分流して移送する外側トラック15と内側トラック16とを備えている。外側トラック15は、1列の部品1を移送できるだけのトラック幅になっている。尚、部品1を3列以上にして移送する場合は、同様の要領で、内側トラック16の内側にさらに別の分流トラックを設ければ良い。
【0019】
外側トラック15と内側トラック16とが徐々にかつ滑らかに段差14がつくように分岐しているので、下流側のトラック5から一層2列で送られてきた部品1のうち、外側列の部品1は外側トラック15へ、内側列の部品1は内側トラック16へと、何ら不自然な動作・姿勢変換もなく極自然に分流される。
【0020】
トラック5上を長手方向に立った姿勢で移送された部品1は、上述した分流前処理手段でも寝た姿勢に倒れないまま移送されてくることがある。このような部品1に対しては、分流部Aで単列にした後に機械式や空気式の押圧手段で押圧することにより、所望の姿勢に変換することができる。この実施形態では、図13に示すように、エアーノズル18を備えた空気式の押圧手段18を採用している。また、部品1が立った姿勢で2列で移送されてきた場合は、外側列の部品1はエアー圧によって倒されて外側トラック15を進み、内側列の部品1は内側トラック16へ落下してそのまま内側トラック16上を移送される。
【0021】
図3に示すように、分流部Aの下流側には誘導搬送部Bが配設される。誘導搬送部Bは、分流部Aで2列に分流された各列の部品1をそれぞれ、その形状の方向性と表裏を整列するのに必要なオリエンテーリングトラック(各種機能をもった整列用搬送路)に誘導するもので、図14に示すように、分流部Aの外側トラック15上を移送されてきた部品1を誘導する断面逆台形状の搬送路20と、分流部Aの内側トラック16上を移送されてきた部品1を誘導する断面逆台形状の搬送路21とを備えている。
【0022】
誘導搬送部Bの下流側には方向整列部Dが配設される。方向整列部Dは、部品1同士の重なりを排除し、部品1を単層に揃えるもので、図16に示すように、傾斜状の搬送路22を有し、その搬送路22の傾斜下側の側壁面23が部品1の厚さよりも低くなっている。部品1が重なり合った状態で方向整列部Dに移送された場合、上層部品1が最下層の部品1上を滑り落ちて排除される。
【0023】
方向整列部Dの下流側には姿勢変換部Eが配設される。図17に示すように、姿勢変換部Eは、図16に示す傾斜状の搬送路22から漸次断面変化してV形になった搬送路24を有する。方向整列部Dを通過して姿勢変換部Eに入った部品1の大部分は、搬送路24の第1傾斜壁側25に倒れた状態に姿勢変換される。搬送路24の第2傾斜壁26側に倒れた部品1は、次の姿勢変換部Fで姿勢変換される。
【0024】
姿勢変換部Fは姿勢変換部Eの下流側に配設される。図18に示すように、姿勢変換部Fは、姿勢変換部Eで搬送路24の第2傾斜壁26側に倒れた部品1を押圧し、第1傾斜壁25側に倒して姿勢変換するもので、部品1を押圧するための押圧手段、例えばエアーノズル27を第2傾斜壁26側に備えている。
【0025】
姿勢変換部Fの下流側には方向整列部Gが配設される。方向整列部Gは、2列又は横向きに搬送されてくる部品1を排除し、部品1を1列長手方向に揃えるもので、図19に示すように、傾斜状の搬送路28を有し、その搬送路28の傾斜下側の側壁面29が部品1の厚さよりも低くなっている。また、2列になった部品1の上側部品1を押圧し(同図a、c)、あるいは、横向きに搬送されてくる部品1を押圧して(同図b)、搬送路28から排除するための押圧手段、例えばエアーノズル30を備えている。
【0026】
方向整列部Gの下流側には方向整列部Hが配設される。方向整列部Hは、方向整列部Gで排除しきれない起立姿勢部品1(1列または複数列)を排除するもので、図20に示すように、傾斜状の搬送路31を有し、その搬送路31の傾斜下側の側壁面32が部品1の厚さよりも低くなっている。また、搬送路31の傾斜上側に、起立姿勢部品1を押圧して搬送路31から排除するための押圧手段、例えばエアーノズル32を備えている。
【0027】
以上のA、B、D〜H部を順次通過することにより、部品1は各列ごとにそれぞれ、傾斜状の搬送路のいずれか一方の傾斜壁側に長手方向の単列単層状態に整列される。以下に説明するI部〜N部は、このような状態で移送されてくる部品1の表裏を所定の向きに揃えるものである。
【0028】
表裏整列部Iは方向整列部Hの下流側に配設される。図21に示すように、傾斜状の搬送路33の第1傾斜壁34側に長手方向の単列単層状態で移送されていくる部品1が所定のポジションに達すると、光電センサ36から検出光Sが部品の上面に向けて照射され、その反射光の有無や光量を光電センサ36が検知して、部品1の上面が表面1aか裏面1bかを判別する。例えば、所定のポジションに達した部品1の上面が光反射性の悪い表面1aであると、その部品1をそのままの状態で通過させるが、同図に示すように、部品1の上面が光反射性の良い裏面1bであると、これを光電センサ36が検知して、押圧手段、例えばエアーノズル37が作動して圧縮エアーを短時間だけ噴出させる。そうすると、第1傾斜壁34側の部品1が圧縮エアー圧を受けて、上面(裏面1b)を上に向けたまま、横滑り的に第2傾斜壁35側に移動する。その際、反転防止爪38によって、部品1が第2傾斜壁35側に反転することが防止される。尚、反転防止爪38は、光電センサ36による表裏検出を妨げることがないよう、透光材料で形成するか、あるいは検出光を通過させるための孔や切り欠きを設けたものとするのが良い。
【0029】
表裏整列部Iの下流側には表裏整列部Jが配設される。図22に示すように、表裏整列部Jは、表裏整列部Iで搬送路33の第2傾斜壁35側に移動させられた部品1を押圧手段、例えばエアーノズル39によって第1傾斜壁34側に反転させるものである。同図に示す場合では、第1傾斜壁34側に反転した部品1の上面は表面1aになる。従って、表裏整列部Jを通過した部品1は、全て表面1aを上に向けた状態で第1傾斜壁34側に整列される。
【0030】
表裏整列部Jの下流側には姿勢変換部Kが配設される。図23に示すように、姿勢変換部Kは、表裏整列部IおよびJで第1傾斜壁34側に表裏整列された部品1を漸次に平坦姿勢に姿勢変換するもので、上流側のV字形の搬送路33から漸次断面変化した断面逆台形状の搬送路40を備えている。
【0031】
姿勢変換部Kの下流側には部品排除部Lおよび(又は)部品排除部Mが順次に配設される。部品排除部L、Mは、部品1が姿勢変換部Jから姿勢変換部Kへ移送されて姿勢変換する間に、万が一部品1の重なりが生じた場合に対処するためのもので、重なり部品1の上層部品1を押圧してボウル6内に排除するための押圧手段、例えばエアーノズル41、42をそれぞれ備えている。
【0032】
部品排除部L、Mの下流側には表裏選別部Nが配設される。表裏選別部Nは、表裏整列部IおよびJで表裏整列されなかった部品1を排除するものである。図26に示すように、部品1が所定のポジションに達すると、光電センサ43から検出光S’が部品1の上面に向けて照射され、部品1の上面が表面1aか裏面1bかを判別する。例えば、同図に示すように、部品1の上面が表面1aであると、その部品1をそのままの状態で通過させるが、部品1の上面が裏面1bであると、これを光電センサ43が検知して、押圧手段、例えばエアーノズル44が作動して圧縮エアーを短時間だけ噴出させる。そうすると、表裏整列されたかった部品1が圧縮エアー圧を受けて、ボウル6内に排除される。
【0033】
部品1は以上のA、B、D〜N部を順次通過し、各列ごとにそれぞれ、長手方向の向きと表裏が整列された状態でボウル6から排出される。
【0034】
この実施形態の部品供給装置のように、チップ電子部品のような部品を整列供給対象とする場合、整列や姿勢変換、オーバーフロー等のために各列において多くの部品押圧手段、例えばエアーノズル等を配置する必要がある。例えば図3及び図7に示すZ部のような部位では、トラック近傍(特に内側列)のボウル上面にエアーノズルを設けると、エアー継手やエアーチューブ等の配管部品がボウル上面の空間を占有してしまい、ボウル内への部品投入やメインテンナンス等に支障が生じる場合がある。このような弊害を解消するため、この実施形態では、図27に示すように、内側列のエアーノズル44への空気供給路45をボウル6の内部に設けると共に、全てのエアー継手46をボウル6の外周面に配置した構成とした。あるいは、エアー継手46をボウル6の外周底面側47に配置しても良い。また、Z部に限らず、上記のような弊害が問題となる他の部位、それ以外の部位を図27に例示される構成と同様の構成にしても良い。
【0035】
この実施形態の振動式複列部品供給装置は、整列・姿勢変換・選別等の各ステージを効率的に最小必要限にしたことや(A部〜N部)、各ステージ(A部〜N部)を相互の列に干渉しないように効率的に配置したことにより、従来の複列供給装置に比べてボウルの大きさ(直径)等がコンパクトになっている。
【0036】
尚、表裏の整列が必要とされない部品を供給対象とする場合は、上述したA部〜H部を配設するだけで十分である。また、本発明は上記実施形態に限らず、部品の種類等に対応させた種々の変更が可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明は以下に示す効果を有する。
【0038】
(1)部品を所要列数に分流して移送する分流部を、部品の移送方向に向かって徐々にかつ滑らかに段差がつく構造としたので、部品の重なりを必要とすることなく、部品を自然な流れのまま複数列に分流することができる。そのため、各列での部品供給数にバラツキが少なく、各列での部品供給能力を単列の部品供給装置と同等かそれ以上に増大させることができる。しかも、分流部の上流側のトラックに、該トラック上を移送される部品同士の重なりを排除し、部品を1層でかつ分流トラックの列数と同じ列数にして分流部に移送するための分流前処理手段を配設したので、分流部における部品の分流を効率良く確実に行うことができる。
【0039】
(2)分流のために部品の重なりを必要としないので、ボウル内の部品残量が少ない状態でも各列での部品供給数にバラツキが少なく、経時的に安定した部品供給が可能である。
【0040】
(3)ボウル内の部品残量が少なくなっても各列での部品供給能力に変動が生じないので、ボウル内への部品投入量を必要最小限にすることができる。そのため、部品種類変更時等にボウル内の部品排出を短時間で行うことができる。
【0041】
(4)ボウル内への部品投入量を少なくできるので、各部品のボウル内での滞留時間が短くなり、ボウル内での部品の割れ、欠け等の製品不良が生じにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態で使用する部品の斜視図である。
【図2】実施形態の振動式複列部品供給装置の側面図である。
【図3】実施形態の振動式複列部品供給装置の平面図(ボウルの平面)である。
【図4】図3におけるX部周辺の拡大図である。
【図5】図4におけるX−X断面図である。
【図6】図5におけるY部の拡大図である。
【図7】図3におけるW部周辺の拡大図である。
【図8】W部の斜視図である。
【図9】図7におけるW−W断面図である。
【図10】図3における分流部Aの拡大図である。
【図11】分流部Aの斜視図である。
【図12】図10におけるV−V断面図である。
【図13】図10におけるT−T断面図である。
【図14】誘導搬送部Bの断面図である。
【図15】部品排除部Cの断面図である。
【図16】方向整列部の断面図である。
【図17】姿勢変換部Eの断面図である。
【図18】姿勢変換部Fの断面図である。
【図19】方向整列部Gの断面図である。
【図20】方向整列部Hの断面図である。
【図21】表裏整列部Iの断面図である。
【図22】表裏整列部Jの断面図である。
【図23】姿勢変換部Kの断面図である。
【図24】部品排除部Lの断面図である。
【図25】部品排除部Mの断面図である。
【図26】表裏選別部Nの断面図である。
【図27】図3および図7におけるZ−Z断面図である。
【符号の説明】
1 部品
2 上部振動体
3 下部振動体
4 板ばね
5 トラック
6 ボウル
8 カットアウト
11 切り欠き
A 分流部
B 誘導搬送部
D 方向整列部
E 姿勢変換部
F 姿勢変換部
G 方向整列部
H 方向整列部
I 表裏整列部
J 表裏整列部
K 姿勢変換部
L 部品排除部
M 部品排除部
N 表裏選別部
Claims (4)
- 上下に対向配置された上部振動体と下部振動体とが板ばねで連結され、上部振動体が振動発生器によりねじり振動するパーツフィーダ本体と、前記上部振動体に取付けられ、螺旋状のトラックが内周面に設けられたボウルとを備え、前記ボウルに投入された多数の部品を所要の複数列で整列供給する振動式複数列部品供給装置において、
前記トラックの途中に、部品の移送方向に向かって徐々にかつ滑らかに段差がつき、部品を所要列数に分流して移送する複数列の分流トラックを有する分流部を設け、
前記分流部の上流側のトラックに、該トラック上を移送される部品同士の重なりを排除し、部品を1層でかつ前記分流トラックの列数と同じ列数にして前記分流部に移送するための分流前処理手段を配設し、該分流前処理手段が、前記分流トラックの列数と同じ列数の部品を移送できるだけのトラック幅を残した少なくとも1つのカットアウト部を有することを特徴とする振動式複数列部品供給装置。 - 前記少なくとも1つのカットアウト部に、前記トラック上を2層以上に重なって移送されてくる部品の上層部品を押圧力によって排除するための押圧排除手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の振動式複数列部品供給装置。
- 前記押圧排除手段が、前記上層部品をエアー圧によって排除するエアーノズルであることを特徴とする請求項2記載の振動式複数列部品供給装置。
- 前記分流前処理手段が、前記トラック上を2層以上に重なって移送されてくる部品の上層部品を滑落させてトラック外に排除する切り欠き部を有することを特徴とする請求項1記載の振動式複数列部品供給装置。
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