JP3689347B2 - 部品供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は部品供給装置に係り、特に、内底部からスパイラル状に伸びるトラックを備えたボウルをねじり振動させて、トラックに沿って部品を移動させていくように構成された装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内底部からスパイラル状に伸びるトラックを備えたボウルをねじり振動させて、トラックに沿って部品を移動させていくことにより部品を供給するように構成された振動式パーツフィーダが広く用いられている。この振動式パーツフィーダは、多数の比較的小型の部品を供給する場合に好適なものであるが、特に近年、半導体ICチップ、表面実装型電子部品、水晶振動片などが小型化、薄型化するに従ってその部品供給装置としての重要性がさらに高まりつつある。
【0003】
従来の典型的な振動式パーツフィーダとしては、上記トラックがボウルの内底部から当初は部品幅の数倍程度の幅広の寸法を備え、上方にスパイラル状に伸びながら徐々にその幅を狭くし、トラック上に積み重ねられた余剰の部品を払い落としながら次第に部品を一列に縦列させるように構成されている。トラックの下流部分には、上記のようにしてトラック上に縦列した部品のうち、正規の姿勢にないものを排除し、正規の姿勢で搬送されていく部品のみを残すための部品選別領域が設けられる。この部品選別領域には、正規の姿勢以外の部品が落下するように構成された排除トラック部や、センサ等によって検出された正規の姿勢にない部品をエア等により排除する排除機構などが設けられる。
【0004】
また、上記トラックの途中、例えば、部品選別領域の手前部分において凹曲面状のトラック面を有する丸溝領域を部分的に設けて、部品姿勢を所定方向に揃えるとともに、部品を一列に配列させてから部品選別を行う場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の振動式パーツフィーダにおいては、トラックの上流部分(ボウルの内底部に近い部分)においては多数の部品を積み重ねるようにして上昇させ、その途中でトラック面上から余剰の部品等を排除しながら、部品姿勢もばらばらの状態で徐々に一列に配列させるようにトラックに沿って部品を搬送していき、やがて上記部品選別領域へと部品を送り込むように構成されている。したがって、部品選別領域に達しても正規の姿勢にはない部品の割合が多いことから、部品選別領域において多数の部品が排除されてしまうので、部品の供給量が低下するという問題点がある。
【0006】
また、上記従来の振動式パーツフィーダにおいては、ボウルの内底部に溜められた部品の数量が減少してくると、トラック上の部品搬送密度が低下するので、最終的に部品選別領域にて搬出される部品の供給量が低下してしまい、部品供給先である部品実装装置などにおいて部品の供給不足が生じてしまうという問題点がある。したがって、ボウルの内底部には常に所定量以上の部品数量を収容させておかなければならず、例えばロット単位で与えられる部品を最後まで通常の供給量で供給することができないため、頻繁に部品をボウル内に導入する必要が生じたり、ボウル内の残留部品を廃棄せざるを得なかったりするのが実情である。
【0007】
一方、上記の部品の供給量を確保するためには、トラック上に設けられた部品姿勢を制御する丸溝領域を長くして正規の姿勢にある部品の割合を大きくしようとする試みも考えられるが、ボウルのサイズを変えずに丸溝領域を長くすると、その分だけ丸溝領域の始点が上流側に伸びてしまうこととなるので、その分だけ上流側のトラック部分における部品の搬送能力が低下することになり、せっかく丸溝領域を長くして部品選別領域に供給される部品における正規の姿勢にある部品の割合を大きくしても、結局、最終的な部品供給量は上記典型例と余り変わらないという結果になるものと思われる。
【0008】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、部品供給量を従来よりも高めることができるとともに、ボウルの内底部に残る部品の数量が少なくなっても部品の供給量の低下を従来よりも抑制することができる新規の部品供給装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の部品供給装置は、内底部からスパイラル状に伸びるトラックを備えたボウルをねじり振動させて前記トラックに沿って部品を供給するように構成された部品供給装置において、前記トラックは、前記内底部を取り囲むように設けられた逆円錐状の内周部において徐々に上昇するように設けられた複数条の上流トラック部と、複数の該上流トラック部が合流する合流点と、該合流点より下流側に伸びる下流トラック部とを有し、前記内周部には、上方の前記上流トラック部から伸びて下方の前記上流トラック部に合流して前記合流点を構成する、前記部品の進行方向斜め下方に伸びる傾斜トラック部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、上方の上流トラック部から下方の上流トラック部に合流する傾斜トラック部が前記部品の進行方向斜め下方に向けて伸びるように設けられていることにより、傾斜トラック部から合流点に向けてスムーズに部品を移動させることができるとともに、傾斜トラック部における斜め下方へ向かう傾斜によって部品を加速させ、合流点において下方の上流トラック部上を移動する部品配列中に部品を進行方向斜めに押し込むことができるので、スムーズに部品搬送密度を高めることが可能になる。
【0011】
また、上記のように複数条の上流トラック部上を部品が縦列した状態で進み、合流点にて合流することにより、上流トラック部上の部品搬送密度は部品の縦列配置によって物理的に制限される一方、上流トラック部上の部品搬送密度が低下しても複数の上流トラック部が合流していることにより、合流後の下流トラック部上の部品搬送密度は低下しにくくなるので、ボウルの内底部に残留する部品数量が少なくなっても部品の供給量が低下しにくい。したがって、供給先の許容範囲内の部品供給量(供給速度)を維持できる部品残留数量の下限を従来構造よりも低くすることができる。
【0012】
本発明において、前記トラックは、前記上流トラック部の少なくとも一部に凹曲面状の(すなわち、凹曲面状の断面を有する)トラック面を備えていることが好ましい。この発明によれば、複数条の上流トラック部上の部品は、上流トラック部の少なくとも一部に凹曲面状のトラック面を備えていることにより、凹曲面状のトラック面に対応する姿勢に制御されて縦列配置された状態となり合流点へ向けて移動する。複数の上流トラック部上の部品は合流点で合流し、部品搬送密度が高められた状態で下流トラック部上を移動していく。
【0013】
このように、上流トラック部が合流点の手前部分に凹曲面状のトラック面を備えていることにより、合流前において既に部品がほぼ整列状態となって搬送されてくるため、正規の姿勢で搬送される部品の割合を高めることができるとともに、合流点にて部品搬送密度が高められるので部品の供給量を増大させることができる。
【0014】
さらに、凹曲面状のトラック面は部品に対して面接触せず、線接触若しくは点接触となるため、ボウルのねじり振動に起因するトラック面と部品との間の摩擦による静電気が発生しにくくなり、部品がトラック面に貼り付いて搬送効率を低下させるなどの不具合を低減できる。
【0015】
本発明において、前記合流点及びその近傍の前記下流トラック部に凹曲面状のトラック面を備えていることが好ましい。この手段によれば、合流点及びその近傍の下流トラック部に凹曲面状のトラック面を備えていることにより、複数の上流トラック部の合流によって部品姿勢が乱れても、凹曲面状のトラック面によって部品姿勢や部品の配列状態が制御され、調整される。また、合流点において凹曲面状のトラック面が形成されていることにより、複数の上流トラック部上の部品が合流したときに、合流による部品搬送密度の上昇を受け入れるだけの余裕がトラック上の部品配列に存在する場合には、凹曲面状のトラック面によって接触した部品同士を柔軟に受け入れながらスムーズに部品を合流させることができ、また、合流による部品搬送密度の上昇を受け入れるだけの余裕が少ない場合には、合流した部品同士が相互に抵触(衝突)した場合に、一方の部品が凹曲面状のトラック面に沿って下方へスムーズに排出されるので、前後の部品配列を大きく乱すことなく、余剰の部品をトラック上から排除することができる。
【0016】
本発明において、前記下流トラック部の少なくとも一部に凹曲面状のトラック面が設けられていることが好ましい。この手段によれば、合流後の部品姿勢や部品整列状態を再度制御することができるので、正規の姿勢にある部品の割合を増大させることができ、結果として最終的な部品供給量を増大させることが可能になる。
【0017】
本発明において、前記上流トラック部は、前記ボウルの内底部に臨む始点から前記合流点までの全てに亘り凹曲面状のトラック面を備えていることが好ましい。この手段によれば、上流トラック部が最初から最後まで凹曲面状のトラック面を備えていることにより、部品姿勢や部品列の縦列配置状態の制御を充分に行うことができるので、搬送部品のうち正規の姿勢にある部品の割合を高めることできるとともに、上流トラック部全体が凹曲面状のトラック面を備えていることによる上流側の部品搬送量の低下を複数の上流トラック部が途中で合流することにより抑制し、結果として実質的な部品供給量を増大させることができる。また、上流トラック部において、トラック面と部品との間に生ずる静電気の低減効果をさらに高めることができる。
【0018】
本発明において、前記下流トラック部は、前記合流点から少なくとも途中まで連続して凹曲面状のトラック面を備えていることが好ましい。この手段によれば、合流点における部品姿勢や部品整列状態の乱れを低減できるとともに、部品姿勢や部品整列状態の乱れを下流側にて効率的に再修正することができることにより、実質的な部品供給量をさらに増大させることができる。また、下流側にてトラック面と部品との間に生ずる静電気の低減効果をさらに高めることができる。
【0019】
本発明において、前記下流トラック部の下流側には、前記部品の姿勢を規制する略平坦なトラック面を有する部品選別領域が設けられていることが好ましい。この手段によれば、部品選別領域の略平坦なトラック面によって部品姿勢を安定させることができ、この状態で、部品選別領域に適宜の部品選別手段を設けることにより、部品姿勢を高精度に規制することができる。この場合に、上記のように下流トラック部に凹曲面状のトラック面を設けた場合には、合流点から部品選別領域の始点まで連続して凹曲面状のトラック面が設けられていることが好ましい。このようにすると、部品を縦列配置させるためのトラック距離を長く確保することができ、その縦列配置状態を部品選別領域まで維持できるので、正規の姿勢にある部品の割合をさらに高めることができる。なお、略平坦なトラック面とは、例えば、L字状の溝断面やV字状の溝断面を備えたトラック溝が形成されている場合をいう。
【0020】
上記各発明は、特に、直方体形状の部品を搬送する場合に効果的であり、部品の長辺の長さをL、幅をW、厚さをTとした場合、L>Wを満たす直方体形状の部品に用いることが効果的である。この場合、特にTはW以下であることが望ましい。より具体的には、Lは0.5〜5.0mm、Wは0.2〜3.0mm、Tは0.2〜2.5mmの範囲内の部品に対して用いる場合に特に顕著な効果を奏するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る部品供給装置の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係る部品供給装置である振動式パーツフィーダ10のボウル11の平面図であり、図2は、振動式パーツフィーダ10のボウル11の部分断面図である。
【0022】
この振動式パーツフィーダ10は、図示のボウル11の下部に、ボウル11にその軸線回りのねじり振動を加えるための公知の加振機構(図示せず)が連結されたものとなっており、また、図示のボウル11の外周縁に設けられた切り欠き部11Sには、例えば振動式リニアフィーダなどの別途の搬送装置が接続された状態で用いられるようになっているが、これらの公知技術については図示及び説明を省略する。
【0023】
ボウル11の内面12は、例えば、軸線回りに円錐面状に形成された内底部12aと、この内底部12aの周囲に内底部を取り囲むように形成された逆円錐面状の内周部12bとを備えている。この内周部12bには、内底部12aに臨む始点13a,14aを備えた上流トラック部13,14が内周部12b上を徐々に上昇するようにスパイラル状に形成されている。上流トラック部13の始点13aと、上流トラック部14の始点14aとは、内底部12aの外縁の相互にほぼ対向する位置(互いに約180度ずれた位置)に設けられている。
【0024】
上流トラック部13の始点13aは、上流トラック部14の始点14aよりも部品の進行側にずれた位置にあり、内周部12bにおいて上流トラック部13が上流トラック部14の上方に位置するように相互に並列して伸びている。そして、上流トラック部13は、図示例のようにほぼ水平に伸びる部分を設けるなど、上方へ向かう進み度合を、下方にて並列する上流トラック部14の部分に較べて低下させ、これにより下方の上流トラック部14に相対的に徐々に接近するように構成されている。そして、その先において上流トラック部13には下方の上流トラック部14に向けて部品の進行方向に向け斜め下方に伸びる傾斜トラック部15が設けられ、合流点16において上流トラック部14に合流するように構成されている。
【0025】
上流トラック部13,14は、始点13a,14aから合流点16に至るまで全て凹曲面状のトラック面を備えた丸溝構造を有している。このトラック面は凹曲面状であればよいので、円弧状、楕円弧状、長円弧状、放物線状などの種々の断面形状を備えたもので構わない。
【0026】
合流点16から先に伸びる下流トラック部17は、そのままスパイラル状に伸びて上記切り欠き部11Sに達するように構成されている。下流トラック部17には、合流点16から変曲部17aまで上記上流トラック部13,14と同様の凹曲面状のトラック面を備えた丸溝領域17Rが設けられ、変曲部17aの下流側に平坦なトラック面を備えた平坦領域17Fが設けられている。この平坦領域17Fのトラック面は、ボウル11の外周側にやや傾斜した支持面部を含むことが好ましい。
【0027】
また、平坦領域17Fの終点17bの下流側には、部品選別領域17Sが設けられている。部品選別領域17Sにおいてトラック面はほぼ平坦に形成されている。この部品選別領域17Sのトラック面もまた、ボウル11の外周側にやや傾斜していることが好ましい。部品選別領域17Sには、トラック面が急速に幅狭化された部品排除部17Saが設けられ、ここで、正規の部品姿勢にない部品の一部が自由落下によってトラック面上から排除され、ガイド面12cを経て内底部12aに戻るようになっている。また、部品選別領域17Sに沿って部品選別器18や部品制限用マイクロメータ19などが取り付けられる。部品選別器18はセンサによって部品が正規の姿勢にない場合にエア等によって部品をトラック面上から排除し、内底部12aに戻すものであり、部品制限用マイクロメータ19は、トラック面上の部品制限部の高さをダイヤルによって調整可能に構成され、トラック面を基準として既定の高さよりも高い部分を有する部品が通過するのを阻止し、これをトラック面上の部品排除部17Sbから排除するように構成されたものである。
【0028】
なお、本実施形態では、上記部品選別領域17Sのみにおいて部品を選別、排除するように図示されているが、平坦領域17Fにおいても適宜の方法によって部品を選別、排除するようにしても構わない。また、平坦領域17Fを設けることなく、丸溝領域17Rの先にそのまま部品選別領域17Sが接続されるように構成してもよい。丸溝領域17Rの先の平坦領域17Fや部品選別領域17Sの長さは必要に応じて適宜に設計でき、部品の形状や部品の姿勢制御態様によっては平坦領域17Fや部品選別領域17Sを設けなくても構わない。
【0029】
図2は、図1に示すボウル11の一部を切断した様子を示すものである。この図においては、図1に示す上記部品選別器18や部品制限用マイクロメータ19を省略して描いてある。この図2に示すように、上記上流トラック部13,14及び下流トラック部17の丸溝領域17Rは、ボウル11の上方からほぼ垂直に、先端が凸曲面状(球面上、回転楕円体状、放物面状など)のエンドミルなどの工具をボウル11の内面12の内周部12bに適用することにより形成される。
【0030】
このような丸溝(凸曲面)形状のトラック面上にて部品Pがねじり振動を受けると、図示のような長辺の長さL、幅W、厚さTを有し、L>W及びW>Tが成立する直方体形状の部品Pは、トラックの延長方向と長辺とがほぼ平行になり、厚さ方向がほぼ垂直方向と一致した姿勢で、搬送されていく。この場合、凹曲面状のトラック面の幅は部品Pの幅Wより大きくなければならない。また、厚さTは、幅W以下であることが好ましいが、特に上記のように厚さTが幅Wよりも小さい(すなわちW未満)であることが、部品姿勢をより制御しやすくなる点でより望ましい。
【0031】
さらに、部品Pがその厚さ方向に偏った重心を備えている場合には、振動を受けることによって部品Pの表裏両面のうち、より重心に近い方の面がトラック面に(すなわち下方に)向くように制御される。例えば、重心により近い方の面が上になった姿勢でトラック面上を搬送されていく部品Pの場合には、途中で部品Pが長辺方向に伸びる軸線を中心に回転し、凹曲面状のトラック面上にて表裏が反転する。なお、このように部品Pの厚さ方向に重心の偏りがある場合には、トラック面の断面を円弧状にすることにより、部品Pをより容易に反転させることが可能になり、部品Pの表裏の姿勢を揃えやすくなる。また、部品Pを反転しやすくするには、凹曲面状のトラック面の曲率半径をRとした場合、WはR以上2R未満であることが好ましく、特に、1.3R以上1.8R以下であることがより望ましい。これらの範囲を越えると、部品を凹曲面上に維持することができなくなったり、反転時に部品の側部が凹曲面を越えてしまう可能性が高くなったりし、これらの範囲を下回ると、部品幅に対して曲率半径が増大して凹曲面の効果が薄れ、部品が反転しにくくなる。また、この範囲は、部品の進行方向に対する姿勢を良好に制御できる範囲でもある。
【0032】
本実施形態においては、ボウル11の内底部12aに部品を多数収容させた状態でボウル11の軸線回りのねじり振動を加えることにより、部品は内底部12a上の始点13a,14aから上流トラック13,14上を上昇し、部品の自重と、上流トラック部13,14の凹曲面状のトラック面との相互作用によって、上述のように長辺Lを上流トラック部13,14の延長方向に向けた姿勢で上昇していく。
【0033】
このとき、上流トラック部13,14は上昇するに従ってスパイラル径が徐々に増大していくので、部品搬送密度(トラックの単位長さ当たりの部品数)は徐々に低下していく。そして、上流トラック部13上の部品は、傾斜トラック部16に導入され、その傾斜によって加速しながら合流点16にて上流トラック部14上を移動する部品と合流する。このとき、傾斜トラック部15は部品の進行方向(図示例の場合には上方から観た場合に反時計回り)に向けて斜め下方に傾斜しているので、傾斜トラック部15から合流点16へ向けて加速された部品は上流トラック部14上の部品列に対して部品の進行方向に斜めに押し入るように合流する。したがって、部品がスムーズに合流し、合流後の下流トラック部17上の部品搬送密度を効率的に高めることができる。
【0034】
また、上記合流点16及びその近傍のトラック面も凹曲面状に形成されていることにより、傾斜トラック部15から合流する部品が合流点16に達した際に、合流点16に他の部品が存在しないときには凹曲面状のトラック面に載ってスムーズに姿勢が制御され、合流点16の近傍に部品が既に存在している場合には、その部品をトラックの前後に押しのけて合流するか、或いは、その部品をトラック面上から排除し、その結果空いたトラック面上の位置に収まったり、合流点16に既に存在する他の部品上を滑ってそのまま内底部12aに落下したりする。いずれにしても、上記のようなスムーズな合流態様によって、合流点16の前後の部品列を乱しにくくなるので、部品整列状態に与える影響を低減できる。
【0035】
ここで、傾斜トラック部15と上流トラック部14との間の交差角は、20度以上50度以下であることが好ましい。特に、25度以上45度以下であることが望ましい。これらの角度範囲を越えると、傾斜トラック部15から合流点へ向けて斜め進行方向へ押し込む効果が薄れるので、部品の合流が部品搬送を妨げ易くなり、スムーズな部品の合流が困難になる。逆に上記角度範囲を下回ると、傾斜トラック部15と上流トラック部14とが接近するに従ってトラック間の仕切り部分が徐々に低くなり、低くなった仕切り部分を越えて部品が落下し易くなり、その結果、合流点16の上流側において不自然な姿勢で合流してしまったり、合流せずにそのままボウル11の内底部12aまで部品が落下してしまったりする可能性が増大する。
【0036】
本実施形態の場合、基本的に、上流トラック部13,14ではそれぞれ部品が縦列状態で搬送されていき、スパイラル状のトラックを進むに従ってトラック上の部品搬送密度はスパイラル径の増大に伴って低下していくが、途中に合流部16を設けることによって、上流トラック部13上を搬送されていく部品と上流トラック部14上を搬送されていく部品とが合流するので、下流トラック部17上の部品搬送密度の低下を防止することができる。
【0037】
また、ボウル11の内底部12aに残存する部品数量が少なくなった場合でも、部品の供給量が急激に低下することを防止することができる。すなわち、部品の供給量の最大値は、下流トラック部17上を移動する部品がほぼ隙間無く配列された状態で得られる(換言すれば、下流トラック部17でほぼ隙間無く部品が配列された状態によって物理的に部品搬送密度が制限を受ける。)が、上流トラック部13,14上のそれぞれの部品搬送密度が低下しても、部品の合流により下流トラック部17の部品搬送密度は低下しにくく構成されているため、最終的にボウル11から搬出される部品の供給量は上記最大値に対してほとんど低下しない。例えば、上流トラック部13,14の個々の部品搬送密度が上記最大値の半分になっても理論的には下流トラック部17上の部品搬送密度を最大値に近い値に維持することができ、部品供給量の低下を防止できる。
【0038】
さらに、本実施形態においては、上流トラック部13,14がその始点13a,14aから凹曲面上のトラック面を備え、そのまま合流部16を超えて下流トラック部17の変曲部17aに至るまで凹曲面状のトラック面が続くように構成されているので、部品の姿勢制御を長い搬送距離に亘って施すことが可能になるため、下流トラック部17の平坦領域17Fや部品選別領域17S上における正規の姿勢にある部品の割合を高めることができる。したがって、最終的な部品供給量を従来方法よりも大幅に増大することができる。この場合、上流トラック部の始点から丸溝構造が形成されていることにより、丸溝構造を外周側に延長させ、丸溝構造の終点を下流側にずらす必要がないので、ボウル11のサイズを大きくしなくても、平坦領域17Fや部品選別領域17Sを充分な長さに形成することができる。
【0039】
また、本実施形態のトラックにおいては、上記のように凹曲面状のトラック面となっている部分が大きな割合を占めるので、部品とトラック面とが面接触している期間が少なくなり、部品とトラック面との摩擦等に起因する静電気の発生を抑制することができる。より具体的には、従来構造のボウルに較べて静電気の発生量を1/20程度に抑えることができる。このような静電気の低減効果は、特に軽くて薄い部品(例えば水晶発振器用の水晶振動片)であるほど大きくなる。軽くて薄い部品がトラック面との間の摩擦によって帯電すると、その静電気によって部品がトラック面上に貼り付き、搬送不能に陥りやすいからである。
【0040】
尚、本発明の部品供給装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、凹曲面状のトラック面は、上流トラック部13,14にそれぞれ一部でも形成されていればよく、これによって部品の搬送量は低下するが、或る程度姿勢制御された状態で合流点にて合流し、合流によって搬送量を大きくすることができる。また、凹曲面状のトラック面は、上記上流トラック部13,14の一部に加えて、合流点よりも下流側の下流トラック部17の一部にのみ形成されていることがより好ましい。このようにすると、合流点で乱れた部品の姿勢を合流点よりも下流側で整え直すことができるからである。さらに、凹曲面状のトラック面は、上記に加えて、合流点の近傍においても形成されていることが望ましい。このようにすると、上述のように合流点においてスムーズに部品を合流させることができ、合流による部品列の乱れを低減できるからである。
【0041】
本実施形態では特に部品の具体例や寸法については説明しなかったが、例えば、表面実装型の各種電子部品、より具体的には、チップコンデンサ素子(積層セラミックコンデンサなど)、チップインダクタ素子(積層セラミックインダクタなど)、抵抗素子、LED(発光ダイオード)、水晶振動片、その他、各種集積回路チップなどが本発明の部品供給装置を用いる場合に好適な搬送対象として挙げられる。また、部品寸法としては、直方体形状の部品である場合、長さL、幅W、厚さTの寸法(mm)として、3.2×1.0×1.0、1.6×0.8×0.8、1.0×0.5×0.5、0.6×0.3×0.3などが挙げられる。
【0042】
さらに、上記実施形態では、上流トラック部が2条設けられた例を示したが、3条以上の上流トラック部が形成されていてもよい。この場合、3条以上の上流トラック部が単一の下流トラック部に統合されるときには、上記合流部を複数箇所に設け、3条以上の上流トラック部の一つに対して他の2つ以上の上流トラック部を順次(別々に)合流させた構成とすることが、スムーズに部品を合流させる上でより好ましい。
【0043】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、部品の供給量を増大することができるとともに、ボウルの内底部に残存する部品量が少なくなっても部品供給量の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る部品供給装置の実施形態におけるボウルの内面構造を示す平面図である。
【図2】同実施形態におけるボウルの拡大部分断面図である。
【符号の説明】
10 振動式パーツフィーダ(部品供給装置)
11 ボウル
12 内面
12a 内底部
12b 内周部
12c ガイド面
13,14 上流トラック
13a,14a 始点
15 傾斜トラック部
16 合流点
17 下流トラック部
17R 丸溝領域
17F 平坦領域
17S 部品選別領域

Claims (7)

  1. 内底部からスパイラル状に伸びるトラックを備えたボウルをねじり振動させて前記トラックに沿って部品を供給するように構成された部品供給装置において、
    前記トラックは、前記内底部を取り囲むように設けられた逆円錐状の内周部において徐々に上昇するように設けられた複数条の上流トラック部と、複数の該上流トラック部が合流する合流点と、該合流点より下流側に伸びる下流トラック部とを有し、
    前記内周部には、上方の前記上流トラック部から伸びて下方の前記上流トラック部に合流して前記合流点を構成する、前記部品の進行方向斜め下方に伸びる傾斜トラック部が設けられていることを特徴とする部品供給装置。
  2. 前記トラックは、前記上流トラック部の少なくとも一部に凹曲面状のトラック面を備えていることを特徴とする請求項1に記載の部品供給装置。
  3. 前記合流点及びその近傍の前記下流トラック部に凹曲面状のトラック面を備えていることを特徴とする請求項2に記載の部品供給装置。
  4. 前記下流トラック部の少なくとも一部に凹曲面状のトラック面が設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の部品供給装置。
  5. 前記上流トラック部は、前記ボウルの内底部に臨む始点から前記合流点までの全てに亘り凹曲面状のトラック面を備えていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の部品供給装置。
  6. 前記下流トラック部は、前記合流点から少なくとも途中まで連続して凹曲面状のトラック面を備えていることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の部品供給装置。
  7. 前記下流トラック部の下流側には、前記部品の姿勢を規制する略平坦なトラック面を有する部品選別領域が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の部品供給装置。
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