JP3789012B2 - 光電変換装置と撮像装置及びこれを用いた焦点検出装置 - Google Patents

光電変換装置と撮像装置及びこれを用いた焦点検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカメラ、ビデオ等の光電変換装置と撮像装置、及び種々の観察装置の焦点検出装置に関するものである。さらに詳しくは、エリアセンサとして多分割したときの用いかたを示す光電変換装置と、撮影画面又は観察画面上の広い範囲に渡り二次元的、連続的に撮影できる撮像装置と及びこれを用いて焦点検出を可能とする焦点検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図17は従来の焦点検出装置が組み込まれたカメラの例を示したものである。図中、101は対象画像を呼び込み撮影を行う対物レンズ、102は対物レンズ101からの画像光線を反射する半透過性の主ミラー、103は対物レンズ101の焦点位置に配置される焦点板、104は光線方向を変更するペンタプリズム、105は撮影者に対する接眼レンズ、106は焦点検出時に動作するサブミラー、107は銀塩フィルム等のフィルム、108は焦点検出装置をそれぞれ示している。
【0003】
この図において、不図示の被写体からの光は対物レンズ101を透過後、主ミラー102により上方に反射され、焦点板103上に像を形成する。焦点板103上に形成された像はペンタプリズム104による複数回の反射を経て接眼レンズ105を介して撮影者又は観測者によって視認される。
【0004】
一方、対物レンズ101から主ミラー102に到達した光束のうちの一部は主ミラー102を透過し、サブミラー106により下方に反射され焦点検出装置108に導かれる。
【0005】
図18は焦点検出の原理を説明するために、図17における対物レンズ101と焦点検出装置108のみを取り出し、展開して示した図である。
【0006】
図18の焦点検出装置108内において、109は対物レンズ101の予定焦点面即ちフィルム面と共役な面付近に配置された視野マスク、110は同じく予定焦点面の付近に配置されたフィールドレンズ、111は2つのレンズ111−1,111−2からなる2次結像系、112は2つのレンズ111−1,111−2に対応してその後方に配置された2つのセンサ列112−1,112−2を含む光電変換素子、113は2つのレンズ111−1,111−2に対応して配置された2つの開口部113−1,113−2を有する絞り、114は分割された2つの領域114−1,114−2を含む対物レンズ101の射出瞳をそれぞれ示している。尚、フィールドレンズ110は、対物レンズ101の射出瞳114の領域114−1,114−2に対応して、絞り113の開口部113−1,113−2の近傍に結像する作用を有しており、射出瞳114の各領域114−1,114−2を透過した光束115−1,115−2が2つのセンサ列112−1,112−2にそれぞれ光量分布を形成するようになっている。
【0007】
図18に示す焦点検出装置108は一般的に位相差検出方式と呼ばれているもので、対物レンズ101の結像点が予定焦点面の前側にある場合、即ち対物レンズ101側にある場合には、2つのセンサ列112−1,112−2上にそれぞれ形成される物体像に関する光量分布が互いに近づいた状態となり、また対物レンズ101の結像点が予定焦点面の後側にある場合、2つのセンサ列112−1,112−2上に夫々形成される光量分布が互いに離れた状態となる。しかも2つのセンサ列112−1,112−2上にそれぞれ形成される光量分布のずれ量は対物レンズ101のデフォーカス量即ち焦点はずれ量とある関数関係にあるので、そのずれ量を適当な演算手段で算出すると、対物レンズ101の焦点はずれの方向と量を検出することができる。この方向と量により測距すると共に、この方向と量に応じて、レンズ系の位置を移動して、そのずれ量をほぼ零となるように設定して、焦点検出の動作を終了する。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】
図17に示す従来の焦点検出装置108を組み込んだカメラにおいては、焦点検出領域は図19に示す様に撮影画面Aに対しBに示す領域のごとく狭く一次元的な範囲となる。これは図18に示す1組のラインセンサ列112−1,112−2を用いての検出装置であることで決定される。
【0009】
一方、センサ列112の蓄積制御に関しての説明図が図20である。これは2つのセンサ列112−1,112−2に対して共通な遮光されたダーク画素120の出力(VD)と2つのセンサ列112−1,112−2に共通な最大値検出回路121の出力、即ち最大値を示す画素の出力(VP)との差が差動アンプ122により検出・出力され、所定のレベル(VR)に到達するまで蓄積を行い、到達時点で蓄積動作の終了と、蓄積容量への読みだし信号となるΦRが蓄積制御部123からセンサ列112−1,112−2に送られるものである。ここで最大値VPとダーク出力VDとの差を取るのは、ダーク出力VDを基準とし、所定のレベルVRに最大値VPとダーク出力VDとの差が到達するまで蓄積することにより、焦点検出の位相差検出処理において、十分精度が出るレベルであると判断できるためである。一方、これ以上に蓄積時間を増加すれば、出力信号が飽和して適切な検出が行えなくなる等の不具合があるので、読みだし信号となるΦRを、[VP−VD=VR]となる時点で、センサ列112−1,112−2に帰還する。
【0010】
図21は2つのセンサ列112−1,112−2の像信号の様子をダーク画素120の出力VDを基準として示したもので、センサ列112−1,112−2のそれぞれの像信号である1像、2像に対して、共通の最大出力値(VP、図では1像側)が設定レベル(VR)となっている。焦点検出装置として用いる場合には、各センサ列112−1,112−2の内センサ画素のいずれかが設定レベルVRに到達した時点で、撮像を終了して、各センサの画像を比較して、焦点が合っているのか否かを検出する。
【0011】
図22は最大値検出回路121以後の回路構成の概略を示したものである。各画素出力(n番目の画素出力Vn)が現時点の最大値VPと比較され、n番目の画素出力Vnが最大値VPを越えたならば、差動アンプ130が反転し、MOSスイッチ132がオンとなり、画素出力Vnが電圧ホロワ131を介して出力され、画素出力Vnが新たな最大値VPとなる。このセンサ列112−1,112−2の最大値検出回路121の最大値VP出力は、ダーク画素出力VDと差動アンプ133で差動増幅され、さらにコンパレータ134で設定レベルVRと比較され、差動出力が設定レベルVRを越えたら蓄積終了、読みだし信号ΦRが出力されるものである。この読みだし信号ΦRはセンサ列112−1,112−2の各画素の蓄積された電荷を読み出す信号となる。
【0012】
一方、図23は焦点検出領域の拡大を行った例で、撮影画面Aに対して、検出領域Bが3つの領域になっている。これは図19での検出領域に対して直交方向に3箇所検出領域を増したものである。
【0013】
この図23に示した焦点検出領域を増加した例を、図24に示す。図において、複数のセンサ列対C〜Fを備えた光電変換素子と、それに対応した不図示の焦点検出光学系を用いることで実現される。
【0014】
更にこの複数のセンサ列C〜Fに対する蓄積制御は、図25に示した様に、それぞれのセンサ列に対して専用の蓄積制御部を設け、図20の様なセンサ列、周辺回路の組合せをセンサ列対の数の分だけ揃えた構成となっている。図25において、各センサ列対C〜Fのダーク画素出力VD1〜VD4と、各センサ列対C〜Fの最大値検出回路141〜144の最大値出力VP1〜VP4とはそれぞれ差動アンプ145〜148で差をとり、蓄積制御部149〜152にて所定レベルVRと比較され、所定電圧に至ったときに読みだし信号ΦR1〜ΦR4を出力し、各センサ列対C〜Fの各画素の蓄積電荷を読み出す。また蓄積制御部149〜152の共通出力は、各センサ列C〜Fの蓄積終了の信号を、例えばCPUを含む制御系に出力し、制御系はいずれかのセンサ列が蓄積終了を検知し、その後各センサ列の各画素の出力をイメージ出力として読み出し、このイメージ出力からピントズレ量(デフォーカス量)を検出する。
【0015】
以上は一次元のセンサ列、即ちラインセンサを用いての焦点検出装置で、検出領域は各センサ列の受光部に対応する視野となり、‘線’の組合せ以上のものではない。
【0016】
そこで、更なる検出領域の拡張を目指した場合、必然的に二次元的に広がった受光部を有する光電変換素子、即ちエリアセンサを用いての焦点検出装置が必要となる。
【0017】
図26はエリアセンサを用いた焦点検出装置での撮影画面Aに対する検出領域(B)を示したもので、図19,図23に比較して大幅に検出領域を拡大している。
【0018】
このエリアセンサに用いる光電変換素子は、位相差検出方式を行うならば図27の様に2つのエリア領域が並んだエリアセンサ対Gとなる。
【0019】
このエリアセンサ対Gに対する蓄積制御は、図28の様に共通なダーク画素VDと最大値検出回路161及び差動アンプ162と蓄積制御部163による全域一括の制御となる。ここで説明を簡略にするため、図29の様な焦点検出用の像信号Yがエリアセンサ171上に結像されたとし、エリアセンサ171の領域を図の様にG〜Jの4領域に分割して考える。
【0020】
図30は図29での4つの領域G〜Jの各々に対応する像信号の様子を表したものである。図からわかるように、全域一括の制御のため、最大出力画素をその領域内に持つ分割領域Hに対しては適切な蓄積状態となっているが、他の分割領域G,I,Jに対しては不十分な結果となってしまっている。これでは、せっかく検出領域を拡張しても検出可能な領域が広がらず、エリアセンサを用いた意味がなくなってしまうという問題点を有している。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、複数の画素を有する光電変換領域を第1の方向及び前記第1の方向に垂直な第2の方向に2次元的に配列したエリアセンサと、共通の出力部と、前記2次元的に配列した光電変換領域からの信号を順次前記共通の出力部に転送するための複数のスイッチと、前記共通の出力部から順次出力された信号に基づき、各光電変換領域の蓄積終了判定動作を順次行う共通の制御部とを有し前記共通の制御部は、前記第1の方向及び第2の方向に2次元的に配列した光電変換領域のうち、前記第1の方向の光電変換領域のうち所定の光電変換領域のラインと前記第2の方向の光電変換領域のラインとの範囲で設定される複数の光電変換領域からの信号読み出し動作に動作制限し、当該動作制限された複数の光電変換領域からの信号に基づいて蓄積終了判定動作を行い、更に、前記信号読み出し動作を制限した複数の光電変換領域のうち、前記第2の方向に関して所定のラインの光電変換領域の蓄積終了に動作制限することを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、上記光電変換装置を含み、前記光電変換装置のエリアセンサの光電変換領域毎に各画素中の蓄積電荷の最大値が所定レベルに到達することを検出し、前記光電変換装置における制御部は、その検出結果に基づいて前記光電変換領域の各画素の読み出し開始を制御することを特徴とする
【0023】
また、本発明は、上記光電変換装置を具備する撮像装置において、前記光電変換装置のエリアセンサの光電変換領域毎に最大値を検出する最大値検出回路と、前記光電変換領域に設けられたダーク領域のダーク画素の画素信号を出力するダーク検出部と、前記光電変換領域毎に前記ダーク検出部の出力と前記最大値検出回路の出力との差を検出する差動アンプと、前記光電変換装置の制御部からの制御信号により時系列的に前記各差動アンプの出力を所定レベルと比較するコンパレータとを有し、前記コンパレータの出力により前記各光電変換領域の電荷蓄積を終了させると共に、前記各光電変換領域の画素の読み出しを開始することを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、上記撮像装置を含み、前記光電変換装置の各画素の蓄積信号に応じて焦点検出を行うことを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、上記光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出し、且つ、前記光電変換装置の各光電変換領域毎に蓄積制御を独立に行うことを特徴とする。
【0026】
また、本発明は、上記光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出し、且つ、前記光電変換装置の制御部により各光電変換領域に対して動作制限が設定可能であることを特徴とする。
【0027】
また、本発明は、上記光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出し、且つ、前記光電変換装置のエリアセンサは隔たった位置に複数配置されており、前記隔たったエリアセンサの蓄積制御を同時に行うことを特徴とする。
【0028】
また、本発明は、上記光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出し、且つ、前記光電変換装置の各光電変換領域の蓄積終了信号の出力を任意に禁止可能とすることを特徴とする。
【0029】
また、本発明は、上記光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出すると共に、前記光電変換装置の光電変換領域の蓄積制御を独立に行い、且つ、一次元単位(各ライン)に分割した光電変換領域毎に動作制限を設定し、更に、前記一次元方向とは異なる方向に分割した光電変換領域毎に蓄積終了信号の出力禁止を設定することを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0033】
[第1の実施形態]
図1は撮影画面内の各領域での焦点検出を行うための各構成要素の光学的配置図である。図において、1は図上左側に配置された不図示の対物レンズの光軸、2は対物レンズの焦点位置に配置された銀塩系のフィルム、3は対物レンズの光軸1上に配置された半透過性の主ミラー、4は同様に対物レンズの光軸1上に斜めに配置された第1の反射鏡、5は第1の反射鏡4によるフィルム2に共役な近軸的結像面、6は焦点検出用の第2の反射鏡、7は赤外線を阻止する赤外カットフィルタ、8は2つの開口8−1,8−2を有する絞り、9は絞り8の2つの開口8−1,8−2に対応して配置された2つのレンズ9−1,9−2を有する2次結像系、10は焦点検出用の第3の反射鏡、11は2つのエリアセンサ11−1,11−2を有する光電変換素子をそれぞれ示している。
【0034】
ここで、第1の反射鏡4は曲率を有し、絞り8の2つの開口8−1,8−2を不図示の対物レンズの射出瞳付近に投影する収束性のパワーを持っている。また第1の反射鏡4は必要な領域のみが光を反射するようにアルミや銀等の金属膜が蒸着されていて、焦点検出を行う範囲を制限する視野マスクの働きを兼ねている。他の反射鏡6,10においても、光電変換素子11上に入射する迷光を減少させるため、必要最小限の領域のみが蒸着されている。各反射鏡4,6,10の反射面として機能しない領域に光吸収性の塗料等を塗布したり、遮光部材を近接して設けることも有効である。
【0035】
図2は絞り8の平面図であり、横長の2つの開口8−1,8−2を開口幅の狭い方向に並べた構成となっている。図中点線で示されているのは、絞り8の開口8−1,8−2に対応してその後方に配置されている前記2次結像系9の各レンズ9−1,9−2である。
【0036】
図3は光電変換素子11の概略平面図であり、図1で示した2つのエリアセンサ11−1,11−2は、この図に示すように2次元的に多数の画素を配列したエリアセンサを2つ並べたものである。
【0037】
以上の構成において、図1の不図示の撮影レンズの一つの対物レンズからの光束12−1,12−2は主ミラー3を透過後、第1の反射鏡4により、ほぼ主ミラー3の傾きに沿った方向に反射され、第2の反射鏡6により再び方向を変えた後、赤外カットフィルタ7、絞り8の2つの開口8−1,8−2を経て、2次結像系9の各レンズ9−1,9−2により集光され、第3の反射鏡10を介して光電変換素子11のエリアセンサ11−1,11−2上にそれぞれ到達する。図中の光束12−1,12−2はフィルム2の中央に結像する光束を示したものであるが、他の位置に結像する光束についても同様の経路を経て、光電変換素子11に達し、全体として、フィルム2上の所定の2次元領域に対応する2つの光量分布が光電変換素子11の各エリアセンサ11−1,11−2上に形成される。
【0038】
本実施形態において、第1の反射鏡4は、2次曲線を軸回りに回転してできる曲面の一部で構成されていて、特に回転楕円面が好適に用いられる。図1においては、第1の反射鏡4の表面形状は点20を頂点とする楕円21を楕円21の軸22の回りに回転してできる回転楕円面の一部からなり、その焦点は第2の反射鏡6による絞り8の中心の像位置23付近と、主ミラー3透過後の光軸24の延長上の点(不図示)の付近に設定されている。もし、対物レンズの光軸24の延長上の点が対物レンズの射出瞳位置(種々の対物レンズが交換して用いられる場合にはそれらの平均的な射出瞳位置)の付近にあれば対物レンズの射出位置と2次結像系の入射位置がほぼ結像されることになり、第1の反射鏡4は理想的なフィールドレンズとしての機能を果たすことになる。図1から明らかなように、第1の反射鏡4として光学的に使用しているのは回転楕円面の回転軸及び頂点を含まない領域である。本実施形態の回転楕円面の具体的な形状は図1の座標軸に対して、
【0039】
【数1】
Figure 0003789012
但し、x,y,zは3軸座標であり、数1式は2次曲線を表す式であり、k=0で球面を、k=−1で放物面を、k>−1で回転楕円面となる。また、h2=y2+z2であり、rは軸上の曲率を表す。通常のカメラと対物レンズ(撮影レンズ)を想定した場合、rとkの範囲は、
−20≦ r ≦20 −1< k ≦−0.2
程度が好ましい。
【0040】
また本実施形態においては、2次結像系9の第一面を凹面形状とすることで、2次結像系9に入射する光が無理に屈折されることがないような構成とし、光電変換素子11の二次元領域の広い範囲にわたって良好で一様な結像性能を確保している。このようにして得られた2つの光量分布に対して、図18において説明したのと同様な原理に基づき、分離方向即ち図3に示す2つのエリアセンサ11−1,11−2の上下方向の相対的位置関係をエリアセンサ11−1,11−2の各位置で算出することで、対物レンズの焦点状態を二次元的に検出することができる。尚、第1の反射鏡4は、撮影に際し、主ミラー3と同様に撮影光路外に退避されるものである。
【0041】
次に、光電変換素子11について詳しく説明する。
【0042】
第4図は本実施形態における焦点検出領域の分布の様子を図17で説明したカメラのファインダ105から見た状態で描いたものである。図4のように本実施形態では撮影画面31の中央部分に左右11、上下5分割の計55領域(図中、□が1領域を表す)での焦点検出が可能である。この55の領域の各々に対応するように光電変換素子11の2つのエリアセンサ11−1,11−2をそれぞれ55分割して用いている。
【0043】
図5は、図3に示すエリアセンサ11ー1,11ー2の1つのエリアセンサについて、55分割の様子を示した図である。図中、41は比較上図20の120で示しているダーク画素部である。本実施形態ではエリアセンサであるが、蓄積制御を分割領域毎に独立に行っているので、各分割領域に対し1つずつのダーク画素を設定している。図5ではダーク画素が検出領域外に上下方向の分割数(5)だけまとめて設置されている。従って、11×5の各分割領域毎にダーク画素を設け、各分割領域内には20画素が設けられた例を示しているがこの画素数は更に多数個でもよく、このようなエリアセンサによって、各分割領域毎の焦点検出を可能としている。尚、図では領域分割の様子を強調するために、分割ラインを太く描いているが、実際は通常のエリアセンサの様な均一の外観となり、全領域によって焦点検出を行う。
【0044】
図6は、本実施形態のエリアセンサ用蓄積制御回路部の概要である。図5で示した各分割領域(対)毎に、図20で説明したものと同様なセンサ領域1〜nと最大値検出回路部1〜nと差動アンプ(AP1〜APn)を持ち、各差動アンプ(AP1〜APn)の出力が、出力スイッチAS1a〜ASnaを介してコンパレータCOMの一端に入力され、共通の所定レベル(VR)に到達することでコンパレータCOMの出力が反転し、この反転出力の読みだし信号ΦRは各スイッチAS1b〜ASnbを介して各センサ領域1〜nに蓄積動作の終了と読み出し開始を指示する。ここで、各分割領域毎の独立蓄積制御を可能にしながら回路規模の縮小を計るため、制御回路部51が基準クロック信号ICLKに基づいて、各分割領域毎に、各分割領域毎に設けられたアナログスイッチ対AS1aとAS1b、AS2aとAS2b〜ASnaとASnbを順次ONして走査し、共通のコンパレータCOMの読みだし信号ΦRの反転により各分割領域の蓄積終了を各分割領域のセンサ領域1〜nに知らせ、全領域の蓄積終了判断を行っている。この制御回路51の一連の走査が一巡した時点で、各センサ領域1〜nから画素読みだしを行ない、焦点検出動作を行う。
【0045】
なお、本実施形態においては、位相差を検出する各焦点検出領域対に対する蓄積制御は、各分割領域毎に、図20と同等の関係を保っている。従って、図3での光電変換素子11の2つのエリアセンサ部11−1,11−2を同時に、そして各分割領域対においては共通信号(各分割領域対毎の最大出力値)に基づいて蓄積制御が行われ、各分割領域対毎に最大値に応じた焦点検出信号を得られ、精度の高い焦点検出を可能とする。
【0046】
又、本実施形態では焦点検出領域を55分割しているので、上記nは55となる。そして、図5の上下のライン(行)方向(5分割方向)が位相差の発生する方向であり、エリアを構成している1画素の短辺方向ともなっている。
【0047】
[第2の実施形態]
図7は、本実施形態の焦点検出装置において、図6で示した11×5の分割領域中、検出動作を中央3ラインに制限した場合の検出領域の様子を示した図である。動作制限を行うには図6で各分割領域毎に設けられた差動アンプAPnとアナログスイッチ対ASna、ASnbの動作を制御回路部51で必要な分割領域だけ選択するために、その領域への制御信号をONして、動作させればよい。図7の場合15個の領域に対応する回路だけ動作させることとなる。
【0048】
上記動作制限の目的は、非常な高輝度の場合の不適切な蓄積状態(いわゆる飽和状態)を回避することである。つまり、本実施形態の蓄積制御を順次走査して行っているため、蓄積終了判断が逐次行われず、適正な蓄積時間が非常に短い場合には、飽和した像信号しか得られなくなってしまい、焦点検出不可能となってしまう。そこで、動作領域を少なくすれば、一走査時間が短縮され、高輝度時でも適切な蓄積制御が可能となる。なお、全領域検出対象の時は、飽和領域だけ選択して再蓄積することとなる。しかし、もともと高輝度領域なので蓄積時間は短く、他の領域の焦点検出演算を行っている間に十分蓄積終了し、焦点調節時間全体への影響は少ない。
【0049】
なお、本実施形態では、動作制限を行う単位は撮影画面31に対して上下5領域(1ライン)を設定単位としている。これは、制御回路を機能的に必要十分な規模に抑えるためである。以下に説明する蓄積終了出力禁止機能を用いることで、個々の領域に対する動作制限を可能にしなくても十分その機能は満足される。
【0050】
[第3の実施形態]
図8は、撮影画面31に対して上下に5分割の横並びに設定した蓄積終了信号の出力制限を行う領域61〜65を示している。これは、横並びの焦点検出領域に対して、その蓄積終了を知らせる信号出力を同時に許可/禁止を行うためのものである。この機能と前記ライン単位の動作制限で各焦点検出領域を個々独立に動作制限するのとほぼ同等の機能が簡単に得られる。
【0051】
本実施形態では、蓄積終了の検知用に蓄積終了出力端子INTEが設けてあり、この端子がカメラ全体の制御を行うマイクロコンピュータにつながっている。このINTE端子はいずれかの領域が蓄積終了したらそのことを伝えるものであるが、図8の5つの領域単位にその出力を禁止可能としている。
【0052】
図9は本実施形態による出力禁止機能を説明するためのブロック図である。図において、各検出領域の蓄積終了信号END1〜55は論理和回路OR1〜OR5に入力されて論理積回路AND1〜5に出力され、制御信号INH1〜5がそれぞれINV1〜5を介して論理積回路AND1〜5に入力される。論理積回路AND1〜5の出力は、論理和回路OR6にそれぞれ入力されて、それらの論理和が共通端子の蓄積終了出力端子INTEに出力される。図9では、図8に示す出力禁止領域61〜65に対して、制御信号INH1〜INH5が設定されている。各制御信号INH1〜INH5を設定(=1)すると、その領域に属している各焦点検出領域からの蓄積終了信号ENDn(n=1〜55)の出力が共通端子INTEに伝わらない構成となっている。カメラ全体の制御としては、実際に使用する領域についての蓄積終了が検知出来れば必要十分であり、過分な動作制限回路は必要ない。そこで、動作制限は最小限ライン単位で可能とし、蓄積終了出力制限を動作制限方向と直行する方向に可能な構成を採用している。
【0053】
[第4の実施形態]
図10は図7で行った動作制限に加えて、図9の禁止制御信号INH1、INH5を‘1’に設定して、中央9つの検出領域だけの蓄積終了信号が出力されるよう設定したものである。こうすれば、カメラ全体の制御としては、中央9つの領域だけを焦点検出領域として動作させているのとほぼ同等の状態となる。
【0054】
[第5の実施形態]
図11では動作制限を不連続なラインで設定し、更に蓄積終了出力許可を1つの領域(63,INH3のみ=0)とした場合の図である。こうすると、撮影領域31に対して中央に横並びに点在した5点の検出領域での動作が可能となる。更に図12では動作制限を1ラインとし、蓄積終了出力許可も1つの領域のみとしている。この場合、あたかも1つの焦点検出領域のみを動作させているのと同等な制御が可能となる。つまり、カメラ全体としては、一つの焦点検出領域の蓄積終了を検知したら、すぐにその焦点検出領域だけの蓄積信号を読みに行くだけとなる。
【0055】
[第6の実施形態]
図13は上記のごとき各実施形態に示した各焦点検出装置を備えたカメラの具体的な構成の一例を示す回路図であり、先ず各部の構成について説明する。
【0056】
図13において、PRSはカメラの制御装置で、例えば、内部にCPU(中央処理装置)、ROM、RAM、A/D、D/A変換機能を有する1チップのマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータPRSはROMに格納されたカメラのシーケンス・プログラムに従って、自動露出制御機能、自動焦点調節機能、フィルムの巻き上げ・巻き戻し等のカメラの一連の動作を行っている。そのために、マイクロコンピュータPRSは通信用信号SO、SI、SCLK、通信選択信号CLCM、CDDR、CICCを用いて、カメラ本体内の周辺回路およびレンズ内制御装置と通信を行って、各々の回路やレンズの動作を制御する。
【0057】
SOはマイクロコンピュータPRSから出力されるデータ信号、SIはマイクロコンピュータPRSに入力されるデータ信号、SCLKは信号SO、SIの同期クロックである。
【0058】
LCMはレンズ通信バッファ回路であり、カメラが動作中のときにはレンズ用電源端子VLに電力を供給するとともに、マイクロコンピュータPRSからの選択信号CLCMが高電位レベル(以下、‘H’と略記し、低電位レベルは‘L’と略記する)のときには、カメラとレンズ間の通信バッファとなる。
【0059】
マイクロコンピュータPRSが選択信号CLCMを‘H’にして、同期クロックSCLKに同期して所定のデータをデータ信号SOから送出すると、レンズ通信バッファ回路LCMはカメラ・レンズ間通信接点を介して、同期クロックSCLK、データ信号SOの各々のバッファ信号LCK、DCLをレンズへ出力する。それと同時に、レンズLNSからの信号DLCのバッファ信号をデータ信号SIに出力し、マイクロコンピュータPRSは同期クロックSCLKに同期してデータ信号SIからレンズのデータを入力する。
【0060】
DDRは各種のスイッチSWSの検知および表示用回路であり、信号CDDRが‘H’のとき選択され、データ信号SO、SI、同期クロックSCLKを用いてマイクロコンピュータPRSから制御される。即ち、マイクロコンピュータPRSから送られてくるデータに基づいてカメラの表示部材DSPの表示を切り替えたり、カメラの各種操作部材のオン・オフ状態を通信によってマイクロコンピュータPRSに報知する。OLCはカメラ上部に位置する外部液晶表示装置であり、ILCはファインダ内部液晶表示装置である。本実施形態では、焦点検出の動作領域の設定等は、この検知および表示用回路DDRに属するスイッチSWSにて行っている。
【0061】
SW1、SW2は不図示のレリーズボタンに連動したスイッチで、レリーズボタンの第一段階の押下によりSW1がオンし、引き続いて第2段階の押下でSW2がオンする。マイクロコンピュータPRSはSW1オンで測光、自動焦点調節を行い、SW2オンをトリガとして露出制御とその後のフィルムの巻き上げを行う。
【0062】
なお、SW2はマイクロコンピュータであるPRSの「割り込み入力端子」に接続され、SW1オン時のプログラム実行中でもSW2オンによって割り込みがかかり、直ちに所定の割り込みプログラムへ制御を移すことができる。
【0063】
MTR1はフィルム給送用、MTR2はミラーアップ・ダウンおよびシャッタばねチャージ用のモータであり、各々の駆動回路MDR1、MDR2により正転、逆転の制御が行われる。マイクロコンピュータPRSから駆動回路MDR1、MDR2に入力されている信号M1F、M1R、M2F、M2Rはモータ制御用の正転及び反転制御信号である。
【0064】
MG1、MG2は各々シャッタ先幕・後幕走行開始用マグネットで、制御信号SMG1、SMG2、増幅トランジスタTR1、TR2により通電され、マイクロコンピュータPRSによりシャッタ制御が行われる。
【0065】
なお、モーター駆動回路MDR1、MDR2、シャッタ制御は、本発明と直接関わりがないので、詳しい説明は省略する。
【0066】
レンズLNS内制御回路LPRSにバッファ信号LCKと同期して入力されるバッファ信号DCLは、カメラからレンズLNSに対する命令のデータであり、命令に対するレンズLNSの動作は予め決められている。レンズLNS内制御回路LPRSは、所定の手続きに従ってその命令を解析し、焦点調節や絞り制御の動作や、出力DLCからレンズLNSの各部動作状況(焦点調節光学系の駆動状況や、絞りの駆動状態等)や、各種パラメータ(開放Fナンバ、焦点距離、デフォーカス量対焦点調節光学系の移動量の係数、各種ピント補正量等)の出力を行う。
【0067】
本実施形態では、ズームレンズの例を示しており、カメラから焦点調節の命令が送られた場合には、同時に送られてくる駆動量・方向に従って焦点調節用モータLMTRを信号LMF、LMRによって駆動して、光学系を光軸方向に正逆移動させて焦点調節を行う。光学系の移動量は光学系に連動して回動するパルス板のパターンをフォトカプラーにて検出し、移動量に応じた数のパルスを出力するエンコーダ回路ENCFのパルス信号SENCFでモニタし、レンズLNS内制御回路LPRS内のカウンタで計数しており、焦点調節用の所定の移動が完了した時点でレンズLNS内制御回路LPRS自身が信号LMF、LMRを‘L’にしてモータLMTRを制動する。
【0068】
このため、一旦カメラから焦点調節の命令が送られた後は、カメラの制御装置であるマイクロコンピュータPRSはレンズの駆動が終了するまで、レンズ駆動に関して全く関与する必要がない。また、カメラから要求があった場合には、上記カウンタの内容をカメラに送出することも可能な構成になっている。
【0069】
カメラから絞り制御の命令が送られた場合には、同時に送られてくる絞り段数に従って、絞り駆動用としては公知のステッピング・モータDMTRを駆動する。なお、ステッピング・モータDMTRはオープン制御が可能なため、動作をモニタするためのエンコーダを必要としない。
【0070】
ENCZはズーム光学系に付随したエンコーダ回路であり、レンズLNS内制御回路LPRSはエンコーダ回路ENCZからの信号SENCZを入力してズーム位置を検出する。レンズLNS内制御回路LPRS内には各ズーム位置におけるレンズ・パラメータが格納されており、カメラ側のマイクロコンピュータPRSから要求があった場合には、現在のズーム位置に対応したパラメータをカメラ側に送出する。
【0071】
ICCは、光電変換素子であるCCD等から構成される焦点検出用エリアセンサ及びその駆動制御回路である焦点検出回路であり、選択信号CICCが‘H’のとき選択されて、データ信号SO、SI、同期信号SCLKを用いてマイクロコンピュータPRSから制御される。
【0072】
ΦV、ΦH、ΦRはエリアセンサ出力の読み出し、リセット信号であり、マイクロコンピュータPRSから信号に基づいて焦点検出回路ICC内の駆動回路によりセンサ制御信号が生成される。センサ出力はセンサ部からの読み出し後増幅され、出力信号IMAGEとしてマイクロコンピュータPRSのアナログ入力端子に入力され、マイクロコンピュータPRSは出力信号IMAGEをA/D変換後、そのデジタル値をRAM上の所定のアドレスへ順次格納してゆく。これらデジタル変換された信号を用いて焦点検出を行っていく。
【0073】
VRは前述した各差動アンプに共通の蓄積終了判定レベルであり、INTEは蓄積終了出力信号、ICLKは焦点検出回路ICC内の制御回路部の基準クロック信号である。
【0074】
上述のカメラの全システム中、特に焦点検出回路ICCの動作は第1乃至第6の実施形態で説明したようにエリアセンサによる焦点検出の動作を行ない、その結果はマイクロコンピュータPRSを介してレンズLNS内制御回路LPRSにより適切な焦点ポイントにレンズ系を移動・保持し、その後シャッターが動作することで、焦点のあった画像を取得することができる。
【0075】
尚、上記図13ではカメラとレンズLNSが別体(レンズ交換が可能)となるもので表現されているが、本発明はカメラ・レンズ一体なるものでも何等問題なく、これ等に限定されるものではない。
【0076】
[第7の実施形態]
以上の実施形態は、図3に示すように光電変換素子11上に2つの光量分布を上下に形成し、その上下方向のずれを検出するものであった。このような構成の焦点検出装置においては、横線のような縦方向に濃淡のある被写体に対してのみ焦点検出が可能であり、縦線のような横方向に濃淡のある被写体に対しては焦点検出が出来ない。
【0077】
この点を改善した実施形態の光学的配置図を図14に示した。図1と異なる点は、2つのレンズ9−1,9−2からなる2次結像系9にこれと直交する方向に2つのレンズ9−3,9−4の2つのレンズを新たに配置し、それに対応した絞り8の開口8−3,8−4と光電変換素子11上にエリアセンサ11−3,11−4を設けたことである。尚、図14では煩雑さを避けるために、図1で示した絞り8の開口8−1,8−2と光電変換素子11のエリアセンサ11−1,11−2及び光束12−1,12−2等は省略している。
【0078】
図15は本実施形態での絞り8の開口形状を示したものである。図中8−3,8−4が新たに加えられた開口であり、9−3,9−4はそれに対応してその後方に配置された2次結像系9を構成する2つのレンズである。
【0079】
本実施形態では、図15の絞り8の開口8−3,8−4は同開口8−1,8−2に比べ不図示の対物レンズの瞳の周辺の領域の光を取り入れるように、より外側に配置されている。このような構成とすることで焦点検出の際のいわゆる基線長を長くすることができ、本実施形態に新たに付け加えられた絞り8の開口8−3,8−4による焦点検出系は、明るい対物レンズに対しては焦点検出精度を高めることが可能となる。もちろん、絞り8の開口8−3,8−4が配置される中心からの位置を同開口8−1,8−2と同一とし、焦点検出精度は同等であるが縦横のどちらか一方にのみ濃淡分布がある被写体に対しても、対物レンズの明るさに関係なく、常に焦点検出を可能とする様に構成することも可能である。
【0080】
図16は2次結像レンズ9−3,9−4によって光量分布が形成される光電変換素子11上のエリアセンサ11−3,11−4を示したものである。図からわかるように、本実施形態では左右方向に像の位相差を検出するエリアセンサ11−3,11−4に対応する視野領域は、上下方向に像の位相差を検出するエリアセンサ11−1,11−2に対応する視野領域に対して小さく設定している。これは、上下、左右両方向の歪が少ない2次光学系の実現と、光電変換素子が過剰に大きくなるのを避けるためである。
【0081】
4つのエリアセンサ部11ー1〜4に対する蓄積制御は、それぞれ対となるエリアセンサ部11−1,11−2と11−3,11−4の各々での共通信号(各々の各分割領域対毎の最大出力値)に基づいた蓄積制御を同時に行う。つまり、ここでは図24で複数のラインセンサ対での考え方を、複数のエリアセンサ対に拡張すればよく、各エリアセンサ対中、複数の分割領域毎に、最大値を検出して蓄積終了信号を得ることで、広範囲の焦点検出領域による焦点検出信号を得ることができる。
【0082】
なお、以上の各実施形態において、エリアセンサに対して、撮影レンズからの入射光を2つの視差を有する2像に分離してからそれぞれ結像しているが、所定の基線長離れた2つのレンズを介して入射する2つの像を各エリアセンサに入射してもよい。
【0083】
【発明の効果】
以上説明してきた本発明によれば、撮影画面又は観察画面上の広い範囲に渡り二次元的、連続的に焦点検出をする焦点検出装置において、受光部である連続した二次元的な広がりを有する複数の光電変換手段の分割された複数の各領域での蓄積制御を各々独立に行い、更に前記独立蓄積制御は各領域からの制御信号を順次走査して行うことで、二次元的な領域における任意の位置の被写体に焦点を合わせることが精度良く容易にでき、しかも制御回路規模の縮小が計られ、安価な装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の焦点検出装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の絞りおよび2次結像系を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の光電変換素子を示す図である。
【図4】本発明の実施形態の焦点検出領域の分布を示す図である。
【図5】本発明の実施形態の光電変換素子の詳細を示す図である。
【図6】本発明の実施形態のエリアセンサ用蓄積制御回路部の概要を示す図である。
【図7】本発明の実施形態の光電変換素子の機能を説明する図である。
【図8】本発明の実施形態の光電変換素子の機能を説明する図である。
【図9】本発明の実施形態の光電変換素子の機能を説明する図である。
【図10】本発明の実施形態の光電変換素子の機能を説明する図である。
【図11】本発明の実施形態の光電変換素子の機能を説明する図である。
【図12】本発明の実施形態の光電変換素子の機能を説明する図である。
【図13】本発明の実施形態であるカメラおよびレンズの回路図である。
【図14】本発明の第2の実施形態の焦点検出装置の概略構成図である。
【図15】本発明の第2の実施形態の絞りおよび2次結像系を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施形態の光電変換素子を示す図である。
【図17】従来の焦点検出装置のカメラ内配置図である。
【図18】従来の焦点検出装置を説明する図である。
【図19】従来の焦点検出領域の分布を示す図である。
【図20】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図21】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図22】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図23】従来の焦点検出領域の分布を示す図である。
【図24】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図25】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図26】従来方式で焦点検出領域を二次元に拡大した場合の説明図である。
【図27】従来方式で焦点検出領域を二次元に拡大した場合の説明図である。
【図28】従来方式で焦点検出領域を二次元に拡大した場合の説明図である。
【図29】従来方式で焦点検出領域を二次元に拡大した場合の説明図である。
【図30】従来方式で焦点検出領域を二次元に拡大した場合の説明図である。
【符号の説明】
1 対物レンズの光軸
2 フィルム
3 主ミラー
4 第1の反射鏡
5 結像面
6 第2の反射鏡
7 赤外カットフィルタ
8 絞り
9 2次結像系
10 第3の反射鏡
11 光電変換素子
12 光束
24 対物レンズの光軸
31 撮影画面領域
101 対物レンズ
102 主ミラー
103 焦点板
104 ペンタプリズム
105 接眼レンズ
106 サブミラー
107 フィルム
108 焦点検出装置
109 視野マスク
110 フィールドレンズ
111 2次結像系
112 光電変換素子
113 絞り
114 対物レンズの射出瞳
115 光束
A 撮影画面領域
B 焦点検出領域
PRS カメラ内制御装置としてのマイクロコンピュータ
LCM レンズ通信バッファ回路
SDR センサ駆動回路
LNS レンズ
LPRS レンズ内制御回路
ENCF 焦点調節用レンズの移動量検出エンコーダ

Claims (20)

  1. 複数の画素を有する光電変換領域を第1の方向及び前記第1の方向に垂直な第2の方向に2次元的に配列したエリアセンサと、
    共通の出力部と、
    前記2次元的に配列した光電変換領域からの信号を順次前記共通の出力部に転送するための複数のスイッチと、
    前記共通の出力部から順次出力された信号に基づき、各光電変換領域の蓄積終了判定動作を順次行う共通の制御部とを有し
    前記共通の制御部は、前記第1の方向及び第2の方向に2次元的に配列した光電変換領域のうち、前記第1の方向の光電変換領域のうち所定の光電変換領域のラインと前記第2の方向の光電変換領域のラインとの範囲で設定される複数の光電変換領域からの信号読み出し動作に動作制限し、当該動作制限された複数の光電変換領域からの信号に基づいて蓄積終了判定動作を行い、更に、前記信号読み出し動作を制限した複数の光電変換領域のうち、前記第2の方向に関して所定のラインの光電変換領域の蓄積終了に動作制限することを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記各光電変換領域毎にその領域内の複数の画素の蓄積終了を判定するための制御信号が、少なくとも前記光電変換領域中の各画素の最大蓄積電荷量に基づいた信号であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光電変換装置を含み、前記光電変換装置のエリアセンサの光電変換領域毎に各画素中の蓄積電荷の最大値が所定レベルに到達することを検出し、前記光電変換装置における制御部は、その検出結果に基づいて前記光電変換領域の各画素の読み出し開始を制御することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1又は2に記載の光電変換装置を具備する撮像装置において、前記光電変換装置のエリアセンサの光電変換領域毎に最大値を検出する最大値検出回路と、前記光電変換領域に設けられたダーク領域のダーク画素の画素信号を出力するダーク検出部と、前記光電変換領域毎に前記ダーク検出部の出力と前記最大値検出回路の出力との差を検出する差動アンプと、前記光電変換装置の制御部からの制御信号により時系列的に前記各差動アンプの出力を所定レベルと比較するコンパレータとを有し、前記コンパレータの出力により前記各光電変換領域の電荷蓄積を終了させると共に、前記各光電変換領域の画素の読み出しを開始することを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項3又は4に記載の撮像装置を含み、前記光電変換装置の各画素の蓄積信号に応じて焦点検出を行うことを特徴とする焦点検出装置。
  6. 請求項1又は2に記載の光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出し、且つ、前記光電変換装置の各光電変換領域毎に蓄積制御を独立に行うことを特徴とする焦点検出装置。
  7. 前記光電変換領域は、一次元単位(各ライン)で分割された領域であることを特徴とする請求項6に記載の焦点検出装置。
  8. 前記一次元単位の方向は位相差検出方式の焦点検出の際に位相差の発生する方向であることを特徴とする請求項7に記載の焦点検出装置。
  9. 前記一次元単位の方向は画素の短辺方向であることを特徴とする請求項7に記載の焦点検出装置。
  10. 前記光電変換領域は一次元単位(各ライン)を更に分割した領域であることを特徴とする請求項7に記載の焦点検出装置。
  11. 前記光電変換領域に対する蓄積制御は、前記光電変換装置の制御部からの制御信号を順次走査して行うことを特徴とする請求項6に記載の焦点検出装置。
  12. 請求項1又は2に記載の光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出し、且つ、前記光電変換装置の制御部により各光電変換領域に対して動作制限が設定可能であることを特徴とする焦点検出装置。
  13. 前記光電変換領域は一次元単位(各ライン)で分割された領域であることを特徴とする請求項12に記載の焦点検出装置。
  14. 前記動作制限の設定は連続した光電変換領域に対して行うことを特徴とする請求項12に記載の焦点検出装置。
  15. 請求項1又は2に記載の光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出し、且つ、前記光電変換装置のエリアセンサは隔たった位置に複数配置されており、前記隔たったエリアセンサの蓄積制御を同時に行うことを特徴とする焦点検出装置。
  16. 前記蓄積制御は、前記隔たったエリアセンサの各光電変換領域対の共通信号に基づいて行うことを特徴とする請求項15に記載の焦点検出装置。
  17. 前記共通信号は、対として用いる隔たった光電変換領域毎に共通な信号であることを特徴とする請求項16に記載の焦点検出装置。
  18. 請求項1又は2に記載の光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出し、且つ、前記光電変換装置の各光電変換領域の蓄積終了信号の出力を任意に禁止可能することを特徴とする焦点検出装置。
  19. 請求項1又は2に記載の光電変換装置を含み、前記光電変換装置の出力から撮影レンズのデフォーカス量を検出すると共に、前記光電変換装置の光電変換領域の蓄積制御を独立に行い、且つ、一次元単位(各ライン)に分割した光電変換領域毎に動作制限を設定し、更に、前記一次元方向とは異なる方向に分割した光電変換領域毎に蓄積終了信号の出力禁止を設定することを特徴とする焦点検出装置。
  20. 前記一次元方向とは異なる方向が、前記一次元方向と直交し、前記分割した光電変換領域の並び方向であることを特徴とする請求項19に記載の焦点検出装置。
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