JPH06138378A - 焦点検出手段と視線検出手段とを有したカメラ - Google Patents

焦点検出手段と視線検出手段とを有したカメラ

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JPH06138378A
JPH06138378A JP4312848A JP31284892A JPH06138378A JP H06138378 A JPH06138378 A JP H06138378A JP 4312848 A JP4312848 A JP 4312848A JP 31284892 A JP31284892 A JP 31284892A JP H06138378 A JPH06138378 A JP H06138378A
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JP
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focus
sight
line
signal
distance measuring
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JP4312848A
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Yukio Odaka
幸雄 小高
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Canon Inc
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B2213/00Viewfinders; Focusing aids for cameras; Means for focusing for cameras; Autofocus systems for cameras
    • G03B2213/02Viewfinders
    • G03B2213/025Sightline detection

Landscapes

  • Focusing (AREA)
  • Viewfinders (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 撮影者の眼球の注視点を検出する視線検出手
段と撮影系の焦点位置を複数の点で検出する焦点検出手
段とを効果的に用いて自動焦点検出を行なった焦点検出
手段と視線検出手段とを有したカメラを得ること。 【構成】 カメラのファインダー視野内を覗く撮影者の
注視方向を検出する視線検出手段と、撮影系のファイン
ダー視野内の複数の測距領域における合焦状態を繰り返
し検出する焦点検出手段と、該視線検出手段で得られる
視線信号の状態を判定する視線判定手段と、該焦点検出
手段で得られる焦点信号の状態を判定する焦点判定手段
と、該視線判定手段からの信号と焦点判定手段からの信
号とに基づいて複数の測距領域のうちから少なくとも1
つの測距領域を選択する選択手段とを有していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は焦点検出手段と視線検出
手段とを有したカメラに関し、特に視線検出手段でファ
インダー視野内を覗く撮影者の視線方向を検出し、該フ
ァインダー視野内の注視方向及び注視点を求めると共に
該視線検出手段で得られる信号に基づいて被写体の複数
の測距領域における合焦状態を繰り返し検出する機能を
有した焦点検出手段で焦点検出を行なった写真用カメ
ラ、ビデオカメラ、SVカメラ等に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より撮影者の視線方向を検知し、撮
影者がファインダー視野内のどの領域(位置)を観察し
ているか、所謂撮影者の注視方向をカメラの一部に設け
た視線検出手段で検出し、該視線検出手段からの信号に
基づいて自動焦点調節や自動露出等の各種の撮影機能を
制御するようにしたカメラが種々と提案されている。
【0003】例えば特開昭61−61135号公報では
視線検出手段からの出力信号に基づいて焦点検出装置の
測距方向を機械的に制御し、撮影系の焦点状態を調節す
るようにしたカメラが提案されている。
【0004】又、本出願人は特開平1−241511号
公報において、撮影者の注視方向を検出する視線検出手
段と複数個の測距視野を持つ焦点検出手段と複数個の測
光感度分布を持つ自動露出制御手段とを有し、このとき
該視線検出手段からの出力信号に基づいて焦点検出手段
や自動露出制御手段の駆動を制御するようにしたカメラ
を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来よりカメラに設け
られているオートフォーカス(自動焦点検出)動作には
大別して撮影レンズが合焦状態になるまで焦点検出を繰
り返して行ない、一度合焦状態になるとその後は焦点検
出を行なわないワンショット動作と、撮影レンズの焦点
状態に関係なく焦点検出を実行し続けるサーボ動作の2
つがある。
【0006】このうちワンショット動作は主に被写体が
停止しているときに使われるモードである。視線検出手
段からの信号を利用したオートフォーカス用のカメラの
ワンショットモードにおける動作は以下のようにして行
なっている。
【0007】まず、スイッチをオンすると焦点検出動作
に先立ち、視線検出手段により撮影者のファインダー視
野内の注視点を求める。この手順は眼球像を検出する受
光手段(センサ)の蓄積を行ない、眼球像信号を読み出
す。そしてその眼球像信号から撮影者の視線方向を求め
る。
【0008】次に視線方向から撮影者(観察者)がファ
インダー視野内のどの部分(領域)を注目しているか、
即ち注視点を求めていく。このときの注視点はファイン
ダー視野内の座標で表わされる。そしてこのファインダ
ー視野内の注視点の座標からこれに対応する測距点(測
距領域)を決定していくようにしている。
【0009】このように視線検出手段により求めた測距
点に対し、焦点検出手段により焦点状態を検出し、その
焦点情報に基づいて撮影レンズを合焦状態まで駆動制御
する。このとき視線検出手段により一度測距点が決定し
たら、以後合焦するまではその測距点の焦点状態だけに
注目して合焦操作を繰り返して行なっている。
【0010】一方、サーボ動作は主に被写体が動いてい
るような場合に使用されるモードである。視線検出手段
のないオートフォーカス用のカメラのサーボモードにお
ける動作は以下のようにして行なっている。
【0011】まずスイッチをオンすると、複数の測距点
に対応する全ての受光手段からの信号を用いた焦点検出
演算を行なう。その焦点検出演算の結果、画面中央部の
測距点が測距可能であれば中央部の測距点の焦点検出演
算の情報に基づき、合焦レンズの駆動を行なう。画面中
央部の測距点が測距不能であれば測距可能な測距点のう
ち最も至近側にある測距点の焦点検出演算の情報に基づ
き合焦レンズの駆動を行ない、合焦操作を行なってい
る。これはサーボモードの場合、主被写体はファインダ
ー視野内の中央部にあることが多いからである。
【0012】次に視線検出手段のあるオートフォーカス
用のカメラのサーボモードにおける動作は次のようにし
て行なっている。ワンショット動作と同じでスイッチを
オンした直後に視線検出手段からの信号を用いてファイ
ンダー視野内の測距点を決定する。以後は、その測距点
の焦点検出演算の情報に基づき合焦レンズの駆動を行な
い続けていく。
【0013】しかしながらサーボモード時は被写体が動
いていることが多いため、被写体の動きによってはその
測距点から被写体が外れてしまうことがある。また、サ
ーボモードにおいてもピントを合わせながら構図を変え
たい場合も出てくる。このためにはある間隔で撮影者の
注視点を抽出し続け、その都度注視点に対応する距離領
域の焦点状態を検出し、その合焦情報に基づいて合焦レ
ンズを駆動していく必要がある。
【0014】しかしながら動く物体を撮影する場合、視
線の動き方次第によっては視線検出が困難になったり、
視線検出系に強い外光ノイズがあったりすると、視線検
出精度が低下して安定した視線情報が得られにくい場合
がある。また、撮影者の眼の不用意な動きにより注視点
が背景に行ってしまうことがある。
【0015】このため、視線検出毎にその視線情報によ
り選択した測距点の焦点信号に基づいて合焦レンズを駆
動すると主被写体以外の誤った物体に対して合焦状態ま
で駆動しようとし、不用意なレンズ駆動や応答の悪い焦
点検出動作をしてしまうという問題点があった。
【0016】本発明は視線検出手段で得られる視線信号
の状態を判定する視線判定手段からの信号と焦点検出手
段で得られる焦点信号の状態を判定する焦点判定手段か
らの信号とを利用して1つの測距点を適切に選択するこ
とにより、サーボ動作のように繰り返し焦点検出を行な
うような状態においても安定した良好なる焦点検出がで
きる焦点検出手段と視線検出手段とを有したカメラの提
供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の焦点検出手段と
視線検出手段とを有したカメラは、カメラのファインダ
ー視野内を覗く撮影者の注視方向を検出する視線検出手
段と、撮影系のファインダー視野内の複数の測距領域に
おける合焦状態を繰り返し検出する焦点検出手段と、該
視線検出手段で得られる視線信号の状態を判定する視線
判定手段と、該焦点検出手段で得られる焦点信号の状態
を判定する焦点判定手段と、該視線判定手段からの信号
と焦点判定手段からの信号とに基づいて複数の測距領域
のうちから少なくとも1つの測距領域を選択する選択手
段とを有していることを特徴としている。
【0018】特に、前記焦点判定手段は焦点信号の状態
の信頼性を判定していることや、前記視線判定手段は視
線信号の状態の信頼性を判定していることや、前記選択
手段は前記視線検出手段の信号と前記焦点検出手段の信
号との選択にヒステリシスを設けていること等を特徴と
している。
【0019】
【実施例】図1は本発明を一眼レフカメラに適用したと
きの実施例1の要部概略図、図2は図1の一部分の説明
図である。
【0020】図中、10は接眼レンズ、94は光学ブロ
ックでその内部には可視光透過で、赤外光に対して半透
過のダイクロイックミラー95が斜設されており、光路
分割器を兼ねている。11は受光レンズ、93はミラ
ー、14は受光素子列である。受光レンズ11と光電素
子列14は受光手段の一要素を構成している。光電素子
列14は通常は図面垂直方向に1次元的に複数の光電素
子が並んだデバイスを使うが、必要に応じて2次元的に
光電素子が並んだデバイスを使用する。
【0021】13は光源で例えば赤外用発光ダイオード
から成っている。91は投光レンズ、7はピント板であ
り、その内部には光分割面92が斜設されている。光分
割面92はハーフミラーまたはダイクロイックミラーか
ら成っている。
【0022】同図においては光源13からの赤外光は投
光レンズ91で集光され、ピント板7内に導入され、光
分割面92で反射し、ペンタプリズム8を介して接眼レ
ンズ10に入射する。接眼レンズ10に入射し、射出し
た赤外光はダイクロイックミラー95を通過し、アイポ
イントE近傍に位置する観察者の眼球15を照明する。
【0023】また、眼球15で反射した赤外光はダイク
ロイックミラー95で反射され受光レンズ11によって
収斂しながらミラー93で反射し、光電素子列14上に
例えば眼球からの反射に基づくプルキンエ像等を形成す
る。
【0024】演算手段101は光電素子列14からの信
号を用いて撮影者の眼球15の視線方向を求めると共に
ファインダー視野内における注視方向及び注視点を求め
ている。
【0025】本実施例における視線検出方法は例えば本
出願人の先の提案による特開平1−241511号公報
や特開平1−274736号公報等に詳述されているた
め、また本発明の要旨ではないので詳細は割愛する。
【0026】本実施例において前述の各要素10,1
1,13,14,91,94,101は視線検出手段の
一要素を構成している。1は撮影系(撮影レンズともい
う)、2はクイックリターンミラー、3はサブミラーで
クイックリターンミラー2に固設されている。4は感光
面(像面)、5はシャッターである。6aは焦点検出手
段であり、ファインダー視野内の複数の位置(領域)の
合焦状態を検出する所謂多点焦点検出機能を有してい
る。
【0027】102は視線判定手段であり、演算手段1
01からの視線信号の状態を判定している。103は焦
点判定手段であり、焦点検出手段6aからの焦点信号の
状態を判定している。104は選択手段であり、視線判
定手段102からの信号と焦点判定手段103からの信
号とに基づいて複数の測距領域のうちから少なくとも1
つの測距領域を選択している。
【0028】105は調整手段であり、選択手段104
で選択した測距領域に対する焦点検出手段6aからの合
焦信号に基づいて撮影系1の合焦レンズを光軸上駆動さ
せて合焦状態を調整している。
【0029】尚、本実施例における焦点検出手段6aの
焦点検出方法は公知の技術を適用しているので、次にそ
の概略を図2を用いて説明する。
【0030】図2は焦点検出手段6aの光路を展開した
ときの要部概略図である。図中MSKは視野マスクであ
り、感光面4aと略等価な位置に配置されており、中央
に十字形の開口部MSK−1、両側の周辺部に縦長の開
口部MSK−2、MSK−3を有している。FLDLは
フィールドレンズであり、視野マスクMSKの3つの開
口部MSK−1,MSK−2,MSK−3に対応して3
つの部分FLDL−1,FLDL−2,FLDL−3か
ら成っている。
【0031】DPは絞りであり、中心部には上下左右に
一対ずつ、計4つの開口DP−1a,DP−1b,DP
−1c,DP−1dを、また左右の周辺部分には一対2
つの開口DP−2a,DP−2b及び開口DP−3a,
DP−3bがそれぞれ設けられている。前記フィールド
レンズFLDLの各領域FLDL−1,FLDL−2,
FLDL−3はそれぞれこれらの開口対DP−1,DP
−2,DP−3を不図示の対物レンズの射出瞳付近に結
像する作用を有している。
【0032】AFLは4対の合計8つのレンズAFL−
1a,AFL−1b,AFL−4a,AFL−4b,A
FL−2a,AFL−2b,AFL−3a,AFL−3
bから成る2次結像レンズであり、絞りDPの各開口に
対応して、その後方に配置されている。
【0033】SNSは4対の合計8つのセンサ列SNS
−1a,SNS−1b,SNS−4a,SNS−4b,
SNS−2a,SNS−2b,SNS−3a,SNS−
3bから成るセンサであり、各2次結像レンズAFLに
対応してその物体像を受光するように配置されている。
【0034】この図2に示す焦点検出系では撮影レンズ
の焦点がフィルム面より前方にある場合、各センサ列対
SNS上に形成される被写体像は互いに近づいた状態に
なり、焦点が後方にある場合には、被写体像は互いに離
れた状態になる。この被写体像の相対位置変位量は撮影
レンズの焦点外れ量との特定の関数関係にあるため、各
センサ列対でそのセンサ出力に対してそれぞれ適当な演
算を施せば、撮影レンズの焦点外れ量、所謂デフォーカ
ス量を検出することができる。
【0035】以上で説明したような構成をとることによ
り、不図示の対物レンズにより撮影または観察される範
囲の中心付近では、光量分布が上下または左右の一方向
にのみ変化するような物体に対しても測距することが可
能となり、中心以外の視野マスクMSKの周辺の開口部
MSK−2,MSK−3に対応する位置にある物体に対
しても測距することができる。
【0036】図3は図2の如く焦点検出手段を備えたカ
メラの具体的な構成の一列を示す回路図であり、まず各
部の構成について説明する。図3においてPRSはカメ
ラの制御装置で、例えば内部にCPU(中央処理装
置),ROM,RAM,A/D変換機能を有する1チッ
プのマイクロコンピュータ(以下マイコンと記す)であ
る。
【0037】マイコンPRSはROMに格納されたカメ
ラのシーケンスプログラムに従って、自動露出制御機
能、自動焦点調節機能、フィルムの巻き上げ・巻き戻し
等のカメラの一連の動作を行なっている。そのために、
マイコンPRSは通信用信号SO,SI,SCLK,通
信選択信号CLCM,CSDR,CDDRを用いて、カ
メラ本体内の周辺回路及びレンズ内制御装置と通信を行
なって、各々の回路やレンズの動作を制御する。
【0038】SOはマイコンPRSから出力されるデー
タ信号、SIはマイコンPRSに入力されるデータ信
号、SLCKは信号SO,SIの同期クロックである。
LCMはレンズ通信バッファ回路であり、カメラが動作
中のときにはレンズ用電源端子VLに電力を供給すると
ともに、マイコンPRSからの選択信号CLCMが高電
位レベル(以下、“H”と記し、低電位レベルは“L”
と記する)のときには、カメラとレンズ間の通信バッフ
ァとなる。
【0039】マイコンPRSが選択信号CLCMを
“H”にして、同期クロックSCLKに同期して所定の
データを信号SOとして送出すると、バッファ回路LC
Mはカメラ・レンズ間通信接点を介して、同期クロック
SCLK,信号SOの各々のバッファ信号LCK,DC
LをレンズLNSへ出力する。それと同時にレンズLN
Sからの信号DCLのバッファ信号を信号SIとして出
力し、マイコンPRSは同期クロックSCLKに同期し
て信号SIをレンズのデータとして入力する。
【0040】DDRはスイッチ検知及び表示用回路であ
り、信号CDDRが“H”のとき選択されて、信号S
O,信号SI,同期クロックSCLKを用いてマイコン
PRSから制御される。即ちマイコンPRSから送られ
てくるデータに基づいてカメラの表示部材DSPの表示
を切り換えたり、カメラの各種操作部材のオンオフ状態
を通信によってマイコンPRSに報知する。
【0041】SW1,SW2は不図示のレリーズボタン
に連動したスイッチで、レリーズボタンの第1段階の押
下によりSW1がオンし、引き続いて第2段階の押下で
SW2がオンする。マイコンPRSはSW1オンで測
光、自動焦点調節を行ない、SW2オンをトリガとして
露出制御とその後のフィルムの巻き上げを行なう。
【0042】尚、スイッチSW2はマイコンであるPR
Sの「割り込み入力端子」に接続され、SW1オン時の
プログラム実行中でもSW2オンによって割り込みがか
かり、直ちに所定の割り込みプログラムへ制御を移すこ
とができる。
【0043】MTR1はフィルム給送用、MTR2はミ
ラーアップ・ダウン及びシャッターばねチャージ用のモ
ータであり、各々の駆動回路MDR1,MDR2により
正転、逆転の制御が行なわれる。マイコンPRSから駆
動回路MDR1,駆動回路MDR2に入力されている信
号M1F,M1R,M2F,M2Rはモータ制御用の信
号である。
【0044】MG1,MG2は各々シャッター先幕・後
幕走行開始用マグネットで、信号SMG1,SMG2,
増幅トランジスタTR1,TR2で通電され、マイコン
PRSによりシャッター制御が行なわれる。
【0045】尚、スイッチ検知及び表示用回路DDR,
モータ駆動回路MDR1,MDR2,シャッター制御は
本発明と直接関わりがないので、詳しい説明は省略す
る。
【0046】LPRSはレンズ内制御回路で、該制御回
路LPRSにバッファ信号LCKに同期して入力される
信号DCLは、カメラから撮影レンズLNSに対する命
令のデータであり、命令に対するレンズの動作は予め決
められている。
【0047】制御回路LPRSは、所定の手続きに従っ
てその命令を回折し、焦点調節や絞り制御の動作や、出
力DCLからレンズの各部動作状況(焦点調節光学系の
駆動状況や、絞りの駆動状態等)や各種パラメータ(開
放Fナンバー・焦点距離・デフォーカス量対焦点調節光
学系の移動量の係数等)の出力を行なう。
【0048】該実施例では、ズームレンズの例を示して
おり、カメラから焦点調節の命令が送られた場合には、
同時に送られてくる駆動量・方向に従って焦点調節用モ
ータLTMRを信号LMF,LMRによって駆動して、
焦点調節光学系を光軸方向に移動させて焦点調節を行な
う。
【0049】光学系の移動量は光学系に連動して回動す
るパルス板のパターンをフォトカプラーにて検出し、移
動量に応じた数のパルスを出力するエンコーダ回路EN
CFのパルス信号SENCFでモニタし、回路LPRS
内のカウンタで計数し、該カウント値が回路LPRSに
送られた移動量に一致した時点でLPRS自身が信号L
MF,LMRを“L”にしてモータLMTRを制御す
る。
【0050】このため、一旦カメラから焦点調節の命令
が送られた後は、カメラの制御装置であるところのマイ
コンPRSはレンズの駆動が終了するまで、レンズ駆動
に関して全く関与する必要がない。また、カメラから要
求があった場合には、上記カウンタの内容をカメラに送
出することも可能な構成になっている。
【0051】カメラから絞り制御の命令が送られた場合
には、同時に送られてくる絞り段数に従って、絞り駆動
用としては公知のステッピングモータDMTRを駆動す
る。尚、ステッピングモータDMTRはオープン制御が
可能なため、動作をモニタするためのエンコーダを必要
としない。
【0052】ENCZはズーム光学系に付随したエンコ
ーダ回路であり、制御回路LPRSはエンコーダ回路E
NCZからの信号SENCZを入力してズーム位置を検
出する。制御回路LPRS内には各ズーム位置における
レンズ・パラメータが格納されており、カメラ側のマイ
コンPRSから要求があった場合には、現在のズーム位
置に対応したパラメータをカメラに送出する。
【0053】SPCは、撮影レンズLNSを介した被写
体からの光を受光する。露出制御用の測光センサであ
り、その出力SSPCはマイコンPRSのアナログ入力
端子に入力され、A/D変換後、所定のプログラムに従
って自動露出制御に用いられる。
【0054】SDRは、焦点検出用ラインセンサ装置S
NSの駆動回路であり、信号CSDRが“H”のときに
選択されて、信号SO,信号SI,同期クロックSCL
Kを用いてマイコンPRSから制御される。
【0055】駆動回路SDRからセンサ装置SNSへ与
える信号φSEL0,φSEL1はマイコンPRSから
の信号SEL0,SEL1そのもので、 φSEL0=“L”,φSEL1=“L”のとき センサ列対SNS−1(SNS−1a,SNS−1b)
を、 φSEL0=“H”,φSEL1=“L”のとき センサ列対SNS−4(SNS−4a,SNS−4b)
を、 φSEL0=“L”,φSEL1=“H”のとき センサ列対SNS−2(SNS−2a,SNS−2b)
を、 φSEL0=“H”,φSEL1=“H”のとき センサ列対SNS−3(SNS−3a,SNS−3b)
を、 それぞれ選択する信号である。
【0056】蓄積終了後に、信号SEL0,信号SEL
1を適当に設定して、それからクロックφSH,φHR
Sを送ることにより、信号SEL0,SEL1(φSE
L0,φSEL1)で選択されたセンサ列の像信号が出
力VOUTから順次シリアルに出力される。
【0057】VP1,VP2,VP3,VP4はそれぞ
れ各センサ列対SNS−1(SNS−1a,SNS−1
b),SNS−2(SNS−2a,SNS−2b),S
NS−3(SNS−3a,SNS−3b),SNS−4
(SNS−4a,SNS−4b)の近傍に配置された被
写体輝度モニタ用センサからのモニタ信号で、蓄積開始
と共にその電圧が上昇し、これにより各センサ列の蓄積
制御が行なわれる。
【0058】信号φRES,φVRSはセンサのリセッ
ト用クロック、φHRS,φSHは像信号の読み出し用
クロック、φT1,φT2,φT3,φT4はそれぞれ
各センサ列対の蓄積を終了させるためのクロックであ
る。
【0059】センサ駆動回路SDRの出力VIDEO
は、センサ装置SNSからの像信号VOUTと暗電流出
力の差をとった後、被写体の輝度によって決定されるゲ
インで像幅された像信号である。上記暗電流出力とは、
センサ列中の遮光された画素の出力値であり、SDRは
マイコンPRSからの信号DSHによってコンデンサに
その出力を保持し、これと像信号との差動像幅を行な
う。出力VIDEOはマイコンPRSのアナログ入力端
子に入力されており、該マイコンPRSは同信号をA/
D変換後、そのディジタル値をRAM上の所定アドレス
へ順次格納していく。
【0060】信号/TINTE1,/TINTE2,/
TINTE3,/TINTE4はそれぞれセンサ列対S
NS−1(SNS−1a,SNS−1b),SNS−2
(SNS−2a,SNS−2b),SNS−3(SNS
−3a,SNS−3b),SNS−4(SNS−4a,
SNS−4b)に蓄積された電荷で適正となり、蓄積が
終了したことを表わす信号で、マイコンPRSはこれを
受けて像信号の読み出しを実行する。
【0061】信号BTIMEは、センサ駆動回路SDR
内の像信号を像幅アンプの読み出しゲイン決定のタイミ
ングを与える信号で、通常上記センサ駆動回路SDEは
この信号が“H”となった時点でのモニタ信号VPO〜
VP3の電圧から、対応するセンサ列対の読み出しゲイ
ンを決定する。
【0062】CK1,CK2は上記クロックφRES,
φVRS,φHRS,φSHを生成するために、マイコ
ンPRSからセンサ駆動回路SDRへ与えられる基準ク
ロックである。マイコンPRSが通信選択信号CSDR
を“H”として所定の「蓄積開始コマンド」をセンサ駆
動回路SDRに送出することによってセンサ装置SNS
の蓄積動作が開始される。
【0063】これにより、4つのセンサ列対で各センサ
上に形成された被写体像の光電変換が行なわれ、センサ
の光電変換素子部には電荷が蓄積される。同時に各セン
サの輝度モニタ用センサの信号VP1〜VP4が上昇し
てゆき、この電圧が所定レベルに達すると、センサ駆動
回路SDRは前記信号/TINTE1〜/TINTE4
がそれぞれ独立に“L”となる。
【0064】マイコンPRSはこれを受けてクロックC
K2に所定の波形を出力する。センサ駆動回路SDRは
クロックCK2に基づいてクロックφSH,φHRSを
生成してセンサ装置SNSに与え、該センサ装置SNS
は前記クロックによって像信号を出力し、マイコンPR
Sは自ら出力しているクロックCK2に同期して内部の
A/D変換機能でアナログ入力端子に入力されている出
力VIDEOをA/D変換後、ディジタル信号としてR
AMの所定アドレスへ順次格納していく。
【0065】尚、センサ駆動回路SDR,センサ装置S
NSの動作については2対のセンサ列を有する焦点検出
装置として特開昭63−216905号公報等で開示さ
れているので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0066】以上のようにして、マイコンPRSは各セ
ンサ列対上に形成された被写体像の像情報を受けとっ
て、その後所定の焦点検出演算を行ない、撮影レンズの
デフォーカス量を知ることができる。
【0067】CCDはファインダー視野を注視する撮影
者の視線位置を検出するためのイメージセンサーであ
る。YLEDは視線検出用に用いられている光源であ
り、複数の発光ダイオード(LED)より構成されてい
る。この発光ダイオードLEDはカメラのファインダー
視野内を覗く観察者の眼球に向け照射され、その反射光
が視線検出用イメージセンサーCCDに結像され、その
結像位置等の情報に基づき観察者の視線位置を検出する
ようにしている。
【0068】YDRはマイコンPRSの命令に従い、視
線検出用イメージセンサーCCDの蓄積・読み出しや視
線検出用LEDであるYLEDを駆動する等の制御を行
なうための視線位置検出用インターフェース回路であ
る。
【0069】次に本実施例におけるカメラの自動焦点調
整装置について、フローチャートを用いて説明する。図
4は本実施例におけるカメラ全体のシーケンスを示す大
まかなフローチャートである。図3に示した回路に給電
が開始されるとマイコンPRSは図4のステップ(00
0)から実行を開始する。
【0070】ステップ(001)において、レリーズボ
タンの第1段階押下によりオンするスイッチSW1の状
態検知を行ない、OFFならばステップ(002)へ移
行し、すべてのフラグと変数を初期化する。スイッチS
W1がオンであればステップ(003)へ移行し、カメ
ラの動作を開始する。
【0071】ステップ(003)では測光や各種スイッ
チ類の状態検知、表示等の「AE制御」サブルーチンを
実行する。AE制御は本発明と直接関わりがないので詳
しい説明は省略する。サブルーチン「AE制御」が終了
すると、続いてステップ(004)へ移行する。
【0072】ステップ(004)で「AF制御」サブル
ーチンを実行する。ここではセンサの蓄積、焦点検出演
算、レンズ駆動の自動焦点調節動作を行なう。サブルー
チン「AF制御」が終了すると、再びステップ(00
1)へ戻り、電源がオフするまでステップ(003),
(004)を繰り返し実行していく。
【0073】尚、本実施例のフローチャートでは、レリ
ーズ動作について記述していないが、レリーズ動作は本
発明と直接関わりがないのであえて省略している。
【0074】図5は図4のステップ(004)において
実行される「AF制御」サブルーチンのフローチャート
である。「AF制御」サブルーチンがコールされると、
図5に示すステップ(010)を経て、ステップ(01
1)以降のAF制御を実行していく。
【0075】まずステップ(011)にてスイッチSW
1がオンして1回目のAF制御であるか否化を判別し、
1回目である場合には、ステップ(012)へ移行し、
AF制御用のフラグ及び変数の初期化を行なう。続いて
ステップ(013)へ移行し、視線検出用フラグ・変数
の初期化を行なう。
【0076】続いてステップ(014)へ移行し、FP
LOCKというフラグをクリアする。このFPLOCK
というフラグは、後述する視線検出に用いられるフラグ
で、視線検出手段により一度測距点が設定されたことを
示すフラグである。
【0077】続いて、ステップ(015)へ移行する。
またステップ(011)でスイッチSW1をオンして1
回目のAFではないと判別されると、ステップ(01
5)へ移行する。
【0078】ステップ(015)では「視線検出」サブ
ルーチンを実行する。ここでは、視線検出動作を行なう
ためのセンサ(図1のセンサ14)への蓄積・読み出し
から注視点の抽出、視線検出による測距点の決定等を行
なう。
【0079】図6は視線検出のフローチャートである。
【0080】図5に戻り、ステップ(016)では「焦
点検出」サブルーチンを実行する。ここでは、焦点検出
動作のための各センサへの像信号の蓄積・読み出しから
焦点検出演算及び主被写体があると想定される測距点の
決定までを行なう。
【0081】図7,図8は焦点検出のフローチャートで
ある。
【0082】図5に戻り、ステップ(017)では「測
距領域選択」サブルーチンを実行する。ここでは、ステ
ップ(016)で実行される「焦点検出」サブルーチン
から得られる測距点情報と、ステップ(015)で実行
される「視線検出」サブルーチンから得られる注視点に
基づく測距点情報等から実際に使用される測距点(測距
領域)を選び出す動作を行なう。
【0083】図9,図10,図11はこのときの測距領
域の選択のフローチャートである。
【0084】図5に戻り、ステップ(018)ではステ
ップ(017)で得られた測距点の焦点検出情報からデ
フォーカス量を計算する。
【0085】続くステップ(019)では「レンズ駆
動」サブルーチンを実行する。ここでは、デフォーカス
量から実際のレンズ駆動量を求め、必要であればレンズ
駆動を行なう動作をする。レンズ駆動完了後はステップ
(020)より「AF制御」サブルーチンをリターンす
る。
【0086】次に図5のステップ(016)の焦点検出
について、図7,図8に示すサブルーチン「焦点検出」
のフローチャートに基づいて説明する。サブルーチン
「焦点検出」がコールされると、ステップ(110)を
経て、ステップ(111)以降の焦点検出動作を実行し
ていく。
【0087】まずステップ(111)にて、スイッチS
W1がオンして1回目のAF制御であるか否かを判別
し、1回目である場合にはステップ(112)へ移行
し、選択センサを初期化する。
【0088】続いて、ステップ(113)へサブルーチ
ン「蓄積開始」を実行する。同サブルーチンはセンサの
蓄積動作を開始させるルーチンであり、具体的にはセン
サ駆動回路SDRへ蓄積開始命令を送出して、センサ装
置SNSの蓄積動作を開始させ、それと共に上記センサ
駆動回路SDRからの各センサ蓄積終了信号/TINT
E1〜/TINTE3によってマイコンPRSが「蓄積
完了割り込み」を実行できるように割り込み機能を許可
するサブルーチンである。
【0089】これにより4つのセンサSNS−1〜SN
S−3がそれぞれ蓄積完了となった時点で各々の蓄積割
り込みが実行されることになる。
【0090】各センサの蓄積終了は信号/TINTE1
〜/TINTE3の立ち下がりによって検知することが
でき、これらの信号はマイコンPRSの「割り込み機能
付き入力端子」に接続されている。
【0091】図7の図中、破線で示されている(a)が、
割り込み制御を表わしており、信号/TINTE1〜/
TINTE3による割り込みが発生した場合には、同図
の(a)を介して、図8に示した各割り込みルーチンへ制
御が移行する。
【0092】従って、例えばセンサSNS−1の電荷蓄
積が適正となって、センサ駆動回路SDRからの信号/
TINTE1が立ち下がれば、これに応答して図8のス
テップ(150)以降の割り込みルーチンへ移行するこ
とができる。
【0093】図8のステップ(150)以降の割り込み
ルーチンはセンサSNS−1の像信号を入力するための
ルーチンである。
【0094】ステップ(151)にて、センサSNS−
1の像信号を入力後、ステップ(152)にて割り込み
ルーチンをリターンする。像信号の入力は、マイコンP
RSのアナログ入力端子に入力される出力VIDEOを
シリアルA/D変換し、そのディジタルデータを所定R
AM領域へ順次格納していくことで達成される。
【0095】センサSNS−2,SNS−3,SNS−
4の蓄積が終了した場合も同様に割り込み制御で、それ
ぞれ図8のステップ(153),(156),(15
9)へ移行し、各センサの像信号入力が行なわれる。
【0096】サブルーチン「蓄積開始」や像信号入力の
具体的方法については、特開昭63−216905号公
報で開示されているので、詳細な説明は省略する。
【0097】図7に戻って、説明を続ける。各センサの
像信号入力処理は、割り込み制御にしているので、図中
ステップ(114)〜(126)の焦点検出演算等の実
行中に蓄積完了時点で随時優先して処理されることにな
る。
【0098】さて、ステップ(113)でセンサの蓄積
動作が開始されると、ステップ(114)に移行する。
ステップ(114)では、センサSNS−1の焦点検出
演算が終了しているかどうかを判定し、終了していない
場合には、ステップ(115)へ移行する。
【0099】ステップ(115)にて、センサSNS−
1の像信号入力が既に割り込み処理が完了しているか否
かを判定し、完了していればステップ(116)に移行
して、センサSNS−1の像信号に基づく焦点検出演算
を実行する。
【0100】デフォーカス量検出のための具体的な演算
方法は、特願昭61−160824号公報等に開示され
ているので、詳細な説明は省略する。
【0101】ステップ(114)でセンサSNS−1の
焦点検出演算が終了していない場合、あるいはステップ
(115)でセンサSNS−1の像信号の入力が完了し
ていない場合、あるいはステップ(116)でセンサS
NS−1の焦点検出演算が終了した後は、ステップ(1
17)へ移行する。
【0102】ステップ(117),(118),(11
9)では上述した処理をセンサSNS−2に対して行な
う。更にステップ(120),(121),(122)
では、センサSNS−3に対して、ステップ(12
3),(124),(125)ではセンサSNS−4に
対してそれぞれ上述の処理を行なう。
【0103】ステップ(126)では、すべてのセンサ
に対して対応した焦点検出演算が終了したか否かを判定
し、終了していない場合はステップ(114)へ、すべ
て終了している場合はステップ(127)へ移行する。
【0104】ここまでをまとめてみると、ステップ(1
13)で蓄積動作を開始させた後は、各センサの像信号
が割り込み処理で読み込まれるのを待ちながら、ステッ
プ(114)〜(126)を繰り返し実行して、像信号
の読み込まれたセンサから順次焦点検出演算を行なって
いることになる。
【0105】続いてステップ(127)では、各センサ
の焦点検出演算の演算結果から主被写体が存在するであ
ろう測距点を選び出す動作を行なう。主被写体であると
する判断基準は、本発明では測距可能なセンサの中で最
も至近側にある測距点とする。測距点の決定が終了する
と、ステップ(128)にて「焦点検出」サブルーチン
をリターンする。
【0106】次に図5のステップ(015)の視線検出
について図6に示すサブルーチン「視線検出」のフロー
チャートに基づいて説明する。サブルーチン「視線検
出」がコールされると、ステップ(201)を経て、ス
テップ(202)以降の視線検出動作を実行していく。
【0107】まず、ステップ(202)において、フラ
グFPLOCKが1か否かを判別する。即ち、ワンショ
ットAFで既に視線による測距点設定が終了しているか
否かを判別する。
【0108】フラグFPLOCKが1である、即ちワン
ショットAFで既に視線検出による測距点が設定済みで
ある場合は、一連の視線検出をスキップし、ステップ
(212)へ移行する。フラグFPLOCKがφである
場合、即ちワンショットAFで視線による測距点設定が
済んでいない場合、またはサーボAFのときは一連の視
線検出動作を行なうためにステップ(203)へ移行す
る。
【0109】ステップ(203)〜(204)におい
て、視線検出用センサの蓄積・読み出しを実行し、視線
データの読み取りを行なう。
【0110】続いてステップ(205)において、ステ
ップ(204)で読み出された視線データを基に、撮影
者の視線方向を求める。続くステップ(206)では、
前記ステップ(205)において行なわれた視線方向の
演算の過程・結果において、検出不可能、即ちNGと判
別されるとステップ(210)へ移行する。検出可能、
即ちOKである場合は、ステップ(207)へ移行す
る。
【0111】ステップ(207)では、ステップ(20
5)で求めた視線方向からファインダー視野内の観察者
が覗いている注視点を求める。続くステップ(208)
では、前記ステップ(207)において抽出した演算の
結果が、カメラの制御に用いる信頼度を持つか否かを判
別する。判別の結果、OKであると、ステップ(20
9)へ移行する。
【0112】ステップ(209)では、ステップ(20
7)で求めた注視点に対応する測距点を決定する。そし
て視線検出の成功を示すフラグEYEOKを1にする。
そしてステップ(212)へ移行する。ステップ(20
8)でNGと判別されると、ステップ(210)へ移行
する。
【0113】ステップ(210)では判定の結果、NG
となった回数をチェックする。3回以内であると、ステ
ップ(203)へ戻り、再びセンサの蓄積・読み出し等
を実行する。ステップ(210)で4回目と判別される
と、何らかの理由で検出が不可能であると判断し、ステ
ップ(211)へ移行する。
【0114】ステップ(211)では今回の検出の結
果、視線検出失敗である処理を行なう。視線検出の成功
を示すフラグEYEOKをクリアする(例えばフラグの
処理等)。続いてステップ(212)へ移行し、「視線
検出」サブルーチンをリターンする。
【0115】次に図5のステップ(017)の測距領域
選択について図9,図10,図11に示すサブルーチン
「領域選択」のフローチャートに基づいて説明する。サ
ブルーチン「領域選択」がコールされると、ステップ
(301)を経て、ステップ(302)以降の領域選択
動作を実行していく。
【0116】まず、ステップ(302)において、カメ
ラのAFモードがサーボAFであるか否かを判別し、サ
ーボAFでなければ、図11のステップ(350)へ移
行する。このときの制御の説明は後に示す。ステップ
(302)でサーボAFであると判別されると、ステッ
プ(303)へ移行する。
【0117】ステップ(303)では、前記図5のステ
ップ(016)で実行されるサブルーチン「焦点検出」
によって得られた各センサの焦点検出演算の結果、すべ
てのセンサが測距不能であるか否かの判別を行ない、す
べてのセンサが測距不能であれば、ステップ(306−
1)へ移行する。ステップ(306−1)では、すべて
のセンサが測距不能であるため、とりあえず中央測距点
を選択する。
【0118】続くステップ(306−2)では、注視点
に対応する測距点を選択する条件を満たしていないた
め、注視点に対応する測距点を選択する条件が何回連続
して発生したかをカウントする変数Nをクリアする。そ
して今回の領域選択動作において注視点に対応する測距
点を選択する条件を満たしたことを示すフラグSELE
CTEYEをクリアする。そしてステップ(314)へ
移行する。
【0119】ステップ(303)でいずれかのセンサが
測距可能状態にあると判断されると、ステップ(30
4)へ移行する。
【0120】ステップ(304)では、前記図5のステ
ップ(015)で実行される視線検出動作の結果、視線
検出が成功したか否かを判別する。視線検出が成功した
ことを示すフラグEYEOKがφ、即ち視線検出が失敗
したならばステップ(307−1)へ移行し、EYEO
K=1、即ち視線検出が成功したならば、ステップ(3
05)へ移行する。
【0121】ステップ(305)では、前記ステップ
(207)で得られる撮影者のファインダー内の注視点
に対応する測距点が測距可能であるか否かを判別する。
この測距点が測距不能状態であればステップ(307−
1)へ移行する。
【0122】ステップ(307−1)では、注視点に対
応する測距点を選択する条件を満たしていないため、今
回の領域選択動作において注視点に対応する測距点を選
択する条件を満たしたことを示すフラグSELECTE
YEをクリアする。そして、注視点に対応する測距点を
選択する条件が何回連続して発生したかをカウントする
変数Nをクリアする。
【0123】続くステップ(307−2)では、前記ス
テップ(127)で得られる測距点、即ち測距可能な測
距点の中で最至近にある測距点を選択する動作を行な
い、ステップ(314)へ移行する。
【0124】ステップ(305)において、前記ステッ
プ(207)で得られる撮影者のファインダー視野内の
注視点に対応する測距点が測距可能であれば、ステップ
(308)へ移行する。
【0125】ステップ(308)では、スイッチSW1
がオンして1回目のAF制御であるか否かを判別し、1
回目のAF制御であればステップ(307−1)へ移行
する。これにより1回目のAF制御では、測距可能な測
距点で最至近の測距点を選ぶことになる。ステップ(3
08)において、1回目のAF制御ではないと判断され
ると、ステップ(309)へ移行する。
【0126】ステップ(309)では、撮影者のファイ
ンダー視野内の注視点に対応する測距点と最至近の測距
点が同一の測距点であるか否かの判別を行なう。同一で
あると判断されると、ステップ(307−1)へ移行す
る。同一の測距点でなければ、ステップ(310)へ移
行する。
【0127】ステップ(310)では、前記図5のステ
ップ(015)で実行された視線検出動作において、そ
の信頼性が十分高いか否かの判別を行ない、十分高い場
合はステップ(311)へ移行し、そうでなければステ
ップ(316)へ移行する。
【0128】ここで、視線検出の信頼性について説明す
る。前記、図6のステップ(203),(204)で得
られた眼球像データと視線演算により検出した瞳孔エッ
ジの数、径及び水平方向の回転角等により信頼性を見極
める。
【0129】例えば、瞳孔エッジの数が所定の数以上存
在するか、また瞳孔径は所定の値より大きすぎないか、
あるいは水平方向の回転角はファインダー視野を覗くに
は大きすぎないか等の、いくつかの判定を行なうことに
より行なわれる。
【0130】続くステップ(311)では、前記ステッ
プ(127)で得られる測距点、即ち測距可能な測距点
の最至近にある測距点と、前記ステップ(207)で得
られる測距点、即ち撮影者のファインダー視野内の注視
点に対応する測距点のそれぞれの信頼性値の比較を行な
う。
【0131】信頼性値は、前記センサ装置SNSの対応
するセンサ列対の2像の一致度を示す値であり、本発明
では値が小さいほど信頼性が高く、値が大きいほど信頼
性が低いことを示す。撮影者の注視点に対応する測距点
の信頼性よりも、前記ステップ(127)で得られる測
距点の信頼性の方が高い場合には、ステップ(316)
へ移行し、そうでなければステップ(312−1)へ移
行する。
【0132】ステップ(312−1)では、注視点に対
応する測距点を選択する条件が何回連続して発生してい
るかをカウントする変数Nが2であるか否かを判別し、
Nが2であればステップ(312−3)へ移行する。こ
れは変数Nを3以上の値にカウントアップさせないため
である。
【0133】ステップ(312−1)でN=2ではな
い、即ち注視点に対応する測距点を選択する条件が今回
初めて、あるいは2回目のときはステップ(312−
2)へ移行し、注視点に対応する測距点を選択する条件
が何回連続して発生したかをカウントする変数Nに1を
加算する。
【0134】続くステップ(312−3)では、変数N
が2であるか否か、即ち注視点に対応する測距点を選択
する条件が2回以上連続して発生しているか否かを判別
し、今回が1回目のときはステップ(316)へ移行す
る。
【0135】ここで2回以上連続して発生しているか否
かの判別を行なっているのは、本実施例は前記ステップ
(127)で得られる測距点を選択することに重点を置
いたものを実現するために、2回連続して条件を満たさ
ないと、注視点に対応する測距点の選択を行なわないよ
うにするためである。
【0136】ステップ(312−3)で、N=2、即ち
注視点に対応する測距を選択する条件を2回連続してみ
なしている場合は、ステップ(312−4)へ移行す
る。
【0137】ステップ(312−4)では、今回の領域
選択動作で注視点に対応する測距点を選択する条件を満
たしたことを示すフラグSELECTEYEを1にす
る。続くステップ(313)では、前記ステップ(20
7)で得られる注視点に対応する測距点を選択する動作
を行なう。
【0138】続くステップ(314)では、ステップ
(301)以降に実行してきた一連の制御で選択した測
距点のデフォーカス量を選択デフォーカス量とし、実際
に合焦用のレンズを駆動するときに用いる。
【0139】前記ステップ(310)で視線検出動作の
信頼性は十分高いとは言えない状態であり、前記ステッ
プ(311)で前記ステップ(127)で得られる測距
点の信頼性の方が注視点に対応する信頼性よりも高い場
合はステップ(316)へ移行する。
【0140】ステップ(316)では、前回の領域選択
動作で注視点に対応する測距点を選択する条件を満たし
たことを示すフラグSELECTEYEが1か否かを判
別し、SELECTEYE=1であれば、即ち、前回注
視点に対応する測距点を選択した場合は、ステップ(3
17)へ移行し、SELECTEYE=φであれば、ス
テップ(307−1)へ移行する。
【0141】ステップ(317)では、フラグSELE
CTEYEをクリアして、ステップ(313)へ移行す
る。
【0142】ステップ(316)とステップ(317)
により、前回の注視点に対応する測距点を選択して、今
回の視線検出動作の信頼性が十分高くなくなったり、注
視点に対応する測距点の信頼性が前記ステップ(12
7)で得られる最近点の測距点の信頼性よりも低くなっ
てしまい、注視点に対応する測距点を選択する条件を満
たさない場合がある。
【0143】この場合でも初めの1回はステップ(31
6)の判別により、注視点に対応する測距点を選択する
が、2回連続して注視点に対応する測距点を選択する条
件を満たさなくなった時には、前記ステップ(127)
で得られる最至近にある測距点を選択するようにして、
ヒステリシスを持たせている。
【0144】ステップ(314)の実行が終了すると、
ステップ(315)にて「領域選択」サブルーチンをリ
ターンする。
【0145】前記ステップ(302)で、カメラのAF
モードがワンショット動作であると判別されたときに実
行されるステップ(350)以降の制御を説明してい
く。
【0146】ステップ(350)では、フラグFPLO
CKが1か否かを判別する。フラグFPLOCKが1、
即ちワンショット動作で既に領域選択動作による測距点
が選択済みである場合は、ステップ(355)へ移行す
る。
【0147】ステップ(355)では、前回即ち、スイ
ッチSW1がオンして1回目のAF制御のときに実行し
た視線検出動作で得られた測距点を再び選択する動作を
行ない、ステップ(314)へ移行する。
【0148】ステップ(350)でフラグFPLOCK
がφ、即ちワンショット動作で最初の領域選択動作であ
る場合は、ステップ(351)へ移行する。
【0149】ステップ(351)では、前記図5のステ
ップ(015)で実行した視線検出動作において、視線
検出が成功したか否かを判別し、失敗したらステップ
(354)へ移行する。
【0150】ステップ(354)では、前記ステップ
(127)で得られた測距点、即ち各センサの焦点検出
演算結果から選び出した主被写体が存在すると判断した
測距点を選択する動作を行ない、ステップ(353)へ
移行する。
【0151】ステップ(351)において、視線検出が
成功した場合は、ステップ(352)へ移行する。ステ
ップ(352)では、前記ステップ(209)で得られ
た測距点、即ち撮影者のファインダー視野内の注視点に
対応する測距点を選択する動作を行なう。
【0152】続いてステップ(353)では、ワンショ
ット動作で領域選択動作において、既に測距点と選択済
みであることを示すフラグFPLOCKを1にする。そ
してステップ(314)へ移行する。
【0153】以上説明してきた実施例における選択手段
の動作は、各センサの焦点検出演算結果による測距点を
重点的に選択するようにしている。
【0154】図12,図13は本発明の実施例2に係る
測距領域選択のサブルーチン「領域選択」のフローチャ
ートである。
【0155】本実施例では、実施例1に比べて選択手段
の動作が視線検出によって得られた注視点に基づく測距
点を重点的に選択している点が異なり、その他の構成は
同じである。そこで、ここでは図12,図13のサブル
ーチン「領域選択」のみを説明する。
【0156】図12,図13は前記図5のステップ(0
15)において実施される実施例2のサブルーチン「領
域選択」のフローチャートである。サブルーチン「領域
選択」がコールされると、ステップ(401)以降の領
域選択動作を実行していく。
【0157】まず、ステップ(402)において、カメ
ラのAFモードがサーボ動作であるか否かを判別し、サ
ーボ動作でなければ図13のステップ(450)へ移行
する。このときの制御の説明は後に示す。
【0158】ステップ(402)で、サーボ動作である
と判別されると、ステップ(403)へ移行する。
【0159】ステップ(403)では、前記ステップ
(015)で実行される視線検出動作の結果、視線検出
が成功したか否かを判別する。視線検出が失敗したら、
ステップ(404)へ移行する。
【0160】ステップ(404)では、前記ステップ
(127)で得られる各センサへの焦点検出演算結果か
ら選び出した主被写体が存在すると判断した測距点がな
いかどうか、即ちすべてのセンサが測距不能状態である
か否かを判別する。主被写体が存在しないと判断される
と、ステップ(405)へ移行する。
【0161】ステップ(405)では、主被写体が存在
しないことから、とりあえず中央測距点を選択する動作
を行なう。
【0162】ステップ(404)で、主被写体があると
判断されると、ステップ(411)へ移行する。ステッ
プ(411)以降の説明は後に示す。ステップ(40
3)で、視線検出が成功したらステップ(406)へ移
行する。
【0163】ステップ(406)では、スイッチSW1
がオンして1回目のAF制御であるか否かを判別する。
1回目のAF制御であれば、ステップ(412)へ移行
する。
【0164】ステップ(412)では、前記図6のステ
ップ(209)で得られる測距点、即ち撮影者のファイ
ンダー視野内の注視点に対応する測距点を選択する動作
を行ない、続くステップ(413)へ移行する。ステッ
プ(406)で、1回目のAF制御ではないと判断され
るとステップ(407)へ移行する。
【0165】ステップ(407)では、前記図6のステ
ップ(209)で得られる測距点と、前記図7のステッ
プ(127)で得られる測距点が同一である。
【0166】即ち、撮影者のファインダー視野内の注視
点に対応する測距点と、各センサの焦点検出演算結果か
ら選び出した主被写体が存在すると判断した測距点が同
一のものであるか否かを判別する。同一のものと判断さ
れると、ステップ(412)へ移行する。同一のもので
はないと判断されると、ステップ(408)へ移行す
る。
【0167】ステップ(408)では、撮影者のファイ
ンダー視野内の注視点に対応する測距点の焦点検出演算
の結果、像信号の信頼性が十分高いか否かを判断する。
信頼性の値は、前記センサ装置SNSの対応するセンサ
列対の2像の一致度を示す値であり、本発明では値が小
さいほど信頼性は高く、値が大きいほど信頼性が低くな
るものである。
【0168】ステップ(408)で、信頼性が十分高い
と判断されるとステップ(412)へ移行する。ステッ
プ(408)で、信頼性が十分高くないと判断されると
(測距不能状態を含む)、ステップ(409)へ移行す
る。
【0169】ステップ(409)では、前記図7のステ
ップ(127)で得られる測距点、即ち各センサの焦点
検出演算の結果から選び出した主被写体が存在すると判
断した測距点の焦点検出演算の結果、像信号の信頼性が
十分高いか否かを判別する。十分高いとはいえないと判
断すると、ステップ(412)へ移行する。十分高いと
判断されるとステップ(410)へ移行する。
【0170】ステップ(410)では、この状態が連続
して2回以上発生しているか否かを判別する。2回以上
連続して発生していなければ、ステップ(412)へ移
行する。2回以上発生していれば、ステップ(411)
へ移行する。
【0171】ステップ(411)では、前記ステップ
(127)で得られる測距点、即ち各センサの焦点検出
演算結果から選び出した主被写体が存在すると判断した
測距点を選択する動作を行なう。
【0172】続いてステップ(413)では、ステップ
(401)以降に実行してきた一連の制御で選択した測
距点のデフォーカスを選択デフォーカス量とし、実際に
合焦用のレンズの駆動を行なうときに用いる。ステップ
(413)の実行が終了すると、ステップ(414)に
て「領域選択」サブルーチンをリターンする。
【0173】次に、前記ステップ(402)で、カメラ
のAFモードがワンショット動作であると判別されたと
きに実行されるステップ(450)以降の制御を、図1
3のフローチャートに基づいて説明する。
【0174】ステップ(450)では、フラグFPLO
CKが1か否かを判別する。フラグFPLOCKが1、
即ちワンショット動作で既に領域選択動作による測距点
が選択済みである場合は、ステップ(455)へ移行す
る。
【0175】ステップ(455)では、前回即ちスイッ
チSW1がオンして1回目のAF制御のときに実行した
視線検出動作で得られた測距点を再び選択する動作を行
ない、ステップ(413)へ移行する。ステップ(45
0)で、フラグFPLOCKがφ、即ちワンショット動
作で最初の領域選択動作である場合は、ステップ(45
1)へ移行する。
【0176】ステップ(451)では、前記図5のステ
ップ(015)で実行した視線検出動作において、視線
検出が成功したか否かを判別し、失敗したらステップ
(454)へ移行する。
【0177】ステップ(454)では、前記図7のステ
ップ(127)で得られた測距点、即ち各センサの焦点
検出演算結果から選び出した主被写体が存在すると判断
した測距点を選択する動作を行ない、ステップ(45
3)へ移行する。ステップ(451)において、視線検
出が成功した場合は、ステップ(452)へ移行する。
【0178】ステップ(452)では、前記ステップ
(209)で得られた測距点、即ち撮影者のファインダ
ー視野内の注視点に対応する測距点を選択する動作を行
なう。
【0179】続いてステップ(453)では、ワンショ
ット動作で領域選択動作において、既に測距点を選択済
みであることを示すフラグFPLOCKを1にする。そ
してステップ(413)へ移行する。
【0180】図14,図15,図16は本発明の実施例
3に係る測距領域選択のサブルーチン「領域選択」のフ
ローチャートである。
【0181】本実施例では、実施例1,2に比べて選択
手段の動作が焦点検出演算結果による測距点と視線検出
によって得られた注視点に基づく測距点とを対等にして
選択している点が異なり、その他の構成は同じである。
【0182】そこで、ここでは図14,図15,図16
のサブルーチン「領域選択」のみを説明する。
【0183】図14,図15,図16は、前記図5のス
テップ(015)において実施される実施例3のサブル
ーチン「領域選択」のフローチャートである。サブルー
チン「領域選択」がコールされると、ステップ(50
1)以降の領域選択動作を実行していく。
【0184】まず、ステップ(502)において、カメ
ラのAFモードがサーボ動作であるか否かを判別し、サ
ーボ動作でなければ図16のステップ(550)へ移行
する。このときの制御の説明は後に示す。
【0185】ステップ(503)では、前記図5のステ
ップ(015)で実行される視線検出動作の結果、視線
検出が成功したか否かを判別する。視線検出が失敗した
ら、ステップ(504)へ移行する。
【0186】ステップ(504)では、前記図7のステ
ップ(127)で得られる各センサの焦点検出演算結果
から選び出した主被写体が存在すると判断した測距点が
ないかどうか、即ちすべてのセンサが測距不能状態であ
るか否かを判別する。主被写体がないと判断されると、
ステップ(505)へ移行する。
【0187】ステップ(505)では、主被写体が存在
しないことから、とりあえず中央測距点を選択する動作
を行なう。ステップ(504)で、主被写体があると判
断されると、ステップ(511)へ移行する。ステップ
(511)以降の説明は後に示す。
【0188】ステップ(503)で、視線検出が成功し
たと判断されると、ステップ(507)へ移行する。
【0189】ステップ(507)では、スイッチSW1
がオンして1回目のAF制御であるか否かを判別する。
1回目のAF制御であれば、ステップ(506)へ移行
する。
【0190】ステップ(506)では、前記図6のステ
ップ(209)で得られる測距点、即ち撮影者のファイ
ンダー視野内の注視点に対応する測距点を選択する動作
を行なう。ステップ(507)で、1回目のAF制御で
はないと判断されると、ステップ(508)へ移行す
る。
【0191】ステップ(508)では、前回実行したサ
ブルーチン「領域選択」で選択した測距点が視線検出に
よって得られた測距点か焦点検出演算結果から得られた
ものかの判定を行なう。視線検出によって得られた測距
点であれば、ステップ(509)へ移行する。
【0192】ステップ(509)では、視線検出によっ
て得られた測距点の焦点検出演算の結果、像信号の信頼
性が十分高いか否かの判別を行なう。像信号の信頼性の
値は、前記センサ装置SNSの対応するセンサ列対の2
像の一致度を示す値である。
【0193】本発明では値が小さいほど信頼性が高く、
値が大きいほど信頼性が低くなるものである。
【0194】ステップ(509)で信頼性が十分高いと
判断されると、ステップ(506)へ移行する。ステッ
プ(509)で信頼性は十分高いとはいえないと判断さ
れると、ステップ(510)へ移行する。
【0195】ステップ(510)では、この状態が2回
以上連続して発生しているか否かを判別する。2回以上
連続して発生していなければ、ステップ(506)へ移
行する。2回以上連続して発生していれば、ステップ
(511)へ移行する。
【0196】ステップ(511)では、前記図7のステ
ップ(127)で得られる測距点、即ち各センサの焦点
検出演算結果から選び出した主被写体が存在すると判断
した測距点を選択する動作を行なう。そしてステップ
(515)へ移行する。
【0197】ステップ(515)では、ステップ(50
1)以降に実行してきた一連の制御で選択した測距点の
デフォーカスを選択デフォーカスとして実際に合焦用の
レンズの駆動を行なうときに用いる。ステップ(51
5)の実行が終了すると、ステップ(516)にて「領
域選択」サブルーチンをリターンする。
【0198】ステップ(508)で前回実行したサブル
ーチン「領域選択」で選択した測距点が焦点検出結果か
ら得られた測距点であると判断されると、ステップ(5
12)へ移行する。
【0199】ステップ(512)では、焦点検出演算結
果から得られた測距点の像信号の信頼性が十分高いか否
かの判別を行なう。
【0200】像信号の信頼性が十分高いと判断される
と、ステップ(511)へ移行する。像信号の信頼性が
十分高いとはいえないと判断されると、ステップ(51
3)へ移行する。
【0201】ステップ(513)では、この状態が2回
以上連続して発生しているか否かを判別する。2回以上
連続して発生していなければ、ステップ(511)へ移
行する。2回以上連続して発生していれば、ステップ
(514)へ移行する。
【0202】ステップ(514)では、前記図6のステ
ップ(209)で得られた測距点、即ち撮影者のファイ
ンダー視野内の注視点に対応する測距点を選択する動作
を行ない、ステップ(515)へ移行する。
【0203】前記ステップ(502)で、カメラのAF
モードがワンショット動作であると判別されたときに実
行される図16のステップ(550)以降の制御を説明
していく。
【0204】ステップ(550)では、フラグFPLO
CKが1か否かを判別する。フラグFPLOCKが1、
即ちワンショット動作で既に領域選択動作による測距点
が選択済みである場合は、ステップ(555)へ移行す
る。
【0205】ステップ(555)では、前回即ち、スイ
ッチSW1がオンして1回目のAF制御のときに実行し
た視線検出動作で得られた測距点を再び選択する動作を
行ない、ステップ(515)へ移行する。ステップ(5
50)でフラグFPLOCKがφ、即ちワンショット動
作で最初の領域選択動作である場合は、ステップ(55
1)へ移行する。
【0206】ステップ(551)では、前記図5のステ
ップ(015)で実行した視線検出動作において、視線
検出が成功したか否かを判別し、失敗したらステップ
(554)へ移行する。
【0207】ステップ(554)では、前記図7のステ
ップ(127)で得られた測距点、即ち各センサの焦点
検出演算結果から選び出した主被写体が存在すると判断
した測距点を選択する動作を行ない、ステップ(55
3)へ移行する。ステップ(551)において、視線検
出が成功した場合は、ステップ(552)へ移行する。
【0208】ステップ(552)では、前記図6のステ
ップ(209)で得られた測距点、即ち撮影者のファイ
ンダー視野内の注視点に対応する測距点を選択する動作
を行なう。
【0209】続いてステップ(553)では、ワンショ
ット動作で領域選択動作において、既に測距点と選択済
みであることを示すフラグFPLOCKを1にする。そ
してステップ(515)へ移行する。
【0210】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、視線検出
手段で得られる視線信号の状態を判定する視線判定手段
からの信号と焦点検出手段で得られる焦点信号の状態を
判定する焦点判定手段からの信号とを利用して1つの測
距点を適切に選択することにより、サーボ動作のように
繰り返し焦点検出を行なうような状態においても安定し
た良好なる焦点検出ができる焦点検出手段と視線検出手
段とを有したカメラを達成することができる。
【0211】特に、視線検出手段からの信号と焦点検出
手段からの信号を用いて撮影系の合焦操作を行なう際、
前述の如く例えば一瞬、撮影対象たる主被写体以外に視
線が向いてしまったり、視線検出精度が余り良くない状
態のときでも、視線検出手段の信号と焦点検出手段の信
号のいずれかを選択するように作用する選択手段を設け
ることにより、過って主被写体以外のものに対して合焦
操作をしようとし、不用意なレンズ駆動や応答の悪い焦
点検出動作を防止することができる焦点検出手段と視線
検出手段を有したカメラを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を一眼レフカメラに適用したときの
実施例1の要部概略図
【図2】 図1の焦点検出手段の要部概略図
【図3】 図1のカメラの動作を示す回路図
【図4】 図1のカメラ全体のシーケンスを示す概略
【図5】 図4のAF制御のサブルーチンのフローチ
ャート
【図6】 図5の視線検出のサブルーチンのフローチ
ャート
【図7】 図5の焦点検出のサブルーチンのフローチ
ャート
【図8】 図5の焦点検出のサブルーチンのフローチ
ャート
【図9】 図5の測距領域選択のサブルーチンのフロ
ーチャート
【図10】 図5の測距領域選択のサブルーチンのフロ
ーチャート
【図11】 図5の測距領域選択のサブルーチンのフロ
ーチャート
【図12】 本発明の実施例2に係る領域選択のサブル
ーチンのフローチャート
【図13】 本発明の実施例2に係る領域選択のサブル
ーチンのフローチャート
【図14】 本発明の実施例3に係る領域選択のサブル
ーチンのフローチャート
【図15】 本発明の実施例3に係る領域選択のサブル
ーチンのフローチャート
【図16】 本発明の実施例3に係る領域選択のサブル
ーチンのフローチャート
【符号の説明】
1 撮影レンズ 6a 焦点検出手段 10 接眼レンズ 11 受光レンズ 13 光源 14 受光素子列 15 眼球 101 演算手段 102 視線検出手段 103 焦点判定手段 104 選択手段 105 調整手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 13/02 7139−2K H04N 5/232 A 7316−2K G03B 3/00 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラのファインダー視野内を覗く撮影
    者の注視方向を検出する視線検出手段と、撮影系のファ
    インダー視野内の複数の測距領域における合焦状態を繰
    り返し検出する焦点検出手段と、該視線検出手段で得ら
    れる視線信号の状態を判定する視線判定手段と、該焦点
    検出手段で得られる焦点信号の状態を判定する焦点判定
    手段と、該視線判定手段からの信号と焦点判定手段から
    の信号とに基づいて複数の測距領域のうちから少なくと
    も1つの測距領域を選択する選択手段とを有しているこ
    とを特徴とする焦点検出手段と視線検出手段とを有した
    カメラ。
  2. 【請求項2】 前記焦点判定手段は焦点信号の状態の信
    頼性を判定していることを特徴とする請求項1の焦点検
    出手段と視線検出手段とを有したカメラ。
  3. 【請求項3】 前記視線判定手段は視線信号の状態の信
    頼性を判定していることを特徴とする請求項1の焦点検
    出手段と視線検出手段とを有したカメラ。
  4. 【請求項4】 前記選択手段は前記視線検出手段の信号
    と前記焦点検出手段の信号との選択にヒステリシスを設
    けていることを特徴とする請求項1の焦点検出手段と視
    線検出手段を有したカメラ。
JP4312848A 1992-10-28 1992-10-28 焦点検出手段と視線検出手段とを有したカメラ Pending JPH06138378A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4312848A JPH06138378A (ja) 1992-10-28 1992-10-28 焦点検出手段と視線検出手段とを有したカメラ
US08/636,627 US5614985A (en) 1992-10-28 1996-04-23 Camera with device for detecting line of sight

Applications Claiming Priority (1)

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Cited By (5)

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