JP3761546B2 - SiC単結晶基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はSiC単結晶基板の製造方法に関する。
SiC単結晶は、Si単結晶やGaAs単結晶に比べて、バンドギャップが広く、絶縁破壊電界および熱伝導率が大きい。このような特性は、高温で動作する半導体素子や高耐圧のパワー半導体素子に適しており、従来のSi半導体では得られない特性を備えた半導体素子が実現できるものとして、SiC単結晶を用いた半導体素子の研究が進められている。従来技術によって作製されるSiC単結晶は結晶品質が高くないため、SiC単結晶を用いた基板上にSiCエピタキシャル層を形成させて半導体素子を作製していた。しかし、近年良好な特性を有するSiC単結晶も得られるようになってきており、SiC単結晶基板中に半導体素子を作製することも研究されている。
また、近年、光学的記録媒体を用いて高記録密度で情報を記録・再生するための光源や画像表示用および照明用光源として、紫外領域や青色の光を出射するGaN系半導体素子の研究が進められている。GaN系半導体は、一般に結晶欠陥の少ない大きな単結晶インゴットの形状に成長させることが難しいため、SiC単結晶基板上に、GaN系半導体層をエピタキシャル成長させる技術が注目されている。
このため、傷などがなく、平滑で反りなどのない表面を有するSiC単結晶基板が求められている。本願発明者は、未公開特許出願において、加工応力を除去することによって平坦なSiC基板を得る技術を提案している。
一方、SiC基板の表面を平滑にする技術としては、CMP(化学的機械研磨)が従来より一般に用いられている。しかし、SiCはダイヤモンドに次ぐ硬度を備えるため、CMPでは十分な研磨速度が得られず、加工効率が非常に悪い。研磨速度を上げるために、SiC基板に高い圧力をかけながらCMPを行う方法が知られているが、この場合、加工変質層がSiC基板の内部深くに入りやすいという問題が生じる。
これらの問題を解決するために特許文献1は、反応性エッチングと水蒸気酸化を用いてSiCの表面を平滑にする方法を開示している。具体的には、SiC基板の表面を機械的に鏡面研磨し、有機および無機洗浄を行ったあと、SiC基板の表面に反応性エッチングを施すことにより、表面の平坦性を保ったまま、均一なダメージ層を除去する。その後、水蒸気により、基板の表面を酸化させた後、フッ化水素酸により酸化層を除去する。
特許文献2は、Arなどを用いた第1の反応性エッチングによって、SiC基板表面の加工変質層を除去し、第1の反応性エッチングによって基板の表面領域に生じたイオン照射損傷層をCF4およびO2などを用いる反応性エッチングによって除去する技術を開示している。
また、非特許文献1は、SiC基板の表面を水蒸気酸化し、その後CMPを施すことにより、加工効率を改善できると報告している。
しかしながら、これらの従来技術の方法において用いられる反応性イオンエッチングでは、表面の形状をほぼ反映してエッチングが行われる。このため、基板の表面に傷が生じている場合、反応性エッチングを施しても傷を完全に除去することはできない。また、反応性イオンエッチングでは、ラジカル種を加速させて基板に衝突させるため、基板に生じるダメージを完全に除去することは難しい。水蒸気酸化により酸化層を形成し、酸化層除去する方法はSiC基板を高温に保持しながら長時間水蒸気にさらす必要があり、実用的ではない。
このため、特許文献1および特許文献2に開示された方法では、基板の表面を完全に平滑にし、基板表面に生じたダメージ層を完全に除去することは難しい。また、非特許文献1による方法は、CMPのみによってSiC基板の表面を平坦化する方法に比べれば短い時間で研磨が完了する。しかし、それでもなお、酸化工程に約3時間要し、研磨工程に約2時間要するため、非特許文献1による方法は実用的ではない。また、基板表面の傷を完全に除去するのは難しい。
特開平6−188163号公報 特開平9−183700号公報 新日鉄技報 第374号、32〜36ページ
本発明は上記従来技術の問題を解決し、表面が平滑なSiC基板を製造する実用的な方法を提供することを目的とする。
本発明のSiC単結晶基板の製造方法は、鏡面研磨が施された表面を有するSiC単結晶基板を用意する工程(a)と、前記SiC単結晶基板の表面をプラズマにより酸化し、酸化層を前記SiC単結晶基板の表面に形成する工程(b)と、前記酸化層の少なくとも一部を反応性イオンエッチングにより除去する工程(c)とを包含する。
ある好ましい実施形態において、前記工程(b)および(c)をそれぞれ複数回繰り返して行う。
ある好ましい実施形態において、前記工程(b)および(c)において酸化およびエッチングをそれぞれ1分から10分の間の時間で行う。
ある好ましい実施形態において、前記工程(b)および(c)をそれぞれ複数回繰り返し、前記工程(b)を行った後、前記SiC単結晶基板の表面を化学的機械研磨法により研磨する工程(d)をさらに包含する。
ある好ましい実施形態において、前記工程(b)において、酸素または酸素および不活性ガスの混合ガスを用いる。
ある好ましい実施形態において、 前記工程(c)において、Fを含むガスを用いる。
ある好ましい実施形態において、前記工程(c)において、SiCおよび前記酸化層のエッチング速度が等しくなるよう、反応性エッチングの条件が設定されている。
ある好ましい実施形態において、前記工程(a)において、前記SiC単結晶基板のC軸に対するオフセット角がほぼゼロになっている。
ある好ましい実施形態において、前記工程(b)および工程(c)を同じ装置内でガスを置換することにより行う。
ある好ましい実施形態において、SiC単結晶基板の表面を酸化し、酸化により生成した酸化層をエッチングにより除去する工程を複数回繰り返すことにより、前記SiC単結晶基板の表面を平滑化する。
ある好ましい実施形態において、前記繰り返しの回数は5以上である。
本発明のSiC単結晶基板は上記いずれかの方法により製造される。
また、本発明のSiC単結晶基板は、表面粗さRaが0.2nm以下であり、表面にステップ構造を有する。
本発明によれば、SiC表面をプラズマ酸化し、酸化により生じた酸化層を反応性エッチングによって除去することにより、実用的な速度で酸化層の形成・除去が可能となり、表面に存在するスクラッチが除去された平滑なSiC単結晶基板を得ることができる。
また、SiC表面の酸化および酸化により生じた酸化層の除去を繰り返すことにより、平滑なSiC単結晶基板を得ることができる。
CMPは半導体基板の研磨や形成した半導体構造の平坦化等に広く用いられ、優れた研磨方法の1つである。しかし、本願発明者が、鏡面研磨されたSiC単結晶基板を加圧しながらCMP法により研磨したところ、局所的には平滑な表面が得られるが、同時に深さ10〜20nm程度のスクラッチが基板全体に発生した。
これは、SiCが高硬度で、対薬品性も高い反面、脆く、傷が入りやすいという物性を備えていることに由来していると考えられる。このため、CMPによって研磨を行う限り、研磨によってSiC基板の表面にあった傷は削り取られるが、新たな傷が削った後の表面に生成してしまう。
そこで、研磨以外の方法によってSiC基板の表面の平滑化を検討したところ、SiC基板の表面を酸化させたあと、酸化により形成した酸化層をエッチングにより除去することにより、基板表面を平滑化できることを見出した。以下において詳細に説明するように、特に、酸化および酸化層の除去を繰り返すことによって、表面形状のプロファイルを鈍らせて傷やスクラッチによる溝を徐々に浅くし、基板の表面が平滑になる。
以下、本発明によるSiC単結晶基板の製造方法を具体的に説明する。
まず、SiCの単結晶からなるSiC単結晶基板を用意する。好ましくはSiCの単結晶は、ヘキサゴナル構造を備え、4H−SiCまたは6H−SiCであることがより好ましい。図1に示すように、SiC単結晶基板10の平滑化を行う表面10aは(0001)面であり、基板のオフセット角が結晶軸であるC軸に対しておおよそゼロ度(ジャスト基板とも呼ばれる)となっていることが好ましい。言い換えれば、表面10aに対してC軸が垂直になっていることが好ましい。図1に示すように、オフセット角がゼロ度である場合、理想的には、C層およびSi層が表面10aに対して、平行でかつ交合に積層される。このような基板では、表面全体がSiまたはCで均一に構成されるため、表面の物理的および化学的安定性が高く、研磨が一般に難しい。本発明のSiC単結晶基板の製造方法はこのような基板を好適に平滑化することができる。
図2に示すように、4H−SiCまたは6H−SiCの単結晶からなるSiC単結晶基板50であっても、C軸に対するオフセット角θがゼロ度以外である場合、基板の表面50aには、常にSiとCとが表れる。このような表面は一般的に加工が容易であるため、従来の研磨方法や平滑化方法によっても比較的容易に平坦な表面を得ることができる。しかし、本発明の方法を図2に示すようなオフセット角θがゼロ度以外の基板に適用しても効率的に平滑な表面を得ることができる。
SiC単結晶基板10の平滑化を行う面は、あらかじめ、鏡面加工が施されており、鏡面加工仕上げされていることが好ましく、表面10aの面粗度Raが0.2nm〜2nmであることがより好ましい。ここで、面粗度Raは、原子間力顕微鏡(AFM)にて試料の5μmエリアを測定した値をいう。また、SiC単結晶基板10がたとえば直径2インチである場合、平滑化を行う面はおよそ±20μm以下の平面度となるよう基板の反りが調整されていることが好ましい。しかし、平面度が±20μm以上ある場合には、以下で説明するSiC単結晶基板の製造工程中に、基板の反りを補正することが可能である。
図3に示すように、SiC単結晶基板10は、たとえば、公知の方法を用いて単結晶SiCの塊体20から切り出される。SiCの塊体20の切断には、外周刃または内周刃のカッティングブレードや、ワイヤーソーなどを用いることができる。SiCの塊体20は、SiおよびC以外のP型あるいはN型不純物となる元素を含んでいてもよい。また、置換元素としてGeなどの他のIV族元素を含んでいてもよい。本願明細書では、これら、不純物元素や置換元素を含むSiCを総称して、SiCと呼ぶ。SiC基板10の外形に特に制限はなく、種々の大きさ、厚さおよび平面形状のものを本発明に用いることができる。たとえば、2インチの直径および500μm程度の厚さを備えた円板状のSiC単結晶基板10を用意する。
塊体20から切り出されたSiC単結晶基板10は、公知の手順によって、表面に生じた加工変質層が除去され、基板表面10a及び裏面10bの表面粗さが所定の値になるまで研磨が施される。また、このとき、SiC単結晶基板10に反りが生じている場合には、所定の平面度以下となるよう合わせて平面加工を行う。
図4(a)は、SiC単結晶基板10の表面10a近傍を模式的に示している。SiC単結晶基板10の表面10aは、ナノメートルオーダーの面粗度であり、加工傷11が表面10aに生じていたり、加工変質層17が表面近傍に残留している。このため、このようにして用意したSiC単結晶基板10の表面10aをまずエッチングし、加工変質層を除去することが好ましい。エッチングは後の酸化層除去工程で行う反応性イオンエッチングが好ましく、エッチング条件もそれに準ずる。続いて、表面10aを酸化する。酸化は種々の公知の方法を用いることができる。しかし、SiC単結晶基板10としてオフセット角がゼロ度のものを用いる場合には、水蒸気酸化では酸化層の生成速度が遅く、エッチング液による酸化ではエッチングが進行しにくいので効率が悪いという理由から、好ましくない。表面10aに対して平行にかつ交互にSi層およびC層が積層しており、表面10aの化学的反応性が乏しいからである。このため、プラズマによる酸化を用いることが好ましい。酸化は、酸素雰囲気または酸素およびArなどの不活性ガスを含む雰囲気で行うことが好ましく、たとえば、10-1〜102Pa程度の圧力で、0.01〜2W/cm2のパワーを投入して行う。この工程は、続いて行う反応性イオンエッチングと同じ装置で行うことが好ましい。SiC単結晶基板10の移送等を行う必要がなく、ガスの入れ換えのみによって2つの工程を連続して行うことができるからである。酸化により、図4(b)に示すように、表面に酸化層12が形成される。
次に酸化層12を除去する。酸化層12を除去する方法には公知の化学的および機械的除去方法を用いることができるが、加圧しながらCMP法により酸化層12を除去することは好ましくない。上述したように酸化層12を除去する過程で、新たなスクラッチが生成するからである。新たな加工変質層やスクラッチが生成しないよう、化学的方法によって酸化層12を除去することが好ましく、反応性イオンエッチングにより酸化層12を除去することがより好ましい。反応性イオンエッチングに用いるガスとしては、Fを含むものが好ましく、CF4を用いることがより好ましい。酸化層12はおおよそ全体にわたって完全に除去されていることが好ましい。また、酸化層12およびSiC基板10を構成しているSiCに対するエッチング速度が等しくなるような反応条件で酸化層12を除去することが好ましい。これにより、特に酸化層12の平坦な部分が加工傷11の近傍に比べて、反応性イオンエッチングの異方性によって早く削れ、SiC単結晶基板10表面が露出した後、SiC単結晶基板10もエッチングされる。このため、図4(b)に示すように、酸化層12を除去した跡に残る加工傷11’は酸化層12が形成される前の加工傷11に比べて浅くなり、SiC単結晶基板10の表面10a’の平坦性が改善される。
酸化層12を除去する工程におけるエッチング時間は生成している酸化層12の厚さや、エッチング用いるガスの種類に依存するが、典型的には1分〜10分である。
本発明では上述した酸化工程および除去工程を繰り返すことが好ましい。図4(d)に示すように、上述した酸化方法によって、SiC単結晶基板10の表面10a’に酸化層12’を形成し、その後酸化層12’を上述したエッチング法により除去する。これにより、図4(e)に示すように、更に平坦性が改善された表面10a’’を有するSiC単結晶基板10が得られる。表面10a’’に残る加工傷11’’の深さは酸化層12’を形成・除去する前の加工傷11’の深さに比べて小さくなっている。
さらに、酸化工程および除去工程を複数回繰り返すことにより、SiC単結晶基板10の表面に生じていた加工傷の深さが小さくなり平滑性が高くなっていく。酸化および除去を交互に2回以上繰り返すことが好ましく、5回以上繰り返すことがより好ましい。酸化工程および除去工程を10回程度繰り返すと、ほぼ完全な平滑性が得られる。一方、15回よりも繰り返しの回数が多くなっても表面の平滑性は十分良好であるが、これらの工程の繰り返しに要する時間が長くなってしまい、効率的ではない。したがって、酸化工程および除去工程を5回〜15回繰り返すことが最も好ましい。本発明による方法によれば、酸化と酸化により生じた酸化層のエッチングを同じ装置内で行うことができるので、短時間の酸化とエッチングとを複数回繰り返しても、異なる装置にSiC単結晶基板10を入れ替える手間およびそれに要する時間がかからない。このため、従来の水蒸気酸化や化学エッチングを用いる方法に比べて格段に効率よくこれらの工程を繰り返すことができる。このように酸化工程および除去工程を複数回繰り返すことにより、図4(f)に示すように、加工傷11が除去された平滑な表面13aを有するSiC単結晶基板10が得られる。
上述の工程によって得られるSiC単結晶基板10は、Ra<0.4nm程度の面粗度を有しており、平滑性は高い。しかし、除去工程の反応性エッチング中に衝突したイオンによるダメージがSiC単結晶基板10の最表面に生じており、このダメージを除去することが好ましい。このため、酸化、除去の繰り返しの最後に上述の酸化工程を行い、図5(a)に示すように、SiC単結晶基板10の表面13aを酸化し、酸化層14を形成する。そして、生成した酸化層14を低加圧によるCMPで除去する。CMPには、たとえば、コロイダルシリカおよび不織布を用いる。酸化層14は、一般的なCMPを用いても実用的な研磨速度で除去可能であり、低い加圧力でCMPを行うため、新たなスクラッチや加工変質層を表面に発生させる恐れがない。これにより、平滑で傷がなく、表面近傍のダメージ層や加工変質層が除去され格子配列の整った表面15aを有するSiC単結晶基板15が得られる。
図6は本実施形態の方法によって得られたSiC単結晶基板15の表面を模式的に示している。SiC単結晶基板15の表面15aは面粗度Raが0.2nmより小さくなっている。ただし、SiC単結晶基板15を切り出したときのオフセット角を理想的なゼロとすることは困難であるため、SiC単結晶基板15の表面15aには、単原子層の高さを有するステップ構造18が見られる。
このように本発明によれば、酸化および酸化により形成した酸化層の除去を複数回繰り返すことにより表面の平滑性が高いSiC単結晶基板を得ることができる。特に、プラズマ酸化および反応性エッチングを用いることにより、実用的な加工時間で表面を仕上げることが可能となる。また、SiC単結晶基板の表面近傍はダメージ層や加工変質層が除去されているので、表面近傍の半導体特性も優れている。
以下、具体的な実験例を説明する。
(第1の実験例)
SiC単結晶基板として、直径2インチ、厚さ350μmの4H(0001)ジャスト基板を用意した。基板の表面の面粗度Raは1.0nmに仕上げられている。
この基板を、平行平板型反応性エッチング装置のチャンバー内に保持した。100sccmの流量でチャンバー内に酸素を導入し、チャンバー内を0.7Paの圧力に保ちながら、0.2W/cm2のパワーを投入してプラズマを生成し、5分間基板をプラズマに晒すことによって、基板表面を酸化した。
その後、基板をチャンバーに保持したまま、反応性ガスとしてCF4を100sccmの流量でチャンバーに導入し、チャンバー内を0.7Paの圧力に保ちながら、0.2W/cm2のパワーを投入して5分間基板表面をエッチングした。
酸化およびエッチングを交互に10回ずつ行ったあと、再度酸化を行った。その後、基板を取り出し、コロイダルシリカを用いたCMPによりSiC単結晶基板の表面を研磨した。
得られたSiC単結晶基板をAFM(原子間力顕微鏡)によって、評価した。5μm×5μmの領域内における段差を求めたところ面粗度Raは0.17nmであった。また、その表面には直線状のステップ構造が観察された。
(第2の実験例)
SiC単結晶基板として、直径2インチ、厚さ350μmの6H(0001)ジャスト基板を用意し、第1の実験例と同様の手順および同様の条件により、SiC単結晶基板を得た。
得られた基板の面粗度Raは0.13nmであった。また、その表面には、直線状のステップ構造が観察された。
これらの実験例から、4H−SiC単結晶基板であっても6H−SiCであっても、ダメージ層や加工変質層が除去され、格子配列の整った非常に平滑な表面に加工することができることがわかる。
本発明によれば、表面が極めて平滑なSiC単結晶基板が得られる。このSiC基板上に良好な特性を有するGaN系半導体層やSiC系半導体層をエピタキシャル成長させ、優れた特性のGaN系半導体素子やSiC系半導体素子を作製することが可能となる。また、SiC単結晶基板中に半導体素子を形成する場合も表面近傍領域の半導体特性が良好であるため優れた特性のSiC系半導体素子を作製することが可能となる。
本発明で好適に用いられるSiC基板の面方位およびオフセット角を説明する断面図である。 SiC基板の他の面方位およびオフセット角を説明する断面図である。 SiC基板を塊体から切り出す工程を説明する図である。 (a)から(f)は本発明によるSiC基板の製造方法の各工程でのSiC基板の表面近傍の断面を模式的に示している。 (a)および(b)は本発明によるSiC基板の製造方法の他の工程でのSiC基板の表面近傍の断面を模式的に示している。 本発明によるSiC基板の表面近傍の断面構造を模式的に示している。
符号の説明
10、15 SiC単結晶基板
11,11’、11’’ 加工傷
12、12’14 酸化層

Claims (11)

  1. 鏡面研磨が施された表面を有するSiC単結晶基板を用意する工程(a)と、
    前記SiC単結晶基板の表面をプラズマにより酸化し、酸化層を前記SiC単結晶基板の表面に形成する工程(b)と、
    前記酸化層の少なくとも一部を反応性イオンエッチングにより除去する工程(c)と、
    を包含するSiC単結晶基板の製造方法。
  2. 前記工程(b)および(c)をそれぞれ複数回繰り返して行う、請求項1に記載のSiC単結晶基板の製造方法。
  3. 前記工程(b)および(c)における酸化およびエッチングをそれぞれ1分から10分の間の時間で行う請求項2に記載のSiC単結晶基板の製造方法。
  4. 前記工程(b)および(c)をそれぞれ複数回繰り返し、前記工程(b)を行った後、前記SiC単結晶基板の表面を化学的機械研磨法により研磨する工程(d)をさらに包含する請求項2または3に記載のSiC単結晶基板の製造方法。
  5. 前記工程(b)において、酸素または酸素および不活性ガスの混合ガスを用いる請求項1から4のいずれかに記載のSiC単結晶基板の製造方法。
  6. 前記工程(c)において、Fを含むガスを用いる請求項1から5のいずれかに記載のSiC単結晶基板の製造方法。
  7. 前記工程(c)において、SiCおよび前記酸化層のエッチング速度が等しくなるよう、反応性エッチングの条件が設定されている請求項1から6のいずれかに記載のSiC単結晶基板の製造方法。
  8. 前記工程(a)において、前記SiC単結晶基板のC軸に対するオフセット角がゼロになっている請求項1から7のいずれかに記載のSiC単結晶基板の製造方法。
  9. 前記工程(b)および工程(c)を同じ装置内でガスを置換することにより行う請求項1から8のいずれかに記載のSiC単結晶基板の製造方法。
  10. SiC単結晶基板の表面をプラズマにより酸化する工程および酸化により生成した酸化層を反応性イオンエッチングにより除去する工程をそれぞれ複数回繰り返すことにより、前記SiC単結晶基板の表面を平滑化する、SiC単結晶基板の製造方法。
  11. 前記繰り返しの回数が5以上である請求項2、4および10のいずれかに記載のSiC単結晶基板の製造方法。
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