JP3757635B2

JP3757635B2 - カム装置

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Publication number: JP3757635B2
Application number: JP24045198A
Authority: JP
Inventors: 正笹原
Original assignee: Oiles Corp
Current assignee: Oiles Corp
Priority date: 1998-08-26
Filing date: 1998-08-26
Publication date: 2006-03-22
Anticipated expiration: 2018-08-26
Also published as: KR100607047B1; EP0983808A1; JP2000061764A; DE69901014T2; DE69901014D1; EP0983808B1; KR20000022731A; US6250177B1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カムドライバによりカムスライドを摺動させて、カムスライドに装着された工具により薄板等の被加工物に孔あけ、折り曲げ等の加工を施すカム装置に関する。
【０００２】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、断面Ｖ字形状の滑り面を有して、下型基部にノックピン、ねじ等により取り付けられたカムドライバと、この滑り面と相補的な形状の滑り面を有したカムスライドと、このカムスライドを移動自在に支持すると共に、ノックピン、ねじ等により上型基部に取り付けられたカムスライド支持基台とを有した吊りカム型のカム装置では、カムスライドをカムスライド支持基台から取り外して上型なしの状態で、カムドライバ上にカムスライドを載置して、カムスライドに取り付けられたピアスポンチ等の工具と、下型に設けられた例えばボタンダイとの位置合わせ、すなわち切刃の刃合わせを行うことができる利点がある。
【０００３】
ところで、切刃の刃合わせ後に、カムスライド支持基台をノックピン、ねじ等により上型基部に取付け、カムスライド支持基台にカムスライドを取り付けると、カムスライド支持基台の上型基部への取付誤差、カムスライド支持基台に対するカムスライドの取付誤差、上型と下型の配置誤差等により、一度あわせたピアスポンチとボタンダイとの位置が許容値、例えば、薄板のピアス加工の場合には、片側０．０４ｍｍないし０．０５ｍｍ以上ずれてしまったり、カムドライバとカムスライドとの相互の滑り面が所望に面接触しなくなって、片当たりを生じたりして、実際の加工においてバリの発生や、ピアスポンチがボタンダイに乗り上げて、それが折損する等の事故の虞がある。
【０００４】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、断面Ｖ字形状の滑り面を有したカムドライバとこの滑り面と相補的な形状の滑り面を有したカムスライドとからなるカム装置における上記の切刃の刃合わせに関する利点を生かすことができ、しかも、上記の取付誤差、配置誤差が生じても、カムドライバとカムスライドとの相互の滑り面の所望の面接触を確保できて、片当たり等の不都合をなくすことができ、実際の加工においてバリの発生や、ピアスポンチがボタンダイに乗り上げて、それが折損したりする等の事故の虞をなくし得るカム装置を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様のカム装置は、断面Ｖ字形状であって上下方向に対して傾斜する滑り面を有しており、カムドライバ支持基台に固定的に支持されるようになっているカムドライバと、カムドライバの滑り面に摺動自在に接触するように、当該滑り面と相補的な形状であって上下方向に対して傾斜する滑り面を有していると共に被加工物に加工を施す工具が取り付けられるようになっているカムスライドと、カムスライドの滑り面とカムドライバの滑り面との上下方向からの当接により、当該上下方向に対して傾斜する方向にカムドライバの滑り面に案内されてカムスライドが被加工物に向かって前進移動し得るように、当該カムスライドを移動自在に支持すると共にカムスライドの被加工物に向かう前進移動方向に対して交差する横方向にカムスライドを可動に支持するカムスライド支持基台とを備えており、カムスライドは、当該カムスライドの滑り面とカムドライバの滑り面との上下方向からの当接により、当該上下方向に対して傾斜する方向にカムドライバの滑り面に案内されて被加工物に向かって前進移動されるようになっている。
【０００６】
第一の態様のカム装置では、カムスライドが、カムスライド支持基台にカムスライドの被加工物に向かう前進移動方向に対して交差する横方向において可動に支持されるので、カムスライドの滑り面とカムドライバの滑り面との上下方向からの当接において、カムスライドの前進移動方向に対して交差する横方向にカムスライドを自動的に移動させることができ、而して、カムスライド支持基台の上型基台への取付誤差、カムスライド支持基台に対するカムスライドの取付誤差、及び上型と下型の配置誤差等に基づく、例えばピアスポンチとボタンダイとの位置ずれを自動的に修正でき、この結果、断面Ｖ字形状の滑り面を有したカムドライバとこの滑り面と相補的な形状の滑り面を有したカムスライドとからなるカム装置における上記の切刃の刃合わせに関する利点をそのまま生かすことができ、しかも、上記の取付誤差、配置誤差が生じても、カムドライバとカムスライドとの相互の滑り面の所望の面接触を確保できて、片当たり等の不都合をなくすことができ、実際の加工においてバリの発生や、ピアスポンチがボタンダイに乗り上げて、それが折損したりする等の事故の虞をなくし得る。
【０００７】
本発明の第二の態様のカム装置は、第一の態様のカム装置において、カムスライドは、カムスライド支持基台に対して、カムスライドの被加工物に向かう前進移動方向に対して交差する横方向において隙間をもって配されるようになっている。
【０００８】
カムスライドを可動とするために、第二の態様のカム装置のように単に隙間を設けてもよく、この場合、隙間の幅（カムスライドの被加工物に向かう前進移動方向に対して交差する横方向の幅）は、上記の誤差の総計とずれの許容値とから決定するとよい。
【０００９】
本発明の第三の態様のカム装置では、第二の態様のカム装置において、隙間には弾性手段が配されており、この弾性手段は、本発明の第四の態様のカム装置では、滑り板に覆われて、当該滑り板と共にカムドライバ及びカムスライドのうちの少なくとも一方又は当該少なくとも一方を支持する支持基台に固着されるようになっている。弾性手段としては、ばね鋼からなる板ばねでも、ウレタンゴム等からなるゴム板でも、又はこれらを積層して組み合わせたもののいずれであってもよい。
【００１０】
隙間に弾性手段を配することにより、隙間のみのものと比較して、動作中のガタの虞がなく、より確実なカムスライドの摺動を確保できる。
【００１１】
本発明の第五の態様のカム装置では、上記第一から第四の態様のカム装置において、カムスライド支持基台は、凹所を有すると共にこの凹所を規定する一対の側壁を有する基台本体と、この基台本体の一対の側壁の夫々に固着されたカムスライド抜け止め防止板とを備えており、カムスライドは、工具が取り付けられるようになっていると共に前記の相補的形状の滑り面が形成されたカムスライド本体と、基台本体の凹所に配されたスライド体と、カムスライド本体とスライド体とを連結して、カムスライド抜け止め防止板の間を通る括れ連結部とを備えており、本発明の第六の態様のカム装置では、上記第一から第四の態様のカム装置において、カムスライド支持基台は、凹所を有すると共にこの凹所を規定する前壁及び後壁を有する基台本体と、この基台本体の前壁及び後壁の夫々に固着されたカムスライド抜け止め防止ロッドとを備えており、カムスライドは、工具が取り付けられるようになっていると共に前記の相補的形状の滑り面が形成されたカムスライド本体と、基台本体の凹所に配されていると共に、カムスライド抜け止め防止ロッドが貫通したスライド体とを備えている。
【００１２】
本発明では、カムスライドを、第五の態様のカム装置のように、カムスライド抜け止め防止板によりカムスライド支持基台から抜け出ないようにしたものでも、第六の態様のカム装置のように、カムスライド抜け止め防止ロッドによりカムスライド支持基台から抜け出ないようにしたものでもよい。カムスライド抜け止め防止ロッドとしては、通常、円柱体が用いられて、この円柱体の周囲に隙間が配されるが、これに代えて三角、四角等の角柱体又は楕円柱体を用いてもよく、円柱体、角柱体又は楕円柱体のいずれを用いるにしても、要は、カムスライドが、カムスライドの移動方向に対して交差する横方向において可動となるように、隙間を配すればよい。
【００１３】
本発明の第七の態様のカム装置では、上記第一から第六の態様のカム装置において、カムスライド支持基台は、上型基台に取り付けられるようになっており、カムドライバ支持基台は、下型基台を構成するようになっている。
【００１４】
本発明の第八の態様のカム装置では、上記第一から第七の態様のカム装置において、カムスライドの滑り面とカムドライバの滑り面とが非接触の際に、カムスライドを初期位置に復帰させる復帰手段を備えている。
【００１５】
【発明の実施の形態】
次に本発明及びその実施の形態を、図に示す例を参照して更に詳細に説明する。なお、本発明はこの例に何等限定されないのである。
【００１６】
図１から図４において、本例のカム装置１は、断面Ｖ字形状であって上下方向に対して傾斜する滑り面２を有したカムドライバ３と、カムドライバ３の滑り面２に摺動自在に接触するように、当該滑り面２と相補的な形状であって上下方向に対して傾斜する断面Ｖ字形状の滑り面４を有したカムスライド５と、カムスライド５の滑り面４とカムドライバ３の滑り面２との上下方向からの当接により、当該上下方向に対して傾斜する方向にカムドライバ５の滑り面２に案内されてカムスライド５がＡ方向に移動し得るように、当該カムスライド５をＡ方向に移動自在に支持するカムスライド支持基台６と、カムスライド５の滑り面４とカムドライバ３の滑り面２とが非接触の際（図５参照）に、カムスライド５を初期位置に復帰させる復帰手段７とを備えている。
【００１７】
カムドライバ３は、断面Ｖ字形状の滑り面２が上面に形成されたカム板１１と、上面にカム板１１がねじ１２等により固着されたカム基台１３とを備えており、カム基台１３がねじ１４等によりカムドライバ支持基台を構成する下型基台１５に取り付けられており、こうしてカムドライバ３は、下型基台１５に固定的に支持されるようになっている。
【００１８】
カムスライド５は、工具としてのピアスポンチ２１が取り付けられるようになっていると共に断面Ｖ字形状の滑り面４が形成されたカムスライド本体２２と、カムスライド支持基台６の凹所２３に配されたスライド体２４と、カムスライド本体２２とスライド体２４とを連結して、カムスライド支持基台６の一対のカムスライド抜け止め防止板２５及び２６の間を通る括れ連結部２７と、括れ連結部２７のカムスライド本体２２に対するＡ方向の滑りを防止するキー部材２８と、スライド体２４の後壁部２９に取り付けられており、復帰手段７の復帰力によるカムスライド支持基台６の後壁４８への後壁部２９の激突を回避するゴム等の弾性体３０とを備えている。
【００１９】
スライド体２４と括れ連結部２７とは一体成形されており、括れ連結部２７は、その下部がカムスライド本体２２の窪み３１に配されて、ねじ３２等によりカムスライド本体２２に固着されている。スライド体２４は、半円柱状の凹所３３が形成されたスライド部３４と、スライド部３４に一体形成されて、ばね座となる後壁部２９とからなる。
【００２０】
カムスライド支持基台６は、一対の側壁４１及び４２を有すると共に、当該一対の側壁４１及び４２により規定される凹所２３を有した基台本体４４と、一対の側壁４１及び４２の夫々にねじ４５等により固着された一対のカムスライド抜け止め防止板２５及び２６と、凹所４３を規定すると共に、一対の側壁４１及び４２にねじ４６等により固着された前壁４７及び後壁４８とを備えている。
【００２１】
カムスライド５は、スライド部３４の両下面５１及び５２でカムスライド抜け止め防止板２５及び２６の上面５３及び５４に、カムスライド本体２２の両上面５５及び５６でカムスライド抜け止め防止板２５及び２６の下面５７及び５８に夫々摺動自在に当接して、Ａ方向に摺動自在になっている。
【００２２】
復帰手段７は、一端が前壁４７に、他端が後壁部２９に着座されたコイルスプリング６１と、一端が前壁４７に螺着されてコイルスプリング６１に囲まれて伸長して、コイルスプリング６１の座屈を防止する案内ロッド６２とを備えている。コイルスプリング６１は、その弾性伸長力によりカムスライド５を後壁４８に向かって常時付勢している。
【００２３】
カムスライド５は、カムスライド５を支持するカムスライド支持基台６に対して、カムスライド５の移動方向であるＡ方向に対して交差する横方向（Ｂ方向）に可動に支持されるように、カムスライド支持基台６に対してＢ方向において隙間７１をもって配されるようになっている。
【００２４】
隙間７１は、スライド部３４の両側面７２及び７３と側壁４１及び４２の側面７４及び７５との間の隙間７６及び７７と、括れ連結部２７の両側面７８及び７９とカムスライド抜け止め防止板２５及び２６の両側面８０及び８１との間の隙間８２及び８３とからなり、隙間７１のＢ方向の幅は、可能であれば、滑り面２の幅Ｄの半分近くでもでもよいが、好ましくは、上記の誤差の予測総計とずれの許容値とから決定するとよい。
【００２５】
基台本体４４は、ねじ９１等により上型９２の上型基台９３に固着されており、上型基台９３は、ねじ９４等により油圧ラム９５等に取り付けられて、上昇、下降自在となっている。下型９６の下型基台１５には、案内ポスト９７及び滑り板９８が取り付けられており、案内ポスト９７は、上型基台９３の孔９９に嵌着されたブッシュ１００を貫通して伸びており、滑り板９８は、上型基台９３の側面１０１に摺動自在に接触するようになっており、案内ポスト９７により、上型基台９３は、その上昇及び下降において、下型基台１５に対して案内されて位置決めされるようになっている。
【００２６】
以上のカム装置１では、油圧ラム９５により上型基台９３が上昇されると、図５及び図６に示すように、滑り面２及び４の互いの接触が解除されて、カムスライド５は、復帰手段７により初期位置に復帰されている。油圧ラム９５により上型基台９３が下降されると、滑り面４が滑り面２に当接し、これによりカムスライド５は、滑り面２上を滑りながら前進される。即ち、カムスライド５は、当該カムスライド５の滑り面４とカムドライバ３の滑り面２との上下方向からの当接により、当該上下方向に対して傾斜する方向にカムドライバ３の滑り面２に案内されて被加工物に向かって前進移動されるようになっている。そして、斯かるカムスライド５の前進移動で、図１に示すようにカムスライド５に装着されたピアスポンチ２１は、下型基台１５に装着されたボタンダイ１１１の貫通孔１１２に挿入されて、被加工物に所定の孔明けを行う。孔明け後、油圧ラム９５により上型基台９３が上昇されると、図５及び図６に示すように、カムスライド５は、復帰手段７により後退されて再び初期位置に復帰される。
【００２７】
ところでカム装置１では、カムスライド支持基台６の上型基台９３への取付誤差、カムスライド支持基台６に対するカムスライド５の取付誤差、上型９２と下型９６との配置誤差等により、図６に示すように、滑り面２に対して、滑り面４がカムスライド５の被加工物に向かう前進移動方向に対して交差する横方向であるＢ方向にδだけ偏っていても、この偏りは、滑り面２への滑り面４の当接において、図７に示すように、カムスライド支持基台６に対するカムスライド５のＢ方向の移動により修正されて、滑り面４が滑り面２に片当たりすることなしに、カムスライド５は、滑り面２上を滑りながら前進され、ピアスポンチ２１は、ボタンダイ１１１に乗り上げることなしに、当該ボタンダイ１１１の貫通孔１１２に所定に挿入されるようになる。
【００２８】
したがって、カム装置１では、カムスライド５をカムスライド支持基台６から取り外して上型９２なしの状態で、カムドライバ３上にカムスライド５を載置して、カムスライド５に取り付けられるピアスポンチ２１と、下型９６に設けられたボタンダイ１１１との位置合わせ、すなわち切刃の刃合わせを行っても、カムスライド支持基台６へのカムスライド５の取付後に、この位置合わせの結果を修正したり、滑り面４の滑り面２への片当たりを解消するために、滑り面４又は滑り面２を削ったりする必要がなくなる。
【００２９】
上記のカム装置１では、隙間７１だけでカムスライド５をカムスライド支持基台６に対してＢ方向に可動とするようにしたが、図８及び図９に示すように隙間７１において、隙間７６及び７７に、夫々、滑り板１２１及び１２２に覆われて、当該滑り板１２１及び１２２と共にカムスライド支持基台６又はカムスライド５にねじ１２３及び１２４により固着された板ばね又はウレタンゴム板からなる弾性手段１２５及び１２６を配してもよい。図８では、カムスライド支持基台６の側壁４１及び４２の夫々に弾性手段１２５及び１２６を介して固着された滑り板１２１及び１２２は、スライド部３４の側面７２及び７３に、夫々弾性的に押圧されて摺動自在となっており、図９では、スライド部３４の側面７２及び７３に夫々に弾性手段１２５及び１２６を介して固着された滑り板１２１及び１２２は、側壁４１及び４２の側面７４及び７５に、夫々弾性的に押圧されて摺動自在となっている。
【００３０】
なお、弾性手段１２５及び１２６を、隙間７６及び７７に代えて又は隙間７６及び７７に加えて、隙間８２及び８３に配してもよい。
【００３１】
更に、本発明では、図１０及び図１１に示すようなカムスライド支持基台１３１、カムスライド１３２、カムドライバ１３３及び復帰手段１３４を備えたカム装置１３５でもよい。図１０及び図１１において、カムスライド支持基台１３１は、前壁１４１及び後壁１４２を有すると共に前壁１４１及び後壁１４２の間に凹所１４３を有した基台本体１４４と、基台本体１４４の凹所１４３を規定する前壁１４１及び後壁１４２の夫々に、一端ではねじ１４５により、他端では前壁１４１に形成された孔１４６に挿着されて、固着されたカムスライド抜け止め防止ロッド１４７とを備えており、カムスライド１３２は、ピアスポンチ２１が取り付けられるようになっていると共に断面Ｖ字形状の滑り面１４８が形成されたカムスライド本体１４９と、基台本体１４４の凹所１４３に配されていると共に、カムスライド抜け止め防止ロッド１４７が貫通したスライド体１５０と、スライド体１５０に固着されて凹所１４３の底面１５１に摺動自在に接触した滑り板１５２とを備えており、カムドライバ１３３は、滑り面１４８が摺動自在に当接する断面Ｖ字形状の滑り面１５３が上面に形成された一体物からなり、復帰手段１３４は、スライド体１５０に形成された穴１５４の一端と前壁１４１に配されたばね受け１５５との間のコイルばね１５６からなる。本例では、カムスライド本体１４９とスライド体１５０とは一体的に形成されており、カムスライド抜け止め防止ロッド１４７は、コイルスばね１５６の座屈防止としても機能しており、カムドライバ１３３は、ねじ１４に加えてノックピン１５７によっても下型基台１５に固定されている。
【００３２】
カム装置１３５では、スライド体１５０に形成された貫通孔１６１において、スライド体１５０に嵌着された軸受１６３が配されており、軸受１６３の内周面とカムスライド抜け止め防止ロッド１４７の外周面との間に環状の隙間１６２が形成されている。このようにカム装置１３５では、隙間１６２により、カムスライド１３２の移動方向であるＡ方向に対して交差するＢ方向に可動となるように、カムスライド１３２は、カムスライド支持基台１３１に支持されている。
【００３３】
尚、カム装置１３５では、軸受１６３を省略して、隙間１６２のみを介して、カムスライド１３２がＢ方向に可動にカムスライド抜け止め防止ロッド１４７に支持されるようにしてもよく、また、隙間１６２を形成することなしに、軸受１６３を弾性層と滑り層とからなる少なくとも二層構造として、弾性層の弾性伸縮により、カムスライド１３２がＢ方向に可動にカムスライド抜け止め防止ロッド１４７に支持されるようにしても良い。
【００３４】
【発明の効果】
本発明によれば、断面Ｖ字形状の滑り面を有したカムドライバとこの滑り面と相補的な形状の滑り面を有したカムスライドとからなるカム装置における切刃の刃合わせに関する利点を生かすことができ、しかも、取付誤差、配置誤差が生じても、カムドライバとカムスライドとの相互の滑り面の所望の面接触を確保できて、片当たり等の不都合をなくすことができ、実際の加工においてバリの発生や、ピアスポンチがボタンダイに乗り上げて、それが折損したりする等の事故の虞をなくし得る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態の好ましい例の側面断面図である。
【図２】図１に示すＩＩ−ＩＩ線断面図である。
【図３】図２の断面図の一部拡大図である。
【図４】図１に示す例の一部拡大断面図である。
【図５】図１に示す例の動作説明図である。
【図６】図１に示す例の動作説明図であって、図２に相当する図である。
【図７】図１に示す例の動作説明図であって、図２に相当する図である。
【図８】本発明の実施の形態の他の好ましい例の一部正面断面図である。
【図９】本発明の実施の形態の他の好ましい例の一部正面断面図である。
【図１０】本発明の実施の形態の他の好ましい例の側面断面図である。
【図１１】図１０の例の図２に相当する断面図である。
【符号の説明】
１カム装置
２、４滑り面
３カムドライバ
５カムスライド
６カムスライド支持基台

Claims

断面Ｖ字形状であって上下方向に対して傾斜する滑り面を有しており、カムドライバ支持基台に固定的に支持されるようになっているカムドライバと、カムドライバの滑り面に摺動自在に接触するように、当該滑り面と相補的な形状であって上下方向に対して傾斜する滑り面を有していると共に被加工物に加工を施す工具が取り付けられるようになっているカムスライドと、カムスライドの滑り面とカムドライバの滑り面との上下方向からの当接により、当該上下方向に対して傾斜する方向にカムドライバの滑り面に案内されてカムスライドが被加工物に向かって前進移動し得るように、当該カムスライドを移動自在に支持すると共にカムスライドの被加工物に向かう前進移動方向に対して交差する横方向にカムスライドを可動に支持するカムスライド支持基台とを備えており、カムスライドは、当該カムスライドの滑り面とカムドライバの滑り面との上下方向からの当接により、当該上下方向に対して傾斜する方向にカムドライバの滑り面に案内されて被加工物に向かって前進移動されるようになっているカム装置。
カムスライドは、カムスライド支持基台に対して、カムスライドの被加工物に向かう前進移動方向に対して交差する横方向において隙間をもって配されるようになっている請求項１に記載のカム装置。
隙間には、弾性手段が配されている請求項２に記載のカム装置。
弾性手段は、滑り板に覆われて、当該滑り板と共にカムドライバ及びカムスライドのうちの少なくとも一方又は当該少なくとも一方を支持する支持基台に固着されるようになっている請求項３に記載のカム装置。
カムスライド支持基台は、凹所を有すると共にこの凹所を規定する一対の側壁を有する基台本体と、この基台本体の側壁の夫々に固着されたカムスライド抜け止め防止板とを備えており、カムスライドは、工具が取り付けられるようになっていると共に前記の相補的な形状の滑り面が形成されたカムスライド本体と、基台本体の凹所に配されたスライド体と、カムスライド本体とスライド体とを連結して、カムスライド抜け止め防止板の間を通る括れ連結部とを備えている請求項１から４のいずれか一項に記載のカム装置。
カムスライド支持基台は、凹所を有すると共にこの凹所を規定する前壁及び後壁を有する基台本体と、この基台本体の前壁及び後壁の夫々に固着されたカムスライド抜け止め防止ロッドとを備えており、カムスライドは、工具が取り付けられるようになっていると共に前記の相補的な形状の滑り面が形成されたカムスライド本体と、基台本体の凹所に配されていると共に、カムスライド抜け止め防止ロッドが貫通したスライド体とを備えている請求項１から４のいずれか一項に記載のカム装置。
カムスライドの滑り面とカムドライバの滑り面とが非接触の際に、カムスライドを初期位置に復帰させる復帰手段を備えている請求項１から６のいずれか一項に記載のカム装置。