JP3744163B2 - 内燃機関の排ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車等の内燃機関から排出される排ガスを浄化する装置に係わり、特に希薄空燃比燃焼(リーンバーン)可能な内燃機関から排出される排ガスの浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の内燃機関から排出される排ガスに含まれる、一酸化炭素(CO),炭化水素(HC:Hydrocarbon),窒素酸化物(NOx)等は大気汚染物質として人体に悪影響を及ぼす他、植物の生育を妨げる等の問題を生起する。そこで、従来より、これらの排出量低減には多大の努力が払われ、内燃機関の燃焼方法の改善による発生量の低減に加え、排出された排ガスを触媒等を利用して浄化する方法の開発が進められ、着実な成果を挙げてきた。ガソリンエンジン車に関しては、三元触媒なるPt,Rhを活性の主成分とし、HC及びCOの酸化とNOxの還元を同時に行って無害化する触媒を用いる方法が主流となっている。
【0003】
ところで、三元触媒はその特性から、ウィンドウと称される理論空気燃料比近傍で燃焼させて生成した排ガスにしか効果的に作用しない。そこで従来は、空燃比は自動車の運転状況に応じて変動するものの変動範囲は原則として理論空燃比(ガソリンの場合A(空気の重量)/F(燃料の重量)=約14.7;以下本明細書では理論空燃比をA/F=14.7 で代表させるが燃料種によりこの数値は変わる。)近傍に調節されてきた。しかし、理論空燃比より希薄(リーン)な空燃比でエンジンを運転できると燃費を向上させることができることから、リーンバーン燃焼技術の開発が進められ、近年は理論空燃比以上の空燃比で燃焼を行わせるリーンバーン車や筒内噴射エンジン搭載車(Direct Injection車;以下DI車)の開発が進み一部で実用化されている。しかし前述の様に現用三元触媒でリーンバーン排ガス(以下リーン排ガス)の浄化を行わせるとHC,COの酸化浄化は行えるもののNOxを効果的に還元浄化することはできない。したがって、リーンバーン車およびDI車の本格的普及のためにはリーンバーンで生成する排ガスの浄化技術、すなわち酸素(O2 )が多量に含まれる排ガス中のHC,NO,NOxを浄化する技術の開発、特にNOxを浄化する技術の開発が不可欠となる。
【0004】
本課題を解決すべく、新規な触媒および触媒システムの開発が進められ、その一つにリーン排ガス中のNOxを吸着,吸収あるいは吸蔵等の方法で一旦捕捉し、還元雰囲気中で該捕捉NOxを還元し浄化する方法がある。この方法は例えば、特開昭62−97630号,62−106826号,62−117620号および日本国特許第2600492号に提示されている。
【0005】
この方法の実用上の課題の一つに硫黄酸化物(SOx)による被毒がある。ガソリン等の化石燃料中には硫黄(S)が含まれ、燃焼排ガス中では硫黄は主としてSOxとして存在する。SOxは二酸化硫黄(SO2)と三酸化硫黄(SO3)からなるが通常前者が大部分である。SOxは前記NOx捕捉材と結合し易く、しかも通常NOxより結合力が強い。従って、SOxがNOx捕捉材に捕捉されNOx捕捉サイトを占めるとNOx捕捉能力が大幅に低下しついには捕捉能力を示さなくなる、いわゆるSOx被毒現象が生じる。
【0006】
そこで本課題を解決するため、例えば、特開平8−281116 号にリン酸ジルコニウムを担体とするNOx捕捉材が、特開平9−926号にTiとZrとAlの複合酸化物を担体とするNOx捕捉材が、特開平6−66129号及び特開平9−32619号にSOx被毒したNOx捕捉材の再生装置等が提案されている。しかし、これらは、SOx被毒問題の軽減に有効であるものの、効果が限定されている他、装置が複雑になる等の問題もあり、さらに実用性の高い方法を求めて検討が続けられているのが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、SOx被毒を効果的に防止できかつ実用性に優れた、内燃機関のリーンバーン排ガスからNOx等の有害成分を除去,無害化できる装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記従来技術の課題を以下の各方法により解決した。
【0009】
本発明者は、SOx捕捉能に優れ、かつ再生が可能であり、好ましくはNOx浄化能も併せ持つSOx捕捉材料の探索を鋭意進めた結果、排ガス中のSO2 をSO3 に酸化する成分と、SOxを捕捉する成分を含み、SO2 酸化成分が白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)等の白金族金属(いわゆる貴金属)から選ばれる少なくとも1種からなり、SOxを捕捉する成分が少なくともチタン(Ti),ジルコニウム(Zr)からなる材料が優れた性能を示すことを見出した。また、さらにSOx捕捉する成分として鉄(Fe),ニッケル(Ni),銀(Ag),亜鉛(Zn),スズ(Sn)から選ばれる少なくとも1種を含むことが好適である。
【0010】
前記SOx捕捉材料の作用機構は以下のようであると考えられる。
【0011】
排ガス中のSOxは一般に大部のSO2 と一部のSO3 からなる。したがって、これらをSO2 及びSO3 を捕捉する成分と反応させて亜硫酸塩および/または硫酸塩とすることにより、効果的に捕捉することができる。ここで、SO2 の結合力はSO3 に比べて弱く捕捉されにくい。そこでSO2 をSO3 に酸化する成分の作用により、SO2 をSO3 に転換することでSOxを捕捉する能力をさらに高めることができる。排ガスがリーンバーン排ガスで酸化雰囲気の場合、SO2 のSO3 への酸化は進み易い。以上のSOx捕捉反応はおおむね以下のように進む。なお、ここで酸化剤はO2,一酸化窒素(NO),二酸化窒素(NO2)等で主としてO2 である。
【0012】
[SO2 のSO3 への酸化]
SO2 +[O]→SO3
[O]:酸化剤成分由来の酸素
[SO2 ,SO3 の捕捉]
MO+SO2 →MSO3
MO+SO3 →MSO4
MCO3 +SO2 →MSO3 +CO2
MCO3 +SO3 →MSO4 +CO2
M:SOx捕捉金属成分
生成した亜硫酸塩は排ガスに含まれるO2 により酸化されて一部が硫酸塩に変化する反応も考えられる。SO3 の一部は排ガス中の水蒸気と結合して硫酸となりSOx捕捉材に付着するかもしくは硫酸ミストとして飛散するものがある。何れにせよ、SOx捕捉材に捕捉されたSOxは主として亜硫酸塩と硫酸塩として存在する。
【0013】
また前記SOx捕捉材料は、SOx捕捉能を維持するために、捕捉したSOxを適切な条件下で放出して再生する特性が必要である。SOx捕捉能の回復、すなわち捕捉したSOxの放出は還元雰囲気下で可能であり、その反応はおおむね以下のように進む。なお、ここで還元剤は、内燃機関に供されたHC,燃焼過程で生成するその派生物としてのHC(含む含酸素炭化水素)、CO,水素(H2)等、さらには、後述の還元成分として排ガス中に添加されるHC等の還元性物質であるが、以下では炭化水素(HC)で代表させた。
【0014】
[硫酸塩の亜硫酸塩化]
MSO4 +HC→MSO3 +CO2
M:SOx捕捉金属成分
HC:還元剤成分
[硫酸塩・亜硫酸塩のSOx捕捉能回復]
MSO3 +HC→MO+SO2
MSO4 +HC→MO+H2
MSO3 +HC→MO+H2
MO+CO2 →MCO3
ここで、SOx捕捉材料の再生の際に放出される硫黄の形態としてはSO2 及びH2S に限定されるわけではない。排ガス中のCO2 ,CO,炭化水素等との反応により、COSや有機硫黄化合物、さらには硫黄単体の形態で放出されることもありうる。SOx捕捉材料のSOx捕捉能再生の目的においては、放出される硫黄の形態は限定を受けない。ただし、再生で放出される硫黄化合物が後流のリーンNOx触媒を被毒することをさけることが望ましい。この観点からは生成硫黄化合物がH2S であることが好ましい。
【0015】
上述のようなSOx捕捉材料として、本発明者の検討によれば、排ガス中のSO2
SO3 に酸化する成分としては白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)等の白金族金属(いわゆる貴金属)から選ばれる少なくとも1種を含むことが好適であり、SOx捕捉する成分としては少なくともチタン(Ti),ジルコニウム(Zr)を含むことが好適である。また、さらにSOx捕捉する成分として鉄(Fe),ニッケル(Ni),銀(Ag),亜鉛(Zn),スズ(Sn)から選ばれる少なくとも1種を含むことが好適である。ここで、前記SO2 酸化成分はSO2 がSO3 に酸化される反応において触媒として作用しているものと推定される。さらに、前記SO2 酸化成分は、SOx捕捉材料の再生においても硫酸塩および/または亜硫酸塩の還元分解反応において触媒として作用していることも推測される。また前記SOxを捕捉する成分は、SOxの捕捉により生成した硫酸塩および/または亜硫酸塩が低温で還元分解されやすい性質をもつために再生反応が容易に進行するものと考えられ、目的のSOx捕捉材料に用いるために好適な性質をもつ。
【0016】
さらに、本発明者の検討によれば、前記SOx捕捉材料はリーンバーン排ガス中に含まれるNOxを浄化する性質を有することが明らかになった。これは、前記SOxを捕捉する成分はSOxと同様にNOxに対しても親和性をもち、吸着,吸収,吸蔵等の方法でNOxを一旦捕捉することが可能であり、該捕捉NOxは還元剤の存在下、白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)等の白金族金属の作用により還元浄化されているものと推定される。該SOx捕捉材がリーンバーン排ガスの浄化装置に用いられることを考えると、該SOx捕捉材がNOx浄化性能を持つことにより、リーンNOx触媒を補助する効果が期待できる。
【0017】
本発明の最大の特徴は、排ガス中のSO2 をSO3 に酸化する成分と、SOxを捕捉する成分を含み、SO2 酸化成分が白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)等の白金族金属(いわゆる貴金属)から選ばれる少なくとも1種からなり、SOxを捕捉する成分が少なくともチタン(Ti),ジルコニウム(Zr)からなることを特徴とする内燃機関の排ガス中のSOx捕捉材料の排ガス流路の後流にNOx触媒を設けた内燃機関の排ガス浄化装置にある。また、SOxを捕捉する成分がチタン(Ti),ジルコニウム(Zr)と、鉄(Fe),ニッケル(Ni),銀(Ag),亜鉛(Zn),スズ(Sn)から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする内燃機関の排ガス中のSOx捕捉材料の排ガス流路の後流にNOx触媒を設けた内燃機関の排ガス浄化装置にある。。
【0018】
また、本発明の特徴は、排ガス流路に上記の材料からなるSOx捕捉部を有する内燃機関の排ガス浄化装置にある。
【0019】
前記SOx捕捉材料からなるSOx捕捉部を排ガス流路内に設置することにより、内燃機関からの排ガスからSOxを捕捉して取り除くことができる。該SOx捕捉部に用いられるSOx捕捉材料は上述のようにSOx捕捉能にすぐれているため、この構成により内燃機関からの排ガス中のSOxを有効に該SOx捕捉部に捕捉することができる。
【0020】
さらに、本発明では、排ガス流路に前記材料からなるSOx捕捉部を設け、該排ガス流路の後流に排ガスが酸化雰囲気のときに排ガス中のNOxを吸着,吸収等の方法で捕捉し、排ガスが還元雰囲気のときに捕捉したNOxをN2 に接触還元してNOx捕捉能回復するリーンNOx触媒を設けることによりリーンNOx触媒のSOx被毒を防止しつつ排ガスの浄化を効果的に行わしめる。
【0021】
前記リーンNOx触媒はリーン排ガス中のNOxを吸着,吸収あるいは吸蔵等の方法で一旦捕捉し、還元雰囲気中で該捕捉NOxを還元し浄化するものであるが、本方式の触媒はSOxによる被毒を受けやすいという問題がある。SOxは前記NOx捕捉材と結合し易く、しかも通常NOxより結合力が強い。従って、SOxがNOx捕捉材に捕捉されNOx捕捉サイトを占めるとNOx捕捉能力が大幅に低下しついには捕捉能力を示さなくなる、いわゆるSOx被毒現象が生じる。
【0022】
本発明者の検討によれば、前記SOx被毒現象を回避または軽減するためには、排ガス流路に前記SOx捕捉材料からなるSOx捕捉部を設け、該排ガス流路の後流に前記リーン触媒を設置する構成が有効である。内燃機関からのリーンバーン排ガス中のSOxは、該SOx捕捉部において有効に捕捉される。従って、該SOx捕捉部よりも後流の排ガス流路内においては排ガス中のSOx濃度は充分低い状態で押さえられており、この部分に前記リーンNOx触媒を設置すれば、該リーンNOx触媒はSOxによる被毒をほとんど受けない。
【0023】
また、前記SOx捕捉部に用いられるSOx捕捉材料のSOx捕捉能を再生するために、該SOx捕捉材料を還元雰囲気にさらし捕捉していたSOxをSO2 やH2S 等の他の形態の硫黄化合物で放出させることが適宜必要になる。この操作により放出されたSO2 やH2S 等の他の形態の硫黄化合物を含む排ガスは、該SOx捕捉部から後流の排ガス流路に流通するため、前記リーンNOx触媒と接触するが以下の理由で該リーンNOx触媒におけるSO2 捕捉量は少ない。すなわちSOx被毒はあまり受けない。
【0024】
先ず、SO2 の結合力はSO3 に比べて弱くH2S はさらに弱い。また、当該条件においては流通する排ガスは還元雰囲気であり、SO3 での放出はほとんどありえず、主としてSO2 とH2S である。さらに、SOx捕捉材料の再生のために還元雰囲気にする時間は、リーンバーン排ガスを前記SOx捕捉部に流通してSOxを捕捉させている通常状態の時間に比べ短時間に設定することができる。この場合、SOx捕捉材料の再生操作に伴うSO2 やH2S を含む排ガスがリーンNOx触媒に接触する時間およびそれらの濃度は、SOx捕捉部を用いずにリーンバーン排ガスを直接リーンNOx触媒に接触させる場合に比べて、短時間かつ高濃度である。従って、リーンNOx触媒におけるSO2 及びH2S の吸収量は減少する。さらに、SOx捕捉材の再生にあたっては後述のように昇温される場合があり、この場合SO2 及びH2S を含む排ガス温度は高まっている。
【0025】
SOx被毒は低温(例えば300℃)の方が高温(例えば500℃)の場合より進みやすいので、再生時に昇温した場合はSOx被毒は低減される。
【0026】
上記のように、前記SOx捕捉部に用いられるSOx捕捉材料の再生において放出されたSO2 及びH2S を含む排ガスをリーンNOx触媒に流通させた場合におけるSOx被毒は、SOx捕捉部を用いず常時リーンバーン排ガスをリーンNOx触媒に流通させた場合におけるSOx被毒に比べて低減されることは明らかである。
【0027】
本発明のさらに他の特徴は、排ガス流路に前記材料からなるSOx捕捉部を設け、該排ガス流路の後流に排ガスが酸化雰囲気のときに排ガス中のNOxを吸着,吸収等の方法で捕捉し、排ガスが還元雰囲気のときに捕捉したNOxをN2 に接触還元してNOx捕捉能回復するリーンNOx触媒を設けたことを特徴とする、内燃機関の排ガス浄化装置にある。
【0028】
本発明におけるリーンNOx触媒には、リチウム(Li),ナトリウム(Na),カリウム(K),マグネシウム(Mg),ストロンチウム(Sr),バリウム(Ba)及びカルシウム(Ca)から選ばれる少なくとも一種と、セリウム(Ce)等からなる希土類から選ばれる少なくとも一種と、白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)等の貴金属から選ばれる少なくとも一種の元素を含み、必要に応じてシリカ(Si),チタン(Ti),ジルコニウム(Zr)から選ばれる少なくとも一種の元素を含む、金属および金属酸化物(もしくは複合酸化物)からなる組成物、または該組成物を多孔質耐熱性金属酸化物に担持してなる組成物が好適に適用できる。
【0029】
前記リーンNOx触媒において、リチウム(Li),ナトリウム(Na),カリウム(K),マグネシウム(Mg),ストロンチウム(Sr),バリウム(Ba)及びカルシウム(Ca)から選ばれる少なくとも一種の元素はNOxを捕捉する能力をもつ元素であり、リーンNOx浄化能発現の主たる原因である。SOx被毒は、これらの元素がSOxと反応して硫酸塩および/または亜硫酸塩になることが原因である。本発明ではすでに詳述したSOx捕捉材料を用いてSOxを捕捉することにより、前記一群の元素をSOxによる被毒から保護することに特徴がある。また、前記リーンNOx触媒において、セリウム(Ce)等からなる希土類から選ばれる少なくとも一種の元素は三元触媒機能を併せ持たせることにも寄与している。また、前記リーンNOx触媒において、白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)等の貴金属から選ばれる少なくとも一種の元素は捕捉されたNOxの還元浄化を始めとする触媒反応の活性中心と考えられる。また、前記リーンNOx触媒において、必要に応じて添加されるシリカ(Si),チタン(Ti),ジルコニウム(Zr)から選ばれる少なくとも一種の元素はNOx捕捉能を高める他に耐熱性,耐SOx被毒性の向上等にも寄与すると考えられる。
【0030】
本発明によれば、前記SOx捕捉材料を用いることで前記リーンNOx触媒をSOx被毒から保護し、充分なNOx浄化能を維持することができる。
【0031】
本発明のさらに他の特徴は、リーンNOx触媒が、リチウム(Li),ナトリウム(Na),カリウム(K),マグネシウム(Mg),ストロンチウム(Sr),バリウム(Ba)及びカルシウム(Ca)から選ばれる少なくとも一種と、セリウム(Ce)等からなる希土類から選ばれる少なくとも一種と、白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)等の貴金属から選ばれる少なくとも一種の元素を含み、必要に応じてシリカ(Si),チタン(Ti),ジルコニウム(Zr)から選ばれる少なくとも一種の元素を含む、金属および金属酸化物(もしくは複合酸化物)からなる組成物、または該組成物を多孔質耐熱性金属酸化物に担持してなる組成物である排ガス浄化装置にある。
【0032】
本発明においては、そのSOx捕捉材の特性を活用することにより、内燃機関のリーンの燃焼条件で生成した排ガス中からSOxをSOx捕捉材で捕捉し、排ガスを還元雰囲気とすることによりSOx捕捉材のSOx捕捉能を回復せしめることができる。
【0033】
SOx捕捉材のSOx捕捉能の再生は、SOx捕捉材中に生成した硫酸塩および/または亜硫酸塩を分解することが必要になる。この分解反応は還元反応であるため、SOx捕捉剤再生においては必然的に還元雰囲気であることが望ましい。
【0034】
本発明のさらに他の特徴は、前記SOx捕捉材料からなるSOx捕捉部を排ガス流路に設け、内燃機関のリーンの燃焼条件で生成した排ガス中からSOxをSOx捕捉材で捕捉し、排ガスを還元雰囲気とすることによりSOx捕捉材のSOx捕捉能を回復せしめることを特徴とする、内燃機関の排ガス浄化方法にある。
【0035】
また、本発明者は、前記SOx捕捉材料の再生にあたり、排ガスを還元雰囲気とすると同時にSOx捕捉材を昇温することにより、より効果的にSOx捕捉能を回復せしめ得ることを見出した。
【0036】
本発明のSOx捕捉材において、SOxを捕捉して減退したSOx捕捉能を再生させる目的で該SOx捕捉材を還元雰囲気にさらす際、SOx捕捉時より高い温度に置くことによりSOx捕捉能の回復性を向上させることができる。これは、再生反応は本質的に硫酸塩および/または亜硫酸塩の還元分解反応であり、本反応は高温の方が進行しやすいという特徴を活用するものである。
【0037】
本発明のさらに他の特徴は前記NOx捕捉材料のSOx捕捉能を再生するにあたり、排ガスを還元雰囲気とすると同時にSOx捕捉材を昇温することを特徴とする、内燃機関の排ガス浄化方法にある。
【0038】
さらに、本発明における還元雰囲気の排ガスは、内燃機関の燃焼条件を理論空燃比もしくは燃料過剰(リッチ)とすることにより酸化剤に対し還元剤が同量かもしくは多い状態(還元雰囲気)をつくることにより得られる。
【0039】
上記内燃機関の燃焼条件制御は、例えば排気ダクトに設けられた酸素濃度センサー出力及び吸気流量センサー出力等に応じて燃料噴射量を制御する方法により達成できる。本法では、複数の気筒の一部を燃料過剰とし残部を燃料不足とし、全気筒からの混合排ガス中の成分が酸化還元化学量論関係において酸化剤に対して還元剤が同量かもしくは多い状態をつくる方法をも含む。
【0040】
また、リーンバーン排ガス(酸化雰囲気)にガソリン,軽油,灯油,天然ガス、これらの改質物,水素,アルコール類,アンモニア等のいずれか一種以上、および/またはエンジンのブローバイガス及びキャニスターパージガスのいずれか一種以上を添加することにより、酸化剤に対し還元剤が同量かもしくは多い状態をつくることが出来る。これらも、本発明の特徴とするところである。
【0041】
これら還元剤の添加は排ガス流のSOx捕捉剤の上流に還元剤を投入することによって行われる。ブローバイガス及びキャニスターパージガスによる場合は、これらをSOx捕捉材上流に導き、これらに含まれる炭化水素等の還元剤を投入することになる。燃料直噴式内燃機関においては、排気行程で燃料を噴射し還元剤としての燃料を投入することも有効である。
【0042】
本発明における、SOx捕捉材は多孔質耐熱性金属酸化物に担持して使用することができ、該多孔質耐熱性金属酸化物には、アルミナ(Al23),チタニア(TiO2 ),ジルコニア(ZrO2 )等の金属酸化物、これら相互の複合金属酸化物を始めとする各種の金属酸化物及び複合金属酸化物が適用できる。
【0043】
本発明における、SOx捕捉材及びリーンNOx触媒は、各種の形状で適用することができる。コージェライト,ステンレス等の金属材料からなるハニカム状構造体に吸着触媒成分をコーティングして得られるハニカム形状を始めとし、ペレット状,板状,粒状,粉末として適用できる。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的実施態様を挙げて本発明を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施態様及び実施例に限定されるものでなく、その思想範囲内において各種の実施態様があることは言うまでもない。
【0045】
[排ガス浄化装置]
図1は本発明の排ガス浄化装置の一実施態様を示す装置の全体構成図である。
本発明の装置は、リーンバーン可能なエンジン99,エアフローセンサー2,スロットルバルブ3等を擁する吸気系、酸素濃度センサー(またはA/Fセンサー)19,排ガス流路に設けられたSOx捕捉材17,リーンNOx触媒18等を擁する排気系及び制御ユニット(ECU)25等から構成される。
【0046】
以上の排気浄化装置は、以下のように機能する。エンジンへの吸入空気はエアクリーナー1により濾過された後エアフローセンサー2により計量され、スロットルバルブ3を経て、さらにインジェクター5から燃料噴射を受け、混合気としてエンジン99に供給される。燃料は燃料タンク13から燃料ポンプ12を経由して供給される。エアフローセンサー信号その他のセンサー信号はECU (Engine Control Unit)25へ入力される。ECUへ入力されるセンサー信号としては、例えばアクセルペダル7からの信号を伝える負荷センサー8,吸気温度センサー9,ノックセンサー26,水温センサー28,クランク角センサー29等があげられる。
【0047】
ECUでは各種の内燃機関の運転状態及びリーンNOx触媒の状態を評価して運転空燃比を決定し、インジェクター5の噴射時間等を制御して混合気の燃料濃度を所定値に設定する。シリンダーに吸入された混合気はECUからの信号で制御される点火プラグ6により着火され燃焼する。燃焼排ガスは排気系に導かれる。排気系には先ずSOx捕捉材17が設けられその後流にリーンNOx触媒18が設けてある。SOx捕捉材とリーンNOx触媒の位置関係は、SOx捕捉材がリーンNOx触媒の上流側に配置されていればよく、それ以外には特に限定されない。例えば、SOx捕捉材をエンジン直下、リーンNOx触媒を床下に置く配置が可能である。また、SOx捕捉材,リーンNOx触媒ともに床下に置く配置が可能である。また、SOx捕捉材,リーンNOx触媒をこの順序で同一のケーシング内に収め、エンジン直下または床下におく配置も可能である。
【0048】
排ガスはSOx捕捉材でSOxを除去された後リーンNOx触媒に達し、理論空燃比(ストイキ)運転時にはその三元触媒機能により排ガス中のNOx,HC,COを浄化し、また、リーンバーン運転時(酸化雰囲気排ガスを生成する)にはNOx捕捉能によりNOxを浄化すると同時に併せ持つ触媒機能により、HCとCOを酸化浄化すると同時に、NOxの一部を還元浄化する。さらに、各種のセンサー信号及びそれに基づくECUの判定により、リーンバーン運転時にはリーンNOx触媒のNOx浄化能力を常時評価して、NOx浄化能力が低下した場合燃焼の空燃比等をリッチ側にシフト(還元雰囲気排ガスを生成)して、リーンNOx触媒のNOx吸着能を回復させる。以上の操作により、本装置では、リーン運転,ストイキ(含むリッチ)運転の全てのエンジン燃焼条件下における排ガスを効果的に浄化する。さらに、各種のセンサー信号及びそれに基づくECUの判定により、リッチ運転後もNOx浄化能が十分に回復しないと評価された場合、あるいは燃料消費量等を勘案して決定される所定のタイミングにより、SOx捕捉材の再生を行う。再生は空燃比等をリッチ側にシフトして排ガスを還元雰囲気として行う。また、同時にSOx捕捉材を昇温することで行う。SOx捕捉材の昇温はエンジン回転数を上昇させることで達成できる。SOx捕捉材の温度はSOx捕捉材温度センサー20によりモニタされる。さらに、SOx捕捉材の再生操作後もNOx浄化能が十分に回復しない場合には、リーンNOx触媒の再生を行う。再生は空燃比等をリッチ側にシフトして還元雰囲気排ガスをつくり、同時にリーンNOx触媒を昇温することで行う。リーンNOx触媒の昇温はエンジン回転数を上昇させることで達成できる。リーンNOx触媒の温度はリーンNOx触媒温度センサー21によりモニタされる。
【0049】
[SOx捕捉材]
本発明の方法によるSOx捕捉材の調製例及び比較例の捕捉材の調整例を示す。
【0050】
《SOx捕捉材例1》
SOx捕捉材T−1を以下の方法で得た。
【0051】
基材としてセル数400cell/in2 のコーディエライト製ハニカムを用いた。該ハニカムに硝酸ジルコニル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。この操作によりハニカムの見掛け容積1LあたりZr換算36gに相当する量を担持した。続いてこれに、チタニアゾル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。この操作によりハニカムの見掛け容積1LあたりTi換算19gに相当する量を担持した。続いてこれに、スズゾル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。この操作によりハニカムの見掛け容積1LあたりSn換算15gに相当する量を担持した。続いてこれに、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液を含浸し、乾燥後450℃で1時間焼成した。この操作によりハニカムの見掛け容積1LあたりPt換算2.7g に相当する量を担持した。なお、以上の操作において担持量が所定量に達さなかった場合には、所定量担持されるまで含浸を繰り返した。以上によりPt,Sn,Ti,Zrを担持したハニカム状SOx捕捉材T−1,2.7Pt−15Sn−19Ti−36Zr を得た。ここで、元素記号前の数値はハニカム見掛け容積1L当たりに担持した表示金属成分の重量(g)である。表記順序は担持順序を示しており、後から担持した成分ほど先頭に近い位置に表記した。以下、SOx捕捉材とリーンNOx触媒の組成及び構成はこの表記法に従った。
【0052】
《SOx捕捉材例2》
SOx捕捉材T−2を以下の方法で得た。
【0053】
セル数400cell/in2 のコーディエライト製ハニカムをチタニアゾル溶液に含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれに硝酸ジルコニル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれにジニトロジアンミン白金硝酸溶液を含浸し、乾燥後450℃で1時間焼成した。以上によりPt,Zr,Tiを担持したハニカム状SOx捕捉材T−2,2.7Pt −82Zr−35Tiを得た。
【0054】
《SOx捕捉材例3》
SOx捕捉材T−3を以下の方法で得た。
【0055】
セル数400cell/in2 のコーディエライト製ハニカムをチタニアゾル溶液に含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれに硝酸ジルコニル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれにジニトロジアンミン白金硝酸溶液および硝酸ロジウム溶液の混合溶液を含浸し、乾燥後450℃で1時間焼成した。以上によりPt,Rh,Zr,Tiを担持したハニカム状SOx捕捉材T−3,(0.23Rh,2.7Pt)−82Zr−35Tiを得た。ここで、括弧でくくった成分は同時に担持したことを示す。
【0056】
《SOx捕捉材例4(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−2と同様の方法を用い、硝酸ジルコニル溶液の替わりにスズゾル溶液を用いることにより、SOx捕捉材T−4a,2.7Pt −30Sn−35Ti、及びT−4b,2.7Pt−106Sn−35Tiを得た。
【0057】
《SOx捕捉材例5(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−2と同様の方法を用い、硝酸ジルコニル溶液の替わりに硝酸鉄溶液を用いることにより、SOx捕捉材T−5,2.7Pt −50Fe−35Tiを得た。
【0058】
《SOx捕捉材例6》
SOx捕捉材T−6a,6bを以下の方法で得た。
【0059】
セル数400cell/in2 のコーディエライト製ハニカムにチタニアゾル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれに硝酸ジルコニル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれにスズゾル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれにジニトロジアンミン白金硝酸溶液を含浸し、乾燥後450℃で1時間焼成した。以上によりPt,Sn,Zr,Tiを担持したハニカム状SOx捕捉材T−6a,2.7Pt−30Sn− 82Zr−35Ti、及びT−6b,2.7Pt−30Sn−36Zr−35Tiを得た。
【0060】
《SOx捕捉材例7》
SOx捕捉材T−7を以下の方法で得た。
【0061】
セル数400cell/in2 のコーディエライト製ハニカムに硝酸ジルコニル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれにチタニアゾル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれにジニトロジアンミン白金硝酸溶液を含浸し、乾燥後450℃で1時間焼成した。以上によりPt,Ti,Zrを担持したハニカム状SOx捕捉材T−7,2.7Pt −19Ti−36Zrを得た。
【0062】
《SOx捕捉材例8(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−7と同様の方法を用い、チタニアゾル溶液の替わりにスズゾル溶液を用いることにより、SOx捕捉材T−8a,2.7Pt −30Sn−50Zr、及びT−8b,2.7Pt −106Sn−50Zrを得た。
【0063】
《SOx捕捉材例9(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−9を以下の方法で得た。
【0064】
セル数400cell/in2 のコーディエライト製ハニカムにチタニアゾル溶液を含浸し、乾燥後600℃で1時間焼成した。続いてこれにジニトロジアンミン白金硝酸溶液を含浸し、乾燥後450℃で1時間焼成した。以上によりPt,Tiを担持したハニカム状SOx捕捉材T−9,2.7Pt−35Tiを得た。
【0065】
《SOx捕捉材例10(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−9と同様の方法により、チタニアゾル溶液の替わりに硝酸ジルコニル溶液を用いて、SOx捕捉材T−10,2.7Pt −82Zrを得た。
《SOx捕捉材例11(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−9と同様の方法により、チタニアゾル溶液の替わりに硝酸銀溶液を用いて、SOx捕捉材T−11,2.7Pt−96Agを得た。
【0066】
《SOx捕捉材例12(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−9と同様の方法により、チタニアゾル溶液の替わりに硝酸亜鉛溶液を用いて、SOx捕捉材T−12,2.7Pt−58Znを得た。
【0067】
《SOx捕捉材例13(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−9と同様の方法により、チタニアゾル溶液の替わりに硝酸鉄溶液を用いて、SOx捕捉材T−13,2.7Pt−50Feを得た。
【0068】
《SOx捕捉材例14(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−9と同様の方法により、チタニアゾル溶液の替わりにスズゾル溶液を用いて、SOx捕捉材T−14,2.7Pt−106Snを得た。
【0069】
《SOx捕捉材例15(比較捕捉材)
SOx捕捉材T−9と同様の方法により、チタニアゾル溶液の替わりに硝酸ニッケル溶液を用いて、SOx捕捉材T−15,2.7Pt−52Niを得た。
【0070】
[リーンNOx触媒]
本発明の方法によるリーンNOx触媒N−1の調製例を示す。
【0071】
アルミナ粉末とベーマイトを硝酸邂逅して得たバインダーとしてのアルミナゾルを混合し硝酸酸性アルミナスラリーを得た。該コーティング液にセル数400cell/in2 のコーディエライト製ハニカムを浸漬した後速やかに引き上げ、セル内に閉塞した液をエアーブローして除去した後、乾燥、続いて450℃で焼成した。この操作を繰返しハニカムの見掛け容積1Lあたり150gのアルミナをコーティングした。該アルミナコートハニカムに、硝酸セリウム溶液を含浸し乾燥後600℃で1時間焼成した。続いて硝酸ナトリウム溶液とチタニアゾル溶液と硝酸マグネシウム溶液の混合溶液を含浸し、同様に乾燥,焼成した。さらにジニトジアンミンPt硝酸溶液と硝酸ロジウム溶液の混合溶液に含浸し、乾燥後450℃で1時間焼成した。最後に硝酸Mg溶液を含浸し450℃で1時間焼成した。以上によりアルミナ(Al23)にCe,Mg,Na,Ti,Rh,Ptを担持したハニカム状リーンNOx触媒,2Mg−(0.2Rh,2.7Pt)−(18Na,4Ti,2Mg)−27Ce/Al23を得た。
【0072】
[SOx捕捉材の性能評価]
以下、本発明の方法によるSOx捕捉材の性能評価結果を示す。
【0073】
SOx捕捉材の実施例T−1からT−15について、リーンバーン排ガスを模擬した酸化雰囲気モデルガスにおけるSOx吸収性能、およびリッチ排ガスを模擬した還元雰囲気モデルガスにおけるSOx放出性能を検討した。
【0074】
《試験例1》
酸化雰囲気モデルガスの組成は、SO2 :200ppm ,NO:600ppm ,C36:500ppm ,CO:0.1%,CO2 :10%,O2 :5%,H2O:10%,N2:残部,SV30kとした。還元雰囲気モデルガスの組成は、SO2:0ppm ,NO:600ppm,C36:600ppm,CO:1%,H2 :0.3%,CO2 :12%,O2 :0%,H2O:10%,N2:残部,SV30kとした。SOx吸収性能は、酸化雰囲気モデルガスを300℃で20分間、SOx捕捉材に流通し、SOx捕捉材後流でのSO2 濃度測定から捕捉されたSOx量を求めた。SOx放出性能は、還元雰囲気モデルガスを400℃で10分間、SOx捕捉材に流通し、SOx捕捉材後流でのSO2 濃度測定から放出されたSOx量を求めた。測定はSOx吸収,放出を数回繰り返して行い、吸収量,放出量が安定したところで評価した。また、試験後のSOx捕捉材に残留する硫黄分を全硫黄分析計により測定した。また、リーン排ガス流通後3〜5分における平均NO浄化率を求めた。
【0075】
《試験例2》
酸化雰囲気モデルガスの流通を300℃で10分間、還元雰囲気モデルガスの流通を300℃で10分間とした以外は全て試験例1と同じ方法で評価した。
【0076】
(試験結果)
試験結果を表1および表2に示す。
【0077】
SOx吸収率は試験例1で最大72%、試験例2で最大81%であり、試験したSOx捕捉材の大部分は40%程度であった。本試験条件ではSO2 濃度200 ppm であり、実際のガソリンエンジンからの排ガス(使用ガソリン中硫黄濃度により左右されるが、ガス中SO2 濃度として通常20ppm 以下)に比べてかなり高濃度で評価した。このため、実使用条件では、SOx吸収率を事実上ほぼ100%とすることが可能である。試験した捕捉材では、吸収SOxの多いものは、放出SOxも多くなっており、SOx捕捉−再生が有効に繰り返し行われうることがわかる。また、吸収SOxの多い捕捉材はNO浄化率が高くなっており、リーン運転時にリーンNOx触媒を補助する役割を担いうる。
【0078】
また、T−1,T−7では、再生時にH2Sの放出が観測され、最大で20ppm,平均で10ppm程度のH2Sが放出された。再生時、H2Sでの放出の多いSOx捕捉材は、後流に設置されるリーンNOx触媒に対するSOx被毒抑制の効果がよりすぐれているといえる。試験に供した他のSOx捕捉材からのH2S 放出は平均で1ppm 程度またはそれ以下であった。
【0079】
以上のように、本試験に供したSOx捕捉材は、SOx捕捉能に優れ、かつ再生が可能であり、NOx浄化能も併せ持つSOx捕捉材料である。
【0080】
【表1】
Figure 0003744163
【0081】
【表2】
Figure 0003744163
【0082】
[SOx捕捉材を用いた排ガス浄化装置]
以下、具体的試験例を挙げて本発明の効果を説明する。
【0083】
《試験方法》
上記方法で得たSOx捕捉材及びリーンNOx触媒を用いた排ガス浄化装置の性能を、以下の方法で評価した。
【0084】
排気量1.8L のリーンバーン仕様ガソリンエンジンを搭載した乗用車の排気流路のエンジン直下に本発明の方法により調製した容積1.0L のハニカム状 (400cell/in2 )のSOx捕捉材を置き、その後流の床下に容積1.7L のハニカム状(400cell/in2 )リーンNOx触媒を置いた。SOx捕捉材及びリーンNOx触媒は予め700℃で5時間酸化雰囲気で熱処理し安定化させた。上記の車を、硫黄(S)分を400ppm 含むガソリンを燃料としシャシダイナモメータ上で40km/hの定速で走行させた。この間空燃比はA/F(空気Aと燃料Fの重量費)で22(排ガスは酸化雰囲気)とし、55秒毎にA/F=13(排ガスは還元雰囲気)で0.2 秒のリッチ状態を挿入しリーンNOx触媒のNOx捕捉能を回復させた。走行中、自動車排ガス測定装置を用いダイレクト分析で排ガス中のNOx濃度を測定した。尚、以下に掲げるNOx浄化率は、ダイレクト分析で得た排ガス組成のリッチ運転挿入直前の値で代表させた。また試験目的に応じて後述のSOx捕捉材再生のための排ガスを還元雰囲気とするリッチ運転を行った。
【0085】
《試験例1》
SOx捕捉材にT−1を、リーンNOx触媒にN−1を適用した。
【0086】
40km/hでの走行中、SOx捕捉材入り口排ガス温度は約450℃であった。また走行10h毎にA/F=14.5 のリッチ状態で10分間エンジン回転数を上昇させSOx捕捉材入り口排ガス温度を約650℃とした。上記方法で運転を行ったところ運転開始にNOx浄化率90%が得られ、100hまではこの値をほぼ維持した。
【0087】
《試験例2》
SOx捕捉材にT−2を、リーンNOx触媒にN−1を適用した。
【0088】
試験例1と同様の運転を行ったところ運転開始にNOx浄化率90%が得られ、100hまでこの値をほぼ維持した。
【0089】
《試験例3》
SOx捕捉材にT−7を、リーンNOx触媒にN−1を適用した。
【0090】
試験例1と同様の運転を行ったが、SOx捕捉材の再生に当たっては、走行10h毎にA/F=14.5 のリッチ状態で10分間エンジン回転数を上昇させSOx捕捉材入り口排ガス温度を約600℃とした。上記方法で運転を行ったところ運転開始にNOx浄化率90%が得られ、100hまでこの値をほぼ維持した。
【0091】
《試験例4》
SOx捕捉材にT−1を、リーンNOx触媒にN−1を適用した。
【0092】
試験例3と同様の方法で運転を行ったところ、運転開始にNOx浄化率90%が得られたが、100h後に80%にまで低下した。この時点で、A/F=14.5のリッチ状態で10分間エンジン回転数をさらに上昇させリーンNOx触媒入り口排ガス温度を約570℃とした。その結果NOx浄化率90%の性能が回復した。
【0093】
《比較例1》
SOx捕捉材を設けずリーンNOx触媒N−1のみを床下に置いた。試験例1と同様の運転とSOx捕捉材がある場合の再生操作を行った。運転開始時にはNOx浄化率90%が得られたが20h後には60%にまで低下した。
【0094】
【発明の効果】
以上から明らかな様に、本発明の装置によれば、排ガス流路にSOx捕捉材を設け、その後流にリーンNOx触媒を設けることにより、リーンNOx触媒のSOx被毒を防止しつつ、リーンバーン排ガス中のNOx等を効果的に浄化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施態様を示す本発明の方法による排ガス浄化装置の構成図。
【符号の説明】
1…エアクリーナ、2…エアフローセンサー、3…スロットルバルブ、5…インジェクター、6…点火プラグ、7…アクセルペダル、8…負荷センサー、9…吸気温度センサー、12…燃料ポンプ、13…燃料タンク、17…SOx捕捉材、18…リーンNOx触媒、19…酸素センサー、20…SOx捕捉材温度センサー、21…リーンNOx触媒温度センサー、25…ECU、26…ノックセンサー、28…水温サンサー、29…クランク角センサー、99…エンジン。

Claims (9)

  1. 排ガス流路に、排ガス中のSO 2 をSO 3 に酸化する成分と、SOxを捕捉する成分を含み、SO 2 酸化成分として白金族金属から選ばれる少なくとも1種を含み、SOxを捕捉する成分としてチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)を含む内燃機関の排ガス中のSOx捕捉材料からなるSOx捕捉部を設け、該排ガス流路の後流に排ガスが酸化雰囲気のときに排ガス中のNOxを吸着または吸収により捕捉し、排ガスが還元雰囲気のときに捕捉したNOxをN2 に接触還元してNOx捕捉能を回復するリーンNOx触媒を設けたことを特徴とする、内燃機関の排ガス浄化装置。
  2. 排ガス流路に、排ガス中のSO 2 をSO 3 に酸化する成分と、SOxを捕捉する成分を含み、SO 2 酸化成分として白金族金属から選ばれる少なくとも1種を含み、SOxを捕捉する成分としてチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)を含み、かつ鉄(Fe),ニッケル(Ni),銀(Ag) , 亜鉛(Zn) , スズ(Sn)から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする内燃機関の排ガス中のSOx捕捉材料からなるSOx捕捉部を設け、該排ガス流路の後流に排ガスが酸化雰囲気のときに排ガス中のNOxを吸着または吸収により捕捉し、排ガスが還元雰囲気のときに捕捉したNOxをN2 に接触還元してNOx捕捉能を回復するリーンNOx触媒を設けたことを特徴とする、内燃機関の排ガス浄化装置。
  3. 請求項1または2において、前記リーンNOx触媒が、リチウム(Li),ナトリウム(Na),カリウム(K),マグネシウム(Mg),ストロンチウム(Sr),バリウム(Ba)及びカルシウム(Ca)から選ばれる少なくとも一種と、希土類元素から選ばれる少なくとも一種と、白金族金属から選ばれる少なくとも一種の元素を含む触媒であることを特徴とする内燃機関の排ガス浄化装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された排ガス浄化装置であって、
    前記リーンNOx触媒はシリカ(Si),チタン(Ti),ジルコニウム(Zr)から選ばれる少なくとも一種の元素を含む触媒であることを特徴とする排ガス浄化装置。
  5. 請求項1ないし4に記載された排ガス浄化装置であって、前記リーンNOx触媒が、金属および金属酸化物からなる組成物,複合酸化物からなる組成物、のいずれかであって、多孔質耐熱性金属酸化物に担持されていることを特徴とする排ガス浄化装置。
  6. 請求項1または2において、内燃機関のリーンの燃焼条件で生成した排ガス中からSOxをSOx捕捉材で捕捉し、排ガスを還元雰囲気とすることによりSOx捕捉材のSOx捕捉能を回復せしめることを特徴とする、内燃機関の排ガス浄化装置。
  7. 請求項1または2において、内燃機関のリーンの燃焼条件で生成した排ガス中からSOxをSOx捕捉材で捕捉し、排ガスを還元雰囲気とすると同時にSOx捕捉材を昇温することによりSOx捕捉材のSOx捕捉能を回復せしめることを特徴とする、内燃機関の排ガス浄化装置。
  8. 請求項6または7において、内燃機関の燃焼条件を理論空燃比(ストイキ)もしくは燃料過剰(リッチ)とすることにより酸化剤に対し還元剤が同量かもしくは多い状態(還元雰囲気)をつくることを特徴とする、内燃機関の排ガス浄化装置。
  9. 請求項6または7において、リーンバーン排ガス(酸化雰囲気)にガソリン,軽油,灯油,天然ガス、これらの改質物,水素,アルコール類,アンモニア,エンジンのブローバイガス及びキャニスターパージガスのいずれか一種以上を添加することにより、酸化剤に対し還元剤が同量かもしくは多い状態(還元雰囲気)をつくることを特徴とする、内燃機関の排ガス浄化装置。
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