JP3627683B2 - モーター制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は交流モーターを駆動制御する装置に関し、特に3相交流モーターに流れる高調波電流を低減するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に3相交流モーターの電流制御回路では、取り扱いが煩雑な3相交流の物理量を直流の物理量に変換して制御演算が行われている(例えば、特開平08−331885号公報参照)。
【0003】
図14は、一般に広く用いられている3相交流モーターの制御装置の構成を示す。この種の制御装置では、3相交流モーターの磁束の方向をd軸に設定するとともに、d軸と直交する軸をq軸に設定した回転直交座標系(dq軸座標系)において、直流量で電流制御演算を行い、電流の制御偏差を小さくしている。
【0004】
一方、交流モーターでは、小型化と高効率化を図るために、図15に示すような内部埋め込み磁石構造のローターと、集中巻構造のステーターの採用が増加している。前者のローターは磁石トルクとリラクタンストルクを有効利用できる構造であり、このような構造のローターを有するモーターはIPM(Interior Permanent−magnet Motor)と呼ばれている。一方、後者のステーターはコイルエンドの大幅低減が可能な構造である。上述した構造のローターとステーターを備えたモーターは集中巻IPMモーターと呼ばれ、小形で高い効率を実現できるモーターとして注目されている。
【0005】
ところで、上述した集中巻IPMモーターは小形化と高効率化に適したモーターであるが、空間高調波が大きいという特性を有している。集中巻構造のモーターは1極当たりのスロット数が少ないため、分布巻構造のモーターに比べて磁束の分布が不均一になり、空間高調波が大きくなる。
【0006】
また、図16に示すようなローターの表面が磁石で覆われている表面磁石構造のSPMモーターに比べ、図15に示す内部埋め込み磁石構造のIPMモーターでは、ローターの円周に沿って磁石が埋め込まれている部分と磁石が存在しない部分とがあるため、磁束の変化が大きく、したがって空間高調波成分が大きくなる。
【0007】
モーターの空間高調波が大きいと、モーターに流れる電流の高調波成分が大きくなり、モーターの効率改善効果が小さくなったり、トルクリップルが大きくなる上に、電流の基本波成分に高調波成分が重畳されているため、電流のピーク値が大きくなるという問題がある。
【0008】
このような問題を解決するために、本出願人は特願2000−356117号において、交流モーターに流れる高調波電流を低減するモーター制御装置を提案している。この発明は、モーター回転速度に同期して回転するdq軸座標系においてモーター電流を制御する基本波電流制御系と、その整数倍で回転する直交座標系においてモーター電流を制御する高調波電流制御系とを備え、2つの電流制御系の出力に基づいてモーターに印加する電圧指令値を生成する制御装置である。この装置によれば、高調波成分電流を大きく低減することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した後者のモーター制御装置では、主に基本成分電流を制御する基本波電流制御系と、主に高調波電流を制御する高調波電流制御系の2つの電流制御系を備えているため、通常は高調波電流成分の制御性能が従来のモーター制御装置に比べて大きく改善されるが、電圧が飽和した場合には従来のモーター制御装置よりも電流歪みが大きくなってしまうという問題がある。
【0010】
一般に、交流モーターを駆動制御する場合にはPWMインバーターが用いられる。PWMインバーターは、直流電源から供給される直流電圧をPWMにより電圧指令値と等価な交流電圧に変換し、モーターに印加する。そのため、直流電源の直流電圧値によって出力可能な最大の交流電圧値が決まることになる。
【0011】
大きな出力のモーター運転領域では、モーターに印加すべき電圧が出力可能な最大電圧の近傍になる。また、出力を急に増加させる場合にも、過渡的に大きな電圧をモーターに印加する必要が生じる。このような状況においては、出力可能な最大電圧より大きな電圧が必要になることがあるが、出力可能な電圧より大きな電圧をモーターに印加することはできない。以後、出力可能な電圧より大きな電圧をモーターに印加する必要がある状態を「電圧飽和」の状態と呼ぶ。上述した後者のモーター制御装置では、高調波電流成分を小さくするために結果的に電圧の高調波成分が大きくなるため、電圧の飽和が発生し易くなる。
【0012】
このような場合には出力電圧が不足するため、必要な電流をモーターに供給することができなくなるが、基本波電流制御系と高調波電流制御系という2つの電流制御系が存在するため、両方の電流制御系が必要な電流を流す方向に出力電圧指令値を変化させ続ける。そのため、電圧飽和状態から回復した後などで大きな電流歪みが発生する。
【0013】
本発明の目的は、基本波電流制御系と高調波電流制御系とを備えたモーター制御装置において、出力電圧が飽和した場合の電流歪みを低減する。
【0014】
【課題を解決するための手段】
(1) 請求項1の発明は、3相交流モーターの回転に同期して回転する直交座標系でモーター電流の基本波成分を制御する基本波電流制御系と、モーター電流の基本波成分の整数倍の周波数で回転する直交座標系でモーター電流に含まれる高調波成分を制御する高調波電流制御系とを備え、前記基本波電流制御系の出力と前記高調波電流制御系の出力とを加算して3相交流電圧指令値を生成する電圧指令値生成手段と、直流電源電圧を前記3相交流電圧指令値に応じた3相交流電圧に変換して前記3相交流モーターへ出力する電力変換手段とを備えたモーター制御装置であって、前記電力変換手段の出力電圧の飽和状態を検出する電圧飽和検出手段と、前記電圧飽和検出手段により出力電圧の飽和状態が検出されると、前記高調波電流制御系の電流制御ゲインを低減するゲイン調整手段とを備える。
(2) 請求項2のモーター制御装置は、前記電圧飽和検出手段によって、高出力側の予め設定した運転領域内で前記3相交流モーターが運転されているときは、前記電力変換手段の出力電圧が飽和状態にあるとする。
(3) 請求項3のモーター制御装置は、前記電圧飽和検出手段によって、前記3相交流電圧指令値のいずれかが判定基準値を超えたときは、前記電力変換手段の出力電圧が飽和状態にあるとする。
(4) 請求項4のモーター制御装置は、前記電圧飽和検出手段によって、前記基本波電流制御系の出力と前記高調波電流制御系の出力とに基づいて前記電力変換手段の出力電圧の振幅を算出し、前記出力電圧の振幅が判定基準値を超えたときは、前記電力変換手段の出力電圧が飽和状態にあるとする。
(5) 請求項5のモーター制御装置は、前記ゲイン調整手段によって、出力電圧の飽和状態が検出されると前記高調波電流制御系の出力を0にする。
(6) 請求項6のモーター制御装置は、前記高調波電流制御系は高調波電流指令値と実電流との偏差に比例積分制御を施す制御系であり、前記ゲイン調整手段によって、出力電圧の飽和状態が検出されると、前記高調波電流制御系の積分制御ゲインを低減する。
(7) 請求項7のモーター制御装置は、前記ゲイン調整手段によって、前記電圧飽和検出手段で出力電圧の飽和状態が検出されなくなってから所定時間の間は電流制御ゲインの低減を継続する。
【0015】
【発明の効果】
(1) 請求項1の発明によれば、出力電圧の飽和状態が検出されると高調波電流制御系の電流制御ゲインを低減するようにしたので、出力電圧に含まれる高調波電圧成分が少なくなって出力電圧の飽和が発生しにくくなり、電流歪みの発生頻度が少なくなる上に、出力電圧の飽和が発生した場合でも電流歪みを小さく抑制することができる。
(2) 請求項2の発明によれば、高出力側の予め設定した運転領域内で3相交流モーターが運転されているときは出力電圧が飽和状態にあるとした。大きな電源電圧が必要なモーターの最大出力付近では出力電圧の飽和が発生しやすく、したがって電流歪みが大きくなる。そのため、請求項2の発明では出力電圧飽和の可能性が高いモーター出力の大きな運転領域では、高調波電流制御系の電流制御ゲインを低減するようにした。これにより、請求項1の上記効果に加え、出力電圧の飽和状態を正確に検出することができる。
(3) 請求項3の発明によれば、3相交流電圧指令値のいずれかが判定基準値を超えたときは出力電圧が飽和状態にあるとした。これにより、請求項1の上記効果に加え、どの相の出力電圧が飽和状態になっても確実に検出することができる。
(4) 請求項4の発明によれば、基本波電流制御系の出力と高調波電流制御系の出力とに基づいて出力電圧の振幅を算出し、出力電圧の振幅が判定基準値を超えたときは出力電圧が飽和状態にあるとした。これにより、請求項1の上記効果に加え、出力電圧の振幅により出力電圧の飽和状態を判定するので、短時間で飽和状態と非飽和状態とを繰り返すような場合でも、頻繁に飽和と非飽和の判定が切り換わるのを防止でき、出力電圧の飽和状態を安定に検出することができる。
(5) 請求項5の発明によれば、出力電圧の飽和状態が検出されると高調波電流制御系の出力を0にしたので、請求項1の上記効果をさらに増大させることができる。
(6) 請求項6の発明によれば、出力電圧の飽和状態が検出されると高調波電流制御系の積分制御ゲインを低減するようにした。通常、制御系の積分制御ゲインを上げると、定常状態における制御出力の精度はよくなるが、過渡状態における応答性は低下する。したがって、出力電圧飽和時に積分制御ゲインを低減することによって、高調波電流制御系の応答性の低下が避けられ、電流歪みをさらに低減することができる。
(7) 請求項7の発明によれば、出力電圧の飽和状態が検出されなくなってから所定時間の間は電流制御ゲインの低減を継続するようにしたので、短時間の間に頻繁に電流制御ゲインが切り換わるのを防止することができ、モーターのトルク変動を抑制できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
《発明の第1の実施の形態》
図1は第1の実施の形態の構成を示す。この実施の形態のモーター制御装置は、ベクトル制御により3相交流モーターを駆動制御するものであって、基本波電流制御系と高調波電流制御系とを備え、高調波電流を低減するとともに、相電圧が飽和したときの電流歪みを低減する。
【0017】
基本波電流制御系は、3相交流モーターMに流れる3相電流iu、iv、iwを、モーター回転に同期して回転する直交座標系(以下、dq軸座標系と云う)のd軸電流成分とq軸電流成分に変換し、それらのdq軸電流を制御することによってモーターMに流れる3相電流iu、iv、iwの主に基本波成分を制御する回路である。
【0018】
これに対し高調波電流制御系は、基本波電流制御系のみでモーター電流iu、iv、iwを制御した場合に発生する所定次数の高調波成分の周波数で回転する直交座標系(以下、高調波座標系またはdhqh軸座標系と呼ぶ)、換言すれば、モーター電流iu、iv、iwの基本波成分の周波数の整数倍の周波数で回転する高調波座標系において、モーター電流iu、iv、iwに含まれる高調波成分を制御する回路である。
【0019】
基本波電流制御系は、トルク制御回路1、基本波電流制御回路(dq軸電流制御回路)2、dq/3相変換回路3、電力変換装置4、位相・速度計算回路5および3相/dq変換回路8を備えている。この基本波電流制御系の構成は図14に示す従来のモーター制御装置と同様である。
【0020】
トルク制御回路1は、トルク指令値Teおよびモーター回転速度ωeに基づいて、電流指令値テーブルからd軸電流の指令値idとq軸電流の指令値iqとを演算する。基本波電流制御回路(dq軸電流制御回路)2は、d軸とq軸の実電流id、iqをそれぞれ電流指令値id、iqに一致指させるためのd軸とq軸の基本波電圧指令値vd1、vq1を演算する。つまり、減算器2a、2bによりd軸とq軸の電流指令値id、iqから実電流id、iqを減算して電流偏差を求め、電流制御回路2に内蔵される演算増幅器により電流偏差を0にするためのd軸とq軸の基本波電圧指令値vd1、vq1を演算する。
【0021】
dq/3相変換回路3は、3相交流モーターMの基本波電流の位相θeに基づいてdq軸の電圧指令値vd、vqを3相交流電圧指令値vu、vv、vwに変換する。電流変換装置(インバーター)4は、IGBTなどのスイッチング素子により3相交流電圧指令値vu、vv、vwにしたがってバッテリーなどの直流電源(不図示)の直流電圧をスイッチングし、3相交流電圧VU、VV、VWを生成して3相交流モーターMに印加する。
【0022】
エンコーダーPSは、3相交流モーターMに連結され、モーターMの回転位置θmを検出する。位相・速度計算回路5は、エンコーダーPSからの回転位置信号θmに基づいてモーターMの回転速度ωe、磁束の基本波成分の位相すなわちd軸の位相θeおよび磁束の高調波成分の位相すなわちdh軸の位相θehを演算する。また、電流センサー6,7は、3相交流モーターMのU相とV相の実電流iu、ivを検出する。3相/dq変換回路8は、基本波電流位相θeに基づいて3相交流モーターMの実電流iu、iv、iw(=−iu−iv)をd軸とq軸の実電流id、iqへ変換する。
【0023】
一方、高調波電流制御系は、3相/dq変換回路8、ハイパス・フィルター9、dq/dhqh変換回路10、高調波電流制御回路(dhqh軸電流制御回路)11およびdhqh/dq変換回路12を備えている。ハイパス・フィルター9は、dq軸の実電流id、iqにフィルター処理を施して高周波成分を抽出する。dq/dhqh変換回路10は、上述した基本波電流制御系のみでモーター電流iu、iv、iwを制御した場合に発生する所定次数の高調波成分の周波数で回転する直交座標系(高調波座標系)dhqhを有し、dq軸の実電流id、iqの高調波成分を高調波座標系dhqhの実電流idh、iqhに変換する。
【0024】
高調波電流制御回路(dhqh軸電流制御回路)11は、dh軸とqh軸の実電流idh、iqhをそれぞれ電流指令値idh、iqhに一致させるためのdh軸とqh軸の高調波電圧指令値vdh、vqhを演算する。ここで、高調波電流指令値idh、iqhはともに0であり、高調波電流制御部11はモーター電流iu、iv、iwに含まれる高調波成分の内の上記所定次数の高調波成分が0となるように高調波電流を制御する。
【0025】
dhdq/dq変換回路12は、dh軸とqh軸の高調波電圧指令値vdh、vqhをd軸とq軸の高調波電圧指令値vd2、vq2に変換する。加算器13,14は、基本波電流制御系で生成された基本波電圧指令値vd1、vq1と、高調波電流制御系で生成された高調波電圧指令値vd2、vq2とを加算し、最終的なd軸電圧指令値vd(=vd1+vd2)とq軸電圧指令値vq(=vq1+vq2)を算出する。
【0026】
図1に示す第1の実施の形態のモーター制御装置から、ハイパス・フィルター9、dq/dhqh変換回路10、高調波電流制御回路11、dhqh/dq変換回路12および加算器13,14を除くと、図14に示す従来のモーター制御装置の電流制御系、つまりモーター回転に同期して回転するdq軸座標系でモーター電流を制御する電流制御系となる。dq軸座標系のみの電流制御演算では、モーターの空間高調波に起因する高調波電流の周波数帯域まで電流指令値に対する実電流の追従性を確保するのは困難であり、上述したように集中巻IPMモーターの効率改善効果が小さくなったり、トルクリップルが大きくなったり、あるいは電流のピーク値が大きくなるという問題がある。
【0027】
この問題を詳しく説明する。dq軸座標系はモーターの回転に同期して回転する座標系であるから、dq軸座標系ではモーターの基本波電流は直流量になる。一方、高調波電流の角周波数をωehとし、モーターの角速度すなわち基本波電流の角周波数をωeとすると、dq軸座標系における高調波電流の角周波数ωeh_dqは(ωeh−ωe)となり、モーター電流の高調波成分はdq軸座標系でも直流量にならない。そのため、モーターの回転速度が高くなってモーター電流の周波数が高くなると、モーター電流の基本波成分の追従性は良好であるが、高調波成分はモーターの回転速度に応じて周波数が高くなり、電流指令値に対して実電流が追従できなくなる。
【0028】
そこで、この第1の実施の形態では、図1に示す高調波電流制御系8〜12と加算器13,14によって、所定次数の高調波成分の電流追従性を改善して所定次数の高調波成分を低減する。説明を分かりやすくするために、この第1の実施の形態ではk次高調波成分を低減するものとする。3相/dq変換回路8から出力されるd軸とq軸の実電流id、iqは、その基本波成分は直流量であるが、高調波成分は交流量であるから、まずハイパス・フィルター9により実電流id、iqから高周波成分のみを抽出する。k次高調波電流の位相をθehとし、dq軸電流id、iqに含まれるk次高調波成分を、dq/dhqh変換回路10により位相(θeh−θe)で回転するdhqh軸座標系の実電流idh、iqhに変換すると、これらは直流量になる。したがって、dhqh軸座標系で電流制御演算を行えば、k次高調波電流の電流指令値(=0)に対する追従性は大きく改善される。その結果、モーター電流iu、iv、iwに含まれる高調波電流を低減することができる。特に、k次およびその近傍の高調波電流を大幅に低減できる。
【0029】
空間高調波成分の大きい集中巻IPMモーターを従来のモーター制御装置で駆動した場合の、U相電流指令値に対するU相電流の波形を図2に示す。また、この第1の実施の形態のモーター制御装置で駆動した場合のU相電流指令値に対するU相電流の波形を図3に示す。従来のモーター制御装置で駆動した場合は、図2から明らかなようにモーター電流に大きな高調波成分が含まれている。これに対しこの第1の実施の形態のモーター制御装置で駆動した場合は、図3から明らかなように高調波成分が大きく低減されている。このように、モーター電流に含まれる所定次数を中心とする高調波成分を低減することができる。
【0030】
ところで、電流歪みを低減するには必要な電圧がモーターに印加されなければならない。しかし、インバーターが出力できる電圧は有限であり、モーターを高回転かつ高出力で運転したり、出力を急激に増加させると、電流指令値に追従するために必要な電圧を出力できないことがある。つまり、基本波電流制御系と高調波電流制御系の和から求める出力電圧指令値に相当する電圧を出力できなくなる。このように一実施の形態では2種類の電流制御系を備えているため、基本波電流制御系のみを備えたモーター制御装置で駆動した場合より、電流歪みが大きくなってしまう。この問題を解決するのが、dhqh軸座標系の高調波電流制御回路11である。
【0031】
図4は、高調波電流制御回路(dhqh軸電流制御回路)11の詳細な構成を示す。高調波電流制御回路11は、dh軸電流成分とqh軸電流成分とにそれぞれ比例積分(PI)演算制御を施す。dh軸電流成分において、減算器21はdh軸電流指令値idh(=0)からdh軸実電流idhを減算し、電流偏差(idh−idh)を求める。比例演算増幅器22は電流偏差(idh−idh)を増幅する。積分器23は電流偏差(idh−idh)を積分し、積分演算増幅器24は電流偏差(idh−idh)の積分値を増幅する。同様にqh軸電流成分において、減算器25はqh軸電流指令値iqh(=0)からqh軸実電流iqhを減算し、電流偏差(iqh−iqh)を求める。比例演算増幅器26は電流偏差(iqh−iqh)を増幅する。積分器27は電流偏差(iqh−iqh)を積分し、積分演算増幅器28は電流偏差(iqh−iqh)の積分値を増幅する。
【0032】
ゲイン決定回路29は、トルク指令値Teとモーター回転速度ωeとに基づいて電流制御ゲインを調整する値Kを決定する。この電流制御ゲインの調整値Kは、図5に示すように、大きな電源電圧が必要になる最大出力付近、すなわちモーター出力(∝ωe・Te)が大きくなる図中のハッチング領域では電圧飽和時の電流歪みを低減するため、予めゲイン調整値Kが小さくなるように設定されている。これにより、dh軸電圧指令値vdhとqh軸電圧指令値vqhを演算する際に用いる電流制御ゲインが、高出力領域では小さい値に設定されて電流歪みが抑制することができる。
【0033】
ゲイン決定回路29で決定された電流制御ゲイン調整値Kは乗算器30〜33へ送られ、これら乗算器30〜33により調整値Kに応じた電流制御ゲインが設定される。電流制御ゲインがdh軸の比例演算増幅器22の出力と積分演算増幅器24の出力、およびqh軸の比例演算増幅器26の出力と積分演算増幅器28の出力にそれぞれ乗ぜられる。加算器35は、電流制御ゲインが乗ぜられた比例演算増幅器22の出力と積分演算増幅器24の出力を加算し、dh軸電圧指令値vdhを生成する。また、加算器36は、電流制御ゲインが乗ぜられた比例演算増幅器22の出力と積分演算増幅器24の出力を加算し、qh軸電圧指令値vqhを生成する。
【0034】
このように、大きな電源電圧が必要なモーターの最大出力付近では出力電圧の飽和が発生しやすく、したがって電流歪みが大きくなる。そのため、この第1の実施の形態では、モーターMの回転速度ωeとトルク指令値Teとに基づいてモーター出力(∝ωe・Te)を把握し、出力電圧飽和の可能性が高いモーター出力の大きな運転領域では、高調波電流制御系の電流制御ゲインを低減するようにした。これにより、電力変換装置(インバーター)4の出力電圧に含まれる高調波電圧成分が少なくなって出力電圧の飽和が発生しにくくなり、電流歪みの発生頻度が少なくなる上に、出力電圧の飽和が発生した場合でも、高調波電流制御系の制御ゲインを低減するので電流歪みを小さく抑制することができる。
【0035】
《発明の第2の実施の形態》
上述した第1の実施の形態ではモーターの出力状態を把握して出力電圧の飽和を検知する例を示したが、相電圧指令値により出力電圧の飽和を検知するようにした第2の実施の形態を説明する。
【0036】
図6に第2の実施の形態の構成を示す。なお、図1に示す制御ブロックと同様な機能のブロックに対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
【0037】
電圧飽和判定回路15は、3相の相電圧指令値vu、vv、vwに基づいて出力電圧が飽和状態か否かを判定する。この電圧飽和判定回路15の詳細を図7に示す。絶対値回路41は3相の相電圧指令値vu、vv、vwの絶対値を求める回路であり、最大値回路42は3相電圧指令値vu、vv、vwの中から最大値を求める回路である。判定回路43は、3相電圧指令値vu、vv、vwの中の最大値がメモリ44に記憶されている電圧飽和判定基準値よりも大きいか否かを判定する回路である。3相電圧指令値の最大値が判定基準値よりも大きい場合は、出力電圧が飽和状態にあると判断して0を出力し、3相電圧指令値の最大値が判定基準値よりも小さい場合は、出力電圧は飽和状態でないと判断して1を出力する。遅延回路45は、判定回路43の出力が0から1に立ち上がる時点、すなわち出力電圧の飽和状態が解消された時点を所定の時間だけ遅延して電圧飽和信号f_satを出力する。
【0038】
電圧飽和判定回路15により出力電圧が飽和状態にあると判定されたときは電圧飽和信号f_satが0になり、出力電圧が飽和状態にないと判定されたときは電圧飽和信号f_satが1になる。この電圧飽和信号f_satは高調波電流制御回路(dhqh軸電流制御回路)11Aへ入力される。図8に高調波電流制御回路11Aの詳細を示す。図8において、図4に示す第1の実施の形態の高調波電流制御部11と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。乗算器37は、dh軸の電流制御ゲインが乗ぜられた比例演算増幅器22の出力と積分演算増幅器24の出力の加算値に対して電圧飽和信号f_satを乗算し、dh軸電圧指令値vdhを生成する。また、乗算器38は、qh軸の電流制御ゲインが乗ぜられた比例演算増幅器26の出力と積分演算増幅器28の出力の加算値に電圧飽和信号f_satを乗算し、qh軸電圧指令値vqhを生成する。これにより、出力電圧の飽和状態が検知された場合には、dh軸電圧指令vdhとqh軸電圧指令vqhとがともに0になる。これは、電圧飽和が発生したときに高調波電流制御系の電流制御ゲインを0にするのと等価である。
【0039】
このように第2の実施の形態によれば、3相の相電圧指令値vu、vv、vwに基づいて出力電圧が飽和状態か否かを検知し、出力電圧の飽和状態が検知されると、高調波電流制御系で生成されるdhqh軸電圧指令値vdh、vqhを0にする、つまり高調波電流制御系の電流制御ゲインを0にする。これにより、電力変換装置(インバーター)4の出力電圧に含まれる高調波電圧成分が少なくなって出力電圧の飽和が発生しにくくなり、電流歪みの発生頻度が少なくなる上に、出力電圧の飽和が発生した場合でも、高調波電流制御系の制御ゲインを0にするので電流歪みを低減することができる。また、3相の相電圧指令値vu、vv、vwに基づいて出力電圧が飽和状態か否かを検知するので、どの相の出力電圧が飽和状態になっても確実に検出することができる。
【0040】
《発明の第3の実施の形態》
上述した第2の実施の形態では3相電圧指令値vu、vv、vwに基づいて出力電圧の飽和状態を検知する例を示したが、dq軸電圧指令値vd1、vq1とdhqh軸電圧指令値vd2、vq2とに基づいて出力電圧の飽和状態を検知することもできる。その第3の実施の形態を説明する。
【0041】
図9に第3の実施の形態の構成を示す。なお、図1および図6に示す制御ブロック図と同様な機能を有する制御ブロックに対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
【0042】
電圧飽和判定回路15Aは、dq軸電圧指令値vd1、vq1とdhqh軸電圧指令値vd2、vq2とに基づいて出力電圧が飽和状態か否かを判定する。図10に第3の実施の形態の電圧飽和判定回路15Aの詳細を示す。振幅演算回路51は、次式により3相電圧の振幅sを演算する。
【数1】
s=√〔2/3{(|vd1|+|vq1|)+(|vd2|+|vq2|)}〕
この振幅sは、1周期おける3相電圧の最大値である。
【0043】
図11は、dq軸電圧指令値vd、vqとdhqh軸電圧指令値vdh、vqhとの関係を示す。dq軸はモーターMの角速度ωeで回転する基本波電流の座標系であり、dhqh軸は基本波の整数倍の角速度ωehで回転する高調波電流の座標系である。これらの座標系は互いに回転速度が異なるため、相電圧は時々刻々と変化するが、上記数式1により容易に1周期における相電圧の最大値を求めることができる。
【0044】
図10の判定回路52は、振幅演算回路51により求めた1周期における相電圧の最大値がメモリ53に記憶されている電圧飽和判定基準値よりも大きいか否かを判定する回路である。1周期における相電圧の最大値が判定基準値よりも大きい場合は、出力電圧が飽和状態にあると判断して0を出力し、1周期における相電圧の最大値が判定基準値よりも小さい場合は、出力電圧は飽和状態にないと判断して1を出力する。遅延回路54は、判定回路53の出力が0から1に立ち上がる時点、すなわち出力電圧の飽和状態が解消された時点を所定の時間だけ遅延して電圧飽和信号f_satを出力する。
【0045】
電圧飽和判定回路15Aにより出力電圧が飽和状態にあると判定されたときは電圧飽和信号f_satが0になり、出力電圧が飽和状態にないと判定されたときは電圧飽和信号f_satが1になる。この電圧飽和信号f_satは高調波電流制御回路(dhqh軸電流制御回路)11A(図8参照)へ入力され、高調波電流制御回路11Aは上述したように電圧飽和信号f_satに応じて電流制御ゲインを変える。
【0046】
このように第3の実施の形態よれば、dq軸電圧指令vd1、vq1とdhqh軸電圧指令vd2、vq2とに基づいて出力電圧が飽和状態か否かを検知し、出力電圧の飽和状態が検知されると、高調波電流制御系で生成されるdhqh軸電圧指令値vdh、vqhを0にする、つまり高調波電流制御系の電流制御ゲインを0にする。これにより、電力変換装置(インバーター)4の出力電圧に含まれる高調波電圧成分が少なくなって出力電圧の飽和が発生しにくくなり、電流歪みの発生頻度が少なくなる上に、出力電圧の飽和が発生した場合でも、高調波電流制御系の制御ゲインを0にするので電流歪みを低減することができる。また、dq軸電圧指令vd1、vq1とdhqh軸電圧指令vd2、vq2とに基づいて出力電圧の振幅を求め、出力電圧の振幅により出力電圧の飽和状態を判定するので、短時間で飽和状態と非飽和状態とを繰り返すような場合でも、頻繁に飽和と非飽和の判定が切り換わるのを防止でき、出力電圧の飽和状態を安定に検出することができる。
【0047】
《発明の第4の実施の形態》
上述した各実施の形態では、高調波電流制御回路(dhqh軸電流制御回路)11(図4参照)と11A(図8参照)において、電流制御ゲインの内の比例制御(P)ゲインと積分制御(I)ゲインの両方を変化させる例を示したが、図12(図4に対応)および図13(図8に対応)に示すように積分制御(I)ゲインのみを変化させ、出力電圧の飽和状態が検出されたときは積分制御(I)ゲインのみを低減するようにしてもよい。通常、制御系の積分制御(I)ゲインを上げると、定常状態における制御出力の精度はよくなるが、過渡状態における応答性は低下する。したがって、出力電圧飽和時に積分制御ゲインを低減または0にすることによって、高調波電流制御系の応答性の低下が避けられ、電流歪みをさらに低減することができる。
【0048】
以上の実施の形態の構成において、基本波電流制御回路2、減算器2a,2b、電流センサー6,7および3相/dq変換回路8が基本波電流制御系を、電流センサー6,7、3相/dq変換回路8、ハイパス・フィルター9、dq/dhqh変換回路10、高調波電流制御回路11およびdhqh/dq変換回路12が高調波電流制御系を、加算器13,14およびdq/3相変換回路3が電圧指令値生成手段を、電力変換装置4が電力変換手段を、ゲイン決定回路29または電圧飽和判定回路15,15Aが電圧飽和検出手段を、ゲイン決定回路29と乗算器30〜33、または乗算器37,38がゲイン調整手段をそれぞれ構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を示す図である。
【図2】従来のモーター制御装置による電流制御結果を示す図である。
【図3】第1の実施の形態のモーター制御装置による電流制御結果を示す図である。
【図4】第1の実施の形態の高調波電流制御回路の詳細な構成を示す図である。
【図5】電流制御ゲイン調整値Kの決め方を示す図である。
【図6】第2の実施の形態の構成を示す図である。
【図7】第2の実施の形態の電圧飽和判定回路の詳細な構成を示す図である。
【図8】第2の実施の形態の高調波電流制御回路の詳細な構成を示す図である。
【図9】第3の実施の形態の構成を示す図である。
【図10】第3の実施の形態の電圧飽和判定回路の詳細な構成を示す図である。
【図11】dq軸およびdhqh軸との関係を示す図である。
【図12】第4の実施の形態の高調波電流制御回路の詳細な構成を示す図である。
【図13】第4の実施の形態の高調波電流制御回路の他の構成を示す図である。
【図14】従来のモーター制御装置の構成を示す図である。
【図15】内部埋め込み磁石構造のIPMモーターの断面図である。
【図16】表面磁石構造のSPMモーターの断面図である。
【符号の説明】
1 トルク制御回路
2 基本波電流制御回路
2a,2b 減算器
3 dq/3相変換回路
4 電力変換装置
5 位相・速度計算回路
6,7 電流センサー
8 3相/dq変換回路
9 ハイパス・フィルター
10 dq/dhqh変換回路
11,11A,11B,11C 高調波電流制御回路
12 dhqh/dq変換回路
13,14 加算器
15,15A 電圧飽和判定回路
21,22 減算器
22,26 比例演算増幅器
23,27 積分器
24,28 積分演算増幅器
29 ゲイン決定回路
30〜33 乗算器
35,36 加算器
37,38 乗算器
41 絶対値回路
42 最大値回路
43 判定回路
44 電圧飽和判定基準値メモリ
45 遅延回路
51 振幅演算回路
52 判定回路
53 電圧飽和判定基準値メモリ
54 遅延回路

Claims (7)

  1. 3相交流モーターの回転に同期して回転する直交座標系でモーター電流の基本波成分を制御する基本波電流制御系と、
    モーター電流の基本波成分の整数倍の周波数で回転する直交座標系でモーター電流に含まれる高調波成分を制御する高調波電流制御系と、
    前記基本波電流制御系の出力と前記高調波電流制御系の出力とを加算して3相交流電圧指令値を生成する電圧指令値生成手段と、
    直流電源電圧を前記3相交流電圧指令値に応じた3相交流電圧に変換して前記3相交流モーターへ出力する電力変換手段とを備えたモーター制御装置であって、
    前記電力変換手段の出力電圧の飽和状態を検出する電圧飽和検出手段と、
    前記電圧飽和検出手段により出力電圧の飽和状態が検出されると、前記高調波電流制御系の電流制御ゲインを低減するゲイン調整手段とを備えることを特徴とするモーター制御装置。
  2. 請求項1に記載のモーター制御装置において、
    前記電圧飽和検出手段は、高出力側の予め設定した運転領域内で前記3相交流モーターが運転されているときは、前記電力変換手段の出力電圧が飽和状態にあるとすることを特徴とするモーター制御装置。
  3. 請求項1に記載のモーター制御装置において、
    前記電圧飽和検出手段は、前記3相交流電圧指令値のいずれかが判定基準値を超えたときは、前記電力変換手段の出力電圧が飽和状態にあるとすることを特徴とするモーター制御装置。
  4. 請求項1に記載のモーター制御装置において、
    前記電圧飽和検出手段は、前記基本波電流制御系の出力と前記高調波電流制御系の出力とに基づいて前記電力変換手段の出力電圧の振幅を算出し、前記出力電圧の振幅が判定基準値を超えたときは、前記電力変換手段の出力電圧が飽和状態にあるとすることを特徴とするモーター制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載のモーター制御装置において、
    前記ゲイン調整手段は、出力電圧の飽和状態が検出されると前記高調波電流制御系の出力を0にすることを特徴とするモーター制御装置。
  6. 請求項1〜4のいずれかの項に記載のモーター制御装置において、
    前記高調波電流制御系は高調波電流指令値と実電流との偏差に比例積分制御を施す制御系であり、
    前記ゲイン調整手段は、出力電圧の飽和状態が検出されると、前記高調波電流制御系の積分制御ゲインを低減することを特徴とするモーター制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかの項に記載のモーター制御装置において、
    前記ゲイン調整手段は、前記電圧飽和検出手段で出力電圧の飽和状態が検出されなくなってから所定時間の間は電流制御ゲインの低減を継続することを特徴とするモーター制御装置。
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