JP3606860B2 - ゴム組成物及びゴム架橋物 - Google Patents

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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Description

技術分野
本発明はゴム組成物及びゴム架橋物に関し、更に詳しくはウェットグリップ性と耐摩耗性に優れたタイヤトレッド用に好適なゴム組成物及びゴム架橋物に関する。
背景技術
近年、自動車などのタイヤ用ゴム組成物においては、各種性能の改善が求められており、特にタイヤトレッド用ゴム組成物においては、機械的特性、耐摩耗性、濡れた路面でのグリップ性(ウェットグリップ性)及び低発熱性に優れたものが求められている。
タイヤ用ゴムとしては従来から天然ゴムが大量に使用されているが、各種性能の改善のために、その他のゴムを混合して使用する場合が多い。例えば、耐摩耗性を向上させるためにポリブタジエンゴムを混合したり、ウェットグリップ性を向上させるためにスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを混合したりして使用されている。
例えば、特開平8−231767号公報には、ブレンドゴムの相溶性を制御することによって、耐磨耗性とウェットグリップ性のバランスに優れるゴム組成物が開示されている。
しかしながら、耐摩耗性を向上させるとウェットグリップ性が低下したり、ウェットグリップ性を向上させると低発熱性が低下するなど、各種性能は二律背反の関係に有することが多く、すべての性能に優れたゴム組成物を得ることは困難であった。
一方、ゴム原料としては、通常、ゴム原料と補強材などとの混練性を考慮して極力ゲル構造を有さないものが求められているが、各種性能を改善するために、ゲル構造を有するゴムを使用することも提案されている。
例えば、特開平3−37246号公報には、ポリクロロブレンゲルを含有するゴム組成物が、特開平6−57038号公報には、ポリブタジエンゲルを含有するゴム組成物が開示されている。これらのゴム組成物は、いずれも低発熱性および耐摩耗性には優れるが、ウェットグリップ性は劣っている。
特開平10−204217号公報には、トルエン膨潤指数が1〜15のスチレン−ブタジエン共重合体ゴムゲルを含有するゴム組成物が開示されている。このようなゴム組成物は、低発熱性及びウェットグリップ性に優れているが、耐摩耗性が不十分であったり、破断伸びが低下して機械的特性を低下させたりするなどの問題が発生する場合がある。
また、特開平11−80438号公報には、プレ架橋したゴムと未架橋のゴムラテックスとからなるゴム組成物が開示されている。しかしながら、このようなゴム組成物は、補強材を配合しない場合には機械的特性に優れるゴム架橋物が得られるものの、補強材を配合した場合には機械的特性が低下したり、耐磨耗性やウェットグリップ性が不十分であったりする問題がある。
発明の開示
上記の事情に鑑み、本発明は、機械的特性及び低発熱性を損なうことなく、耐摩耗性及びウェットグリップ性に優れたゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明は、また、機械的特性及び低発熱性を損なうことなく、耐摩耗性及びウェットグリップ性に優れたゴム架橋物を提供することを目的とする。
本発明に従えば、硫黄架橋性のゴム(A)に、共役ジエン単量体単位40〜75重量%及び芳香族ビニル単量体単位60〜25重量%からなるトルエン膨潤指数が16〜70の共役ジエン系ゴムゲル(B)を配合してなるゴム組成物が提供される。
本発明に従えば、また、前記ゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物が提供される。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に係るゴム組成物に配合する硫黄架橋性ゴム(A)は、硫黄で架橋することができるゴムであれば特に限定されないが、少なくとも2、更に好ましくは5〜470のヨウ素価に相当する二重結合を含有するものが好ましく、共役ジエン単量体単位を含有するものがより好ましく、またムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、好ましくは10〜150、更に好ましくは20〜120のゴムである。なおヨウ素価とは、物質(ゴム)100gに対して化学結合したヨウ素のグラム数で表わされ、一般に氷酢酸中で塩化沃素を添加して定量して求めることができる。
硫黄架橋性ゴム(A)は、実質的にゲル構造を有さないもの、又は、仮に若干のゲル構造を有していたとしても、そのトルエン膨潤指数が70を超えるものが好ましい。
本発明において使用する硫黄架橋性ゴム成分(A)の具体例としては、例えば天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、アクリル酸アルキルエステル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の部分水素添加物、イソブチレン−イソプレン共重合体及びエチレン−プロピレン−ジエン共重合体並びにそれらの任意の混合物などが挙げられる。また、これらのゴムは予め伸展油によって油展されたものであってもよい。
前記ゴム成分(A)の具体例の中でも、天然ゴム、合成ポリイソプレン、乳化重合または溶液重合によって製造されるスチレン単位1〜60重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは15〜25重量%を含有するスチレン−ブタジエン共重合体、高シス−1,4結合含量、例えばシス−1,4結合含量が90重量%以上のポリブタジエン及びそれらの混合物が好ましく、天然ゴム、合成ポリイソプレン、高シス−1,4結合含量のポリブタジエン及びそれらの混合物が特に好ましい。
硫黄架橋性ゴム(A)の平均ガラス転移温度(Tg)は−40℃以下が好ましく、−100〜−50℃であることがより好ましい。この値がこの範囲にあると、物性のバランスにより優れる。
ここで「平均ガラス転移温度」とは、n種の硫黄架橋性ゴム(A)を配合した場合、硫黄架橋性ゴムkのガラス転移温度をTgk、硫黄架橋性ゴム(A)全量をしめる硫黄架橋性ゴムkの重量分率をφkとした時に、以下の式Iで与えられる。なお、TgkはDSC(示差走査熱量計)を用いて昇温速度2℃/minで測定した値をいう。
Figure 0003606860
本発明に係るゴム組成物に配合する共役ジエン系ゴムゲル(B)は、共役ジエン単量体単位及び芳香族ビニル単量体単位を必須成分として含むゴムゲルであり、共役ジエン単量体単位40〜75重量%、好ましくは45〜65重量%、より好ましくは50〜60重量%及び芳香族ビニル単量体単位60〜25重量%、好ましくは55〜35重量%、より好ましくは50〜40重量%からなり、トルエン膨潤指数が16〜70、好ましくは20〜65、より好ましくは20〜40のものである。
共役ジエン系ゴムゲル(B)の共役ジエン単量体単位量が少ないと、低発熱性や耐摩耗性に劣り、逆に共役ジエン単量体単位量が多いとウェットグリップ性に劣る。
共役ジエン系ゴムゲル(B)の芳香族ビニル単量体単位量が少ないとウェットグリップ性に劣り、逆に多いと低発熱性や耐摩耗性に劣る。
共役ジエン系ゴムゲル(B)のトルエン膨潤指数が小さいと、補強材を配合したゴム組成物のムーニー粘度が上昇して加工性が低下したり、加硫物の伸びが低下したり、耐摩耗性が低下したりする。また、逆にこの指数が大きいとウェットグリップ性に劣る。
共役ジエン系ゴムゲル(B)におけるトルエン膨潤指数は、ゲルのトルエン膨潤時の重量と乾燥時の重量から、(ゲルのトルエン膨潤時の重量)/(乾燥時の重量)として計算される。具体的には、以下のようにして測定する。
共役ジエン系ゴムゲル(B)250mgをトルエン25ml中で24時間振とうして膨潤させる。膨潤したゲルを遠心分離機により、400,000m/秒2以上の遠心力がかかる条件で遠心分離し、膨潤したゲルを湿潤状態で秤量し、次いで70℃で恒量になるまで乾燥し、乾燥後のゲルを再秤量する。これらの秤量値から、湿潤状態での(ゲル重量)/(乾燥後のゲルの重量)で計算してトルエン膨潤指数を測定する。
前記共役ジエン単量体の具体例としては、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。中でも、1,3−ブタジエンおよび2−メチル−1,3−ブタジエンが好ましく、1,3−ブタジエンがより好ましい。これらの共役ジエン単量体は、単独で使用しても、また、2種又はそれ以上を混合した任意の混合物として使用しても良い。
前記芳香族ビニル単量体は芳香族モノビニル化合物であり、その具体例としては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、p−ブロモスチレン、2−メチル−4,6−ジクロルスチレン、2,4−ジブロモスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられ、これらは単独又は任意の混合物として使用することができる。なかでも、スチレンの使用が好ましい。
本発明においては、ゲル構造を効率よく形成させるために、架橋作用を有する多官能単量体を用いることが好ましい。そのような多官能単量体としては、少なくとも2個の、好ましくは2〜4個の共役ジエン単量体と共重合し得る炭素−炭素2重結合を有する化合物である。その具体例としては、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルベンゼンなどの多価ビニル芳香族化合物;アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビニル、メタクリル酸アリルなどのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の不飽和エステル化合物;フタル酸ジアリル、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、トリメリット酸トリアリルなどの多価カルボン酸の不飽和エステル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレートなどの多価アルコールの不飽和エステル化合物;1,2−ポリブタジエン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフォン、N,N′−m−フェニレンマレイミドなどが挙げられる。これらは単独又は任意の混合物として使用することができる。
また、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールAなどの脂肪族または芳香族ジオール;2〜20の、好ましくは2〜8のオキシエチレン単位を持つポリエチレングリコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどのポリオール;などの多価アルコールと、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和多価カルボン酸とから製造される不飽和ポリエステル化合物が挙げられる。これらの多官能単量体は単独又は任意の混合物として使用することができる。なかでも、ジビニルベンゼンが好ましい。ジビニルベンゼンには、オルト体、メタ体及びパラ体があるが、単独で使用しても、これらの任意の混合物として使用してもよい。
これらの架橋作用を有する多官能単量体は、主に重合反応時に共役ジエン系ゴム粒子内でゲル構造を生成させ、共役ジエン系ゴムゲル(B)のトルエン膨潤指数を適宜調製するために使用するものであり、通常、全単量体100重量%に対して1.5重量%程度以下で、好ましくは0.1〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%、特に好ましくは0.2〜0.4重量%使用される。
本発明において配合する共役ジエン系ゴムゲル(B)は、共役ジエン単量体単位、芳香族ビニル単量体単位及び多官能単量体単位以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の単量体単位を含有しても良い。共役ジエン系ゴムゲル(B)におけるその他の単量体単位の含量は、好ましくは20重量%以下、より好ましくは5重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。
本発明において使用できるその他の単量体は、共役ジエン単量体および芳香族ビニル単量体と共重合し得る単量体であれば特に限定されないが、具体例としては、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミド単量体及びオレフィン単量体などが挙げられる。なかでも、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体の使用が好ましい。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体としては、例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルメタクリレートなどのアルキルエステル類;メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレートなどのアルコキシ置換アルキルエステル類;シアノメチルアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、2−エチル−6−シアノヘキシルアクリレートなどのシアノ置換アルキルエステル類;2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリレートなどのヒドロキシ置換アルキルエステル類;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ置換アルキルエステル類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートなどのアミノ置換アルキルエステル類;1,1,1−トリフルオロエチルアクリレートなどのハロゲン置換アルキルエステル類;マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸ジブチルエステル、イタコン酸ジブチルエステルなどの多価カルボン酸の完全アルキルエステル類;などが挙げられる。なかでも、メチルメタクリレートの使用が好ましい。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体の具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。なかでも、アクリロニトリルの使用が好ましい。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの多価カルボン酸類;フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル、イタコン酸モノエチルエステルなどの多価カルボン酸の部分アルキルエステル類;が挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミド単量体としては、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミドなどが挙げられる。
オレフィン単量体としては、好ましくは、炭素数2〜10を含有する鎖状または環状のモノオレフィン化合物、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、シクロペンテン、2−ノルボルネンなどが例示される。
上記の他、本発明に従えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピリジンなどのその他の単量体を使用することもできる。これらは、単独で使用しても、また、2種又はそれ以上の任意の混合物として使用してもよい。
多官能単量体及びその他の単量体を任意成分として共役ジエン系ゴムゲル(B)を製造した場合、共役ジエン系ゴムゲル(B)は、共役ジエン単量体単位40〜75重量%、好ましくは45〜65重量%、より好ましくは50〜60重量%、芳香族ビニル単量体単位60〜25重量%、好ましくは55〜35重量%、より好ましくは50〜40重量%、多官能単量体単位0〜1.5重量%、好ましくは0〜0.5重量%、より好ましくは0〜0.4重量%、及びその他の単量体単位0〜20重量%、好ましくは0〜5重量%、より好ましくは0〜1重量%からなる。
多官能単量体を必須成分として使用して共役ジエン系ゴムゲル(B)を製造した場合、共役ジエン系ゴムゲル(B)は、共役ジエン単量体単位40〜74.9重量%、好ましくは45〜64.9重量%、より好ましくは50〜59.8重量%、芳香族ビニル単量体単位58.5〜25重量%、好ましくは54.5〜35重量%、より好ましくは49.6〜40重量%、多官能単量体単位0.1〜1.5重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%、より好ましくは0.2〜0.4重量%、およびその他の単量体単位0〜20重量%、好ましくは0〜5重量%、より好ましくは0〜1重量%からなる。
本発明に配合する共役ジエン系ゴムゲル(B)の粒子径は、好ましくは5〜1000nm、より好ましくは20〜400nm、特に好ましくは、50〜200nmである。この粒子径は、共役ジエン系ゴムゲル(B)を、四酸化オスミウムなどで染色固定した後、透過型電子顕微鏡などで観察し、100個程度のゴムゲル粒子の直径を計測して得られる重量平均粒子径である。
本発明に配合する共役ジエン系ゴムゲル(B)は、特に限定されないが、乳化重合により直接製造したり、乳化重合で製造されたゲル構造を有さないジエン系ゴムラテックス粒子を架橋作用を有する化合物で後架橋させて製造したりすることができる。また、溶液重合で得られたゴム重合体の有機溶剤溶液を水中で乳化剤の存在下に乳化した乳化物を、有機溶剤を除去する前または除去した後に、架橋作用を有する化合物で後架橋させて製造することもできる。
前記乳化重合において、前記の架橋作用を持つ多官能単量体を共重合させることにより、ゲル構造を有する共役ジエン系ゴムラテックス粒子が直接得られる。また、共役ジエン単量体単位を有する共役ジエン系ゴムラテックスは、重合反応を高転化率、例えば、転化率90重量%程度以上、まで継続することにより、ラテックス粒子中でゲル構造を生成する。
このような、乳化重合により直接共役ジエン系ゴムゲル(B)を製造する場合、そのトルエン膨潤指数が所望の指数になるように、架橋作用を有する多官能単量体の使用量、連鎖移動剤の使用量、及び重合停止時の転化率などを調製すれば良い。
乳化重合における単量体組成は、共役ジエン単量体が好ましくは38〜65重量%、より好ましくは40〜55重量%、特に好ましくは42〜52重量%、芳香族ビニル単量体が好ましくは62〜35重量%、より好ましくは60〜45重量%、特に好ましくは58〜48重量%、多官能単量体が好ましくは0〜1重量%、より好ましくは0〜0.5重量%、特に好ましくは0〜0.4重量%、およびその他の単量体が好ましくは0〜20重量%、より好ましくは0〜5重量%、特に好ましくは0〜1重量%である。
乳化重合において、多官能単量体を必須成分として使用する場合の単量体組成は、共役ジエン単量体が好ましくは38〜64.9重量%、より好ましくは40〜54.9重量%、特に好ましくは42〜51.8重量%、芳香族ビニル単量体が好ましくは61〜35重量%、より好ましくは59.5〜45重量%、特に好ましくは57.6〜48重量%、多官能単量体が好ましくは0.1〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%、特に好ましくは0.2〜0.4重量%、およびその他の単量体が好ましくは0〜20重量%、より好ましくは0〜5重量%、特に好ましくは0〜1重量%である。
このような乳化重合を行う場合、特に限定されないが、従来から乳化重合において使用されている乳化剤、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤及び老化防止剤などが使用できる。また、乳化重合の手法も特に限定がなく、従来の手法を用いることができる。
前記乳化剤としては、特に限定するものではないが、脂肪酸石けん及びロジン酸石けんなどを例示することができる。具体的には、脂肪酸石けんは炭素数12〜18個の長鎖状脂肪酸カルボン酸、たとえばラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸など及びこれらの混合脂肪酸カルボン酸のナトリウム塩またはカリウム塩から選択される。また、ロジン酸石けんはガムロジン、ウッドロジンまたはトール油ロジンなどの天然ロジンを不均化又は水添したもののナトリウム塩又はカリウム塩から選択することができる。乳化剤の使用量にも特に制限はないが、通常、単量体100重量部当り、0.05〜10重量部、更に好ましくは0.5〜5重量部である。
前記重合開始剤としては、例えば、過酸化水素、有機過酸化物、過硫酸塩、有機アゾ化合物及びこれらと硫酸第2鉄並びにソジウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレートからなるレドックス系重合開始剤などが挙げられる。前記有機過酸化物としては、過酸化ジクミル、過酸化t−ブチルクミル、ビス−(t−ブチル−ペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、過酸化ジ−t−ブチル、過酸化ベンゾイル、過酸化2,4−ジクロルベンゾイル及び過安息香酸t−ブチルなどが挙げられる。過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸カリウムなどが挙げられる。有機アゾ化合物としては、アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスシクロヘキサンニトリルなどが挙げられる。
重合開始剤の使用量は、通常、単量体100重量部に対して、0.001〜1重量部程度であり、所望の反応温度において、所望の反応速度などが得られるよう適宜調製すれば良い。
前記連鎖移動剤としては、例えば、2,4,4−トリメチル−ペンタン−2−チオール、2,2−4,6,6−ペンタメチル−ヘプタン−4−チオール、2,2,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−ノナン−4−チオール、t−ドデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲルジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドなどのキサントゲンジスルフィド類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィドなどのチウラムジスルフィド類;四塩化炭素、臭化エチレンなどのハロゲン化炭化水素類;ペンタフェニルエタンなどの炭化水素類;及びシルチオグリコレート、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、α−メチルスチレンダイマー(2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンが50重量%以上のものが好ましい)、2,5−ジヒドロフランなどを挙げることができる。これらの連鎖移動剤は、単独で又は2種もしくはそれ以上を組み合せた任意の混合物として使用することができる。連鎖移動剤の使用量にも特に限定はない。通常、単量体混合物100重量部に対し、3重量部以下、好ましくは0.05〜1重量部、より好ましくは0.1〜0.6重量部である。
前記重合停止剤は、特に限定するものではないが、従来から常用されているヒドロキシルアミン、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルヒドロキシアミン、並びに、ヒドロキシアミンスルホン酸及びそのアルカリ金属塩などのアミン構造を有する重合停止剤;ヒドロキシジメチルベンゼンジチオカルボン酸、ヒドロキシジエチルベンゼンジチオカルボン酸、ヒドロキシジブチルベンゼンジチオカルボン酸などの芳香族ヒドロキシジチオカルボン酸及びこれらのアルカリ金属塩などのアミン構造を有さない重合停止剤;ハイドロキノン誘導体及びカテコール誘導体などが挙げられる。これらの重合停止剤は、単独で又は2種以上を組み合せた任意の混合物として使用することができる。重合停止剤の使用量にも、特に限定はないが、通常は、単量体100重量部に対して0.1〜10重量部である。
前記老化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノールなどのヒンダートフェノール化合物;ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミンなどのヒンダートアミン化合物などが挙げられる。老化防止剤の使用量にも特に制限はないが、通常、乳化重合により生成した重合体100重量部に対して、0.05〜5重量部程度である。
乳化重合する際の単量体と水との比(単量体/水の重量比)にも特に制限はないが、通常、5/95〜50/50、好ましくは10/90〜40/60、より好ましくは20/80〜35/65である。
重合温度にも特に制限はないが、通常、−5〜80℃、好ましくは0〜60℃、より好ましくは3〜30℃、特に好ましくは5〜15℃である。重合温度が低いと経済性及び生産性に劣り、高いとゴム架橋物の耐摩耗性及び低発熱性に劣る傾向にある。
前記の架橋作用を有する多官能単量体を乳化共重合させてジエン系ゴムゲル(B)を製造する場合、重合反応を停止する際の転化率は、好ましくは50〜90%、より好ましくは60〜85%、特に好ましくは65〜80%である。この転化率が低いと生産性に劣り、高いとゴム架橋物の耐摩耗性及び低発熱性に劣る傾向にある。
乳化重合により直接共役ジエン系ゴムゲル(B)を製造する場合、通常の乳化重合の手法により重合を行い、所定の転化率に達した時点で重合停止剤を添加して重合反応を停止する。次いで、所望により、老化防止剤を添加した後、残存単量体を加熱や水蒸気蒸留などによって除去し、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウムなどの無機塩からなる凝固剤、高分子凝集剤又は感熱凝固剤などの通常の乳化重合で使用される凝固剤を加え、ラテックスを凝固、回収する。回収された共重合体を水洗、乾燥し、目的とする共役ジエン系ゴムゲル(B)を得る。凝固する際に、伸展油を添加することにより、油展されたものとして得ることもできる。
前記ジエン系ゴムラテックス粒子を後架橋させる際に使用する架橋作用を有する化合物としては、例えば、過酸化ジクミル、過酸化t−ブチルクミル、ビス−(t−ブチル−ペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、過酸化ジ−t−ブチル、過酸化ベンゾイル、過酸化2,4−ジクロルベンゾイル及び過安息香酸t−ブチルなどの有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスシクロヘキサンニトリルなどの有機アゾ化合物;ジメルカプトエタン、1,6−ジメルカプトヘキサン、1,3,5−トリメルカプトトリアジンなどのジメルカプト化合物またはポリメルカプト化合物;などが挙げられる。なかでも、有機過酸化物の使用が好ましい。
後架橋させる際の反応条件は、これらの架橋作用を有する化合物の反応性および添加量に依存するが、常圧〜高圧(約1MPa程度)の反応圧力、室温〜170℃程度の反応温度、及び1分〜24時間程度の反応時間を適宜選択することができる。
所望のトルエン膨潤指数が得られるよう、架橋作用を有する化合物の種類、その添加量および反応条件などを調製する。
乳化重合において前記の架橋作用を有する多官能単量体を共重合する方法、重合反応を高転化率まで継続する方法、および架橋作用を有する化合物により後架橋する方法はそれぞれ単独で採用しても、また、組み合わせて採用しても良い。なかでも乳化重合において多官能単量体を共重合する方法が、架橋作用を有する化合物が残留することが避けられ、生産性に優れ、かつ、耐磨耗性及びウェットグリップ性により優れる点で好ましい。
共役ジエン系ゴムゲル(B)からなるラテックスを凝固する前に、所望により、ゲル構造を実質的に有さないゴムラテックスまたは共役ジエン系ゴムゲル(B)以外のゴムゲルラテックスを混合してもよい。このラテックス混合物を凝固、回収、そして乾燥して得られるゴム組成物は、所定量の共役ジエン系ゴムゲル(B)を含有する。
本発明に係るゴム組成物は、硫黄架橋性ゴム(A)に、共役ジエン系ゴムゲル(B)を配合してなる。硫黄架橋性ゴム(A)と共役ジエン系ゴムゲル(B)との量比は、(A)/(B)の比率(重量比)が好ましくは99/1〜50/50、より好ましくは90/10〜50/50、特に好ましくは85/15〜60/40である。本発明のゴム組成物中の共役ジエン系ゴムゲル(B)の比率が少ないとウェットグリップ性に劣り、多いと加硫物の伸びが低下したり、低発熱性に劣る傾向にある。
本発明に係るゴム組成物は、補強材及び必要に応じてその他の配合剤を含むことができる。補強材としては、カーボンブラックやシリカなどを配合することが好ましい。
本発明に係るゴム組成物に配合するカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなど従来からゴム組成物に配合されている任意のカーボンブラックを用いることができる。これらの中でも、高い補強性の観点からファーネスブラックを使用するのが好ましく、その具体例としては、SAF,ISAF,ISAF−HS,ISAF−LS,IISAF−HS,HAF,HAF−HS,HAF−LS,FEFなどのグレードのものが挙げられる。これらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
カーボンブラックの比表面積には、特に限定はないが、窒素吸着比表面積(N2SA)の下限は好ましくは5m2/g、より好ましくは80m2/g、特に好ましくは90m2/gであり、上限は好ましくは200m2/g、より好ましくは180m2/g、特に好ましくは130m2/gである。窒素吸着比表面積がこの範囲であると、機械的特性および耐摩耗性に優れるので好適である。
また、カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸着量にも特に限定はないが、その下限は好ましくは5ml/100g、より好ましくは80ml/100g、特に好ましくは100ml/100gであり、上限は好ましくは300ml/100g、より好ましくは160ml/100g、特に好ましくは150ml/100gである。DBP吸着量がこの範囲である場合には、機械的特性および耐摩耗性に優れるので好適である。
さらに、カーボンブラックとして、特開平5−230290号公報に開示されているセチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB)の吸着比表面積が110〜170m2/gであり、24,000psiの圧力で4回繰り返し圧縮を加えた後のDBP(24M4DBP)吸油量が110〜130ml/100gであるハイストラクチャーカーボンブラックを用いると、耐摩耗性に優れるので好適である。
本発明に用いることのできるシリカとしては、特に限定はないが、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、及び特開昭62−62838号公報に開示されている沈降シリカなど従来からゴム組成物用として使用されている任意のシリカを用いることができる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボン(湿式シリカ)が好ましい。これらのシリカは、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
シリカの比表面積にも特に限定はないが、窒素吸着比表面積(BET法)の下限は好ましくは50m2/g、より好ましくは100m2/g、特に好ましくは120m2/gであり、上限は好ましくは400m2/g、より好ましくは220m2/g、特に好ましくは190m2/gである。この範囲であると、機械的特性、耐摩耗性および低発熱性などに優れるので、好適である。なお、窒素吸着比表面積は、ASTMD3037−81に準じBET法で測定した値である。
シリカのpHは、酸性、即ちpH7.0未満であることが好ましくは、pH5.0〜6.9であることがより好ましい。
本発明のゴム組成物が補強材としてシリカを含有する場合は、シランカップリング剤を添加すると、低発熱性及び耐摩耗性がさらに改善されるので好適である。そのようなシランカップリング剤としては、特に限定はないが、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(β−アミンエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィドなどや、特開平6−248116号公報に記載されるγ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドなどのテトラスルフィド類などを挙げることができる。シランカップリング剤としては、混練時のスコーチを避けられるので、一分子中に含有される硫黄が4個以下のものが好ましい。
これらのシランカップリング剤は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせた任意の混合物として使用することができる。シリカ100重量部に対するシランカップリング剤の配合量の下限は好ましくは0.1重量部、より好ましくは1重量部、特に好ましくは2重量部であり、上限は好ましくは30重量部、より好ましくは20重量部、特に好ましくは10重量部である。
補強材の配合量の下限は、硫黄架橋性ゴム(A)と共役ジエン系ゴムゲル(B)との合計(全ゴム成分)100重量部に対して、好ましくは10重量部、より好ましくは20重量部、特に好ましくは30重量部であり、上限は好ましくは200重量部、より好ましくは150重量部、特に好ましくは100重量部である。
補強材として、カーボンブラック単独で、又はカーボンブラックとシリカを併用して、使用する場合は、全ゴム成分100重量部に対して、シリカを好ましくは0〜80重量部、より好ましくは10〜75重量部、及びカーボンブラックを好ましくは10〜90重量部、より好ましくは15〜85重量部を配合する。
本発明のゴム組成物において、補強材としてシリカとカーボンブラックとを併用する場合、その混合割合にも特に限定はないが、用途や目的に応じて適宜選択することができるが、シリカ:カーボンブラックの重量比で、10:90〜99:1が好ましく、20:80〜95:5がより好ましく、30:70〜90:10が特に好ましい。
本発明のゴム組成物をタイヤトレッド用ゴム組成物として使用する好ましい態様のひとつは、以下の構成からなる。
前記タイヤトレッド用ゴム組成物は前記硫黄架橋性ゴム(A)50〜90重量部、好ましくは60〜85重量部と、前記共役ジエン系ゴムゲル(B)50〜10重量部、好ましくは40〜15重量部を含み、さらに、前記硫黄架橋性ゴム(A)及び前記共役ジエン系ゴムゲル(B)に加えて、これらの合計量100重量部に対し、湿式シリカ好ましくは0〜80重量部、より好ましくは10〜75重量部並びにN2SA(JIS K 6217に準拠して測定)が好ましくは80〜200m2/g、より好ましくは90〜180m2/gで、DBP吸油量(JIS K 6221吸油法A法に準拠して測定)が好ましくは80〜160ml/100g、より好ましくは100〜150ml/100gのカーボンブラック好ましくは10〜90重量部、より好ましくは15〜85重量部を配合する。
前記タイヤトレッド用ゴム組成物に必要に応じて配合される湿式シリカは従来からタイヤトレッド用として配合されている任意の湿式シリカとすることができ、湿式シリカの配合によりウェット性能をさらに改良することができる。
前記タイヤトレッド用ゴム組成物に配合されるカーボンブラックは前記した特定のN2SA及びDBP吸油量を有するものが物性バランス及び加工性にすぐれ、タイヤとして適度な電気抵抗を有するため、車両にたまった静電気による不具合が発生しずらい点で好ましい。
本発明のゴム組成物には、上記成分以外に、常法に従って、架橋剤、架橋促進剤、架橋活性化剤、老化防止剤、活性剤、プロセスオイル、可塑剤、滑剤、充填剤などの補強材以外の配合剤をそれぞれ必要量配合することができる。
前記架橋剤としては、特に限定はないが、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄などのハロゲン化硫黄;ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどの有機過酸化物;p−キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシムなどのキノンジオキシム;トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、4,4′−メチレンビス−o−クロロアニリンなどの有機多価アミン化合物;メチロール基をもったアルキルフェノール樹脂;などが挙げられ、これらの中でも、硫黄が好ましく、粉末硫黄が特に好ましい。これらの架橋剤は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
全ゴム成分100重量部に対する架橋剤の配合量の下限は好ましくは0.1重量部、より好ましくは0.3重量部、特に好ましくは0.5重量部、上限は好ましくは15重量部、より好ましくは10重量部、特に好ましくは5重量部である。架橋剤の配合量がこの範囲であると、低発熱性、機械的特性及び耐摩耗性に優れるので好ましい。
前記架橋促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンアミド系架橋促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジンなどのグアニジン系架橋促進剤;ジエチルチオウレアなどのチオウレア系架橋促進剤;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩などのチアゾール系架橋促進剤;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチウラム系架橋促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛などのジチオカルバミン酸系架橋促進剤;イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛などのキサントゲン酸系架橋促進剤;などの架橋促進剤が挙げられる。
これらの架橋促進剤は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられるが、スルフェンアミド系架橋促進剤を含むものが特に好ましい。全ゴム成分100重量部に対する架橋促進剤の配合量の下限は、好ましくは0.1重量部、より好ましくは0.3重量部、特に好ましくは0.5重量部であり、上限は好ましくは15重量部、より好ましくは10重量部、特に好ましくは5重量部である。
前記架橋活性化剤としては、特に限定はないが、ステアリン酸などの高級脂肪酸や酸化亜鉛などを用いることができる。酸化亜鉛としては、表面活性の高い粒度5μm以下のものを用いるのが好ましく、粒度が0.05〜0.2μmの活性亜鉛華や0.3〜1μmの亜鉛華などを挙げることができる。また、酸化亜鉛は、アミン系の分散剤や湿潤剤で表面処理したものなどを用いることができる。
これらの架橋活性化剤は、それぞれ単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。架橋活性化剤の配合割合は、架橋活性化剤の種類により適宜選択される。全ゴム成分100重量部に対する高級脂肪酸の添加量の下限は好ましくは0.05重量部、より好ましくは0.1重量部、特に好ましくは5重量部であり、上限は好ましくは15重量部、より好ましくは10重量部、特に好ましくは5重量部である。全ゴム成分100重量部に対する酸化亜鉛の添加量の下限は好ましくは0.05重量部、より好ましくは0.1重量部、特に好ましくは0.5重量部であり、上限は好ましくは10重量部、より好ましくは5重量部、特に好ましくは2重量部である。架橋活性化剤の配合量がこの範囲にあると、未加硫ゴム組成物の加工性、機械的特性及び耐摩耗性などに優れるので好適である。
さらに、本発明において使用することができる添加剤としては、例えば、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、シリコーンオイルなどの活性剤;炭酸カルシウム、タルク、クレーなどの充填剤;ワックスなどが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、硫黄架橋性ゴム(A)及び共役ジエン系ゴムゲル(B)以外のその他のゴムを配合してもよい。その他のゴムとしては、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、エチレン−プロピレンゴム及びウレタンゴムなどが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、常法に従って各成分を混練することにより得ることができる。例えば、架橋剤と架橋促進剤とを除く配合剤とゴム成分を混練後、その混練物に架橋剤と架橋促進剤とを混合してゴム組成物を得ることができる。架橋剤と架橋促進剤とを除く配合剤とゴム成分の混練温度の下限は好ましくは80℃、より好ましくは100℃、特に好ましくは140℃であり、上限は好ましくは200℃、より好ましくは190℃、特に好ましくは180℃である。架橋剤と架橋促進剤と除く配合剤とゴム成分の混練時間の下限は好ましくは30秒、より好ましくは1分であり、上限は好ましくは30分である。
架橋剤と架橋促進剤の混合は、ゴム配合物の温度を、通常100℃以下、好ましくは80℃以下まで冷却した後に行われる。
本発明のゴム組成物は、通常、架橋して用いる。架橋方法には、特に限定はなく、架橋物の形状、大きさなどに応じて適宜選択すればよい。金型中に架橋性ゴム組成物を充填して加熱することにより成形と同時に架橋してもよく、予め成形しておいた未架橋ゴム組成物を加熱して架橋してもよい。
架橋温度は、好ましくは120〜200℃、より好ましくは140〜180℃であり、架橋時間は、通常、1〜120分程度である。
本発明のゴム架橋物は、例えばタイヤ、ケーブル被覆剤、ホース、トランスミッションベルト、コンベアベルト、ロールカバー、靴底、シール用リング及び防振ゴムなどの構成部品として使用でき、特にタイヤトレッドを構成するものとして好適に使用できる。
本発明に係るゴム組成物に配合する共役ジエン系ゴムゲル(B)は、予め共役ジエン系ゴムゲル(B)以外のその他のゴムと混合してあってもよい。その他のゴムは、好ましくは前記硫黄架橋性ゴム(A)から選ばれるゴムであり、より好ましくはラテックス状態をとり得るゴムである。ラテックス状態のゴムである場合、凝固する前に共役ジエン系ゴムゲル(B)のラテックスとそのゴムのラテックスを任意の割合で混合し、共凝固することにより、容易に共役ジエン系ゴムゲル(B)を含有するゴム混合物が得られる。ゴム混合物として使用する場合、共役ジエン系ゴムゲル(B)を好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上、特に好ましくは60重量%以上含有するように製造する。
この共役ジエン系ゴムゲル(B)を含有するゴム混合物をゴム組成物中の共役ジエン系ゴムゲル(B)の量が所望の割合になるように、硫黄架橋性ゴム(A)に配合することにより、ウェットグリップ性が改良されたゴム組成物が得られる。
この共役ジエン系ゴムゲル(B)を含有するゴム混合物および共役ジエン系ゴムゲル(B)は、ゴム組成物に配合した場合、ウェットグリップ改良材として有効に作用する。
実施例
以下に実施例をあげて、本発明を更に具体的に説明するが本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。なお、製造例、実施例および比較例における「部」および「%」は、特に断りのない限り、重量基準である。
ゴム原料成分およびゴム組成物の特性は以下のように測定した。
(1)ゴムゲル粒子の粒子径;固形分濃度が0.01%程度になるように水で希釈した共役ジエン系ゴムゲルのラテックスを、透過型電子顕微鏡で観察する為のメッシュ上に滴下した後、四酸化オスミウム蒸気により染色固定し、次いで水分を蒸発させて観察サンプルとした。観察サンプルを透過型電子顕微鏡にて2〜5万倍の倍率で観察し、100個の粒子の直径(単位:nm)を計測し、その値から重量平均粒子径を求めた。
(2)スチレン単位量:共重合体中に結合しているスチレン単位量は、JISK 6383に準じて測定した。但し、ジビニルベンゼンを共重合した共重合体においては、結合したジビニルベンゼン単位も測定上スチレン単位量に含まれる。
(3)トルエン膨潤指数:サンプルゴム250mgをトルエン25ml中で24時間振とうして膨潤させる。膨潤したゲルを遠心分離機により、430,000m/秒2の遠心力がかかる条件で遠心分離し、膨潤したゲルを湿潤状態で秤量し、次いで70℃で恒量になるまで乾燥し、乾燥後のゲルを再秤量した。湿潤状態でのゲル重量/乾燥後のゲルの重量としてトルエン膨潤指数を求めた。
(4)ムーニー粘度:原料ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、JIS K 6300に準じて測定した。
(5)ゴム架橋物の機械的特性:ゴム架橋物の引張強さおよび伸びは、JIS K 6301に準じて測定した。
(6)耐摩耗指数:JIS K 6264に準じて、ピコ摩耗試験を行い、結果は、それぞれ比較例1又は4を100とする指数で表示した。この耐摩耗指数が大きいほど、耐摩耗性に優れる。
(7)tanδ(0℃)/tanδ(60℃)指数:レオメトリックス社製造RDA−IIを用い、0.5%ねじれ、20Hzの条件で0℃および60℃におけるtanδを測定し、tanδ(0℃)/tanδ(60℃)の値を求めた。tanδ(0℃)が大きいとウェットグリップ性に優れ、tanδ(60℃)が小さいと低発熱性に優れるので、tanδ(0℃)/tanδ(60℃)の値が大きいと、同一の低発熱性に対してウェットグリップ性により優れる。なお、比較例1又は4を100とする指数で表示した。この指数が大きいほどウェットグリップ性に優れることを示す。
製造例1:共役ジエン系ゴムゲルIの製造
耐圧反応容器中に、水200部、乳化剤として不均化ロジン酸カリウムおよび脂肪酸ナトリウムを合計で4.5部、塩化カリウム0.1部、表1に示す単量体混合物および連鎖移動剤(t−ドデシルメルカプタン)を仕込み、攪拌しながら内温を10℃とした後、ラジカル重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.1部、ソジウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート0.2部および硫酸第二鉄0.01部を添加して重合反応を開始した。
重合転化率が70%になるまで10℃で反応を継続した後、ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合を停止させた。重合停止後のラテックスを一部採取し、ガスクロマト分析により、予め作成した検量線に基づき、未反応の各単量体量を求めた。上記で求めた未反応の各単量体量と仕込みの各単量体量とから、共重合体を構成する単量体単位量を決定した。結果を表1に示す。
次いで、加温し、減圧下で約70℃にて水蒸気蒸留により残存単量体を回収した後、生成共重合体100部に対して、2部相当の老化防止剤(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)を添加した。得られたラテックスの一部を抜き出して、その重量平均粒子性を測定した。結果を表1に示す。
次いで、得られたラテックスを塩化ナトリウム/硫酸溶液中に加え凝固した。生成したクラムを取り出し、十分に水洗した後、50℃減圧下で乾燥し、共役ジエン系ゴムゲルIを得た。共役ジエン系ゴムゲルIのスチレン単位量およびトルエン膨潤指数を表1に示す。
製造例2〜5
表1に示す組成の単量体混合物を使用して、製造例1と同様にして共役ジエン系ゴムゲルII〜Vを得た。それぞれの特性値を表1に示す。
製造例6
表1に示す組成の単量体混合物を使用して、反応温度を50℃に、ラジカル重合開始剤を過硫酸カリウム0.2部に変更した以外は製造例1と同様にして共役ジエン系ゴムゲルVIを得た。それぞれの特性値を表1に示す。
製造例7
表1に示す組成の単量体混合物を使用して、重合反応を停止する際の転化率を92%に変更した以外は、製造例6と同様にして共役ジエン系ゴムゲルVIIを得た。それぞれの特性値を表1に示す。
なお、共役ジエン系ゴムゲルI〜VIIは、いずれも、トルエンに可溶な共重合体成分をほとんど含有していなかった。
製造例8
表1に示す組成の単量体混合物を用いた以外は、製造例1と同様にして、共役ジエン系ゴムIを得た。このゴムのスチレン単位量およびムーニー粘度を表1に示す。なお、共役ジエン系ゴムIのトルエン膨潤指数は、実質的にゲルを含有しない為、有意な数値として測定されなかった。
製造例9
製造例1および製造例8の凝固前のラテックスを共役ジエン系ゴムゲルIと共役ジエン系ゴムIとの比率(重量比)が2/1となるように混合して得られたラテックス混合物を製造例1と同様の凝固、回収および乾燥の操作を行い、共役ジエン系ゴムゲルIを2/3の割合で含有するゴム組成物Iを得た。
Figure 0003606860
実施例1〜6および比較例1〜3
表2に示すゴム成分の合計100部、カーボンブラック(シーストKH、東海カーボン株式会社製)40部、シリカ(VN3G、デグサ・ヒュルズ社製)20部、シランカップリング剤としてビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド1.6部、酸化亜鉛3部およびステアリン酸2部をバンバリーミキサーにより160℃、6分間混練した。次いで、得られた混練物と、硫黄1.4部および架橋促進剤としてのN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド1.2部とを50℃のオープンロールにより混練してゴム組成物を得た。このゴム組成物を160℃、12分間プレス架橋し、ゴム架橋物を得た。このゴム架橋物の物性測定結果を表2に示す。
Figure 0003606860
比較例2のトルエン膨潤指数が小さい共役ジエン系ゴムゲルを含有するゴム組成物は、ウェットグリップ性に優れるものの、伸びが顕著に低下して機械的特性を損ない、また耐摩耗性に劣る。比較例4のスチレン単位量が少ない共役ジエン系ゴムゲルを含有するゴム組成物は、耐摩耗性に優れるものの、ウェットグリップ性に劣る。
実施例1〜6の本発明の共役ジエン系ゴムゲルを含有するゴム組成物は、比較例1に比して、機械的特性を損なうことなく、耐摩耗性およびウェットグリップ性に優れている。実施例1,4および5を比較すると、なかても10℃でジビニルベンゼンを共重合し、重合反応を停止する際の転化率を70%として得られる共役ジエン系ゴムゲルを含有するものが特に優れている。
実施例6の本発明の共役ジエン系ゴムゲルを含有するゴム混合物を配合してなるゴム組成物も同様に優れている。
実施例7〜10及び比較例4
表3の配合処方に従い、硫黄および架橋促進剤を除き、バンバリーミキサーにより160℃、6分間混練した。次いで、得られた混練物、硫黄および架橋促進剤を50℃のオープンロールにより混練してゴム組成物を得た。
ゴム組成物を160℃、20分間プレス架橋し、ゴム架橋物を得た。このゴム架橋物の物性測定結果を表3に示す。
Figure 0003606860
Figure 0003606860
実施例7〜10に示すように、本発明の共役ジエン系ゴムゲルを含有するゴム組成物は、いずれも耐摩耗性およびウェットグリップ性に優れている。なかでも、全ゴム成分100部に対して、共役ジエン系ゴムゲルを20〜30部含むものが特に優れている。
実施例に示した本発明のゴム架橋物は、タイヤ、特にウェットグリップ性に優れるタイヤトレッドの構成部材として好適である。
実施例11及び比較例5
1.7リットル密閉式バンバリーミキサーを用いて、表4に示す配合(重量部)に従って、硫黄、加硫促進剤以外のゴム、カーボンブラック等の配合成分を5分間混合した後、オープンロールにて、加硫促進剤、硫黄を配合した。混合したゴムを、10MPaの圧力のもとで、160℃で20分間加硫し、2mm厚のシートと5mm厚のシートとを作成した。2mm厚のシートから粘弾性試験必要な5mm×20mmの試料を打ち抜き物性評価試験に供した。5mm厚のシートから、ランボーン摩耗試験に必要な試料を打ち抜き物性評価試験に供した。
物性評価試験は以下の方法によった。結果は表4に示す。
tanδ(0℃):粘弾性スペクトロメーター((株)東洋精機製作所製)を用いて、温度0℃、初期歪10%、動的歪±2%、周波数20Hzの条件で測定した。tanδ(0℃)の値が大きいほど湿潤路面でのグリップが高いことを示す。
ランボーン耐摩耗性:岩本製作所製ランボーン試験機を用いてJIS K6301に準拠して測定し、比較例5の値を100として指数表示した。この値が大きい方が耐摩耗性が良好であることを示す。
Figure 0003606860
Figure 0003606860
産業上の利用可能性
以上の通り、本発明によれば、機械的特性及び低発熱性を損なうことなく、耐摩耗性及びウェットグリップ性に優れたゴム組成物及びそれを架橋してなるゴム架橋物が提供される。

Claims (11)

  1. (A)硫黄架橋性ゴム並びに(B)共役ジエン単量体単位40〜75重量%及び芳香族ビニル単量体単位60〜25重量%からなるトルエン膨潤指数が16〜70の共役ジエン系ゴムゲルを含んでなるゴム組成物。
  2. 共役ジエン系ゴムゲル(B)が共役ジエン単量体単位40〜75重量%、芳香族ビニル単量体単位60〜25重量%、多官能単量体単位0〜1.5重量%及びその他の単量体単位0〜20重量%からなる請求項1記載のゴム組成物。
  3. 共役ジエン系ゴムゲル(B)が共役ジエン単量体単位40〜74.9重量%、芳香族ビニル単量体単位58.5〜25重量%、多官能単量体単位0.1〜1.5重量%及びその他の単量体単位0〜20重量%からなる請求項1に記載のゴム組成物。
  4. 共役ジエン系ゴムゲル(B)が共役ジエン単量体単位45〜64.9重量%、芳香族ビニル単量体単位35〜54.5重量%、多官能単量体単位0.1〜0.5重量%及びその他の単量体単位0〜5重量%からなる請求項1記載のゴム組成物。
  5. 共役ジエン系ゴムゲル(B)が共役ジエン単量体単位50〜59.8重量%、芳香族ビニル単量体単位40〜49.6重量%、多官能単量体単位0.2〜0.4重量%及びその他の単量体単位0〜1重量%からなる請求項1記載のゴム組成物。
  6. 共役ジエン系ゴムゲル(B)のトルエン膨潤指数が20〜65である請求項1記載のゴム組成物。
  7. 共役ジエン系ゴムゲル(B)のトルエン膨潤指数が20〜40である請求項1記載のゴム組成物。
  8. 硫黄架橋性ゴム(A)の平均ガラス転移温度が−40℃以下である請求項1記載のゴム組成物。
  9. 硫黄架橋性ゴム(A)と共役ジエン系ゴムゲル(B)との重量比が99/1〜50/50である請求項1記載のゴム組成物。
  10. 補強材をさらに含む請求項1に記載のゴム組成物。
  11. 請求項10に記載のゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物。
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