JP3581763B2 - 電子楽器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キーベロシティの強さにより決定されるダイナミックレンジを、エクスプレッションペダルの踏み込み量に応じて容易に制御することにより、ミスタッチやタッチのズレを表れにくくすることが可能な電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子楽器のダイナミックレンジはキーベロシティの強さによって一意的に決定されていた。一般にダイナミックレンジは広く取る程キーベロシティの強弱等の微妙な表現が可能となるので、電子楽器のダイナミックレンジの広いことが望ましいとされていた。
【0003】
しかしながら、ダイナミックレンジを余り広く取ると、鍵の押下速度のバラツキや一寸したタッチのタイミングのズレ等、指の動きが即音色や音量に反映されて明確に表現されてしまうので、初心者にとっては難しく演奏しにくい楽器となっていた。
【0004】
また、従来のエクスプレッションペダル等は、キータッチされた個々の音に対してではなく、発音中の音の全体の音色や音量、即ち、レベルを制御するものであり、弱音と強音との幅、即ち、ダイナミックレンジは音量変更前の状態であり変更されていなかった。
【0005】
このため、特に弱音の指定時に弱音にならないばかりか、ダイナミックレンジが大きすぎて違和感があるという欠点があった。これは、特にピアノ等の減衰音においてその影響が顕著である。
【0006】
また、従来のエクスプレッションペダルは、該エクスプレッションペダルが操作された都度音量変更を行っていたので、例えばピアノの減衰音等、発音時間の長いものについては、発音している間にエクスプレッションペダルの操作値が読み込まれて音色や音量が変化するため違和感があった。
【0007】
一方、従来の電子楽器のダイナミックレンジの制御方法として、演奏者が弾きやすいベロシティカーブを選択し使用して制御するものもあるが、この方法によれば制御されるダイナミックレンジの幅は、選択されたベロシティカーブの範囲内でしか選べなかった。
【0008】
さらに、広いダイナミックレンジを有する電子楽器で演奏する場合に、楽曲の場面場面に応じて、ミスタッチを減らしたい場合や抑揚を強く表したい場合があるが、従来の電子楽器においては、その都度操作子を操作する必要があり、操作が複雑で面倒であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたのであり、演奏の状態に応じてエクスプレッションペダルを操作することにより、キーのオンイベントのあった都度、リアルタイムにダイナミックレンジを制御することにより、ミスタッチやタッチのズレを表れにくくすることのできる初心者でも弾きやすい電子楽器ん音源装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子楽器は、キーベロシティを検出しダイナミックレンジを持ったベロシティデータに変換するベロシティ検出手段と、前記ベロシティ検出手段により変換されたベロシティデータの制御を行うための制御値を入力する制御値入力手段と、前記ベロシティ検出手段により変換されたベロシティデータに対して、演算を施して圧縮されたベロシティデータを算出する演算手段と、前記演算手段により算出された圧縮されたベロシティデータに基づき圧縮されたダイナミックレンジを確定し、音量や音色を制御する制御手段と、を有する電子楽器であって、前記制御値は、制御入力手段の出力可能な最大出力と制御入力手段の操作量に応じて出力される操作量データとの比によって圧縮されるものであって、圧縮されたダイナミックレンジの中央値は、キーベロシティに基づいて求められたダイナミックレンジの中央値と一致するものである、ことを特徴とする。
【0013】
かかる構成の本発明の音源装置は、キーのオンイベントがあった都度、エクスプレッションペダル13の踏込み量を読み込み、該踏込み量に応じて、キーベロシティによって決定されたダイナミックレンジを制御して、演奏の状態に応じて連続的にダイナミックレンジを変化させるものである。
【0014】
このため、本発明においては、ベロシティ検出手段2によりキーのオンイベントが検出されてキーベロシティが求められると、続いて制御部22によりエクスプレッションペダル13の踏込み量が読み込まれ、読み込まれた踏込み量に応じたキーベロシティの制御値が求められる。
【0015】
求められた制御値は演算部21に送られ、該演算部21でキーイベントによって入力されたキーベロシティ値に乗ぜられて、圧縮されたキーベロシティ値が求められ、このキーベロシティ値に基づいてダイナミックレンジが決定されて楽音信号発生部5に送られて、所望の楽音が発音されることになる。
【0016】
なお、圧縮されたダイナミックレンジの中央値は、キーイベントによって入力されたキーベロシティ値に基づくダイナミックレンジの中央値と一致するように調整される。
【0017】
これにより、演奏者は、演奏間、エクスプレッションペダル13の操作により自由に強打音と弱打音の差、即ち、ダイナミックレンジを制御できるので、演奏される楽曲は抑揚が付けられ、キーベロシティのバラツキや一寸したタイミングのズレ等が表れにくくなるので、使いやすい電子楽器の音源装置となる。
【0018】
さらに、本発明によれば、キーのオンイベントのあった都度、エクスプレッションペダル13の操作量を読み出して制御を行うので、例えば、従来のピアノの減衰音のように減衰の途中で音色や音量が変化することはなく、音の違和感も生じない。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る電子楽器の概略構成を示すシステムブロック図である。以下図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。
【0020】
図において、10はCPUであり、11はROM,12はRAM、13は制御値入力手段としてのエクスプレッションペダルである。また、1は鍵盤、2はベロシティ検出手段としてのタッチ検出回路、3は操作パネル、4はパネルスキャン回路、5は楽音信号発生部、6は波形メモリ、7はD/A変換器、8は増幅器、9はスピーカである。
【0021】
CPU10は、ROM11の図示しないプログラムメモリ部に記憶された制御プログラムに従って当該電子楽器の各部を制御するものである。このため、該CPU10には、演算部21及び制御部22が設けられており、入出力されたデータの変換及び発音のための処理等を行う。
【0022】
演算部21は、タッチ検出回路2の検出したキーベロシティと、エクスプレッションペダルより読み出されたエクスプレッションデータを演算して(例えば乗算)、ダイナミックレンジを制限する制限値を算出するものである。該演算部21により確定されたダイナミックレンジは、制御部22により楽音信号発生部5に送られる。
【0023】
制御部22は、電子楽器全般を制御するものであり、鍵盤1や操作パネル3から送られてくる信号に基づくデータの書き込みや読み出し、演奏時における楽音信号生成のための制御、生成された信号の楽音信号発生部5への送信等を制御するものである。
【0024】
演算部21により求められた圧縮されたキーベロシティは、制御部22によりダイナミックレンジに変換されて楽音信号発生部5に送られ、該楽音信号発生部5の所定のレジスタに記憶される。
【0025】
ROM11は、上述したCPU10を動作させる制御プログラムの他、音色データ、その他、種々の固定データを記憶している。この音色データメモリ部には、楽音信号を生成するためのデータである周波数ナンバ、波形ナンバ、エンベロープ波形ナンバ、モードデータ等が記憶されている。
【0026】
なお、該ROM11には、制御部22が圧縮されたキーベロシティをダイナミックレンジに変換する際に参照されるダイナミックレンジテーブル23が記憶されている。
【0027】
RAM12は、CPU10の作業用領域、当該電子楽器を制御するための各種レジスタ、カウンタ、フラグ、バッファ等が定義されている他、ROM11に記憶されているデータのうち必要なデータが転送されて一時的に格納されるデータエリアを有している。
【0028】
また、操作パネル3の各操作子やスイッチの設定状態に対応して放音に必要なデータがセットされた複数のレジスタ、楽音信号発生部5の各楽音発生回路を未使用チャンネルに割り付けるためのデータを記憶するアサイナメモリ、楽音情報を記憶する記憶領域等も該RAM12に設けられている。
【0029】
エクスプレッションペダル13は、楽音の音量を制御するものであり、可変抵抗器の可動部(摺動子)に機械的に連結されており、エクスプレッションペダル13の踏込み量に応じて可変抵抗器の摺動子が移動し、摺動子の位置、つまりエクスプレッションペダル13の踏込み量に応じた電圧が出力される。
【0030】
エクスプレッションペダル13の踏込み量に応じて出力された電圧は、図示しないA/Dコンバータにより、アナログ信号がデジタル信号に変換され、エクスプレッションペダル13の踏込み量としてCPU10に送出される。なお、本発明においては、前記踏込み量に応じて出力されたデジタルデータをダイナミックレンジの制御値として使用する。
【0031】
鍵盤1は押鍵情報としての鍵番号を制御部22に送るものであり、複数のキーと、これらのキーの押鍵・離鍵動作に連動して開閉するキースイッチとで構成され、演奏者の押鍵・離鍵動作は図示しないキースキャン回路によって検出され、CPU10の制御のもとに検出された信号は楽音信号発生部5に送られる。
【0032】
タッチ検出回路2は、前記鍵盤1に対してスキャン信号を送出し、鍵盤1からの信号に応じてキータッチの強弱(ベロシティ)を検出するものであり、鍵盤1の押下の状態を示すデータ及びキータッチの強弱を示すタッチデータは、鍵盤1から検出されたキースイッチの開閉状態を示す信号から形成される。
【0033】
このタッチ検出回路2の形成する信号は、押鍵又は離鍵されたキーの鍵番号及び押鍵又は離鍵の速度を示すタッチデータに基づいて形成され、得られたベロシティデータはデジタル変換されてCPU10の制御部22に送出される。
【0034】
なお、タッチ検出回路2からCPU10へのデータの転送は、該タッチ検出回路2がCPU10に対し、キーボードのイベントがあった旨の割り込みをかけることにより行われる。
【0035】
操作パネル3には、電源スイッチの他、音色選択スイッチ、モード指定スイッチ、メロディ選択スイッチ、リズム選択スイッチ等、該電子楽器を制御する各種のスイッチや表示器が設けられている。なお、本発明に直接関係するエクスプレッションペダル13は該操作パネル3に接続されている。
【0036】
操作パネル3の各スイッチのセット/リセット状態は、内部に含まれるパネルスキャン回路4によって検出されるようになっており、このパネルスキャン回路4で検出したスイッチのセット状態に関するデータはCPU10の制御の下にRAM12上の所定の領域に記憶される。
【0037】
楽音信号発生部5は、CPU10から送られる信号に対応する楽音波形データ及びエンベロープデータを波形メモリ6から読み出し、読み出した楽音波形データにエンベロープを付加して楽音信号として出力するものである。
【0038】
この楽音信号発生部5から出力された楽音信号はD/A変換器7でアナログ変換されたのち増幅器8に供給される。このため、楽音信号発生部5には波形データやエンベロープデータを記憶する波形メモリ6が接続されている。
【0039】
D/A変換器7は、入力されたデジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換するものである。このD/A変換器7で変換されたアナログ楽音信号は、増幅器8に供給されるようになっている。
【0040】
増幅器8は、D/A変換器7から供給されるアナログ楽音信号を所定の利得で増幅するものである。この増幅器8の出力はスピーカ9に供給されるようになっている。
【0041】
スピーカ9は、増幅器8より送られた電気信号としてのアナログ楽音信号を音響信号に変換するものである。つまり、発生された楽音信号に応じて楽音を放音するものである。
【0042】
図2は、キー入力されたベロシティ値をエクスプレッションペダル13で入力された制御値に基づいて変換し、圧縮されたダイナミックレンジを生成する本発明の音源装置の機能を説明する図である。
【0043】
図のように、キーのオンイベントがあると鍵入力されたキータッチの強弱はタッチ検出回路2で検出されて制御部22に送られベロシティデータ(Dvi)に変換されて演算部21に送られる。
【0044】
一方、制御部22は上記キーのオンイベントが検出されると、エクスプレッションペダル13の踏込み量を読み取り、該踏込み量に応じたエクスプレッションデータ(Dix)を生成する。即ち、エクスプレッションペダル13を一杯に踏み込んだ場合の変化幅を基準として、今回の踏込み量が全変化幅のどの程度であるかを検出する。
【0045】
検出されたエクスプレッションデータ(Dix)は演算部21に送られ、該演算部21でタッチ検出回路2で検出されたキーベロシティデータ(Dvi)に乗算されて、圧縮されたベロシティデータが求められ、制御部22に送られる。
【0046】
制御部22は、ダイナミックレンジテーブル23を参照して、圧縮されたベロシティデータをダイナミックレンジに変換して、これを楽音信号発生部5に送る。送られたダイナミックレンジは、楽音信号発生部5の所定のレジスタに記憶され、所定のタイミングになると読み出されて発音される。
【0047】
次に、図3を参照しながら演算部21の演算処理の一例について説明する。図において、Rfdは入力されたキーベロシティに基づき決定される全ダイナミックレンジであり、Rldはエクスプレッションペダル13の操作により制御されて圧縮されたダイナミックレンジである。
【0048】
また、Dfxはエクスプレッションペダル13が一杯に踏まれた時に出力される全エクスプレッションデータであり、Dixは演奏間にエクスプレッションペダル13が操作された量に応じて出力されるエクスプレッションデータである。
【0049】
かかる関係において、本実施例における圧縮されたダイナミックレンジRldは、エクスプレッションペダル13の出力可能な全エクスプレッションデータDfxと、演奏間にエクスプレッションペダル13の操作量に応じて出力されるエクスプレッションデータDixの比によって制御されるので、下記の式によって表される。
【0050】
Rld=(Dix/Dfx)×Rfd・・・・(1)
【0051】
なお、本実施例のダイナミックレンジの制御方法においては、エクスプレッションペダル13により制御され圧縮されたダイナミックレンジの中央値は、キーベロシティに基づいて求められたダイナミックレンジの中央値と一致するように制御されるものとする。
【0052】
従って、エクスプレッションペダル13の操作量に応じて圧縮されたダイナミックレンジは、上記キーベロシティに基づいて求められたダイナミックレンジの中央値を基準に、下限値は(Rfd−Rld)/2となり、上限値は(Rfd+Rld)/2となり、ダイナミックレンジの幅が圧縮される。
【0053】
従って、タッチ検出回路2から演算部21へ入力されるベロシティデータをDvi、演算部21から楽音信号発生部5へ出力されるベロシティデータをDvo、全ベロシティデータ、即ち、当該電子楽器の出力可能なベロシティデータの最大値を出力するDfvとすると、演算部21から楽音信号発生部5へ出力されるベロシティデータDvoは、次の式で表される。
【0054】
Dvo=(Dvi/Dfv)×Rld+(Rfd−Rld)/2・・(2)
【0055】
上記(2)式において、(Dvi/Dfv)は、当該電子楽器のキータッチによって出力可能な最大値、即ち、全ベロシティデータと、今回のキータッチで入力されたベロシティデータの比を示すものである。
【0056】
また、上記(2)式のRldは、エクスプレッションペダル13の操作により圧縮されたダイナミックレンジであり、エクスプレッションペダルの操作量との関係は、上記(1)式で示されている。
【0057】
また、(2)式において、(Rfd−Rld)/2は、エクスプレッションペダル13の操作により圧縮されたダイナミックレンジの下限値を、(Rfd+Rld)/2は、エクスプレッションペダル13の操作により圧縮されたダイナミックレンジの上限値を示している。
【0058】
上記(2)式を変形すると、
Dvo=Rfd{(Dvi/Dfv)(Dix/Dfx)+(1−Dix/Dfx)/2}・・(3)
となる。
【0059】
これは、タッチ検出回路2から入力されたベロシティデータDviが、エクスプレッションペル13により制御された結果を示しており、この(3)式で表されるベロシティデータがダイナミックレンジに変換されて楽音信号発生部5に送られる。なお、本実施例で示した演算方法は一例であり、他の演算方法によってもよい。
【0060】
次に、本発明のエクスプレッションペダル13によりダイナミックレンジを制御する動作についてフローチャートを参照しながら説明する。図4は、本発明の電子楽器の動作を示すメインフローチャートである。
【0061】
電源の投入や図示しないリセットスイッチが押下されることにより発生するリセット信号により、当該電子楽器の初期設定処理が行われる(ステップS11)。
【0062】
この初期設定処理は、楽音信号発生部5の内部状態を初期状態に設定して電源投入時に不要な音が発生されるのを防止したり、RAM12の作業用領域をクリアしたり、レジスタやフラグ、音量、音色等のデータを初期設定する処理である。
【0063】
次いで、パネル処理が行なわれる(ステップS12)。このパネル処理では、操作パネル3のパネルスキャン回路4により検出された各スイッチのオン/オフ状態を示す情報をRAM12のイベントバッファに取り込む。
【0064】
そして、前回取り込んだ各スイッチのオン/オフ状態を示す情報(既にRAM12の所定領域に記憶されている)と今回取り込んだ情報を比較することにより、新たにオンにされたスイッチに対応するビットのみをセットしたオンイベントマップをRAM12上に作成する処理である。
【0065】
次いで、鍵盤処理が行われる(ステップS13)。この鍵盤処理は、鍵盤1の図示しないキースキャン回路からキーデータを読み込み、新鍵バッファにセットする。そして、旧鍵バッファと新鍵バッファの内容を比較することにより新たに操作された鍵に対応する部分がオン又はオフにされた鍵イベントバッファを作成する。
【0066】
なお、検出されたキーイベントがオンイベントの場合には、引き続いてタッチ検出回路2によるキーベロシティの検出が行われる。検出されたアナログ値としてのキーベロシティは、制御部22の制御のもと図示しないA/D変換回路でA/D変換されてデジタルのベロシティ値が生成される。
【0067】
続いて、エクスプレッションデータの検出が行われる。即ち、検出された電圧値としてのエクスプレッションデータは、キーベロシティの場合と同様、A/D変換回路でA/D変換されてデジタルのエクスプレッションデータとなる。なお、キーベロシティの検出にともなうダイナミックレンジの圧縮処理については図5で詳述する。
【0068】
そして、その他の処理が行われる(ステップS14)。この「その他の処理」は、パネル処理や鍵盤イベント処理等で検出したスイッチの指定やキーイベントに従った処理であり、例えば音色や音量の変更処理、リズム選択処理や、鍵番号に対応した発音処理、消音処理等が行われる。
【0069】
その後、ステップS12に戻り、以下同様の処理が繰り返し実行される。これにより、操作パネル3の操作に応じた音色や音量で、鍵盤1の操作に応じた音感の楽音が連続して発音されることになる。
【0070】
次に、図5のフローチャートを参照しながら前記メインルーチンのステップS13の鍵盤処理のうち、本発明に直接かかわるエクスプレッションデータによるダイナミックレンジの圧縮動作について説明する。
【0071】
ダイナミックレンジの圧縮処理においては、先ず、キーイベントがあったか否かが調べられる(ステップS21)。これは新旧のキーイベントバッファを調べることにより行われ、キーイベントがなかった場合には、鍵盤処理の必要はないので、そのままメインルーチンに戻る。
【0072】
一方、キーイベントがあった場合には、続いて、該キーイベントがオンイベントであったか否かが調べられる(ステップS22)。その結果、キーイベントがオフイベントであった場合には、消音処理であり、ダイナミックレンジを圧縮する必要はないので、そのままメインルーチンに戻り消音処理が行われる。
【0073】
一方、上記キーイベントがオンイベントであった場合には、ダイナミックレンジの圧縮処理を行う。このため、先ずキーベロシティの検出が行われる(ステップS23)。即ち、制御部22は、タッチ検出回路2の検出したアナログ値としてのキーベロシティを、A/D変換回路によりデジタルデータにA/D変換して演算部21に送る。
【0074】
続いて、エクスプレッションペダル13が操作されて入力されている制御値を検出する(ステップS24)。即ち、制御部22は、エクスプレッションペダル13より送られた電圧値を、A/D変換回路により例えば00〜FFのデジタル値に変換して演算部21に送る。
【0075】
演算部21は、送られたデータに基づき図3で詳述した演算を施して、圧縮されたベロシティデータを生成する(ステップS25)。
【0076】
次いで、圧縮されたダイナミックレンジを確定する(ステップS26)。即ち、制御部22は、演算部21により確定された圧縮されたベロシティデータに基づき、ダイナミックレンジテーブル23を参照してダイナミックレンジを確定し、楽音信号発生部5に送る。
【0077】
これにより、楽音信号発生部5の所定のレジスタに圧縮されたダイナミックレンジの書き込みが行われる(ステップS27)。そして、所定のタイミングになると、所定のレジスタに書き込まれている圧縮されたダイナミックレンジが読み出されて発音されることになる。
【0078】
このように、本発明によれば、エクスプレッションペダル13の踏み込み量は、キーオンがあったときにのみ参照されるので、例えばピアノの減衰音等を発音中にダイナミックレンジが変化することはなく、違和感を生じることがない。
【0079】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の電子楽器によれば、演奏間、エクスプレッションペダルの踏み込みによって、随時ダイナミックレンジが圧縮可能であり、キータッチのバラツキやミスタッチを表れにくくすることが可能となる。また、操作子を手で操作する必要はないので使いやすい電子楽器が提供できる。
【0080】
また、本発明の電子楽器はプログラムにより制御されるので、簡単な構成で若干の改造で実現可能であり、低価格の電子楽器が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子楽器の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明に係る電子楽器のダイナミックレンジの圧縮に関係する部位の機能を説明する図である。
【図3】本発明に係る電子楽器の演算部の演算処理を説明する図である。
【図4】本発明に係る電子楽器のメインフローチャートである。
【図5】本発明に係る電子楽器のダイナミックレンジの圧縮動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 鍵盤
2 タッチ検出回路(ベロシティ検出手段)
3 操作パネル
4 パネルスキャン回路
5 楽音信号発生部
6 波形メモリ
7 D/A変換器
8 増幅器
9 スピーカ
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 エクスプレッションペダル(制御値入力手段)
21 演算部(演算手段)
22 制御部(制御手段)
23 ダイナミックレンジテーブル

Claims (1)

  1. キーベロシティを検出しダイナミックレンジを持ったベロシティデータに変換するベロシティ検出手段と、
    前記ベロシティ検出手段により変換されたベロシティデータの制御を行うための制御値を入力する制御値入力手段と、
    前記ベロシティ検出手段により変換されたベロシティデータに対して、演算を施して圧縮されたベロシティデータを算出する演算手段と、
    前記演算手段により算出された圧縮されたベロシティデータに基づき圧縮されたダイナミックレンジを確定し、音量や音色を制御する制御手段と、を有する電子楽器であって、
    前記制御値は、制御入力手段の出力可能な最大出力と制御入力手段の操作量に応じて出力される操作量データとの比によって圧縮されるものであって、圧縮されたダイナミックレンジの中央値は、キーベロシティに基づいて求められたダイナミックレンジの中央値と一致するものである、ことを特徴とする電子楽器。
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