JPH1049157A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH1049157A
JPH1049157A JP8221870A JP22187096A JPH1049157A JP H1049157 A JPH1049157 A JP H1049157A JP 8221870 A JP8221870 A JP 8221870A JP 22187096 A JP22187096 A JP 22187096A JP H1049157 A JPH1049157 A JP H1049157A
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Ryoichi Saito
亮一 斎藤
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、演奏の状態に応じてエクスプレッ
ションペダルを操作することにより、キーのオンイベン
トのあった都度、リアルタイムにダイナミックレンジを
制御することにより、ミスタッチやタッチのズレが表れ
にくくすることのできる電子楽器を提供することを課題
とする。 【解決手段】 本発明は、キーベロシティを検出しダイ
ナミックレンジを持ったベロシティデータに変換するベ
ロシティ検出手段と、前記ダイナミックレンジを有する
ベロシティデータの制御を行う制御値を入力する制御値
入力手段と、前記ベロシティ検出手段の検出したベロシ
ティデータに、前記制御値入力手段により入力された制
御値による演算を施して圧縮されたベロシティデータを
算出する演算手段と、前記演算手段により算出された圧
縮されたベロシティデータに基づき圧縮されたダイナミ
ックレンジを確定し、音量や音色を制御する制御手段と
を有して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キーベロシティの
強さにより決定されるダイナミックレンジを、エクスプ
レッションペダルの踏み込み量に応じて容易に制御する
ことにより、ミスタッチやタッチのズレを表れにくくす
ることが可能な電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器のダイナミックレンジは
キーベロシティの強さによって一意的に決定されてい
た。一般にダイナミックレンジは広く取る程キーベロシ
ティの強弱等の微妙な表現が可能となるので、電子楽器
のダイナミックレンジの広いことが望ましいとされてい
た。
【0003】しかしながら、ダイナミックレンジを余り
広く取ると、鍵の押下速度のバラツキや一寸したタッチ
のタイミングのズレ等、指の動きが即音色や音量に反映
されて明確に表現されてしまうので、初心者にとっては
難しく演奏しにくい楽器となっていた。
【0004】また、従来のエクスプレッションペダル等
は、キータッチされた個々の音に対してではなく、発音
中の音の全体の音色や音量、即ち、レベルを制御するも
のであり、弱音と強音との幅、即ち、ダイナミックレン
ジは音量変更前の状態であり変更されていなかった。
【0005】このため、特に弱音の指定時に弱音になら
ないばかりか、ダイナミックレンジが大きすぎて違和感
があるという欠点があった。これは、特にピアノ等の減
衰音においてその影響が顕著である。
【0006】また、従来のエクスプレッションペダル
は、該エクスプレッションペダルが操作された都度音量
変更を行っていたので、例えばピアノの減衰音等、発音
時間の長いものについては、発音している間にエクスプ
レッションペダルの操作値が読み込まれて音色や音量が
変化するため違和感があった。
【0007】一方、従来の電子楽器のダイナミックレン
ジの制御方法として、演奏者が弾きやすいベロシティカ
ーブを選択し使用して制御するものもあるが、この方法
によれば制御されるダイナミックレンジの幅は、選択さ
れたベロシティカーブの範囲内でしか選べなかった。
【0008】さらに、広いダイナミックレンジを有する
電子楽器で演奏する場合に、楽曲の場面場面に応じて、
ミスタッチを減らしたい場合や抑揚を強く表したい場合
があるが、従来の電子楽器においては、その都度操作子
を操作する必要があり、操作が複雑で面倒であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたのであり、演奏の状態に応じてエクスプレ
ッションペダルを操作することにより、キーのオンイベ
ントのあった都度、リアルタイムにダイナミックレンジ
を制御することにより、ミスタッチやタッチのズレを表
れにくくすることのできる初心者でも弾きやすい電子楽
器ん音源装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、キーベロシテ
ィを検出しダイナミックレンジを持ったベロシティデー
タに変換するベロシティ検出手段2と、前記ベロシティ
検出手段2により変換されたベロシティデータの制御を
行うための制御値を入力する制御値入力手段13と、前
記ベロシティ検出手段2により変換されたベロシティデ
ータに、前記制御値入力手段13により入力された制御
値による演算を施して圧縮されたベロシティデータを算
出する演算手段21と、前記演算手段21により算出さ
れた圧縮されたベロシティデータに基づき圧縮されたダ
イナミックレンジを確定し、音量や音色を制御する制御
手段22とを有して構成される。
【0011】前記制御値入力手段13により入力された
制御値は、キーオンの都度、読み出されてダイナミック
レンジが制御されるように構成される。
【0012】前記制御値入力手段13はエクスプレッシ
ョンペダルであり、該エクスプレッションペダルの押下
の度合いに応じた制御値が読み出されてダイナミックレ
ンジが制御されるように構成される。
【0013】かかる構成の本発明の音源装置は、キーの
オンイベントがあった都度、エクスプレッションペダル
13の踏込み量を読み込み、該踏込み量に応じて、キー
ベロシティによって決定されたダイナミックレンジを制
御して、演奏の状態に応じて連続的にダイナミックレン
ジを変化させるものである。
【0014】このため、本発明においては、ベロシティ
検出手段2によりキーのオンイベントが検出されてキー
ベロシティが求められると、続いて制御部22によりエ
クスプレッションペダル13の踏込み量が読み込まれ、
読み込まれた踏込み量に応じたキーベロシティの制御値
が求められる。
【0015】求められた制御値は演算部21に送られ、
該演算部21でキーイベントによって入力されたキーベ
ロシティ値に乗ぜられて、圧縮されたキーベロシティ値
が求められ、このキーベロシティ値に基づいてダイナミ
ックレンジが決定されて楽音信号発生部5に送られて、
所望の楽音が発音されることになる。
【0016】なお、圧縮されたダイナミックレンジの中
央値は、キーイベントによって入力されたキーベロシテ
ィ値に基づくダイナミックレンジの中央値と一致するよ
うに調整される。
【0017】これにより、演奏者は、演奏間、エクスプ
レッションペダル13の操作により自由に強打音と弱打
音の差、即ち、ダイナミックレンジを制御できるので、
演奏される楽曲は抑揚が付けられ、キーベロシティのバ
ラツキや一寸したタイミングのズレ等が表れにくくなる
ので、使いやすい電子楽器の音源装置となる。
【0018】さらに、本発明によれば、キーのオンイベ
ントのあった都度、エクスプレッションペダル13の操
作量を読み出して制御を行うので、例えば、従来のピア
ノの減衰音のように減衰の途中で音色や音量が変化する
ことはなく、音の違和感も生じない。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る電子楽器の
概略構成を示すシステムブロック図である。以下図面を
参照しながら本発明の実施例について説明する。
【0020】図において、10はCPUであり、11は
ROM,12はRAM、13は制御値入力手段としての
エクスプレッションペダルである。また、1は鍵盤、2
はベロシティ検出手段としてのタッチ検出回路、3は操
作パネル、4はパネルスキャン回路、5は楽音信号発生
部、6は波形メモリ、7はD/A変換器、8は増幅器、
9はスピーカである。
【0021】CPU10は、ROM11の図示しないプ
ログラムメモリ部に記憶された制御プログラムに従って
当該電子楽器の各部を制御するものである。このため、
該CPU10には、演算部21及び制御部22が設けら
れており、入出力されたデータの変換及び発音のための
処理等を行う。
【0022】演算部21は、タッチ検出回路2の検出し
たキーベロシティと、エクスプレッションペダルより読
み出されたエクスプレッションデータを演算して(例え
ば乗算)、ダイナミックレンジを制限する制限値を算出
するものである。該演算部21により確定されたダイナ
ミックレンジは、制御部22により楽音信号発生部5に
送られる。
【0023】制御部22は、電子楽器全般を制御するも
のであり、鍵盤1や操作パネル3から送られてくる信号
に基づくデータの書き込みや読み出し、演奏時における
楽音信号生成のための制御、生成された信号の楽音信号
発生部5への送信等を制御するものである。
【0024】演算部21により求められた圧縮されたキ
ーベロシティは、制御部22によりダイナミックレンジ
に変換されて楽音信号発生部5に送られ、該楽音信号発
生部5の所定のレジスタに記憶される。
【0025】ROM11は、上述したCPU10を動作
させる制御プログラムの他、音色データ、その他、種々
の固定データを記憶している。この音色データメモリ部
には、楽音信号を生成するためのデータである周波数ナ
ンバ、波形ナンバ、エンベロープ波形ナンバ、モードデ
ータ等が記憶されている。
【0026】なお、該ROM11には、制御部22が圧
縮されたキーベロシティをダイナミックレンジに変換す
る際に参照されるダイナミックレンジテーブル23が記
憶されている。
【0027】RAM12は、CPU10の作業用領域、
当該電子楽器を制御するための各種レジスタ、カウン
タ、フラグ、バッファ等が定義されている他、ROM1
1に記憶されているデータのうち必要なデータが転送さ
れて一時的に格納されるデータエリアを有している。
【0028】また、操作パネル3の各操作子やスイッチ
の設定状態に対応して放音に必要なデータがセットされ
た複数のレジスタ、楽音信号発生部5の各楽音発生回路
を未使用チャンネルに割り付けるためのデータを記憶す
るアサイナメモリ、楽音情報を記憶する記憶領域等も該
RAM12に設けられている。
【0029】エクスプレッションペダル13は、楽音の
音量を制御するものであり、可変抵抗器の可動部(摺動
子)に機械的に連結されており、エクスプレッションペ
ダル13の踏込み量に応じて可変抵抗器の摺動子が移動
し、摺動子の位置、つまりエクスプレッションペダル1
3の踏込み量に応じた電圧が出力される。
【0030】エクスプレッションペダル13の踏込み量
に応じて出力された電圧は、図示しないA/Dコンバー
タにより、アナログ信号がデジタル信号に変換され、エ
クスプレッションペダル13の踏込み量としてCPU1
0に送出される。なお、本発明においては、前記踏込み
量に応じて出力されたデジタルデータをダイナミックレ
ンジの制御値として使用する。
【0031】鍵盤1は押鍵情報としての鍵番号を制御部
22に送るものであり、複数のキーと、これらのキーの
押鍵・離鍵動作に連動して開閉するキースイッチとで構
成され、演奏者の押鍵・離鍵動作は図示しないキースキ
ャン回路によって検出され、CPU10の制御のもとに
検出された信号は楽音信号発生部5に送られる。
【0032】タッチ検出回路2は、前記鍵盤1に対して
スキャン信号を送出し、鍵盤1からの信号に応じてキー
タッチの強弱(ベロシティ)を検出するものであり、鍵
盤1の押下の状態を示すデータ及びキータッチの強弱を
示すタッチデータは、鍵盤1から検出されたキースイッ
チの開閉状態を示す信号から形成される。
【0033】このタッチ検出回路2の形成する信号は、
押鍵又は離鍵されたキーの鍵番号及び押鍵又は離鍵の速
度を示すタッチデータに基づいて形成され、得られたベ
ロシティデータはデジタル変換されてCPU10の制御
部22に送出される。
【0034】なお、タッチ検出回路2からCPU10へ
のデータの転送は、該タッチ検出回路2がCPU10に
対し、キーボードのイベントがあった旨の割り込みをか
けることにより行われる。
【0035】操作パネル3には、電源スイッチの他、音
色選択スイッチ、モード指定スイッチ、メロディ選択ス
イッチ、リズム選択スイッチ等、該電子楽器を制御する
各種のスイッチや表示器が設けられている。なお、本発
明に直接関係するエクスプレッションペダル13は該操
作パネル3に接続されている。
【0036】操作パネル3の各スイッチのセット/リセ
ット状態は、内部に含まれるパネルスキャン回路4によ
って検出されるようになっており、このパネルスキャン
回路4で検出したスイッチのセット状態に関するデータ
はCPU10の制御の下にRAM12上の所定の領域に
記憶される。
【0037】楽音信号発生部5は、CPU10から送ら
れる信号に対応する楽音波形データ及びエンベロープデ
ータを波形メモリ6から読み出し、読み出した楽音波形
データにエンベロープを付加して楽音信号として出力す
るものである。
【0038】この楽音信号発生部5から出力された楽音
信号はD/A変換器7でアナログ変換されたのち増幅器
8に供給される。このため、楽音信号発生部5には波形
データやエンベロープデータを記憶する波形メモリ6が
接続されている。
【0039】D/A変換器7は、入力されたデジタル楽
音信号をアナログ楽音信号に変換するものである。この
D/A変換器7で変換されたアナログ楽音信号は、増幅
器8に供給されるようになっている。
【0040】増幅器8は、D/A変換器7から供給され
るアナログ楽音信号を所定の利得で増幅するものであ
る。この増幅器8の出力はスピーカ9に供給されるよう
になっている。
【0041】スピーカ9は、増幅器8より送られた電気
信号としてのアナログ楽音信号を音響信号に変換するも
のである。つまり、発生された楽音信号に応じて楽音を
放音するものである。
【0042】図2は、キー入力されたベロシティ値をエ
クスプレッションペダル13で入力された制御値に基づ
いて変換し、圧縮されたダイナミックレンジを生成する
本発明の音源装置の機能を説明する図である。
【0043】図のように、キーのオンイベントがあると
鍵入力されたキータッチの強弱はタッチ検出回路2で検
出されて制御部22に送られベロシティデータ(Dv
i)に変換されて演算部21に送られる。
【0044】一方、制御部22は上記キーのオンイベン
トが検出されると、エクスプレッションペダル13の踏
込み量を読み取り、該踏込み量に応じたエクスプレッシ
ョンデータ(Dix)を生成する。即ち、エクスプレッ
ションペダル13を一杯に踏み込んだ場合の変化幅を基
準として、今回の踏込み量が全変化幅のどの程度である
かを検出する。
【0045】検出されたエクスプレッションデータ(D
ix)は演算部21に送られ、該演算部21でタッチ検
出回路2で検出されたキーベロシティデータ(Dvi)
に乗算されて、圧縮されたベロシティデータが求めら
れ、制御部22に送られる。
【0046】制御部22は、ダイナミックレンジテーブ
ル23を参照して、圧縮されたベロシティデータをダイ
ナミックレンジに変換して、これを楽音信号発生部5に
送る。送られたダイナミックレンジは、楽音信号発生部
5の所定のレジスタに記憶され、所定のタイミングにな
ると読み出されて発音される。
【0047】次に、図3を参照しながら演算部21の演
算処理の一例について説明する。図において、Rfdは
入力されたキーベロシティに基づき決定される全ダイナ
ミックレンジであり、Rldはエクスプレッションペダ
ル13の操作により制御されて圧縮されたダイナミック
レンジである。
【0048】また、Dfxはエクスプレッションペダル
13が一杯に踏まれた時に出力される全エクスプレッシ
ョンデータであり、Dixは演奏間にエクスプレッショ
ンペダル13が操作された量に応じて出力されるエクス
プレッションデータである。
【0049】かかる関係において、本実施例における圧
縮されたダイナミックレンジRldは、エクスプレッシ
ョンペダル13の出力可能な全エクスプレッションデー
タDfxと、演奏間にエクスプレッションペダル13の
操作量に応じて出力されるエクスプレッションデータD
ixの比によって制御されるので、下記の式によって表
される。
【0050】 Rld=(Dix/Dfx)×Rfd・・・・(1)
【0051】なお、本実施例のダイナミックレンジの制
御方法においては、エクスプレッションペダル13によ
り制御され圧縮されたダイナミックレンジの中央値は、
キーベロシティに基づいて求められたダイナミックレン
ジの中央値と一致するように制御されるものとする。
【0052】従って、エクスプレッションペダル13の
操作量に応じて圧縮されたダイナミックレンジは、上記
キーベロシティに基づいて求められたダイナミックレン
ジの中央値を基準に、下限値は(Rfd−Rld)/2
となり、上限値は(Rfd+Rld)/2となり、ダイ
ナミックレンジの幅が圧縮される。
【0053】従って、タッチ検出回路2から演算部21
へ入力されるベロシティデータをDvi、演算部21か
ら楽音信号発生部5へ出力されるベロシティデータをD
vo、全ベロシティデータ、即ち、当該電子楽器の出力
可能なベロシティデータの最大値を出力するDfvとす
ると、演算部21から楽音信号発生部5へ出力されるベ
ロシティデータDvoは、次の式で表される。
【0054】 Dvo=(Dvi/Dfv)×Rld+(Rfd−Rld)/2・・(2)
【0055】上記(2)式において、(Dvi/Df
v)は、当該電子楽器のキータッチによって出力可能な
最大値、即ち、全ベロシティデータと、今回のキータッ
チで入力されたベロシティデータの比を示すものであ
る。
【0056】また、上記(2)式のRldは、エクスプ
レッションペダル13の操作により圧縮されたダイナミ
ックレンジであり、エクスプレッションペダルの操作量
との関係は、上記(1)式で示されている。
【0057】また、(2)式において、(Rfd−Rl
d)/2は、エクスプレッションペダル13の操作によ
り圧縮されたダイナミックレンジの下限値を、(Rfd
+Rld)/2は、エクスプレッションペダル13の操
作により圧縮されたダイナミックレンジの上限値を示し
ている。
【0058】上記(2)式を変形すると、 Dvo=Rfd{(Dvi/Dfv)(Dix/Dfx) +(1−Dix/Dfx)/2}・・(3) となる。
【0059】これは、タッチ検出回路2から入力された
ベロシティデータDviが、エクスプレッションペル1
3により制御された結果を示しており、この(3)式で
表されるベロシティデータがダイナミックレンジに変換
されて楽音信号発生部5に送られる。なお、本実施例で
示した演算方法は一例であり、他の演算方法によっても
よい。
【0060】次に、本発明のエクスプレッションペダル
13によりダイナミックレンジを制御する動作について
フローチャートを参照しながら説明する。図4は、本発
明の電子楽器の動作を示すメインフローチャートであ
る。
【0061】電源の投入や図示しないリセットスイッチ
が押下されることにより発生するリセット信号により、
当該電子楽器の初期設定処理が行われる(ステップS1
1)。
【0062】この初期設定処理は、楽音信号発生部5の
内部状態を初期状態に設定して電源投入時に不要な音が
発生されるのを防止したり、RAM12の作業用領域を
クリアしたり、レジスタやフラグ、音量、音色等のデー
タを初期設定する処理である。
【0063】次いで、パネル処理が行なわれる(ステッ
プS12)。このパネル処理では、操作パネル3のパネ
ルスキャン回路4により検出された各スイッチのオン/
オフ状態を示す情報をRAM12のイベントバッファに
取り込む。
【0064】そして、前回取り込んだ各スイッチのオン
/オフ状態を示す情報(既にRAM12の所定領域に記
憶されている)と今回取り込んだ情報を比較することに
より、新たにオンにされたスイッチに対応するビットの
みをセットしたオンイベントマップをRAM12上に作
成する処理である。
【0065】次いで、鍵盤処理が行われる(ステップS
13)。この鍵盤処理は、鍵盤1の図示しないキースキ
ャン回路からキーデータを読み込み、新鍵バッファにセ
ットする。そして、旧鍵バッファと新鍵バッファの内容
を比較することにより新たに操作された鍵に対応する部
分がオン又はオフにされた鍵イベントバッファを作成す
る。
【0066】なお、検出されたキーイベントがオンイベ
ントの場合には、引き続いてタッチ検出回路2によるキ
ーベロシティの検出が行われる。検出されたアナログ値
としてのキーベロシティは、制御部22の制御のもと図
示しないA/D変換回路でA/D変換されてデジタルの
ベロシティ値が生成される。
【0067】続いて、エクスプレッションデータの検出
が行われる。即ち、検出された電圧値としてのエクスプ
レッションデータは、キーベロシティの場合と同様、A
/D変換回路でA/D変換されてデジタルのエクスプレ
ッションデータとなる。なお、キーベロシティの検出に
ともなうダイナミックレンジの圧縮処理については図5
で詳述する。
【0068】そして、その他の処理が行われる(ステッ
プS14)。この「その他の処理」は、パネル処理や鍵
盤イベント処理等で検出したスイッチの指定やキーイベ
ントに従った処理であり、例えば音色や音量の変更処
理、リズム選択処理や、鍵番号に対応した発音処理、消
音処理等が行われる。
【0069】その後、ステップS12に戻り、以下同様
の処理が繰り返し実行される。これにより、操作パネル
3の操作に応じた音色や音量で、鍵盤1の操作に応じた
音感の楽音が連続して発音されることになる。
【0070】次に、図5のフローチャートを参照しなが
ら前記メインルーチンのステップS13の鍵盤処理のう
ち、本発明に直接かかわるエクスプレッションデータに
よるダイナミックレンジの圧縮動作について説明する。
【0071】ダイナミックレンジの圧縮処理において
は、先ず、キーイベントがあったか否かが調べられる
(ステップS21)。これは新旧のキーイベントバッフ
ァを調べることにより行われ、キーイベントがなかった
場合には、鍵盤処理の必要はないので、そのままメイン
ルーチンに戻る。
【0072】一方、キーイベントがあった場合には、続
いて、該キーイベントがオンイベントであったか否かが
調べられる(ステップS22)。その結果、キーイベン
トがオフイベントであった場合には、消音処理であり、
ダイナミックレンジを圧縮する必要はないので、そのま
まメインルーチンに戻り消音処理が行われる。
【0073】一方、上記キーイベントがオンイベントで
あった場合には、ダイナミックレンジの圧縮処理を行
う。このため、先ずキーベロシティの検出が行われる
(ステップS23)。即ち、制御部22は、タッチ検出
回路2の検出したアナログ値としてのキーベロシティ
を、A/D変換回路によりデジタルデータにA/D変換
して演算部21に送る。
【0074】続いて、エクスプレッションペダル13が
操作されて入力されている制御値を検出する(ステップ
S24)。即ち、制御部22は、エクスプレッションペ
ダル13より送られた電圧値を、A/D変換回路により
例えば00〜FFのデジタル値に変換して演算部21に
送る。
【0075】演算部21は、送られたデータに基づき図
3で詳述した演算を施して、圧縮されたベロシティデー
タを生成する(ステップS25)。
【0076】次いで、圧縮されたダイナミックレンジを
確定する(ステップS26)。即ち、制御部22は、演
算部21により確定された圧縮されたベロシティデータ
に基づき、ダイナミックレンジテーブル23を参照して
ダイナミックレンジを確定し、楽音信号発生部5に送
る。
【0077】これにより、楽音信号発生部5の所定のレ
ジスタに圧縮されたダイナミックレンジの書き込みが行
われる(ステップS27)。そして、所定のタイミング
になると、所定のレジスタに書き込まれている圧縮され
たダイナミックレンジが読み出されて発音されることに
なる。
【0078】このように、本発明によれば、エクスプレ
ッションペダル13の踏み込み量は、キーオンがあった
ときにのみ参照されるので、例えばピアノの減衰音等を
発音中にダイナミックレンジが変化することはなく、違
和感を生じることがない。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の電子楽器
によれば、演奏間、エクスプレッションペダルの踏み込
みによって、随時ダイナミックレンジが圧縮可能であ
り、キータッチのバラツキやミスタッチを表れにくくす
ることが可能となる。また、操作子を手で操作する必要
はないので使いやすい電子楽器が提供できる。
【0080】また、本発明の電子楽器はプログラムによ
り制御されるので、簡単な構成で若干の改造で実現可能
であり、低価格の電子楽器が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子楽器の全体構成を示す概略ブ
ロック図である。
【図2】本発明に係る電子楽器のダイナミックレンジの
圧縮に関係する部位の機能を説明する図である。
【図3】本発明に係る電子楽器の演算部の演算処理を説
明する図である。
【図4】本発明に係る電子楽器のメインフローチャート
である。
【図5】本発明に係る電子楽器のダイナミックレンジの
圧縮動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 鍵盤 2 タッチ検出回路(ベロシティ検出手段) 3 操作パネル 4 パネルスキャン回路 5 楽音信号発生部 6 波形メモリ 7 D/A変換器 8 増幅器 9 スピーカ 10 CPU 11 ROM 12 RAM 13 エクスプレッションペダル(制御値入力手段) 21 演算部(演算手段) 22 制御部(制御手段) 23 ダイナミックレンジテーブル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キーベロシティを検出しダイナミックレ
    ンジを持ったベロシティデータに変換するベロシティ検
    出手段と、 前記ベロシティ検出手段により変換されたベロシティデ
    ータの制御を行うための制御値を入力する制御値入力手
    段と、 前記ベロシティ検出手段により変換されたベロシティデ
    ータに、前記制御値入力手段により入力された制御値に
    よる演算を施して圧縮されたベロシティデータを算出す
    る演算手段と、 前記演算手段により算出された圧縮されたベロシティデ
    ータに基づき圧縮されたダイナミックレンジを確定し、
    音量や音色を制御する制御手段とを有することを特徴と
    する電子楽器。
  2. 【請求項2】前記制御値入力手段により入力された制御
    値は、キーオンの都度、読み出されてダイナミックレン
    ジが制御されることを特徴とする請求項1記載の電子楽
    器。
  3. 【請求項3】 前記制御値入力手段はエクスプレッショ
    ンペダルであり、該エクスプレッションペダルの押下の
    度合いに応じた制御値が読み出されてダイナミックレン
    ジが制御されることを特徴とする請求項1または2のい
    ずれかに記載の電子楽器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007005853A (ja) * 2005-06-21 2007-01-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 音声復号装置

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