JP3572995B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、封入された非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置に係り、特に互いに異なる周波数域の振動に対して有効な防振効果が発揮されるようにチューニングされた第一及び第二のオリフィス通路を選択的に利用することによって、入力振動に応じた防振効果を得ることの出来る流体封入式防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、防振装置の一種として、互いに異なるチューニングが施された第一及び第二のオリフィス通路を選択的に利用することによって、内部に封入された流体の流動作用や圧力変動等を利用して得られる防振効果を、入力振動等に応じて変更調節することが出来るようにした流体封入式防振装置が知られている。このような防振装置は、特開平8−270718号公報や特開平9−280304号公報等に記載されているように、一般に、第一の取付金具を、略円筒形状を有する第二の取付金具の軸方向一方の開口部側に離間して配設し、それら第一の取付金具と第二の取付金具を本体ゴム弾性体で連結せしめて、該第二の取付金具の軸方向一方の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付金具の軸方向他方の開口部を可撓性膜で流体密に覆蓋し、更にそれら本体ゴム弾性体と可撓性膜の間に仕切部材を配設して該第二の取付金具で固定的に支持せしめることにより、該仕切部材と該本体ゴム弾性体の対向面間に振動が入力される受圧室を形成すると共に、該仕切部材と該可撓性膜の間に容積可変の平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路と、該第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路とを、該仕切部材にそれぞれ形成する一方、該可撓性膜を挟んで該平衡室と反対側にアクチュエータを配設し、該アクチュエータにより、該可撓性膜を軸方向に変位させて該仕切部材における前記第二のオリフィス通路の開口部に当接/離間させることにより、該第二のオリフィス通路を遮断/連通せしめて、防振特性を制御するようになっている。
【0003】
ところで、このような従来の流体封入式防振装置では、第一及び第二のオリフィス通路のチューニング周波数域では、それらのオリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の流動作用に基づく防振効果が有効に発揮されるが、第二のオリフィス通路のチューニング周波数域よりも更に高周波数域の振動入力時には、何れのオリフィス通路も流体流通抵抗が著しく大きくなって防振特性が大幅に低下する傾向があった。そのために、より広い周波数域、特に高周波数域で防振特性が要求される場合等において、更なる改良が望まれていたのである。
【0004】
なお、かかる要求に対処するために、例えば、受圧室と平衡室の圧力差に基づいて微小変位可能な可動板を仕切部材に配設し、高周波振動の入力時における受圧室の圧力変動を該可動板の変位で吸収,低減する液圧吸収機構を設けることによって、高周波数域の低動ばね化を図ることも考えられる。ところが、第一のオリフィス通路と第二のオリフィス通路が形成された仕切部材に、更に可動板を配設しようとすると、仕切部材の大型化や構造が複雑化が避け難く、如何にして可動板の配設スペースを確保するかが大きな問題となる。特に、仕切部材における可動板の配設位置によっては、第一及び第二のオリフィス通路の通路断面積や通路長さ等のチューニング自由度が制限されるおそれがあることに加えて、第二のオリフィス通路の開口部に対して当接/離間せしめられる可撓性膜の変位箇所も制限されることとなり、該可撓性膜の変位箇所によっては可撓性膜の耐久性や変位性等に重大な悪影響が及ぼされるおそれもある。
【0005】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、第一及び第二のオリフィス通路のチューニング自由度や、可撓性膜の耐久性等を十分に確保しつつ、仕切部材において可動板の配設スペースを効率的に得ることが出来、それによって、より広い周波数域の振動に対して優れた防振効果を発揮し得る流体封入式防振装置を提供することにある。
【0006】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様は、任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下の記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載の発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0007】
本発明の第一の態様は、第一の取付部材を、略円筒形状を有する第二の取付部材の軸方向一方の開口部側に離間して配設し、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結せしめて、該第二の取付部材の軸方向一方の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付部材の軸方向他方の開口部を可撓性膜で流体密に覆蓋し、更にそれら本体ゴム弾性体と可撓性膜の間に仕切部材を配設して該第二の取付部材で固定的に支持せしめることにより、該仕切部材と該本体ゴム弾性体の対向面間に振動が入力される受圧室を形成すると共に、該仕切部材と該可撓性膜の間に容積可変の平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路と、該第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路とを、それぞれ該仕切部材に形成する一方、該可撓性膜を挟んで該平衡室と反対側にアクチュエータを配設し、該アクチュエータにより、該可撓性膜を変位させて該仕切部材における前記第二のオリフィス通路の開口部に当接/離間させることにより、該第二のオリフィス通路を遮断/連通するようにした流体封入式防振装置において、前記第一のオリフィス通路を、前記仕切部材の外周部分を周方向に延びるようにして形成すると共に、前記第二のオリフィス通路を、前記仕切部材の径方向中間部分を周方向に一周に満たない長さで延び、周方向一端側が前記受圧室側に開口すると共に、周方向他端側が径方向内方に延びて該仕切部材の略中央において前記平衡室側に開口するように形成する一方、該仕切部材の径方向中間部分における該第二のオリフィス通路の周方向両端部間に、前記受圧室と前記平衡室の内圧が各一方の面に及ぼされる可動板を所定量だけ変位可能に配設したことにある。
【0008】
このような第一の態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、第一のオリフィス通路を仕切部材の外周部分に形成したことにより、その通路長さを有利に確保することが可能となり、該第一のオリフィス通路を低周波数域に有利にチューニングすることが出来る。また、第二のオリフィス通路を仕切部材の径方向に中間部分に形成したことにより、第二のオリフィス通路も、中周波数域へのチューニングに際して必要な通路長さを有利に確保することが出来る。しかも、この第二のオリフィス通路は、仕切部材の中央部分で平衡室側に開口されていることから、可撓性膜の中央部分をアクチュエータで変位させて第二のオリフィス通路を開閉せしめることが出来ることから、可撓性膜の耐久性が有利に確保されると共に、可撓性膜を仕切部材に当接させた状態下でも、可撓性膜の外周部分によって、平衡室の容積可変性が有利に確保され得て、第一のオリフィス通路による防振効果等が有効に発揮され得ることとなる。更に、仕切部材の径方向中間部分の第二のオリフィス通路が形成されていないスペースを利用して、可動板を配設せしめたことにより、仕切部材の大型化を抑えつつ有効な大きさの可動板を配設することが出来、それによって、可動板による受圧室の液圧吸収作用に基づく高周波数域の防振効果を有効に得ることが可能となるのである。
【0009】
なお、本態様において、仕切部材としては、金属や合成樹脂等の硬質材で形成されたものが好適に採用される。また、可撓性膜としては、必要に応じて帆布等で補強した薄肉のゴム膜や変形容易な樹脂膜等が好適に採用される。更にまた、アクチュエータとしては、可撓性膜を往復変位せしめ得るものであれば良く、例えば、密閉された空気室を備え、該空気室の空気圧変化に伴う壁部の変位を出力として取り出すようにした空気圧式アクチュエータや、電磁力や磁力の作用に基づいて変位せしめられる出力部材を備えた電磁式乃至は電気式のアクチュエータ等が、何れも採用可能である。また、アクチュエータの出力部材を可撓性膜に固着しておくことによって、アクチュエータの出力部材と可撓性膜の擦れ等による可撓性膜の損傷を防止することも可能である。
【0010】
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に従う構造とされた流体封入式防振装置において、前記第一のオリフィス通路が、前記仕切部材の外周面に開口して周方向に延びる周溝を、前記第二の取付部材で覆蓋することによって形成されていることを、目的とする。このような本態様においては、第一のオリフィス通路を、仕切部材の最外周部分に形成することによって、第一のオリフィス通路の長さをより有利に確保することが出来る。また、第二の取付部材を利用したことによって、第一のオリフィス通路を簡単な構造で形成することが出来る。
【0011】
また、本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に従う構造とされた流体封入式防振装置において、前記第二のオリフィス通路を、前記仕切部材の軸方向一方の側に開口して径方向中間部分を周方向に延び、且つ周方向一方の端部が径方向内方に向かって延びるように形成された凹溝を、該仕切部材に重ね合わせた蓋部材で覆蓋することによって形成する一方、かかる凹溝の周方向端部間に、周方向に延びて該凹溝と同じ側に開口する収容凹所を形成せしめて、該収容凹所に前記可動板を収容配置すると共に、該収容凹所を前記蓋部材で覆蓋して、それら収容凹所の底壁部と蓋部材に、該収容凹所を前記受圧室または前記平衡室に連通する連通孔を形成せしめて、それら受圧室および平衡室の内圧が該可動板の各一方の面に及ぼされるようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従えば、仕切部材において、第二のオリフィス通路の形成と、可動板の配設が、何れも、簡単な構造をもって有利に実現され得る。特に、蓋部材としては、単純な形状の板材等を採用することが可能であり、それによって、製作性と製造コストの更なる向上が図られ得る。なお、本態様において、可動板としては、仕切部材によって直接支持されていない板体を、収容凹所の底壁部と蓋部材の対向面間で自由に変位可能に配設することも可能であるが、例えば、弾性変形可能なゴム板を、その外周縁部において収容凹所の底壁部と蓋部材の間で挟持せしめて配設し、該ゴム板の弾性変形によって変位が許容されるようにしても良い。
【0012】
また、本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の何れかの態様に従う構造とされた流体封入式防振装置において、前記アクチュエータが、空気圧の作用によって前記仕切部材に対する接近/離間方向に駆動せしめられるピストン部材を備えた空気圧式アクチュエータによって構成されており、該ピストン部材で前記可撓性膜を変位させるようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、簡単で且つ軽量なアクチュエータが有利に実現される。特に、自動車用の防振装置では、内燃機関の吸気系に生ぜしめられる負圧と大気を利用してアクチュエータを駆動せしめることによって、防振装置の特性を一層有利に切換制御することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の代表的な実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0014】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウント10が、示されている。このエンジンマウント10は、互いに所定距離を隔てて配された第一の取付部材および第二の取付部材としての第一の取付金具12および第二の取付金具14が、それらの間に介装された本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結された構造を有しており、第一の取付金具12および第二の取付金具14が、車体側およびパワーユニット側の各一方に取り付けられることにより、パワーユニットを車体に対して防振支持せしめるようになっている。また、自動車への装着時には、パワーユニット重量が及ぼされて本体ゴム弾性体16が弾性変形することにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14が互いに接近する方向に所定量だけ変位せしめられると共に、防振を目的とする主たる振動が、図中の略上下方向に入力されるようになっている。なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として、図1における上下方向をいう。
【0015】
より詳細には、第一の取付金具12は、略円板形状を有しており、中央部分には、軸方向上方に向かって突出する取付ボルト18が固設されている。また、第一の取付金具12の下面中央には、下方に向かって突出する中空の略逆円錐台形状を有する支持体20が固設されており、この支持体20の先端ロッド部に対して、軸直角方向外方に広がる傘金具21がかしめ固定されている。そして、この第一の取付金具12は、取付ボルト18によって、図示しないパワーユニット側に固定的に取り付けられるようになっている。
【0016】
一方、第二の取付金具14は、大径の略円筒形状を有しており、軸方向一方(図中、上方)の開口周縁部には、所定幅をもって径方向外方に広がるフランジ状部22が一体形成されている。また、軸方向他方(図中、下方)の開口周縁部には、周方向全周に亘って僅かな幅で径方向内方に曲げられた環状の係止爪24が一体形成されている。なお、この係止爪24は、例えば、第二の取付金具14を深絞り加工等でプレス成形した後、底壁部中央を打ち抜いて第二の取付金具14を製造することにより、特別な係止爪24の形成工程を必要とすることなく、打ち抜きによって残された底壁部の外周縁部によって有利に形成され得る。
【0017】
そして、第二の取付金具14の軸方向一方の側(図中、上方)に離間して略同軸上で第一の取付金具12が配設されており、これら第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に、本体ゴム弾性体16が介装されている。この本体ゴム弾性体16は、略円錐台形状を有しており、小径側端面に第一の取付金具12の下面が加硫接着されていると共に、大径側端部外周面に対して第二の取付金具14の上部内周面が加硫接着されていることによって、軸方向下方に開口する凹所28を有している。即ち、本体ゴム弾性体16は、第一及び第二の取付金具12,14が加硫接着された一体加硫成形品26として形成されており、本体ゴム弾性体16によって、第二の取付金具14の上側開口部が流体密に覆蓋されているのである。また、第一の取付金具12に固設された支持体20は、ゴム弾性体16を軸方向に貫通して凹所28内に突出しており、凹所28内に傘金具21が位置せしめられている。
【0018】
なお、本体ゴム弾性体16には、第一の取付金具12と第二の取付金具14の連結部位において、第二の取付金具14の内方(図中の下方)側に向かって開口するポケット部27が、一つ、或いは周方向に所定間隔を隔てて複数形成されており、このポケット部27の形成部位において、本体ゴム弾性体16が薄肉化されて、ポケット部27の底壁部だけの厚さとされて、弾性変形が比較的容易とされている。
【0019】
さらに、第二の取付金具14には、仕切部材30と、可撓性膜(可動壁部材)としてのダイヤフラム32が、軸方向中央部分と軸方向下側開口部にそれぞれ収容配置されている。仕切部材30は、合成樹脂や金属等の硬質材で形成されており、全体として略厚肉の円板形状を有している。また、ダイヤフラム32は、変形容易な薄肉のゴム膜で形成されており、外周面には支持金具でもある金属リング34が加硫接着されている。そして、第二の取付金具14の下側開口部から、仕切部材30とダイヤフラム32が順次軸方向に挿入されて、その後第二の取付金具14に縮径加工が施されること等により、仕切部材30と金属リング34が第二の取付金具14に対して嵌着固定されている。
【0020】
そして、ダイヤフラム32の外周縁部に加硫接着された金属リング34が第二の取付金具14の下側開口部に嵌着固定されることにより、第二の取付金具14の下側開口部がダイヤフラム32で流体密に閉塞されており、以て、第二の取付金具14の内部において、非圧縮性流体が封入された流体室36が形成されている。なお、封入流体としては、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等が何れも採用可能であるが、特に本実施形態では、後述する流体の共振作用を有利に得るために、粘度が0.1Pa.s以下の低粘性流体が好適に採用される。また、本実施形態では、第二の取付金具14の内周面の略全面に亘って、薄肉のシールゴム層38が、本体ゴム弾性体16と一体形成されており、仕切部材30や金属リング34の第二の取付金具14への嵌着部位に高度な流体密性が付与されている。
【0021】
また、非圧縮性流体の流体室36への封入は、例えば、一体加硫成形品26に対する仕切部材30やダイヤフラム32の組み付けを非圧縮性流体中で行うこと等によって、容易に為され得る。即ち、図2に示されているように、それぞれ別々に製造された一体加硫成形品26と仕切部材30,ダイヤフラム32を準備し、それらを非圧縮性流体中に浸漬せしめて、非圧縮性流体中で、一体加硫成形品26における第二の取付金具14に対して仕切部材30とダイヤフラム32(金属リング34)を挿入し、その後、第二の取付金具14を八方絞り加工等で縮径することによって、流体室36を備えたマウント本体64を有利に製造することが出来るのである。なお、金属リング34は、第二の取付金具14の開口周縁部に形成された係止爪24よりも径方向内方にまで挿入されており、その後の第二の取付金具14の縮径によって、金属リング34の軸方向の抜け出しが、該係止爪24によって防止されるようになっている。
【0022】
また、仕切部材30が第二の取付金具14の軸方向中間部分に嵌着固定されて流体室36内に配されることにより、流体室36が、仕切部材30によって上下に二分されており、以て、仕切部材30の上方には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された受圧室40が形成されている一方、仕切部材30の下方には、壁部の一部がダイヤフラム32で構成された平衡室42が形成されている。即ち、受圧室40は、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に振動が入力された際、本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて振動が入力されて圧力変化が生ぜしめられるようになっている一方、平衡室42は、ダイヤフラム32の変形に基づいて容積変化が容易に許容されるようになっているのである。なお、ダイヤフラム32は、その変形が容易に許容されるように、弛みをもたせた波打ち形状とされている。
【0023】
そして、マウント装着状態下、受圧室40内の略中央には、傘金具21が位置せしめられることにより、傘金具21の外周面と受圧室40の内周面の対向面間に環状の狭窄部43が形成されており、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間への振動入力時、受圧室40内で傘金具21が軸方向に加振されることにより、受圧室40内において、狭窄部43を通じての流体流動が生ぜしめられるようになっている。
【0024】
さらに、仕切部材30は、厚肉の円板形状を有しており、外周面に開口して周方向に一周弱の長さ(本実施形態では、略3/4周)で延びる外周側凹溝44と、軸方向下面に開口して周方向に一周以下の長さ(本実施形態では、略1/2周)で延びる内周側凹溝46が形成されている。そして、仕切部材30の外周面がシールゴム層38を介して第二の取付金具14の内周面に密接されて、外周側凹溝44が第二の取付金具14で流体密に覆蓋されることにより、両端部が受圧室40と平衡室42に接続されて、それら受圧室40と平衡室42の間での流体流動を許容する第一のオリフィス通路48が形成されている。
【0025】
また、内周側凹溝46は、下面に重ね合わされた蓋部材としての略円板形状の蓋体50によって覆蓋されている。この蓋体50は、金属や樹脂の硬質材で形成された薄肉板形状を有しており、例えば金属板の打抜加工で形成せしめられ、仕切部材30の下面に密接して重ね合わされることにより、内周側凹溝46の開口が流体密に覆蓋されている。特に、本実施形態では、仕切部材30の外周縁部から軸方向下方に延びる嵌着筒部51が一体形成されていると共に、蓋体50の外周縁部には、軸方向下方に突出する環状リブ53が一体形成されており、該環状リブ53が嵌着筒部51に圧入固定されることによって、仕切部材30と嵌着筒部51が、相互に一体的に組み付けられている。なお、これら仕切部材30と嵌着筒部51は、予め流体外で組み付けた後に、流体中で、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品26に組み付けるようにすることが、組付作業性等の点から望ましい。
【0026】
更にまた、内周側凹溝46は、周方向一方の端部が仕切部材30の径方向内方に向かって屈曲乃至は湾曲して、仕切部材30の中心軸に至るまで半径方向に延びている。そして、この内周側凹溝46の周方向一方の端部は、仕切部材30の凹溝46の底面に形成された連通孔55を通じて受圧室40に接続されている一方、該内周側凹溝46の周方向他方の端部は、蓋体50の中央に穿孔された中央連通孔57を通じて、平衡室42に接続されている。これにより、受圧室40と平衡室42の間での流体流動を許容する第二のオリフィス通路52が形成されている。なお、この第二のオリフィス通路52における平衡室42側の開口部は、蓋体50の中央連通孔57によって形成されており、仕切部材30の略中央に位置して、軸方向下方に向かって設けられていると共に、該開口部の周囲は、蓋体50によって形成された平坦面とされている。
【0027】
また、仕切部材30には、内周側凹溝46が形成されていない部分において、軸方向下面に開口する収容凹所54が形成されている。この収容凹所54は、径方向に略一定幅をもって周方向に延びており、特に本実施形態では、内周側凹溝46よりも僅かに大きな幅をもって、周方向に半周弱の長さで形成されている。更に、この収容凹所54には、ゴム弾性板56が収容配置されていると共に、該収容凹所54の開口部が蓋体50で覆蓋されている。このゴム弾性板56は、収容凹所54の深さ寸法より薄肉の平板形状を有していると共に、外周縁部には、両面側に突出する突出縁部58が一体形成されており、該突出縁部58が収容凹所54の底面と蓋体50の間で挟持されることにより、ゴム弾性板56が、収容凹所54内の深さ方向中間部分に位置して展張状態で広がって、該収容凹所54内を仕切る状態で配設されている。そして、かかる収容凹所54の底壁部と蓋体50にそれぞれ形成された通孔60を通じて、ゴム弾性板56の上下面に対して、受圧室40の内圧と平衡室42の内圧がそれぞれ及ぼされるようになっており、それら両室40,42の圧力差に基づいてゴム弾性板56が弾性変形することに伴って、該ゴム弾性板56の弾性変形量に相当する流体量だけ、受圧室40と平衡室42の間での実質的な流体流動が、通孔60を通じて生ぜしめられるようになっている。
【0028】
特に本実施形態では、第一のオリフィス通路48が、その内部を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、シェイク等の低周波振動に対する防振効果(減衰効果)を発揮し得るように、通路長さや断面積等が調節されている。また、第二のオリフィス通路52は、通路長さ:Lと断面積:Aの比の値:A/Lが第一のオリフィス通路48よりも大きく設定されており、アイドリング振動等の中周波数振動の入力時に、第一のオリフィス通路48が実質的に閉塞状態となった状態下において、有効な防振効果(振動絶縁効果)を発揮し得るようにチューニングされている。なお、本実施形態では、図面からも明らかなように、第一のオリフィス通路48よりも第二のオリフィス通路52の方が、大きな通路断面積と小さな通路長さで形成されている。更にまた、収容凹所54は、こもり音等の高周波振動の入力時に、第一及び第二のオリフィス通路48,52が何れも実質的に閉塞状態となった状態下において、受圧室40と平衡室42の間でゴム弾性板56の弾性変形に基づく実質的な流体流動を許容することにより、受圧室40の圧力増大を軽減乃至は解消して著しい高動ばね化を回避し、良好な防振効果(振動絶縁効果)が維持され得るようにチューニングされている。なお、高周波数域の振動入力時においても通孔60を通じての流体流動が安定して許容されるように、収容凹所54の上底壁部には凹部62が形成されて薄肉化されることにより、通孔60による流路が、第一及び第二のオリフィス通路48,52よりも十分に大きな断面積と小さな長さで形成されている。
【0029】
なお、特に本実施形態では、通孔60を通じての流体流動抵抗も著しく増大する程の、より高周波数域の振動入力時には、受圧室40内において狭窄部43を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて有効な防振効果(振動絶縁効果)が発揮されるように、かかる狭窄部43の流路断面積や長さ等が調節されている。しかも、本実施形態では、受圧室40の内圧変化に伴う本体ゴム弾性体16の弾性変形が、ポケット部27によって生ぜしめられ易くなっていることから、受圧室40内、ひいては狭窄部43を通じての流体流動量が有利に確保されることにより、より優れた防振効果が発揮されるようになっている。
【0030】
さらに、上述の如き構造とされたマウント本体64には、第二の取付金具14の下方に位置して、アクチュエータとしての負圧式アクチュエータ66が配設されて組み付けられている。この負圧式アクチュエータ66は、合成樹脂や金属等の剛性材で形成された略円板形状を有する外壁部材68に対して、略円板形状を有するゴム弾性壁70が軸方向に重ね合わされて、それら外壁部材68とゴム弾性壁70の対向面間に、外部空間に対して密閉された作用空気室72が形成された構造とされており、ケース筒金具74の軸方向下端部に対して固定的に取り付けられている。
【0031】
かかるケース筒金具74は、薄肉の大径円筒形状を有しており、軸方向下端部が小径化されて嵌着部76とされていると共に、軸方向下側開口部には、径方向内方に突出する円環形状の係止突起78が一体形成されている一方、軸方向上側開口部には、ブラケット金具80が取り付けられている。このブラケット金具80は、厚肉の大径円筒形状を有していると共に、軸方向一方(上方)の開口周縁部には、径方向外方に向かって広がるフランジ状部81が一体形成されており、ケース筒金具74の上側開口部に圧入や溶接等で固着されている。そして、図8に示されているように、ケース筒金具74の上方から、別途それぞれ製造した外壁部材68とゴム弾性壁70を、順次挿入し、外壁部材68の外周縁部をケース筒金具74の係止突起78上に係止させると共に、ゴム弾性壁70の外周面に加硫接着された環状金具としての嵌着リング82を、嵌着部76に対して、圧入や絞り加工等で嵌着固定せしめて、係止突起78と嵌着リング82の間で外壁部材68とゴム弾性壁70の各外周縁部を重ね合わせて、流体密に密着させることにより、それら外壁部材68とゴム弾性壁70の間に作用空気室72が形成されている。
【0032】
また、ゴム弾性壁70の中央部分には、略逆カップ形状を有するピストン部材としての押圧金具84が埋設状態で加硫接着されていると共に、作用空気室72の中央部分には、付勢手段としてのコイルスプリング86が収容配置されて、外壁部材68とゴム弾性壁70の対向面間に配設されている。そして、このコイルスプリング86の付勢力によって、ゴム弾性壁70に固着された押圧金具84が、常時、外壁部材68から軸方向上方に離間する方向に付勢されている。
【0033】
更にまた、外壁部材68の中央部分には、作用空気室72内に突出する円形凹所88が形成されていると共に、この円形凹所88の底壁中央から円形凹所88内に突出してポート90が一体形成されている。そして、このポート90に外部管路(図示せず)が接続されて、該外部管路を通じて、作用空気室72が、図示しない負圧源と大気中とに択一的に接続されるようになっている。これにより、作用空気室72に大気圧が及ぼされた状態下では、コイルスプリング86の付勢力で押圧金具84が上方に突出して位置せしめられる一方、作用空気室72に負圧が及ぼされた状態下では、コイルスプリング86の付勢力に抗して、押圧金具84が下方(外壁部材68側)に引き下げられて保持されるようになっている。なお、外壁部材68における円形凹所88の上底部に対向位置せしめられた押圧金具84の上底部には、円形凹所88側に向かって突出する緩衝ストッパゴム92が形成されており、押圧金具84の引き下げ時における押圧金具84の変位量が緩衝的に制限されるようになっている。
【0034】
そして、かくの如き負圧式アクチュエータ66は、図1に示されているように、ケース筒金具74に固着されたブラケット金具80が、マウント本体64における第二の取付金具14に対して、軸方向下側から圧入固定されることにより、第二の取付金具14の下側開口部に配設されている。なお、図面上に明示はされていないが、ブラケット金具80のフランジ状部81には、複数のボルト乃至はボルト挿通孔が設けられており、以て、マウント本体64の第二の取付金具14が、ブラケット金具80を介して、図示しない自動車のボデー側に固定的に取り付けられるようになっている。また、ブラケット金具80のフランジ状部81は、第二の取付金具14のフランジ状部22に重ね合わされて、軸方向に強固に位置決め固定されている。なお、前述の如き負圧式アクチュエータ66の組み立て作業や、負圧式アクチュエータ66のマウント本体64への組み付け作業は、何れも、大気中で有利に行われ得る。また、上述の説明から明らかなように、本実施形態では、ケース筒金具74とブラケット金具80によって、負圧式アクチュエータ66を第二の取付金具14に支持せしめる取付筒金具が構成されているのである。
【0035】
また、このようにしてマウント本体64に組み付けられた負圧式アクチュエータ66は、押圧金具84の上底部が、ダイヤフラム32を挟んで、仕切部材30の中央部分に形成された第二のオリフィス通路52の平衡室42側開口部に対して、対向配置されている。そして、負圧式アクチュエータ66の作用空気室72に大気圧が及ぼされた状態下では、図1に示されているように、コイルスプリング86の付勢力に基づいて、押圧金具84でダイヤフラム32の中央部分が仕切部材30に押し付けられて、第二のオリフィス通路52の開口部(中央連通孔57)の周囲に密接されることにより、第二のオリフィス通路52が遮断状態に維持されるようになっている。一方、負圧式アクチュエータ66の作用空気室72に負圧が及ぼされた状態下では、押圧金具84が、コイルスプリング86の付勢力に抗して下方に引き下げられて、押圧金具84およびダイヤフラム32が仕切部材30から離間されることにより、中央連通孔57が開口状態とされ、第二のオリフィス通路52が平衡室42に接続されて、該第二のオリフィス通路52が連通状態に維持されるようになっている。
【0036】
すなわち、負圧式アクチュエータ66の作用空気室72に大気圧を及ぼした状態下では、受圧室40と平衡室42の間で第一のオリフィス通路48を通じての流体流動が有効に生ぜしめられて、かかる流体の共振作用に基づいてシェイク等の低周波大振幅振動に対する有効な防振効果が発揮されると共に、高周波小振幅振動の入力時には、ゴム弾性板56の弾性変形に伴う、受圧室40と平衡室42の間での通孔60を通じての実質的な流体流動に基づいて、受圧室40の圧力変動が吸収,軽減されて、低動ばね化による防振効果が発揮されることとなる。なお、本実施形態では、より高周波数域の入力振動に対しても、受圧室40内での狭窄部43を通じての流体流動に基づいて、有効な防振効果が発揮され得る。
【0037】
また一方、負圧式アクチュエータ66の作用空気室72に負圧を及ぼした状態下では、受圧室40と平衡室42の間で、第一のオリフィス通路48よりも流通抵抗が十分に小さい第二のオリフィス通路52を通じての流体流動が有効に生ぜしめられることから、かかる流体の共振作用に基づいて、アイドリング振動等の中周波中振幅振動に対する有効な防振効果が発揮されることとなる。
【0038】
それ故、車両の走行状態等に応じ、負圧式アクチュエータ66の作用空気室72に対して大気圧と負圧を択一的に及ぼすことによって、エンジンマウント10の防振特性を切換制御することが出来るのであり、それ故、エンジンマウント10に対して、入力される振動に対して最適な防振特性を、選択的に付与せしめることが可能となるのである。なお、負圧式アクチュエータ66を支持するケース筒金具74には、内外に貫通する連通孔94が設けられており、この連通孔94を通じて、ダイヤフラム32とゴム弾性壁70の間に形成された密閉状空間が外部空間に連通されて、ダイヤフラム32の変形が容易に且つ安定して許容されるようになっている。
【0039】
そして、上述の如き構造とされたエンジンマウント10においては、仕切部材30において、第一のオリフィス通路48を外周縁部に形成すると共に、第二のオリフィス通路52とゴム弾性板56を径方向中間部分に形成乃至は配設したことによって、第一のオリフィス通路48を低周波数域に、第二のオリフィス通路52を中周波数域に、更にゴム弾性板56を高周波数域に、それぞれ有利にチューニングすることができると共に、それら第一及び第二のオリフィス通路48,52とゴム弾性板56を、仕切部材30に対して優れたスペース効率をもって形成することが出来るのである。
【0040】
それ故、本実施形態に従えば、低周波数域と中周波数域と高周波数域の広い周波数域にわたって、優れた防振効果を発揮し得るエンジンマウント10を、簡単な構造とコンパクトなサイズで有利に形成することが可能となるのである。
【0041】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0042】
例えば、第一のオリフィス通路48を形成する外周側凹溝44や第二のオリフィス通路52を形成する内周側凹溝46およびゴム弾性板56が配設される収容凹所54は、何れも、要求される防振特性等に応じて、その長さや幅等が適宜に設計されるものであって、その形状や構造は、決して限定されるものでない。
【0043】
また、前記実施形態において採用されている傘金具21やポケット部27等は、本発明において必須のものでない。
【0044】
更にまた、アクチュエータを第二の取付金具に支持せしめる取付筒金具の具体的構造や、該取付筒金具へのアクチュエータの組付構造等は、前記第一の実施形態の他にも、各種の構造が採用可能である。具体的には、例えば、ボデー側に取り付けられるブラケット金具80を軸方向下方に延長せしめて、その軸方向下端部に対して、負圧式アクチュエータ66の嵌着リング82を嵌着固定することにより、負圧式アクチュエータ66をブラケット金具80に対して直接に組み付けることも可能である。或いは、ケース筒金具74の筒壁部に対して、下端部近くに径方向外方に広がる円環板形状の段差部を設けて、この段差部と、開口周縁部に径方向内方に向かって屈曲形成されたフランジ状部81との間で、負圧式アクチュエータ66の外壁部材68とゴム弾性壁70(嵌着リング82)の各外周縁部をかしめ固定することによって、負圧式アクチュエータ66をブラケット金具80に対して直接に組み付けることも可能である。
【0045】
さらに、負圧式アクチュエータとしても、例示のものに限定されることなく、各種の構造のものが採用可能であり、更にまた、電磁式や電気式のアクチュエータ等も採用可能であることは、言うまでもない。
【0046】
また、前記実施形態では、本発明を自動車用エンジンマウントに適用したものの具体例について説明したが、本発明は、自動車用ボデーマウント等、或いは自動車以外の各種装置における防振装置に対して、同様に適用可能であることは、勿論である。
【0047】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0048】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、受圧室と平衡室を仕切る仕切部材において、第一のオリフィス通路と第二のオリフィス通路、更に可動板による液圧吸収機構を、何れも十分なチューニング自由度をもって、優れたスペース効率のもとに形成することが出来るのであり、それによって、広い周波数域にわたって流体の流動作用に基づく防振効果が有効に発揮され得る流体封入式防振装置を、簡単な構造をもってコンパクトに形成することが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面説明図であって、図3におけるI−I断面に相当する図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントを構成するマウント本体の組立工程を説明するための説明図である。
【図3】図1に示されたエンジンマウントを構成する仕切部材を単体で示す平面図である。
【図4】図3にに示された仕切部材の底面図である。
【図5】図3におけるV−V矢視図である。
【図6】図3におけるVI−VI矢視図である。
【図7】図3におけるVII −VII 断面図である。
【図8】図1に示されたエンジンマウントを構成する負圧式アクチュエータの組立工程を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
26 一体加硫成形品
30 仕切部材
32 ダイヤフラム
36 流体室
40 受圧室
42 平衡室
48 第一のオリフィス通路
50 蓋体
52 第二のオリフィス通路
56 ゴム弾性板
64 マウント本体
66 負圧式アクチュエータ

Claims (4)

  1. 第一の取付部材を、略円筒形状を有する第二の取付部材の軸方向一方の開口部側に離間して配設し、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結せしめて、該第二の取付部材の軸方向一方の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付部材の軸方向他方の開口部を可撓性膜で流体密に覆蓋し、更にそれら本体ゴム弾性体と可撓性膜の間に仕切部材を配設して該第二の取付部材で固定的に支持せしめることにより、該仕切部材と該本体ゴム弾性体の対向面間に振動が入力される受圧室を形成すると共に、該仕切部材と該可撓性膜の間に容積可変の平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路と、該第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路とを、それぞれ該仕切部材に形成する一方、該可撓性膜を挟んで該平衡室と反対側にアクチュエータを配設し、該アクチュエータにより、該可撓性膜を変位させて該仕切部材における前記第二のオリフィス通路の開口部に当接/離間させることにより、該第二のオリフィス通路を遮断/連通するようにした流体封入式防振装置において、
    前記第一のオリフィス通路を、前記仕切部材の外周部分を周方向に延びるようにして形成すると共に、前記第二のオリフィス通路を、前記仕切部材の径方向中間部分を周方向に一周に満たない長さで延び、周方向一端側が前記受圧室側に開口すると共に、周方向他端側が径方向内方に延びて該仕切部材の略中央において前記平衡室側に開口するように形成する一方、該仕切部材の径方向中間部分における該第二のオリフィス通路の周方向両端部間に、前記受圧室と前記平衡室の内圧が各一方の面に及ぼされる可動板を所定量だけ変位可能に配設したことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 前記第一のオリフィス通路を、前記仕切部材の外周面に開口して周方向に延びる周溝を前記第二の取付部材で覆蓋することによって形成した請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記第二のオリフィス通路を、前記仕切部材の軸方向一方の側に開口して径方向中間部分を周方向に延び、且つ周方向一方の端部が径方向内方に向かって延びるように形成された凹溝を、該仕切部材に重ね合わせた蓋部材で覆蓋することによって形成する一方、かかる凹溝の周方向端部間に、周方向に延びて該凹溝と同じ側に開口する収容凹所を形成せしめて、該収容凹所に前記可動板を収容配置すると共に、該収容凹所を前記蓋部材で覆蓋して、それら収容凹所の底壁部と蓋部材に、該収容凹所を前記受圧室または前記平衡室に連通する連通孔を形成せしめて、それら受圧室および平衡室の内圧が該可動板の各一方の面に及ぼされるようにした請求項2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記アクチュエータが、空気圧の作用によって前記仕切部材に対する接近/離間方向に駆動せしめられるピストン部材を備えた空気圧式アクチュエータによって構成されており、該ピストン部材で前記可撓性膜を変位させるようにした請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式防振装置。
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