JP2768886B2 - 連続鋳造機における鋳型内湯面レベル制御装置 - Google Patents

連続鋳造機における鋳型内湯面レベル制御装置

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JP2768886B2 JP9099693A JP9099693A JP2768886B2 JP 2768886 B2 JP2768886 B2 JP 2768886B2 JP 9099693 A JP9099693 A JP 9099693A JP 9099693 A JP9099693 A JP 9099693A JP 2768886 B2 JP2768886 B2 JP 2768886B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造機における鋳
型内の湯面レベルを目標湯面レベルに高精度で保持・制
御するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、連続鋳造機における鋳型内の
湯面レベルを目標湯面レベルに保持させるようにした鋳
型内湯面レベル制御装置としては、例えば、図7に示す
ようなものが知られている。
【0003】図7は従来の鋳型内湯面レベル制御装置を
そなえた連続鋳造機を示す構成図であり、この図7にお
いて、51は溶鋼鍋で、この溶鋼鍋51の下方に設置さ
れたタンディッシュ52の下面には、このタンディッシ
ュ52の溶鋼流出孔52cと同口径の貫通孔53aを有
するボトムプレート53が固着されている。このプレー
ト53の下方の所定間隔を隔てた位置には、溶鋼流出孔
52cと同口径の貫通孔54aを有するシールプレート
54が配設され、さらに、両プレート53,54の間
に、タンディッシュ52の溶鋼流出孔52cと同口径の
貫通孔55aが設けられたスライドバルブ55が介装さ
れている。
【0004】スライドバルブ55は、タンディッシュ5
2から鋳型56内に注入されて鋳片57となる溶鋼量を
調節するためのもので、後述する鋳型内湯面レベル制御
装置によって鋳型56内の湯面レベルを目標湯面レベル
に保持させるように、その貫通孔55aの位置を他のプ
レート53,54の貫通孔53a,54aに対してスラ
イド駆動することにより、その貫通孔55aの開度を修
正・調節されるものである。
【0005】そして、従来の鋳型内湯面レベル制御装置
の構成を説明すると、タンディッシュ52の側面には上
ブラケット52aが固着され、この上ブラケット52a
に油圧シリンダ61が揺動可能に取り付けられている。
また、上ブラケット52aよりも下方のタンディッシュ
52の側面には下ブラケット52bが固着され、この下
ブラケット52bにリンク62が揺動自在に取り付けら
れ、このリンク62の一端側に、油圧シリンダ61のピ
ストンロッド61aの先端部がピン連結されている。さ
らに、リンク62の他端側は、連結ロッド63を介して
スライドバルブ55に連結されている。
【0006】また、64は油圧シリンダ61のピストン
ロッド61aの位置を検出するための差動トランスであ
り、その本体が図示しない支持部材により油圧シリンダ
61等固定されるとともに、その棒状コアがピストンロ
ッド61aと共に移動され、ピストンロッド61aの位
置に応じて電圧信号を出力するようになっている。
【0007】さらに、65は鋳型56内の湯面レベルを
検出するための渦電流式,電極追従式等からなるレベル
計、65aはレベル計65のアンプ、66は目標湯面レ
ベルを設定するための目標湯面レベル設定器、67はア
ンプ65aを介したレベル計65の出力と目標湯面レベ
ル設定器66の出力とを入力としこれらの偏差をPID
演算回路等によって演算し両出力の差に応じた動作指令
値を出力するバルブ開度指令部、68は通常の方向制御
弁,サーボアンプ等から構成されるシリンダ制御部であ
って、このシリンダ制御部68は、バルブ開度指令部6
7の出力(動作指令値)と位置決め制御のために用いられ
る差動トランス64の出力とを入力とし、バルブ開度指
令部67の出力に応じて鋳型56内の湯面レベルを目標
湯面レベルに保持させるように油圧シリンダ61の作動
を制御するためのものである。
【0008】次に、上述のごとく構成された従来の鋳型
内湯面レベル制御装置の動作を説明すると、スライドバ
ルブ55を通して鋳型56内に注入される溶鋼量と鋳片
57の引き抜き量とにアンバランスが生じ、レベル計6
5の出力と目標湯面レベル設定器66の出力とに偏差を
生じると、バルブ開度指令部67からこの両出力の差に
応じた出力がシリンダ制御部68に与えられる。
【0009】シリンダ制御部68はこれに応じて油圧シ
リンダ61を作動させる。例えば、鋳型56内の湯面レ
ベルが目標湯面レベルよりも高い場合は、油圧シリンダ
61のピストンロッド61aを伸ばして、リンク62お
よび連結ロッド63を介してスライドバルブ55を摺動
させその開度を小さくし、鋳型56内に注入される溶鋼
量を減少させるように調節している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の鋳型内湯面レベル制御装置は、鋳型内の湯面レ
ベルを目標湯面レベルに保持・制御するために有用なも
のではあるが、未だ以下に説明するような湯面レベルの
制御精度上の課題がある。
【0011】即ち、油圧シリンダ61を作動させ、リン
ク62や連結ロッド63等の連結部を介してスライドバ
ルブ55を摺動させてその開度修正を行なうようにして
いるので、この連結部に存在する隙間による機械系のガ
タによって油圧シリンダ61のピストンロッド61aの
伸縮量とスライドバルブ55の摺動量とにずれが生じ、
精度のよい湯面レベル制御を行なえない。
【0012】特に、湯面レベルの制御にとって重要であ
るスライドバルブ55の摺動方向を変更する時、つま
り、油圧シリンダ61の作動方向を変化させる時、この
連結部のガタにより制御の遅れが生じて湯面レベルの変
動が大きくなり、その結果、鋳片57の品質低下を招い
てしまう。
【0013】なお、この連結部のガタの値は、鋳造開始
前のその値に対し鋳造時に高温雰囲気になることにより
変動し、また、スライドバルブ55,リンク62や連結
ロッド63等はタンディッシュ52とともに交換される
ものであって、交換される毎にその値が異なるため、予
めその値を一定値として把握しておくことが困難な性質
のものである。
【0014】そこで、前述した機械系ガタの値をオンラ
インで自動演算し補償することも考えられるが、その
際、流量特性の変化等の制御系のパラメータが変化する
と、最適なガタ補償値を演算することが困難になるなど
の課題もあった。
【0015】本発明は、このような課題を解決しようと
するもので、オンラインで機械系ガタを一括して制御系
に組み込み、制御系のパラメ−タの変化によることなく
機械系ガタを自動的に補正できるようにして、鋳型内の
湯面レベルを鋳造の全長に亘って最適な状態に高精度で
保持できる連続鋳造機における鋳型内湯面レベル制御装
置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の連続鋳造機における鋳型内湯面レベル制御
装置は、タンディッシュから鋳型内に注入する溶鋼量を
調節するスライドバルブの開度をピストンロッドを伸縮
させて調節する油圧シリンダと、前記ピストンロッドの
位置を検出する位置検出器と、前記鋳型内の湯面レベル
を検出するレベル計と、該レベル計の検出結果と目標湯
面レベルとの偏差を演算し該偏差に応じた動作指令値を
出力するバルブ開度指令部とをそなえ、前記バルブ開度
指令部の出力に応じて前記油圧シリンダを作動させるこ
とにより前記鋳型内の湯面レベルを前記目標湯面レベル
に保持・制御するものにおいて、前記油圧シリンダを
作動させる方向を前記バルブ開度指令部の出力に基づい
て判別し作動方向を変化させるときの前記バルブ開度指
令部の出力に所定のガタ補正値を加算するガタ補正制御
手段と、前記バルブ開度指令部からの出力が最も長時
間に亘って一定値に保持された際における前記のスライ
ドバルブとピストンロッドとの間に存在する機械系ガタ
を、前記所定のガタ補正値として演算し前記ガタ補正制
御手段へ出力するガタ補正値演算手段とをそなえたこと
を特徴としている。
【0017】
【作用】上述した本発明の連続鋳造機における鋳型内湯
面レベル制御装置では、制御系の変化によらず制御が良
好な状態の場合、換言すればガタ補正値が最適の場合、
油圧シリンダの操作量つまりバルブ開度指令部の出力値
が変化しない時間が長くなることに着目して、最適なガ
タ補正値を演算している。
【0018】つまり、ガタ補正値演算手段において、ス
ライドバルブとピストンロッドとの間に存在する機械系
ガタを演算し、バルブ開度指令部からの出力が最も長時
間に亘って一定値に保持された際の機械系ガタが、所定
のガタ補正値として演算される。
【0019】そして、ガタ補正制御手段では、油圧シリ
ンダを作動させる方向がバルブ開度指令部の出力に基づ
いて判別され、その作動方向が変化するときのバルブ開
度指令部の出力に、ガタ補正値演算手段からのガタ補正
値が加算されることにより、機械系ガタがオンラインで
一括して制御系に組み込まれ、そのガタが制御系の変化
によることなく自動的に補正されて、油圧シリンダのピ
ストンロッドの伸縮動作によってスライドバルブの開度
を確実に精度よく修正できる。
【0020】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
鋳型内湯面レベル制御装置について説明すると、図1は
その鋳型内湯面レベル制御装置をそなえた連続鋳造機を
示す構成図で、この図1において連続鋳造機は図7にて
説明したものと同様の構成であり、1は溶鋼鍋、2はタ
ンディッシュ、3はボトムプレート、4はシールプレー
ト、5は後述する鋳型内湯面レベル制御装置によってそ
の貫通孔5aの開度が調節されるスライドバルブ、6は
鋳型、7は鋳片である。なお、スライドバルブ5を挾む
プレート3,4にも、貫通孔5aと同口径の貫通孔3
a,4aがそれぞれ形成されており、タンディッシュ2
の溶鋼流出孔2cと連通するようになっている。
【0021】そして、図1に示すように、鋳型内湯面レ
ベル制御装置の構成としては、タンディッシュ2の側面
に上ブラケット2aが固着され、この上ブラケット2a
に油圧シリンダ8が揺動可能に取り付けられている。ま
た、上ブラケット2aよりも下方のタンディッシュ2の
側面に下ブラケット2bが固着され、この下ブラケット
2bにリンク9が揺動自在に取り付けられ、このリンク
9の一端側に、油圧シリンダ8のピストンロッド8aの
先端部がピン連結されている。さらに、リンク9の他端
側は、連結ロッド10を介してスライドバルブ5に連結
されている。
【0022】また、11は油圧シリンダ8のピストンロ
ッド8aの位置(変位)を検出するための差動トランス
(位置検出器)で、その本体が図示しない支持部材により
油圧シリンダ8等固定されるとともに、その棒状コアが
ピストンロッド8aと共に移動され、ピストンロッド8
aの位置に応じて電圧信号を出力するものである。12
は鋳型6内の湯面レベルを検出するレベル計、12aは
レベル計12のアンプである。
【0023】13はアンプ12aを介したレベル計12
の出力(レベル検出結果)に移動平均処理を施してレベル
検出結果にのる2次的な振動成分を除去して実際のレベ
ル変動成分を出力する移動平均処理部、14は目標湯面
レベルを設定するための目標湯面レベル設定器、15は
アンプ12aおよび移動平均処理部13を介して入力さ
れたレベル計12の出力と目標湯面レベル設定器14の
出力との偏差をPID演算回路等によって演算し両出力
の差に応じた値MVを出力するバルブ開度指令部であ
る。
【0024】そして、16は図6により後述する手順に
従ってバルブ開度修正信号を出力するガタ補正制御部
で、このガタ補正制御部16は、油圧シリンダ8を作動
させる方向をバルブ開度指令部15の出力MVに基づい
て判別するシリンダ作動方向判定部16aと、このシリ
ンダ作動方向判定部16aにより作動方向の変化を判別
した場合にバルブ開度指令部15の出力MVに後述する
ガタ補正値Gnを加算する加算部16bとから構成され
ている。
【0025】17はガタ補正制御部16へのガタ補正値
nを演算して出力するオンラインガタ補正値演算部
で、このガタ補正値演算部17は、スライドバルブ5と
ピストンロッド8との間に存在する機械系ガタを演算
し、バルブ開度指令部15からの出力MVが最も長時間
に亘って一定値に保持された際の機械系ガタを、所定の
ガタ補正値Gnとして演算するものである。なお、ガタ
補正値演算部17における詳細な演算手順は、図2によ
り後述する。
【0026】また、19は上述した移動平均処理部1
3,目標湯面レベル設定器14,バルブ開度指令部1
5,ガタ補正制御部16およびガタ補正値演算部17か
らなるレベルコントローラ、23はサーボアンプ20,
サーボ弁21,油圧ユニット22から構成されるシリン
ダ制御部であって、このシリンダ制御部23は、レベル
コントローラ19の出力と位置決め制御のために用いら
れる差動トランス11の出力とを入力とし、レベルコン
トローラ19の出力(ガタ補正後のバルブ開度修正信号)
に応じて鋳型6内の湯面レベルを目標湯面レベルに保持
させるように油圧シリンダ8の作動を制御するためのも
のである。
【0027】次に、上述のごとく構成された本実施例の
鋳型内湯面レベル制御装置の動作を説明する。本実施例
では、ガタ補正値Gnが不足している場合にはバルブ開
度指令部15の出力MVの波形が図3に示すようにな
り、ガタ補正値Gnが過多の場合にはバルブ開度指令部
15の出力MVの波形が図4に示すようになるのに対し
て、制御系の変化によらず制御が良好な状態の場合、つ
まりガタ補正値Gnが最適の場合、油圧シリンダ8の操
作量つまりバルブ開度指令部15の出力MVが、一定の
値に保持される時間が長いことに着目して、最適なガタ
補正値Gnを演算している。
【0028】そこで、本実施例のガタ補正値演算部17
においては、図2に示すフローチャートに従って、ガタ
補正値Gnの演算が行なわれる。なお、フローチャート
の説明中、A1〜A7は処理手順(ステップ)の番号を示
す。
【0029】制御が開始されると、ガタ補正値演算部1
7では、所定サンプリング間隔Δt毎にレベル計12に
よって得られる湯面レベルPVと、バルブ開度指令部1
5からの作動指令値MVとが読み込まれ、湯面レベルP
V等のデータに基づいて、スライドバルブ5とピストン
ロッド8との間に存在する機械系ガタを演算し(ステッ
プA1)、バルブ開度指令部15からの今回出力MVを
MV2とおくとともに前回出力MV2をMV1とおく
(ステップA2)。
【0030】その後、前回出力MV1と今回出力MV2
とが等しいと否かを判断し(ステップA3)、等しくない
場合にはタイマ(図示せず)の計時時間をリセットする一
方(ステップA7)、等しい場合にはタイマの計時時間T
をカウントアップしてから(ステップA4)、バルブ開度
指令部15の出力MVが変化しなかった時間Tと、前回
までの最大時間TMAXとを比較する(ステップA5)。
【0031】比較の結果、タイマの計時時間Tの方が大
きい場合、現計時時間TをTMAXに置き換えるととも
に、その時点での機械系ガタを最適なガタ補正値Gn
して出力・記憶する(ステップA6)。
【0032】上述のごとく、図2に示すフローチャート
に従ってガタ補正値演算部17にて演算されたガタ補正
値Gnは、ガタ補正制御部16の加算部16bへ出力さ
れ、このガタ補正制御部16においては、図6に示すフ
ローチャートに従って、補正制御が実行される。なお、
フローチャートの説明中、B1〜B4は処理手順(ステ
ップ)の番号を示す。
【0033】まず、制御が開始されると、所定のサンプ
リング間隔毎にバルブ開度指令部15からの出力変化量
ΔMVn(方向により正負の符号を有する)が読み込まれ
る(ステップB1)。そして、今回読み込まれた出力変化
量ΔMVnと、前回の変化量ΔMVn-1との積の符号か
ら、油圧シリンダ8を今回作動させる方向を判別し(ス
テップB2)、油圧シリンダ8を前回と同方向へ作動さ
せる場合(ΔMVn・ΔMVn -1≧0)には、今回の出力M
nをそのままバルブ開度修正信号としてシリンダ制御
部23へ出力して(ステップB3)、ステップB1に戻
る。
【0034】これに対して、ステップB2において油圧
シリンダ8を前回と逆方向へ作動させることが判断され
た場合(ΔMVn・ΔMVn-1<0)には、ガタ補正値演算
部17から入力された今回のガタ補正値Gnと、出力M
nとが加算部16bにて加算され、その加算結果をバ
ルブ開度修正信号としてシリンダ制御部23へ出力して
(ステップB4)、ステップB1に戻る。
【0035】なお、上述したΔMVn・ΔMVn-1の正負
の判断による油圧シリンダ8の作動方向判別は、シリン
ダ作動方向判定部16aにて行なわれる。
【0036】また、シリンダ制御部23においては、レ
ベルコントローラ19からのバルブ開度修正信号と、差
動トランス11からのピストンロッド8aの位置情報と
に基づいて、サーボアンプ20によりサーボ弁21の開
閉が制御され、ピストンロッド8aの位置がバルブ開度
修正信号になるように、即ち、スライドバルブ5が適当
な開度になるように油圧シリンダ8の作動が制御され
る。
【0037】このように、本実施例の鋳型内湯面レベル
制御装置によれば、ガタ補正値演算部17において、ス
ライドバルブ5とピストンロッド7との間に存在する機
械系ガタを演算し、バルブ開度指令部15の出力MVが
最も長時間に亘って一定値に保持された際の機械系ガタ
をガタ補正値Gnとして演算し、そのガタ補正値Gnをガ
タ補正制御部16へ出力し、油圧シリンダ8の作動方向
が変化するときには、その所定のガタ補正値Gn分だけ
余分に油圧シリンダ8が作動されるので、そのガタが自
動的に補正されて、油圧シリンダ8のピストンロッド8
aの伸縮動作によってスライドバルブ5の開度が確実に
精度よく修正される。
【0038】これにより、オンラインで機械系ガタを一
括して制御系に組み込み、その機械系ガタを制御系パラ
メ−タの変化によることなく自動的に補正でき、鋳型6
内の湯面レベルを鋳造の全長に亘って目標湯面レベルに
高精度で且つ安定的に保持できるのである。
【0039】なお、上記実施例では、油圧シリンダ8の
ピストンロッド8aの位置(変位)を検出するために差動
トランス11を用いたが、位置検出器としてポテンショ
メータ等を用いるようにしてもよい。
【0040】また、この発明による鋳型内湯面レベル制
御装置は、油圧シリンダ8がタンディッシュ2の底側に
配置された構成のもの、あるいは、鋳型内湯面レベルを
油圧シリンダを作動させてストッパノズルの開度操作に
より調節する構成のものにも、当然ながら適用でき、上
記実施例と同様の作用効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の連続鋳造
機における鋳型内湯面レベル制御装置によれば、油圧シ
リンダを作動させる方向をバルブ開度指令部の出力に基
づいて判別しその作動方向変化時のバルブ開度指令部の
出力に所定のガタ補正値を加算するガタ補正制御手段
と、バルブ開度指令部からの出力が最も長時間に亘り一
定値に保持された際のスライドバルブ,ピストンロッド
間の機械系ガタを所定のガタ補正値として演算しガタ補
正制御手段へ出力するガタ補正値演算手段とをそなえる
という極めて簡素な構成により、オンラインで機械系ガ
タが一括して制御系に組み込まれ、その機械系ガタを制
御系の変化によることなく自動的に補正でき、鋳型内の
湯面レベルを鋳造の全長に亘って目標湯面レベルに高精
度で且つ安定的に保持できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての連続鋳造機における
鋳型内湯面レベル制御装置を示す制御ブロック図であ
る。
【図2】本実施例のガタ補正値演算手段によるガタ補正
値の演算手順を説明するためのフローチャートである。
【図3】ガタ補正値不足の場合のバルブ開度指令部の出
力波形を示すグラフである。
【図4】ガタ補正値過多の場合のバルブ開度指令部の出
力波形を示すグラフである。
【図5】ガタ補正値最適の場合のバルブ開度指令部の出
力波形を示すグラフである。
【図6】本実施例のガタ補正制御手段による制御手順の
一例を説明するためのフローチャートである。
【図7】従来の鋳型内湯面レベル制御装置をそなえた連
続鋳造機を示す構成図である。
【符号の説明】
1 溶鋼鍋 2 タンディッシュ 2a 上ブラケット 2b 下ブラケット 2c 溶鋼流出孔 3 ボトムプレート 3a 貫通孔 4 シールプレート 4a 貫通孔 5 スライドバルブ 5a 貫通孔 6 鋳型 7 鋳片 8 油圧シリンダ 8a ピストンロッド 9 リンク 10 連結ロッド 11 差動トランス 12 レベル計 12a アンプ 13 移動平均処理部 14 目標湯面レベル設定器 15 バルブ開度指令部 16 ガタ補正制御部 16a シリンダ作動方向判定部 16b 加算部 17 オンラインガタ補正値演算部 18 初期値設定器 19 レベルコントローラ 20 サーボアンプ 21 サーボ弁 22 油圧ユニット 23 シリンダ制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−251645(JP,A) 特開 平3−77757(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/00 - 11/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンディッシュから鋳型内に注入する溶
    鋼量を調節するスライドバルブの開度をピストンロッド
    を伸縮させて調節する油圧シリンダと、前記ピストンロ
    ッドの位置を検出する位置検出器と、前記鋳型内の湯面
    レベルを検出するレベル計と、該レベル計の検出結果と
    目標湯面レベルとの偏差を演算し該偏差に応じた動作指
    令値を出力するバルブ開度指令部とをそなえ、前記バル
    ブ開度指令部の出力に応じて前記油圧シリンダを作動さ
    せることにより前記鋳型内の湯面レベルを前記目標湯面
    レベルに保持・制御する連続鋳造機における鋳型内湯面
    レベル制御装置において、 前記油圧シリンダを作動させる方向を前記バルブ開度指
    令部の出力に基づいて判別し作動方向を変化させるとき
    の前記バルブ開度指令部の出力に所定のガタ補正値を加
    算するガタ補正制御手段と、 前記バルブ開度指令部からの出力が最も長時間に亘って
    一定値に保持された際における前記のスライドバルブと
    ピストンロッドとの間に存在する機械系ガタを、前記所
    定のガタ補正値として演算し前記ガタ補正制御手段へ出
    力するガタ補正値演算手段とがそなえられたことを特徴
    とする連続鋳造機における鋳型内湯面レベル制御装置。
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