JP3389059B2 - 耐指紋性およびアース性に優れる表面処理鋼板の製造方法 - Google Patents

耐指紋性およびアース性に優れる表面処理鋼板の製造方法

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JP3389059B2 JP14740097A JP14740097A JP3389059B2 JP 3389059 B2 JP3389059 B2 JP 3389059B2 JP 14740097 A JP14740097 A JP 14740097A JP 14740097 A JP14740097 A JP 14740097A JP 3389059 B2 JP3389059 B2 JP 3389059B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐指紋性およびア
ース性に優れ、家電製品、特に良好なアース性が要求さ
れる電子部品機器等に利用される表面処理鋼板の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、家電用表面処理鋼板には、耐
指紋性、耐食性、加工かじり性等様々な製品性能が要求
されてきた。 例えば家電業界では省工程、省コストの観
点から塗装を省略できる裸使用の可能な優れた耐食性、
耐指紋性、加工かじり性を有する鋼板に対する要求があ
る。これらの性能を満足するために、種々の検討がなさ
れ、多くの製品が開発されてきた。 その中でも、めっき
金属板上にクロメート処理を施しさらにその上層に特殊
樹脂をベースとした有機複合皮膜を形成させた表面処理
金属板が開発されており、現在、上記性能を満足する最
も有効な金属板として、家電用部品として主流となって
いる。例えば、特公平4−14191号公報ではクロメ
ート被覆めっき鋼板上に水系有機樹脂に特定の微細な粒
度のコロイドゾルを追加調整した有機複合皮膜を形成さ
せ、耐食性、耐指紋性の向上を図った有機複合皮膜を有
した表面処理鋼板の製造方法が開示されている。 また、
特開平5−65666号公報では加工かじり性の向上を
目的として、有機複合皮膜中にワックスを添加した塗料
なども開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、世界的な電子機
器部品の需要増に伴い、表面処理金属板自身にも新たな
特性が要求されている。その要求とは、電子部品機器等
には必須である電磁波シールド性であり、この性能を満
足させるためには金属板自身に良好なアース性が必要と
なってくる。従来より開発されてきた有機複合皮膜被覆
金属板に良好なアース性を付与させるためには有機複合
皮膜を薄膜にすることが有効な手段である。しかしなが
ら、単純に薄膜化するだけでは、耐指紋性、加工かじり
性、耐食性等の有機複合皮膜被覆金属板の本来もつ各性
能を確保しつつアース性を付与することは困難であっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者はこのような課題
を解決するために、鋭意研究の結果、塗料の不揮発分を
コントロールすることで表面粗度に沿った皮膜形成が可
能になること、また更に、ロ−ルコ−タ−のアプリケ−
タ−の周速比をコントロ−ルすることで、塗装のむら付
きを防ぎ、均一に薄膜の有機複合皮膜を被覆することを
可能にし、且つクロメート被覆鋼板またはクロメート被
覆めっき鋼板の中心線平均粗さおよび塗膜の付着量を制
御することで、塗膜の被覆面積率をコントロールし、耐
指紋性、耐食性、加工かじり性等の有機複合皮膜被覆
の諸性能を確保しつつ、良アース性を付与させる知見
を見出した。
【0005】すなわち、第1発明の要旨とするところ
は、表面粗度がJIS−B0601で規定されている中
心線平均粗さRaで1.0μm以下であり、上層に有機
複合皮膜を有するクロメート被覆鋼板またはクロメート
被覆めっき鋼板において、有機複合皮膜を乾燥後皮膜重
量が0.25〜1g/m2 、且つ鋼板表面に対する有機
複合塗料の被覆面積率が70〜99%になるように、不
揮発分が5〜20重量%である塗料を塗布することを特
徴とする耐指紋性およびアース性に優れる表面処理鋼板
の製造方法にあり、第2発明の要旨とするところは、表
面粗度がJIS−B0601で規定されている中心線平
均粗さRaで1.0μm以下であり、上層に有機複合皮
膜を有するクロメート被覆鋼板またはクロメート被覆め
っき鋼板において、有機複合皮膜を乾燥後皮膜重量が
0.25〜1g/m2 、且つ鋼板表面に対する有機複合
塗料の被覆面積率が70〜99%になるように、ロ−ル
コ−タ−を用いて、塗装ラインスピ−ドの1.1倍以上
の周速で鋼板の進行方向と逆回転するアプリケ−タ−ロ
−ルで有機系塗料を鋼板に塗布することを特徴とする耐
指紋性およびアース性に優れる表面処理鋼板の製造方法
である。
【0006】
【発明の実施の形態】アース性をはじめ耐指紋性、加工
かじり性、耐食性等各性能は、薄膜の有機複合皮膜被覆
鋼板においては有機複合皮膜の鋼板への被覆面積率の影
響を大きく受ける。有機複合皮膜の被覆面積率が大きい
ほど耐指紋性、加工かじり性、耐食性等最表層に有機複
合皮膜を有することで担保している各性能は向上する
が、その反面絶縁物である有機複合皮膜が通電を妨害す
るため、アース性は劣化する。逆に有機複合皮膜の被覆
面積率が小さいほど、塗膜の非被覆部で得られる通電点
が増加し、アース性は向上するが、耐指紋性、加工かじ
り性、耐食性等各性能は劣化する。耐指紋性、加工かじ
り性、耐食性等の有機複合皮膜被覆めっき鋼板の本来も
つ各性能を確保しつつアース性を付与するためには、有
機複合皮膜の付着量と被覆面積率を適当な範囲に制御す
る必要があることを見出した。
【0007】更に、有機複合皮膜の被覆面積率は塗装前
のクロメート被覆めっき鋼板の表面粗度等の影響を大き
く受ける。特に表面粗度の粗い塗装前のクロメート被覆
めっき鋼板を用いると塗装を施した際に、粗度の凹部に
有機複合皮膜が入り込むため、塗膜の被覆面積率は著し
く低下する。一方、表面粗度の低いクロメート被覆めっ
鋼板を用いると塗膜の被覆面積率は高くなる。薄膜塗
装の場合、塗膜の被覆面積率は塗布する塗料の不揮発分
割合の影響を大きく受ける。塗料の不揮発分が多いほ
ど、塗料を鋼板に塗布した時のウエット膜厚は薄くなる
ため、図1に示すように粗度の凹部に塗料が入り込んで
しまう。
【0008】したがって、塗料を焼き付け乾燥した時に
図2のように凹部に塗料がたまり、塗膜の被覆面積率は
著しく低下する。表面粗度を完全に覆うことができる厚
膜塗装であれば不揮発分割合の影響は軽減されるが、ア
ース性を担保できる程度の薄膜領域では不揮発分割合に
よって塗膜の被覆状態は大きく変化する。塗料の不揮発
分を少なくすれば、塗料を鋼板に塗布した時のウエット
膜厚は厚くなるため、図3のように塗料は表面粗度を完
全に覆うことができ、図4のように比較的表面粗度に沿
った皮膜形成が可能になるという知見も得た。
【0009】また、薄膜塗装の場合、塗膜形成プロセス
において、鋼板への塗料の供給が不足すると塗膜にロ−
ピング状のむら付きが顕著に発生し、有機複合皮膜の被
覆面積率が著しく低下することが判明した。これら新た
に得られた知見を総合して、有機複合皮膜の乾燥後付着
量、塗膜の被覆面積率、塗料の不揮発分の適性範囲、更
にはロ−ピング模様が発生しない塗膜形成条件を検討し
第1発明及び第2発明を完成した。
【0010】次に、第1発明及び第2発明における各構
成要件の限定理由について述べる。第1発明及び第2発
明におけるめっきがある場合の表面処理鋼板の断面を模
式的に図5に示す。下層から鋼板1、めっき2、クロメ
ート3、そして有機複合皮膜4で構成される。以下、各
皮膜ごとに説明する。本発明が対象とする鋼板は、鉄、
鉄基合金、銅、銅基合金を包含する。また、めっき鋼板
は、亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板を含有し、電
気めっき、溶融めっき、蒸着めっき、分散めっき、及び
重ねめっきのいずれかの手法を用いて製造したものであ
る。特に亜鉛合金めっき鋼板は、加工かじり性、耐食性
について優れた性能が得られる。めっき量は特に限定す
る必要が無いが、耐食性を考慮した場合、5g/m2
上が望ましい。
【0011】鋼板上、および鋼板に上記の既存の方法で
めっきを行った後、クロメート処理を行う。クロメート
付着量は特に限定する必要が無いが、Cr換算で5mg
/m2 以下では耐食性が得られにくく、Cr換算で10
0mg/m2 以上ではクロメート自身の凝集破壊が生
じ、塗膜密着性が得られないので耐食性および塗膜密着
性を考慮するとCr換算で5〜100mg/m2 が望ま
しい。クロメート処理の種類は、電解クロメート、エッ
チングクロメート、塗布クロメート、のいずれも本発明
に適用できる。特に外観の均一性、上塗り塗膜の密着性
を重視する場合は電解クロメート、耐食性を重視する場
合は塗布クロメートが最適である。鋼板またはめっき
に上記の既存の方法でクロメート処理を施したクロメ
ート被覆鋼板またはクロメート被覆めっき鋼板の表面粗
度はJIS−B0601で規定されている中心線平均粗
さRaで1.0μm以下にする必要がある。Raが1.
0μm超であると、薄膜である塗膜の被覆面積率が低下
し、充分な耐指紋性が得られない場合がある。
【0012】有機複合皮膜中の樹脂成分としては、特に
限定する必要はないが、アクリル樹脂、オレフィン樹
脂、アクリルオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリオレフィンアイオノマー、および、メ
ラミン樹脂のうち1種類または2種類以上の混合物ある
いは共重合物を用いることができる。コスト面を重視す
る場合はアクリル樹脂、上塗り性を重視する場合はエポ
キシ、ポリエステル樹脂、加工性を重視する場合はウレ
タン樹脂が最適である。顔料としては、特に限定する必
要はないが、SiO2 、Cr2 3 、Fe2 3 、Fe
3 4 、MgO、ZrO2 、SnO2 、Al2 3 、S
2 5 のうち1種類または2種類以上の混合物を用い
ることができる。特にSiO2 が経済的に最適であり、
重量比で20%程度含有させると、耐食性、加工かじり
性の向上にも有利である。
【0013】次に第1発明における塗料の不揮発分の限
定理由について述べる。この塗料中の不揮発成分の調整
は、第1発明において重要であり、5%未満であると、
塗料を焼き付け乾燥する時にワキと呼ばれる現象が生
じ、外観を損ねる場合がある。ここで、ワキとは揮発分
が完全に揮発する前に塗膜が硬化してしまい、揮発分の
気泡が成膜後の塗膜中に残存してしまう現象のことであ
る。さらに、溶剤系の塗料を用いる場合は希釈用シンナ
ーを多く使用するため、コスト面でも不利である。20
%超であると、塗膜の被覆面積率が低下し、充分な耐指
紋性、加工かじり性、耐食性が得られない場合がある。
従って、塗料の不揮発成分は塗料の5〜20重量%に調
整する必要がある。
【0014】第1発明における塗膜形成方法は、ロール
コート、スプレーコート、カーテンフローコート、ある
いは塗液を塗布後にエアナイフで付着量を制御する方法
などのいずれの方法を用いても構わない。次に、第2発
明において塗装に用いる2ロ−ルコ−タ−の模式図を図
6に、3ロ−ルコ−タ−の模式図を図7及び図8に示
す。塗膜の塗布には、図6のようなピックアップロ−ル
5及びアプリケ−タ−ロ−ル6から成る2ロ−ルコ−タ
−、図7のようなピックアップロ−ル11、トランスフ
ァ−ロ−ル12及びアプリケ−タ−ロ−ル13から成る
3ロ−ルコ−タ−、図8のようなピックアップロ−ル1
4、アプリケ−タ−ロ−ル15及びドクタ−ロ−ル16
から成るV型3ロ−ルコ−タ−のいずれを用いてもよ
い。
【0015】図6に示す2ロ−ルコ−タ−塗装は、コ−
タ−パン10の中に満たされている塗料9をピックアッ
プロ−ル5でピックアップし、同一方向に回転するアプ
リケ−タ−ロ−ルに転写させ、更にアプリケ−タ−ロ−
ルとは逆回転しているバックアップロ−ル7を介する鋼
帯8に塗布し焼き付け冷却する塗装方法である。図7に
示す3ロ−ルコ−タ−塗装はピックアップロ−ルとアプ
リケ−タ−ロ−ルとの間に同一方向に回転するトランス
ファ−ロ−ルを付け加えた塗装方法であり、主に高粘度
塗料を塗装する場合有効である。
【0016】図8に示すV型3ロ−ルコ−タ−は2ロ−
ルコ−タ−のピックアップロ−ルとは逆に回転する塗料
切りドクタ−ロ−ルを設置した塗装方法であり、高粘度
塗料を使用する場合、均一な外観を得るのに有効であ
る。アプリケ−タ−ロ−ルの周速は鋼板のラインスピ−
どの1.1倍以上にする必要がある。1.1倍未満であ
ると、アプリケ−タ−ロ−ルから鋼板への均一な塗料の
供給が不足し、ロ−ピング模様が生じ、外観不良、塗料
むら付きによる耐指紋性、耐食性不良が発生する。
【0017】第1発明及び第2発明では、塗膜形成後、
必要に応じて塗膜を乾燥、硬化させる。乾燥、硬化の条
件は、塗料の種類によって適宜選択する。乾燥、硬化
は、公知の方法、たとえば熱風乾燥炉、誘導加熱炉、近
赤外加熱炉、電気炉、直火炉等で行えばよい。塗料が放
射線硬化型の塗料であれば、放射線炉を用いれば良い。
塗膜付着量はドライ付着量で0.25〜1g/m2 にな
るように塗布する。0.25g/m2 未満であるとアー
ス性は良好であるが、耐指紋性、耐食性、加工かじり性
が劣る。1g/m2 超であると耐指紋性、耐食性、加工
かじり性良好であるが、アース性が劣る。
【0018】塗膜被覆面積率は有機複合皮膜を塗装して
ある鋼板のCMA(Computer aided X
−ray Micro Analyzer、日本電子社
製)による測定結果から求めた。CMA分析条件は分析
径2μm、照射電流0.05μA、照射時間30mse
c、加速電圧15kAにて、縦500点×横500点の
250000点分析(1mm角)とし、それぞれの分析
点での塗膜中に含まれる元素の検出強度の測定を行う。
ただし、塗膜被覆面積率を求める測定元素は、精度上、
感度の良い重元素が望ましい。測定サンプルと測定元素
の含有率が同じであり、且つ平均塗装付着量が1.25
g/m2 である塗装鋼板の250000点平均強度を求
め、その10分の1の値をしきい値とし、それ以上の検
出強度を示している点の数をNとしたとき、塗膜被覆面
積率(%)は以下の計算式より求めることができる。塗
膜皮膜面積率(%)=(N/250000)×100塗
膜被覆面積率は70%以上にすることが望ましい。70
%より小さくなると、有機複合皮膜被覆鋼板に直接手で
触れた場合、指紋跡が目立ち外観を損ない、さらに耐食
性も劣化する。逆にアース性を確保するためには、塗膜
被覆面積率を99%以下にすることが望ましい。99%
を超えるとアース性が低下し、十分な電磁波シールド性
を得ることができない。
【0019】
【実施例】第1発明及び第2発明における有機複合皮膜
被覆鋼板の構成を表1にまとめた。鋼板は鉄、ステンレ
スの種類を用いめっきは表1に示すように、電気亜鉛
めっき(EG) 、Ni含有率が重量%で12%の電気Zn
ー Ni系合金めっき(ZL) 、溶融亜鉛めっき(GI)
、Fe含有率が重量%で10.5%の合金化溶融亜鉛
めっき(AS) を表1記載の所定量及び所定の鋼板に施
した。クロメート処理は、市販のクロム酸を主体とした
硫酸系処理液を用いて電解処理を行った電解クロメー
ト、市販のクロム酸に還元剤として硝酸を混入させてエ
ッチング処理を行った反応クロメート、市販のクロム酸
にシリカを重量比で3倍混入させた処理液を塗布して焼
き付け処理を行った塗布クロメートを用いた。前記の方
法で作成したクロメート被覆鋼板またはクロメート被覆
めっき鋼板の表面粗度がJIS−B0601で規定され
ている中心線平均粗さRaで0.3μm、0.5μm、
0.8μm、1.0μm、1.2μmのものを用いた。
【0020】
【表1】
【0021】塗膜は市販のアクリル系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、エポキシ系樹脂にシリカゾルをそれそれ重量
比で20%混入した表2及び表3に示す水系塗料を用
い、2ロールコーター塗装後到達板温120℃焼き付け
水冷処理を行った。各水準において外観、耐指紋性、ア
ース性、耐食性、加工かじり性の評価を行い、それらの
結果を表2及び表3にまとめた。
【0022】外観は、ワキ、ローピング模様の発生度合
いを目視で評価した。評価には以下の指標を用いた。 ワキ、ローピング模様発生なし :○ ワキまたはローピング模様がやや発生 :△ ワキまたはローピング模様が非常に目立つ :× 実用に適用するためには○か△が必要である。
【0023】耐指紋性は、実指を各塗装鋼板に3秒間押
し付け、その指紋跡の目立ち具合を評点付けすることで
評価を行った。評点付けには以下の指標を用いた。 指紋跡が全く分からないもの :評点5 指紋跡がほとんど分からないもの :評点4 よく観察して指紋跡が分かるもの :評点3 指紋跡がやや目立つもの :評点2 指紋跡がたいへん目立つもの :評点1 耐指紋性は実用に適用するためには評点3以上が必要で
ある。
【0024】アース性は各塗装鋼板のJIS−C255
0に規定されている測定方法で、層間抵抗値(Ω・cm
2 /枚)を測定した。実用に適用するためには層間抵抗
値2.5(Ω・cm2 /枚)以下に抑えることが必要で
ある。耐食性は、平板塩水噴霧腐食試験168時間後の
白錆および赤錆の発生面積率を測定し、以下に示す判定
基準にて評価を行った。 錆発生なし :◎ 錆発生面積率5%未満 :○ 錆発生面積率20%未満 :△ 錆発生面積率20%以上 :×
【0025】加工カジリ性はL曲げクランクプレス90
%折り曲げ、曲げ半径5mm、無塗油にてプレスし、そ
のプレス後外観の観察による評価を行った。評価は以下
の判定基準にて行った。 プレス部の疵の発生がない :◎ プレス部の疵の発生が軽微 :○ プレス部の疵の発生が多い :△ プレス部の疵の発生が著しい :×
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】評価結果を以下に述べる。表2において、
No.1〜No.14及びNo.20〜No.29は第
1発明例であり、NO.1〜3は表面粗度がJIS−B
0601で規定されている中心線平均粗さRaで0.8
μmのクロメート被覆電気めっき鋼板に不揮発分を5、
10、20重量%に変化させた塗料を用いてシリカゾル
20%含有のアクリル系有機複合皮膜を0.5g/m2
付着させた本発明例で、不揮発分が20%と若干高いN
O.3は、No.1、No.2に比べて塗膜被覆率が低
く耐指紋性若干劣るものの十分実用に耐えうるものであ
り、他の性能は良好であった。No.1は不揮発分が5
%と若干低く、焼き付け後、ややワキの発生があった
が、実用に適応できる範囲であった。No.2は外観、
耐指紋性、アース性共に良好な結果を示した。
【0029】NO.4〜6は表面粗度Raで0.8μm
のクロメート被覆電気メッキ鋼板にシリカゾル20%含
有のアクリル系有機複合皮膜を塗装付着量で0.3、
0.7、1.0g/m2 付着させた本発明例で、No.
4は塗装付着量が低いため、外観にややローピング模様
が発生しているものの、アース性、耐指紋性、耐食性、
加工かじり性共に良好な結果となった。No.5、N
o.6は塗装付着量が高く、塗膜被覆面積率も高いた
め、アース性がやや劣るが、耐指紋性、耐食性、加工か
じり性は良好である。 NO.7〜12は表面粗度Ra
を0.3μm、0.5μm、1.0μmに変化させたク
ロメート被覆電気めっき鋼板を原板に用いて、塗膜付着
量を変化させた本発明例で、塗装付着量が同じであれ
ば、低粗度材を原板に用いたもの程、塗膜被覆面積率は
高く、アース性は劣性であるが、耐指紋性、耐食性、加
工かじり性は良好な結果であった。NO.11は表面粗
度Raが1.0μmで、塗装付着量が低いため、ややロ
ーピング模様が発生しているもののアース性は良好であ
った。
【0030】NO.13、No.14は表面粗度Raで
0.8μmのクロメート被覆電気メッキ鋼板に有機複合
皮膜中の樹脂成分をポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂
に変更させ、塗装付着量を0.5g/m2 付着させた本
発明例で、樹脂の種類に関係なく、アース性、耐指紋
性、耐食性、加工かじり性共に良好であった。特にエポ
キシ樹脂を用いたNO.14は加工かじり性に優位であ
った。NO.15、No.16は、表面粗度Raで0.
8μmのクロメート被覆電気メッキ鋼板に不揮発分を3
重量%、25重量%に変化させた塗料を用いてシリカゾ
ル20%含有のアクリル系有機複合皮膜を0.5g/m
2 付着させた比較例で、 NO.15は不揮発分が3重
量%と低いため、焼き付け後にワキが発生し、外観不良
が生じた。No.16は不揮発分が25重量%と高いた
め、塗膜被覆面積率は低下し、アース性は良好である
が、耐指紋性、耐食性に劣る。
【0031】NO.17、No.18は表面粗度Raで
0.8μmのクロメート被覆電気メッキ鋼板にシリカゾ
ル20%含有のアクリル系有機複合皮膜の塗装付着量を
0.2g/m2 、1.2g/m2 に変化させた比較例
で、NO.18は塗装付着量が低いため、外観にローピ
ング模様が発生しており、塗膜被覆面積率も低く、アー
ス性良好であるが、耐指紋性、耐食性、加工かじり性共
にに劣る。NO.19は塗装付着量が高いため、塗膜被
覆面積率100%であり、耐指紋性、耐食性、加工かじ
り性は良好であるが、アース性に劣る。NO.19は表
面粗度Raで1.2μmのクロメート被覆電気メッキ鋼
板を原板に用いて、塗装付着量を0.3g/m2 に変化
させた比較例で、塗膜の被覆面積率が低く、アース性良
好であるが、耐指紋性、耐食性共に劣る。NO.20〜
29は、塗装原板を表1に示すように変更させ、にシリ
カゾル20%含有のアクリル系有機複合皮膜を塗装付着
量で0.5g/m2 付着させた本発明例で、いずれも耐
指紋性、アース性に優れている。特に、原板にZLめっ
き鋼板、ステンレスを用いたものは耐食性、加工かじり
性に優れた性能を示した。
【0032】次に、表3において、No.1〜No.1
5及びNo.21〜No.30は第2発明例であり、N
o.1〜4は表面粗度がJIS−B0601で規定され
ている中心線平均粗さRaで0.8μmのクロメ−ト被
覆電気めっき鋼板にシリカゾル20%含有のアクリル形
有機複合皮膜をアプリケ−タ−ロ−ルの周速比1.1、
1.5、2.0、2.5の条件で0.5g/m2 付着さ
せた本発明例で、周速比が1.1と小さいNo.1は外
観にややロ−ピング模様が発生しているものの実用には
十分適応できる範囲であった。No.2〜4は外観、耐
指紋性、ア−ス性共に良好な結果を示した。
【0033】No.5〜7は表面粗度Raで0.8μm
のクロメ−ト被覆電気メッキ鋼板にシリカゾル20%含
有のアクリル系有機複合皮膜を塗装付着量で0.3、
0.7、1.0g/m2 付着させた本発明例で、No.
5は塗装付着量が低いため、外観にややロ−ピング模様
が発生しているが、塗膜被覆面積率も低くア−ス性は良
好であった。No.6、No.7は塗料付着量が多く、
塗膜被覆面積率も高いため、ア−ス性が若干劣性である
ものの、耐指紋性、耐食性、加工かじり性は良好であ
り、実用に十分適用できるものであった。
【0034】No.8〜13は表面粗度Raを0.3μ
m、0.5μm、1.0μmに変化させたクロメ−ト被
覆電気めっき鋼板を原板に用いて、塗料付着量、アプリ
ケ−タ−ロ−ル周速比を変化させた本発明例で、塗装付
着量が同じであれば、低粗度材を原板に用いたものほど
塗膜被覆面積率は高く、ア−ス性が若干劣性となるもの
の、耐指紋性、耐食性、加工かじり性は良好である(N
o.3、No.8、No.10、No.13とNo.
6、No.9、No.11を比較)。No.12は表面
粗度Raが1.0μmで、塗装付着量が低いため、やや
ロ−ピング模様が発生しているが、ア−スは良好であ
る。
【0035】No.14、No.15は表面粗度Raで
0.8μmのクロメ−ト被覆電気めっき鋼板に有機複合
皮膜中の樹脂成分をポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂
に変更させ、塗装付着量を0.5g/m2 付着させた本
発明例で、樹脂の種類に関係なく、ア−ス性、耐指紋
性、耐食性、加工かじり性共に非常に良好であった。特
にエポキシ樹脂を用いたNo.15は加工かじり性に優
位であった。No16〜20は第2発明における比較例
で、No.16、No.17は表面粗度がJIS−B0
601で規定されている中心線平均粗さRaで0.8μ
mのクロメ−ト被覆電気めっき鋼板にシリカゾル20%
含有のアクリル系有機複合皮膜をアプリケ−タ−ロ−ル
の周速比1.0、0.5の条件で0.5g/m2付着さ
せた比較例で、周速比を1.0以下にすると、ロ−ピン
グ模様が目立ち、塗膜被覆面積率も著しく低下するた
め、ア−ス性は良好であるが、耐指紋性、耐食性に劣っ
ている。
【0036】No.18、No.19は表面粗度Raで
0.8μmのクロメ−と被覆電気めっき鋼板にシリカゾ
ル20%含有のアクリル系有機複合皮膜の塗装付着量を
0.2g/m2 、1.2g/m2 に変化させた比較例
で、No.18は塗装付着量が低いため、外観にロ−ピ
ング模様が発生しており、塗膜被覆面積率も低く、あ−
ス性は良好なものの、耐指紋性、耐食性、加工かじり性
に劣っている。No.19は塗装付着量が高いため、塗
膜被覆面積率100%であり、耐指紋性、耐食性、加工
かじり性は良好ながらア−ス性に劣っている。
【0037】No.20は表面粗度Raで1.2μmの
クロメ−ト被覆電気めっき鋼板を原板に用いて、塗装付
着量を0.3g/m2 にした比較例で、塗膜の被覆面積
率が低く、ア−ス性は良好であるものの、耐指紋性、耐
食性に劣っている。No.21〜30は塗装原板を表1
に示すように変更させ、シリカゾル20%含有のアクリ
ル系有機複合皮膜を塗装付着量で0.5g/m2 付着さ
せた本願第2発明例で、いずれの場合も耐指紋性、ア−
ス性に優れたものとなつている。特に、原板にZLめっ
き鋼板、ステンレスを用いたものは耐食性、加工かじり
性に優れた性能を示した。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、第1発明及び第2発
明により製造した表面処理金属板は、耐指紋性およびア
ース性に優れており、更には耐食性、加工かじり性当の
表面処理金属板に要求される緒性能を十分満足したのも
であり、良好な耐指紋性、アース性が要求されている電
子部品機器等の材料に適応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗料の不揮発分が多い場合の塗料をクロメート
被覆めっき鋼板に塗布したときの断面の模式図、
【図2】塗料の不揮発分が多い場合の塗料をクロメート
被覆めっき鋼板に塗布し、焼き付け乾燥させたときの断
面の模式図、
【図3】塗料の不揮発分が少ない場合の塗料をクロメー
ト被覆めっき鋼板に塗布したときの断面の模式図、
【図4】塗料の不揮発分が少ない場合の塗料をクロメー
ト被覆めっき鋼板に塗布し、焼き付け乾燥させたときの
断面の模式図、
【図5】第1発明及び第2発明のめっきがある場合の表
面処理鋼板の皮膜の断面図、
【図6】第2発明の塗装に用いられる2ロ−ルコ−タ−
の模式図、
【図7】第2発明の塗装に用いられる3ロ−ルコ−タ−
の模式図、
【図8】第2発明の塗装に用いられるV型3ロ−ルコ−
タ−の模式図である。
【符号の説明】
鋼板 2 めっき 3 クロメート 4 有機皮膜 5 ピックアップロ−ル 6 アプリケ−タ−ロ−ル 7 バックアップロ−ル 8 鋼帯 9 コ−タ−パン 10 塗料 11 ピックアップロ−ル 12 トランスファ−ロ−ル 13 アプリケ−タ−ロ−ル 14 ピックアップロ−ル 15 ドクタ−ロ−ル 16 アプリケ−タ−ロ−ル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 英仁 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社 君津製鐵所内 (72)発明者 圓山 勝俊 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社 君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 平8−224830(JP,A) 特開 平3−94073(JP,A) 特開 平4−157173(JP,A) 特開 平9−95786(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 22/00 - 22/86 B05D 1/28 B05D 7/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面粗度がJIS−B0601で規定さ
    れている中心線平均粗さRaで1.0μm以下であり、
    上層に有機複合皮膜を有するクロメート被覆鋼板または
    クロメート被覆めっき鋼板において、有機複合皮膜を乾
    燥後皮膜重量が0.25〜1g/m2 、且つ鋼板表面に
    対する有機複合塗料の被覆面積率が70〜99%になる
    ように、不揮発分が5〜20重量%である塗料を塗布す
    ることを特徴とする耐指紋性およびアース性に優れる表
    面処理鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面粗度がJIS−B0601で規定さ
    れている中心線平均粗さRaで1.0μm以下であり、
    上層に有機複合皮膜を有するクロメート被覆鋼板または
    クロメート被覆めっき鋼板において、有機複合皮膜を乾
    燥後皮膜重量が0.25〜1g/m2 、且つ鋼板表面に
    対する有機複合塗料の被覆面積率が70〜99%になる
    ように、ロ−ルコ−タ−を用いて、塗装ラインスピ−ド
    の1.1倍以上の周速で鋼板の進行方向と逆回転するア
    プリケ−タ−ロ−ルで有機系塗料を鋼板に塗布すること
    を特徴とする耐指紋性およびアース性に優れる表面処理
    鋼板の製造方法。
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