JP3355875B2 - サーミスタ式温度検出器およびその成形方法 - Google Patents

サーミスタ式温度検出器およびその成形方法

Info

Publication number
JP3355875B2
JP3355875B2 JP16193695A JP16193695A JP3355875B2 JP 3355875 B2 JP3355875 B2 JP 3355875B2 JP 16193695 A JP16193695 A JP 16193695A JP 16193695 A JP16193695 A JP 16193695A JP 3355875 B2 JP3355875 B2 JP 3355875B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermistor
mold
resin
temperature detector
molded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16193695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0915062A (ja
Inventor
柴田  均
地平 楠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Hamanakodenso Co Ltd
Original Assignee
Denso Corp
Hamanakodenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Hamanakodenso Co Ltd filed Critical Denso Corp
Priority to JP16193695A priority Critical patent/JP3355875B2/ja
Publication of JPH0915062A publication Critical patent/JPH0915062A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3355875B2 publication Critical patent/JP3355875B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーミスタを樹脂モー
ルドした樹脂体を金属ケース内に嵌合してなる温度検出
器に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば実開昭52−9479号公報に
は、金属ケースの内部空間に、絶縁チューブで覆った2
本のリード線で第1のサーミスタを吊持するとともに、
上記金属ケースの底部に第2のサーミスタを固定した温
度検出器が開示されている。この従来技術では、上記第
1のサーミスタを金属ケース内に組付ける際に、この第
1のサーミスタを金属ケース内に挿入するという工程の
他に、上記2本のリード線に絶縁チューブを通すという
工程も必要なので、組付作業性が悪いといった問題があ
った。
【0003】そこで本出願人は、上記第1のサーミスタ
の組付作業性を良くすることのできる発明(特願平6−
201081号)を先に出願した。この先願に記載され
た発明の一例を図9を用いて簡単に説明すると、コネク
タターミナル6a、6b、これらのターミナル6a、6
bと電気的接続されたリード線7a、7b、これらのリ
ード線7a、7bと電気的接続された第1サーミスタ
8、およびコネクタターミナル6cを一体的に樹脂モー
ルドすることによって、厚肉部91と薄肉部92とから
成るコネクタハウジング9を成形している。
【0004】そして、小径部1aと中径部1bと大径部
1cとから成る金属製のセンサケース1内にその他の必
要な部材を組み込んだ後、上記樹脂モールドされたコネ
クタハウジング9をセンサケース1内に挿入し、その
後、このコネクタハウジング9の厚肉部91に形成され
た突出部93を挟み込むように、センサケース1の大径
部1cに形成されたかしめ部1eを図中下方向にかしめ
ている。これによって、コネクタハウジング9をセンサ
ケース1に固定している。
【0005】また、上記突出部93を形成することによ
って形成された溝部94にOリング10を嵌め、このO
リング10にてコネクタハウジング9とセンサケース1
との間をシールしている。このように上記先願のもの
は、コネクタハウジング9をセンサケース1に挿入して
かしめるという簡単な作業で温度検出器を成形できると
いうものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記コネクタハウジン
グ9の成形方法は、まずコネクタターミナル6a〜6
c、リード線7a、7b、第1サーミスタ8を所定の型
の中に入れ、その後この型の中に高温でどろどろの樹脂
を注入し、そしてこの樹脂が固まったら上記型を抜き取
る、というものである。
【0007】ところで、コネクタハウジング9の厚肉部
91は薄肉部92に比べて肉厚であるため、上記型内に
どろどろ状の樹脂を注入した直後では、この樹脂は、厚
肉部91の外側(例えば突出部93)ではすぐに固まっ
ても、内側ではまだ固まっていない状態となる。そし
て、この状態のままコネクタハウジング9を型から抜き
取った場合、上記内側の樹脂はしだいに固まっていく
が、これに伴って、既に固まっている上記外側の樹脂が
内側に引っ張られ、その結果、この外側の樹脂にひけが
発生する。
【0008】このように上記外側の樹脂にひけが発生す
るということは、溝部94にもひけが発生する恐れがあ
るということであり、この場合には、このひけが発生し
た溝部94とOリング10との間にすきまが生じ、その
結果、コネクタハウジング9とセンサケース1との間の
シールができなくなるという問題が発生する。またこの
問題は、要は、サーミスタおよびこれに接続される金属
線を一体的に樹脂モールドした樹脂体を、金属ケースの
開口部に嵌合することによって成形される温度検出器で
あって、上記樹脂体に厚肉部と薄肉部とが形成され、さ
らにこの樹脂体の厚肉部と上記金属ケースの開口部との
間がOリングのようなシール部材でシールされた温度検
出器について発生するものである。従って、このような
温度検出器であれば、金属ケース内に収納されるサーミ
スタは複数であっても1つであっても、上記問題は発生
する。
【0009】そこで本発明は上記問題に鑑み、サーミス
タおよびこれに接続される金属線を一体的に樹脂モール
ドした樹脂体を、金属ケースの開口部に嵌合することに
よって成形される温度検出器であって、さらに上記樹脂
体に厚肉部と薄肉部とが形成され、かつこの樹脂体の厚
肉部と上記金属ケースの開口部との間がシール部材でシ
ールされた温度検出器において、上記樹脂体の厚肉部と
金属ケースの開口部との間のシール性を向上させること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、内部に空間を有し、さら
にこの空間を外部と連通する開口部(1a)が形成され
た金属ケース(1)と、サーミスタ(8)およびこのサ
ーミスタ(8)に電気的接続された金属線(7a、7
b)を一体的に樹脂モールドして成形されるとともに、
厚肉部(91a、91b)と薄肉部(92a)とが形成
され、この厚肉部(91a、91b)が前記金属ケース
(1)の開口部(1c)に嵌合された樹脂体(9)と、
前記金属ケースの開口部(1c)と前記樹脂体の厚肉部
(91a、91b)とをシールするシール部材(10)
とを備えたサーミスタ式温度検出器であって、前記樹脂
体(9)は、前記サーミスタ(8)および前記金属線
(7a、7b)を樹脂モールドした第1モールド部(9
a)と、この第1モールド部(9a)の一部(91a)
の外側表面に成形された第2モールド部(91b)とを
有し、前記樹脂体の厚肉部(91a、91b)は、前記
第1モールド部の一部(91a)と前記第2モールド部
(91b)との組み合わせ体で構成されたサーミスタ式
温度検出器を特徴とする。
【0011】また請求項2記載の発明では、請求項1記
載のサーミスタ式温度検出器において、前記第1モール
ド部の一部(91a)と前記第2モールド部(91b)
とは、同一材料の樹脂で成形されたことを特徴とする。
また請求項3記載の発明では、請求項1または2記載の
サーミスタ式温度検出器において、前記シール部材(1
0)は、前記厚肉部(91a、91b)のうちの前記第
2樹脂体(91b)と前記金属ケースの開口部(1c)
とをシールする位置に設けられたことを特徴とする。
【0012】また請求項4記載の発明では、請求項1な
いし3いずれか1つ記載のサーミスタ式温度検出器にお
いて、前記金属ケース(1)内に、前記サーミスタ
(8)とは異なる別のサーミスタ(3)が収納されたこ
とを特徴とする。また請求項5記載の発明では、内部に
空間を有し、さらにこの空間を外部と連通する開口部
(1c)が形成された金属ケース(1)と、サーミスタ
(8)およびこのサーミスタ(8)に電気的接続された
金属線(7a、7b)を一体的に樹脂モールドして成形
されるとともに、厚肉部(91a、91b)と薄肉部
(92a)とが形成され、この厚肉部(91a、91
b)が前記金属ケースの開口部(1c)に嵌合された樹
脂体(9)と、前記金属ケースの開口部(1c)と前記
樹脂体の厚肉部(91a、91b)とをシールするシー
ル部材(10)とを備えたサーミスタ式温度検出器の成
形方法であって、前記樹脂体(9)を、前記サーミスタ
(9)および前記金属線(7a、7b)を第1成形型
(101〜103)の中に入れ、この第1成形型(10
1〜103)の中に樹脂を注入し凝固させることによっ
て第1モールド部(9a)を成形する第1モールド部成
形工程と、前記第1モールド部の一部(91a)を第2
成形型(201〜205)の中に入れ、この第2成形型
(201〜205)の中に樹脂を注入し凝固させ、前記
第1モールド部の一部(91a)の外側表面に第2モー
ルド部(91b)を成形する第2モールド部成形工程と
によって成形し、前記第1モールド部の一部(91a)
と前記第2モールド部(91b)との組み合わせ体で構
成される前記厚肉部(91a、91b)のうちの前記第
2モールド部(91b)と前記金属ケースの開口部(1
c)とで、前記シール部材(10)を挟むようにして、
前記厚肉部(91a、91b)を前記開口部(1c)に
挿嵌することによって成形されるサーミスタ式温度検出
器の成形方法を特徴とする。
【0013】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施例の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。
【0014】
【発明の作用効果】請求項1ないし4記載の発明によれ
ば、サーミスタおよび金属線を一体的に樹脂モールドし
て成形される樹脂体を、厚肉部と薄肉部とが形成された
構成とし、さらにこの厚肉部が、第1モールド部の一部
と第2モールド部との組み合わせ体で構成されるように
している。この場合、上記各モールド部の肉厚は、従来
のように単一のモールド体で構成した厚肉部の肉厚に比
べて小さくなる。
【0015】その結果、樹脂体成形時に各モールド部に
発生するひけの量は、上記従来の厚肉部に発生するひけ
の量に比べて少なくなる。つまり、これら各モールド部
の組み合わせ体から成る厚肉部に発生するひけの量は、
上記従来の厚肉部に発生するひけの量よりも少なくな
る。本発明の温度検出器は、この厚肉部が金属ケースの
開口部に嵌合され、さらにこの厚肉部と上記開口部とが
シール部材でシールされて成形されるわけだが、上記の
ように各モールド部の組み合わせ体からなる厚肉部に発
生するひけの量が少ないので、この厚肉部とシール部材
との間に隙間が生じにくくなる。従って、樹脂体の厚肉
部と金属ケースの開口部との間のシール性を十分確保す
ることができる。
【0016】特に請求項2記載の発明では、第1モール
ド部の一部と第2モールド部とを同一材料の樹脂で成形
しているので、これら各モールド部の相互の密着性が良
くなる。また請求項5記載の発明のような成形方法で
は、まず最初に第1モールド部成形工程にて第1モール
ド部を成形し、その次に第2モールド部成形工程にて、
第1モールド部の一部の外側表面に第2モールド部を成
形する、という順番で樹脂体を成形している。
【0017】この場合、第1モールド部の上記一部の表
面に多少のひけが発生していても、この一部の表面は、
上記第2モールド部成形工程にて樹脂モールドされる。
従って、最終的にはこの第2モールド部の表面に発生す
るひけだけが、この第2モールド部と金属ケース開口部
とのシール性に影響することになる。ここで上記のよう
に、第2モールド部に発生するひけの量は上記従来のも
のに比べて小さいので、この第2モールド部とシール部
材との間に隙間が生じにくくなり、その結果、第2モー
ルド部と金属ケースとの間のシール性を十分確保するこ
とができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1〜7を用い
て説明する。なお、図1は本実施例の温度検出器の全体
構成を示す断面図で、図3の縦断面図である。また、図
2は同温度検出器の正面図、図3は同温度検出器の上面
図である。本実施例における温度検出器は図1に示すよ
うに、金属(本実施例ではしんちゅう)よりなるセンサ
ケース1と、このセンサケース1の基端側に取り付けら
れた樹脂(具体的にはナイロン樹脂)よりなるコネクタ
ハウジング9とから主に構成されている。
【0019】センサケース1は、この底部側に形成され
た円筒形状の小径部1a、この小径部1aの図中上方に
形成された円筒形状の中径部1b、この中径部1bの図
中上方に形成された円筒形状の大径部1cからなる。そ
して、上記中径部1bに形成されたネジ部1dが図示し
ないエンジン冷却水の配管通路に係合されることによっ
て、この中径部1bおよび小径部1aがエンジン冷却水
に浸る構成となっている。
【0020】また上記大径部1cには、センサケース1
の内部空間を外部と連通する開口部が形成されている。
さらにこの大径部1cには、かしめ部1eが全周にわた
って形成されている。このかしめ部1eは、全周のうち
の一部が他の部分と異なる形状をしており、この他の部
分によってコネクタターミナル9の回り止めが行われ
る。
【0021】コネクタハウジング9は、第1モールド部
9aと、この第1モールド部9aの図中上方側一部91
aの外周部位を樹脂モールドしてなる第2モールド部9
bとから成形されるもので、両者とも同一の樹脂材料に
て構成される。このようにコネクタハウジング9は、上
記一部91aの周囲に第2モールド部9bが成形された
ものであるため、上記一部91aとその周囲の第2モー
ルド部91bとの組み合わせ体は厚肉部となり、残りの
第1モールド部92aは薄肉部となっている。
【0022】上記第1モールド部9aは、金属よりなる
コネクタターミナル6a、6b、これらのターミナル6
a、6bと電気的接続された金属製のリード線7a、7
b、これらのリード線7a、7bにはんだ付けによって
電気的接続された第1サーミスタ8、および金属製のコ
ネクタターミナル6cを一体的に樹脂モールドして成る
ものである。なお、上記リード線7a、7bは絶縁チュ
ーブで覆われている。また、上記コネクタターミナル6
cの図中下端部分は紙面手前側に折れ曲がっており、金
属よりなるリング状の下端部12に達している。
【0023】上記第2モールド部9bは、上記部位91
bと、この部位91bよりも図中上方側に成形された部
位92bとから成るものである。このうち上記部位91
bには、全周にわたって突出した突出部93bが形成さ
れている。さらにこの突出部93bの下面には、全周に
わたって溝部94bが形成されており、樹脂よりなる弾
性体(具体的にはOリング)10がこの溝部94bに嵌
め込まれている。
【0024】一方、上記中径部1bの底部1fの上面で
かつ第1モールド部9aの周囲には、リング状の第2サ
ーミスタ3が設けられ、さらにこの第2サーミスタ3の
上面でかつ第1モールド部9aの周囲には、金属(具体
的にはしんちゅうの表面にニッケルメッキを施したも
の)よりなるリング状の導通部材4が設けられている。
また、この導通部材4と上記下端部12との間でかつ第
1モールド部9aの周囲には、金属よりなる弾性体(具
体的にはコイルスプリング)13が設けられており、中
径部1bの内周面には絶縁体材料(例えばナイロン)よ
りなる絶縁筒5が挿嵌されている。
【0025】そして、上記厚肉部、すなわち上記部位9
1aと91bとの組み合わせ体が、センサケース1の大
径部1cに形成された開口部に嵌合された状態で、かし
め部1eが図中下方側にかしめられることによって、コ
ネクタターミナル9がセンサケース1に固定される。こ
れによって、溝部94bと大径部1cとの間がOリング
10によって確実にシールされる。
【0026】このとき、上記下端部12がコイルスプリ
ング13を図中下方に押圧し、これによって導通部材4
および第2サーミスタ3が上記底部1fに密着する。な
お、上記突出部93bの図中上下方向における厚さは、
かしめ部1eをかしめるときの応力に耐え得るだけの厚
さとしてあることは言うまでもない。また、15はOリ
ングである。
【0027】次に、上記第1サーミスタ8および第2サ
ーミスタ3について詳述する。第1サーミスタ8は、電
子制御燃料噴射制御のためのサーミスタとして用いられ
ている。具体的に説明すると、コネクタターミナル6
a、6bが図示しない電子制御燃料噴射制御用の回路に
接続されている。ここで第1サーミスタ8の抵抗値は温
度によって変化するので、上記回路から一定の電流を流
したときに、第1サーミスタ8の温度に応じて第1サー
ミスタ8の両端における電位差が変化する。そこで本実
施例は、上記回路が、第1サーミスタ8の両端における
電位差を入力し、この電位差から水温を逆算し、この検
出水温を用いて燃料噴射制御を行うように構成してい
る。
【0028】また第2サーミスタ3は、自動車のインス
トルメントパネルに設けられた水温計用のサーミスタと
して用いられている。具体的に説明すると、コネクタタ
ーミナル6cが図示しない水温計表示部を介してバッテ
リーに接続され、センサケース1が上記エンジン冷却水
配管に接続されている。従ってバッテリーからの電流
は、水温計表示部→コネクタターミナル6c→下端部1
2→コイルスプリング13→導通部材4→第2サーミス
タ3→センサケース1→エンジン冷却水配管→エンジン
→アースという順で電流が流れる。
【0029】ここで、第2サーミスタ3の抵抗値は温度
によって変化するので、上記バッテリーから一定の電圧
を印加すると、第2サーミスタ3の温度に応じて上記電
流の量が変化する。従って、上記水温計表示部を流れる
電流量が変化し、これによって水温計の指針の振れ量が
変化する。次に、上記コネクタハウジング9の成形方法
について図4〜7を用いて説明する。
【0030】なお図4は、成形型101〜103にて第
1モールド部9aを成形している状態を示す縦断面図、
図5はこの第1モールド部9aの縦断面図、図6は成形
型201〜205にて、第1モールド部9aと第2モー
ルド部9bとからなるコネクタハウジング9を成形して
いる状態を示す縦断面図、および図7はこのコネクタハ
ウジング9の縦断面図である。
【0031】最初に、第1成形型101〜103を用い
て第1モールド部9aを成形する第1モールド部成形工
程を図4を用いて説明する。まず、第1成形型101に
コネクタターミナル6a〜6cを嵌め込むことによっ
て、この第1成形型101にてコネクタターミナル6a
〜6c、リード線7a、7b、および第1サーミスタ8
を把持する。その後、図中両側から第1成形型102、
103を合わせる。そして、図示しない樹脂注入口から
高温(約280℃)でどろどろの樹脂(ナイロン)を注
入する。そしてこの樹脂が固まったら、それぞれの第1
成形型10〜103を抜いて第1モールド部9aを成形
する。
【0032】その次に、第2成形型201〜205を用
いて、第1モールド部9aの部位91aの外側表面に第
2モールド部9bを成形することによって、コネクタハ
ウジング9を成形する第2モールド部成形工程について
図6を用いて説明する。まず、成形された第1モールド
部9aを第2成形型201と202とで挟み込む。その
後、図中両側から第2成形型203、204を合わせ、
最後に第2成形型205を図中上方から嵌め込む。
【0033】そして、図示しない注入口から高温(約2
90℃)でどろどろの樹脂(ナイロン)を注入する。そ
してこの樹脂が固まったら、それぞれの第2成形型20
1〜205を抜いて第2モールド部9bを形成する。こ
れによって、第1モールド部9aと第2モールド部9b
とから成るコネクタハウジング9を成形する。次に、温
度検出器の成形方法を説明する。
【0034】6角柱のしんちゅうの表面および内部を切
削して成形されたセンサケース1の内部に、絶縁筒5を
嵌め込み、その後第2サーミスタ3、導通部材4、コイ
ルスプリング13をセンサケース1内に挿入する。そし
て、上述した成形方法によって成形されたコネクタハウ
ジング9の溝部94bにOリング10を嵌めた後、コネ
クタハウジング9の薄肉部がコイルスプリング13の内
部に挿入されるようにして、コネクタハウジング9の厚
肉部を大径部1cの開口部に嵌合させ、かしめ部1dを
かしめる。以上の方法にて温度検出器が成形される。
【0035】以上説明したように本実施例では、コネク
タハウジング9の厚肉部が、第1モールド部9aの部位
91aと第2モールド部9bの部位91bとの組み合わ
せ体で構成されている。すなわち、本実施例の厚肉部
は、図9に示すコネクタハウジング9の厚肉部に比べ
て、肉厚の小さな部位91aと部位91bとから構成さ
れている。
【0036】従って、上記第1モール部成形工程で上記
部位91aに発生するひけの量も、第2モールド部成形
工程で上記部位91bに発生するひけの量も、図9のコ
ネクタハウジング9の厚肉部に発生するひけの量に比べ
て少なくなる。つまり、本実施例の上記各部位91a、
91bの組み合わせ体から成る厚肉部に発生するひけの
量は、図9の例の厚肉部に発生するひけの量よりも少な
くなる。
【0037】従って、本実施例の厚肉部のうちのOリン
グ10と接する部位、すなわち溝部94bに発生するひ
けの量は、図9の例の溝部94に発生するひけの量に比
べて少なくなるので、図9の例に比べて、溝部94bと
Oリング10との間に隙間が生じにくくなる。従って、
図9の例に比べて、溝部94bと大径部1cとの間のシ
ール性を向上させることができる。
【0038】また本実施例では、上記第1モールド部成
形工程で第1モールド部9aを成形したときに、上記部
位91aの表面がひけによって多少ギザギザな形状とな
っても、上記第2モールド部成形工程でこのギザギザ形
状の表面は樹脂モールドされる。従って、ひけが原因で
発生する上記厚肉部とOリング10との間の隙間の問題
は、第2モールド部9bの部位91bに発生するひけの
量だけに関係してくるが、本実施例では上記ように、上
記部位91bの肉厚は図9の厚肉部の肉厚に比べて小さ
いので、この部位91bとOリング10との間の隙間は
図9の例に比べて小さくすることができる。
【0039】また本実施例では、第1モールド部9aと
第2モールド部9bとを同一材料の樹脂で成形したの
で、これら各モールド部9a、9bをそれぞれ異なる材
料の樹脂で成形した場合に比べて、各モールド部9a、
9bの相互の密着性を良くすることができる。次に本発
明の第2実施例を説明する。
【0040】図8に示すように、第1モールド部9aの
部位91aに、全周にわたって突出した突出部93aを
成形し、この突出部93aが第2モールド部9bの突出
部93bの途中まで食い込んだ形状としても良い。この
場合、第2モールド部9bがより均肉化するので、第2
モールド部9bに発生するひけの量が少なくなる。つま
り、第2モールド部9bとOリング10との間の隙間が
より生じにくくなる。
【0041】(変形例)上記各例では、センサケース1
の内部に、樹脂モールドされた第1サーミスタ8以外
に、第2サーミスタ3を設けた例について説明したが、
この第2サーミスタ3およびこれに付随する部材(導通
部材4、コイルスプリング13、コネクタターミナル6
c)を無くしても良い。また逆に、センサケース1内に
3つ以上のサーミスタを設けても良い。
【0042】また上記各例では、第1モールド部成形工
程と第2モールド部成形工程とによって、第1モールド
部9bと第2モールド部9bとの2重構造のコネクタタ
ーミナルを成形したが、3ついじょうモールド部成形工
程によって、3重構造のコネクタターミナル9を成形し
ても良い。また、中径部1b内に、電気絶縁性を有しか
つ熱伝導性の良い物質(例えばシリコンオイル)を注入
しても良い。こうすることによって、第2サーミスタ3
の熱応答性が向上する。またこのとき、上記シリコンオ
イルの量としては、温度検出器がどのような姿勢になっ
ても常に第2サーミスタ3の周囲がシリコンオイルに浸
される量だけ注入すればさらに良い。
【0043】また上記各例では、リード線7a、7bと
第1サーミスタ8の両方を樹脂モールドする例について
説明したが、リード線7a、7bのみを樹脂モールドし
て、第1サーミスタ8を露出させても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の温度検出器の全体構成を示
す縦断面図である。
【図2】上記温度検出器の正面図である。
【図3】上記温度検出器の上面図である。
【図4】上記実施例の第1モールド部9aを成形型10
1〜103で成形している状態を示す縦断面図である。
【図5】上記第1モールド部9aの縦断面図である。
【図6】上記実施例のコネクタハウジング9を成形型2
01〜205にて成形している状態を示す縦断面図であ
る。
【図7】上記コネクタハウジング9の縦断面図である。
【図8】本発明第2実施例の温度検出器の全体構成を示
す縦断面図である。
【図9】先願(特願平6−201081号)における温
度検出器の一実施例の全体構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…センサケース、3…第2サーミスタ、6a〜6c…
コネクタターミナル、7a,b…リード線、8…第1サ
ーミスタ、9…コネクタハウジング、9a…第1モール
ド部、9b…第2モールド部、10…Oリング、101
〜103…第1成形型、201〜205…第2形成型。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−153483(JP,A) 特開 平7−140013(JP,A) 特開 平8−114508(JP,A) 実開 平2−5037(JP,U) 実開 平6−65840(JP,U) 実開 昭52−9479(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01K 7/22 G01K 1/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空間を有し、さらにこの空間を外
    部と連通する開口部が形成された金属ケースと、 サーミスタおよびこのサーミスタに電気的接続された金
    属線を一体的に樹脂モールドして成形されるとともに、
    厚肉部と薄肉部とが形成され、この厚肉部が前記金属ケ
    ースの開口部に嵌合された樹脂体と、 前記金属ケースの開口部と前記樹脂体の厚肉部とをシー
    ルするシール部材とを備えたサーミスタ式温度検出器で
    あって、 前記樹脂体は、 前記サーミスタおよび前記金属線を樹脂モールドした第
    1モールド部と、 この第1モールド部の一部の外側表面に成形された第2
    モールド部とを有し、 前記樹脂体の厚肉部は、 前記第1モールド部の一部と前記第2モールド部との組
    み合わせ体で構成されたことを特徴とするサーミスタ式
    温度検出器。
  2. 【請求項2】 前記第1モールド部の一部と前記第2モ
    ールド部とは、同一材料の樹脂で成形されたことを特徴
    とする請求項1記載のサーミスタ式温度検出器。
  3. 【請求項3】 前記シール部材は、前記厚肉部のうちの
    前記第2樹脂体と前記金属ケースの開口部とをシールす
    る位置に設けられたことを特徴とする請求項1または2
    記載のサーミスタ式温度検出器。
  4. 【請求項4】 前記金属ケース内に、前記サーミスタと
    は異なる別のサーミスタが収納されたことを特徴とする
    請求項1ないし3いずれか1つ記載のサーミスタ式温度
    検出器。
  5. 【請求項5】 内部に空間を有し、さらにこの空間を外
    部と連通する開口部が形成された金属ケースと、 サーミスタおよびこのサーミスタに電気的接続された金
    属線を一体的に樹脂モールドして成形されるとともに、
    厚肉部と薄肉部とが形成され、この厚肉部が前記金属ケ
    ースの開口部に嵌合された樹脂体と、 前記金属ケースの開口部と前記樹脂体の厚肉部とをシー
    ルするシール部材とを備えたサーミスタ式温度検出器の
    成形方法であって、 前記樹脂体を、 前記サーミスタおよび前記金属線を第1成形型の中に入
    れ、この第1成形型の中に樹脂を注入し凝固させること
    によって第1モールド部を成形する第1モールド部成形
    工程と、 前記第1モールド部の一部を第2成形型の中に入れ、こ
    の第2成形型の中に樹脂を注入し凝固させ、前記第1モ
    ールド部の一部の外側表面に第2モールド部を成形する
    第2モールド部成形工程とによって成形し、 前記第1モールド部の一部と前記第2モールド部との組
    み合わせ体で構成される前記厚肉部のうちの前記第2モ
    ールド部と前記金属ケースの開口部とで、前記シール部
    材を挟むようにして、前記厚肉部を前記開口部に挿嵌す
    ることによって成形されることを特徴とするサーミスタ
    式温度検出器の成形方法。
JP16193695A 1995-06-28 1995-06-28 サーミスタ式温度検出器およびその成形方法 Expired - Lifetime JP3355875B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16193695A JP3355875B2 (ja) 1995-06-28 1995-06-28 サーミスタ式温度検出器およびその成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16193695A JP3355875B2 (ja) 1995-06-28 1995-06-28 サーミスタ式温度検出器およびその成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0915062A JPH0915062A (ja) 1997-01-17
JP3355875B2 true JP3355875B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=15744860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16193695A Expired - Lifetime JP3355875B2 (ja) 1995-06-28 1995-06-28 サーミスタ式温度検出器およびその成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3355875B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006029967A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Denso Corp センサおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0915062A (ja) 1997-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3146405B2 (ja) 温度センサー
KR100213594B1 (ko) 회전 센서 및 그 제조 방법
US7553078B2 (en) Temperature sensor and method for producing the same
US7161461B1 (en) Injection molded trim resistor assembly
JPS6220705B2 (ja)
JP4453729B2 (ja) 圧力センサ
JPH04319634A (ja) 温度センサ
US4548780A (en) Sensing devices for mounting in chamber walls and a method of manufacture
JP2002008791A (ja) シールドコネクタ及びその製造方法
JP3355875B2 (ja) サーミスタ式温度検出器およびその成形方法
JP2006250763A (ja) 温度センサ
GB2207297A (en) Encapsulated electronic components
JP3493802B2 (ja) 温度センサ
JPH08219904A (ja) サーミスタ式表面温度センサ
JPH08261845A (ja) サーミスタ式温度検出器
JP3554205B2 (ja) 温度センサ及び該温度センサの製造方法
JP3039277B2 (ja) 温度センサ
JP3733951B2 (ja) 回転検出センサ装置及びその製造方法
JP3395437B2 (ja) サーミスタ式温度検出器
JP4054163B2 (ja) センサ特に温度センサの製造方法およびそれにより製造されたセンサ
JPH08184507A (ja) 温度センサー
JP4059222B2 (ja) 温度センサ及び温度センサの製造方法
JPH10300589A (ja) サーミスタ式水温センサの製造方法
JP2005017070A (ja) 車両用サーミスタ式温度検出器
JPH07140013A (ja) 温度センサ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091004

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101004

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111004

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121004

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121004

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131004

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term