JP3327245B2 - 車両用回転座席のスライドロック装置 - Google Patents

車両用回転座席のスライドロック装置

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JP3327245B2
JP3327245B2 JP6885199A JP6885199A JP3327245B2 JP 3327245 B2 JP3327245 B2 JP 3327245B2 JP 6885199 A JP6885199 A JP 6885199A JP 6885199 A JP6885199 A JP 6885199A JP 3327245 B2 JP3327245 B2 JP 3327245B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば身障者や
老人等(以下、「着座者」という)が車両への乗降を楽
に行うことができる車両用回転座席において、座席本体
の車両前後方向への移動をロックするためのスライドロ
ック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の回転座席において
は、座席本体を車両正面向きの位置(以下、「着座位
置」とも言う)とドア開口部側に向いた乗降向きの位置
(以下、「乗降位置」とも言う)との間のほぼ90゜の
範囲で回転可能に設けるとともに、着座者の足下スペー
スを確保しつつ良好な乗降性を得るために車両前後方向
に移動可能に支持することにより着座したまま楽に乗降
できるように構成したものが提供されている(例えば、
特開平10−329591号)。又、この従来の車両用
回転座席においては、ラックとピニオン(扇形ギヤ)の
噛み合いを利用した回転・スライド連動機構により座席
本体の回転動作と前後方向のスライド動作を連動させる
ことにより、良好な操作性が確保されている。一方、こ
の車両用回転座席には、座席本体の回転動作をロックす
るための回転ロック装置と、スライド動作をロックする
ためのスライドロック装置が備えられている。従来のス
ライドロック装置は、車両前後方向にスライド可能に支
持したスライドベースにロックピンを設け、該ロックピ
ンを車両フロア側(下方)に設けたロック孔に差し込む
ことにより該スライドベースひいては座席本体の前後方
向のスライド動作をロックする構成となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスライドロック装置によれば、例えば車両走行中に
座席本体に大きな衝撃や振動が付加された場合等を考慮
すると、強度的に十分でないことも考えられ、しかもロ
ックピンをロック孔に差し込むことによりスライドロッ
クする構成では、上記衝撃等に対する強度(耐衝撃性)
を高めるには限界があった。そこで、本発明は、座席本
体に付加される大きな衝撃等に対しても十分なスライド
ロック機能(高い耐衝撃性)を発揮し得るスライドロッ
ク装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、前
記各請求項に記載した構成のスライドロック装置とし
た。請求項1記載のスライドロック装置によれば、座席
本体が着座位置に位置する状態では、フック規制ピンに
よりフックはストライカに係合した状態に保持される。
このようにフックをストライカに係合させてスライドベ
ースのスライド動作をロックする構成であるので、従来
のロックピンを車両フロア側のロック孔に抜き差しして
スライドロック・アンロックする構成に比して十分な耐
衝撃性を得やすく、これにより車両走行中等における大
きな衝撃等に対してスライドロック機能を確実に発揮さ
せることができる。又、座席本体を着座位置に位置させ
ると、フックがフック規制ピンにより押されて自動的に
ストライカに係合するので、特別のロック操作は必要な
く、従って通常の使用状態での当該回転座席の使い勝手
を損なうこともない。
【0005】請求項2記載のスライドロック装置によれ
ば、フック規制ピンは座席本体の下方(下面)に配置さ
れるので、当該スライドロック装置をコンパクトに構成
することができる。請求項3記載のスライドロック装置
によれば、フックがストライカよりもスライド方向前側
に配置されているので、フックのスライドロック機能を
より確実なものにすることができる。請求項4記載のス
ライドロック装置によれば、座席本体の回転によりフッ
ク規制ピンが移動した時に、フックをストライカから離
脱する方向に確実に回動させることでき、これによりス
ライドベースひいては座席本体のスムーズなスライド動
作を得ることができる。又、座席本体を回転させるとフ
ックがばね付勢力により自動的にストライカから外れる
ので、別途アンロック操作する必要はなく、従って通常
の使用状態での当該回転座席の使い勝手を損なうことが
ない。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図1
〜図9に基づいて説明する。図1に示すように本実施形
態では、車両左側に設定した車両用回転座席(以下、単
に回転座席ともいう)1を例示する。従って、当該回転
座席1の左側(図示左側)にドア開口部Dが設けられて
おり、座席本体10は図中実線で示した車両正面向きの
着座位置からほぼ90°左回り(図示反時計回り)に回
転させると、図中二点鎖線で示すように上記ドア開口部
Dに向いた乗降位置となり、この状態でドア開口部Dを
経て座席本体10を室外に移動させることができる。
【0007】図2は、本実施形態に係る車両用回転座席
1を示している。この回転座席1は、座席本体10とリ
フトアップ装置50を備えている。座席本体10は、シ
ートクッション11aとシートバック11bと、これら
を受ける側面視略L字型の座席フレーム20と、この座
席フレーム20の左右両側部に沿って取り付けた同じく
側面視略L字型のカバー体30,30を備えている。座
席フレーム20の前部には、支持アーム21a,21a
を介してフットレスト21が取り付けられている。両支
持アーム21a,21aの先端には左右一対の前輪2
2,22が取り付けられている。又、座席フレーム20
の後部下面には左右一対の後輪23,23が取り付けら
れている。両前輪22,22及び両後輪23,23は、
それぞれ上方へ回動させることによりシートフレーム2
0の下面に沿って折り畳み可能であり、折り畳んだ状態
ではそれぞれ上記カバー体30の車輪収納部30a内に
収納されるようになっていて、車両用座席と車椅子に兼
用可能となっている。シートバック11bの左右側部に
は、一対のアームレスト11c,11cが上下に回動さ
せて収納又は取り出し可能に取り付けられている。又シ
ートバック11bの上部にはヘッドレスト11dが取り
付けられている。さらに、図2及び図3に示すように座
席フレーム20の後面には介護者用のハンドル12が取
り付けられている。このハンドル12はパイプ材をコ字
型に折り曲げたもので、シートバック11bの左右側部
間に跨って取り付けられている。このハンドル12の側
部には、後輪のブレーキを操作するためのブレーキレバ
ー12aが取り付けられている。
【0008】次に、左右の両カバー体30,30には、
それぞれシートバック11bの側部に沿った立ち上がり
部30bが設けられており、この立ち上がり部30bの
内部には、当該座席本体10をリフトアップ装置50に
連結する際に機能する連結凹部40が構成されている。
このリフトアップ装置50の詳細が図4に示されてい
る。このリフトアップ装置50は、車両室内のフロアF
に設置したスライドレール51,51を介して車両前後
方向に移動可能なスライドベース52と、このスライド
ベース52上に取り付けた回転盤53と、該回転盤53
上に取り付けたスイングベース54と、該スイングベー
ス54の両側部に取り付けた左右一対の四節リンク機構
55,55を備えている。回転盤53は内輪53aと外
輪53bを相互に回転自在に組み付けたもので、外輪5
3bがスライドベース52上に固定され、内輪53aが
スイングベース54の下面に固定されている。この回転
盤53によりスイングベース54ひいては座席本体10
が車両正面向きの着座位置とドア開口部D側に向いた乗
降位置との間で約90゜の範囲で回転可能に支持されて
いる。このスイングベース54ひいては座席本体10は
着座位置と乗降位置の2位置において、図示省略した回
転ロック機構により位置保持されるようになっている。
【0009】両四節リンク機構55,55はそれぞれ2
本のリンクアーム55a,55bを備え、前側の両リン
クアーム55a,55aの下端部は支軸55c,55c
を介してスイングベース54の側部に対して上下に回転
可能に連結されている。一方、後ろ側の両リンクアーム
55b,55bの下端部間は1本の連結軸57により一
体に連結されており、又この連結軸57を介して両リン
クアーム55b,55bがスイングベース54に対して
上下に回動可能に連結されている。上記連結軸57に、
両四節リンク機構55,55を室外側に振り出し動作さ
せるための駆動源としての電動シリンダ90が連結され
ている。この電動シリンダ90はモータとボールねじを
主体とするもので、モータを回転させることにより往復
動運動を得ることができる。この往復運動により上記連
結軸57が一定の角度で回動し、これにより四節リンク
機構55,55が上下(図4中、矢印C方向、又は矢印
D方向)に傾動する。両四節リンク機構55,55の先
端にはそれぞれ連結板56が取り付けられている。この
両連結板56,56に対して前後のリンクアーム55
a,55bはそれぞれ支軸56a,56bを介して回動
可能に連結されている。両連結板56,56は、それぞ
れ前記座席本体10の連結凹部40にほぼ隙間なく挿入
可能な略平板形状を有している。この両連結板56,5
6をそれぞれ座席本体10の連結凹部40に嵌め込むこ
とにより、当該座席本体10がリフトアップ装置50に
連結される。
【0010】こうしてリフトアップ装置50に連結した
座席本体10は、両四節リンク機構55,55の室内側
への傾動によりスイングベース54上に移動させ、この
位置において回転可能且つ車両前後方向にスライド可能
に支持される。この座席本体10の回転動作と前後方向
のスライド動作は、以下説明する回転・スライド連動機
構100により連動してなされるようになっている。こ
の回転・スライド連動機構100の詳細が図5に示され
ている。図示するように車両フロアF上に取り付けたメ
インベース31には、室内側(図示上側)のスライドレ
ール51に沿ってラック38が取付けられている。一
方、前記スライドベース52には、支持プレート35を
介して中間ギヤ36が回転可能に取付けられている。こ
の中間ギヤ36は上記ラック38に噛み合わされてお
り、この噛合い状態が座席本体10の前後方向の全移動
範囲で維持されるようラック38の位置および長さが設
定されている。
【0011】一方、スイングベース54の下面には、円
弧形状をなすピニオンギヤ(扇形ギヤ)6が取り付けら
れ、このピニオンギヤ6の先端部下面側にはスライドロ
ック自動解除プレート7が取り付けられている。スライ
ドロック自動解除プレート7については後述する。ピニ
オンギヤ6の円弧中心は、上記回転盤53の回転中心に
一致している。このピニオンギヤ6は、後述する非連動
範囲を除いて上記中間ギヤ36を経てラック38に噛み
合わされており、これを通じて座席本体10の回転動作
と前後方向のスライド動作が連動される。ピニオンギヤ
6の噛合い当初側(反時計回り方向の端部側、以下同
じ)の一定角度範囲(本実施形態では約26°)には噛
合い歯が形成されていない。このため、座席本体10を
その着座位置からドア開口部側へ回転させ始めた当初約
26°の範囲はピニオンギヤ6と中間ギヤ36は噛み合
わず、従って座席本体10は回転するのみで車両前方へ
は移動しない(非連動範囲)。座席本体10をドア開口
部側にさらに回転させると、ピニオンギヤ6が中間ギヤ
36に噛合うため、座席本体10の回転操作に連動して
中間ギヤ36が回転する。中間ギヤ36はラック38に
噛み合っているので、回転するとともに車両前方へ移動
し、これによりスライドベース52が車両前方へ移動
し、ひいては座席本体10がドア開口部側へ回転しつつ
車両前方へ移動する(連動範囲)。
【0012】次に、図5に示すようにスライドベース5
2には補助片81が前方へ張出し状に取付けられてお
り、この補助片81の上面には第1スライドロック装置
80が取付けられている。この第1スライドロック装置
80の詳細が図6に示されている。補助片81には挿通
孔81aが形成され、この挿通孔81aにはスリーブ8
2が嵌め込まれている。このスリーブ82の内周側には
ロックピン83の円柱体部83aが軸方向移動可能に挿
通されている。このロックピン83のフランジ部83b
と補助片81との間には圧縮ばね84が介装されてい
る。このため、ロックピン83は図示上方へ移動する方
向すなわち円柱体部83aをロック孔31aから抜き出
す方向に付勢されている。
【0013】ロックピン83の上端には鋼球85が回転
可能かつ脱落しないように保持されている。鋼球85は
圧縮ばね84の付勢力により前記スライドロック自動解
除プレート7又はピニオンギヤ6の下面に押し付けられ
る。このため、図6中(イ)の相対位置で示すように鋼
球85がスライドロック自動解除プレート7に押し付け
られている状態すなわち座席本体10が回転操作される
ことなく正面に向けられている状態では、ロックピン8
3が圧縮ばね84に抗してスライドロック自動解除プレ
ート7の板厚分だけ下方へ押し下げられて、その下端部
がメインベース31に形成したロック孔31aに差し込
まれる。ロックピン83の円柱体部83aがロック孔3
1aに差し込まれると、スライドベース52ひいては座
席本体10が前後方向にスライド不能にロックされる。
【0014】一方、座席本体10をドア開口部側に回転
操作して、ピニオンギヤ6およびスライドロック自動解
除プレート7を回転盤53を中心にしてドア開口部側に
円弧移動させる過程において、図6中(ロ)(ハ)の相
対位置で示すように鋼球85がスライドロック自動解除
プレート7から外れると、ロックピン83が圧縮ばね8
4により該スライドロック自動解除プレート7の板厚分
だけ上方へ移動するので、その下端部は上記ロック孔3
1aから抜き出され、これにより座席本体10のスライ
ドロックが自動的に解除される。この第1スライドロッ
ク装置80は、座席本体10の回転動作と前後方向への
スライド動作とが連動されるタイミング、すなわちピニ
オンギヤ6が中間ギヤ36に噛み合うタイミングに合わ
せて自動的にロック・アンロックされるようになってお
り、上記スライドロック自動解除プレート7はこれを実
現できる寸法および形状に設定され、またその取付け位
置が設定されている。
【0015】次に、以上のように構成した回転座席1の
最も一般的な操作手順を図7に基づいて説明する。図で
は、座席本体10の回転中心(回転盤53の回転中心)
を基準にして、車両前後方向へのスライド範囲の後方位
置を符号L0 で示し、前方位置を符号L1 で示し、ま
た、車両幅方向への移動範囲の室内側位置を符号W0 で
示し、室外側位置を符号W1 で示している。さて、図7
(A)は座席本体10が着座位置に位置する状態を示し
ている。この着座位置において、介護者(着座者は座席
本体10に着座したまま)が座席本体10の回転ロック
を解除した後、該座席本体10をドア開口部D側(図示
反時計回り方向)へ回転操作する。図7(B)は、同方
向へ約26°回転させた状態を示している。この間は、
ピニオンギヤ6と中間ギヤ36は噛み合わないので、座
席本体10は回転動作のみする。この段階で、座席本体
10は、そのシートクッション11aがドア開口部Dの
後部すなわちリヤピラーPに干渉する手前の位置にまで
至っているため、このままさらに回転させたのではピラ
ーPに干渉して座席本体10をドア開口部Dに向けた横
向き位置まで回転させることができない。
【0016】しかしながら、約26°回転させた時点
で、スライドロック解除プレート7が第1スライドロッ
ク装置80の鋼球85から外れてロックピン83が上動
し、これにより円柱体部83aがロック孔31aから抜
き出されて前方へスライド可能な状態(スライドロック
の自動解除状態)になるとともに、ピニオンギヤ6が中
間ギヤ36に噛み合い始める。このため、以後さらに座
席本体10を回転させると、この回転動作に連動して座
席本体10は、ピニオンギヤ6と中間ギヤ36との噛合
い作用および中間ギヤ36とラック38の噛合い作用に
より前方へ向かってスライドする。こうして座席本体1
0は残り約64°回転しつつ前方へスライドし、これに
より図7(C)に示すようにドア開口部D側に向いた横
向き姿勢になるとともに、前方位置L1に至る。このよ
うに、座席本体10が回転しつつ前方へ移動することに
より、その回転途中において着座者の足あるいはフット
レスト21がドア開口部Dの前端に干渉することが回避
される。この点、一旦座席本体を前方位置にまでスライ
ドさせた後、回転させる構成とした場合(両動作を連動
させない場合)には、着座者の足等がドア開口部Dの前
端(ボディ)に干渉する問題があるが、本実施形態のよ
うに回転させつつ前方へスライドさせることによりこの
ような問題を回避することができる。こうして、座席本
体10が横向き姿勢になった時点で、図示省略した回転
ロック機構により該座席本体10が当該横向き姿勢で回
転不能にロックされる。座席本体10が回転不能にロッ
クされるので、車両前後方向のスライド動作もロックさ
れる。何故なら、ピニオンギヤ6と中間ギヤ36および
中間ギヤ36とラック38がそれぞれ噛合い状態にある
ため、座席本体10の回転動作と前後方向のスライド動
作が連動されているからである。
【0017】次に、リフトアップ装置50の電動シリン
ダ90を起動して四節リンク機構55,55を室外側に
傾動させ、これにより座席本体10を、図7(C)の室
内側位置W0 から図7(D)の室外側位置W1 にまで移
動させつつ、所定の高さにまで下降させる。この段階
で、座席本体10の前輪22,22及び後輪23,23
を下方へ取り出す。然る後、再びリフトアップ装置50
を振り出し側に作動させて、座席本体10を接地させ
る。座席本体10が接地した後、そのまま両四節リンク
機構55,55が下方へ傾動することにより両連結板5
6,56が座席本体10の連結凹部40,40から離脱
し、これにより座席本体10がリフトアップ装置50か
ら切り離される。こうして座席本体10を切り離した
後、リフトアップ装置50は車両室内側に戻される一
方、座席本体10に着座したまま、車室外に移動した着
座者は、そのまま当該座席本体10を車椅子として使用
することができる。なお、本実施形態では、四節リンク
機構55,55の作用により座席本体10を車両幅方向
に移動させる構成であるので、例えばスライド機構によ
り移動させる構成に比して、幅方向に少ないスペースで
より大きく昇降動させることができる。このため、比較
的室内床面が高いワンボックスカーであっても十分に低
い高さにまで座席本体10を移動させることができる。
【0018】次に、本実施形態の車両用回転座席1は、
前記例示した第1スライドロック装置80に加えて、第
2スライドロック装置110を備えている。この第2ス
ライドロック装置110が、特許請求の範囲に記載した
スライドロック装置に相当する。第1スライドロック装
置80は、前記したように座席本体10の回転操作に連
動してロック・アンロックされ、当該車両用回転座席1
の通常の使用状態において座席本体10のスライド動作
をロックするためのスライドロック機構として機能す
る。これに対して、以下説明する第2スライドロック装
置110は、当該車両用回転座席1の通常の使用状態で
はスライドロックとして機能しないが、例えば車両走行
中において座席本体10に前方へスライドさせる方向の
大きな衝撃(例えば、20G以上の慣性力)や振動等が
付加された場合に機能して、座席本体10の車両前方へ
のスライド動作を確実にロックし、これにより座席本体
10を着座位置に保持する働きをする。
【0019】この第2スライドロック装置110の詳細
が図8及び図9に示されている。なお、両図では、回転
・スライドロック機構100、座席本体10、四節リン
ク機構55、スライドレール51等は省略されている。
この第2スライドロック装置110は、車両フロアF側
(本実施形態ではメインベース31、図8では省略)に
設けたストライカ111と、スライドベース52の下面
に水平方向に回動可能に取り付けたフック112と、回
転盤53の内輪53aに取り付けたフック規制ピン11
3を備えている。フック111は、L形に折り曲げた補
強プレート116と一体でメインベース31上に立ち上
げ状態で強固に固定されている。フック112は、スラ
イドベース52の下面であって、上記ストライカ111
よりも前方(図において左側)に取り付けた支軸115
を介して水平方向に回動可能に支持されている。この支
軸115は、同じくスライドベース52の下面に取り付
けたブラケット114により両持ち支持されているの
で、大きな曲げ力及び剪断力に耐え得る強度を有してい
る。このフック112の回動基端側に設けた板片部11
2bと、上記ブラケット114に固定した補助ブラケッ
ト117との間には引っ張りばね118が介装されてい
る。このため、フック112は図8において時計回り方
向(アンロック方向)に付勢されている。
【0020】フック規制ピン113は、内輪53aの下
面に取り付けた補助ベース53cに固定されている。従
って、このフック規制ピン113は、内輪53aひいて
は座席本体10と一体で、該回転盤53の回転中心回り
に円弧移動する。このフック規制ピン113は、補助ベ
ース53cから下方に向けて突き出し、スライドベース
52に設けた逃がし用の窓部52aを経て該スライドベ
ース52よりも下方に至っている。図8において、座席
本体10を着座位置に位置させた状態におけるフック規
制ピン113が実線で示され、座席本体10を室外に移
動させるべく、ドア開口部D側に回転させ始めた段階に
おけるフック規制ピン113が二点鎖線で示されてい
る。
【0021】座席本体10が車両正面に向いた着座位置
に位置している状態(車両走行時等)であって、フック
規制ピン113が図中実線で示す位置に位置すると、該
フック規制ピン113によりフック112が押されて図
示反時計回り方向(ロック方向)に回動する。このフッ
ク112のロック方向への回動は、引っ張りばね118
に抗してなされる。フック112がロック方向に回動し
た状態では、その回動先端側のロック爪部112aがス
トライカ111の後ろ側に位置して、スライドベース5
2の前方へスライド動作ができない状態にロックされ
る。 この第2スライドロック装置110のロック状態
では、両持ち支持した支軸115を介して強固に支持し
たフック112のロック爪部112aが、補強ブラケッ
ト116により強固に固定したストライカ111にスラ
イド方向後ろ側から係合するため、車両走行中に座席本
体に大きな衝撃等が付加されてもスライドベース52ひ
いては座席本体10のスライド動作は確実に阻止され
る。
【0022】一方、車両停止状態で、座席本体10を室
外に移動させるためにドア開口部D側に回転させ始める
と、内輪53aの回転に伴ってフック規制ピン113が
フック112から離れる方向に移動するため、該フック
112が引っ張りばね118によりアンロック方向に回
動する。フック112がアンロック方向に回動すると、
そのロック爪部112aがストライカ111の後方から
外れ、これによりスライドベース52は前方へスライド
可能となる。このように、車両停止状態において、座席
本体10を回転操作すると第2スライドロック装置11
0が自動的にアンロック状態となるため、当該回転座席
1の通常の使用に際して当該第2スライドロック装置1
10をアンロックするための特別の操作を必要とせず、
従って当該回転座席1の操作性が損なわれることはな
い。又、逆に座席本体10を車室内に移動させる場合
に、座席本体10がドア開口部D側から車両正面向きに
戻される段階で、フック112がフック規制ピン113
により押されて自動的にストライカ111に係合するロ
ック位置に自動的に変位するので、介護者はこの第2ス
ライドロック装置110について何らロック操作をする
必要がなく、この点で通常使用状態における当該回転座
席1の使い勝手が損なわれることはない。
【0023】以上説明した本実施形態の車両用回転座席
によれば、座席本体10を着座位置に位置させた状態で
は、第1スライドロック装置80に加えて第2スライド
ロック装置110により前方へのスライド動作がロック
された状態となる。従来公知の第1スライドロック装置
80はその構成上強度(耐衝撃性)を高めるには限界が
あったが、第2スライドロック装置110は、強固に支
持したフック112を、同じく強固に固定したストライ
カ111に係合させることによりスライドロックする構
成であるので、例えば車両走行中において該座席本体1
0に前方への大きな衝撃等が付加された場合であって
も、この第2スライドロック装置110により座席本体
10を確実に着座位置にロックしておくことができる。
【0024】又、座席本体10の回転動作に連動してフ
ック112がロック位置又はアンロック位置に移動し
て、当該第2スライドロック装置110が自動的にロッ
ク・アンロックされるので、当該回転座席1の使い勝手
を損なうことがない。
【0025】以上説明した実施形態に種々変更を加えて
実施することができる。例えば、フック規制ピン113
は回転盤53の内輪53aに取り付ける構成を例示した
が、内輪53aをスライドベース52に取り付け、外輪
53bを座席本体10側に取り付ける構成とした場合に
は、フック規制ピン113は外輪53bに取り付ける必
要がある。要は、このフック規制ピン113は座席本体
10と一体で移動するように取り付ければ足り、従って
座席本体10の下面に直接取り付ける構成としてもよ
い。又、フック112の回動支点(支軸115)をスト
ライカ111よりも前側に配置して、該ストライカ11
1に対してフック112が前側から係合される構成を例
示したが、必要に応じて逆の配置(ストライカ111に
対してフック112の回動支点を後ろ側に配置する構
成)にしてもよい。
【0026】又、座席本体10を室外側に移動させる手
段(車幅方向移動手段)は、例示した四節リンク機構5
5,55を主体とするリフトアップ装置50に代えて、
車幅方向のスライド機構を用いることもできる。更に、
本発明に係るスライドロック機構(第2スライドロック
機構110)は、車幅方向移動手段(リフトアップ装置
50)を備えず、回転動作と前後方向のスライド動作の
み可能な車両用回転座席に適用することもできる。
【0027】又、座席本体10をリフトアップ装置50
から切り離して、該座席本体10を車椅子として単独で
使用可能な構成を例示したが、本発明に係るスライドロ
ック機構はこのような座席本体を分離可能なものに限ら
ず、リフトアップ装置に一体に組み付けた構成の回転座
席に適用することもできる。最後に、本発明に係るスラ
イドロック装置は、回転・スライド連動機構100を有
しない回転座席に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転座席を備えた車両の平面概略図である。
【図2】例示した実施形態に係る回転座席の全体斜視図
である。本図は、リフトアップ装置から座席本体を切り
離して、該座席本体を車椅子として単独で使用できる段
階を示している。
【図3】例示した実施形態に係る回転座席の全体斜視図
である。本図は、座席本体をリフトアップ装置に連結し
て車室内側に移動させる段階を示している。
【図4】リフトアップ装置の斜視図である。本図は、座
席本体が連結されていない状態を示している。又、回転
・スライド連動機構及び第1、第2スライドロック装置
は省略されている。
【図5】回転・スライド連動機構の斜視図である。第2
スライドロック装置は省略されている。
【図6】第1スライドロック装置の側面図である。本図
では、スライドロック状態が実線で示され、アンロック
状態が二点鎖線で示されている。
【図7】ドア開口部に対する座席本体の動きを示す平面
図である。
【図8】第2スライドロック装置の平面図である。
【図9】第2スライドロック装置の側面図である。
【符号の説明】
1…車両用回転座席 6…ピニオンギヤ 7…スライドロック自動解除プレート 10…座席本体 D…ドア開口部 36…中間ギヤ 38…ラック 50…リフトアップ装置 51…スライドレール 52…スライドベース 53…回転盤、53a…内輪、53b…外輪 54…スイングベース 55…四節リンク機構 56…連結板 80…第1スライドロック装置 83…ロックピン 90…電動シリンダ 100…回転・スライド連動機構 110…第2スライド・ロック装置 111…ストライカ 112…フック 113…フック規制ピン 118…引っ張りばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−86712(JP,A) 実開 平3−71932(JP,U) 実開 昭58−191637(JP,U) 実開 昭63−112936(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/00 - 2/72

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両フロアに対して前後方向スライド可
    能に支持したスライドベースと、該スライドベースに取
    り付けた回転盤と、該回転盤を介して回転可能に支持し
    た座席本体と、該座席本体の回転動作と前記スライドベ
    ースのスライド動作を連動させるための回転・スライド
    連動機構を備えた車両用回転座席において、 前記車両フロア側に設けたストライカと、前記スライド
    ベースに回動可能に設けられ、該ストライカに係合して
    該スライドベースのスライド動作をロックするフック
    と、前記座席本体側に設けられ、該座席本体を着座位置
    に位置させると該フックの回動を規制して該フックを前
    記ストライカに係合したロック位置に保持する一方、該
    座席本体を回転させると前記フックの前記ストライカか
    ら離脱するアンロック方向の回動を許容するフック規制
    ピンを備えたスライドロック装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスライドロック装置であ
    って、回転盤は、内輪と外輪を有し、一方を座席本体側
    に固定し、他方をスライドベース側に固定し、前記座席
    本体側に固定した内輪又は外輪にフック規制ピンを取り
    付けた構成としたスライドロック装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のスライドロック装置であ
    って、フックの回動中心をストライカに対して、前記ス
    ライドベースのスライド方向前側に位置させたスライド
    ロック装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のスライドロック装置であ
    って、フックをストライカから離脱する方向にばね付勢
    したスライドロック装置。
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