JP3295161B2 - ポリマーフィルム - Google Patents
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Description
ム、より詳細には感光性写真乳剤によるコートに適した
コートされたポリマーフィルム、感光性写真フィルム、
及びコートされたポリマーフィルムの製造方法に関す
る。
ン状ハロゲン化銀乳剤のような感光性写真乳剤が、合成
線状ポリエステルのフィルムのような熱可塑性フィルム
基材の表面に容易に接着しないことが公知である。この
分野において、例えば1種以上のポリマー接着促進層で
及び所望により他の接着促進ゼラチン状層でコートする
ことにより、写真乳剤の塗布前に基材の表面を予備処理
することによって写真乳剤とフィルム基材の間の接着を
改良することが一般的である。前記層は当該分野におい
て下塗り層として知られている。そのような下塗り層の
例は、英国特許第1540067 号、1583343 号及び 1583547
号に記載されている。不幸にも、従来の下塗り層は写真
フィルムのすべての工業上の要求に対する解決を与えな
い。公知の下塗り層はフィルム基材に対するある種の感
光性層の接着を十分改良するが、グラフィックアートフ
ィルムに用いられる乳剤層のような他の感光性層にはそ
れほど有効ではない。例えば感光性乳剤に通常用いられ
る多くの異なるタイプの市販入手可能なゼラチン状材料
により、広範囲の感光性乳剤に対し改良された接着を示
す下塗り層の要求がある。従来の下塗り層は乾燥状態よ
りも湿潤状態において効果が低くなる傾向にある。いわ
ゆる湿潤条件において下塗り層の効果を改良する要求が
ある。
感光性層の間に1つ以上の下塗りもしくは中間層を有す
る。写真フィルムの製造方法の有効性の改良は、1つの
下塗り層を用いた際に達成される。
た後、すなわち「オフライン」にフィルム基材に塗布さ
れ、コートされたフィルムの製造に必要な製造工程の数
を増す結果となる。製造方法の効率を改良する及び簡略
にするため、フィルム製造工程の間、すなわち「インラ
イン」において下塗り層を塗布することのできることが
必要である。
る改良されたコートされたポリマーフィルムおよび改良
された感光性写真フィルムを発明した。
に、少なくとも1種もしくはそれ以上の側窒素原子を含
む少なくとも1種もしくはそれ以上の繰り返し単位を60
モル%以上含むポリマーを30重量%以上含む下塗り層を
有するポリマーフィルム基材を含むコートされたフィル
ムを提供する。
成し、そしてこの基材層の少なくとも一面に、少なくと
も1種もしくはそれ以上の側窒素原子を含む少なくとも
1種もしくはそれ以上の繰り返し単位を60モル%以上含
むポリマーを30重量%以上含む下塗り層を塗布すること
による、コートされたフィルムの製造方法を提供する。
下塗り層に直接もしくは間接的に塗布された感光性写真
乳剤層を含む感光性写真フィルムを提供する。
に用いられる基材は、好適には自立不透明、もしくは透
明フィルムもしくはシートを形成することのできるあら
ゆるポリマー材料を含む。
持ベースが存在しなくても独立に存在できるフィルムも
しくはシートを意味する。
はあらゆる合成、フィルム形成、ポリマー材料より形成
してよい。好適な熱可塑性、合成材料は、エチレン、プ
ロピレンもしくはブテン−1のような1−オレフィンの
ホモポリマー又はコポリマー、特にポリプロピレン、ポ
リアミド、ポリカーボネート、及びとりわけ1種以上の
ジカルボン酸もしくはその低級アルキル(6個以下の炭
素原子)ジエステル、例えばテレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、2,5-、2,6-もしくは2,7-ナフタレンジカ
ルボン酸、琥珀酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸、ヘキサヒドロテ
レフタル酸もしくは1,2-ビス-p−カルボキシフェノキシ
エタン(所望によりピバル酸のようなモノカルボン酸を
含む)と1種以上のグリコール、特に脂肪族グリコー
ル、例えばエチレングリコール、1,3-プロパンジオー
ル、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール及び
1,4-シクロヘキサンジメタノールとの縮合により得られ
る合成線状ポリエステルを含む。ポリエチレンテレフタ
レートフィルムが好ましく、特に、例えば英国特許第83
8708号に記載されているような、70〜125 ℃の温度にお
いて互いに2つの垂直方向に逐次延伸することにより得
られる2軸延伸された、そして好ましくは150 〜250 ℃
の温度において加熱硬化されたフィルムが好ましい。
チオ同族体、特にポリアリールエーテルケトン、ポリア
リールエーテルスルホン、ポリアリールエーテルエーテ
ルケトン、ポリアリールエーテルエーテルスルホン、又
はそのコポリマーもしくはチオ同族体を含んでもよい。
これらのポリマーの例は、EP-A-1879 、EP-A-184458及
びUS-A-4008203に開示されている。基材はポリ(アリー
レンスルフィド)、特にポリ−p−フェニレンスルフィ
ド又はそのコポリマーを含んでよい。上記ポリマーのブ
レンドも用いてよい。
ル、ビニル、ビスマレイミド及び不飽和ポリエステルの
ような付加重合性樹脂、尿素、メラミンもしくはフェノ
ールとの縮合体のようなホルムアルデヒド縮合樹脂、シ
アネート樹脂、官能化ポリエステル、ポリアミド又はポ
リイミドを含む。
用のポリマーフィルム基材は、未延伸でも1軸延伸され
ていてもよいが、好ましくは機械及び物理特性の十分な
組合せを達成するため、フィルムの面において2つの互
いに垂直な方向に延伸することにより2軸延伸されてい
る。熱可塑性ポリマーチューブを押し出し、急冷し、再
加熱し、次いで内部ガス圧により膨張させ横方向の延伸
を行い、縦方向の延伸を起こす速度で引っ張ることによ
り行われる同時2軸延伸も行ってよい。熱可塑性基材材
料を平坦な押出品として押出、その後これをまず1方向
に延伸し、次いで他の垂直な方向に延伸することによる
テンター法において逐次延伸を行ってよい。通常、まず
縦方向、すなわちフィルム延伸機の進行方向に延伸し、
次いで横方向に延伸することが好ましい。延伸された基
材フィルムは、好ましくは、そのガラス転移温度以上の
温度において寸法拘束下で熱硬化することにより寸法安
定化される。
200 、さらには100 〜175 μm の厚さを有する。
に用いるための不透明な基材は、好ましくは0.75〜1.7
5、特に1.20〜1.50の透過光学密度(Transmission Optic
al Density)(Sakura Densitometer、タイプPDA 65 透
過モード)を有する。基材は、有効量の不透明化剤を合
成ポリマーに混入することにより不透明にされる。しか
し、本発明の好ましい実施態様において、不透明な基材
は、基材が分離した独立気泡を少なくとも一部含む気泡
構造を含むことにより気孔が与えられる。従って、基材
ポリマーに不透明な気孔構造を発生できる物質を有効量
混入することが好ましい。不透明も与える好適な気孔形
成剤は、有機充填剤、粒状の無機充填剤もしくはそのよ
うな充填剤の2種以上の混合物を含む。
に適した粒状の無機充填剤は、従来の無機含量及び充填
剤、特に金属もしくはメタロイド酸化物、例えばアルミ
ナ、シリカ及びチタニア、並びにアルカリ金属塩、例え
ばカルシウム及びバリウムの炭酸塩及び硫酸塩を含む。
硫酸バリウムが気孔形成剤としても働く特に好ましい充
填剤である。気孔を形成しない粒状の無機充填剤も基材
に加えてよい。
い充填剤は均一であり、本質的に二酸化チタンもしくは
硫酸バリウムのみのような1つの充填剤材料もしくは化
合物からなってよい。又は、充填剤の少なくとも一部は
不均一であってもよく、主要な充填材料が他の改良成分
と会合していてよい。例えば、主要な充填剤粒子を、含
量、石鹸、界面カップリング剤もしくは他の改良剤のよ
うな表面改良剤で処理し、充填剤が基材ポリマーと相溶
する程度を促進もしくは変えてもよい。
材の製造は、充填剤が微粉砕され、その平均粒度が0.1
〜10μm であり、但し粒子の数の99.9%の粒度が30μm
を越えないことが必要である。好ましくは、充填剤は0.
1 〜10μm 、特に好ましくは0.2 〜0.75μm の平均粒度
を有する。粒度が低下するほど表面の光沢を改良する。
もしくは沈降分析により測定され、平均粒度は選ばれた
粒度以下の粒子の割合を表す累積分布曲線をプロットす
ることにより決定される。
充填剤粒子のいずれも30μm を越える粒度を有しないこ
とが好ましい。そのようなサイズを越える粒子は、当該
分野において公知のふるいかけ法により除去してよい。
しかし、ふるいかけ操作は選ばれたサイズより大きな粒
子をすべて除去することにおいて常に成功するわけでは
ない。従って、実際には、粒子の数の99.9%は30μm を
越えるべきではない。最も好ましくは、粒子の99.9%の
サイズは20μm を越えるべきではない。
形成剤の混入は、従来の方法、例えば、ポリマーが得ら
れるモノマー反応体と混合することにより、又はフィル
ムを形成する前に粒子もしくはチップ形状のポリマーと
乾燥混合することにより行われる。
酸バリウムの量は、望ましくはポリマーの重量を基準と
して5重量%以上、50重量%以下であるべきである。不
透明及び光沢の特に満足なレベルは、充填剤の混入が基
材ポリマーの重量を基準として約8〜30重量%、とりわ
け15〜30重量%である場合に達成される。
は、ポリマーの主鎖の一部ではない窒素原子を意味し、
すなわち窒素原子はポリマーの主鎖に結合した側鎖に存
在する。本発明の一実施態様において、繰り返し単位の
側窒素原子に加えて少なくとも1個もしくはそれ以上の
窒素原子が所望によりポリマー主鎖に存在してよい。
とも1つもしくはそれ以上は、好ましくは下式
/又はその塩を表し、R1 、R2 及びR3 は同じでも相
異なっていてもよく、水素、ハロゲン、アルキル、ニト
リル、アミン、アミド、4級アンモニウム、ケトン、エ
ーテル、ビニル、及び/又はその塩を表し、Y、Y1 、
Y2 及びY3 は所望の中間物質であり、これは同じでも
相異なっていてもよい)の構造を有する。
間の原子の結合鎖を与える1個以上の原子を表す。結合
鎖は直接もしくは間接結合であってよく、通常1個以上
の炭素原子(これは例えばアリール環内の炭素原子を含
む)及び/又はヘテロ原子(特に窒素及び/又は酸素原
子)を含む。Yは好ましくは直接結合であり、より好ま
しくは10個以下、特に6個以下、とりわけ1もしくは2
個の炭素原子を有する、所望により置換したアルキレン
基である。本発明の最も好ましい実施態様において、Y
は(CH2)である。
級、さらに好ましくは2級、最も好ましくは1級アミン
及び/又はその塩を表す。本発明の好ましい実施態様に
おいて、Zは塩形状であり、すなわちZはプロトン化さ
れ、ハリドのような好適な負電荷対イオン、例えばクロ
リド、スルフェート、スルフィット、ホスフェート、カ
ルボキシレートもしくはスルホネートアニオンと会合し
ている。カウンターイオンは好ましくは有機物質、より
好ましくは芳香族物質である。カウンターイオンは好ま
しくは100 〜500 、より好ましくは150 〜300 の分子量
を有する。カウンターイオンは好ましくはスルホネート
であり、特に好適なカウンターイオンはパラトルエンス
ルホネートアニオンである。
1 、R2 及びR3 と原子C1 、C2及びC2 の間に原子
の結合鎖を与える1個以上の原子を表す。結合鎖は直接
もしくは間接結合であってよく、通常1個以上の炭素原
子(これは例えばアリール環内の炭素原子を含む)及び
/又はヘテロ原子(特に窒素及び/又は酸素原子)を含
む。Y1 、Y2 及びY3 は好ましくは直接結合であり、
より好ましくは10個以下、特に6個以下、とりわけ1も
しくは2個の炭素原子を有する、所望により置換したア
ルキレン基である。本発明の最も好ましい実施態様にお
いて、Y1 、Y 2 及びY3 は存在せず、すなわちR1 、
R2 及びR3 はそれぞれ原子C1 、C2及びC2 に直接
結合している。
/又は10個以下、特に6個以下、とりわけ1もしくは2
個の炭素原子を有する、所望により置換したアルキル基
を表す。本発明の最も好ましい実施態様において、
R1 、R2 及びR3 はすべて水素である。本発明の他の
実施態様において、R1 、R2 及びR3 の少なくとも1
個はアミンを、より好ましくは3級、特に2級、最も好
ましくは1級アミン及び/又はその塩を表す。
び/又はN−置換モノアリルアミン、例えばN−2−プ
ロペニル−2−プロペン−1−アミン、N−メチルアリ
ルアミン、N−エチルアリルアミン、N−n−プロピル
アリルアミン、N−イソプロピルアリルアミン、N−n
−ブチルアリルアミン、N−sec−ブチルアリルアミ
ン、N−tert−ブチルアリルアミン、N−iso−
ブチルアリルアミン、N−シクロヘキシルアリルアミン
及びN−ベンジルアリルアミンの重合の間に得られる。
しくは65モル%以上、より好ましくは75モル%以上、特
に85モル%以上、とりわけ95モル%以上の繰り返し単位
を含む。本発明の最も好ましい実施態様において、ポリ
マーは上記の繰り返し単位を100 モル%含み、特に好適
な下塗り層ポリマーはポリアリルアミン及び/又はその
塩である。
に加え1種以上のコモノマーを含むコポリマーであって
よい。好適な追加コモノマーは、アクリル酸、メタクリ
ル酸又はアクリル酸もしくはメタクリル酸の誘導体、好
ましくはアクリル酸もしくはメタクリル酸のエステル、
特にメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エ
チル、ヘプチル、及びn−オクチルのようなアルキルが
10個以下の炭素原子を含むアルキルエステルより選ばれ
る。アルキルアクリレート、例えばエチルアクリレート
もしくはブチルアクリレート、及び/又はアルキルメタ
クリレート、例えばメチルメタクリレートが特に好まし
いコモノマーである。
モノマーは、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
ハロ置換アクリロニトリル、ハロ置換メタクリロニトリ
ル、ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレート、イタコン酸、無
水イタコン酸、及びイタコン酸の半エステルを含む。
ト、ビニルクロロアセテート及びビニルベンゾエートの
ようなビニルエステル;ビニルピリジン;塩化ビニル;
塩化ビニリデン;マレイン酸;無水マレイン酸;ブタジ
エン;エチレンイミン;ビニルスルホン酸のようなスル
ホン化モノマー;スチレン及びクロロスチレン、ヒドロ
キシスチレン及びアルキル化スチレンのようなスチレン
の誘導体を含む。
量%以下、好ましくは96重量%以下、より好ましくは94
重量%以下、特に92重量%以下含む。下塗り層はまた、
好ましくは下塗り層ポリマーを40重量%以上、より好ま
しくは50重量%以上、特に70重量%以上、とりわけ80重
量%以上含む。下塗り層の重量とは、例えばZが塩形状
である場合、ポリマーと会合した対イオンの重量と共に
遊離ポリマーの重量を意味する。
リマー、すなわち遊離ポリマーの分子量は、広範囲にわ
たってよいが、重量平均分子量は好ましくは1,000,000
未満、より好ましくは5,000 〜200,000 、特に40,000〜
150,000 、とりわけ50,000〜100,000 である。
他のポリマー材料を含んでもよい。すなわち、下塗り層
は下塗り層ポリマーと1種以上の他のポリマー樹脂の混
合物からなっていてもよい。このポリマー樹脂材料は好
ましくは有機樹脂であり、下塗り層ポリマーと共に接着
コーティングを形成するのを促進するあらゆるフィルム
形成ポリマーもしくはオリゴマー物質又はその前駆体で
あってよい。好適なポリマー樹脂は、 (a) 典型的にはメラミンとホルムアルデヒドのアルコキ
シル化縮合生成物、例えばヘキサメトキシメチルメラミ
ン、トリメトキシトリメチロールメラミンホルムアルデ
ヒドである、アミンもしくはアミドとホルムアルデヒド
の相互作用により製造される「アミノプラスト」樹脂 (b) ポリエチレンテレフタレートのようなホモポリマー (c) 特にスルホテレフタル酸及び/又はスルホイソフタ
ル酸のようなジカルボン酸のスルホ誘導体より得られる
コポリエステル (d) 無水マレイン酸もしくはイタコン酸のような1種以
上の不飽和コモノマーとスチレンのコポリマー、特にGB
-A-1540067に記載されているコポリマー (e) アクリル酸及び/又はメタクリル酸及び/又はその
低級アルキル(6個以下の炭素原子)エステルのコポリ
マー、例えばエチルアクリレートとメチルメタクリレー
トのコポリマー、メチルメタクリレート/ブチルアクリ
レート/アクリル酸の典型的には55/27/18%及び36/
24/40%のモル比のコポリマー (f) 特にGB-A-1174328及びGB-A-1134876に記載されてい
るタイプの、スチレン/アクリルアミドのコポリマー (g) 官能化ポリオレフィン、特にマレイン化ポリブタジ
エン (h) ニトロセルロース、エチルセルロース及びヒドロキ
シエチルセルロースのようなセルロース材料 (i) ポリビニルアルコール、及び (j) ポリエチレンイミン を含む。
り層は架橋剤を含み、この架橋剤は、下塗り層の形成の
間化学反応し、それ自身と下層の表面の間に共有結合を
形成し、架橋を形成し、それにより接着を改良する物質
を意味する。架橋剤は好適には有機材料、好ましくはモ
ノマー及び/又はオリゴマー物質であり、特にモノマー
である。架橋剤の分子量は好ましくは5000未満、より好
ましくは2000未満、特に1000未満、とりわけ250 〜500
である。さらに、架橋剤は好ましくは溶剤浸透に対し保
護を与えるため内部架橋できるべきである。好適な架橋
剤は、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、アミン誘導体、例
えばヘキサメトキシメチルメラミン、及び/又はアミ
ン、例えばメラミン、ジアジン、尿素、環状エチレン尿
素、環状プロピレン尿素、チオ尿素、環状エチレンチオ
尿素、アジリジン、アルキルメラミン、アリールメラミ
ン、ベンゾグアナミン、グアナミン、アルキルグアナミ
ン及びアリールグアナミン、とアルデヒド、例えばホル
ムアルデヒドとの縮合生成物を含む。好ましい架橋剤は
メラミンとホルムアルデヒドの縮合生成物である。この
縮合生成物は所望によりアルコキシル化されていてよ
い。架橋剤の架橋反応を促進するため好ましくは触媒も
用いられる。メラミンホルムアルデヒドの架橋用のこも
ましい触媒は、パラトルエンスルホン酸、塩基との反応
により安定化されたマレイン酸、及びモルホリニウムパ
ラトルエンスルホネートを含む。下塗り層は好ましくは
0.5 〜70重量%、より好ましくは4〜50重量%、特に6
〜30重量%、とりわけ8〜20重量%の架橋剤を含む。
り層はゼラチンもしくはゼラチン状物質を含まない。ゼ
ラチンを含まない下塗り層を用いることにより写真乳剤
層への優れた接着が達成されることが本発明の驚くべき
特徴の1つである。もちろん、その利点を損なうことな
く、比較的少量のゼラチンを上記下塗り層に加えてもよ
い。
好ましくは0.005 〜2.0 μm 、より好ましくは0.0252〜
0.30μm 、である。両面がコートされたフィルムについ
て、各下塗り層は好ましくは好ましい範囲内のコート厚
さを有する。
及んでよいが、下塗り層の厚さは好ましくは基材の0.00
1 %以上10%以下であるべきである。
例えば水性分散液もしくはラテックスとしてポリマーフ
ィルム基材に下塗り層組成物を塗布することにより、水
不溶性下塗り層を用いてもよい。
おいて行われる延伸操作の前、間もしくは後に塗布して
よい。コーティング組成物は、2軸延伸されたポリエス
テル、特にポリエチレンテレフタレートフィルムのよう
なすでに延伸されたフィルム基材に塗布してよい。下塗
り層組成物は好ましくは2軸延伸操作の2段階(縦及び
横)の間に、すなわちインタードーコーティングにより
フィルム基材に塗布される。そのような延伸及びコーテ
ィングの順序は、好ましくはまず回転ローラー上で縦方
向に延伸し、コートし、次いでテンターオーブン内で横
方向に延伸し、好ましくはその後加熱硬化する、コート
された線状ポリエステルフィルム基材の製造に適してい
る。
ーズコーティング、逆ローラーコーティングもしくはス
ロットコーティングのような従来のコーティング法によ
り有機溶媒中の水性分散液又は溶液としてポリマーフィ
ルム基材に塗布してよい。
布される場合、コーティング層を乾燥するためコートさ
れたフィルムを加熱することが通常必要である。コート
されたフィルムが加熱される温度は、ポリマー基材の組
成によってきまる。コートされたポリエステル、特にポ
リエチレンテレフタレート基材は、水性媒体を、又は溶
剤を加えた組成物の場合溶剤を乾燥するため、及びコー
ティングを連続及び均一な層に形成するため、好適には
150 〜240 ℃、好ましくは180 〜220 ℃に加熱される。
対照的に、コートされたポリオレフィン、特にポリプロ
ピレンは好適には85〜95℃において乾燥される。
くはグラフィクアートゼラチン状ハロゲン化銀乳剤を、
本発明に係るコートされたフィルムの下塗り層に直接も
しくは間接的に接着してよい。間接的接着は上記下塗り
層と感光性写真乳剤層の間に従来のゼラチン状下塗り層
を挟むことにより行われる。本発明の好ましい実施態様
において、感光性写真乳剤層は本発明に係るコートされ
たフィルムの下塗り層に直接、すなわち中間層を用いな
いで接着される。感光性乳剤層は所望により従来の通常
用いられる添加剤を含んでよい。
又は下塗り層への感光性写真乳剤層の付着前に、基材及
び下塗り層それぞれのむき出しの表面を、所望により、
表面とその後塗布される層の間の結合を改良するため化
学もしくは物理表面改良処理を行ってよい。ポリオレフ
ィン基材もしくは下塗り層の処理に特に適する、好まし
い処理は、その簡単さ及び有効性のため、そのむき出し
の表面をコロナ放電により達成される高電圧電気応力に
暴露することである。コロナ放電は空気中及び大気圧中
で、好ましくは1〜100kv の電圧において1〜20kwの電
力を有する高周波数、高電圧発生機を用いて従来の装置
で行われる。放電は、好ましくは1.0 〜500m/minの線速
度において放電ステーションで誘電性支持ローラー上に
フィルムを通すことにより達成される。放電電極は移動
フィルム表面から0.1 〜10.0mmに配置されている。得に
基材用の他の方法は、基材ポリマーに溶剤もしくは膨潤
作用を有することが公知の物質で表面を予備処理するこ
とである。ポリエステル基材の処理に特に適するそのよ
うな物質の例は、通常の有機溶媒に溶解したハロゲン化
フェノール、例えばアセトンもしくはメタノール中のp
−クロロ−m−クレゾール、2,4−ジクロロフェノー
ル、2,4,5−もしくは2,4,6−トリクロロフェ
ノール又は4−クロロレゾルシノールの溶液を含む。
のむき出しの表面は、下塗り層の付着の前にコロナ放電
処理のような化学もしくは物理表面改良処理されない。
塗り層の優れた接着が基材をコロナ放電処理しないで達
成されることである。
以上の層、すなわち基材、下塗りもしくは感光性層は、
ポリマーフィルムの製造において従来用いられるあらゆ
る添加剤を含んでよい。従って、染料、顔料、気孔形成
剤、滑剤、帯電防止剤、抗酸化剤、粘着防止剤、表面活
性剤、スリップ助剤、光沢改良剤、紫外線安定剤、粘度
調節剤及び分散安定剤のような物質を基材及び/又は下
塗り及び/又は感光性層に混入してよい。特に、基材
は、例えばX線フィルム用の青い、灰色もしくは黒い基
材が必要である場合、染料を含んでよい。好ましくは、
染料は、基材層に用いた場合、少量で、通常50〜5000pp
m 、特に500 〜2000ppm で存在すべきである。
シリカのような粒状の充填剤を含んでよい。望ましく
は、充填剤は、透明な基材層で用いた場合、基材の重量
の0.5重量%以下、好ましくは0.2 重量%未満の少量で
存在すべきである。好ましくは、充填剤は、下塗り層に
用いた場合、下塗り層の0.05〜5重量%、より好ましく
は0.1 〜1.0 重量%で存在すべきである。
性層に加えて、下塗り層コートしたフィルム上に他の材
料をコートするもしくは積層することにより種々のタイ
プの複合構造体の形成に用いてよい。例えば、コートさ
れたフィルムをポリエチレンと、又は銅、アルミニウム
及びニッケルのような金属箔と積層し、これを回路板の
形成に用いてよい。前記積層の形成に、真空バッグ積
層、プレス積層、ロール積層又は他の標準積層法を用い
てよい。
キ法により、例えば好適な液体ビヒクル中の微粉砕した
金属粒子の懸濁液からの付着により、又は好ましくは高
真空の条件に保たれたチャンバー内で下塗り層に金属を
蒸発させる真空付着法により行われる。好適な金属は、
パラジウム、ニッケル、銅(及びその合金、例えば青
銅)、銀、金、コバルト及び亜鉛を含むが、経済性及び
樹脂層への結合の容易さのためアルミニウムが好まし
い。
又はその選ばれた部分のみに行ってよい。
ルムを製造するため下塗り層上にラッカー層を塗布して
よい。ラッカー層は好ましくは1種以上のポリビニルア
ルコール及び/又はポリビニルアセタール樹脂を含む。
ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールを
アルデヒドと反応させることにより製造される。工業上
有効なポリビニルアルコールは通常ポリビニルアセテー
トを加水分解することにより製造される。ポリビニルア
ルコールは通常一部加水分解された(15〜30%ポリビニ
ルアセテート基を含む)及び完全に加水分解されたとし
て分類される。両者のタイプのポリビニルアルコール
は、工業上有効なポリビニルアセタール樹脂の製造に用
いられる。アセタール反応の条件及び用いられる特定の
アルデヒド及びポリビニルアルコールの濃度はポリビニ
ルアセタール樹脂内に存在するヒドロキシル基、アセテ
ート基及びアセタール基の比を決定する。ヒドロキシ
ル、アセテート及びアセタール基は通常分子内にランダ
ムに分布する。好適なポリビニルアセタール樹脂は、ポ
リビニルブチラール、好ましくはポリビニルホルマール
を含む。
た粒状材料を含む。ポリマーフィルムを製図材料として
用いる場合、用いられる粒状材料は、鉛筆、クレヨン及
びインクのような筆記用具の圧痕を保つ表面粗さをフィ
ルム表面に与えるべきである。
ト、粉砕ガラス、チョーク、タルク、珪藻土、炭酸マグ
ネシウム、酸化亜鉛、ジルコニア、炭酸カルシウム及び
二酸化チタンより選ばれる。微粉砕されたシリカが製図
材料の製造用の好ましい材料であり、必要な透明度を得
るため及びコーティングの粗さ及びマーク耐性を高める
ため少量の他の材料を混入してよい。望ましくは、充填
剤は、ラッカー層に用いる場合、ポリマー材料の50重量
%を越えるべきではなく、その平均粒度は15μm 以下、
好ましくは10μm 未満、特に0.1 〜5μm であるべきで
ある。
を他の有機及び/又は水性溶媒ベースインク及びラッカ
ー、例えばプリントインク、アクリルコーティング、セ
ルロースアセテートブチレートラッカー、及びジアジニ
ウムコーティングでコートしてよい。コートされたフィ
ルムを、熱転写プリントのような電気イメージング用途
及び事務グラフィック用途において写真プリントにおけ
るオーバーヘッドプロジェクトフィルムとして用いてよ
い。
1を参照し、フィルムはその一面(3)に結合した下塗
り層(2)を有するポリマー基材層(1)を含む。図2
のフィルムはさらに、下塗り層(2)の一面(5)に結
合した追加感光性層(4)を含む。
する。以下のテスト方法を用いた。
熱し、0.75mlのホルムアルデヒド溶液(50%v/v の約40
%w/v ホルムアルデヒド水溶液)を攪拌しながら加え
た。40℃で30分インキュベーション後、ゼラチン配合物
をNo.7 Meyer Barを用いてフィルム上にコートした。コ
ートしたゼラチン層を室温において約4分間硬化させ、
40℃、30%相対湿度のオーブンに30分間入れた。ゼラチ
ンコートされたフィルムをオーブンから取り出し、室温
において30分間安定化した。下層フィルムに対するゼラ
チン層の接着の強度を、標準斜交平行線接着テープテス
ト=「ドライテスト」を用いて測定した。「ウェット」
テストを行うため、ゼラチンをコートしたフィルムを冷
水に5分間浸し、ゼラチン層にフォークで斜交平行線を
つけ、次いで人指し指で6回こすった。「ドライ」及び
「ウェット」テストの接着強度は共に1〜5のスケール
で評価した。ここで1=すぐれた接着、はゼラチンが剥
がれず、5=弱い接着、はすべてのゼラチンが剥がれ
た。
てフィルム上にコートした。コートしたフィルムを40℃
のオーブン内で30分間乾燥し、室温において30分間安定
化した。「ドライ」及び「ウェット」接着テストを上記
のようにして行った。
却した回転ドラム上で注型し、押出方向にその最初の寸
法の約3倍に延伸した。一軸延伸したフィルムに以下の
成分を含む下塗り層組成物をコートした。
に通し、そこでフィルムを横方向にその最初の寸法の約
3倍に延伸する。この2軸延伸されたコートされたフィ
ルムを従来の方法により約220 ℃の温度で加熱硬化させ
る。コートされたフィルムの最終厚さは100 μm であっ
た。乾燥した下塗り層の厚さは0.11μm であり、コート
重量は1.1mg/dm2 であった。
評価し、グラフィックアートゼラチン及びX線タイプ写
真乳剤の両者について「ドライ」及び「ウェット」テス
トにおけるスコアーは1であり、すなわち優れた接着を
示した。
グ段階を省くことを除き、例1の方法を繰り返した。コ
ートされていない二軸延伸されたポリエチレンテレフタ
レートフィルムを上記接着テストにおいて評価し、グラ
フィックアートゼラチン及びX線タイプ写真乳剤の両者
について「ドライ」及び「ウェット」テストにおけるス
コアーは5であり、すなわち弱い接着を示した。
レンテレフタレートフィルムにNo.1 Meyer Barを用い
て、下塗り層組成物を塗布することを除き、例1の方法
を繰り返した。コートされたフィルムはオーブン内で18
0 ℃において1分間乾燥された。乾燥した下塗り層の厚
さは0.32μm であり、コート重量は3.2mg/dm2 であっ
た。
トゼラチン及びX線タイプ写真乳剤の両者について「ド
ライ」及び「ウェット」接着テストで評価し、すべての
ケースにおいてスコアーは1であり、すなわち優れた接
着を示した。
まったく含まないことを除き、例3の方法を繰り返し
た。コートされたフィルムをグラフィックアートゼラチ
ン及びX線タイプ写真乳剤の両者について「ドライ」及
び「ウェット」接着テストで評価し、すべてのケースに
おいてスコアーは1であり、すなわち優れた接着を示し
た。
リアリルアミンヒドロクロリド)を含み、Cymel 350 を
含まないことを除き、例3の方法を繰り返した。コート
されたフィルムをグラフィックアートゼラチン及びX線
タイプ写真乳剤の両者について「ドライ」及び「ウェッ
ト」接着テストで評価し、すべてのケースにおいてスコ
アーは1であり、すなわち優れた接着を示した。
粒度を有する微粉砕した粒状硫酸バリウム充填剤をポリ
マーの重量を基準として18重量%含むことを除き、例1
の方法を繰り返した。コートされたフィルムをグラフィ
ックアートゼラチン及びX線タイプ写真乳剤の両者につ
いて「ドライ」及び「ウェット」接着テストで評価し、
すべてのケースにおいてスコアーは1であり、すなわち
優れた接着を示した。
成物が以下の成分を含むことを除き、例1の方法を繰り
返した。 アクリル樹脂 30ml (メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メタクリルアミド 46/46/8 モル%の46 w/w%水性ラテックス) 硝酸アンモニウム 0.15ml (10 w/w%水溶液) Synperonic N 5ml (ICI 製のノニルフェノールの27 w/w%の水溶液) 脱イオン水 1リットルまで
り、コート重量は0.3mg/dm2 であった。コートされたフ
ィルムをグラフィックアートゼラチン及びX線タイプ写
真乳剤の両者について前記「ドライ」及び「ウェット」
接着テストで評価し、すべてのケースにおいてスコアー
は5であり、すなわち弱い接着を示した。
び感光製写真フィルムの改良された特性を示している。
下の好ましい特徴を単独で又は組み合わせて示す。 1.繰り返し単位は下式
/又はその塩を表し、R1 、R2 及びR3 は同じでも相
異なっていてもよく、水素、ハロゲン、アルキル、ニト
リル、アミン、アミド、4級アンモニウム、ケトン、エ
ーテル、ビニル、及び/又はその塩を表し、Y、Y1 、
Y2 及びY3 は所望の中間物質であり、これは同じでも
相異なっていてもよい)の構造を有する。 2.Yは10個以下の炭素原子を有するアルキレン基を表
す。 3.Zは1級アミン及び/又はその塩を表す。 4.R1 、R2 及びR3 は水素及び/又は10個以下の炭
素原子を有するアルキル基を表す。 5.中間物質Y1 、Y2 及びY3 は存在しない。 6.このポリマーはこの繰り返し単位を65モル%以上含
む。 7.下塗り層は架橋剤を含む。 8.コートされたフィルムは、基材層もしくはポリマー
材料を形成し、この基材の少なくとも一面に少なくとも
1種もしくはそれ以上の側窒素原子を含む少なくとも1
種もしくはそれ以上の繰り返し単位を60モル%以上含む
ポリマーを30重量%以上含む下塗り層を塗布することに
より製造される。 9.コートされたフィルムの下塗り層は、感光性写真フ
ィルムを形成するため、その反対面に直接もしくは間接
的に塗布された感光製写真乳剤層を有する。
ムの略図である。
れたフィルムの略図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリマーフイルム基材からなり、その少
なくとも一面に下塗り層を有するコートされたフイルム
の下塗り層に、直接もしくは間接的に塗布された感光性
写真乳剤層を含む感光性写真フイルムであり、かつ該下
塗り層が架橋剤0.5〜70重量%とモノアリルアミン
および/またはN−置換モノアリルアミンおよび/また
はその塩の重合の間に誘導された繰り返し単位より本質
的になるポリマー30重量%以上を含むことを特徴とす
る、感光性写真フイルム。
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