JP3290814B2 - 熱可塑性エラストマー - Google Patents

熱可塑性エラストマー

Info

Publication number
JP3290814B2
JP3290814B2 JP16423994A JP16423994A JP3290814B2 JP 3290814 B2 JP3290814 B2 JP 3290814B2 JP 16423994 A JP16423994 A JP 16423994A JP 16423994 A JP16423994 A JP 16423994A JP 3290814 B2 JP3290814 B2 JP 3290814B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
resin
copolymer
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16423994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0827319A (ja
Inventor
素芳 辻本
裕茂 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP16423994A priority Critical patent/JP3290814B2/ja
Publication of JPH0827319A publication Critical patent/JPH0827319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3290814B2 publication Critical patent/JP3290814B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性エラストマー
に関するものであり、更に詳しくは柔軟性に富み、広い
温度範囲にわたるゴム弾性、高温クリープ性能、低温耐
衝撃性、機械強度、成形加工性に優れ、かつ熱可塑性エ
ラストマーでありながら、耐油性、耐光変色性が良好で
調色性に非常に優れており、各種成形物の素材として使
用できる新規な熱可塑性エラストマーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴム的な軟質材料であって加硫工
程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様な成形加工性を有
する熱可塑性エラストマーが自動車部品、家電部品、電
線被覆材、医療部品、雑貨、履物等の分野で利用されて
いる。熱可塑性エラストマーの構造の代表的な例として
は特開昭61−34050号公報等に開示されているよ
うに共重合体鎖中にハードセグメント及びソフトセグメ
ントを交互に含有している種類のものがある。そして、
これらは各セグメントの割合を変えることにより柔軟性
に富むものから、剛性のあるものまで各種のグレードが
製造されている。更に、安価でそして容易に入手できる
原料物質から導かれた別種類の熱可塑性エラストマーも
ある。即ち、特公昭53−21021号公報等に開示さ
れているように有機過酸化物を用いて部分架橋したモノ
オレフィン共重合体ゴムとポリオレフィン樹脂との熱可
塑性ブレンドあるいはモノオレフィン共重合体ゴムとポ
リオレフィン樹脂に架橋助剤として有機過酸化物を用い
て溶融混練を行い、部分架橋した組成物がこれに該当す
る。
【0003】しかしながら、前者の共重合体鎖中にハー
ドセグメント及びソフトセグメントを交互に含有してい
る構造を持つ熱可塑性エラストマーの場合、柔軟性のあ
る熱可塑性エラストマーとするためにはソフトセグメン
トを多量に含むことが必要となる。通常、ソフトセグメ
ントは引張強度が弱く、耐熱性、流動性、耐油性が悪い
ことからこのようなソフトセグメントを多量に含む柔軟
性のある熱可塑性エラストマー組成物はやはり、引張強
度が弱く、耐熱性、流動性、耐油性が悪いといった欠点
を持ち、広範囲にわたっての各種用途に用いる事が出来
ない。また、柔軟性グレードを多段合成法により合成す
る場合は、ハードセグメントとソフトセグメントを別々
に合成する必要があるため、重合装置が非常に複雑にな
るとともに、重合段階での各セグメントの性状や割合の
コントロールが非常に難しく、またグレードの切り替え
時に不良品が発生する事もある。さらに生成したポリマ
ーの回収もゴム的な性状のものが多量に含まれることか
ら非常に困難である。従来のスチレン系エラストマーと
して開示されている技術はこの範疇に属しているため、
成形加工性、耐候性は非常に良好であり、また耐スクラ
ッチ性もオレフィン系エラストマーに較べ比較的良好で
あるが、上記欠点をも持ち合わせているため、工業用機
構部品のような広範囲の用途には用いることができな
い。
【0004】後者の、成分中のモノオレフィン共重合体
ゴムに部分架橋を施した構造の熱可塑性エラストマーの
場合は、部分架橋であるために耐油性及び高温下での形
状回復性等が不十分であるために広範囲にわたっての各
種用途に用いる事が出来ない。また、有機過酸化物を用
いているために、架橋と同時に有機過酸化物に起因する
ラジカルによりポリマー鎖の切断が起こり機械的強度の
低下もみられるという欠点も有している。この欠点を克
服する手段が特公昭58−46138号公報等に開示さ
れている。即ち架橋剤として熱反応性アルキルフェノー
ル樹脂を用いる事によりモノオレフィン共重合体ゴムの
架橋のみを優先的に進めるという手段である。この手段
で得られる熱可塑性エラストマーは完全架橋であるため
耐油性及び高温下での形状回復性等は十分であるが、ア
ルキルフェノール樹脂を用いているため耐光変色性が著
しく悪く、調色の自由度が求められる自動車部品、家電
用部品、電線被覆等の用途に用いる事が出来ない。
【0005】また、架橋剤としてアルキルフェノール樹
脂の代わりに有機オルガノシロキサン化合物を用いる手
法がUSP4803244に提案されている。この方法
ではアルキルフェノール樹脂架橋と同様にモノオレフィ
ン共重合体ゴムの架橋のみを優先的に進めることがで
き、耐油性、高温下での形状回復性及び耐光変色性等に
非常に優れた材料が得られるので、調色の自由度が求め
られる自動車部品、家電用部品、電線被覆等の用途に用
いる事ができる。しかしながら、この手法では相溶化剤
を添加していないためゴムと樹脂の接着性が十分でない
ため低温耐衝撃性が満足できるとはいえず、低温耐衝撃
性が要求される用途−例えば自動車のエアバッグ用材料
等−には使用できない。また、相溶化剤が無いため、通
常の混練方法ではゴム分散が不十分となり成形品の押出
外観が著しく悪いのが現状である。そこで、USP45
94390で開示されたように2000/sec以上の
高剪断下で動的に熱処理する方法が上記問題を解決する
ために提案されているが、この方法では、材料が滞留時
間は短いとは言え高剪断下に暴露されるため、材料その
ものが分解、変質する傾向にあるだけではなく、高剪断
を達成するためには溶融混練時の回転数だけでなく混練
機のクリアランスを通常機の約1/3〜1/5以下にす
る必要があり、熱可塑性エラストマー組成物の生産性、
混練機の耐久性の面で実用的ではない。さらにこれまで
提案されてきた公知の技術では、アニーリング処理によ
りせっかく分散させたゴムが再凝集する等のモルフォロ
ジー変化を起こすといった本質的な問題は解決されてお
らず、その結果品質の長期信頼性が要求される自動車分
野等には用いることができないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の熱可
塑性エラストマー組成物では困難であった問題を解決す
るためになされたものであり、スチレン系エラストマー
材料の優れた特徴を生かしながら、しかも広い温度範囲
にわたって良好なゴム特性を維持しつつ、低温耐衝撃
性、広い着色自由度、低い残留重金属物等の特徴を有し
ているため、調色が求められる用途、衛生性、長期信頼
性が求められる用途も含めての広範囲にわたっての各種
用途に用いることができる熱可塑性エラストマーを提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】架橋剤として耐光変色性
及び生体適合性に優れ、不飽和二重結合含有ゴムを選択
的に架橋する特性を有する分子内にSiH基を2つ以上
持つ有機オルガノシロキサン化合物類を、また、ハイド
ロシリル化触媒を用いて溶融混練しながら架橋させるこ
とによりゴムの選択的な架橋を行い、さらに相溶化剤に
より界面の接着強度を向上させ、機械的剪断力のみに依
存すること無く架橋したゴム粒子を高分散させるという
技術思想のもとに研究を展開し、その結果、広い温度範
囲にわたって良好なゴム特性を有しつつ、低温耐衝撃
性、調色、良好な成形外観が求められる用途も含めての
広範囲にわたっての各種用途に適用でき、しかも、通常
の混練機で、剪断速度は100〜1000/secとい
った極めて常識的な溶融混練条件で達成できるという知
見を見いだし、その知見に基づき、さらに種々の研究を
進めて本発明を完成するに至ったものである。また、本
発明により製造される熱可塑性エラストマー組成物は相
溶化手法を施しているため、アニーリング処理をしても
モルフォロジー変化は起こしにくく、その結果長期信頼
性にも非常に優れるということを見い出した。即ち本発
明は、不飽和二重結合含有ゴム(a−1)、部分的に又
は完全に水素添加されたスチレン系エラストマー(a−
2)の混合物から成るゴム状組成物(a)、熱可塑性樹
脂(b)、分子内にSiH基を2つ以上持つ有機オルガ
ノシロキサン系架橋剤(c)、ハイドロシリル化触媒
(d)、相溶化剤(e)を混合し、動的に熱処理させて
なることを特徴とする熱可塑性エラストマーであり、好
ましくはゴム状組成物(a)100重量部に対して、熱
可塑性樹脂(b)5〜300重量部、分子内にSiH基
を2つ以上持つ有機オルガノシロキサン系架橋剤(c)
0.5〜30重量部、ハイドロシリル化触媒(d)0.
001〜20重量部及び相溶化剤(e)0.5〜20重
量部混合し、更に必要によりパラフィン系オイル(f)
を30〜300重量部添加してなる動的に熱処理させて
なることを特徴とする熱可塑性エラストマーである。
【0008】本発明で用いられるゴム状組成物(a)の
不飽和二重結合含有ゴムは特に限定されるものではなく
一般に市販されている主鎖及び又は側鎖に不飽和炭素2
重結合を含むゴム全般を指す。例をあげるとすれば、エ
チレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、
ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、スチレン
−ブタジエンランダム共重合体ゴム、スチレン−イソプ
レンランダム共重合体ゴム、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重
合体ゴムまたはα,β−不飽和ニトリル−共役ジエン共
重合体ゴムとして最もよく使われるアクリロニトリル−
ブタジエン共重合体ゴム等が挙げられる。そして、これ
らのゴムに含まれる脂肪族2重結合を部分的に水添し、
不飽和度を低下させた部分水添ゴムも使用することがで
きる。例えば、水添率が80%未満の部分水添ゴムが挙
げられる。これらのゴムは1種または2種以上のブレン
ド物であっても良い。ここで、エチレン、α・オレフィ
ン及び非共役ジエンからなるエチレン−α・オレフィン
−非共役ジエン共重合体ゴムはその組成におけるα・オ
レフィンは炭素数3〜15のものが適する。非共役ジエ
ンとしてはジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエ
ン、エチリデンノルボルネン、及びメチレンノルボルネ
ン等が使用できる。本発明においては入手の容易さ、耐
衝撃性改良の観点からα・オレフィンとしてはポリプロ
ピレンが適する。従って、EPDMが好適となる。共重
合ゴムのエチレン/α・オレフィン比は重量比で50/
50〜90/10、さらに好適には60/40〜80/
20が適する。ここで、用いられるゴムのムーニ粘度、
ML1+4(100℃)は10〜120、好ましくは40
〜100の範囲から好適に選ぶ事が出来る。このムーニ
粘度が10未満のものを用いた場合、好ましい架橋が得
られず高温での圧縮永久歪みの改良が期待できず、好ま
しくない。また、120を超えたものは成形加工性が著
しく悪化し、さらに成形品の外観が悪化するため好まし
くない。また、このゴムのヨウ素価は5〜30、特に1
0〜20のものが好ましい。
【0009】本発明で用いられるスチレン系エラストマ
ーは、室温でゴム弾性体である共重合体であり、部分的
に又は完全に水素添加されたものを指す。その具体例と
しては、スチレンーブタジエン共重合体の水添物(ラン
ダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体な
どすべて含まれる。)が挙げられ、より具体的には水添
スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEB
S)、水添イソプレン−スチレン共重合体(SEP)、
水添スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SEP
S)、水添スチレン−ブタジエンランダム共重合体(H
SBR)などが挙げられる。中でも、低温時耐衝撃性を
著しく改善させ、好ましく用いられるスチレン系エラス
トマーはSEBS、SEPSであり、中でも好ましいス
チレン含量は、10〜80重量%、更に好ましくは、3
0〜70重量%であり、より好ましいのは40〜70重
量%である。また、ゴム状組成物(a)の不飽和2重結
合含有ゴムとスチレン系エラストマーの比率は10:9
0〜90:10重量%、好適には20:80〜80:2
0重量部、更に好適には30:70〜70:30重量部
の範囲で配合される。ここで、10:90〜90:10
重量部の範囲からはずれると、ゴム状混合物をブレンド
しない時と発現する物性がそれほど変わらなくなる傾向
がある。
【0010】次に、本発明に用いられている熱可塑性樹
脂(b)は、得られる組成物の加工性、耐熱性向上に有
効である。ここで、熱可塑性樹脂はゴムの架橋反応のハ
イドロシル化反応に対して比較的不活性であることが必
要である。具体的な例をあげるとすれば、ポリオレフィ
ン系樹脂、ABSやポリスチレンのようなポリスチレン
系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などをあげることがで
きる。また、2種以上の熱可塑性樹脂を組み合わせて使
用しても良い。ここで、結晶性オレフィン系樹脂は、例
えばポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレンや
プロピレンと他の少量のα−オレフィンのランダムまた
は及びブロック共重合体、具体的にはポリプロピレン−
エチレン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合
体、プロピレン−4−メチルー1ペンテン共重合体、及
びポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリブテン−1等を
あげることができる。結晶性オレフィン系樹脂として、
アイソタクチックポリプロピレンまたはその共重合体を
用いる場合のMFR(ASTM-D-1238L条件、230℃)は
0.1〜50g/10分特に0.5〜30g/10分の
範囲のものが好適に使用できる。また、非晶性オレフィ
ン系樹脂は環状オレフィン構造を有する重合体単独ない
し環状オレフィンとα−オレフィンとの共重合体であ
る。結晶性オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂を用い
ると、加工性が特に良好となり、ポリアミド樹脂、ポリ
エステル系樹脂を用いると耐熱性が良好となる。熱可塑
性樹脂(b)の配合量は、ゴム成分(a)100重量部
に対し5〜300重量部が好ましく、さらに好ましくは
10〜200重量部である。300重量部を越えた配合
では、得られるエラストマー状組成物の硬度が高くなり
柔軟性が失われる傾向にあり、5重量部未満の配合では
加工性が悪くなる傾向にある。
【0011】次に本発明で用いられるゴムの架橋剤
(c)はSiH基を2つ以上持つ有機オルガノシロキサ
ン化合物類である。この架橋法はSiH基のゴム成分中
の不飽和炭化水素への選択的な付加反応(ハイドロシリ
ル化)を利用したものである。架橋剤となり得るために
は2分子以上のゴムに付加することが必要条件であるか
ら分子中に2つ以上のSiH基を持つ必要がある。具体
的な化合物例は以下に示すように環状ポリシロキサン
類、線状ポリシロキサン類、四面体シロキサン類の構造
を持つ化合物が代表的である。また、該化合物から誘導
された化合物及びまたはポリマーを用いても良い。 ここでm は3〜30の整数、n は0から200までの整
数、Rは、水素、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル
基またはアリ−ルオキシ基であり、且つ珪素原子に結合
している少なくとも1個のRが水素である珪素原子が分
子中に2個以上存在するものである。上記のような構造
を持つ有機オルガノシロキサンがゴムに対して選択的な
架橋を行うことができる。
【0012】本発明に用いられる架橋反応触媒(d)は
ハイドロシリル化反応を促進する触媒全般を指す。触媒
の例としては、パラジウム、ロジウム、白金などの 族
遷移金属あるいはそれらの化合物、錯体が挙げられる。
また、過酸化物、アミン、ホスフィンも用いられる。ま
た、紫外線、γ線も用いることができる。最も一般的な
触媒とすればジククロビス(アセトニトリル)パラジウ
ム(II)、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロ
ジウム(I)、塩化白金酸等が有名である。また本発明
に用いられる架橋反応触媒(d)として有機過酸化物系
触媒を好適に用いることができる。有機過酸化物の例と
すれば2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5ジメチル2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン−3,1,3−ビス(t−ブチ
ルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t
−ブチルパーオキシ)3,5,5トリメチルシクロヘキ
サン、2,5ジメチル2,5ジ(パーオキシベンゾイ
ル)ヘキシン3、及びジクミルパーオキシド等がある。
さらに、有機過酸化物を助触媒のビスマレイミド化合物
と併用した系を触媒として用いてもよい。本発明で使用
するビスマレイミド化合物にはN,N’−m−フェニレ
ンビスマレイミド及びトルイレンビスマレイミド等があ
る。N,N’−m−フェニレンビスマレイミドは市販の
例えば、HVA−2(デュポン社製)、ソクシノールB
M(住友化学製)等を使用することができる。過酸化物
系触媒を用いることによって、本発明で得られる熱可塑
性エラストマー組成物は残留重金属が問題となる用途−
例えば医療分野にも好適に用いることができる。また、
触媒をより高分散させるために、ハイドロシリル化触媒
(d)を液体成分、固体成分の中から選ばれる1種以上
に溶解又は担持させることもできる。即ち、溶媒に溶か
したり、無機フィラーに担持させたり、又は両者を組み
合わせる手法である。ここで用いられる溶媒は特に限定
されることはないが、ハイドロシリル化反応に対して比
較的不活性であることが必要である。溶媒種の例とすれ
ば、炭化水素系、アルコール系、ケトン系、エステル系
等が挙げられる。調整すべき溶液の濃度は特に制限はな
い。また、無機フィラーは吸着能力を有することが必要
であり、炭酸カルシウム、カーボンブラック、タルク、
水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウム、天然珪
酸、剛性珪酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン等が例
示できる。担持触媒の調整方法は公知の方法を用いるこ
とができる。
【0013】ここで動加硫された熱可塑性エラストマー
組成物とは、本発明で得られた組成物1gを沸騰キシレ
ンを用いてソックスレー抽出器で10時間リフラックス
し、残留物を80メッシュの金網で濾過し、メッシュ上
に残留した不溶物乾燥重量(g)/組成物1g中に含ま
れるa成分中の不飽和2重結合含有ゴムの重量の比を1
00倍した値で示されるゲル含量が少なくとも30%、
好ましくは50%以上(ただし、無機充填物等の不溶成
分はこれに含まない)となるように加硫したものであ
り、かつ該加硫が熱可塑性エラストマー組成物の溶融混
練中に行われることを特徴とする。このような動加硫さ
れた熱可塑性エラストマー組成物を得るため、有機オル
ガノシロキサン系架橋剤cの配合量は、成分a中の不飽
和2重結合含有ゴム100重量部に対して0.5〜30
重量部、好ましくは1〜20重量部の中から好適に選ぶ
ことができ、そのゲル含量を調節することができる。ま
た触媒dの添加量はゴム成分100重量部に対して0.
001〜20重量部の触媒を任意に添加することができ
る。触媒として重金属系触媒では添加量0.005〜5
重量部が好ましく、さらに好ましくは0.01〜2重量
部である。また、過酸化物系触媒では添加量として0.
01重量部〜15重量部が好ましく、さらに好ましくは
0.1〜10重量部である。ここで、0.001重量部
未満の場合、実用的速度で架橋が進まない。また、20
重量部超では増量する効果がないばかりか失活した触媒
が黒色状ブツとなり外観不良となったり、熱処理をする
と好ましくない副反応(未反応のSiH基の分解等)を
引きおこす傾向がある。
【0014】本発明で用いられる相溶化剤eとは、同一
分子内にゴムと熱可塑性樹脂とそれぞれに対して親和性
を持つ成分を有し、これが界面活性剤的な働きをするこ
とにより、結果として通常の混練条件(剪断速度:10
0〜1000/SEC)で加硫されたゴムを30ミクロ
ン以下まで微細に分散させ、また加硫されたゴムと熱可
塑性樹脂との界面の接着強度を向上させ、低温時耐衝撃
性を著しく改善させることを目的に添加する。上記目的
に合致すれば、どのような構造のモノマー、オリゴマ
ー、ポリマーであろうと特に限定されるものではない。
相溶化剤の一般的な構造的としては同一分子内にゴム状
組成物aと熱可塑性樹脂bとそれぞれ親和性の良い成分
を有することが必要であるが、通常の樹脂、ゴムの組み
合わせでは単独モノマーの重合物では分子構造の異なる
両成分に親和性を有するものは少ない。従って、一般的
には相溶化剤は2種以上のモノマーから重合されたブロ
ック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体が
好ましい。このような共重合体は、市販のものを用いて
も良いし、自ら調製することもできる。
【0015】以下に相溶化剤の代表的な構造を何種類か
挙げ、それぞれの相溶化剤が効果を好適に発現するゴム
状組成物(a)中の不飽和二重結合含有ゴムと熱可塑性
樹脂(b)の組み合わせを示す。相溶化剤(e)が下記
のエポキシ基で変性した相溶化剤(e−1)、(e−
2)、(e−3)の中から1種以上選ばれた相溶化剤で
ある時は、不飽和二重結合含有ゴムがエチレン−α・オ
レフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、ビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物共重合体ゴム、ブタジエンゴ
ム、ブチルゴムから選ばれた1種以上であり、熱可塑性
樹脂(b)がポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリカボネート系樹脂から選ば
れた1種以上の組み合わせに好適に用いられる。 (e−1)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体
とする末端ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン
化合物を主体とする中間重合体ブロック共重合体を水素
添加して得られるエポキシ変性水添ブロック共重合体 (e−2)エポキシ変性エチレン−α・オレフィン(−
非共役ジエン)共重合体ゴム (e−3)エポキシ変性ポリオレフィン系樹脂 この組合わせでは、熱可塑性樹脂はポリオレフィン系樹
脂を除いては、エポキシ基と反応する基を有しており、
これとエポキシ基が反応することによって、不飽和二重
結合含有ゴムと熱可塑性樹脂(b)とのいずれにも親和
性を持つグラフト共重合体が形成する。このグラフト共
重合体により加硫ゴムが熱可塑性樹脂中に高分散でき
る。熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂の場合には、
相溶化剤自身が親和性を有しているために、加硫ゴムが
熱可塑性樹脂中に高分散できる。
【0016】さらに、相溶化剤(e)が下記のカルボン
酸無水物及び/又はカルボン酸基で変性した相溶化剤
(e−4)、(e−5)、(e−6)の中から1種以上
選ばれた相溶化剤は、不飽和二重結合含有ゴムがエチレ
ン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、ビニ
ル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体ゴム、ブタ
ジエンゴム、ブチルゴムから選ばれた1種以上であり、
熱可塑性樹脂(b)がポリオレフィン系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂から選ばれた1種以上の組み合わせに好適に用
いられる。 (e−4)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体
とする末端ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン
化合物を主体とする中間重合体ブロック共重合体を水素
添加して得られる無水マレイン酸基変性水添ブロック共
重合体 (e−5)無水マレイン酸基変性エチレン−α・オレフ
ィン(−非共役ジエン)共重合体ゴム (e−6)無水マレイン酸基変性ポリオレフィン系樹脂 この組み合わせでは、熱可塑性樹脂はポリオレフィン系
樹脂を除いては、無水マレイン酸基と反応する基を有し
ており、これと無水マレイン酸基が反応することによっ
て、不飽和二重結合含有ゴムと熱可塑性樹脂(b)との
いずれにも親和性を持つグラフト共重合体が形成する。
このグラフト共重合体により加硫ゴムが熱可塑性樹脂中
に高分散できる。熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂
の場合には、相溶化剤自身が親和性を有しているため
に、加硫ゴムが熱可塑性樹脂中に高分散できる。この相
溶化剤は、熱可塑性樹脂がポリアミド系樹脂の時、特に
好適に用いられる。
【0017】さらに、相溶化剤(e−7)が同一分子内
にエポキシ基とエステル基を有する変性ポリオレフィン
樹脂である時は、不飽和二重結合含有ゴムがエチレン−
α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、ビニル芳
香族化合物−共役ジエン化合物共重合体ゴム、ブタジエ
ンゴム、ブチルゴム、α,β−不飽和ニトリル−共役ジ
エン共重合体ゴム、アクリルゴムから選ばれた1種以上
であり、熱可塑性樹脂(b)がポリオレフィン系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカボネー
ト系樹脂、塩化ビニル系樹脂、メタクリレート系樹脂か
ら選ばれた1種以上との組み合わせに好適に用いられ
る。相溶化剤が同一分子内にエポキシ基とエステル基を
有する変性ポリオレフィン樹脂であるため、この相溶化
剤と反応しうるか相溶しうる熱可塑性樹脂は広範とな
り、生成したグラフト共重合体は上掲の不飽和二重結合
含有ゴムと熱可塑性樹脂(b)の組み合わせで改善効果
を有する。また、相溶化剤(e−8)がハロゲン化オレ
フィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ビニル
芳香族化合物−α,β−不飽和ニトリル−共役ジエン共
重合体の中から選ばれた1種以上の相溶化剤では、不飽
和二重結合含有ゴムがアクリルゴム、α、β−不飽和ニ
トリル−共役ジエン共重合体ゴムから選ばれた1種以上
であり、熱可塑性樹脂(b)が塩化ビニル系樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、メタクリレート系樹脂から選ばれた1種
以上との組み合わせに好適に用いられる。
【0018】また、例えば炭化水素系ゴムと熱可塑性樹
脂の中でもポリオレフィン系樹脂との相溶化剤を調整す
る方法の例としては下記に示す(e−9)、(e−1
0)、(e−11)が挙げられる。 (e−9)エポキシ基を有するポリプロピレン樹脂を必
須成分とし、分子内に無水マレイン酸基を有するポリエ
チレン、エチレン系共重合体、スチレンブロック共重合
体及びまたはその水添物、スチレンランダム共重合体及
びまたはその水添物等の無水マレイン酸基変性樹脂のう
ちから選ばれた少なくとも1種を溶融反応させてなるこ
とを特徴とする相溶化剤 (e−10)分子内に無水マレイン酸基を有するポリプロ
ピレンを必須成分とし、エポキシ基を有するポリエチレ
ン、エチレン系共重合体、スチレンブロック共重合体及
びまたはその水添物、スチレンランダム共重合体及びま
たはその水添物等のエポキシ変性樹脂のうちから選ばれ
た少なくとも1種を溶融反応させてなることを特徴とす
る相溶化剤 (e−11)ポリプロピレンを必須成分とし、ポリエチレ
ン、エチレン系共重合体、スチレンブロック共重合体及
びまたはその水添物、スチレンランダム共重合体及びま
たはその水添物のうちから選ばれた少なくとも1種以上
の樹脂とのブレンド物を過酸化物存在下で動的に熱処理
させてなる相溶化剤 相溶化剤(e−9)(e−10)の原料として用いられる
無水マレイン酸基を有する変性樹脂、エポキシ基を有す
る変性樹脂は、公知の技術で容易に得ることができる。
即ち過酸化物等を用いてグラフト共重合する方法あるい
は樹脂モノマー成分と共重合することにより得られる。
またこれらは市販品を用いてもよい。
【0019】本発明で用いられる無水マレイン酸基を有
する変性樹脂としてエチレン・アクリル酸・無水マレイ
ン酸3元共重合体、エチレン・エチルアクリレート・無
水マレイン酸3元共重合体、エチレン・メタクリル酸・
無水マレイン酸3共重合体、無水マレイン酸をグラフト
したポリプロピレン、無水マレイン酸をグラフトしたポ
リエチレン、無水マレイン酸をグラフトしたエチレン−
プロピレン共重合体、無水マレイン酸をグラフトしたス
チレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合
体、無水マレイン酸をグラフトしたスチレン−エチレン
・ブチレン−スチレンランダム共重合体等が例示され
る。本発明で用いられるエポキシ変性樹脂としてはエチ
レン・グリシジルメタアクリレート共重合体あるいはエ
チレン・アクリル酸・グリシジルアクリレート3元共重
合体、エチレン・アクリレート・アリルグリシジルエー
テル3元共重合体、エチレン・メタクリレート・グリシ
ジルアクリレート3元共重合体、エチレン・プロピレン
・グリシジルメタアクリレート3元共重合体、グリシジ
ルメタアクリレートをグラフトしたポリプロピレン、グ
リシジルメタアクリレートをグラフトしたスチレン−エ
チレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、グリシ
ジルアクリレートをグラフトしたスチレン−エチレン・
ブチレン−スチレンランダム共重合体等が例示される。
【0020】また、無水マレイン酸基を有する変性樹
脂、エポキシ変性樹脂を自らで調製することもできる。
本発明の相溶化剤(e−9)(e−10)は上記の分子内
に無水マレイン酸基を有する変性樹脂とエポキシ基を有
する樹脂からなる組成物をバッチ式混練機にて150〜
250℃で5〜30分溶融反応させることにより得られ
る。溶融混練の際、顕著なトルク上昇が生じることか
ら、分子内に無水マレイン酸基を有する変性樹脂とエポ
キシ基を有する樹脂との間に何らかの反応が生じている
と考えられる。また相溶化剤(e−9)(e−10)の赤
外線吸収スペクトルを調べると原料に含まれるエポキシ
基、無水マレイン酸基の特性吸収が消失しており、エポ
キシ基と無水マレイン酸基との間に反応が生じたと考え
られる。本発明の相溶化剤(e−11)はポリプロピレン
を必須成分とし、ポリエチレン、エチレンプロピレン共
重合ゴム、スチレンブロック共重合体及びまたはその水
添物、スチレンランダム共重合体及びまたはその水添物
のうちから選ばれた少なくとも1種以上の樹脂とのブレ
ンド物及び有機ペルオキシド、有機ペルエステル、アゾ
化合物等の有機過酸化物、必要に応じてビスマレイミド
系化合物のような助触媒をバッチ式混練機にて150〜
250℃で5〜30分溶融反応させ、共架橋させること
により得られる。ここで有機過酸化物触媒の添加量はブ
レンド物100重量部に対して0.0001〜2重量部
が好適である。ここで過酸化物触媒0.0001重量部
未満の場合、実用的速度で反応が進まない。また、2重
量部超では増量する効果がないばかりか好ましくない副
反応(ポリプロピレンの分解、ゲル化反応等)を引き起
こす傾向がある。
【0021】ここで相溶化剤(e−9)(e−10)につ
いてはエポキシ変性樹脂と無水マレイン酸基変性樹脂と
の比率が、また、(e−11)についてはポリプロピレン
と特定の群の中から選ばれた1種以上の樹脂の比率が1
0:90〜90:10重量%、好ましくは70:30〜
30:70重量%、更に好ましくは60:40〜40:
60重量%の範囲で配合される。どちらかの成分の比率
が10重量%未満では界面の接着強度改善効果が不十分
となり、本発明の熱可塑性エラストマーの低温耐衝撃性
を改良する効果が不十分となる傾向がある。ここに挙げ
た相溶化剤(e−9)(e−10)(e−11)は熱可塑性
樹脂がオレフィン系樹脂であるか、又はゴムがEPD
M、ブチルゴムのような炭化水素系のものに特に効果が
ある。また、相溶化剤(e)の添加量はゴム成分(a)
+樹脂成分(b)の合計100重量部に対して0.5重
量部〜20重量部、好適には1重量部〜15重量部、更
に好適には2重量部〜10重量部の範囲で配合される。
0.5重量部未満の場合、界面張力を低下させる効果が
低下する傾向にあり、故に界面の接着強度改善効果が低
下し、また加硫ゴムの分散粒子が大きくなる傾向があ
り、従って本発明の熱可塑性エラストマーの低温耐衝撃
性の改良効果が不十分となり、また、成形品の外観が悪
化する傾向にある。また、20重量部超では本発明の熱
可塑性エラストマーの硬度が硬くなり低温耐衝撃性が悪
くなるばかりかエラストマーとしてのゴム弾性を示さな
くなる傾向にある。
【0022】本発明で用いるパラフィン系オイル(f)
は、得られる組成物の硬度を調整し、柔軟性を与える作
用を持ち、必要に応じて添加される。一般にゴムの軟
化、増容、加工性向上に用いられるプロセスオイルまた
はエクステンダーオイルとよばれる鉱物油系ゴム用軟化
剤は芳香族環、ナフテン環、パラフィン鎖の3者が組わ
さった混合物であり、パラフィン鎖の炭素数が全炭素数
の50%以上占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナフ
テン環炭素数が30から45%のものがナフテン系、芳
香環炭素数が30%を越えるものが芳香族系とされる。
本発明で用いられるオイルは上記区分でパラフィン系の
ものが好ましく、ナフテン系、芳香族系のものは分散
性、溶解性の点で好ましくない。パラフィン系ゴム用軟
化剤の性状は37.8℃における動粘度はが20〜50
0cst、流動点が−10〜−15℃および引火点が1
70〜300℃を示す。パラフィン系オイル(f)の好
ましい配合量はゴム成分(a)100重量部に対して3
0〜300重量部であり、さらに好ましくは30〜25
0重量部である。300重量部をこえた配合のものは、
軟化剤のブリードアウトを生じやすく、最終製品に粘着
性を生じる恐れがあり、機械的性質を低下させる傾向が
ある。また、30重量部未満だと添加する意味がない。
【0023】本発明の製法で得られる熱可塑性エラスト
マー組成物は公知技術のスチレン系エラストマーに比べ
著しく耐熱性が向上している。また、公知技術の有機過
酸化物を用いて部分架橋した熱可塑性エラストマー組成
物に比べ、機械強度及び高温での圧縮永久歪みに優れた
性能をしめす組成物を与える。また、公知技術の熱反応
性アルキルフェノール樹脂を用いて完全架橋した熱可塑
性エラストマー組成物に比べ、耐光変色性に著しく優れ
た組成物を与える。更に、界面の接着性が著しく改善さ
れており、公知技術のように、塩化白金酸のような重金
属触媒を用いてハイドロシリル化することにより架橋さ
せて得ただけの熱可塑性エラストマー組成物に比べ、低
温耐衝撃性が著しく向上し、成形品の外観が著しく向上
する。本発明で得られる組成物は、スチレン系エラスト
マーを添加しており、耐スクラッチ性も向上する。上記
した成分のほかに、本発明の組成物はさらに必要に応じ
て、特に調色が不必要な用途には、無機充填剤を配合す
ることも可能である。この無機充鎮剤は、増量剤として
製品コストの低下をはかることの利益があるばかりでな
く、品質改良(耐熱保形、難燃性付与等)に積極的効果
を付与する利点もある。無機充鎮剤としては、例えば炭
酸カルシウム、カーボンブラック、タルク、水酸化マグ
ネシウム、マイカ、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成け
い酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン等があり、カー
ボンプラックとしてはチャンネルブラック、ファーネス
ブラック等が使用できる。これらの無機充填剤のうちタ
ルク、炭酸カルシウムは経済的にも有利で好ましいもの
である。さらに必要に応じて造核剤、外滑剤、内滑剤、
ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系
酸化防止剤、着色剤、シリコンオイル等を添加しても良
い。また、エチレン−α・オレフィン共重合体、熱可塑
性ウレタン樹脂のような他の熱可塑性樹脂をブレンドす
ることもできる。
【0024】本発明の組成物を製造する方法としては、
通常の樹脂組成物、ゴム組成物の製造に用いられる一般
的な全ての方法を採用できる。基本的には機械的溶融混
練方法であり、これらには単軸押出機、二軸押出機、バ
ンバリーミキサー、各種ニーダー、ブラベンダー、ロー
ル等が用いられる。この際、各成分の添加順序には制限
がなく、例えば、ゴム、樹脂成分を前もってヘンシェル
ミキサー、ブレンダー等の混合機で予備混合し上記の混
練機で溶融混練し、次いで架橋剤、触媒成分を添加し動
加硫したり、使用するゴムのスコーチ時間が十分長い場
合は触媒以外の成分を前もって溶融混練し、さらに触媒
を添加し溶融混練する等の添加方法も採用できる。ま
た、この際溶融混練する温度は180℃〜300℃、剪
断速度は100〜1000/SECのなかから好適に選
ぶことが出来る。さらに、先に(a)(c)(d)
(f)成分を用いて先にゴムの硬化物を製造し、ゴム硬
化物の粗砕物を残りの成分に添加し、溶融混練しても本
発明の熱可塑性エラストマーを得ることができる。ゴム
の硬化物を得る方法は特に限定されることなく、通常の
熱硬化型樹脂組成物、熱硬化型ゴム組成物の製造に用い
られるすべての方法を採用できる。基本的には機械的溶
融混練方法であり、これらには単軸押出機、二軸押出
機、バンバリーミキサー、各種ニーダー、ブラベンダ
ー、ロール等が用いられる。また、この際溶融混練する
温度は180℃〜300℃、剪断速度は100〜100
0/SECのなかから好適に選ぶことが出来る。
【0025】上記の工程を経て製造された硬化されたゴ
ムを粗砕するには、通常の粉砕方法で達成できる。即
ち、粉砕器、特にドライアイス、液体窒素を用いた冷凍
粉砕の方法が好適に用いられる。また、無機フィラー等
を打粉剤として用いることもできる。この時、ニーダの
ようなバッチ式混練機を用いた場合は、ゴムが充分に硬
化した場合は組成物は熱硬化性であり、粉砕工程を設け
ることなく、ニーダ内で粗砕されるので、特に好的に用
いられる。ここで得られた動加硫したエラストマー組成
物は熱可塑性であるので一般に使用される熱可塑性樹脂
成形機を用いて成形することが可能であって、射出成
形、押出成形、カレンダー成形、ブロー成形等の各種の
成形方法が適用可能である。即ち、溶融粘度の剪断速度
依存性が特に大きく、高剪断速度の射出成形領域では低
粘度高流動となり、汎用樹脂と同様に容易に射出成形が
出来る。また、中剪断速度の押出・ブロー成形領域では
ある程度高粘度となり、これが低ドローダウンにつなが
るため、押出・ブロー成形も容易である。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明は、これら実施例に限定されるもので
はない。以下に示す実施例及び比較例において配合した
各成分は以下の通りである。 <成分a−1(1):EPDM> エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合
体ゴム 日本合成ゴム(株)製 EP57C [プロピレン含量:28重量% ムーニ粘度 ML1+4
(100℃):90 ヨウ素価:15 Tg:−40℃] <成分a−1(2):ANR> アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム 日本合成ゴム(株)製 N240S [アクリロニトリル含量:26重量% ムーニ粘度ML1
+4(100℃):56] <成分a−1(3):SBR> スチレン−ブタジエン共重合体ゴム 日本合成ゴム(株)製 JSR 1503 [スチレン含量:23.5重量% ムーニ粘度ML1+4
(100℃):75] <成分a−1(4):BuR> ブチルゴム 日本合成ゴム(株)製 JSR Butyl268 [不飽和度:1.5モル% ムーニ粘度ML1+4(12
5℃):51] <成分a−2(1):SEBS> スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体水添
加物 旭化成工業(株)製 タフテック H1041 <成分a−2(2):SEPS> スチレン−エチレン−イソプレン−スチレン共重合体水
添加物 クラレ(株)製 セプトン 2104
【0027】<成分b(1):PP> ポリプロピレン 住友化学工業(株) W501 [MFR(230℃)=8.0g/10分 熱変形温
度:115℃] <成分b(2):PET> ポリエチレンテレフタレート 三菱レーヨン(株)製 ダイヤナイトPA500 <成分b(3):Ny66> ポリアミド(PA)−66 宇部興産(株)製 宇部ナイロン2020B <成分b(4):PVC> 塩化ビニル樹脂 住友化学工業(株)製 スミリットSX−17 [ストレート 平均重合度:1700] <成分c(1):SiH> 1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン 東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 <成分c(2):SiH> 1,1,3,3−テトラメチルジテトラシロキサン 東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 <成分d(1):触媒> 塩化白金酸6水和物 安田薬品(株)製 <成分d(2):触媒> ジクミルペルオキシド 日本油脂(株)製 パークミル
D <成分d(3):触媒>成分d(1)の1重量%2−
プロパノール溶液を調整し、この溶液1gをシリカ[日
本シリカー(株)製 ニップシル VN3]100g中に
担持させて調整させたもの
【0028】<成分e−1:EP−SEBS> エポキシ基変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレ
ン共重合体(SEBS) 旭化成工業(株)製 タフテック Z514 <成分e−5:MAH−EP> 無水マレイン酸基変性エチレン−プロピレン共重合体 日本合成ゴム(株)製 EP T7741P <成分e−7:E−GMA−AM> エチレン−グリシジルメタアクリレート−アクリル酸メ
チル3元共重合体 住友化学工業(株)製 ボンドファースト7M <成分e−8:VC−PVC> 酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体 住友化学工業(株)製 スミグラフトGE <成分e−10:PP−MAH>平均分子量4000のポ
リプロピレンオリゴマーの末端を無水マレイン酸変性し
たもの(PP−MAH)100重量部に対して、エポキ
シ変性スチレンブロック共重合体タフテックZ514
[旭化成工業(株)製]80重量部を加え、ヘンシェルミ
キサーで十分混合した後、ニーダにて約200℃で20
分溶融混練し、ロールシート化した後室温まで冷却し、
シートペレタイザーでペレット化して本発明の相溶化剤
e−2(1)を得た。相溶化剤e−2(1)の赤外線吸
収スペクトルを調べた結果、原料に含まれるエポキシ
基、酸無水物基の特性吸収が消失しており、エポキシ基
と酸無水物基との間に反応が生じたものと思われる。 <成分f:OIL>出光興産(株)製ダイアナプロセスオ
イルPW−380[パラフィン系プロセスオイル、動粘
度:381.6cst(40℃)、30.1(100
℃)、平均分子量746、環分析値:CA=0%、CN=
27%、CP=73%]
【0029】《実施例1〜84及び比較例1〜48》c
成分及びd成分を除く全ての成分を十分ドライブレンド
した後、二軸混練機を用いて樹脂温190〜270℃に
なるような条件で溶融混練し押し出し動加硫する前の熱
可塑性組成物を得、これをペレタイズ化した。このペレ
ットに相当量のc成分及びd成分を添加配合し再び二軸
混練機を使用して、800/SECの剪断速度で樹脂温
190〜270℃になるように混練して動加硫した熱可
塑性エラストマー組成物を得た。この組成物を用い射出
成形を行い、以下の諸物性の評価を行い、実施例につい
ては表1〜表14に示し、比較例については表15〜表
22に示した。
【0030】評価方法は下記のとおりである。 (1) 硬度:JIS K6301 Aタイプ (2) 引張強度TS[MPa]及び伸びEb[%]:JI
S K6301、3号ダンベル) (3) 圧縮永久歪みCS[%]:JIS K6301、25
%圧縮 70℃×22hr (4) 低温耐衝撃性:75×75×t1の試験片を−60℃のド
ライアイス−メタノール溶液に10分間浸せき後、デュポ
ン式落球衝撃試験を行い、試験後亀裂が生じなかった場
合は○、亀裂が生じたものは×とした。 [試験条件 錘り重量:500g 先端球R:3/16 落下高
さ:1m] (5) 耐油性[%]:JIS K6301、No3試験油
(潤滑油)を使用し、70℃で2時間、50×50×t2の試
験片を浸漬し、浸漬前後の重量変化(%)を求めた (6) 耐光変色性試験:ナチュラルの組成物をサンシャイ
ンウェザーオメーターを用いて、88℃×1000hr処理を施
し、色差を測定した。 (7) 成形性試験:φ50mm押出機を用いてL/D=20のス
クリュウ、100mm×t0.5のダイスを用いてC/R=3.
0、混練温度200℃、回転数100rpmにて、150×500mmのテ
ープを作成し、目視にて表面を観察し、直径100ミクロ
ン以上のブツを1つ以上観察した場合は×、観察しなか
った場合は○とした。 (8) 長期信頼性:100℃×1000hr処理後に(4)に準じて低
温衝撃性試験を行った。試験後亀裂が生じなかった場合
は○、亀裂が生じたものは×とした。 (9) 耐スクラッチ性試験:JIS K5401に準拠し
た塗膜用鉛筆引掻き試験を行い、荷重50gの条件下で9
Hの鉛筆で傷の付いた時は×、付かないときは○とし
た。)
【0031】また、比較例1〜6では動加硫を有機過酸
化物[ジクミルペルオキシド(DCP)]を2重量部及
びジビニルベンゼン(DVB)3重量部を用いた他は実
施例と同様な方法で行った。さらに比較例7〜12では
動加硫を熱反応性アルキルフェノール樹脂[Schenectad
y Chemicals社 SP1045]を5重量部及び架橋助剤[塩化
第1錫]2重量部を用いた他は実施例と同様な方法で行
った。また、比較例13〜42では架橋剤として有機オ
ルガノシロキサンを用いて、触媒として実施例のd成分
と同様の塩化白金酸6水和物を用いた。比較例43〜4
8はスチレン系エラストマー材料での評価結果を示し
た。この結果から、本発明の有機オルガノシロキサン化
合物を用いて動加硫し、相溶化剤を添加した熱可塑性エ
ラストマー組成物は公知技術の有機ペルオキシド系を配
合して動加硫した熱可塑性エラストマー組成物よりも機
械強度及び70℃の圧縮永久歪みさらに耐油性に優れた
組成物を与えることが明らかになった。そしてさらに、
本発明の組成物は耐光変色性が良好であるので調色の自
由度が大きいことが判明した。また、加硫ゴム粒子が高
分散しており、低温耐衝撃性が著しく改善されているこ
とがわかった。更にスチレン系エラストマー並の耐スク
ラッチ性をもつこともわかった。
【0032】 表 1 実 施 例 1 2 3 4 5 6 組成(重量部) EPDM 70 70 70 70 70 70 SEBS 30 30 30 30 30 30 PP 100 200 95 195 100 PET 100 SiH 3 3 3 6 3 SiH 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 EP−SEBS 10 10 10 10 10 10 OIL 100 200 190 280 100 100 物 性 硬度 81 88 78 89 84 85 TS(MPa) 19 18 14 13 19 19 Eb(%) 625 590 625 510 605 615 CS(%) 37 39 29 44 33 34 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 15 9 15 9 14 15 耐光変色性 8 7 8 8 9 8 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0033】 表 2 実 施 例 7 8 9 10 11 12 組成(重量部) EPDM 70 70 70 70 70 70 SEBS 30 30 30 30 30 30 PP 100 100 PET 100 195 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 EP−SEBS 10 10 5 20 5 20 OIL 100 280 100 100 100 100 物 性 硬度 83 87 79 82 82 85 TS(MPa) 19 13 18 21 17 20 Eb(%) 620 540 620 580 610 540 CS(%) 34 42 33 39 31 38 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 12 9 13 13 14 12 耐光変色性 9 8 8 9 8 9 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0034】 表 3 実 施 例 13 14 15 16 17 18 組成(重量部) EPDM 70 70 70 70 70 70 SEBS 30 30 30 30 30 30 PP 100 100 100 PET 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 MAH−EP 10 10 10 10 5 20 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 82 84 83 87 84 85 TS(MPa) 18 18 19 19 18 20 Eb(%) 580 570 570 540 580 540 CS(%) 35 33 38 36 32 39 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 11 10 14 11 13 11 耐光変色性 9 10 8 9 10 10 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0035】 表 4 実 施 例 19 20 21 22 23 24 組成(重量部) EPDM 70 70 70 70 70 70 SEPS 30 30 30 30 30 30 PP 100 100 100 Ny66 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 MAH−EP 10 10 10 10 5 20 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 81 83 82 84 81 87 TS(MPa) 15 16 17 18 14 19 Eb(%) 600 595 610 580 630 550 CS(%) 37 35 35 34 34 37 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 14 13 14 12 15 13 耐光変色性 8 9 8 10 9 9 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0036】 表 5 実 施 例 25 26 27 28 29 30 組成(重量部) EPDM 70 70 70 70 70 70 SEBS 30 30 30 30 30 30 PP 100 200 95 195 100 PET 100 SiH 3 3 3 6 3 SiH 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 E-GMA-AM 10 10 10 10 10 20 OIL 100 200 190 280 100 100 物 性 硬度 81 88 78 89 84 85 TS(MPa) 19 18 14 13 19 19 Eb(%) 625 590 625 510 605 615 CS(%) 37 39 29 44 33 34 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 15 9 15 9 14 15 耐光変色性 8 7 8 8 9 8 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0037】 表 6 実 施 例 31 32 33 34 35 36 組成(重量部) EPDM 70 70 70 70 70 70 SEPS 30 30 30 30 30 30 PP 100 100 100 PET 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 E-GMA-AM 10 10 10 10 10 10 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 81 80 81 80 81 79 TS(MPa) 17 17 19 18 20 17 Eb(%) 600 600 640 560 610 620 CS(%) 34 35 35 36 32 34 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 12 11 13 8 11 11 耐光変色性 9 9 8 9 10 10 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0038】 表 7 実 施 例 37 38 39 40 41 42 組成(重量部) SBR 70 30 70 30 70 30 SEBS 30 70 30 70 30 70 PP 100 100 100 PET 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 E-GMA-AM 10 10 10 10 10 10 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 79 83 82 84 83 82 TS(MPa) 15 14 16 17 18 18 Eb(%) 630 630 610 580 630 650 CS(%) 36 38 37 38 35 37 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 14 13 14 11 12 13 耐光変色性 8 8 8 9 9 9 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0039】 表 8 実 施 例 43 44 45 46 47 48 組成(重量部) BuR 70 30 70 30 70 30 SEPS 30 70 30 70 30 70 PP 100 100 100 PET 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 E-GMA-AM 10 10 10 10 10 10 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 79 83 82 84 83 82 TS(MPa) 15 14 16 16 17 17 Eb(%) 630 630 610 580 630 650 CS(%) 34 35 32 32 29 30 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 10 10 11 9 9 10 耐光変色性 7 7 7 8 8 8 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0040】 表 9 実 施 例 49 50 51 52 53 54 組成(重量部) ANR 70 30 70 30 35 15 SEPS 30 70 30 70 15 35 PVC 100 100 50 50 100 100 SiH 3 3 1.5 SiH 3 3 1.5 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 E-GMA-AM 10 10 10 VC−PVC 10 10 10 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 79 83 62 64 83 82 TS(MPa) 15 14 14 13 21 20 Eb(%) 530 530 560 580 430 450 CS(%) 32 34 27 30 38 39 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 10 10 11 9 9 10 耐光変色性 9 9 9 9 9 9 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0041】 表10 実 施 例 55 56 57 58 59 60 組成(重量部) EPDM 70 70 70 70 70 70 SEPS 30 30 30 30 30 30 PP 100 200 95 195 100 PET 100 SiH 3 3 3 6 3 SiH 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 PP−MAH 10 10 10 10 10 10 OIL 100 200 190 280 100 100 物 性 硬度 81 88 78 89 84 85 TS(MPa) 19 18 16 13 19 19 Eb(%) 635 595 630 510 605 615 CS(%) 36 38 28 42 31 32 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 14 8 14 9 13 14 耐光変色性 8 7 8 8 9 8 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0042】 表11 実 施 例 61 62 63 64 65 66 組成(重量部) EPDM 70 70 70 70 70 70 SEBS 30 30 30 30 30 30 PP 100 200 95 195 100 100 SiH 3 3 3 6 SiH 3 3 触媒 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 EP−SEBS 10 10 10 10 10 10 OIL 100 200 190 280 100 100 物 性 硬度 80 86 75 89 83 82 TS(MPa) 19 17 14 12 20 20 Eb(%) 630 600 650 510 600 620 CS(%) 35 39 29 44 34 36 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 14 9 15 8 14 15 耐光変色性 8 7 8 9 9 8 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0043】 表12 実 施 例 67 68 69 70 71 72 組成(重量部) ANR 70 70 70 70 70 70 SEPS 30 30 30 30 30 30 PET 100 195 100 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 2 2 2 2 2 2 MAH−EP 10 10 10 10 E-GMA-AM 10 10 OIL 100 280 100 100 100 100 物 性 硬度 82 87 79 82 84 81 TS(MPa) 19 13 20 21 22 18 Eb(%) 640 540 620 580 590 640 CS(%) 33 42 33 32 32 33 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 13 8 13 13 13 12 耐光変色性 8 9 8 9 8 9 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0044】 表13 実 施 例 73 74 75 76 77 78 組成(重量部) EPDM 70 70 70 70 70 70 SEBS 30 30 30 30 30 30 PP 100 200 95 195 100 100 SiH 3 3 3 6 SiH 3 3 触媒 10 10 10 10 10 10 EP−SEBS 10 10 10 10 10 10 OIL 100 200 190 280 100 100 物 性 硬度 80 86 75 89 83 82 TS(MPa) 19 17 14 12 20 20 Eb(%) 620 610 640 520 610 630 CS(%) 33 37 27 40 32 34 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 12 9 14 8 13 14 耐光変色性 8 7 8 9 9 8 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0045】 表14 実 施 例 79 80 81 82 83 84 組成(重量部) ANR 70 70 70 70 70 70 SEPS 30 30 30 30 30 30 PET 100 195 100 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 10 10 10 10 10 10 MAH−EP 10 10 10 10 E-GMA-AM 10 10 OIL 100 280 100 100 100 100 物 性 硬度 83 86 78 81 85 82 TS(MPa) 19 13 20 21 22 18 Eb(%) 640 540 630 570 590 640 CS(%) 31 40 31 30 31 34 低温耐衝撃性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐油性(%) 12 8 12 13 13 13 耐光変色性 8 9 8 9 8 9 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0046】 表15 比 較 例 1 2 3 4 5 6 組成(重量部) EPDM 100 100 100 100 100 100 PP 100 200 95 195 PET 100 195 DVB 3 3 3 3 3 3 DCP 2 2 2 2 2 2 OIL 100 200 190 280 100 280 物 性 硬度 80 86 77 88 79 86 TS(MPa) 11 12 9 10 12 8 Eb(%) 510 480 500 430 490 480 CS(%) 45 50 50 52 44 51 低温耐衝撃性 × × × × × × 耐油性(%) 18 19 22 13 19 12 耐光変色性 8 7 8 9 9 8 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 × × × × × × 耐スクラッチ性 × × × × × ×
【0047】 表16 比 較 例 7 8 9 10 11 12 組成(重量部) EPDM 100 100 100 100 100 100 PP 100 200 95 195 PET 100 195 SP1045 5 5 5 5 5 5 塩化第1錫 2 2 2 2 2 2 OIL 100 200 190 280 100 280 物 性 硬度 80 86 77 88 79 86 TS(MPa) 18 17 14 12 20 20 Eb(%) 620 600 630 510 600 620 CS(%) 37 40 31 45 34 43 低温耐衝撃性 × × × × × × 耐油性(%) 14 10 16 9 14 9 耐光変色性 28 27 30 29 29 28 成形性試験 × × × × × × 長期信頼性 × × × × × × 耐スクラッチ性 × × × × × ×
【0048】 表17 比 較 例 13 14 15 16 17 18 組成(重量部) EPDM 100 100 100 100 100 100 PP 100 200 95 100 PET 100 100 SiH 3 3 3 3 3 SiH 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 OIL 100 200 190 100 100 100 物 性 硬度 80 86 75 82 83 82 TS(MPa) 19 17 14 18 20 20 Eb(%) 630 600 650 630 600 620 CS(%) 35 39 29 32 34 36 低温耐衝撃性 × × × × × × 耐油性(%) 14 9 15 13 14 15 耐光変色性 8 7 8 9 9 8 成形性試験 × × × × × × 長期信頼性 × × × × × × 耐スクラッチ性 × × × × × ×
【0049】 表18 比 較 例 19 20 21 22 23 24 組成(重量部) ANR 100 100 100 100 100 100 PP 100 100 100 PET 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 81 83 82 84 83 82 TS(MPa) 17 18 18 19 20 20 Eb(%) 600 600 590 560 610 620 CS(%) 34 32 35 31 32 29 低温耐衝撃性 × × × × × × 耐油性(%) 12 11 13 8 11 11 耐光変色性 9 9 8 9 10 10 成形性試験 × × × × × × 長期信頼性 × × × × × × 耐スクラッチ性 × × × × × ×
【0050】 表19 比 較 例 25 26 27 28 29 30 組成(重量部) SBR 100 100 100 100 100 100 PP 100 100 100 PET 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 79 83 82 84 83 82 TS(MPa) 15 16 16 17 18 18 Eb(%) 630 630 610 580 630 650 CS(%) 38 34 36 33 34 33 低温耐衝撃性 × × × × × × 耐油性(%) 14 13 14 11 12 13 耐光変色性 8 8 8 9 9 9 成形性試験 × × × × × × 長期信頼性 × × × × × × 耐スクラッチ性 × × × × × ×
【0051】 表20 比 較 例 31 32 33 34 35 36 組成(重量部) BuR 100 100 100 100 100 100 PP 100 100 100 PET 100 100 100 SiH 3 3 3 SiH 3 3 3 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 79 83 82 84 83 82 TS(MPa) 15 16 16 17 18 18 Eb(%) 630 630 610 580 630 650 CS(%) 34 30 32 30 30 28 低温耐衝撃性 × × × × × × 耐油性(%) 10 10 11 9 9 10 耐光変色性 7 7 7 8 8 8 成形性試験 × × × × × × 長期信頼性 × × × × × × 耐スクラッチ性 × × × × × ×
【0052】 表21 比 較 例 37 38 39 40 41 42 組成(重量部) ANR 100 100 100 100 50 50 PVC 100 100 50 50 100 100 SiH 3 3 1.5 SiH 3 3 1.5 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 OIL 100 100 100 100 100 100 物 性 硬度 79 83 62 64 83 82 TS(MPa) 15 16 14 15 20 21 Eb(%) 530 530 560 580 430 450 CS(%) 34 30 27 25 40 38 低温耐衝撃性 × × × × × × 耐油性(%) 10 10 11 9 9 10 耐光変色性 9 9 9 9 9 9 成形性試験 × × × × × × 長期信頼性 × × × × × × 耐スクラッチ性 × × × × × ×
【0053】 表22 比 較 例 43 44 45 46 47 48 組成(重量部) SEBS 100 50 100 100 SEPS 100 50 100 PP 100 100 195 95 195 OIL 100 100 100 280 190 280 物 性 硬度 79 80 82 84 83 82 TS(MPa) 10 9 10 7 10 6 Eb(%) 630 630 660 680 630 650 CS(%) 34 30 32 37 40 38 低温耐衝撃性 × × × × × × 耐油性(%) 12 12 11 10 11 10 耐光変色性 9 9 9 9 9 9 成形性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 長期信頼性 × × × × × × 耐スクラッチ性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0054】
【発明の効果】本発明の製造方法では極めて常識的な混
練条件で高機能な熱可塑性エラストマー組成物を得るこ
とができる。即ち、該エラストマー組成物は柔軟性、耐
熱クリープ性能、低温耐衝撃性、機械的強度、耐スクラ
ッチ性に優れ、広い温度範囲にわたって優れたゴム弾性
を示し、さらに耐油性が良好、調色が自由なため、耐油
性、ゴム弾性、機械強度及び成形速度、成形歩留まり、
調色の自由度等の改善が望まれている自動車部品、家電
部品、各種電線被覆(絶縁、シース)及び各種工業部品
に好適に成形し用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 51/06 C08L 83/05 83/05 101/00 101/00 C08K 5/54 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 21/00 C08K 3/18 C08K 5/14 C08K 5/54 C08L 23/00 C08L 51/06 C08L 83/05 C08L 101/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和二重結合含有ゴム(a−1)、
    分的に又は完全に水素添加されたスチレン系エラストマ
    ー(a−2)の混合物から成るゴム状組成物(a)、熱
    可塑性樹脂(b)、分子内にSiH基を2つ以上持つ有
    機オルガノシロキサン系架橋剤(c)、ハイドロシリル
    化触媒(d)及び相溶化剤(e)を混合し、動的に熱処
    理させてなることを特徴とする熱可塑性エラストマー。
  2. 【請求項2】 ゴム状組成物(a)100重量部に対し
    て、熱可塑性樹脂(b)5〜300重量部、分子内にS
    iH基を2つ以上持つ有機オルガノシロキサン系架橋剤
    (c)0.5〜30重量部、ハイドロシリル化触媒
    (d)0.001〜20重量部、び相溶化剤(e)0.
    5〜20重量部からなる請求項1記載の熱可塑性エラス
    トマー。
  3. 【請求項3】 ゴム状組成物(a)100重量部に対し
    て、パラフィン系オイル(f)を30〜300重量部を
    更に混合してなる請求項2記載の熱可塑性エラストマ
    ー。
  4. 【請求項4】 相溶化剤が、少なくともゴム状組成物
    (a)と親和性を有する成分及び熱可塑性樹脂(b)と
    親和性を有する成分の2種以上からなるモノマーから重
    合されたブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフ
    ト共重合体である請求項1、2又は3記載の熱可塑性エ
    ラストマー。
  5. 【請求項5】 ハイドロシリル化触媒(d)が、金属系
    触媒及び又は過酸化物触媒系である1、2、3又は4記
    載の熱可塑性エラストマー。
  6. 【請求項6】 ハイドロシリル化触媒(d)が、液体成
    分又は固体成分の中から選ばれる1種以上に溶解又は担
    持されている1、2、3又は4記載の熱可塑性エラスト
    マー。
  7. 【請求項7】 分子内にSiH基を2つ以上持つ有機オ
    ルガノシロキサン系架橋剤(c)が、下記の構造式を有
    するものである請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    熱可塑性エラストマー。 又は ここでm は3〜30の整数、n は0から200までの整
    数、Rは、水素、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル
    基またはアリ−ルオキシ基であり、且つ珪素原子に結合
    している少なくとも1個のRが水素である珪素原子が分
    子中に2個以上存在するものである。
  8. 【請求項8】 ゴム状組成物(a)の不飽和二重結合含
    有ゴム(a−1)と部分的に又は完全に水素添加された
    スチレン系エラストマー(a−2)の比率が10:90
    〜90:10重量%である請求項1、2、3、4、5、
    6又は7記載の熱可塑性エラストマー。
  9. 【請求項9】 ゴム状組成物(a)の不飽和二重結合含
    有ゴムが、エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共
    重合体ゴム、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共
    重合体ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴムから選ばれた
    1種以上であり、熱可塑性樹脂(b)がポリオレフィン
    系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
    カボネート系樹脂から選ばれた1種以上であり、相溶化
    剤(e)が、下記のエポキシ基で変性した相溶化剤(e
    −1)、(e−2)、(e−3)の中から1種以上選ば
    れた請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の熱
    可塑性エラストマー。 (e−1)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体
    とする末端ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン
    化合物を主体とする中間重合体ブロック共重合体を水素
    添加して得られるエポキシ変性水添ブロック共重合体 (e−2)エポキシ変性エチレン−α・オレフィン(−
    非共役ジエン)共重合体ゴム (e−3)エポキシ変性ポリオレフィン系樹脂
  10. 【請求項10】 ゴム状組成物(a)の不飽和二重結合
    含有ゴムが、エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン
    共重合体ゴム、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物
    共重合体ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴムから選ばれ
    た1種以上であり、熱可塑性樹脂(b)が、ポリオレフ
    ィン系樹脂、ポリアミド系樹脂から選ばれた1種以上で
    あり、相溶化剤(e)が、下記の無水マレイン酸で変性
    した相溶化剤(e−4)、(e−5)、(e−6)の中
    から1種以上選ばれた請求項1、2、3、4、5、6、
    7又は8記載の熱可塑性エラストマー。 (e−4)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体
    とする末端ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン
    化合物を主体とする中間重合体ブロック共重合体を水素
    添加して得られる無水マレイン酸基変性水添ブロック共
    重合体 (e−5)無水マレイン酸基変性エチレン−α・オレフ
    ィン(−非共役ジエン)共重合体ゴム (e−6)無水マレイン酸基変性ポリオレフィン系樹脂
  11. 【請求項11】 ゴム状組成物(a)の不飽和二重結合
    含有ゴムが、エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン
    共重合体ゴム、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物
    共重合体ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、α,β−
    不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体ゴム、アクリルゴ
    ムから選ばれた1種以上であり、熱可塑性樹脂(b)
    が、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
    アミド系樹脂、ポリカボネート系樹脂、塩化ビニル系樹
    脂、メタクリレート系樹脂から選ばれた1種以上であ
    り、相溶化剤(e−7)が、同一分子内にエポキシ基と
    エステル基を有する変性ポリオレフィン樹脂である請求
    項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の熱可塑性エ
    ラストマー。
  12. 【請求項12】 ゴム状組成物(a)の不飽和二重結合
    含有ゴムが、アクリルゴム、α,β−不飽和ニトリル−
    共役ジエン共重合体ゴムから選ばれた1種以上であり、
    熱可塑性樹脂(b)が、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタ
    ン樹脂、メタクリレート系樹脂から選ばれた1種以上で
    あり、相溶化剤(e−8)が、ハロゲン化オレフィン樹
    脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ビニル芳香族化
    合物−α,β−不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体の
    中から選ばれた1種以上である請求項1、2、3、4、
    5、6、7又は8記載の熱可塑性エラストマー。
  13. 【請求項13】 ゴム状組成物(a)の不飽和二重結合
    含有ゴムが、エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン
    共重合体ゴム、熱可塑性樹脂(b)が、結晶性オレフィ
    ン系樹脂であり、相溶化剤(e)が、下記の(e−9)
    (e−10)(e−11)から選ばれた請求項1、2、3、
    4、5、6、7又は8記載の熱可塑性エラストマー。 (e−9)エポキシ基を有するポリプロピレン樹脂を必
    須成分とし、分子内に無水マレイン酸基を有するポリエ
    チレン、エチレン系共重合体、スチレンブロック共重合
    体及びまたはその水添物、スチレンランダム共重合体及
    びまたはその水添物等のカルボン酸変性樹脂のうちから
    選ばれた少なくとも1種を溶融反応させてなることを特
    徴とする相溶化剤 (e−10)分子内に無水マレイン酸基を有するポリプロ
    ピレンを必須成分とし、エポキシ基を有するポリエチレ
    ン、エチレン系共重合体、スチレンブロック共重合体及
    びまたはその水添物、スチレンランダム共重合体及びま
    たはその水添物等のエポキシ変性樹脂のうちから選ばれ
    た少なくとも1種を溶融反応させてなることを特徴とす
    る相溶化剤 (e−11)ポリプロピレンを必須成分とし、ポリエチレ
    ン、エチレン系共重合体、スチレンブロック共重合体及
    びまたはその水添物、スチレンランダム共重合体及びま
    たはその水添物のうちから選ばれた少なくとも1種以上
    の樹脂とのブレンド物を過酸化物存在下で動的に熱処理
    させてなる相溶化剤
  14. 【請求項14】 相溶化剤(e−9)(e−10)につい
    てはエポキシ変性樹脂と無水マレイン酸基変性樹脂の比
    率が、(e−11)についてはポリプロピレンと特定の群
    の中から選ばれた1種以上の樹脂成分の比率が10:9
    0〜90:10重量%である相溶化剤(e)をゴム成分
    (a)+樹脂成分(b)の合計100重量部に対して
    0.5重量部〜20重量部添加することを特徴とする請
    求項13記載の熱可塑性エラストマー。
JP16423994A 1994-07-15 1994-07-15 熱可塑性エラストマー Expired - Fee Related JP3290814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16423994A JP3290814B2 (ja) 1994-07-15 1994-07-15 熱可塑性エラストマー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16423994A JP3290814B2 (ja) 1994-07-15 1994-07-15 熱可塑性エラストマー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0827319A JPH0827319A (ja) 1996-01-30
JP3290814B2 true JP3290814B2 (ja) 2002-06-10

Family

ID=15789321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16423994A Expired - Fee Related JP3290814B2 (ja) 1994-07-15 1994-07-15 熱可塑性エラストマー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3290814B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4557383B2 (ja) * 2000-06-30 2010-10-06 三井化学株式会社 加硫可能なゴム組成物、架橋ゴム成形体およびその製造方法
JP4744196B2 (ja) * 2005-05-31 2011-08-10 電気化学工業株式会社 粘着シート

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0827319A (ja) 1996-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5597867A (en) Thermoplastic elastomer composition
JP3201774B2 (ja) エラストマー組成物及びその製造法
JP2654356B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH0311291B2 (ja)
JP3330464B2 (ja) 低クリープ性及び低温耐衝撃性を有する熱可塑性エラストマー
JPH11130914A (ja) ゴム組成物
JP3290814B2 (ja) 熱可塑性エラストマー
JP3354352B2 (ja) 熱可塑性エラストマーの製造方法
JPH0873664A (ja) 熱可塑性エラストマーの製造方法
WO2000043447A1 (fr) Composition elastomere thermoplastique
JP3734898B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
JP2009235241A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、発泡体、及び発泡体の製造方法
JPH11166075A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH0725939A (ja) 熱可塑性エラストマーの製造方法
JPH06212035A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH09137002A (ja) 熱可塑性エラストマー及びその製造方法
JPH083324A (ja) 新規なゴムの硬化方法
JPH10212389A (ja) エラストマー組成物及びその成形品
JP3337325B2 (ja) 熱可塑性エラストマーの製造方法
JP5165183B2 (ja) オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
JPH11181172A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP3209643B2 (ja) エアーバッグカバー材用熱可塑性エラストマーの製造方法
JPH0873663A (ja) ゴムの架橋方法
JP2000327846A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH107728A (ja) エラストマー及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080322

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100322

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees