JP3263985B2 - 熱可塑性エラストマー組成物、該組成物からなる工業部品用表皮材および該表皮材からなる積層体 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物、該組成物からなる工業部品用表皮材および該表皮材からなる積層体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性エラストマー
組成物、該組成物からなる工業部品用表皮材および該表
皮材からなる積層体に関する。更に詳しくは、柔軟性、
加工性等に優れ、軟質ポリ塩化ビニル等からの代替が可
能な表皮材用途に適した熱可塑性エラストマー組成物、
該組成物からなる工業部品用表皮材および該表皮材から
なる積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性エラストマーは加硫工程が不要
であり、通常の熱可塑性樹脂の成形機で加工が可能と云
う特徴をいかして、自動車部品、家電部品或いは雑貨等
を始めとする工業部品の広い分野において用途が開発さ
れてきている。この中でオレフィン系熱可塑性エラスト
マー組成物は、特開昭 48-26838 号公報等により公知で
ある。
【0003】一方、従来より熱可塑性樹脂成形品に表皮
材を積層することにより、その美観、ソフト感を高め高
級化した成形品は広く知られており、その表皮材とし
て、クッション性付与のためにポリオレフィンやポリウ
レタン樹脂などの発泡層が裏打ちされた軟質ポリ塩化ビ
ニルあるいはオレフィン系熱可塑性エラストマーなどが
用いられている。
【0004】しかしながら、軟質ポリ塩化ビニルからな
る表皮材は、比重が大きい上に耐光性に劣っており、直
射日光の当たる部材の表皮材として用いた場合は表面外
観の低下が著しい。また、可塑剤を多量に添加すること
によって軟質化しているために、自動車用内装部品とし
て用いた場合には可塑剤の影響のため、フロントガラス
等を曇らせるといった問題点がある。さらに該ポリ塩化
ビニルはその構造上、燃焼させると塩酸ガスを発生する
ため、環境衛生上、廃棄物の焼却処分ができないあるい
は各種加工装置を腐食させるなどの問題点もある。
【0005】また、従来のオレフィン系熱可塑性エラス
トマーを表皮材として用いた場合は、軟質ポリ塩化ビニ
ルが有する上述の問題点の一部は解決されるものの、依
然として柔軟性と加工性のバランスが高度に要求される
用途においては、適用し難く、さらに改良が求められて
いた。また、本発明者らが特開平 1-103639 号公報で開
示した組成物は柔軟性と加工性のバランスに優れ、成形
品の粘着性も大巾に改良された組成物であるが、夏期の
倉庫内のごとく過酷な環境下での長期間保存等では、一
部粘着性が認められ、さらに改良が求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の課題を解決し、特に柔軟性と加工性が高度
に要求される表皮材用途に適した、熱可塑性エラストマ
ー組成物、該組成物からなる工業部品用表皮材および該
表皮材からなる積層体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究の結果、特定のムーニー粘度を
有するオレフィン系共重合体ゴムにパラフィン系鉱物油
を添加した油展オレフィン系共重合体ゴムを用いた熱可
塑性エラストマー同士をブレンドすることで従来の柔軟
性と加工性のバランスに比べ、より優れた熱可塑性エラ
ストマー組成物が得られ、該組成物からなる表皮材およ
び該表皮材からなる積層体が、柔軟性と加工性のバラン
スが高度に要求される工業部品用途に適していることを
見い出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、(A)100℃ムー
ニー粘度(ML1+4 100℃)が200〜350である
オレフィン系共重合体ゴム100重量部当たり、鉱物油
系軟化剤を60〜150重量部含有する油展オレフィン
系共重合体ゴム50〜85重量部および(C)オレフィ
ン系重合体樹脂50〜15重量部からなる混合物を部分
的に架橋してなる熱可塑性エラストマーI 5〜95重
量%、並びに(B)ML1+4 100℃が120以上、2
00未満であるオレフィン系共重合体ゴム100重量部
当たり、鉱物油系軟化剤を10〜60重量部含有する油
展オレフィン系共重合体ゴム50〜85重量部および
(D)オレフィン系重合体樹脂50〜15重量部からな
る混合物を部分的に架橋してなる熱可塑性エラストマー
II 95〜5重量%からなることを特徴とする熱可塑性
エラストマー組成物に関するものである。さらに本発明
は、該熱可塑性エラストマー組成物100重量部に対
し、ポリプロピレン系樹脂を70重量部以下配合してな
ることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物に関す
るものである。また本発明は、これら熱可塑性エラスト
マー組成物を真空成形してなることを特徴とする工業部
品用表皮材、および該表皮材にポリオレフィン系発泡体
又はポリウレタン系発泡体を積層してなることを特徴と
する積層体に関するものである。以下本発明につき具体
的に詳述する。
【0009】本発明において、(A)、(B)油展オレ
フィン系共重合体ゴムで使用されるオレフィン系共重合
体ゴムとは、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴ
ム、エチレン−1−ブテン共重合体ゴム、エチレン−1
−ブテン−非共役ジエン共重合体ゴム、プロピレン−ブ
タジエン系共重合体ゴムの如く、オレフィンを主成分と
する無定型ランダムな弾性共重合体である。これらの中
で、特にエチレン−プロピレン及び/又は1−ブテン−
非共役ジエン共重合体ゴムが好ましい。非共役ジエンと
してはジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、
シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデ
ンノルボルネン等があるが、特にジシクロペンタジエン
及び/又はエチリデンノルボルネンが好ましい。
【0010】より好ましい具体的な例としては、プロピ
レン含有量が10〜55重量%、好ましくは20〜40
重量%、ジシクロペンタジエン及び/又はエチリデンノ
ルボルネン含有量が1〜30重量%、好ましくは3〜2
0重量%のエチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエ
ン及び/又はエチリデンノルボルネン共重合体ゴムであ
る。プロピレン含有量が10重量%より少ないと柔軟性
が失われ、55重量%より多いと機械的特性が低下する
傾向にある。非共役ジエン含有量が1重量%より少ない
と機械的特性が低下し、30重量%より多いとシート加
工性が低下する傾向にある。該オレフィン系共重合体ゴ
ムの100℃ムーニー粘度(ML1+4 100℃)は、
(A)においては200〜350、好ましくは200〜
300、より好ましくは220〜280であり、(B)
においては120以上、200未満、好ましくは130
〜170である。
【0011】本発明においては、かかる比較的高いML
1+4 100℃(200〜350)をを有するオレフィン
系共重合体ゴム(以下「EPDM−A」という。)から
なる熱可塑性エラストマーI(以下「TPE−I」とい
う。)と、ML1+4 100℃がそれより低い(120以
上、200未満)オレフィン系共重合体ゴム(以下「E
PDM−B」という。)からなる熱可塑性エラストマー
II(以下「TPE−II」という。)との組み合せによ
り、高度の機械的性質を維持した上で、かつ、優れた柔
軟性と加工性のバランスを達成したものである。EPD
M−BのML1+4 100℃が120より低いと機械的性
質が損われ、EPDM−AのML1+4 100℃が350
より高いと加工性が損われ成形品の外観不良を招く。
【0012】次に、本発明で使用される鉱物油系軟化剤
とは、加工性の改良や機械的特性を改良する目的で配合
される高沸点の石油留分でパラフィン系、ナフテン系又
は芳香族系等があるが、パラフィン系軟化剤が好ましく
用いられる。芳香族成分が多くなると汚染性が強くな
り、また耐光性も低下するので好ましくない。本発明に
おいてEPDM−Aを用いた油展オレフィン系共重合体
ゴム(油展EPDM−A)は、EPDM−A 100重
量部当たり、鉱物油系軟化剤を60〜150重量部以
下、好ましくは60〜130重量部、より好ましくは7
0〜120重量部含有するものである。また、EPDM
−Bを用いた油展オレフィン系共重合体ゴム(油展EP
DM−B)は、EPDM−B 100重量部当たり、鉱
物油系軟化剤を10〜60重量部、好ましくは20〜6
0重量部、より好ましくは20〜50重量部含有するも
のである。本発明におけるEPDM−AおよびEPDM
−Bは、通常のオレフィン系共重合体ゴムに比べ、10
0℃ムーニー粘度(ML1+4 100℃)が比較的高いた
め、EPDM−Bでは、鉱物油系軟化剤が10重量部未
満ではエラストマー組成物としての流動性が低く、特に
押出加工性やカレンダー加工性が損なわれる。また、E
PDM−Aでは、150重量部より多くなると可塑性が
著しく増加して加工性が悪くなり、その上、製品の物性
などの性能が低下するので好ましくない。そして、油展
EPDM−Aおよび油展EPDM−Bの100℃ムーニ
ー粘度(ML 1+4 100℃)は、好ましくは30〜15
0、より好ましくは40〜100である。30より低い
と機械的特性が失われ、150より高いと成形加工が困
難になる傾向にある。
【0013】次にオレフィン系共重合体ゴム(EPD
M)を例として油展オレフィン系共重合体ゴム(油展E
PDM)の性質および製造方法等について述べる。ML
1+4 100℃が120〜350と比較的高いEPDMを
用いて鉱物油系軟化剤を大量に配合すると、柔軟性の確
保と流動性の向上による加工性の改良、及び機械的特性
の改良を同時に満足させることの可能なオレフィン系熱
可塑性エラストマー組成物を得ることが出来る。一般に
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物には流動性向
上剤として鉱物油系軟化剤が用いられているが、本発明
者らの研究によれば、油展EPDMを用いない場合に
は、EPDM 100重量部当たり鉱物油系軟化剤を4
0重量部以上配合すると、エラストマー組成物表面に軟
化剤のブリードが発生し易く、製品の汚染、粘着等がみ
られ好ましくない。しかし、例えばML1+4 100℃が
120〜350のEPDM 100重量部当たり150
重量部以下の鉱物油系軟化剤が予め配合されている油展
EPDMを用いると、通常の使用条件下では軟化剤のブ
リードが少なく、製品の汚染や粘着が認められず、かつ
破断強度、破断伸び、圧縮永久歪みなどの物性や、押出
シート加工性、カレンダーシート加工性、真空成形性等
に優れたエラストマー組成物を得ることが出来る。この
ように鉱物油系軟化剤の配合量が多いにもかかわらず、
軟化剤のブリードが認められないのは、比較的ムーニー
粘度の高いEPDMを用いると鉱物油系軟化剤の許容油
展量の上限が上昇すること、及び予め好適に加えられた
軟化剤がEPDMの中に均一分散する為等と考えられ
る。
【0014】本発明において、EPDM−AおよびEP
DM−Bの油展方法は公知の方法が用いられる。例え
ば、ロールやバンバリーミキサーのような装置を用い、
EPDM−A、EPDM−Bと鉱物油系軟化剤を機械的
に混練する方法で油展する方法、あるいはEPDM−
A、EPDM−B溶液に所定量の鉱物油系軟化剤を添加
し、その後、スチームストリッピング等の方法により脱
溶媒して得る方法などがある。このうち好ましい油展方
法としてはEPDM−A、EPDM−B溶液を用いる方
法であり、EPDM−A、EPDM−B溶液は重合で得
られるEPDM−A、EPDM−B溶液を用いる方が、
操作が容易である。
【0015】本発明において使用される(C)、(D)
オレフィン系重合体樹脂として好ましいものは、ポリプ
ロピレン系樹脂であり、該ポリプロピレン系樹脂として
好ましいものは、ポリプロピレンおよび/又はプロピレ
ンと炭素数が2以上のα−オレフィンとのランダムもし
くはブロック共重合体樹脂である。炭素数が2以上のα
−オレフィンの具体例としてはエチレン、1−ブテン、
1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−オクテン等がある。これら重合
体樹脂のメルトフローレートは 0.1〜50g/10分が
好ましく、より好ましくは 0.5〜30g/10分の範囲
である。メルトフローレートが 0.1g/10分より小さ
くても、50g/10分より大きくてもシート加工性等
に問題点が生じてくる場合がある。
【0016】本発明において、(A)油展EPDM−A
および(C)オレフィン系重合体樹脂からなる混合物の
配合割合、並びに(B)油展EPDM−Bおよび(D)
オレフィン系重合体樹脂からなる混合物の配合割合は各
々次の通りである。すなわち、油展EPDM−Aまたは
油展EPDM−B50〜85重量部に対して、成分
(C)または(D)は50〜15重量部である。これら
の混合物において、成分(C)または(D)オレフィン
系重合体樹脂の量が15重量部より少ないと流動性が低
下して成形品の外観不良を招き、50重量部より多いと
柔軟性がなくなる傾向にある。
【0017】本発明において、上記各混合物を部分架橋
させる架橋剤としては有機過酸化物が好適である。該有
機過酸化物としては、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,5,
5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ
クミルパーオキシド等がある。これらの中では臭気性、
スコーチ性の点で特に2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好ましい。
【0018】有機過酸化物の添加量は、上記各混合物1
00重量部に対して0.01〜 1.0重量部の範囲で選ぶこと
が出来る。0.01重量部未満では架橋反応の効果が小さ
く、 1.0重量部を越えると反応の制御が難しく、又経済
的にも有利ではない。
【0019】本発明によるエラストマー組成物を製造す
る際、有機過酸化物による部分架橋時に架橋助剤とし
て、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、トルイ
レンビスマレイミド、P−キノンジオキシム、ニトロベ
ンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパ
ン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタ
クリレート等の官能性化合物を配合することが出来る。
このような官能性化合物の配合により、均一且つ緩和な
架橋反応が起こり、機械的特性を向上させることが可能
である。該架橋助剤の添加量は、上記各混合物100重
量部に対して、0.01〜 2.0重量部の範囲で選ぶことが出
来る。好ましくは0.05〜 1.0重量部である。0.01重量部
未満では効果が期待し難く、1重量部を越えることは経
済的に有利ではない。
【0020】本発明において、前記各混合物を部分架橋
してエラストマー組成物を得る具体的製法につき以下説
明する。油展EPDM−Aまたは油展EPDM−B、オ
レフィン系重合体樹脂(C)または(D)及び有機過酸
化物、必要に応じ更に架橋助剤等を特定の割合で混合し
て得られた混合物を動的に熱処理する。即ち溶融して混
練する。混合混練装置としては、非開放型バンバリーミ
キサー、二軸押出機等が用いられる。混練温度は150
℃〜300℃で1〜30分位行えばよい。この組成物の
製法においては、必要により、無機充填剤、酸化防止
剤、耐候剤、帯電防止剤、着色顔料等の副資材を配合す
ることが出来る。
【0021】更に詳しくは、油展EPDM−Aまたは油
展EPDM−Bおよびオレフィン系重合体樹脂(C)ま
たは(D)、必要により更に架橋助剤や前記副資材を所
定の割合で配合し、非解放型混練機のバンバリーミキサ
ー等を用いて150〜250℃の温度範囲で充分混練均
一化を図った後、得られた組成物と有機過酸化物をタン
ブラー又はスーパーミキサー等の密閉式混合機で充分に
ブレンドする。次いで、このブレンド物を強混練力の得
られる二軸連続押出機等を用いて、200〜300℃で
動的に熱処理することにより、部分的に架橋してなるT
PE−IまたはTPE−IIを得ることが出来る。
【0022】前記副資材としては、例えば、帯電防止剤
の具体例として、以下のようなものがある。すなわち、
(イ)第一級アミン塩、第三級アミン、第四級アンモニ
ウム化合物、ピリジン誘導体等のカチオン系のもの、
(ロ)硫酸化油、石ケン、硫酸化エステル油、硫酸化ア
ミド油、オレフィンの硫酸エステル塩類、脂肪アルコー
ル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エ
チルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、コハク酸エステルスル
ホン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン系のもの、
(ハ)多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪ア
ルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレ
ンオキサイド付加物、脂肪酸アミノまたは脂肪酸アミド
のエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエ
チレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレ
ンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エ
ステルのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリ
コール等の非イオン系のもの、(ニ)カルボン酸誘導
体、イミダゾリン誘導体等の両性系のものが一般に使用
可能であるが、特に非イオン系、中でもポリオキシエチ
レンアルキルアミンやポリオキシエチレンアルキルアミ
ドないしそれらの脂肪酸エステル、グリセリンの脂肪酸
エステル等が好ましい。
【0023】上記の帯電防止剤は、単一の種類のものを
用いても、2種以上の混合物を用いても良い。また、そ
の配合量は本発明による熱可塑性エラストマーIまたは
II 100重量部に対し、好ましくは約0.03〜2重
量部、より好ましくは約0.04〜1重量部である。配
合割合をこれ以上にすると、表面への滲出、熱可塑性エ
ラストマーの物性低下等がおこり、好ましくない。この
帯電防止剤の添加により、柔軟性を有し、かつ、ベタツ
キ感のない成形品が得られる。また、ベタツキ感及び軟
化剤のブリードがなくなることによる埃等の付着が減少
すると同時に、帯電防止剤本来の働きである帯電性が減
少し、帯電による埃の付着も減少する。
【0024】一方、成形品表面の性状として、滑り性が
望まれる場合があるが、これに対しては高級脂肪酸アミ
ドを使用することができる。該高級脂肪酸アミドの具体
例としては、ラウリン酸アミド、バルミチン酸アミド、
ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミドなどの飽和脂肪
酸アミド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、ブライ
ジン酸アミド、エライジン酸アミドなどの不飽和脂肪酸
アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビ
スオレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミ
ド、エチレンビスオレイン酸アミドなどのビス脂肪酸ア
ミドなどが用いられる。特に好ましい高級脂肪酸アミド
としては、融点が約70℃から110℃の化合物であ
る。上記の高級脂肪酸アミドの配合量は、本発明による
熱可塑性エラストマーIまたはII 100重量部に対
し、好ましくは約0.03〜2重量部、より好ましくは
約0.04〜1重量部である。配合割合をこれ以上にす
ると、表面への高級脂肪酸アミドの滲出、熱可塑性エラ
ストマーの物性低下等がおこり、好ましくない。
【0025】前記副資材は本発明によるエラストマー組
成物を製造するいかなる段階においても、加工時又は加
工後の製品の使用時においても配合することが可能であ
る。
【0026】このようにして得られたTPE−IとTP
E−IIをブレンドしてシート成形加工する方法は、シー
ト成形加工を行う前の段階、すなわち、TPE−Iおよ
びTPE−IIのペレットどうしをバンバリーミキサー、
単軸押出機、あるいは2軸押出機のような混練装置を用
いて、混練操作を行ないペレット化したものを、シート
成形加工機の混練機で可塑化してシート化する方法、あ
るいは、シート成形加工機の附属の混練機(例えば押出
機やロールなど)にペレットブレンドの状態やそれぞれ
を単独で投入し、均一ブレンドされた後シート化する方
法等がある。これらのブレンドは150℃以上の温度と
ある程度の剪断応力があれば、均一組成とすることがで
きる。
【0027】本発明において、TPE−IとTPE−II
のブレンド比は、5/95〜95/5の範囲であり、好まし
くは20/80〜90/10の範囲である。TPE−Iが95重
量%より多いと高温多湿(気温45℃以上、湿度80%
以上)の環境下に、シートを巻いた状態で長期間(2ケ
月以上)保存するとシート間で粘着性が認められるよう
になり、5重量%より少ないと柔軟性や、シートの真空
成形における加工性(展開率)が低下し、複雑な形状の
成形体を得るのに困難を生ずるようになる。
【0028】また、これらのブレンド操作の際、TPE
−IとTPE−IIの合計100重量部に対し、ポリプロ
ピレン系樹脂を70重量部以下配合してなる熱可塑性エ
ラストマー組成物として、使用することもできる。ポリ
プロピレン系樹脂の配合使用は、シート加工性や、シー
トの真空成形性などの加工性面で大きな利点があるが、
柔軟性が低下するため70重量部を越えて配合すること
は好ましくない。
【0029】本発明において、油展EPDM−Aを用い
て製造した熱可塑性エラストマー(TPE−I)と油展
EPDM−Bを用いて製造した熱可塑性エラストマー
(TPE−II)とではEPDMのムーニー粘度の違いか
ら、樹脂マトリックス中のEPDMの分散粒子に違いが
現われる。すなわち、ムーニー粘度の高い共重合体ゴム
を原料としたTPE−Iの場合、1〜5μm程度の比較
的大きなゴム粒子となって樹脂マトリックス中に独立し
て存在し、ムーニー粘度がそれより低い共重合体ゴムか
らなるTPE−IIの場合は1μm未満の微細ゴム粒子が
網目状に存在するようになる。このように微細ゴム粒子
が網目状に存在するTPE−IIは、柔軟性、衝撃強度等
の機械的性質は良好であるが、一方、シート加工や真空
成形等の成形加工時には、微細なゴム粒子が網目状に存
在するため、網目にとり囲まれた樹脂がマトリックスと
しての機能を充分に果たせ無くなることにより、流動性
向上には寄与し難く、加工性は低下する傾向にある。一
方、熱可塑性エラストマー中のゴム粒子どうしが互いに
独立して存在するTPE−Iは、樹脂マトリックスが流
動性向上に寄与し、シート加工性や真空成形性は比較的
良好であるが、機械的性質はやや劣る傾向にある。本発
明は、これら物性および加工性において得失を有するT
PE−IとTPE−IIのブレンドにより、物性および加
工性において高度のバランスを有する熱可塑性エラスト
マー組成物を得るものである。
【0030】以上の様にして得られたTPE−I並びに
TPE−IIからなる熱可塑性エラストマー組成物を工業
部品用表皮材として成形する方法を以下に例示するが、
なかでもおよびが好ましい。 該エラストマー組成物を表皮材層とする多層押出し
成形。 該エラストマー組成物を表皮材層とする二層射出成
形及びインサート成形など。 Tダイシート成形機またはカレンダーシート加工機
等を用いて、該エラストマー組成物をシート状に成形し
て得られた表皮材、または該表皮材にポリオレフィン系
樹脂もしくはポリオレフィン系発泡体を積層してなる積
層体について、真空成形する方法。 Tダイシート成形機またはカレンダーシート加工機
等を用いて、該エラストマー組成物をシート状に成形し
て得られた表皮材、または該表皮材にポリオレフィン系
樹脂もしくはポリオレフィン系発泡体を積層してなる積
層体について真空成形し、得られた成形体にポリウレタ
ン系発泡体を積層する方法。 の表皮材または積層体と、ポリストック(樹脂/
木粉等混合物)あるいは繊維強化プラスチック等と同時
成形。 の表皮材または積層体と、プラスチック(所望に
より無機フィラー充填プラスチック)とのスタンピング
成形。
【0031】本発明による工業部品用表皮材の用途とし
ては、次に示す種々の工業部品がある。自動車用内装部
品においては、自動車のインストルメントパネル、コン
ソールボックス、アームレスト、ヘッドレスト、ドアト
リム、リアパネル、ピラートリム、サンバンザー、トラ
ンクルームトリム、トランクリッドトリム、エアーバッ
ク収納ボックス、シートバックル、ヘッドライナー、グ
ローブボックス、ステアリングホイールカバー、天井材
などの内装表皮材が挙げられる。家電・OA機器用部品
においては、テレビ、ビデオ、洗濯機、乾燥機、掃除
機、クーラー、エアコン、リモコンケース、電子レン
ジ、トースター、コーヒーメーカー、ポット、ジャー、
食器洗い器、電気カミソリ、ヘアードライヤー、マイ
ク、ヘッドホーン、ビューティー器具、CD・カセット
収納箱、パーソナルコンピューター、タイプライター、
映写機、電話、コピー機、ファクシミリ、テレックスな
どのハウジングの表皮材に適する。
【0032】スポーツ用品分野においては、スポーツシ
ューズ装飾部品、各種球技のラケット・スポーツ機器・
用品のグリップ、自転車・二輪車・三輪車のサドル表皮
材などに適する。
【0033】建築・住宅用部品においては、家具・机・
椅子などの表皮材、門・扉・塀などの表皮材、壁装飾材
料・天井装飾材料・カーテンウォールの表皮材、台所・
洗面所・トイレなどの屋内用床材、ベランダ・テラス・
バルコニー・カーポートなどの屋内用床材、玄関マット
・テーブルクロス・コースター・灰皿敷などの敷物に適
する。
【0034】その他の工業部品分野においては、例え
ば、電動工具類のグリップ・ホース及びその表皮材、パ
ッキング材料等に適する。
【0035】それ以外にも、かばん・ケース類・ファイ
ル・手帳・アルバム・文房具・カメラボディー・人形や
その他玩具等の表皮材、また、額の外枠及びその表皮材
に適している。
【0036】
【実施例】以下、実施例によって本発明の内容を具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定され
るものではない。尚、これらの実施例および比較例にお
けるシート成形加工及び物性測定に用いた試験方法は以
下の通りである。 (1)ムーニー粘度(ML1+4 100℃):ASTM
D−927−57Tに準拠した。EPDMについて数1
で算出した。
【0037】
【数1】 log(ML1 /ML2 )=0.0066(△PHR) ML1 :EPDMのムーニー粘度 ML2 :油展EPDMのムーニー粘度 △PHR:EPDM 100重量部当たりの油展量
【0038】(2)MFR:メルトフローレート JIS K6760に準拠して測定した。230℃、2.
16kg。 (3)シート成形加工 田辺プラスチックス機械(株)製 S550-V4型シート製
造装置(40mmφ押出機、L/D=26、ダルメージタ
イプスクリュー、コートハンガーダイ)を使用し、ダイ
温度200℃、スクリュー回転50rpm 、引取速度0.6m
/minで、幅400mm、厚み 0.8mmで、熱可塑性エラスト
マーシートTを得た。得られたシートTにエンボスロー
ルにて皮シボ模様を施し、工業部品用表皮材を得た。
【0039】(4)表皮材およびシートTの評価 表皮材の柔軟性:ショアーA硬度、瞬間最大値。 表皮材の粘着性:1辺30cmのシート10枚を重
ね、温度45℃、湿度80%の恒温、恒湿槽に60日間
放置後、室温まで冷却して表皮材表面の粘着性の有無を
指で確認した。粘着性が無い場合は○(良好)、有る場
合は×(不良)とした。 表皮材の凸引き真空成形性:ナカクラ企販(株)製
TF-1-16-VP型真空成形機にて、成形直前の表皮材表面温
度が140〜190℃の温度域で凸引き真空成形を行な
い、底面が145mm×140mm、上面が90mm×90m
m、高さ55mmの四角柱状の凸部を有する凸引き真空成
形表皮材を得た。成形に供する表皮材に、一辺10mmの
マス目模様を書き、成形後にそのマス目の拡大率から展
開率を測定したところ、成形体に破れ、薄肉化等が認め
られず、良好な成形体が得られた場合(○とした)の最
も大きな値を示す展開率は150%程度であった。 シートTの凹引き真空成形性:またシートTについ
て、と同様に、凹引き真空成形を行ない、底面が90
mm×90mm、上面が145mm×140mm、深さが55mm
の凹部を有し、表面に皮シボ模様が施された凹引き真空
成形表皮材を得た。成形体に破れ、薄肉化等が認められ
ず、良好な成形体が得られた場合に○とした。
【0040】(5)熱可塑性エラストマーの製造 実施例及び比較例に用いた熱可塑性エラストマーは、表
1に記載の油展エチレン−プロピレン−非共役ジエン共
重合体ゴム(油展EPDM)および表2に記載のポリプ
ロピレン系樹脂(PP)を用いて以下のように製造し
た。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】熱可塑性エラストマー(TPE−I- 1) 油展EPDM−1A 70重量部とPP−1 30重量
部及び架橋助剤としてN,N’−m−フェニレンビスマ
レイミド 0.4重量部をバンバリーミキサーを用いPP−
1の融解温度以上で7分間混練した後ペレット化し、架
橋用マスターバッチ(M.B)ペレットを得た。この
M.B100重量部あたり、2,5−ジ−メチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.04重量部を
添加し、ヘンシェルミキサーを用いて均一ブレンド操作
を2分間行なった。このブレンド物を2軸混練機(日本
製鋼所TEX-44HC) を用いて、230℃±10℃で約30
秒間動的熱処理を行ない熱可塑性エラストマー(TPE
−I- 1)ペレットを得た。熱可塑性エラストマー(TPE−I- 2) 油展EPDM−2A 70重量部とPP−1 30重量
部とした他はTPE−I- 1と同様に処理をして熱可塑
性エラストマー(TPE−I- 2)ペレットを得た。熱可塑性エラストマー(TPE−I- 3) 油展点EPDM−1A 80重量部とPP−1 20重
量部とした他はTPE−I- 1と同様に処理をして熱可
塑性エラストマー(TPE−I- 3)ペレットを得た。熱可塑性エラストマー(TPE−II- 1) 油展EPDM−1B 70重量部とPP−1 30重量
部及び架橋助剤としてN,N’−m−フェニレンビスマ
レイミド 0.2重量部とした他はTPE−I- 1と同様に
処理をして熱可塑性エラストマー(TPE−II- 1)ペ
レットを得た。 熱可塑性エラストマー(TPE−II- 2) 油展EPDM−1B 70重量部とPP−2 30重量
部及び架橋助剤としてN,N’−m−フェニレンビスマ
レイミド 0.2重量部とした他はTPE−I- 1と同様に
処理をして熱可塑性エラストマー(TPE−II- 2)ペ
レットを得た。 熱可塑性エラストマー(TPE−II- 3) 油展EPDM−2B 70重量部とPP−2 30重量
部及び架橋助剤としてN,N’−m−フェニレンビスマ
レイミド 0.2重量部とした他はTPE−I- 1と同様に
処理をして熱可塑性エラストマー(TPE−II- 3)ペ
レットを得た。
【0044】実施例1〜8及び比較例1〜10 表3および表4に示した組成でシート成形加工を行な
い、得られた表皮材およびシートTについて柔軟性、粘
着性、凸引き真空成形性および凹引き真空成形性につい
て評価した。結果は表3および表4に示した。
【0045】実施例9 実施例2で得られた表皮材について、その表面処理の下
塗り剤としてハイコープU L−4001(特殊色料工
業(株))を1〜3μの厚みで塗布し、70℃で5分間乾
燥した。更に、ウレタンエラストマー系トップコート剤
ハイコープVEU−684(特殊色料工業(株))を塗布
し、乾燥して、2〜5μのトップコート層を得た。また
裏面処理には、ウレタンとの接着用としてジョイタック
AD−471B(特殊色料工業(株))を塗布、乾燥した
表皮材を作製した。該表皮剤を真空成形機(ナカクラ企
販(株)、TF−1−16−VP型)を用いて裏面が金
型に接する状態で凸引き真空成形(金型:インストルメ
ントパネルモデル金型)を行い、凸引き真空成形表皮材
を得た。この表皮材の裏面に住友バイエルウレタン製の
イソシアネートとポリオールを1:2で混合・注入して
得た密度0.16g/cm2 の半硬質ポリウレタン発泡体を積層
してインストルメントパネル積層体を得た。積層体は、
ほどよい柔軟性を示した。
【0046】実施例10 実施例3の表皮材を得る際に、裏面にポリプロピレン発
泡体(東レ、PPAM25030)を積層して、積層体を得た。該
積層体表面に、実施例9と同様の表面処理を行ない、こ
の積層体を用いて、実施例9と同様の金型を用い凸引き
真空成形を行ない、インストルメントパネル積層体を得
た。
【0047】実施例11 実施例2で得られたシートTについて、実施例9と同様
に表面処理および裏面処理を行ない熱可塑性エラストマ
ーを得た。該シートを実施例9と同様の真空成形機に
て、凹引き真空成形(金型:皮シボ模様付きインストル
メントパネルモデル金型)を行い、表面に皮シボ模様が
施された凹引き真空成形表皮材を得た。以下実施例9と
同様にしてインストルメントパネル積層体を得た。該積
層体は良好な柔軟性を示した。
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、特に
柔軟性と加工性のバランスが高度に要求される表皮材用
途に適した、また、シートの長期保存において粘着性の
改良された熱可塑性エラストマー組成物、および該組成
物からなる工業部品用表皮材および該表皮材からなる積
層体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08J 3/24 C08J 3/24 Z C08K 5/01 C08K 5/01 // B29K 23:00 B29K 23:00 B29L 31:58 B29L 31:58 (72)発明者 三井 清志 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学 工業株式会社内 (72)発明者 妻鳥 浩昭 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−200854(JP,A) 特開 平3−136825(JP,A) 特開 平3−122146(JP,A) 特開 平3−210383(JP,A) 特開 平3−146531(JP,A) 特開 平4−80245(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08K 5/01 B29C 51/10 B32B 5/18 B32B 27/00 C08J 3/24

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)100℃ムーニー粘度(ML1+4
    00℃)が200〜350であるオレフィン系共重合体
    ゴム100重量部当たり、鉱物油系軟化剤を60〜15
    0重量部含有する油展オレフィン系共重合体ゴム50〜
    85重量部および(C)オレフィン系重合体樹脂50〜
    15重量部からなる混合物を部分的に架橋してなる熱可
    塑性エラストマーI 5〜95重量%、並びに (B)ML1+4 100℃が120以上、200未満であ
    るオレフィン系共重合体ゴム100重量部当たり、鉱物
    油系軟化剤を10〜60重量部含有する油展オレフィン
    系共重合体ゴム50〜85重量部および(D)オレフィ
    ン系重合体樹脂50〜15重量部からなる混合物を部分
    的に架橋してなる熱可塑性エラストマーII 95〜5重
    量%からなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組
    成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成
    物100重量部に対し、ポリプロピレン系樹脂を70重
    量部以下配合してなることを特徴とする熱可塑性エラス
    トマー組成物。
  3. 【請求項3】(C) 、 (D) オレフィン系重合体樹脂が
    ポリプロピレン系樹脂である請求項1記載のエラストマ
    ー組成物。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載のポリプロピレン系
    樹脂が、ホモポリプロピレン及び/又はプロピレンと炭
    素数が2以上のα−オレフィンとのランダムもしくはブ
    ロック共重合体樹脂である請求項2または3記載のエラ
    ストマー組成物。
  5. 【請求項5】(A) 、 (B) オレフィン系共重合体ゴム
    が、エチレンと、プロピレン及び/又は1−ブテンと、
    非共役ジエンとの共重合体ゴムである請求項1記載のエ
    ラストマー組成物。
  6. 【請求項6】非共役ジエンが、ジシクロペンタジエン及
    び/又はエチリデンノルボルネンである請求項5記載の
    エラストマー組成物。
  7. 【請求項7】請求項1または2記載のエラストマー組成
    物を真空成形してなることを特徴とする工業部品用表皮
    材。
  8. 【請求項8】工業部品が自動車用内装部品である請求項
    7記載の表皮材。
  9. 【請求項9】自動車用内装部品がインストルメントパネ
    ルである請求項8記載の表皮材。
  10. 【請求項10】自動車用内装部品がドアトリムである請
    求項8記載の表皮材。
  11. 【請求項11】請求項7記載の表皮材に、ポリオレフィ
    ン系発泡体又はポリウレタン系発泡体を積層してなるこ
    とを特徴とする積層体。
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