JPH05138747A - 焼結シート及びその製造方法 - Google Patents

焼結シート及びその製造方法

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JPH05138747A
JPH05138747A JP30616391A JP30616391A JPH05138747A JP H05138747 A JPH05138747 A JP H05138747A JP 30616391 A JP30616391 A JP 30616391A JP 30616391 A JP30616391 A JP 30616391A JP H05138747 A JPH05138747 A JP H05138747A
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thermoplastic elastomer
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ethylene
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Toshiro Igarashi
敏郎 五十嵐
Sueji Shinohara
寿恵治 篠原
Masayuki Tatsumi
雅之 辰巳
Tadashi Hikasa
忠 日笠
Hiroaki Tsumadori
浩昭 妻鳥
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】シワや破れがなく、表面外観及びソフト感に優
れた風合いを有し、しかも軽量性及びクリーン性に優れ
た焼結シート7を提供する。 【構成】特定の粘弾性を有する熱可塑性エラストマーパ
ウダー5から粉末焼結法により成形してなる焼結シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車内装材や電気製
品に用いられる焼結シート及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車内装材や電気製品に用いられる表
皮材は、従来、カレンダーロールや、押出成形等によっ
て大量に製造されている。また、近年、美観やソフト感
を高めた高級化した表皮材は、塩化ビニル樹脂パウダー
を用いた粉末成形法により製造されている。さらにクッ
ション性を付与するために発泡層を裏打ちした表皮材も
製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カレン
ダーロールや押出成形によって製造された表皮材は、加
工時剪断力のため、後加工で表面に形成したしぼ模様が
流れたり、変形が起こるという不都合を有する。また、
塩化ビニル樹脂からなる表皮材は、廃棄処分する際、リ
サイクル問題、さらに焼却により生ずる酸性物質の大気
汚染の問題等の不都合を有する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討した結果、特定の粘弾性を有する熱可
塑性エラストマーパウダーを粉末焼結法により成形して
なる焼結シートが表面外観及びソフト感に優れることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、下記(A)の熱可塑
性エラストマーパウダーから粉末焼結法により成形して
なる焼結シートを提供するものである。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
オレフィン系樹脂とのエラストマー組成物からなる熱可
塑性エラストマーパウダー、またはエチレン・α−オレ
フィン系共重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との混合
物を架橋剤の存在下で動的架橋してなる部分架橋型エラ
ストマー組成物からなる熱可塑性エラストマーパウダー
であり、250℃での動的粘弾性測定において周波数1
ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (1)が1.
5×105 ポイズ以下であり、かつ周波数1ラジアン/
秒での複素動的粘度η* (1)と周波数100ラジアン
/秒での複素動的粘度η* (100)とを用いて次式で
算出されるニュートン粘性指数nが0.67以下である
熱可塑性エラストマーパウダー。 n={logη* (1)−logη* (100)}/2
【0006】さらに、本発明はパウダーから粉末焼結法
により焼結シートを製造する方法において、パウダーと
して下記(A)の熱可塑性エラストマーパウダーを用い
ることを特徴とする焼結シートの製造方法を提供するも
のである。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
オレフィン系樹脂とのエラストマー組成物からなる熱可
塑性エラストマーパウダー、またはエチレン・α−オレ
フィン系共重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との混合
物を架橋剤の存在下で動的架橋してなる部分架橋型エラ
ストマー組成物からなる熱可塑性エラストマーパウダー
であり、250℃での動的粘弾性測定において周波数1
ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (1)が1.
5×105 ポイズ以下であり、かつ周波数1ラジアン/
秒での複素動的粘度η* (1)と周波数100ラジアン
/秒での複素動的粘度η* (100)とを用いて次式で
算出されるニュートン粘性指数nが0.67以下である
熱可塑性エラストマーパウダー。 n={logη* (1)−logη* (100)}/2
【0007】また、本発明は下記(A)の熱可塑性エラ
ストマーパウダーから粉末焼結法により成形してなる非
発泡シート層と、下記(A)の熱可塑性エラストマーパ
ウダーに熱分解型発泡剤を、または熱分解型発泡剤及び
液状コーティング剤を配合してなる発泡性熱可塑性エラ
ストマーパウダー組成物から粉末焼結法により成形して
なる発泡シート層とからなる多層焼結シートを提供する
ものである。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
オレフィン系樹脂とのエラストマー組成物からなる熱可
塑性エラストマーパウダー、またはエチレン・α−オレ
フィン系共重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との混合
物を架橋剤の存在下で動的架橋してなる部分架橋型エラ
ストマー組成物からなる熱可塑性エラストマーパウダー
であり、250℃での動的粘弾性測定において周波数1
ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (1)が1.
5×105 ポイズ以下であり、かつ周波数1ラジアン/
秒での複素動的粘度η* (1)と周波数100ラジアン
/秒での複素動的粘度η* (100)とを用いて次式で
算出されるニュートン粘性指数nが0.67以下である
熱可塑性エラストマーパウダー。 n={logη* (1)−logη* (100)}/2
【0008】また、本発明は非発泡性パウダー及び発泡
性パウダーから粉末焼結法により多層焼結シートを製造
する方法において、非発泡性パウダーとして下記(A)
の熱可塑性エラストマーパウダーを用い、発泡性パウダ
ーとして下記(A)の熱可塑性エラストマーパウダー
に、熱分解型発泡剤を、または熱分解型発泡剤及び液状
コーティング剤を配合してなる発泡性熱可塑性エラスト
マーパウダー組成物を用いることを特徴とする多層焼結
シートの製造方法を提供するものである。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
オレフィン系樹脂とのエラストマー組成物からなる熱可
塑性エラストマーパウダー、またはエチレン・α−オレ
フィン系共重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との混合
物を架橋剤の存在下で動的架橋してなる部分架橋型エラ
ストマー組成物からなる熱可塑性エラストマーパウダー
であり、250℃での動的粘弾性測定において周波数1
ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (1)が1.
5×105 ポイズ以下であり、かつ周波数1ラジアン/
秒での複素動的粘度η* (1)と周波数100ラジアン
/秒での複素動的粘度η* (100)とを用いて次式で
算出されるニュートン粘性指数nが0.67以下である
熱可塑性エラストマーパウダー。 n={logη* (1)−logη* (100)}/2
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いるエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとは、
オレフィンを主成分とするゴムであり、例えば、エチレ
ン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・
非共役ジエン共重合体ゴム等である。非共役ジエンの例
としては、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボル
ネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メ
チレンノルボルネン等がある。なかでも、エチレン・プ
ロピレン・エチリデンノルボルネンゴム(以下EPDM
と称する)を用いると、耐熱性、引張特性等に優れたエ
ラストマーパウダーが得られる。特に、ASTMD−9
27−57Tに準じて100℃で測定したムーニー粘度
(ML1+4 100℃)が130以上350以下、好まし
くは200以上300以下であるエチレン・α−オレフ
ィン系共重合体ゴム100重量部あたり、パラフィン系
プロセスオイル等の鉱物油系軟化剤を30〜120重量
部含有する油展オレフィン系共重合体ゴムが引張特性と
流動性のバランスが取れる点で好ましい。
【0010】ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロ
ピレン又はプロピレンとα−オレフィンの共重合体が好
ましく用いられる。特に、プロピレンとα−オレフィン
共重合体樹脂を用いると成形体の硬度を下げることが可
能である。JISK−7210に準拠して230℃、
2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(MF
R)が20g/10分以上、特に50g/10分以上が
好ましい。メルトフローレートが20g/10分未満の
ポリオレフィン系樹脂を用いて製造した熱可塑性エラス
トマーパウダーは、粉末成形時にパウダーが軟化するの
みで、そのためパウダー同士が溶融付着し難く、強度の
強い成形体が得られない。エチレン・α−オレフィン系
共重合体ゴムとオレフィン系樹脂の配合比率はエチレン
・α−オレフィン系共重合体ゴムが5重量%以上80重
量%以下、オレフィン系樹脂が20重量%以上95重量
%以下であることが好ましい。
【0011】エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
とポリオレフィン系樹脂との混合物を動的架橋する際の
架橋剤は、有機過酸化物が用いられる。有機過酸化物と
してはジアルキルパーオキサイドが好ましく用いられ
る。さらに、ビスマレイミド化合物のごとく架橋助剤の
存在下で極く少量の有機過酸化物を用いて動的架橋を行
なうことが好ましい。そうすることで、エチレン・α−
オレフィン系共重合体ゴムを適度に架橋し耐熱性を持た
せると同時に、高流動性を実現することができる。この
時、架橋助剤はエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴ
ムとポリオレフィン系樹脂との混合物100重量部あた
り、1.5重量部以下、好ましくは0.6重量部以下で
用いられる。また架橋剤としての有機過酸化物は同様に
0.2重量部以下、好ましくは0.1重量部以下、より
好ましくは0.07重量部以下で用いられる。
【0012】動的架橋に使用する装置としては、一軸混
練押出機あるいは二軸混練押出機等の連続混練押出機が
好適に用いられる。特に、二軸混練押出機を用いて剪断
速度≧103 sec-1で連続押出架橋を行なうことが好
ましい。剪断速度<103 sec-1で押出架橋を行なう
とエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムの分散粒子
径が大きくなり低粘度を実現することが難しくなる。
【0013】かかる条件で製造した部分架橋型エラスト
マー組成物は250℃での動的粘弾性測定において周波
数1ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (1)が
1.5×105 ポイズ以下、好ましくは1.0×105
ポイズ以下である。
【0014】周波数1ラジアン/秒で測定した複素動的
粘度η* (1)が1.5×105 ポイズを超えるとかか
るエラストマー組成物を用いて製造したエラストマーパ
ウダーは、金型面上で溶融しなくなり加工時の剪断速度
が1/sec-1以下と非常に低い粉末焼結法では成形が
できなくなる。
【0015】また、かかる条件で製造した部分架橋型エ
ラストマー組成物は250℃での動的粘弾性測定におい
て周波数1ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η
* (1)と周波数100ラジアン/秒で測定した複素動
的粘度η* (100)とを用いて次式で算出されるニュ
ートン粘性指数nが0.67以下、好ましくは0.60
以下である。 n={logη* (1)−logη* (100)}/2
【0016】ニュートン粘性指数nが0.67を超える
と、仮に周波数1ラジアン/秒で測定した複素動的粘度
η* (1)が1.5×105ポイズ以下であっても、複
素動的粘度の周波数依存性が大きくなり、粉末焼結法の
ように成形時の賦形圧力が1kg/cm2 以下と非常に小さ
い成形法では溶融したエラストマーパウダー粒子同士の
熱融着が不完全になり機械的物性の低い成形体しか得ら
れない。
【0017】本発明に用いるエラストマーは、未架橋の
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムあるいはエチレ
ン−α−オレフィン共重合体樹脂を、エラストマー10
0重量部に対し50重量部以下でブレンドすることによ
り、柔軟性の優れたエラストマーとすることが可能であ
る。この場合のα−オレフィンは、プロピレン及びブテ
ン等が単独または併用して用いられる。特にエチレン含
有量が40〜90重量%、好ましくは70〜85重量%
のエチレン−プロピレン共重合体ゴムでML1+ 4 100
℃が50以下のものが好ましい。
【0018】本発明においてエラストマー組成物の粉砕
は、液体窒素による冷凍粉砕法が好適に用いられる。−
70℃以下、好ましくは−90℃以下まで冷却したエラ
ストマー組成物ペレットをボールミルその他を用いた機
械的粉砕法により得ることができる。−70℃より高い
温度で粉砕すると、粉砕したエラストマーパウダーの粒
径が粗くなり、粉末成形性が低下するので好ましくな
い。粉砕操作中にポリマー温度がガラス転移温度以上に
なるのを防ぐため、発熱が少なく、粉砕効率の高い方法
が好ましい。また、粉砕装置そのものが外部冷却によっ
て冷却されていることが好ましい。
【0019】得られたエラストマーパウダーは、タイラ
ー標準篩の32メッシュを全重量の95%以上が通過す
る程度にまで粉砕されていることが好ましい。32メッ
シュの篩上累積率が5%を越えると、粉末焼結時に厚み
ムラが生じる原因の1つとなる。この厚みムラは成形品
の柔軟性にムラを与え、折れジワを起こし易くなるなど
成形体の商品価値をそこなう要因となる。
【0020】本発明の特徴は、上記のとおり、粉末焼結
法で成形できる特定の粘弾性を有するエラストマーを、
例えば、ガラス転移温度以下の低温で粉砕してパウダー
とし、該パウダーを焼結シート(非発泡シート層)とす
ること、あるいは同様の該パウダーに熱分解型発泡剤
を、または熱分解型発泡剤と液状コーティング剤を配合
することにより発泡シート層として、前記非発泡シート
層と該発泡シート層を一体化してなる焼結シートとする
こと並びにその製造方法にある。
【0021】本発明に用いる熱分解型発泡剤は、粉末焼
結での加熱溶融時に分解してガスを発生するものであれ
ば特に制限はなく、一般の有機系または無機系の化学発
泡剤が使用できる。具体的には、アゾジカルボンアミ
ド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、アゾヘキ
サヒドロベンゾニトリル、ジアゾアミノベンゼン等のア
ゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ベンゼン−
1,3−スルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−
3,3’−ジスルホニルヒドラジド、ジフェニルオキシ
ド−4,4’−ジスルホニルヒドラジド、4,4’−オ
キシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、パラトル
エンスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化
合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ン、N,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメチルテレフ
タルアミド等のニトロソ化合物、テレフタルアジド、p
−第3ブチルベンズアジド等のアジド化合物、重炭酸ナ
トリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム等の
無機化合物が挙げられ、これらの少なくとも一種が用い
られる。この中でもアゾジカルボンアミド及び4,4’
−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)が好ま
しい。本発明に用いる熱分解型発泡剤は、その分解温度
が通常120〜200℃であり、120〜180℃が好
ましい。
【0022】また、熱分解型発泡剤の分解温度を低下さ
せる目的で発泡促進剤または発泡助剤を用いることもで
きる。発泡促進剤または発泡助剤としては、例えば、亜
鉛華、硝酸亜鉛、フタル酸鉛、炭酸鉛、三塩化リン酸
塩、三塩基性硫酸鉛等の無機塩、亜鉛脂肪酸石けん、鉛
脂肪酸石けん、カドミウム脂肪酸石けん等の金属石け
ん、ホウ砂、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸等の酸
類、尿素、ビウレア、エタノールアミン、グルコース及
びグリセリン等が挙げられる。
【0023】一方、熱分解型発泡剤の分解温度を上げる
目的で発泡抑制剤を用いることもできる。発泡抑制剤と
しては、例えば、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、無
水マレイン酸、無水フタル酸等の有機酸、ステアロイル
クロリド、フタロイルクロリド等のハロゲン化有機酸、
ハイドロキノン等の多価アルコール、脂肪酸アミン、ア
ミド、オキシム、イソシアネート等の含有機窒素化合
物、メルカプタン、硫化物等の含有機イオウ化合物、亜
リン酸塩化物等のリン酸塩、ジブチルスズマレート、塩
化スズ、硫酸スズ等のスズ化合物、その他ヘキサクロロ
シクロペンタジエン等が挙げられる。
【0024】熱分解型発泡剤は、粉末焼結用熱可塑性エ
ラストマーパウダー100重量部に対して、通常2〜1
1重量部配合され、好ましくは3〜7重量部配合され
る。
【0025】本発明は、上記熱分解型発泡剤と同時に液
状コーティング剤を用いることもできる。本発明に用い
る液状コーティング剤は、常温〜220℃で硬化するコ
ーティング剤がよい。具体的には、ポリシロキサン、メ
ラミン系、ウレタン系、含フッ素系等のプラスチック等
の表面を保護する熱硬化性コーティング剤、不飽和ポリ
エステル、アルキッド、オイルフリーアルキッド、線状
ポリエステル樹脂等のポリエステル樹脂、メラミン樹
脂、変性メラミン樹脂等のアミノ樹脂、ノボラック型、
β−メチルエピクロ型、環状脂肪族型、非環状脂肪族
型、エポキシ化脂肪酸エステル型、多価カルボン酸エス
テル型、アミノグリシジル型、塩素化型、レゾルシン型
等のエポキシ樹脂、油変性、湿気硬化ブロック化ポリウ
レタン樹脂の一液型、触媒硬化ポリオール硬化ポリウレ
タン樹脂の二液型等のポリウレタン樹脂、有機溶剤型、
水性型、無溶媒型等のアクリル酸エステル、メタクリル
酸エステルを主単量体とするアクリル樹脂が挙げられ
る。これらの液状コーティング剤のうちポリシロキサ
ン、非環状脂肪族型及び環状脂肪族型のエポキシ樹脂、
アクリルシロップのような無溶媒型のアクリル樹脂が好
ましく、その中でも、常温〜150℃で硬化するエポキ
シ樹脂が特に好ましい。
【0026】液状コーティング剤は、25℃で通常50
〜50000cps程度の粘度を有するものが使用でき
るが、使用に際して溶剤で希釈することもできる。ま
た、本発明は、液状コーティング剤の硬化を促進する目
的で、通常の硬化剤を併用することもできる。
【0027】エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えば、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テト
ラエチレンペンタミン、2,4,6−トリス(ジメチル
アミノメチル)フェノール、メタキシリレンジアミン等
のアミン系、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタール
酸、無水メチルナジック酸、無水ピロメリット酸等の酸
無水物、ポリアミド樹脂およびこれら混合物等が挙げら
れる。またアクリル樹脂の硬化剤としては、例えば、ジ
クルミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシ
ド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペル
オキシ)ヘキサン、ベンゾイルペルオキシド、ラウロク
ルペルオキシ等の有機ペルオキシドを少なくとも1種使
用することができる。
【0028】液状コーティング剤は、粉末成形用熱可塑
性エラストマーパウダー100重量部に対して、通常
0.1〜8重量部、好ましくは0.2〜5重量部配合さ
れる。液状コーティング剤に併用する硬化剤は、液状コ
ーティング剤100重量部に対して、通常100重量部
以下配合される。
【0029】本発明の製造方法は、粉末樹脂を直接加熱
して焼結、離合、固化からなる粉末焼結法であり、例え
ば平滑なベルト上にパウダーを均一に散布し焼結炉の中
を通すことによって焼結シートを製造する方法である。
【0030】図1は、本発明の一実施態様を示す概略断
面図であり、ホッパー2から特定の粘弾性を有する熱可
塑性エラストマーパウダー5を一定量ずつエンドレスの
ベルト1上に供給する。前記パウダー5は、厚み調節板
3を経て流れ方向にパウダー層4の厚さが調節される。
パウダー層4は、ベルトの進行と共に、焼結炉6中で焼
結されて、焼結シート7が製造される。ベルト1の表面
温度が、通常100〜300℃であり、100℃未満に
なると、焼結シート7は上記パウダーが焼結する際に熱
収縮を起こし、ピンホールが生ずるので好ましくない。
300℃を越えると上記パウダーが熱分解を起こすので
好ましくない。また焼結炉6の温度は通常160〜30
0℃、より好ましくは180〜280℃である。ベルト
速度は焼結炉の温度と焼結シートの状態により適宜調節
できるが、通常1〜2m/分である。ベルトにしぼ模様
を付けることも可能であり、またベルトにしぼ模様を付
けない場合は、エンボスロールによるしぼ模様を付すこ
ともできる。さらに、離型剤処理したペーパー及びエン
ボスペーパーも使用できる。
【0031】また、発泡層を成形する場合は、特定の粘
弾性を有する熱可塑性エラストマーパウダーに、熱分解
型発泡剤を、または熱分解型発泡剤及び液状コーティン
グ剤を配合した発泡性熱可塑性エラストマーパウダー組
成物を用いる。例えば、エンドレスベルト1の後部(図
面上右側)において、ホッパー2’内に貯蔵した上記の
発泡性熱可塑性エラストマーパウダー組成物8を前記同
様にエンドレスベルト1上に供給する。前記焼結シート
(非発泡シート層)7上に熱可塑性エラストマーパウダ
ー組成物が供給されて厚み調節板3’を経て発泡性熱可
塑性エラストマーパウダー組成物層9が形成される。ベ
ルトの進行と共に、焼結炉6’中で焼結されて、非発泡
シート層7と発泡シート層10とからなる多層焼結シー
トが製造される。焼結炉6’の温度は通常160〜30
0℃、より好ましくは180〜280℃である。
【0032】したがって、かかる粉末焼結法に使用され
る熱可塑性エラストマーパウダー並びに発泡性熱可塑性
エラストマーパウダー組成物は、粉体流動性に優れ、低
剪断速度かつ低圧力下で主として焼結炉内から供給され
る熱で容易に溶融しなければならない。
【0033】本発明による粉末焼結法に使用される焼結
炉の加熱方式は、特に制限されるものではなく、例え
ば、ガス加熱炉方式、電気加熱炉方式、赤外加熱炉方
式、熱媒体油循環方式、あるいは高周波誘導加熱方式等
が挙げられ、溶融したパウダー組成物を発泡させる際に
も、これらの加熱源を利用することができる。
【0034】粉末焼結用熱可塑性エラストマーパウダー
に熱分解型発泡剤、または熱分解型発泡剤及び液状コー
ティング剤を配合する方法としては、特に限定されるも
のではないが、例えば粉末焼結用熱可塑性エラストマー
パウダーに予め熱分解型発泡剤を配合し、次いでこれら
組成物に液状コーティング剤を配合する方法が好まし
い。
【0035】また本発明に用いる熱可塑性エラストマー
パウダーまたは発泡性熱可塑性エラストマーパウダー組
成物で粉末焼結を行なったシートをベルトから剥離する
際、ベルトとの密着が強く、無理に剥離を試みると折れ
ジワや白化トラブルが発生することがある。このため、
一般的に用いられる離型剤、例えばジメチルポリシロキ
サンのスプレー吹き付け等により成形前のベルト表面を
コートする必要が生じることもある。このような操作を
省略するためにエラストマーパウダー組成物中に内部添
加離型剤としてメチルポリシロキサン化合物をエラスト
マパウダー組成物100重量部あたり2重量部以下で添
加しておく方法が効果的である。この場合の添加時期は
粉末化前後のいずれでもよい。この場合のメチルポリシ
ロキサン化合物としては、25℃における粘度が20セ
ンチストークス以上であればよい。好ましい粘度範囲は
50〜5000センチストークスである。粘度が大きく
なりすぎると、離型剤としての効果が減少する。また、
内部添加離型剤が2重量部より多くなると、エラストマ
ーパウダー間の熱融着を阻害し、機械的物性に劣ったシ
ートしか得られない。しかも、ベルト表面に内部添加離
型剤がブリードし、ベルトが汚染され好ましくない。
【0036】また、本発明ではフェノール系、サルファ
イト系、フェニルアルカン系、フォスファイト系、アミ
ン系またはアミド系安定剤のような公知の耐熱安定剤、
老化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、金属石けん、ワ
ックス等の滑剤、着色用顔料等を必要量配合することが
できる。
【0037】本発明の焼結シート等は、傷つき性または
滑り性改良のために、ポリウレタン系樹脂、アクリル系
樹脂またはエンジニアリングプラスチック等の耐磨耗性
に優れた樹脂をコート剤としてシート表面に塗布するこ
ともできる。またこのようなコート剤については、成形
後の製品表面に塗布することもできる。
【0038】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
粉末焼結法により得られた焼結シート及び多層焼結シー
トは、シワや破れがなく、表面外観及びソフト感に優れ
た風合いを有するため表皮材として有効である。
【0039】また、本発明は軽量性、クリーン性に優れ
た焼結シート及び多層焼結シートを提供できる。本発明
の焼結シート等は、例えば自動車分野では、インストル
メントパネル、コンソールボックス、アームレスト、ヘ
ッドレスト、ドアトリム、リアパネル、ピラートリム、
サンバイザー、トランクルームトリム、トランクリッド
トリム、エアーバック収納ボックス、シートバックル、
ヘッドライナー、グローブボックス、ステアリングホイ
ールカバー、天井材等の内装表皮材、キッキングプレー
ト、チェンジレバーブーツ、天井材等の内装成形体、ス
ポイラー、サイドモール、ナンバープレートハウジン
グ、ミラーハウジング、エアダムスカート、マッドガー
ド等の自動車外装部品に適する。
【0040】さらに、本発明の焼結シート等は、家電・
OA機器分野においては、例えば、テレビ、ビデオ、洗
濯機、乾燥機、掃除機、クーラー、エアコン、ポット、
ジャー、食器洗い器、ビューティー器具、CD・カセッ
ト収納箱、パーソナルコンピューター、電話、コピー
機、ファクシミリ、テレックス等の表皮材及びハウジン
グに適する。
【0041】本発明の焼結シート等は、スポーツ用品分
野においては、例えば、スポーツシューズ装飾部品、各
種球技のラケット、スポーツ機器・用品のグリップ、自
転車、二輪車、三輪車のサドル表皮及びハンドルグリッ
プ等に適する。
【0042】本発明の焼結シート等は、建築・住宅分野
において、例えば、家具、机、椅子等の表皮材、門、
扉、塀等の表皮材、壁装飾材料、天井装飾材料、カーテ
ンウォールの表皮材、台所、洗面所、トイレ等の屋内用
床材、ベランダ、テラス、バルコニー、カーポート等の
屋外床材、玄関マット、テーブルクロス、コースター、
灰皿敷等の敷物に適する。
【0043】上記以外にも、本発明の焼結シート等は、
例えば、かばん、ケース類、文房具、人形、その他玩
具、雑貨品、工業部品等の表皮材に適する。
【0044】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。なお、熱分解型発泡剤の分解温度は、次のとおり
測定した。毛細管に試料を入れ、融点測定装置(柳本製
作所MP型)で2℃/分で昇温し、試料が発泡を開始す
る温度を分解温度として測定した。
【0045】実施例1 EPDM(ML1+4 100℃=242、プロピレン含量
=28重量%、ヨウ素価=12)100重量部あたり鉱
物油系軟化剤(出光興産製、登録商標ダイアナプロセス
PW─380)100重量部を添加した油展EPDM
(ML1+4 100℃=53)40重量部と、プロピレン
─エチレンランダム共重合体樹脂(エチレン含量=5重
量%、MFR=85g/10分)60重量部及び架橋助
剤(住友化学製、登録商標スミファインBM─ビスマレ
イミド化合物)0.4重量部をバンバリーミキサーを用
いて10分間混練した後、押出機を用いてペレット状の
架橋用のマスターバッチ(以下M.B.と称する)とし
た。
【0046】このM.B.100重量部に対し、有機過
酸化物(三建化工製、登録商標サンペロックスAPO、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ
ノヘキサン)0.04重量部を添加し、2軸混練機(日
本製鋼所製、登録商標TEX─44)を用いて220℃
で動的架橋を行ない、エラストマー組成物ペレットを得
た。このペレットを液体窒素を用いて−100℃の温度
に冷却後、冷凍粉砕を行ない複素動的粘度η* (1)が
3.1×103ポイズ、ニュートン粘性指数nが0.2
4である粉末焼結用熱可塑性エラストマーパウダーを得
た。このパウダーはタイラー標準篩の32メッシュ篩を
99重量%通過した。
【0047】図1に示すように、前記の粉末焼結用熱可
塑性エラストマーパウダー5をホッパー2に投入し、ベ
ルト速度を1.75m/分に調節した。ベルト1は、ス
テンレス製の幅30cm、厚み1mmのものを使用した。前
部の焼結炉6は200℃に設定した。後部の焼結炉6’
は使用しなかった。ベルトの表面温度は120℃であっ
た。厚み調節板3を調節して2mmのパウダー層4を形成
した。パウダー層4をベルトの進行と共に焼結炉6に導
き、焼結させた。得られた焼結シートは、0.7mm厚み
であり、その表面は均一に平滑であった。
【0048】実施例2 実施例1と同様の粉末焼結用熱可塑性エラストマーパウ
ダー5をホッパー2に投入した。また、同様の粉末焼結
用熱可塑性エラストマーパウダー100重量部に対して
熱分解型発泡剤アゾジカルボンアミド(三協化成製、セ
ルマイクCAP−500、分解温度150℃)5重量部
配合してなる発泡性熱可塑性エラストマーパウダー組成
物8をホッパー2’に投入した。実施例1と同様にして
製造した焼結シート(非発泡シート層)上に上記発泡性
熱可塑性エラストマーパウダー組成物8をホッパー2’
より投入し、厚み調節板3’を調節して発泡性パウダー
組成物層9を形成した。非発泡シート層と発泡性パウダ
ー組成物層からなる層を、200℃に設定した後部の焼
結炉6’内を通過させた。得られた焼結シートは、非発
泡シート層と発泡シート層とが一体化した多層焼結シー
トであった。この多層焼結シートは、非発泡シート層が
0.7mm厚みであり、発泡シート層が2.5mm厚みであ
った。また、この多層焼結シートは表面は均一に平滑で
あり、クッション性が良好なものであった。
【0049】実施例3 実施例2と同様の粉末焼結用熱可塑性エラストマーパウ
ダー5をホッパー2に投入した。また該パウダー100
重量部に対して熱分解型発泡剤アゾジカルボンアミド
(三協化成製、セルマイクCAP−500、分解温度1
50℃)5重量部、液状コーティング剤(住友化学製、
登録商標スミエポキシELA115)0.5重量部及び
トリエチレンテトラミン0.05重量部を配合してなる
発泡性熱可塑性エラストマーパウダー組成物8をホッパ
ー2’に投入した。以下、実施例2と同様の条件で非発
泡シート層と発泡シート層とが一体化した多層焼結シー
トを製造した。この多層焼結シートは、非発泡シート層
が0.7mm厚みであり、発泡シート層が2.6mm厚みで
あった。また、この多層焼結シートは表面は均一に平滑
であり、クッション性が良好なものであった。
【0050】実施例4 プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂(エチレン
含量=3重量%、MFR=60g/10分)50重量部
用い、また実施例1における油展EPDMを40重量部
を50重量部とする以外は、実施例1と同一条件で、複
素動的粘度η* (1)が3.4×104 ポイズ、ニュー
トン粘性指数nが0.59である粉末焼結用熱可塑性エ
ラストマーパウダーを得た。このパウダーはタイラー標
準篩の32メッシュ篩を99重量%通過した。このパウ
ダーと同様のパウダー100重量部に対して、実施例2
と同様の熱分解型発泡剤を5重量部配合して発泡性熱可
塑性エラストマーパウダー組成物を得た。しぼ付き離型
紙(平和紙業製、EV130TA−7)をベルト上に均
一に貼りつけ、前部の焼結炉6を230℃に設定した以
外は、実施例2と同様の条件で焼結シートを製造した。
得られた焼結シートは、非発泡シート層と発泡シート層
とが一体化した多層焼結シートであった。この多層焼結
シートは、非発泡シート層が0.7mm厚みであり、発泡
シート層が2.5mm厚みであった。また、この多層焼結
シートは、しぼ模様を転写した外観も良好であり、クッ
ション性も優れたものであった。
【0051】比較例1 プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂(エチレン
含量=3重量%、MFR=10g/10分)50重量部
用い、また実施例1における油展EPDMを40重量部
を50重量部とする以外は、実施例1と同一条件で、複
素動的粘度η* (1)が2.3×105 ポイズ、ニュー
トン粘性指数nが0.76である熱可塑性エラストマー
パウダーを得た。このパウダーはタイラー標準篩の32
メッシュ篩を98重量%通過した。以下、実施例1と同
様の条件で焼結シートを製造したが、前記パウダーは溶
融性が悪く、焼結シートはピンホールが多発して均一な
シートではなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼結シートの製造工程を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・ベルト 2・・・ホッパー 2’・・ホッパー 3・・・厚み調節板 3’・・厚み調節板 4・・・熱可塑性エラストマーパウダー層 5・・・熱可塑性エラストマーパウダー 6・・・焼結炉 6’・・焼結炉 7・・・焼結シート(非発泡シート層) 8・・・発泡性熱可塑性エラストマーパウダー 9・・・発泡性熱可塑性エラストマーパウダー層 10・・・発泡シート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日笠 忠 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 (72)発明者 妻鳥 浩昭 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)の熱可塑性エラストマーパウダ
    ーから粉末焼結法により成形してなる焼結シート。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂とのエラストマー組成物からなる熱可
    塑性エラストマーパウダー、またはエチレン・α−オレ
    フィン系共重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との混合
    物を架橋剤の存在下で動的架橋してなる部分架橋型エラ
    ストマー組成物からなる熱可塑性エラストマーパウダー
    であり、250℃での動的粘弾性測定において周波数1
    ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (1)が1.
    5×105 ポイズ以下であり、かつ周波数1ラジアン/
    秒での複素動的粘度η* (1)と周波数100ラジアン
    /秒での複素動的粘度η* (100)とを用いて次式で
    算出されるニュートン粘性指数nが0.67以下である
    熱可塑性エラストマーパウダー。 n={logη* (1)−logη* (100)}/2
  2. 【請求項2】パウダーから粉末焼結法により焼結シート
    を製造する方法において、パウダーとして下記(A)の
    熱可塑性エラストマーパウダーを用いることを特徴とす
    る焼結シートの製造方法。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂とのエラストマー組成物からなる熱可
    塑性エラストマーパウダー、またはエチレン・α−オレ
    フィン系共重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との混合
    物を架橋剤の存在下で動的架橋してなる部分架橋型エラ
    ストマー組成物からなる熱可塑性エラストマーパウダー
    であり、250℃での動的粘弾性測定において周波数1
    ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (1)が1.
    5×105 ポイズ以下であり、かつ周波数1ラジアン/
    秒での複素動的粘度η* (1)と周波数100ラジアン
    /秒での複素動的粘度η* (100)とを用いて次式で
    算出されるニュートン粘性指数nが0.67以下である
    熱可塑性エラストマーパウダー。 n={logη* (1)−logη* (100)}/2
  3. 【請求項3】下記(A)の熱可塑性エラストマーパウダ
    ーから粉末焼結法により成形してなる非発泡シート層
    と、下記(A)の熱可塑性エラストマーパウダーに熱分
    解型発泡剤を、または熱分解型発泡剤及び液状コーティ
    ング剤を配合してなる発泡性熱可塑性エラストマーパウ
    ダー組成物から粉末焼結法により成形してなる発泡シー
    ト層とからなる多層焼結シート。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂とのエラストマー組成物からなる熱可
    塑性エラストマーパウダー、またはエチレン・α−オレ
    フィン系共重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との混合
    物を架橋剤の存在下で動的架橋してなる部分架橋型エラ
    ストマー組成物からなる熱可塑性エラストマーパウダー
    であり、250℃での動的粘弾性測定において周波数1
    ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (1)が1.
    5×105 ポイズ以下であり、かつ周波数1ラジアン/
    秒での複素動的粘度η* (1)と周波数100ラジアン
    /秒での複素動的粘度η* (100)とを用いて次式で
    算出されるニュートン粘性指数nが0.67以下である
    熱可塑性エラストマーパウダー。 n={logη* (1)−logη* (100)}/2
  4. 【請求項4】非発泡性パウダー及び発泡性パウダーから
    粉末焼結法により多層焼結シートを製造する方法におい
    て、非発泡性パウダーとして下記(A)の熱可塑性エラ
    ストマーパウダーを用い、発泡性パウダーとして下記
    (A)の熱可塑性エラストマーパウダーに、熱分解型発
    泡剤を、または熱分解型発泡剤及び液状コーティング剤
    を配合してなる発泡性熱可塑性エラストマーパウダー組
    成物を用いることを特徴とする多層焼結シートの製造方
    法。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂とのエラストマー組成物からなる熱可
    塑性エラストマーパウダー、またはエチレン・α−オレ
    フィン系共重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との混合
    物を架橋剤の存在下で動的架橋してなる部分架橋型エラ
    ストマー組成物からなる熱可塑性エラストマーパウダー
    であり、250℃での動的粘弾性測定において周波数1
    ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (1)が1.
    5×105 ポイズ以下であり、かつ周波数1ラジアン/
    秒での複素動的粘度η* (1)と周波数100ラジアン
    /秒での複素動的粘度η* (100)とを用いて次式で
    算出されるニュートン粘性指数nが0.67以下である
    熱可塑性エラストマーパウダー。 n={logη* (1)−logη* (100)}/2
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