JP3205508B2 - 合成樹脂製インテーク・マニホールド - Google Patents

合成樹脂製インテーク・マニホールド

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JP3205508B2 JP17339496A JP17339496A JP3205508B2 JP 3205508 B2 JP3205508 B2 JP 3205508B2 JP 17339496 A JP17339496 A JP 17339496A JP 17339496 A JP17339496 A JP 17339496A JP 3205508 B2 JP3205508 B2 JP 3205508B2
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    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2225/00Synthetic polymers, e.g. plastics; Rubber
    • F05C2225/08Thermoplastics

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  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、合成樹脂製の半
割り体どうしを衝合させるとともに、この衝合部の周縁
に沿って形成された内部通路内に溶融樹脂を充填するこ
とにより、上記半割り体どうしを接合して得られる合成
樹脂製インテーク・マニホールドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂製のパイプ等の管状体を
成形する方法として、合成樹脂製の半割り体どうしを衝
合させるとともに、この衝合部の周縁に沿って形成され
た内部通路内に溶融樹脂を充填することにより、上記半
割り体どうしを接合して管状体としての中空成形品を得
る方法は公知である。また、半割り体どうしを接合する
際に、上記内部通路への溶融樹脂の充填を、所定の型内
(例えば、半割り体を成形する成形型内)で行うように
した方法が知られている。
【0003】例えば、特公平2−38377号公報に
は、基本的に、一方の金型に一組の半割り体を成形する
雄型成形部と雌型成形部とが設けられ、他方の金型にこ
れらの成形部に対向する雌型成形部と雄型成形部とが設
けられた一対の金型構造が開示されており、そして、か
かる金型を用いることによって、各半割り体を同時に成
形(射出成形)した後、一方の金型を他方に対してスラ
イドさせることにより、各雌型成形部に残された半割り
体どうしを衝合させ、この衝合部の周縁に溶融樹脂を射
出して両者を接合するようにした方法(所謂、ダイスラ
イド・インジェクション(DSI)法)が開示されてい
る。
【0004】また、例えば特公平7−4830号公報に
は、基本的に、互いに開閉可能に組み合わされる成形型
であって、一方の成形型が他方に対して所定角度回転可
能とされ、各成形型に、上記所定角度毎の回転方向に雄
/雌/雌の繰り返し順序で、少なくとも1つの雄型成形
部と2つの雌型成形部からなる成形部を設けた回転式射
出成形用の型構造が開示されており、かかる成形型を用
いることによって、回転(例えば正逆反転)動作毎に、
各半割り体の成形と、衝合された一対の半割り体どうし
の接合を行い、各回転動作毎に完成品が得られるように
した方法(所謂、ダイロータリ・インジェクション(D
RI)法)が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半割り体ど
うしを所定の型内で衝合させた上で両者を接合させる溶
融樹脂(いわゆる二次樹脂)を内部通路に充填する場
合、この内部通路に型面と接触する部分があると、二次
樹脂はこの接触部分で熱が奪われて温度が下がることに
よりその流動性が低下し、内部通路の全体に二次樹脂を
十分に行き渡らせて充填する上で、支障が生じかねな
い。しかも、内部通路と型面との接触部から二次樹脂が
はみ出してバリを形成する場合があり、外観上も好まし
くないという問題があった。
【0006】また、例えば多岐管などにおいて、ゲート
数を増やさずに内部通路の各部に二次樹脂を充填でき、
また、内部通路が管端面に露出することを回避できるよ
うに、内部通路を閉ループ状に形成することが考えられ
るが、この場合には、管状体は、その長手軸に沿った部
分と管端部分とで分割方向が異なることになる。従っ
て、内部通路についても、その断面形状が急変すること
となり、二次樹脂をスムースに流すことが難しくなる。
【0007】この発明は、上記諸問題に鑑みてなされた
もので、一対の半割り体どうしを所定の型内で衝合させ
た上で二次樹脂を内部通路に充填し両者を接合するに際
して、二次樹脂の温度低下を抑制できるとともに、この
二次樹脂をスムースに流すことができる内部通路を備え
た合成樹脂製インテーク・マニホールドを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、本願発明という)の合成樹脂製管状
体は、一対の合成樹脂製の半割り体どうしを衝合させる
とともに、この衝合部の周縁に沿って形成された内部通
路内に所定の型内にて溶融樹脂を充填することにより、
上記半割り体どうしを接合させて得られる合成樹脂製イ
ンテーク・マニホールドであって、上記インテーク・マ
ニホールドは、一つの入口管部と複数の出口管部とを備
え、上記入口管部と各出口管部とが略直角をなすように
設定されるとともに、その管の長手方向における途中部
および入口側の管端部近傍が上記型の開閉方向に分割さ
れる一方、出口側の管端部近傍では上記開閉方向に対し
て略垂直な方向に分割された一対の半割り体を組み合わ
せて構成されている。上記長手方向における途中部およ
び上記入口側の管端部近傍では、各半割り体の周縁の壁
部が上記開閉方向に開口する略コ字状の断面を有すると
ともに、両半割り体が互いに衝合させられることによっ
て閉断面状の第1内部通路を形成し、上記出口側の管端
部近傍では、各半割り体の周縁の壁部が略L字状の断面
を有するとともに、両半割り体が互いに衝合させられる
ことによって閉断面状の第2内部通路を形成している。
そして、上記第1および第2の両内部通路は、上記出口
側の管端部近傍で円弧状に接続されると共に、その接続
部分において緩やかに断面が変化し、全体として閉ルー
プ状の通路を形成しているようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図10〜図21に、本
実施の形態に係る成形品であるインテーク・マニホール
ドWが示されている。該インテーク・マニホールドW
は、図10〜図13から良く分かるように、例えば、一
つの入口管部Wiと複数(本実施の形態では三つ)の出
口管部Woとを備え、入口管部Wiと各出口管部Woと
が所定の角度(本実施の形態では略直角)をなすように
設定されている。本成形品Wは、後で詳しく説明するよ
うに、例えば所謂ダイロータリ・インジェクション(D
RI)法により、一つの成形型にて上下の半割り体WU
及びWLをそれぞれ成形するとともに、その成形型内で
両者WU及びWLを衝合させて接合することにより、中空
の管状体として得られるものである。
【0010】本実施の形態では、図12から良く分かる
ように、上記成形品Wは、その管の長手方向における途
中部および一方の管端部(入口管部Wi)の近傍が上記
成形型の開閉方向(図12における上下方向)に分割さ
れる一方、他方の管端部(出口管部Wo)の近傍では上
記開閉方向に対して略垂直な方向に分割された一対の半
割り体WU,WLを組み合わせて構成されている。この分
割ラインを示す型割線Lpは、入口管部Wiおよび各出
口管部Woの管端部を回避するように、つまり型割線L
pが管端面に現れることがないように、かつ、成形品W
の周囲に沿った閉ループを構成するように設定されてい
る。尚、半割り体WU,WLどうしの衝合面は、上記型割
線Lpに沿って形成されることになる。この型割線Lp
を管端部を回避した閉ループ状に形成することにより、
管端円筒部の真円度を高めることができる。これによ
り、相手部品との組付状態におけるシール性を良好に保
つことができる。また、本実施の形態では、好ましく
は、上記入口部Wiおよび出口部Woの各管端部分は、
いずれも、例えば上側半割り体(アッパハーフ)WU
に一体的に成形されるようになっている。
【0011】そして、図14〜図16から良く分かるよ
うに、この閉ループに沿って(つまり衝合面の外周に沿
って)、好ましくは各半割り体WU,WLの壁部で形成さ
れた閉断面の溝状の内部通路WPが設けられており、こ
の内部通路WP内に、上下の半割り体WU,WLどうしを互
いに衝合させた後に両者を相互に接合するための樹脂
(二次樹脂)が充填されるようになっている。
【0012】また、本実施の形態では、軸線方向におけ
る途中部およびいずれか一方の管部(本実施の形態では
入口管部Wi)の端部近傍では、図17および図18か
ら分かるように、各半割り体WU,WLの周縁の壁部が成
形型の開閉方向(図における上下方向)に開口する略コ
字状の断面を有するとともに、両半割り体WU,WLが互
いに衝合させられることによって閉断面状の内部通路W
P1(第1内部通路)が形成されている。この第1内部
通路WP1は、図20および図21において、一点鎖線
曲線で示されるように、他方の管部(本実施の形態では
三つの出口管部Wo)の端部近傍を除く各半割り体WU,
Lの周縁の通路部分を構成している。
【0013】一方、他方の管部(三つの出口管部Wo)
の端部近傍では、図19から分かるように、各半割り体
U,WLの周縁の壁部が略L字状の断面を有するととも
に、両半割り体WU,WLが互いに衝合させられることに
よって閉断面状の内部通路WP2(第2内部通路)が形
成されている。この第2内部通路WP2は、図20およ
び図21において、破線曲線で示されるように、三つの
出口管部Woの端部近傍における半円状の通路部分を構
成している。
【0014】上記第1内部通路WP1と第2内部通路WP
2とは、図12における型割線LPの出口管部Woの端
部近傍における形状から良く分かるように、円弧状に接
続されており、両内部通路WP1,WP2は、その接続部
分において緩やかに断面が変化する。そして、全体とし
て閉ループ状の通路を形成している。なお、本実施の形
態では、内部通路WP1,WP2に対する二次樹脂注入用
のゲート部GPは、例えば図20において仮想線(2点
鎖線)で示すように、第2内部通路WP2と左右外側の
第1内部通路WP1との接続部の近傍にそれぞれ設けら
れ、この2箇所のゲート部GPから内部通路WP1,WP
内に二次樹脂が十分に供給・充填されるようになってい
る。
【0015】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、管状体としての成形品Wは、その管の長手方向に
おける途中部および一方の管端部(入口管部Wiの管端
部)の近傍が成形型の開閉方向に分割される一方、他方
の管端部(三つの出口管部Woの管端部)の近傍では上
記開閉方向に対して略垂直な方向に分割された一対の半
割り体WU,WLを組み合わせて構成され、また、内部通
路WP1,WP2が全体として閉ループ状に形成されてい
るので、ゲート数を特に増やさずに内部通路の各部に二
次樹脂を充填でき、また、内部通路WP1,WP2が管端
面に露出することを回避できる。そして、成形品Wの各
管の長手方向における途中部および一方の管部(入口管
部Wi)の管端部近傍では、両半割り体WU,WLどうし
を衝合させることによって略コ字状の断面が組み合わさ
れて閉断面状の上記第1内部通路WP1が形成される一
方、他方の管部(三つの出口管部Wo)の管端部近傍で
は、両半割り体WU,WLどうしを衝合させることによっ
て略L字状の断面が組み合わされて閉断面状の上記第2
内部通路WP2が形成されるので、内部通路WP1,WP
が成形型面と接触することはない。
【0016】従って、二次樹脂の温度が下がって流動性
が低下することを抑制でき、内部通路WP1,WP2の全
体に二次樹脂を十分に行き渡らせて充填することができ
る。これにより、両半割り体WU,WLどうしの接合力を
十分に確保することができる。しかも、内部通路WP1,
P2から二次樹脂がはみ出すこともなく、成形品Wの
外観も良好に保つことができるのである。また、上記内
部通路WP1,WP2が閉断面状に形成されているので、
二次樹脂の内部通路WP1,WP2の外側(型面側)への
漏れをより確実に防止でき、かかる二次樹脂の漏れによ
る管の外側から内側への加圧力の増大に起因する管の内
倒れや管の内部への二次樹脂の漏洩を有効に防止するこ
とができる。この場合において、上記第1および第2の
両内部通路WP1,WP2は円弧状に接続されて、その接
続部分において緩やかに断面が変化するので、二次樹脂
をスムースに流すことができ、内部通路WP1,WP2の
断面形状の急変による二次樹脂の充填性の低下も抑制す
ることができる。
【0017】次に、本実施の形態に係るインテーク・マ
ニホールドWの製造(成形)に用いられる成形型の構成
について説明する。尚、本実施の形態では、上記インテ
ークマニホールドWは、好ましくは、所謂ダイロータリ
・インジェクション(DRI)法により成形される。図
1〜図5は、上記インテーク・マニホールド成形用の成
形型の縦断面説明図である。図1,図2および図5から
良く分かるように、上記成形型は、成形機(例えば射出
成形機:不図示)に連結される固定型1と、該固定型1
に対して開閉動作を行う可動型2とで構成され、上記固
定型1には、以下に詳しく説明するように、その成形部
を含む所定部分を回動させる回動機構が設けられてい
る。尚、図1〜図5では、上記固定型1と可動型2は上
下に配置された状態で描かれているが、実際に成形機
(不図示)に取り付けられた状態での両型1,2の配置
構造としては、上下に限定されるものではなく、例えば
水平(左右)方向に対向配置して使用されても良い。
【0018】上記固定型1は、本体部10に固定された
ベース盤11と、該ベース盤11および本体部10の中
央部に固定されたスプールブッシュ12と、このスプー
ルブッシュ12と同軸に配置されたロータ13とを備え
ており、上記スプールブッシュ12に成形機の射出ヘッ
ド(不図示)が固定される。上記ロータ13は基本的に
は円盤状に形成され、その中央部分が円柱状に突出して
おり、上記スプールブッシュ12のスプール12aは、
この中央突出部13aの表面に開口している。
【0019】図5から良く分かるように、ロータ13の
外周部には、その近傍に配置された駆動ギヤ14と噛み
合う歯部13gが形成されている。上記駆動ギヤ14
は、例えば油圧モータ等の駆動源15に連結されてお
り、この駆動源15によって駆動ギヤ14が回転させら
れることにより、この回転方向および回転回数に応じ
て、ロータ13が所定の向きに所定角度(本実施の形態
では120度)だけ回動するようになっている。
【0020】一方、上記可動型2は、本体部30と平行
に配設されたベース盤31と、本体部30に固定された
型盤40とを備え、該型盤40に後述する成形部が設け
られている。尚、上記型盤40は、実際には、中央の円
柱部40dと該円柱部40dを取り囲む三つのブロック
体とで構成されている。上記本体部30及びベース盤3
1は、例えば油圧式の駆動手段(不図示)に連結されて
おり、所定のタイミングで固定型1に対して開閉動作を
行えるようになっている。尚、上記本体部30とベース
盤31の間には、スペーサブロック32a,32b(図
5参照)が介設されている。また、上記可動型2には、
型盤40に沿って可動型2の開閉方向と直交する方向に
スライドするスライド型33と、可動型2の開閉動作に
連動してスライド型33を駆動する棒状のスライドガイ
ド34とが設けられている。
【0021】上記スライド型33は、成形品Wの出口部
Woに対応するもので、そのコア部33a(図2〜図4
参照)が成形品出口部Woの管端部分における内周部に
対応している。また、成形品Wの入口部Wiについて
は、可動型2の本体支持板35に固定されたコア部材3
6a,36bの先端部分がそれぞれ対応している。尚、
上記スライド型33およびスライドガイド34は、後述
するように、可動型2内において、上半割り体(アッパ
ハーフ)WUを成形する箇所および衝合された上下の半
割り体WU,WLどうしを二次樹脂で接合する箇所の2箇
所について設けられている。
【0022】上記スライドガイド34の一端側にはテー
パ部34cが形成されており、このテーパ部34cが、
スライド型33のテーパ穴33cに係合している。一
方、スライドガイド34の他端側には、ガイド駆動板3
7を係合させる凹部34dが形成されており、上記ガイ
ド駆動板37は、いずれか一方のスライドガイド34に
係合するようになっている。上記ガイド駆動板37は、
その背面側がバックプレート38で支持されており、該
バックプレート38には、図5に示すように、ガイド駆
動板37のバックプレート38に沿ったスライド動作を
案内する一対のガイドレール38aが固定されている。
【0023】そして、ガイド駆動板37は、例えば油圧
シリンダ等の駆動手段49(図5参照)によってバック
プレート38に沿った方向に駆動されることにより、上
記ガイドレール38aに沿って移動し、スライドガイド
34との係合状態(つまり、左右いずれのスライドガイ
ド34と係合するか)が切り換えられる。このガイド駆
動板37とスライドガイド34との係合状態の切り換え
は、成形装置のコントローラ(不図示)からの制御信号
により、上記ロータ13の回動動作に対応して行われる
ようになっている。
【0024】上記バックプレート38の背面には、可動
型2の作動方向(開閉方向)と同一の方向に伸縮作動す
る、例えば油圧式の駆動シリンダ(不図示)のピストン
ロッド39が、ベース盤31を貫通して連結されてお
り、該ピストンロッド39の伸縮動作により、バックプ
レート38及びガイド駆動板37を介して、スライドガ
イド34を駆動(進退動)することができるようになっ
ている。また、可動型2の本体部30の内部には、エジ
ェクタプレート46a,46b,46cにそれぞれ取り付
けられたエジェクタピン47a,47b,47c及びエジ
ェクタリング48a,48bが設けられている。尚、エ
ジェクタリング48a,48bは、成形品Wあるいはア
ッパハーフWUの入口部Wiの管端部をエジェクトする
(突き上げる)もので、それぞれコア部材36a,36
bの外周を取り囲むようにして配置されている。
【0025】上記3枚のエジェクタプレート46(46
a,46b,46c)は、ガイド駆動板37が可動型2の
本体部30側に駆動(前進動)させられた際、該駆動板
37に突設された2本の突設ピン37aが、本体支持板
35の各穴部35hを貫通してエジェクタプレート46
(46a,46b,46c)の背面側を押圧することによ
り、3枚のうちの2枚が突き上げられるようになってい
る。3枚のうちのどの2枚のエジェクタプレート46
(46a,46b,46c)が突き上げられるかは、ガイ
ド駆動板37とスライドガイド34との係合状態によっ
て切り換えられることになる。
【0026】上記スライドガイド34は、可動型2が固
定型1に対して閉じられている状態(図1参照)では初
期位置にあり、スライド型33に対して駆動力を及ぼし
ておらず、該スライド型33は、成形ポシション(成形
品出口部Woの管端部分における内周部に対応した位
置)に位置している。また、成形工程終了後、型開きの
時点(図2参照)でも、スライドガイド34は初期位置
で静止しており、スライド型33は成形ポシションに維
持される。
【0027】その後、図3に示すように、スライドガイ
ド34が可動型2の本体部30側に駆動(前進動)され
る。これにより、スライド型33のテーパ穴33cがス
ライドガイド34のテーパ部34cに沿うようにして、
スライド型33が外側にスライドさせられ、そのコア部
33aが、成形品Wの出口部Woにおける管端部から抜
脱される。つまり、可動型2の開閉方向と異なる(直交
する)方向にスライドするスライド型33のコア部33
aが完成品Wの管端部(出口部Wo)から抜脱される。
【0028】そして、スライドガイド34が更に前進さ
せられると、図4に示すように、ガイド駆動板37の2
本の突設ピン37aが、本体支持板35の三つの穴部3
5hのうちの二つ(図4の例では、右側の二つ)をそれ
ぞれ貫通して、エジェクタプレート46a,46bを突
き上げることにより、エジェクタピン47a,47b及
びエジェクタリング48a,48bが作動させられるよ
うになっている。尚、固定型1側には、例えば油圧駆動
式のエジェクタピン27a,27b(図1,図2および図
5参照)が設けられており、図1〜図4に示した一連の
作動例では、成形工程終了後、型開きの時(図2参照)
にエジェクタピン27aが突き出されるようになってい
る。
【0029】図6は、上記固定型1のロータ13の型合
わせ面側を示す正面説明図である。この図に示すよう
に、該ロータ13には、三つの型盤ブロック20が、円
周等配状(つまり、互いに120度の角度をなして)中
央突出部13aの周囲に固定されており、これら型盤ブ
ロック20のそれぞれに成形部20A,20B又は20
Cが設けられている。上記成形部20Cは凸状に形成さ
れた雄型部であり、また、成形部20A,20BC共に
凹状に形成された雌型部である。すなわち、固定型1の
ロータ13は、1個の雄型成形部20Cと2個の雌型成
形部20A,20Bとを備えている。
【0030】尚、この固定型1のロータ13に設けられ
た各成形部20A,20B,20Cに繋がる樹脂通路は設
けられていない。しかしながら、ロータ13の中央突出
部13aの表面には、後述するように、可動型2側の成
形部に繋がる樹脂通路とスプールブッシュ12のスプー
ル12aとの接続状態を切り換えるために、長溝状の一
群(本実施の形態では、計5本)の切換スロット21
(21A,21B,21C)が設けられている。これら切
換スロット21は、1本の切換スロット21Cは成形部
20Cを、2本の平行な切換スロット21Bは成形部2
0Bを、また、2本の平行な切換スロット20Aは成形
部20Aを、それぞれ指向するように設けられている。
【0031】上記ロータ13の外周部には、前述のよう
に、駆動ギヤ14と噛み合う歯部13gが、少なくとも
120度の角度に対応する円弧長さ分だけ設けられてお
り、駆動ギヤ14の回転に伴って(つまり、この回転方
向および回転回数に応じて)、ロータ13が所定の向き
に120度だけ回動するようになっている。該駆動ギヤ
14の回転の制御(つまりロータ13の回転制御)は、
油圧モータ等の駆動源15(図5参照)を制御すること
によって行われる。本実施の形態では、上記ロータ13
は、所定のタイミングで120度ずつ正方向と逆方向と
に交互に回動させられるように設定されている。例え
ば、図6の状態で駆動ギヤ14が回転すると、ロータ1
3は図6における反時計回り方向へ回動することにな
る。
【0032】一方、図7は、上記可動型2の型盤40の
型合わせ面側を示す正面説明図である。この図に示すよ
うに、該型盤40には、三つの成形部40A,40B,4
0Cが円周等配状(つまり、互いに120度の角度をな
して)に設けられている。上記成形部40Bは凸状に形
成された雄型部であり、また、成形部40A,40Cは
共に凹状に形成された雌型部である。すなわち、可動型
2は、1個の雄型成形部40Bと2個の雌型成形部40
A,40Cとを備えている。尚、上記図1〜図4は、こ
の図7におけるA−C線に沿った縦断面説明図、また、
図5は、図7におけるB−B線に沿った縦断面説明図で
ある。
【0033】この可動型2の型盤40には、各成形部4
0A,40B,40Cにそれぞれ直接に繋がる一次および
二次の樹脂通路41(41A,41B,41C),42
(42A,42C)と、型盤40の中央円柱部40dに
形成された枝分かれ状の分岐樹脂通路43の2種類の樹
脂通路が形成されている。上記雌型の成形部40A,4
0Cには、半割り体(WU,WL)成形用の一次樹脂を供
給する一次樹脂通路41A,41Cと、衝合された半割
り体WU,WLどうしを接合する接合用の二次樹脂を供給
する二次樹脂通路42A,42Cが接続されている。一
方、雄型の成形部40Bには、一次樹脂通路41Bのみ
が接続されている。上記各一次樹脂通路41(41A,
41B,41C)は、各成形部40(40A,40B,4
0C)における成形品入口管部Wiに対応する部分の側
面に接続されている。また、各二次樹脂通路42(42
A,42C)は、各成形部40A,40Cの両側に対をな
して設けられ、各成形部40A,40Cにおける成形品
出口管部Woに対応する部分の側面にゲート部42gを
設けて接続されている。
【0034】上記分岐樹脂通路43は、可動型2が固定
型1に対して閉じられた際に、スプールブッシュ12の
スプール12aに対応するセンタ部分43dを基点とし
て分岐しており、雌型の成形部40A,40Cに接続さ
れた一次および二次の各樹脂通路41(41A,41
C),42(42A,42C)に対応して6本の分岐部が
設けられている。各分岐部は、その先端が、対応する樹
脂通路の一端に対して、その延長線上で所定距離を隔て
るように位置設定されている。
【0035】そして、可動型2が固定型1に対して閉じ
られた際には、固定型1のロータ13に設けられた切換
スロット21により、所定の樹脂通路が分岐部樹脂通路
43と(つまり、スプール12aと)接続され、この接
続状態はロータ13の回動によって切り換えられるよう
になっている。尚、雄型の成形部40Bに接続された一
次樹脂通路41Bは、分岐部樹脂通路43に(そのセン
タ部分43dに)直接に接続されている。したがって、
上記成形部40Bには、ロータ13の回動位置とは無関
係に、常時、一次樹脂が供給されてロアハーフWLを成
形することになる。
【0036】以上のように構成された成形型を用いて行
われるインテークマニホールドWの成形工程について説
明する。まず、初期状態として、固定型1が図6に示さ
れた状態で可動型2と組み合わされている場合、これら
両型1,2の成形部どうしの組み合わせは、以下のよう
になる。 ・ 可動型2の成形部40A(雌型)/固定型1の成形
部20A(雌型) ・ 可動型2の成形部40B(雄型)/固定型1の成形
部20B(雌型) ・ 可動型2の成形部40C(雌型)/固定型1の成形
部20C(雄型)
【0037】このとき、固定型1のロータ13の切換ス
ロット21は、図8において破線で示す回転位置にあ
る。すなわち、一対の切換スロット21Aが、可動型2
の成形部40Aに対する各2次樹脂通路42Aと分岐樹
脂通路43とを連通させる一方、切換スロット21C
が、可動型2の成形部40Cに対する1次樹脂通路41
Cと分岐樹脂通路43とを連通させる。また、可動型2
の成形部40Bに対する1次樹脂通路41Bは、上記分
岐樹脂通路43と常時連通している。
【0038】したがって、この状態で可動型2を固定型
1に対して閉じ合わせ(図1および図5参照)、型締め
を行って成形機(不図示)から溶融樹脂を射出すると、
溶融樹脂は、スプール12aを介して、分岐樹脂通路4
3に連通した上記各樹脂通路42A,41C,41Bに供
給される。尚、本実施例では、材料樹脂として、例え
ば、ガラス強化繊維が配合されたナイロン樹脂を用い
た。その結果、固定型1と可動型2の各成形部が組み合
わされた成形キャビティでは、以下の成形体が成形され
ることになる。 ・ 成形部40A(雌型)/成形部20A(雌型):完
成品W ・ 成形部40B(雄型)/成形部20B(雌型):ロ
アハーフWL・ 成形部40C(雌型)/成形部20C(雄型):アッ
パハーフWU
【0039】尚、最初の射出工程の場合には、成形部4
0A(雌型)/成形部20A(雌型)で形成される成形
キャビティには、成形された半割り体(アッパハーフW
U及びロアハーフWL)は存在しないので、アッパハーフ
UとロアハーフWLとを衝合させたものと同一の外形形
状を有するダミーをセットした上で、溶融樹脂の射出が
行われる。また、ガイド駆動板37は、常に、完成品W
に対するスライド型33と係合するスライドガイド34
(図1〜図4の例では右側のスライドガイド34)の凹
部34dと係合するように設定されている。
【0040】この射出工程時、可動型2の成形部40A
に対する各2次樹脂通路42Aに2次樹脂が充填される
尚、この場合、上記成形部40Aに接続されている一次
樹脂通路41Aは、半割り体WU,WLどうしが型内で衝
合された際には、その内部通路WP1,WP2とは遮断さ
れている。上記射出工程を終えると、可動型2を固定型
1から後退させて型開きを行う(図2参照)。このと
き、固定型1側のエジェクタピン27aが突き出され、
完成品Wは、固定型1側に残ることはない。
【0041】本実施の形態では、前述のように、上記成
形品Wは、各管の長手方向における途中部および一方の
管端部(入口管部Wiの管端部)の近傍が成形型1,2
の開閉方向に分割される一方、他方の管端部(出口管部
Woの管端部)の近傍では上記開閉方向に対して略垂直
な方向に分割されている(例えば図12参照)。この分
割ラインを示す型割線Lpは、管端部(入口部Wiおよ
び各出口部Wo)を回避するように、つまり型割線Lp
が管端面に現れることがないように、かつ、成形品Wの
周囲に沿った閉ループを構成するように設定されてい
る。尚、半割り体WU,WLどうしの衝合面は、上記型割
線Lpに沿って形成されることになる。また、本実施の
形態では、好ましくは、上記入口部Wiおよび出口部W
oの各管端部分は、いずれも、例えば上側半割り体(ア
ッパハーフ)WU側に一体的に成形されるようになって
いる。
【0042】また、本実施の形態では、アッパハーフW
U及びロアハーフWLは、その管の長手方向における途中
部および入口管部Wiの端部近傍では、各半割り体WU,
Lの周縁の壁部が型の開閉方向に開口する略コ字状の
断面を有して成形されている。一方、上記アッパハーフ
U及びロアハーフWLは、三つの出口管部Woの端部近
傍では、各半割り体WU,WLの周縁の壁部が略L字状の
断面を有して成形されている。このアッパハーフWU
ロアハーフWLとを互いに衝合させることによって、管
の長手方向における途中部および入口管部Wiの端部近
傍では、閉断面状の第1内部通路WP1(図17および
図18参照)が形成される一方、三つの出口管部Woの
端部近傍では、閉断面状の第2内部通路WP2(図19
参照)が形成されている。また、この衝合時、上記第1
および第2の両内部通路WP1,WP2は、その接続部分
において緩やかに断面が変化し、全体として閉ループ状
の通路を形成するようになっている。
【0043】内部通路WP1,WP2をこのように構成す
ることにより、ゲート数を特に増やさずに内部通路の各
部に二次樹脂を充填でき、また、内部通路WP1,WP
が管端面に露出することを回避できる。また、この内部
通路WP1,WP2は閉断面状に形成されているので、こ
の内部通路内WP1,WP2の二次樹脂が成形型面と接触
することはなく、二次樹脂の温度低下を抑制できる。し
かも、内部通路WP1,WP2から二次樹脂がはみ出すこ
ともなく、成形品Wの外観も良好に保たれる。更に、上
記第1および第2の両内部通路WP1,WP2は、その接
続部分において緩やかに断面が変化するので、二次樹脂
はスムースに流れ、内部通路WP1,WP2の断面形状の
急変による二次樹脂の充填性の低下も抑制できる。
【0044】次に、ピストンロッド39を前進させるこ
とにより、完成品Wに対するスライド型33と係合する
スライドガイド34を前進させ(図3参照)、完成品W
に対するスライド型33のコア部33aを完成品Wの出
口管部Woから抜脱する。このようにして、成形型(可
動型2)の開閉方向と異なる(直交する)方向にスライ
ドするスライド型33のコア部33aを完成品Wから抜
脱することができる。
【0045】そして、スライドガイド34を更に前進さ
せることにより、ガイド駆動板37の各突設ピン37a
で対応するエジェクタプレート46a,46bを突き上
げ、各エジェクタピン47a,47b及びエジェクタリ
ング48aを作動(突き上げ作動)させる。これによ
り、コア部材36aが完成品Wの入口管部Wiから抜脱
されるとともに、該完成品Wが可動型2から離型されて
型外に取り出すことができるようになっている(図4参
照)。このようにして、完成品Wの角度をなす二つの管
端部(入口管部Wiおよび出口管部Wo)について、そ
の内周部に対応するコア材(コア部材36aおよびスラ
イド型コア部33a)を支障なく抜脱し、完成品Wを取
り出すことができるのである。
【0046】一方、成形部40B(雄型)と成形部20
B(雌型)で形成されたキャビティで成形されたロアハ
ーフWLは固定型1の成形部20Bに残され、また、 成
形部40C(雌型)/成形部20C(雄型)で形成され
たキャビティで成形されたアッパハーフWUは可動型2
の成形部40Cに残されている。そして、固定型1のロ
ータ13が、図6における矢印で示された方向に120
度だけ回動させられた後、可動型2が前進させられて固
定型1に対して閉じ合わされ、型締めが行われる。尚、
このとき、ガイド駆動板37は、バックプレート37の
ガイドレール37aに沿ってスライドさせられ、図1〜
図4における右側のスライドガイド34との係合が解除
されて、今度は左側のスライドガイド34の凹部34d
に係合するようになっている。
【0047】上記の回動状態の固定型1が可動型2と組
み合わされることにより、これら両型1,2の成形部ど
うしの組み合わせは、以下のようになる。 ・ 可動型2の成形部40A(雌型)/固定型1の成形
部20C(雄型) ・ 可動型2の成形部40B(雄型)/固定型1の成形
部20A(雌型) ・ 可動型2の成形部40C(雌型)/固定型1の成形
部20B(雌型) このとき、上述のように、固定型1の成形部20Bには
ロアハーフWLが、可動型2の成形部40Cにはアッパ
ハーフWUが、それぞれ残されているので、上記ロータ
13の回動により、アッパハーフWUとロアハーフWL
が、成形部40C(雌型)と成形部20B(雌型)とで
形成されるキャビティ内で衝合されることになる。
【0048】また、このとき、固定型1のロータ13の
切換スロット21は、図9において破線で示す回転位置
にある。すなわち、切換スロット21Cが、可動型2の
成形部40Aに対する1次樹脂通路41Aと分岐樹脂通
路43とを連通させる一方、一対の切換スロット21B
が、可動型2の成形部40Cに対する各2次樹脂通路4
2Cと分岐樹脂通路43とを連通させるる。尚、可動型
2の成形部40Bに対する1次樹脂通路41Bは、上記
分岐樹脂通路43と常時連通している。
【0049】したがって、この状態で可動型2を固定型
1に対して閉じ合わせ(図1および図5参照)、型締め
を行って成形機(不図示)から溶融樹脂を射出すると、
溶融樹脂は、スプール12aを介して、分岐樹脂通路4
3に連通した上記各樹脂通路41A,42C,41Bに供
給される。その結果、固定型1と可動型2の各成形部が
組み合わされた成形キャビティでは、以下の成形体が成
形されることになる。 ・ 成形部40A(雌型)/成形部20C(雄型):ア
ッパハーフWU ・ 成形部40B(雄型)/成形部20A(雌型):ロ
アハーフWL・ 成形部40C(雌型)/成形部20B(雌型):完成
品W 尚、可動型2の成形部40B(雄型)では、ロータ13
の回動状態に拘わらず、常に、ロアハーフWLが成形さ
れることになる。
【0050】この後、型開きを行って完成品Wが取り出
される。尚、このロータ回動状態では、図1〜図4にお
ける左側のスライドガイド34が駆動され、また、エジ
ェクタプレート46a,46b,46cは、左側の2枚
(46b,46c)が駆動される。尚、このとき、固定
型1の成形部20AにはロアハーフWLが、可動型2の
成形部40AにはアッパハーフWUが、それぞれ残され
ることになる。
【0051】そして、この状態でロータ13を120度
逆方向に回動させて型締めを行うことにより、初期状態
(図4参照)に戻り、同様の工程を繰り返すことによ
り、1個の完成品Wが得られる。すなわち、固定型1の
ロータ13の120度ごとの正転と反転とを繰り返しな
がら、その都度、型締め,射出および型開きを行うこと
により、上記ロータ13の1回動動作ごとに1個の成形
品Wを得ることができるのである。
【0052】このようにして得られた成形品Wについて
は、内部通路内WP1,WP2が閉断面状であるので、二
次樹脂が成形型面と接触することはない。従って、二次
樹脂の温度低下、つまり流動性の低下を抑制でき、内部
通路WP1,WP2の全体に二次樹脂を十分に行き渡らせ
て充填し、両半割り体WU,WLどうしの接合力を十分に
確保することができる。しかも、内部通路WP1,WP
から二次樹脂がはみ出してバリを形成することもなく、
成形品Wの外観も良好に保つことができる。また、上記
第1および第2の両内部通路WP1,WP2は、その接続
部分において緩やかに断面が変化するので、二次樹脂を
スムースに流すことができ、内部通路WP1,WP2の断
面形状の急変による二次樹脂の充填性の低下も抑制でき
る。
【0053】尚、上記実施の態様は、所謂DRI法で成
形されるインテークマニホールドについてのものであっ
たが、本発明は、かかる場合に限定されるものではな
く、例えば、所謂DSI法あるいは他の一般的な成形法
で成形される場合においても、有効に適用することがで
きる。また、本発明は、以上の実施態様に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々
の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言うま
でもない。
【0054】
【発明の効果】本願発明によれば、上記インテーク・マ
ニホールドは、その管の長手方向における途中部および
入口側の管端部近傍が成形型の開閉方向に分割される一
方、出口側の管端部近傍では上記開閉方向に略垂直な方
向に分割された半割り体を組み合わせて構成され、ま
た、内部通路は、全体として閉ループ状に形成されてい
るので、ゲート数を増やさずに内部通路の各部に二次樹
脂を充填でき、また、上記内部通路が管端部に露出する
ことを回避できる。そして、インテーク・マニホールド
の各管の長手方向における途中部および入口側の管端部
近傍では、両半割り体どうしを衝合させることによって
略コ字状の断面が組み合わされて閉断面状の上記第1内
部通路が形成される一方、出口側の管端部近傍では、両
半割り体どうしを衝合させることによって略L字状の断
面が組み合わされて閉断面状の上記第2内部通路が形成
されるので、内部通路が型面と接触することはない。従
って、二次樹脂の温度が下がって流動性が低下すること
を抑制でき、内部通路の全体に二次樹脂を十分に行き渡
らせて充填することができる。これにより、両半割り体
どうしの接合力を十分に確保することができる。しか
も、内部通路から二次樹脂がはみ出すこともなく、成形
品(管状体)の外観も良好に保つことができる。更に、
内部通路(第1および第2内部通路とも)が閉断面状に
形成されているので、二次樹脂の内部通路外側(型面
側)への漏れをより確実に防止でき、かかる漏れによる
管の外側からの加圧力の増大に起因する管の内倒れや管
の内部への二次樹脂の漏洩を有効に防止することができ
る。この場合において、上記第1および第2の両内部通
路は、上記出口側の管端部近傍で円弧状に接続されると
共に、その接続部分において緩やかに断面が変化するの
で、二次樹脂をスムースに流すことができ、内部通路の
断面形状の急変による二次樹脂の充填性の低下も抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る成形型の型締め状
態を示す、図7におけるA−C線に沿った縦断面説明図
である。
【図2】 上記成形型の型開き状態を示す、図1と同様
の縦断面説明図である。
【図3】 上記成形型のスライド型駆動状態を示す、図
1と同様の縦断面説明図である。
【図4】 上記成形型のエジェクタ機構駆動状態を示
す、図1と同様の縦断面説明図である。
【図5】 上記成形型の型締め状態を示す、図7におけ
るB−B線に沿った縦断面説明図である。
【図6】 上記成形型の固定型のロータの正面説明図で
ある。
【図7】 上記成形型の可動型の正面説明図である。
【図8】 上記可動型の樹脂通路の切換状態を説明する
ための正面説明図である。
【図9】 上記可動型の樹脂通路の切換状態を説明する
ための正面説明図である。
【図10】 本発明の実施の形態に係る成形品の平面説
明図である。
【図11】 上記成形品の正面説明図である。
【図12】 上記成形品の側面説明図である。
【図13】 上記成形品の図11におけるD−D線に沿
った縦断面説明図である。
【図14】 上記成形品の図10におけるE−E線に沿
った縦断面説明図である。
【図15】 上記成形品の図13におけるF部拡大説明
図である。
【図16】 上記成形品の図13におけるG部拡大説明
図である。
【図17】 上記成形品の第1内部通路の構造を示す拡
大縦断面説明図である。
【図18】 上記成形品の第1内部通路の構造を示す拡
大縦断面説明図である。
【図19】 上記成形品の第2内部通路の構造を示す拡
大縦断面説明図である。
【図20】 上記成形品の内部通路の配置構造を模式的
に示す平面説明図である。
【図21】 上記成形品の内部通路の配置構造を模式的
に示す正面説明図である。
【符号の説明】
1…固定型 2…可動型 13…ロータ 20C…固定型側の成形部 40A,40B,40C…可動型側の成形部 42…二次樹脂通路 W…インテークマニホールド(合成樹脂製管状体) Wi…入口管部 WL…下側半割り体 Wo…出口管部 WP1…第1内部通路 WP2…第2内部通路 WU…上側半割り体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−246781(JP,A) 特開 平3−230924(JP,A) 特開 平7−246654(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 65/70 B29C 45/00 - 45/84 F02M 35/104

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の合成樹脂製の半割り体どうしを衝
    合させるとともに、この衝合部の周縁に沿って形成され
    た内部通路内に所定の型内にて溶融樹脂を充填すること
    により、上記半割り体どうしを接合させて得られる合成
    樹脂製インテーク・マニホールドであって、 上記インテーク・マニホールドは、それぞれ円筒状の管
    端部を有する一つの入口管部と複数の出口管部とを備
    え、上記入口管部と各出口管部とが略直角をなすように
    設定されるとともに、その管の長手方向における途中部
    および入口側の管端部近傍が上記型の開閉方向に分割さ
    れる一方、出口側の管端部近傍では上記開閉方向に対し
    て略垂直な方向に分割された一対の半割り体を組み合わ
    せて構成され、 上記長手方向における途中部および上記入口側の管端部
    近傍では、各半割り体の周縁の壁部が上記開閉方向に開
    口する略コ字状の断面を有するとともに、両半割り体が
    互いに衝合させられることによって閉断面状の第1内部
    通路を形成し、 上記出口側の管端部近傍では、各半割り体の周縁の壁部
    が略L字状の断面を有するとともに、両半割り体が互い
    に衝合させられることによって閉断面状の第2内部通路
    を形成しており、 上記第1および第2の両内部通路は、上記出口側の管端
    部近傍で円弧状に接続されると共に、その接続部分にお
    いて緩やかに断面が変化し、全体として閉ループ状の通
    路を形成していることを特徴とする合成樹脂製インテー
    ク・マニホールド。
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