JP2003103570A - 射出成形用金型装置 - Google Patents

射出成形用金型装置

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JP2003103570A
JP2003103570A JP2001299111A JP2001299111A JP2003103570A JP 2003103570 A JP2003103570 A JP 2003103570A JP 2001299111 A JP2001299111 A JP 2001299111A JP 2001299111 A JP2001299111 A JP 2001299111A JP 2003103570 A JP2003103570 A JP 2003103570A
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Satoru Goto
悟 後藤
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品の多数取りを行う金型装置において型
閉動作を円滑に行う。 【解決手段】 金型装置100は、成形材料を供給する
固定側入れ子Aと成形材料が供給される可動側入れ子B
の組を複数具備する固定型110と可動型120とから
なる。まず固定型110のピン48と可動型120の挿
入孔からなる第1の位置決め手段で固定型110と可動
型120との位置合わせを行い、次に固定側入れ子Aの
ピン38と可動側入れ子Bの挿入孔からなる第2の位置
決め手段で固定側入れ子Aと可動側入れ子Bとの位置合
わせを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形用金型装
置に関し、特に好適には、光ファイバーの接続コネクタ
に使用するセラミックフェルール等の高精度の成形品を
得るための射出成形に使用可能な金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信網の整備により光ファイバケーブ
ルが敷設され光ファイバコードの使用の機会が増大して
おり、これと共に光ファイバコードの接続に用いる光コ
ネクタの開発が行われている。光コネクタには各種構造
のものがあるが、FC型コネクタでは、光ファイバコー
ドの光ファイバを、光コネクタのプラグに使用されるフ
ェルールの中心貫通孔に挿入するようにしている。この
フェルールは、ジルコニア粉末と有機バインダーの混合
物を金型装置により射出成形し作製している。
【0003】本願発明の出願人は、フェルールの製造方
法及び製造装置に係る発明を特願2000−28809
1号(出願日:平成12年9月22日)として出願し
た。この出願に係る金型装置は、大略次のようなもので
ある。図5は、フェルールを射出成形するための金型装
置の要部断面図であり、この金型装置100は、右半分
110が固定型、左半分120が可動型となっている。
【0004】その固定型110においては、コアピン9
を固定した固定側入れ子7と、その固定側入れ子7を固
定した固定側型板5と、固定側型板5をマニホールドス
ペーサ3を介して固定した固定側取付板1を備えてい
る。前記固定側型板5には、可動側型板17の開閉往復
動を案内するガイドピン18が固定される。また、前記
マニホールドスペーサ3には、材料供給路を構成する部
材、即ち、図示しない加熱シリンダーによって溶融され
た溶融成形材を導入して流動させるスプルー2と、その
スプルー2の下流側に接続され、前記スプルー2から導
入された溶融成形材料を流動させるマニホールド4と、
そのマニホールド4の下流側に接続され、そのマニホー
ルド4から導入された溶融成形材料を流動させるホット
ランナーノズル6とが固定される。ノズル6は、前記固
定側型板5を貫通し、その先端部は型閉状態において可
動側入れ子10に設けられたキャビティ30に連通する
ランナーの始端に通じ、そのランナーに溶融成形材料を
流入させる。
【0005】前記スプルー2、マニホールド4及びノズ
ル6の各周囲には、加熱手段としてのコイルヒータ40
が螺旋状に配置されている。
【0006】コアピン9は、フェルールの内周面すなわ
ち光ファイバ挿通孔を形成するための部材であり、キャ
ビティ30の一端側(右側)からキャビティ30内へ臨
むように固定側入れ子7に嵌め合い固定されている。こ
のコアピン9は、フェルールにおいて光ファイバ貫通孔
とそのガイド孔を形成するための径大部と径小部からな
る。なお、径大部の直径は2mmであり、径小部の直径
は0.134mmである。
【0007】また可動型120には、前記可動側入れ子
10を固定支持し且つ前記ガイドピン18に沿って案内
される可動側型板17と、その可動側型板17をスペー
サブロック20a、20bを介して固定した可動側取付
板24と、前記可動側型板17と可動側取付板24との
間に固定されたエジェクタガイドピン23に沿って前記
可動側型板17と相対的に移動可能な一対の板状のエジ
ェクタプレート右21,エジェクタプレート左22が備
えられている。エジェクタプレート右21にはリターン
ピン19、第1エジェクタピン15、第2エジェクタピ
ン16が備えられる。またエジェクタプレート左22
は、押出しロッド208により図示しない駆動源により
駆動されるとき、リターンピン用ばね19aに抗して右
方向へ移動する。
【0008】可動側入れ子10には、図6の如き環状及
びその中央を横切るように配置されたメインランナー5
2B、及びそのメインランナー52Bの中央直線部分を
挟んでその両側に接続されたサブランナー52A、リン
グゲート溜り53A、リングゲート54Aからなるラン
ナー及びその先にフェルール55(キャビティ30)が
構成されている。前記ランナーとキャビティ30により
フェルール成形体60が成形される。
【0009】前記第1エジェクタピン15は、円筒状に
形成され、可動側型板17及び可動側入れ子10を連通
して設けられた孔に、摺動可能に挿通するようになって
おり、金型装置の型閉時には、フェルールの端面を形成
する金型部材を構成する。また型開後のエジェクト工程
では、キャビティ30の軸方向(右方向)に移動して前
記フェルール成形体60を可動側入れ子10より離型さ
せる働きを有する。第1エジェクタピン15の外径は、
フェルールの外径と等しくなるように形成されている。
【0010】第2エジェクタピン16も、同様にその左
端部がエジェクタプレート右21及びエジェクタプレー
ト左22に固定されており、これらとともに左右に作動
する。第2エジェクタピン16は、第1エジェクタピン
15と同一の動作をすることにより、フェルール成形体
60のランナー部を突き出し離型させる。
【0011】この金型装置によってフェルールの射出成
形を行うには、予め、ジルコニア粉末と有機バインダー
を混合、混練して得られた混合物のペレット状の材料を
加熱シリンダーで加熱溶融し、そして、可動側入れ子1
0及び固定側入れ子7を閉じた型閉状態において、先
ず、(1)溶融成形材料を加熱シリンダー側で加圧し
て、スプルー2、マニホールド4及びホットランナーノ
ズル6の中を可動側入れ子10に向かって流動させる。
このとき、その溶融成形材料はコイルヒータ40によっ
て成形温度である約150℃〜220℃に加熱維持す
る。(2)この状態で溶融成形材料を、メインランナー
52Bとサブランナー52、リングゲート溜り53及び
リングゲート54からなるランナーを通してキャビティ
30に圧力注入し充填する。
【0012】(3)充填後、一旦冷却し、(4)冷却
後、(5)型開状態とする。すなわち、成形機200の
可動フレーム204がモータにより駆動されて左方へ移
動すると、可動フレーム204に固定された可動側取り
付け板24が左方へ移動し、可動型120が一体的に左
方へ移動して固定型110から離れる。このとき、射出
成形用金型装置100内に充填されたフェルール成形体
60は、コアピン9から離型し、可動側入れ子10内に
留まっている。
【0013】次に、(6)突き出しロッド208がモー
タにより駆動されて右方へ作動し、エジェクタプレート
右21とエジェクタプレート左22とを右方(固定側方
向)に移動させる。エジェクタプレート右21、エジェ
クタプレート左22に固定された第1エジェクタピン1
5、第2エジェクタピン16が右方へ10〜20mm移
動することにより、フェルール成形体60は可動側入れ
子10より離型される。すなわち、第1エジェクタピン
15がフェルール55を、第2エジェクタピン16がラ
ンナーによる成形体をそれぞれ右方へ突き出すことによ
り、フェルール成形体60が離型される。また、この
時、エジェクタプレート右21、エジェクタプレート左
22に固定されたリターンピン19も同時に、右方へ移
動する。
【0014】この後、(7)突き出しロッド208が左
方へ戻ると、エジェクタプレート右21、エジェクタプ
レート左22は、リターンピン用バネ19aにより、可
動側取り付け板24に押しつけられるまで戻される。こ
のときリターンピン用バネ19aのバネ力だけで戻らな
かった場合、型閉時にリターンピン19が固定側型板5
に衝突することによりエジェクタプレート右21とエジ
ェクタプレート左22とは図1に示す所定の位置まで押
し戻される。
【0015】その後、(8)可動フレーム204がモー
タにより駆動されて右方へ移動すると、可動フレーム2
04に固定された可動側取り付け板24が右方へ移動
し、可動型120が一体的に右方へ移動して、可動側入
れ子10に設けられたガイドピン8の挿入孔に前記ガイ
ドピン8を嵌入し、更に固定型110に当接して再び型
閉状態を構成する。このようにして上述した成形サイク
ルが繰り返される。
【0016】なお、成形されたフェルール55は、更に
脱脂焼結される。このときセラミックスコンパウンド材
料に含まれていたバインダーが除去される。焼結された
フェルールは、研磨などの加工が行われた後に完成品と
なる。
【0017】前記した金型装置は、キャビティを2個有
する可動側入れ子と固定側入れ子の組を1個備える装置
であり、型閉時には、固定側入れ子に設けたガイドピン
8と可動側入れ子に設けた前記ガイドピンの挿入孔の位
置を設定しておくだけで、ガイドピン8と挿入孔の位置
合わせが円滑に行われていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】フェルールの効率的な
生産のために、キャビティを2個宛有する可動側入れ子
と固定側入れ子の組を4個備えて、フェルールを同時に
8個成形する金型装置、或いはキャビティを4個宛有す
る可動側入れ子と固定側入れ子の組を4個設け、同時に
16個射出成形するなど所謂多数個取りの金型装置が開
発されている。しかしながら、多数個取りの大型金型装
置においては、フェルールを成形、離型後、次の成形の
ため型閉状態を形成する場合に、位置合わせ個所が複数
になるため、これを一斉に円滑に行うことは困難であ
り、従って金型装置の開閉を円滑に行うことができなか
った。これを無理に行うとガイドピンが変形し、キャビ
ティとコアピンの位置関係が崩れ、延いてはフェルール
の中心貫通孔の位置がずれ、製品の寸法精度が悪くなる
ということがあった。
【0019】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、多数取りを行う金型装置に
おいて、型閉状態を形成する場合に、各固定側入れ子と
可動側入れ子の組で同時に円滑に型閉動作ができ、金型
装置全体としての開閉動作が円滑にできるようにするこ
とである。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
の固定側入れ子を具備した固定型と、固定側入れ子を経
由して成形材料が供給される複数の可動側入れ子を具備
した可動型とを備え、それぞれの固定側入れ子と可動側
入れ子とで金型を構成する金型装置において、固定型と
可動型との位置合わせを行う第1の位置決め手段と、第
1の位置決め手段による位置決めが作動した後に作動す
る位置決め手段であって固定側入れ子と可動側入れ子の
組ごとに固定側入れ子と可動側入れ子との位置合わせを
行う第2の位置決め手段とを備えたことを特徴とする射
出成形用金型装置である。
【0021】請求項2の発明は、前記第1の位置決め手
段は、固定型又は可動型の一方に設置した第1のピン
と、他方に設置した前記第1のピンを受け入れる挿入孔
から構成し、前記第2の位置決め手段は、固定側入れ子
又は可動側入れ子の一方に設置した第2のピンと、他方
に設置した前記第2のピンを受け入れる挿入孔から構成
し、第1のピンの長さを第2のピンの長さより長くした
ことを特徴とする請求項1記載の射出成形用金型装置で
ある。
【0022】請求項3の発明は、前記複数の固定側又は
可動側入れ子は、それぞれ前記固定型又は可動型上で金
型開閉方向と交差する方向に移動可能に配置されたこと
を特徴する請求項1または2記載の射出成形用金型装置
である。
【0023】請求項4の発明は、前記固定型又は可動型
は、型枠と、該型枠に設けられた複数の凹部であって前
記入れ子を収容するための複数の入れ子収容部とを備
え、前記入れ子収容部は、収容された前記入れ子との間
に金型開閉方向と交差する方向に隙間が生じるように設
けられたことを特徴とする請求項3記載の射出成形用金
型装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の1つの実施形態に
ついて説明する。本発明の実施形態は、4つのキャビテ
ィを有する入れ子の組を4個有する16個取りの金型装
置において、型閉時に4組の入れ子の全てが円滑に位置
合わせができることを特徴とする。図1は、本発明の実
施形態に係る金型装置における入れ子の組の配置説明
図、図2、は金型装置の固定側入れ子と可動側入れ子の
見開き図である。なお、図5と同じ構成要素には、同じ
参照番号を付してある。
【0025】図1において、金型装置100は、固定側
入れ子と可動側入れ子が一対となった入れ子の組10
1、102、103,104を4箇所に配列する形態を
模式的に示している。これら各入れ子の組にセラミック
スコンパウンド材が供給されフェルール成形体が構成さ
れる。なお、図1は可動型板に配置された可動側入れ子
を上面からみる形態で描いているが、可動側入れ子は固
定側入れ子に対して離間する方向及び圧接する方向(図
1の紙面と垂直な方向)に可動するものである。
【0026】図2は、固定側入れ子Aと可動側入れ子B
の見開き状態を示しており、金型構成時には、固定側入
れ子Aのピン38aを可動側入れ子Bの挿入孔38bに
嵌入して型閉状態を形成する。前記ピン38aは、可動
側入れ子Bとの位置合わせをする位置決めピンであると
同時に、固定側入れ子Aに配設されるコアピン9をキャ
ビティ30内に挿入し、コアピン9の先端を第1エジェ
クタピン31の軸中心に設けられた孔31aに挿入する
ためのガイドピンとしての機能を有する。前記ピン38
aには、その先端に、面取り又は略半球形状の案内部3
8cが形成されている。固定側入れ子Aは中央部にラン
ナーノズルに連通するセラミックスコンパウンド材の供
給孔Cを有し、溶融したセラミックスコンパウンド材
は、この供給孔Cから可動側入れ子Bのランナー29の
中央部Dに供給される。そして中央部Dから四方へ延び
るランナーd1を通って、更に左右に分岐する半円形状
のランナーd2に至り、その各先端がリングゲートd3
に通じる。セラミックスコンパウンド材は、このリング
ゲートd3からキャビティ30(図4参照)に供給さ
れ、フェルール成形体を生成する。
【0027】図2から明らかなように、ランナー29に
は4つのリングゲートが構成され、各ゲートから同時に
4つのキャビティにセラミックスコンパウンド材が供給
されるので、同時に4個のフェルール成形体が生成され
ることになり、更に本実施形態の金型装置は、このよう
な入れ子の組を4箇所に有しているから、同時に16個
のフェルール成形体が生成されることになる、つまり1
6個取りの金型装置を構成する。
【0028】図3は、金型装置の要部断面図、図4は、
その一部拡大断面図である。図3及び図4を参照して、
入れ子の位置合わせについて説明する。なお、図3にお
いて、図1の入れ子の組101が代表的に固定側入れ子
A、可動側入れ子Bとして示されている。
【0029】射出成形用金型装置100は、成形機の固
定フレーム202に固定された固定型110と、左右方
向に移動する成形機200の可動フレーム204に固定
された可動型120とからなり、可動型120の移動を
ガイドするとともに、固定型110との位置合わせを行
う位置決めピン48により左右方向に開閉自在に構成さ
れている。これら固定型110と可動型120は、図3
に示す型閉時に、フェルールの外形状を形成するキャビ
ティ30と、そのキャビティ30の一端に通じるランナ
ー29(図4参照)とを相互間に形成する。その後、可
動フレーム204が図示しないモータにより駆動されて
図3の状態から左方へ移動すると、まず可動側入れ子B
の挿入孔38bから位置決めピン38aが抜け、続いて
可動側型板17から位置決めピン48が抜ける。この間
の移動距離は、200〜250mmである。
【0030】この状態で、射出成形用金型装置100内
には充填されたフェルール成形体は、コアピン9からも
離型し、可動側入れ子B内に留まっている。次に、エジ
ェクト工程となり、成形機200の突き出しロッド20
8がモータにより駆動されて右方へ作動し、エジェクタ
プレート右21とエジェクタプレート左22とを右方
(固定型方向)に移動させる。エジェクタプレート右2
1、エジェクタプレート左22に固定された第1、第
2、第3、第4、第5の各エジェクタピン31,32,
33,34,35が右方へ移動することにより、フェル
ール成形体は可動側入れ子Bより離型される。すなわ
ち、エジェクタピン31,32,33,34,35は、
フェルール成形体をそれぞれ右方へ突き出すことによ
り、フェルール成形体を可動側入れ子Bから離型させ
る。
【0031】その後、型閉動作に入り、可動フレーム2
04がモータにより駆動されて右方へ移動すると、可動
フレーム204に固定された可動側取り付け板24が右
方へ移動し、可動型120に固定された可動側型板17
が一体的に右方へ移動して、先ず固定型110の固定側
型板5に設置された位置決めピン48を可動型の挿入孔
48bに嵌入して可動型120と固定型110との第1
段階の位置合わせが行われる。この第1段階の位置合わ
せにより、4個の可動側入れ子Bに設けられた挿入孔3
8bの各々に対して4個の固定側入れ子Aに立設された
位置決めピン38aが挿入され得る程度に、可動型12
0と固定型110との間の位置決めがなされる。
【0032】移動が更に継続すると、次に可動側入れ子
Bの挿入孔38bに固定側入れ子A7の位置決めピン3
8aが嵌入して、可動側入れ子Bと固定側入れ子Aの各
組における位置合わせが行われる。この第2段階の位置
合わせにより、各固定側入れ子Aに立設されたコアピン
9の先端が、ピンキャッチャーとして機能するキャビテ
ィ30内の各第1エジェクタピン31における孔31a
に正確に挿入される程度に精密な位置決めが行われる。
このような段階的な位置合わせを行うために、位置決め
ピン38と位置決めピン48は、位置決めピン48の長
さを位置決めピン38の長さより長くしておく。
【0033】固定側型板5には、固定側入れ子Aを内包
するための凹部である入れ子収容部5aを設ける。この
とき固定側型板5に設置されたボルト61と固定型入れ
子Aに設置されたボルト62とで固定側入れ子Aを裏表
両側から挟むように固定することによって固定側型板5
の入れ子収容部5aの壁面と固定側入れ子Aとの間に約
0.02mm程度の隙間63(図4)を構成する。この
ため、可動側型板17と固定側型板5との間で位置決め
ピン48及び挿入孔48bによる位置決めが効いている
にも拘らず、各固定側入れ子Aの位置決めピン38aの
すべてが各可動側入れ子Bの挿入孔38bのすべてにス
ムーズに挿入され得るように、各固定側入れ子Aが隙間
63の範囲内で移動可能である。よって、ある可動側入
れ子Bの4つの挿入孔38bの軸中心と固定側入れ子A
の4本の位置決めピン38aの軸中心とが、挿入前の段
階で一致していなくても、各位置決めピン38aの先端
の案内部38cが挿入孔38bの開口部と当接して案内
され、両者の軸中心が全て略一致して4本の位置決めピ
ン38aの全てが4つの挿入孔38bのすべてに嵌入す
るように、固定側入れ子Aの位置が自動的に微調整され
る。従って、1組の固定側入れ子A及び可動側入れ子B
につき全ての挿入孔38bと位置決めピン38aの嵌入
が円滑になるとともに、当該入れ子の組だけでなく、他
の入れ子の組においても嵌入が円滑になる。
【0034】このようにして型締めを行った後のフェル
ール成形体の生成は、本出願人による前記出願の技術と
同じである。即ち、溶融成形材料を加熱シリンダー側で
加圧して、スプルー2、マニホールド4及びホットラン
ナーノズル6の中を可動側入れ子10に向かって流動さ
せる。このとき、その溶融成形材料はコイルヒータ40
によって成形温度である約150℃〜220℃に加熱維
持する。そして、この溶融成形材料を、ランナーを通し
てキャビティ30に圧力注入し充填する。充填後、一旦
冷却し、冷却後、前記した型開状態とする。
【0035】本実施形態によれば、16個取りの金型装
置において、型閉状態を形成する場合に、まず固定型1
10と可動型120の位置合わせを行い、次に各入れ子
の組101、102、103、104の各固定側入れ子
と可動側入れ子の組で位置合わせをするので、金型装置
全体で位置合わせが円滑にできる。従って、ガイドピン
8が変形し、キャビティ30とコアピン9の位置関係が
崩れ、製品化されたフェルールの中心貫通孔の位置がず
れるということがなくなる。
【0036】なお、複数の固定側入れ子Aに立設された
各位置決めピン38aは、全て均等な長さでなくてもよ
い。例えば、1つの固定側入れ子Aに複数種類の長さの
位置決めピン38aを立設し、1つの固定側入れ子Aの
上で複数の位置決めピン38aの長さが段階的に変化す
るようにしてもよい。具体的には、固定側入れ子Aを型
開閉方向から見た場合に、その中心を基準として時計回
り又は反時計回りの順でピンの長さを変えるようにした
り、前記中心を挟んで対角線にあるもの同士を同じ長さ
にするようにしてもよい。また、位置決めピン38a
は、可動側入れ子Bの側に立設してもよい。位置決めピ
ン48も同様である。さらに、可動側型板17の入れ子
収容部17aを前記実施形態における固定側型板5の入
れ子収容部5aと同様に構成し、入れ子収容部17a内
で可動側入れ子Bが前記実施形態における固定側入れ子
Aと同様に微小長さだけ移動可能で自動位置調整され得
るようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】請求項1及び2の発明によれば、成形材
料を供給する固定側入れ子を備えた固定型板と成形材料
が供給される可動側入れ子を備えた可動型板とからなる
金型装置において、まず複数組の入れ子を備えた型板の
位置決めを行い、次に入れ子の位置決めを行うので、固
定側入れ子と可動側入れ子の位置合わせ精度を良好にし
つつ、金型装置全体としての開閉動作が円滑に行える。
請求項3及び4の発明によれば、固定側入れ子と可動側
入れ子の位置決め段階において、一方の位置決めが効い
たとき他方がルーズになるので、固定側入れ子と可動側
入れ子の型閉動作が円滑に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る金型装置における入れ
子の組の配置説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係る金型装置の固定側入れ
子と可動側入れ子の見開き図である。
【図3】本発明の実施形態に係る金型装置の要部断面図
である。
【図4】本発明の実施形態に係る金型装置の一部拡大断
面図である。
【図5】従来の金型装置の要部断面図である。
【図6】金型装置のランナー部とランナー部から離型さ
れる成形体の説明図である。
【符号の説明】
5・・固定側型板、6・・ホットランナーノズル、7・・固定
側入れ子、10・・可動側入れ子、17・・可動側型板、2
9・・ランナー、30・・キャビティ、31・・エジェクタピ
ン、38・・位置決めピン、48・・位置決めピン、63・・
隙間、110・・固定型、120・・可動型、A・・固定側入
れ子、B・・可動側入れ子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の固定側入れ子を具備した固定型
    と、固定側入れ子を経由して成形材料が供給される複数
    の可動側入れ子を具備した可動型とを備え、それぞれの
    固定側入れ子と可動側入れ子とで金型を構成する金型装
    置において、 固定型と可動型との位置合わせを行う第1の位置決め手
    段と、 第1の位置決め手段による位置決めが作動した後に作動
    する位置決め手段であって固定側入れ子と可動側入れ子
    の組ごとに固定側入れ子と可動側入れ子との位置合わせ
    を行う第2の位置決め手段とを備えたことを特徴とする
    射出成形用金型装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の位置決め手段は、固定型又は
    可動型の一方に設置した第1のピンと、他方に設置した
    前記第1のピンを受け入れる挿入孔から構成し、前記第
    2の位置決め手段は、固定側入れ子又は可動側入れ子の
    一方に設置した第2のピンと、他方に設置した前記第2
    のピンを受け入れる挿入孔から構成し、第1のピンの長
    さを第2のピンの長さより長くしたことを特徴とする請
    求項1記載の射出成形用金型装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の固定側又は可動側入れ子は、
    それぞれ前記固定型又は可動型上で金型開閉方向と交差
    する方向に移動可能に配置されたことを特徴する請求項
    1または2記載の射出成形用金型装置。
  4. 【請求項4】 前記固定型又は可動型は、型枠と、該型
    枠に設けられた複数の凹部であって前記入れ子を収容す
    るための複数の入れ子収容部とを備え、前記入れ子収容
    部は、収容された前記入れ子との間に金型開閉方向と交
    差する方向に隙間が生じるように設けられたことを特徴
    とする請求項3記載の射出成形用金型装置。
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