JP3033416B2 - 車両の前後輪間駆動力配分制御装置 - Google Patents

車両の前後輪間駆動力配分制御装置

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JP3033416B2
JP3033416B2 JP5337014A JP33701493A JP3033416B2 JP 3033416 B2 JP3033416 B2 JP 3033416B2 JP 5337014 A JP5337014 A JP 5337014A JP 33701493 A JP33701493 A JP 33701493A JP 3033416 B2 JP3033416 B2 JP 3033416B2
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    • B60K23/08Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for changing number of driven wheels, for switching from driving one axle to driving two or more axles
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,車両の前後輪の何れか
一方を主駆動輪とし、他方を副駆動輪として、前後輪の
車輪速や車輪回転数等の車輪回転状態の偏差に応じて
後輪間の駆動力配分を制御する前後輪間駆動力配分制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような前後輪間の駆動力配分を制御
する装置として知られるものには、種々のものがある。
その中には、例えば前後輪間の駆動力伝達系に、締結力
の可変制御によって伝達トルクを可変制御可能な可変ト
ルククラッチ機構を介装したものや,制限機構付き差動
置を介装したものなどがあり、伝達トルクを調整する
ことによって前後各輪への駆動力配分を調整する。この
うち、前記可変トルククラッチには、現在,流体式や電
磁式等のものが主として用いられており、このうち流体
式可変トルククラッチはクラッチピストンへの流体圧を
制御することにより、また電磁式可変トルククラッチは
比例電磁ソレノイドへの電流値を制御することにより、
クラッチプレート間の摩擦接触力を可変制御してその締
結力を制御し、これにより前記伝達トルクを制御する。
【0003】そして、これらの伝達トルク可変調整手段
を用いて四輪駆動車両の前後輪間駆動力配分を制御する
ものとしては、例えば本出願人が先に提案した特開平1
−204826号公報に記載されるものがある。この公
報に記載される前後輪間駆動力配分制御装置では、通常
定速走行状態で主駆動輪となる後輪(即ち後輪を主駆動
輪とする例えばFRベースの四輪駆動車両の後輪)に1
00%の駆動力が負荷されるように設定し、一方で前
及び後輪の夫々の回転状態を回転数や回転角速度等から
検出し、少なくとも後輪の回転数や回転角速度等の回転
状態検出値が,前輪の回転数や回転角速度等の回転状態
検出値よりも大きい場合、即ち両者の偏差が正となるよ
うな場合には、後輪にスリップが発生していると判断
し、前記後輪回転状態検出値と前輪回転状態検出値との
偏差に応じた駆動力を前輪側に配分するための前後輪間
駆動力配分状態を算出設定し、この前後輪間駆動力配分
状態を達成するための制御信号を伝達トルク可変調整手
段に出力し、所定の駆動力を前輪側に伝達して後輪のス
リップを抑制する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
な前後輪間駆動力配分制御装置において、前後輪への駆
動力伝達が強制的に寸断される状況を考える。具体的な
状況は,手動変速機を備えた車両において、加速中に手
動変速するためにクラッチを断続する状況が挙げられ
る。このような状況下では、前後両輪の駆動力が一時的
に寸断され、各輪は車両慣性による惰性走行に伴って回
転するだけであるから、各輪の回転速度は車速と同等と
なって,前記前後輪間の回転状態検出値の偏差も一時的
に零となる。このような状況は、基本的には自動変速機
を搭載した車両でも変速時に発生するものであり、また
特に変速操作を必要としない状況でも,例えば運転者が
クラッチペダルの踏込みを行った場合にも発生する可能
性がある。
【0005】ここで、前記前後輪間駆動力配分制御装置
では、前記前後輪間の回転状態検出値の偏差が零となる
点を通る単純増減制御曲線に則って,前記前後輪間駆動
力配分状態を算出設定しているため、前述のような駆動
力伝達の寸断によって前記前後輪間の回転状態検出値の
偏差が零となると、前後輪間駆動力配分状態は,副駆動
輪対主駆動輪の駆動力比で0:100%に設定されてし
まう
【0006】この状態で、変速終了後にクラッチを接続
すると駆動力が主駆動輪に100%伝達されることにな
るから、当該主駆動輪は急激な駆動力の増加に伴って著
しくスリップする。そして、このスリップして増加する
主駆動輪の回転状態が所定の制御応答遅れ時間後に検出
され、更に前後輪回転状態検出値の偏差に応じた主副駆
動輪間駆動配分状態の制御信号が出力され、この制御信
号に応じてアクチュエータが作動するために、制御信号
の出力とアクチュエータの作動終了とがリアルタイムで
あるとしても、所望とする主副駆動輪間駆動力配分状態
への移行は,前記主駆動輪の回転状態の増加の傾きと同
等かほぼ同等にしか行われず、実際のアクチュエータの
作動量に応じて更に傾きは小さなものとなる可能性もあ
る。
【0007】このように或る傾きをもって主副駆動輪間
駆動力配分状態への移行がなされると、少なくとも当該
車両の車速又は加速度に応じた最適な駆動力配分状態に
至るまでの間、主駆動輪はスリップを継続する。この最
適な駆動力配分状態における主駆動輪のスリップ状態
を,最適な前後輪間回転状態検出値の偏差と等価なもの
とすると、この前後輪間回転状態検出値の偏差を越える
主駆動輪のスリップ分が,所謂スリップロスと称するエ
ネルギ損になる。ここで、時間軸と前後輪間回転状態検
出値の偏差との相関を考えてみると、前記最適な前後輪
間回転状態検出値の偏差を越える前後輪間回転状態検出
値の偏差,つまりオーバシュートの経過時間累積分が実
質的なエネルギ損となり、オーバシュートの経過時間が
スリップロス時間になると考えられる。従って、前述の
ように主駆動輪に急激な駆動力が短時間に負荷された結
果、スリップする主駆動輪の回転状態検出値が大きな傾
きをもって急激に増加するような場合には、前後輪間回
転状態検出値の偏差も大きな傾きをもって急激に増加す
ることになるから、前記最適な前後輪間回転状態検出値
の偏差を越えるオーバシュートの経過時間,経過時間累
積分はより一層大きなものとなり、その分だけスリップ
ロス時間,エネルギ損も大きいことになる。
【0008】このような問題を回避するためには、例え
ば前記前後輪回転状態検出値の偏差が急激に減少した場
合に,前記前後輪間駆動力配分状態を,その直前の状態
に保持してしまう,具体的には当該状況下で前記前後輪
間駆動力配分状態の制御信号を保持状態に維持してしま
うことが考えられるが、全ての状態でこの制御を実行し
てしまうと、例えば一定の加速度で車両を加速している
状態から定速走行状態に急激に移行した場合、車両を走
行抵抗に抗して加速するために消費されるトラクション
伝達分と車両が定速走行するために消費されるトラクシ
ョン伝達分との偏差に応じて主駆動輪の回転状態はスリ
ップの多い状態からスリップの少ない状態に急激に移行
し、その結果,前記前後輪回転状態検出値の偏差も急激
に減少すると考えられ、この場合にも加速中の前後輪間
駆動力配分状態に維持してしまうと副駆動輪への駆動力
が大きくなるから車両としての燃費は低下してしまう。
【0009】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、前記スリップロスに係るスリップロス時
間とエネルギ損を抑制すると共に,必要な前後輪間駆動
力配分状態への移行という意味での制御応答遅れを小さ
くし、同時に燃費の低下を抑制回避可能な車両の前後輪
間駆動力配分制御装置を提供することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】而して本発明の車両の前
後輪間駆動力配分制御装置は、図1の基本構成図に示す
ように、車両の前後輪の何れか一方を主駆動輪とし、他
方を副駆動輪として、制御信号に応じて当該主駆動輪及
び副駆動輪に相当する前後輪間で機関からの駆動力の配
分を調整する駆動力配分調整手段と、主駆動輪及び副駆
動輪に相当する前後輪の夫々の回転状態を検出する前後
輪回転状態検出手段と、少なくとも前記前後輪回転状態
検出手段で検出された前後輪回転状態検出値の偏差に
じて、前記駆動力配分調整手段による前後輪間の主副駆
動輪間駆動力配分を調整するための制御信号を出力する
駆動力配分制御手段とを備えた車両の前後輪間駆動力配
分制御装置において、前記主駆動輪又は副駆動輪への機
関からの駆動力伝達が所定時間より短い時間で断続され
て,前記主駆動輪及び副駆動輪に相当する前後輪回転状
態検出値の偏差の絶対値が急激に減少する変化を検出す
る回転状態変化検出手段を備え、前記駆動力配分制御手
段には少なくとも、前記回転状態変化検出手段が前記前
後輪回転状態検出値の偏差の絶対値が急激に減少したこ
とを検出したときは、それから所定時間、駆動力配分比
の変化を制限するように、前記制御信号を補正する駆動
力配分補正手段を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明に係る車両の前後輪間駆動力配分制御装
置では図1の基本構成図に示すように、前記回転状態変
化検出手段では、例えば前記変速時のクラッチの断続等
のように前記主駆動輪又は副駆動輪への機関からの駆動
力伝達が所定時間より短い時間で断続された結果,前記
主駆動輪及び副駆動輪に相当する前後輪回転状態検出値
の偏差の絶対値が急激に減少する変化を検出し、前記駆
動力配分補正手段では、その検出後、所定時間、駆動力
配分比が急激に変化しないように、前記駆動力配分制御
手段で算出設定された前後輪間駆動力配分状態の制御信
号を補正する。これにより、例えば前記変速終了時のク
ラッチ接続により主駆動輪に負荷されるべき急激な駆動
力のうちの所定配分比は,例えば前記副駆動輪への駆動
力の低下が小さくなるように予め設定されている前後輪
間駆動力配分状態で副駆動輪側に負荷され、結果的に
の後の前後輪回転状態検出値の偏差の増加傾きは小さく
なる、つまり主駆動輪への駆動力の増加は緩やかになる
から、当該車速又は加速度を満足する最適な前後輪回転
状態検出値の偏差を越える前後輪回転状態検出値の偏差
のオーバシュート分は小さくなる。従って、このオーバ
シュート分として発生しているスリップロスの経過時間
が小さくなり、また当該オーバシュート分の経過時間累
積分に相当するエネルギ損も小さくなり、同時に前記前
後輪の回転状態を検出してから所望する最適な前後輪間
駆動力配分状態への移行初期時刻は早められているか
ら、制御系全体の応答性は向上する。ここで、前記駆動
力配分補正手段は、前記制御信号を補正するにあたり、
前記前後輪回転変化検出手段で検出される前後輪回転状
態検出値の偏差の絶対値の急激な減少から所定時間だけ
該制御信号の補正を行うこととすれば、例えば前記車
両の加速走行状態から定速走行状態への移行期に発生す
る前後輪回転状態検出値の偏差の急激な減少時にはこの
ような補正制御は実行されないことになり、不必要な燃
費の低下を最低限に抑制することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の車両の前後輪間駆動力配分制
御装置の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0013】図2〜図5は本発明の車両の前後輪間駆動
力配分制御装置を前後輪間のトランスファに展開した第
1実施例である。この実施例では、FR(フロントエン
ジン・リアドライブ)方式をベースにした四輪駆動車両
用駆動力配分制御装置のトランスファクラッチに適用し
た場合について説明する。
【0014】図2において1は回転駆動源,即ち機関と
してのエンジン、2FL〜2RRは前左輪〜後右輪、3
は各車輪2FL〜2RRへの駆動力配分比を変更制御可
能な駆動力伝達系、4は駆動力伝達系3による駆動力配
分を制御する駆動力配分制御装置を示す。
【0015】前記駆動力伝達系3は、エンジン1からの
駆動力を断続する図示されないクラッチと、このクラッ
チの出力を選択された歯車比で変速する変速機12と、
この変速機12からの駆動力を前輪2FL,2FR側及
び後輪2RL,2RRに分割するトランスファ14とを
備えている。そして、駆動力伝達系3では、前記トラン
スファ14で分割された前輪側駆動力が前輪側出力軸1
6,フロントディファレンシャルギヤ18及び前輪側ド
ライブシャフト20を介して、前輪2FL,2FRに伝
達される。一方、後輪側駆動力がプロペラシャフト(後
輪側出力軸)22,リヤディファレンシャルギヤ24及
び後輪側ドライブシャフト26を介して、後輪2RL,
2RRに伝達される。従って、本実施例のFRベースの
四輪駆動車両では後輪2RL,2RRが主駆動輪とな
り、前輪2FL,2FRが副駆動輪となる。勿論、前記
変速機12は自動変速機であっても差し支えなく、この
場合には明確に分離されるクラッチ構造が存在しないこ
ともあるが、変速時には主駆動輪である後輪2RL,2
RR及び副駆動輪である前輪2FL,2FRへの駆動力
は寸断される。なお、前輪側への伝達トルクΔTは比例
電磁ソレノイド50への指令電流ISOL の電流値に比例
し、図3に示すように前輪側への伝達トルクΔTは指令
電流ISOL に対してリニアに増加する。
【0016】一方、前記駆動力配分制御装置4は、前記
トランスファ14と、このトランスファ14に内装され
た比例電磁ソレノイド50と、前輪側回転センサ54及
び後輪側回転センサ56と、車両の前後方向車速を検出
する車速センサ52と、車両の横加速度を検出する横加
速度センサ49と、これらのセンサからの検出信号に基
づいて前記比例電磁ソレノイド50への指令電流ISOL
の出力制御するコントローラ58とを備えてなる。
【0017】次に、本実施例のコントローラ内で行われ
る演算処理の基本原理について説明する。まず、主駆動
輪である後輪2RL,2RRの平均回転数から得られる
平均後輪速度の後輪回転検出値nRから、副駆動輪であ
る前輪2FL,2FRの平均回転数から得られる平均前
輪速度の前輪回転検出値nFを減じて、下記1式に基づ
いて前記前後輪速度差ΔNを算出する。本実施例では駆
動輪である後輪にスリップが発生した場合にのみ、前記
前後輪回転差ΔNに基づいて前輪側への駆動力配分制御
を行う
【0018】 ΔN=nR−nF ……… (1) 前記電磁式クラッチ機構37では,その比例電磁ソレノ
イド50に供給される指令電流ISOL に比例して前輪側
への駆動トルク配分ΔTを調整することにより、前記前
輪側トルク配分指令値T2 に応じた前後輪駆動力配分状
態を達成することができるこの前輪側トルク配分指令
値T2 に基準となる基準前輪側トルク配分指令値T1
設定されるものとし、この基準前輪側トルク配分指令値
1 、記前後輪速度差ΔNを解消するためだけの駆動
力配分を達成するものであるとすれば、下記2式で与え
られる。なお、kは所定の比例係数である。また、図4
の制御曲線に則って,当該基準前輪側トルク配分指令値
1 が前輪側トルク配分指令値T2 として出力されれ
ば、前後輪速度差ΔNが零の場合にはこの前輪側トルク
配分指令値T2 (=T1 )も零となるから、比例電磁ソ
レノイド50に供給される指令電流ISOL も零となり、
従って前輪2FL,2FRへの駆動力は零となって実質
的に後輪2RL,2RRのみによる二輪駆動状態とな
り、車両の燃費が向上する。
【0019】 T1 =k・ΔN ……… (2) 次に、前記前輪側トルク配分制限値TLIM について説明
する。前述のように前記基本前輪側トルク配分指令値T
1 をそのまま前輪側トルク配分指令値T2 した場合、
前後輪速度差ΔNが零の場合には前輪2FL,2FRに
配分される駆動力は零となるわけであるから、例えば前
記変速操作等により変速機12に設けられたクラッチ
(前記電磁式クラッチ機構37との差異を明確にするた
めに機関クラッチと称する)を遮断して機関1からの駆
動力がそれ以後に伝達されないこととすると、前記前輪
側トルク配分指令値T2 が如何様な数値であっても実質
的に主駆動輪である後輪2RL,2RRにも副駆動輪で
ある前輪2FL,2FRにも駆動力は伝達されないか
ら、各輪2FL〜2RRの回転周速度は車両慣性による
惰性走行中の車速と同等かほぼ同等の回転状態に移行
し、原則的に前記前後輪速度差ΔNは零かほぼ零まで急
激に減少し,更に機関クラッチの接続後は急激に増加す
ることになる。
【0020】ころが、前記前後輪速度差ΔNを算出又
は検出してから前輪側トルク配分指令値T2 が出力され
るまでの間にも,この前輪側トルク配分指令値T2 の出
力からクラッチ機構37が作動終了する間にも応答遅れ
は存在する。従って、実際の前後輪速度差ΔNが既に急
激に増加しているにも関わらず,出力される前輪側トル
ク配分指令値T2 は当該時刻の前後輪速度差ΔNを解消
するために必要な前後輪駆動力配分を満足する前輪側ト
ルク配分指令値T2 よりも遙かに小さく、またこの出力
に対して更にクラッチ機構37の作動終了時刻が遅れる
とすれば、後輪2RL,2RRに負荷される駆動力は非
常に大きなものとなって当該後輪2RL,2RRは過大
にスリップする。そしてこの過大なスリップによる後
2RL,2RRの急激な増速は、当該車速又は加速度に
最適な前後輪速度差ΔN(=ΔN* )を満足する前輪側
トルク配分指令値T2 が出力され,更にアクチュエータ
であるクラッチ機構37が作動を終了するまで継続する
ことになるから、その間,車両で実際に発生している前
後輪速度差ΔNは、前記最適な前後輪速度差ΔN*を大
きくオーバシュートし、このオーバシュートの時間累積
分がスリップロスなるエネルギ損になる
【0021】そこで本実施例では、前記変速操作時のよ
うに各輪2FL〜2RRへの駆動力の伝達が比較的短い
時間(ロジック上は所定時間より短い時間で判定する)
で断続され、その結果,この短い時間内に前後輪速度差
ΔNが急激に減少した後、特に当該前後輪速度差ΔNが
急激に増加しようとするときに、後輪2RL,2RRの
スリップによる急激な増速を緩和し、当該前後輪速度差
ΔNの増加傾きを小さくする。具体的には、主駆動輪で
ある後輪2RL,2RRへの駆動力配分を小さくするた
めに,相対的に副駆動輪である前輪2FL,2FRへの
駆動力配分を大きくするために、前記前後輪速度差ΔN
が減少し,その結果,今回演算時の基準前輪側トルク配
分指令値T1 が前回演算時の前輪側トルク配分指令値T
2 より小さくなった場合に、前記所定時間tS に相当す
る時間だけ,前輪2RL,2RR側への駆動力配分が低
下しないように制限する前輪側トルク配分制限値TLIM
を設定する。
【0022】この前輪側トルク配分制限値TLIM を設定
するにあたり、本実施例では横加速度検出値Ygに対し
て,比較的小さく設定された所定の比例係数K1 を乗じ
て得られる前輪側トルク配分制限値横加速度増加分T
LIM1を設定する。また、前記車速検出値Vに対しては、
タイトコーナブレーキ現象の発生しない或る車速を不感
帯閾値V0 とし、これを越える車速検出値Vに対して前
述のようにリニアに増加する前輪側トルク配分制限値車
速増加分TLIM2が設定されることとすればよい。以上よ
り前輪側トルク配分制限値TLIM は下記3式で算出され
【0023】 TLIM =K1 ・Yg+K2 ・(V−V0 ) ……… (3) なお、前記前輪側トルク配分制限値TLIM に関しては,
夫々の増加分TLIM1,TLIM2を比例係数K1 ,K2 によ
りリニアに算出設定するために、少なくとも前記車速検
出値Vに不感帯閾値V0 を設定している分だけ、加速走
行中の前記基準前輪側トルク配分指令値T1 よりも小さ
く,定速走行中或いは減速走行中ではやや基準前輪側ト
ルク配分指令値T1 の方が大きくなる。また、本実施例
では、前記所定時間tS を経過し、しかも今回演算時の
基準前輪側トルク配分指令値T1が前回演算時の前輪側
トルク配分指令値T2 以上である場合か,若しくは基準
前輪側トルク配分指令値T1 が前輪側トルク配分制限値
LIM よりも大きい場合に、再び当該基準前輪側トルク
配分指令値T1 を今回演算時の前輪側トルク配分指令値
2 に設定する。これにより、加速走行状態から定速走
行状態に急激に移行したときに発生する前後輪速度差Δ
Nの急激な減少に対して、前回演算時の前輪側トルク配
分指令値T2 よりも今回演算時の基準前輪側トルク配分
指令値T1 は下回って設定されるから、この移行初期は
前記前輪側トルク配分制限値TLIM が今回演算時の前輪
側トルク配分指令値T2 に設定されるが、その後,この
定速走行状態が維持されて前記所定時間tS が経過する
と、今回演算時の基準前輪側トルク配分指令値T1 が前
輪側トルク配分指令値T2 に設定される。前述のように
通常、この定速走行状態における基準前輪側トルク配分
指令値T1 は前記前輪側トルク配分制限値TLIM より小
さい値に設定されるから、前述のように所定時間tS
経過して当該基準前輪側トルク配分指令値T1 が前輪側
トルク配分指令値T2 に設定されれば、前輪2FL,2
FRへの駆動力配分は,後輪2RL,2RRが車両の加
速度又は速度を維持するのに必要なトラクションロスに
相当する分だけとなるから、車両の燃費が向上する。
【0024】次に、車両の前後輪間駆動力配分を制御す
るために、前記コントローラ58で行われる演算処理に
ついて図5のフローチャートに従って説明する。この演
算処理は、所定周期ΔT(例えば10msec)毎のタイマ
割込処理として実行される。前記所定時間tS の計測に
はタイマNが使用されており、前記前輪側トルク配分指
令値T2 に前輪側トルク配分制限値TLIM が設定されて
からの経過時間tはN・ΔTで算出され、タイマNが最
大値NMAX であるときの経過時間tが前記所定時間tS
に相当するように設定されている。
【0025】この演算処理では、まず、ステップS1
で、前記前輪回転センサ54からの前輪側回転検出値n
F及び後輪側回転センサ56からの後輪回転検出値nR
を読込む。
【0026】次にステップS2に移行して、前記車速セ
ンサ52からの車速検出値Vを読込む。次にステップS
3に移行して、前記横加速度センサ49からの横加速度
検出値Ygを読込む。
【0027】次にステップS4に移行して、前記ステッ
プS1で読込まれた前後輪回転検出値nF,nRを用
い,前記1式に従って前後輪速度差ΔNを算出する。次
にステップS5に移行して、前記ステップS4で算出さ
れた前後輪速度差ΔNを用い,前記2式に従って基準と
なる基準前輪側トルク配分指令値T1 を算出設定する。
【0028】次にステップS6に移行して、前記ステッ
プS2で読込まれた車速検出値V及びステップS3で読
込まれた横加速度検出値Ygを用い,前記3式に従って
前輪側トルク配分制限値TLIM を算出設定する。
【0029】次にステップS7に移行して、前回の前輪
側トルク配分指令値T2 を読込む。次にステップS8に
移行して、前記ステップS5で算出設定された基準前輪
側トルク配分指令値T1 が前記ステップS7で読込まれ
前回の前輪側トルク配分指令値T2 以上であるか否か
を判定し、基準前輪側トルク配分指令値T1 が前輪側ト
ルク配分指令値T2 以上である場合にはステップS9に
移行し、そうでない場合にはステップS10に移行す
る。
【0030】前記ステップS10では、前記ステップS
5で算出設定された基準前輪側トルク配分指令値T1
前記ステップS6で算出設定された前輪側トルク配分制
限値TLIM より大きいか否かを判定し、基準前輪側トル
ク配分指令値T1 が前輪側トルク配分制限値TLIM より
大きい場合には前記ステップS9に移行し、そうでない
場合にはステップS11に移行する。
【0031】前記ステップS11では、最新のタイマN
のカウント値を読込んでからステップS12に移行す
る。前記ステップS12では、前記ステップS11で読
込まれたタイマNが前記予め設定された最大値NMAX
上であるか否かを判定し、当該タイマNが最大値NMAX
以上である場合には前記ステップS9に移行し、そうで
ない場合にはステップS13に移行する。
【0032】前記ステップ9では、前記ステップS5で
算出設定された基準前輪側トルク配分指令値T1 を今回
演算時の前輪側トルク配分指令値T2 に設定してから、
ステップS14に移行する。
【0033】前記ステップS14では、前記タイマNの
カウンタ値をリセットしてからステップS15に移行す
る。一方、前記ステップS13では、前記ステップS6
で算出設定された前輪側トルク配分制限値TLIM を今回
演算時の前輪側トルク配分指令値T2 に設定してから、
ステップS16に移行する。
【0034】前記ステップS16では、前記タイマNの
カウンタ値を記憶装置70cの上でインクリメントして
から、前記ステップS15に移行する。前記ステップS
15では、前記ステップS9又はステップS13で設定
された今回演算時の前輪側トルク配分指令値T2 を更
記憶する。
【0035】次いでステップS17に移行して、前記ス
テップS9又はステップS13で設定された今回演算時
の前輪側トルク配分指令値T2 を出力してメインプログ
ラムに復帰する。
【0036】このアルゴリズムによれば、所定時間ΔT
毎に演算される図5の演算処理のステップ5で前後輪速
度差ΔNに応じた基準前輪側トルク配分指令値T1 が算
出設定されると共に、同ステップS6では車速検出値V
並びに横加速度検出値Ygに応じた前輪側トルク配分制
限値TLIM が算出設定される。ところが、同図5の演算
処理のステップS8で,前回演算時の前輪側トルク配分
指令値T2 と今回演算時の基準前輪側トルク配分指令値
1 とが比較判定され、更にステップS10で今回演算
時の基準前輪側トルク配分指令値T1 と前輪側トルク配
分制限値TLIMとが比較判定され、更にステップS12
ではタイマNのカウンタ値と予め設定された最大値N
MAX とが比較判定される。
【0037】その結果,今回演算時の基準前輪側トルク
配分指令値T1 が前回演算時の前輪側トルク配分指令値
2 以上である場合や,基準前輪側トルク配分指令値T
1 が前輪側トルク配分制限値TLIM より大きい場合や,
タイマNのカウンタ値が所定最大値NMAX 以上である場
合には全て今回演算時の基準前輪側トルク配分指令値T
1 が前輪側トルク配分指令値T2 に設定され、これと同
時にタイマNがリセットされる。このように今回演算時
の基準前輪側トルク配分指令値T1 が前輪側トルク配分
指令値T2 に設定されるのは、通常直進加速走行状態
、通常旋回加速走行状態や、通常定速走行状態等であ
る。
【0038】一方、これら以外の走行状態,例えば加速
走行中の変速操作時等では、前記図5の演算処理のサン
プリング時間毎にステップS13で当該今回演算時の前
輪側トルク配分制限値TLIM が前輪側トルク配分指令値
2 に設定され、同時にそのサンプリング時間毎にタイ
マNのカウンタ値はインクリメントされる。
【0039】次に、変速操作時に代表されるように比較
的短時間に各輪への駆動力が寸断され、その後,大きな
駆動力が各輪に負荷された場合の作用について考察す
る。図6は、各変速操作時に,前記図5の演算処理で基
準前輪側トルク配分指令値T1 が前輪側トルク配分指令
値T2 に設定出力されるものとして、当該各時刻の車両
で実際に発生している実前後輪速度差ΔNR 及び基準前
輪側トルク配分指令値T1 を,時間を拡大して詳細に描
いたタイムチャートである。一方、図7は、各変速操作
時の実前後輪速度差ΔNR 及び図5の演算処理で実際に
設定出力される前輪側トルク配分指令値T2 を,時間を
拡大して詳細に描いたタイムチャートである。そして、
制御系の遅れを含んで基準前輪側トルク配分指令値T1
若しくは前輪側トルク配分指令値T2 が前記理想とする
最適な前輪側トルク配分指令値T* に一致した時点で、
前記実前後輪速度差ΔNR は前記最適な前後輪速度差Δ
* に収束するものを実線で示し、実際の制御で発生す
ると思われる目標値からのオーバシュートに対しては二
点鎖線で示す。また、これらの増減傾きKΔN〜KT2
は,夫々前後輪駆動力配分状態の変化に応じて、時々刻
々変化するはずであるが、少なくとも前記実前後輪速度
差ΔNR は前記最適な前後輪速度差ΔN*に収束する時
点までのこれらの増減傾きは一定であるとする。
【0040】まず、図に示すように前後輪速度差ΔN
だけに基づいて設定された基準前輪側トルク配分指令値
1 がそのまま前輪側トルク配分指令値T2 に設定出力
された場合を考察する。まず、車両で実際に発生する実
前後輪速度差ΔNR が時刻t101 で,減少傾きが約無限
大の状態で,急激に零まで減少し、これから変速所要時
間Δt後の時刻t103 で増加傾きKΔNで急激に増加す
るものとする。一方、前記基準前輪側トルク配分指令値
1 は,前記時刻t101 から所定の制御応答遅れ時間Δ
d 後の時刻t102 で,実前後輪速度差ΔNR と同様に
減少傾き約無限大として急激に零まで減少し、前記時刻
103 から所定の制御応答遅れ時間Δtd 後の時刻t
105 で増加傾きKT1 で急激に増加しようとする。従っ
て、この基準前輪側トルク配分指令値が立上るまでの立
上り時間Δt1i(i=1〜7)(制御工学に言う立上り
時間とはやや異なる)は前記変速所要時間Δtと同等か
ほぼ同等となる。ところで、前記変速操作時等のように
前記時刻t103 で急激に増大する駆動力が各輪に負荷さ
れるときに、基準前輪側トルク配分指令値T1 は零かほ
ぼ零に設定出力されているとすると、この駆動力は主駆
動輪である後輪2RL,2RRにのみ負荷されることに
なり、結果的に当該後輪2RL,2RRの車輪回転速度
が急激に増加しようとし、一方、前輪2FL,2FRは
車両の車速とほぼ同等にしか回転しないから、実前後輪
速度差ΔNR は当該時刻t103 から大きな増加傾きKΔ
Nで増加する。そして、前記時刻t105 で立上る基準前
輪側トルク配分指令値T1 も,この実前後輪速度差ΔN
R の大きな増加傾きKΔNと同等かほぼ同等の大きな増
加傾きKT1 で増加し、その後,時刻t106 で前記最適
な基準前輪側トルク配分指令値T* に到達した。従っ
て、この時刻t106 で理論上では前記実前後輪速度差Δ
R が前記最適な前後輪速度差ΔN* に収束するのであ
るが、実際には,前記大きな増加傾きKΔNで増加する
実前後輪速度差ΔNRが,時刻t105 で当該最適な前後
輪速度差ΔN* をオーバシュートし、前記時刻t106
での半分の時間で,前記増加傾きKΔNと同じ大きさの
減少傾き(−KΔN)で減少した。この実前後輪速度差
ΔNR が最適な前後輪速度差ΔN* をオーバシュートし
ている時間,即ち前記時刻t104 から時刻t106 までの
時間をスリップロス時間tSLと定義すれば、同じスリッ
プロス時間tSLでも,図7に示すような前記増減傾きの
大きい場合には、このオーバシュートの経時累積分に相
当するスリップロスのエネルギ損がより一層大きくな
る。実際には、このオーバシュート分は二点鎖線で示す
ように極大点近傍が丸められるから若干の減少はある
が、しかし同時に前記時刻t106 以後の揺り返しも想定
され、やはりオーバシュートが大きい分だけこの揺り返
しも大きくなる。またそのようになると、実前後輪速度
差ΔNR から算出設定される基準前輪側トルク配分指令
値T1 もハンチングが発生し、制御系全体が不安定にな
ることも想定される。
【0041】一方、前記図5の演算処理によって前輪側
トルク配分指令値T2 が設定出力された場合を図に基
づいて考察する。このときも前記図の場合と同様に、
車両で実際に発生する実前後輪速度差ΔNR が時刻t
201 で,減少傾きが約無限大の状態で,急激に零まで減
少し、これから変速所要時間Δt後の時刻t203 で増加
傾きKΔNで急激に増加するものとする。一方、前記前
輪側トルク配分指令値T2 は,前記時刻t201 から所定
の制御応答遅れ時間Δtd 後の時刻t202 で,実前後輪
速度差ΔNR と同様に減少傾き約無限大として急激に前
記前輪側トルク配分制限値TLIM まで減少し、その後,
この前輪側トルク配分制限値TLIM に維持されるが、前
記時刻t203 で増加を開始した実前後輪速度差ΔN
R が,当該前輪側トルク配分制限値TLIM に相当する制
限値相当前後輪速度差ΔNLIM に到達する時刻t204
ら前記所定の制御応答遅れ時間Δtd 後の時刻t
206 で、前記実前後輪速度差ΔNR の増加傾きKΔNと
同等の増加傾きKT2 で急激に増加しようとする。ここ
で、前記時刻t203 で立上る実前後輪速度差ΔNR の増
加傾きKΔNについて考察すると、この時刻t203 で前
後輪間駆動力配分状態は,前記最適な前輪側トルク配分
指令値T* よりやや小さい程度の前輪側トルク配分制限
値TLIM によって前輪側への駆動力配分を可能とする状
態に維持されているから、当該時刻t203 で負荷される
駆動力は前輪側にも配分され、その結果,当該時刻t
203 以後の実前後輪速度差ΔNR の増加傾きKΔNは、
少なくとも前記図の場合よりもかなり小さなものとな
る。従って、この比較的小さい増加傾きKΔNで増加す
る実前後輪速度差ΔNR が前記制限値相当前後輪速度差
ΔNLIM に到達するまでに時間を要するから、前記時刻
202 から時刻t206 までの前輪側トルク配分指令値立
上り時間Δt2j(j=1〜3,7)は前記図の場合よ
りも長くなるが、前述のように時刻t203 で前後輪間駆
動力配分状態は,前記最適な前輪側トルク配分指令値T
* よりやや小さい程度の前輪側トルク配分制限値TLIM
によって前輪側への駆動力配分を可能とする状態に維持
されているから、所望する前後輪駆動力配分状態への移
行のタイミングそのものは早くなっており、そういった
意味からは制御の応答性は速くなっている。また、前記
時刻t206 で立上る前輪側トルク配分指令値T2 も,こ
の実前後輪速度差ΔNR の比較的小さな増加傾きKΔN
と同等かほぼ同等の比較的小さな増加傾きKT2 で増加
し、その後,時刻t207 で前記最適な基準前輪側トルク
配分指令値T* に到達した。従って、この時刻t207
理論上では前記実前後輪速度差ΔNR が前記最適な前後
輪速度差ΔN* に収束するのであるが、実際には,前記
比較的小さな増加傾きKΔNで増加する実前後輪速度差
ΔNR も,時刻t205 で当該最適な前後輪速度差ΔN*
をオーバシュートし、前記時刻t207 までの半分の時間
で,前記増加傾きKΔNと同じ大きさの減少傾き(−K
ΔN)で減少した。この実前後輪速度差ΔNR が最適な
前後輪速度差ΔN* をオーバシュートしている時間,即
ち前記時刻t 205 から時刻t 207 までのスリップロス時
間tSLは、図の場合と制御応答遅れ時間Δtd が等し
いからほぼ同等であると考えられるが、同じスリップロ
ス時間tSLでも,図に示すような前記増減傾きKΔN
の大きい場合に比して、同図に示すような増減傾きK
ΔNの比較的小さい場合には、このオーバシュートの経
時累積分に相当するスリップロスのエネルギ損が小さく
る。実際には、このオーバシュート分は二点鎖線で示
すようにその極大点近傍が丸められ、しかも増減傾きそ
のものが小さいから、前記時刻t207 以後の揺り返しは
比較的小さいと想定され、同時に比較的早期に収束され
ると想定される。またそのようになると、実前後輪速度
差ΔNR から算出設定される基準前輪側トルク配分指令
値T1 も早期に収束し、その意味からも制御系全体の安
定した応答性は向上していると言える。
【0042】これを突き詰めると、前記前輪側トルク配
分制限値TLIM は基準前輪側トルク配分指令値T1 に近
づけば近づくほど,前輪側トルク配分指令値T2 の立上
り時間Δt2jは長くなる一方で、前記スリップロスに係
るエネルギ損は小さくなり、所望する前後輪間駆動力配
分状態への実質的な移行に係る制御応答性が向上する。
そこで、この基準前輪側トルク配分指令値T1 に前輪側
トルク配分制限値TLIM に一致させ,結果的に前輪側ト
ルク配分指令値T2 が変速操作時等のように駆動力が寸
断される時間中は、常に前輪側トルク配分制限値TLIM
と等しいその直前の基準前輪側トルク配分指令値T1
維持された場合の実前後輪速度差ΔNRを経時的に示す
タイムチャートが図である。前記理論に従えばこの場
合は、実前後輪速度差ΔNR の増加傾きKΔNは更に小
さくなって,所望する最適な前後輪速度差ΔN* への到
達時刻は遅くなるが、制御系の遅れは皆無となり、理論
上のオーバシュートに伴うスリップロスに係るエネルギ
損も零となる。実際には同図に二点鎖線で示すように最
適な前後輪速度差ΔN* に対するオーバシュートが発生
してスリップロスに係るエネルギ損が発生するとも考え
られるが、その場合には各制御系及び車両での応答遅れ
によって実前後輪速度差ΔNR の増加傾きはより一層小
さなものとなって,当該オーバシュートも伴うスリップ
ロスに係るエネルギ損は非常に小さなものになると考え
られる。
【0043】また、各制御系の応答遅れそのものは短縮
し難いものであるとして、実質的に前記実前後輪速度差
ΔNR の立上り期の増加傾きKΔNを小さくするだけで
も、前記スリップロスに係るエネルギ損の減少には大き
な効果が期待できる。従って、各制御系の遅れ時間を正
確に調査して,当該実前後輪速度差ΔNR の立上り期の
増加傾きKΔNを小さくしたのが図のタイムチャート
である。この場合には、実前後輪速度差ΔNR の立上り
期まで前輪側トルク配分指令値T2 を,駆動力が寸断さ
れる直前の基準前輪側トルク配分指令値T1 に維持し、
その後,当該前輪側トルク配分指令値T2 を前輪側トル
ク配分制限値TLIM に向けて次第に減少し、実前後輪速
度差ΔNR が前記制限値相当前後輪速度差ΔNLIM に到
達した時刻から前輪側トルク配分指令値T2 を基準前輪
側トルク配分指令値T1 に設定する。この制御態様によ
れば、少なくとも実前後輪速度差ΔNR の立上り期にお
ける増加傾きKΔNは更に小さくなるから、当該実前後
輪速度差ΔNR の最適な前後輪速度差ΔN* に対するオ
ーバシュートも減少すると考えられる。また、前記最適
な前輪側トルク配分指令値T* に対する実際の前輪側ト
ルク配分指令値T2の目減り分は、例えば前記電磁式ク
ラッチ機構37等のアクチュエータで消費されるエネル
ギ損の向上分と考えれば、前記図の場合よりも僅かで
はあるがアクチュエータで消費されるエネルギ損を低減
することができる。なお、前述したようにアクチュエー
タで消費されるエネルギ損は,前記スリップロスに係る
エネルギ損に比して遙かに小さいと考えてよい。
【0044】以上より、本実施例の図5の演算処理にお
けるステップS1が本発明の車両の前後輪駆動力配分制
御装置の前後輪回転状態検出手段に相当し、以下同様
に,ステップS8,S10〜S12が回転状態変化検出
手段に相当し、ステップS2,S3,S6,S13,S
16が駆動力配分補正手段に相当し、図5に示すフロー
チャート全体が駆動力配分制御手段に相当し、トランス
ファ並びに比例電磁ソレノイドが駆動力配分調整手段に
相当する。従って、本実施例では,前記回転状態変化検
出手段も前記駆動力配分制御手段に包含された構成とな
っている。
【0045】なお、前記実施例では、前記前輪側トルク
配分制限値TLIM の算出に車速検出値V及び横加速度検
出値Ygのみを変数として用いる場合についてのみ詳述
したが、この車速検出値Vの代わりに車両前後加速度を
始め,前左右輪速度差,後左右輪速度差等を変数として
用いることも、或いはそれらを併用することも可能であ
り、その具体的な演算処理は各パラメータで構成される
マトリックスから格子補間によって算出するなどの既存
の手段が採用できる。
【0046】また、前記実施例では、前後輪速度差ΔN
若しくはそれと一意に算出される基準前輪側トルク配分
指令値T1 が急激に減少したときのリミッタとして前輪
側トルク配分制限値TLIM を用いる場合についてのみ詳
述したが、要は前後輪回転状態検出値の偏差の絶対値が
急激に減少する変化が検出されたときに、前記主駆動輪
に配分される駆動力を小さくするように,前記前後輪間
駆動力配分を調整するための制御信号の変化量を補正す
ればよいのであるから、例えば前記図で示すように当
該制御信号の減少量にフィルタをかけるなどしてもよ
い。
【0047】また、前記実施例では後輪駆動車両をベー
スにした四輪駆動車両について詳述したが、この種の四
輪駆動車両に限定されるものではなく、前輪駆動車両を
ベースにした四輪駆動車両に搭載されるトランスファの
クラッチ機構を制御するものであってもよい。この場合
は、前記した前後輪回転差ΔN=nF−nRとして演算
すればよい。
【0048】また、前記実施例ではクラッチ機構として
電磁式摩擦クラッチを用いた場合について説明したが、
本発明は駆動力を連続的に配分できるクラッチであれば
例えば流体圧クラッチ機構等にも採用できる。
【0049】また、前記実施例では主駆動輪及び副駆動
輪である前後輪間の駆動力配分調整手段として前後輪間
に介装されたクラッチ機構を用いた場合についてのみ詳
述したが、この前後輪間の駆動力配分調整手段にはその
他の機構を用いることも可能であり、例えば前述の差動
制限付きセンタディファレンシャル機構を採用した場合
には四輪駆動状態でセンタディファレンシャル差動制限
状態,二輪駆動状態でセンタディファレンシャルフリー
状態とすればよい。
【0050】また、前記実施例はコントローラ58とし
てマイクロコンピュータを適用した場合について説明し
たが、これに代えてカウンタ,比較器等の電子回路を組
み合わせて構成することもできる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の車両の前後
輪間駆動力配分制御装置によれば、例えば変速操作時等
のように比較的短い時間内で主駆動輪又は副駆動輪への
駆動力が断続され、その結果,前後輪回転状態検出値の
偏差の絶対値が急激に減少するような場合には、駆動力
配分比の変化を制限するように補正することにより、例
えば変速操作に伴うクラッチの断続後に、当該前後輪回
転状態検出値の偏差の絶対値が急激に増加するときの主
駆動輪への駆動力配分が小さくなるために、当該主駆動
輪の回転が目標値に対してオーバシュートするスリップ
ロスに係るスリップロス時間,及びエネルギ損を減少す
ると共に、実質的な所望する前後輪間駆動力配分状態へ
の移行のタイミングを早めて制御系全体の応答性を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の前後輪間駆動力配分制御装置の
基本構成図である。
【図2】本発明の車両の前後輪間駆動力配分制御装置を
前後輪間に介装されたトランスファに適用した一例を示
す概略構成図である。
【図3】図2の前後輪間の駆動力配分制御装置への指令
電流と前輪側への伝達トルクの相関関係図である。
【図4】図2の前後輪間の駆動力配分制御装置による前
後輪速度差と前輪側トルク配分指令値との相関関係図で
ある。
【図5】本発明の車両の前後輪間駆動力配分制御装置の
第1実施例の演算処理を示すフローチャートである。
【図6】特に変速操作時において従来制御に係るトルク
配分指令値の経時変化を示す詳細なタイムチャートであ
る。
【図7】特に変速操作時において本実施例に係るトルク
配分指令値の経時変化を示す詳細なタイムチャートであ
る。
【図8】本発明の車両の前後輪間駆動力配分制御装置の
他の実施例に係るトルク配分指令値の経時変化を示す詳
細なタイムチャートである。
【図9】本発明の車両の前後輪間駆動力配分制御装置の
更に他の実施例に係るトルク配分指令値の経時変化を示
す詳細なタイムチャートである。
【符号の説明】
1はエンジン 2FL〜2RRは前左輪〜後右輪 3は駆動力系 4は駆動力配分制御装置 12は変速機 14はトランスファ 16は前輪側出力軸 18は前輪側ディファレンシャルギヤ 20は前輪側ドライブシャフト 22はプロペラシャフト 24は後輪側ディファレンシャルギヤ 26は後輪側ドライブシャフト 37はクラッチ機構 49は横加速度センサ 50は比例電磁ソレノイド 52は車速センサ 54は前輪回転センサ 56は後輪回転センサ 58はコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−283021(JP,A) 特開 平2−37038(JP,A) 特開 平2−102824(JP,A) 特開 平2−34431(JP,A) 特開 平1−226442(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/348

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前後輪の何れか一方を主駆動輪と
    し、他方を副駆動輪として、制御信号に応じて当該主駆
    動輪及び副駆動輪に相当する前後輪間で機関からの駆動
    力の配分を調整する駆動力配分調整手段と、主駆動輪及
    び副駆動輪に相当する前後輪の夫々の回転状態を検出す
    る前後輪回転状態検出手段と、少なくとも前記前後輪回
    転状態検出手段で検出された前後輪回転状態検出値の偏
    差に応じて、前記駆動力配分調整手段による前後輪間の
    主副駆動輪間駆動力配分を調整するための制御信号を出
    力する駆動力配分制御手段とを備えた車両の前後輪間駆
    動力配分制御装置において、前記主駆動輪又は副駆動輪
    への機関からの駆動力伝達が所定時間より短い時間で断
    続されて,前記主駆動輪及び副駆動輪に相当する前後輪
    回転状態検出値の偏差の絶対値が急激に減少する変化を
    検出する回転状態変化検出手段を備え、前記駆動力配分
    制御手段には少なくとも、前記回転状態変化検出手段が
    前記前後輪回転状態検出値の偏差の絶対値が急激に減少
    したことを検出したときは、それから所定時間、駆動力
    配分比の変化を制限するように、前記制御信号を補正す
    る駆動力配分補正手段を備えたことを特徴とする車両の
    前後輪間駆動力配分制御装置。
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