JP2941849B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2941849B2 JP18213389A JP18213389A JP2941849B2 JP 2941849 B2 JP2941849 B2 JP 2941849B2 JP 18213389 A JP18213389 A JP 18213389A JP 18213389 A JP18213389 A JP 18213389A JP 2941849 B2 JP2941849 B2 JP 2941849B2
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • G11B5/71Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by the lubricant

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、非磁性支持体上に強磁性粉末を結合剤樹脂
に分散してなる磁性層を有する磁気記録媒体に関し、特
に広範囲の温湿度条件において走行性及び耐久性に優れ
た磁気記録媒体に関するものである。
(従来技術及びその問題点) 近年、磁気記録媒体に対しては、高密度記録への要求
が高まりその対応手段として、磁性層の表面を平滑にす
ることが試みられている。
磁性層の表面を平滑にすると、磁気記録媒体を走行さ
せたときに磁性層と装置系との摩擦計数が増大してその
結果、使用しているうちに走行に支障をきたしたり、磁
性層が損傷を受け、ドロップアウトが増大したり、さら
には磁性層が剥離するようなこともあった。
特に、高密度記録用媒体として期待され近年その開発
実用化が促進されている強磁性金属薄膜を磁性層とする
いわゆる金属薄膜型磁気記録媒体は、磁性層の表面は非
常に平滑であるので前記の問題はより一層大きなものと
なる。
以上の問題に対処するために、磁性層の表面もしくは
内部に、脂肪酸、脂肪酸エステル、炭化水素、シリコー
ン化合物等の潤滑剤を含有させることが試みられてい
る。
また、最近VTRやパーソナルコンピューター、ワード
プロセッサーの普及にともない、民生用にプロッピーデ
ィスクドライブ装置が一般化するにいたり、磁気記録媒
体の使用条件も低温下での使用、高温高湿度下での使用
と広きにわたるようになってきた。
従って、磁気記録媒体は幅広い環境条件下でその走行
耐久性が変動することがないようにすることが重要にな
ってきた。
金属薄膜型磁気記録媒体においても、フッ素オイルの
ひとつであるパーフルオロポリエーテルを利用すること
が、種々検討されており、例えば、米国特許公報426723
8号、同4268556号西ドイツ特許公報3000583号、特公昭6
0−10368号公報等には、分子末端を極性基で変性するこ
とにより磁性層の表面に対する固着性を高めたパーフル
オロポリエーテルが開示されている。
また、特開昭61−113126号公報、、米国特許公報4682
378号に開示されているように極性基を有するパーフル
オロポリエーテルと極性基を有しないパーフルオロポリ
エーテルとを併用することにより磁性層への固着性と良
好な潤滑性を両立させる試みもなされている。
しかしながら、前記従来の潤滑剤では、このような要
求に十分対処できなかった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、前記従来技術の問題添にかんがみなされた
ものであり、特に、低温から高温高湿までの幅広い環境
条件下での走行耐久性に優れた磁気記録媒体を提供する
ことを目的としている。
(問題点を解決する手段) 前記本発明の目的は、非磁性支持体上に磁性層を有す
る磁気記録媒体において、フッ素原子を含有しない炭化
水素基を有する、スルホン酸、硫酸エステル化合物、リ
ンの有機酸、リン酸エステル化合物、ホウ素の有機酸ま
たはホウ酸エステル化合物またはこれらの塩の少なくと
も1種と、フッ素化ポリエーテルとが該磁性層表面もし
くは内部に保持されていることを特徴とする磁気記録媒
体により達成される。
本発明の磁気記録媒体の表面もしくは内部に保持され
ているフッ素原子を含有しない炭化水素基を有する、ス
ルホン酸、硫酸エステル化合物、リンの有機酸、リン酸
エステル化合物、ホウ酸の有機酸、またはホウ酸エステ
ル化合物の少なくとも1種またはその塩は、磁性層に対
する固着性が高く、かつ磁性層の摩擦低減効果を大き
い。そして、フッ素化ポリエーテルは、広い温度範囲で
流動性があり、かつ磁性層表面との親和性が適度である
ため良好な潤滑性を示す。
従って、本発明の磁気記録媒体では、その磁性層表面
に前記の特徴を有する2種の化合物を保持させたことに
より従来の磁気記録媒体では見られなかった、広い環境
条件下においてその走行耐久性を良好なものとすること
ができた。
本発明の磁気記録媒体において、前記2種の化合物を
磁性層に保持させる場合、磁性層表面に保持させる場合
と、磁性層内部に保持させる場合とがあるが、磁気記録
媒体が強磁性粉末と結合剤樹脂とを主体とした磁性層を
有するいわゆる塗布型である時は、磁性層の表面に保持
させてまた内部に保持させてもよい。磁気性記録媒体
が、強磁性金属薄膜の磁性層を有するいわゆる金属薄膜
型磁気記録媒体である場合は、通常、その磁性層表面に
保持させる。
本発明の磁気記録媒体の前記特徴は、フッ素原子を含
有しない炭化水素基を有するスルホン酸もしくは硫酸エ
ステル化合物またはこれらの塩である場合特に顕著であ
る。
本発明の磁気記録媒体に使用されるフッ素原子を含有
しない炭化水素基を有する、スルホン酸、硫酸エステル
化合物、リン有機酸、リン酸エステル化合物、ホウ素の
有機酸、もしくはホウ酸エステル化合物またはこれらの
塩としては、RSO3H、RSO3M、ROSO3H、ROSO3M、RPO3H2
RPO3M2、RPO3HM、ROPO3H2、ROPO3M2、ROPO3HM、RSO2H、
RSO2M、ROSO2H、ROSO2M、RSO3M、RPO2H2、RPO2M2、RPO2
HM、ROPO2H2、ROPO2M2、ROPO2HM、 RBO2H2、RBO2M2、RBO2HM、ROBO2H2、ROBO2M2、ROBO2HM
等が上げられる。ここでRは炭化水素基、Mは水素以外
では、例えばNa、K、Li、NH4、Zn(1/2)、B
e(1/2)、Mg(1/2)、Ca(1/2)、Sr(1/2)、Co
(1/2)、Ni(1/2)、Cu(1/2)、等の原子及び一級ア
ンモニウム、二級アンモニウム、三級アンモニウム、四
級アンモニウム等の原子団である。
更に具体的には、以下に挙げる化合物のうち、化学式
(8)〜(35)の化合物等が好ましく使用できる。CH3
(CH210COOH(1)、CH3(CH212COOH(2)、CH
3(CH214COOH(3)、CH3(CH216COOH(4)、CH3
(CH216COONa(5)、CH3(CH216OCOOH(6)、CH3
(CH216OCOONa(7)、CH3(CH216SO3H(8)、CH3
(CH216SO3Na(9)、CH3(CH216OSO3H(10)、CH3
(CH216OSO3Na(11)、CH3(CH216PO3H2(12)、CH
3(CH216PO3Na2(13)、CH3(CH216PO3HNa(14)、
CH3(CH216OPO3H2(15)、CH3(CH216OPO3Na2(1
6)、CH3(CH216OPO3HNa(17)、CH3(CH216SO2H
(18)、CH3(CH216SO2Na(19)、CH3(CH216OSO2H
(20)、CH3(CH216OSO2Na(21)、CH3(CH216SO2N
a(22)、CH3(CH216PO2H2(23)、CH3(CH216PO2N
a2(24)、CH3(CH216PO2HNa2(25)、CH3(CH216O
PO2H2(26)、CH3(CH216OPO2Na2(28)、CH3(CH2
16OPO2HNa2(29)、CH3(CH216BO2H2(30)、CH3(CH
216BO2Na2(31)、CH3(CH216BO2HNa2(32)、CH3
(CH216OBO2H2(33)、CH3(CH216OBO2Na2(34)、
CH3(CH216OBO2HNa2(35)等である。
これらの中でも硫黄に由来するオキソ酸が表面への固
着性、滑り性ともに優れるので、本発明の磁気記録媒体
に使用することが望ましい。
本発明の磁気記録媒体には、フッ素化ポリエーテルと
して末端変性タイプと未変性タイプが使用できる。
前記末端変性タイプの末端変性基としては、CH3OCO
−、C2H5COCO−、C12H25OCO−、HCOO−、CH3COO−、C2H
5COO−、C17H35COO−、C6H5OCO−、C6H5COO−、OH、の
ほかCOOH、SO3H等のオキソ酸型末端基等が挙げられる。
前記末端変性タイプの具体例としては、以下の化学式
(36)〜(42)の化合物等が使用できる。
C6H5OCOCF2−O(CF2O)m−(CF2CF2O)n−CF2COOC6H5 (36) CF3−O(CF2O)m−(CF2CF2O)n−CF2COOCH3 (37) CF3−O(CF2O)m−(CF2CF2O)n−CF2OH (38) HOCOCF2−O(CF2O)m−(CF2CF2O)n−CF2COOH (39) CH3OCOCF2−O(CF2CF2O)n−CF2COOCH3 (40) HOCF2−O(CF2O)m−(CF2CF2O)n−CF2OH (41) C11H23COOCH2CF2−O(CF2O)m−(CF2CF2O)n−CF2CH2OCOC11H23 (42) さらに、末端変性されていないパーフルオロポリエー
テルとしては、以下の化学式(43)〜(45)の化合物等
が使用できる。
CF3−O(CF2O)m−(CF2CF2O)n−CF3 (43) CF3−O(CF2CF(CF3)O)n−CF3 (44) CF3−O(CF2CF2CF2O)n−CF3 (45) 以上の(36)乃至(39)及び(41)乃至(43)の化合
物において、m及びnは正の整数であり、そしてmとn
の和は6乃至12望ましくは8乃至15である。また、(4
0)、(44)及び(45)の化合物において、正の整数n
は4乃至25、望ましくは8乃至る15である。
本発明の磁気記録媒体の磁性層の表面もしくは内部に
保持される前記炭化水素基を有するオキソ酸またはその
塩とフッ素化ポリエーテルの使用量としては、磁性層の
内部に保持される場合は、強磁性粉末100重量部当り0.5
重量部である。磁性層表面上に保持する場合は、1〜10
0mg/m2が望ましい。
使用量が少ないと、本発明の効果が十分に得られず、
また多すぎると、走行中貼付きを起こしたり、磁性層内
部に保持されている場合には、磁性層中の結合剤樹脂と
分離してしみだす結果、かえって走行耐久性が添加して
しまう。
本発明の磁気記録媒体の磁性層の表面もしくは内部に
保持される前記フッ素原子を含有しない炭化水素基を有
する、スルホン酸、硫酸エステル化合物、リンの有機
物、リン酸エステル化合物、ホウ酸の有機酸、もしくは
ホウ酸エステル化合物の少なくとも1種から選ばれるオ
キソ酸またはその塩と、フッ素化ポリエーテルとの混合
比率は、1:10ないし10:1であり、望ましくは1:5ないし
5:1である。前記のオキソ酸またはその塩、その混合比
率があまりに少ないと摩擦係数が高くなり、またフッ素
化ポリエーテルの混合比率があまりに少ないと耐久性が
低下するので問題となる。
本発明の磁気記録媒体においては、その他の潤滑剤を
併用することもできる。
併用できるその他の潤滑剤としては、ミリスチン酸、
ステアリン酸、オレイン酸等の飽和もしくは不飽和の脂
肪酸、金属石鹸、他の脂肪酸アミド、各種モノエステ
ル、ソルビタン、グリセリン等の多価エステルの脂肪酸
エステル、多塩基酸のエステル化物等の脂肪酸、高級脂
肪族アルコール、モノアルキルフオスフエート、トリア
ルキルフオスフエート、パラフイン類、シリコーンオイ
ル、動植物油、鉱油、高級脂肪族アミン等の有機化合
物、グラフアイト、シリカ、二硫化モリブデン、二硫化
タングステン、等の無機粉末、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン塩化ビニル強重合
体、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂粉末、αオレ
フイン重合物、常温で液体の不飽和炭化水素、フルオロ
カーボン、等が挙げられる。
前記の併用できる潤滑剤の使用量は、その使用態様に
より異なるが、本発明で使用する前記エステル化合物の
1/10乃至2倍量(重量)であることが望ましい。
本発明の磁気記録媒体で使用する前記炭化水素系のオ
キソ酸またはその塩とパーフルオロポリエーテルとは磁
性層表面もしくは磁性層内部に保持される。磁性層表面
に保持させる方法には、有機溶剤に溶解した溶液の状態
で基板に塗布あるいは噴霧した後乾燥する方法、溶融し
て基板に塗着させる方法、基板を溶液中に浸せきして表
面に吸着させる方法ラングミュアーブロジェット法等を
使用することができる。
塗布型の磁気記録媒体の場合は、使用する強磁性粉末
の粒子サイズや形状に特に制限はないが、通常は、針
状、粒状、サイコロ状、米粒状もしくは板状のものが使
用され、大きさとしは、X線回析法で測定したときの結
晶サイズは450Å以下であることが電磁変換特性上好ま
しい。
本発明の磁気記録媒体が塗布型である場合の磁気層中
の結合剤樹脂としては、特に制限はなく従来がら知られ
ている各種の樹脂が使用できる。
例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、塩化ビニ
ルとマレイン酸、アクリル酸との共重合体、塩化ビニル
・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリロニト
リル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ニトロ
セルロース等のセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリ
ビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エ
ポキシ樹脂、フエノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
カーボネートポリウレタン樹脂と等の各種の熱可塑性、
熱硬化性の樹脂が使用できる。
強磁性粉末の分散性を高め、磁性層の耐久性を高める
ために、結合剤樹脂の分子中に、エポキシ基、カルボキ
シル基、ヒドロキシル基、アミノ基、−SO3M,−OSO3M,
−PO3M2(但し、Mは、水素、アルカリ金属、アンモニ
ウムであり、ひとつの基の中に複数のMがあってもMが
互いに異なっていてもよい。)などの極性基を導入する
こともできる。ポリマー1グラム当り10-7〜10-3等量が
望ましく、特に望ましくは10-6〜10-4当量である。
また、前記の結合剤樹脂にポリイソシアネート系の化
合物を硬化剤として使用して磁気記録媒体の膜物性を更
に向上させることもできる。
また、アクリル酸エステル系のオリゴマーとモノマー
を結合剤樹脂として使用して放射線を照射することによ
り硬化処理をすることもできる。
非磁性支持体の素材としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン2、6ナフタレートなどのポリエ
ステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フイン類、セルローストリトリアセテート等のセルロー
ス誘導体、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド
イミド等の樹脂を使用することもでき、アルミニウムな
どの金属で表面がメタライズ化されていてもよい。
前記非磁性支持体の厚みは3〜100μm、磁気テープ
としては好ましくは3〜20μm、磁気ディスクとしては
20〜100μmが通常使用される範囲である。
本発明の磁気記録媒体の磁性層中の全結合剤の含有量
は、通常は強磁性粉末100重量部に対して10〜100重量部
であり、好ましくは20〜40重量部である。
本発明の磁気記録媒体の磁性層には、さらにモース硬
度5以上の無機質粒子を含有することが好ましい。
使用される無機質粒子は、モース硬度が5以上であれ
ば特に制限はない。モース硬度が5以上の無機質粒子の
例としては、Al2O3(モース硬度9)TiO(同6)、TiO2
(同6.5)、SiO2(同7)、SnO2(同6.5)、Cr2O3(同
9)、およびα−Fe2O3(同5.5)を挙げることができ、
これからを単独あるいは混合して用いることができる。
とくに好ましいのはモース硬度が8以上の無機質粒子
である。モース硬度が5よりも低い無機質粒子を用いた
場合には、磁性層から無機質粒子が脱落しやすく、また
ヘッドの研磨作用も殆どないため、ヘッド目詰まりを発
生しやすく、また走行耐久性も乏しくなる。
無機質粒子の含有量は、通常、強磁性粉末100重量部
に対して0.1〜20重量部の範囲であり、好ましくは1〜1
0重量部の範囲である。
また磁性層には前記無機質粒子以外にも、カーボンブ
ラック(特に、平均粒径が10〜300nm(ナノメートル;10
-9m)のもの)などを含有させることが望ましい。
つぎに本発明の磁気記録媒体を製造する方法の例を述
べる。
塗布型磁気記録媒体である場合、まず、強磁性粉末と
結合剤樹脂、前記オキソ酸又はオキソ酸の塩及び前記フ
ッ素化ポリエーテル、そして必要に応じて、他の充填
剤、添加剤などを溶剤と混練し、磁性塗料を調整する。
混練の際に使用する溶剤としては、磁性塗料の調整に通
常使用されている溶剤を使用することができる。
混練の方法にも特に制限はなく、また各成分の添加順
序などは適宜設定することができる。
前記磁性塗料を調整する際には、分散、帯電防止剤、
潤滑剤等の公知の添加剤を併して使用することもでき
る。
分散剤の例としては、炭素数12〜22の脂肪酸、その塩
またはエステル化物およ、びその化合物の水素の一部あ
るいは全部をフッ素原子で置換した化合物、上記の脂肪
酸のアミド、脂肪酸アミン、高級アルコール、ポリアル
キレンオキサイドアルキル燐酸エステル、アルキル燐酸
エステル、アルキルホウ酸エステル、サルコシネート
類、アルキルエーテルエステル類、トリアルキルポリオ
レフイン、オキシ第4級アンモニウム塩およびレシチン
などの公知の分散剤を挙げることができる。
前記分散剤を使用する場合は、通常は使用する強磁性
粉末100重量部に対し、0.1〜10重量部の範囲で使用され
る。
帯電防止剤の例としては、カーボンブラック、カーボ
ンブラックトポリマーなどの導電性微粉末;サポニンな
どの天然界面活性剤;アルキレンオキサイド系、ゲリセ
リン系およびグリシードル系などのノニオン系界面活性
剤;高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム塩類、
ピリジンその他の複素環化合物の塩類、ホスホニウムま
たはスルホニウム類などのカチオン性界面活性剤;カル
ボン酸、燐酸、硫酸エステル基等の酸性基を含むアニオ
ン性界面活性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、ア
ミノオルコールの硫酸または燐酸エステル類等の両性界
面活性剤等を挙げることができる。帯電防止として上記
の導電性微粉末を使用する場合には、例えば強磁性粉末
100重量部に対し0.1〜10重量部の範囲で使用され、界面
活性剤を使用する場合にも同様に0.12〜10重量部の範囲
で使用される。
なお、上述した分散剤、帯電防止剤、潤滑剤などの添
加剤は、厳密に上述した作用効果のみを有するものであ
るとの限定の下に記載したものではなく、例えば、分散
剤が潤滑剤あるいは帯電防止剤として作用することも有
りうる。従って、上記分類により例示した化合物などの
効果作用が、上記分類に記載された事項に限定されない
ことは勿論であり、また複数の作用効果を奏する物質を
使用する場合には、添加物は、その作用効果を考慮して
決定することが好ましい。
このようにして調製された前記磁性塗料は前記の非磁
性支持体上に塗布される。塗布は、前記非磁性支持体上
に直接行うことを可能であるが、また、接着剤層のとの
中間層を介して前記非磁性支持体上に塗布することもで
きる。ここでいう中間層とは接着剤単独の層または結合
剤中にカーボン等の非磁性微粒子を分散してなる複合膜
層等である。
カーボンを含有する中間層は結合剤樹脂として磁性層
に用いられる種々の結合剤のなかから任意に選ぶことが
できる。カーボンの粒径は10〜50nm(ナノメートル;10
-9m)のものが好ましく、バインダー:カーボンは重量
比にして100:10から100:150が好ましい。中間層の厚み
は単なる接着剤層の場合0.2μm、非磁性粉体を含む複
合層の場合0.5〜4μmが好ましい。
中間層にはこのほか磁性層に用いている潤滑剤と同じ
または異なる潤滑剤を添加してもよい。
前記強磁性粉末と結合樹脂剤の分散方法および非磁性
支持体上への塗布方法などの詳細は特開昭54−46011号
公報および同54−21805号公報に記載されている。
このようにして塗布される磁性層の厚さは、乾燥後の
厚さで一般には約0.5〜10μmの範囲、通常は0.7〜6.0
μmの範囲になるよう塗布される。
非磁性支持体上に塗布された磁性層は磁気記録媒体が
テープ状で使用さえる場合通常、磁性層中の強磁性粉末
を配向させる処理、即ち磁場配向処理を施したあと、乾
燥される。また逆にディスク状媒体で使用される場合は
磁気特性の異方性をとりのぞくために、磁場による無配
向処理が施される。こののち必要により表面平滑化処理
が施される。
強磁性金属薄膜の材料としては鉄、コバルト、ニッケ
ルその他の強磁性金属あるいはFe−Co,Fe−Ni,Co−Ni,F
e−Rh,Co−P,Co−B,Co−Y,Co−La,Co−Ce,Co−Pt,Co−S
m,Co−Mn,Co−Cr,Fe−Co−Ni,Co−Ni−P,Co−Ni−B,Co
−Ni−Ag,Co−Ni−Nd,Co−Ni−Ce,Co−Ni−Zn,Co−Ni−
Cu,Co−Ni−W,Co−Ni−Re等の強磁性合金を電気メッ
キ、無電解メッキ、気相メッキ、スパッタリング、蒸
着、イオンプレーテイング等の方法により形成せしめた
もので、その薄厚は磁気記録媒体として使用する場合0.
02〜2μmの範囲であり、特に0.05〜0.4μmの範囲が
望ましい。
金属薄膜を形成する際たとえば酸素または窒素気流中
で蒸着行う等の方法で、上記各種強磁性金属薄膜中に酸
素または窒素を導入することが電磁変換特性、耐久性を
より優れたものにすることができる。また酸素の他にN,
Cr,Ga,As,Sr,Zr,Nb,Mo,Rh,Pd,Sn,Sb,Te,Pm,Re,Os,Ir,A
u,Hg,Pb,Bi,Mg等を含んでいてもよい。
前記強磁性金属薄膜の磁性層の表面形状は特に規定さ
れないが、1〜500nm(nm:ナノメートル=10-9メート
ル)の高さの突起を有している場合特に走行性・耐久性
にすぐれる。
金属薄膜型磁気記録媒体で使用される非磁性支持体の
厚さは4〜50μmが好ましい。また強磁性金属薄膜の密
着向上・磁気特性の改良のために非磁性支持体上に下地
層を設けてもよい。
本発明の金属薄膜型の磁気記録媒体で使用される非磁
性支持体としてはポリエチレンテレフタレート、ポリイ
ミド、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、三酢酸セルロー
ス、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リフエニレンサルフアイドのようなプラスチツクベー
ス、又はAl,Ti,ステンレス鋼などが挙げられる。
走行耐久性を向上させるために、金属薄膜を形成する
前に非磁性支持体表面に微小突起を設けておくことが
(結果的に磁性層表面に適度な凹凸を設けることにな
り)効果的である。微小突起の存在密度は2×106〜2
×108個/mm2でひとつの突起の高さは1〜50nm(nm:ナノ
メートル=10-9メートル)ののものが好ましい。
(発明の効果) 炭化水素基を有するオキソ酸またはその塩とフッ素化ポ
リエーテルを磁性層の表面及び内部に保持させることに
より幅広い環境条件下で走行耐久性の優れた磁気記録媒
体を得ることが出来る。
次に以下の実施例をもって本発明を新規な効果を明確
にする。
本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実
施例中の「部」との表示は「重量部」を示すものであ
る。
〔実施例1〕 下記の組成物をボールミルを用いて48時間混練分散した
あと、これにポリイソシアネート5部を加え、さらに1
時間混練分散したあと、1μmの平均孔径を有するフイ
ルタを用いてろ過し、磁性塗料を調整した。得られた磁
性塗料を乾燥後の厚さが4.0μmになるように、厚さ10
μmのポリエチレンテレフタレート支持体の表面にリバ
ースロールを用いて塗布した。
磁性塗料組成 強磁性合金粉末(組成:Fe94%,Zn4%,Ni2%;抗磁力:
1500Oe;比表面積54mg/m2) 100部 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体
(日本ゼオン(株) 製400X110A,重合度400) 12部 研磨材(α−アルミナ、平均粒径0.3μm) 5部 カーボンブラック(平均粒径40nm) 2部 メチルエチルケトン 300部 磁性塗料を塗布した後、磁性塗料が未乾燥にある状態
で3000ガウスの磁石で磁場配向を行ない、さらに乾燥
後、スーパーカレンダー処理を行なった後バーコータを
用い、炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(9)
式の化合物5部とフッ素化ポリエーテルとして前記(4
1)式の化合物(分子量 2000,n=m)5部とをフロン1
13 1000部に溶解した溶液を磁性層上にトップコートし
た後8mm幅にスリットして、8mmビデオテープの試料を作
成した。
前記の2種の化合物の磁性層表面における塗布量を塗
布した際の前記溶液の減少量から算出する方法で測定し
たところ前記2種の化合物の合計で30mg/m2であった。
〔実施例−2〕 溶液中に置ける2種の化合物の濃度をかえて、磁性層
表面における塗布量を60mg/m2とした以外は実施例−1
と同一の条件で8mmビデオテープの試料を作成した。
〔実施例−3〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(11)式の
化合物とした以外は実施例−1と同一の条件で8mmビデ
オテープの試料を作成した。
〔実施例−4〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(9)式の
化合物5部をメタノール995部に溶解して塗布量が15mg/
m2となるように塗布して乾燥した後、更に、分子量が20
00の前記(44)式のフッ素化ポリエーテル5部を995部
のフロン113に溶解した溶液を塗布量が15mg/m2となるよ
うに磁性層上に塗布した以外は実施例−1と同一の条件
で8mmビデオテープの試料を作成した。
〔実施例−5〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(11)式の
化合物5部をメタルノール995部に溶解して塗布量が15m
g/m2となるように塗布して乾燥した後、更に、分子量が
2000の前記(44)式のフッ素化ポリエーテル10部を990
部のフロン113に溶解した溶液を塗布量が30mg/m2となる
ように磁性層上に塗布した以外は実施例−1と同一の条
件で8mmビデオテープの試料を作成した。
〔実施例−6〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(23)式の
化合物のメチルエチルケトン溶液(0.5%)を用い塗布
量が15mg/m2となるように塗布して乾燥した後、更に、
分子量が2000の前記(44)式のフッ素化ポリエーテルの
フロン113溶液(0.5%)を塗布量が30mg/m2となるよう
に磁性層上に塗布した以外は実施例−1と同一の条件で
8mmビデオテープの試料を作成した。
〔比較例−1〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(1)式の
化合物のメタノール溶液(0.5%)を塗布量が15mg/m2
なるように塗布して乾燥した後、更に、分子量が2000の
前記(44)式のフッ素化ポリエーテルのフロン113溶液
(0.5%)を塗布量が30mg/m2となるように磁性層上に塗
布した以外は実施例−1と同一の条件で8mmビデオテー
プの試料を作成した。
〔比較例−2〕 分子両末端がカルボキシル基で変性したフッソオイル
(モンテフルオス社製FOMBLIN ZDIAC)5部をフロン11
3 995部に溶解して塗布量が15mg/m2となるように塗布
して乾燥した後、更に、分子量が2000の前記(44)式の
フッ素化ポリエーテル10部を990部のフロン113に溶解し
た溶液を塗布量30mg/m2となるように磁性層上に塗布し
た以外は実施例−1と同一の条件で8mmビデオテープの
試料を作成した。
〔比較例−3〕 フッ素化ポリエーテルは使用せず、炭化水素基を有す
るオキソ酸塩として前記(9)式の化合物のメタノール
溶液(0.5%)を、表面塗布量が15mg/m2となるように塗
布した以外は実施例−1と同一の条件で8mmビデオテー
プの試料を作成した。
〔比較例−4〕 フッ素化ポリエーテルは使用せず、炭化水素基を有す
るオキソ酸塩として前記(9)式の化合物のメタノール
溶液(1%)を、表面塗布量が30mg/m2となるように塗
布した以外は実施例−1と同一の条件で8mmビデオテー
プの試料を作成した。
〔比較例−5〕 フッ素化ポリエーテルは使用せず、炭化水素基を有す
るオキソ酸塩として前記(1)式の化合物のメチルエチ
ルケトン溶液(0.5%)を、表面塗布量が15mg/m2となる
ように塗布した以外は実施例−1と同一の条件で8mmビ
デオテープの試料を作成した。
〔比較例−6〕 フッ素化ポリエーテルは使用せず、炭化水素基を有す
るオキソ酸塩として前記(1)式の化合物5部とブチル
ステアレート5部とをメチルエチルケトン1200部に溶解
した溶液を、表面塗布量が2種の潤滑材の合計で22.5mg
/m2となるように塗布した以外は実施例−1と同一の条
件で8mmビデオテープの試料を作成した。
〔比較例−6〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩及びフッ素化ポリエー
テルをともに使用しなかった以外は実施例−1と同一の
条件で8mmビデオテープの試料を作成した。
〔実施例7〕 非磁性支持体である13μm厚のポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にコバルト−ニッケルよりなる強磁性
金属薄膜(膜厚150nm)を斜め蒸着し、金属薄型磁気記
録媒体を作成した。蒸発源としては電子ビーム蒸発源を
使用し、これにコバルト−ニッケル合金(Co:80wt%、N
i:20%)をチャージし真空度5×10-5Torr中にて酸素気
流中で入射角が50度となるように斜め蒸着を行った。
前記の金属薄膜型磁気記録媒体の強磁性金属薄膜上
に、バーコータを用い、炭化水素基を有するオキソ酸塩
として前記(9)式の化合物5部とフッ素化ポリエーテ
ルとして前記(41)式の化合物(分子量2000、n=m)
5部とをフロン113 1000部に溶解した溶液を磁性層上
にトップコートした8mm幅にスリットして、8mmビデオテ
ープの試料を作成した。
〔実施例−8〕 溶液中に置ける2種の化合物の濃度に変えて、磁性層
表面における塗布量を40mg/m2とした以外は実施例−7
と同一の条件で8mmビデオテープの試料を作成した。
〔実施例−9〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(11)式の
化合物とした以外は実施例7と同一の条件で8mmビデオ
テープの試料を作成した。
〔実施例−10〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(9)式の
化合物を5部メタノール995部に溶解して塗布量が12mg/
m2となるように塗布して乾燥した後、更に、分子量が20
00の前記(44)式のフッ素化ポリエーテル5部を995部
のフロン113に溶解した溶液を塗布量が15mg/m2となるよ
うに磁性層上に塗布した以外は実施例−7と同一の条件
で8mmビデオテープの試料の作成した。
〔実施例−11〕 炭化水素基を有するオキシ酸塩として前記(11)式の
化合物5部をメタノール995に溶解して塗布量が10mg/m2
となるように塗布して乾燥した後、更に、分子量が2000
の前記(44)式のフッ素化ポリエーテル10部を990部の
フロン113に溶解した溶液を塗布量が15mg/m2となるよう
に磁性層上に塗布した以外は実施例−7と同一の条件で
8mmビデオテープの試料を作成した。
〔実施例−12〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(23)式の
化合物の0.5重量%のメチルエチルケトン溶液部に溶解
して塗布量が10mg/m2となるように塗布して乾燥した
後、更に、分子量が2000の前記(44)式のフッ素化ポリ
エーテルのフロン113溶液(0.5重量%)を塗布量が20mg
/m2となるように磁性層上に塗布した以外は実施例−7
と同一の条件で8mmビデオテープの試料を作成した。
〔比較例−8〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩として前記(1)式の
化合物の0.5重量%メタノール溶液を塗布量が10mg/m2
なるように塗布して乾燥した後、更に、分子量が2000の
前記(44)式のフッ素化ポリエーテルのフロン113溶液
(0.5重量%)を塗布量が20mg/m2となるように磁性層上
に塗布した以外は実施例−7と同一の条件で8mmビデオ
テープの試料を作成した。
〔比較例−9〕 分子両末端がカルボキシル基で変性したフッソオイル
(モンテフルオス社製FOMBLIN ZDIAC)5部をフロン11
3 995部に溶解して塗布量が10mg/m2となるように塗布
して乾燥した後、更に、分子量が2000の前記(44)式の
フッ素化ポリエーテル10部を990部のフロン113に溶解し
た溶液を塗布量が20mg/m2となるように磁性層上に塗布
した以外は実施例−7と同一の条件で8mmビデオテープ
試料を作成した。
〔比較例−10〕 フッ素化ポリエールは使用せず、炭化水素基を有する
オキソ酸塩として前記(9)式の化合物の0.5重量%メ
タノール溶液を、表面塗布量が10mg/m2となるように塗
布した以外は実施例−1と同一の条件で8mmビデオテー
プの試料を作成した。
〔比較例−11〕 フッ素化ポリエーテルは使用せず、炭化水素基を有す
るオキソ酸塩として前記(9)式の化合物の1重量%の
メタノール溶液を、表面塗布量が20mg/m2となるように
塗布した以外は実施例−1と同一の条件で8mmビデオテ
ープの試料を作成した。
〔比較例−12〕 フッ素化ポリエーテルは使用せず、炭化水素基を有す
るオキソ酸塩として前記(1)式の化合物の10.5重量%
のメチルエチルケトン溶液を、表面塗布量が10mg/m2
なるように塗布した以外は実施例−1と同一の条件で8m
mビデオテープの試料を作成した。
〔比較例−13〕 フッ素化ポリエーテルは使用せず、炭化水素基を有す
るオキソ酸塩として前記(1)式の化合物5部とブチル
ステアレート5部とをメチルエチルケトン1200部に溶解
した溶液を、表面塗布量が前記2種の化合物の合計で15
mg/m2となるように塗布した以外は実施例−1と同一の
条件で8mmビデオテープの試料を作成した。
〔比較例−14〕 炭化水素基を有するオキソ酸塩及びフッ素化ポリエー
テルをともに使用しなかった以外は実施例−1と同一の
条件で8mmビデオテープの試料を作成した。
以上のようにし得られた8mmビデオテープの試料の繰
り返し走行後の出力及び摩擦係数について低下の条件で
測定した。得られた結果が第1表である。
出力の測定:8mmビデオ用VTR(富士写真フイルム
(株):FUJIX−8)を用いて7MHzの信号を記録し、23℃
70%の環境条件下で120分長を300回走行後の再生出力を
測定した。基準テープに記録した7MHzの再生出力をOdB
としたときのビデオテープの各試料の相対的な再生出力
を測定した。
摩擦係数の測定:8mmビデオテープの試料とステンレス
ポールとを50gの張力(T1)で接触(巻きつけ角180゜)
させて、8mmビデオテープの試料を3.3cm/sの速度で走行
させるのに必要な(T2)を測定した。この測定をもと
に、下記計算式により、摩擦係数μを算出した μ=1/π・1n(T2/T1) 尚、摩擦係数のテストは、a.20℃、80%RH、b.40℃、
90%RHの2条件で行なった。
また−10℃、10%の条件で120分長を200パス繰り返し
走行したあとの23℃70%における摩擦係数を測定した。
第1表より明白な如く、本発明の、炭化水素系オキソ
酸とパーフルオロポリエーテルの組合せを用いた実施例
1〜12はいずれもa,b両条件でも摩擦係数が低く、低温
での繰り返し走行によっても摩擦係数が上昇せず性能が
安定であることが分かった。
一方、本発明の化合物を使用せず、炭化水素系オキソ
酸やパーフルオロポリエーテルのみを用いた場合や、他
のタイプの組合せで、高温、高湿(b条件)下での摩擦
係数が大きく、低湿で繰り返し走行することで摩擦係数
が著しく上昇し、問題が大きいことがわかった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C10N 40:18 (56)参考文献 特開 昭62−257622(JP,A) 特開 平2−79211(JP,A) 特開 平2−163195(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/71,5/72 C10M 105/72,105/74 C10N 40:18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に磁性層を有する磁気記録
    媒体において、フッ素原子を含有しない炭化水素基を有
    する、スルホン酸、硫酸エステル化合物、リンの有機
    酸、リン酸エステル化合物またはこれらの塩の少なくと
    も1種と、フッ素化ポリエーテルとが該磁性層表面もし
    くは内部に保持されていることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】磁性層が強磁性金属薄膜であることを特徴
    とする請求項1記載の磁気記録媒体。
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