JP2925949B2 - 重機運搬車両のジャッキ制御装置 - Google Patents

重機運搬車両のジャッキ制御装置

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JP2925949B2
JP2925949B2 JP23765794A JP23765794A JP2925949B2 JP 2925949 B2 JP2925949 B2 JP 2925949B2 JP 23765794 A JP23765794 A JP 23765794A JP 23765794 A JP23765794 A JP 23765794A JP 2925949 B2 JP2925949 B2 JP 2925949B2
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茂夫 松戸
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Furukawa Kikai Kinzoku Kk
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブルドーザ、ショベル
式掘削機等の重機を建設現場等に運搬するための運搬車
両に設けられたジャッキの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、重機運搬車両1は荷
台2の前方に左右2本のジャッキ装置3を備えており、
ジャッキ装置3を伸長させることにより前輪5側を持ち
上げ、車体4を後方に傾斜させて重機Wの積込み又は積
卸しが容易に行えるようになっている。
【0003】このような重機運搬車両で左右のジャッキ
装置が等しく伸長するように構成されていると、左右の
路面に段差があって高さが違う場合には車体4が傾いて
危険である。そこで、左右の路面に段差があっても車体
の左右を水平にするための装置として、左右のジャッキ
装置のシリンダの伸室と縮室とに、コントロールバルブ
から伸油路と縮油路とを接続し、伸油路の途中に電磁弁
を設け、コントロールバルブに油圧ポンプと伸油路との
連通位置でクローズとなるノーマルオープンの伸操作検
出スイッチを設け、ジャッキのアウタボクスにシリンダ
が全伸長したときオープンとなるノーマルクローズの全
伸長検出スイッチを設け、伸操作検出スイッチと全伸長
検出スイッチとを直列に、電源と電磁弁との間に接続し
た重機運搬車両のジャッキ制御装置が提案されている。
【0004】このジャッキ装置は、伸長する際に左右の
路面に段差があると、路面が高い方のシリンダのロッド
が先に接地し、このシリンダの内部圧力が高くなる。そ
こで、圧油は路面が低い方のシリンダのみに流れ、その
シリンダのみが伸長する。路面が低い方のシリンダも接
地すると、再び左右のシリンダは同調して伸長する。路
面が低い方のシリンダが全伸長すると、全伸長検出スイ
ッチが電磁弁を切り換えて両方のシリンダの伸長を停止
するので、左右の路面に段差があっても車体の左右を水
平に維持できる(特開平6−156991号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、路面に段差は
ないが、路面が車体の左右方向に傾斜している場合、伸
長前の左右のジャッキ装置下面と路面間の距離は、路面
が水平な場合と同様に等距離であるから、上記のジャッ
キ装置では図3(B)に示すように左右のシリンダが同
調して等しく伸長する。従って、車体は傾斜した路面に
平行即ち傾いた状態でセットされる。
【0006】また、左右のジャッキの同調機構に万一異
常が発生すると、路面が水平な場合でも車体の水平が確
保できなくなるという問題があった。本発明は、重機運
搬車両のジャッキ制御装置におけるかかる問題を解決す
るものであって、左右の路面に段差があって高さが違う
場合の他、路面が車体の左右方向に傾斜している場合に
も車体の水平を確保でき、また、左右のジャッキの同調
機構に万一異常が発生しても車体の水平調整が可能で、
あらゆる作業路面において安全に作業を行うことのでき
る重機運搬車両のジャッキ制御装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、荷台の前方に
左右2本のジャッキ装置を備え、ジャッキ装置を伸長さ
せることにより車体を後方に傾斜させて、重機の積込
み、積卸しを行う重機運搬車両において、左右のジャッ
キ装置が、アウターボックスとこのアウターボックスに
摺動可能に嵌挿されたインナーボックスと伸縮用のシリ
ンダとを備えており、このシリンダの伸室と縮室とに、
コントロールバルブから伸油路と縮油路とをそれぞれ接
続し、伸油路の途中には電磁弁を設け、コントロールバ
ルブには、油圧ポンプと伸油路とを連通させる位置でク
ローズとなるノーマルオープンの伸操作検出スイッチを
設け、アウたーボックスには、シリンダが全伸長したと
き、前記インナーボックスに設けたプレートと衝接して
オープンとなるノーマルクローズの全伸長検出スイッチ
を設け、伸操作検出スイッチと全伸長検出スイッチとを
直列に、電源と電磁弁との間に接続すると共に、伸油路
の電磁弁と左右のシリンダの伸室との間に、伸縮調整用
スイッチの選択により左右いずれか一方のシリンダの伸
室への伸油路を連通させ、他方のシリンダの伸室への伸
油路を遮断するように切換える伸縮調整用電磁弁を設け
てジャッキ制御装置を構成することにより上記課題を解
決している。
【0008】
【作用】ジャッキ装置を伸長する際、コントロールバル
ブが油圧ポンプと伸油路とを連通させる位置に操作され
ると、伸操作検出スイッチがクローズとなり、電磁弁が
通電されて切換わり、油圧ポンプからの圧油が電磁弁を
通ってシリンダの伸室に供給され、縮室からの戻り油は
タンクに戻るため左右のシリンダのロッドが同時に同調
して伸長する。
【0009】路面に右側が高い路面段差があれば、右の
シリンダのロッドが左のシリンダのロッドより早く路面
に接地する。先に接地した右のシリンダの伸室の内部圧
力は、左のシリンダの伸室の内部圧力より高くなるた
め、圧油は内部圧力の低い左のシリンダの伸室に流れ、
右のシリンダの伸室への流れは止まる。よって、右のシ
リンダの伸長は停止し、左のシリンダのロッドのみが伸
長を続ける。路面段差の分だけ左のシリンダのロッドが
伸長すると、ロッドは路面に接地する。
【0010】ロッドの路面への接地により左右のシリン
ダの内部圧力は等しくなり、左右のシリンダのロッドは
再び同時に同調して伸長する。伸長を続けると、左のシ
リンダのロッドが右のシリンダのロッドより先に全伸長
する。この時点で左のシリンダの全伸長検出スイッチが
インナーボックスに設けたプレートと衝接してオープン
となり、電磁弁への通電がカットされて電磁弁のスプー
ルはノーマル位置に戻る。そこで、シリンダの伸室に供
給されていた圧油はタンク側へ流れるようになり、シリ
ンダも伸長を停止して伸長行程が終了する。左側が高い
路面段差があればこの逆となる。このように、路面段差
があっても、シリンダの段差分の伸長は行われないた
め、車体は左右に傾くことはなく水平に維持される。
【0011】縮小の際は、コントロールバルブが油圧ポ
ンプと縮油路とを連通させる位置に操作されると、油圧
ポンプから圧油がシリンダの縮室に供給され、伸室から
の戻り油は電磁弁を通ってタンクに戻るため、左右のシ
リンダのロッドが同時に同調して縮小する。このとき、
伸操作検出スイッチはオープンになっているので、全伸
長検出スイッチがインナーボックスの縮小でクローズと
なっても、電磁弁の位置はノーマル位置に保持されてい
る。右のロッドが路面段差の分だけ先に全縮小すると、
圧油は左の縮室のみに流れ、左のロッドが全縮小し終端
に達して縮小行程が終了する。
【0012】路面に段差はなく、路面が車体の左右方向
に傾斜している場合には、伸長前の左右のジャッキ装置
下面と路面間の距離は、路面が水平な場合と同様に等距
離であるから、同調して等しく伸長した左右のシリンダ
のロッドは、ほぼ同時に路面に接地する。このまま伸長
を続けると、車体は傾斜した路面に平行、即ち傾いた状
態でセットされるので、路面が右側下がりに傾斜してい
れば、接地後に伸縮調整用スイッチを左ジャッキ伸縮停
止側へ投入する。すると、伸縮調整用電磁弁の左ジャッ
キ伸縮停止側のソレノイドが通電され、伸縮調整用電磁
弁は左側のジャッキのシリンダの伸室への伸油路を遮断
する位置へ切換えられて、圧油は右側のジャッキのシリ
ンダの伸室のみへ流入するので、右側のジャッキのシリ
ンダのみが伸長する。右側のジャッキのシリンダのみが
伸長を続けると、やがて車体は左右水平な状態になるの
で、伸縮調整用スイッチを中立位置に戻す。すると、伸
縮調整用電磁弁はソレノイドが消磁されて中立位置へ戻
り、以後圧油は左右のジャッキのシリンダの伸室に等し
く供給されるので、再び左右同調して等しく伸長するよ
うになる。
【0013】伸長を続けると、右のシリンダのロッドが
左のシリンダのロッドより先に全伸長する。この時点で
右のシリンダの全伸長検出スイッチがインナーボックス
に設けたプレートと衝接してオープンとなり、電磁弁へ
の通電がカットされて電磁弁のスプールはノーマル位置
に戻る。そこで、シリンダの伸室に供給されていた圧油
はタンク側へ流れるようになり、シリンダも伸長を停止
して伸長行程が終了する。左側下がりに路面が傾斜して
いればこの逆となる。このように、路面が傾斜していて
も、車体は左右に傾くことはなく水平に維持することが
できる。
【0014】縮小の際は、コントロールバルブが油圧ポ
ンプと縮油路とを連通させる位置に操作されると、油圧
ポンプから圧油がシリンダの縮室に供給され、伸室から
の戻り油は電磁弁を通ってタンクに戻るため、左右のシ
リンダのロッドが同時に同調して縮小する。このとき、
伸操作検出スイッチはオープンになっているので、全伸
長検出スイッチがインナーボックスの縮小でクローズと
なっても、電磁弁の位置はノーマル位置に保持されてい
る。左のロッドが傾斜による高さの差の分だけ先に全縮
小すると、圧油は右の縮室のみに流れ、右のロッドが全
縮小し終端に達して縮小行程が終了する。
【0015】左右のジャッキの同調機構に万一異常が発
生して、車体が水平状態で停止しなかった場合にも、伸
縮調整用スイッチを左ジャッキ伸縮停止側又は右ジャッ
キ伸縮停止側へ選択投入し伸縮調整用電磁弁を切換える
ことにより、車体の水平調整をおこなうことができる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例である重機運搬車両
のジャッキ制御装置の油圧回路図、図2は重機運搬車両
のジャッキ制御装置の電気回路図、図3は傾斜路面にお
けるジャッキ装置の伸長状態の説明図、図4は水平路面
におけるジャッキ装置同調不良時の調整状態の説明図、
図5及び図6は段差のある路面におけるジャッキ装置同
調不良時の調整状態の説明図である。
【0017】この実施例において、左右のジャッキ装置
3L、3Rは、アウターボックス21L、21Rと、ア
ウターボックス21L、21Rに摺動可能に嵌挿された
インナーボックス22L、22Rと、伸縮用のシリンダ
7L、7Rとを備えている。左右のシリンダ7L、7R
は、その伸室8L、8Rと、縮室9L、9Rとに、コン
トロールバルブ10から、パイロットチェックバルブ1
5L、15Rと同調弁17L、17Rとを介して伸油路
11と縮油路12がそれぞれ接続されている。また、伸
油路11の途中には電磁弁32と伸縮調整用電磁弁50
とが設けられている。
【0018】同調弁17L、17Rは、伸油路11側に
チェック弁gと絞りeを並列に設け、縮油路12側に絞
りfを設けたものであり、伸縮時に戻り油を絞ることに
より、左右のシリンダ7L、7Rを同時に同調して伸縮
させるようになっている。なお、この実施例では、同調
弁17L、17Rとパイロットチェックバルブ15L、
15Rとをそれぞれ一体に形成し、中間の配管を省略し
ている。
【0019】コントロールバルブ10は3位置の手動操
作弁で、デテント機構40を備えており、コントロール
レバー13を操作して(イ)(ロ)(ハ)の各位置へ切
換えた後オペレータが手を離してもその位置に保持でき
るようになっている。コントロールバルブ10には、油
圧ポンプ14と伸油路11とを連通させる(ハ)位置に
コントロールレバー13を操作したときクローズとなる
ノーマルオープンの伸操作検出スイッチ29が設けられ
ている。また、アウターボックス21L、21Rの下端
部には、シリンダ7L、7Rが全伸長したときインナー
ボックス22L、22Rの上端部に設けたプレート31
L、31Rと衝接してオープンとなるノーマルクローズ
の全伸長検出スイッチ30L、30Rが設けられてい
る。
【0020】図2に示すように、電源33から伸操作検
出スイッチ29と全伸長検出スイッチ30L、30Rと
が直列にダイオード52を介して電磁弁32と接続され
ている。また、電源33からダイオード52との間に
は、伸操作検出スイッチ29、全伸長検出スイッチ30
L、30Rと並列に緊急用スイッチ34が接続されてい
る。
【0021】伸縮調整用電磁弁50は、3位置の電磁切
換弁であり左右のソレノイドSL、SRには、電源33
から伸縮調整用スイッチ51を介して調整回路53L、
53Rが接続されている。この調整回路53L、53R
はダイオード54L、54Rを介して電磁弁32と接続
されている。伸縮調整用スイッチ51は、右ジャッキ伸
縮停止接点51L又は左ジャッキ伸縮停止接点51Rに
切換えることにより調整回路53L又は53Rを閉成
し、左右のソレノイドSL、SRに通電することができ
る。この伸縮調整用スイッチ51は、所謂はねかえりス
イッチであり、オペレータが切換位置から手を離すと常
に中立位置へ戻る構造になっている。
【0022】ジャッキ装置を伸長する際、オペレータが
コントロールレバー13を手前に倒してコントロールバ
ルブ10を(ハ)位置にすると、伸操作検出スイッチ2
9が閉となり電磁弁32が通電されて(イ)位置に切換
わり、油圧ポンプ14からの圧油が電磁弁32、伸縮調
整用電磁弁50、パイロットチェックバルブ15L、1
5R、同調弁17L、17Rを通ってシリンダ7L、7
Rの伸室8L、8Rに供給され、縮室9L、9Rからの
戻り油はタンク同調弁17L、17Rを通ってタンク1
8に戻るため左右のシリンダ7L、7Rのロッド16
L、16Rが同時に同調して伸長する。
【0023】路面6に右側が高い路面段差Dがあれば、
右のシリンダ7Rのロッド16Rが左のシリンダ7Lの
ロッド16Lより早く路面6に接地する。先に接地した
右のシリンダ7Rの伸室8Rの内部圧力は、左のシリン
ダ7Lの伸室8Lの内部圧力より高くなるため、圧油は
内部圧力の低い左のシリンダ7Lの伸室8Lに流れ、右
のシリンダ7Rの伸室8Rへの流れは止まる。よって、
右のシリンダ7Rの伸長は停止し、左のシリンダ7Lの
ロッド16Lのみが伸長を続ける。路面段差Dの分だけ
左のシリンダ7Lのロッド16Lが伸長すると、ロッド
16Lは路面6に接地する。
【0024】ロッド16Lの路面6への接地により左右
のシリンダ7L、7Rの内部圧力は等しくなり、左右の
シリンダ7L、7Rのロッド16L、16Rは再び同時
に同調して伸長する。伸長を続けると、左のシリンダ7
Lのロッド16Lが右のシリンダ7Rのロッド16Rよ
り先に全伸長する。この時点で左のシリンダ7Lの全伸
長検出スイッチ30Lがインナーボックス22Lに設け
たプレート31Lと衝接してオープンとなり、電磁弁3
2への通電がカットされて電磁弁32のスプールはノー
マル位置に戻る。そこで、シリンダ7L、7Rの伸室8
L、8Rに供給されていた圧油はタンク18側へ流れる
ようになり、シリンダ7Rも伸長を停止して伸長行程が
終了する。左側が高い路面段差があればこの逆となる。
このように、路面段差があっても、シリンダ7L、7R
の段差分の伸長は行われないため、車体4は左右に傾く
ことはなく水平に維持される。
【0025】縮小の際は、オペレータがコントロールレ
バー13を向側へ倒してコントロールバルブ10を
(イ)位置にすると、油圧ポンプ14からの圧油がパイ
ロットチェックバルブ15L、15R、同調弁17L、
17Rを通ってシリンダ7L、7Rシリンダの縮室9
L、9Rに供給され、伸室8L、8Rからの戻り油は同
調弁17L、17R、パイロットチェックバルブ15
L、15R、伸縮調整用電磁弁50、電磁弁32を通っ
てタンク18に戻るため、左右のシリンダ7L、7Rの
ロッド16L、16Rが同時に同調して縮小する。この
とき、伸操作検出スイッチ29はオープンになっている
ので、全伸長検出スイッチ30Lがインナーボックス2
2Lの縮小でクローズとなっても、電磁弁32の位置は
ノーマル位置に保持されている。右のロッド16Rが路
面段差Dの分だけ先に全縮小すると、圧油は左の縮室9
Lのみに流れ、左のロッド16Lが全縮小し終端に達し
て縮小行程が終了する。
【0026】図3(A)に示すように、路面6に段差は
なく、路面6が車体4の左右方向に傾斜している場合に
は、伸長前の左右のジャッキ装置3L、3R下面と路面
6間の距離は、路面6が水平な場合と同様に等距離であ
る。オペレータがコントロールレバー13を手前に倒し
てコントロールバルブ10を(ハ)位置にすると、左右
のシリンダ7L、7Rのロッド16L、16Rが同時に
同調して等しく伸長し、左右のシリンダ7L、7Rのロ
ッド16L、16Rは、図3(B)に示すように、ほぼ
同時に路面6に接地する。このまま伸長を続けると、車
体4は傾斜した路面6に平行、即ち傾いた状態でセット
されるので、路面6が右側下がりに傾斜していれば、接
地後に伸縮調整用スイッチ51を左ジャッキ伸縮停止接
点51R側へ投入する。すると、伸縮調整用電磁弁50
の左ジャッキ伸縮停止側のソレノイドSRが通電され、
伸縮調整用電磁弁50は左側のジャッキのシリンダ7L
の伸室8Lへの伸油路11Lを遮断する位置へ切換えら
れて、圧油は右側のジャッキのシリンダ7Rの伸室8R
のみへ流入するので、右側のジャッキのシリンダ7Rの
みが伸長する。右側のジャッキのシリンダ7Rのみが伸
長を続けると、やがて車体4は図3(C)に示すように
左右水平な状態になるので、伸縮調整用スイッチ51を
中立位置に戻す。すると、伸縮調整用電磁弁50はソレ
ノイドSRが消磁されて中立位置へ戻り、以後圧油は左
右のジャッキのシリンダ7L、7Rの伸室8L、8Rに
等しく供給されるので、再び左右同調して等しく伸長す
るようになる。
【0027】伸長を続けると、右のシリンダ7Rのロッ
ド16Rが左のシリンダ7Lのロッド16Lより先に全
伸長する。この時点で右のシリンダ7Rの全伸長検出ス
イッチ30Rがインナーボックス22Rに設けたプレー
ト31Rと衝接してオープンとなり、電磁弁32への通
電がカットされて電磁弁32のスプールはノーマル位置
に戻る。そこで、シリンダ7L、7Rの伸室8L、8R
に供給されていた圧油はタンク18側へ流れるようにな
り、シリンダ7Lも伸長を停止して伸長行程が終了す
る。左側下がりに路面6が傾斜していればこの逆とな
る。このように、路面6が傾斜していても、車体4は左
右に傾くことはなく水平に維持することができる。
【0028】縮小の際は、オペレータがコントロールレ
バー13を向側へ倒してコントロールバルブ10を
(イ)位置にすると、油圧ポンプ14からの圧油がパイ
ロットチェックバルブ15L、15R、同調弁17L、
17Rを通ってシリンダ7L、7Rシリンダの縮室9
L、9Rに供給され、伸室8L、8Rからの戻り油は同
調弁17L、17R、パイロットチェックバルブ15
L、15R、伸縮調整用電磁弁50、電磁弁32を通っ
てタンク18に戻るため、左右のシリンダ7L、7Rの
ロッド16L、16Rが同時に同調して縮小する。この
とき、伸操作検出スイッチ29はオープンになっている
ので、全伸長検出スイッチ30Lがインナーボックス2
2Lの縮小でクローズとなっても、電磁弁32の位置は
ノーマル位置に保持されている。左のロッド16Lが路
面6傾斜による高さの差の分だけ先に全縮小すると、圧
油は右の縮室9Rのみに流れ、右のロッド16Rが全縮
小し終端に達して縮小行程が終了する。
【0029】左右のジャッキ装置3L、3Rの同調機構
に万一異常が発生して、車体4が水平状態で停止しなか
った場合にも、伸縮調整用スイッチ51を左ジャッキ伸
縮停止端子51R側又は右ジャッキ伸縮停止端子51L
側へ選択投入し伸縮調整用電磁弁50を切換えることに
より、車体4の水平調整を行ううことができる。例え
ば、図4に示すように、水平な路面6上でジャッキ装置
3L、3Rを伸長する際、同調機構に異常が発生して、
左側のジャッキ装置3Lに伸長不足を生じ、右側のジャ
ッキ装置3Rのみが全伸長して停止した場合、オペレー
タはコントロールレバー13を手前に倒してコントロー
ルバルブ10を(ハ)位置にし、伸縮調整用スイッチ5
1を右ジャッキ伸縮停止端子51L側へ投入する。する
と、電磁弁32が通電されて(イ)位置に切換わると共
に、伸縮調整用電磁弁50の右ジャッキ伸縮停止側のソ
レノイドSLが通電され、伸縮調整用電磁弁50は右側
のジャッキのシリンダ7Rの伸室8Rへの伸油路11R
を遮断する(イ)位置へ切換えられて、圧油は左側のジ
ャッキのシリンダ7Lの伸室8Lのみへ流入するので、
左側のジャッキのシリンダ7Lのみが伸長する。
【0030】車体4が水平になったら伸縮調整用スイッ
チ51から手を離すと、電磁弁32、伸縮調整用電磁弁
50は消磁されて中立位置に戻り、左側のジャッキのシ
リンダ7Lの作動は停止する。図5のように、右側が低
くなった段差がある路面6上で、ジャッキ装置3L、3
Rを伸長する際、同調機構に異常が発生して、左側のジ
ャッキ装置3Lに伸長不足を生じ、右側のジャッキ装置
3Rのみが全伸長して停止した場合、上記の水平な路面
6上で左側のジャッキ装置3Lに伸長不足を生じた場合
と同様の操作で車体4を水平にすることができる。
【0031】図6のように、右側が低くなった段差があ
る路面6上で、ジャッキ装置3L、3Rを伸長する際、
同調機構に異常が発生して、右側のジャッキ装置3Rに
伸長不足を生じ、左側のジャッキ装置3Lのみが全伸長
して停止した場合、左側のジャッキ装置3Lが全伸長し
ているので、右側のジャッキ装置3Rを全伸長させても
車体4は水平にはならない。そこで、一旦左右のジャッ
キ装置3L、3Rを共に段差の高さ以上縮小させた後、
右側のジャッキ装置3Rのみを伸長指せなければならな
い。
【0032】まず、オペレータはコントロールレバー1
3を向側に倒してコントロールバルブ10を(イ)位置
にして、左右のジャッキ装置3L、3Rを共に段差の高
さ以上縮小させる。次に、コントロールレバー13を手
前に倒してコントロールバルブ10を(ハ)位置にし、
伸縮調整用スイッチ51を左ジャッキ伸縮停止接点51
R側へ投入する。すると、伸縮調整用電磁弁50の左ジ
ャッキ伸縮停止側のソレノイドSRが通電され、伸縮調
整用電磁弁50は左側のジャッキのシリンダ7Lの伸室
8Lへの伸油路11Lを遮断する位置へ切換えられて、
圧油は右側のジャッキのシリンダ7Rの伸室8Rのみへ
流入するので、右側のジャッキのシリンダ7Rのみが伸
長する。右側のジャッキのシリンダ7Rのみが伸長を続
けると、やがて車体4は図6(C)に示すように左右水
平な状態になるので、伸縮調整用スイッチ51から手を
離して中立位置に戻す。伸縮調整用電磁弁50はソレノ
イドSRが消磁されて中立位置へ戻り、以後圧油は左右
のジャッキのシリンダ7L、7Rの伸室8L、8Rに等
しく供給されるので、再び左右同調して等しく伸長する
ようになる。伸長を続けると、右のシリンダ7Rが左の
シリンダ7Lより先に全伸長する。この時点で右のシリ
ンダ7Rの全伸長検出スイッチ30Rがインナーボック
ス22Rに設けたプレート31Rと衝接してオープンと
なり、電磁弁32への通電がカットされて電磁弁32の
スプールはノーマル位置に戻る。そこで、シリンダ7
L、7Rの伸室8L、8Rに供給されていた圧油はタン
ク18側へ流れるようになり、シリンダ7Lも伸長を停
止し、車体4が水平な状態で伸長行程が終了する。
【0033】以上はジャッキ装置3L、3Rを伸長させ
て水平にする操作を説明したが、ジャッキ装置3L、3
Rを縮小させることにより水平にすることもできる。例
えば、図4に示すように、水平な路面6上でジャッキ装
置3L、3Rを伸長する際、同調機構に異常が発生し
て、左側のジャッキ装置3Lに伸長不足を生じ、右側の
ジャッキ装置3Rのみが全伸長して停止した場合、オペ
レータがコントロールレバー10を(イ)の位置にする
と、左右のジャッキ装置3L、3Rは同時に縮小する
が、ここで伸縮調整用スイッチ51を左ジャッキ伸縮停
止接点51R側へ投入する。すると、伸縮調整用電磁弁
50の左ジャッキ伸縮停止側のソレノイドSRが通電さ
れ、伸縮調整用電磁弁50は(ハ)の位置となり、電磁
弁32も通電されて(イ)の位置となる。これにより、
左側のジャッキのシリンダ7Lの伸室8Lからの戻り油
が伸縮調整用電磁弁50で遮断され右側のジャッキ装置
3Rのみが縮小する。車体4が水平になったところで伸
縮調整用スイッチ51から手を離せば、伸縮調整用電磁
弁50も電磁弁32も共に消磁するので、以後左右のジ
ャッキ装置3L、3Rは同時に縮小するようになるの
で、適当な時点でコントロールレバー10を中立位置
(ロ)にすると、車体4が水平な状態で左右のジャッキ
装置3L、3Rが停止する。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の重機運搬
車両のジャッキ制御装置によれば、左右の路面に段差が
あって高さが違う場合の他、路面が車体の左右方向に傾
斜している場合にも車体の水平を確保でき、また、左右
のジャッキの同調機構に万一異常が発生しても車体の水
平調整が可能で、あらゆる作業路面において安全に作業
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の重機運搬車両のジャッキ制
御装置の油圧回路図である。
【図2】重機運搬車両のジャッキ制御装置の電気回路図
である。
【図3】傾斜路面におけるジャッキ装置の伸長状態の説
明図である。
【図4】水平路面におけるジャッキ装置同調不良時の調
整状態の説明図である。
【図5】段差路面におけるジャッキ装置同調不良時の調
整状態の説明図である。
【図6】段差路面におけるジャッキ装置同調不良時の調
整状態の説明図である。
【図7】重機運搬車両の作業状態の説明図である。
【符号の説明】
1 重機運搬車両 3L,3R ジャッキ装置 4 車体 6 路面 7L,7R シリンダ 8L,8R 伸室 9L,9R 縮室 10 コントロールバルブ 11 伸油路 12 縮油路 13 コントロールレバー 29 伸操作検出スイッチ 30L,31R 全伸長検出スイッチ 32 電磁弁 50 伸縮調整用電磁弁 51 伸縮調整用スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷台の前方に左右2本のジャッキ装置を
    備え、該ジャッキ装置を伸長させることにより車体を後
    方に傾斜させて、重機の積込み、積卸しを行う重機運搬
    車両において、前記左右のジャッキ装置は、アウターボ
    ックスと該アウターボックスに摺動可能に嵌挿されたイ
    ンナーボックスと伸縮用のシリンダとを備えており、該
    シリンダの伸室と縮室とに、コントロールバルブから伸
    油路と縮油路がそれぞれ接続され、前記伸油路の途中に
    電磁弁が設けられ、前記コントロールバルブには、油圧
    ポンプと前記伸油路とを連通させる位置でクローズとな
    るノーマルオープンの伸操作検出スイッチが設けられ、
    前記アウたーボックスには、シリンダが全伸長したと
    き、前記インナーボックスに設けたプレートと衝接して
    オープンとなるノーマルクローズの全伸長検出スイッチ
    が設けられ、伸操作検出スイッチと全伸長検出スイッチ
    とが直列に、電源と電磁弁との間に接続されており、さ
    らに、前記伸油路の電磁弁と左右のシリンダの伸室との
    間に、伸縮調整用スイッチの選択により左右いずれか一
    方のシリンダの伸室への伸油路を連通させ、他方のシリ
    ンダの伸室への伸油路を遮断するように切換える伸縮調
    整用電磁弁を設けたことを特徴とする重機運搬車両のジ
    ャッキ制御装置。
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