JP2596166Y2 - 作業車両のダイナミックダンパーの切換装置 - Google Patents

作業車両のダイナミックダンパーの切換装置

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JP2596166Y2
JP2596166Y2 JP1993074457U JP7445793U JP2596166Y2 JP 2596166 Y2 JP2596166 Y2 JP 2596166Y2 JP 1993074457 U JP1993074457 U JP 1993074457U JP 7445793 U JP7445793 U JP 7445793U JP 2596166 Y2 JP2596166 Y2 JP 2596166Y2
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時男 小林
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、作業車両のダイナミッ
クダンパーの切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ホイールローダでは、車両本体に作業装
置が備えられ、作業装置は、車両本体に昇降自在に備え
られたブームと、ブームを昇降させるブームシリンダ
と、ブームの先端部に回動自在に備えられたバケット
と、バケットを回動させるバケットシリンダ等を有す
る。
【0003】そして、車両本体のピッチング、バウンシ
ング等の振動を抑制するために、ブームシリンダの負荷
保持側油室に振動抑制用アキュムレータを接続して、マ
ス部材となる作業装置と、バネ作用をなすアキュムレー
タにより、ダイナミックダンパーを構成したものが既に
提案されている。このようなダイナミックダンパーで
は、車両本体の振動を効果的に抑制するためには、車両
本体と作業装置の固有振動数をほぼ同一とする必要があ
る。
【0004】ところで、作業装置の固有振動数は、作業
装置全体の重量とアキュムレータのバネ定数により決定
される。ところが、作業装置のバケットには、土砂、砂
利等の積載物が積載されるため、積載物を含む作業装置
全体の重量は一定ではない。そのため、もし、アキュム
レータのバネ定数を一定とすると、作業装置の固有振動
数が変わることになるが、これでは、車両本体の固有振
動数がほぼ一定であるため、車両本体の振動を効果的に
抑制できない。
【0005】そこで、バケット内の積載物により、作業
装置全体の重量が変化した場合には、ダイナミックダン
パーのバネ定数を変更することで、車両本体の振動を良
好に抑制できるように、図4に示すようなダイナミック
ダンパーが最近提案されている。
【0006】上記ダイナミックダンパーでは、ブームシ
リンダ61の負荷保持側油室であるボトム側油室62
に、振動抑制用の高圧用アキュムレータ63と低圧用ア
キュムレータ64が接続されて、ボトム側油室62と各
アキュムレータ63,64間に、それぞれ、電磁切換弁
65,66が介装されている。又、ボトム側油室62内
の油圧が設定圧以上になるとオン操作される高圧用圧力
スイッチ67と低圧用圧力スイッチ68が備えられて、
これら各圧力スイッチ67,68が、電磁リレー69,
70、接続回路71、電磁リレー72,73を介して、
各電磁切換弁65,66のソレノイドに接続されてい
る。
【0007】尚、高圧用アキュムレータ63、低圧用ア
キュムレータ64の封入ガス圧をPAC(H)、PAC
(L)とし、高圧用圧力スイッチ67、低圧用圧力スイ
ッチ68の設定圧をPSW(H)、PSW(L)とした
場合に、PAC(L)<PSW(L)≦PAC(H)<
PSW(H)となるようにされている。
【0008】そして、車両本体の振動抑制時において、
バケット内の積載物が無かったり、又は、積載物が少量
である等、作業装置全体の重量が小であって、ボトム側
油室62内の油圧が低圧用圧力スイッチ68の設定圧P
SW(L)以下の場合には、両電磁弁65,66が開放
位置とされて、ブームシリンダ61のボトム側油室62
は両アキュムレータ63,64と連通する。然し、高圧
用アキュムレータ63の封入ガス圧PAC(H)は、ブ
ームシリンダ61のボトム側油室62内の油圧よりも高
圧であるので、高圧用アキュムレータ63はバネ作用せ
ず、低圧用アキュムレータ64のみがバネ作用する。
【0009】又、バケット内の積載物が多量で、作業装
置全体の重量が大であり、ボトム側油室62内の油圧が
低圧用圧力スイッチ68の設定圧PSW(L)以上で、
高圧用圧力スイッチ67の設定圧PSW(H)以下の場
合には、低圧用圧力スイッチ68のみがオン操作され
る。これにより、電磁リレー70、接続回路71、電磁
リレー73を介して、電磁切換弁66が閉鎖位置に操作
されて、ボトム側油室62は高圧用アキュムレータ63
のみと連通し、高圧用アキュムレータ63のみがバネ作
用をなす。
【0010】上記のダイナミックダンパーでは、バケッ
ト内の積載物による、作業装置全体の重量変化に応じ
て、高圧用アキュムレータ63と低圧用アキュムレータ
64を選択的に作動できて、ダイナミックダンパーのバ
ネ定数を変更でき、車両本体の振動を効果的に抑制でき
る。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】然しながら、上記ダイ
ナミックダンパーでは、高圧用アキュムレータ63と低
圧用アキュムレータ64を選択的に作動させるために
は、選択装置として、少なくとも、低圧用アキュムレー
タ64をブームシリンダ61のボトム側油室62に対し
て断続するための、電磁切換弁66、低圧用圧力スイッ
チ68、電磁リレー70,73、接続回路71等が必要
で、選択装置が複雑で高価であるという問題があった。
【0012】本考案の目的は、上記の問題点を解決した
作業車両のダイナミックダンパーの切換装置を提供する
ことである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の特徴とするところは、車両本体に作業装置
が備えられ、作業装置が、作業部と、作業部と車両本体
間に介装され且つ作業部を昇降させる昇降シリンダを有
し、昇降シリンダの負荷保持側油室に、振動抑制用の高
圧用アキュムレータと低圧用アキュムレータが接続され
たものにおいて、昇降シリンダの負荷保持側油室と低圧
用アキュムレータ間に、負荷保持側油室内の油圧が設定
圧以上のときに作動油により直接作動されて閉鎖位置と
されるカットオフ弁が介装された点にある。
【0014】
【作用】作業装置の重量が小で、負荷保持側油室内の油
圧がカットオフ弁の設定圧以下である場合には、カット
オフ弁が開放位置に維持されて、昇降シリンダの負荷保
持側油室は高圧用アキュムレータだけではなく、低圧用
アキュムレータにも連通状態となる。
【0015】この状態で、作業車両を走行させると、路
面の起伏に応じて、又は、加速、減速時に、車両本体が
ピッチング又はバウンシングしようとする。この際、低
圧用アキュムレータのみが専らバネ作用をして、作業装
置が上下に振動することにより、車両本体のピッチング
及びバウンシング等の振動が抑制される。又、作動油の
油路抵抗による圧力損失により、作業装置の振動が減衰
せしめられる。
【0016】又、作業装置の重量が大で、負荷保持側油
室内の油圧がカットオフ弁の設定圧以上である場合に
は、カットオフ弁が作動油により直接作動されて、閉鎖
位置とされ、昇降シリンダの負荷保持側油室は高圧用ア
キュムレータのみと連通し、高圧用アキュムレータのみ
がバネ作用をなす。
【0017】
【実施例】以下、本考案をホイールローダに適用した一
実施例を図面に基づき説明すると、図1はホイールロー
ダを示し、ホイールローダは、車両本体1と、車両本体
1の前部に備えられた作業装置2とから構成されてい
る。
【0018】車両本体1は、前・後フレーム4、5等か
ら成る車体6と、左右一対づつの前・後輪7、8と、キ
ャビン9等を有する。
【0019】作業装置2は、前フレーム4に枢支軸10
により昇降自在に枢支された左右一対のブーム11と、
前フレーム4と各ブーム11間に介装された昇降シリン
ダとして例示する左右一対のブームシリンダ12と、ブ
ーム11の前端部に回動自在に枢支された作業部として
例示するバケット13と、前フレーム4とバケット13
間に介装されたバケットシリンダ14等を有する。
【0020】図2は作業装置2の油圧回路等を示し、図
2において、16は油タンク、17はメイン油圧ポン
プ、18はバケットシリンダ14用の第1制御弁、19
はブームシリンダ12用の第2制御弁で、両制御弁1
8,19は、メインバルブ装置20に備えられている。
【0021】第1制御弁18は、バケットシリンダ14
の負荷側油室であるヘッド側油室21と負荷側油路22
を介して接続されると共に、バケットシリンダ14の負
荷保持側油室であるボトム側油室23と負荷保持側油路
24を介して接続されている。第1制御弁18は、6ポ
ート3位置切換手動弁とされて、バケットシリンダ14
を停止させる中立位置と、バケットシリンダ14を伸長
させる上昇位置と、バケットシリンダ14を縮小させる
下降位置とに切換自在とされている。
【0022】第2制御弁19は、ブームシリンダ12の
負荷側油室であるヘッド側油室26と負荷側油路27を
介して接続されると共に、ブームシリンダ12の負荷保
持側油室であるボトム側油室28と負荷保持側油路29
を介して接続されている。第2制御弁19は、6ポート
4位置切換手動弁とされて、ブームシリンダ12を停止
させる中立位置と、ブームシリンダ12を伸長させる上
昇位置と、ブームシリンダ12を縮小させる下降位置
と、ブームシリンダ12の自由な伸縮を許容するフロー
ト位置に切換自在とされている。負荷側油路27及び負
荷保持側油路29の中途部からは、夫々、負荷側分岐油
路30と、負荷保持側分岐油路31が分岐されている。
【0023】33は切換弁で、4ポート2位置切換タイ
プのスプリングオフセット式電磁弁とされ、負荷側分岐
油路30を油タンク16に、負荷保持側分岐油路31を
高圧用アキュムレータ34に、夫々、断続自在に接続す
る。
【0024】切換弁33と高圧用アキュムレータ34間
には絞り弁36が介装され、高圧用アキュムレータ34
と絞り弁36間は、過負荷防止用リリーフ弁37を介し
て、油タンク16に接続されると共に、カットオフ弁3
8を介して、低圧用アキュムレータ39とも接続されて
いる。過負荷防止用リリーフ弁37の設定圧は、高圧用
アキュムレータ34の最高許容圧とされ、高圧用アキュ
ムレータ34の高圧油による破損、損傷を防止してい
る。
【0025】カットオフ弁38は、負荷保持側油室内の
油圧が設定圧(例えば、50kg/cm2 )以上となっ
た際に作動油自体により閉鎖位置とされるもので、図3
に示すように、ハウジング41と、ポペット42と、止
め輪43と、スプリング44等から成る。ハウジング4
1は、左右方向(軸心方向両側方)に開口すると共に、
右側開口が絞り弁36と接続され、左側開口が低圧用ア
キュムレータ39と接続されている。ハウジング41内
には、弁座45と、その右側に位置し且つ他の部分より
も大径とされた大径部46が軸心方向に連設されてい
る。ポペット42は、ハウジング41内に左右方向に移
動自在に備えられて、弁座45に接離自在とされてい
る。ポペット42は有底円筒状とされて、右側に開口す
ると共に、ポペット42の軸心方向中途部には、ハウジ
ング41の大径部46に開口する油孔47が形成されて
いる。止め輪43は、ハウジング41内の左側部に備え
られ、この止め輪43とポペット42間にスプリング4
4が弾発状に介装されて、ポペット42は右側に付勢さ
れている。
【0026】低圧用アキュムレータ39とカットオフ弁
38間は、過負荷防止用リリーフ弁48を介して、油タ
ンク16に接続されている。過負荷防止用リリーフ弁4
8の設定圧は、低圧用アキュムレータ39の最高許容圧
とされ、低圧用アキュムレータ39の高圧油による破
損、損傷を防止している。
【0027】49は圧力スイッチで、常開型とされ、ブ
ームシリンダ12のボトム側油室28の油圧が下限設定
圧以下又は上限設定圧以上になったことを検出して、切
換弁33を閉鎖位置とする。
【0028】尚、高圧用アキュムレータ34と低圧用ア
キュムレータ39は、窒素ガスが封入されたピストン型
とされており、高圧用アキュムレータ34と低圧用アキ
ュムレータ39の封入ガス圧をPAC(H)、PAC
(L)とし、カットオフ弁38の設定圧をPCU、圧力
スイッチ49の下限設定圧と上限設定圧をPPR
(L)、PPR(H)とした場合に、PPR(L)<P
AC(L)<PCU≦PAC(H)<PPR(H)とさ
れている。
【0029】53はコントローラで、切換弁33を制御
すると共に、圧力スイッチ49、ダイナミックダンパー
作動用の切換スイッチ55、切換スイッチ55のオン操
作時に点灯するパイロットランプ56が接続されてい
る。
【0030】上記のように構成した実施例によれば、切
換弁33の切換位置に関係なく、ブーム11及びバケッ
ト13の操作が可能である。特に、ブーム11の操作に
ついて説明すると、ブーム11の上昇操作時には、第2
制御弁19を操作して、ブームシリンダ12のボトム側
油室28内に作動油を供給し、ブームシリンダ12を伸
長させて、ブーム11を上昇させる。この場合には、ブ
ームシリンダ12のヘッド側油室26は、第2制御弁1
9又は切換弁33等を介して油タンク16と連通してい
るので、ヘッド側油室26内の作動油は油タンク16へ
流れる。
【0031】又、ブーム11を下降させる際には、第2
制御弁19を下降位置として、ブームシリンダ12のヘ
ッド側油室26へ作動油を供給すると共に、ボトム側油
室28を油タンク16に連通させる。この際、切換弁3
3が開放位置であると、ブームシリンダ12のヘッド側
油室26も切換弁33等を介して油タンク16と連通す
ることになるが、ブーム11は自重で下降するため、何
ら不具合はない。
【0032】更に、ホイールローダによるドージング作
業等のように、ブームシリンダ12のボトム側油室28
内の油圧を高めて行う作業時には、切換スイッチ55を
オフ状態として、切換弁33を閉鎖位置とすることによ
り、何ら問題なく作業を行える。
【0033】ホイールローダの走行時において、車両本
体1のピッチング、バウンシング等の振動を防止する場
合には、切換スイッチ55をオン操作して、パイロット
ランプ56を点灯する。又、第2制御弁19を中立位置
とするが、これによって、ブームシリンダ12のボトム
側油室28内の油圧が、圧力スイッチの下限設定圧PP
R(L)以上で、且つ、上限設定圧PPR(H)以下と
なるので、圧力スイッチはオン状態となる。従って、切
換弁33のソレノイドに通電され、切換弁33が開放位
置とされる。これにより、ブームシリンダ12のボトム
側油室28が、負荷保持側油路29、負荷保持側分岐油
路31、切換弁33、絞り弁36を介して、高圧用アキ
ュムレータ34と連通する共に、ブームシリンダ12の
ヘッド側油室26が、負荷側油路27、負荷側分岐油路
30、切換弁33を介して、油タンク16と連通する。
【0034】この場合において、バケット13内に積載
物が無かったり、又は、積載物が少量である等、作業装
置2全体の重量が小であって、ブームシリンダ12のボ
トム側油室28内の油圧が、カットオフ弁38の設定圧
PCU以下の場合には、カットオフ弁38では、スプリ
ング44がボトム側油室28の油圧に打ち勝って、図3
に示すように、ポペット42が、ハウジング41の弁座
45から離間した連通位置とされる。これにより、ブー
ムシリンダ12のボトム側油室28が、負荷保持側油路
29、負荷保持側分岐油路31、切換弁33、絞り弁3
6、カットオフ弁38を介して、低圧用アキュムレータ
39とも連通する。
【0035】この状態で、ホイールローダを走行させる
と、路面の起伏に応じて、又は、加速、減速時に、ホイ
ールローダの車両本体1がピッチング、又は、バウンシ
ングしようとする。これにより、作業装置2が振動し
て、そのブーム11が上下方向に揺動しようとし、ブー
ム11を支持するブームシリンダ12のボトム側油室2
8内の油圧に変動が生じる。
【0036】この場合において、ブームシリンダ12の
ボトム側油室28が高圧用アキュムレータ34と低圧用
アキュムレータ39の両者に連通しているが、ボトム側
油室28内の油圧がカットオフ弁38の設定圧PCU以
下で、高圧用アキュムレータ34の封入ガス圧PAC
(H)よりも低圧であるので、高圧用アキュムレータは
全く乃至は殆どバネ作用をせず、低圧用アキュムレータ
39が専らバネ作用をなす。即ち、ボトム側油室28内
の作動油は低圧用アキュムレータ39にその封入ガス圧
に抗して流入し、又、低圧用アキュムレータ39からそ
の封入ガス圧により作動油がボトム側油室28内に流入
する。
【0037】又、ヘッド側油室26が油タンク16と連
通しているので、ヘッド側油室26と油タンク16間で
作動油が流通し、ブームシリンダ12の自由な伸縮を許
容する。
【0038】更に、ボトム側油室28が低圧用アキュム
レータ39と絞り弁36を介して連通しているので、低
圧用アキュムレータ39に対する作動油の流出入によ
り、絞り弁36による圧力損失が生じると共に、作動油
がその他の油路を通過する際における、油路抵抗による
圧力損失も生じる。これらの圧力損失により、ブーム1
1の振動が減衰せしめられる。
【0039】つまり、ブーム11、即ち、作業装置2
は、低圧用アキュムレータ39のバネ作用と、絞り弁3
6等の油路抵抗による減衰作用に抗して上下に振動し
て、車両本体1の前部が動こうとする方向とは反対方向
に動くので、車両本体1のピッチング及びバウンシング
等の振動が抑制されると共に、作業装置2の振動も、絞
り弁36等の油路抵抗による減衰作用により早期に減衰
せしめられる。
【0040】又、バケット13内の積載物が多量で、作
業装置2全体の重量が大であって、ブームシリンダ12
のボトム側油室28内の油圧が、カットオフ弁38の設
定圧PCU以上である場合には、カットオフ弁38で
は、ボトム側油室28内の油圧がスプリング44に打ち
勝って、作動油がポペット42を直接左方に移動させ、
弁座45と当接させて、カットオフ弁38を閉鎖位置と
する。
【0041】これにより、ブームシリンダ12のボトム
側油室28は高圧用アキュムレータ34のみと連通し、
ホイールローダの走行時には、ブームシリンダ12のボ
トム側油室28内の油圧変動に応じて、上記同様に、高
圧用アキュムレータ34がバネ作用をなし、車両本体1
の振動を抑制する。
【0042】即ち、上記ホイールローダでは、車両本体
1が主振動系となり、車両本体1に比較して質量の小さ
い作業装置2が副振動系、即ち、ダイナミックダンパー
となるものと考えられる。又、作業装置2のバケット1
3には、土砂、砂利等の積載物が積載されるため、積載
物を含む作業装置2全体の重量は一定ではないが、これ
に対応して、高圧用アキュムレータ34と低圧用アキュ
ムレータ39を選択的に作動させて、ダイナミックダン
パーのバネ定数を変更するようにしたので、作業装置2
全体の重量が一定でないにもかかわらず、作業装置2の
固有振動数をほぼ一定とできる。従って、車両本体1と
作業装置2の固有振動数を常時ほぼ同一とでき、車両本
体1の振動を効果的に抑制できる。
【0043】次に、上記状態から、ホイールローダによ
り、作業を行うために、第2制御弁19を操作して、ブ
ームシリンダ12のボトム側油室28に作動油を供給
し、ブームシリンダ12を伸長させて、ブーム11を上
昇させた場合には、ブームシリンダ12のボトム側油室
28内の油圧が圧力スイッチ49の上限設定圧PPR
(H)よりも高くなるので、圧力スイッチ49がオフ操
作され、切換弁33のソレノイドへの通電が停止され
て、切換弁33が閉鎖位置となる。
【0044】これにより、ブームシリンダ12のボトム
側油室28が高圧用アキュムレータ34とも遮断され、
高圧用アキュムレータ34や低圧用アキュムレータ39
に高圧油が供給されることはなく、これら各アキュムレ
ータ34,39が破損、損傷する惧れはない。尚、高圧
用アキュムレータ34及び低圧用アキュムレータ39
は、それぞれ、過負荷防止用リリーフ弁37,48によ
っても防護されている。
【0045】尚、実施例では、アキュムレータとして、
ピストン型を使用したが、ブラダ型、金属ベローズ型、
直圧型、バネ式、おもり式等を使用してもよい。
【0046】又、本考案はホイールローダ以外の作業車
両にも適用可能である。
【0047】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案によれば、
カットオフ弁の設定圧を適正に設定することにより、作
業装置全体の重量変化に応じて、高圧用アキュムレータ
と低圧用アキュムレータを選択的に作動できて、ダイナ
ミックダンパーのバネ定数を変更でき、車両本体の振動
を効果的に抑制できると共に、アキュムレータを選択す
る装置として、作動油により直接作動されるカットオフ
弁を使用したので、従来の選択装置よりも簡素で、安価
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すホイールローダの側面
図である。
【図2】本考案の一実施例を示す回路図である。
【図3】本考案の一実施例を示すカットオフ弁の断面図
である。
【図4】従来一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 車両本体1 2 作業装置 11 ブーム 12 ブームシリンダ(昇降シリンダ) 13 バケット(作業部) 26 ヘッド側油室(負荷側油室) 28 ボトム側油室(負荷保持側油室) 33 切換弁 34 高圧用アキュムレータ 38 カットオフ弁 39 低圧用アキュムレータ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両本体に作業装置が備えられ、作業装
    置が、作業部と、作業部と車両本体間に介装され且つ作
    業部を昇降させる昇降シリンダを有し、昇降シリンダの
    負荷保持側油室に、振動抑制用の高圧用アキュムレータ
    と低圧用アキュムレータが接続されたものにおいて、 昇降シリンダの負荷保持側油室と低圧用アキュムレータ
    間に、負荷保持側油室内の油圧が設定圧以上のときに作
    動油により直接作動されて閉鎖位置とされるカットオフ
    弁が介装されたことを特徴とする作業車両のダイナミッ
    クダンパーの切換装置。
JP1993074457U 1993-12-28 1993-12-28 作業車両のダイナミックダンパーの切換装置 Expired - Fee Related JP2596166Y2 (ja)

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