JP2883807B2 - 車両用安全シート - Google Patents
車両用安全シートInfo
- Publication number
- JP2883807B2 JP2883807B2 JP6062580A JP6258094A JP2883807B2 JP 2883807 B2 JP2883807 B2 JP 2883807B2 JP 6062580 A JP6062580 A JP 6062580A JP 6258094 A JP6258094 A JP 6258094A JP 2883807 B2 JP2883807 B2 JP 2883807B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle
- airbag
- vehicle body
- collision
- seat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B60R19/00—Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B60R21/00—Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
- B60R21/02—Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
- B60R21/16—Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
- B60R21/20—Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components
- B60R21/207—Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components in vehicle seats
Landscapes
- Seats For Vehicles (AREA)
- Air Bags (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の側面衝突の際、
車体側壁側から受ける衝撃荷重をエアバッグにより緩和
して、着座者を保護することができる車両用安全シート
に関する。
車体側壁側から受ける衝撃荷重をエアバッグにより緩和
して、着座者を保護することができる車両用安全シート
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、車両の側面衝突の際に、その衝撃
荷重により変形するドア等の車体側壁側と着座者との直
接衝突を回避することのできる技術として、例えば、特
開平４−５００５２号公報に示すようなものがある。す
なわち、車体側壁側に対向したシートバック側部に、前
記車体側壁側に対して垂直方向乃至着座者との間の空間
に向う方向に膨出するエアバッグを設けたものである。
ここでエアバッグは、膨出状態において比較的大径にな
り、着座者の側方に向って大きく膨らむように形成され
ている。また、衝撃荷重を受けて車室内側に変形したド
アは、大きく膨らんだエアバッグを更に着座者側に押付
けるようなかたちとなる。
荷重により変形するドア等の車体側壁側と着座者との直
接衝突を回避することのできる技術として、例えば、特
開平４−５００５２号公報に示すようなものがある。す
なわち、車体側壁側に対向したシートバック側部に、前
記車体側壁側に対して垂直方向乃至着座者との間の空間
に向う方向に膨出するエアバッグを設けたものである。
ここでエアバッグは、膨出状態において比較的大径にな
り、着座者の側方に向って大きく膨らむように形成され
ている。また、衝撃荷重を受けて車室内側に変形したド
アは、大きく膨らんだエアバッグを更に着座者側に押付
けるようなかたちとなる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術では、側面衝突の際に、その衝撃荷重に
より車室内側に侵入するよう変形したドアにより、シー
トバック側部にて膨出したエアバッグは車室内側に強く
押されて、着座者に対して勢いよく向かってくる虞れが
ある。その場合、着座者がエアバッグから受ける反力が
大きくなり、衝突時における着座者の慣性力を効果的に
吸収することができないという問題点があった。また、
着座者がエアバッグから受ける反力によりシートバック
の車室内寄りの側部に隣接したコンソール等の車室内装
物への三次衝突の増加を招くという問題点があった。
うな従来の技術では、側面衝突の際に、その衝撃荷重に
より車室内側に侵入するよう変形したドアにより、シー
トバック側部にて膨出したエアバッグは車室内側に強く
押されて、着座者に対して勢いよく向かってくる虞れが
ある。その場合、着座者がエアバッグから受ける反力が
大きくなり、衝突時における着座者の慣性力を効果的に
吸収することができないという問題点があった。また、
着座者がエアバッグから受ける反力によりシートバック
の車室内寄りの側部に隣接したコンソール等の車室内装
物への三次衝突の増加を招くという問題点があった。
【０００４】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、車両の側面衝突の際に、エアバッ
グが膨出し得る空間を確保して着座者がエアバッグから
受ける反力を抑え、着座者に加わる慣性力を効果的に吸
収することができ、車体側壁側に対する着座者の二次衝
突を防止し、また、着座者が車室内装物に三次衝突する
ことを防止し、着座者の安全性を確実に向上させること
ができる車両用安全シートを提供することを目的として
いる。
してなされたもので、車両の側面衝突の際に、エアバッ
グが膨出し得る空間を確保して着座者がエアバッグから
受ける反力を抑え、着座者に加わる慣性力を効果的に吸
収することができ、車体側壁側に対する着座者の二次衝
突を防止し、また、着座者が車室内装物に三次衝突する
ことを防止し、着座者の安全性を確実に向上させること
ができる車両用安全シートを提供することを目的として
いる。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための本発明の要旨とするところは、車両の側面衝突の
際、車体側壁（１２）側から受ける衝撃荷重をエアバッ
グ（４０）により緩和して、着座者を保護することがで
きる車両用安全シート（２０Ａ，２０Ｂ）において、シ
ートバック（２１）上部における車体側壁（１２）側に
対向した一側端側に、車体側壁（１２）側に近接するよ
う部分的に延び出て、側面衝突の際に車体側壁（１２）
側の車室内侵入を抑え、車体側壁（１２）側とシートバ
ック（２１）一側端側との間に空間を確保する突出部
（２１ａ）を形成し、前記突出部（２１ａ）に、側面衝
突の際に該突出部（２１ａ）により確保される前記空間
の横幅に収まる範囲で、着座者の少なくとも頭部及び胸
部の側方に対応して突出部（２１ａ）の前面側へ膨出す
る側突用エアバッグ（４０）を設け、前記シートバック
（２１）上部とその突出部（２１ａ）に、側面衝突の際
に車体側壁（１２）側から受けた衝撃荷重を側方に伝達
する高剛性の補強部材（２３）を車幅方向に延ばして内
設し、前記補強部材（２３）における前記突出部（２１
ａ）内に延びた一端部（２３ａ）に、前記側突用エアバ
ッグ（４０）を収納する縦長に開口したケース体（４
３）を固設したことを特徴とする車両用安全シート（２
０Ａ，２０Ｂ）に存する。
ための本発明の要旨とするところは、車両の側面衝突の
際、車体側壁（１２）側から受ける衝撃荷重をエアバッ
グ（４０）により緩和して、着座者を保護することがで
きる車両用安全シート（２０Ａ，２０Ｂ）において、シ
ートバック（２１）上部における車体側壁（１２）側に
対向した一側端側に、車体側壁（１２）側に近接するよ
う部分的に延び出て、側面衝突の際に車体側壁（１２）
側の車室内侵入を抑え、車体側壁（１２）側とシートバ
ック（２１）一側端側との間に空間を確保する突出部
（２１ａ）を形成し、前記突出部（２１ａ）に、側面衝
突の際に該突出部（２１ａ）により確保される前記空間
の横幅に収まる範囲で、着座者の少なくとも頭部及び胸
部の側方に対応して突出部（２１ａ）の前面側へ膨出す
る側突用エアバッグ（４０）を設け、前記シートバック
（２１）上部とその突出部（２１ａ）に、側面衝突の際
に車体側壁（１２）側から受けた衝撃荷重を側方に伝達
する高剛性の補強部材（２３）を車幅方向に延ばして内
設し、前記補強部材（２３）における前記突出部（２１
ａ）内に延びた一端部（２３ａ）に、前記側突用エアバ
ッグ（４０）を収納する縦長に開口したケース体（４
３）を固設したことを特徴とする車両用安全シート（２
０Ａ，２０Ｂ）に存する。
【０００６】
【０００７】
【作用】車両の側面衝突の際、その衝撃荷重を受けたド
ア等の車体側壁（１２）は車室内側へ変形しようとする
が、該車体側壁（１２）側に対向したシートバック（２
１）上部の一側端側にある突出部（２１ａ）にぶつかる
ため、車体側壁（１２）の車室内侵入は極力抑えられ
る。従って、着座者の生存空間が確保されると共に、車
体側壁（１２）側と着座者（詳しくはシートバック（２
１）の一側端側）との間には、前記突出部（２１ａ）に
設けてある側突用エアバッグ（４０）が十分に膨出でき
るエアバッグ用の空間が確保される。
ア等の車体側壁（１２）は車室内側へ変形しようとする
が、該車体側壁（１２）側に対向したシートバック（２
１）上部の一側端側にある突出部（２１ａ）にぶつかる
ため、車体側壁（１２）の車室内侵入は極力抑えられ
る。従って、着座者の生存空間が確保されると共に、車
体側壁（１２）側と着座者（詳しくはシートバック（２
１）の一側端側）との間には、前記突出部（２１ａ）に
設けてある側突用エアバッグ（４０）が十分に膨出でき
るエアバッグ用の空間が確保される。
【０００８】前記シートバック（２１）上部とその突出
部（２１ａ）には、側面衝突の際に車体側壁（１２）側
から受けた衝撃荷重を側方に伝達する高剛性の補強部材
（２３）が内設されており、突出部（２１ａ）を含めた
シートバック（２１）上部の変形防止のみならず、車体
側壁（１２）の車室内侵入をより十分に防止することが
できる。それにより、更に確実にエアバッグ用の空間を
確保することができる。
部（２１ａ）には、側面衝突の際に車体側壁（１２）側
から受けた衝撃荷重を側方に伝達する高剛性の補強部材
（２３）が内設されており、突出部（２１ａ）を含めた
シートバック（２１）上部の変形防止のみならず、車体
側壁（１２）の車室内侵入をより十分に防止することが
できる。それにより、更に確実にエアバッグ用の空間を
確保することができる。
【０００９】このように車体側壁（１２）側の車室内侵
入を極力抑えた上で、車体側壁（１２）側とシートバッ
ク（２１）の一側端側との間に確保された空間内にて、
特に該空間の横幅に収まる範囲で側突用エアバッグ（４
０）が膨出するため、かかる側突用エアバッグ（４０）
が車体側壁（１２）側より強く押されて着座者に勢いよ
く向かってくることがない。
入を極力抑えた上で、車体側壁（１２）側とシートバッ
ク（２１）の一側端側との間に確保された空間内にて、
特に該空間の横幅に収まる範囲で側突用エアバッグ（４
０）が膨出するため、かかる側突用エアバッグ（４０）
が車体側壁（１２）側より強く押されて着座者に勢いよ
く向かってくることがない。
【００１０】従って、着座者がエアバッグ（４０）から
過大な反力を受けることがなく、衝突時における着座者
の慣性力を効果的に吸収・緩和することができため、着
座者の頭部や胸部等が車体側壁（１２）側に二次衝突す
ることを防止できる。更に、着座者がシートバック（２
１）の他側端側にあるコンソール等の車室内装物に三次
衝突することをも有効に防止することができる。
過大な反力を受けることがなく、衝突時における着座者
の慣性力を効果的に吸収・緩和することができため、着
座者の頭部や胸部等が車体側壁（１２）側に二次衝突す
ることを防止できる。更に、着座者がシートバック（２
１）の他側端側にあるコンソール等の車室内装物に三次
衝突することをも有効に防止することができる。
【００１１】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明
する。図１〜図３は本発明の一実施例を示している。図
１に示すように、車両用安全シートである運転席２０Ａ
及び助手席２０Ｂは、フロアートンネル１１を間にして
車体フロア１０上に並設されている。各座席２０Ａ，２
０Ｂは、それぞれ車体フロア１０にレールユニット１２
を介して前後移動可能に据付けられたシートクッション
３１と、シートクッション３１の後端部にリクライニン
グデバイス２５を介して傾動可能に支持されたシートバ
ック２１と有する。
する。図１〜図３は本発明の一実施例を示している。図
１に示すように、車両用安全シートである運転席２０Ａ
及び助手席２０Ｂは、フロアートンネル１１を間にして
車体フロア１０上に並設されている。各座席２０Ａ，２
０Ｂは、それぞれ車体フロア１０にレールユニット１２
を介して前後移動可能に据付けられたシートクッション
３１と、シートクッション３１の後端部にリクライニン
グデバイス２５を介して傾動可能に支持されたシートバ
ック２１と有する。
【００１２】図１に示すように、シートバック２１上部
におけるドア（車体側壁）１２に対向した一側端側に
は、ドア１２に近接するよう部分的に延び出て、側面衝
突の際にドア１２に衝突するアウター突出部２１ａが形
成されている。また、シートバック２１上部における隣
座席側に対向した他側端側にも、隣座席側に近接するよ
う部分的に延び出て、側面衝突の際に隣座席側に衝突す
るインナー突出部２１ｂが形成されている。アウター突
出部２１ａは、シートバック２１の一側端側、すなわち
上部以外の側端ラインより部分的に延び出る分だけ、ド
ア１２側とシートバック２１の前記側端ラインとの間
に、後述する側突用エアバッグ４０が十分に膨出できる
空間を確保するものである。また、運転席２０Ａのイン
ナー突出部２１ｂと、助手席２０Ｂのインナー突出部２
１ｂとは相互に対向するよう配されている。
におけるドア（車体側壁）１２に対向した一側端側に
は、ドア１２に近接するよう部分的に延び出て、側面衝
突の際にドア１２に衝突するアウター突出部２１ａが形
成されている。また、シートバック２１上部における隣
座席側に対向した他側端側にも、隣座席側に近接するよ
う部分的に延び出て、側面衝突の際に隣座席側に衝突す
るインナー突出部２１ｂが形成されている。アウター突
出部２１ａは、シートバック２１の一側端側、すなわち
上部以外の側端ラインより部分的に延び出る分だけ、ド
ア１２側とシートバック２１の前記側端ラインとの間
に、後述する側突用エアバッグ４０が十分に膨出できる
空間を確保するものである。また、運転席２０Ａのイン
ナー突出部２１ｂと、助手席２０Ｂのインナー突出部２
１ｂとは相互に対向するよう配されている。
【００１３】シートバック２１にはバックフレーム２２
が内装されており、かかるバックフレーム２２の上部に
は、補強部材２３が車幅方向に延びるよう横設されてい
る。補強部材２３は、側面衝突の際に車体側壁側である
ドア１２から受けた衝撃荷重を側方に伝達しつつ、シー
トバック２１上部の変形を極力防止するための高剛性の
バー状部材である。
が内装されており、かかるバックフレーム２２の上部に
は、補強部材２３が車幅方向に延びるよう横設されてい
る。補強部材２３は、側面衝突の際に車体側壁側である
ドア１２から受けた衝撃荷重を側方に伝達しつつ、シー
トバック２１上部の変形を極力防止するための高剛性の
バー状部材である。
【００１４】ドア１２側に延びる補強部材２３の一端部
２３ａは、バックフレーム２２のサイド部より更に側方
に延出し、この一端部２３ａはアウター突出部２１ａ内
にて側方に延びている。このように補強部材２３の一端
部２３ａによって、アウター突出部２１ａは、側面衝突
の際にドア１２側の車室内侵入を極力抑えられるように
補強されている。
２３ａは、バックフレーム２２のサイド部より更に側方
に延出し、この一端部２３ａはアウター突出部２１ａ内
にて側方に延びている。このように補強部材２３の一端
部２３ａによって、アウター突出部２１ａは、側面衝突
の際にドア１２側の車室内侵入を極力抑えられるように
補強されている。
【００１５】図１及び図２に示すように、アウター突出
部２１ａには、側面衝突の際にアウター突出部２１ａに
より確保されるドア１２側と前記側端ラインとの間の空
間内にて、特に該空間の横幅に収まる範囲で、着座者の
少なくとも頭部及び胸部の側方に対応して膨出する側突
用エアバッグ４０が設けられている。更に詳しく言え
ば、図３に示すように、側突用エアバッグ４０を備えた
エアバッグ装置４１は、アウター突出部２１ａに内装さ
れている補強部材２３の一端部２３ａに固設されてい
る。
部２１ａには、側面衝突の際にアウター突出部２１ａに
より確保されるドア１２側と前記側端ラインとの間の空
間内にて、特に該空間の横幅に収まる範囲で、着座者の
少なくとも頭部及び胸部の側方に対応して膨出する側突
用エアバッグ４０が設けられている。更に詳しく言え
ば、図３に示すように、側突用エアバッグ４０を備えた
エアバッグ装置４１は、アウター突出部２１ａに内装さ
れている補強部材２３の一端部２３ａに固設されてい
る。
【００１６】エアバッグ装置４１は、アウター突出部２
１ａの前面側にて縦長に開口したケース体４３と、ケー
ス体４３の最奥部に配されたインフレーター４４と、イ
ンフレーター４４の前側に折畳まれた状態で配された側
突用エアバッグ４０とから成る。インフレーター４４
は、後述するセンサの信号を受けて点火装置に電流が流
れると、内部の火薬に火がつき、化学反応を起こしてガ
スを発生させ、側突用エアバッグ４０を所定の大きさ及
び形状に膨らますものである。
１ａの前面側にて縦長に開口したケース体４３と、ケー
ス体４３の最奥部に配されたインフレーター４４と、イ
ンフレーター４４の前側に折畳まれた状態で配された側
突用エアバッグ４０とから成る。インフレーター４４
は、後述するセンサの信号を受けて点火装置に電流が流
れると、内部の火薬に火がつき、化学反応を起こしてガ
スを発生させ、側突用エアバッグ４０を所定の大きさ及
び形状に膨らますものである。
【００１７】側突用エアバッグ４０は、側面衝突の際に
前記アウター突出部２１ａにより確保される車体側壁１
２側と前記側端ラインとの間の空間内にて、着座者の少
なくとも頭部及び胸部の側方に対応して、図２に示すよ
うに、前記空間の横幅に収まる大きさ及び形状に膨らむ
よう形成されている。また、ケース体４３の開口端縁に
は、ヒンジ４５を介してカバー板４６が連結されてい
る。カバー板４６は、通常時はケース体４３の開口を塞
いでいるが、側面衝突時には側突用エアバッグ４０の膨
出力により容易に外側に開くように設定されている。
前記アウター突出部２１ａにより確保される車体側壁１
２側と前記側端ラインとの間の空間内にて、着座者の少
なくとも頭部及び胸部の側方に対応して、図２に示すよ
うに、前記空間の横幅に収まる大きさ及び形状に膨らむ
よう形成されている。また、ケース体４３の開口端縁に
は、ヒンジ４５を介してカバー板４６が連結されてい
る。カバー板４６は、通常時はケース体４３の開口を塞
いでいるが、側面衝突時には側突用エアバッグ４０の膨
出力により容易に外側に開くように設定されている。
【００１８】図１に示すように、ドア１２の内部には、
該ドア１２に対する側面衝突時の異常な衝撃を検知し、
前記アウター突出部２１ａに設けられている側突用エア
バッグ４０を膨出させるよう指示するセンサ５１が設け
られている。このセンサ５１は、一般に電気機械式、機
械式、電子式の３種類があるが、その何れでもよい。例
えば、電気機械式の場合、円筒形シリンダーに入った鋼
球が、衝撃を受けると磁石の力を振り切って前方に飛び
出し、かかる鋼球を介して接点に電流が流れるように構
成されている。このようなセンサ５１は所定値以上の衝
撃力を受けると、前記インフレーター４４に信号を出力
するように、信号線を介してインフレーター４４に接続
されている。
該ドア１２に対する側面衝突時の異常な衝撃を検知し、
前記アウター突出部２１ａに設けられている側突用エア
バッグ４０を膨出させるよう指示するセンサ５１が設け
られている。このセンサ５１は、一般に電気機械式、機
械式、電子式の３種類があるが、その何れでもよい。例
えば、電気機械式の場合、円筒形シリンダーに入った鋼
球が、衝撃を受けると磁石の力を振り切って前方に飛び
出し、かかる鋼球を介して接点に電流が流れるように構
成されている。このようなセンサ５１は所定値以上の衝
撃力を受けると、前記インフレーター４４に信号を出力
するように、信号線を介してインフレーター４４に接続
されている。
【００１９】また、隣座席側に延びる補強部材２３の他
端部２３ｂは、バックフレーム２２のサイド部より更に
側方に延出し、この他端部２３ｂはインナー突出部２１
ｂ内にて側方に延びている。このようにインナー突出部
２１ｂ内における補強部材２３の他端部２３ｂは、側面
衝突の際に補強部材２３の一端部２３ａから入力した衝
撃荷重を隣座席側に伝達する部位となっている。
端部２３ｂは、バックフレーム２２のサイド部より更に
側方に延出し、この他端部２３ｂはインナー突出部２１
ｂ内にて側方に延びている。このようにインナー突出部
２１ｂ内における補強部材２３の他端部２３ｂは、側面
衝突の際に補強部材２３の一端部２３ａから入力した衝
撃荷重を隣座席側に伝達する部位となっている。
【００２０】次に作用を説明する。他の自動車が例え
ば、運転席２０Ａ側のドア１２に衝突して車両の側面衝
突が起きると、その衝撃荷重によりドア１２は変形しつ
つ車室内に侵入しようとする。ところが車室内側に変形
しようとするドア１２は、運転席２０Ａのシートバック
２１上部の一側端側にあるアウター突出部２１ａにぶつ
かるため、ドア１２の車室内侵入は極力抑えられる。従
って、着座者の生存空間が確保されると共に、ドア１２
側と前記側端ラインとの間には、前記アウター突出部２
１ａに設けてある側突用エアバッグ４０が十分に膨出し
得る空間が確保される。
ば、運転席２０Ａ側のドア１２に衝突して車両の側面衝
突が起きると、その衝撃荷重によりドア１２は変形しつ
つ車室内に侵入しようとする。ところが車室内側に変形
しようとするドア１２は、運転席２０Ａのシートバック
２１上部の一側端側にあるアウター突出部２１ａにぶつ
かるため、ドア１２の車室内侵入は極力抑えられる。従
って、着座者の生存空間が確保されると共に、ドア１２
側と前記側端ラインとの間には、前記アウター突出部２
１ａに設けてある側突用エアバッグ４０が十分に膨出し
得る空間が確保される。
【００２１】前記側面衝突の起きたドア１２内部にて、
その衝撃を検知したセンサ５１は、アウター突出部２１
ａに設けられているエアバッグ装置４１のインフレータ
ー４４に信号を出力する。そして、インフレーター４４
では信号を引き金として化学反応が起きてガスが発生
し、側突用エアバッグ４０を瞬時に膨出させる。側突用
エアバッグ４０は、図１に示すように、ドア１２側と前
記側端ラインとの間に確保された空間内にて、特に該空
間の横幅に収まる範囲で無理なく着座者の頭部及び胸部
の側方に対応するよう膨出する。
その衝撃を検知したセンサ５１は、アウター突出部２１
ａに設けられているエアバッグ装置４１のインフレータ
ー４４に信号を出力する。そして、インフレーター４４
では信号を引き金として化学反応が起きてガスが発生
し、側突用エアバッグ４０を瞬時に膨出させる。側突用
エアバッグ４０は、図１に示すように、ドア１２側と前
記側端ラインとの間に確保された空間内にて、特に該空
間の横幅に収まる範囲で無理なく着座者の頭部及び胸部
の側方に対応するよう膨出する。
【００２２】従って、側突用エアバッグ４０がドア１２
側より強く押されて着座者に勢いよく向かってくること
がなく、着座者がエアバッグ４０から過大な反力を受け
る虞れがない。それにより、着座者の頭部及び胸部を側
方からカバーするように膨出した側突用エアバッグ４０
によって、ドア１２側からの衝撃力を十分に緩和するこ
とができ、また、着座者に加わる慣性力を効果的に吸収
しつつ、ドア１２側に対する着座者の二次衝突を防止す
ることができる。更に、着座者がシートバック２１の他
側端側にあるコンソール等の車室内装物に三次衝突する
ことをも有効に防止することができる。
側より強く押されて着座者に勢いよく向かってくること
がなく、着座者がエアバッグ４０から過大な反力を受け
る虞れがない。それにより、着座者の頭部及び胸部を側
方からカバーするように膨出した側突用エアバッグ４０
によって、ドア１２側からの衝撃力を十分に緩和するこ
とができ、また、着座者に加わる慣性力を効果的に吸収
しつつ、ドア１２側に対する着座者の二次衝突を防止す
ることができる。更に、着座者がシートバック２１の他
側端側にあるコンソール等の車室内装物に三次衝突する
ことをも有効に防止することができる。
【００２３】また、シートバック２１上部の一側端側に
あるアウター突出部２１ａが最初に受けた衝撃荷重は、
その内部の補強部材２３の一端部２３ａに入力した後、
該補強部材２３を介して側方にそのままずれるように伝
達される。そして、シートバック２１上部の他側端側に
あるインナー突出部２１ｂが、相対向する助手席２０Ｂ
側のインナー突出部２１ｂに衝突した際、運転席２０Ａ
側のインナー突出部２１ｂ内を延びる補強部材２３の他
端部２３ｂが、助手席２０Ｂ側のインナー突出部２１ｂ
の補強部材２３の他端部２３ｂに打ち当たる。
あるアウター突出部２１ａが最初に受けた衝撃荷重は、
その内部の補強部材２３の一端部２３ａに入力した後、
該補強部材２３を介して側方にそのままずれるように伝
達される。そして、シートバック２１上部の他側端側に
あるインナー突出部２１ｂが、相対向する助手席２０Ｂ
側のインナー突出部２１ｂに衝突した際、運転席２０Ａ
側のインナー突出部２１ｂ内を延びる補強部材２３の他
端部２３ｂが、助手席２０Ｂ側のインナー突出部２１ｂ
の補強部材２３の他端部２３ｂに打ち当たる。
【００２４】それにより、衝撃荷重が分散されつつ減殺
されるが、このとき高剛性の補強部材２３はシートバッ
ク２１上部にて車幅方向に突っ張るため、該シートバッ
ク２１上部が横幅方向に潰れるように大きく変形するこ
とはなく、着座者の胸部付近の生存空間は充分に確保さ
れる。なお、他の自動車が、助手席２０Ｂ側のドア１２
に衝突して車両の側面衝突が起きた場合も、前述したの
と同様に着座者の安全性は確実かつ十分に確保される。
されるが、このとき高剛性の補強部材２３はシートバッ
ク２１上部にて車幅方向に突っ張るため、該シートバッ
ク２１上部が横幅方向に潰れるように大きく変形するこ
とはなく、着座者の胸部付近の生存空間は充分に確保さ
れる。なお、他の自動車が、助手席２０Ｂ側のドア１２
に衝突して車両の側面衝突が起きた場合も、前述したの
と同様に着座者の安全性は確実かつ十分に確保される。
【００２５】なお、本発明に係る車両用安全シートは、
図示した前記実施例の具体的な態様に限定されるもので
はない。例えば、前記実施例においては、側突用エアバ
ッグは、着座者の頭部及び胸部に対応する大きさ・形状
であるが、腰部付近にまで対応すべく下方にもっと延び
るように形成してもよい。
図示した前記実施例の具体的な態様に限定されるもので
はない。例えば、前記実施例においては、側突用エアバ
ッグは、着座者の頭部及び胸部に対応する大きさ・形状
であるが、腰部付近にまで対応すべく下方にもっと延び
るように形成してもよい。
【００２６】
【発明の効果】本発明に係る車両用安全シートによれ
ば、シートバック上部における車体側壁側に対向した一
側端側に、車体側壁側に近接するよう部分的に延び出
て、側面衝突の際に車体側壁側の車室内侵入を抑え、車
体側壁側とシートバック一側端側との間に空間を確保す
る突出部を形成し、前記突出部に、側面衝突の際に該突
出部により確保される前記空間の横幅に収まる範囲で、
着座者の少なくとも頭部及び胸部の側方に対応して膨出
する側突用エアバッグを設けたから、膨出した側突用エ
アバッグが車体側壁側より強く押されて着座者に勢いよ
く向かってくることがなく、着座者はエアバッグから過
大な反力を受けない。従って、側面衝突時における着座
者の慣性力を効果的に吸収・緩和することができて、着
座者の頭部や胸部等が車体側壁側に二次衝突することを
防止することができると共に、着座者がシートバックの
他側端側にあるコンソール等の車室内装物に三次衝突す
ることをも有効に防止することができ、着座者の安全性
が確実に向上する。
ば、シートバック上部における車体側壁側に対向した一
側端側に、車体側壁側に近接するよう部分的に延び出
て、側面衝突の際に車体側壁側の車室内侵入を抑え、車
体側壁側とシートバック一側端側との間に空間を確保す
る突出部を形成し、前記突出部に、側面衝突の際に該突
出部により確保される前記空間の横幅に収まる範囲で、
着座者の少なくとも頭部及び胸部の側方に対応して膨出
する側突用エアバッグを設けたから、膨出した側突用エ
アバッグが車体側壁側より強く押されて着座者に勢いよ
く向かってくることがなく、着座者はエアバッグから過
大な反力を受けない。従って、側面衝突時における着座
者の慣性力を効果的に吸収・緩和することができて、着
座者の頭部や胸部等が車体側壁側に二次衝突することを
防止することができると共に、着座者がシートバックの
他側端側にあるコンソール等の車室内装物に三次衝突す
ることをも有効に防止することができ、着座者の安全性
が確実に向上する。
【図１】本発明の一実施例に係る車両用安全シート（運
転席及び助手席）を示す正面図である。
転席及び助手席）を示す正面図である。
【図２】本発明の一実施例に係る車両用安全シート（助
手席）を示す斜視図である。
手席）を示す斜視図である。
【図３】本発明の一実施例に係る車両用安全シート（助
手席）を構成するエアバッグ装置を示す拡大図である。
手席）を構成するエアバッグ装置を示す拡大図である。
２０Ａ…運転席（車両用安全シート） ２０Ｂ…助手席（車両用安全シート） ２１…シートバック ２１ａ…アウター突出部 ２３…補強部材 ４０…側突用エアバッグ ４１…エアバッグ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B60R 21/22 B60N 2/42
Claims (1)
- 【請求項１】車両の側面衝突の際、車体側壁側から受け
る衝撃荷重をエアバッグにより緩和して、着座者を保護
することができる車両用安全シートにおいて、 シートバック上部における車体側壁側に対向した一側端
側に、車体側壁側に近接するよう部分的に延び出て、側
面衝突の際に車体側壁側の車室内侵入を抑え、車体側壁
側とシートバック一側端側との間に空間を確保する突出
部を形成し、 前記突出部に、側面衝突の際に該突出部により確保され
る前記空間の横幅に収まる範囲で、着座者の少なくとも
頭部及び胸部の側方に対応して突出部の前面側に膨出す
る側突用エアバッグを設け、 前記シートバック上部とその突出部に、側面衝突の際に
車体側壁側から受けた衝撃荷重を側方に伝達する高剛性
の補強部材を車幅方向に延ばして内設し、 前記補強部材における前記突出部内に延びた一端部に、
前記側突用エアバッグを収納する縦長に開口したケース
体を固設したことを特徴とする車両用安全シート。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6062580A JP2883807B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 車両用安全シート |
| US08/367,889 US5499840A (en) | 1994-03-31 | 1995-01-03 | Automotive seat with air-bag |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6062580A JP2883807B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 車両用安全シート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07267038A JPH07267038A (ja) | 1995-10-17 |
| JP2883807B2 true JP2883807B2 (ja) | 1999-04-19 |
Family
ID=13204407
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6062580A Expired - Lifetime JP2883807B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 車両用安全シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2883807B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102458916A (zh) * | 2009-06-29 | 2012-05-16 | 本田技研工业株式会社 | 车辆用座椅的座椅靠背框架 |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3852252B2 (ja) | 1999-10-14 | 2006-11-29 | 日産自動車株式会社 | 車体構造 |
| US7530595B2 (en) | 2004-09-21 | 2009-05-12 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Rear seat side airbag device |
| JP2008037281A (ja) | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Takata Corp | シート取付乗員拘束装置 |
| WO2010150449A1 (ja) | 2009-06-24 | 2010-12-29 | 本田技研工業株式会社 | 車両用シート |
| US8668225B2 (en) | 2010-06-04 | 2014-03-11 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle seat |
| JP5852709B2 (ja) * | 2014-06-19 | 2016-02-03 | 本田技研工業株式会社 | 車両用シート |
| JP6879137B2 (ja) * | 2017-09-08 | 2021-06-02 | トヨタ自動車株式会社 | 後席サイドエアバッグ装置 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS558668Y2 (ja) * | 1971-08-21 | 1980-02-26 | ||
| JP3016822B2 (ja) * | 1990-06-18 | 2000-03-06 | マツダ株式会社 | 車両のシート構造 |
| JPH053054U (ja) * | 1991-07-04 | 1993-01-19 | 三菱自動車エンジニアリング株式会社 | 車両用エアバツグシステム |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP6062580A patent/JP2883807B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102458916A (zh) * | 2009-06-29 | 2012-05-16 | 本田技研工业株式会社 | 车辆用座椅的座椅靠背框架 |
| CN102458916B (zh) * | 2009-06-29 | 2014-07-02 | 本田技研工业株式会社 | 车辆用座椅的座椅靠背框架 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07267038A (ja) | 1995-10-17 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2784322B2 (ja) | 車両用安全シート | |
| US5499840A (en) | Automotive seat with air-bag | |
| KR102676736B1 (ko) | 차량의 승객보호 시스템 | |
| JPH0450052A (ja) | 車両のシート構造 | |
| JPH03281455A (ja) | 車体側部への衝突エネルギ吸収装置 | |
| JP3196660B2 (ja) | エアバッグ装置 | |
| JP2992961B2 (ja) | 自動車のエアバッグ装置 | |
| KR20050110301A (ko) | 후방 승객 보호용 에어백장치 | |
| JP2883807B2 (ja) | 車両用安全シート | |
| JP2000289556A (ja) | 車両のサイドエアバッグ装置 | |
| JP2891287B2 (ja) | 車両用シート | |
| JP2004217109A (ja) | 車両用安全シート | |
| CN105799633B (zh) | 具有设置在座部内的安全气囊模块的车辆座椅 | |
| JPH07186870A (ja) | 自動車のエアバッグ装置 | |
| JP3821076B2 (ja) | 車両のエアバック装置 | |
| JP2891286B2 (ja) | 車両用シート | |
| JPH04166452A (ja) | 乗員保護装置 | |
| JP3144277B2 (ja) | エアバッグ装置 | |
| JP3000161B2 (ja) | 車両用シート | |
| JP2922175B2 (ja) | 車体側部のエネルギ吸収構造 | |
| JP3196659B2 (ja) | エアバッグ装置 | |
| KR0171344B1 (ko) | 에어백을 이용한 트렁크 안전장치 | |
| JP2003220913A (ja) | 車両の乗員保護装置 | |
| JP7165085B2 (ja) | 乗員保護装置 | |
| JP7165086B2 (ja) | 乗員保護装置 |