JP3196660B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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JP3196660B2 JP25633696A JP25633696A JP3196660B2 JP 3196660 B2 JP3196660 B2 JP 3196660B2 JP 25633696 A JP25633696 A JP 25633696A JP 25633696 A JP25633696 A JP 25633696A JP 3196660 B2 JP3196660 B2 JP 3196660B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両がその側方
から衝突力を受けたときに、座席に着座した乗員を保護
するエアバッグ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両のエアバッグ装置として、ステアリ
ングホイールや助手席側のインストルメントパネルにエ
アバッグ袋体を内蔵し、車両の正面衝突時にエアバッグ
袋体が瞬時に膨出して乗員に加わる前方への慣性力を緩
衝し、ステアリングホイールやインストルメントパネル
等への乗員の二次衝突を防止するようにしたものが実用
化されている。
【０００３】また、車両の車室内側面、例えばドアの内
側面や座席にエアバッグ袋体を内蔵し、車両の側面衝突
時にエアバッグ袋体が瞬時に膨出して乗員とドアの内側
面等との二次衝突を防止するようにしたサイドエアバッ
グ装置も開発化されている。
【０００４】車両がその側方から衝突力を受けると、車
体側壁が反衝突側である車室中央側に移動し、サイドシ
ルとフロアを介して座席のシートクッションを車室中央
側へ移動させるが、シートクッションに着座している乗
員はシートクッションに対して固定されていないので慣
性によってその場に留まり続けようとし、車室中央側へ
移動する車室側壁と乗員とが接近して二次衝突する恐れ
があり、前記サイドエアバッグ装置は、前述のような車
両の側面衝突時における乗員の安全を図ったものであ
る。
【０００５】図７および図８は従来のシートマウントサ
イドエアバッグ装置で、シートクッション部１とシート
バック部２とからなる助手席用の座席を示し、シートバ
ック部２のドア側の側部にはパッド部材３で囲まれた空
間部４が設けられ、この空間部４の内部にはインフレー
タ５およびエアバッグ袋体６からなるエアバッグモジュ
ール７が収納されている。前記パッド部材３はシートバ
ック部２の表面を覆う表皮８の前面表皮８ａと側面表皮
８ｂとを角部において縫製する縫製部８ｃにより閉塞さ
れている。
【０００６】そして、車両の側面衝突による衝撃力を感
知する図示しないセンサが車両の側方から衝撃力を感知
したとき、インフレータ５に作動指令が出され、インフ
レータ５から窒素ガスなどの膨張ガスが瞬時にエアバッ
グ袋体６に送り込まれ、エアバッグ袋体６が縫製部８ｃ
を破って外部に膨出するようになっている。
【０００７】そして、図９および図１０に示すように、
エアバッグ袋体６の下半分は乗員１０の胴体部１０ａと
車室内壁面との間に膨出し、上半分は乗員１０の頭部１
０ｂと車室内壁面との間に膨出し、乗員１０の上半身
（胴部１０ａ、頭部１０ｂ）と車室内側面との二次衝突
を防止している。前述のように構成されたエアバッグ装
置は、例えは、特開平６−２２７３４８号公報、特開平
８−６７２２８号公報等で知られている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のシー
トマウントサイドエアバッグ装置は、シートバック部２
のドア側の側部に空間部４を設け、この空間部４の内部
にインフレータ５およびエアバッグ袋体６を設けると共
に、エアバッグ袋体６の膨出時における膨出方向を規制
する規制部材５´を収納した構造である。さらに、前記
パッド部材３をシートバック部２の表面を覆う表皮８の
前面表皮８ａと側面表皮８ｂとを角部において縫製する
縫製部８ｃにより閉塞している。
【０００９】しかしながら、シートバック部２は乗員の
乗り心地を確保するために、パッド部材３が充填されて
おり、限られたスペースにエアバッグ袋体６をコンパク
トに折り畳んで収納する必要があり、またエアバッグ袋
体６と共にインフレータ５およびエアバッグ袋体６の膨
出方向を規制する規制部材５´を収納する必要がある。
【００１０】したがって、エアバッグ装置を構成する構
成部品点数も多く、構造的に複雑で組立て工数も多くか
かり、コストアップの原因となっている。また、１個の
エアバック袋体６で乗員の胴体部から頭部に亘って広範
囲に保護するためには、車両の内壁面とシートに着座し
ている乗員との間の空間に向ってエアバッグ袋体６を確
実に膨出させる必要があり、エアバッグ袋体６の形状が
複雑となってエアバッグ袋体６の隅々まで瞬時にガスを
送り込んで膨出するのが困難となる。
【００１１】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、車両が側方から衝撃
力を受けたとき、乗員の胴体部および頭部の衝突エネル
ギを十分に吸収することができ、座席に着座した乗員を
確実かつ安全に保護できると共に、部品点数が少なく構
造的に簡単でコストダウンを図ることができるエアバッ
グ装置を提供することにある。
【００１２】
【課題を解決するための手段】この発明は、前述した目
的を達成するために、請求項１は、車両のシートバック
部の乗員の横胸高さ部位におけるパッド部材に内蔵され
て車両が側面衝突するとガスを噴出するインフレータ
と、前記シートバック部のパッド部材を被覆するシート
表皮部材と、前記インフレータを把持固定するとともに
膨張ガスの噴出方向を規制する規制部材とを有し 、 前記
ガスが前記規制部材によって車両前方に向かって噴出し
て、前記シートバック部の車両の乗降ドア側部位の前記
シート表皮部材自体がエアバッグ袋体として座席に着座
している乗員と車体側壁との間に膨出することを特徴と
するエアバッグ装置にある。
【００１３】請求項２は、請求項１の前記シート表皮部
材は、伸縮性に優れたニット系の素材であることを特徴
とする。請求項３は、請求項１の前記パッド部材のうち
前記ガスの噴出方向に位置する部位は他の部材に比し脆
弱に形成されていることを特徴とする。請求項４は、請
求項１の前記パッド部材は 、 少なくとも前記インフレー
タを収容する空間部が内部に形成され 、 前記空間部の内
面は 、 前記ガスの漏洩を防止する層が形成され 、 同層のう
ち前記ガスの噴出方向に位置する部位は他の部位に比し
脆弱に形成されていることを特徴とする。請求項５は、
請求項４の前記規制部材は 、 上下両端部を閉塞して前部
のみを開口させた略Ｕ字形状をなし 、 同開口の開口縁
が、前記空間部の内面に当接した状態に固定されている
ことを特徴とする。請求項６は、請求項１の前記シート
バッグ部と一体に形成されるヘッドレストをさらに備
え 、 同ヘッドレストを構成するパッド部材を覆うシート
表皮部材まで前記インフレータから噴出した膨張ガスを
送り込むことによって前記ヘッドレストの前記シート表
皮部材を膨張させることを特徴とする。
【００１４】
【００１５】
【００１６】
【００１７】
【００１８】
【００１９】車両がその側方から衝突力を受けると、セ
ンサが衝撃力を感知し、同センサからインフレータに作
動指令が出される。これに伴ってインフレータからガス
が噴出される。インフレータから噴出されたガスはシー
トのパッド部材を被覆するシート表皮部材を車室内に膨
出させる。すなわち、シート表皮部材がエアバッグ袋体
の役目をして乗員と車室内壁面との間に膨出し、乗員の
上半身（胴部、頭部）と車室内壁面との二次衝突の衝突
エネルギを吸収する。
【００２０】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図１〜図５は第１の実施形態を
示すもので、図１はシートクッション部１１とシートバ
ック部１２とからなる助手席用の座席を示す。シートバ
ック部１２は、シートフレーム１３と、このシートフレ
ーム１３にスプリング材（図示しない）と共に固定され
たクッション性を有するパッド部材１４およびこれらを
被覆するシート表皮部材１５とから構成されている。
【００２１】シート表皮部材１５は、例えばバイアスニ
ット等のニット系の素材によって形成され、伸縮性に優
れている。ここで、シート表皮部材１５の素材の伸び率
について述べると、図５に示すように、縦軸を横伸び
率、横軸を縦伸び率とすると、ファブリック系素材、お
よびベロア系素材といった素材において、横伸び率およ
び縦伸び率のいずれも極く僅かな伸び率であるが、それ
ぞれ種類の異なるニット１，２，４，５のニット系素材
のいずれにおいても、特にバイアス系ニットにおいて
は、ニット１，２，４，５よりさらに優れた伸び率を有
している。したがって、本実施形態におけるシート表皮
部材１５には、一般的にジャージ系ニット、コンベック
ス系ニット等の素材が好ましい。
【００２２】図２および図３に示すように、前記シート
バック部１２の側壁１６、つまり車両の乗降ドア（図示
しない）側に位置する側部１６の上下方向の略中間部、
つまり乗員がシートクッション部１１に着座したとき、
その乗員の横胸高さ部位にはパッド部材１４によって囲
まれた空間部１７が設けられている。この空間部１７に
位置するパッド部材１４の内周面にはナイロンコーティ
ングからなる層１８が施され、通気度を例えば０．４１
（ｃｃ／ｃｍ2 ／ｓ）以下に保っている。
【００２３】空間部１７の内部にはエアバッグモジュー
ル２０が内蔵されている。このエアバッグモジュール２
０は、前記シートフレーム１３の側部において縦方向に
伸びるフレーム構成部材１３ａに上下方向に亘って固定
された板金製のベース２１を有しており、このベース２
１には上下方向に離間して２個の取付け孔２１ａが設け
られている。
【００２４】ベース２１の前部には窒素ガス等の膨張ガ
スを発生させるインフレータ２２を把持固定すると共に
膨張ガスの噴出方向を規制する規制部材５´としてのア
ウタケース２３が設けられている。アウタケース２３は
矩形状の板状体を略Ｕ字状に曲成し、その上下両端部を
閉塞して前部のみを開口させた形状であり、このアウタ
ケース２３の側面がボルト等によってベース２１の取付
け孔２１ａに固定されている。したがって、インフレー
タ２２は膨脹ガスの発生時には略全周方向に膨脹ガスを
噴出するが、その膨張ガスをアウタケース２３によって
車両の前方と斜め上方に向かって噴出するように規制さ
れている。
【００２５】さらに、アウタケース２３の前部、すなわ
ちインフレータ２２からの膨張ガスの噴出方向に位置す
る前記層１８およびパッド部材１４は、肉薄または亀裂
を入れる等の手段によって他の部位よりも若干脆弱に形
成され、インフレータ２２から噴出するガスの圧力によ
って脆弱部分１９から層１８およびパッド部材１４が破
れるようになっている。
【００２６】次に、前述のように構成されたエアバッグ
装置の作用について説明する。車両がその側方から衝突
力を受けると、衝突を検知するセンサ（図示しない）が
衝撃力を感知し、同センサからインフレータ２２に作動
指令が出される。これに伴ってインフレータ２２から窒
素ガスなどの膨張ガスが噴出し、ガスはアウタケース２
３によってその噴出方向が規制されて車両の前方に噴出
する。
【００２７】したがって、インフレータ２２から噴出す
るガス圧によって脆弱部分１９が破れ、ガスはシート表
皮部材１５の内面に瞬時に送り込まれると、シート表皮
部材１５が伸長してシートバック部１２の車両の乗降ド
ア側の部位が車両の前方に向かって膨張し、座席に着座
している乗員の胴体部と車体側壁との間の空間に膨出す
る。すなわち、車両がその側方から衝突力を受けたと
き、シート表皮部材１５自体が膨張してエアバッグ袋体
の役目を果たして乗員を保護する。また、シート表皮部
材１５は車両の前方への膨張に続いて上方にも膨出し、
座席に着座している乗員と頭部と車体側壁との間の空間
に膨出する。
【００２８】図４は、車両がその側方から衝突力を受け
た時の様子を助手席の後方から見た状態を示し、同図
（ａ）は通常の状態で、同図（ｂ）は車体の側方から衝
突力Ｆを受けた状態であり、車体側壁３０が反衝突側で
ある車室中央側に移動し、同図（ｂ）中に実線で示す３
０ａの位置に移動する。車体側壁３０が衝突力Ｆを受け
ると、衝突を検知するセンサ（図示しない）が衝撃力を
感知し、同センサからインフレータ２２に作動指令が出
される。これに伴ってインフレータ２２から窒素ガスな
どの膨張ガスが噴出し、シート表皮部材１５の内面に瞬
時に送り込まれ、まず、シート表皮部材１５が車両の前
方に膨張する。そして、同図（ｃ）に示すように、乗員
１０の胴体部１０ａと車体側壁３０との二次衝突による
衝突エネルギがシート表皮部材１５によって緩衝され
る。
【００２９】このとき、同図（ｄ）−（ｅ）に示すよう
に、サイドシルとフロアを介して座席のシートクッショ
ンを車室中央側へ移動させると共に、シートクッション
に着座している乗員１０の胴体部１０ａはシート表皮部
材１５を介して車体側壁３０によって車室中央側に押圧
されて移動するが、乗員１０の頭部１０ｂはシートクッ
ションに対して固定されていないので慣性が作用してそ
の場に留まり続けようとして、車室中央側へ移動する車
体側壁３０と相対的に接近する。しかし、シート表皮部
材１５は車両の前方へ膨張した後、続いて上方へ膨張し
て乗員１０の頭部１０ｂと車体側壁３０との間の空間に
膨出し、乗員１０と頭部１０ｂと車体側壁３０との二次
衝突により衝突エネルギがシート表皮部材１５によって
緩衝される。
【００３０】したがって、側面衝突時の衝撃に起因した
乗員１０と車体側壁３０との相対的な変位運動、つまり
乗員１０の胴体部１０ａと車体側壁３０との相対的に接
近し、続いて頭部１０ｂと車室側壁３０とが相対的に接
近する乗員１０と車体側壁３０との相対変位運動に相応
してシート表皮部材１５が膨張して乗員１０の車体側壁
３０への二次衝突を防止することができる。
【００３１】本実施形態のように、シート表皮部材１５
自体がエアバッグ袋体の役目を果たすため、エアバッグ
袋体およびこれを折り畳んだ状態に保持するリテーナが
不要となり、構造的に簡単で、部品点数も減少し、組立
ての容易化によりコストダウンを図ることができる。
【００３２】図６は第２の実施形態を示し、第１の実施
形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略す
る。パッド部材１４によって囲まれた空間部１７におけ
るパッド部材１４の内周面にはナイロンコーティングか
らなる層１８が施されており、この空間部１７の内部に
はエアバッグモジュール２０が内蔵されている。このエ
アバッグモジュール２０には窒素ガス等の膨張ガスを発
生させるインフレータ２２を把持固定すると共にガスの
噴出方向を規制する規制部材５´としてのアウタケース
２５が設けられている。アウタケース２５は矩形状の板
状体を略Ｕ字状に曲成し、その上下両端部を閉塞して前
部のみを開口させた形状であり、このアウタケース２５
の前部における開口縁２５ａはパッド部材１４に形成さ
れた層１８の内面に当接した状態に固定されている。
【００３３】したがって、インフレータ２２は膨張ガス
の発生時には略全周方向に噴出するが、その膨張ガスを
アウタケース２５によって車両の前方に向かって噴出す
るように規制されており、しかもアウタケース２５の開
口縁２５ａがパッド部材１４に形成された層１８の内面
に当接しているために、インフレータ２２から噴出する
膨張ガスが他の部位に逃げることはなく、脆弱部分１９
に向かって集中するため、インフレータ２２から噴出す
る膨張ガスの圧力によって脆弱部分１９が瞬時に破れ、
一層応答性を向上でき、シート表皮部材１５を瞬時に膨
張させることができる。
【００３４】なお、前記実施形態においては、シートバ
ック部１２を構成するパッド部材１４を覆うシート表皮
部材１５を膨張させるようにしたが、シートバック部１
２と一体にヘッドレストを有するシートにおいては、そ
のヘッドレストを構成するパッド部材を覆うシート表皮
部材までインフレータから噴出した膨張ガスを送り込む
ことにより、ヘッドレストをシート表皮部材１５と共に
膨張させて乗員の頭部を保護するように構成してもよ
い。
【００３５】なお、前記実施形態においては、車両にお
ける助手席のシートバック部にエアバッグモジュールを
内蔵した場合について説明したが、運転席においても、
シートバック部にエアバッグモジュールを内蔵すること
により同様の効果が得られる。
【００３６】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
１によれば、側面衝突時において乗員を確実に保護して
乗員の車体側壁への二次衝突を防止することができ、ま
たシート表皮部材自体を膨張させることにより、エアバ
ッグ袋体およびこれを折り畳んだ状態に保持するリテー
ナ等が不要となり、構成が簡単で、部品点数も減少し、
組立て作業の容易化によりコストダウンを図ることがで
きる。
【００３７】請求項２によれば、請求項１の効果に加
え、シート表皮部材の伸び率が優れ、大きく膨張して乗
員を確実に保護できる。請求項３によれば、請求項１の
効果に加え、パッド部材に脆弱部分を設けることによ
り、シート表皮部材の目的部位を確実に膨出させること
ができる。
【００３８】請求項４，５によれば 、 インフレータから
噴出する膨張ガスが他の部位に逃げることなく、膨張ガ
スを目的の部位に確実に噴出させることができる。請求
項６によれば 、 シートバック部と一体に形成されたヘッ
ドレストを構成するパッド部材を覆うシート表皮部材に
膨張ガスを送り込むことにより前記シート表皮部材も膨
張させることができる。
【００３９】
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の第１の実施形態を示し、エアバッグ
装置が内蔵された座席の分解斜視図。
【図２】同実施形態のシート表皮部材が膨張した状態の
座席の斜視図。
【図３】同実施形態を示し、図１のＡ−Ａ線に沿う断面
図。
【図４】同実施形態のエアバッグ装置の作用を説明する
ための座席の後部から見た図。
【図５】同実施形態のシート表皮部材の素材における伸
び率を示す図。
【図６】この発明の第２の実施形態を示し、図２と同様
の部分の断面図。
【図７】従来のエアバッグ装置が内蔵された座席を示す
斜視図。
【図８】図７のＢ−Ｂ線に沿う断面図。
【図９】従来のエアバッグ装置の作用説明図。
【図１０】従来のエアバッグ装置の作用説明図。
【符号の説明】
１２…シートバック部 １４…パッド部材 １５…シート表皮部材 １８…層 １９…脆弱部分 ２２…インフレータ
フロントページの続き (72)発明者 下田 美基治 東京都港区芝五丁目33番８号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平１−314645（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−158542（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−159248（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 車両のシートバック部の乗員の横胸高さ
    部位におけるパッド部材に内蔵されて車両が側面衝突す
    るとガスを噴出するインフレータと、 前記シートバック部のパッド部材を被覆するシート表皮
    部材と、前記インフレータを把持固定するとともに膨張ガスの噴
    出方向を規制する規制部材とを有し 、 前記ガスが前記規制部材によって車両前方に向かって噴
    出して、前記シートバック部の車両の乗降ドア側部位の
    前記シート表皮部材自体がエアバッグ袋体として座席に
    着座している乗員と車体側壁との間に膨出する ことを特
    徴とするエアバッグ装置。
  2. 【請求項２】 前記シート表皮部材は、伸縮性に優れた
    ニット系の素材であることを特徴とする請求項１記載の
    エアバッグ装置。
  3. 【請求項３】 前記パッド部材のうち前記ガスの噴出方
    向に位置する部位は他の部材に比し脆弱に形成されてい
    ることを特徴とする請求項１記載のエアバッグ装置。
  4. 【請求項４】 前記パッド部材は 、 少なくとも前記イン
    フレータを収容する空間部が内部に形成され 、 前記空間
    部の内面は 、 前記ガスの漏洩を防止する層が形成され 、 同
    層のうち前記ガスの噴出方向に位置する部位は他の部位
    に比し脆弱に形成されていることを特徴とする請求項１
    記載のエアバッグ装置。
  5. 【請求項５】 前記規制部材は 、 上下両端部を閉塞して
    前部のみを開口させた略Ｕ字形状をなし 、 同開口の開口
    縁が、前記空間部の内面に当接した状態に固定されてい
    ることを特徴とする請求項４記載のエアバッグ装置。
  6. 【請求項６】 前記シートバッグ部と一体に形成される
    ヘッドレストをさらに備え 、 同ヘッドレストを構成するパッド部材を覆うシート表皮
    部材まで前記インフレータから噴出した膨張ガスを送り
    込むことによって前記ヘッドレストの前記シート表皮部
    材を膨張させることを特徴とする請求項１記載のエアバ
    ッグ装置。
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