JP2871111B2 - 真空炉における冷却方法 - Google Patents

真空炉における冷却方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被処理品を真空状態で加
熱する為の前室と、被処理品を前室よりも高真空状態で
かつ前室よりも高温に加熱する為の主加熱室とを備え、
前室は被処理品を受け入れる為の入口を有する一方、主
加熱室は被処理品を送り出す為の出口を有し、前室と主
加熱室は前室内の被処理品を主加熱室に移す為に開閉自
在の扉を介して連なっている真空炉において、主加熱室
内で加熱した被処理品を主加熱室から送り出した後、前
室内の被処理品を主加熱室に入れる為に主加熱室を冷却
する真空炉における冷却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような真空炉においては、前室内
での被処理品の加熱と主加熱室内での被処理品の加熱と
を連続性良く行なえるという効果がある。そのような加
熱の過程において主加熱室から被処理品を送り出した後
前室内の被処理品を主加熱室内に移すに当っては、被処
理品が俄かに主加熱室内の高温に晒されることの防止の
為に、主加熱室内を前室内と同程度の温度まで冷却する
ことが行なわれる。その冷却の場合、従来は主加熱室内
を真空状態に放置して冷却する方法が行なわれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来の真空炉にお
ける冷却方法では主加熱室内が所定の温度まで下がるの
に長時間を要し、真空炉の稼動率が低くなるという問題
点があった。また主加熱室内にガスを導入して冷却しよ
うとすると、そのガスが前室へ漏れてそこの真空状態を
悪化させるという問題点や、主加熱室を冷却した後、前
室内の高温の被処理品を主加熱室内に入れた場合に、そ
の被処理品が主加熱室内にあるガスに触れて傷み品質が
悪化するという問題点が生ずる悩みがあった。
【0004】本願発明は上記従来技術の問題点(技術的
課題)を解決する為になされたもので、水素、ヘリウム
又はそれらを含むガスを、主加熱室から前室への漏れが
防止される範囲内の圧力で主加熱室に導入して主加熱室
を冷却することによって、主加熱室内を短時間で所定の
温度まで冷却でき、しかもそのようにガスを入れても、
前室の真空状態の悪化を防止できると共に、前室内の被
処理品を主加熱室内に入れた場合における被処理品の品
質悪化も防止できるようにした真空炉における冷却方法
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明における真空炉における冷却方法は、被処
理品を真空状態で加熱する為の前室と、被処理品を前室
よりも高真空状態でかつ前室よりも高温に加熱する為の
主加熱室とを備え、前室は被処理品を受け入れる為の入
口を有する一方、主加熱室は被処理品を送り出す為の出
口を有し、前室と主加熱室は前室内の被処理品を主加熱
室に移す為に開閉自在の扉を介して連なっている真空炉
において、主加熱室内で加熱した被処理品を主加熱室か
ら送り出した後、前室内の被処理品を主加熱室に入れる
為に主加熱室を冷却するに当っては、水素、ヘリウム又
はそれらを含むガスを、主加熱室から前室への漏れが防
止される範囲内の圧力で主加熱室に導入して、主加熱室
を冷却するものである。
【0006】
【作用】被処理品は前室に入れられ、そこにおいて真空
状態で加熱される。続いて被処理品は主加熱室に移さ
れ、そこにおいてより高真空状態でより高温まで加熱さ
れる。その後、主加熱室で加熱された被処理品が主加熱
室から送り出される。
【0007】上記のように主加熱室内の被処理品を送り
出した後、前室内の次の被処理品を主加熱室内に移す場
合は次のように行なわれる。主加熱室から被処理品が送
り出された後、主加熱室内には水素、ヘリウム又はそれ
らを含むガスが導入される。主加熱室内はそれらのガス
の対流によって迅速に冷却される。主加熱室内が前室内
と同程度の温度になると、扉が開かれ、前室内の被処理
品が主加熱室内に移される。
【0008】
【実施例】以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。図1において、1は真空炉で、前室2(予熱室とも
呼ばれる)と、主加熱室3(単に加熱室とも呼ばれる)
と、冷却室4を有する。前室2は被処理品を受け入れる
為の入口5を有し、そこには開閉装置6によって操作さ
れる扉7が備わっている。又内部には被処理品Aを加熱
する為のヒータ8例えば電気ヒータが備えられ、又該前
室2は図示外の真空排気装置に接続してある。前室2と
主加熱室3との間及び主加熱室3と冷却室4との間は夫
々隔壁10,11で仕切られている。隔壁10には前室
2内の被処理品Aを主加熱室3内に入れる為の入口12
が設けられ、又隔壁11には主加熱室3内の被処理品A
を冷却室4に出す為の出口13が設けてある。それらの
入口12及び出口13には夫々開閉装置14,16で操
作される扉15,17が備わっている。それらの扉1
5,17は主加熱室3が前室2或いは冷却室4よりも高
真空状態で操業される為、前室2或いは冷却室4の側か
ら上記入口12及び出口13を閉じるようになってい
る。主加熱室3の内部においては被処理品Aを前室2よ
りも高温に加熱する為に断熱壁18が備わっている。断
熱壁18における入口側の部分19と出口側の部分20
とは夫々前記扉15,17に取付けられて、それらの扉
15,17と一体に開閉するようになっている。21は
被処理品を加熱する為のヒータで、例えば電気ヒータが
用いてある。尚上記主加熱室3は、図示はしないが周知
の真空排気装置に接続してある。次に冷却室4は出口2
3を有し、そこには開閉装置24によって操作される扉
25が備わっている。26は冷却室4内において冷却用
のガスを攪拌する為のファンを示す。尚冷却室4には冷
却用のガスを送入する為の図示外のガス供給手段が接続
してある。次に27は前室2、主加熱室3、冷却室4を
通して設けられた搬送手段で、例えばローラーハースが
利用してある。
【0009】上記のような真空炉1は例えば粉末金属成
形品の焼結の為に用いられる。被処理品A例えば粉末金
属成形品は先ず前室2内に入れられ、そこを例えば10
−3Torr程度の真空にした状態で例えば600℃程
度に加熱され、脱ワックスが行われる。次にその被処理
品Aは主加熱室3内に入れられ、そこを前室2よりも高
真空状態例えば10−5Torr程度の真空にした状態
で、前室よりも高温例えば1200℃まで加熱され、粉
末金属の焼結が行われる。焼結が完了すると被処理品A
は冷却室4に入れられ、そこで通常の低い温度まで冷却
され、その後出口23から送出される。
【0010】上記のような操業の場合において、主加熱
室3内で加熱した被処理品Aを主加熱室3から送り出し
た後前室2内の次の被処理品Aを主加熱室3に移すに当
たっては、主加熱室3内が次のようにして冷却される。
即ち扉15,17が閉じられた状態において主加熱室3
内には冷却用の雰囲気ガスが導入される。上記雰囲気ガ
スとしては比較的低い圧力下でも冷却効果の高いガス、
例えば水素、ヘリウム又はそれらを含むガスが用いられ
る。又その導入する圧力は、主加熱室3から前室2或い
は冷却室4への雰囲気ガスの漏れが防止される範囲内の
圧力、即ち扉15や扉17の密閉状態が保たれる範囲内
の圧力例えば200Torr以下の圧力にされる。この
ようなガスを導入した状態において主加熱室3が放置さ
れ、そこの冷却が行われる。この場合上記導入された雰
囲気ガスの対流によって主加熱室3は迅速に冷却され
る。このような冷却により主加熱室3内の温度が前室2
内の温度と同程度となると、次に扉15を開いて前室2
内の被処理品Aが主加熱室3内に移される。
【0011】次に図2は主加熱室3内の温度の変化の一
例を示すもので、前室2内の被処理品Aを主加熱室3に
導入する場合には温度は例えば600℃程度である。被
処理品Aが移された後主加熱室3の加熱が開始され、例
えば60分程度で1200℃の温度まで到達する。その
状態で例えば90分間保持される。そして前記のように
被処理品Aを送り出した後前記の如く雰囲気ガスが導入
されて主加熱室3の冷却が例えば60分程度の時間で行
われる。この時間は、前記従来技術のように主加熱室3
を真空状態に放置して同様の600℃まで冷却する(破
線で示される温度変化)のに要する時間90分よりも著
しく短い時間である。
【0012】上記の処理は、たとえば、図3のように被
処理品によっては主加熱室内で1200℃の温度で所定
時間保持した後、所定温度まで徐冷して後、被処理品A
を主加熱室から送り出し、その後主加熱室3内に雰囲気
ガスを導入して主加熱室3を冷却することも行われる。
さらに、別の被処理品によっては主加熱室3内で加熱
後、図4のように被処理品を雰囲気ガスにより冷却して
後、被処理品Aを主加熱室3から送り出し、そのまま主
加熱室3を冷却することもできるし、主加熱室3内の雰
囲気ガスが不足する場合は被処理品Aを主加熱室3から
送り出した後さらに主加熱室3内に雰囲気ガスを導入し
て主加熱室3を冷却することもできる。そして、上記の
他にも本発明の主加熱室3内での被処理品の加熱条件に
ついては種々の加熱条件が広く適用されるものである。
また、主加熱室へ導入するガス圧は前室内の圧力よりも
低いこと(高真空状態)が望ましいが、前室と主加熱室
3との間の扉を操作する開閉装置からの力を越えない圧
力であれば、本願発明の効果は得られるものである。
【0013】次に上記雰囲気ガスの種類と、圧力と、上
記のような冷却に要する時間との一例を示せば、水素ガ
スの場合10Torrで60分、ヘリウムガスの場合7
Torrで60分である。尚ちなみに窒素ガスの場合8
0Torrで60分である。
【0014】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、主加
熱室3内で加熱された被処理品Aを主加熱室3から送り
出した後、前室2内の被処理品Aを主加熱室3に入れる
為に主加熱室3を前室2内の温度と同程度の温度まで冷
却する場合、主加熱室3内にガスを導入するから、主加
熱室3内で対流が生じて短時間で所定の温度まで冷却で
きる効果がある。
【0015】しかもそのようにガスを導入するもので
も、ガスとしては水素、ヘリウム又はそれらを含むガス
を用いるから、そのガス圧は低い圧力であっても、上記
対流による大きな冷却効果をもたらすことができ、主加
熱室3から前室2へのガスの漏れを防止した状態での上
記冷却の短時間化を可能にできる効果がある。
【0016】さらにその上、上記のようなガスを用いる
から、前室2内の被処理品Aを主加熱室3内に入れたと
き、そこに上記のガスがあっても、被処理品Aに対する
上記ガスの悪影響は何ら生ぜず、被処理品Aの品質を保
持できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空炉の略示縦断面図。
【図2】主加熱室の温度変化の一例を示すグラフ。
【図3】主加熱室の温度変化の異なる例を示すグラフ。
【図4】主加熱室の温度変化の更に異なる例を示すグラ
フ。
【符号の説明】
A 被処理品 1 前室 3 主加熱室 15 扉
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 1/773 F27D 7/06 B22F 3/10 F27B 5/04,9/04,14/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理品を真空状態で加熱する為の前室
    と、被処理品を前室よりも高真空状態でかつ前室よりも
    高温に加熱する為の主加熱室とを備え、前室は被処理品
    を受け入れる為の入口を有する一方、主加熱室は被処理
    品を送り出す為の出口を有し、前室と主加熱室は前室内
    の被処理品を主加熱室に移す為に開閉自在の扉を介して
    連なっている真空炉において、主加熱室内で加熱した被
    処理品を主加熱室から送り出した後、前室内の被処理品
    を主加熱室に入れる為に主加熱室を冷却するに当って
    は、水素、ヘリウム又はそれらを含むガスを、主加熱室
    から前室への漏れが防止される範囲内の圧力で主加熱室
    に導入して、主加熱室を冷却することを特徴とする真空
    炉における冷却方法。
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