JP2868870B2 - 高張力冷延鋼板及びその製造方法 - Google Patents
高張力冷延鋼板及びその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動車の外板、内板の特に強度部材に用
いて好適な、引張強さが38kgf/mm2以上の冷延鋼板に関
するものである。
いて好適な、引張強さが38kgf/mm2以上の冷延鋼板に関
するものである。
近年、自動車の外板あるいは内板で、比較的苛酷な成
型性が要求される部品についても、T.S.が35kgf/mm2以
上の高張力冷延鋼板が広く用いられているが、さらに、
車体重量の低減要求から、より高張力の鋼板(T.S.40kg
f/mm2〜45kgf/mm2)の要求が高まっている。そして、こ
のような高張力鋼板であっても、良好な伸びフランジ性
を有することが同時に要求されている。
型性が要求される部品についても、T.S.が35kgf/mm2以
上の高張力冷延鋼板が広く用いられているが、さらに、
車体重量の低減要求から、より高張力の鋼板(T.S.40kg
f/mm2〜45kgf/mm2)の要求が高まっている。そして、こ
のような高張力鋼板であっても、良好な伸びフランジ性
を有することが同時に要求されている。
(従来の技術) 加工性の良好な高張力冷延鋼板については、従来より
多くの技術が提案されている。これらは、材質劣化の少
ないPを強化成分として添加したものであるが、Pを添
加した鋼板をバッチ焼鈍を行う方法では、強化元素がP
と一部のMnであり、多量のPを添加するため、マクロ偏
析に起因して、加工後に表面不良を生ずる問題があり、
また添加成分の表面濃化が非常にきつい場合には化成処
理性が劣化するという問題もある。さらに、バッチ焼鈍
プロセスそのものが生産性に劣るということも大きな問
題である。
多くの技術が提案されている。これらは、材質劣化の少
ないPを強化成分として添加したものであるが、Pを添
加した鋼板をバッチ焼鈍を行う方法では、強化元素がP
と一部のMnであり、多量のPを添加するため、マクロ偏
析に起因して、加工後に表面不良を生ずる問題があり、
また添加成分の表面濃化が非常にきつい場合には化成処
理性が劣化するという問題もある。さらに、バッチ焼鈍
プロセスそのものが生産性に劣るということも大きな問
題である。
一方、生産性に優れる連続焼鈍法で行う場合は低C鋼
を用いたのでは、深絞り性、時効性など十分な特性を得
ることができない。
を用いたのでは、深絞り性、時効性など十分な特性を得
ることができない。
したがって、連続焼鈍法で行う場合は低C鋼よりさら
にC量の少ない極低C鋼を用いるが、極低C鋼を用いる
場合は、そのままでは鋼板の強度が低いため、多量の強
化成分、P,Si,Mnなどを添加する必要がある。
にC量の少ない極低C鋼を用いるが、極低C鋼を用いる
場合は、そのままでは鋼板の強度が低いため、多量の強
化成分、P,Si,Mnなどを添加する必要がある。
極低C鋼を用いた例として、特開昭61−104031号公報
には基本強化成分としてMn,Pを、特開昭63−243226号公
報には基本強化成分としてSi,Mn,Pを添加した鋼を用い
る技術が開示されている。しかしながら、多量の上記強
化成分を含むため、耐2次加工脆性、化成処理性、及び
スポット溶接性などの劣化は避け難く、また製造コスト
も決して安価とは言えないなどの問題を有している。
には基本強化成分としてMn,Pを、特開昭63−243226号公
報には基本強化成分としてSi,Mn,Pを添加した鋼を用い
る技術が開示されている。しかしながら、多量の上記強
化成分を含むため、耐2次加工脆性、化成処理性、及び
スポット溶接性などの劣化は避け難く、また製造コスト
も決して安価とは言えないなどの問題を有している。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、多くの問題をかかえる極低C鋼を用いる
ことなく、連続焼鈍プロセスにより製造する、加工性、
伸びフランジ性が良好で、時効劣化の少ない低降伏比高
張力冷延鋼板、及び、その製造方法を提供しようとする
ものである。
ことなく、連続焼鈍プロセスにより製造する、加工性、
伸びフランジ性が良好で、時効劣化の少ない低降伏比高
張力冷延鋼板、及び、その製造方法を提供しようとする
ものである。
(課題を解決するための手段) この発明は、自動車の内板、外板用として、従来用い
られなかった高いレベルのC含有量を有する鋼を用いる
ことに特徴があり、この高レベルのC鋼を用いることに
より、化成処理性、2次加工脆性などの問題点を解消す
るものである。
られなかった高いレベルのC含有量を有する鋼を用いる
ことに特徴があり、この高レベルのC鋼を用いることに
より、化成処理性、2次加工脆性などの問題点を解消す
るものである。
加えて、低Mn鋼とすることによりバンド組織の生成を
なくし、時効性、伸びフランジ性(サイドベンド伸び)
を改善し、 熱延巻取り温度を高くすることにより、炭化物の凝集化
を促進して、比較的良好な絞り性(高値)を得るもの
であり、 さらに、連続焼鈍温度を限定することにより、適正な
炭化物の分散と、望ましい集合組織が得られるものであ
る。
なくし、時効性、伸びフランジ性(サイドベンド伸び)
を改善し、 熱延巻取り温度を高くすることにより、炭化物の凝集化
を促進して、比較的良好な絞り性(高値)を得るもの
であり、 さらに、連続焼鈍温度を限定することにより、適正な
炭化物の分散と、望ましい集合組織が得られるものであ
る。
すなわち、この発明は、高C・低Mn鋼−高温巻取り−
適正温度範囲での連続焼鈍、の組み合わせによるもの
で、 その要旨は、 C:0.10wt%以上、0.20wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:0.30wt%以下、 Al:0.015wt%以上、0.100wt%以下、 P:0.06wt%以下、 S:0.005wt%以下、及び、 N:0.0030wt%以下、 を含有し、残部は鉄及び不可避不純物組成からなり、 引張強さが38kgf/mm2以上、降伏比が70%以下の特性
を有することを特徴とする高張力冷延鋼板であり、 さらにこの発明は、 C:0.10wt%以上、0.20wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:0.30wt%以下、 Al:0.015wt%以上、0.100wt%以下、 P:0.06wt%以下、 S:0.005wt%以下、及び、 N:0.0030wt%以下、 を含有し、残部は鉄及び不可避不純物組成に調整した鋼
を素材として、 熱間圧延し、800℃以上の仕上げ温度で仕上げ圧延を
行った後、10℃/s以上の速度で冷却して、600℃以上750
℃以下の温度でコイルに巻取り、その後50%以上の圧下
率で冷間圧延した後、さらに、連続焼鈍にて700℃以上8
50℃以下の温度で焼鈍を行うことを特徴とする高張力冷
延鋼板の製造方法である。
適正温度範囲での連続焼鈍、の組み合わせによるもの
で、 その要旨は、 C:0.10wt%以上、0.20wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:0.30wt%以下、 Al:0.015wt%以上、0.100wt%以下、 P:0.06wt%以下、 S:0.005wt%以下、及び、 N:0.0030wt%以下、 を含有し、残部は鉄及び不可避不純物組成からなり、 引張強さが38kgf/mm2以上、降伏比が70%以下の特性
を有することを特徴とする高張力冷延鋼板であり、 さらにこの発明は、 C:0.10wt%以上、0.20wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:0.30wt%以下、 Al:0.015wt%以上、0.100wt%以下、 P:0.06wt%以下、 S:0.005wt%以下、及び、 N:0.0030wt%以下、 を含有し、残部は鉄及び不可避不純物組成に調整した鋼
を素材として、 熱間圧延し、800℃以上の仕上げ温度で仕上げ圧延を
行った後、10℃/s以上の速度で冷却して、600℃以上750
℃以下の温度でコイルに巻取り、その後50%以上の圧下
率で冷間圧延した後、さらに、連続焼鈍にて700℃以上8
50℃以下の温度で焼鈍を行うことを特徴とする高張力冷
延鋼板の製造方法である。
(作用) まず、この発明における成分組成範囲の限定理由につ
いて説明する。
いて説明する。
C:高張力化のためには必要な成分であり、0.10wt%未満
では、T.S.38kgf/mm2以上を得ること、時効性を低く抑
えること、降伏比を70%以下とすることが難しく、0.20
wt%を超えると、スポット溶接性が顕著に劣化する。し
たがって、その含有量は、0.10wt%以上0.20wt%以下と
する。
では、T.S.38kgf/mm2以上を得ること、時効性を低く抑
えること、降伏比を70%以下とすることが難しく、0.20
wt%を超えると、スポット溶接性が顕著に劣化する。し
たがって、その含有量は、0.10wt%以上0.20wt%以下と
する。
Si:延性を確保しながら高張力化をはかるには極めて有
利な成分であるが、過剰添加は靱性及び表面性状の劣化
をもたらす。したがって、その含有量は、0.10wt%以下
とする。
利な成分であるが、過剰添加は靱性及び表面性状の劣化
をもたらす。したがって、その含有量は、0.10wt%以下
とする。
Mn:Mnの含有量は、この発明における重要な構成要件の
1つである。すなわち、従来の高強度冷延鋼板では、強
度の面から0.50wt%以上の添加を必要とし、特にC量が
低い場合には強度を補うべく高Mn化の傾向があった。そ
して、Mn量が多くなることにより、バンド組織が顕著に
発達し、このためサイドベンド伸びが劣化し、加えて、
時効性も顕著に劣化するという問題があった。
1つである。すなわち、従来の高強度冷延鋼板では、強
度の面から0.50wt%以上の添加を必要とし、特にC量が
低い場合には強度を補うべく高Mn化の傾向があった。そ
して、Mn量が多くなることにより、バンド組織が顕著に
発達し、このためサイドベンド伸びが劣化し、加えて、
時効性も顕著に劣化するという問題があった。
しかし、この発明においては、C含有量を0.10wt%以
上0.20wt%とすることで強度面でMnを多量添加する必要
はなく、Mn含有量を0.30wt%以下、望ましくは0.20wt%
以下とすることで、極めて均一な微細組織を得ることが
でき、加えて熱延板のセメントタイトを粗大に凝集させ
ることができ、伸びフランジ性(サイドベンド伸び)、
深絞り性、時効性など向上させることができる。
上0.20wt%とすることで強度面でMnを多量添加する必要
はなく、Mn含有量を0.30wt%以下、望ましくは0.20wt%
以下とすることで、極めて均一な微細組織を得ることが
でき、加えて熱延板のセメントタイトを粗大に凝集させ
ることができ、伸びフランジ性(サイドベンド伸び)、
深絞り性、時効性など向上させることができる。
したがって、その含有量は、0.30wt%以下とするが、
0.20wt%以下が望ましい。
0.20wt%以下が望ましい。
なお、下限は特に限定しないが、FeSの生成を防止
し、熱間脆性を防止できる含有量であればよく、低温ス
ラブ再加熱処理法(低SRTプロセス)を適用すれば、そ
の含有量はさらに低減できる。
し、熱間脆性を防止できる含有量であればよく、低温ス
ラブ再加熱処理法(低SRTプロセス)を適用すれば、そ
の含有量はさらに低減できる。
Al:脱酸在として必要であり、加工性の面から0.015wt%
以上の添加が必要である。しかし、0.100wt%を超えて
添加するとアルミナクラスターのため表面性状の劣化が
生じ易くなる。したがって、その含有量は0.015wt%以
上、0.100wt%以下とする。
以上の添加が必要である。しかし、0.100wt%を超えて
添加するとアルミナクラスターのため表面性状の劣化が
生じ易くなる。したがって、その含有量は0.015wt%以
上、0.100wt%以下とする。
P:強化成分としては有効であるが、スポット溶接と降伏
比の面から規制され、その含有量は上限を0.06wt%とす
る。
比の面から規制され、その含有量は上限を0.06wt%とす
る。
なお、下限は特に限定しないが、コスト面から0.005w
t%前後が妥当な値である。
t%前後が妥当な値である。
S:Mnを低減するため、低いレベルに抑える必要がある。
また、加工性、伸びフランジ性の面からも低減が必要で
あり、その含有量は上限を0.005wt%とする。
また、加工性、伸びフランジ性の面からも低減が必要で
あり、その含有量は上限を0.005wt%とする。
なお、下限は特に限定しないが、コスト面から0.001
前後が妥当な値である。
前後が妥当な値である。
N:加工性、延性の面から、極力低減することが望ましい
が、0.0030wt%以下とすれば満足すべき特性が得られ
る。したがって、その上限を0.0030wt%とする。
が、0.0030wt%以下とすれば満足すべき特性が得られ
る。したがって、その上限を0.0030wt%とする。
つぎに、この発明の製造条件について説明する。
まず、熱延条件のうち、仕上げ圧延温度とそれに続く
冷却速度および巻取り温度が特に重要である。
冷却速度および巻取り温度が特に重要である。
C量が高いため変態点が低下しているので、より低い
温度でも可能であるが、オーステナイト低温域での加工
は第2相(パーライト)の分布を不均一にし、面内異方
性の増大、伸びフランジ特性の劣化を招くので800℃以
上の仕上げ圧延温度とすることが必要である。
温度でも可能であるが、オーステナイト低温域での加工
は第2相(パーライト)の分布を不均一にし、面内異方
性の増大、伸びフランジ特性の劣化を招くので800℃以
上の仕上げ圧延温度とすることが必要である。
熱延後の冷却速度は、フェライト変態が不均一に起こ
り、顕著なバンド組織が形成されないように10℃/s以上
とする必要がある。
り、顕著なバンド組織が形成されないように10℃/s以上
とする必要がある。
巻取り温度は、600℃未満では十分な加工性(特に
値)が得られず、750℃を超えると、炭化物の粗大化が
進みすぎて伸びフランジ性が劣化するばかりでなく、脱
スケール性の劣化にもつながり望ましくない。したがっ
て、600℃以上望ましくは640℃以上750℃以下の高温巻
取りを行う必要がある。
値)が得られず、750℃を超えると、炭化物の粗大化が
進みすぎて伸びフランジ性が劣化するばかりでなく、脱
スケール性の劣化にもつながり望ましくない。したがっ
て、600℃以上望ましくは640℃以上750℃以下の高温巻
取りを行う必要がある。
冷延圧下率は、適正再結晶集合組織とするために50%
以上は必要である。
以上は必要である。
連続焼鈍温度は、十分な延性を得るために700℃以上
の温度が必要である。しかし、850℃を超える温度で焼
鈍した場合、焼鈍時に生成するオーステナイト相が顕著
に増加するためと考えられるが、Y.P.が増大し、時効性
の劣化が顕著となる。したがって、その温度は、700℃
以上850℃以下とする。
の温度が必要である。しかし、850℃を超える温度で焼
鈍した場合、焼鈍時に生成するオーステナイト相が顕著
に増加するためと考えられるが、Y.P.が増大し、時効性
の劣化が顕著となる。したがって、その温度は、700℃
以上850℃以下とする。
ここに、この発明によって得られる鋼板は、常温では
遅時効であるが、2%の予歪み後、170℃、30分加熱す
る、いわゆる塗装焼付け処理では3kgf/mm2以上の焼付け
硬化性を有する。
遅時効であるが、2%の予歪み後、170℃、30分加熱す
る、いわゆる塗装焼付け処理では3kgf/mm2以上の焼付け
硬化性を有する。
この常温時効特性は、特に降伏点伸びの回復が遅い点
に特徴があり、理由は必ずしも明確ではないが、硬質相
が微細均一に分散しているため、いわゆる2相鋼(dual
phase鋼)に似たメカニズム(硬質相の周囲のひずみの
不均一性、溶質原子分布の不均一性にもとづく)が働い
ている可能性もある。
に特徴があり、理由は必ずしも明確ではないが、硬質相
が微細均一に分散しているため、いわゆる2相鋼(dual
phase鋼)に似たメカニズム(硬質相の周囲のひずみの
不均一性、溶質原子分布の不均一性にもとづく)が働い
ている可能性もある。
(実施例) 実施例1 この発明の適合鋼4種類、比較鋼8種類、合計12種類
の鋼を転炉で溶製し、連鋳スラブとした後、熱延、冷
延、焼鈍を行って板厚0.8mmの冷延板を製造した。
の鋼を転炉で溶製し、連鋳スラブとした後、熱延、冷
延、焼鈍を行って板厚0.8mmの冷延板を製造した。
これらの鋼の化学成分組成を表1に、熱延、冷延、焼
鈍等の製造条件を表2に示す。
鈍等の製造条件を表2に示す。
スキンパス後促進時効処理を行った鋼板について、引
張特性、サイドベンド伸び、化成処理性、スポット溶接
性などを調査した。
張特性、サイドベンド伸び、化成処理性、スポット溶接
性などを調査した。
引張特性は、JIS 5号試験片を用いて、降伏強さ、引
張強さ、伸びなどを測定した。
張強さ、伸びなどを測定した。
ここに、サイドベンド伸びは試験片寸法を 幅:板厚×40 長さ:170mm とし、試験片の両面を拘束して、曲げ半径10mmでサイド
ベンドを行い試験片に亀裂が生じた時の鋼板側縁の伸び
を測定した。
ベンドを行い試験片に亀裂が生じた時の鋼板側縁の伸び
を測定した。
化成処理性は、通常のディップ処理でりん酸塩処理
し、水洗、乾燥の後に通常の「皮膜重量測定」「P比測
定」「結晶サイズ測定」「目視」の判定を行った。
し、水洗、乾燥の後に通常の「皮膜重量測定」「P比測
定」「結晶サイズ測定」「目視」の判定を行った。
スケとは、目視判定で化成処理魔窟が健全に形成され
ていない部分がある場合をいう。化成処理性不良の典型
といえる。
ていない部分がある場合をいう。化成処理性不良の典型
といえる。
スポット溶接性は、RWMA(Resistance Welding Manuf
acture Association)の推奨条件に準じて行い、その継
手強度で(せん断引張、十字引張)で評価した溶接条件
としては、 溶接時間:8サイクル 加圧力 :200 電 極 :5mmφCF である。
acture Association)の推奨条件に準じて行い、その継
手強度で(せん断引張、十字引張)で評価した溶接条件
としては、 溶接時間:8サイクル 加圧力 :200 電 極 :5mmφCF である。
これらの調査結果を表3に示す。
表3より、鋼組成が、この発明の成分組成範囲を外れ
る比較例は、いずれかの調査項目で劣っているのに対
し、この発明の成分組成範囲内にある鋼を用いた適合例
は、いずれも満足できる結果を示している。
る比較例は、いずれかの調査項目で劣っているのに対
し、この発明の成分組成範囲内にある鋼を用いた適合例
は、いずれも満足できる結果を示している。
実施例2 表4に示す成分組成を有する、この発明の適合鋼2種
類を転炉で溶製し、連鋳スラブとした後、表5に示す、
この発明の適合例5種類、比較例7種類、合計12種類の
製造条件で冷延板とした。
類を転炉で溶製し、連鋳スラブとした後、表5に示す、
この発明の適合例5種類、比較例7種類、合計12種類の
製造条件で冷延板とした。
これらの鋼板については引張特性、AI(時効硬化係
数)、サイドベント伸び、値、BH(焼付け硬化性)な
どを調査した。
数)、サイドベント伸び、値、BH(焼付け硬化性)な
どを調査した。
ここに、 引張特性、サイドベンド伸びは実施例1と同様の方法
で行い、 AIは7.5%予ひずみの後、100℃で30分の時効処理し、
ひずみ・時効前後の変形応力の差を測定し、 BHは2.0%予ひずみの後、170℃で20分の時効処理し、
ひずみ・時効前後の変形応力の差を測定した。
で行い、 AIは7.5%予ひずみの後、100℃で30分の時効処理し、
ひずみ・時効前後の変形応力の差を測定し、 BHは2.0%予ひずみの後、170℃で20分の時効処理し、
ひずみ・時効前後の変形応力の差を測定した。
これらの調査結果をまとめて表6に示す。
表6から明らかなように、この発明の製造条件を外れ
る比較例は、それぞれ、YR、サイドベンド伸び、及び
値などで劣っているが、この発明の適合例は、いずれも
良好な値を示している。
る比較例は、それぞれ、YR、サイドベンド伸び、及び
値などで劣っているが、この発明の適合例は、いずれも
良好な値を示している。
なお、この実施例のようにSを十分低減させておけ
ば、通常のスラブ加熱温度でも、全く表面性状の劣化は
見られなかったが、良好な表面性状を得るためには、で
きるだけスラブ加熱温度を低くすることが好ましい。
ば、通常のスラブ加熱温度でも、全く表面性状の劣化は
見られなかったが、良好な表面性状を得るためには、で
きるだけスラブ加熱温度を低くすることが好ましい。
(発明の効果) この発明によれば、自動車の内板、外板用として、従
来用いられなかった高いレベルのC含有量を有する高
C、低Mn鋼を用いて、高温巻取り、適正温度での連続焼
鈍を行うことにより、加工性、伸びフランジ性、耐時効
性、化成処理性に優れる低降伏比高張力冷延鋼板を得る
ことができるもので、かくして得られる鋼板は自動車の
内板、外板の強度部材に用いて好適である。
来用いられなかった高いレベルのC含有量を有する高
C、低Mn鋼を用いて、高温巻取り、適正温度での連続焼
鈍を行うことにより、加工性、伸びフランジ性、耐時効
性、化成処理性に優れる低降伏比高張力冷延鋼板を得る
ことができるもので、かくして得られる鋼板は自動車の
内板、外板の強度部材に用いて好適である。
Claims (2)
- 【請求項1】C:0.10wt%以上、0.20wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:0.30wt%以下、 Al:0.015wt%以上、0.100wt%以下、 P:0.06wt%以下、 S:0.005wt%以下、及び、 N:0.0030wt%以下、 を含有し、残部は鉄及び不可避不純物組成からなり、 引張強さが38kgf/mm2以上、降伏比が70%以下の特性を
有することを特徴とする高張力冷延鋼板。 - 【請求項2】C:0.10wt%以上、0.20wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:0.30wt%以下、 Al:0.015wt%以上、0.100wt%以下、 P:0.06wt%以下、 S:0.005wt%以下、及び、 N:0.0030wt%以下、 を含有し、残部は鉄及び不可避不純物組成に調整した鋼
を素材として、 熱間圧延し、800℃以上の仕上げ温度で仕上げ圧延を行
った後、10℃/s以上の速度で冷却して、600℃以上750℃
以下の温度でコイルに巻取り、その後50%以上の圧下率
で冷間圧延した後、さらに、連続焼鈍にて700℃以上850
℃以下の温度で焼鈍を行うことを特徴とする高張力冷延
鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23887090A JP2868870B2 (ja) | 1990-09-11 | 1990-09-11 | 高張力冷延鋼板及びその製造方法 |
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JP23887090A JP2868870B2 (ja) | 1990-09-11 | 1990-09-11 | 高張力冷延鋼板及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH04120243A JPH04120243A (ja) | 1992-04-21 |
JP2868870B2 true JP2868870B2 (ja) | 1999-03-10 |
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WO1994025635A1 (en) * | 1993-04-26 | 1994-11-10 | Nippon Steel Corporation | Sheet steel excellent in flanging capability and process for producing the same |
TWI290177B (en) | 2001-08-24 | 2007-11-21 | Nippon Steel Corp | A steel sheet excellent in workability and method for producing the same |
CN103205629A (zh) * | 2013-03-26 | 2013-07-17 | 浙江龙盛薄板有限公司 | 一种家电用高硬度钢带及制造方法 |
CN105177413A (zh) * | 2015-08-31 | 2015-12-23 | 铜陵市大明玛钢有限责任公司 | 用于制造汽车的高Si冷轧钢板 |
-
1990
- 1990-09-11 JP JP23887090A patent/JP2868870B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH04120243A (ja) | 1992-04-21 |
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