JP2739663B2 - 直動式電磁四方切換流量制御ポペット空気弁および該電磁ポペット弁の製法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は一般的には、弁に関する
装置の部類にある技術の分野に属する。

【０００２】

【従来の技術】本発明は、直動形電磁ポペット弁に関
し、たとえば、弁とソレノイドの行程を最小にし、空気
流量の制御を最大にして、予設定空気流量要求量を与え
る可変流量オリフィスを作る調節式弁座を備えた三方及
び四方流量制御ポペット空気弁である。

【０００３】現在、産業が小形で効率の良い弁を要求し
ている。小形で効率の良い切換流量制御ポペット空気弁
の必要条件を満たすために克服されなければならない問
題の一つは、弁の可動部品と弁を作動するソレノイドの
部品の間の製造誤差の蓄積を小さくすることである。こ
の形の直動形電磁ポペット空気弁における誤差は、弁胴
内のポペットとポペット座の位置及びソレノイド内の押
しピンと磁極片の誤差に起因する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、弁の
行程を選択された空気流量の要求量に従って正確に設定
できるようにし、その結果弁の行程にもとづいて生ずる
ソレノイドの行程を正確に最小にする可変空気流量オリ
フイスを与える調節式弁座を備えた直動形電磁ポペット
空気弁を提供することである。

【０００５】本発明のもう一つの目的は、必要な空気流
量が少なくソレノイドの電力の小さいものか、又は必要
な空気流量が大きくソレノイドの電力の大きいポペット
空気弁を選択的に提供するように直動形電磁ポペット空
気弁における製作誤差の蓄積を低減する方法を提供する
ことである。

【０００６】本発明のなお別の目的は、弁の行程が設定
され、次にソレノイドの磁極片に対して測定されたポペ
ットの位置に基づいて予設定された弁の行程に必要な最
小行程を与える押しピンが選択されるようにした直動形
電磁ポペット空気弁を提供することである。

【０００７】本発明のなおもう一つの目的は、調節式弁
座を備え、前記ソレノイドが磁極片を備えている直動形
電磁ポペット空気弁を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前述の目的は、角度付き
ポペット弁面を各端に持つポペット弁要素を支持するポ
ペット空気弁部材を備えている直動形電磁ポペット空気
弁を提供することによって達成される。ポペット弁要素
は、弁胴内で固定ポペット弁座と調節式ポペット弁座と
の間を可動に配置され、調節式ポペット弁座は、前記二
つの角度付きポペット弁面の各々と交互に座着係合す
る。ポペット弁部材は、角度付きポペット弁面の一方が
固定ポペット弁座に着座する位置へ戻しばねによって軸
方向に一方に動かされる。加圧された空気の流れが他方
の角度付きポペット弁面と調節式ポペット弁座の間のフ
ローオリフィスを通して入れられる。調節式ポペット弁
座は、前記フローオリフィスを通る空気の流れがある空
気流量の要求値に達するまで、ポペット弁要素上の他方
の角度付きポペット弁面の方へ動かされる。

【０００９】ポペット弁部材は、調節式ポペット弁座に
前記他方の角度付きポペット弁面を直接に係合可能なソ
レノイドによって着座させるように他の方向に動かされ
る。ポペット弁部材、すなわち、ポペット弁部材のため
の弁胴内の軸方向穴を製作する誤差のすべては、ソレノ
イドを着座させる弁胴の端から制御される。また、ソレ
ノイドの部品、すなわち、磁極片の長さのための公差
は、弁胴の端からの誤差の蓄積が最小になるように決め
られる。直動形電磁ポペット空気弁は、最小のエネルギ
ーを用いて空気流量の切換制御動作をできるように高い
流量制御効率、短い行程及び最小電力消費ソレノイドを
備えた切換流量制御ポペット空気弁を提供する。

【００１０】

【実施例】図面、特に図１を参照すると、数字１０は、
総括的に数字１１で表された弁胴と総括的に数字１２で
表されたソレノイドアクチュエータを備える直動形三方
切換流量制御ポペット空気弁を総括的に表している。ポ
ペット空気弁１０は、それだけで用いてもよいし、又
は、たとえば、四方弁、三方弁、二方弁などを制御する
ために空気流量制御弁に作動可能に取りつけられるよう
に構成されてもよい。弁胴１１は、電磁ポペット空気弁
１０を作動位置に取りつけるために適当な取り付けボル
トを受ける一対の取り付け穴を備えている。弁胴１１
は、弁胴１１の中に形成された空気入口ポート１４を備
え、該入口ポート１４は、それの縦軸に垂直な軸方向穴
１６の内部に形成された環状みぞ１５と通じている。

【００１１】図１に示されているように、総括的に数字
２０によって示された弁保持器が弁胴１１にある段付軸
方向穴の中に据えられる。弁保持器２０のための段付軸
方向穴は、図１に見られるように、弁胴１１の外側、す
なわち右端に通じている外側ねじ付き部分２１及び軸方
向穴１６と内側端で通じている縮径内側端段無し部分を
備えている。縮径穴部分２２の内側端は、横方向肩２３
で終り、その点で縮径穴部分２２の内側端が軸方向穴１
６の内側端と通じて、円形の尖縁ポペット弁座２４を形
成する。縮径穴部分２２の内側端は、シリンダ又は供給
ポート２５に通じている。

【００１２】図１に示されているように、弁保持器２０
の内側端は、円筒形に形成され、縮径穴部分２２の中に
滑動自在に取りつけられている。軸方向穴２８が、弁保
持器２０の中に形成され、弁保持器２０の内側端から後
方に伸びて端壁２９で終わっている。Ｏ−リングシール
３０が弁保持器２０の内側端の外周辺の回りに作動可能
に取りつけられ、縮径穴部分２２の表面に滑動自在に係
合する。弁保持器２０の外側すなわち後ろ端は、拡大さ
れ、縮径内側穴部分２２と通じている外側ねじ付き穴部
分２１の中にねじ式取り付けできるねじ付周辺を備えて
いる。弁保持器２０は、その外側端に段付直径軸方向穴
部分２１、２２の中の所望の位置へ弁保持器２０を回す
ねじ回しなどの工具を受けるための横長穴３１を備えて
いる。

【００１３】排気ポート３５が、図１に見られるよう
に、弁胴１１の中にそれの右端に隣接して形成されてい
る。排気ポート３５は、段付軸方向穴部分２２の後ろ端
の周辺に形成された環状みぞ３６及び弁保持器２０の側
壁を貫通して形成された複数の心の合った半径方向通路
３７を通して軸方向穴と通じている。短い軸方向穴３８
が、弁保持器２０の内側端に形成され、弁保持器２０に
ある穴２８の直径より大きい直径に作られている。穴３
８は、肩３９のところで終り、弁保持器２０の軸方向穴
２８との接合点で尖縁ポペット弁座４０を形成する。

【００１４】数字４３によって総括的に表されたポペッ
ト弁部材又はスプールが弁胴１１の中に可動に取りつけ
られ、外側端４４が弁保持器の軸方向穴２８の中に配置
され、内側端が弁胴の軸方向穴１６の中に配置されてい
る。ポペット弁スプール４３は、外側端４４を弁保持器
２０の軸方向穴２８の中に滑動自在に取りつけられた細
長い事実上円筒形の本体を備えている。ポペット弁スプ
ール外側端４４は、それの軸方向穴４６の中に内側端を
据えられた弁スプール戻しばね４５に押しつけて据えら
れる。戻しばね４５の外側端は、弁保持器２０の軸方向
穴２８の外側端に形成された端壁２９に押しつけて据え
られる。ポペット弁スプール４３の外側端４４は、弁保
持器２０の軸方向穴２８の周辺に形成された適当なみぞ
のなかに取りつけられたＯ−リングシール４７を回りに
作動可能に取りつけられている。ポペット弁スプール４
３の内側端は、回りにＯ−リングシール４８を作動可能
に取りつけられ、Ｏ−リングシールは、弁胴１１の軸方
向穴１６の壁に形成されたみぞの中に据えられている。

【００１５】図１に示されているように、ポペット弁ス
プール４３は、円錐形状に形作られ、互いに収斂するよ
うに角度のついた外側端面を持っており、一対の角度付
きポペット弁面５１及び５２が適当なエラストマ材料で
一体に成形されかつ中央に位置する環状フランジ５０を
備えている。

【００１６】図１に示されているように、ソレノイド１
２は、弁胴１１の隣接端面５５に直接に載る磁極片５４
を備えている。磁極片５４は、弁スプールの軸方向穴１
６と外側端で通じている軸方向穴５６を持っている。軸
方向穴５６には、円筒形弁押しピン５７が滑動自在に取
りつけられている。弁押しピン５７の一端５８は、ポペ
ット弁スプール４３の内側端５９に押しつけて据えられ
る。弁押しピン５７の他端６０は、ソレノイド・アマチ
ュア６２の隣接端に押しつけて据えられる。ソレノイド
１２は、図１に見られるように、ソレノイド・アマチュ
アを右へ動かすための普通のコイルとソレノイドの他の
通常の部品を備え、ソレノイド１２を付勢するとき、弁
押しピン５７を動かし、次にポペット弁スプール４３を
右へ動かす。ソレノイド１２は、直流又は交流ソレノイ
ドであってもよい。数字６３は、ソレノイド１２が除勢
されたときのソレノイド・アマチュアの行程の長さを表
している。数字６４は、ポペット弁スプール４３が図１
に示されている通常の不動作位置から角度付きポペット
弁面５２が尖縁ポペット弁座４０に載る位置へ動かされ
る前のポペット弁スプール４３の行程の長さを表してい
る。

【００１７】弁胴１１の端面５５は、弁１０とソレノイ
ド１２の後で説明する部品の寸法を測定し、最小公差に
制御する基準になる制御面として働く。弁胴１１の端面
５５は、磁極片５４の外側端６７を受けるように正確に
加工される。磁極片５４の長さは正確に決められ、磁極
片５４の内側端６８は、磁極片の端６７と６８の間の長
さを最小公差で制御するように加工される。弁胴端面５
５と固定した尖縁ポペット弁座２４との間の弁胴の部分
の長さは、最小公差で決められて加工される。ポペット
弁スプールの内側端５９と角度付きポペット弁面５１上
にあって固定尖縁付きポペット弁座２４にポペット弁ス
プールが載るポペット弁座接点との間のポペット弁スプ
ール４３の長さは最小公差で決められて加工される。角
度付きポペット弁面５１と５２の上の着座点の間の長さ
は、最小公差で決められて加工される。

【００１８】本発明によれば、尖縁ポペット弁座４０と
角度付きポペット弁面５２との間の空間によって形成さ
れた可変オリフィスを通る空気のあらかじめ定めた流量
を尖縁ポペット弁座４０の位置を軸方向に内向きまたは
外向に調節することによって変えて、選択された予設定
空気流量を与えることができる。図１に示された位置に
ポペット弁スプール４３があるときは、通常の排気ポー
トであるポート３５は、加圧空気源に接続され、前記可
変流量オリフイスを通る空気の流量は、空気がシリンダ
ポート２５を通って流出するとき測定される。弁保持器
２０は、必要に応じて尖縁ポペット弁座４０を選択され
た流れの空気が弁１０を通ることができるようにする位
置へ設定するために、内向きまたは外向きに調節され
る。調節可能な尖縁ポペット弁座４０が弁を通る選択さ
れた空気の流量を与える位置にあるとき、ポペット弁ス
プール４３の弁行程長さ６４は、図１に示されたよう
に、決められて測定される。ポペット弁スプール４３の
内端面５９と磁極片５４の外側端６７との間の寸法を測
定して、種々の長さの加工済押しピンの供給源からソレ
ノイド・アマチュア６２の必要なソレノイド行程長さ６
３を与える長さを有する押しピンが選択され、ポペット
弁スプール４３を精密な軸方向運動によって作動し、図
１に見られポペット弁スプール４３を行程６４にわたっ
て動かし、角度付きポペット弁面５２を調節可能な尖縁
ポペット弁座４０に載せる。調節可能な尖縁ポペット弁
座４０を設け、弁７２とソレノイド１２の前述の部品を
前述の制御された長さに作ることによって、ポペット弁
が予設定行程を備え、弁の組み立てに用いられる構成部
品の大量生産と関連した誤差のすべてをなくすことが分
かるであろう。調節可能な尖縁ポペット弁座４０は、ポ
ペット弁１０のための所望のポペット行程を得るために
尖縁ポペット弁座４０と角度付きポペット弁面５２との
間のオリフィスを通る空気の流量を変えるように調節さ
れてもよいことがわかるであろう。

【００１９】弁７２とソレノイド１２に前述の部品を加
工するときに公差を厳密に保つことによって弁７２とソ
レノイド１２の可動部品を前述の部品に対する総合最小
公差で作って組み立てることができる。ポペット行程を
ポペット弁座４０を調節することによって、設定した後
に、ポペット弁スプール４３の内側端から磁極片５４の
内側端６８までの寸法を測定し、押しピン５７を押しピ
ンの在庫品の中から選択してポペット弁スプール４３を
必要な弁行程６４を動かすに十分なソレノイド行程６３
を与える。ソレノイド行程６３は、角度付きポペット弁
面５２が尖縁ポペット弁座４０に載ると角度付きポペッ
ト弁面５２のわずかな圧縮を起こすに十分な量だけ弁行
程６４より長い長さに作られている。本発明に従って作
られた一つの三方弁１０において、弁行程６４は長さが
０．１３ｍｍであり、ソレノイド行程は、０．２０ｍｍ
に設定された。

【００２０】使用時には、ポペット弁スプール４３が図
１に示された初期位置にあるとき、入口ポート１４に入
る加圧空気が供給ポート２５と排気ポート３５に入らな
いようにされ、供給ポート２５は、排気ポートに通じて
いる。ソレノイド１２が付勢されると、ポペット弁スプ
−ル４３は、右へ動かされ入口ポート１４と供給ポート
２５の間の流路を開き、供給ポート２５と排気ポート３
５の間の連絡をふさぐ。図１に例示された三方弁の動作
の詳細は、米国特許第４，２９８，０２７号及び第４，
８２９，２７５号にさらに詳しく説明され、そこに詳細
に説明されたこの種の三方弁の動作の説明は、本明細書
に組み入れられている。

【００２１】図２は、本発明の原理の総括的に数字７２
によって表され数字７３によって総括的に表された弁胴
を備えた直動形電磁四方切換流量制御ポペット空気弁へ
の適用を示している。ソレノイド・アクチュエータが部
分図でかつ断面図で示され、図示のソレノイド部品を表
す参照数字は、ソレノイド１２について図１で用いたの
と同じ参照数字に小文字のａを付けている。

【００２２】図２に示されているように弁７２は、弁胴
７３を通して伸びている一対の取り付けボルト穴７４を
備えており、弁７２をそれが用いられる装置の動作位置
に適用な取り付けボルトを受けるように構成されてい
る。

【００２３】図２に示されているように、弁胴７３は加
圧空気の適当な源に接続されるように構成されているね
じ付き入口ポート７５を備えている。入口ポート７５
は、弁胴７３にある軸方向弁スプール穴７６と通じてい
る。軸方向弁スプール穴７６は、弁胴７３内で縦方向に
中心に置かれ、それの左端で図２に見られるように拡大
径軸方向穴７７と通じており、この軸方向穴７７は、図
２に見られるように弁胴７３の左端で開いているさらに
拡大された直径のねじ付き外側端穴７８を備えている。
弁胴７３の左端面７９は、制御面であり、図１に示され
た本発明の第一の実施例にある弁胴制御面端５５と同じ
ように働く。図２に見られる軸方向弁スプール穴７６の
右端は、軸方向穴７７と同じ直径のものである拡大径軸
方向穴８０と通じている。拡大径軸方向穴８０は、弁胴
７３の右端まで伸びてさらに拡大径のねじ付き端穴８１
の中で終わっている。弁７２は、拡大軸方向穴７７及び
８０とそれぞれ通じている一対のシリンダ・ポート８２
及び８３を備えている。

【００２４】固定尖縁ポペット弁座８６が弁胴７３の中
に軸方向弁スプール穴７６と入口ポート７５を軸方向弁
スプール穴７６と通じさせる横通路８７との間の横接合
点に形成される。

【００２５】図２に示されているように、総括的に数字
８８によって表されている調節可能な尖縁ポペット弁座
が通路８７の右に間隔をあけているが固定尖縁ポペット
弁座８６と軸方向に整列した位置に配置されている。調
節可能な尖縁ポペット弁座８８は、総括的に８９で表さ
れ、円筒形で図６、７及び８に更に詳しく示されている
ねじ付き外側周辺９０を備えているねじ式に取りつけら
れた調節可能な本体に形成されている。図２に示されて
いるように、調節可能な尖縁ポペット弁座本体８９は軸
方向穴８０の縮径ねじ付き内側端９１の中にねじ式に取
りつけられている。

【００２６】図８に最も良く見られるように、調節可能
な尖縁ポペット弁座本体８９は、前端で拡大穴９３と通
じ、後端で拡大穴９４と通じている中心穴９２を備えた
段付直径穴が貫通して形成されている。中央穴９２と大
直径前端穴９３との間の接合点は、調節可能な尖縁ポペ
ット弁座８８を形成していることが分かるであろう。調
節可能な尖縁可能な尖縁ポペット弁座本体８９は、それ
の後端に、弁胴７３の中のねじつき穴９１（図２）の中
で調節可能な尖縁ポペット弁座本体８９を調節する調節
工具１４２の端を受けるように構成されている一対の横
長穴９５を備えている。

【００２７】図２に示されているように、加圧空気の入
口ポート７５から弁胴７３を通る流れは、総括的に数字
９８によって示されている縦に可動なポペット弁スプー
ルによって制御される。ポペット弁スプール９８は、中
央部分９９と二つの一体端部分１００及び１０１を含む
細長い円筒形体を備えている。ポペット弁スプール９８
は、円錐形をしており互いに収斂する角度付き外側端面
をもち、一対の角度付きポペット弁面１０５と１０６が
適当なエラストマ材料で一体に成形されてついており、
中央に位置する環状の半径方向フランジ１０４を備えて
いる。

【００２８】図２に示されているように、ポペット弁ス
プール９８の拡大された左端１００ット弁スプール９８
の左端拡大径部分１００との間の接合点にポペット弁ス
プーは、外側周辺にねじを切られた左端ブシュ１０８を
通して形成された軸方向穴１０７の中に滑動可能に取り
つけられ、弁胴７３にあるねじ付き穴７８の中にねじ式
に取りつけられている。ポペット弁スプール９８の拡大
径右端１０１は、弁胴７３にあるねじ付き穴８１の中に
ねじ式に取りつけられたねじ付き外周辺を備えている右
端ブシュ１１０の中に形成された軸方向穴１０９の中に
滑動可能に取りつけられている。ポペット弁スプール９
８の拡大径右端１０１は、ポペット弁スプール９８の右
端１０１に形成された軸方向穴１１５に内側端が据えら
れている弁スプール戻しばね１１４に押し付けて据えら
れている。戻しばね１１４の外側端は、ブシュ端壁１１
３の内側に押しつけて据えられる。

【００２９】図２に示されているように、ポペット弁ス
プール９８は、中央部分の左端とポペット弁スプール９
８の左端拡大径部分１００との間の接合点にポペット弁
スプールの外側周辺の回りに成形された左端ポペット弁
要素１１８を備えている。同様の右端ポペット弁要素１
１９がポペット弁スプール中央部分９９と右端拡大径部
分１０１間の接合点に置かれている。左端及び右端ブシ
ュ１０８及び１１０は円筒形で、軸方向穴７７及び８０
の中にそれぞれ滑動可能に取りつけられている円筒形の
内側端縮径穴部分１２０及び１２１をそれぞれ持ってい
る。適当なＯ−リング１２２が右端ブシュ１１０の内側
端１２１の周辺の回りに形成されたみぞの中に作動可能
に取りつけられている。図２に示されているように、円
錐状に角度のついたポペット弁座１２３が左端ブシュ内
側端１２０に形成され、同じ円錐形に角度のついたポペ
ット弁座１２４が右端ブシュ内側端１２１に形成されて
いる。

【００３０】図２に示されているように、弁胴７３は、
左端ブシュ１０８を貫通して形成された段付直径通路１
２９、左端ブシュ１０８の内側端を貫通する穴１３０及
び穴７７を介してシリンダ・ポート８２と通じている第
一の排気ポート１２８をなかに形成されている。弁胴７
３の中の第二の排気ポート１３１が右端ブシュ１１０の
内側端を貫通して形成された段付通路１３２、右端ブシ
ュ内側端１２１を貫通して形成された軸方向穴１３３及
び軸方向穴８０を介してシリンダ・ポート８３と通じて
いる。

【００３１】図２及び３に示されているように、ブシュ
１０８及び１１０の外側端は、端ブシュ１０８及び１１
０を所望の調節された位置へねじ回転させる適当なレン
チを受ける間隔をあけた横レンチ面１３４を備えてい
る。

【００３２】四方弁７２のためのソレノイド１２ａは、
図１の第一の実施例において用いられたソレノイド１２
について前述したのと構造的及び機能的に同じである。

【００３３】使用時には、ポペット弁スプール９８を図
２に示された初期位置にし、ソレノイド１２ａを除勢し
て、加圧空気を入口ポート７５に入れると、加圧空気
は、開いた弁座８８を過ぎて弁穴８０に流入し、シリン
ダ・ポート８３を通って出て、弁７２によって作動され
ている空気シリンダ又はその他の装置へ流れる。同時
に、前記空気シリンダ又はその他の装置からの空気がシ
リンダ・ポート８２の中に排出され、その空気は、軸方
向穴７７を通り、開いたポペット弁座１２３を過ぎ、段
付通路１２９を通って排気ポート１２８を通って弁７２
から流出する。

【００３４】ソレノイド１２ａが付勢されると、ポペッ
ト弁スプール９８は、右へ第二の動作位置へ動かされ、
その位置で角度付きポペット弁面１０５は、ポペット弁
座８８に乗り左端ポペット弁要素１１８は、ポペット弁
座１２３に載る。次に、入口加圧空気入口ポート７５か
ら弁座８６を過ぎて軸方向穴７７に入りシリンダポート
８２に入り、次に制御されている空気シリンダ又はその
他の装置へ流れる。同時に、前記制御されている空気シ
リンダ又はその他の装置からの空気がポート８３に入
り、軸方向穴の中に入り、右端ブシュ内側端１２１の中
の軸方向穴１３３を通り段付き通路１３２を通過し、排
気ポート１３１を通って弁７２から出て行く。

【００３５】図２に縮径されたのと事実上同様の四方弁
の動作の詳細が米国特許第４，５７４，８４４号にもっ
と詳しく記載されており、前記特許に詳細に記載された
ような四方弁の動作の説明は本明細書に組み入れられて
いる。

【００３６】図２の数字１３７は、ソレノイド１２ａが
除勢されたときのソレノイド・アマチュア６２ａの行程
の長さのを表している。数字１３８は、ポペット弁スプ
ール９８が図１に示された初期動作位置から右へ、角度
付きポペット弁面１０５が尖縁ポペット弁座８８に載る
第二の動作位置まで動かされる前のポペット弁スプール
９８の行程の長さを表している。

【００３７】弁胴７３の左端面７９は、弁７２及びソレ
ノイド１２の後で論じる部品の寸法を測定し最小誤差で
制御する基準になる制御面として働く。弁胴端７９は、
ソレノイド磁極片５４ａの外側端面を受けるように正確
に加工される。磁極片５４ａの長さを求めて、磁極片５
４ａの内側端６８ａを磁極片５４ａの端６７ａと６８ａ
との間の長さを最小誤差で制御するように加工する。弁
胴７３の弁胴制御端面７９と固定尖縁ポペット弁座８６
との間の部分の長さを求めて最小誤差で加工する。ポペ
ット弁スプール９８の左端面１３６とポペット弁スプー
ルが固定尖縁ポペット弁座８６の上に載る角度付きポペ
ット弁面１０６上のポペット弁座の接点との間の長さの
求め、角度付きポペット弁面１０５と１０６との上への
着座点の間の長さを求める。

【００３８】本発明によれば、調節可能な尖縁ポペット
弁座本体８９は、尖縁ポペット弁座８８を以下に説明す
る手順によって尖縁ポペット弁座８８と角度付きポペッ
ト弁面１０５との間のオリフィスを通る空気の予設定流
量を与える位置に尖縁ポペット弁座８８を予設定するよ
うにねじ付き穴９１の中でねじ式に調節できる。弁胴７
３は、右端のブシュ１１０以外のすべての弁部品を所定
の位置において適当な組立固定具の中に設置される。調
節可能なポペット弁座本体８９は、駆動長穴９５を外に
向けてポペット弁スプール９８のばね端１０１を越えて
設置される。ポペット弁スプール９８は、弁胴７３の中
に角度付きポペット面１０６が固定ポペット座８６に接
する位置に設置される。バネ１１４は、ばねポケット１
１５の中に取りつけられる。次に、弁座調節工具１４２
を駆動フィンガ１４５が調節可能なポペット弁座本体８
９にある駆動長穴９５に係合するまでポペット弁スプー
ル９８の上に挿入する。

【００３９】図４に示されているように、弁座調節工具
１４２は、それの前端に軸方向穴を形成され、穴は後方
に伸びて端壁１４７に終っている。Ｏ−リング１４６が
円筒形弁座調節工具１４２の外周辺の回りに形成された
みぞの中に作動可能に取り付けられ軸方向穴８０に密封
状態に取りつけられて排気ポート１３１からの空気のす
べての流れを密封する。弁座調節工具１４２の前端は、
一体の縮径前端部分１４４を備え、部分１４４は、調節
可能なポペット弁座本体８９の後端に形成された駆動長
穴９５の中に据えられ、それと噛み合うように構成され
た一対の一体で直径方向に間隔をあけたフィンガ１４５
を前端に備えている。調節可能なポペツト弁座本体８９
は、調節可能な弁座８８と角度付きポペット弁面１０５
との間に形成された可変オリフィスを通る流量容量を変
えるために弁座調節工具１４２を適当な方向に回転する
ことによって前後に調節できることが分かるであろう。

【００４０】調節可能なポペット弁座８８を所望の位置
へ設定して空気の選択された予設定流量を与える調節手
順を実行するときに、入口ポート７５は、加圧空気の源
に接続され、調節可能なポペット弁座と角度付きポペッ
ト弁面１０５との間の可変流量オリフィスを通る空気の
流量は、軸方向穴８０の中に入ってシリンダ・ポート８
３を通って出て行き、シリンダ・ポート８３から流出す
るとき任意の適当な流量計で測定される。調節式弁座本
体８９は、次にシリンダ・ポート８３から出る空気の選
択された予設定流量を得る弁座調節工具１４２によって
調節される。弁座調節工具１４２は、次に右端ブシュ１
１０によって置き換えられる。

【００４１】本発明に従って作られた一つの四方弁にお
いて、弁行程１３８は、予設定流量の空気に対して０．
１３ｍｍであり、ソレノイド行程は、弁７２を通過し、
弁７２によって制御される選択れた予設定流量について
０．２０ｍｍに設定された。図９は、図２に例示された
四方弁の部分図で有る。図９に示された弁構造及び弁座
調節工具１４２は調節式ポペット弁座本体が数字８９ｂ
で示され、外周辺がねじを切られていないで滑らかな円
筒形表面を備えていることを除いて、図４に示されたも
のと同じである。又、弁胴のねじ付き穴９１は、滑らか
な円筒形表面で置き換えられ、それによって調節式弁座
本体８９ｂは、穴９１ｂの中にプレスばめで取り付けら
れるように構成されている。弁座調節工具１４２は、調
節式ポペット弁座本体８９ｂを図９に見られるように、
軸方向に内方、すなわち左へ弁を通る選択された予設定
流量を与える位置まで移すように構成されている。

【００４２】固定尖縁ポペット弁座２４及び８６はまた
それぞれ止め装置と言われる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ねじ付き調節式ポペット弁座及び一部は切欠
きで一部は断面で示されたソレノイドを備えた直動形電
磁切換流量制御ポペット空気弁の水平断面図である。

【図２】 ねじ付き調節式ポペット弁座及び部分断面図
で示されたソレノイドを備えた直動形電磁四方切換流量
制御ポペット空気弁の水平断面図である。

【図３】 図２に示された右端ポペット弁座保持器の図
２の線３−３に沿って取り矢印の方向に見た端面図であ
る。

【図４】 ねじ付き調節式ポペット弁座を中央ポペット
弁要素に対して調節するのに用いられる手工具を示す四
方切換流量制御ポペット空気弁の部分右端断面図であ
る。

【図５】 図４に示された弁座調節工具の左端の立面図
である。

【図６】 図２及び４に示されたねじ付き調節式ポペッ
ト弁座構造の後方立面図である。

【図７】 図６に示されたねじ付き調節可能なポペット
弁座の矢印「７」の方向に見た平面図である。

【図８】 図６に示されたねじ付き調節式ポペット弁座
の図６の線８−８に沿ってとり、矢印の方向に見た水平
断面図である。

【図９】 図４に示されている調節式ポペット弁座と同
様であるがプレスばめによって適所に取り付けてある部
分図である。

【符号の説明】

１０，７２ 電磁ポペット空気弁 １１，７３ 弁胴 １２，１２ａ ソレノイド １６，７６ 弁穴 ２４，８６ 固定尖縁ポペット弁座 ４０，８８ 調節式尖縁ポペット弁座 ４３，９８ ポペット弁スプール ５０，１０４ ポペット弁要素 ５１，５２，１０５，１０６ ポペット弁面 ４５，１１４ 戻しばね ５７，５７ａ 押しピン

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】縦に貫通した軸方向弁スプール穴（７６）
   並びに横方向に形成された加圧空気入口ポート（７
   ５）、一対のシリンダポート（８２、８３）及び一対の
   排気ポート（１２８、１３１）を備えた弁胴（７３）
   と、中央と両端にポペット弁要素（１０４、１１８、１
   １９）を有し、前記弁胴内に滑動自在に配置されたポペ
   ット弁スプール（９８）と、前記ポペット弁スプールの
   一方の端と係合して前記ポペット弁スプールにバイアス
   力を与えるバイアス手段（１１４）と、前記ポペット弁
   スプールの他方の端に隣接して前記弁胴に取付けられ
   て、前記ポペット弁スプールを前記バイアス手段のバイ
   アス力に抗して動かすソレノイド（１２ａ）とを備える
   直動形電磁四方切換ポペット空気弁において、（ａ）前記ポペット弁要素のうちの中央ポペット弁要素
   （１０４）が所定の間隔を離して両端に配置された角度
   付きポペット弁面（１０５、１０６）を備え、 （ｂ）前記弁胴は、前記中央ポペット弁要素（１０４）
   の一方の端に隣接して、前記弁スプール穴に面し前記中
   央ポペット弁要素の前記一方の端と係合可能な固定環状
   尖縁ポペット弁座（８６）を備え、 （ｃ）前記弁胴は、前記中央ポペット弁要素の他方の端
   に隣接して、流体の流量を制御可能にするために前記弁
   スプール穴に面し前記中央ポペット弁要素の前記他方の
   端と係合可能な調節式環状尖縁ポペット弁座（８８）を
   備え、 （ｄ）前記弁胴は、内側端に外側端環状ポペット弁座
   （１２４）を有し、前記ポペット弁スプールの一方の端
   を滑動自在に支承する第一のブシュ（１１０）を前記調
   節式環状ポペット弁座のある側の端に調節自在に取付け
   られ、 （ｅ）前記弁胴は、内側端に外側端環状ポペット弁座
   （１２３）を有し前記ポペット弁スプールの他方の端を
   滑動自在に支承する第二のブシュ（１０８）を前記固定
   環状ポペット弁座のある側の端に調節自在に取付けら
   れ、 （ｆ）前記バイアス手段は、前記第一のブシュの中に取
   付けられていることを特徴とする直動形電磁四方切換流
   量制御ポペット空気弁 。
2. 【請求項２】 前記調節可能な尖縁ポペット弁座の本体
   （８９）が前記弁胴（７３）の中にねじ式に取りつけら
   れていることを特徴とする請求項１に記載の直動形電磁
   四方切換流量制御ポペット空気弁。
3. 【請求項３】 前記調節自在に取りつけられた尖縁ポペ
   ット弁座の本体（８９ｂ）が弁スプール穴（７６）の中
   にプレスばめによって取りつけられていることを特徴と
   する請求項１に記載の直動形電磁四方切換流量制御ポペ
   ット空気弁。
4. 【請求項４】 前記ソレノイド（１２ａ）が弁胴（７
   ３）の端面に当接させて取付けられている磁極片（５４
   ａ）を備えていることを特徴とする請求項１記載の直動
   形電磁四方切換流量制御ポペット空気弁。
5. 【請求項５】 弁穴（７６）のある弁胴（７３）と、前
   記弁胴の中に滑動自在に取り付けられたポペット弁スプ
   ール（９８）を備え、前記ポペット弁スプール（９８）
   上には各端に角度付きポペット弁面（１０５，１０６）
   のある軸方向に離れた両端を持つポペット弁要素（１０
   ４）がある電磁ポペット空気弁（７２）であり、第一の
   ポペット弁座（８６）がポペット弁要素（１０４）の一
   端に隣接した前記弁穴（７６）の中で前記弁胴（７３）
   に固定して形成され、第二のポペット弁座（８８）が前
   記弁胴（７３）の中の前記弁穴（７６）の中にポペット
   弁要素（１０４）の他端に隣接して取りつけられ、さら
   に磁極片（５４ａ）を備えたソレノイド（１２ａ）を備
   え、前記ポペット弁スプール（９８）が前記ポペット弁
   要素（１０４）の一端にある前記角度付きポペット弁面
   （１０６）を第一のポペット弁座（８６）に載せ、他方
   の角度付きポペット弁面（１０５）を第二のポペット弁
   座から間隔をあけて間に可変流量オリフイスを作る第一
   の位置と角度付きポペット弁面の位置を逆にした第二の
   位置との間をソレノイド（１２ａ）によって短い行程で
   直接に移動できるようになっており、弁とソレノイドの
   可動部品についての総合誤差を最小にし、選択された予
   設定流量要求量に基づくポペット弁スプール行程とポペ
   ット弁スプールの行程に基づくソレノイド行程を持つよ
   うにした電磁ポペット空気弁を作る方法において、 （ａ）前記第二のポペット弁座を前記弁胴に対して可動
   な調節式ポペット弁座として形成する工程と、 （ｂ）前記弁胴（７３）の一端に最小公差で加工された
   制御端面（７９）を設ける工程と、 （ｃ）前記弁胴制御端面（７９）から固定ポペット弁座
   （８６）までの前記弁胴（７６）の長さを最小公差で加
   工する工程と、 （ｄ）前記ポペット弁スプール（９８）の前記弁胴制御
   端面（７９）に隣接した端面（１３６）と前記固定ポペ
   ット弁座（８６）に載る前記角度付きポペット弁面上の
   前記固定ポペット弁座（８６）の接点との間のポペット
   弁スプールの長さを最小公差で加工する工程と、 （ｅ）前記ポペット弁要素（１０４）の角度付きポペッ
   ト弁面（１０５，１０６）上の着座点間の軸方向長さを
   最小公差で加工する工程と、 （ｆ）前記ソレノイド（１２ａ）のための前記磁極片
   （５４ａ）の一端を前記弁胴（７３）の前記制御端面
   （７９）に当接させて取り付ける工程と、 （ｇ）ある流量の空気を前記弁胴（７３）を通し、前記
   角度付きポペット弁面（１０５）の前記他方の面と隣接
   の前記ポペット弁座（８８）との間のオリフイスを通し
   て送り、前記オリフイスを通る空気の流量を測定し、前
   記角度付きポペット弁面の前記他方の面（１０５）を調
   節式ポペット弁座（８８）に載せるための前記ポペット
   弁スプール（９８）の行程を設定するために選択された
   流量要求量に達するまで前記調節式ポペット弁座（８
   ８）の位置を調節する工程と、 （ｈ）前記弁胴制御端面（７９）に隣接した前記ポペッ
   ト弁スプール（９８）の端面（１３６）と前記磁極片
   （５４ａ）の他端（６８ａ）との間の軸方向寸法（１３
   ９）を測定する工程と、 （ｉ）前記（ｈ）項において測定された軸方向寸法（１
   ３９）と前記オリフイスを通る空気の測定流量によって
   設定された弁行程（６４）の長さと選択されたソレノイ
   ド行程（１３７）の長さの合計に等しい長さの押しピン
   （５７ａ）を選択する行程と、 を含むことを特徴とする電磁ポペット空気弁の製法。