JPH0341707B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般に空気弁技術、特に任意であるが
流量制御機能を含む優れた四方形ポペツト弁に関
する。本発明の四方形ポペツト弁は、例えばエア
シリンダの端部に連結された空気供給管路のよう
な管路における空気の方向及び流量を制御するた
めにエアフロー管路に使用される。

従来の技術 空気弁技術において、環状シール手段を備えた
滑り形の弁スプールを利用した四方形弁を提供す
ることは周知である。また、かかる滑り弁スプー
ルをソレノイドの直接操作によつて作動させるこ
とも周知である。後者の従来の四方形弁の欠点
は、空気のような流体の高流量を提供するため
に、長いストロークの弁スプールを要すると共
に、弁スプールを作動させるための大形ソレノイ
ドおよびそれらの弁スプールおよびソレノイドを
収納するための大型の弁構造体を必要とすること
である。また、従来の空気弁技術において、空気
のような流体の流量制御システムにおいて流体の
流量を制御するために三方ポペツト形弁を提供す
ることも周知である。

ポペツト形弁の利点は、最大の流量が短いスト
ロークで得られることである。これまでの四方形
ポペツト弁構造における問題点は、ポペツト弁を
支える弁スプールがソレノイドによつて着接作動
されるとき、一対のポペツト弁座を効率的かつ同
時にシールすることができるポペツト弁構造物を
提供することであつた。従来の三方形ポペツト弁
は、例えば米国特許第4271868号、第4298027号お
よび第4407323号に開示されている。

発明が解決しようとする問題点 上記のように、従来の四方形ポペツト弁におい
ては、構成が複雑であると共に、一対のポペツト
弁座を同時にかつ効率的にシールすることができ
なかつた。

従つて、本発明は、簡潔な構成で一対のポペツ
ト弁座を同時に、かつ効率的にシールすることが
できる四方形ポペツト弁を提供することを目的と
する。

さらに、本発明は、最大流量が短いストローク
で得られると共に、一対のポペツト弁座を正確に
制御ストロークでシールすることができる簡潔な
一体構造のポペツト弁を備えた四方形ポペツト弁
を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本発明により、空気シリンダの両端への空気の
方向および流量を制御する空気供給装置に取り付
けることができる四方形ポペツト弁が提供され
る。この四方形ポペツト弁は、一体構造であつて
一対のポペツト弁を保持するポペツト弁スプール
を含む。そのポペツト・スプール弁は浮動極片を
有するソレノイドによつて直接作動される。該弁
は、ポペツト弁スプール上にあるポペツト弁に対
して調節することができるポペツト弁座を支える
一対の調整自在のブシユを含むので、２つのポペ
ツト弁はポペツト弁スプールが第１の作動位置に
あるとき並びに第２の作動位置にあるとき、それ
らの各々のポペツト弁座に着座する。その四方形
ポペツト弁スプールは平衡弁スプールである。

本発明は、任意であるが流量制御機能を備え、
コンパクトで短いストロークを有し、かつポペツ
ト弁スプールが２つの作動位置のいずれか１つの
位置にあるとき高流量の流体を提供する四方形ポ
ペツト弁を提供する。弁の短工程およびコンパク
ト性なる特徴は、浮動極片を有する小型のソレノ
イドで低消費または高消費動力で作動させること
ができる効率的に作動する弁を提供する。

以下添付図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。

第１図には、本発明の原理に従つて作製した任
意の流量制御機能を備えた四方形ポペツト弁１０
の一実施態様を示す。四方形ポペツト弁１０は、
上端部を上端の流量制御弁カバープレート１２に
よつて囲まれた弁本体１１を含む。流量制御カバ
ープレート１２は、弁本体１１の上端の位置にお
いて複数の適当な小ねじ１３によつて取外し自在
に固定される。第１図〜第４図および第６図に示
すように、四方形ポペツト弁１０は弁本体１１お
よびカバープレート１２を貫通する一対の取付け
用ボルト穴１４を備える。取付け用ボルト穴１４
は適当な取付け用ボルトを受け入れて、用いられ
る装置上の作動位置に四方形ポペツト弁１０を固
定するようになつている。

第２図、第３図および第５図に示すように、四
方形ポペツト弁１０は、弁本体１１に適当な加圧
空気源に連結されることになつているねじ付入口
１６を備える。入口１６はその内端で立て通路１
７（第５図）に通じ、立て通路１７は上向きに曲
がつた通路１８に通じている。通路１８の上端
は、第４図に示すようにカバープレート１２に設
けられた通路１９に通じる。通路１９はカバープ
レート１２の中心方向に曲がつて、弁本体１１に
ある立て通路２０（第２図）の上の位置で終つて
いる。第３図に示すように、立て通路２０は、そ
の下端部で弁スプール穴２２の回りの位置におけ
る弁本体１１に形成されている環状、円筒加圧空
気室２１に通じている。

第３図に示すように、四方形ポペツト弁１０は
弁本体１１内にねじ付排気口２５を備える。排気
口２５の内端は上方に延在する通路２６に通じ
る。第２図に示すように、通路２６はその上端で
上方内側へ延在する横道路２７に通じる。そして
この横通路２７は弁本体１１の後側でＴ形の共通
排気通路を形成するために従道路２８に通じる。
第４図に示すように、カバープレート１２の下側
は２９，３０で示す同様なＴ形道路を備える。そ
してこれらＴ形通路２９と３０はカバープレート
１２が弁本体１１に装着されるとき弁本体１１内
の通路２７と２８に対して相補的である。

第５図に示すように、カバープレート１２の通
路２９は水平円筒穴（又は通路）３１を介して細
長い弁室３２に接続される。そしてこの弁室３２
内に流量制御弁３７が作動的に取り付けられる。
穴３１に隣接する弁室３２の内端は円筒形であつ
て、下方へ延在する通路３３を介して弁本体１１
の上端にある通路３４，３５を通じる。通路３５
の下端は、弁スプール穴２２と同軸である位置に
おいて弁本体１１に形成されている環状、円筒形
排気室３６に通じる。排気室３６は通路３５の下
端から縦方向内側へ所定の間隔を有する位置にあ
る。排気室３６は、縦方向内端で円筒室７１に通
じる拡大縦穴３８の壁に形成されている。

排気室３６から排気口２５への排気流は、第５
図および第７図に示す流量制御弁３７によつて制
御される。流量制御弁３７は、弁室３２の円筒部
においてすべり係合するために、４１で示すよう
に中心および前端に沿つて円筒形である本体を有
する。弁本体の円筒部４１の内端上に円すい形の
弁４２が一体成形されている。この弁４２は排気
口通路３１の内端に形成される弁座４０を過ぎた
流体流を調節する。第５図および第７図に示すよ
うに、弁４２は弁座４０に対して閉鎖位置にある
が、後方（または右）に移動されると、排気流体
は弁座４０を通り通路２９，２８，２６を経て排
気口２５へ流される。

流量制御弁３７は非上昇型の弁であつて、弁４
２の位置調整のために回転されるとき縦方向に固
定のままである流量制御用調整ヘツド４３を有す
る。円筒形であるこの調整ヘツド４３はその外面
に形成され適当な工具によつて回転される横溝４
４を有する。円筒形調整ヘツド４３は穴４５に回
転自在に取り付けられる。そしてその内側に減径
のシヤフト４６を一体に形成している。シヤフト
４６の内端は、穴４８に配置され一対の縦方向に
間隔を有する環状フランジ４７の外に一体に固着
される。穴４８はその外端で穴４５に通じ、穴４
５より少し小さい直径を有する。環状のフランジ
４７間の溝には適当なＯ−リング・シール４９が
装着されて、穴４８の表面と密封係合する。内側
のフランジ４７の内側にシヤフト５２が一体に固
着され、シヤフト５２はその内端に細長いねじ付
シヤフト５３を一体に形成させている。ねじ付シ
ヤフト５３は、弁体４１の後端に形成され弁体４
１の後端から縦方向内側に延在するねじ付穴５４
に作動的に取り付けられる。

第５図および第７図に示すように、弁室３２の
外端は第８図に示すように横断面が六角形の部分
５７からなる。弁体４１の後端部５８も六角形の
弁室部分５７に滑り自在に取り付けるために周囲
が六角形である。流量制御調整ヘツド４３が１つ
の方向または他の方向に回転されると、それはね
じ付シヤフト５３を弁体４１内の穴５４の内側ま
たは外側に回転させながら、その縦方向位置を保
つたままであることがわかる。ねじ付穴５４内で
のねじ付シヤフト５３の回転は、六角形の室５７
における六角形の後端５８の滑り作用のために回
転することなく、弁体４１を直線的に前方または
後方に移動させる。従つて、弁座４０に対する弁
４２の位置決めは、非上昇型の流量制御弁３７に
よつて制御される。

第５図、第７図および第９図に示すように、流
量制御用調整ヘツド４３の縦方向の移動は保持板
６１によつて止められる。第７図および第９図に
示すように、保持板６１は、調整ヘツド４３の後
ろの位置においてカバープレート１２の下側から
内側へ延在する矩形の溝６２に着座する。第９図
に示すように、保持板６１の上端はねじシヤフト
４６を受けるＵ形または半円形の凹部６３を備え
る。保持板の溝６２は、第４図に示すようにカバ
ープレート１２の底側から内方へ延在する。調整
ヘツド４３を回転すると、保持板６１は調整ヘツ
ド４３の後面と外側フランジ４７の外面とに滑り
係合して調整ヘツド４３および調整ねじ５３の縦
移動を妨げることがわかる。保持板６１の下端は
カバープレート１２の溝６２に配置されるので、
調整ねじ５３が回転されるときに調整ヘツド４３
および調整ねじ５３の縦方向移動を妨げるべく、
保持板６１は固定位置に保持される。

第４図に示すように、カバープレート１２の下
側にある共通の排気通路２９も穴３１ａおよび、
第５図における通路３４と３５と同じ通路を経て
接続される下側へ延在する通路３３ａを経て第３
図に示す第２の環状排気室３６ａに接続される。
第２の環状排気室３６ａも弁スプール穴２２と同
軸であつて、第１の排気室３６の反対側の弁スプ
ール穴２２の側の位置におけるより大きな直径の
穴６４に形成される。前述の流量制御弁３７と構
造及び機能が同じである第２の流量制御弁３７ａ
がカバープレート１２に配置されて、通路３４ａ
を経て第２の環状排気室３６ａから共通の排気通
路２９（これは通路２６〜２８を介して排気口２
５に接続される）への流体の流量を制御する。

第１図において、第２の流路制御弁は３７ａで
示されている。第２の流路制御弁３７ａの部品は
最初に記載した流量制御弁３７と同一であつて同
一の参照番号の後に文字「ａ」の記号をつけた。

第３図に示すように、一対のねじ付シリンダポ
ート又は出口６７と６８は弁本体１１において相
互に縦方向に間隔を置いた位置で、入口１６およ
び排気口２５がそれぞれ形成される弁本体１１の
反対側に形成されている。出口６７と６８はそれ
ぞれ通路６９と７０を介して一対の環状、円筒形
シリンダ室７１と７２にそれぞれ通じる。シリン
ダ室７１と７２は加圧空気入口室２１から縦方向
に間隔を有し、それぞれ２つの排気室３６と３６
ａから縦方向内側に間隔を有している。

第３図に示すように、入口室２１からシリンダ
ポート６７，６８を経て、次に弁本体１１に戻り
そして排気口２５を出る加圧空気の流量は７３で
総称する縦方向に可動のポペツト弁スプールによ
つて制御される。ポペツト弁スプール７３は第３
図に示す初（又は第１の）作動位置へ戻しばね７
４によつて移動される。ポペツト弁スプール７３
は、第３図における左側である第２の作動位置へ
７５で総称する直結のソレノイドによつて移動さ
れる。ソレノイド７５は適当な多目的の浮動極片
形で低ワツト数または高ワツト数の電力消費のも
のであつて、ストローク制御ができるものであ
る。ポペツト弁スプール７３を左側の第２の作動
位置へ移動させるために使用される浮動極片を備
えた適当なソレノイドは、米国特許第4438418号
に示すソレノイド、または米国特許第3538954号
に示す浮動極片を備えたソレノイドである。

第３図に示すように、ポペツト弁スプール７３
は、減径の中心部７９と一体で拡大直径の端部８
０，８１を有する細長い円筒本体７８からなる。
ポペツト弁手段は、減径部７９の弁スプール本体
７８の周囲に適当なエラストマー材料から成形さ
れ、中心に位置するポペツト弁体８２と、縦方向
に間隔を有する一対の端部ポペツト弁体８５，８
６からなる。中心に位置するポペツト弁体８２は
弁スプール表面から半径方向外側へ延在し、それ
ぞれの方向へ収斂してその縦方向両端に位置する
一対の収斂ポペツト弁表面８３，８４を備える。
中心に位置するポペツト弁体８２は、一体成形の
エラストマー・スリーブ８７，８８によつてそれ
ぞれ端部ポペツト弁体８５と一体に結合される。

第３図に示すように、端部ポペツト弁体８５と
８６はそれぞれその外側の点において弁体の外周
と直角で終わる内ラジアル面を有して、それぞれ
シヤープ・エンジの弁面９１と９２を形成する。
端部ポペツト弁シヤープ・エツジの弁面９１，９
２は、それぞれ９３と９４で総称する一対のブツ
シユに形成のポペツト弁座と共働するようになつ
ている。

第３図に示すように、弁穴２２はポペツト弁体
表面８３と８４とそれぞれ共働するようになつて
いる一対のシヤープエツジの外周ポペツト弁座９
７と９８を形成するために、直角の形状で入口室
２１に通じる。弁スプール穴２２は、その両側に
それぞれシリンダ室７１と７２に通じる発散傾斜
（又は斜角面）の端部９５と９６を有する。ポペ
ツト弁体８２の外円筒面（又は外周面）９０は弁
スプール穴２２より大きい直径を有する。従つ
て、ポペツト弁体８２は、第３図に示す位置に一
旦挿入されると移動できない。弁スプール穴２２
の斜角面部９５と９６は、弁スプール体８２を斜
角面９５または９６によつて案内させてポペツト
弁体が入口室２１に移動して膨張して第３図に示
す位置をとるまでポペツト弁座８２を圧縮させる
ために弁スプール７３を弁本体１１内で縦方向に
移動させる。端部ポペツト弁体８５，８６の設計
は、後述のように弁スプール７３の弁本体１１へ
の組立てに極めて重要である。一度弁スプール７
３が第３図に示す位置にあつて、弁スプール体８
２が入口室２１にあると、弁スプール７３はポペ
ツト弁体８２を壊さない限り移動できない。傾斜
するポペツト弁体面８３，８４は、ポペツト弁ス
プール７３がポペツト弁穴２２に挿入される方向
に依存して、ポペツト弁体８２の室２１内への前
記強力な挿入を助ける。

第３図に示すように、左端のブツシユ９３は、
外端部１０１の外周部にねじ係合され外端部１０
１が弁本体１１のねじ付穴１０３にねじ込まれる
円筒弁体を含む。弁本体１１のねじ付穴１０３は
弁スプール穴２２と同心である。ブシユ９３の弁
体は、その外端部１０１のねじ付外径１０２より
小さい直径の円滑な円筒形外周面を有する一体の
円筒形内端部１０４を有する。このブツシユ９３
の円筒形内端減径部１０４は穴３８に滑り自在に
装着してその内端を円筒室７１に隣接させる。適
当なＯ−リング・シール１０５がブシユ内端部１
０４の外周に形成された溝に装着されて、穴３８
の表面と密封係合する。

ブシユ９３はその外端部に形成された内方へ延
在する軸穴１０６を有する。そしてこの軸穴１０
６は内方へ延在して整列する横環状排気室１０７
に通じ、かつ複数の周溝１０８を介して横環状排
気室３６に通じる。ブシユ１０１にある環状排気
室１０７は、その内端において斜角面のポペツト
弁座１１３を介して連絡する軸穴１０９および円
筒室７１に通じる内側へ発散する（又は斜角面
の）穴１１２に通じる。軸穴１０６の直径は弁ス
プール穴の直径に等しくかつ両者は同軸である。
弁座１１３はシヤープエツジの弁面９１と共働す
る。軸穴１０９は弁スプール穴２２の直径より小
さい直径である。

第３図に示すように、弁スプール７３の左端は
拡大直径の端部８１の外周部に環状溝を有し、そ
の環状溝に穴１０６の表面と密封係合する適当な
Ｏ−リング・シール１１４が作動的に取り付けら
れる。ポペツト弁スプール７３の左端は内側へ延
在する軸穴１１５を備え、この軸穴に戻しばね７
４の内端が作動的に着座する。戻しばね７４の外
端は、適当な取外し自在の保持リング１１７によ
つて戻しばね７４へ保持される円形の保持板１１
６の内面へ着座する。保持リング１１７は、穴１
０６の端部外周部に形成された環状溝１１８に作
動的に着座する。

第３図に示すように、弁スプール７３の右端に
あるブシユ９４は外端部１２１を有する円筒形弁
体を含む。外端部１２１は弁スプール穴２２と同
軸であるねじ付穴１２３に係合されるねじ付外周
部１２２を有する。ブシユ９４の内端部１２４
は、弁体外端部１２１の直径より小さい直径に成
形された円滑な円筒形外周面を備える。ブシユ９
４の内端部１２４は穴６４にその内端を円筒室７
２に隣接させて滑り自在に取り付けられる。そし
てそれは周溝を備えこの周溝に穴６４の表面と密
封係合するためにＯ−リング・シート１２５が作
動的に装着される。穴１３３はブシユ体１２１の
内側に形成され、弁スプール穴２２と同軸であり
かつスプール穴２２と同じ直径を有する。そして
穴１３３はその内端で複数の周溝１２７を介して
第２の排気室３６ａに通じる横環状排気室１２６
で終る。排気室１２６は、弁スプール穴２２の直
径より小さい直径の縦方向軸穴１３０を介して円
筒室７２に通じる。軸穴１３０の外端は外側へ発
散して、弁スプール穴２２と同軸でかつシヤープ
エツジのポペツト弁面９２と共働する傾斜ポペツ
ト弁座１３２を形成する。軸穴１３０は、軸穴１
３０から円筒室７２方向へ発散するテーパ穴１３
１を介して円筒室７２に通じる。

適当なＯリング・シール１３４が弁スプールの
右端拡大直径部８０の外周に形成された溝に装着
されて、穴１３３の表面と密封係合する。

第３図に示すように、弁スプール７３はソレノ
イドの作動ロツド１３６によつて直接作動される
ようになつている。作動ロツド１３６の拡大ヘツ
ド１３７はポペツト弁スプール７３の右端に着座
する。ソレノイド作動ロツド１３６は、ばね１４
１によつて押圧されて弁本体１１の右端面１４０
へ着座する普通の極片１３９の穴に滑り自在に取
り付けられる。四方形ポペツト弁１０の構造は、
弁スプール７３の正確な制御ストロークを提供す
るために、弁の各種部品の累積公差を最小にす
る。弁本体１１を機械加工する公差は極片の右端
面１４０の左方向において決まる。

第１１図は、改良弁本体１１ｂの部分、正面断
面図であつて、最初に説明した弁本体１１と同一
である改良弁本体１１ｂの部品は同じ参照番号の
後に小文字「ｂ」の記号を付けた。第１１図は、
弁本体の両側の代りに弁本体の底側における入
口、排気口およびシリンダポートの配置を示す。
入口１６ｂは１つのシリンダ・ポート６７ｂの反
対側に配置されている。排気口は入口１６ｂの後
側の位置において弁本体１１ｂの右側に整列され
ることが理解される。ま、第２のシリンダポート
はその後側の位置においてポート６７と整列され
ていることがわかる。入口室、２つの排気室およ
び２つのシリンダ室のような弁スプール穴２２ｂ
の周囲に形成される種々の室は全て前述の弁本体
１１と同じ配列である。

組立において、ポペツト弁スプール７３は、ブ
ツシユ９３，９４およびソレノイド７５が弁本体
１１に組み立てる前に弁本体１１の組み立てられ
る。Ｏ−リング・シール１１４と１３４を装着し
それに潤滑油を塗布した弁スプール７３は、中心
のポペツト弁体８２が中心の入口室２１に通じる
円すい穴９５または９６の１つで止まるまで、弁
本体１１のいずれかの端から弁スプール穴２２に
挿入する。この点から、弁スプール７３は、ポペ
ツト弁体８２が減径の弁スプール穴２２を通つて
中心の入口室２１に入る際にポペツト弁体８２を
圧縮させながら、円すい穴２２へ所定の方法で押
し込む。ポペツト弁体８２は中心の入口室２１に
あるときは、膨張して元の寸法および形状に戻
る。ポペツト弁体８２が一旦中心の入口室２１内
にあると、弁スプール７３は係留されて、中心の
ポペツト弁体を壊さない限り弁本体１１から取り
外せない。前記弁スプール７３の弁本体１１への
挿入中に、Ｏ−リング１１４，１３４および端部
のポペツト弁体８５，８６を含む弁スプール７３
の端部は弁スプール穴２２を比較的自由に通過し
なければならない。前述の方法で弁スプール７３
の挿入を促進するために、Ｏ−リング１１４，１
３４および端部のポペツト弁体８５と８６は弁ス
プール穴２２の直径と厳密に同一の直径寸法で研
磨される。Ｏ−リング１１４，１３４およびポペ
ツト弁体８５，８６の直径が弁スプール穴２２の
直径と同一であるため、弁スプール７３を弁本体
１１に挿入する際に、シヤープエツジの弁座９
７，９８は前記Ｏ−リングおよびポペツト弁体を
カツトしない。

次に、弁スプール７３の両端をそれぞれ端部ブ
シユ穴１０９と１３０に整列させ、ブシユ９３と
９４の各々を予め決めた初取付け位置にねじ込む
ことによつて、端部９３と９４を取り付ける。端
部のブシユ穴１０９と１３０は弁スプール穴２２
より小さい。弁スプールＯ−リング・シール１１
４，１３４および端部ポペツト弁体８５，８６
は、穴１０９と１３０を通つて環状室１０７と１
２６内に移動された後、それらが端部ブシユ９３
と９４上のそれぞれの円すい形内端穴１１２と１
３１に押し込まれる際に圧縮される。弁スプール
Ｏ−リング１１４，１３４および端部のポペツト
弁体８５，８６は、それらが減径の穴部１０９と
１３０を通つて環状室１０７と１２６に入つた
後、それらの正常な寸法に膨張して戻る。

２つの端部ブシユ９３と９４の最終作動位置を
セツトするために、加圧空気を入口１６に送り、
端部ブシユ９３と９４の前記初組立位置が加圧供
給空気の一定流量を排気口２５から流出させる。
次に適当な工具を用いて、所定荷重、例えば戻し
ばね７４と等しい荷重を弁スプール７３の端部の
１つ、例えば第３図に示す弁スプール７３の左端
へ加える。後者の荷重は、弁スプール７３を中心
ポペツト弁体８２上の右側斜面８４がシヤープエ
ツジのポペツト弁座９８へ着座する位置へ移動さ
せる。次に、左端のブシユ９３を反時計回り（又
は第３図における左側外方へ）に、左端のポペツ
ト弁シヤープエツジ９１がブシユ９３上の円すい
形テーパ・ポペツト弁座１１３へ着座するまで調
整して、加圧空気が排気口２５から流出するのを
止める。次に、戻しばね７４の荷重に等しい同様
の荷重を弁スプール７３の右端に加えて、中心の
ポペツト弁体８２とそのポペツト弁テーパ面をシ
ヤープエツジのポペツト弁座９７へ移動させる。
次に、右端のポペツト弁体８６上のシヤープエツ
ジ９２がブシユ９４上の円すい形弁座１３２へ着
座して加圧空気が排気口２５からの流出が停止す
るまで、右端のブシユ９４を反時計回りに回転さ
せる。

ポペツト弁体面８３をシヤープエツジのポペツ
ト弁座９７へ、およびポペツト弁体のシヤープエ
ツジをその弁座１３２へ位置決めするのに、同じ
操作を行なう。ポペツト端部弁体のシヤープエツ
ジ９１と９２をそれらのそれぞれの弁座１１３と
１３２へ着座させるために、端部ブシユ９３と９
４を前述のように調整したとき、ポペツト弁体８
５と８６の各々を通つて排気口から出る空気流は
止つて、端部ブシユが適切に配置されたことを示
す。弁スプール７３は前記弁の組立を簡単かつ効
率的な方法でさせるように設計されていることが
わかる。弁スプールがその作動位置のいずれか１
つに着座するとき、例えば弁座９７上に着座する
ポペツト弁体面８３が、端部ポペツト弁体８５上
のシヤープエツジ９１が弁座１１３に着座すると
き形成される直径と同じ直径でシールを形成する
とき、弁スプール７３はバランスがとれる。同じ
バランス作用がポペツト弁体８２と他の端部ポペ
ツト弁体８６間に存在する。

ポペツト弁スプール７３および端部ブシユ９
３，９４を前述のように弁本体１１に装着した
後、保持リング１１７とソレノイド７５を２つの
流量制御弁３７，３７ａと共に弁本体１１に作動
的に取り付ける。

使用中に、ポペツト弁スプール７３が第３図に
示す初（又は第１の）位置で、ソレノイド７５が
非加圧状態で、加圧空気が入口１６から入口室２
１に入つているとき、加圧空気は開口弁座９７を
通つてシリンダ室７１に入り、シリンダ・ポート
６７を通つてエアシリンダまたは四方形ポペツト
弁１０によつて作動される他の装置へ流れる。同
時に、前記エアシリンダまたは他の装置からの空
気はシリンダポート６８に排気され、シリンダ室
７２を通つて開口弁座１３２を経て排気室３６ａ
に流入する。排気される空気は次に上方へ流れて
通路３３ａ，３１ａを通り、流量制御弁３７ａを
経てカバープレート１２にある共通の排気通路２
９に入り、そこから通路２８，２７および２６を
流下して、排気口２５から流出する。２つの排気
口が必要な場合には、排気通路３１と３１ａがシ
リンダポート６７と６８から排出する空気を別の
通路２６〜２９に導いて別の排気口２５から排出
さす。

ソレノイド７５に電圧が加えられると、ポペツ
ト弁スプール７３は左側の第２の作動位置へ移動
され、ポペツト弁体８２上のポペツト弁面８３と
ポペツト弁体８６上のシヤープエツジ９２はそれ
ぞれポペツト弁座９７と１３２へ着座する。室２
１からの流入空気は、次にシリンダ室７２に流入
し、シリンダポート６８を通つてエアシリンダま
たは他の装置へ流入する。同時に、エアシリンダ
または他の装置からの空気はポート６７に入り、
シリンダ室７１に流入し開口弁座１１３を経て排
気室３６に入り、流量制御弁３７を経て排気口２
５から排出する。ソレノイド７５へ電圧が停止さ
れると、戻しばね７４がポペツト弁スプール７３
を第３図に示す初（または第１の）作動位置へ戻
し、ポペツト弁表面８４とシヤープエツジ９１が
それぞれ弁座９８と１１３と着座係合する。

ポペツト弁スプール７３は平衡スプールであ
る。本発明の四方形ポペツト弁の利点は、コンパ
クトな弁構造を介して加圧流体を大量に移動する
ために、第１および第２の作動位置間の作動スト
ロークを短くしたことである。

流量制御弁３７と３７ａは付加的な流量制御機
能を提供する。そしてそれらの流量制御弁は排気
流体流を両方のシリンダポート６７と６８に向け
て共通の排気通路に流入させ、そこから単一の排
気口２５から排出させる。流量制御弁３７と３７
ａの使用は任意であり、四方形ポペツト弁１０
は、これらの流量制御弁を使用することなく適当
なカバーを設ける。または弁３７，３７ａを除去
してカバープレート１２の穴４５と４５ａを閉鎖
することによつて使用することができる。

本発明の四方形ポペツト弁は、方向制御弁機能
が必要である工業的な空気の使用の場合、および
方向制御機能と任意の流量制御機能の両方が必要
な場合の使用に適する。例えば、本発明の弁はエ
アシリンダのいずれかの端部に連絡して両方向に
おけるエアシリンダの操作を制御することができ
る。そのエアシリンダは種々の形式の工業機械に
使用されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によつて作製した任意の流量
制御機能を有する四方形ポペツト弁の正面図；第
２図は第１図の直線２−２について本発明に利用
される弁本体の平面図；第３図は第１図の直線３
−３について示した弁本体の拡大水平断面図であ
つて、本発明に使用される四方形ポペツト弁スプ
ールを示す；第４図は第１図に示す直線４−４に
ついて任意の流量制御弁カバープレートの底面
図；第５図は第１図の直線５−５についての弁構
造体の断面正面図；第６図は第１図の直線６−６
についての弁構造体の平面図；第７図は第５図に
示す弁構造物の上端の拡大図であつて、本発明に
任意に使用される流量制御弁の詳細図；第８図は
第７図の直線８−８についての流量制御弁の部分
断面正面図；第９図は第７図の直線９−９につい
ての流量制御弁の部分断面正面図；第１０図は第
３図の直線１０−１０についての弁構造体の側面
図；そして第１１図は第１図に示す弁構造体の部
分断面正面図であつて、入口、排気口およびシリ
ンダポートが側部でなくて弁本体の底端部に配置
される改良型を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ (a) 縦方向に貫通形成された所定の直径の弁
   スプール穴２２を有する弁本体１１； (b) 前記弁スプール穴２２の周囲に形成され、該
   弁スプール穴に通じ、かつ該弁スプール穴に通
   じる点で縦方向それぞれの側に形成された環状
   ポペツト弁座９７，９８を有する環状加圧空気
   供給室２１； (c) 前記弁スプール穴２２に移動自在に装着さ
   れ、該弁スプール穴の所定の直径より大きい直
   径を有し、縦方向中心位置におけるポペツト弁
   スプール７３の周囲に形成されると共に前記加
   圧空気供給室２１の縦方向それぞれの側に形成
   された環状ポペツト弁座９７，９８に交互に着
   座するため縦方向両側外周部に形成されたポペ
   ツト弁面８３，８４を有する中心ポペツト弁体
   ８２を備えたポペツト弁スプール７３； (d) 前記弁本体１１に設けられ、通路１７，１
   ８，２０，１９によつて前記加圧空気供給室２
   １に連結される加圧空気入口１６； (e) 前記弁スプール穴２２の回り、環状加圧空気
   供給室２１の縦方向外側に所定の間隔をもつて
   形成された環状シリンダ室７１，７２； (f) 前記弁スプール穴２２の回り、前記シリンダ
   室７１，７２の各々の縦方向外側に所定の間隔
   をもつて形成された環状排気室３６，３６ａ； (g) 前記弁本体１１に形成され、通路２６，２
   ７，２８，２９，３０によつて排気室３６，３
   ６ａに連結される排気口２５； (h) 前記弁本体１１に形成され、各々が通路６
   ９，７０によつて前記環状シリンダ室７１，７
   ２の１つに連結される一対のシリンダポート６
   ７，６８； (i) 弁スプール穴２２の直径より小さい直径の軸
   穴１０９を有し、前記弁本体１１の一端に調整
   自在に接着されかつ前記ポペツト弁スプール７
   ３の一端の上にテレスコープ式に装着され、前
   記ポペツト弁スプールの回りに縦方向外側に向
   いて形成された第１の外端、環状ポペツト弁座
   １１３を有する第１のブシユ９３； (j) 弁スプール穴２２の直径より小さい直径の軸
   穴１３０を有し、前記弁本体１１の他端に調整
   自在に装着されかつ前記ポペツト弁スプール７
   ３の他端の上にテレスコープ式に装着され、前
   記ポペツト弁スプールの回りに縦方向外側に向
   いて形成された第２の外端、環状ポペツト弁座
   １３２を有する第２のブシユ９４； (k) 前記第１および第２のポペツト弁座１１３，
   １３２にそれぞれ交互に着座係合するために、
   前記弁スプール穴２２の直径と同一の直径を有
   し、前記ポペツト弁スプール７３の１端の外周
   部の回りに装着され、縦方向内側に配置された
   ポペツト弁面を有する第１の端部ポペツト弁体
   ８５と、前記弁スプール穴２２の直径と同一の
   直径を有し、前記ポペツト弁スプール７３の他
   端の外周部の回りに装着され、縦方向内側に配
   置されたポペツト弁面を有する第２の端部ポペ
   ツト弁体８６； (l) 環状加圧空気供給室２１からの加圧空気を弁
   スプール穴２２を介して環状シリンダ室７１，
   ７２の１つ７１に流入させ、連結されたシリン
   ダポート６７から排出させ、かつ同時に排出す
   る空気を他のシリンダポート６８に流入させ弁
   スプール穴２２を介して環状排気室３６，３６
   ａの１つ３６ａに流入させ、排気口２５から排
   出させるために、前記第１のブシユ９３内に作
   動的に装着され前記ポペツト弁スプール７３の
   １つと係合して、通常は該ポペツト弁スプール
   を移動させて第１の作動位置に保持し、ポペツ
   ト弁スプール７３の一端上の第１の端部ポペツ
   ト弁体８５を前記第１のブシユ９３の第１の外
   端ポペツト弁座１１３に着座係合させ、かつ前
   記ポペツト弁スプール７３の中心に配置された
   ポペツト弁体８２のポペツト弁面８３，８４の
   １つ８４を前記環状加圧空気供給室２１の縦方
   向内側に形成されたポペツト弁座９７，９８の
   １つ９８に着座係合させる押圧手段７４；およ
   び (m) 前記環状加圧空気室２１からの加圧空気を弁
   スプール穴２２を介して他の環状シリンダ室７
   ２に流入させ、同時に空気を第１のシリンダポ
   ート６７に流入させ弁スプール穴２２を経て他
   の環状排気室７１に入れ排気口２５から排出さ
   せるために、弁本体１１に作動的に装着され、
   ポペツト弁スプール７３の他端と直結して、前
   記押圧手段７４の偏りに対してポペツト弁スプ
   ール７３を前記第１の作動位置から縦方向の第
   ２の作動位置に移動させて、弁スプール７３の
   他端の第２のポペツト弁体８６を前記第２のブ
   シユ９４の第２の外端ポペツト弁座１３２に着
   座係合させ、かつ弁スプール７３の中心に配置
   されたポペツト弁体８２のポペツト弁面８３，
   ８４の１つ８３を環状加圧空気供給室２１の縦
   方向両側に形成された弁座９７，９８の１つ９
   ７に着座係合させる動力手段７５からなること
   を特徴とする四方形ポペツト弁１０。 ２ 前記中心に配置されたポペツト弁体８２およ
   びポペツト弁スプール７３の第１および第２の端
   部ポペツト弁体８５，８６が、ポペツト弁スプー
   ル７３の外周部の回りに一体成形されることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載の四方形ポ
   ペツト弁。 ３ 前記四方形ポペツト弁が、排気室から排気通
   路を経て排気口２５に流れる排気空気の流量を制
   御するために、環状排気室３６，３６ａの各々に
   対して別の流量制御弁３７，３７ａを備えること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の四方
   形ポペツト弁。 ４ 前記流量制御弁３７，３７ａの各々が非上昇
   形であることを特徴とする特許請求の範囲第３項
   に記載の四方形ポペツト弁。 ５ 前記排気流量制御弁３７，３７ａの各々が、
   弁本体１１に取外し自在に装着された別のカバー
   プレート１２に形成された排気通路の一部３２，
   ３２ａに取り付けられることを特徴とする特許請
   求の範囲第３項に記載の四方形ポペツト弁。 ６ 加圧空気入口１６と加圧空気供給室２１間の
   加圧空気入口通路の一部１９が、前記カバープレ
   ート１２に形成されることを特徴とする特許請求
   の範囲第５項に記載の四方形ポペツト弁。 ７ 前記押圧手段が戻しばね７４からなることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項または第３項の
   いずれか１項に記載の四方形ピボツト弁。 ８ 前記動力手段７５が浮動極片１３９を有する
   ソレノイドからなることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項または第３項のいずれか１項に記載の
   四方形ポペツト弁。