JP2722026B2 - 単板積層材および該単板積層材を利用した化粧材ならびにその製造方法 - Google Patents

単板積層材および該単板積層材を利用した化粧材ならびにその製造方法

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JP2722026B2
JP2722026B2 JP3322491A JP32249191A JP2722026B2 JP 2722026 B2 JP2722026 B2 JP 2722026B2 JP 3322491 A JP3322491 A JP 3322491A JP 32249191 A JP32249191 A JP 32249191A JP 2722026 B2 JP2722026 B2 JP 2722026B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は建築用、家具用、車
両、船舶用、包装箱など多くの用途に使用されている単
板積層板および該単板積層板を利用した化粧材ならびに
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロータリーレースまたはスライサーなど
によって切削した厚さ2〜3mm程度の単板(Ven
er)を、主として繊維方向に互いに平行して積層接着
したLVL(Laminated Veneer Lu
mber)と呼ばれる単板積層材は、木造住宅建築用の
構造材や造作材として、あるいはドアーやドアーの枠材
として、さらにはケーシング、戸当り、家具の面材、枠
材、脚部材、天井回りの縁材、床の巾木、食器棚の台
輪、面材、扉、カウンターテーブル、その他の装飾材を
兼ねる硬木構造材など日用品として使用されている。
【0003】かゝる単板積層材(以下単にLVLとい
う)は、例えばラワン類やアピトン、ブナなどの広葉
樹、あるいは米ツガや米マツ、ヒバ、スギなどの針葉樹
の丸太材を適当な寸法に玉切りしたのち、これをロータ
リーレースで2〜3mm程度の厚さに切削して所定の長
さの単板を製造し、得た単板をドライヤーで乾燥させた
のち、複数の単板を繊維方向を互いに平行にして接着剤
によって接着積層して積層材とし、かくして得た積層材
にコールドプレスを施して仮圧締をしたのち、ホットプ
レスを施して熱圧締を行うか、あるいは単に連続プレス
加工を施すことによって得た積層材全体を平滑にしたの
ち、所定の巾に裁断し、表面部にのみサンダーをかけて
研磨してLVLとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かゝる公知のLVLの
製造方法は、ロータリーレースによって得たロータリー
単板もくしはスライサーによって得たスライスド単板
が、いずれも全体が波打った状態で板全体が平滑な状態
ではない。そこで、公知の方法で得た単板を圧力を掛け
ながらドライヤーで乾燥させたとしても平滑な単板を得
ることが難しく、かゝる波打ち状態にある単板を接着剤
を使用して積層しても単板相互の接着性が良くない。ま
た、接着剤で積層した積層材にコールドプレスとホット
プレスを施すか、あるいは単に連続プレス加工を施して
も全体が平滑な積層材を得ることはきわめて困難であっ
た。
【0005】この発明はかゝる現状に鑑み、品質の良好
な単板積層材を効率的にかつ大量生産することができ、
しかも得た単板積層材に簡単な加工を施すことによって
優れた化粧材を提供せんとすることを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の単板積層材
は、繊維方向の両端部小口を対称的に斜めに切断した全
体が平滑な所定長さの単板を、各単板の繊維方向を同一
方向にして小口同士を接着して長尺の単板とすると共
に、得た長尺の単板を繊維方向において所定の長さに切
断して継ぎ目を有する積層板素材とし、これら積層板素
材の複数を繊維方向を平行にして積層接着して得た積層
芯材の表面に不織布を裏面に貼着して全体が平滑な継ぎ
目のない前記単板よりも肉薄の単板をその繊維方向を積
層芯材の繊維方向に平行させて積層接着して一体化させ
たことを特徴とするものである。
【0007】また、この発明の化粧材は、前記繊維方向
の両端部小口を対称的に斜めに切断した全体が平滑な所
定長さの単板を、各単板の繊維方向を同一方向にして小
口同士を接着して長尺の単板とすると共に、得た長尺の
単板を繊維方向において所定の長さに切断して継ぎ目を
有する積層板素材とし、これら積層板素材の複数を繊維
方向を平行にして積層接着して得た積層芯材の表面に
織布を裏面に貼着して全体が平滑な継ぎ目のない前記単
板よりも肉薄の単板をその繊維方向を積層芯材の繊維方
向に平行させて積層接着して一体化させた単板積層材を
切削加工して所望の形状としたことを特徴とするもので
ある。
【0008】前記単板積層材の製造方法は、 (1)ロータリーレースまたはスライサーなどにより切
削して得た肉薄の単板を所定長さに切断したのち、これ
をホットプレスとコールドプレスを交互に施し、単板全
体を平滑化する工程。 (2)平滑化された単板の繊維方向における両端部の小
口を対称的に斜めに切断して小口に傾斜切断面を形成す
る工程。 (3)両端部の小口に傾斜切断面を対称的に形成した複
数の単板を、繊維方向を同一にして対応する傾斜切断面
同士を接着して長尺の単板を形成する工程。 (4)長尺の単板を繊維方向において所定の長さに切断
し、得た継ぎ目を有する積層板素材の複数を各積層板素
材の繊維方向を同一として積層接着すると共に、表面の
積層板素材に不織布を裏面に貼着して全体が平滑な継ぎ
目のない前記単板よりも肉薄の単板をその繊維方向を積
層芯材の繊維方向に平行させて前記単板よ りも肉薄の継
ぎ目のない単板をその繊維方向を積層板素材の繊維方向
に平行させて重合接着する工程。 からなることを特徴とするものである。
【0009】また、前記単板積層材の他の製造方法は、 (a)丸太材をロータリーレースによって切削して肉薄
のロータリー単板を製造するに際して、ナイフによって
切削しようとする丸太材の表面部を圧力バーによって押
圧しながら切削する工程。 (b)得たロータリー単板を所定長さに切断したのち、
これをホットプレスとコールドプレスを交互に施し、ロ
ータリー単板全体を平滑化する工程。 (c)平滑化されたロータリー単板の繊維方向における
両端部の小口を対称的に斜めに切断して小口に傾斜切断
面を形成する工程。 (d)両端部の小口に傾斜切断面を対称的に形成した複
数のロータリー単板を、繊維方向を同一にして対応する
傾斜切断面同士を接着して長尺の単板を形成する工程。 (e)長尺の単板を繊維方向において所定の長さに切断
し、得た継ぎ目を有する積層板素材の複数を各積層板素
材の繊維方向を同一として積層接着すると共に、表面の
積層板素材に不織布を裏面に貼着して全体が平滑な継ぎ
目のない前記単板よりも肉薄の単板をその繊維方向を積
層板素材の繊維方向に平行させて重合接着する工程。 からなることを特徴とするものである。
【0010】この発明の単板積層材において、単板自体
はロータリーレースまたはスライサーなどによって切削
された肉薄のものであれば、材質や厚みは特に制限され
るものではないが、厚さは2〜3mm程度が好ましく、
その幅は一般的には600〜1200mm程度とするこ
とが作業性の面から好ましいが、得ようとする単板積層
材もしくは化粧材の平面積に対応する長さであってもよ
い。
【0011】前記単板は、製造に際して柔軟性を失わな
い程度に乾燥させて水分を除去したものであるが、一般
的に全体が波打った状態で平滑ではない。したがって、
得た単板は、これをホットプレスとコールドプレスとに
交互にかけて全体が平滑となるようにする。かゝる作業
によって単板の表裏面には凹凸のない緻密な単板が得ら
れる。
【0012】かくして得た全体が平滑な単板は、それぞ
れ繊維方向における両端部の小口を斜めに切断して傾斜
切断面を形成し、複数の単板の対応する傾斜切断面をそ
れぞれ接着することによって全体力洞一の繊維方向とな
る長尺の単板を形成する。得た長尺の単板は、繊維方向
において所定の長さに切断して継ぎ目を有する積層板素
材とし、該積層板素材の複数を繊維方向を平行として積
層接着し積層芯材を形成する。
【0013】この積層芯材は、可能なかぎり節やひび割
れのない単板で構成されていることが望ましいが、積層
芯材の品質や強度などにおいて不都合が生じない程度の
範囲において節やひび割れを有する単板も使用すること
ができる。かゝる積層芯材は、いずれも継ぎ目を有する
もので、該積層芯材の表面には、継ぎ目のない全体が平
滑な単板を積層接着して単板積層材としたものである。
この積層芯材の表面に積層接着する単板は、不織布を裏
面に貼着して継ぎ目がなく、厚さが積層芯材に使用され
る単板よりも薄肉であれば、その材質に特に制限されな
いもので、積層芯材を構成する積層板素材と同質または
異質の単板で、厚さが0.5mm程度のものであること
が好ましい。
【0014】前記各単板積層材の製造方法において、積
層芯材の構成は、継ぎ目を有する長尺の単板を所定の長
さに切断した積層板素材の複数を、繊維方向を平行させ
た状態で積層接着して積層芯材としているが、長尺の継
ぎ目を有する単板の複数を繊維方向を平行させた状態で
積層接着したのち、これを繊維方向において所定の長さ
に切断して積層芯材とすることもできる。
【0015】
【作用】この発明の単板積層材は、全体が平滑で、かつ
繊維方向における両端の小口を対称的に斜めに切断して
傾斜面とした複数の単板を、傾斜切断面同士を接着して
長尺の単板とし、これを繊維方向において所定の長さに
切断して得た積層板素材の複数を、積層接着して積層芯
材としているので、該積層芯材の表面に積層接着する単
板の種類を変えることによって所望の単板積層材とする
ことができる。
【0016】また、この発明の化粧材は、前記の単板積
層材を切削加工することによって得ることができるの
で、積層芯材の表面の単板の種類と切削加工方法を変え
るだけで所望の化粧材とすることができる。
【0017】前記単板積層材の製造方法は、ロータリー
レースまたはスライサーなどにより切削して得た所定長
さの肉薄の単板にホットプレスとコールドプレスを交互
に施し、単板自体を使用する前に平滑化しているので、
単板の両端部の小口への傾斜切断面の加工が容易にで
き、かつ複数の単板の対応する傾斜切断面同士を簡単か
つ容易に接着剤によって確実に接続することができる。
【0018】また、他の単板積層材の製造方法は、丸太
材をロータリーレースによって切削加工して単板を得る
に際し、ナイフによって切削せんとする丸太材の表面部
を圧力バーで押圧しながら実施することによってひび割
れの少ない緻密な単板を製造することができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の単板積層材および該単板積
層材を利用した化粧材ならびにその製造方法の実施例を
添付の図面に基づいて説明する。図1はこの発明の単板
積層材の実施例を示すもので、単板積層材1は、全体が
平滑で、かつ継ぎ目aを有する所定の長さの積層板素材
2の複数を積層接着した積層芯材3の表面に不織布を裏
面に貼着して継ぎ目のない肉薄の単板4を積層接着した
ものである。なお、図中単板4の裏面に貼着する不織布
は図示を省略している
【0020】前記積層板素材2は、図3に示すようにロ
ータリーレースまたはスライサーなどにより切削して得
た所定長さ、例えば幅600mmの厚さ2mmの比較的
肉薄の単板5の繊維方向の小口を斜め約45゜に対称的
に切断して傾斜切断面5aを形成し、接続せんとする単
板5,5を繊維方向を同一にして前後に位置して対応す
る傾斜切断面5a,5aに接着剤を塗布し、これを相互
に重ね合わせて継ぎ目aをプレス接着して長尺の単板6
とし、得た長尺の単板6を図4に示すように繊維方向に
おいて所定の長さLに切断して形成したものである。
【0021】前記ロータリーレースまたはスライサーな
どにより切削して得た所定長さの単板5は、通常必要以
上の水分を含んでいるため、これをロール・ドライヤー
装置(図示せず)等を使用して柔軟性を損なわない程度
に乾燥して使用するが、乾燥工程を経た単板5は図5に
示すように全体に波打つ荒れがある。したがって、全体
の波打ちをなくし平滑にするため、使用せんとする単板
5をホットプレスとコールドプレスに交互に通し、表裏
面の凹凸のない緻密質の単板となるよう加工している。
【0022】前記積層芯材3の表面に積層接着する肉薄
の単板4は、継ぎ目がなく前記単板5よりも肉薄のもの
であればこの単板5と同質のものであってもよく、厚さ
0.5mm程度の突板の裏面に不織布を貼着して形成し
たシート状または帯状からなる単板であればよい。
【0023】図6は前記の単板積層材1をドアの枠材等
のケーシング材となるように切削加工して形成した化粧
材7を示したもので、表面の単板4には必要に応じて塗
装を施す。この塗装を施す範囲は単に前記の如く単板4
の表面のみであっても、あるいは図6に示す矢線の範
囲、すなわち表面に表れる部分全体であってもよい。
【0024】かゝる構造を有する単板積層材1を、ロー
タリー単板を使用して製造する方法を以下に説明する。
図7において、10は長さ1200mm〜3000mm
程度に玉切りした落葉樹からなる米材の丸太材である。
丸太材10は、切断両端面の中心をチャック11により
回転自由に支え、周設した多数の刃12を丸太材10の
外周に少し喰い込ませて該丸太材10を回転する駆動ロ
ール13を設け、ロータリーレース刃14により該丸太
材10を2〜3mm厚さに剥けるようにセットすると共
に、前記ロータリーレース刃14の刃先のすぐ前を前記
単板丸太材10の表面から圧力バー15により押えて緻
密質のロータリー単板16を製造する。
【0025】その際、丸太材10の背面は回転しないバ
ックアップロール17と常に接触状態を保持している。
このバックアップロール17は、丸太材10がロータリ
ーレース刃14によって切削されその径が次第に細くな
っても、圧力バー15に常に設定された圧力が加わるよ
うにすると共に、ロータリーレース刃14によって切削
される単板16が常に一定の厚さとなるようにするため
のものである。
【0026】なお、実施例においては、入手が容易でか
つ経済性に優れている落葉樹からなる米材を使用してい
るが、材質は米材のみに限定されるものではない。
【0027】ロータリーレース刃の切削によって得られ
るロータリー単板16は、図8に示すように送り出しの
方向と直角方向に600mm〜1200mmの長さ、ま
たはこの発明の単板積層材1を使用して得ようとする化
粧材の平面積に対応する長さに切断18を施して緻密質
の単板5を製造する。
【0028】かくして得た単板5は、柔軟性を失わない
程度になるまで含有水分を除くためロール・ドライヤー
装置等(図示しない)のラインに通し、前記ドライヤー
装置等に単板5を通す直前または直後に、使用できない
ような節や大きなひび割れ等がある単板をライン外に除
けて仕分ける。
【0029】前記のロール・ドライヤー装置に通した単
板5は、板厚が2〜3mm程度と比較的薄く、かつ乾燥
によって多くの水分が除去される結果、単板は図5に誇
張して示すように縦横方向に波打つ荒れがある。このよ
うに波打つ荒れのある単板5は、これをそのまま使用す
ることは後述の接着工程において接着不良の原因となる
と共に、作業能率がきわめて悪くなるので、あらかじめ
単板5を平滑にする必要がある。
【0030】そこで、乾燥工程の終了した単板5の複数
を、図9に示すように積層して間欠移動の搬送無端ベル
ト19を共通に通すホットプレス装置20と、コールド
プレス装置21に圧力をかけた状態で順次通し、ホット
プレス装置20によって単板5を柔軟にする加熱を施
し、加熱工程を終えた単板をコールドプレス装置21に
よって急冷して荒れを除去し、表裏両面に凹凸のない単
板5に加工する。
【0031】前記ホットプレス工程においては、温度が
約140℃、プレス圧が約1kg/cmでおよそ40
〜60秒程度加熱し、単板中に含まれるリグニンを軟化
させて単板全体が柔らかくなるよう処理する。
【0032】なお、この実施例においては、単板5はこ
れを複数枚重ね合わせてホットプレス装置20と、コー
ルドプレス装置21に通しているが、複数の単板5を積
層することなく平面的に配設して処理してもよい。
【0033】ホットプレス工程とコールドプレス工程を
経て全体が平滑化された単板5は、繊維方向における両
端部の小口をそれぞれ厚さ方向で対称的に斜めに切断し
て傾斜切断面5aを形成し(図2)、しかるのち一方の
単板5の下向きの傾斜切断面5aと他方の単板5の上向
きの傾斜切断面5aとに接着剤を塗布し、これを重合さ
せてプレスして接着して長尺の単板6を製造する。その
際、各単板5の繊維方向は同一にして一体的に接続す
る。ついで、複数の単板5を繊維方向を同一にして接続
した長尺の単板6は、図3に示すようにこれを繊維方向
において一定の長さLに切断し、継ぎ目aを有する積層
板素材2とする。
【0034】かくして得た積層板素材2は、少なくとも
一部には継ぎ目aを有するもので、かゝる継ぎ目aを有
する積層板素材2の表面および裏面に例えば尿素系等の
接着剤を塗布したのち、これを繊維方向を平行とした状
態で積層してプレスし一体化させて積層芯材3を形成す
る。この積層芯材3の製造に際しては、得た単板積層材
1の品質が極端に低下しない範囲において、比較的小さ
な節や程度の軽いひび割れを有する単板を使用すること
ができる。この積層芯材3は、複数の継ぎ目aを有する
積層板素材2を複数積層して構成するものであるが、そ
の厚さは得んとする単板積層材1によって決定されるも
ので、特別な制限はない。
【0035】しかして、前記工程を経て得た積層芯材3
の表面に、不織布を裏面に貼着して形成した継ぎ目のな
い所定長さの単板4を繊維方向を平行にして積層接着し
て一体化させて単板積層材1を製造する。
【0036】この積層芯材3の表面に接着する単板4
は、積層板素材2と異なり全面に全く継ぎ目のないもの
で、しかも全体が平滑化されたものを使用するが、その
厚さは前記単板5よりも薄い0.5mm程度のものを使
用する。かゝる肉薄の単板の使用によって単板積層材1
単に切削加工するのみで所望の化粧材7とすることが
できる。
【0037】
【発明の効果】この発明の単板積層材は、ロータリーレ
ースまたはスライサーなどにより切削して得た所定長さ
の肉薄で、かつ全体が平滑な単板を積層接着して積層芯
材とすると共に、該積層芯材の表層に不織布を裏面に貼
着した継ぎ目のない肉薄の単板を積層芯材の繊維方向と
その繊維方向を平行させて一体的に接着しているので、
積層板素材同士の接合がきわめて強固で品質がよいた
め、機械的性質にバラツキがなく、建築用、産業用ある
いは日用品など広い用途に使用することができる。
【0038】また、前記単板積層材を使用した化粧材
は、単に単板積層材を所望の形状に切削加工することで
簡単かつ容易に得ることができ、優れた経済性を有し、
表面の単板の厚さや種類を変えることによって豊富なバ
リエイションを有するものである。
【0039】さらに、この発明の単板積層材の製造方法
は、ロータリーレースまたはスライサーなどにより切削
して得た所定長さの単板にホットプレスとコールドプレ
スとを交互に施して波打ち荒れを修正して全体が平滑と
なるよう事前の処理を施しているので、事後の単板の取
り扱いをきわめて容易なものとすることができる。
【0040】また、平滑化した単板は、繊維方向におけ
る両端部の小口を対称的に斜めに切断して傾斜切断面を
形成し、長さ方向における単板の対称的に切断された小
口同士を接着しているので、接着後に単板自体に反りや
捩じれが一切生じない。
【0041】小口同士を接着して繊維方向を同一にして
長尺に形成した単板は、これを繊維方向において所定の
長さに切断して継ぎ目を有する積層板素材とし、これら
複数の積層板素材を繊維方向を揃えて積層接着するもの
であるが、各積層板素材には反りや捩じれがないため接
着を簡単かつ確実に行うことができると共に、得た積層
芯材の機械的強度が非常に良好なものとなると共に、長
尺の単板を使用し、これを所定の長さに切断して使用し
ているため、材料の無駄が生ぜず、安価に積層芯材を製
造することができる。
【0042】積層芯材の表面に積層接着する単板は、積
層板素材のように継ぎ目を全く有しないものを使用して
いるので、継ぎ目を有する積層芯材が内部に隠れ、得ら
れる単板積層材は外観上きわめて体裁のよいものである
ため、より一層広い用途に使用することができると共
に、積層芯材の表面に積層接着する単板を厚さや材質を
変えるとによってバリエイションに富んだ単板積層材
を簡単かつ容易に製造することができる。
【0043】特に、この発明の方法によって得られた単
板積層材は、表面が継ぎ目のない単板によって被覆され
ているので、これを所望の形状に切削加工するだけで化
粧材を製造することができる点に優れた特を有してい
るものである。
【0044】また、丸太材をロータリーレースによって
切削して得たロータリー単板を使用してこの発明の単板
積層材を製造する方法においては、ロータリー単板の製
造に際して、ナイフによって切削せんとする丸太材の表
面部を圧力バーによって押圧して切削しているので、得
られたロータリー単板はひび割れが非常に少ないもの
で、単板製造における歩留り率が非常に良好であると共
に、得られる単板積層材の品質をより一層向上させるこ
とができる。特に、落葉樹からなる米材の丸太材は、入
手がきわめて容易かつ安価であるため、品質のよい単板
積層材を多量にしかも安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の単板積層材の側面図である。
【図2】図1における単板積層材の一部を切り欠いた拡
大平面図である。
【図3】単板積層材に使用する平滑化された単板の要部
を示す拡大斜視図である。
【図4】図3に示す単板を接着して得た長尺の単板の一
部を示す斜視図である。
【図5】図3に示す単板の平滑化以前の状態を誇張して
示した側面図である。
【図6】この発明の単板積層材を使用した化粧材の斜視
図である。
【図7】この発明の単板積層材の製造方法におけるロー
タリー単板を製造する工程を説明する説明図である。
【図8】ロータリーレースによって切削された単板を送
り出し方向と直角方向に所定の長さに切断して単板を製
造する工程を示す説明図である。
【図9】ロータリー単板またはスライス単板を平滑化さ
せるホットプレス工程およびコールドプレス工程を説明
する説明図である。
【符号の説明】
1 単板積層材 2 積層板素材 3 積層芯材 4 単板積層材における表面の単板 5 単板 5a 傾斜切断面 a 継ぎ目 6 長尺の単板 7 化粧材 10 丸太材 13 駆動ロール 14 ロータリーレース刃 15 圧力バー 16 ロータリー単板 20 ホットプレス装置 21 コールドプレス装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−258702(JP,A) 特開 平2−151401(JP,A) 特開 平1−259901(JP,A) 特開 昭61−241101(JP,A) 特開 昭58−181603(JP,A) 実開 昭61−123116(JP,U) 特公 昭61−21805(JP,B2) 特公 昭52−6326(JP,B2) 特公 昭58−57283(JP,B2) 特公 昭59−35786(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維方向の両端部小口を対称的に斜めに
    切断した全体が平滑な所定長さの単板を、各単板の繊維
    方向を同一方向にして小口同士を接着して長尺の単板と
    すると共に、得た長尺の単板を繊維方向において所定の
    長さに切断して継ぎ目を有する積層板素材とし、これら
    積層板素材の複数を繊維方向を平行にして積層接着して
    得た積層芯材の表面に不織布を裏面に貼着して全体が平
    滑な継ぎ目のない前記単板よりも肉薄の単板をその繊維
    方向を積層芯材の繊維方向に平行させて積層接着して一
    体化させたことを特徴とする単板積層材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の単板積層材を切削加工
    して所望の形状としたことを特徴とする化粧材。
  3. 【請求項3】 下記の(1)〜(4)の工程からなるこ
    とを特徴とする単板積層材の製造方法。 (1)ロータリーレースまたはスライサーなどにより切
    削して得た肉薄の単板を所定長さに切断したのち、これ
    をホットプレスとコールドプレスを交互に施し、単板全
    体を平滑化する工程。 (2)平滑化された単板の繊維方向における両端部の小
    口を対称的に斜めに切断して小口に傾斜切断面を形成す
    る工程。 (3)両端部の小口に傾斜切断面を対称的に形成した複
    数の単板を、繊維方向を同一にして対応する傾斜切断面
    同士を接着して長尺の単板を形成する工程。 (4)長尺の単板を繊維方向において所定の長さに切断
    し、得た継ぎ目を有する積層板素材の複数を各積層板素
    材の繊維方向を同一として積層接着すると共に、表面の
    積層板素材に不織布を裏面に貼着して全体が平滑な継ぎ
    目のない前記単板よりも肉薄の単板をその繊維方向を積
    層芯材の繊維方向に平行させて前記単板よりも肉薄の継
    ぎ目のない単板をその繊維方向を積層板素材の繊維方向
    に平行させて重合接着する工程。
  4. 【請求項4】 下記の(a)〜(e)の工程からなるこ
    とを特徴とする単板積層材の製造方法。 (a)丸太材をロータリーレースによって切削して肉薄
    のロータリー単板を製造するに際して、ナイフによって
    切削しようとする丸太材の表面部を圧力バーによって押
    圧しながら切削する工程。 (b)得たロータリー単板を所定長さに切断したのち、
    これをホットプレスとコールドプレスを交互に施し、ロ
    ータリー単板全体を平滑化する工程。 (c)平滑化されたロータリー単板の繊維方向における
    両端部の小口を対称的に斜めに切断して小口に傾斜切断
    面を形成する工程。 (d)両端部の小口に傾斜切断面を対称的に形成した複
    数のロータリー単板を、繊維方向を同一にして対応する
    傾斜切断面同士を接着して長尺の単板を形成する工程。 (e)長尺の単板を繊維方向において所定の長さに切断
    し、得た継ぎ目を有する積層板素材の複数を各積層板素
    材の繊維方向を同一として積層接着すると共に、表面の
    積層板素材に不織布を裏面に貼着して全体が平滑な継ぎ
    目のない前記単板よりも肉薄の単板をその繊維方向を積
    層板素材の繊維方向に平行させて重合接着する工程。
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