JP2695419B2 - 2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベンズイミダゾール類、その製造法およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ剤 - Google Patents

2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベンズイミダゾール類、その製造法およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ剤

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JP2695419B2 JP29475287A JP29475287A JP2695419B2 JP 2695419 B2 JP2695419 B2 JP 2695419B2 JP 29475287 A JP29475287 A JP 29475287A JP 29475287 A JP29475287 A JP 29475287A JP 2695419 B2 JP2695419 B2 JP 2695419B2
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、新規な2−(ポリフルオロアルキル)ハロ
ゲノベンズイミダゾール類、その製造法およびそれを有
効成分とする殺虫、殺ダニ剤に関するものである。 <従来の技術> 米国特許第3,542,923号明細書で、2−(トリフルオ
ロメチルまたはペンタフルオロエチル)ハロゲノベンズ
イミダゾール類が殺虫剤の有効成分として用いられるこ
とが記載されている。 <発明が解決しようとする問題点> しかしながら、これらの化合物は、殺虫剤の有効成分
としては必ずしも常に充分なものとは言い難い。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らは、このような状況に鑑み、種々検討した
結果、下記一般式〔I〕で示される2−(ポリフルオロ
アルキル)ハロゲノベンズイミダゾール類が優れた殺
虫、殺ダニ効力を有することを見出し、本発明に至っ
た。 すなわち、本発明は、一般式〔I〕 〔式中、Rは同一または相異なるハロゲン原子を表わ
し、Xは水素原子または弗素原子を表わす。mは3〜9
の整数を、nは1〜4の整数をそれぞれ表わす。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベン
ズイミダゾール類(以下、本発明化合物と記す。)、そ
の製造法およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ剤を
提供するものである。 以下に、本発明化合物の製造法について詳しく説明す
る。 (製造法A) 一般式〔II〕 〔式中、Xおよびmは前記と同じ意味を表わす。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ベンズイミダ
ゾール類とハロゲン化剤とを反応させて、一般式
〔I〕′ 〔式中、R′は塩素原子、臭素原子または沃素原子を表
わし、X、mおよびnは前記と同じ意味を表わす。〕 で示される本発明化合物を得る方法。 反応は、通常、溶媒中で行なわれ、反応温度は10〜12
0℃、反応時間は0.5〜20時間であり、反応に供される試
剤の量は、2−(ポリフルオロアルキル)ベンズイミダ
ゾール類〔II〕1当量に対してハロゲン化剤〔III〕は
1〜6当量である。 溶媒としては、たとえばクロロホルム、四塩化炭素等
のハロゲン化炭化水素類、酢酸等の脂肪酸、水等あるい
はそれらの混合物があげられる。 ハロゲン化剤としては、たとえば塩素化では、塩素、
N−クロロコハク酸イミド、塩酸と過酸化水素等があげ
られ、臭素化では、臭素、N−ブロモコハク酸イミド、
臭化水素酸と過酸化水素、臭素と過沃素酸等があげら
れ、沃素化では、沃素、沃化水素酸と過酸化水素、沃素
と過沃素酸等があげられる。 反応終了後の反応液は、過または有機溶媒抽出等の
通常の後処理を行ない、目的の本発明化合物を得ること
ができる。さらに必要ならば、クロマトグラフィー、再
結晶等の操作によって精製することもできる。 (製造法B) 一般式〔IV〕 〔式中、Rおよびnは前記と同じ意味を表わす。〕 で示されるハロゲノフェニレンジアミン類と一般式
〔V〕 CmF2mXCOOH 〔V〕 〔式中、mおよびXは前記と同じ意味を表わす。〕 で示されるポリフルオロアルキルカルボン酸類とを反応
させる方法。 反応は、通常、無溶媒または溶媒中で行なわれ、反応
温度は50〜160℃、反応時間は1〜50時間であり、反応
に供される試剤の量は、フェニレンジアミン類〔IV〕1
当量に対してポリフルオロアルキルカルボン酸類〔V〕
は1〜5当量である。 溶媒としては、たとえばベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類等があげられる。 反応終了後の反応液は、過または有機溶媒抽出等の
通常の後処理を行ない、目的の本発明化合物を得ること
ぎできる。さらに必要ならば、クロマトグラフィー、再
結晶等の操作によって精製することもできる。 (製造法C) 一般式〔I〕″ 〔式中、n′は2〜4の整数を表わし、R、Xおよびm
は前記と同じ意味を表わす。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベン
ズイミダゾール類と亜鉛とを反応させて、一般式〔II
〔式中、n″は1〜3の整数を表わし、R、Xおよびm
は前記と同じ意味を表わす。〕 で示される本発明化合物を得る方法。 反応は、通常、溶媒中で行なわれ、反応温度は30〜15
5℃、反応時間は0.5〜30時間であり、反応に供する試剤
の量は、2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベンズ
イミダゾール類1当量に対して亜鉛は1〜3.5当量であ
る。 溶媒としては、たとえば水酸化ナトリウムまたは水酸
化カリウム水溶液、ジメチルホルムアミド、含水ジメチ
ルホルムアミド等があげられる。 反応終了後の反応液は、過または有機溶媒抽出等の
通常の後処理を行ない、目的の本発明化合物を得ること
ができる。さらに必要ならば、クロマトグラフィー、再
結晶等の操作によって精製することもできる。 本発明化合物を製造する場合の原料化合物である2−
(ポリフルオロアルキル)ベンズイミダゾール類〔II〕
は、ポリフルオロアルキルカルボン酸類〔V〕とo−フ
ェニレンジアミンとを反応させることによって得ること
ができる。 反応は、前記の製造法Bに記載した方法に準じて行な
うことができる。 反応終了後の反応液は、過または有機溶媒抽出等の
通常の後処理を行ない、目的の2−(ポリフルオロアル
キル)ベンズイミダゾール類〔II〕を得ることができ
る。さらに必要ならば、クロマトグラフィー、再結晶等
の操作によって精製することもできる。 本発明化合物は、たとえば 半翅目害虫、 ヒメトビウンカ、トビイロウンカ、ツマグロヨコバ
イ、アブラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、カイガ
ラムシ類等 鱗翅目害虫、 ニカメイガ(ニカメイチュウ)、ハスモンヨトウ、ヨ
トウガ、コブノメイガ、コナガ、ハモグリガ類、ハマキ
ガ類、シンクイムシ類、ヘリオティス属害虫(Heliothi
s sp.)、カブラヤガ、クマナヤガ等のアグロティス属
害虫(Agrothis sp.)、ノシメコクガ、イガ等 双翅目害虫 アカイエカ、ネッタイシマカ、ハマダラカ類(Anophe
les sp.)、イエバエ、キンバエ類、ニクバエ類、タマ
ネギバエ、ダイコンバエ、タネバエ等のヒレミア属害虫
(Hylemia sp.)等 鞘翅目害虫、 ウェスタンコーンルートワーム、ノーザンコーンルー
トワーム、サザンコーンルートワーム等のディアブロテ
ィカ属害虫(Diabrotica sp.)、ドウガネブイブイ、ヒ
メコガネ、サクラコガネ、スジコガネ等のアノマラ属害
虫(Anomala sp.)、マメコガネ等のポピリア属害虫(P
opillia sp.)、ウリハムシ等のアウラコフォラ属害虫
(Aulacophora sp.)、キスジノミハムシ等のフィロト
レタ属害虫(Phyllotreta sp.)、マルクビクシコメツ
キ等のメラノトス属害虫(Melanotus sp.)、トビイロ
ムナボソコメツキ等のアグリオテス属害虫(Agriotes s
p.)、コクゾウムシ、アズキゾウムシ、チャイロコメゴ
ミムシダマシ、コクヌストモドキ、ヒラタコクヌストモ
ドキ、タバコシバンムシ、ニジュウヤホシテントウ、ハ
ムシ類、イネミズゾウムシ、チョッキリゾウムシ等 直翅目害虫、 ケラ、バッタ等 ゴキブリ類、 コバネゴキブリ、チャバネゴキブリ、ワモンゴキブ
リ、トビイロゴキブリ、クロゴキブリ等 有害ダニ類、 ニセナミハダニ、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカ
ンハダニ、リンゴハダニ等のハダニ類、オウシマダニ等
のマダニ類、コナダニ、ヒョウヒダニ等 等に卓効を発揮する。 本発明化合物を殺虫剤または殺ダニ剤の有効成分とし
て用いる場合は、通常、固体担体、液体担体、ガス状担
体、餌と混合するか、あるいは蚊取線香やマット等の基
材に含浸し、必要あれば界面活性剤、その他の製剤用補
助剤を添加して、油剤、乳剤、水和剤、フロアブル剤、
粒剤、粉剤、エアゾールや蚊取線香、電気蚊取マット、
ノーマット、多孔セラミック板マット等の加熱燻蒸剤、
フォッギング等の煙霧剤、毒餌等に製剤して使用する。 これらの製剤には、有効成分として本発明化合物を、
通常、重量比で0.001〜95%含有する。 固体担体としては、たとえば粘土類(カオリンクレ
ー、珪藻土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサ
ミクレー、酸性白土等)、タルク類、セラミック、その
他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸
カルシウム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、
硝安、尿素、塩安等)等の微粉末あるいは粒状物などが
あげられ、液体担体としては、たとえば水、アルコール
類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセト
ン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベン
ゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナ
フタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘ
キサン、灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢
酸ブチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチ
ロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテ
ル、ジオキサン等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン
化炭化水素類(ジクロロエタン、トリクロロエチレン、
四塩化炭素等)、ジメチルスルホキシド、大豆油、綿実
油等の植物油等があげられ、ガス状担体、すなわち噴射
剤としては、たとえばフロンガス、ブタンガス、LPG
(液化石油ガス)、ジメチルエーテル、炭酸ガス等があ
げられる。 界面活性剤としては、たとえばアルキル硫酸エステル
類、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン
酸塩、アルキルアリールエーテル類およびそのポリオキ
シエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル類、
多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等があ
げられる。 固着剤や分散剤等の製剤用補助剤としては、たとえば
カゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん粉、アラビアガ
ム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導
体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸
類等)があげられ、安定剤としては、たとえばPAP(酸
性リン酸イソプロピル),BHT(2.6−ジ−tert−ブチル
−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル4
−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキ
シフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、界面活性
剤、脂肪酸またはそのエステル等があげられる。 蚊取線香の基材としては、たとえば木粉、粕粉等の植
物生粉末とタブ粉、スターチ、グルティン等の結合材と
の混合物等があげられる。 電気蚊取マットの基材としては、たとえばコットンリ
ンターまたはコットンリンターとパルプとの混合物のフ
ィブリルを板状に固めたもの等があげられる。 このようにして得られる製剤は、そのままであるいは
水等で希釈して用いる。また、他の殺虫剤、殺線虫剤、
殺ダニ剤、土壌害虫防除剤、害虫防除剤、殺菌剤、除草
剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤等と混
合して、または混合せずに同時に用いることもできる。 本発明化合物を殺虫剤または殺ダニ剤の有効成分とし
て用いる場合、その施用量は通常10アールあたり、0.5
〜500g、好ましくは5〜50gであり、乳剤、水和剤等を
水で希釈して施用する場合、その施用濃度は10〜10,000
ppmであり、粉剤、粒剤、油剤、エアゾール等は、何ら
希釈することなく、製剤のままで施用する。 これらの施用量、施用濃度は、いずれも製剤の種類、
施用時期、施用場所、施用方法、害虫の種類、被害程度
等の状況によって異なり、上記の範囲にかかわることな
く増加させたり、減少させたりすることができる。 <実施例> 以下、本発明を製造例、製剤例および試験例により、
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。 まず、本発明化合物の製造例を示す。 製造例1 2−(ヘプタフルオロプロピル)ベンズイミダゾール
3.2g(11.2mM)を47%臭化水素水40ml、水10mlおよび酢
酸20mlの混合溶媒中に溶解し、70℃に温めながら31%過
酸化水素水24gを30分間で滴下した。同温に30分保った
後95〜100℃に昇温して1時間保ち、冷後反応液をベン
ゼンで抽出し、ベンゼン層を酸性亜硫酸ソーダ水、水の
順で洗浄し、芒硝で乾燥後、ベンゼンを留去し、臭化2
−(ヘプタフルオロプロピル)ベンズイミダゾール5.4g
を得た。これをシリカゲルカラムにより、ジクロロメタ
ン−ヘキサン(1:1)溶媒を用いて溶離し、5−ブロモ
体1.7g(収率41%、mp158〜159℃)、5,6−ジ−ブロモ
体1.7g(収率34%、mp178〜180℃)、4,7−ジブロモ体
0.9g(収率18%、mp203〜205℃)を得た。 製造例2 2−(ヘプタフルオロプロピル)ベンズイミダゾール
3.2g(11.2mM)、臭素(78%四塩化炭素溶液)7.5g(3
6.6mM)および酢酸27mlの混合溶液を70℃に温め、撹拌
しながら過沃素酸2.5gを水8mlに溶解した溶液を30分間
で滴下した。その後75〜80℃に昇温して5時間保ち、冷
後反応混合物より析出固体を別し、水洗、乾燥して、
2−(ヘプタフルオロプロピル)−4,5,6,7−テトラブ
ロモベンズイミダゾール6.4g(収率95%、mp244〜245
℃)を得た。 製造例3 2−(ヘプタフルオロプロピル)−4,5,6,7−テトラ
ブロモベンズイミダゾール6.02g(10mM)、亜鉛0.75g
(11.5mM)、ジメチルホルムアミド14mlおよび水4mlを
混合し、撹拌しながら105〜110℃で2時間保持した。冷
後反応混合物を過して亜鉛を除き、液を100mlの水
中に投じて固体の析出物を得た。析出物を別し、風乾
後クロロホルム−ヘキサン(1:1)混合溶媒で再結晶
し、2−(ヘプタフルオロプロピル)−4,5,7−トリブ
ロモベンズイミダゾール4.31g(収率82%、mp206〜208
℃)を得た。 製造例4 2−(ヘプタフルオロプロピル)−4,5,6,7−テトラ
ブロモベンズイミダゾール6.02g(10mM)、亜鉛1.51g
(23.1mM)、ジメチルホルムアミド14mlおよび水4mlを
用い、以下製造例3と同様に処理し、ジブロモ体を主と
した化合物3.27gを得た。これをシリカゲルカラムを用
い、ジクロロメタン−ヘキサン(1:1)溶媒で溶離する
ことにより、4,5,7−トリブロモ体0.09g(収率2%、mp
206〜208℃)、4,6−ジブロモ体2.01g(収率45%、mp16
8〜170℃)、4,7−ジブロモ体0.93g(収率21%、mp204
〜205℃)、4−ブロモ体0.14g(収率4%、mp156〜157
℃)を得た。 製造例5 4,5−ジクロロ−1,2−フェニレンジアミン17.7g(0.1
M)とヘプタフルオロ酪酸64.2g(0.8M)とを5時間加熱
還流し、反応終了後過剰の酸を減圧下に除き、残留固体
をアルコールより再結晶することにより、(2−ヘプタ
フルオロプロピル)5,6−ジクロロベンズイミダゾール2
9.1g(収率82%、mp180〜181℃)を得た。 製造例6 3,4,6−トリフルオロ−1,2−フェニレンジアミン0.40
5g(2.5mM)とペルフルオロヘプタン酸1.89g(5.2mM)
とを90℃で4時間撹拌し、冷却後食塩水中に投じ、エー
テル抽出し、エーテル層を芒硝にて乾燥後エーテルを留
去し、残留固体をシリカゲルカラムによりクロロホルム
−エーテル(2:1)溶媒を用いて精製し、無色針状晶の
2−(トリデカフルオロヘキシル)−4,5,7−トリフル
オロベンズイミダゾール1.10g(収率90%)を得た。mp1
60℃(ベンゼン) 次にこの製造法に準じて製造された本発明化合物のい
くつかを第1表に示す。 次に原料化合物である3,4,6−トリフルオロ−1,2−フ
ェニレンジアミンおよび2−(ヘプタフルオロプロピ
ル)ベンズイミダゾールの製造例を参考例として示す。 参考例1 2,3,4,6−テトラフルオロニトロベンゼン28.7g(0.12
M)をエーテル240mlに溶解し、撹拌しながら20℃で28%
アンモニア水45mlを10分間で滴下し、後23℃で5時間撹
拌を続けた。反応後エーテル層を分離し、芒硝で乾燥後
エーテルを留去し、2,3,5−トリフルオロ−6−ニトロ
アニリン25.9gを得た。これをクロロホルム−ヘキサン
(1:2)より再結晶して、黄色針状晶17.63g(収率76
%、mp65℃)を得た。このニトロアニリン誘導体9.6gを
エタノール100mlに溶解し、5%パラジウム−炭素1gを
加え、20〜23℃で水素ガスを吹込み、4時間反応させ
た。反応混合物を過し、エタノールを留去した後、シ
リカゲルカラムによりクロロホルム−エーテル(2:1)
溶媒を用いて溶離し、3,4,6−トリフルオロ−1,2−フェ
ニレンジアミン3.37g(収率42%,mp74℃)を得た。 参考例2 o−フェニレンジアミン10.8g(0.1M)とヘプタフル
オロ酪酸42.8g(0.2M)とを3時間加熱還流した。冷後
過剰の酪酸を減圧下に除き、残留固体を活性炭を用いて
アルコールより再結晶して、無色針状晶の2−(ヘプタ
フルオロプロピル)ベンズイミダゾール24.3g(収率85
%,mp225℃)を得た。 次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表わす。 製剤例1 乳剤 本発明化合物(1)10部をキシレン35部およびジメチ
ルホルムアミド35部に溶解し、これにポリオキシエチレ
ンスチリルフェニルエーテル14部およびドデシルベンゼ
ンスルホン酸カルシウム6部を加え、よく撹拌混合して
10%乳剤を得る。 製剤例2 水和剤 本発明化合物(2)20部をラウリル硫酸ナトリウム4
部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、合成含水酸化
珪素微粉末20部および珪藻土54部を混合した中に加え、
ジュースミキサーで撹拌混合して20%水和剤を得る。 製剤例3 粒剤 本発明化合物(3)5部に合成含水酸化珪素微粉末5
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、ベン
トナイト30部およびクレー55部を加え、充分撹拌混合す
る。ついで、これらの混合物に適当量の水を加え、さら
に撹拌し、造粒機で製粒し、通風乾燥して5%粒剤を得
る。 製剤例4 粒剤 本発明化合物(4)1部を適当量のアセトンに溶解
し、これに合成含水酸化珪素微粉末5部、PAP0.3部およ
びクレー93.7部を加え、ジュースミキサーで撹拌混合
し、アセトンを蒸発除去して1%粒剤を得る。 製剤例5 油剤 本発明化合物(5)0.2部をキシレン2部およびジメ
チルホルムアミド2部に溶解し、これを脱臭灯油95.8部
に混合して、0.2%油剤を得る。 製剤例6 エアゾール 本発明化合物(6)0.05部、テトラメスリン0.2部、
レスメスリン0.05部、キシレン7部および脱臭灯油42.7
部を混合溶解し、エアゾール容器に充填し、バルブ部分
を取り付けた後、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石
油ガス)50部を加圧充填してエアゾールを得る。 製剤例7 蚊取線香 本発明化合物(7)0.3gにアレスリンのd−トランス
第一菊酸エステル体0.3gを加え、メタノール20mlに溶解
し、蚊取線香用担体(タブ粉:粕粉:木粉を3:5:1の割
合で混合)99.4gと均一に撹拌混合し、メタノールを蒸
散させた後、水150mlを加え、充分練り合せたものを成
型乾燥して蚊取線香を得る。 製剤例8 加熱燻蒸剤 本発明化合物(8)100mgを適量のアセトンに溶解
し、4.0cm×4.0cm、厚さ1.2cmの多孔セラミック板に含
浸させて加熱燻蒸剤を得る。 次に本発明化合物が、殺虫剤または殺ダニ剤の有効成
分として有用であることを試験例により示す。なお、本
発明化合物は第1表の化合物番号で示し、比較対照に用
いた化合物は第2表の化合物記号で示す。 試験例1(アカイエカに対する殺虫試験) 製剤例1に準じて供試化合物を乳剤にし、それを水で
200倍に希釈し、その液0.7mlを100mlのイオン交換水に
加えた(有効成分濃度3.5ppm)。その中にアカイエカ終
令幼虫20頭を放ち、餌を与えて8日間飼育し、成虫羽化
阻害率を調べた。 効果判定基準は A:羽化阻害率 90%以上 B:羽化阻害率 80%以上90%未満 C:羽化阻害率 80%未満 とした。その結果を第3表に示す。 試験例2(ハスモンヨトウに対する殺虫試験) 製剤例1に準じて供試化合物を乳剤にし、その水によ
る200倍希釈液(有効成分濃度500ppm)2mlを、直径11cm
のポリエチレンカップ内に調整した13gのハスモンヨト
ウ用人工飼料にしみ込ませた。その中にハスモンヨトウ
4令幼虫10頭を放ち、6日後にその生死を調査し、死虫
率を求めた(2反復)。その結果を第4表に示す。 試験例3(ニカメイチュウに対する殺虫試験) 製剤例1に準じて供試化合物を乳剤にし、その水によ
る200倍希釈液(有効成分濃度500ppm)1mlを、直径11cm
のポリエチレンカップ内に調整したニカメイチュウ用人
工飼料5g中にしみ込ませた。その中にニカメイガ10日令
幼虫10頭を放ち、8日後にその生死を調査し、死虫率を
求めた(2反復)。その結果を第5表に示す。 試験例4(ニセナミハダニに対する試験) 播種7日後の鉢植ツルナシインゲン(初生葉期)に、
一葉当り10頭のニセナミハダニの雌成虫を寄生させ、25
℃の恒温室に置いた。6日後、製剤例1に準じて供試験
化合物を乳剤にし、それを水で有効成分500ppmに希釈し
た薬液をターンテーブル上で1鉢当り15ml散布し、同時
に同液2mlを土壌潅注した、8日後にそれぞれの植物の
ハダニによる被害程度を調査した。効果判定基準は −:ほとんど被害が認められない。 +:少し被害が認められる。 :無処理区と同様の被害が認められる。 とした。その結果を第6表に示す。 <発明の効果> 本発明化合物は、半翅目害虫、鱗翅目害虫、双翅目害
虫、鞘翅目害虫、直翅目害虫、ゴキブリ類、ハダニ類、
マダニ類、有害ダニ類に対し、優れた殺虫、殺ダニ効力
を有するものである。
フロントページの続き (72)発明者 村松 廣重 愛知県名古屋市守山区森孝新田白山350 番地85 (72)発明者 平田 直則 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 鴨下 克三 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 矢野 俊彦 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 平野 雅親 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−31045(JP,A) 特開 昭51−141870(JP,A) 特開 昭57−150670(JP,A) 特開 昭61−151176(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.一般式 〔式中、Rは同一または相異なるハロゲン原子を表わ
    し、Xは水素原子または弗素原子を表わす。mは3〜9
    の整数を、nは1〜4の整数をそれぞれ表わす。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベン
    ズイミダゾール類。 2.一般式 〔式中、Xは水素原子または弗素原子を表わし、mは3
    〜9の整数を表わす。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ベンズイミダ
    ゾール類とハロゲン化剤とを反応させることを特徴とす
    る一般式〔式中、R′は塩素原子、臭素原子または沃素原子を表
    わし、nは1〜4の整数を表わす。Xおよびmは前記と
    同じ意味を表わす。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベン
    ズイミダゾール類の製造法。 3.一般式 〔式中、Rは同一または相異なるハロゲン原子を表わ
    し、nは1〜4の整数を表わす。〕 で示されるハロゲノフェニレンジアミン類と一般式 CmF2mXCOOH 〔式中、Xは水素原子または弗素原子を表わし、mは3
    〜9の整数を表わす。〕 で示されるポリフルオロアルキルカルボン酸類とを反応
    させることを特徴とする一般式 〔式中、R、X、mおよびnは前記と同じ意味を表わ
    す。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベン
    ズイミダゾール類の製造法。 4.一般式 〔式中、Rは同一または相異なるハロゲン原子を表わ
    し、Xは水素原子または弗素原子を表わす。mは3〜9
    の整数を、n′は2〜4の整数をそれぞれ表わす。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベン
    ズイミダゾール類と亜鉛とを反応させることを特徴とす
    る一般式 〔式中、n″は1〜3の整数を表わし、Xおよびmは前
    記と同じ意味を表わす。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベン
    ズイミダゾール類の製造法。 5.一般式 〔式中、Rは同一または相異なるハロゲン原子を表わ
    し、Xは水素原子または弗素原子を表わす。mは3〜9
    の整数を、nは1〜4の整数をそれぞれ表わす。〕 で示される2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベン
    ズイミダゾール類を有効成分として含有することを特徴
    とする殺虫、殺ダニ剤。
JP29475287A 1987-11-20 1987-11-20 2−(ポリフルオロアルキル)ハロゲノベンズイミダゾール類、その製造法およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ剤 Expired - Lifetime JP2695419B2 (ja)

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