JP2654201B2 - 製薬学的調製物 - Google Patents

製薬学的調製物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はβ−ラクタマーゼ阻害剤としての構造式 式中、R1及びR2は相互に独立して水素または炭素原子
を介して結合する製薬学的に許容し得る基を表わし、そ
してR3、R4およびR5は相互に独立して炭素原子を介して
エキソサイクリック、アリル性炭素原子に結合する製薬
学的に許容し得る基を表わす、 の1−オキソペネム−3−カルボン酸の使用に関する。
また該化合物並びにまたその製薬学的に許容し得る
塩、エステル及びアミド誘導体は有用な抗生物質であ
る。
本発明による化合物は有効なβ−ラクタマーゼ阻害剤
である。β−ラクタマーゼは多くの病原性の、臨床的に
関連するバクテリアにより生成される酵素であり、従っ
てこれらのものはもはや通常に抗生物質により有効に阻
害されない。かかるバクテリアでの感染を制御するた
め、診療所において通常の抗生物質に加えて一般に1:1
の比でβ−ラクタマーゼ阻害剤を含む製薬学的調製物を
投与する。例としては例えばケミカル・アンド・エンジ
ニアリング・ニュース(Chemical and Engineering
News)64、(39)、33〜67頁(1986)に見い出される。
このタイプのβ−ラクタマーゼ阻害剤はそれ自身抗生
物質的に全く有効でないか、または極めて少々有効であ
るのみであり;その機能は攻撃するバクテリア性のβ−
ラクタマーゼからの通常の抗生物質の保護である。
初期に製造されたオキサペネム−3−カルボン酸のβ
−ラクタマーゼ阻害剤としての作用はその低い加水分解
安定性のために細胞を含まぬ酸素に対してのみ測定され
た。例えば、2−エチル−1−オキサペネム−3−カル
ボン酸のカリウム塩は無傷のバクテリアに対してアンピ
シリンとの相乗作用を試験する際に不安定過ぎた[ケミ
ストリー・アンド・バイオロジー−オブ−β−ラクタム
・アンティバイオティックス(Cemistry and Biology
of β−Lactam Antibiotics)第2巻、ノントクデ
ィショナル・β−ラクタム・アンティバイオティックス
(Nontraditional β−Lactam Antibiotics)、R.B.
モリン(Morin)及びM.ゴーマン(Gorman)編、アカデ
ミック出版(Academic Press)、ニューヨーク、383頁
(1982)]。
これらの初期に製造された不安定なオキサペネム−3
−カルボン酸に対して、本発明による安定な化合物は無
傷のバクテリアの存在下でβ−ラクタマーゼ阻害剤とし
ても十分に有効である。
本発明によるオキサペネム−3−カルボン酸の特殊な
利点には上記のβ−ラクタマーゼ阻害剤の特性に加えて
これらのものがそれ自身抗生物質的に活性でもあること
がある。同様な特性を有する物質例えばホルムイミノチ
ェナマイシンは公知であることは真実である[文献:β
−ラクタム抗生物質の化学における最近の進歩(Recent
Advances in the Chemisitry of β−Lactam A
ntibioties)、G.I.グレゴリー(Gregory)編、ザ・ロ
イヤル・ソケイアティー(The Royal Society)、ロ
ンドン、279頁(1981)]。しかしながら、本発明によ
る化合物は多くの臨床的に関連するバクテリアに関して
より迅速で、より進行性の、そしてより不可逆的なβ−
ラクタマーゼの阻害を示す。かくて例えばE.クロケア
(cloacae)908Rのセファロスポリナーゼはホルムイミ
ノチエナマイシンによるよりも本発明による2−t−ブ
チル−6−ヒドロキシメチルオキサペネル−3−カルボ
ン酸K塩により試験管内において780倍有効に阻害され
る。
本発明によるオキサペネム−3−カルボン酸は1:1の
比で通常の抗生物質と一緒にすることができる。しかし
ながら、β−ラクタマーゼ阻害剤として高い効能を有す
るものでは調製される本発明による物質の含有量は極め
て低くても十分である。かくて、殆どの場合に試験管内
でβ−ラクタマーゼ生成バクテリアの生長を迅速に、且
つ有効に阻害するためには1:10の本発明による物質及び
通常の抗生物質間の比で十分である。しかしながら、1:
50〜1:1の他の比も可能である。本発明によるオキサペ
ネム−3−カルボン酸はラセミ体として上記の配合物に
おいてか、又は(5R)−エチレンチオマー的に純粋な状
態で使用し得る。
本発明によるオキサペネム−3−カルボン酸と一緒に
製薬学的に使用し得る通常の抗生物質は古典的(例えば
ペニシリン及びセファロスポリン)並びにまた非古典的
(例えばペネム、カタペネムまたはモノバクタム)なβ
−ラクタム抗生物質である。これらの例にはアンピシリ
ン、アモキシシリン、アズロシリン、メズロシリン、チ
カルシリン、セフォペラゾン、セファレキシン、セフド
ール、セファロリジン、セファゾリン、デフトラジン、
メチシリン、メシリナム、ペニシリンG、アズトレオナ
ム、ホルムイミノチエナマイシン、モナラクタム等があ
る。
かかる調製物はグラム陽性、グラム陰性、好気性及び
嫌気製β−ラクタマーゼ生成及び感受性バクテリア例え
ばスタロフィロコッカス、ストレプトコッカス及びエレ
テロバクテリアに対して有効である。実際の問題あるバ
クテリア例えばβ−ラクタマーゼ生成緑膿菌(Pseudomo
nas aeruginosa)はある調製物により有効に阻害され
る。ここにオキサペネム−3−カルボン酸と配合される
通常の抗生物質はバクテリアの内部に侵入し得る。
ペニシリン及びセファロシポリンと本発明によるオキ
サペネム−3−カルボン酸との製薬学的調製物が好まし
く;ペニシリンと2−t−ブチル−6−ヒドロキシ−メ
チルオキサペネム−3−カルボン酸K塩との組合せが殊
に好ましい。
本発明は2−位置に特殊な基を与える6−未置換か、
6−モノまたは6,6−二置換された1−オキサペン−2
−エム−3−カルボン酸に関する。これらの基はこれら
のものがオキサペネム核に直接結合し、そして更にC原
子を介して3個の基をもつ中心炭素原子を有することに
特徴する。これらの化合物は有用な抗生物質であり、そ
してこれらのものはR1及びR2が相互に独立して水素或い
は置換または未置換のアルキル、アルケニル、アルキニ
ル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキ
ルシクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、アルケ
ニルシクロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アリ
ール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、カル
ボキシルまたはシアノから選ばれ、その際に前記の分子
のアルキル、アルケニルまたはアルキニル部分が炭素原
子1〜6個を含み、分子のシクロアルキルまたはシクロ
アルケニル部分は炭素原子3〜6個を含み、そして分子
のアリール部分は炭素原子6〜10個を含み、そしてヘテ
ロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアラルケニル、
ヘテロアラルキニル、アルキルヘテロアリール、ヘテロ
サイクリル、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロサイク
リルアルケニル、ヘテロサイクリルアルキニル、アルキ
ルヘテロサイクリルから選ばれ、その際に前記の分子の
アルキル、アルケニルまたはアルキニル部分が炭素原子
1〜6個を含み、そして分子の複素芳香族または複素環
式部分が1または2環式であり、且つ環原子3〜10個を
含み、その1個またはそれ以上が酸素、硫黄及び窒素よ
りなる群から選ばれ、そしてここに上記基の置換基が保
護もしくは未保護のヒドロキシル、ヒドロキシアルキル
オキシ、アミノアルキルオキシ、アミジノアルキルオキ
シ、アルキルオキシ、アシルオキシ、アリールオキシ、
ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、カルバ
モイル、カルバモイルオキシ、チオカルバモイル、チオ
カルバモイルオキシ、アルキルカルバモイルオキシ、ア
ルキルチオカルバモイルオキシ、メルカプト、アルキル
チオ、ヒドロキシアルキルヘテロアリールチオ、ヘテロ
シクリルチオ、カルバモイルチオ、アルキルカルバモイ
ルチオ、チオカルバモイルチオ、アルキルチオカルバモ
イルチオ、保護もしくは未保護のアミノまたはモノアル
キルアミノ、ジアルキルアミノ、オキソ、保護もしくは
未保護のオキシアミノまたはアルキルイミノ、テトラア
ルキルアンモニウム、シクロアルキルアミノ、アリール
アミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロサイクリルアミ
ノ、アミジノ、アルキルアミジノ、グアニジノ、アルキ
ルグアニジノ、カルバモイルアミノ、アルキルカルバモ
イルアミノ、チオカルバモイルアミノ、アルキルチオカ
ルバモイルアミノ、ニトロ、塩素、臭素、フッ素、ヨウ
素、アジド、シアノ、アルキルスルフィニル、アルキル
スルホニル、スルホンアミド、スルファモイルオキシ、
アルキルスルホニルオキシ或いは保護もしくは未保護の
スルホ、スルホキシまたはカルボキシルであることがで
き、ここに置換基が相互に独立して1またはそれ以上の
回数で生じ、且つその分子のアルキル部分が炭素原子1
〜6個を含みその分子のアリール部分が炭素原子6〜10
個を含み、そしてここに分子の複素芳香族または複素環
式部分が1または2環式であり、且つ環原子3〜10個を
含み、その1個またはそれ以上が酸素、硫黄及び窒素よ
りなる群から選ばれる、C−C単結合を介して分子の他
の部分と結合される製薬学的に許容し得る基を表わし、
そしてR3、R4及びR5が相互に独立して炭素−炭素単結合
により分子の他の部分に結合される前記の製薬学的に許
容し得る基から選ばれる一般式 により表わし得る。
基R3、R4及びR5は独立して上記のようにC−C端結合
を介して分子の他の部分に結合される製薬学的に許容し
得る基から選ばれる。
上記の保護された置換基の保護基は例えば有機合成に
おけるこの目的に通常使用されるそれ自体公知である容
易に除去し得る基である。かかる保護基は例えばT.W.グ
リーン(Greene)、「有機合成における保護基(Protec
tive Groups in Organic Synthesis)」、ウィリー
(Wilely)、ニューヨーク、1981に見い出される。
更に基R3、R4又はR5の2個は一緒になって分子の炭
素、酸素、窒素及び硫黄含有部分を介して架橋を形成す
ることができ;次にこれらのものは3−、4−、5−ま
たは6員であり得る炭素環式または複素環式環を構成す
る。
更に2個の基R1及びR2は一緒になって分子の炭素、酸
素、窒素及び硫黄含有部分を介して架橋を形成すること
ができ;次にこれらのものは3−、4−、5−または6
員の炭素または複素環式環を構成する。
R1及びR2またはR3及びR4に対する分子の架橋部分の例
にはメチレン、ジメチレン、トリメチレン、テトラメチ
レン、オキサメチレン、オキサジメチレン、ジオキサメ
チレン、アザジメチレン、ジアザメチレンなどがある。
C−C単結合を介して結合する製薬学的に許容し得る
基R1、R2、R3、R4及びR5は例えばβ−ラクタム抗生物質
において通常である基である。かかる基は例えばM.L.サ
シバー(Sassiver)、A.ルイス(Lewis)、「応用微生
物学の進歩(Advances in Appliend Microbiolog
y)」、D.パールマン(Parlman)編、アカデミック出
版、N.Y.(1970)に見い出される。
更に本発明は本発明による化合物(I)及び(II)の
製薬学的に許容し得る塩、エステル及びアミド誘導体に
関する。
更に本発明は抗生物効果が示される場合にこれらの化
合物(I)及び(II)、これらの化合物を含む製薬学的
調製物の製造方法並びにこれらの化合物及び調製物を投
与する治療方法に関する。
古典的なβ−ラクタム抗生物質、即ちペニシリン及び
セファロスポリンに加えていわゆる非古典的または非伝
統的β−ラクタム抗生物質もバクテリア感染病に対して
今回使用される。今回使用されるこのタイプの最も重要
な化合物はペネム及びカーバペネムである。最近出版さ
れた本にこれらの新規な活性化合物の合成及び薬理学が
取り扱われている:ケミストリー・アンド・バイオロジ
ー・オブ・β−ラクタム・アンティバイオティックス
(Chemistry and Biology of β−Lactam Antibio
tics)、第2巻(非伝統的β−ラクタム抗生物質)、R.
B.モリン(Morin)及びM.ゴーマン(Gorman)編、アカ
デミック出版、ニューヨーク(1982)。
オキサペネムカルボン酸と含硫黄ペネムカルボン酸ま
たはカーバペネムカルボン酸との緊密な構造的な関係の
ために、オキサペネム−3−カルボン酸も抗バクテリア
的に有効であると考えることができた[テトラヘドロン
(Tetrahedron)38(16)2489〜2504(1982、2489
頁]。
オキサペネム−3−カルボン酸の抗バクテリア効能は
例えば米国特許第4,172,895号またはヨーロッパ特許第
0,018,305A1号に挙げられたが、実験データにより支持
されていなかった。その抗バクテイア効果に対して唯一
得られる測定は「ケミストリー・アンド・バイオロジー
・オブ・β−ラクタム・アンティバイオティックス、第
2巻、非伝統的β−ラクタム抗生物質」R.B.モリン及び
M.ゴーマン、383頁に見い出された:「(2−エチル−
1−オキサペネム−3−カルボン酸)は無傷のバクテリ
アに対する抗バクテリア活性またはアシピシリンとの相
乗作用を試験するには不安定すぎた)」。
かくて前記の特許出願において有効なものとして示さ
れた化合物、2−エチル−1−オキサペン−2−エム−
3−カルボン酸は抗バクテリア試験に対する水性媒質中
で極めて不安定であり、従って実質的に抗生物質として
効果がない。単離されたバクテリア性酵素(β−ラクタ
マーゼ)の阻害のみが検出できた。
前に開示されたオキサペネム−3−カルボン酸、また
上記のクラベムカルボン酸の例はまたメチルエステルの
製造において、例えば、J.C.S.Chem.Commun.1977、720
にそれ自身開示されている。これらのものも不安定であ
る。
また抗バクテリア的に実質的に有効でないか、または
有効性の乏しいオキサペネム−3−カルボン酸の重要性
の低さは非古典的β−ラクタム抗生物質についての402
頁を含む本において(ケミストリー・アンド・バイオロ
ジー・オブ・β−ラクタム・アンティバイオティック
ス、第2巻、R.B.モリン及び.ゴーマン編、アカデミッ
ク出版、ニューヨーク1982)、5頁(381〜385頁)のみ
がこれらに割かれている事からも判断し得る。
また極めてより低い興味がケミカル・アブストラクト
(Chemical Abstract)における完全な文献検索により
確認された次の年(1982〜1986)におけるオキサペネム
−3−カルボン酸に対して示された。系統的名称4−オ
キサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−
2−カルボン酸下で、この分野における研究が定常的に
減少していることが見い出された:出版数1977:3、197
8:9、1979:2、1980:6、1981:9、1982:2、1983:5、1984:
2、1985:0、1986:0。かくてオキサペネム−3−カルボ
ン酸はその低い安定性及びその低い抗バクテリア効能に
より専門家の分野に対して興味が示されなくなった。他
の非古典的β−ラクタム抗生物質と比較してオキサペネ
ム−3−カルボン酸におけるこの興味の低さは現在オキ
サペネム−3−カルボン酸の物質群の有用性及び効能に
対して専門家の分野で偏見が存在することを示す。
β−ラクタム抗生物質の安定性は常にこの活性化合物
の群の中心的問題であった。かくて、例えば第二次世界
大戦中に多くの戦士がペニシリンの不安定性のために不
満足な物質を病気を治療するために製造し得たために傷
からの感染により死亡した。後でより安定で、結晶性の
ペニシリン(ペニシリンV及びペニシリンG)の発見は
数千トン規模の菌・カビからなされた。
非古典的β−ラクタム抗生物質においても、安定性は
重要な役割を果たし:現在最も有効な「試験管内」の天
然抗生物質であるチエナマイシンは加水分解に対して極
めて感受性があり、従って治療薬として利用できない。
ごく最近、適当なより安定な誘導体(ホルムイミノチエ
ナマイシン=MK−0787)が製造された[文献:リーセン
ト・アドバンズ・イン・ザ・ケミストリー・オブ・β−
ラクタム・アンティバイオティックス、G.I.グレゴリー
編、ロイヤル−ソサイアティー、ロンドン、249頁(198
1)]。
通常のオキサペネム−3−カルボン酸は極めて不安定
な物質である。従って病原性バクテリアを殺すために未
分解の作用の部位を達成させ得るに十分長く水性媒質中
で保存し得る大いに改善された抗バクテリア効果を有す
る安定な誘導体を製造するためにこの物質の群に対する
必要性が存在する。
式I及びIIのオキサペネム−3−カルボン酸が前に開
示された化合物より極めて安定であることが見い出され
た。UVスペクトル法による生理学的条件下、即ち水性リ
ン酸塩緩衝液中にてpH7.4及び37℃の正確な測定により
置換基R1、R2、R3、R4及びR5に対する化合物IIIの安定
性の驚くべき依存性が示された。
化合物(III) pH7.4、37℃での加水分解半減期(安定
性の尺度) (a)Ra,Rb,Rc,Rd,Re=CH3 30時間 (b)Ra,Rb,Rc,Rd=CH3;Re=H 2時間 (c)Ra,Rb,Rc=CH3;Rd,Re=H 70分 (d)Ra,Rb=CH3;Rc,Rd,Re=H 50分 (e)Ra,Rb,Rc,Rd,Re=H 数分 化合物III aはIと同様である(R1,R2,R3,R4,R5=C
H3)。
これらの測定により、炭素を介して結合する基Rc、Rd
及びReはオキサペネム−3−カルボン酸をかなり安定化
させることが最初に示される。単一の基Rc、RdまたはRe
=Hでさえも安定性を劇的に低下させる。
初期の特許出願(例えばヨーロッパ特許第18,305号)
において好適なものとして示された化合物III eは数分
で加水分解し、そして血管(pH7.4、37℃)により未損
傷の作用の部位に有効に輸送することができなかった。
しかしながら、試験管内でさえもIII eは直後の加水分
解のために実質的に抗バクテリア的に有効ではない。黄
色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)DSM1104を用
い250μgのIII eの塗布性の寒天拡散試験において数mm
のハロ阻害のみが測定された。
更に式I及びIIの化合物は黄色ブドウ球菌に対して高
い活性を有していることが見い出された。ある代表例は
グラム陰性バクテリア及び耐性バクテリアに対すると丁
度同様にグラム陽性バクテリに対して有効である。かく
て、追加としてメチル基3個を持つことのみが抗バクテ
リア的には実質的に有効ではないIII eと異なる化合物
(I)(R1、R2=H;R3、R4、R5=CH3)は寒天拡散試験
において物質200μgを塗布した後に次のハロ直径を与
える: 黄色ブドウ球菌DSM1104 45mm 黄色ブドウ球菌012484/77 47mm (ペニシリン及びセファロスポリン耐性) 大腸菌DSM 41mm 適当な置換により、あるバクテリアに対する活性をか
なり増大させることができた。かくて例えば、化合物
(I)(R1=H;R2=CH2OH;R3、R4、R5=CH3)は物質10
μgのみを塗布した後に次の阻害ハロ直径を示す; 黄色ブドウ球菌DSM1104 30mm 黄色ブドウ球菌012484/77 32mm 大腸菌DSM1103 30mm 大腸菌W3110R6K(TEM1) 29mm (β−ラクタマーゼ生成) 上のデータは本発明による化合物をベースとして抗バ
クテリア的に実質的に有効でなく、従って興味のないも
のとして以前考えられていたオキサペネム−3−カルボ
ン酸の群は最初に一般的に最も有効な抗バクテリア剤中
で上がってた。ペニシリンV(130μg)は黄色ブドウ
球菌1104に対してのみ強い阻害効果を示し(42mm)、そ
して大腸菌DSM1103に対しては最小の効果を示した(13m
m)。他の2つのバクテリアは阻害されなかった。天然
抗生物質チエナマイシンの抗バクテリア活性に匹敵する
データはジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソ
サイアティー(Journ.Amer.Chem.Soc.)100、8004(197
8)に見い出され:物質25μgを塗布した後の阻害ハロ
直径は同様のバクテリアを用いてここに28〜41mmであっ
た。
従って本発明の目的は人及び動物の治療並びに無生物
系において重要である新規に得られる抗生物質の群の製
造方法にある。これらの抗生物質は多くのグラム陽性、
グラム陰性、ペニシリン耐性及びセファロシポリン耐性
バクテリアに対して有効である。この高い活性及び応用
性に対する必須要件はエキソサイクリック、アリル炭素
原子またはIもしくはIIを炭素原子を介して結合する3
個の基R3、R4及びR5で三置換することにより作られる。
本発明によるオキサペネム−3−カルボン酸の優れた抗
バクテリア活性はこの程度知識の尺度に対して予期する
ことができなかった。本発明によれば更にこれらの生成
物及びその無毒の製薬学的に許容し得る塩;これ等の抗
生物質を含む製薬学的調製物;並びに抗生物質効果が示
された場合にこれらの抗生物質及び調製物を投与する治
療方法が与えられる。
本発明による上の式I及びIIの化合物は次の式により
有効に製造される: 化合物IIは次の反応式により有利に得られ得る: ここに両方の反応式においてR1、R2、R3、R4及びR5
上記の定義を有し、R6は容易に除去し得る保護またはマ
スキング基を表わし、そしてここにR6はまた製薬学的に
許容し得るエステルの分子の一部であり得る。代表的
に、保護基R6はアシル基例えば低級アルカノイル、アラ
ルキルカルボニルなど、例えばアセチル、ブロモ−t−
ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ホル
ミル、トリフルオロアセチルなど、またはトリアルキル
シリル基例えばトリメチルシリルもしくはt−ブチルジ
メチルシリルであり;そして代表的に保護基R6は置換ま
たは未置換のアルキル、アラルキル、アルケニルまたは
同様の基例えばベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニ
トロベンジル、トリメトキシベンジル、2−オキソプロ
ピル、2−オキソ−2−フェニルエチル、アリル、2−
シクロエチル、2−トリメチルシリルオキシエチル、2,
2,2−トリクロロエチル、ピバロイルオキシメチル、ブ
ロモ−t−ブチルなどである。
代表的には、R7は置換または未置換の、分枝鎖状もし
くは未分枝鎖状のアルキル基、アラルキル基、アリール
基、ヘテロアリールもしくはヘテロアルキル基であり、
ここに置換基は低級アルキル、アシルオキシ、塩素、臭
素、ニトロ、低級アルキルオキシ、シアノなどを表わ
し、そしてヘテロアリールまたはヘテロアラルキル部分
は酸素、窒素及び硫黄よりなる群から選ばれる。殊に代
表的な基R7はンメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、フェニル、トリル、ベンジル、トリフェニ
ルメチル、t−ブチル、2−メルカプトベンゾチアゾリ
ルなどである。
上の反応式は次において言葉で詳細に説明する。適当
に置換されたアゼチジノン(1)または(7)は約1〜
2当量の塩基例えばブチルリチウム、リチウムジイソプ
ロピルアミドまたはリチウムビス(トリメチルシリルア
ミド)などを用い、約−70〜0℃の低温で約1時間にわ
たって酸ハロゲン化物と反応させて3または8を生成さ
せる。溶媒の種類は重要ではなく、但し、反応成分が可
溶性であり、そしてこのものは反応において不活性であ
るか、または実質的に不活性である。反応(1→3)ま
たは(7→8)において、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、グリム、ジメチルホルムアミドまたはこれらの溶
媒とヘキサンとの混合物を有用に用いる。
反応(3→4)または(8→9)はいずれかの公知の
ハロゲン化法により行い得る。適当なハロゲン化剤には
塩素、臭素、ヨウ素、塩化スルフリルなどがある。好適
なハロゲン化法において、3または8を1〜2当量の塩
素を用いて不活性溶媒例えば四塩化炭素、トルエンまた
は塩化メチレン中で処理する。代表的には、この反応は
0.5〜2時間にわたって約−70〜0℃の温度で行う。
反応(4→5)または(9→10)において、4または
9を適当な不活性溶媒例えばトルエン、テトラヒドロフ
ランまたはジメチルホルムアミド中で約1〜2当量の塩
基例えばナトリウムメチラート、カリウムt−ブチラー
ト、ナトリウムフェノラート、ナトリウムチオフェノラ
ート、ジアザビシクロウンデセンなどと反応させて5ま
たは10を生成させる。代表的な反応時間は約30分〜2時
間であり、代表的な反応試験は約−70℃〜室温である。
直線環化反応(3→5)または(8→10)において、
3または8を適当な不活性溶媒例えばグリム、ジオキサ
ンまたはテトラヒドロフラン中で1〜3当量の水銀(I
I)塩例えば塩化第二水銀と反応させて5または10を生
成させる。また2種またはそれ以上の水銀(II)塩の混
合物例えば酸化水銀(II)及び塩化水銀(II)の1:1混
合物を代表的に用いる。代表的な反応混合物は60〜100
℃であり、代表的な反応混合物は2〜20時間である。
保護の除去(5→10)または(10→11)はそれ自体十
分公知である方法例えば接触水添、加水分解、還元、親
核的置換、加溶媒分解などにより行う。保護基の除去に
適する水添触媒には白金金属及びその酸化物、ラネーニ
ッケル、木炭担持パラジウムなどが含まれ、水添に適す
る溶媒には水素の不在下で1〜50atmの圧力でメタノー
ル、エタノール、酢酸エチル/H2O、エタノール/H2Oなど
がある。水添は代表的には0〜25℃の温度で5分〜2時
間続け、そして随時弱塩基例えば希釈水酸化ナトリウム
水溶液などを適当な溶媒たとえばテトラヒドロフランま
たはテトラヒドロフラン/H2O中で5または10に加える。
代表的に、反応を5〜60分続け;反応温度は−30〜0℃
である。保護基の還元分解において、1〜3当量の還元
剤例えば亜鉛粉末などを適当な溶媒例えば酢酸/水中で
5または10に加える。代表的に、反応を30分〜2時間続
け;反応温度は−30〜室温である。親核物質による保護
基の分解において、5または10を不活性溶媒例えばテト
ラヒドロフラン中で親核剤例えばフッ化テトラブチルア
ンモニウムと反応させる。代表的に、反応を30〜2時間
続け;反応温度は−30〜室温である。加溶媒による保護
基の分解において、1〜2当量のルイス酸例えば三塩化
アルミニウムを適当な溶媒例えばテトラヒドロフランに
加え、次に加溶媒分解溶媒例えば水を加える。代表的
に、反応を30分〜2時間続け;反応温度は0℃〜室温で
ある。
三置換された塩化アセチル(2)のあるもの例えば塩
化ピバロイルまたは塩化3−クロロピバロイルは市販さ
れているか、これらのもの例えば塩化2−メチル2−フ
ェニルプロパノイル[Helv.Chim,Acra54,870(1971);
J.Org.Chem.39,3268(1974)]または塩化3−アセトキ
シピバロイル(Bull.Chem.Soc.France31,125(1904);
J.Org.Chem.24,1228(1959)]は文献から公知である
か、またはこれらのものは類似の公知の物質例えば塩化
2−メチル−2−エチルプロパノイルと同様にフェニル
誘導体に対する合成方法に従って製造し得る。
驚くべきことに式3または8及び4また9の化合物は
炭素原子を介して結合する基R3、R4及びR5によりα−炭
素原子の三置換を考慮してもっぱらケトンとして存在
し、このことは11.6ppmでのNMRエノール共鳴の欠如並び
に塩化メチレン中に取り入れた場合にIRスペクトルにお
ける〜1720cm-1でのケトンカルボニルバンド及び〜1755
cm-1での飽和カルボン酸エステルからのバンドの存在に
より示されることが見い出された。またケトン構造は反
応性の欠如により示され:かくて、塩化メチレン中で
紙に塗布され、そして塩化鉄(III)水溶液での噴霧さ
れたこれらの化合物は紫色の呈色を与えない。また式3
または8及び4または9のケトンはエーテル中でのジア
ゾメタン溶液の添加によりエノールエーテルに転化しな
い。これらのすべての知見は本発明による三置換物以外
の前に開示された中間体と対照的であり;これらのもの
殊に、または原理的にエノールとして存在した[例えば
ヨーロッパ特許第0,018,305A1号、3頁;テチラヒドロ
38、(16)、2490(1982);J.C.S.Chem.Comm.1977、7
20、J.C.S.Chem.Comm.1977、905]。
このことは式3または8及び4または9が以前製造さ
れたことがなく、そして更に反応されたことがないこと
を示す。最終生成物IまたはIIはケトン性中間体を介し
てのみ製造し得るため、このことはまたI及びIIの新規
性も示す。明らかに、初期の特許出願(例えばヨーロッ
パ特許第0,018,305号)において、2−位置に分枝鎖状
脂肪族基を有するオキサペネム−3−−カルボン酸が挙
げられた。しかしながら、これらのものはエノールから
製造されるため、これらのものは本発明による化合物I
またはIIであれい得ない。
必要に応じて前記の反応式(1→6)または(7→1
1)に従って、4R−立体配置を有する式1または7のキ
ラルなアゼチジン−2−オンを用いて、また4R−立体配
置を有するキラルな1−オキサペン−2−エム−カルボ
ン酸(I)または(II)が得られる。
化合物(I)及び(II)の合成の変法は随時ケトン3
または8の段階での基R3、R4、R5転化を通して行う。か
くて例えば、R3=アルキル−C1は親核剤例えばアジ化テ
トラアルキルアンモニウムを用いて基R3=アルキル−N3
に転化し得る。代表的な反応に対する代表的溶媒はDMF
である。代表的な反応温度は0〜80℃であり、そして反
応は代表的に2〜48時間続ける。
化合物(I)及び(II)の合成の有利な変法は工程
(5→6)または(10→11)中の選択された保護基のく
り返された除去を通して行う。かくて例えば、保護され
たヒドロキシアルキル基R1及びR2、並びにまた保護され
たヒドロキシアルキルまたは保護されたアミノアルキル
基R3、R4及びR5は保護基R6の除去と同時に放出し得る。
出発物質1の合成を次に記載する。1は次の方法にお
いてそれ自体公知の工程により式12の4−アシルオキシ
アゼチジン−2−オンまたは式13のスルホニルアゼチジ
ン−2−から製造する: ここにR1、R2、R7及びR6は上記の意味を有し、R8はア
ルキルまたはアリール基例えばメチルまたはフェニルを
表わし、R9は代表的にはアルキルまたはアリール基例え
ばメチルまたはフェニル或いはヒドロキシアルキル基例
えば2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシイソプロピ
ル、2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルまたは2−ヒ
ドロキシ−t−ブチルなどである。
反応(12→15)または(13→15)において、12または
13を塩基例えばジアザビシクロウンデセンまたは水酸化
ナトリウム溶液などを用いて適当な溶媒例えばテトラヒ
ドロフラン、テトラヒドロフラン/H2Oまたはイソプロパ
ノール/H2O中で1〜1.5当量のメルカプタン(14)と反
応させて15を生成させる。代表的に、反応温度は−30℃
〜室温であり、そして反応時間は約30分〜4時間であ
る。
反応(15→1)において、15を強塩基例えばブチルリ
チウンヌ、カリウムt−ブチラート、リチウムジイソプ
ロピルアミドまたはリチウムビス−(トリメチルシリル
アミド)などを用いて不活性(16)と反応させて1を生
成させる。代表的な反応温度は約−70〜0℃であり、代
表的な反応時間は30分〜2時間である。
化合物12はAnn.Chem.1974、539によりクロロスルホニ
ルイソシアネート及びビニルエステルから製造し得る
が、ペニシリンから出発する合成も公知である[例えば
β−ラクタム抗生物質の化学の最近の進歩、G.I.グレゴ
リー編、ロイヤル・ソサイアティー・オブ・ケミストリ
ー、ロンドン、330〜348頁(1981)]。化合物13はAnn.
Chem,1974、539またはJourn.Amer.Chem.Soc.102、2039
(1980)または「β−ラクタム抗生物質の化学の最近の
進歩」、G.I.グレゴリー編、ザ・ロイヤル・ソサイアテ
ィー・オブ・ケミストリー・ロンドン、368〜378(198
1)によるかのいずれかで12から製造し得るか、ペニシ
リンからの13の製造方法も公知である[例えばテトラヒ
ドロ・レターズ(Tetrahedron Lett.22、4141〜4144
(1981)]。
4R−立体配置を有するキラルなアゼチジノン12または
13を用いて、同じ4R−立体配置を有する化合物1を生成
させる。
つぎに不飽和出発物質7の合成を記載する。7は次の
反応式により有利に製造する: ここにR1、R2、R6及びR7は上記の定義を有し、R10
水素、アルキルまたはアリール基例えばメチルまたはエ
チルを表わし、そしてR11は容易に導入し得るマスキン
グ基例えばアルキル、アリール、アラルキル、アシル又
はトリアルキルである。代表的には、R11はベンジル、
アセチル、ベンゾイル、トリメチルシリル又はt−ブチ
ルジメチルシクリルなどである。しかしながらマスキン
グ基の種類は殊に重要ではなく、その理由はこのものを
そのまま除去する必要がなく、ハロゲン化(8→9)ま
たは水銀(II)塩を用いる環化(8→10)において後の
反応工程で除去される分子の一部として再び用いるから
である。
反応(17→19)において、1〜1.2当量の強塩基例え
ばリチウムジイソプロピルアミドなどを不活性溶媒例え
ばテトラヒドロフラン/ヘキサンなど中で17に加え、次
にケトン18と反応させて19を生成させる。代表的に、反
応濃度の−70〜0℃であり;反応時間は30分〜2時間で
ある。
水の除去工程(19→20)において、1〜1.5当量の酸
塩化物例えば塩化チオニル、塩化p−トルエンスルホニ
ル、塩化メタンスルホニルまたは塩化アセチルなど及び
1〜5当量の塩基例えばピリジン、トリエチルアミン、
N,N−ジメチルアミノピリジンなどを不活性溶媒例えば
テトラヒドロフラン中で19に加え、次に中間体エステル
を不活性溶媒例えばテトラヒドロフラン中で強塩基例え
ばカリウムt−ブチラート又はジアザビシクロウンデセ
ンと反応させて20を生成させる。代表的に、両者の反応
工程、即ちエステル化及び除去における反応温度は−30
〜50℃である。エステル化の反応時間は用いる塩基の塩
基強度に依存して2〜48時間である。除去の反応時間は
約30分〜2時間である。更に簡単には、水除去工程は触
媒例えばp−トルエンスルホン酸または塩化p−トルエ
ンスルホニルを用いて分離器中にて不活性溶媒例えばト
ルエンなど中で19を加熱することにより行う。トルエン
の還流温度で、反応時間は代表的には2〜10時間であ
る。
スルフィドの開環工程(20→21)において、20を酸性
溶媒例えば酢酸/H2Oなど中で加熱する。約110℃の還流
温度で、反応を代表的に30分〜2時間続ける。
マスキング基R11の導入(21→22)は塩基例えばカリ
ウムt−ブチラート、トリエチルアミン、N,N−ジメチ
ルアミノピリジン、ピリジン、イミダゾールなどの存在
下にて不活性溶媒例えばテトラヒドロフラン又はジメチ
ルホルムアミドなど中で1〜1.3当量の適当な容易に導
入し得るアルキル化またはアシル化剤例えば塩化ベンジ
ル、臭化ベンジル、塩化アセチル、塩化ベンソイル、ト
リメチルクロロシランまたはt−ブチルジメチルクロロ
シランを用いる21の転化により行う。代表的に、反応温
度は約−30℃〜室温である。
酸化工程(20→23)はそれ自体公知であり、スルホオ
キシデーションに使用し得る酸化物例えば過マンガン酸
カリウム、過酸化水素、m−クロロ過安息香酸を用いて
20の転化により行う。代表的に、不活性溶媒例えば塩化
メチレン、クロロホルムまたはアセトン中の20の溶液を
2〜2.5当量の酸化剤例えばm−クロロ過安息香酸と反
応させて23を生成させる。代表的に、反応温度は−30℃
〜室温であり、そして反応時間は30分〜2時間である。
スルホンの開環工程(23〜24)において、23を酸性溶
媒例えば酢酸/H2Oなど中で加熱する。約110℃の反応温
度で、反応を代表的に30分〜2時間続ける。
次に式24の化合物を塩基例えば水酸化ナトリウム溶液
及びジアザビシクロウンデセンなどの存在下でメルカプ
タン14と反応させて22を生成させる。反応条件は反応工
程(12→15)に対応する。
式22の化合物を強塩基例えばブチルリチウム、リチウ
ムジイソプロピルアミドまたはリチウムビス−トリメチ
ルシリルアミドを用いて式16のブロモ酢酸エステルと反
応させて化合物7を生成させる。反応条件は反応工程
(15→1)に対応する。
化合物17は「β−ラクタム抗生物質の化学の最近の進
歩」、G.I.グレゴリー編、ザ・ロイヤル・ソサイアティ
ー・オブ・ケミストリー、ロンドン、368〜378(1981)
又はテトラヘドロン・レターズ22、4141〜4144(1981)
により入手できる。7R−立体配置を有するキラルな出発
物質17を用いて同様の4R−立体配置を有するキラルな7
への転化(17→7)を行う。
本発明の一般的記載において、基R1及びR2は好ましく
は水素、アルキル、保護もしくは未保護のヒドロキシア
ルキルまたは保護もしくは未保護の炭素原子6個までを
有するジヒドロキシアルキルから選ぶ。R3MR4及びR5
ましくは置換もしくは未置換のアルキル、アルケニル、
アラルキニル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキ
ル、シクロアルキル、アルケニルシクロアルキル、シク
ロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、アラル
ケニル、アラルキニルから選び、その際に前記の分子の
アルキル、アルケニルまたはアルキニル部分は炭素原子
1〜6個を含み、分子のシクロアルキルまたはシクロア
ルケニル部分は炭素原子3〜6個を含み、そして分子の
アリール部分は炭素原子6〜10個を含む。ヘテロアリー
ル、ヘテロアラルキル、ヘテロアラルケニル、ヘテロア
ラルキニル、アルキルヘテロアリール、ヘテロサイクリ
ル、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロサイクリルアル
ケニル、ヘテロサイクリルアルキニル、アルキルヘテロ
サイクリルにおいて、前記の分子のアルキル、アルケニ
ル又はアルキニル部分は炭素原子1〜6個を含み、そし
て分子の複素芳香族または複素環式部分は一または二環
式であり、且つ環原子3〜10個を含み、その1つまたは
それ以上を酸、硫黄及び窒素よりなる群から選び、そし
て上記の気の置換基は保護もしくは未保護のヒドロキシ
ル、ヒドロキシアルコキシ、アミノアルキルオキシ、ア
ミジノアルキルオキシ、アルキルオキシ、アシルオキ
シ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサ
イクリルオキシ、カルバモイル、カルバモイルオキシ、
チオカルバモイル、チオカルバモイルオキシ、アルキル
カルバモイルオキシ、アルキルチオカルバモイルオキ
シ、メルカプト、アルキルチオ、ヒドロキシアルキルチ
オ、アミノアルキルチオ、アミジノアルキルチオ、アシ
ルチオ、アリールチオ、アルキルヘテロアリールチオ、
ヒドロキシアルキルヘテロアリールチオ、ヘテロサイク
リルチオ、アルキルチオカルバモイルチオ、保護もしく
は未保護のアミノ又はモノアルキルアミノ、ジアルキル
アミノ、オキソ、保護もしくは未保護のオキシアミノン
またはアルキルイミノ、テトラアルキルアンモニウム、
シクロアルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリー
ルアミノ、ヘテロサイクリルアミノ、アシルアミノ、ア
ミジノ、アルキルアミジノ、グアニジノ、アルキルグア
ニジノ、カルバモイルアミノ、アルキルカルバモイルア
ミノ、チオカルバモイルアミノ、アルキルチオカルバモ
イルアミノ、ニトロ、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素、ア
ジド、シアノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホ
ニル、スルホンアミド、スルファモイルオキシ、アルキ
ルスルホニルオキシ或いは保護もしくは未保護のスル
ホ、スルホキシ又はカルボキシルであることができ、こ
こに置換基1回またはそれ以上で起こり、その分子のア
ルキル部分は炭素原子1〜6個を含み、その分子のアリ
ール部分は炭素原子6〜10個を含み、その分子の複素芳
香族または複素環式部分は一または二環式であり、且つ
環原子3〜10個を含み、その1つまたはそれ以上は酸
素、硫黄及び窒素よりなる群から選ばれる。
殊に好適な化合物群はR1及びR2が相互に独立して水
素、アルキル、保護もしくは未保護のヒドロキシアルキ
ルまたは保護もしくは未保護の炭素原子6個までを有す
るジヒドロキシアルキルを表わし、R3及びR4がメチルを
表わし、そしてR5が次のものからなる気から選ばれるも
のである: CH2−S−CH3 CH2−S−CH2−CH2−NH2 CH2−NH2 CH2−NH−CHO CH2−O−CHO CH2−Cl CH2−N3 CH2−CH2−NH2 CH2−CH2−CH2−NH2 CH2−CH2−COOH CH2−COOH COOH CH2−CH2−CH2−COOH CH2−OH CH2−CH2−CH2−OH C≡N CH2−CH2−CH2−NH−CHO 保護基として用いられる好適なエステルにはR5がベン
ジル、p−ニトロベンジル、メチル、t−ブチル、ジフ
ェニルメチル、トリメチツ、t−ブチルジメチルシリル
またはトリクロロエチルを表わすか、またR6が分子の製
薬学的に許容し得るエステル部分例えばピバロイルオキ
シメチル、アリル、メタリル、2−ヒドロキシエチル、
2−ヒドロキシプロピル、(2−メチルチオ)−エチル
または3−ブテン−1−イルを表わすものがある。
保護されたヒドロキシアルキル及びジヒドロキシアル
キル基R1及びR2に対して好適な保護基にはベンジル、p
−ニトロベンジル、ベンジルオキシカルボニル、p−ニ
トロベンジルオキシカルボニル、トリメチルシリル、t
−ブチルジメチルシリル、ベンジリデン及びオキソメチ
レンがある。
R3、R4及びR5の保護された置換基に対して好適な保護
基は前記のものと同様である。
本発明による生成物(I)及び(II)は無機及び有機
塩基との多数の製薬学的に許容し得る塩を形成する。こ
れらのものには例えばアルカリ金属、又はアルカリ土金
属水酸化物、炭酸塩、から誘導される金属並びに第一
級、第二級または第三級アミン例えばモノアルキルアミ
ン、ジアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキ
ルアミン、低級アルカノールアミン、低級ジアルカノー
ルアミン、低級アルキレンジアミン、N,N−ジアルキル
低級アルキレンジアミン、アラルキルアミン、アミノ置
換された低級アルカノール、N,N−ジ−低級アルキルア
ミノ置換された低級アルカノール、アミノ−、ポリアミ
ノ−及びグアニジノ置換された低級アルカノン酸及び含
ちっし複素環式アミンから誘導される塩が含まれる。塩
の例には水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、炭酸カル
シウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピペリ
ジン、モルホリン、キニン、リジン、プロタミン、アル
ギニン、プロカイン、エタノールアミン、モルフィン、
ベンジルアミン、エチレンジアミン、N,N−ジベンジル
エチレンジアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、
ジメチル−アミノエタノール、2−アミノ−2−メチル
−1−プロパノール、テオフィリン、N−メチルグルカ
ミンなどから誘導されるものがある。
本発明は更にある種のI及びII中のR3、R4及びR5の側
鎖上に含まれるアミノ基の塩に関する。かかる製薬学的
に許容し得る酸付加塩は有機及び無機酸例えばHCl、HB
r、クエン酸、酒石酸などから誘導する。
塩はモノ塩例えば1当量も水酸化ナトリウムと1当量
の生成物(I)及び(II)との処理により得られるモノ
ナトリウム塩、及びまた混合されたジ塩であり得る。か
かる塩は二価の陽イオンを有する1当量の塩基と1当量
の生成物(I)及び(II)との処理により得ることがで
きる。本発明による塩は適当な製薬学的投与単位形態中
の活性成分として使用し得る薬理学的に許容し得る、無
毒性の誘導体である。またこれらのものは広い活性範囲
を有する調製物の生成に関して他の薬剤と一緒にするこ
とができる。
本発明による新規で安定なオキサペン−2−エム−カ
ルボン酸は種々のグラム陽性及びグラム陰性病原体に対
して有効である有用な抗微生物性物質である。遊離酸並
びに殊にその塩例えばアミン及び金属塩、殊にアルカリ
金属及びアルカリ土金属塩は有用な殺バクテリア剤であ
り、そして微生物の分離並びに人及び動物における治療
用として、歯科及び医療用装置からの感応性病原体の除
去に使用し得る。この後者の目的のために、それ自体公
知であり、そしてペニシリン及びセファロスポンの投与
に用いられる製薬学的に許容し得る無機塩基との塩を用
いる。例えば塩例えばアルカリ金属及びアルカリ土金属
塩並びに第一級、第二級及び第三級アミン塩をこの目的
に使用し得る。これらの塩はそれ自体公知である方法に
より製造し得る単位投与形態例えば丸剤、錠剤、カプセ
ル、坐剤、シロップ、エレキシルなどの生成に関する製
薬学的に許容し得る液体及び固体賦形剤に使用し得る。
新規な化合物は種々のグラム陽性及びグラム陰性バク
テリアに対して有用な抗生物質であり、従って人及び獣
医学に用いられる。本発明による化合物はグラム陽性ま
たはグラム陰性バクテリア例えば黄色ブドウ球菌、大腸
菌、肺炎稈菌(Klebsiella pneumoniae)、枯草菌(Ba
cillus subtilis)、腸チフス菌(Salmonella typhos
a)、プソイヂモナス(Pseudomonas)及びバクテリウム
・プロテウス(Bacterium proteus)により起こる感染
の処置に対する抗バクテリア性薬剤として使用し得る。
本発明による抗バクテリア剤は更に動物飼料、飲料ま
たは飼料の保存在に対する添加剤及び殺菌剤として使用
し得る。例えば、これらのものは医用及び歯科用装置に
対する有害なバクテリアの成長の破壊及び並びに例えば
水ベース塗料及びペーパーミルに対する軟水中での工業
用の殺バクテリア剤として、そして有害なバクテリアの
成長の阻害に対して0.1〜100ppmの部の抗生物質の濃度
範囲で水性調製物中で使用し得る。
本発明による生成物はいずれかの製薬学的調製物中で
活性成分として単独でか、または一緒に使用し得る。こ
れらの抗生物質及びその対応する塩はカプセル形でか、
或いは錠剤、粉末もしくは液体としてか、または懸濁剤
もしくはエリキシルとして使用し得る。これらのものは
経口、静脈内または筋肉内に投与し得る。
調製物は好ましくは胃腸系を通して吸収するのに的す
る状態で投与する。経口投与に対する錠剤及びカオウセ
ルは投与単位形態で存在することができ、そして通常の
製薬学的賦形剤例えば結合剤例えばシロップ、アラビア
ゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントまたはポ
リビニルピロリドン;フィラー例えばラクトース、砂
糖、トウモロコシでん粉、リン酸カルシウム、ソルビト
ールまたはグリセリン;潤滑剤例えばステアリン酸マグ
ネシウム、タツク、ポリエチレングリコール、シリカ;
膨化剤例えばジャガイモでん粉または許容し得る湿潤剤
例えばラウリル硫酸ナトリウムを含有し得る。錠剤はそ
れ自体十分公知である方法により被覆し得る。経口及び
液体調製物は水性または油状懸濁剤、液剤、乳剤、シロ
ップ、エリキシル等の状態で存在し得るか、またはこれ
らのものは乾燥生成物として、使用前に水または他の適
当な賦形剤で再構成するように存在し得る。かかる液体
微生物はそれ自体公知である添加剤例えば懸濁剤例えば
ソルビトールシロップ、メチルセルロース。グルコース
/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、セテアリン酸アルミ
ニウムゲルまたは水添された食用油例えばアーモンド
油、分別されたココナッツ油、油状エステリュ、プロピ
レングリコールまたはエチルアルコール;保存剤例えば
p−ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたは
ソルビ酸を含有し得る。坐薬はそれ自体公知である坐薬
ベース例えばココアバターまたは他のグリセライドを含
有し得る。
注射に対する調製物は加えられた保存剤と一緒に多数
の投薬物を有するアンプルまたは容器中で投与単位形態
で存在し得る。調製物は油状または水性賦形剤中で懸濁
液、溶液または乳液の状態で存在することができ、そし
てこれらのものは調製物例えば懸濁剤、安定剤及び/ま
たは分散剤を含有し得る。また、活性成分は使用前に適
当な賦形剤例えば滅菌した、病原体を含まぬ水で再構成
するための粉末状で存在し得る。
また調製物は鼻及びのどの粘膜または気管支組織によ
り吸収するのに適する状態で存在することができ、そし
てこれらのものはのど等に対する塗布剤として粉末また
は液体スプレーまたは吸入財、香錠の状態で有用に存在
し得る。目及び耳の投与に対し、微生物は液体または半
固体の状態で、個々のカプセルの状態で使用することが
できるか、またはこれらのものは液滴などとして使用し
得る。代表的な施用は疎水性または親水性のベース例え
ば軟骨、クリーム、ローション、塗布剤、粉末などとし
て存在するか、生成物化し得る。
本発明による微生物は更に賦形剤に加えて他の成分例
えば安定剤、結合剤、酸化防止剤、保存剤、潤滑剤、懸
濁剤、増念剤または芳香増進剤などを含有し得る。更に
他の活性成分は広範囲の抗生物活性が得られるように調
製物中に含まれる。
獣医学に対し、調製物は例えば長期作用または迅速放
出のいずれかにおいて***内調製物として生成し得る。
投与する投薬量は処置される対象の状態及び宿主の体
重、並びに投与の経路及び頻度に多大に依存する。一般
的な感染に対しては非経口的経路が、そして経腸的感染
に対しては経口経路が好ましい。一般に、1日の経口投
与量は1日当り1回またはそれ以外の投与において対象
物の体重1kg当り約15〜約200mgの活性成分を含む。成人
に対する好適な1日の投与量は活性成分約40〜120mg/kg
体重の範囲内である。
本発明による調製物は種々の単位投与形態例えば固体
または液体において、経口的に吸収し得る投与形態で投
与し得る。単位投与当りの調製物は固体または液体のい
ずれかの形態において活性物質0.1〜99%を含有し得
る。好適な範囲は約10〜60%である。調製物は一般に活
性成分15〜1500mgを含有し得るが、一般に約250〜1000m
gの範囲の投与料を用いることが好ましい。非経口投与
に関し、単位投与は通常滅菌水溶液中の純粋な化合物で
あるか、または溶解し得る可溶性粉末の状態で存在し得
る。
β−ラクタマーゼ活性の測定 方法:アガーホール試験(agar hole test)を用いてメ
ズロシリンの分解をA型溶連菌(Streptpcpccus pyoge
nes)に関して測定し、その際の感度限界は1mcg/ml以下
である。
バクテリアのコロニー生成能をバクテリアをOXOID I
so Sensitest Agar上に接種することにより測定し
た。2つの方法は国際標準法である。
β−ラクタマーゼによるメズロシリンの分解及び本発明
のオキサペネム「0」(3−t−ブチル−6−ヒドロキ
シメチル−7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸)による
この分解の防止 次の実施例は本発明による生成物、製造方法及び処置
方法を説明する。
実施例 1 2−t−ブチル−1−オキサイペン−2−エム−3−カ
ルボン酸、そのp−ニトロベンジルエステル及びそのナ
トリウム塩の製造 R=H,CH2C6H4NO2,Na 工程A1:t−ブチルチオアゼチジン−2−オン ジアザビシクロウンデセン(DBU)13.13gを反応温度
が−15℃以上に上昇しないように攪拌しながら−3℃で
35分間にわたって乾燥THF75ml中の4−アセトキシアゼ
チジン−2−オン9.689g(75ミリモル)及びt−ブチル
メルカプタン7.76g(86ミリモル)の溶液に加えた。0
℃で一夜保持した後、混合物を室温で更に1.5時間攪拌
した。塩化メチレン500mlで希釈し、飽和塩化ナトリウ
ム水溶液100ml、2N塩酸100ml及び更に塩化ナトリウム溶
液100mlで洗浄し、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥
し、そして溶媒を真空中で蒸発させて固体残渣を生成さ
せ、このものをトルエン/酢酸エチル2:1を用いてシリ
カゲル300g上でクロマトグラフにかけた。クロマトグラ
フにかけた生成物を塩化メチレン/ヘキサンから再結晶
した後、融点119〜121℃の純粋な表題の化合物6.5gが得
られた。塩化メチレン中でのIRスペクトル:3410、295
5、2905、2865、1770、1460、1410、1370、1160、970、
925cm-1
t−ブチルチオアゼチジン−2−オンの4−ベンゾイル
オキシアゼチジン−2−オンからの代りの製造 水中の2N NaOH41.25ml(82.5ミリモル)を0℃で滴
下しながらアセトニトリル37.5ml中のt−ブチルメルカ
プタン9.3ml(82.5ミリモル)の溶液に加えた。次に25
分間にわたって、反応温度が0℃以上に上昇しないよう
にアセトニトリル56ml中の4−ベンゾイルオキシアゼチ
ジン−2−オン14.32g(75ミリモル)の溶液(加温)2
を滴下しながら加えた。滴下しながら加えた際に生じた
中間体の沈殿は0℃で更に攪拌した際に完全に溶解し
た。次に混合物を0℃で一夜放置し、その際にトルエン
/酢酸エチルを用いるシリカゲル上での薄層クロマトグ
ラフィーはもはや出発物質は示さなかった。塩化メチレ
ン500mlを黄色の反応溶液に加え、水相を分別し、そし
て再び塩化メチレン100mlを用いて抽出した。一緒にし
た抽出液を順次各々100mlの1H HCl溶液、NaHCO3溶液で
2回及び希釈NaCl溶液で1回洗浄した。有機相をMgSO4
上で乾燥し、過し、そして溶媒を真空中で蒸発させて
黄色の結晶性残渣11.8g(99%)を生成させた。ジブチ
エーテル160mlから90→0℃で再結晶させて融点119〜12
0℃の純粋な表題の化合物10.3g(86%)を生成させた。
工程B:(4−t−ブチルチオ−2−オキシ−1−アゼチ
ジニル)−酢酸p−ニトロベンジル テトラヒドロフラン(THF)中のリチウムビス−トリ
メチルシリルアミドの1N溶液14.4mlを−70℃で攪拌しな
がら乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)6ml中のT
−ブチルチオアゼチジン−2−オン1.91g(12ミリモ
ル)の溶液に滴下して加え、次にDMF6ml中のブロモ酢酸
p−ニトロベンジル4.93g(18ミリモル)の溶液を滴下
しながら混合物に加え、そして混合物を−30℃で更に30
分間攪拌した。反応混合物をトルエン100mlで希釈し、
水各50mlで3回洗浄し、有機相を硫酸マグネシウム上で
乾燥し、そして溶媒を真空中で蒸発させて固体の粗製生
成物4.3gを生成させ、このものをトルエン/酢酸エチル
(4:1)を用いてシリカゲル120g上でクロマトグラフに
かけた。精製した精製物(2.6g)を乾燥イソプロパノー
ル100mlから再結晶した。
収量:融点82.5〜84℃のもの2.09g。塩化メチレン中のI
Rスペクトル:2955、1770、1755、1610、1530、1390、13
75、1365、1345、1180、1110、945、915、855、845c
m-1
工程C:2−(4−t−ブチルチオ−2−オキソ−1−ア
ゼチジニル)−4,4−ジメチル−3−オキソペンタノン
酸p−ニトロベンジル 新たに調整したTHF中のリチウムビス−トリメチルシ
リルアミドの1M溶液6mlを−70℃で滴下しながら乾燥THF
7ml中の(4−t−ブチルチオ−2−オキソ−1−アゼ
チジニル)−酢酸p−ニトロベンジル1.059mg(3ミリ
モル)の溶液に加え、次にTHF1ml中の塩化ピバロイル38
2mgの溶液を−70℃で滴下しながら加え、そして反応混
合物を同じ温度で30分間にわたって更に攪拌した。混合
物をトルエン200mlで希釈し、そして少量の水生酢酸を
加えた。有機相を2N水性塩酸100mlで洗浄し、飽和塩化
ナトリウムヨウエキ(100ml)で2回洗浄し、有機相をM
gSO4で乾燥し、そして溶媒を真空中で状は湯させて暗赤
色の油を生成させた。トルエン/酢酸エチル(9:1)を
用いてシリカゲル40g上で粗製生成物を精製して非結晶
性固体795mgを生じさせた。塩化メチレン中のIRスペク
トル:2970、1770、1760、1715、1610、1530、1350、131
5、1180、885、845cm-1
工程D1:2−(4−クロロ−2−オキソ−1−アゼチジニ
ル)−4,4−ジメチル−3−オキソペンタノン酸p−ニ
トロベンジル 乾燥塩化メチレン20ml中の2−(4−t−ブチルチオ
−2−オキソ−1−アゼチジニル)−4,4−ジメチル−
3−オキソペンタノン酸p−ニトロベンジル439mg(1.0
ミリモル)の溶液を−50℃に冷却し、そして四塩化炭素
1.6ml中の塩素166mgの溶液を加えた。−50℃で30分間攪
拌した後、溶媒を真空中で蒸発させ、そして残渣を塩化
メチレン/ヘキサンから再結晶し、その際に精製物(34
8mg)は2つのジアステレオマー性の表題の化合物の6:4
混合物として結晶性固体として得られた。融点96〜100.
5℃、分解1H−NMR(CD3CN);δ=1.04(s,〜5.4H,t−
ブチルI)、1.21(s,〜3.6H)、t−ブチルII)、3.05
〜3.86(m,1H,3′−H)、5.29(s,2H,−O−CH2−A
r)、5.52(s,〜0.6H,2−H,I)、5.71(s,〜0.4,2−H,I
I)、5.84(dd J=2Hz,J=2Hz,J=4Hz〜0.6H,4′−H,
I)、5.98(dd,J=2Hz,J=4Hz,0.4H,4′−H,II)、7.51
(d,J=9Hz,〜0.8H,Ar−H,II)、7.55(d,J=9Hz,〜1.2
H,Ar−H,I)、8.19(d,J=9Hz,2H,Ar−H,I及びII)。
工程D2:3−t−ブチル−7−オキソ−4−オキソ−1−
アザビシクロ[3.2.0]−ヘプト−2−エン−2−カル
ボン酸p−ニトロベンジル ジアステレオマー性の2−(クロロ−2−オキソ−1
−アゼチジニル)−4,4−ジメチオル−3−オキソ−ペ
ンタノン酸p−ニトロベンジルの混紡物)348mg。0.91
ミチモル)を乾燥THF(10ml)に溶解市、新たに調整し
たt−ブタノールちゅうのカリウムt−ブチラートの1M
溶液0.91mlを0℃で加え、そして反応混合物を15分間に
わたって0℃で攪拌した。ベンゼン150mlで希釈し、各
々50mlの0.5Mリン塩酸緩衝液pH=7で3回洗浄し、有機
相をMgSO4で乾燥し、そして溶媒を真空中で蒸発させて
淡黄色の固体を生成させ、この固体を生成させ、このも
のをベンゼン/酢酸エエチル97:3を用いてジリカゲル9g
上でクロマトグラフにかけ、生成物237mgを酢酸エチル9
7:3を用いリカゲル9g上でクロマトグラフにかけ生成物2
37mgを得た。塩化メチレン/ヘキサンから再結晶して融
点142〜144℃の淡黄色)結晶200mg生成させた。1 H−NMR(CD3CN):δ−1.29(s,9H,t−ブチル)、3.40
(dd,J=17Hz,J=1Hz,1H,6−Hトラスト位置)、3.79
(dd,J=17Hz,J=2.5Hz,1H,6−Hシス位置)、5.16(d,
J=14Hz,1H,−O−CH2−Ar)、5.42(d,J=14Hz,1H,−
O−CH2−Ar)、5,85(dd,J=2.5Hz,J=1Hz,1H,5−
H),7.61(d,J=8.5Hz,2H,Ar−H)、8.17(d,J=8.5H
z,2H,Ar−H)。塩化メチレン中のIRスペクトル:2955、
1804、1715、1610、1585、1525、1350、1315、1200、11
65、1145、1120、1080、1040、1025、1015、885、855、
840cm-1。ジオキサン中のUVスペクトル:λmax=277nm
(C=15340)。
工程E:3−T−ブチル−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]−ヘプト−2−エン−2−カルボン酸、Na塩 酢酸エチル1ml中の3−t−ブチル−7−オキソ−4
−オキソ−1−アザビシクロ−[3.2.0]−ヘエプト−
2−エン−2−カルボン酸p−ニトロベンジル17.3mg
(50マイクロモル)の溶液をセプタムを介して炭素担持
パラジウム(10%)30mg、酢酸エチル2ml及び0℃に冷
却した水1ml中の炭酸水素ナトリウム4.7mg(56マイクロ
モル)の溶液の混合物中に、導入し、そして混合物を水
添した。理論的に必要とされる量(4.6ml)よりある程
度多い水素5.4mlが20分間で消費された。多層混合物を
冷却しながら過し、そして冷却した(0℃)液を酢
酸エチルで3回洗浄した。水溶液を直ちに高真空中で凍
結乾燥し、その際に白色の固体8.8mgが得られた:UV(H3
O):λmax=269nm(ε=5800)360MHz−1H−MNRスペク
トルD2O:δ=1.23(s,9H,t−ブチル)、3.43(dd,J=18
Hz,J=1Hz,1H,6−Hトランス位置)、3.72(dd,J=18H
Z,J=2.5Hz,1H,6−Hシス位置)、5.82(s,1H,5−
H)。
実施例2 2−t−ブチル−6−メチル−1−オキサペン−2−エ
ム−3−カルボン酸、そのニトロベンジルエステル及び
そのナトリウム塩 2−(4−t−ブチルチオ−3−メチル−2−オキソ
−1−アゼチジニル)−4,4−ジメチル−3−オキソペ
ンタノン酸4−アセトキシ−3−メチルアゼチジン−2
−オンから出発して、実施例1に記載の方法により、そ
して同じ反応条件を用いて工程A,B及びCを介して非結
晶性固体として式 の化合物が得られた。塩化メチレン中のIRスペクトル:2
955,1765,1760,1720,1610,1525,1460,1380,1365,1350,1
315,1205,1180,1120,1050,855,840cm-1.エタノール中の
UVスペクトル:λmax=264nm(ε=10160). 工程D1:2−(4−クロロ−3−メチル−2−オキソ−1
−アゼチジニル)−4,4−ジメチル−3−オキソペンタ
ノン酸p−ニトロベンジル 2−(4−t−ブチルチオ−3−メチル−2−オキソ
−1−アゼチジニル)−4,4−ジメチル−3−オキソペ
ンタノン酸p−ニトロベンジルから出発して、実施例1
に記載の方法により、そして同じ反応条件を用いて非結
晶性固体(2つのジアステレオマーの混合物)として表
題の化合物が得られた。CD3CN中のNMRスペクトル:δ=
1.19,1.21及び1.32(3シグナル,12H),3.59−3.98(m,
1H),5.30(s,2H),5.50(s,〜0.25H),5,70(s,〜0.75
H),5.94(d,J=5Hz,〜0.25H),6.09(d,J=5Hz,〜0.75
H),7.43−7.64(m,2H),8.17(d,J=9Hz,2H). 工程D2:2−t−ブチル−6−メチル−1−オキサペン−
2−エム−3−カルボン酸p−ニトロベンジル(3−t
−ブチル−7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸p−ニト
ロベンジル) 2−(4−クロロ−3−メチル−2−オキソ−1−ア
ゼチジニル)−4,4−ジメチル−3−オキソペンタノン
酸p−ニトロベンジルから出発して、実施例1に記載の
方法により、そして同じ反応条件を用いて非結晶性固体
(シス/トランス異性体の混合物)として表題の化合物
が得られた。CH2Cl2中のIRスペクトル:2965,1700,1715,
1585,1525,1345,1310,1165,1140,1085,1025,1015,935,8
50cm-1.ジオキサン中のUVスペクトル:λmax=277nm
(ε=15200). 工程E:3−t−ブチル−6−メチル−7−オキソ−4−
オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]−ヘプト−2−エ
ン−2−カルボン酸,Na塩 3−t−ブチル−6−メチル−7−オキソ−4−オキ
サ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2
−カルボン酸p−ニトロベンジルから出発して、実施例
1に記載の方法により、そして同じ反応条件を用いて白
色固体(凍結乾燥体)として表題の化合物が得られた。
H2O中のUVスペクトル:λmax=260nm(c=5800).1H−
NMRスペクトルD2O中:1.24及び1.27(2s,9H),1.38(d,J
=7.5Hz),3.67(q,J=7.5Hz,〜0.5H,トランス),3.96
(dq,J=7.5Hz,J=3Hz,〜0.5H,シス),5.55(s,〜0.5H,
トランス),5.80(d,J=3Hz,〜0.5Hz,シス). 実施例3 2−t−ブチル−6,6−ジメチル−1−オキサペン−
2−エム−3−カルボン酸、そのp−ニトロベンジルエ
ステル及びそのナトリウム塩の製造 工程A,B及びCを介して4−アセトキシ−3,3−ジメチ
ルアゼチジン−2−オンから出発し、実施例1に記載の
方法により、そして同じ反応条件を用いて塩化メチレン
/ヘキサンから融点87.5〜90.5℃の結晶性固体(2つの
ジアステレオマーの混合物)として式 の2−(4−t−ブチルチオ−3,3−ジメチル−2−オ
キソ−1−アゼチジニル)−4,4−ジメチル−3−オキ
ソペンタノン酸p−ニトロベンジルが得られた。塩化メ
チレン中のIRスペクトル:2955,2865,1765,1755,1715,16
10,1525,1460,1390,1370,1350,1315,1185,1135,1105,99
5,850cm-1.エタノール中のUVスペクトル: λmax=264.5nm(ε=10930). 工程D:3−t−ブチル−6,6−ジメチル−7−オキソ−4
−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エ
ン−2−カルボン酸p−ニトロベンジル 乾燥ジメトキシエタン460ml中の2−(4−t−ブチ
ルチオ−3,3−ジメチル−2−オキソ−1−アゼチジニ
ル)−4,4−ジメチル−3−オキソペンタノン酸p−ニ
トロベンジル930mg(2.0ミリモル)の溶液を黄色の塩化
水銀(II)1046mg(5.0ミリモル)と一緒に激しく攪拌
し、そして還流下で3時間加熱した。冷却後、帯黄色の
溶液をセライトを通して濾過し、そしてその容量の約10
分の1に濃縮した。ベンゼン500mlで希釈し、そして0
℃で2日間放置した後、溶液を生じた無色の沈澱から濾
別し、そして得られた透明な溶液を飽和塩化ナトリウム
溶液250ml、pH7の0.5Mリン酸塩緩衝液250ml及び飽和塩
化ナトリウム溶液250mlで洗浄した。有機相を硫酸マグ
ネシウムで洗浄し、溶液を50mlに濃縮して0℃で放置
し、少量の新たに生成した沈澱を濾別し、そして溶媒を
真空中で除去して黄色の、少々濁った油が得られた。ベ
ンゼン/酢酸エチル(7:1)を用いるフロリジル(Flori
sil)25g上での粗製生成物のクロマトグラフイーにより
純粋な表題の化合物560mgが生成した。塩化メチレン/
ヘキサンから再結晶した後、融点は119〜120.5℃であっ
た。塩化メチレン中のIRスペクトル:2935,2870,1797,17
15,1610,1585,1525,1460,1350,1315,1155,1140,1085,10
10,850cm-1,ジオキサン中のUVスペクトル: λmax=278nm(ε=14980).マス・スペクトル(20eV,
80℃):374M+.構造を確認するX線構造分析をこの物質
に対して行った。
工程E:3−t−ブチル−6,6−ジメチル−7−オキソ−4
−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エ
ン−2−カルボン酸,Na塩 3−t−ブチル−6,6−ジメチル−7−オキソ−3−
オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン
−2−カルボン酸p−ニトロベンジルから出発し、実施
例1に記載の方法により、そして同じ反応条件を用いて
淡黄色の固体(凍結乾燥体)として表題の化合物が得ら
れた。H2O中のUVスペクトル:λmax=261nm。D2O中のNM
Rスペクトル:1.23(s,9H),1.26(s,3H),1.39(s,3
H),5.50(s,1H). 実施例4 2−(2−クロロ−1,1−ジメチルエチル)−6,6−ジメ
チル−1−オキサペン−2−エム−3−カルボン酸、そ
のp−ニトロベンジルエステル及びそのNa塩の製造 工程A,B,C及びDを介し、そして工程Cにおいて塩化
クロロピバロイルを用いて4−アセトキシ−3,3−ジメ
チルアゼチジン−2−オンから出発し、実施例3に記載
の方法により、そして同じ反応条件を用いて式 の化合物が非結晶性固体として得られた。塩化メチレン
中のIRスペクトル:2930,2875,1803,1710,1590,1525,146
0,1370,1350,1315,1255,1160,1130,1115,1090,1010,99
0,920,850cm-1. 工程E:3−(2−クロロ−1,1−ジメチルエチル)−6,6
−ジメチル−7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸,Na塩 対応するp−ニトロベンジルエステルから出発し、実
施例3に記載の方法により凍結乾燥後に60%の収率で非
結晶性の無色の固体として表題の化合物が得られた。D2
O中のNMRスペクトル:δ=1.27,1.30,1.33及び1.39(4
s,12H),3.74(d,J=10Hz,1H),4.05(d,J=10Hz,1H),
5.52(s,1H).H2O中のUVスペクトル:λmax=265nm(ε
=5800). 実施例5 6,6−ジメチル−3−(1−メチル−1−フエニルエチ
ル)−7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸,そのNa塩及
びそのp−ニトロベンジルエステル 2−(4−t−ブチルチオ−3,3−ジメチル−2−オ
キソ−1−アゼチジニル)−酢酸p−ニトロベンジル及
び塩化2−メチル−2−フエニルプロピオニルから出発
し、工程C,D,及びD2を介する実施例1に記載の方法によ
り非結晶性のやや帯黄色の固体として表題の化合物(p
−ニトロベンジルエステル)が得られた。CH2Cl2中のIR
スペクトル:2930,2875,1800,1720,1600,1525,1350,132
0,1145,1085,1075cm-1. 工程E:6,6−ジメチル−3−(1−メチル−1−フエニ
ルエチル)−7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸,Na塩 対応するp−ニトロベンジルエステルから出発し、実
施例1に記載の方法により凍結乾燥後に無色の固体とし
て表題の化合物が収率50%で得られた。H2O中のUVスペ
クトル:λmax=263nm(ε=5600). 実施例6 6,6−ジメチル−3−(1,1−ジフエニルエチル)−7−
オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト−2−エン−2−カルボン酸,そのNa塩及びそのp−
ニトロベンジルエステル 2−(4−t−ブチルチオ−3,3−ジメチル−2−オ
キソ−アゼチジニル)−酢酸p−ニトロベンジル及び塩
化2,2−ジフエニルプロピオニルから出発し、工程C,D,
及びD2を介する実施例1に記載の方法により無色の固体
として表題の化合物(p−ニトロベンジルエステル)が
得られた。CH2Cl2中のIRスペクトル:2930,2875,1805,17
25,1600,1525,1350,1315,1150,1085,1075cm-1. 工程E:6,6−ジメチル−3−(1,1−ジフエニルエチル)
−7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸,Na塩 対応するp−ニトロベンジルエステルから出発し、実
施例1に記載の方法により凍結乾燥した後に無色の固体
として表題の化合物が収率63%で得られた。H2O中のUV
スペクトル:λmax=265nm(ε=6000). 実施例7 6,6−ジメチル−3−[1−メチル−1−(2−チエニ
ル)エチル]−7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシ
クロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸,そ
のNa塩及びそのp−ニトロベンジルエステルの製造 2−(4−t−ブチルチオ−3,3−ジメチル−2−オ
キソ−アゼチジニル)−酢酸p−ニトロベンジル及び塩
化2−メチル−2−チエニルプロピオニルから出発し、
工程C,D,及びD2を介する実施例1に記載の方法によりや
や帯黄色の固体として表題の化合物(p−ニトロベンジ
ルエステル)が得られた。CH2Cl2中のIRスペクトル:293
0,1795,1715,1590,1520,1350,1310,1140,1080cm-1. 工程E:6,6−ジメチル−3−[1−メチル−1−(2−
チエニル)エチル]−7−オキソ−4−オキサ−1−ア
ザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン
酸,Na塩 対応するp−ニトロベンジルエステルから出発し、実
施例1に記載の方法により無色の非結晶性固体(凍結乾
燥体)として表題の化合物が収率70%で得られた。H2O
中のUVスペクトル: λmax=270nm(ε=6,500). 実施例8 3−(2−アミノ−1,1−ジメチルエチル)−7−オキ
ソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−
2−エン−2−カルボン酸 工程C:2−(4−t−ブチルチオ−2−オキソ−1−ア
ゼチジニル)−5−クロロ−4,4−ジメチル−3−オキ
ソペンタノン酸p−ニトロベンジル THF中のリチウムビス(トリメチルシリルアミド)の1
M溶液6mlを−70℃で攪拌しながら無水テトラヒドロフラ
ン38ml中の2−(4−t−ブチル−チオ−2−オキソ−
1−ハゼチジニル)−酢酸p−ニトロベンジル1.06g
(3ミリモル)及び塩化クロロピバロイル410μ(3.1
7ミリモル)の混合物に滴下しながら徐々に加え、そし
て混合物を−70℃で更に30分間攪拌した。反応混合物を
トルエン250mlで希釈し、そして2N水性HCl10ml及び飽和
NaCl溶液100mlを加えた。分離後、有機相を再び飽和NaC
l100mlで洗浄し、次にMgSO4上で乾燥し、濾過し、そし
て溶媒を真空ロータリー・エバポレータ上で除去した。
非結晶性残渣をトルエン/酢酸エチル(19:1)を用いて
シリカゲル46g上でクロマトグラフにかけ、その際に非
結晶性の表題の化合物が得られた。CH2Cl2中のIR:293
0、1770、1760、1725、1615、1530、1465、1370、125
0、1215、1190、1110、1040、1000、847cm-1
基R3の転化;5−アジド−2−(4−t−ブチルチオ−2
−オキソ−1−アゼチジニル)−4,4−ジメチル−3−
オキソペンタノン酸p−ニトロベンジル DMF0.3ml中の2−(4−t−ブチルチオ−2−オキソ
−1−アゼチジニル)−5−クロロ−4,4−ジメチル−
3−オキソペンタノン酸p−ニトロベンジル236mg(0.5
ミリモル)及びTritonBアジド200mg(1.04ミリモル)の
混合物を室温で20分間にわたつて攪拌し、次にトルエン
で希釈し、そして水で2回洗浄した。水相を少量のトル
エンを用いて抽出し、そして一緒に有機相をMgSO4上で
乾燥した。濾過及び真空中での溶媒の蒸発により無色の
残渣290mgが生成した。CH2Cl2中のIRスペクトル:2930、
2860、2110、1775、1755、1720、1610、1530、1350、11
80、1120、850cm-1
工程D1:5−アジド−2−(4−クロロ−2−オキソ−1
−アゼチジニル)−4,4−ジメチル−3−オキソペンタ
ノン酸p−ニトロベンジル 四塩化炭素中に塩素1.14g/10mlを含む溶液286μを
−60℃で塩化メチレン9ml中の5−アジド−2−(4−
t−ブチルチオ−2−オキソ−1−アゼチジニル)−4,
4−ジメチル−3−オキソペンタノン酸p−ニトロベン
ジル110mgの溶液に加えた。反応溶液をロータリー・エ
バポレータ中で蒸発させ、その際に黄色の油119mgが得
られた。CH2Cl2中のIRスペクトル:2930、2860、2105、1
780、1755、1720、1610、1530、1350、1190cm-1
工程D2:3−(2−アジド−1,1−ジメチルエチル)−7
−オキソ−1−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘ
プト−2−エン−2−カルボン酸p−ニトロベンジル t−ブタノール中のカリウムt−ブチラートの0.75M
溶液313μを−30℃で乾燥テトラヒドロフラン4.5ml中
の5−アジド−2−(4−クロロ−2−オキソ−1−ア
ゼチジニル)−4,4−ジメチル−3−オキソペンタノン
酸p−ニトロベンジル107mg(0.23ミリモル)の溶液に
加え、そして溶液を−37℃で30分間にわたつて攪拌し
た。次に反応混合物を酢酸エチル20mlで希釈し、そして
混合物を水10ml及びNaCl溶液10mlで洗浄した。水相を酢
酸エチル10mlを用いて抽出し、一緒にした有機相をMgSO
4上で乾燥し、濾過し、次に真空中で蒸発させた。この
様にして、黄色の残渣105mgが得られ、このものを塩化
メチレン/ジイソプロピルエーテルから結晶化させた。
融点81〜82℃のもの61mgが生じた。CH2Cl2中のIRスペク
トル:2950、2860、2110、1810、1720、1590、1530、137
0、1320、1085、1020cm-1
工程E:3−(2−アミノ−1,1−ジメチルエチル)−7−
オキソ−4−オキサ−2−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト−2−エン−2−カルボン酸 酢酸エチル1ml中の3−(2−アジド−1,1−ジメチル
エチル)−7−オキソ−4−オキサ−2−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸p−ニト
ロベンジル21mg(0.054ミリモル)の溶液をシリカゲル
を用い、セプタムを通して0℃で酢酸エチル1ml及び水
0.7ml中の炭素担持パラジウム(10%)60mgの予備水添
された混合物に加えた。20分間の反応時間後、水素5.7m
lを吸収させた(理論量:4.9ml)。反応混合物を0℃で
濾過し、そして水相を予備冷却した酢酸エチル2mlで2
回洗浄した。水相は表題の化合物8.96mgを含んでいた。
H2O中のUVスペクトル:λmax=271nm(ε=5000)。
実施例9 3−[1,1−ジメチル−2−((1−メチル−1,2,3,4−
テトラゾル−5−イル)−チオ)−エチル]−7−オキ
ソ−4−オキサ−2−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−
2−エン−カルボン酸、そのNa塩及びそのp−ニトロベ
ンジルエステルの製造 基R3の転化;2−(4−t−ブチルチオ−2−オキソ−1
−アゼチジニル)−4,4−ジメチル−5−[(1−メチ
ル−1,2,3,4−テトラゾル−5−イル)−チオ]−3−
オキソペンタノン酸p−ニトロベンジル 2−(4−t−ブチルチオ−2−オキソ−1−アゼチ
ジニル)−5−クロロ−4,4−ジメチル−3−オキソペ
ンタノン酸p−ニトロベンジル118mg(0.25ミリモル)
及び1−メチル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾ
ールNa塩82mg(0.59ミリモル)の混合物をジメチルホル
ムアミド0.2ml中にて室温で20時間攪拌した。反応混合
物をトルエン/酢酸エチル(19:1)を用いてシリカゲル
6gを含むクロマトグラフイーカラム上で直接クロマトグ
ラフにかけ、その際に純粋な表題の化合物60mgが非結晶
性固体として得られた。
工程D1及びD2:3−[1,1−ジメチル−2−((1−メチ
ル−1,2,3,4−テトラゾル−5−イル)−チオ)−エチ
ル]−7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸p−ニトロベ
ンジル 2−(4−t−ブチルチオ−2−オキソ−1−アゼチ
ジニル)−4,4−ジメチル−5−[(1−メチル−1,2,
3,4−テトラゾル−5−イル)チオ]−3−オキソ−ペ
ンタノン酸p−ニトロベンジルから出発して、トルエン
/酢酸エチル(3:1)を用いるシリカゲル上のクロマト
グラフイー後に実施例1に示される方法により工程D1
びD2を介して表題の化合物が得られた。CH2Cl2中のIRス
ペクトル:2930、2860、1810、1720、1590、1525、135
0、1320、1175、1120、1030、1015cm-1
工程E:3−[1,1−ジメチル−2−((1−メチル−1,2,
3,4−テトラゾル−5−イル)−チオ)−エチル]−7
−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘ
プト−2−エン−2−カルボン酸、Na塩 対応するp−ニトロベンジルエステルから出発して、
実施例1に記載の方法により工程Eを介して白色固体と
して(凍結乾燥後)表題の化合物が得られた。H2O中のU
Vスペクトル:強い末端吸収、270nmでのシヨルダー(ε
=4000)。
実施例10 3−[1−メチル−1−(2−チエニル)−エチル]−
7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト−2−エン−2−カルボン酸、そのNa塩及びその
p−ニトロベンジルエステル 2−(4−t−ブチルチオ−3,3−ジメチル−2−オ
キソアゼチジニル)−酢酸p−ニトロベンジル及び塩化
2−メチル−2−チエニルプロピオニルから出発して、
実施例1に記載の方法により工程C、D1及びD2を介して
無色の非結晶性固体として表題の化合物(p−ニトロベ
ンジルエステル)が得られた。CH2Cl2中のIRスペクト
ル:2930、1800、1720、1605、1530、1350、1080cm-1
工程E:3−[1−メチル−1−(2−チエニル)−エチ
ル]−7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸、Na塩 対応するp−ニトロベンジルエステルから出発して、
実施例1に記載の方法により白色の固体として純粋な表
題の化合物が得られた。H2O中のUVスペクトル:λmax=
270nm(ε=6500)。
実施例11 2−(2−アセトキシ−1,1−ジメチルエチル)−7−
オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト−2−エン−2−カルボン酸、そのNa塩及びそのp−
ニトロベンジルエステル 2−(4−t−ブチルチオ−2−オキソアゼチジニ
ル)−酢酸p−ニトロベンジル及び塩化β−アセトキシ
ビパロイルから出発して、工程C、D1及びD2を介して実
施例1に記載の方法によりやや帯黄色の非結晶性固体と
して表題の化合物(p−ニトロベンジルエステル)が得
られた。CH2Cl2中のIRスペクトル:2950、2850、1810、1
740、1720、1590、1550、1340、1080cm-1
工程E:2−(2−アセトキシ−1,1−ジメチルエチル)−
7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト−2−エン−2−カルボン酸、Na塩 対応するp−ニトロベンジルエステルから出発して、
工程Eを介して実施例1に記載の方法により非結晶性白
色固体(凍結乾燥体)として表題の化合物が収率70%で
得られた。H2O中のUVスペクトル:λmax=270nm(ε=6
300。D2O中のNMRスペクトル(dd、J=1Hz、J=17Hz、
2H)3.72(dd、J=3Hz、J=17Hz、2H)4.23(AB、J
=17Hz、2H)、5.80(dd、J=1Hz、J=3Hz、1H)。
実施例12 3−t−ブチル−6−(1−ヒドロキシエチル)−7−
オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト−2−エン−2−カルボン酸、そのNa塩及びそのp−
ニトロベンジルエステルの製造 工程A2:4−メチルチオ−3−[1−(p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニルオキシ)−エチル]−アゼチジン−
2−オン メチルメルカプタンNa塩1.17g(16.7ミリモル)を0
℃でアセトニトリル11ml及びH2O11ml中の4−(2−ヒ
ドロキシエチルスルホニル)−3−[1−(ρ−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルオキシ)−エチル]−アゼチ
ジン−2−オン4.48g(11.1ミリモル)の溶液に加え、
そして混合物を0℃で20分間にわたつて攪拌した。反応
混合物を塩化メチレン100ml及びH2O25mlで希釈し、そし
て有機相を分別した後に水相を塩化メチレン各25mlで3
回抽出した。精製した有機相をMgSO4で乾燥し、濾過
し、そして溶媒を真空中で除去し、その際にやや帯黄色
の非結晶性化合物として表題の化合物3.80gが得られ
た。CDCl3中のNMRスペクトルδ=1.45(d、J=7Hz、3
H)、2.12(s、3H)、3.3(dd、J=Hz、J=2Hz)、
4.70(d、J=2Hz、1H)、5.12(m、1H)、5.20
(s、2H)、6.45(巾広いs、1H)、7.50(d、J=8.
5Hz、2H)、820(d、J=8.5Hz、2H)。
工程B:2−[4−メチルチオ−3−(1−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルオキシ)−エチル)−2−オ
キソアゼチジニル]−酢酸p−ニトロベンジル リチウムビス−(トリメチルシリル)アミドの1M溶液
2.2mlを−70℃で攪拌しながら5分間にわたって乾燥テ
トラヒドロフラン2ml及び乾燥DMF2ml中の4−メチルチ
オ−3[1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルオ
キシ)−エチル]−アゼチジン−2−オン680g(2ミリ
モル)及びブロモ酢酸p−ニトロベンジル602mg(2.2ミ
リモル)の混合物に加えた。反応混合物を−70℃で30分
間にわたって攪拌し、酢酸エチル30ml及びトルエン70ml
で希釈し、そして希釈NaCl溶液で2回洗浄した。有機相
をMgSO4上で乾燥し、過し、そして溶媒を真空中で蒸
発させた。残渣をトルエン/酢酸エチル4:1を用いてシ
リカゲル65g上でクロマトグラフにかけ、その際に黄色
の油520mgが得られた。CH2Cl2中のIRスペクトル:2920、
2850、1765、1750、1605、1520、1355、1345cm-1
工程C:4,4−ジメチル−2−[4−メチルチオ−3−
(1−(p−ニトロベンジルオキシ−カルボニルオキ
シ)−エチル)−2−オキソアゼチジニル]−3−オキ
ソペンタノン酸p−ニトロベンジル 1Mリチウムビス(トリメチルシリル)−アミド1.1ml
を−70℃で5分間にわたって攪拌しながら乾燥テトラヒ
ドロフラン6.7ml中の2−[4−メチルチオ−3−[1
−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルオキシ)−エ
チル)−2−オキソアゼチジニル]−酢酸p−ニトロベ
ンジル275mg(0.515ミリモル)及び塩化ピバロイル67μ
(0.55ミリモル)の混合物に加え、反応混合物を−70
℃で更に30分間にわたって攪拌し、次にトルエン40ml及
び2N HCl30mlで希釈し、次にNaCl溶液各40mlで2回洗
浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、過し、そして溶
媒を真空中で除去した。残渣をトルエン/酢酸エチル
(9:1)を用いてシリカゲル10g上でクロマトグラフにか
け、その際に白色の非結晶性固体268mgが得られた。CH2
Cl2中のIRスペクトル:2930、2850、1775、1760、1720、
1610、1535、1350cm-1
工程D1:2−[4−クロロ−3−(1−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニルオキシ)−エチル)−2−オキソ
アゼチジニル]−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタ
ノン酸p−ニトロベンジル 四塩化炭素10ml中に塩素850mgを含む溶液660μを−
60℃で塩化メチレン16ml中の4,4−ジメチル−2−[4
−メチルチオ−3−(1−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルオキシ)−エチル)−2−オキソアゼチジニ
ル]−3−オキソペンタノエート−p−ニトロ安息香酸
p−ニトロベンジル244mg(0.395ミリモル)の溶液に加
えた。若干黄色の溶液を−60℃で2時間にわたって攪拌
し、そして溶媒を真空中で除去し、その際に無色の非結
晶性の固体236mgが得られた。CH2Cl2中のIRスペクトル:
2930、2850、1795、1765、1725、1620、1530、1355c
m-1
工程D2:3−t−ブチル−6−[1−(p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニルオキシ)−エチル]−7−オキソ−
4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−
エン−カルボン酸p−ニトロベンジル t−ブタノール中の0.75Mカリウムt−ブチラート476
μを−30℃で攪拌しながら乾燥テトラヒドロフラン7m
l中の2−[4−クロロ−3−(1−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニルオキシ)−エチル)−2−オキソ
アゼチジニル]−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタ
ノン酸p−ニトロベンジル214mgの溶液に加え、次に反
応混合物を−30℃で30分間にわたって攪拌した。反応溶
液を酢酸エチルで希釈し、次に希釈NaCl40ml及び飽和Na
Cl溶液40mlで洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、
過し、そして溶媒を真空中で蒸発させて残渣198mgを生
成させ、このものをトルエン/酢酸エチルを用いてシリ
カゲル6g上でクロマトグラフにかけ、その際に無色の非
結晶性固体(表題の化合物)183mgが得られた。CH2Cl2
中のIRスペクトル:3030、2950、1805、1755、1720、161
0、1580、1530、1350、1320、1090cm-1
工程E:2つの保護基の同時除去、3−t−ブチル−6−
(1−ヒドロキシエチル)−2−オキソ−4−オキサ−
1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カ
ルボン酸、Na塩 酢酸エチル1ml中の3−t−ブチル−6−[1−(p
−ニトロベンジルカルボニルオキシ)−エチル]−7−
オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト−2−エン−2−カルボン酸p−ニトロベンジル28mg
(0.05ミリモル)の溶液を0℃でシリンジを用いてセプ
タムを通してpd/C(10%)84mg、酢酸エチル1ml中のNaH
CO34.6mg及び水0.7mlの予備水添された混合物に加え、
そして混合物を0℃で40分間にわたって水添し、その際
にH28.0mlが吸収された(理論値H2=約8.8ml)。混合物
を0℃で過し、水相を予備冷却した酢酸エチル各2ml
で更に2回洗浄し、次に高真空中で凍結乾燥し、その際
に白色の非結晶性固体(表題の化合物)11mgが得られ
た。H2O中のUVスペクトル:λmax=278nm(ε=550
0)。
実施例13 3−t−ブチル−6−ヒドロキシメチル−7−オキソ−
4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−
エン−2−カルボン酸及びそのNa塩の製造 4−(2−ヒドロキシエチルスルホニル)−3−(p
−ニトロベンジルオキシ−カルボニルオキシメチル)−
アゼチジン−2−オンから出発して、工程A2、B、C、
D1、D2及びEを介して実施例12に記載の方法により白色
の非結晶性固体(凍結乾燥された)として表題の化合物
(Na塩)が得られた。H2O中のUVスペクトル:λmax=27
5nm(ε=5500)。
3−t−ブチル−6−ヒドロキシメチル−7−オキソ
−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2
−エン−2−カルボン酸のカリウム塩を同様に製造し
た。
実施例14 2−t−ブチル−6−エチリデン−1−オキサペン−2
−エム−3−カルボン酸、そのNa塩及びそのp−ニトロ
ベンジルエステルの製造 4−t−ブチルチオ−3−エチリデン−アゼチジン−
2−オンから出発して、実施例12に示す試薬及び反応条
件を用いて(3−t−ブチル−6−エチリデン−3−オ
キサ−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト
−2−エン−2−カルボン酸p−ニトロベンジル)工程
B、C、D及びD2を介して表題の化合物(p−ニトロベ
ンジルエステル)が得られた。CH2Cl2中のIRスペクト
ル:1800、1720、1585、1525、1345、1310、1165cm-1
工程E:3−t−ブチル−6−エチリデン−4−オキサ−
7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−
エン−2−カルボン酸、Na塩 対応するp−ニトロベンジルエステルから出発して、
4時間の反応時間後に触媒としてC担持Pdの代わりにPd
CO3担持Pdを用いて実施例12に示される反応条件を用い
て表題の化合物(白色の凍結乾燥体)が得られた。H2O
のUVスペクトル:λmax=272(ε=5100)。
実施例15 製薬学的調製物の製造 3−t−ブチル−6−ヒドロキシメチル−7−オキソ
−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2
−エン−2−カルボン酸、K塩60mgをアンピシリン120m
g、ラクトース20mg及びステアリン酸マグネシウム5mgと
混合することにより単位投与形を製造し、そして混合物
205mgをNo.3ゼラチンカプセルに加えた。同様に、より
活性の成分及びより少ないラクトースを用いる場合、他
の投与形を製造し、そしてNo.3ゼラチンカプセル中に充
填することができ;205mgより多い成分を一緒に混合する
必要があり、より大きいカプセル及びまた圧縮された錠
剤及び丸剤を製造すべきである。次の実施例は製薬学的
調製物の製造を説明する。
表 mg 3−t−ブチル−6−ヒドロキシメチル−7−オキ ソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ ト−2−エン−2−カルボン酸、K塩 60 アンピシリン 120 トウモロコシ澱粉V.S.P 6 ステアリン酸マグネシウム 232 リン酸二カルシウム 192 ラクトースV.S.P 190 活性成分をリン酸二カルシウム、ラクトース及び約半
分のトウモロコシ澱粉と混合した。次に混合物をトウモ
ロコシ澱粉6mgと共に造粒し、そして粗くふるった。こ
のものを高真空中で乾燥し、そして再び1.00mmの内部メ
ツシユ巾を有するふるい(No.16ふるい)を通してふる
った。残りのトウモロコシ澱粉及びステアリン酸マグネ
シウムを加え、そして混合物を圧縮して各々800mgの重
量及び約1.27cm(0.5インチ)の直径を有する錠剤を生
成させた。
非経口溶液 アンプル 3−t−ブチル−6−ヒドロキシメチル−7−オキソ−
4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプテン−2
−カルボン酸、K塩 100mg アンピシリン 500mg 滅菌水(使用直前に注射器を用いて別のアンプルから加
える) 2ml 眼科溶液 3−t−ブチル−6−ヒドロキシメチル−7−オキソ−
4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプテン−2
−カルボン酸、K塩 20mg アンピシリン 100mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 5mg 滅菌水(使用直前に注射器を用いて別のアンプルから加
える) 1ml 光学溶液 2−t−ブチル−6−ヒドロキシメチル−7−オキソ−
4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプテン−2
−カルボン酸、K塩 20mg アンピシリン 100mg 塩化ベンズアルコニウム 0.1mg 滅菌水(使用直前に注射器を用いて別のアンプルから加
える) 1ml 局所用クリームまたは軟膏 3−t−ブチル−6−ヒドロキシメチル−7−オキソ−
1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプテン−2−カルボン
酸、K塩 20mg アンピシリン 100mg ポリエチレングリコール4000V.S.P. 400mg ポリエチレングリコール400V.S.P. 0.1g 本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
1.構造式 式中、R1及びR2は相互に独立して水素または炭素−炭
素単結合を介して分子の他の部分を結合する炭素原子1
〜10個を有する製薬学的に許容し得る基を表わし、そし
てR3、R4及びR5は相互に独立して炭素−炭素単結合を介
して分子の他の部分と結合する炭素原子1〜10個を有す
る製薬学的に許容し得る基を表わす、 の化合物、その製薬学的に許容し得る塩、エステル及び
アミド誘導体、通常の抗生物質並びにそのための製薬学
的に許容し得る賦形剤を含有することを特徴とする、製
薬学的調製物。
2.投与単位形態において製薬学的に有効量の構造式 式中、R1及びR2は相互に独立して水素または炭素−炭
素単結合を介して分子の他の部分を結合する炭素原子1
〜10個を有する製薬学的に許容し得る基を表わし、そし
てR3、R4及びR5は相互に独立して炭素−炭素単結合を介
して分子の他の部分と結合する炭素原子1〜10個を有す
る製薬学的に許容し得る基を表わす、 の化合物、その製薬学的に許容し得る塩、エステル及び
アミド誘導体、通常の抗生物質並びにそのための製薬学
的に許容し得る賦形剤を含有することを特徴とする、製
薬学的調製物。
3.R1及びR2が相互に独立して水素或いは置換または未置
換のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキ
ル、アルキルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニ
ル、シクロアルキルアルキル、アルケニルシクロアルキ
ル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキ
ル、アラルケニル、アラルキニル、カルボキシルまたは
シアノから選ばれ、その際に前記の分子のアルキル、ア
ルケニルまたはアルキニル部分が炭素原子1〜6個を含
み、分子のシクロアルキルまたはシクロアルケニル部分
は炭素原子3〜6個を含み、そして分子のアリール部分
は炭素原子6〜10個を含み、そしてヘテロアリール、ヘ
テロアラルキル、ヘテロアラルケニル、ヘテロアラルキ
ニル、アルキルヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘ
テロサイクリルアルキル、ヘテロサイクリルアルケニ
ル、ヘテロサイクリルアルキニル、アルキルヘテロサイ
クリルから選ばれ、その際に前記の分子のアルキル、ア
ルケニルまたはアルキニル部分が炭素原子1〜6個を含
み、そして分子の複素芳香族または複素環式部分が1ま
たは2環式であり、且つ環原子3〜10個を含み、その1
個またはそれ以上酸素、硫黄及び窒素よりなる群から選
ばれ、そしてここに上記基の置換基が保護もしくは未保
護のヒドロキシル、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノ
アルキルオキシ、アミジノアルキルオキシ、アルキルオ
キシ、アシルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール
オキシ、ヘテロシクリルオキシ、カルバモイル、カルバ
モイルオキシ、チオカルバモイル、チオカルバモイルオ
キシ、アルキルカルバモイルオキシ、アルキルチオカル
バモイルオキシ、メルカプト、アルキルチオ、ヒドロキ
シアルキルヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、
カルバモイルチオ、アルキルカルバモイルチオ、チオカ
ルバモイルチオ、アルキルチオカルバモイルチオ、保護
もしくは未保護のアミノもしくはモノアルキルイミノ、
ジアルキルアミノ、オキソ、保護もしくは未保護のオキ
シイミノもしくはアルキルイミノ、テトラアルキルアン
モニウム、シクロアルキルアミノ、アリールアミノ、ヘ
テロアリールアミノ、ヘテロサイクリルアミノ、アミジ
ノ、アルキルアミジノ、グアニジノ、アルキルグアニジ
ノ、カルバモイルアミノ、アルキルカルバモイルアミ
ノ、チオカルバモイルアミノ、アルキルチオカルバモイ
ルアミノ、ニトロ、塩素、臭素、フッ素、アジド、シア
ノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、スル
ホンアミド、スルファモイルオキシ、アルキルスルホニ
ルオキシ或いは保護もしくは未保護のスルホ、スルホキ
シまたはカルボキシルであることができ、ここに置換基
が相互に独立して1またはそれ以上の回数で生じ、且つ
その分子のアルキル部分が炭素原子1〜6個を含みその
分子のアリール部分が炭素原子6〜10個を含み、そして
ここに分子の複素芳香族または複素環式部分が1または
2環式であり、且つ環原子3〜10個を含み、その1個ま
たはそれ以上が酸素、硫黄及び窒素よりなる群から選ば
れる、炭素−炭素単結合を介して分子の他の部分と結合
される製薬学的に許容し得る基を表わし、そしてR3、R4
及びR5が相互に独立して炭素−炭素単結合により分子の
他の部分に結合される前記の製薬学的に許容し得る基か
ら選ばれることを特徴とする、上記1に記載の構造式の
化合物、通常の抗生物質及びそのための製薬学的賦形剤
を含有することを特徴とする、製薬額的調合物。
4.R3、R4及びR5が上記の意味を有し、そしてR1及びR2
相互に独立して水素、各々炭素原子1〜6個を有するア
ルキル、保護もしくは未保護のヒドロキシアルキルまた
は保護もしくは未保護のジヒドロキシアルキルを表わ
す、上記1に記載の構造式の化合物、通常の抗生物質及
びそのための製薬学的賦形剤を含有することを特徴とす
る、製薬学的調製物。
5.R1及びR2が上記の意味を有し、R3及びR4がメチルを表
わし、そしてR5が次の基: CH2−S−CH3 CH2−S−CH2−CH2−NH2 CH2−NH2 CH2−NH−CHO CH2−O−CHO CH2−Cl CH2−N3 CH2−CH2−NH2 CH2−CH2−CH2−NH2 CH2−CH2−COOH CH2−COOH COOH CH2−CH2−CH2−COOH CH2−OH CH2−CH2−CH2−OH C≡N CH2−CH2−CH2−NH−CHO よりなる群から選ばれる、上記1に記載の構造式の化合
物、通常の抗生物質及びそのための製薬学的賦形剤を含
有することを特徴とする、製薬学的調製物。
6.β−ラクタマーゼ阻害剤としての構造式 式中、R1及びR2は相互に独立して水素または炭素−炭
素単結合を介して分子の他の部分と結合する炭素原子1
〜10個を有する製薬学的に許容し得る基を表わし、そし
てR3、R4及びR5は相互に独立して炭素−炭素単結合を介
して分子の他の部分と結合する炭素原子1〜10個を有す
る製薬学的に許容し得る基を表わす、 の化合物、その製薬学的に許容し得る塩、エステル及び
アミド誘導体をペニシリン及び/又はセファロスポリン
と混合し、そして混合物を製薬学的に許容し得る液体ま
たは固体賦形剤中に配合し、適当な単位投与形態を生成
させることを特徴とする、薬剤の製造方法。
7.β−ラクタマーゼ阻害性薬剤に対する構造式 式中、R1及びR2は相互に独立して水素または炭素−炭
素結合を介して分子の他の部分を結合する炭素原子1〜
10個を有する製薬学的に許容し得る基を表わし、そして
R3、R4及びR5は相互に独立して炭素−炭素単結合を介し
て分子の他の部分と結合する炭素原子1〜10個を有する
製薬学的に許容し得る基を表わす、 の化合物、その製薬学的に許容し得る塩、エステル及び
アミド誘導体の使用。
8.構造式 式中、R1及びR2は相互に独立して水素または炭素−炭
素結合を介して分子の他の部分と結合する炭素原子1〜
10個を有する製薬学的に許容し得る基を表わし、そして
R3、R4及びR5は相互に独立して炭素−炭素単結合を介し
て分子の他の部分と結合する炭素原子1〜10個を有する
製薬学的に許容し得る基を表わす、 の化合物、その製薬学的に許容し得る塩、エステル及び
アミド誘導体をペニシリン及び/またはセファロスポリ
ンと混合し、そして混合物を製薬学的に許容し得る液体
または固体賦形剤中に配合し、適当な単位投与形態を生
成させることを特徴とする、薬剤の製造方法。
9.β−ラクタマーゼ阻害剤を処理してペネム、カタペネ
ムまたはモノラクタムと組み合わせた薬剤を生成させる
ことを特徴とする、上記8に記載の方法。
10.β−ラクタマーゼ阻害剤を処理してアンピシリン、
アモキシリン、アズロシリン、メズロシリン、チカルシ
リン、セフォペアゾン、セファレキシン、セフドール、
セファロリジン、セファゾリン、セフトラジジン、メチ
シリン、メシリナム、ペニシリG、アズトレオナム、フ
ォルミミノチエナマイシンまたはモキサラクタムと組み
合わせた薬剤を生成させることを特徴とする、上記8に
記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 インゴ・ハラー ドイツ連邦共和国デー5600ブツペルター ル1・ドルンレースヘンベーク 4 (72)発明者 ハノ・ビルト ドイツ連邦共和国デー5600ブツペルター ル1・アムボルフスハーン 19 (72)発明者 ボルフガング・ハルトビツヒ ドイツ連邦共和国デー5600ブツペルター ル1・パールケシユトラーセ 3

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】β−ラクマターゼによって分解されやすい
    抗生物質の抗細菌的な有効量と、製薬学的に許容し得る
    賦形剤と、式 [式中、R1及びR2は相互に独立して水素または炭素−炭
    素単結合を介して分子の残りの部分に結合する製薬学的
    に許容し得る基であって、かつ置換もしくは未置換のア
    ルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ア
    ルキルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、シ
    クロアルキルアルキル、アルケニルシクロアルキル、シ
    クロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、アラ
    ルケニル、アラルキニル、カルボキシルまたはシアノ
    (ここで、前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル
    部分が炭素原子1〜6個を含み、シクロアルキルまたは
    シクロアルケニル部分が炭素原子3〜6個を含み、そし
    てアリール部分が炭素原子6〜10個を含むものであ
    る)、あるいはヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルア
    ルキル、ヘテロサイクリルアルケニル、ヘテロサイクリ
    ルアルキニルまたはアルキルヘテロサイクリル(ここで
    前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル部分が炭素
    原子1〜6個を含み、そして複素環式部分が1または2
    環式であり、且つ環原子3〜10個を含み、その1個また
    はそれ以上が酸素、硫黄及び窒素よりなる群から選ばれ
    るものである)からなる群より選ばれ、 そしてここで上記基の置換基が、保護もしくは未保護の
    ヒドロキシル、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアル
    キルオキシ、アミジノアルキルオキシ、アルキルオキ
    シ、アシルオキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオ
    キシ、カルバモイル、カルバモイルオキシ、チオカルバ
    モイル、チオカルバモイルオキシ、アルキルカルバモイ
    ルオキシ、アルキルチオカルバモイルオキシ、メルカプ
    ト、アルキルチオ、ヒドロキシアルキルチオ、アミノア
    ルキルチオ、アミジノアルキルチオ、アシルチオ、アリ
    ールチオ、アルキルヘテロサイクリルチオ、ヒドロキシ
    アルキルヘテロサイクリルチオ、ヘテロサイクリルチ
    オ、カルバモイルチオ、アルキルカルバモイルチオ、チ
    オカルバモイルチオもしくはアルキルチオカルバモイル
    チオ、または保護もしくは未保護のアミノもしくはモノ
    アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、オキソ、または保
    護もしくは未保護のオキシイミノもしくはアルキルアミ
    ノ、シクロアルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロサ
    イクリルアミノ、アルカノイルイアミノ、アミジノ、ア
    ルキルアミジノ、グアニジノ、アルキルグアニジノ、カ
    ルバモイルアミノ、アルキルカルバモイルアミノ、チオ
    カルバモイルアミノ、アルキルチオカルバモイルアミ
    ノ、ニトロ、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素、アジド、シ
    アノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ス
    ルホンアミド、スルファモイルオキシ、アルキルスルホ
    ニルオキシまたは保護もしくは未保護のスルホ、スルホ
    キシまたはカルボキシルであることができ、ここに置換
    基が相互に独立して1またはそれ以上の回数で生じ、且
    つそれらのアルキル部分が炭素原子1〜6個を含み、そ
    れらのアリール部分が炭素原子6〜10個を含み、そして
    複素環式部が1または2環式であり、且つ環原子3〜10
    個を含み、その1個またはそれ以上が酸素、硫黄及び窒
    素よりなる群から選ばれるものであり、そして R3、R4及びR5は相互に独立して前記の炭素−炭素単結合
    を介して分子の残りの部分に結合する製薬学的に許容し
    得る基からなる群より選ばれる]で示されるオキサペネ
    ム−3−カルボン酸あるいはそれらの製薬学的に許容し
    得る塩、エステルまたはアミドの安定化に有効な量と、
    を含んでなるβ−ラクタマーゼに対して耐性を有する抗
    菌剤。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の抗菌剤の調製方法であっ
    て、請求項1に特定されているオキサペネム−3−カル
    ボン酸あるいはそれらの製薬学的に許容し得る塩、エス
    テルまたはアミドを、β−ラクタマーゼによって分解さ
    れやすい抗生物質及び製薬学的に許容し得る賦形剤と混
    合し、適当な単位投与形態の配合物とすることを特徴と
    する方法。
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