JP2549875B2 - 4輪駆動車のトルクスプリット制御装置 - Google Patents

4輪駆動車のトルクスプリット制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、センターデフ装置付のフルタイム式4輪駆
動車において、走行条件により前後輪のトルク配分を積
極的に制御するトルクスプリット制御装置に関し、詳し
くは、定常走行でのトルクスプリット制御に関する。
【従来の技術】
4輪駆動車としてセンターデフ付のものは、旋回時の
前後輪の回転差を吸収できる利点を有し、4輪駆動での
円滑な旋回性能が確保される。そこで、かかる性能を備
え、更に前後輪のトルク配分を走行条件により可変する
トルクスプリット制御が考えられる。 即ち、直進走行や加,減速走行においては、前後輪に
かかる車両の重量配分に応じてトルクスプリット制御す
れば、前後輪での駆動力配分が車両の重量配分に適応し
て最適に発揮されることになり、トラクション制御の効
果を得ることができる。旋回時においては、その状態に
よりトルクスプリット制御すれば、フロントエンジン・
フロントドライブ(FF)車の有するアンダステア傾向,
フロントエンジン・リヤドライブ(FR)車の有するオー
バステア傾向を抑えながら、安定性と回頭性を考慮した
最適な旋回性能を得ることができる。更に、路面摩擦係
数μやホィールスピン等を加味してトルクスプリット制
御すれば、走行安全性が向上し、センターデフのデフロ
ック機能と同等以上の機能を備えることになり走行性を
常に確保することが可能になる。 以上一例について述べたように、4輪駆動車のトルク
スプリット制御により、その性能を最大限発揮して多大
な効果を得ることが期待されるのである。 そこで、かかるトルクスプリットをアクティブに可変
制御することが可能な4輪駆動車の駆動系が、本件出願
人により既に提案されているが、これ以外の方式につい
ても開発の余地がある。また、トルクスプリットを実現
するための最適な電子制御系についても開発されつつあ
る。 従来、センターデフ付4輪駆動車に関しては、例えば
特開昭55−83617号公報の先行技術があり、変速機出力
側をセンターデフ装置に入力し、このセンターデフ装置
からの2つの出力側を前後輪に伝動構成する。また、セ
ンターデフ装置にはクラッチ,ブレーキ,選択クラッチ
装置を付加して制御することが示されている。
【発明が解決しようとする問題点】
ところで、上記従来の先行技術のものにあっては、セ
ンターデフ装置のみであるから、それにより1つのトル
ク配分比に定められるにすぎない。また、制御系は2,4
輪駆動,デフロックの切換制御であり、トルクスプリッ
ト制御を行うものではない。 本発明は、このような点に鑑み、センターデフ付でト
ルクスプリットの可変制御が可能な4輪駆動系におい
て、トルクスプリット制御を最適に電子制御するように
した4輪駆動車のトルクスプリット制御装置を提供する
ことを目的とする。
【問題点を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、駆動系の途中に
所定のトルク配分で動力を前後輪に振り分けるセンター
デフ装置を備え、上記センターデフ装置にクラッチトル
ク可変のスプリットクラッチを有するトルクスプリット
装置をバイパスして連設する4輪駆動車において、種々
の情報を検出するセンサ,上記センサの信号を入力して
処理する制御ユニットを有し、上記制御ユニットのクラ
ッチ制御信号で上記スプリットクラッチのトルクと共に
前後輪へのトルク配分を制御するように回路構成し、上
記センターデフ装置によるイニシャルの駆動力配分比を
車両の前後輪の静的荷重配分比に略等しく設定し、定常
走行での前後輪のトルクスプリットをイニシャルの駆動
力配分に制御するように構成されている。
【作用】
上記構成に基づき、センターデフ装置とトルクスプリ
ット装置を備えた4輪駆動車は、制御ユニットからのク
ラッチ制御信号でトルクスプリット装置のスプリットク
ラッチトルクを生じることで前後輪のトルクの一部が一
方から他方に移動してトルクスプリットがアクティブに
可変制御される。そして、センターデフ装置によるイニ
シャル駆動力配分比が車両の静的荷重配分比に適合する
ように設定され、定常走行ではスプリットクラッチを解
放して、前後輪へのトルク配分比をセンターデフ装置に
よるイニシャル配分になることで、この走行時の前後輪
のトラクション性能を充分確保する。 こうして本発明では、定常走行のトルクスプリット制
御においてスプリットクラッチを解放にしてクラッチ発
熱等を防ぎ、最適なトラクション性能を得ることが可能
になる。
【実 施 例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図において、本発明のトルクスプリット制御装置
の概略について述べる。先ず、センターデフ付のトルク
スプリット制御可能な4輪駆動車の駆動系として、フロ
ントエンジンで縦置きであり、トルクコンバータ付自動
変速機を備えたものについて述べると、エンジ1,トルク
コンバータ2,および自動変速機3が車両前後方向に配置
され、動力伝達可能に連結している。自動変速機3の出
力軸4はセンターデフ装置20に入力し、センターデフ装
置20にはトルクスプリット装置25がバイパスして設けて
ある。 センターデフ装置20は、プラネタリギヤ式であり、サ
ンギヤ21,リングギヤ22,サンギヤ21とリングギヤ22に噛
合うピニオン23,およびキャリア24から成り、キャリア2
4に変速機出力軸4が同軸状に連結する。また、2つの
出力側のサンギヤ21,リングギヤ22において、大径のリ
ングギヤ22から変速機出力軸に回動自在に設けられたリ
ダクションギヤ5,さらにリダクションギヤ6を介して出
力軸4と平行なフロントドライブ軸7に連結し、このフ
ロントドライブ軸7がフロントデフ装置8,車軸9を介し
て左右の前輪10L,10Rに伝達構成される。一方、小径の
サンギヤ21からリヤドライブ軸11に連結し、このリヤド
ライブ軸11がリヤデフ装置12,車軸13等を介して左右の
後輪14L,14Rに伝動構成される。 こうしてセンターデフ装置20は、変速機出力を前後輪
に所定のトルク配分で伝達し、かつ前後輪の回転差を吸
収する。ここで、上記駆動系により車体前方の方が後方
より静的荷重が大きいのに対応し、リングギヤ22から前
輪へ伝達されるトルクの方がサンギヤ21から後輪へ伝達
されるトルクより大きくなっている。 トルクスプリット装置25は、フロントドライブ軸7と
同軸のバイパス軸26,トルク可変制御可能なクラッチと
して例えば油圧クラッチ27を有し、バイパス軸26が油圧
クラッチ27のハブ27aに、そのドラム27bが一対のギヤ2
8,29を介してリヤドライブ軸11に伝動構成される。ここ
で、上記リダクションギヤ5,6もこの場合の構成要素で
あり、そのギヤ比を例えば“1"にし、ギヤ28,29のギヤ
比がそれより若干小さく設定される。また油圧クラッチ
27は、油圧ユニット30からの作動油の供給によりクラッ
チトルクを生じ得るようになっている。 こうして油圧クラッチ27では、ハブ27aに対しドラム2
7bの方が若干低速の回転差を生じ、このため油圧クラッ
チ27にクラッチ圧を与えてクラッチトルクを発生させる
とハブ27aの前輪側からドラム27bの後輪側にクラッチ圧
力に応じたトルク移動を行って、前輪側と後輪側のトル
ク配分を可変する。即ち、センターデフ装置20の入力ト
ルクをT i,センターデフ装置20によるフロント側配分比
をγとすると、フロントドライブ軸7の伝達トルクはγ
・T iに、リヤドライブ軸11のトルクは(1−γ)・T i
に配分される。そこで、クラッチトルクをT c,ギヤ28,2
9のギヤ比をKとすると、トルク移動によりフロントド
ライブ軸7,リヤドライブ軸11のトルクT F,T Rは、 T F=γ・T i−T c T R=(1−γ)・T i+KT c になる。こうして、クラッチトルクT cの変化によりフ
ロント側トルクT Fの配分比はセンターデフ装置20にお
ける配分比以下で連続的に変化し、リヤ側トルクT Rの
配分比はセンターデフ装置20における配分比以上で連続
的に変化してトルクスプリット作用する。 次いで、トルクスプリットの電子制御系について述べ
ると、左右前輪と後輪の回転数センサ40L,40R,41L,41R,
舵角センサ42,エンジン回転数センサ43,スロットル開度
センサ44,車体加速度センサ45,自動変速機側の変速段セ
ンサ46を有し、これらのセンサ信号が制御ユニット50に
入力する。制御ユニット50は、走行条件,前後輪のスリ
ップ状態により前後輪のトルク配分比を決定し、このト
ルク配分比に応じたクラッチ圧を定めるものであり、こ
のクラッチ圧制御信号を油圧ユニット30に出力する。 第2図(a)において、油圧ユニット30について述べ
る。符号31は例えば自動変速機制御用のライン圧が供給
される油路であり、このライン圧が調圧弁32に導かれ
る。調圧弁32はライン圧を供給する油路31と油路33の連
通を断続しながら油路33に常に一定のパイロット圧を生
じるものであり、この油路33がデューティソレノイド弁
34に連通する。デューティソレノイド弁34は制御ユニッ
ト50からデューティ信号に応じ排圧制御することで、油
路35にデューティ圧を生じる。クラッチ制御弁36にはデ
ューティ圧が作用すると共に、ライン圧油路31,油圧ク
ラッチ27の油路37が連通しており、デューティ圧により
油圧クラッチ27に給排油してクラッチ圧を生じ、これに
応じたクラッチトルクを生じる。ここで、例えばデュー
ティ信号のデューティ比に対し、クラッチ圧は第2図
(b)のような特性となっており、デューティ比が略零
でクラッチ圧が零になり、この状態からデューティ比の
増大に応じてクラッチ圧も上昇する。なお、第2図の破
線はデューティ圧の特性である。 第3図において、制御ユニット50について述べる。先
ず、回転数センサ40L,40Rの左右前輪回転数NFL,NFRが
入力する前輪演算出部51と、回転数センサ41L,41Rの左
右後輪回転数NRL,NRRが入力する後輪速算出部52を有
し、前輪速算出部51,後輪速算出部52で前後輪速N F,N R
を、 N F=(NFL+NFR)/2 N R=(NRL+NRR)/2 により算出する。前輪速算出部51,後輪速算出部52の前
後輪速N F,N Rは車輪速算出部53に入力し、4輪平均の
車輪速Nを、 N=(N F+N R)/2 により算出する。この車輪速Nは車速算出部54に入力
し、タイヤ径を加味して車速Vを算出する。 舵角センサ42の舵角λと車速算出部54の車速Vは目標
トルク配分比決定部55に入力し、舵角λ,車速Vのパラ
メータで後輪のトルク配分比を定める。ここで、例えば
後輪トルク配分比S Rが第4図(a)のように設定され
ている。速ち中速の舵角が比較的大きい領域では、車両
の回頭性重視のために後輪トルク配分比S Rが大きく設
定されており、高速小舵角の領域では、車両の安定性重
視のため後輪トルク配分比S Rが小さく設定されてお
り、これ以外の領域では、後輪トルク配分比S Rが中間
で回頭性重視と共に安定性を図ったものになっている。
この目標トルク配分比決定部55の後輪トルク配分比S R
と加速度センサ45の加速度Gは加速補正部56に入力し、
加速度Gが略零の場合は、定常走行とみなして後輪トル
ク配分比S Rの補正を行なわない。また加速度Gを生じ
る加速時では、車両重量配分の変化に対応するように後
輪トルク配分比S Rを補正する。 エンジン回転数センサ43のエンジン回転数N eとスロ
ットル開度センサ44のスロットル開度θはエンジントル
ク算出部57に入力し、第4図(b)のトルク特性に基づ
いてエンジントルクT eを定める。車輪速算出部53の車
輪速N,エンジン回転数N e,および変速段センア46の変速
段G rはトルクコンバータ回転比算出部58に入力し、車
輪速Nや変速段G rにより逆算してトルクコンバータ2
の出力側であるタービン回転数N tを求め、トルクコン
バータ2の入力側としてのエンジン回転数N eとの回転
比R wを、 R w=N t/N e により算出する、この回転比R wはトルクコンバータト
ルク比算出部59に入力し、第4図(c)の特性によりト
ルク比R tを求める。そしてエンジントルクT e,トルク
コンバータのトルク比R t,変速段G rはセンターデフ入
力トルク算出部60に入力し、センターデフ入力トルクT
iを以下のように算出する。 T i=T e・R t・G r 上記後輪トルク配分比S Rとセンターデフ入力トルクT
iはクラッチ圧算出部61に入力して、クラッチトルクT
cと共にクラッチ圧P cを求める。ここで既に述べたよう
にフロント側トルクをT F,リヤ側トルクをT Rとする
と、後輪トルク配分比S Rは、 S R=T R/(T F+T R) で示される。従って、上述のフロト側配分比γ,入力ト
ルクT i,クラッチトルクT c,ギヤ比Kの式を上式に代入
すると、 T c=f(S R,T i) になり、後輪トルク配分比S R,入力トルクT iの増大に
応じてクラッチトルクT cの値が大きくなる。また、ク
ラッチトルクT cとクラッチ圧P cの関係は油圧クラッチ
27を構成するクラッチ板の枚数,摩擦係数等のパラメー
タにより固有の特性を持ち、第4図(d)のように P c=g(T c) で表わされる。そして、このクラッチ圧P cは操作量設
定部62に入力し、第2図(b)の特性を用いて、クラッ
チ圧P cに応じたデューティ比の信号に変換して出力す
るようになっている。 次いで、このように構成されたトルクスプリット制御
装置の作用について述べる。 先ず、車両走行時に自動変速機3がドライブ(D)等
の走行レンジにシフトされると、エンジン1の動力がト
ルクコンバータ2を介し自動変速機3へ入力して変速動
力が出力し、この動力がセンターデフ装置20のキャリア
24に伝達する。そしてリングギヤ22とサンギヤ21により
車両の車輪に対する静的荷重配分に対応して、前後輪側
に例えば60:40のトルク配分比で振り分けられる。リン
グギヤ22からの動力はリダクションギヤ5,6,フロントド
ライブ軸7,フロントデフ装置8等を介して前輪10L,10R
に、サンギヤ21からの動力はリヤドライブ軸11,リヤデ
フ装置12等を介して後輪14L,14Rにそれぞれ伝達するの
であり、こうしてセンターデフ付のフルタイム4輪駆動
走行になる。 このときトルクスプリット装置25の油圧クラッチ27
は、リダクションギヤ5,6とギヤ28,29とのギヤ比により
回転差を生じて回転し、後輪へのトルク移動可能になっ
ている。 一方、電子制御系の各センサで種々の情報が検出さ
れ、これが制御ユニット50に入力する。そして目標トル
ク配分比決定部55と加速補正部56で舵角λ,車速V,およ
び車体加速度Gにより走行条件が判断され、これに基づ
いて後輪トルク配分比S Rが決定される。またセンター
デフ入力トルク算出部60では、エンジントルクT e,変速
段G r,更にエンジン回転数N e,車輪速N,および変速段G
rによるトルクコンバータ2の回転比R wおよびトルク比
R tを用いてセンターデフ入力トルクT iが算出される。 そこで、通常の走行時には、目標トルク配分比決定部
55で舵角λと車速Vにより後輪トルク配分比S Rが第4
図(a)のパターンに基づいて種々決定される。即ち、
センターデフ入力トルクが十分大きく例えば中速の舵角
が比較的大きい条件では、後輪トルク配分比S Rが大き
く設定され、これに対応したデューティ信号が出力され
ることにより油圧ユニット30のデューティ圧が上昇さ
れ、さらに油圧クラッチ27の油圧が上昇され、それに伴
ない前輪側から後輪側への移動トルクが大きくなり、多
量のトルクが後輪側に移動して後輪トルク配分の非常に
大きい状態になる。これに対し、車速Vや舵角λが小さ
くなると、それに応じて後輪トルク配分も少なくなるの
であり、こうして旋回状態に応じて後輪トルク配分を可
変にトルクスプリット制御される。このため、4輪駆動
での旋回時に前輪と後輪のタイヤのスリップが、常に路
面との摩擦係数を大きい状態に保ち、目標とする旋回半
径に沿った確実に旋回を促す。また、第4図(a)のパ
ターンにおいて、より後輪へのトルク配分比を大きく設
定することにより積極的に車両の回頭性を向上させるこ
とも可能であり、よりスポーティな走行が可能となる。 また、特に直進時で車体加速度Gが略零の定常走行で
は、目標後輪トルク配分比S Rをセンターデフ装置20に
よるトルク配分比の40%にホールドする。このためクラ
ッチ圧算出部61では後輪移動トルク量が零であることか
ら、クラッチ圧P c=0となる。従って、操作量設定部6
2からデューティ比0%の信号が油圧ユニット30のソレ
ノイド弁34に入力し、デューティ圧を最大にしてクラッ
チ制御弁36により油圧クラッチ27をドレンすることにな
り、これにより油圧クラッチ27の油圧とトルクは零にな
る。こうしてかかる走行条件では、油圧クラッチ27が不
作動で、センターデフ装置20によるトルク配分のみで、
車体荷重配分に対応したイニシャルのトルクスプリット
制御になる。 一方、加速度Gが出力する加速走行において、直進ま
たは旋回の場合にその加速度G,速ち車体荷重の後方移動
に応じて、加速補正部56で後輪トルク配分比S Rを増大
するように補正する。このため、クラッチ圧P cは加速
度Gが零の通常走行時より大きい値になり、これに応じ
たデューティ信号がソレノイド弁34に入力し、クラッチ
制御弁36により油圧クラッチ27に給油してクラッチ圧を
生じる。そこで、フロントドライブ軸7へのトルクの一
部が油圧クラッチ27によりリヤドライブ軸11に移動して
加算され、後輪側トルクを増すようになる。こうしてこ
の走行条件では、車体荷重の後方移動に応じて後輪トル
ク配分をより多くするようにトルクスプリット制御され
トラクションの向上を促す。また、センターデフ入力ト
ルクT iが略零の時は、後輪トルク配分比S Rがいかなる
状態でもクラッチ圧が零となることは言うまでもなく、
これによりタイトコーナブレーキング現象は回避され
る。 以上述べたトルクスプリット制御のパターンをまとめ
ると、以下の表のようになる。 以上本発明の一実施例について述べたが、センターデ
フ装置20は、前後輪の静的荷重配分比が略50:50の場合
はベベルギヤ式にすれば良く、リヤエンジンの場合はプ
ラネタリギヤでリングギヤとサンギヤによる振り合いを
実施例と逆にすれば良い。また、貨物車両で貨物の積載
で荷重配分比が変化する場合は、それに応じてトルクス
プリット制御することができる。
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明によれば、 センターデフ付4輪駆動車において、通常,加速,旋
回の走行条件でアクティブトルクスプリット制御するの
で、4輪駆動の性能を最大に発揮した最適な動力性能が
得られる。 直進定常走行では車両の荷重配分に応じたトルクスプ
リット制御で、トラクション効果が向上する。このとき
スプリットクラッチは非作動であるから、動力損失が無
く、燃費,クラッチ発熱等の点で有利である。 センターデフ装置においてイニシャルのトルク配分を
車両荷重配分に応じて確実に定めることができ、定常走
行では完全にスプリットクラッチを解放にすることが可
能になる。 トルクスプリット制御において定常走行時にはスプリ
ットクラッチを解放状態にすることが可能になって、制
御が簡易化し、種々の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のトルクスプリット制御装置の実施例の
概略を示す構成図、 第2図(a)は油圧ユニットの回路図,(b)は同油圧
特性図、 第3図は制御ユニットのブロック図、 第4図は各種の特性図である。 2……トルクコンバータ、20……センターデフ装置、25
……トルクスプリット装置、27……油圧クラッチ、30…
…油圧ユニット、50……制御ユニット、55……目標トル
ク配分比決定部、56……加速補正部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動系の途中に所定のトルク配分で動力を
    前後輪に振り分けるセンターデフ装置を備え、上記セン
    ターデフ装置にクラッチトルク可変のスプリットクラッ
    チを有するトルクスプリット装置をバイパスして連設す
    る4輪駆動車において、 種々の情報を検出するセンサ,上記センサの信号を入力
    して処理する制御ユニットを有し、上記制御ユニットの
    クラッチ制御信号で上記スプリットクラッチのトルクと
    共に前後輪へのトルク配分を制御するように回路構成
    し、 上記センターデフ装置によるイニシャルの駆動力配分比
    を車両の前後輪の静的荷重配分比に略等しく設定し、 定常走行での前後輪のトルクスプリットをイニシャルの
    駆動力配分に制御することを特徴とする4輪駆動車のト
    ルクスプリット制御装置。
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