JP2022129816A - 画像読取装置、画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スジ画像を適切に補正する画像読取装置を提供する。【解決手段】画像読取装置は、原稿を搬送するADF102と、ADF102により搬送される原稿から画像を読み取る読取ユニット129と、読取ユニット129による読取位置に配置された白色ガイド部材114と、読取ユニット129による白色ガイド部材114と原稿の読取結果に基づいてスジ画像を検知するスジ画像検知部と、読取ユニット129による原稿の読取結果から、コンテンツが印字されたコンテンツ領域を検知するコンテンツ領域検知部と、読取ユニット129による原稿の読取結果から、コンテンツ領域をのぞいた領域でスジ画像を補正するスジ画像補正部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、原稿から画像を読み取る画像読取装置及び画像読取装置を備えた画像形成装置に関する。
近年、電子帳簿保存法の規制緩和により経費書類の電子保存が促進されている。それに伴い、紙文書を電子保存するための画像読取装置を備える複合機の需要が増加している。画像読取装置は、帳票のような特定原稿を読み取る読取モードを備える場合がある。特定原稿の読取モードに設定された画像読取装置により、原稿を読み取って得た読取データからOCR(Optical Character Recognition)によりコンテンツ(文字情報)を自動的に検出することができる。これにより画像読取装置は、原稿を、画像だけでなく原稿に印字された文字情報も含めて電子保存が可能となる。このように画像読取装置により、経理書類の電子保存が容易になる。また、紙文書を電子保存する際には、OCRによる自動認識だけでなく、読み取った画像から小さいポイントの文字をユーザが認識できることを考慮する必要がある。
オートドキュメントフィーダ(以下、「ADF」という。)を用いる場合、以下の現象により文字の可読性が低下する可能性がある。例えば、ADFにより原稿を搬送する際に、ゴミや紙粉等の付着物が原稿の読取位置に設けられる読取ガラス上に付着することがある。これは、読み取った画像に縦スジ(以下、「スジ画像」という)が生じる原因となる。特許文献1には、スジ画像を消去するスジ画像補正機能を備える画像処理装置が開示される。
特開2001-285595号公報
特許文献1では、コンテンツ領域でスジ画像と文字が重なった場合、スジ画像が消去されることにより、コンテンツの一部も削除されてしまう。これはOCRによる文字の検出精度を低下させ、且つ小ポイントの文字の可読性を低下させる原因となる。
特定原稿の読取モードでは、コンテンツが不鮮明であると読み取った画像から原稿に本来印字されていた文字が読み取れない可能性が生じるために、本来の目的である電子保存の役割を果たせない可能性がある。経理書類に多く含まれるコンテンツは、例えば請求金額、会社名、発行日等の重要性が高い文字である。そのためにスジ画像によるコンテンツの消失や可読性の低下は深刻な問題を引き起こす可能性がある。一方で、スジ画像を消去しなければスジ画像が残ったままとなる。即ち、コンテンツの領域外(例えば、白紙領域)にスジ画像が残ったままとなり、読取画像の見栄えが悪くなる。
本発明は、上述の問題に鑑み、読取位置に付着した付着物により生じたスジ画像を適切に補正する画像読取装置を提供することを主たる目的とする。
本発明の画像読取装置は、原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記原稿から画像を読み取る読取手段と、前記読取手段による読取位置に配置された白色ガイド部材と、前記読取手段による前記白色ガイド部材と前記原稿の読取結果に基づいてスジ画像を検知する検知手段と、前記読取手段による前記原稿の読取結果から、コンテンツが印字されたコンテンツ領域を検知する領域検知手段と、前記読取手段による前記原稿の読取結果から、前記検知手段で検知した前記スジ画像を補正する補正手段と、前記補正手段で補正された前記読取結果に基づいて前記原稿の画像を表す画像データを生成する画像処理制御手段と、第1の読取モードでは前記領域検知に前記コンテンツ領域の検知を行わせ、第2の読取モードでは前記領域検知に前記コンテンツ領域の検知を行わせない制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1の読取モードで、前記補正手段と前記画像処理制御手段とにより、前記読取手段による前記原稿の読取結果から、前記領域検知手段で検知された前記コンテンツ領域をのぞいた領域で前記スジ画像を補正して、前記コンテンツ領域のコンテンツを消去せずに前記画像データを生成することを特徴とする。
本発明によれば、スジ画像の適切な補正が可能となり、コンテンツの消失や可読性の低下を抑制することができる。
画像読取装置の構成説明図。 原稿検知センサの例示図。 コントローラの説明図。 読取画像処理部の構成説明図。 (a)、(b)は、付着物とラインセンサとの関係の説明図。 主操作方向の各位置のデジタル値の例示図。 スジ画像の補正処理の説明図。 (a)~(c)は、エッジ強調処理の説明図。 (a)~(c)は、孤立量演算部及び網点判定部の処理の説明図。 (a)~(c)は、ブロックセレクションの処理の説明図。 (a)~(c)は、スジ画像補正の説明図。 (a)~(c)は、経理書類に対するスジ画像補正の説明図。 (a)~(c)は、設定画面の例示図。 スジ画像補正を伴う画像読取処理を表すフローチャート。 読取画像処理部の構成説明図。
以下に、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の画像読取装置の構成説明図である。画像読取装置100は、画像読取部101及びADF102を備える。画像読取装置100は、例えば複写機や複合機等のシートに画像を形成する画像形成装置の一部を構成していてもよい。ADF102は、画像読取部101の上部に配置される。画像読取部101のADF102側の面には、読取ガラス118が設けられる。ADF102は、読取ガラス118に対して開閉可能に設けられる。
ADF102は、一枚以上の原稿Pからなる原稿束103が載置される原稿トレイ104、搬送パス130、及び排紙トレイ117を備える。原稿Pは、原稿トレイ104から一枚ずつ搬送パス130へ搬送され、排紙トレイ117へ排出される。原稿Pは、搬送パス130を搬送中に画像読取部101により読み取られる。原稿トレイ104は、原稿Pの搬送方向に直交する方向(幅方向)の両端に一対の幅規制板105を備える。一対の幅規制板105は、原稿束103の幅方向の端部を整える。原稿トレイ104の基端には、原稿束103から原稿Pを搬送パス130に給送するためのピックアップローラ106が配置される。
ピックアップローラ106に対して原稿Pの搬送方向の下流側の搬送パス130には、分離ローラ108及び分離パッド107が設けられる。分離ローラ108と分離パッド107は、搬送パス130を挟んで対向配置される。分離ローラ108は、分離パッド107と協働して、ピックアップローラ106により原稿トレイ104から搬送パス130に給紙された原稿Pを、原稿束103の最上位から一枚ずつ分離する。
分離ローラ108に対して原稿Pの搬送方向の下流側の搬送パス130には、上流側から順に、第1、第2レジストレーションローラ109、110、第1~第4搬送ローラ111、112、113、115、及び排紙ローラ116が配置される。第1搬送ローラ111と第2搬送ローラ112との間には、原稿検知センサ127が配置されている。原稿検知センサ127の詳細については後述する。第2搬送ローラ112と第3搬送ローラ113との間は、画像読取部101の読取ガラス118の上表面に位置しており、画像読取部101による読取位置となっている。読取位置で搬送パス130を挟んで読取ガラス118に対向する位置には、白色ガイド部材114が配置されている。
画像読取部101の読取ガラス118は、読取位置に対して第3搬送ローラ113を介して隣接する位置にシェーディング基準板128を備える。画像読取部101の筐体内には読取ユニット129が設けられる。読取ユニット129は、光源としてのランプ119、120、反射ミラー121、122、123、結像レンズ124、及びラインセンサ125を備えている。反射ミラー121に対向するように、反射ミラー122、123が配置される。反射ミラー122、123に対向するように、結像レンズ124及びラインセンサ125が配置されている。ラインセンサ125には信号処理基板126が電気的に接続されている。
このような構成の画像読取装置100では、ADF102の原稿トレイ104に載置された原稿束103が幅規制板105により幅方向に規制されることで、原稿Pの斜め搬送が抑制される。ピックアップローラ106は、原稿束103から原稿Pをピックアップして搬送パス130へ給紙する。分離パッド107と分離ローラ108は、協働して原稿束103の最上部から原稿Pを一枚ずつ分離して搬送する。
第1レジストレーションローラ109は、一枚に分離されて分離ローラ108により搬送された原稿Pの斜行を補正する。斜行が補正された原稿Pは、第2レジストレーションローラ110、第1搬送ローラ111、及び第2搬送ローラ112により、読取位置へ搬送される。原稿Pは、読取位置において、読取ガラス118と白色ガイド部材114との間を搬送される。白色ガイド部材114は、読取位置を通過する原稿Pが読取ガラス118から離れて浮かないように、原稿Pを読取ガラス118側に押圧する。また、白色ガイド部材114は、読取位置に原稿Pが存在しないときに、読取ユニット129により読み取られる。白色ガイド部材114を読み取った読取結果に基づいて、読取位置にゴミ等の付着物が付着しているか否かが判定される。
読取ユニット129は、読取位置を通過する原稿Pに対する読取動作を以下のように行う。なお、読取ユニット129による原稿Pの読取動作の開始タイミングは、原稿検知センサ127による搬送パス130上の原稿Pの検知タイミングに応じて制御される。
読取ユニット129のランプ119、120は、読取位置を通過する原稿Pに対して光を照射する。反射ミラー121~123は、原稿Pによる反射光を反射して、結像レンズ124へ導く。結像レンズ124は、反射光をラインセンサ125の受光面に結像させる。ラインセンサ125は、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子を複数備えており、反射光が撮像素子の受光面上で結像する。ラインセンサ125は、受光した反射光を電気信号に変換して信号処理基板126へ送信する。複数の撮像素子が配列される方向が主走査方向であり、原稿Pの搬送方向に直交する。原稿Pの搬送方向が副走査方向となる。
信号処理基板126は、ラインセンサ125から取得した電気信号に所定の処理を行い、原稿Pの読取結果である画像データを生成する。画像データは、デジタル信号である。画像読取装置100が画像形成装置の一部を構成する場合、画像データは、画像読取装置から画像形成装置内の画像形成部へ送信される。複写処理の場合には、画像形成部は、画像データに基づいてシートへ画像を形成する。原稿Pのコンテンツ(文字情報)を認識する場合には、画像データに基づいてOCRによる文字認識処理が行われる。原稿Pが経理書類の場合、OCRによる文字認識の結果と画像データが電子保存される。
読取位置で読み取られた原稿Pは、第2搬送ローラ112により第3搬送ローラ113へ搬送される。原稿Pは、第3搬送ローラ113、第4搬送ローラ115、及び排紙ローラ116の順に搬送されて、排紙トレイ117へ排出される。
読取ガラス118上に設けられたシェーディング基準板128は、シェーディング補正時に読取ユニット129により読み取られる。ラインセンサ125は、撮像素子毎(画素毎)に製造バラツキがある。また、ランプ119、120から照射される照射光を主走査方向に均一することは容易でない。そのために、一様な画像濃度の画像が形成された原稿Pから画像を読み取っても、読取結果である画像データのデジタル値には、主走査方向の位置毎にバラツキが発生することがある。
このようなバラツキを抑制するために、シェーディング補正が行われる。具体的には、読取ユニット129がシェーディング基準板128を読み取る。シェーディング基準板128の読取結果から、主走査方向の読取結果(例えば輝度値)が所定値に一様になるような補正値が算出される。この補正値により、ランプ119、120の照射量、撮像素子の感度バラツキ、或いは原稿Pの画像の読取結果が補正されることで、主走査方向の位置毎の画像データのバラツキが補正される。
シェーディング基準板128を読み取るために、読取ユニット129のランプ119、120及び反射ミラー121は、図中左右方向(副走査方向)に移動可能である。シェーディング基準板128を読み取る際には、ランプ119、120及び反射ミラー121が原稿の読取位置からシェーディング基準板128の直下に移動する。シェーディング補正後に原稿Pの画像を読み取る際には、ランプ119、120及び反射ミラー121が読取位置へ移動する。なお、読取ユニット129は、読取ガラス118上にユーザにより手動で載置された原稿の画像を読み取ることも可能である。この場合、読取ユニット129のランプ119、120及び反射ミラー121は、副走査方向に移動しながら、1ラインずつ原稿を読み取る。
図2は、原稿検知センサ127の例示図である。原稿検知センサ127は、アクチュエータ127a及び透過型センサ301を備える。透過型センサ301は、照射部301a及び受光部301bを備える。
アクチュエータ127aは、搬送パス130を搬送される原稿Pが当接することで、原稿Pの搬送方向に倒れる。アクチュエータ127aが原稿Pの搬送方向に倒れることで、透過型センサ301の照射部301aと受光部301bとの間の光路が遮断される。照射部301aと受光部301bとの間の光路が遮断されることで、受光部301bが照射部301aから受光する光量、例えば、赤外光の光量が変化する。受光部301bが受光する光量は電気信号に変換される。受光部301bが受光した光量の変化は、電気信号のレベルの変化となる。電気信号のレベルの変化により、原稿Pが原稿検知センサ127の検知位置に到達したことが検知される。
(コントローラ)
図3は、画像読取装置100の動作を制御するコントローラの説明図である。コントローラは、画像読取装置100に内蔵される。本実施形態ではコントローラがCPU(Central Processing Unit)202により構成されるが、これはMPUやASIC等の半導体装置であってもよい。CPU202は、所定のコンピュータプログラムを実行することで、画像読取装置100全体の動作を制御する。
CPU202は、操作パネル201、原稿検知センサ127、読取ユニット駆動モータ204、原稿搬送モータ205、ラインセンサ125、AD変換器206、読取画像処理部207、及び記憶部208に接続される。AD変換器206、読取画像処理部207、及び記憶部208は、信号処理基板126に実装される。
上記の通り、原稿検知センサ127は、原稿Pの読取位置から所定の距離だけ原稿Pの搬送方向上流側に取り付けられている。CPU202は、上記のような原稿検知センサ127から出力される電気信号のレベルの変化に基づいて、原稿Pの先端が原稿検知センサ127の検知位置に到達したと判断する。CPU202は、原稿Pの先端が原稿検知センサ127の検知位置に到達した後に、原稿搬送モータ205を駆動するパルス数により、原稿Pが読取位置に到達するタイミングを管理する。原稿Pが読取位置に到達するタイミングで、CPU202は、ラインセンサ125を、画像の読み取りが有効になるように制御する。これにより原稿Pの画像の読み取りが可能となる。
同様に、CPU202は、原稿検知センサ127から出力される電気信号のレベルの変化に基づいて、原稿Pの後端が原稿検知センサ127の検知位置に到達したと判断する。CPU202は、原稿Pの後端が原稿検知センサ127の検知位置に到達した後に、原稿搬送モータ205を駆動するパルス数により、原稿Pが読取位置を通過するタイミングを管理する。原稿Pが読取位置を通過したタイミングで、CPU202は、ラインセンサ125を、画像の読み取りを終了するように制御する。これにより原稿Pの画像の読み取りが終了する。
操作パネル201は、入力インタフェース及び出力インタフェースを備えるユーザインタフェースである。入力インタフェースには、キーボタンやタッチパネル等がある。出力インタフェースには、ディスプレイやスピーカ等がある。CPU202は、操作パネル201の入力インタフェースから入力される指示等に応じて画像読取装置100の動作を制御し、操作パネル201の出力インタフェースから画像読取装置100の状態等の情報を出力する。また、CPU202は、読取条件等の設定の際には設定画面をディスプレイに表示し、入力インタフェースによる設定等の操作内容を受け付ける。
読取ユニット駆動モータ204は、CPU202の制御により読取ユニット129を副走査方向に移動させるための駆動源である。CPU202は、読取ガラス118上に載置された原稿から画像を読み取る場合や、シェーディング基準板128を読み取る場合に、読取ユニット駆動モータ204により読取ユニット129を副走査方向へ移動させる。
原稿搬送モータ205は、搬送パス130に沿って配置されている各種ローラを回転駆動するための駆動源である。CPU202は、ADF102を用いて原稿Pの画像を読み取る場合に、原稿搬送モータ205を制御して原稿Pを原稿トレイ104から給送する。原稿搬送モータ205は、例えばパルスモータであり、CPU202から入力されるパルス数に応じて原稿Pの搬送制御を行う。
CPU202は、ラインセンサ125の動作を制御する。ラインセンサ125は、受光する反射光を電気信号に変換して出力する。ラインセンサ125は、複数色の反射光を受光して複数色で画像を読み取るために、複数のラインセンサを含む。本実施形態では、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の三色の反射光を受光するために、ラインセンサ125は各色に対応した3つのラインセンサを備える。ラインセンサ125から出力される電気信号は、R、G、Bに対応する各色のアナログ電圧である。
AD変換器206は、ラインセンサ125から各色のアナログ電圧を取得する。AD変換器206は、取得した各色のアナログ電圧をそれぞれデジタル値である読取データに変換する。AD変換器206で各色のアナログ電圧から変換された各読取データは、読取画像処理部207へ送信される。読取画像処理部207は、各色の読取データに所定の処理を行い、読み取った画像を表す画像データを生成する。読取画像処理部207は、原稿Pを読み取って生成した画像データを記憶部208に保存する。また、記憶部208には、OCRによる文字認識の結果も保存可能である。なお、原稿Pを読み取って生成された画像データは、画像形成装置や他の外部装置へ直接送信されてもよい。
このような構成の画像読取装置100は、例えば原稿Pの複写を行うときに以下のように動作する。複写時には、ユーザは、原稿Pを原稿トレイ104に載置して操作パネル201により複写処理の指示を入力する。
CPU202は、操作パネル201から複写処理の指示を取得すると、読取ユニット駆動モータ204により、ランプ119、120及び反射ミラー121をシェーディング基準板128の読取位置へ移動させる。CPU202は、読取ユニット129にシェーディング基準板128を読み取らせ、シェーディング補正を行う。
シェーディング補正では、ラインセンサ125から出力されるシェーディング基準板128の読取結果を表すR、G、Bの各色のアナログ電圧がAD変換器206に入力される。AD変換器206は、各色のアナログ電圧を読取データに変換して読取画像処理部207へ送信する。読取画像処理部207は、シェーディング基準板128の読取結果である読取データ(デジタル値)がほぼ同一値になるようにシェーディング補正を行う。
シェーディング補正が完了すると、CPU202は、読取ユニット駆動モータ204により、ランプ119、120及び反射ミラー121を原稿Pの読取位置へ移動させる。CPU202は、原稿搬送モータ205により原稿トレイ104上の原稿Pの搬送を開始する。原稿Pが読取位置へ搬送されるまでの間、読取ユニット129は、白色ガイド部材114を読み取る。原稿検知センサ127により原稿Pが検知されると、CPU202は、上記の通り、読取ユニット129による原稿Pの読み取りを行う。白色ガイド部材114の読取結果及び原稿Pの読取結果に基づいて、読取ガラス118上に付着した付着物によるスジ画像の位置が特定される。スジ画像の位置を特定するスジ画像検知処理の詳細については、後述する。原稿Pを読み取って得られた画像データは、必要に応じてスジ画像が補正され、画像形成装置へ送信される。画像形成装置は、取得した画像データに基づいてシートに画像を形成する。このように複写処理が行われる。
(画像読取処理部)
図4は、読取画像処理部207の構成説明図である。読取画像処理部207は、スジ画像検知部400、コンテンツ領域検知部410、スジ画像補正部420、及び画像処理制御部430を備える。読取画像処理部207は、AD変換器206から取得した読取データに基づいてスジ画像の検知及びコンテンツ領域(文字領域)の検知を行い、コンテンツの消失を防止しながらスジ画像を消去する。これにより画像読取装置100は、OCRによる文字の検出精度を保ちつつ、小ポイントの文字の可読性を維持する。
(スジ画像検知)
スジ画像検知部400は、平均輝度演算部401、輝度差演算部402、及びスジ画像判定部403を備える。スジ画像検知部400は、原稿検知センサ127により原稿Pを検知してから原稿Pを所定数のラインだけ読み取る間にスジ画像を検知する。原稿Pに細線等の印字情報が含まれた場合、付着物によるスジ画像と印字された細線の識別が困難である。そこで、スジ画像検知部400は、予め原稿Pが読取位置に存在しないタイミングで白色ガイド部材114を読み取って得られた読取データから、主走査方向のスジ画像のある異常画素の候補(スジ画素候補)を特定する。また、スジ画像検知部400は、原稿Pが読取位置に存在するタイミングで原稿Pを読み取って得られた読取データから、スジ画像のある異常画素の候補(スジ画素候補)を特定する。スジ画像検知部400は、白色ガイド部材114の読取結果から得られるスジ画素候補と、原稿Pの読取結果から得られるスジ画素候補の、それぞれの主走査方向の位置を比較する。主走査方向で同じ位置(画素)にスジ画像候補がある場合、該画素がスジ画素となる。
白色ガイド部材114に付着物が付着する場合、原稿Pは、白色ガイド部材114よりも読取ユニット129側を通過するために、原稿Pの読取結果に白色ガイド部材114由来のスジ画像が生じることはない。しかし読取ガラス118に付着物が付着する場合、読取ガラス118が原稿よりも読取ユニット129側にあるために、原稿の読取結果に付着物由来のスジ画像が生じる。そのためにスジ画像検知部400は、白色ガイド部材114と原稿Pとのそれぞれの読取データからスジ画素候補を特定し、主走査方向で同じ位置(画素)のスジ画素候補があると、当該画素をスジ画素として検知する。
スジ画像検知部400は、AD変換器206から取得した読取データに含まれる各画素の輝度値に基づいて、主走査方向の画素毎にスジ画素候補を検知する。スジ画像検知部400は、注目画素近傍の輝度値の平均値と注目画素の輝度値との差分が所定の閾値以上の画素をスジ画像候補の範囲と判断する。スジ画像検知部400は、検知したスジ画像候補の範囲をスジ画像補正部420に通知する。スジ画像検知部400の各部について説明する。
平均輝度演算部401は、読取データに含まれる輝度値に基づいて、所定のエリア内(例えばX方向に7画素、Y方向に7画素のエリア)の平均輝度値を算出する。注目画素の主走査方向の座標をX、副走査方向の座標をYとし、主走査方向、副走査方向ともに注目画素の前後3画素ずつ参照する場合、平均輝度値AVE1は、以下の数式1で算出される。
Figure 2022129816000002
平均輝度値AVE1は、輝度差演算部402へ送られる。輝度差演算部402は、平均輝度値AVE1と注目画素の輝度値との輝度差DELTAを算出する。輝度差DELTAは、以下の数式2で算出される。
Figure 2022129816000003
スジ画像判定部403は、輝度差DELTAが所定の閾値THdetectより大きい場合に、注目画素に付着物が付着していると判定する。スジ画像判定部403は、主走査方向の1ライン毎に注目画素の付着物の判定を行う。スジ画像判定部403は、副走査方向に連続して付着物が付着していると判定した注目画素の画素数をカウントする。カウント結果は、DUST[X]に格納するものとし、以下の数式3で算出される。
Figure 2022129816000004
スジ画像判定部403は、主走査方向の各位置について1ライン毎にこのような演算を行う。所定数のラインに対する演算後に付着物が付着したと判定した位置のカウント値DUST[X]が所定の値以上であった場合、スジ画像判定部403は、主走査方向の当該位置がスジ画素候補であると判定する。スジ画素候補の判断結果DUSTは、以下の数式4で算出される。
Figure 2022129816000005
スジ画像検知部400は、白色ガイド部材114と原稿Pとのそれぞれの読取データに基づいて、上記のように、付着物が付着している画素が所定ライン以上連続してあると判定された主走査方向の位置(画素)に、スジ画素候補があると判定する。スジ画像検知部400は、白色ガイド部材114と原稿Pとそれぞれのスジ画素候補で主走査方向の同じ位置(画素)にスジ画素候補がある場合に、当該画素をスジ画素として検知する。このように、スジ画素が所定ライン以上連続してあると判定された主走査方向の位置に、スジ画像が発生していると判定される。付着物のある位置を所定ライン連続して検出する理由は、付着物が紙粉等の粒子であるため、読取中に移動することもあり、1ラインで付着部のある位置を特定しようとすると誤検知の可能性があるためである。主走査方向におけるスジ画像の位置に対応する画素を「異常画素」と称する。
図5は、読取位置に付着したゴミ(付着物)とラインセンサ125との関係の説明図である。ラインセンサ125は、複数の撮像素子が主走査方向に配列されたラインセンサである。白色ガイド部材114又は原稿Pで反射された反射光は、反射ミラー121、122、123を介して結像レンズ124により、ラインセンサの受光面に結像される。図5では、ゴミ501は、読取位置に付着している。図5(a)では、白色ガイド部材114の読取位置にゴミ501が付着している。図5(b)では、読取ガラス118の読取位置にゴミ501が付着している。図5(a)において、ラインセンサ125が白色ガイド部材114から受光する反射光は、白色ガイド部材114に付着したゴミ501によって主走査方向の一部が遮られている。図5(b)において、ラインセンサ125が白色ガイド部材114から受光する反射光は、読取ガラス118に付着したゴミ501によって主走査方向の一部が遮られている。
以下に、異常画素の位置の検知方法について説明する。まず、ラインセンサ125が白色ガイド部材114を読み取った場合のラインセンサ125の出力について説明する。
図6は、読取位置502にゴミ501が付着した場合に、ラインセンサ125から出力された読取結果に基づく主操作方向の各位置の読取データ(デジタル値)の例示図である。図6では、横軸は主走査方向の各位置を示し、縦軸は読取データのデジタル値を示す。AD変換器206が8ビットのデジタル値を出力する場合、ラインセンサ125から出力されたアナログ電圧をAD変換した場合の読取データのデジタル値は、0~255の範囲の値となる。
シェーディング補正後に白色ガイド部材114を読み取った場合のデジタル値は略均一になる。しかしながら例えば図5(a)に示すように、読取位置502の白色ガイド部材114上にゴミ501が付着している場合、ゴミ501のある位置では白色ガイド部材114に照射される光がゴミ501によって遮られる。そのためこの位置のデジタル値が他の位置よりも小さな値となる。スジ画像検知部400は、白色ガイド部材114を読み取った際の主走査方向の位置毎のデジタル値を所定の閾値と比較する。スジ画像検知部400は、比較の結果、デジタル値が所定の閾値よりも小さい位置に対応する画素を異常画素の候補(異常画素候補)に決定する。
図5(b)に示すように、読取位置502の読取ガラス118上にゴミ501が付着している場合、ゴミ501のある位置では白色ガイド部材114に照射される光がゴミ501によって遮られる。そのためこの位置のデジタル値が他の位置よりも小さな値となる。スジ画像検知部400は、白色ガイド部材114を読み取った際の主走査方向の位置毎のデジタル値を所定の閾値と比較する。スジ画像検知部400は、比較の結果、デジタル値が所定の閾値よりも小さい位置に対応する画素を異常画素の候補(異常画素候補)に決定する。
図6の例では、白色ガイド部材114を読み取った場合の平均輝度値AVE1が「約200」、輝度差DELTAが「20」である。従って、閾値を、例えば「180」とした場合、デジタル値が「180」よりも低い読取位置に、ゴミ501が付着してスジ画像が発生していると判定できる。図6の例では、主走査方向の位置1015~1020にゴミ501の画素が異常画素候補と判定される。
次に、ラインセンサ125が読取位置502を通過する原稿Pの画像を読み取った場合のラインセンサ125の出力について説明する。
図5(a)に示すように読取位置502の白色ガイド部材114上にゴミ501が付着している場合、原稿Pが読取ガラス118上を通過すると、ラインセンサ125から見ると、ゴミ501が原稿Pによって隠される。この結果、原稿Pの読取結果を表す画像には、ゴミ501によるスジ画像は現れない。即ち、図6における主走査方向の位置1015~1020における値はゴミ501に起因する所定の閾値よりも小さい値にはならない。
図5(b)に示すように読取位置502の読取ガラス118上にゴミ501が付着している場合、原稿Pが読取ガラス118上を通過すると、ラインセンサ125から見ると、原稿Pがゴミ501によって隠れる。この結果、原稿Pの読取結果を表す画像には、ゴミ501によるスジ画像が現れる。即ち、図6における主走査方向の位置1015~1020における値はゴミ501に起因して所定の閾値よりも小さい値になる。スジ画像検知部400は、デジタル値が所定の閾値よりも小さい位置に対応する画素を異常画素の候補(異常画素候補)に決定する。
スジ画像検知部400は、白色ガイド部材114の読み取りが開始されてから、原稿Pの先端から所定長さ分の画像を読み取るまでの期間に得られた画像データに基づいて、異常画素を決定する。スジ画像検知部400は、当該期間の画像データにおいて、主走査方向における同じ位置で異常画素候補が副走査方向に連続している場合は、当該異常画素候補の主走査方向における位置の画素を異常画素として決定する。即ち、スジ画像検知部400は、原稿Pが読取位置502に到達する前と読取位置502に到達した後とで、スジ画像が連続して出現する場合に、当該スジ画像の主走査方向における位置の画素を異常画素と決定する。
(スジ画像補正)
図7は、スジ画像の補正処理の説明図である。スジ画像判定部403は、スジ画像の判定結果をスジ画像情報(DETECT)として出力する。スジ画像情報は、スジ画像が生じていると判定された主走査方向の画素に「1」が設定され、スジ画像が生じていないと判定された画素に「0」が設定される。スジ画像情報により、主走査方向のどの画素にスジ画像が生じているかが分かるようになっている。スジ画像情報に基づいてスジ画像補正が行われる。
図7のスジ画像情報は、注目画素が「1」であり、注目画素にスジ画像が生じていることを示している。注目画素の主走査方向の周囲の画素N-3、N-2、N-1、N+1、N+2、N+3のスジ画像情報は「0」であり、スジ画像が生じていないことを示している。注目画素の読取データのデジタル値は「80」であり、周囲の位置のデジタル値と比較して小さな値となっている。
スジ画像補正部420は、まず、スジ画像判定部403から取得したスジ画像情報に基づいてスジ画像の画素(位置)を特定する。次いで、スジ画像補正部420は、特定したスジ画像の画素(位置)に対して主走査方向に隣接する画素(位置)のデジタル値を参照し、これによりスジ画像の画素のデジタル値を線形補間する。線形補間することで、スジ画像が除去される。
図7の例では、スジ画像が生じている注目画素に隣接するN-1及びN+1のデジタル値は、それぞれ「190」、「192」である。注目画素のデジタル値をD[N]、隣接する画素のデジタル値をD[N-1]、D[N+1]、注目画素の補正後(線形補間後)のデジタル値をD[N]’とすると、デジタル値D[N]’は以下の数式で表される。
D[N]’=D[N-1]+(D[N+1]-D[N-1])/2
D[N]’=190+(192-190)/2
=191
従って、線形補間後の注目画素のデジタル値D[N]’は「191」となる。このように補正前の注目画素のデジタル値「80」を「191」に変換することによって、スジ画像補正部420は、スジ画像補正を行う。
(コンテンツ領域検知)
コンテンツ領域検知部410は、AD変換器206から取得した読取データに含まれる各画素の輝度値に基づいて、コンテンツ領域(文字領域)を検知する。コンテンツ領域検知部410は、注目画素近傍の平均輝度値とエッジ強調された読取データの輝度値との差分を算出し、差分が所定の閾値以下の画素を「1」、差分が閾値を超える画素を「0」として二値化する。コンテンツ領域検知部410は、二値化した結果(二値化データ)が所定のパターンと一致する画素をパターンマッチングにより検知することで、孤立画素群を検出する。
コンテンツ領域検知部410は、検出した孤立画素群を「1」から「0」に変換することで、二値化データから網点領域を除外する。コンテンツ領域検知部410は、網点領域が除外された領域をコンテンツがある画素に判定する。コンテンツ領域検知部410は、所定のエリア毎にコンテンツのある画素を含むか否かの判定を行う。コンテンツのある画素を含むエリアを「1」、含まないエリアを「0」と判定することで、コンテンツのある画像近傍のエリアが検出される。
スジ画像補正部420は、上記の通り、スジ画像検知部400から取得したスジ画像情報に基づいて、スジ画像のある主走査方向の位置近傍のスジ画像補正を行う。しかし、スジ画像補正部420は、コンテンツ領域検知部410でコンテンツを含むと判断されたエリアのスジ画像補正を行わない。これにより、コンテンツは、スジ画像補正がかからないように処理される。スジ画像が補正された読取データは、コンテンツ近傍の情報を失わずに画像処理制御部430へ送信される。そのために、スジ画像補正によるコンテンツの消失が抑制される。
コンテンツ領域検知部410の各部について説明する。コンテンツ領域検知部410は、平均輝度演算部411、エッジ強調演算部412、二値化判定部413、孤立量演算部414、網点判定部415、コンテンツ判定部416、及びブロックセレクション417を備える。
平均輝度演算部411は、スジ画像検知部400の平均輝度演算部401と同様に、読取データに含まれる輝度値に基づいて、所定のエリア内(例えばX方向に7画素、Y方向に7画素のエリア)の平均輝度値を算出する。注目画素の主走査方向の座標をX、副走査方向の座標をYとし、主走査方向、副走査方向ともに注目画素の前後3画素ずつ参照する場合、平均輝度値AVE2は、以下の数式5で算出される。
Figure 2022129816000006
エッジ強調演算部412は、AD変換器206から取得する読取データからコンテンツ領域及び網点領域を検知するために、読取データに対してエッジ強調処理を行う。注目画素に対して、主走査方向、副走査方向ともに前後3画素ずつに、7x7のフィルタ係数Kを乗算するとした場合、読取データのエッジ強調後の輝度値EDGEは、以下の数式6で算出される。
Figure 2022129816000007
図8は、エッジ強調処理の説明図である。図8(a)は、背景の輝度値が「200」、斜め線の輝度値が「150」、及び孤立点の輝度値が「190」の読取データによる画像を示す。画像のサイズは10x10画素である。図8(b)は、サイズが5x5画素のエッジ強調フィルタを示す。図8(c)は、エッジ強調フィルタを上記の数式4に基づいて畳み込み演算処理を行った後の読取データの輝度値を示す。数式4で畳み込み処理を行った結果が0以下の値は「0」に、255以上の値は「255」にクリップ処理される。
畳み込み演算処理後の読取データ(図8(c))は、斜め線の輝度値が「255」となってエッジ強調されている。背景の輝度値は、エッジ強調により「0」となっている。このようにエッジが抽出されている。背景の輝度値に対して輝度差の小さい孤立点は、エッジ強調後の著しく強調されることはなく、輝度値が「80」となる。
二値化判定部413は、平均輝度演算部411の出力である平均輝度値AVE2と、エッジ強調演算部412の出力である輝度値EDGEの差分を閾値THedgeと比較する。二値化判定部413は、差分が閾値THedge以下であった場合に「1」、閾値THedgeより大きい場合に「0」となる二値化データBINを出力する。このような二値化処理により、文字のように原稿に明瞭に印刷された情報や網点印刷のドットが、強調して抽出される。二値化判定部413は、以下の数式7により二値化判定を行う。
Figure 2022129816000008
図8(c)の例において、閾値THedgeを「100」、差分が100以上の画素を「0」、差分が99以下の画素を「1」として二値化処理を行う。これにより、斜め線のある画素のみがBIN=1となるために、斜め線が抽出可能となる。
閾値THedgeは、コンテンツを検出し、スジ画像を検出しないような値に設定される。スジ画像と経理書類に印字されたコンテンツについては、コンテンツの輝度値が、スジ画像の輝度値よりも低くなる傾向にある。付着物は、主にADF102で原稿Pを搬送した際に剥離した紙紛等である。紙粉は粒子径が小さいために、画像を読み取った際の輝度値がコンテンツの輝度値よりも高い傾向にある。そのために、スジ画像の輝度値がコンテンツの輝度値よりも高くなる。
孤立量演算部414は、原稿Pに印字された網点印刷のように、BIN=1となる画素が周囲に存在せず孤立した状態の画素群を検出する。孤立量演算部414は、網点を読み取った際の画像を想定したパターンマッチング用画像を予め用意しておき、この画像と一致する画像が見つかった領域を孤立した状態の画素群として検出する。網点判定部415は、検出された画素群の二値化データBINの値を「1」から「0」に変換する。このような処理により、網点部分を二値化データから除去することができる。
図9は、孤立量演算部414及び網点判定部415の処理の説明図である。図9(a)は、二値化データBINの例示図である。図9(a)は、「A」という文字と2x2のドットが印字された網点領域を含む二値化データBINを例示する。図9(b)は、2x2のドットを検出するようなパターンマッチ用画像を例示する。図9(c)は、孤立量演算部414及び網点判定部415で処理を行った後の二値化データを例示する。
図9(a)の二値化データBINには、パターンマッチング用画像と一致する領域が二箇所存在する(図9(a)の太枠で囲った領域)。この領域の二値化データBINを「1」から「0」に変換することで、図9(c)の二値化データが得られる。
この例では、2x2のドット部分が除去され、「A」という文字が残っていることから、網点領域を除外して、コンテンツのみが抽出されている。網点領域を除外した二値化データDOTは、網点判定部415からコンテンツ判定部416へ送信される。コンテンツ判定部416は、図9(c)のように、網点領域が除外された二値化データDOTから、「1」に設定された画素をコンテンツ領域であると判定する。
ブロックセレクション417は、読取ユニット129が読み取った画像を所定のサイズ(例えば、32x32画素の矩形サイズなど)に区切ってエリアマッピングを行い、コンテンツ領域を検出する。図10は、ブロックセレクション417の処理の説明図である。
ブロックセレクション417は、マッピングされた各エリアについて、エリア内に二値化データDOTが「1」となる画素を含むか否かを判定する。ブロックセレクション417は、二値化データDOTが「1」となる画素を含むエリアがコンテンツを含むと判断する。図10(b)の例では、Area11、Area12、Area21、Area22の範囲内に「A」という文字が印字されている。このエリアには二値化データDOTが「1」となる画素が含まれることから、太枠で囲われたエリアにコンテンツがあると判定される。
ブロックセレクション417は、図10(c)のように、コンテンツがあると判定されたエリアを「1」、コンテンツのないエリアを「0」として出力する。このような処理により、コンテンツのある画素の近傍のエリアが抽出される。
本実施形態では一例として、注目エリアに二値化データDOTが「1」となる画素が存在している場合に該エリアがコンテンツを含むと判定する。この他に例えば、注目エリア内に二値化データDOTが「1」となる画素が所定数以上存在した場合に、該エリアがコンテンツを含むと判定してもよい。また、各エリアで二値化データDOTが「1」となる画素数を算出した場合、画素数が少ないエリアはコンテンツが含まれていないと推測される。このことから、二値化データDOTが「1」となる画素数が少ない複数のエリアの二値化データDOTが「1」となる画素数の平均値を算出する。この平均値と、注目エリアの二値化データDOTが「1」となる画素数との差分が所定数以上の場合に、注目エリアがコンテンツを含むと判定してもよい。
ブロックセレクション417の出力データBLKは、スジ画像補正部420へ送信される。スジ画像補正部420は、上述の説明のようにスジ画像を除去する目的で線形補正を行う。本実施形態では、スジ画像補正部420は、ブロックセレクション417から取得した出力データBLKが「1」となるエリアのスジ画像補正を行わないことで、コンテンツの消失を予防する。出力データBLKが「1」となるエリアがコンテンツ領域となる。
図11は、スジ画像補正の説明図である。図11(a)は、「1」という文字が印刷された原稿の文字近傍の画像1101と、スジ画像1111を例示する。図11(b)は、図11(a)の画像全体にスジ画像補正を行った場合を例示する。図11(c)は、図11(a)の画像に対して、ブロックセレクション417で検出したコンテンツ領域でスジ画像補正を行わない場合を例示する。
図11(a)は、文字「1」が印字され、文字に重なる位置にスジ画像1111が生じている。図11(b)は、画像全体のスジ画像補正を行うことで印字された「1」がほぼ消失してしまい、コンテンツの可読性が低下している。図11(c)は、ブロックセレクション417で検出されたコンテンツ領域1113でスジ画像補正を行わない場合の画像である。コンテンツ領域1113でスジ画像補正を行わないために、コンテンツ領域1113内の画像にはスジ画像1114が残り、コンテンツ領域1113外のスジ画像が消去されている。
図12は、経理書類に対するスジ画像補正の説明図である。図12(a)は、経理書類の一例である請求書を読取ユニット129で読み取った読取画像の例示図である。この請求書の読取画像にはスジ画像が発生していない。図12(b)は、主走査方向の二箇所にスジ画像1201、1202が発生した場合の請求書の読取画像を例示する。図12(c)は、図12(b)の画像に対してコンテンツ領域でスジ画像補正を行わない場合の請求書の読取画像を例示する。図12(c)でコンテンツ領域の近傍に示される枠は、ブロックセレクション417でコンテンツ領域と判断されたエリアを示している。この枠内にあるスジ画像1211、1212、1221、1222、1223、1224、1225は、スジ画像補正が行われない。
本実施形態の画像読取装置100は、経理書類を特定原稿として特別の読取モードで読み取っている。これは、請求書等の経理書類ではコンテンツがきわめて重要な情報として扱われており、コンテンツの消失が誤った情報への変換につながる可能性があるためである。請求書の数字(文字)の消失は、請求金額の改ざん、請求書の発行日、有効期限の改ざんにもつながるため、コンテンツの消失はきわめて問題となる。したがって、コンテンツを含む領域においては画像処理を行わないことを優先し、スジ画像補正を行わない。
コンテンツ領域外について行うスジ画像補正は、コンテンツのない領域であるためにコンテンツの消失のリスクが低い。また、図12(b)に示すように、コンテンツ領域外でスジ画像補正を行わない場合、読取画像の副走査方向全域にスジ画像が残るため、ユーザにとって不快感を伴う画像となる。そのためにコンテンツ領域外のスジ画像補正が行われる。
図13は、特定原稿の読取モードの設定時に操作パネル201のディスプレイに表示される設定画面の例示図である。なお、図13は本実施形態を説明するための一例であり、経理書類書等の特定原稿の読取モードを設けたものであればよく、これらの設定画面に限定するものではない。
図13(a)は、処理モードの設定画面である。図13(a)では、複写機や複合機に標準的に設けられる「コピー」のボタンや読み取った画像を保存する「スキャンして保存」のボタンと同様に、「ドキュメントスキャン」のボタンが別途設けられる。「ドキュメントスキャン」のボタンが、特定原稿の読取モードを選択するためのボタンとなる。処理モードの設定画面から「ドキュメントスキャン」のボタンが押下されることで、図13(b)の設定画面に画面遷移する。
図13(b)はドキュメントスキャンモードの設定画面のトップ画面の一例である。この設定画面は、「請求書」、「見積書」、「注文書」、「議事録」、「契約書」、「提案書」等の読取対象の原稿の種類の選択肢を表示する。予め原稿の種類毎に読み取った画像を格納するフォルダを登録しておくことで、請求書や見積書等の原稿の種類毎に読み取った画像を登録したフォルダを格納することができる。また、請求書ではOCR機能の表示、議事録であればメール送信ボタンを表示するなど、各原稿の種類に応じたオプション機能を設定することができる。例えば、図13(b)の画面から「請求書」ボタンが押下されることで、図13(c)の請求書スキャンモードの設定画面に画面遷移する。
図13(c)は、請求書スキャンモードのトップ画面であり、カラーモードや解像度の設定等の標準的な機能に加えて、スキャン濃度、高圧縮、バーコード、回転補正、OCR、マークシート、傾き補正、暗号化、手書き文字等のボタンが用意されている。これらのよく使う機能をトップ画面に表示することで、利便性の向上が図られる。例えば、OCRボタンが押下されてからスタートボタンが押下されると、読み取られた画像に対してOCR処理が行われ、読み取られた画像をコンテンツを含むPDFファイルとして記憶部208に保存することができる。OCRは、例えばCPU202により行われる。
(画像読取処理)
図14は、以上のような構成の画像読取装置100によるスジ画像補正を伴う画像読取処理を表すフローチャートである。この処理は、ユーザが操作パネル201に設けられる画像読取の開始ボタンを押下することで開始される。なお、特定原稿の読取モードの設定は、画像読取の開始ボタンが押下される前に行われる。
CPU202は、ユーザが操作パネル201に設けられる画像読取の開始ボタンを押下したことを検知する(S101)。CPU202は、画像読取の開始ボタンを押下した場合に操作パネル201から送信される信号を取得することで、画像読取の開始ボタンの押下を検知する。CPU202は、ADF102の原稿トレイ104に原稿Pが載置されているか否かを判断する(S102)。この判断は、例えば原稿トレイ104上の原稿の有無を検知するセンサを原稿トレイ104に配置しておき、このセンサの検知結果に基づいて行われる。
原稿トレイ104に原稿Pが載置されていない場合(S102:N)、CPU202は、読取ガラス118に載置された原稿Pの画像を読み取る(圧板読取)。原稿トレイ104に原稿Pが載置されている場合(S102:Y)、CPU202は、読取ユニット駆動モータ204によりランプ119、120及び反射ミラー121を読取位置に移動させるとともに、原稿搬送モータ205により原稿Pの搬送を開始する。
CPU202は、原稿検知センサ127が搬送された原稿Pを検知したか否かを判断する(S104)。原稿検知センサ127が原稿Pを検知していない場合(S104:N)、CPU202は、所定時間経過したか否かを判断する(S105)。つまりCPU202は、所定時間経過するまでに原稿Pが原稿検知センサ127の検知位置に到達したか否かを判断する。所定時間経過するまでに原稿Pが原稿検知センサ127の検知位置に到達しなかった場合(S105:Y)、CPU202は、ジャムが発生したと判断して処理を終了する(S124)。
所定時間経過するまでに原稿Pが原稿検知センサ127の検知位置に到達した場合(S104:Y)、CPU202は、スジ画像検知部400によるスジ画像の検知を開始する(S106)。CPU202は、原稿Pが読取位置に到達するまでの所定時間内に、読取ユニット129により白色ガイド部材114を所定ライン読み取る(S107、S108)。所定時間内に所定ライン数が読み取れない場合(S108:Y)、CPU202は、ジャムが発生したと判断して処理を終了する(S124)。
所定時間内に所定ライン数が読み取れた場合(S107:Y)、CPU202は、原稿Pの搬送量を原稿搬送モータ205のパルス数により制御し、所定時間内に原稿Pの先端が読取位置に到達したか否かを判断する(S109、S110)。CPU202は、パルス数により所定量搬送したか否かを判断することで、原稿Pが読取位置に到達したか否かを判断する。所定時間内に所定量搬送されない場合(S110:Y)、CPU202は、ジャムが発生したと判断して処理を終了する(S124)。所定時間内に所定量搬送した場合(S109:Y)、CPU202は、原稿Pの先端が読取位置に到達したと判断する。
原稿Pの先端が読取位置に到達すると、CPU202は、読取ユニット129による原稿Pの読み取りを開始する(S112)。CPU202は、原稿Pの読取データと白色ガイド部材114の読取データとのそれぞれから得られるスジ画素候補に基づいてスジ画像を検知する(S113)。これにより主走査方向のスジ画像の位置が特定される。スジ画像検知が終了すると、CPU202は、特定原稿の読取モードが設定されているか否かを判断する(S113)。特定原稿の読取モードが設定されている場合(S113:Y)、CPU202は、コンテンツ領域検知部410によりコンテンツ領域を検知する(S114)。特定原稿の読取モードが設定されていない場合(S113:N)、CPU202は、コンテンツ領域を検知しない。
CPU202は、S109の処理により注目画素にスジ画像を検知したか否かを判断する(S115)。スジ画像を検知した場合(S115:Y)、CPU202は、注目画素がコンテンツ領域外であるか否かを判断する(S117)。注目画素がコンテンツ領域外である場合(S117:Y)、CPU202は、スジ画像補正部420によるスジ画像補正を行う(S118)。スジ画像を検知していない場合(S115:N)、或いはスジ画像を検知しても注目画素がコンテンツ領域内である場合(S117:N)、CPU202は、スジ画像補正部420によるスジ画像補正を行わない(S116)。なお、特定原稿の読取モードが設定されていない場合、コンテンツ領域に拘わらずスジ画像補正が実行される。
CPU202は、原稿Pの後端が読取位置を通過するまで1ライン毎に繰り返しS115~S118の処理を繰り返し行う(S119:N、S120)。CPU202は、原稿搬送モータ205のパルス数により所定量搬送したことを検知すると、原稿Pの後端が読取位置を通過したと判断する(S119:Y)。
CPU202は、原稿Pの後端が読取位置を通過した後に、読み取った原稿が最終紙であるか否かを判断する(S121)。次の原稿が原稿トレイ104にあり読み取った原稿が最終紙ではない場合、CPU202は、次の原稿の給送を開始してS110~S118の処理を繰り返し行う(S121:N、S122)。読み取った原稿が最終紙である場合(S121:Y)、CPU202は、最終紙を排紙トレイ117に排紙した後、原稿搬送モータ205を停止して原稿の給送を停止し、ジョブを正常終了する。(S123)
以上のような本実施形態の画像読取装置100は、特定原稿の読取モードにおいて、原稿Pにコンテンツが印字された領域の近傍ではスジ画像補正を行わない。そのために、画像読取装置100は、コンテンツの消失のリスクを抑制しつつ、不要なスジ画像をできるだけ消去することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の画像読取装置100の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。第2実施形態の画像読取装置100は、読取画像処理部207の構成が第1実施形態とは異なる。第1実施形態との相違点について説明する。
図15は、読取画像処理部207の構成説明図である。第2実施形態の読取画像処理部207は、スジ画像補正部1520がコンテンツ領域検知部1510からの出力を取得しない点で、第1実施形態の読取画像処理部207とは構成が異なる。他の構成は同じである。
図15では、スジ画像補正部1520は、コンテンツ領域検知部1510からの出力データBLKを取得せず、スジ画像補正後の画像データCORRECTを画像処理制御部1530へ出力する。画像データCORRECTは、コンテンツ領域が指定されていないために、スジ画像とともにコンテンツが消去されている。画像処理制御部1530は、スジ画像補正後の画像データCORRECT、スジ画像補正前の読取データ、コンテンツ領域検知部1510から出力されるコンテンツ領域を示す出力データBLKが入力される。画像処理制御部1530は、スジ画像補正でスジ画像とともに消去されたコンテンツを、補正後の読取データに補正前の読取データのコンテンツ領域の画像を付加することで復元して画像データを生成する。これにより、読み取られた画像からコンテンツを残してスジ画像が消去される。
以上のような構成の第2実施形態でも、第1実施形態と同様にスジ画像補正を伴う画像読取処理が行われる。第2実施形態の画像読取装置100も、第1実施形態と同様に、コンテンツの消失のリスクを抑制しつつ、不要なスジ画像をできるだけ消去することができる。
なお、コンテンツ領域の検知の方法は、第1実施形態及び第2実施形態において説明したコンテンツ領域検知部410による処理に限定されるわけではない。例えば、コンテンツ領域は、ディープラーニングなどの機械学習されたモデルによって所定画素ブロックごとに検知されてもよい。即ち、コンテンツを表す多数の画像データを教師データとして用いた機械学習モデルがコンテンツ領域の検知に用いられてもよい。
また、特定原稿の読取モードにおいては、例えば、読み取られた画像を操作パネル201に表示し、スジ画像補正を行わない領域(即ち、コンテンツ領域)をユーザが指定してもよい。スジ画像補正部420は、ユーザによって指定されていない領域についてスジ画像補正を行う。

Claims (9)

  1. 原稿を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送される前記原稿から画像を読み取る読取手段と、
    前記読取手段による読取位置に配置された白色ガイド部材と、
    前記読取手段による前記白色ガイド部材と前記原稿の読取結果に基づいてスジ画像を検知する検知手段と、
    前記読取手段による前記原稿の読取結果から、コンテンツが印字されたコンテンツ領域を検知する領域検知手段と、
    前記読取手段による前記原稿の読取結果から、前記検知手段で検知した前記スジ画像を補正する補正手段と、
    前記補正手段で補正された前記読取結果に基づいて前記原稿の画像を表す画像データを生成する画像処理制御手段と、
    第1の読取モードでは前記領域検知に前記コンテンツ領域の検知を行わせ、第2の読取モードでは前記領域検知に前記コンテンツ領域の検知を行わせない制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1の読取モードで、前記補正手段と前記画像処理制御手段とにより、前記読取手段による前記原稿の読取結果から、前記領域検知手段で検知された前記コンテンツ領域をのぞいた領域で前記スジ画像を補正して、前記コンテンツ領域のコンテンツを消去せずに前記画像データを生成することを特徴とする、
    画像読取装置。
  2. 前記補正手段は、前記原稿の読取結果から、前記コンテンツ領域をのぞいた領域の前記スジ画像を補正し、
    前記画像処理制御手段は、前記コンテンツ領域をのぞいた領域の前記スジ画像が補正された前記原稿の読取結果に基づいて前記画像データを生成することを特徴とする、
    請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記補正手段は、前記原稿の読取結果から前記検知手段が検知した前記スジ画像を補正し、
    前記画像処理制御手段は、補正後の前記原稿の読取結果に、補正前の前記原稿の読取結果の前記コンテンツ領域の画像を付加することで、前記コンテンツ領域のコンテンツを復元して、前記画像データを生成することを特徴とする、
    請求項1記載の画像読取装置。
  4. 前記制御手段は、前記第2の読取モードで、前記補正手段と前記画像処理制御手段とにより、前記読取手段による前記原稿の読取結果から、前記スジ画像を補正して前記画像データを生成することを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか1項記載の画像読取装置。
  5. 前記制御手段は、特定の原稿を読み取るときに前記第1の読取モードで動作を制御することを特徴とする、
    請求項1~4のいずれか1項記載の画像読取装置。
  6. 前記制御手段は、前記原稿として経理書類を読み取るときに前記第1の読取モードで動作を制御することを特徴とする、
    請求項5記載の画像読取装置。
  7. 前記検知手段は、前記白色ガイド部材と前記原稿のそれぞれの読取結果から変換されたデジタル値を所定の閾値と比較し、その結果に基づいて所定の方向の画素毎に前記スジ画像を検知することを特徴とする、
    請求項1~6のいずれか1項記載の画像読取装置。
  8. 前記制御手段は、前記画像データに基づいて文字認識を行い、当該画像データと前記文字認識の結果とを所定の記憶手段に保存することを特徴とする、
    請求項1~7のいずれか1項記載の画像読取装置。
  9. 請求項1~8のいずれか1項記載の画像読取装置と、
    シートに画像を形成する画像形成手段と、を備えることを特徴とする、
    画像形成装置。
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