JP2022040746A - ウェーハの加工方法 - Google Patents

ウェーハの加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022040746A
JP2022040746A JP2020145597A JP2020145597A JP2022040746A JP 2022040746 A JP2022040746 A JP 2022040746A JP 2020145597 A JP2020145597 A JP 2020145597A JP 2020145597 A JP2020145597 A JP 2020145597A JP 2022040746 A JP2022040746 A JP 2022040746A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
cutting
contact marks
cutting blade
adhesive tape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020145597A
Other languages
English (en)
Inventor
剛資 新
Tsuyoshi Nii
浩二 荒木
Koji Araki
政彦 北村
Masahiko Kitamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Abrasive Systems Ltd filed Critical Disco Abrasive Systems Ltd
Priority to JP2020145597A priority Critical patent/JP2022040746A/ja
Publication of JP2022040746A publication Critical patent/JP2022040746A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dicing (AREA)

Abstract

【課題】ウェーハを分割して形成された個々のデバイスチップの位置を容易かつ正確に特定する。【解決手段】複数の分割予定ラインが表面に設定されたウェーハを保持するチャックテーブルと、切削ブレードを備えた切削ユニットと、を備える切削装置を用いて該ウェーハを個々のデバイスチップに分割するウェーハの加工方法であって、粘着テープに該ウェーハを貼着し、該チャックテーブルで該ウェーハを吸引保持する保持ステップと、該切削ブレードを該ウェーハの外周側に位置付け、下降させて該粘着テープに接触させ、該切削ブレードで該ウェーハを切削し、該切削ブレードを上昇させるとの工程を繰り返して該ウェーハを切削する切削ステップと、を備え、該切削ステップでは、複数の標準接触痕と、該標準接触痕とは異なる長さで伸長した複数の目安接触痕と、を該粘着テープに形成し、隣接する複数の該目安接触痕の間には、2以上の該標準接触痕が形成される。【選択図】図5

Description

本発明は、粘着テープと、環状フレームと、と一体化されてフレームユニットの一部となったウェーハを加工するウェーハの加工方法に関する。
電子機器に搭載されるデバイスチップの製造工程では、まず、半導体材料で形成されたウェーハの表面に互いに交差する複数の分割予定ライン(ストリート)を設定する。そして、該分割予定ラインで区画された各領域にそれぞれIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスを形成する。その後、ウェーハを裏面側から研削して薄化し、分割予定ラインに沿ってウェーハを分割すると、複数のデバイスチップが得られる。
ウェーハの分割には、環状の切削ブレードでウェーハを切削する切削装置等が用いられる(特許文献1参照)。切削ブレードは外周部に環状の切り刃を備え、切削ブレードを回転させて分割予定ラインに沿ってウェーハに切り込ませると、ウェーハに切削溝が形成される。
なお、切削装置に搬入される前に、ウェーハの裏面側にはダイシングテープと呼ばれる粘着テープが貼着され、該粘着テープの外周部に金属等で形成された環状フレームの内周部が貼着され、フレームユニットが形成される。フレームユニットの一部となったウェーハが切削されて形成されたデバイスチップは、粘着テープにそのまま保持される。その後、環状フレームの開口の内側において粘着テープを径方向外側に拡張すると、個々のデバイスチップ間の間隔が広がり、デバイスチップのピックアップが容易となる。
ウェーハを切削ブレードで切削すると、該ウェーハの表面の切削溝に接する端部にチッピングと呼ばれる欠けが生じる場合がある。そのため、ウェーハを分割して形成されるデバイスチップの端部にチッピングが残る場合がある。大きなチッピングがデバイスチップに形成されていると、該チッピングからクラックが進行してデバイスや配線層等に達する場合がある。そのため、不良品となるデバイスチップを予め排除するために、切削後のウェーハの表面を観察する検査工程が実施される。
検査工程では、切削溝に沿ってウェーハの表面を観察し、許容される大きさ以上のチッピングの有無を検出する。そして、デバイスチップを不良品とするような大きさのチッピングが検出された際には、該チッピングが形成されたデバイスチップのウェーハにおける位置を記録しておく。そして、形成された複数のデバイスチップを粘着テープからピックアップする際に、記録された位置にある不良品となるデバイスチップをピックアップせず、良品のデバイスチップのみをピックアップする。
特開2000-87282号公報
検査工程では、顕微鏡を備える検査装置に切削が完了したウェーハを作業者が搬送し、該作業者が該顕微鏡で該ウェーハの表面を観察する。そして、所定の大きさを超えるチッピングが検出されたとき、該チッピングが形成されたデバイスチップの位置を該作業者が記録する。
ウェーハの表面にはデバイスが行列状に形成され、該ウェーハを分割すると行列状に並ぶデバイスチップが粘着テープ上に形成される。そこで、不良品となるデバイスチップが検出された際、作業者は、該デバイスチップが行方向に何番目で列方向に何番目のデバイスチップであるかで特定し、該位置を記録する。
しかしながら、ウェーハの表面に形成されるデバイスが小型化し、形成されるデバイスの数が増大すると、不良品となったデバイスチップが行方向に何番目で列方向に何番目のデバイスチップであるかを正確に数える労力が指数関数的に増大する。また、不良品となったデバイスチップの位置の特定を誤り、正しくない位置が記録される可能性もある。さらに、記録された位置を基にピックアップしないデバイスチップを特定する作業において、位置を誤認して特定を誤るおそれもある。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウェーハを分割して形成された個々のデバイスチップの位置を容易かつ正確に特定できるウェーハの加工方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、第1の方向に沿った複数の第1の分割予定ライン及び該第1の方向に交差する第2の方向に沿った複数の第2の分割予定ラインが表面に設定され該第1の分割予定ライン及び該第2の分割予定ラインによって区画された各領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該ウェーハを切削する切削ブレードを備えた切削ユニットと、を備える切削装置を用いて該ウェーハを個々のデバイスチップに分割するウェーハの加工方法であって、環状フレームの内周部に外周部が貼着された粘着テープに該ウェーハの裏面側を貼着して形成されたフレームユニットを該チャックテーブルの上面上に載置し、該チャックテーブルで該ウェーハを該粘着テープを介して吸引保持し、該ウェーハの該表面側を露出し、該チャックテーブルを該上面に直交するテーブル回転軸の周りに回転させて該ウェーハの該第1の方向を該切削装置の加工送り方向に合わせる保持ステップと、回転する該切削ブレードを該ウェーハの外周側で該第1の分割予定ラインの延長線の上方に位置付け、該切削ブレードを下降させて該粘着テープに接触させ、該切削ブレード及び該チャックテーブルを相対的に該加工送り方向に移動させて該切削ブレードで該ウェーハを該第1の分割予定ラインに沿って切削し、該切削ブレードを上昇させるとの工程を繰り返して全ての該第1の分割予定ラインに沿って該ウェーハを切削する第1の切削ステップと、該チャックテーブルを該テーブル回転軸の周りに回転させて該ウェーハの該第2の方向を該加工送り方向に合わせる回転ステップと、全ての該第2の分割予定ラインに沿って該ウェーハを切削する第2の切削ステップと、を備え、該第1の切削ステップでは、該ウェーハの外周から外側に該第1の方向に伸長した複数の第1の標準接触痕と、該ウェーハの外周から外側に該第1の標準接触痕とは異なる長さで該第1の方向に伸長した複数の第1の目安接触痕と、を該切削ブレードで該粘着テープに形成し、互いに隣接する複数の該第1の目安接触痕の間には、2以上の第1の数の該第1の標準接触痕が形成されることを特徴とするウェーハの加工方法が提供される。
好ましくは、複数の該第1の目安接触痕は、該第1の標準接触痕よりも長い。
または、好ましくは、該第2の切削ステップでは、回転する該切削ブレードを該ウェーハの外周側で該第2の分割予定ラインの延長線の上方に位置付け、該切削ブレードを下降させて該粘着テープに接触させ、該切削ブレード及び該チャックテーブルを相対的に該加工送り方向に移動させて該切削ブレードで該ウェーハを該第2の分割予定ラインに沿って切削し、該切削ブレードを上昇させるとの工程を繰り返して全ての該第2の分割予定ラインに沿って該ウェーハを切削し、該第2の切削ステップでは、該ウェーハの外周から外側に該第2の方向に伸長した複数の第2の標準接触痕と、該ウェーハの外周から外側に該第2の標準接触痕とは異なる長さで該第2の方向に伸長した複数の第2の目安接触痕と、を該切削ブレードで該粘着テープに形成し、互いに隣接する複数の該第2の目安接触痕の間には、2以上の第2の数の該第2の標準接触痕が形成される。
さらに好ましくは、複数の該第2の標準接触痕は、複数の該第1の標準接触痕と長さが同じであり、複数の該第2の目安接触痕は、複数の該第1の目安接触痕と長さが同じであり、該第2の数は、該第1の数と一致する。
本発明の一態様によると、ウェーハを分割予定ラインに沿って切削ブレードで切削する際、該ウェーハの外側で粘着テープに複数の接触痕が形成される。詳細には、標準接触痕と、該標準接触痕とは異なる長さの目安接触痕と、を粘着テープに形成する。ここで、目安接触痕は、標準接触痕が所定の数で並ぶ毎に配されるため、ウェーハの切削が完了した後、該ウェーハの表面を観察して検査工程を実施する際に、該目安接触痕を利用するとデバイスチップの位置を容易に特定できる。
例えば、あるデバイスチップが行方向に何番目で列方向に何番目のデバイスチップであるかを特定する際、ウェーハの端部から該デバイスチップまでの間に並ぶすべての接触痕等の数を数えるのは手間がかかる。これに対して、ウェーハの端部側から該デバイスチップまでの間に並ぶ目安接触痕を数え、最も近い目安接触痕から該デバイスチップまでの間の標準接触痕の数を数える場合、数える対象となる接触痕の数を大幅に低減できる。
数える対象となる接触痕の数を低減できると接触痕の数を数える際にミスが生じにくくなるため、デバイスチップの位置の特定や、記録された位置のデバイスチップの特定が容易かつ正確に実施できる。
したがって、本発明の一態様により、ウェーハを分割して形成された個々のデバイスチップの位置を容易かつ正確に特定できるウェーハの加工方法が提供される。
切削装置を模式的に示す斜視図である。 ウェーハを粘着テープに貼着する様子を模式的に示す斜視図である。 保持ステップを模式的に示す斜視図である。 第1の切削ステップを実施する様子を模式的に示す斜視図である。 分割されたウェーハと、接触痕が形成された粘着テープと、を模式的に示す平面図である。 実施形態に係るウェーハの加工方法の各ステップの流れを説明するフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。本実施形態に係るウェーハの加工方法は、半導体でなるウェーハ等の被加工物を切削する切削装置を用いてウェーハを個々のデバイスチップに分割するウェーハの加工方法である。図1は、切削装置2を模式的に示す斜視図である。図2等には、ウェーハ1を模式的に示す斜視図が含まれている。また、図4には、切削装置2の内部に設けられた切削ユニット10を模式的に示す斜視図が含まれている。
まず、切削装置2について説明する。切削装置2は、各種の構成要素を外装カバー8で収容する本体4を備える。切削装置2の外装カバー8の前面には、各種の情報を表示する表示モニタと、作業者が各種の指令の入力に使用する入力インターフェースと、の機能を兼ねるタッチパネル付きディスプレイ6が設けられる。このタッチパネル付きディスプレイ6には、各種の指令を入力するための操作画面や、切削装置2の稼働状況、ウェーハ1等の被加工物を撮像して得られた撮像画像等が表示される。
外装カバー8の前側には、被加工物として複数のウェーハ1を収容するカセットが置かれるカセット載置台14が設けられる。切削装置2は、カセット載置台14に載せられたカセット(不図示)からウェーハ1を搬出する搬送ユニット(不図示)を備える。カセット載置台14は昇降可能であり、搬出の目的となるウェーハ1の高さが搬送ユニットの把持部の高さに合うように適宜昇降する。
該搬送ユニットは、カセット載置台14に置かれたカセットに収容されたウェーハ1を該カセットから搬出し、外装カバー8の内部の領域に搬送する。外装カバー8の内部には、ウェーハ1を吸引保持するチャックテーブル12と、該チャックテーブル12に保持されたウェーハ1を切削する切削ユニット10と、が設けられている。
チャックテーブル12は、ウェーハ1と同等の径の多孔質部材を上面12aに備える。該多孔質部材は、図示しない吸引源に接続されている。ウェーハ1を該多孔質部材の上に載せ該吸引源を作動させると、ウェーハ1がチャックテーブル12に吸引保持される。また、チャックテーブル12の上面12aの外側には、後述の環状フレーム7(図2等参照)を把持する複数のクランプ12bが設けられる。
図4には、切削ユニット10を模式的に示す斜視図が含まれている。切削ユニット10は、先端に切削ブレード18が装着されたスピンドル22を収容する筒状のスピンドルハウジング16を備える。このスピンドルハウジング16には、Y軸方向に対して概ね平行な回転軸となるスピンドル22が回転できるように収容される。
切削ブレード18は、アルミニウム等で形成された環状の基台18aと、該基台18aの外周部に固定された環状の切り刃18bと、を備える。切り刃18bは、例えば、ダイヤモンド等の砥粒を樹脂や金属等の結合材で固定することによって形成される。
スピンドル22の基端側には、モータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。該回転駆動源を作動させると、スピンドル22とともに、該スピンドル22の先端側に装着された切削ブレード18が回転する。スピンドルハウジング16の先端側には、切削ブレード18を上方から覆うブレードカバー24が設けられている。ブレードカバー24は、スピンドルハウジング16の該先端側に固定されている。
ブレードカバー24の下端には、それぞれ、Y軸方向において切削ブレード18を挟むように配置される一対のノズル20が設けられている。ウェーハ1を切削する際には、この一対のノズル20から切削ブレード18やウェーハ1に切削水が供給される。切削水としては、例えば、水(純水)や、水に薬品を添加した液体等が使用される。
切削装置2は、チャックテーブル12と、切削ユニット10と、を該チャックテーブル12の上面12aに平行な方向に相対的に移動できる移動機構を備える。該移動機構は、チャックテーブル12等をX軸方向(加工送り方向)に相対的に移動できるX軸方向移動機構(不図示)と、X軸方向に直交するY軸方向(割り出し送り方向)に相対的に移動できるY軸方向移動機構(不図示)と、により構成される。
また、切削装置2は、切削ユニット10をX軸方向及びY軸方向に垂直なZ軸方向に沿って昇降させる昇降機構(不図示)を備える。X軸方向移動機構、Y軸方向移動機構、及び昇降機構は、例えば、ボールねじ式の移動機構により実現される。
次に、切削装置2で切削されるウェーハ1について説明する。図2には、ウェーハ1を模式的に示す斜視図が含まれている。ウェーハ1は、例えば、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、ガリウムナイトライド(GaN)、または、その他の半導体材料で形成された円板状のウェーハである。または、ウェーハ1は、タンタル酸リチウム(LT)及びニオブ酸リチウム(LN)等の複酸化物等の材料で形成されてもよい。
ウェーハ1の表面1aには、第1の方向Aに沿った複数の第1の分割予定ライン3a及び該第1の方向Aに交差する第2の方向Bに沿った複数の第2の分割予定ライン3bが設定される。そして、第1の分割予定ライン3a及び第2の分割予定ライン3bによって区画されるウェーハ1の表面1aの各領域にそれぞれIC、LSI等のデバイス5が形成される。そして、ウェーハ1を分割予定ライン3a,3bに沿って分割すると、個々のデバイスチップを形成できる。
なお、ウェーハ1はシリコン等の半導体材料でなる円形のウェーハ以外でもよく、ウェーハ1の材質、形状、構造等に制限はない。本実施形態に係るウェーハの加工方法では、例えば、セラミックス、樹脂、金属、各種のガラス等の材料でなる矩形の基板を切削してもよい。また、デバイス5の種類、数量、配置等にも制限はない。
ウェーハ1の裏面1b側には、環状フレーム7の内周部に外周部が貼着された粘着テープ9が予め貼着される。すなわち、ウェーハ1は、粘着テープ9と、環状フレーム7と、と一体化され、フレームユニット11の一部となる。そして、ウェーハ1は、フレームユニット11の状態でカセットに収容され切削装置2に搬入され、切削される。
ウェーハ1を切削ブレード18で切削する際には、切り刃18bの下端が粘着テープ9の上面と、下面と、の間の高さ位置に達するように切削ユニット10の高さ位置が調整される。そして、回転する切削ブレード18を分割予定ライン3a,3bに沿ってウェーハ1に切り込ませて該ウェーハ1を切削すると、切削溝13(図4参照)がウェーハ1に形成されて、該ウェーハ1が分割される。
このとき、形成された個々のデバイスチップが粘着テープ9上にそのまま保持される。そのため、フレームユニット11を形成するとウェーハ1から形成された個々のデバイスチップの取り扱いが容易となる。さらに、ウェーハ1を切削した後、環状フレーム7の開口7aの内側で粘着テープ9を径方向外側に拡張すると形成されたデバイスチップの間隔が広げられ、個々のデバイスチップの粘着テープ9からのピックアップが容易となる。
ところで、ウェーハ1を切削ブレード18で切削すると、ウェーハ1の表面1aの切削溝13に接する端部にチッピングと呼ばれる欠けが生じる場合がある。そのため、ウェーハ1を分割して形成されるデバイスチップの端部にチッピングが残る場合がある。大きなチッピングがデバイスチップに形成されていると、該チッピングからクラックが進行してデバイスや配線層等に達する場合がある。そのため、不良品となるデバイスチップを予め排除するために、切削後のウェーハ1の表面1aを観察する検査工程が実施される。
ウェーハ1の表面1aにはデバイス5が行列状に形成され、該ウェーハ1を分割すると行列状に並ぶデバイスチップが粘着テープ9上に形成される。デバイスチップを不良品とするような大きさのチッピングが検出された際には、該チッピングが形成されたデバイスチップのウェーハ1における位置を記録しておく。
ここで、不良品となったデバイスチップが行方向に何番目で列方向に何番目のデバイスチップであるかを正確に数える際、大きな労力を必要とする。その上、不良品となったデバイスチップの位置の特定を誤り、正しくない位置が記録される可能性もある。さらに、記録された位置を基にピックアップしないデバイスチップを特定する作業において、特定を誤るおそれもある。
そこで、本実施形態に係るウェーハの加工方法では、ウェーハが分割されて形成された複数のデバイスチップのうち特定のデバイスチップの位置を容易に特定できるように、粘着テープ9に形成される切削ブレード18の接触痕に工夫を施す。以下、本実施形態に係るウェーハの加工方法について詳述する。図6は、本実施形態に係るウェーハの加工方法の各ステップの流れを模式的に示すフローチャートである。
本実施形態に係るウェーハの加工方法では、まず、ウェーハ1を含むフレームユニット11を切削装置2に搬入してチャックテーブル12の上面12a上に載置し、チャックテーブル12でウェーハ1を吸引保持する保持ステップS10を実施する。図3は、チャックテーブル12で吸引保持されたウェーハ1を含むフレームユニット11を模式的に示す斜視図である。図3では、チャックテーブル12のクランプ12bが省略されている。
保持ステップS10では、クランプ12bで環状フレーム7を挟持し、粘着テープ9を介してウェーハ1をチャックテーブル12で吸引保持して、ウェーハ1の表面1a側を上方に露出する。その後、チャックテーブル12を上面12aに垂直なテーブル回転軸の周りに回転させ、ウェーハ1の第1の方向Aに沿った第1の分割予定ライン3aを切削装置2における加工送り方向であるX軸方向に合わせる。
保持ステップS10の次には、全ての第1の分割予定ライン3aに沿って該ウェーハ1を切削する第1の切削ステップS20を実施する。図4は、第1の切削ステップS20を模式的に示す斜視図である。第1の切削ステップS20では、まず、スピンドル22を回転させて、該スピンドル22の先端に装着された切削ブレード18を毎分約3万回転程度の回転数で回転させる。
そして、ウェーハ1を保持するチャックテーブル12(図4において不図示)と、切削ユニット10と、を移動させ、回転する切削ブレード18の切り刃18bをウェーハ1の外周側で第1の分割予定ライン3aの延長線の上方に位置付ける。
そして、昇降機構を作動させて切削ユニット10を下降させることで切削ブレード18を下降させ、該切削ブレード18を粘着テープ9に接触させる。このとき、回転する切削ブレード18の切り刃18bが粘着テープ9に切り込み、粘着テープ9に接触痕が形成される。なお、切削ユニット10の高さは、切り刃18bの下端が粘着テープ9の上面と下面の間の高さ位置に位置付けられる高さとされる。
次に、X軸方向移動機構を作動させて、チャックテーブル12と、切削ユニット10と、を加工送りする。すなわち、切削ブレード18及びチャックテーブル12を相対的にX軸方向(加工送り方向)に移動させて切削ブレード18でウェーハ1を第1の分割予定ライン3aに沿って切削する。このとき、ウェーハ1には第1の分割予定ライン3aに沿った切削溝13が形成され、該ウェーハ1が該切削溝13で分割される。
ウェーハ1を切削した切削ブレード18は、該ウェーハ1を十分に切削するために該ウェーハ1を過ぎたところで停止させる。そのため、ウェーハ1の外側においても粘着テープ9に切削ブレード18が切り込み、接触痕が形成される。その後、切削ブレード18を上昇させる。
第1の切削ステップS20では、全ての第1の分割予定ライン3aに沿ってウェーハ1を切削するために、この一連の工程を繰り返す。すなわち、切削ブレード18の切り刃18bをウェーハ1の外周側で次の第1の分割予定ライン3aの延長線の上方に位置付け、切削ブレード18を下降させる。そして、切削ブレード18でウェーハ1を切削し、切削ブレード18を上昇させる。こうして、全ての該第1の分割予定ライン3aに沿ってウェーハ1が切削されると、第1の切削ステップS20が完了する。
次に、チャックテーブル12を該テーブル回転軸の周りに回転させてウェーハ1の該第2の方向Bを切削装置2のX軸方向(加工送り方向)合わせる回転ステップS30を実施する。その後、第1の切削ステップS20と同様に、全ての第2の分割予定ライン3bに沿ってウェーハ1を切削する第2の切削ステップS40を実施する。
すなわち、第2の切削ステップS40では、回転する切削ブレード18をウェーハ1の外周側で第2の分割予定ライン3bの延長線の上方に位置付け、切削ブレード18を下降させて粘着テープ9に接触させる。そして、切削ブレード18及び該チャックテーブル12を相対的にX軸方向(加工送り方向)に移動させて切削ブレード18でウェーハ1を第2の分割予定ライン3bに沿って切削し、該切削ブレード18を上昇させる。この一連の工程を繰り返し、全ての第2の分割予定ライン3bに沿ってウェーハ1を切削する。
そして、本実施形態に係るウェーハの加工方法では、第1の切削ステップS20と、第2の切削ステップS40と、においてウェーハ1の外側で粘着テープ9に形成される接触痕の長さに工夫を施す。すなわち、作業者が区別可能となるような長さの異なる2種類の接触痕を所定の配置で粘着テープ9に形成する。
接触痕の長さは、ウェーハ1を切削する際に切削ブレード18を下降させる位置により制御可能である。例えば、ウェーハ1から比較的離れた位置で切削ブレード18を下降させると比較的長い接触痕が形成され、ウェーハ1から比較的近い位置で切削ブレード18を下降させると比較的短い接触痕が形成される。
一般的に、切削ブレード18を安定的な加工条件でウェーハ1に切り込ませるために、ウェーハ1に切り込む手前で所定の加工送り速度となるようにチャックテーブル12等を加速させる必要がある。そのため、必要な助走距離でウェーハ1から離れた外側の位置で切削ブレード18を粘着テープ9に下降させる必要がある。
その一方で、必要な助走距離を大きく超えてウェーハ1から離れた外側の位置で切削ブレード18を粘着テープ9に下降させると、チャックテーブル12等が所定の加工送り速度となった後、ウェーハ1に切削ブレード18が切り込むまで長い時間が生じてしまう。すなわち、ウェーハ1から大きく離れた位置で切削ブレード18を下降させると、ウェーハ1の切削を完了するのに長く時間がかかり、加工効率が低下してしまう。
そのため、ウェーハ1は、必要な助走距離を僅かに超えた位置で切削ブレード18を粘着テープ9に下降させるのが一般的である。したがって、分割予定ライン3a,3bの長さやウェーハ1における位置に関わらず粘着テープ9に形成される切削ブレード18の接触痕の長さは略同一となる傾向にあり、作業者が接触痕を視認して区別することは困難である。
そこで、本実施形態に係るウェーハの加工方法では、一部の分割予定ライン3a,3bを切削ブレード18で切削する際に助走距離を大きく確保し、他の接触痕と区別可能な接触痕を粘着テープ9に形成する。
図5は、切削ブレード18で切削されたウェーハ1を模式的に示す上面図である。図5に示す通り、ウェーハ1の外周1cの外側の粘着テープ9には、比較的長い接触痕と、比較的短い接触痕と、が規則的に配される。例えば、この比較的長い接触痕を目安接触痕17と呼び、比較的に短い接触痕を標準接触痕15と呼ぶこととする。ただし、目安接触痕17と、標準接触痕15と、の長さはこれに限定されず、目安接触痕17の方が比較的短く、標準接触痕15の方が比較的長くてもよい。
ここで、目安接触痕17と、標準接触痕15と、の配置について説明する。粘着テープ9には、標準接触痕15が所定の数で並んだ後に目安接触痕17が配され、また、標準接触痕15が所定の数で並んだ後に次の目安接触痕17が配される。図5に示す例では、互いに隣接する複数の目安接触痕17の間には、4つの標準接触痕15が配されている。そして、切削溝13で分割されたウェーハ1から形成された個々のデバイスチップ19の位置は、標準接触痕15及び目安接触痕17を数えることで容易かつ正確に特定できる。
例えば、図5におけるデバイスチップ21は、第1の方向Aにおいて2番目の目安接触痕17で示される切削溝13に隣接しており、第2の方向Bにおいて1番目の目安接触痕17で示される切削溝13に隣接している。1番目の目安接触痕17は5番目の接触痕として数えられ、2番目の目安接触痕17は10番目の接触痕として数えられる。したがって、デバイスチップ21の位置は、第1の方向Aにおいて10番目、第2の方向Bにおいて5番目となる。
ここで、粘着テープ9に形成される接触痕が互いに区別のつかない態様である場合、デバイスチップ21の位置を特定するために、第1の方向Aに沿って10本の接触痕と、第2の方向Bに沿って5本の接触痕と、の数を数えることとなる。その一方で、目安接触痕17が粘着テープ9に形成されていると、第1の方向Aに沿って2本の目安接触痕17と、第2の方向Bに沿って1本の目安接触痕17と、の数を数えるだけでデバイスチップ21の位置を特定できる。
また、例えば、図5におけるデバイスチップ23は、第1の方向Aにおいて3番目の目安接触痕17で示される切削溝13に隣接しており、第2の方向Bにおいて1番目の目安接触痕17から数えて2番目の標準接触痕15で示される切削溝13に隣接している。したがって、デバイスチップ23の位置は、第1の方向Aにおいて15番目であり、第2の方向Bにおいては5に2を加えた7番目となる。
ここで、粘着テープ9に形成される接触痕が互いに区別のつかない態様である場合、デバイスチップ23の位置を特定するために、第1の方向Aに沿って15本の接触痕と、第2の方向Bに沿って7本の接触痕と、の数を数えることとなる。その一方で、目安接触痕17が粘着テープ9に形成されていると、第1の方向Aに沿って3本の目安接触痕17と、第2の方向Bに沿って1本の目安接触痕17及び2本の標準接触痕15と、の数を数えるだけでデバイスチップ23の位置を特定できる。
このように、本実施形態に係るウェーハの加工方法によると、ウェーハ1の外周1cの外側において、複数の標準接触痕15及び複数の目安接触痕17が規則的な位置で粘着テープ9に形成される。この標準接触痕15と、目安接触痕17と、が外観において区別可能であるため、ウェーハ1に形成されたデバイスチップの位置を容易且つ正確に特定できる。
近年、デバイスチップの小型化の傾向が著しく、ウェーハ1に100本程度の第1の分割予定ライン3aと、100本程度の第2の分割予定ライン3bと、が設定される場合がある。このように、分割予定ライン3a,3bの数が増大する程、デバイスチップの位置を特定する際に数える接触痕の数を低減できることの利点は顕著となる。
なお、第1の方向Aに沿った第1の分割予定ライン3aから延長された接触痕と、第2の方向Bに沿った第2の分割予定ライン3bから延長された接触痕と、のいずれにおいても2種類の接触痕を作り分ける必要はない。第1の方向Aと、第2の方向Bと、の一方だけにおいても粘着テープ9に形成される接触痕を2つの種類の長さで作り分けると、デバイスチップの位置を特定する際に接触痕等の数を数える手間を低減できる。
また、2つの互いに隣接する目安接触痕17の間に4つの標準接触痕15が配される場合について説明したが、2つの互いに隣接する目安接触痕17の間に配される標準接触痕15の数はこれに限定されない。ただし、目安接触痕17の数が多くなりすぎると数を数える手間を大きく低減できなくなるため、例えば、2つの互いに隣接する目安接触痕17の間に配される標準接触痕15の数は、2以上であることが好ましい。
さらに、2つの互いに隣接する目安接触痕17の間に配される標準接触痕15の数は、4、9、19、24のいずれかとすることがより好ましい。この数であると、目安接触痕17の1本が示す接触痕の数が5、10、20、25のいずれかとなり、目的のデバイスチップの位置を特定する際に作業者が接触痕の数を計算しやすくなる。
また、図5を用いて第1の分割予定ライン3aの数と、第2の分割予定ライン3bの数と、が一致し、互いに隣接する第1の分割予定ライン3aの間隔と、互いに隣接する第2の分割予定ライン3bの間隔が一致する場合について説明した。また、図5には、第1の分割予定ライン3aと、第2の分割予定ライン3bと、が互いに直交する場合が示されている。しかしながら、本実施形態に係るウェーハの加工方法で加工されるウェーハ1は、これに限定されない。
例えば、形成されるデバイスチップ19は、正方形ではなく、長方形、ひし形、または、平行四辺形となってもよい。すなわち、第1の分割予定ライン3aと、第2の分割予定ライン3bと、は、互いに直交していなくてもよく、間隔が一致していなくてもよい。
そして、2つの互いに隣接する目安接触痕17の間に配される標準接触痕15の数は、第1の方向Aと、第2の方向Bと、で一致している必要はない。形成されるデバイスチップ19の形状に基づいて、第1の方向Aと、第2の方向Bと、のそれぞれにおいて数えやすい数で目安接触痕17及び標準接触痕15の配置が決定されるとよい。
ただし、特にデバイスチップ19が正方形である場合、2つの互いに隣接する目安接触痕17の間に配される標準接触痕15の数が第1の方向Aと、第2の方向Bと、で一致していると、作業者がデバイスチップ19の位置を特定する上で混乱が少なくなる。
さらに、図5では、目安接触痕17が標準接触痕15よりも長い場合について主に説明したが、標準接触痕15は、目安接触痕17よりも長くてもよい。ただし、相対的に少ない数で形成される目安接触痕17が標準接触痕15よりも長い場合、切削ブレード18の必要な助走距離を超えた接触痕が比較的少なく粘着テープ9に形成されることとなる。そのため、ウェーハ1の切削の所要時間が比較的短くなる。
なお、粘着テープ9に形成される複数の標準接触痕15は長さが統一されている必要はなく、粘着テープ9に形成される複数の目安接触痕17も長さが統一されている必要はない。標準接触痕15及び目安接触痕17の長さは、それぞれが形成される位置等に基づいて調整されてもよい。標準接触痕15と、目安接触痕17と、が互いに区別可能な程度に長さが異なるのであれば十分であり、それぞれの長さが統一されている必要はない。
また、目安接触痕17の長さは、標準接触痕15と外観上で区別可能な程度に標準接触痕15の長さと異なればよい。例えば、目安接触痕17の長さは、該目安接触痕17に隣接する標準接触痕15の長さの2倍以上の長さ、または、半分以下の長さであることが好ましい。
さらに、標準接触痕15と長さの異なる目安接触痕17は、ウェーハ1の加工送り方向の手前側と、後方側と、のいずれか一方のみも形成されてもよい。この場合、両方に目安接触痕17が形成される場合と比較して粘着テープ9に形成される長い接触痕の数を低減できるため、ウェーハ1の切削に要する時間が比較的短くなる。
その一方で、標準接触痕15と長さの異なる目安接触痕17は、ウェーハ1の加工送り方向の手前側と、後方側と、の両方に形成されてもよい。この場合、位置を特定したいデバイスチップ19に近い目安接触痕17を選択して参照して接触痕の数を数えられるため、作業者の視線の移動が少なくて済み、該作業者による位置の特定の精度を向上できる。
なお、ウェーハ1の加工送り方向の手前側に目安接触痕17を形成する場合、チャックテーブル12等を所定の速度に加速するのに必要な助走距離よりもウェーハ1から離れた位置で切削ブレード18を粘着テープ9に下降させる。その一方で、ウェーハ1の加工送り方向の後方側に目安接触痕17を形成する場合、切削ブレード18がウェーハ1を切削し終えた後、チャックテーブル12等を停止させるのに必要な制動距離よりもウェーハ1から離れた位置で切削ブレード18を上昇させる。
ここで、ウェーハ1を切削ブレード18で切削する際、ウェーハ1の下方においても切削ブレード18は粘着テープ9に切り込む。そのため、ウェーハ1に形成される切削溝13と重なる領域においても粘着テープ9に接触痕が形成される。標準接触痕15及び目安接触痕17は、切削ブレード18が粘着テープ9に下降して、ウェーハ1を切削して、粘着テープ9から上昇するまでの間に該粘着テープ9に形成される連続した接触痕のウェーハ1の外周1cよりも外側の部分をいう。
換言すると、ウェーハ1を一つの分割予定ライン3a,3bで切削する際に粘着テープ9に形成される一連の接触痕は、標準接触痕15又は目安接触痕17と、ウェーハ1の外周1cよりも内側の部分と、を含む。そして、標準接触痕15又は目安接触痕17と、ウェーハ1の外周1cよりも内側の該部分と、は連続している。
以上の説明をまとめると、第1の切削ステップS20では、ウェーハ1の外周1cから外側に第1の方向Aに伸長した複数の第1の標準接触痕15を切削ブレード18で粘着テープ9に形成する。また、ウェーハ1の外周1cから外側に該第1の標準接触痕15とは異なる長さで第1の方向Aに伸長した複数の第1の目安接触痕17を切削ブレード18で粘着テープ9に形成する。そして、互いに隣接する複数の第1の目安接触痕17の間には、2以上の第1の数の第1の標準接触痕15を形成する。
第2の切削ステップS40では、ウェーハ1の外周1cから外側に第2の方向Bに伸長した複数の第2の標準接触痕15を切削ブレード18で粘着テープ9に形成する。また、ウェーハ1の外周1cから外側に該第2の標準接触痕15とは異なる長さで第2の方向Bに伸長した複数の第2の目安接触痕17を切削ブレード18で粘着テープ9に形成する。そして、互いに隣接する複数の第2の目安接触痕17の間には、2以上の第2の数の第2の標準接触痕15を形成する。
ここで、複数の該第2の標準接触痕15は複数の該第1の標準接触痕15と長さが同じであり、複数の該第2の目安接触痕17は複数の該第1の目安接触痕17と長さが同じであり、該第2の数は該第1の数と一致するとよい。この場合、フレームユニット11の全体を通して標準接触痕15と目安接触痕17の特徴が統一されるため、デバイスチップの位置を特定するために接触痕の数を数える作業者の作業精度が高まる。
なお、本発明は、上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、ウェーハ1の外周1cよりも外側の部分において、標準接触痕15と、目安接触痕17と、の長さの異なる2種類の接触痕が粘着テープ9に形成される場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。すなわち、粘着テープ9のウェーハ1の外周1cよりも外側の部分では、3種類以上の接触痕が形成されてもよい。
例えば、標準接触痕15と、目安接触痕17と、に加え、該標準接触痕15及び該目安接触痕17と長さの異なる特別目安接触痕が粘着テープ9に形成されてもよい。例えば、目安接触痕17が標準接触痕15の2倍程度の長さで形成される場合において、この特別目安接触痕は、標準接触痕15の3倍程度の長さで形成されるとよい。
そして、例えば、第1の方向A又は第2の方向Bにおいて、4本の標準接触痕15が並ぶ次に1本の目安接触痕17を配し、さらに4本の標準接触痕15が並ぶ次に1本の特別目安接触痕を配する。これを繰り替えして粘着テープ9に接触痕を形成した場合、目安接触痕17が5本の接触痕の存在を示し、特別目安接触痕が10本の接触痕の存在を示すこととなる。
具体的には、位置を特定したいデバイスチップが第1の方向Aに沿って6本の特別目安接触痕の次に現れる目安接触痕17から数えて3番目の標準接触痕15に隣接する場合、該デバイスチップの位置は、第1の方向Aにおいて68番目であることがわかる。このように3種類以上の接触痕が粘着テープ9に形成されていると、作業者がデバイスチップの位置をより容易かつ確実に検出できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 ウェーハ
1a 表面
1b 裏面
1c 外周
3a,3b 分割予定ライン
5 デバイス
7 環状フレーム
7a 開口
9 粘着テープ
11 フレームユニット
13 切削溝
15 標準接触痕
17 目安接触痕
19,21,23 デバイスチップ
2 切削装置
4 本体
6 タッチパネル付きディスプレイ
8 外装カバー
10 切削ユニット
12 チャックテーブル
12a 上面
12b クランプ
14 カセット載置台
16 スピンドルハウジング
18 切削ブレード
18a 基台
18b 切り刃
20 ノズル
22 スピンドル
24 ブレードカバー

Claims (4)

  1. 第1の方向に沿った複数の第1の分割予定ライン及び該第1の方向に交差する第2の方向に沿った複数の第2の分割予定ラインが表面に設定され該第1の分割予定ライン及び該第2の分割予定ラインによって区画された各領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該ウェーハを切削する切削ブレードを備えた切削ユニットと、を備える切削装置を用いて該ウェーハを個々のデバイスチップに分割するウェーハの加工方法であって、
    環状フレームの内周部に外周部が貼着された粘着テープに該ウェーハの裏面側を貼着して形成されたフレームユニットを該チャックテーブルの上面上に載置し、該チャックテーブルで該ウェーハを該粘着テープを介して吸引保持し、該ウェーハの該表面側を露出し、該チャックテーブルを該上面に直交するテーブル回転軸の周りに回転させて該ウェーハの該第1の方向を該切削装置の加工送り方向に合わせる保持ステップと、
    回転する該切削ブレードを該ウェーハの外周側で該第1の分割予定ラインの延長線の上方に位置付け、該切削ブレードを下降させて該粘着テープに接触させ、該切削ブレード及び該チャックテーブルを相対的に該加工送り方向に移動させて該切削ブレードで該ウェーハを該第1の分割予定ラインに沿って切削し、該切削ブレードを上昇させるとの工程を繰り返して全ての該第1の分割予定ラインに沿って該ウェーハを切削する第1の切削ステップと、
    該チャックテーブルを該テーブル回転軸の周りに回転させて該ウェーハの該第2の方向を該加工送り方向に合わせる回転ステップと、
    全ての該第2の分割予定ラインに沿って該ウェーハを切削する第2の切削ステップと、を備え、
    該第1の切削ステップでは、該ウェーハの外周から外側に該第1の方向に伸長した複数の第1の標準接触痕と、該ウェーハの外周から外側に該第1の標準接触痕とは異なる長さで該第1の方向に伸長した複数の第1の目安接触痕と、を該切削ブレードで該粘着テープに形成し、
    互いに隣接する複数の該第1の目安接触痕の間には、2以上の第1の数の該第1の標準接触痕が形成されることを特徴とするウェーハの加工方法。
  2. 複数の該第1の目安接触痕は、該第1の標準接触痕よりも長いことを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  3. 該第2の切削ステップでは、回転する該切削ブレードを該ウェーハの外周側で該第2の分割予定ラインの延長線の上方に位置付け、該切削ブレードを下降させて該粘着テープに接触させ、該切削ブレード及び該チャックテーブルを相対的に該加工送り方向に移動させて該切削ブレードで該ウェーハを該第2の分割予定ラインに沿って切削し、該切削ブレードを上昇させるとの工程を繰り返して全ての該第2の分割予定ラインに沿って該ウェーハを切削し、
    該第2の切削ステップでは、該ウェーハの外周から外側に該第2の方向に伸長した複数の第2の標準接触痕と、該ウェーハの外周から外側に該第2の標準接触痕とは異なる長さで該第2の方向に伸長した複数の第2の目安接触痕と、を該切削ブレードで該粘着テープに形成し、
    互いに隣接する複数の該第2の目安接触痕の間には、2以上の第2の数の該第2の標準接触痕が形成されることを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  4. 複数の該第2の標準接触痕は、複数の該第1の標準接触痕と長さが同じであり、
    複数の該第2の目安接触痕は、複数の該第1の目安接触痕と長さが同じであり、
    該第2の数は、該第1の数と一致することを特徴とする請求項3に記載のウェーハの加工方法。
JP2020145597A 2020-08-31 2020-08-31 ウェーハの加工方法 Pending JP2022040746A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020145597A JP2022040746A (ja) 2020-08-31 2020-08-31 ウェーハの加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020145597A JP2022040746A (ja) 2020-08-31 2020-08-31 ウェーハの加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022040746A true JP2022040746A (ja) 2022-03-11

Family

ID=80499531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020145597A Pending JP2022040746A (ja) 2020-08-31 2020-08-31 ウェーハの加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022040746A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010199227A (ja) 研削装置
JP2011135026A (ja) ワークユニットの保持方法および保持機構
JP5137747B2 (ja) ワーク保持機構
KR20180037116A (ko) 절삭 장치
JP2009158648A (ja) ウエーハの分割方法
JP6224350B2 (ja) 加工装置
JP4456421B2 (ja) 加工装置
JP2012151225A (ja) 切削溝の計測方法
KR102631713B1 (ko) 가공 방법
JP2022040746A (ja) ウェーハの加工方法
JP7229640B2 (ja) 切削装置
JP5356803B2 (ja) ウエーハの加工装置
JP6105308B2 (ja) 加工装置
JP4342861B2 (ja) 半導体ウエーハの加工装置
JP5570891B2 (ja) 研削装置
JP7408235B2 (ja) 加工装置
JP2014154633A (ja) 加工装置
JP3222726U (ja) 切削装置
JP7271181B2 (ja) 診断方法
JP5538015B2 (ja) 加工装置における加工移動量補正値の決定方法
JP2014229772A (ja) 加工装置
JP2016127118A (ja) 加工装置
JP2023018558A (ja) カセット載置台、及びカセット載置台用治具
JP5264525B2 (ja) 研削装置
TW202147418A (zh) 晶圓的加工方法及加工裝置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240416