JP2019524872A - 癌の治療に有用なイミダゾピリミジン化合物 - Google Patents

癌の治療に有用なイミダゾピリミジン化合物 Download PDF

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ユエ ジャン,ジ
ユエ ジャン,ジ
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ノバルティス アーゲー
ノバルティス アーゲー
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

PRC2媒介性疾患又は障害の治療に有用であることが明らかにされている、式(IA)の化合物、又はその薬学的に許容される塩が提供され:式中、A、R3、R4、R6、及びR7は、本明細書に定義される通りである。【化1】

Description

本発明は、イミダゾピリミジン化合物、このような化合物を含む組成物、及びポリコーム抑制複合体2(Polycomb Repressive Complex 2(PRC2)媒介性疾患又は障害の治療を目的とするその使用に関する。
ポリコーム群(PcG)タンパク質は、多くのヒトの癌で調節不全が起こるクロマチン修飾酵素である。SUZ12(zeste12のサプレッサー)、EED(胚体外胚葉発生)及び触媒サブユニット、EZH2(ゼスト(zeste)ホモログ2のエンハンサー)を含むポリコーム抑制複合体2(PRC2)は、標的遺伝子のプロモータ領域及びその周辺のコアヒストンH3リシン27(H3K27me3)をメチル化することにより、遺伝子を抑制する。PRC2は、遺伝子転写のエピジェネティック制御に関与する細胞機構の重要な構成要素であり、発生並びに組織分化及び再生において重要な役割を果たす。EZH2は、触媒サブユニットであるが、PRC2は、そのメチルトランスフェラーゼ活性のために少なくともEED及びSUZ12を必要とする。EED、SUZ12及びEZH2は、多くの癌で過剰発現され、そうした癌として、限定されないが、乳癌、前立腺癌、肝細胞癌などが挙げられる。EZH2活性化突然変異は、DLBCL(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)患者及びFL(濾胞性リンパ腫)患者に見出されている。DLBCLにおいて補因子S−アデノシルメチオニン(SAM)と競合する化合物によるPRC2メチルトランスフェラーゼ活性の阻害は、H3K27メチル化を逆転し、標的遺伝子の発現を再活性化すると共に、腫瘍成長/増殖を阻害する。そのため、PRC2は、DLBCL及び他の癌の薬理学的標的を賦与する。特に、PRC2の活性を阻害する小分子が必要とされる。
本発明は、式(IA):

(式中、A、R、R、R、及びRは、本明細書に定義する通りである)
の化合物を提供し、これは、その立体異性体、互変異性体、薬学的に許容される塩、多形、若しくは溶媒和物を含み、これらは、PRC2媒介性疾患又は障害の治療に有用である。
本発明はまた、本発明の化合物を製造するためのプロセス及び中間体も提供する。
さらに、本発明は、少なくとも1つの本発明の化合物及び少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物も提供する。医薬組成物は、さらに、少なくとも1種の追加の治療薬を含んでもよい。特に、他の抗癌剤、免疫調節薬、抗アレルギー剤、制吐剤(又は鎮吐剤)、鎮痛剤、細胞保護剤、並びにそれらの組合せから選択される追加の治療薬が有利である。
本発明の化合物は、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療に用いることができる。
本発明の化合物は、治療法に用いることができる。
本発明の化合物は、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療のための薬剤の製造に用いることができる。
本発明は、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療方法を提供し、この方法は、それを必要とする患者に、任意選択で第2治療薬と一緒に、治療有効量の第1治療薬を投与するステップを含み、ここで、第1治療薬は、本発明の化合物であり、第2治療薬は、1つの他種治療薬である。
EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の例として、限定されないが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、中皮腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、肝細胞癌、前立腺癌、乳癌、胆管及び胆嚢癌、膀胱癌、神経芽腫、神経鞘腫、神経膠腫、膠芽腫及び星細胞腫などの脳腫瘍、頸癌、大腸癌、黒色腫、内膜癌、食道癌、頭部及び頸部癌、肺癌、鼻咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、腎細胞癌、直腸癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、子宮癌、並びに横紋筋肉腫(RMS)、カポジ肉腫、滑膜肉腫、骨肉腫及びユーイング肉腫などの軟部組織肉腫が挙げられる。
本発明は、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療方法を提供し、これは、それを必要とする患者に、任意選択で第2治療薬と一緒に、治療有効量の第1治療薬を投与するステップを含み、ここで、第1治療薬は、EED阻害剤であり、第2治療薬は、1つの他種治療薬であり;疾患又は障害は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、及び肝細胞癌から選択される。
本発明の化合物は、単独で、本発明の他の化合物と組み合わせて、又は1種若しくは複数種、好ましくは1〜2種の他の薬剤と組み合わせて、同時に又は順次使用することができる。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるだろう。
I.化合物
第1の態様では、本発明は、とりわけ、式(IA):

の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
Aは、以下:

から独立して選択され;
Xは、独立して、CH又はOであり;
Wは、独立して、N又はCR14であり;
Yは、独立して、N又はCR13であり;
Zは、独立して、N又はCR11であり;
及びRは、独立して、H又はハロゲンであり;
は、独立して、以下:ハロゲン、フェニル、並びに炭素原子と、N、NR、O、及びS(O)から選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む5〜6員ヘテロアリールから選択され;ここで、前記フェニル及びヘテロアリールは、0〜3個のR3Aで置換されており;
各R3Aは、独立して、以下:ハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、R3C、−OR3C、−C(=O)R3D、NR3E3F、−C(=O)NR3E3F、−NHC(=O)R3D、−S(=O)3D、−S(=O)NR3E3F、−NHS(=O)(C〜Cアルキル)、及び−CR3C3E3Gから選択され;
3Bは、独立して、以下:OH、NR、C〜Cアルコキシ、−C(=O)NR、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、並びに炭素原子と、N、NR、O、及びS(O)から選択される1〜2個のヘテロ原子とを含む5〜6員ヘテロシクロアルキルから選択され;ここで、前記ヘテロシクロアルキルは、0〜2個のRで置換されており;
各R3Cは、独立して、以下:C〜Cシクロアルキル、フェニル、並びに炭素原子と、N、NR、O、及びS(O)から選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む4〜7員複素環から選択され;ここで、各部分は、0〜2個のRで置換されており;
各R3Dは、独立して、以下:C〜Cアルキル及びR3Cから選択され;
3E及びR3Gは、出現毎に、独立して、以下:H及びC〜Cアルキルから選択され;
各R3Fは、独立して、以下:H、及び0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキルから選択され;
は、独立して、以下:H、ハロゲン及びC〜Cアルキルから選択され;
は、独立して、以下:OH及びC〜Cアルキルから選択され;
は、独立して、以下:H、ハロゲン、CN、C〜Cアルキニル、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)NR3E3D、−S(=O)R3D、−S(=O)3D、−S(=O)NR3E3F、−CONHNH、0〜2個のRで置換されたフェニル、炭素原子と、N、NR、O、及びS(O)から選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む5〜6員ヘテロアリールから選択され;ここで、前記ヘテロアリールは、0〜3個のR3Aで置換されており;
11は、独立して、H、ハロゲン、又はNHであり;
12は、独立して、H、OCH、又はハロゲンであり;
13は、独立して、H又はハロゲンであり;
14は、独立して、H、ハロゲン、CH、又はOCHであり;
15は、独立して、H、ハロゲン、CH、OH、OCH、OCHF、OCHF、又はOCFであり;
各Rは、独立して、以下:H、→O、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)H、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、及びベンジルから選択され;
は、独立して、以下:ハロゲン、OH及びC〜Cアルコキシから選択され;
各Rは、独立して、以下:=O、ハロゲン、OH、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、及びC〜Cハロアルコキシから選択され;
は、独立して、以下:OH及びNRから選択され;
及びRは、出現毎に、独立して、以下:H及びC〜Cアルキルから選択され;
各pは、独立して、0、1及び2から選択され;
m及びnは、出現毎に、独立して、0及び1から選択される。
第2の態様では、本発明は、第1の態様の範囲内で、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中:
各R3Aは、独立して、以下:ハロゲン、CN、−(O)−(0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、R3C、−C(=O)R3D、NR3E3F、−C(=O)NR3E3F、−S(=O)3D、−S(=O)NR3E3F、−NHS(=O)(C〜Cアルキル)、及び−O−C〜Cシクロアルキルから選択され;
は、独立して、以下:H、ハロゲン、CN、C〜Cアルキニル、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)NR3E3D、−S(=O)R3D、−S(=O)3D、−S(=O)NR3E3F、−CONHNH、0〜1個のRで置換されたフェニル、オキサゾリル、テトラゾリル、0〜2個のRで置換されたピリジルから選択され;
各Rは、独立して、以下:H、→O、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)H、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、及びC〜Cシクロアルキルから選択され;
は、Hである。
第3の態様では、本発明は、第1又は第2の態様の範囲内で、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中:
は、独立して、H又はFであり;
は、Hであり;
は、独立して、以下:フェニル、並びに炭素原子と、O、N及びNRから選択される1〜2個のヘテロ原子とを含む5〜6員ヘテロアリールから選択され;ここで、前記フェニル及びヘテロアリールは、0〜3個のR3Aで置換されており;
mは、独立して、0及び1から選択され;
nは、0である。
第4の態様では、本発明は、第1〜第3の態様のいずれか1つの範囲内で、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中:
Aは、独立して、

から選択される。
第5の態様では、本発明は、第1〜第4の態様のいずれか1つの範囲内で、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
Aは、独立して、

から選択され;
は、独立して、H又はFであり;
は、独立して、以下:0〜3個のR3Aで置換されたフェニル、0〜2個のR3Aで置換されたピリジル、0〜2個のR3Aで置換されたピリミジニル、0〜2個のR3Aで置換されたイソキサゾリル、及び

から選択され;
3Aは、独立して、以下:ハロゲン、CN、0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cハロアルキル、NH(0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル)、N(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHS(=O)(C〜Cアルキル)、


から選択され;
3Bは、独立して、以下:ハロゲン、OH、N(C〜Cアルキル)

から選択され;
は、Hであり;
は、独立して、以下:H、ハロゲン、CN、C〜Cアルキニル、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル、−CONH(0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)Ph、−S(=O)Ph、−CONHNH、0〜1個のC〜Cアルコキシで置換されたフェニル、オキサゾリル、テトラゾリル、0〜2個のC〜Cアルキルで置換されたピリジル、

から選択され;
は、Hであり;
各Rは、独立して、以下:H、0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル、−CO(C〜Cアルキル)、及びシクロプロピルから選択される。
第6の態様では、本発明は、第1〜第5の態様のいずれか1つの範囲内で、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
は、独立して、以下:0〜3個のR3Aで置換されたフェニル、0〜2個のR3Aで置換されたピリジル、及び0〜2個のR3Aで置換されたピリミジニルから選択され;
各R3Aは、独立して、以下:F、Cl、CH、−CHOH、−CHF、−CHF、CF、CN、−OCH、−OCHCH、−OCH(CH、−OCHF、−C(=O)N(CH、−CHNHC(=O)CH、−S(=O)CH、NH、シクロプロピル、

から選択され;
は、独立して、以下:H、Cl、CN、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、及び−S(=O)(C〜Cアルキル)から選択される。
第7の態様では、本発明は、第1〜第3の態様のいずれか1つの範囲内で、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
Aは、独立して、

から選択され;
Xは、独立して、CH又はOであり;
Wは、独立して、N又はCR14であり;
Yは、独立して、N又はCR13であり;
Zは、独立して、N又はCR11であり;
は、独立して、以下:0〜3個のR3Aで置換されたフェニル、0〜2個のR3Aで置換されたピリジル、及び0〜2個のR3Aで置換されたピリミジニルから選択され;
3Aは、独立して、ハロゲン、CN、0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)N(C〜Cアルキル)、及び

から選択され;
3Bは、独立して、以下:ハロゲン、OH、N(C〜Cアルキル)から選択され;
は、独立して、以下:H、ハロゲン、CN、及び−CO(C〜Cアルキル)から選択され;
11は、独立して、以下:H、ハロゲン、又はNHであり;
12は、独立して、以下:H、OCH、又はハロゲンであり;
13は、独立して、以下:H又はハロゲンであり;
14は、独立して、以下:H、ハロゲン、CH、又はOCHであり;
15は、独立して、以下:H、ハロゲン、CH、OH、OCH、OCHF、OCHF、又はOCFである。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
は、独立して、以下:フェニル、並びに炭素原子と、N、NR、O、及びS(O)から選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む5〜6員ヘテロアリールから選択され;ここで、前記フェニル及びヘテロアリールは、0〜3個のR3Aで置換されている。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
は、独立して、以下:0〜3個のR3Aで置換されたフェニル、0〜2個のR3Aで置換されたピリジル、及び0〜2個のR3Aで置換されたピリミジニルから選択される。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
は、独立して、以下:0〜3個のR3Aで置換されたフェニル、及び0〜1個のR3Aで置換されたピリジルから選択される。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
は、独立して、以下:0〜1個のR3Aで置換されたフェニルから選択される。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
は、独立して、以下:0〜1個のR3Aで置換されたピリジルから選択される。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
は、独立して、以下:0〜1個のR3Aで置換されたピリジルから選択される。
第8の態様では、本発明は、前述した態様のいずれか1つの範囲内の、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中:
は、Fである。
第9の態様では、本発明は、実施例1〜120の全ての化合物をはじめとする、例示した例から選択される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
別の態様では、本発明は、第9の態様の範囲内の化合物のいずれかの部分リストから選択される化合物を提供する。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
Aは、

である。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
Aは、

である。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
Aは、

である。
別の態様では、本発明は、式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
Aは、

である。
別の実施形態では、第1〜第7の態様のいずれか1つの化合物
(式中:
は、独立して、

であり;
各R3Aは、独立して、以下:C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、−CON(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、及びC〜Cシクロアルキルから選択される)
又はその薬学的に許容される塩が提供される。
別の実施形態では、第1〜第7の態様のいずれか1つの化合物
(式中:
は、独立して、

であり;
各R3Aは、独立して、以下:CH、−OCH、−CON(CH、−S(=O)(CH)、及びシクロプロピルから選択される)
又はその薬学的に許容される塩が提供される。
別の実施形態では、第1〜第7の態様のいずれか1つの化合物
(式中:
は、独立して、

であり;
各R3Aは、独立して、以下:C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、及び−O−C〜Cシクロアルキルから選択される)
又はその薬学的に許容される塩が提供される。
別の実施形態では、第1〜第7の態様のいずれか1つの化合物
(式中:
は、独立して、

であり;
各R3Aは、独立して、以下:OCH、OCHCH、−OCHF、及び−O−シクロプロピルから選択される)
又はその薬学的に許容される塩が提供される。
別の実施形態では、第1〜第7の態様のいずれか1つの化合物
(式中:
は、独立して、

であり;
各R3Aは、独立して、以下:C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、及び−O−C〜Cシクロアルキルから選択される)
又はその薬学的に許容される塩が提供される。
別の実施形態では、第1〜第6の態様のいずれか1つの化合物、又はその薬学的に許容される塩が提供され、
式中:
は、独立して、

であり;
各R3Aは、独立して、以下:ハロゲン、CN、−(O)−(0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、C(=O)NH、−S(=O)3C、−S(=O)NH(0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル)、−NHS(=O)(C〜Cアルキル)、

から選択され;
3Bは、独立して、以下:OH、NH、N(C〜Cアルキル)、及び−S(=O)(C〜Cアルキル)から選択され;
3Cは、独立して、以下:C〜Cアルキル及び1H−ピペリジン−4−イルから選択される。
別の実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に開示されるEED Alphascreen結合、LC−MSアッセイ及び/又はELISAアッセイを用いて、IC50値≦5μM、好ましくはIC50値≦1μM、より好ましくはIC50値≦0.5μM、さらに好ましくはIC50値≦0.1μMを有する。
II.他の実施形態
別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つの本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つの本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤若しくは賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、治療有効量の少なくとも1つの本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤若しくは賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
医薬組成物は、EED及び/又はPRC2により媒介される疾患又は障害の治療に有用である。
別の実施形態では、本発明は、追加の治療薬をさらに含む、上に定義した通りの医薬組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物を製造するプロセスを提供する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物を製造するための中間体を提供する。
別の実施形態では、本発明は、単独で、又は任意選択で本発明の別の化合物及び/若しくは少なくとも1つの他種治療薬と併用して、治療法に使用するための本発明の化合物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、単独で、又は任意選択で本発明の別の化合物及び/若しくは少なくとも1つの他種治療薬と併用して、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害を治療する目的で、治療法に使用するための本発明の化合物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療方法を提供し、この方法は、治療有効量の少なくとも1つの本発明の化合物を単独で、又は任意選択で本発明の別の化合物及び/若しくは少なくとも1つの他種治療薬と併用して、こうした治療を必要とする患者に投与するステップを含む。
別の実施形態では、本発明は、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療方法を提供し、この方法は、治療有効量の第1及び第2治療薬をこうした治療を必要とする患者に投与するステップを含み、ここで、第1治療薬は、本発明の化合物であり、第2治療薬は、1つの他種治療薬である。
別の実施形態では、本発明はまた、単独で、又は任意選択で本発明の別の化合物及び/若しくは少なくとも1つの他種治療薬と併用した、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療を目的とする薬剤の製造のための、本発明の化合物の使用を提供する。
別の実施形態では、本発明は、治療法に使用するための本発明の化合物と追加の治療薬との併用製剤を提供する。
別の実施形態では、本発明は、治療法に同時又は個別に使用するための本発明の化合物と追加の治療薬との併用を提供する。
別の実施形態では、本発明は、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療に同時、個別に又は順次使用するための本発明の化合物と追加の治療薬との併用製剤を提供する。化合物は、本明細書に記載する医薬組成物として投与され得る。
EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の例として、限定されないが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、中皮腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、肝細胞癌、前立腺癌、乳癌、胆管及び胆嚢癌、膀胱癌、神経芽腫、神経膠腫、膠芽腫及び星細胞腫などの脳腫瘍、頸癌、大腸癌、黒色腫、内膜癌、食道癌、頭部及び頸部癌、肺癌、鼻咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、腎細胞癌、直腸癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、子宮癌、並びに横紋筋肉腫(RMS)、カポジ肉腫、滑膜肉腫、骨肉腫及びユーイング肉腫から選択される軟部組織肉腫が挙げられる。
別の実施形態では、本発明は、EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療方法を提供し、この方法は、それを必要とする患者に、任意選択で第2治療薬と一緒に、治療有効量の第1治療薬を投与するステップを含み、ここで、第1治療薬は、EED阻害剤であり、第2治療薬は、1つの他種治療薬であり;疾患又は障害は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、及び肝細胞癌から選択される。
別の実施形態では、併用医薬組成物又は併用方法又は併用使用に用いられる追加の治療薬は、下記の治療薬:他の抗癌剤、免疫調節薬、抗アレルギー剤、制吐剤(又は鎮吐剤)、鎮痛剤、細胞保護剤、並びにそれらの組合せの1つ又は複数、好ましくは1つ〜3つから選択される。
本発明の様々な(一覧表に示す)実施形態が本明細書に記載される。各実施形態に明示した特徴を他の明示された特徴と組み合わせて、本発明のさらに別の実施形態を提供してもよいことは認識されよう。また、これらの実施形態の各々個別の要素が、それ自体の独立の実施形態であることも理解される。
本発明の他の特徴は、本発明の説明のために付与され、本発明の限定を意図しない例示的な実施形態についての上の説明から明らかになるはずである。
III.定義
以上及び以下に使用する一般用語は、別に示されていない限り、本発明又は本開示に関して、好ましくは下記の意味を有し、その場合、より一般的な用語は、それがどこで使用されていても、互いに対して独立して、より具体的な定義に置き換えても、又はそのままであってもよく、従って、本発明のより具体的な実施形態を定義し得る。
本明細書に記載する全ての方法は、別に示されている、又は文脈上明らかに矛盾するのでない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書に記載されるあらゆる例、又は例示の表現(例えば、「など」)は、本発明をより明瞭にすることを目的とするに過ぎず、別に請求される本発明の範囲に制限を課すものではない。
本発明又は本開示に関して(特に請求項の記述において)使用される用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」及び類似の用語は、別に示されているか、又は文脈上明らかに矛盾するのでない限り、単数及び複数の両方を包含する。
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロ原子」は、窒素(N)、酸素(O)又はイオウ(S)原子、特に窒素又は酸素を指す。
別に示されていない限り、原子価が不足しているいずれのヘテロ原子も、原子価を満たすのに十分な水素原子を有すると想定される。
本明細書で使用される場合、用語「アルキル」は、一般式C2n+1の炭化水素基を指す。アルカン基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよい。例えば、用語「C〜C10アルキル」又は「CからC10アルキル」は、1〜10個の炭素原子を含む一価、直鎖、又は分岐脂肪族基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、ネオペンチル、3,3−ジメチルプロピル、ヘキシル、2−メチルペンチル、ヘプチルなど)を指す。
用語「アルキレン」は、二価アルキル基を指す。例えば、用語「C〜Cアルキレン」又は「CからCアルキレン」は、1〜6個の炭素原子を含む二価、直鎖、又は分岐脂肪族基(例えば、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、n−プロピレン(−CHCHCH−)、イソ−プロピレン(−CH(CH)CH−)、n−ブチレン、sec−ブチレン、イソ−ブチレン、tert−ブチレン、n−ペンチレン、イソペンチレン、ネオペンチレン、n−ヘキシレンなど)を指す。
用語「アルコキシ」は、酸素と結合したアルキルを指し、−O−R又は−OR(Rは、アルキル基を表す)と表される場合もある。「C〜Cアルコキシ」又は「CからCアルコキシ」は、C、C、C、C、C、及びCアルコキシ基を含むことが意図される。アルコキシ基の例として、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n−プロポキシ及びイソプロポキシ)、並びにt−ブトキシが挙げられる。同様に、「アルキルチオ」又は「チオアルコキシ」は、イオウ架橋を介して結合された表示数の炭素原子を含む上に定義した通りのアルキル基;例えば、メチル−S−及びエチル−S−を指す。
「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であってよい(置換基として好ましいハロゲンは、フッ素及び塩素である)。
「ハロアルキル」は、1個又は複数個のハロゲンで置換された、指定数の炭素原子を有する分岐及び直鎖両方の飽和脂肪族炭化水素基を包含することが意図される。ハロアルキルの例として、限定されないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、及びヘプタクロロプロピルが挙げられる。ハロアルキルの例として、さらに「フルオロアルキル」も挙げられ、これは、1個又は複数個のフッ素原子で置換された、指定数の炭素原子を有する分岐及び直鎖両方の飽和脂肪族炭化水素基を包含することが意図される。
「ハロアルコキシ」は、酸素架橋を介して結合された表示数の炭素原子を含む、上に定義した通りのハロアルキル基を指す。例えば、「C〜Cハロアルコキシ」又は「CからCハロアルコキシ」は、C、C、C、C、C、及びCハロアルコキシ基を含むことが意図される。ハロアルコキシ基の例として、限定されないが、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、及びペンタフルオロエトキシ(pentafluorothoxy)が挙げられる。同様に、「ハロアルキルチオ」又は「チオハロアルコキシ」は、イオウ架橋を介して結合された表示数の炭素原子を含む、上に定義した通りのハロアルキル基;例えば、トリフルオロメチル−S−、及びペンタフルオロエチル−S−を指す。
用語「オキソ」又は−C(O)−は、カルボニル基を指す。例えば、ケトン、アルデヒド、又は酸、エステル、アミド、ラクトン、若しくはラクタム基の一部。
用語「シクロアルキル」は、完全水素化環である非芳香族炭素環を指し、単環、二環又は多環系を含む。「C〜Cシクロアルキル」又は「CからCシクロアルキル」は、C、C、C、C、C、及びCシクロアルキル基を含むことが意図される。シクロアルキル基の例として、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びノルボルニルが挙げられる。
用語「アリール」は、単一(例えば、フェニル)又は融合環系(例えば、ナフタレン)を有する6〜10員芳香族炭素環部分を指す。典型的なアリール基は、フェニル基である。
用語「ベンジル」は、本明細書で使用される場合、水素原子の1つがフェニル基により置換されているメチル基を指す。
「ヘテロシクロアルキル」とは、表示される環炭素の1つ又は複数が、−O−、−N=、−NR−、−C(O)−、−S−、−S(O)−及び−S(O)−(ここで、Rは、水素、C1〜4アルキル又は窒素保護基である)から選択される部分により置換されていることを条件として、本出願で定義される通りのシクロアルキル(例えば、カルボベンジルオキシ、p−メトキシベンジルカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセチル、ベンゾイル、ベンジル、p−メトキシ−ベンジル、p−メトキシ−フェニル、3,4−ジメトキシベンジルなど)を意味する。例えば、3〜8員ヘテロシクロアルキルとしては、エポキシ、アジリジニル、アゼチジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチエニル1,1−ジオキド、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリジニル−2−オン、モルホリノ、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリジニロン、ピラゾリジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デク−8−イル、チオモルホリノ、スルファノモルホリノ、スルホノモルホリノ、オクタヒドロピロロ[3,2−b]ピロリルなどが挙げられる。
用語「部分飽和複素環」は、部分的に水素化され、単環、二環(融合環を含む)として存在し得る非芳香族環を指す。別に明示されない限り、前記複素環は、一般に−O−、−N=、−NR−、及び−S−から選択される1〜3個のヘテロ原子(好ましくは1個又は2個のヘテロ原子)を含む5〜10員環である。部分飽和複素環としては、ジヒドロフラニル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロピリジニル、イミダゾリニル、1H−ジヒドロイミダゾリル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、2H−クロメニル、オキサジニルなどの基が挙げられる。部分飽和複素環はまた、複素環が、アリール又はヘテロアリール環に融合している基(例えば、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、インドリニル(又は2,3−ジヒドロインドリル)、2,3−ジヒドロベンゾチオフェニル、2,3−ジヒドロベンゾチアゾリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[3,4−b]ピラジニルなど)も含む。
用語「部分又は完全飽和複素環」は、部分的又は完全のいずれかで水素化され、単環、二環(融合環を含む)若しくはらせん環として存在し得る非芳香族環を指す。別に明示されない限り、複素環は、一般に、イオウ、酸素及び/又は窒素から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子(好ましくは1個又は2個のヘテロ原子)を含む3〜12員環である。用語「部分又は完全飽和複素環」が用いられる場合、これは、「ヘテロシクロアルキル」、及び「部分飽和複素環」を包含することが意図される。らせん環の例としては、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、3−アザスピロ[5.5]ウンデカニル、3,9−アザスピロ[5.5]ウンデカニルなどが挙げられる。
用語「ヘテロアリール」は、5〜10員芳香族環系(例えば、ピロリル、ピリジル、ピラゾリル、インドリル、インダゾリル、チエニル、フラニル、ベンゾフラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、プリニル、ベンズイミダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾキサゾリル、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾリルなど)内に少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、酸素、イオウ、窒素又はそれらの組合せ)を含む芳香族部分を指す。ヘテロ芳香族部分は、単環又は融合環系から構成され得る。典型的なヘテロアリール単環は、酸素、イオウ及び窒素から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員環であり、典型的なヘテロアリール融合環は、酸素、イオウ及び窒素から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む9〜10員環系である。融合ヘテロアリール環系は、融合した2つのヘテロアリール又はアリール(例えば、フェニル)に融合したヘテロアリールから構成され得る。
用語「複素環」が使用される場合、これは、「ヘテロシクロアルキル」、「部分又は完全飽和複素環」、「部分飽和複素環」、「完全飽和複素環」及び「ヘテロアリール」を包含することが意図される。
用語「対イオン」は、塩化物、臭化物、水酸化物、酢酸塩、及び硫酸塩などの陰荷電種、又はナトリウム(Na+)、カリウム(K+)、アンモニウム(RNH+、ここで、n=0〜4、m=0〜4、m+n=4)などの陽荷電種を表すために使用される。
環構造内に点線で示す環が使用される場合、これは、環構造が、飽和、部分飽和又は不飽和であり得ることを示す。
本明細書で言及されるとき、用語「置換された」とは、少なくとも1個の水素原子が、非水素基で置換されることを意味するが、但し、標準原子価が維持され、且つ置換によって安定な化合物が得られるものとする。置換基がケト(すなわち、=O)である場合、この原子上の2個の水素が置換される。ケト置換基は芳香族部分上に存在しない。環系(例えば、炭素環又は複素環)が、カルボニル基又は二重結合で置換されると言う場合、カルボニル基又は二重結合は、環の一部(すなわち、内部)であることが意図される。本明細書で使用されるように、環二重結合は、2つの隣接する環原子(例えば、C=C、C=N、又はN=N)の間に形成される二重結合である。
本発明の化合物に窒素原子(例えば、アミン)が存在する場合、これを、酸化剤(例えば、mCPBA及び/又は過酸化水素)での処理によりN−オキシドに変換して、本発明の他の化合物を得ることもできる。従って、表示され、請求される窒素原子は、表示される窒素及びそのN−オキシド(N→O)誘導体の両方を包含すると考えられる。
ある化合物のいずれかの構成要素又は式において任意の変数が2回以上出現する場合、その定義は、出現毎に、それ以外の全ての出現時のその定義から独立している。従って、例えば、ある基が、0〜3個のR基で置換されていると示されていれば、前記基は、置換されていないか、又は最大3個のR基で置換されている可能性があり、出現毎に、Rは、独立して、Rの定義から選択される。例えば、第1の態様に関して、これは、Rの定義における0〜3個のR3Aに適用され、従って、Rがフェニル、又は5〜6員ヘテロアリールである場合、これらの基は、置換されていない(R3Aで置換されていない)か、又はR3Aの所与の定義から出現毎に独立して選択される1、2若しくは3個のR3Aで置換されているかのいずれかである。これは、同様に、R3B及びR3Cの定義における0〜2個のRの定義;R3Fの定義における0〜1個のR;並びにRの定義における0〜1個のR、0〜2個のR、0〜3個のR3Aにも適用される。
置換基に対する結合が、環内の2つの原子をつなげる結合と交差することが示されている場合、こうした置換基は、環上の任意の原子に結合し得る。置換基が所与の式の化合物の残りと結合している原子を示さずに、そうした置換基が記載されている場合、そのような置換基は、そうした置換基内の任意の原子を介して結合され得る。
置換基及び/又は変数の組合せは、そうした組合せが、安定な化合物をもたらす場合に限り許容される。
当業者は、例えば、分子中のケトン(−CH−C=O)基が、そのエノール形態(−C=C−OH)に互変異性化し得ることを理解することができよう。従って、本発明は、ある構造がそれらの1つだけを表していたとしても、考えられる全ての互変異性体を包含することが意図される。
語句「薬学的に許容される」は、物質又は組成物が、製剤を含む他の成分、及び/又はそれで治療される哺乳動物と、化学的及び/又は毒物学的に適合性でなければならないことを意味する。
別に明示されない限り、用語「本発明の化合物」又は「本開示の化合物」は、式(IA)の化合物、並びに異性体、例えば、立体異性体(ジアステレオ異性体、鏡像異性体及びラセミ体を含む)、幾何異性体、配座異性体(回転異性体及びアトロプ異性体(astropisomers)を含む)、互変異性体、同位体標識化合物(重水素置換を含む)、並びに内在的に形成された部分(例えば、多形体、溶媒和物及び/又は水和物)を指す。塩を形成することができる部分が存在する場合には、塩、特に薬学的に許容される塩も含まれる。
当業者には、本発明の化合物が、キラル中心を含み、従って、様々な異性体形態で存在し得ることは認識されよう。本明細書で使用される場合、用語「異性体」は、同じ分子式を有するが、原子の構成及び配置が異なる、様々な化合物を指す。
「鏡像異性体」は、重ね合わせることができない互いの鏡像である1対の立体異性体である。1対の鏡像異性体の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。この用語は、必要に応じて、ラセミ混合物を示すために用いられる。本発明の化合物について立体化学と称するとき、2つのキラル中心の既知の相対及び絶対配置を有する単一立体異性体は、従来のRSシステムを用いて示し(例えば、(1S,2S));既知の相対配置を有するが、絶対配置が未知である単一立体異性体は、星印を用いて示し(例えば、(1R*,2R*));また、(1R,2R)と(1S,2S)のラセミ混合物として2つの文字を用いてラセミ体を示す(例えば、(1RS,2RS);(1R,2S)と(1S,2R)のラセミ混合物として(1RS,2SR))。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが、互いの鏡像ではない立体異性体である。絶対立体化学は、Cahn−Ingold−Prelog R−Sシステムに従って示した。化合物が、純粋な鏡像異性体である場合、立体化学は、各キラル炭素で、R又はSのいずれかにより示され得る。絶対配置が不明な分割化合物は、それらが、ナトリウムD線の波長で平面偏光を回転する方向(右旋性又は左旋性)に応じて、(+)又は(−)と示すことができる。あるいは、分割化合物は、キラルHPLCを用い、対応する鏡像異性体/ジアステレオ異性体のそれぞれの保持時間により定義することもできる。
本明細書に記載する化合物のいくつかは、1つ又は複数の不斉中心若しくは軸を含み、従って、絶対立体化学の観点から、(R)−又は(S)−として定義することができる鏡像異性体、ジアステレオ異性体、及び他の立体異性体形態を生じさせ得る。
幾何異性体は、化合物が、分子に特定の量の構造剛性を付与する二重結合又はいずれか他の特徴を含む場合に発生し得る。化合物が、二重結合を含んでいれば、置換基は、E又はZ配置であり得る。化合物が、二置換シクロアルキルを含んでいれば、シクロアルキル置換基は、シス又はトランス配置を有し得る。
配座異性体(またはコンホマー)は、1つ又は複数の結合を中心とする回転によって異なり得る異性体である。回転異性体は、単一の結合を中心とする回転によって異なる配座異性体である。
用語「アトロプ異性体」は、分子中の限定された回転により生じる軸性又は面性キラリティーに基づく構造異性体を指す。
別に明示されない限り、本発明の化合物は、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態及び中間体混合物をはじめとする、考えられるあらゆる異性体を包含するものとする。光学活性(R)−及び(S)−異性体は、キラルシントン(synthon)又はキラル試薬を用いて調製してもよいし、又は従来の技術を用いて分割してもよい(例えば、優れた分離を達成するために、適切な溶媒又は溶媒混合物を用いて、DAICEL Corp.から入手可能なCHIRALPAK(登録商標)及びCHIRALCEL(登録商標)などのキラルSFC若しくはHPLCクロマトグラフィーカラムで分離する)。
本発明の化合物は、光学活性又はラセミ形態に単離することができる。光学活性形態は、ラセミ形態の分割又は光学活性出発材料からの合成によって単離することができる。本発明の化合物を調製するために用いられる全てのプロセス及びそこで製造された中間体は、本発明の一部であるとみなされる。鏡像異性体又はジアステレオ異性体生成物を調製する場合、それらは、従来の方法によって、例えば、クロマトグラフィー又は分別結晶により分離することができる。
プロセス条件に応じて、本発明の最終生成物は、遊離(中性)又は塩形態のいずれかで取得される。これらの最終生成物の遊離形態及び塩のいずれも、本発明の範囲内である。所望であれば、化合物の一形態を別の形態に変換してもよい。遊離塩基又は酸を塩に変換してもよいし;塩を遊離化合物又は別の塩に変換してもよく;本発明の異性体の混合物を個別の異性体に分離してもよい。
薬学的に許容される塩が好ましい。しかし、例えば、調製工程で使用され得る単離又は精製中に、他の塩が有用である場合もあり、従って、それらも、本発明の範囲内で考慮される。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、親化合物が、その酸性又は塩基性(base)の塩を製造することによって改変された、開示化合物の誘導体を指す。例えば、薬学的に許容される塩として、限定されないが、酢酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩(camphorsulfonate)、カプリン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロルテオピロネート、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプテート、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩、ヒプル酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオネート、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩/ヒドロキシマロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモエート(pamoate)、フェニル酢酸塩、リン酸塩/リン酸水素/リン酸二水素、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルファミン酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩又はキシナホ酸塩形態が挙げられる。
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸と一緒に形成することができる。塩を取得することができる無機酸として、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。塩を取得することができる有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが挙げられる。
薬学的に許容される塩基付加塩は、無機及び有機塩基と一緒に形成することができる。塩を取得することができる無機塩基として、例えば、アンモニウム塩及び周期表のI〜XII列の金属が挙げられる。特定の実施形態では、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、及び銅から得られ;特に好適な塩としては、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウム塩が挙げられる。塩を取得することができる有機塩基としては、例えば、第一級、第二級、及び第三級アミン、天然に存在する置換アミンなどの置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂などが挙げられる。特定の有機アミンとして、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート(cholinate)、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リジン、メグルミン、ピペラジン及びトロメタミンが挙げられる
本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法により、塩基性又は酸性部分を含む親化合物から合成することができる。一般的に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸又は塩基形態を、水中若しくは有機溶媒中、又はその両者の混合物中で、化学量論量の適切な塩基又は酸と反応させることにより調製することができ;一般的に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルなどの非水性媒体が望ましい。好適な塩のリストは、Allen,L.V.,Jr.,ed.,Remington:The Science and Practice of Pharmacy,22nd Edition,Pharmaceutical Press,London,UK(2012)に見出され、その開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
水素結合のための供与体及び/又は受容体として作用することができる基を含有する本発明の化合物は、好適な共結晶形成剤と共に共結晶を形成することが可能となり得る。これらの共結晶は、公知の共結晶形成手順によって本発明の化合物から調製することができる。こうした手順は、結晶条件下で、本発明の化合物を共結晶形成剤と一緒に摩砕、加熱、同時昇華、同時融解、又は溶液中で接触させるステップ、及びこうして形成された共結晶を単離するステップを含む。好適な共結晶形成剤は、国際公開第2004/078163号パンフレットに記載されているものを含む。従って、本発明は、さらに本発明の化合物を含む共結晶も提供する。
本明細書に付与するあらゆる式は、化合物の非標識形態、並びに同位体標識した形態を表すことも意図される。同位体標識化合物は、1個又は複数個の原子が、選択される原子質量又は質量数を有する原子で置換されるものを除いて、本明細書に付与する式によって描かれる構造を有する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、及び塩素の同位体、例えば、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、1831P、32P、35S、36Cl、125Iが含まれる。本発明には、本明細書で定義される様々な同位体標識化合物、例えば、H、13C及び14Cなどの放射性同位体が存在する化合物が含まれる。そのような同位体標識化合物は、代謝の研究(14Cを用いる)、反応速度論の研究(例えば、H又はHを用いる)、検出又は撮像技術、例えば、薬剤若しくは基質組織分布アッセイを含む陽電子放射断層撮影法(PET)又は単一光子放射断層撮影法(SPECT)、あるいは患者の放射性治療に有用である。特に、18F又は標識化合物は、PET又はSPECT研究にとりわけ望ましい場合がある。本発明の同位体標識化合物は、スキーム又は実施例に開示される手順を実施することにより、及び容易に入手可能な同位体標識試薬を、非同位体標識試薬の代わりに用いて下記の調製を行うことにより、一般に調製することができる。
さらに、より重い同位体、特に重水素(すなわち、H又はD)による置換は、代謝の安定性を高め、例えば、in vivo半減期の延長、又は必要用量の低減、あるいは治療指数の改善によって、所定の治療利点をもたらし得る。この文脈において重水素は、本発明の化合物の置換基とみなされることが理解される。そのようなより重い同位体、特に重水素の濃縮は、同位体の濃縮係数によって定義することができる。本明細書で使用される場合、用語「同位体の濃縮係数」は、特定の同位体の同位体存在量と天然存在量との比を意味する。本発明の化合物における置換基が重水素と示される場合、そのような化合物は、指定の重水素原子各々について、少なくとも3500(指定の重水素原子各々に52.5%の重水素取り込み)、少なくとも4000(60%の重水素取り込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素取り込み)、少なくとも5000(75%の重水素取り込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素取り込み)、少なくとも6000(90%の重水素取り込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素取り込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素取り込み)、少なくとも6600(99%の重水素取り込み)、又は少なくとも6633.3(99.5%の重水素取り込み)の同位体の濃縮係数を有する。
本発明の同位体標識化合物は、一般に、当業者に周知の従来の技術により、又は、他の場合に用いられていた非標識試薬の代わりに、適切な同位体標識試薬を使用して、本明細書に記載のものと類似のプロセスにより調製することができる。こうした化合物は、例えば、潜在的医薬化合物が、標的タンパク質若しくは受容体に結合する能力を決定する標準及び試薬として、又はin vivo若しくはin vitroで生物学的受容体に結合した本発明の化合物のイメージングのためなど、多様な用途の可能性がある。
「安定な化合物」及び「安定な構造」は、反応混合物、及び配合物から有効な治療薬へと、有用な純粋度までの単離に耐えるのに十分頑健である化合物を示すことが意図される。本発明の化合物は、N−ハロ、S(O)H、又はS(O)H基を含まないのが好ましい。
用語「溶媒和物」は、有機又は無機にかかわらず、1つ又は複数の溶媒分子と本発明の化合物の物理的結合を意味する。この物理的結合は、水素結合を含む。特定の事例では、溶媒和物は、例えば、1つ又は複数の溶媒分子が、結晶固体の結晶格子に組み込まれるとき、単離が可能となる。溶媒和物中の溶媒分子は、規則的配置及び/又は無秩序配置で存在し得る。溶媒和物は、化学量論又は非化学量論量の溶媒分子のいずれも含み得る。「溶媒和物」は、溶液相及び単離可能な溶媒和物の両方を包含する。例示的な溶媒和物として、限定されないが、水化物、エタノラート、メタノラート、及びイソプロパノラートが挙げられる。溶媒和の方法は、一般に、当技術分野で公知である。
本明細書で使用される場合、「多形」は、同じ化学構造/組成を有するが、結晶
を形成する分子及び/又はイオンの空間的配置が異なる結晶形態を指す。本発明の化合物は、非結晶性固体又は結晶性固体として提供することができる。本発明の化合物を固体として提供するために、凍結乾燥を使用することができる。
「EED」は、遺伝子胚体外胚葉発生のタンパク質産物を指す。
「PRC2」は、ポリコーム抑制複合体2を指す。
用語「PRC2媒介性疾患又は障害」は、PRC2により直接的又は間接的に調節されるあらゆる疾患又は障害を指す。これは、限定されないが、EEDにより直接的又は間接的に調節される任意の疾患又は障害を含む。
用語「EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害」は、EED及び/若しくはPRC2により直接的又は間接的に調節される疾患又は障害を指す。
本明細書で使用されるように、用語「患者」は、全ての哺乳動物の種を包含する。
本明細書で使用されるように、用語「被験者」は、動物を指す。典型的には、動物は、哺乳動物である。「被験者」は、EED阻害剤を用いた治療から利益を被り得る任意のヒト又はヒト以外の生物も指す。被験者は、例えば、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、アヒル、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、マウス、魚類、トリなども指す。特定の実施形態では、被験者は霊長類である。また別の実施形態では、被験者はヒトである。例示的な被験者として、癌疾患の危険因子を有する任意の年齢のヒトが挙げられる。
本明細書で使用されるように、被験者は、そのような被験者が、生物学的に、医学的に、又はクオリティオブライフにおいてそのような治療から利益を受ける場合、治療「を必要とする」(好ましくはヒト)。
本明細書で使用されるように、用語「阻害する」、「阻害」又は「阻害すること」は、所与の病状、症状、又は障害、若しくは疾患、又は生物学的活性若しくはプロセスのベースライン活性の有意な低下の軽減若しくは抑制を指す。
本明細書で使用されるように、任意の疾患/障害を「治療する」、「治療すること」又はその「治療」という用語は、哺乳動物、特にヒトの疾患/障害の治療を指し、以下:(a)疾患/障害を改善する(すなわち、疾患/障害、又はその臨床症状の少なくとも1つの発生を遅らせる、若しくは停止する、若しくは低減する);(b)疾患/障害を軽減又は調節する(すなわち、物理的(例えば、識別できる症状の安定化)、生理的(例えば、物理的パラメータの安定化)のいずれか、又はその両方で疾患/障害の退行をもたらす);(c)被験者により識別されない場合があるものを含む少なくとも1つの物理的パラメータを緩和又は改善する;並びに/あるいは(d)特に、哺乳動物が、疾患又は障害に罹患しやすいが、まだそれを有すると診断されていない場合に、疾患又は障害が哺乳動物に起こることを予防する、又はその発症若しくは発生若しくは進行を遅らせることを含む。
本明細書で使用されるように、「予防すること」又は「予防」は、臨床病態の発生確率の低下を目的とした、哺乳動物、特にヒトの無症状性病態の予防的治療(すなわち、予防及び/又はリスクの低減)を含む。患者は、一般集団と比較して、臨床病態に罹患するリスクを増加することがわかっている因子に基づいて、予防療法のために選択される。「予防」療法は、(a)一次予防と(b)二次予防に分けることができる。一次予防は、臨床病態をまだ呈していない被験者の処置として定義され、二次予防は、同じ、又は類似の臨床病態の続発の予防として定義される。
本明細書で使用されるように、「リスク低減」又は「リスクを低減する」は、臨床病態の発生率を低下させる治療法を包含する。従って、一次及び二次予防療法は、リスク低減の例である。
「治療有効量」は、被験者の生物学的又は医学的応答、例えば、EED及び/若しくはPRC2の低減又は阻害を誘発する、あるいは、症状を改善する、病状を緩和する、疾患の進行を遅らせる、若しくは遅延させる、又はPRC2により媒介される疾患若しくは障害を予防する量の本発明の化合物を含むことが意図される。併用に適用される場合、この用語は、併用して、連続的、又は同時のいずれでの投与にかかわらず、予防又は治療効果をもたらす活性成分の合計量を指す。
本明細書で使用される略語は、以下の通り定義される:「1×」は1回、「2×」は2回、「3×」は3回、「℃」は、セルシウス度、「aq」は水性、「Col」はカラム、「eq」は当量(単数又は複数)、「g」はグラム(単数又は複数)、「mg」はミリグラム(単数又は複数)、「L」はリットル(単数又は複数)、「mL」はミリリットル(単数又は複数)、「μL」はマイクロリットル(単数又は複数)、「N」は通常、「M」はモル、「nM」はナノモル、「mol」はモル(単数又は複数)、「mmol」はミリモル(単数又は複数)、「min」は分(単数又は複数)、「h」は時間(単数又は複数)、「rt」は室温、「RT」は保持時間、「ON」は一晩、「atm」は大気、「psi」はポンド/平方インチ、「conc.」は濃縮、「aq」は水性、「sat」又は「sat’d」は飽和、「MW」は分子量、「mw」又は「μwave」はマイクロ波、「mp」は融点、「Wt」は重量、「MS」又は「Mass Spec」は質量分析(法)、「ESI」は電子イオン化質量分析、「HR」は高解像度、「HRMS」は高分解能質量分析、「LCMS」は液体クロマトグラフィー質量分析、「HPLC」は高速液体クロマトグラフィー、「RP HPLC」は逆相HPLC、「TLC」又は「tlc」は薄層クロマトグラフィー、「NMR」は核磁気共鳴分光法、「nOe」は核オーバーハウザー効果分光法、「H」は陽子、「δ」はデルタ、「s」は一重項、「d」は二重項、「t」は三重項、「q」は四重項、「m」は多重項、「br」は広域、「Hz」はヘルツ、「ee」は鏡像体過剰率であり、並びに「α」、「β」、「R」、「S」、「E」、及び「Z」は、当業者には周知の立体化学的名称である。
以下で使用される下記の略語は、対応する意味を有する:
Ac アセチル
Bn ベンジル
Boc tert−ブトキシカルボニル
(Boc) 二炭酸ジtert−ブチル
Bu ブチル
CsCO 無水炭酸セシウム
CHCl クロロホルム
CHCl 塩化メチレン
DAST 三フッ化ジエチルアミノイオウ
dba トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム
DBU 2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン
DCM ジクロロメタン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DPPA ジフェニルホスホリルアジド
dppf 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EA 酢酸エチル
Et エチル
EtN トリエチルアミン
EtOH エタノール
EtOAc 酢酸エチル
HATU 2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩
HCl 塩酸
i−Bu イソブチル
i−Pr イソプロピル
KOAc 酢酸カリウム
LiAlH 水素化アルミニウムリチウム
Me メチル
m−CPBA 3−クロロペルオキシ安息香酸
MeCN アセトニトリル
MetBuXPhos (ジ−tert−ブチル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,4,5,6−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスファン
MeOH メタノール
窒素
NaBH 水素化ホウ素ナトリウム
NaHCO 重炭酸ナトリウム
NaSO 硫酸ナトリウム
PE 石油エーテル
Ph フェニル
PhP/PPh トリフェニルホスフィン
PhP=O トリフェニルホスフィンオキシド
SPhos 2−ジクロロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル
t−Bu又はBu tert−ブチル
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
XantPhos 9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン
XPhos 2−ジクロロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル
IV.合成
本発明の化合物は、本明細書に記載する方法、反応スキーム及び実施例を考慮して、有機合成の分野の当業者には周知のいくつかの方法で調製することができる。本発明の化合物は、合成有機化学の分野で公知の合成方法と一緒に、以下に記載する方法を用いて、又はそれらに対する当業者には理解される改変によって、合成することができる。好ましい方法として、限定されないが、後述する方法がある。反応は、使用される試薬及び材料に適しており、しかも実施する形質転換に好適な溶媒若しくは溶媒混合物中で実施する。有機合成の分野の当業者には、分子に存在する官能基が、提案される変換と調和すべきであることは理解されよう。これは、所望の本発明の化合物を取得するために、合成ステップの順序を変更する、又はある特定のプロセススキームを別のものに優先して選択する判断が時として必要になる。
出発材料は、Aldrich Chemicals(Milwaukee,Wis.)などの商業的供給源から一般に入手可能であり、又は当業者には周知の方法を用いて容易に調製される(例えば、付録を含め、Louis F.Fieser and Mary Fieser,Reagents for Organic Synthesis,v.1−19,Wiley,New York(1967−1999 ed.),Larock,R.C.,Comprehensive Organic Transformations,2nd−ed.,Wiley−VCH Weinheim,Germany (1999)、又はBeilsteins Handbuch der organischen Chemie,4,Aufl.ed.Springer−Verlag,Berlinに概略的に記載される方法(Beilsteinオンラインデータベースからも入手可能)により調製される)。
例示の目的で、以下に描く反応スキームは、本発明の化合物並びに重要な中間体を合成するための有望な経路を賦与する。個別の反応ステップのさらに詳細な説明のためには、以下の実施例を参照されたい。当業者は、本発明の化合物を合成するために他の合成経路を用いてもよいことは理解されよう。具体的な出発材料及び試薬を以下のスキームに描き、説明するが、これらの代わりに他の出発材料及び試薬を容易に使用して、多様な誘導体及び/又は反応条件を取得することができる。さらに、以下に記載する方法により調製される化合物の多くは、本開示を考慮すれば、当業者には周知の従来の化学を用いてさらに改変することもできる。
本発明の化合物の調製に際し、中間体の遠隔(remote)官能基の保護が必要な場合がある。そうした保護の必要性は、遠隔官能基の性質及び調製方法の条件に応じて変わり得る。こうした保護の必要性は、当業者によって容易に決定される。保護基及びその使用の概略的説明については、Greene,T.W.et al.,Protective Groups in Organic Synthesis,4th Ed.,Wiley(2007)を参照されたい。本発明の化合物の製造に組み込まれる保護基、例えば、トリチル保護基は、1つの位置異性体(regioisomer)として示される場合があるが、これらは、位置異性体の混合物としても存在し得る。
スキーム1〜3(下記)は、式(IA)の化合物を含む本発明の化合物を生成するための経路候補を記載する。式(IA)の化合物は、実質的に光学的に純粋な出発材料を用いるか、又は分離クロマトグラフィー、再結晶、若しくは当技術分野で公知の他の分離技術によって、実質的に光学的に純粋にすることができる。より詳細な説明については、以下の実施例のセクションを参照されたい。
本発明の化合物の大部分は、スキーム1に描く経路に従って調製した。5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸3は、メチラートチオ尿素2と2 2,3−ジブロモ−4−オキソブト−2−エン酸から合成され、その後、対応するホルムアミド5へのさらなる変換を行った。中間体5の閉環により、化合物6Aが得られた。6AのC−8位で、様々なアミンとの置換反応後に、重要中間体7Aを取得した。7Aは、C−1ハロゲン化化合物7B又はC−5アリール化化合物8Aに変換することができる。他方で、ハロゲン化は8Aに対しても実施して、C−1ハロゲン化化合物8Cを得ることもできる。取得した8B又は8Cを用いて、C1に異なる官能基、例えば、スルホン、硫化物、Ar若しくはヘテロアリール、アセチレン、及びケトンなどを有するいくつかの標的化合物9を調製した。
これに代わり、スキーム2に詳細に示す合成経路に従って、CN又はエステルなどのR置換基を有する化合物を合成した。5−ブロモ−4−クロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン(10)を、適切に置換したイミン11A又は11Bで処理することにより、それぞれ12A又は12Bを取得し、これらを対応するアミン13A又は13Bに変換した。さらなる官能基化及び閉環後に、重要二環式中間体14A又は14Bを取得した。第一級アミンによる置換に続いて、R位でのカップリングにより、標的化合物16A及び16Bを得た。取得した16A及び16Bの両方を用いて、R位に異なる官能基、例えば、アミド及びメチルアルコールなどを有するいくつかの標的化合物を調製した。

いくつかのケースでは、スキーム3の経路に従って標的化合物22を合成した。まず、5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸3をそのワインレブアミド(Weinreb amide)17に変換し、次に、R−アリール化生成物18に変換した。第一級アミン20を対応するホルムアミドに変換した後、閉環によって、化合物21を取得し、これを様々なアミンによる置換後、化合物22へとさらに変換した。
一般的方法
別に注記されている場合を除いて、例示した実施例では以下の方法を使用した。
順相又は逆相クロマトグラフィーのいずれかにより、中間体及び最終生成物の精製を実施した。順相クロマトグラフィーは、別に記載のない限り、プレパッケージSiOカートリッジを用いて実施し、ヘキサン及び酢酸エチル又はDCM及びMeOHのいずれかの勾配で溶離した。高度に極性のアミンの場合、MeOH中のDCM及び1M NHの勾配を使用した。逆相分取HPLCは、UV214nm及び254nmのC18カラム又はprep LCMS検出を用いて実施し、溶媒A(0.1%TFAを含む水)及び溶媒B(0.1%TFAを含むアセトニトリル)の勾配又は溶媒A(0.05%TFAを含む水)及び溶媒B(0.05%TFAを含むアセトニトリル)の勾配又は溶媒A(0.05%アンモニアを含む水)及び溶媒B(0.05%アンモニアを含むアセトニトリル)の勾配で溶離した。
実施例の特性決定に使用するLC/MS方法
逆相分取HPLC/MSは、6110(方法A〜D)、又は6120(方法E及びF)、又は6130(方法G)質量分析計と連結したAgilent LC1200システムで実施した。
方法A:95%Bで1分の保持を含む、1.2分にわたる5%〜95%Bの直線勾配;
214nm及び254nmでのUV可視化
カラム:SunFire(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:2mL/分
溶媒A:0.1%トリフルオロ酢酸、99.9%水
溶媒B:0.1%トリフルオロ酢酸、99.9%アセトニトリル
方法B:95%Bで1分の保持を含む、1.5分にわたる5%〜95%Bの直線勾配;
214nm及び254nmでのUV可視化
カラム:XBridge(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:2mL/分
溶媒A:10mM炭酸水素アンモニウムを含む水
溶媒B:アセトニトリル
方法C:95%Bで1.3分の保持を含む、1.2分にわたる5%〜95%B、0.01分にわたる95%〜5%Bの直線勾配;
214nm及び254nmでのUV可視化
カラム:SunFire(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:2mL/分
溶媒A:0.1%トリフルオロ酢酸、99.9%水
溶媒B:0.1%トリフルオロ酢酸、99.9%アセトニトリル
方法D:95%Bで1.6分の保持を含む、1.4分にわたる5%〜95%B、0.01分にわたる95%〜5%Bの直線勾配;
214nm及び254nmでのUV可視化
カラム:XBridge(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:1.8mL/分
溶媒A:10mM炭酸水素アンモニウムを含む水
溶媒B:アセトニトリル
方法E:95%Bで1分の保持を含む、1.5分にわたる5%〜95%Bの直線勾配;
214nm及び254nmでのUV可視化
カラム:XBridge(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:2mL/分
溶媒A:10mM炭酸水素アンモニウムを含む水
溶媒B:アセトニトリル
方法F:95%Bで1分の保持を含む、1.5分にわたる5%〜95%Bの直線勾配;
214nm及び254nm及び300nmでのUV可視化
カラム:XBridge(登録商標)C18 4.6×30mm 2.5μm
流量:1.8mL/分
溶媒A:0.1%アンモニウムを含む水
溶媒B:アセトニトリル
方法G:95%Bで1分の保持を含む、2分にわたる10%〜95%Bの直線勾配;
214nm、254nm及び300nmでのUV可視化
カラム:Sunfire(登録商標)C18 4.6×30mm 2.5μm
流量:1.8mL/分
溶媒A:水
溶媒B:0.1%ギ酸を含むMeOH
実施例の特性決定に使用したNMR
H NMRスペクトルは、下記の周波数で動作するBrukerフーリエ(Fourier)変換分光計を用いて取得した:H NMR:400MHz(Bruker)。13C NMR:100MHz(Bruker)。スペクトルデータは、下記フォーマット:化学シフト(多重度、水素の数)で記録する。化学シフトは、テトラメチルシラン内標準のppmダウンフィールド(δ単位、テトラメチルシラン=0ppm)で明示し、及び/又は溶媒ピークに対して参照され、これらのピークは、H NMRスペクトルにおいて、CDHSOCDは2.49ppmで、CDHODは3.30ppmで、CDCNでは1.94で、CDClでは7.24ppmで出現し、また、13C NMRスペクトルにおいて、CDSOCDは39.7ppmで、CDODでは49.0ppmで、CDClでは77.0ppmで出現する。13C NMRスペクトルは全て、プロトンデカップリングであった。
V.実施例
以下の実施例を調製し、単離し、本明細書に開示する方法を用いて特性決定した。以下の実施例は、本発明の範囲の一部を示し、本開示の範囲を限定することを意図しない。
別に明示されない限り、出発材料は、TCI Fine Chemicals(日本)、Shanghai Chemhere Co., Ltd.(Shanghai,China)、Aurora Fine Chemicals LLC(San Diego,CA)、FCH Group(Ukraine)、Aldrich Chemicals Co.(Milwaukee,Wis.)、Lancaster Synthesis,Inc.(Windham,N.H.)、Acros Organics (Fairlawn,N.J.)、Maybridge Chemical Company,Ltd.(Cornwall,England)、Tyger Scientific(Princeton,N.J.)、AstraZeneca Pharmaceuticals(London,England)、Chembridge Corporation(USA)、Matrix Scientific(USA)、Conier Chem & Pharm Co., Ltd(China)、Enamine Ltd(Ukraine)、Combi−Blocks,Inc.(San Diego,USA)、Oakwood Products,Inc.(USA)、Apollo Scientific Ltd.(UK)、Allichem LLC.(USA)及びUkrorgsyntez Ltd(Latvia)などの非排他的な商業的供給源から一般に入手可能である。
中間体
中間体A1:(2,4−ジフルオロ−6−メトキシフェニル)メタンアミン

1,3−ジフルオロ−5−メトキシベンゼン(A1.2):アセトン(400mL)中のA1.1(12.5g、96mmol)及びKCO(66.0g、480mmol)の攪拌懸濁液に、ヨウ化メチル(27mL、480mmol)を一度に添加した。次に、反応混合物を60℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、余剰溶媒を真空下で除去し、150mLのHOを添加し、これをEtO(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を水性NaOH(0.1M、100mL)及びHO(100mL)で順に洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した後、減圧下で濃縮することにより、無色の油として標題の化合物(12.0g、80%)を得た。H−NMR(400MHz,CDCl)δppm3.81(s,3H),6.43−6.46(m,3H).
2,4−ジフルオロ−6−メトキシベンズアルデヒド(A1.3):0℃の100mLのDCM中のA1.2(11.0g、76.4mmol)の溶液に、TiCl(12.5mL、114.8mmol)を滴下し、続いて、ジクロロ(メトキシ)メタン(9.0mL、91.7mmol)を添加した。混合物を0℃で90分間攪拌してから、室温まで30分かけて昇温させた。150mLのDCMで希釈した後、混合物を砕氷中に注ぎ込んだ。有機層を収集し、塩水(50mL)で洗浄してから、減圧下で濃縮した。PE/EtOAc=10/1で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーカラムで残渣を精製することにより、白色の固体として、標題の化合物(4.5g、31%)を得た。H−NMR(400MHz,CDCl)δppm3.95(s,3H),6.50−6.53(m,2H),10.35(s,1H).
(E)−2,4−ジフルオロ−6−メトキシベンズアルデヒドオキシム(A1.4):MeOH(50mL)とHO(50mL)の混合溶媒中のA1.3(4.5g、26.2mmol)、NHOH・HCl(3.6g、52.4mmol)の混合物に、NaOH(3.1g、78.5mmol)を添加した。反応混合物を25℃で1時間攪拌した。溶媒を濃縮してから、残渣をEtOAc(100mL)で希釈した。得られた溶液をHCl(1N、80mL)、NaHCO(50mL)及び塩水(50mL)で洗浄した。合わせた有機相を濃縮することにより、標題の化合物(4.8g、96%)を得た。LC−MS:[MH]=188.1。
(2,4−ジフルオロ−6−メトキシフェニル)メタンアミン(A1):MeOH(100mL)及びNH・HO(14mL)中のA1.4(1000mg、5.2mmol)とRaney Ni(0.92g、10.7mmol)の混合物をHバルーン下、室温で一晩攪拌した。懸濁液をCeliteのパッドを介して濾過した。濾過物を濃縮して、標題の化合物(900mg、98%)を得た。LC−MS:[MH]=174.1。
中間体A2:(2,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)メタンアミン

2,4−ジフルオロ−5−メトキシベンズアルデヒド(A2.2):A1.2の代わりにA2.1を用いて、A1と同様の方法により標題の化合物を得た。H−NMR(500MHz,CDCl)δppm3.94(s,3H),6.99(t,1H),7.44(dd,1H),10.31(s,1H).
(E)−2,4−ジフルオロ−5−メトキシベンズアルデヒドオキシム(A2.3):A1.3の代わりにA2.2を用いて、A1.4と同様の方法により標題の化合物を得た。LC−MS:[MH]=188.1。
tert−ブチル2,4−ジフルオロ−5−メトキシベンジルカルバメート(A3.4):400mLのMeOH中のA2.3(11.7g、62.6mmol)及びBocO(20.5g、93.9mmol)の溶液に、Pd/C(2.5g、10%wt)を添加した。混合物を真空下で取り出した後、バルーンを介しHで再充填した。次に、H(4.0MPa)下、40℃で一晩これを攪拌した。セライトパッドを介して反応混合物を濾過した後、MeOH(200mL×2)で洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することにより、白色の固体として標題の化合物(15.6g、91%)を得た。LC−MS:[MH]=218.1。
中間体A2:ジオキサン(120mL)中のA2.4(4.0g、14.65mmol)の溶液に、30mLのHCl(4mol/L)を添加した。反応物を室温で2時間攪拌した後、減圧下で濃縮することにより、HCl塩形態をした粗生成物を得た。残渣をMeOH/MeCN(1/4、250mL)、続いてKCO(6.7g、43.95mmol)で希釈してから、60℃で3時間攪拌した。室温まで冷却した後、固体を濾過して除去し、濾過物を真空下で取り出し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc=0%〜25%)で精製することにより、黄色の油として標題の化合物(2.0g、80.0%)を得た。H−NMR(400MHz,CDCl)δppm3.88(s,2H),3.90(s,3H),6.86(dd,1H),6.98(dd,1H).LC−MS:[MH]=174.1.
中間体A3:2−フルオロ−6−メトキシフェニル)メタンアミン

2−フルオロ−6−メトキシベンゾニトリル(A3.2):2.5LのMeOH中のA3.1(500g、3.6mol)の溶液に、ナトリウムメトキシド(388g、7.2mol)を少量ずつゆっくりと添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を15LのHO中に注ぎ込み、沈殿物を濾過により除去してから、2.0LのHOで2回洗浄することにより、白色の固体として標題の化合物(1140g)を取得したが、この粗生成物は、それ以上精製することなく、次のステップで使用する。H NMR(500MHz,CDCl)δppm3.96(s,3H),6.79(dd,2H),7.52(dd,1H).
中間体A3:1.0LのMeOH中のA3.2(228g、粗)及び145mLのNHOHの溶液に、30gのRaney Niを添加した。混合物を水素雰囲気下(25atm)、40℃のオートクレーブ内で8時間攪拌した。濾過の後、濾過物を減圧下で濃縮して、薄黄色の油を取得し、これを減圧蒸留によって精製することにより、無色の油として標題の化合物(60g、54%)を得た。H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm1.58(s,2H),3.67(s,1H),6.75(t,1H),6.82(d,1H),7.22(dd,1H).LC−MS:[MH]=156.1.
中間体A4:(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メタンアミン

(E)−ベンゾフラン−4−カルバルデヒドオキシム(A4.1):CHOH(75mL)及び水(75mL)中のベンゾフラン−4−カルバルデヒド(5g、34.2mmol)、NHOH.HCl(4.72g、68.4mmol)及びNaOH(5.47g、136.8mmol)の混合物を25℃に加熱し、3時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をEA(150ml)で希釈してから、有機層を1N HCl(100mL×2)、飽和NaHCO(100mL×2)及び塩水(100mL)で順に洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過した後、濃縮することにより、白色の固体として標題の化合物(5g、90%)を取得した。LC−MS:[MH]=162.0
ベンゾフラン−4−イルメタンアミン(A4.2)::CHOH(585mL)中のA4.1(5g、31mmol)、NH.OH(43mL)及びRaney Ni(2.66g、31mmol)の混合物をH雰囲気下20℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過物を濃縮することにより、油状の標題の化合物(4.2g、92%)を取得した。LC−MS:[MH]=148.0。
中間体A4:A4.2(2.2g、15mmol)、Pd/C(2g、wt%:10%)及びCHOH(40mL)の混合物を48℃に加熱し、N雰囲気下16時間攪拌した。混合物を室温まで冷却し、濾過し、濾過物を濃縮することにより、標題の化合物(2g、90%)を取得した。H NMR(400MHz,CDCl)δppm3.20(t,2H),3.84(s,2H),4.60(t,2H),6.72(d,1H),6.85(d,1H),7.13(t,1H).LC−MS:[MH]=150.2.
中間体A5:(5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メタンアミン

2−ブロモ−4−(2,2−ジエトキシエトキシ)−1−フルオロベンゼン(A5.1):2.0LのDMF中の3−ブロモ−4−フルオロフェノール(500g、2.62mol)及び2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(670g、3.4mol)の溶液に、KCO(1085g、7.86mol)を一度に添加した。懸濁液を110℃で加熱し、N下で一晩攪拌した。室温まで冷却した後、反応物を10.0LのHOで希釈し、EtOAc(2.0L×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水で2回洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル(EtOAc/ヘキサン=0:100〜5:100)で精製することにより、黄色の油として標題の化合物(810g、80%)を取得した。H−NMR(400MHz,メタノール−d4)δppm1.27(t,6H),3.65(q,2H),3.78(q,2H),3.97(d,2H),4.82(t,1H),3.97(d,2H),6.84(dd,1H),7.04(dd,1H),7.13(d,1H);LC−MS:[MH]=279.9.
4−ブロモ−5−フルオロベンゾフラン(A5.2a、位置異性体A5.2bと共に):トルエン(2.0L)中のPPA(1324g、3.93mol)の溶液に、A5.1(810g、2.62mol)を95℃で30分かけて添加した。反応混合物を95℃で2時間攪拌した。室温まで冷却した後、4.0Lの氷水をゆっくりと添加した。混合物をPE(2.0L×2)で抽出し、合わせた有機相を塩水(2.0L×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル(EtOAc/ヘキサン=0:100〜5:100)で精製することにより、黄色の油としてA5.2aとA5.2bの混合物(A1−2a:A1−2b=1:0.7、310g、55%収率)を取得した。LC−MS:[MH]=215.0。
5−フルオロベンゾフラン−4−カルボニトリル(A5.3):1.0LのDMF中のA5.2a及びA5.2b(310g、1.44mol)とZn(CN)(253g、2.16mol)の混合物に、Pd(PPh(162g、0.14mol)をN下で添加した。反応混合物を100℃で加熱し、18時間攪拌した。室温まで冷却した後、混合物を5.0Lの水で希釈した後、EtOAc(1.0L×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(1L)で洗浄し、NaSO(無水)で乾燥させ、濾過した後、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラム(移動相:EtOAc/PE=30分で1:70、保持時間=11分、流量:120mL/分)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(92g、40%)を取得した。H−NMR(400MHz,メタノール−d)δppm7.07(d,1H),7.30(dd,1H),7.89(dd,1H),8.10(dd,1H).
tert−ブチル((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)カルバメート(A5.4):1.0LのMeOH中のA5.3(44.5g、276.4mmol)及びBocO(90.0g、414.6mmol)の溶液に、Pd/C(5g、10%wt)を添加した。反応混合物をHでガス抜きし、H下で一晩攪拌した。混合物をセライトで濾過し、MeOH(300mL×2)で洗浄し、濾過物を減圧下で濃縮した。残渣をPEから再結晶することにより、白色の固体として標題の化合物(61.0g、93%)を取得した。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δppm1.38(s,9H),3.21(t,2H),4.12(d,2H),4.53(t,2H),6.63(dd,1H),6.86(dd,1H),7.25(brs,1H).LC−MS:[M−Bu+H]=212.1
中間体A5:50mLのHCl/ジオキサン(4mol/L)中のA5.4(18.3g、68.5mmol)の溶液を室温で4時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を混合溶剤(MeOH:MeOH=1:10、500mL)で希釈した後、KCO(18.0g、342.5mmol)を添加した。混合物を60℃で加熱し、3時間攪拌し、室温まで冷却し、濾過した後、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(MeOH:EtOAc=0:100〜1:4)で精製することにより、黄色の油として標題の化合物(9.2g、80%)を取得した。H−NMR(400MHz,メタノール−d)δppm3.27(t,2H),3.77(s,2H),4.56(t,2H),6.59(dd,1H),6.81(dd,1H).LC−MS:[MH]=168.0.
中間体A6:(5−フルオロベンゾフラン−4−イル)メタンアミン

中間体A6:MeOH(15ml)及びNHOH(2mL)中の5−フルオロベンゾフラン−4−カルボニトリル(A5.3)(1g、6.2mmol)の溶液に、N下で、Raney Ni(500mg)を添加した。得られた懸濁液を真空下でガス抜きしてから、バルーンを介してHを再充填した。次に、反応物をHのバルーン下、室温で一晩攪拌し、セライト(Celite)パッドを介して濾過した。濾過物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)で精製することにより、黄色の油として標題の化合物(900mg、88%)を取得した。LC−MS:[M+H]=166.0。
中間体B
中間体B1:2,4−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン

5−ブロモ−2,6−ジメチルピリミジン−4−オール(B1.1):臭素(153.4g、0.96mol、1.2eq)を1.0Lのクロロホルム中の2,6−ジメチルピリミジン−4−オール(100g、0.8mol、1.0eq)の溶液に滴下した。次に、混合物を50℃で一晩攪拌した。室温まで冷却した後、余剰の溶媒を蒸発させ、500mLの酢酸エチルを添加し、これを減圧下で再度除去した。このプロセスを3回反復した。室温で、黄色の固体を100mLの酢酸エチル中で30分間攪拌した。濾過後、残渣を酢酸エチル(100mL×2)で洗浄することにより、白色の固体として標題の化合物(135g、82%)を取得した。LC−MS:[M+H]=205.2。
5−ブロモ−4−クロロ−2,6−ジメチルピリミジン(B1.2):500mLのPOCl中のB1.1(134g、0.66mol)の混合物を110℃で18時間攪拌した。余剰のPOClを真空下で除去し、残渣を1000gの砕氷中に注ぎ込んだ。次に、固体NaHCOを注意深く添加して、pHを8〜9に調節した。水相を酢酸エチル(1.5L×3)で抽出し、合わせた有機層を塩水(1.0L×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮することにより、白色の固体として標題の化合物(71g、48%)を取得した。LC−MS:[M+H]=223.0。
5−ブロモ−4−ヒドラジニル−2,6−ジメチルピリミジン(B1.3):350mLのエタノール中のヒドラジン水和物(NHNH・HO、32g、0.64mol、98%)の混合物に、350mLのメタノール中のB1.2(70g、0.32mol)の溶液を0℃で滴下した。反応混合物を室温で16時間攪拌した。減圧により溶媒を除去し、残渣を500mLの水で希釈し、CHCl(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層を500mLの塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮することにより、黄色の固体として標題の化合物(63g、91%)を取得した。LC−MS:[M+H]=219.0。
5−ブロモ−2,4−ジメチルピリミジン(B1.4):1.0LのCHCl中のMnO(96g、1.1mol)の懸濁液に、1.0LのCHCl中のB1.3(47g、0.22mol)の溶液を0℃で滴下した。混合物を室温で2時間攪拌した。濾過及び濃縮後、残渣を100〜200メッシュシリカゲルカラム(PE:EA=100:0〜50:50)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(30g、73%)を取得した。LC−MS:[M+H]=189.1。
中間体B1:200mLの無水ジオキサン中のB1.4(12g、64mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(22.8g、89.6mmol、1.4eq)、KOAc(18.8g、192mmol、3.0eq)、及びPd(dppf)Cl(2.34g、3.2mmol)の混合物を90℃で加熱し、N下で4時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を300mLの混合溶媒(PE:EA=4:1)で希釈し、濾過した後、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EA=2:1〜1:1)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(10g、66%)を取得した。LC−MS:[M+H]=235.1。
中間体B2:(1−イソプロピル−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸

4−ブロモ−1−イソプロピル−3−メチル−1H−ピラゾール(B2.1):4−ブロモ−3−メチル−1H−ピラゾール(2g、12.5mmol)、2−ヨードプロパン(6.37g、37.5mmol)、CsCO(6.25g、50mmol)及びアセトニトリル(30mL)の混合物を90℃で12時間攪拌した。反応混合物をMeOH(15ml)と一緒に濾過した後、濾過物を濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(UV214、PE:DMC=100:1〜50:50)で精製することにより、透明な油として標題の化合物(700mg、56%)を取得した。LC−MS:[M+H]=203.1。
中間体B2:THF(5mL)中のB2.1(202mg、1.0mmol)の溶液に、n−BuLi(0.5mL、1.2mmol、THF中2.4M)をN下、−78℃で添加した。反応物を−78℃で30分間攪拌した後、THF(2mL)中のホウ酸トリイソプロピル(564mg、3.0mmol)を−78℃で攪拌しながら滴下した。混合物を−78℃で2時間攪拌した。混合物を水(3mL)でクエンチングし、水層をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、UV214、NHHCO/水/MeOH=0.5/100/1)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(100mg、60%)を取得した。LC−MS:[M+H]=169.1。
中間体B3:2−メトキシ−4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

5−ブロモ−2−メトキシ−4−メチルピリジン(B3.1):ナトリウム(4.8g、0.2mol)を80mLのCHOH部分の攪拌溶液に少量ずつ添加した。添加した後、5−ブロモ−2−フルオロ−4−メチルピリジン(7.6g、40mmol)を未希釈で添加した。次に、透明な溶液を室温で一晩攪拌した。反応物を水(400mL)でクエンチングし、ジクロロメタン(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した後、濃縮することにより、薄黄色の固体として標題の化合物(6.95g、86%)を取得した。H NMR(500MHz,CDCl)δ2.31(s,3H),3.87(s,3H),6.61(s,1H),8.15(s,1H).
中間体B3:B1.4の代わりにB3.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=250.1。
中間体B4:6−シクロプロピル−2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

3−ブロモ−6−シクロプロピル−2−メチルピリジン(B4.1):3,6−ジブロモ−2−メチルピリジン(250mg、1mmol)、シクロプロピルボロン酸(86mg、1mmol)、CsCO(975mg、3mmol)、Pd(PPh(160mg、0.2mmol)及びジオキサン(5mL)の混合物を、マイクロ波を用いて、N下、120℃で30分間攪拌した。混合物をMeOH(15mL)で濾過し、濾過物をPrep−TLC(シリカゲル、UV254、PE)で精製することにより、透明な油として標題の化合物(100mg、47%)を取得した。H NMR(400MHz,CDCl)δppm0.95−0.98(m,4H),1.36−1.99(m,1H),2.56(s,3H),6.76(d,1H),7.59(d,1H).
中間体B4:B1.4の代わりにB4.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=260.3。
中間体B5:2−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
3−ブロモピコリンアルデヒド(B5.1):ジオキサン(70mL)中の3−ブロモ−2−メチルピリジン(5g、29mmol)、SeO(17.5mg、116mmol)の混合物を120℃に加熱し、18時間攪拌した。混合物を濃縮してから、シリカゲル(PE:EA=4:1)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(3g、55%)を取得した。LC−MS:[M+H]=188.1。
(3−ブロモピリジン−2−イル)メタノール(B5.2):MeOH(20mL)及びTHF(10mL)中のB5.1(1g、5.4mmol)の混合物を0℃まで冷却し、その混合物にNaBH(0.82g、21.6mmol)を少量ずつ添加した。混合物を室温で4時間攪拌した。混合物を濃縮し、水(40mL)で希釈し、DCM(40mL×3)で抽出し、有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮することにより、白色の固体として標題の化合物(1g、99%)を取得した。LC−MS:[M+H]=190.0。
3−ブロモ−2−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピリジン(B5.3):DCM(30mL)中のB5.2(1g、5.4mmol)、DMAP(0.33g、1.08mmol)、TBSCl(0.97g、6.48mmol)及びイミダゾール(0.48g、7mmol)の混合物を室温で18時間攪拌した。混合物をDCM(50mL)で希釈し、水(30mL)及び塩水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲル(PE:EA=100:0〜50:50)で精製することにより、無色の油として標題の化合物(1.1g、68%)を取得した。LC−MS:[M+H]=304.0。
中間体B5:B1.4の代わりにB5.3を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=350.1。
中間体B6:1,3,5−トリメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール

アセトン(50mL)中の3,5−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(10g、45mmol)、ヨードメタン(9.6g、67.5mmol)、KCO(15.5g、112.5mmol)の混合物を60℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、MeOH(35ml)で洗浄し、濾過物を濃縮することにより、白色の固体として標題の化合物(8g、75%)を取得した。LC−MS:[M+H]=237.2。
中間体B7:2−(ジフルオロメチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

3−ブロモ−2−(ジフルオロメチル)ピリジン(B7.1):DCM(20mL)中の3−ブロモピコリンアルデヒド(B5.1)(3.0g、16.1mmol)の溶液に、DAST(5.2g、32.2mmol)を0℃で添加した。反応混合物をN下0℃で2時間攪拌した後、NaHCO溶液を氷浴下で添加した。混合物をDCM(60mL)で抽出し、有機層を乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(2.5g、75%)を取得し、これをそれ以上精製せずに次のステップで使用した。
中間体B7:B1.4の代わりにB7.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。
中間体B8:2−シクロプロピル−4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン

2−シクロプロピル−6−メチルピリミジン−4−オール(B8.1):MeOH(200ml)中のシクロプロパン−カルボキシイミドアミド塩酸塩(2.0g、16.7mmol)、3−オキソブタン酸メチル(1.9g、16.7mmol)及びCHONa(1.8g、33.4mmol)の混合物を室温で18時間攪拌した。次に、混合物を飽和NaSO(50mL)で希釈した後、減圧下で濃縮した。残渣を50mLの水に溶解させ、pHを4に調節した。5℃まで冷却した後、固体を収集し、真空下で乾燥させることにより、黄色の固体として標題の化合物(2.0g、98%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=151.2。
5−ブロモ−2−シクロプロピル−6−メチルピリミジン−4−オール(B8.2):HO(15mL)中のB8.1(2.0g、13.3mmol)とKOH(744mg、13.3mmol)の混合物にBr(0.7mL)を0℃で添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。固体を濾過して、白色の固体として標題の化合物(1.5g、57%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=231.0。
5−ブロモ−4−クロロ−2−シクロプロピル−6−メチルピリミジン(B8.3):トルエン(20mL)中のB8.2(1.5g、6.55mmol)とDMF(1.26mL、16.38mmol)の混合物に、トルエン(5mL)中のPOCl(0.72mL)の溶液を0℃で滴下した。反応混合物を室温で3時間攪拌した後、NaCO(1M、30mL)中に注ぎ込み、EA(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮することにより、黄色の油として標題の化合物(1.0g、62%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=248.9。
N’−(5−ブロモ−2−シクロプロピル−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド(B8.4):CHCl(50mL)中のB8.3(1.0g、4.06mmol)、4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド(2.6g、13.8mmol)の混合物を90℃で16時間攪拌した。固体を濾過し、DCM(5mL)で洗浄することにより、白色の固体として標題の化合物(0.60g、37.5%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=397.0。
5−ブロモ−2−シクロプロピル−4−メチルピリミジン(B8.5):NaCO(8mL、4.53mmol)中のB8.4(600mg、1.51mmol)の混合物を90℃で1時間攪拌した。混合物をEA(20mL)で希釈した。有機相を分離し、濃縮することにより、茶色の油として標題の化合物(200mg、62%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:M+H]=213.0。
中間体B8:B1.4の代わりにB8.5を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=261.2。
中間体B9:(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸

4−ブロモ−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール(B9.1):3−ブロモピコリンアルデヒド(B5.1)の代わりに4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルバルデヒドを用いて、中間体B7.1と同様の方法により標題の化合物を調製した。H NMR(400MHz,CDCl)δppm3.91(s,3H),6.66(t,1H),7.43(s,1H).LC−MS:[M+H]=213.1.
中間体B9:4−ブロモ−1−イソプロピル−3−メチル−1H−ピラゾール(B2.1)の代わりにB9.1を用いて、中間体B2と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=177.2。
中間体B10:2−イソプロポキシ−4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン

5−ブロモ−2−イソプロポキシ−4−メチル−メチルピリミジン(B10.1):THF(30mL)中の5−ブロモ−2−クロロ−4−メチルピリミジン(3.0g、14.5mmol)の溶液に、NaH(1.74g、44mmol)を添加し、これを室温で0.5時間攪拌した。次に、プロパン−2−オール(2.6g、44mmol)を添加し、混合物を室温で3時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を水(20mL)で希釈し、EA(20×3mL)で抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮した後、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;EA:PE=1:4)で精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(2.8g、83%)を取得した。LC−MS:[M+H]=231.0;232.9。
中間体B10:B1.4の代わりにB10.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=279.3。
中間体B11:2−(ジフルオロメトキシ)−4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

5−ブロモ−2−(ジフルオロメトキシ)−4−メチルピリジン(B11.1):40mLのCHCN中の5−ブロモ−4−メチルピリジン−2−オール(8g、42.55mmol)及び2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸(9.1g、51.06mmol)の溶液に、NaSO(606mg、4.255mmol)を一度に添加した。この懸濁液を室温で一晩攪拌した後、真空下で濃縮し、残渣をシリカゲル(PE/EtOAc=0〜9%)で精製することにより、黄色の油として標題の化合物(500mg、37%)を取得した。H NMR(500MHz,DMSO−d)δ2.39(s,3H),7.19(s,1H),7.51−7.80(m,1H),8.39(s,1H).LC−MS:[M+H]=239.9.
中間体B11:B1.4の代わりにB11.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=286.2。
中間体B12:1−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル)ピロリジン−2−オン

1−(5−ブロモピリジン−3−イル)ピロリジン−2−オン(B12.1):3,5−ジブロモピリジン(500mg、2.1mmol)、ピロリジン−2−オン(170mg、2.0mmol)、KCO(1.04g、7.56mmol)、CuI(4mg、0.021mmol)、N1,N1,N2,N2−テトラメチルエタン−1,2−ジアミン(3mg、0.021mmol)及びジオキサン(10mL)の混合物を110℃で12時間攪拌した。30mLのHOを混合物に添加し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL×3)及び塩水(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、UV254、PE/EA=100/1〜2/1)で精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(240mg、47%)を取得した。LC−MS:[M+H]=243.1。
中間体B12:B1.4の代わりにB12.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=206.2。
中間体B13:3−(3−(メチルスルホニル)プロポキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

3−ブロモ−5−(3−ブロモプロポキシ)ピロリジン(B13.1):5−ブロモピリジン−3−オール(500mg、2.87mmol)、1,3−ジブロモプロパン(870mg、4.31mmol)、NaH(230mg、5.74mmol)及びDMF(10mL)の混合物を0℃で12時間攪拌した。混合物に水(10mL)を添加し、EA(10mL×3)で抽出し、抽出物を水(25mL×3)及び塩水(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、PE/EA=100/1〜2/1)で精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(300g、36%)を取得した。LC−MS:[M+H]=296.0。
3−ブロモ−5−(3−(メチルスルホニル)プロポキシ)ピリジン(B13.2):B13.1(300mg、1.02mmol)、NaOSOCH(156mg、1.53mmol)、及びDMSO(2mL)の混合物を室温で一晩攪拌した。10mLの水を混合物に添加し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機層を水(25mL×3)及び塩水(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、UV254、PE/EA=100/1〜2/1)で精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(120mg、40%)を取得した。LC−MS:[M+H]=294.0。
中間体B13:B1.4の代わりにB13.2を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=260.1。
中間体B14:3−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン

3−(5−ブロモピリジン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(B14.1):2,5−ジブロモピリジン(1.0g、4.21mmol)、ピロリジン−2−オン(1.1g、12.7mmol)、KCO(1.16g、8.42mmol)、CuI(40mg、0.21mmol)、N1,N1,N2,N2−テトラメチルエタン−1,2−ジアミン(50mg、0.42mmol)及びジオキサン(10mL)の混合物を110℃で12時間攪拌した。水(30mL)を混合物に添加し、EA(20mL×3)で抽出し、抽出物を水(25mL×3)及び塩水(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、UV254、PE/EA=100/1〜2/1)で精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(380mg、37%)を取得した。LC−MS:[M+H]=244.9。
中間体B14:B1.4の代わりにB14.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=291.0。
中間体B15:3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

3−ブロモ−5−(2−ブロモエトキシ)ピリジン(B15.1):5−ブロモピリジン−3−オール(500mg、2.87mmol)、1,2−ジブロモエタン(810mg、4.31mmol)、KCO(792mg、5.74mmol)及びDMF(10mL)の混合物を室温で12時間攪拌した。混合物を10mLの水で希釈し、EA(10mL×3)で抽出し、有機層を水(25mL×3)及び塩水(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、PE/EA=100/1〜2/1)で精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(200mg、20%)を取得した。LC−MS:[M+H]=279.9。
3−ブロモ−5−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)ピリジン(B15.2):B15.1(200mg、0.71mmol)、NaOSOCH(126mg、1.07mmol)、及びDMSO(2mL)の混合物を室温で一晩攪拌した。混合物に水(10mL)を添加し、EA(10mL×3)で抽出し、抽出物を水(25mL×3)及び塩水(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、PE/EA=100/1〜2/1)で精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(150mg、61%)を取得した。LC−MS:[M+H]=280.0。
中間体B15:B1.4の代わりにB15.2を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=328.2。
中間体B16:6−(2−オキソピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イルボロン酸

4−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−オキソピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(B16.1):2,5−ジブロモピリジン(1.0g、4.21mmol)、ピロリジン−2−オン(2.54g、12.7mmol)、KCO(1.16g、8.42mmol)、CuI(40mg、0.21mmol)、N1,N1,N2,N2−テトラメチルエタン−1,2−ジアミン(92mg、0.63mmol)及びジオキサン(10mL)の混合物を110℃で12時間攪拌した。混合物に水(30mL)を添加し、EA(20mL×3)で抽出し、有機層を水(25mL×3)及び塩水(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、PE/EA=100/1〜2/1)で精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(750mg、50%)を取得した。LC−MS:[M+H]=356.1。
3−オキソ―4−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(B16.2):B1.4の代わりにB16.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=404.0。
中間体B16:HCl/ジオキサン(0.6mL)中のB16.2(100mg、0.31mmol)の混合物を室温で2時間攪拌した。混合物に水(30mL)を添加し、EA(20mL×3)で抽出し、抽出物を水(25mL×3)及び塩水(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、Prep−HPLCで精製することにより、灰色の固体として標題の化合物(50mg、40%)を取得した。LC−MS:[M+H]=222.2。
中間体B17:N−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド

4−ブロモ−N−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼンスルホンアミド(B17.1):DCM(30mL)中の4−ブロモベンゼン−1−スルホニル塩化物(2.0g、7.9mmol)の溶液に、2−アミノエタノール(4.8g、79mmol)及びDIPEA(2.0g、15.8mmol)を0℃で添加した後、反応混合物を室温で一晩攪拌した。沈殿物を濾過により収集し、EtOH(10mL×2)で洗浄し、真空下で乾燥させることにより、白色の固体として標題の化合物(1.8g、収率90%)を取得した。LC−MS:[M+H]=281.9。
中間体B17:B1.4の代わりにB17.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=328.0。
中間体B18:6−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリジン−3−イルボロン酸

5−ブロモ−2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリジン(B18.1):HO(3mL)中の5−ブロモ−2−フルオロピリジン(5.71mmol、1g)の溶液に、2−メチルピロリジン塩酸塩(8.57mmol、0.73g)及びKCO(11.43mmol、1.58g)を添加し、混合物を115℃で3時間攪拌した。混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(逆相、C−18、10mmolのNHHCO:CHOH=0〜80%、UV254&UV214)で精製することにより、黄色の油として標題の化合物(900mg、65%)を取得した。LC−MS:[M+H]=241.1。
中間体B18:ジオキサン(6mL)中のB18.1(0.622mmol、150mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(158mg、0.622mmol)及びKOAc(1.24mmol、121mg)の溶液に、Pd(dppf)Cl(0.062mmol、45.5mg)を添加した。反応混合物をN下、90℃で2時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、濾過物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=207.2。
中間体B19:(4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)(ピロリジン−1−イル)メタノン

5−ブロモ−4−メチルピコリノイル塩化物(B19.1):5−ブロモ−4−メチルピコリン酸(5.6mmol、1.2g)と10mLの塩化チオニルとの混合物を90℃で2時間攪拌した。室温まで冷却した後、混合物を濃縮することにより、黄色の固体として標題の化合物(1g、77%)を取得した。LC−MS:[M+H]=236.1。
(5−ブロモ−4−メチルピリジン−2−イル)(ピロリジン−1−イル)メタノン(B19.2):0℃の10mLのDCM中のピロリジン(3.21mmol、228mg)の溶液に、DIPEA(6.42mmol、829mg)を添加した。0℃で10分間攪拌した後、混合物にB19.1(2.14mmol、500mg)を少量ずつ添加し、0℃で20分間攪拌した後、室温まで昇温させ、さらに2時間攪拌し、濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、PE:EA=0〜40%、UV254&UV280nm)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(560mg、97%)を取得した。LC−MS:[M+H]=269.1。
中間体B19:B1.4の代わりにB19.2を用いて、中間体B1と同様の方法により標題化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=317.3。
中間体B20:4−トリメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピコリンアミド

5−ブロモ−N,N,4−トリメチルピコリンアミド(B20.1):10mLのDCM中の塩酸ジメチルアミン(3.21mmol、262mg)の溶液に、DIPEA(6.424mmol、829mg)を0℃で添加した。混合物を0℃で10分間攪拌した後、B19.1(2.141mmol、500mg)を少量ずつ添加した。混合物を0℃で20分間攪拌した後、室温まで2時間かけて昇温させ、濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、PE:EA=0〜50%、UV254&UV280nm)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(560mg、97%)を取得した。LC−MS:[M+H]=243.1。
中間体B20:B1.4の代わりにB20.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=291.2。
中間体B21:2−(3,5−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エタノール

1−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)−3,5−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(B21.1):CHCN(5mL)中の3,5−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(300mg、1.35mmol)の溶液に、CsCO(800mg、2.702mmol)及び(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(50mg、1.892mmol)を添加した。混合物を90℃で一晩攪拌し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、PE:EA=0〜15%、UV254&UV280)で精製することにより、黄色の油として標題の化合物(300mg、77%)を取得した。LC−MS:[M+H]=381.7。
中間体B21:THF(6mL)中のB21.1(300mg、0.79mmol)の溶液に、TBAF(412mg、1.58mmol)を添加した。混合物を30℃で3時間攪拌し、減圧下で濃縮することにより、黄色の油として標題の化合物(100mg、48%)を取得した。LC−MS:[M+H]=267。
中間体B22:1−(2−メトキシエチル)−3,5−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール

CHCN(5mL)中の3,5−ジメチル−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.68mmol、150mg)の溶液に、1−ブロモ−2−メトキシエタン(0.95mmol、130.5mg)を添加した。混合物を90℃で6時間攪拌し、減圧下で濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、PE:EA=0〜20%、UV254&UV280nm)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(100mg、52%)を取得した。LC−MS:[M+H]=281.5。
中間体B23:3−メチル−2−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

5−ブロモ−3−メチル−2−(メチルチオ)ピリジン(B23.1):DMF(10mL)中の5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルピリジン(1g、5.26mmol)、CHSNa(479mg、6.84mmol)の混合物をN下、0℃で3.5時間攪拌した。混合物を50mLの水で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を50mLの水及び50mLの塩水で順次洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮することにより、白色の固体として標題の化合物(1.1g、95%)を取得した。LC−MS:[M+H]=218。
5−ブロモ−3−メチル−2−(メチルスルホニル)ピリジン(B23.2):DCM(11mL)中のB23.1(1.1g、5mmol)の混合物に、m−CPBA(2.58g、15mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で一晩攪拌した後、2mol/Lの水性NaOH溶液(50mL)によりクエンチングし、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を50mLのHO及び50mLの塩水で順次洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮することにより、白色の固体として標題の化合物(1.2g、96%)を取得した。LC−MS:[M+H]=249.9。
中間体B23:B1.4の代わりにB23.2を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=216.1(対応するボロン酸のMS)。
中間体B24:(5−メチル−6−モルホリノピリジン−3−イル)ボロン酸

4−(5−ブロモ−3−メチルピリジン−2−イル)モルホリン(B24.1):40mLのDMSO中の5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルピリジン(2.5g、13.2mmol)、モルホリン(3.4g、39.6mmol)、KCO(5.5g、39.6mmol)の混合物を120℃に加熱し、16時間攪拌した。混合物を室温まで冷却した。200mLの水を添加し、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機層を150mLの水及び150mLの塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮することにより、白色の固体として標題の化合物(1.8g、53%)を取得した。LC−MS:[M+H]=257.0。
中間体B24:B18.1の代わりにB24.1を用いて、中間体B18と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=223.3。
中間体B25:2−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール

2−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(B25.1):8mLのTHF中の1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノン(400mg、2mmol)の混合物に、6mLのCHMgBr(1mol/L)をN雰囲気下−15℃で添加した。混合物を25℃で5時間攪拌し、飽和NHCl(30mL)でクエンチングした後、1時間攪拌し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を50mLの水及び50mLの塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲル(PE/EA=10:1)で精製することにより、無色の油として標題の化合物(180mg、42%)を取得した。H−NMR(400MHz,CDCl)δppm1.54(s,6H),7.31(dd,1H),7.82(dd,1H),8.58(d,1H).
中間体B25:B1.4の代わりにB25.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=264.2。
中間体B26:4−メチル−2−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルピリジンの代わりに5−ブロモ−2−フルオロ−4−メチルピリジンを用いて、中間体B23と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=298.1。
中間体B27:2−メチル−6−(メチルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルピリジンの代わりに3−ブロモ−6−フルオロ−2−メチルピリジンを用いて、中間体B23と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=298.1。
中間体B28:4−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)ピペラジン−2−オン

4−(5−ブロモピリジン−2−イル)ピペラジン−2−オン(B28.1):20mLのDMSO中の5−ブロモ−2−フルオロピリジン(1g、5.68mmol)、ピペラジン−2−オン(1.7g、17mmol)、KCO(2.35g、17mmol)の混合物を120℃で加熱し、16時間攪拌した。混合物を室温まで冷却し、80mLの水を添加し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出し、合わせた有機層を100mLの水、次いで100mLの塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、残渣をシリカゲル(DCM/MeOH=10:1)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(250mg、17%)を取得した。LC−MS:[M+H]=255.9。
中間体B28:B1.4の代わりにB28.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=304.3。
中間体B29:4,4,5,5−テトラメチル−2−(2−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン

メチル(m−トリル)スルファン(B29.1):20mLのDMF中の3−メチルベンゼンチオール(2g、16mmol)の混合物に、NaH(0.96g、24mmol)を0℃で添加した。混合物を25度で30分間攪拌した。0℃に冷却した後、CHl(22.7g、160mmol)を滴下した。混合物を室温で2時間攪拌し、100mLの水で希釈し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲル(PE/EA=100:0で溶離)で精製することにより、無色の油として標題の化合物(1.3g、59%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。
(4−ブロモ−3−メチルフェニル)(メチル)スルファン(B29.2):30mLのAcOH中のB29.1(1.3g、9.4mmol)の混合物を0℃まで冷却し、Br(1.5g、9.42mmol)を滴下した後、混合物を25℃で3時間攪拌した。混合物を濃縮し、シリカゲル(PEで溶離)で精製することにより、無色の油として標題の化合物(1.7g、85%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。
1−ブロモ−2−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンゼン(B29.3):20mLのDCM中のB29.2(1.7g、7.83mmol)の混合物に、m−CPBA(4.04g、23.5mmol)を0℃で添加した。混合物を25℃で16時間攪拌し、40mLの水でクエンチングした後、DCM(50mL×2)で抽出し、合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲル(PE/EA=7:3で溶離)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(1.3g、66%)を取得した。H NMR(400MHz,CDCl)δppm2.50(s,3H),3.05(s,3H),7.62(dd,2.3Hz,1H),7.74(d,1H),7.80(d,1H).LC−MS:[M+H]=249.1.
中間体B29:B1.4の代わりにB29.3を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=314.0。
中間体B30:(6−(3−ジメチルアミノ)−3−オキソプロピル)ピリジン−3−イル)ボロン酸

3−(5−ブロモピリジン−2−イル)アクリル酸(E)−エチル(B30.1):5mLの酢酸エチル中の5−ブロモピコリンアルデヒド(0.93g、5mmol)、2−ブロモ酢酸エチル(1.25g、7.5mmol)、NaHCO(1.26g、15mmol)、PPh(1.83g、7mmol)、水(10mL)の混合物をN雰囲気下、25℃で16時間攪拌した。混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(40mL×2)で抽出し、合わせた有機層を水(40mL)及び塩水(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲル(PE/EA=6:1で溶離)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(1.1g、85%)を取得した。LC−MS:[M+H]=256.0。
3−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン酸エチル(B30.2):20mLのMeOH中のB30.1(1g、3.9mmol)、CuCl(406mg、4.1mmol)の混合物を0℃に冷却し、NaBH(1.18g、31.2mmol)を少量ずつ添加し、混合物をN雰囲気下、0℃で5時間攪拌した。混合物を濾過し、乾燥まで濃縮した。残渣をシリカゲル(PE/EA=0〜20%)で精製することにより、無色の油として標題の化合物(600mg、60%)を取得した。LC−MS:[M+H]=260.0。
3−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン酸(B30.3):THF(14mL)、水(7mL)及びMeOH(7ml)の混合溶液中のエチルB30.2(600mg、2.32mmol)、NaOH(928mg、23.2mmol)の混合物を40℃で2時間攪拌した。混合物を1N HClによりpH=2〜3に調節した後、濃縮した。残渣を水(30mL)で希釈し、DCM/MeOH(10/1)(40mL×4)で抽出し、NaSOで乾燥させ、濃縮することにより、白色の固体として標題の化合物(375mg、70%)を取得した。LC−MS:[M+H]=232.0。
3−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N,N−ジメチルプロパンアミド(B30.4):B30.3(400mg、1.74mmol)、塩酸ジメチルアミン(570mg、6.96mmol)、HATU(992mg、2.61mmol)、DIEA(1.79g、13.92mmol)及びDCM(20mL)の混合物をN雰囲気下25℃で5時間攪拌した。混合物を水(30mL)で希釈し、EA(30mL×3)で抽出し、合わせた有機層を水(40mL)及び塩水(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をPrep−HPLCで精製することにより、白色の固体として標題の化合物(260mg、58%)を取得した。LC−MS:[M+H]=259.0。
中間体B30:B18.1の代わりにB30.4を用いて、中間体B18と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=ボロン酸ピナコールエステルについては305.3;ボロン酸については223.1。
中間体B31:2,6−ジメチル−4−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)モルホリン

4−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,6−ジメチルモルホリン(B31.1):5−ブロモ−2−フルオロピリジン(3.0g、20mmol)を10mLのDMSO中の2,6−ジメチルモルホリン(6.9g、60mmol)及びKCO(8.3g、60mmol)の溶液に添加した。反応混合物を130℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却してから、100mLのHOを添加した後、EtOAc(2×100mL)で抽出した。有機層を塩水(100ml)で順次洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮することにより、黄色の固体として標題の化合物(4.38g、81%)を取得した。LC−MS:[M+H]=273.0。
中間体B31:B1.4の代わりにB31.1を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=319.0。
中間体B32:4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−(2−メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン

1−ブロモ−4−(2−ブロモエトキシ)ベンゼン(B32.1):HO(20mL)中の4−ブロモフェノール(4.3g、25mmol)、4−ブロモフェノール(12.7g、67.5mmol)、NaOH(1.6g、40mmol)の混合物を11時間かけて還流まで加熱した。DCM(50mL)を添加した。有機相を分離し、濃縮することにより、標題の化合物(4.2g、60%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。
(2−(4−ブロモフェノキシ)エチル)(メチル)スルファン(B32.2):DMF(50mL)中のB32.1(4.3g、25mmol)、CHSNa(6.12g、45mmol)の混合物を90℃で18時間加熱した。DCM(50mL)と水(100mL)を添加した。有機相を分離し、濃縮することにより、標題の化合物(2.9g、80%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。
1−ブロモ−4−(2−(メチルスルホニル)エトキシベンゼン(B32.3):DCM(50mL)中のB32.2(2.9g、12mmol)、m−CPBA(7.28g、36mmol)の混合物を室温で18時間攪拌した。DCM(50mL)と水(100mL)を添加した。有機相を分離し、濃縮した。残渣をPE/EtOAc=1/1で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーで精製することにより、薄黄色の固体として標題の化合物(2.7g、80%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。
中間体B32:B1.4の代わりにB32.3を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=327.2。
中間体B33:2−(2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)エチル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

5−ブロモ−2−ビニルピリジン(B33.1):Pd(PPh(500mg、0.4mmol)を、1,4−ジオキサン(40mL)と炭酸ナトリウムの飽和溶液(12mL)との混合物中の2,5−ジブロモピリジン(5g、21mmol)及び4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(3.6g、23mmol)の攪拌懸濁液に添加した。窒素下の密閉チューブ内で混合物を100℃で16時間攪拌した。混合物をジクロロメタン(200mL)で希釈し、水(100mL)で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカラム、ヘプタン中のジクロロメタン20/80〜80/20)で精製することにより、標題の化合物(2.9g、77%)を得た。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=186.0。
5−ブロモ−2−(2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)エチル)ピリジン(B33.2):B33.1(500mg、2.72mmol)を、酢酸(3mL)中の3,3−ジフルオロピロリジン(930mg、8.16mmol)の溶液に添加し、混合物を100℃で18時間攪拌した。飽和水性重炭酸ナトリウムを添加し、混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後、残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1、クロロホルム:メタノール=10:1)で精製することにより、標題の化合物(500mg、68%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=293.0。
中間体B33:B1.4の代わりにB33.2を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=257.2。(ボロン酸のMHについて)
中間体B34:(6−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ピリジン−3−イル)ボロン酸

2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N,N−ジメチルエタンアミン(B34.1):THF中の2.0Mジメチルアミン(27mL、54mmol)の溶液を酢酸(7mL)中の5−ブロモ−2−ビニルピリジン(1.0g、5.4mmol)の溶液に添加した。混合物を80℃で一晩攪拌し、さらに90℃で2日間攪拌してから、飽和水性重炭酸ナトリウムによりクエンチングした後、酢酸エチルで抽出し、水性硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1、クロロホルム:メタノール=10:1)で精製することにより、標題の化合物(900mg、60%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=231.1。
中間体B34:B18.1の代わりにB34.1を用いて、中間体B18と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=195.2。
中間体B35:2−(メトキシメチル)−3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

5−ブロモ−3−メチルピコリン酸メチル(B35.1):MeOH(10mL)中の5−ブロモ−3−メチルピコリン酸(500mg、2.31mmol)の溶液に、SOCl(275mg、23.1mmol)を室温で添加した。次に、反応混合物を90℃で4時間攪拌した。溶媒を除去することにより、オフホワイト色の固体として標題の化合物(500mg、94%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=232.0。
(5−ブロモ−3−メチルピリジン−2−イル)メタノール(B35.2):MeOH(15mL)中のB35.1(500mg、2.17mmol)の溶液に、NaBH(826mg、21.7mmol)を室温で添加した。次に、反応混合物を90℃で2時間攪拌した。溶媒を除去した。残渣をEtOAc(20mL)に溶解させ、水(15mL)で洗浄した。有機相を濃縮することにより、薄黄色の油として標題の化合物(300mg、68%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=204.2。
5−ブロモ−2−(メトキシメチル)−3−メチルピリジン(B35.3):ヨウ化メチル(254mg、1.79mmol)を、THF(8mL)中のB35.2(300mg、1.49mmol)及びNaH(89mg、2.23mmol)の攪拌懸濁液に添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。DCM(20mL)と水(15mL)を添加した。有機相を分離し、濃縮した。残渣をPrep−TLC(PE/EtOAc=2/1)で精製することにより、固体として標題の化合物(310mg、96%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=218.1。
中間体B35:B1.4の代わりにB35.3を用いて、中間体B1と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=264.0。
中間体B36:4−(2−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)エチル)ピペラジン−2−オン

3,3−ジフルオロピロリジンの代わりにピペラジン−2−オンを用いて、中間体B33と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=332.0。
中間体B37:4−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)−1,4−ジアゼパン−1−カルバルデヒド

2,6−ジメチルモルホリンの代わりに1−ホルミル−1,4−ジアゼパン−6−イリウムを用いて、中間体B31と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=332.3。
中間体B38:4−(2−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)エチル)ピペラジン−1−カルバルデヒド

3,3−ジフルオロピロリジンの代わりにピペラジン−1−カルバルデヒドを用いて、中間体B33と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=346.3。
中間体B39:2−(4−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エタノール

2,6−ジメチルモルホリンの代わりに2−(ピペラジン−1−イル)エタノールを用いて、中間体B31と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=334.2。
中間体B40:(6−(ジメチルカルバモイル)ピリジン−3−イル)ボロン酸

5−ブロモ−N,N−ジメチルピコリンアミド(B40.1):DCM(15mL)中の5−ブロモピコリン酸(1.5g、7.42mmol)の溶液に、塩化オキサリル(5mL)を0℃で添加した。混合物反応物を40℃で1時間攪拌し、減圧下で濃縮した。残渣をDCM(20mL)で希釈し、DIPEA(1.5g)とジメチルアミン(600mg)を順次添加した。混合物を1時間攪拌し、濃縮した後、PE/EA5:1を用いたフラッシュクロマトグラフィーで残渣を精製することにより、標題の化合物(700mg、49%)を取得した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=231.1。
中間体B40:B18.1の代わりにB40.1を用いて、中間体B18と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=195.4。
中間体B41:ピロリジン−1−イル(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)メタノン

(5−ブロモピリジン−2−イル)(ピロリジン−1−イル)メタノン(B41.1):ジメチルアミンの代わりにピロリジンを用いて、中間体B40.1と同様の方法により標題の化合物を調製した。
中間体B41:ジオキサン(2mL)中のB41.1(70mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(77mg、0.305mmol)及びKOAc(59mg、0.604mmol)の溶液に、Pd(dppf)Cl(20mg)を添加した。反応混合物をN下、110℃で2時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、濾過物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=303.2(ボロン酸については、LC−MS:[M+H]=221.2。)
中間体B42:N−メチル−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピコリンアミド

ジメチルアミンの代わりにメタンアミンを用いて、中間体B41と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=181.1。
中間体B43:N−エチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピコリンアミド

ジメチルアミンの代わりにエタンアミンを用いて、中間体B41と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。
中間体B44:N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−N−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピコリンアミド

ジメチルアミンの代わりにN1,N1,N2−トリメチルエタン−1,2−ジアミンを用いて、中間体B41と同様の方法により標題の化合物を調製した。この粗生成物をそれ以上精製せずに次のステップで使用した。LC−MS:[M+H]=252.2。
中間体B45:(5−(4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)ボロン酸

2−(5−ブロモピリジン−3−イル)−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロオイサゾール(B45.1):塩化亜鉛(73.7mg、0.55mmol)を100mLの丸底フラスコ内に配置し、高圧下で3回溶融させてから、N下で周囲温度まで冷却させた後、ドライクロロベンゼン(15mL)中の5−ブロモニコチンニトリル(1g、5.5mmol)及び2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール(513mg、5.8mmol)の溶液を添加した。得られた混合物をN下で48時間還流させた。揮発成分を真空下で除去し、水(20mL)を添加した。水層をDCM(3×10mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を水、塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA:100/1〜3/1)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(1g、71%)を得た。LC−MS:[M+H]=257.1。
中間体B45:B18.1の代わりにB45.1を用いて、中間体B18と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=221.2。
中間体B46:(6−(4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)ボロン酸

5−ブロモ−N−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)ピコリンアミド(B46.1):塩化チオニル(10mL、150mmol)を固体の5−ブロモピコリン酸(1.2g、6mmol)にN下、周囲温度で添加した。得られた混合物を2時間還流させ、揮発成分を真空下で除去した。粗酸塩化物をドライDCM(20mL)に溶解させ、この溶液をDCM(5mL)中の2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール(1.6g、18mmol)の溶液に0℃でゆっくりと添加した。周囲温度で48時間攪拌した後、溶媒を真空下で除去し、粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA:100/1〜5/1)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(1.5g、93%)を得た。LC−MS:[M+H]=273.1。
2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロオイサゾール(B46.2):塩化チオニル(967mmol、5mL)中のB46.1(1g、3.7mmol)の溶液を周囲温度で12時間攪拌した。溶媒を真空下で除去し、ドライDCM(20mL)を添加した。分離した有機層を水性2N NaOH(2×25mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA:100/1〜1/1)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(850mg、91%)を得た。LC−MS:[M+H]=257.0。
中間体B46:B18.1の代わりにB46.2を用いて、中間体B18と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=221.1。
中間体B47:(5−(メトキシメチル)−6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸

(5−ブロモ−2−メチルピリジン−3−イル)メタノール(B47.1):MeOH(15mL)中の5−ブロモ−2−メチル)ニコチン酸エチル(1.0g、4.1mmol)を水素化ホウ素ナトリウム(500mg、12.5mmol)に0℃で少量ずつ添加した。1時間後、反応物を水(10mL)の添加によりクエンチングした。次に、反応物をDCM(3×10mL)で抽出した。抽出物を合わせ、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE/EA:100/1〜5/1)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(650mg、79%)を得た。LC−MS:[M+H]=201.9。
5−ブロモ−3−(メトキシメチル)−2−メチルピリジン(B47.2):THF(10mL)中のB47.1(200mg、1.0mmol)の混合物に、NaH(60%wt、48mg、1.2mmol)を0℃でゆっくりと添加した。混合物を0℃で30分間攪拌した後、CHI(213mg、1.5mmol)を滴下した。反応混合物を0℃でさらに2時間攪拌し、水(5mL)によりクエンチングし、EA(10mL×3)で抽出し、合わせた抽出物を塩水(10mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した後、Prep−TLC(シリカゲル、UV254、PE/EA:5/1)で精製することにより、透明な油として標題の化合物(100mg、70%)を得た。LC−MS:[M+H]=217.9。
中間体B47:B18.1の代わりにB47.2を用いて、中間体B18と同様の方法により標題の化合物を調製した。LC−MS:[M+H]=182.2。
中間体B48:6−(1,1−ジフルオロ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

2−(5−ブロモ−6−メチルピリミジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(48.1):DMSO(35mL)中の銅粉末(2.54g、40.0mmol)の懸濁液に、2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(4.06g、20.00mmol)を添加し、混合物を室温で1時間攪拌した。次に、3,6−ジブロモ−2−メチルピリジン(2.509g、10.00mmol)を添加し、反応混合物を室温で2日間攪拌した。水性NHClを添加してから、混合物をCHClで抽出し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてヘキサン中の3%EtOAc)で精製することにより、薄黄色の液体として標題の化合物(2.140g、72.8%収率)を得た。H NMR(DMSO−d6,400MHz)δ(ppm):8.29(d,1H),7.63(d,1H),4.35(q,2H),2.60(s,3H),1.23(t,3H);LCMS:[MH]295.8.
2−(5−ブロモ−6−メチルピリミジン−2−イル)−2,2−ジフルオロエタン(48.2):MeOH(30mL)中の2−(5−ブロモ−6−メチルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(48.1)(857mg、2.91mmol)の懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム(165mg、4.37mmol)を30分かけて添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。飽和1N NaOHを滴下して反応物をクエンチングした。メタノールをロータリーエバポレータ(rotovap)で蒸発させ、残渣をEtOAc中に添加し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてヘキサン中の10%EtOAc)で精製することにより、無色のシロップとして標題の化合物(610mg、74.7%)を得た。H NMR(DMSO−d6,400MHz)δ(ppm):8.20(d,1H),7.45(d,1H),5.57(t,1H),3.97(dt,2H),2.63(s,3H);LCMS:[MH]253.8.
中間体48又は48a:1,4−ジオキサン(3mL)中の3−ブロモ−2−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−(5−ブロモ−6−メチルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロエタノール(48.2)(150mg、0.60mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(302mg、1.19mmol)、及びKOAc(117mg、1.19mmol)の混合物をアルゴンで1時間バブリングし、PdCl(dppf)CHCl付加物(48.6mg、0.06mmol)を添加し、密閉チューブを120℃の油浴中で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、濾過することにより、標題のボロン酸ピナコールエステル化合物の溶液とそのボロン酸混合物を取得し、これをそれ以上精製せずに次の鈴木カップリング反応に使用した。LCMS:[MH]217.9;300.0.
中間体B49:6−(1,1−ジフルオロ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

2−(5−ブロモ−6−メチルピリミジン−2−イル)−2,2−ジフルオロエチルメタンスルホネート(B49.1):CH2Cl2(10mL)中の2−(5−ブロモ−6−メチルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロエタノール(B48.2)(280mg、1.11mmol)及びDIPEA(0.23g、1.33mmol)の攪拌溶液に、MsCl(95μl、1.22mmol)を0℃で滴下した。反応混合物を室温で2時間攪拌した後、CHClで希釈し、飽和水性NaHCO、塩水で順次洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてヘキサン中10%EtOAc)で精製することにより、無色のシロップとして標題の化合物(357mg、88%収率)を得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ(ppm):8.00(d,1H),7.45(d,1H),4.89(t,2H),3.10(s,3H),2.71(s,3H);LCMS:[MH]+329.7.
3−ブロモ−6−(1,1−ジフルオロ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−2−メチルピリジン(B49.2):DMF(10mL)中のピロリジン(0.93mL、11.12mmol)及びB49.1(367mg、1.11mmol)の混合物を60℃で一晩加熱した。LCMSは、約半分の変換を示した。飽和水性NaHCOを添加し、混合物をEtOAcで抽出し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィーで精製することにより、薄黄色のシロップとして標題の化合物(113mg、33.3%収率)を取得し、さらに、薄黄色の液体として出発材料(152mg、0.460mmol、41.4%収率)も回収した。H NMR(DMSO−d,400MHz)δ(ppm):8.18(d,1H),7.46(d,1H),3.29(t,2H),2.63(s,3H),1.59−1.62(m,4H),および他の4Hは溶媒ピークに覆われた;H NMR(CDCl,400MHz)δ(ppm):7.91(d,1H),7.39(d,1H),3.36(t,2H),2.71(s,3H),2.56−2.75(m,4H),1.66−1.85(m,4H);LCMS,[MH]304.8.
中間体B49又はB49a:B48.2の代わりにB49.2を用いて、B48に従い標題化合物とそのボロン酸の溶液を混合物として調製した。この混合物をそれ以上精製せずに次の鈴木カップリング反応に使用した。LCMS:[MH]270.9;353.0.
中間体B50又はB50a:2−(ジフルオロメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

3−ブロモ−2−(ジフルオロメチル)ピリジン(B50.1):クロロホルム(10mL)中の3−ブロモピコリンアルデヒド(200mg、1.08mmol)に、DAST(0.284mL、2.15mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、飽和水性NaHCO溶液を添加し、混合物をCHClで抽出し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてヘキサン中の3〜5%EtOAc)で精製することにより、薄黄色の液体として標題の化合物(210mg、80%収率)を得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ(ppm):8.68(dd,1H),8.01(d,1H),7.35(dd,1H),6.94(t,1H);LCMS:[MH]208.9.
中間体B50又はB50a:B48.2の代わりにB50.1を用いて、B48に従い標題化合物とそのボロン酸の溶液を混合物として調製した。この混合物をそれ以上精製せずに次の鈴木反応に使用した。LCMS:[MH]174.0,256.9.
中間体B51:2,6−ジメチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

中間体B51:B48.2の代わりに3−ブロモ−2,6−ジメチルピリジンを用いて、B48に従い標題化合物とそのボロン酸の溶液を混合物として調製した。この混合物をそれ以上精製せずに次の鈴木反応に使用した。LCMS:[MH]152.0,232.9.
中間体B52:1−エチル−4−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)ピペラジン

1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−4−エチルピペラジン(B52.1):DMSO(7mL)中の5−ブロモ−2−フルオロピリジン(500mg、2.84mmol)、1−エチルピペラジン(487mg、4.26mmol)、及びKCO(668mg、4.83mmol)の混合物を120℃のマイクロ波で2時間加熱した。飽和水性NaHCO溶液を添加し、混合物をEtOAcで抽出し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィーで精製することにより、薄黄色のシロップとして標題の化合物(756mg、98%収率)を得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ(ppm):8.21(s,1H),7.54(dd,1H),7.28(s,1H),6.57(d,1H),3.56(s,4H),2.57(s,4H),2.49(dd,2H),1.16(t,3H);LCMS:[MH]271.9.
中間体B52:B48.2の代わりにB52.1を用いて、B48に従い標題化合物とそのボロン酸の溶液を混合物として調製した。この混合物をそれ以上精製せずに次の鈴木反応に使用した。LCMS:[MH]236.0,318.0.
中間体B53:4−(ジフルオロメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン

3−ブロモ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン(B53.1):3−ブロモピコリンアルデヒドの代わりに3−ブロモイソニコチンアルデヒドを用いて、B50.1に従い標題化合物を薄黄色の液体として調製した。H NMR(CDCl,400MHz)δ(ppm):8.84(s,1H),8.70(d,1H),7.59(d,1H),6.86(t,1H);LCMS:[MH]208.8.
中間体B53又はB53a:B50.1の代わりにB53.1を用いて、B50に従い標題化合物とそのボロン酸の溶液を混合物として調製した。この混合物をそれ以上精製せずに次の鈴木反応に使用した。LCMS:[MH]174.0,256.9.
中間体B54:1−(4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オール

中間体54:B48.2の代わりに1−(5−ブロモ−4−メチルピリミジン−2−イル)プロパン−1−オールを用いて、B48に従い標題化合物とそのボロン酸の溶液を混合物として調製した。この混合物をそれ以上精製せずに次の鈴木反応に使用した。LCMS:[MH]197.0,278.8.
実施例1
8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン

カルバムイミドチオエート硫酸メチル(1.2):チオ尿素(50g、0.658mol)と水(39mL)の混合物にMeSO(45.4g、0.360mmol)を1時間にわたって滴下した。添加した後、反応混合物を80℃で30分間加熱してから、5時間還流させた。反応混合物を室温まで冷却した後、イソプロピルアルコール(70mL)を添加し、混合物をさらに1時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケークを水(47mL)とイソプロピルアルコール(100mL)の混合物で洗浄した。収集した固体を真空で乾燥させることにより、白色の固体として標題化合物(32g、26%収率)を得た。
5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸(1.3):(Z)−2,3−ジブロモ−4−オキソブト−2−エン酸(30g、0.116mol)を、水(250mL)中のカルバムイミドチオエート硫酸メチル(1.2)(30g、0.116mol)の攪拌懸濁液に室温で添加した。懸濁液を10℃(氷浴)まで冷却した後、EtN(48.6mL、0.349mol)を1時間かけて滴下した。反応混合物を室温で12時間攪拌した。その時点で暗赤色の溶液に活性炭(10g)を添加し、10分後、炭を濾過により除去した。濾過物を濃縮塩酸(25mL)で酸性化し、黄色い沈殿物を濾過により除去し、水(2×80mL)及びジエチルエーテル(2×100mL)で洗浄した後、真空下で乾燥させることにより、黄色の固体として標題化合物(13g、45%収率)を得た。LC−MS:[M−H]247.7。
5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸メチル(1.4):塩化チオニル(3.1mL、43.8mmol)をメタノール(50mL)中の5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸(1.3)(5.5g、22.2mmol)に0℃で滴下した。得られた混合物を85℃で1時間攪拌し、室温まで冷却してから、NaHCO溶液(100mL)中に注ぎ込んだ。混合物をCHCl(3×100mL)で抽出し、水(50mL)、塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、濃縮した。残渣を石油エーテルから再結晶することにより、黄色の固体として標題の化合物(4.6g、79%収率)を取得した。LC−MS:[MH]=262.7。
(5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)メタノール(1.5):CHCl(15mL)中の5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸メチル(1.4)(600mg、2.28mmol)の溶液を−60℃まで冷却した後、DIBAL−H(4.6mL、4.60mmol、シクロヘキサン中1M)を滴下した。反応混合物を−60〜−15℃で30分間維持した後、室温まで昇温させ、さらに12時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、水性NHCL(50mL)でクエンチングした。混合物をCHCl(3×100mL)で抽出した後、合わせた有機画分を塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出剤としてPE中1〜3%EtOAc)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(300mg、56%収率)を得た。LC−MS:[MH]234.9。
メタンスルホン酸(5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)メチル(1.6):0℃のCHCl(10mL)中の(5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)メタノール(1.5)(300mg、1.28mmol)及びEtN(194mg、1.92mmol)の攪拌溶液に、MsCl(220mg、1.92mmol)を滴下した。添加した後、反応混合物を室温で1時間攪拌した。水(12mL)を添加し、反応混合物をCHCl(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、濃縮することにより、黄色の固体として標題の粗化合物(400mg、100%収率)を得た。LC−MS:[MH]312.9。
4−(アジドメチル)−5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン(1.7):DMF(5mL)中のメタンスルホン酸(5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)メチル(1.6)(170mg、0.43mmol)とNaN(143mg、2.20mmol)を50℃で30分間加熱した。混合物を室温まで冷却し、水(30mL)を添加した後、混合物をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(2×10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、濃縮することにより、黄色の固体として標題の粗化合物(120mg、77.7%収率)を得た。LC−MS:[MH]260.0。
(5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)メタンアミン(1.8):THF(60mL)及び水(6mL)中の4−(アジドメチル)−5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン(1.7)(3.5g、9.75mmol)とPhP(3.20g、12.2mmol)の混合物を還流下で2時間加熱した。ほとんどの有機溶媒を蒸発させてから、水性HCl(60mL、1M)を滴下した。混合物をCHCl(30mL)で抽出した。水層を水性NaCOでpH9〜10に塩基性化した。混合物をCHCl(6×100mL)で抽出し、塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、濃縮することにより、青色の油として標題の粗化合物(2.60g、83.8%収率)を得た。LC−MS:[MH]233.9。
N−((5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)メチル)ホルムアミド(1.9):無水酢酸(15mL)とHCOOH(15mL)の混合物を50℃で1時間加熱した。この反応混合物をCHCl(150mL)中の5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)メタンアミン(1.8)(16.0g、68.7mmol)に0℃で滴下した。0℃で30分後、さらに100mLのCHCl、続いて飽和水性NaHCO溶液(600mL)を添加した。混合物をCHClで抽出し、合わせた有機画分を水(800mL)、水性HCl(300mL×1、1M)、水(500mL×1)、及び塩水(800mL×1)で順次洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、濃縮することにより、油状をした標題の粗化合物(15.8g、68.9%収率)を得た。LC−MS:[MH]262.0。
8−ブロモ−5−(メチルチオ)イミダゾ[1,5−f]ピリミジン(1.10):ジオキサン(30mL)中のN−((5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ホルムアミド(1.9)の攪拌溶液に、POCl(430uL、4.60mmol)を滴下した。反応混合物を還流下で30分間加熱した後、氷水(50mL)中に注ぎ込み、水性NaHCO溶液でpHを約8に調節した。混合物をCHCl(4×50mL)で抽出し、塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてヘキサン中5〜10%EtOAc)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(350mg、47%収率)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.62(s,1H)7.72(s,1H)7.54(s,1H)2.74(s,3H);LC−MS:[MH]243.8.
8−ブロモ−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(1.11):0℃のHCl(15mL)中の8−ブロモ−5−(メチルチオ)イミダゾ[1,5−f]ピリミジン(1.10)(400mg、1.639mmol)の懸濁溶液に、m−CPBA(1.102g、4.92mmol)を少量ずつ添加した。5分後、トリエチルアミン(0.91mL、6.55mmol)を0℃で添加し、反応混合物をさらに2分間攪拌した。3mLのCHCl中の(5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メタンアミン(A5)(1.0g、6.1mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。飽和水性NaHCO溶液を添加し、混合物をCHClで抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてCHCl中5%メタノール)、続いてHPLCで精製することにより、白色の固体として標題の化合物(70mg、11.7%収率)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.70(s,1H),8.37−8.48(m,1H),7.38(s,1H),7.28(s,1H),6.87−7.01(m,1H),6.69(dd,1H),4.66(d,2H),4.53(t,2H),3.26(t,2H);LC−MS:[MH]364.7.
8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(実施例1):1,4−ジオキサン(2.5mL)及び水(0.5mL)中の8−ブロモ−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(1.11)(28mg、0.077mmol)、(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)ボロン酸(14.1mg、0.093mmol)、及びKCO(42.6mg、0.308mmol)の混合物を窒素で1分間バブリングし、PdCl(dppf)CHCl付加物(6.3mg、0.0077mmol)を添加し、密閉チューブを110℃のマイクロ波反応器内で1時間加熱した。水を添加し、混合物をEtOAcで抽出し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてCHCl中5%メタノール)、続いてHPLCで精製することにより、白色の固体として標題の化合物(6mg、17.9%収率)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.76(s,1H),8.59(s,1H),8.45(brs,1H),7.26(s,1H),7.11(s,1H),7.01(t,1H),6.77(dd,1H),4.78(s,2H),4.61(t,2H),3.39(t,2H),2.69(s,3H),2.40(s,3H);LC−MS:[MH]390.9.
実施例2
5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)−N−メチル−8−(2−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボキサミド

2−(5−ブロモ2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−(ジフェニルメチレンアミノ)酢酸エチル(2.3):DMSO(50mL)中の2−(ジフェニルメチレンアミノ)酢酸エチル(2.2)(18.4g、69mmol)の溶液を無水DMSO(70mL)中のNaH(60%)(5.0g、125.5mmol)の懸濁液に0℃で滴下した。反応混合物は、直ちにオレンジ色に変わった。2分後、DMSO(50mL)中の5−ブロモ−4−クロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン(2.1)(15g、62.7mmol)を滴下した。反応混合物は、直ちに暗赤色に変わった。混合物を室温で2時間攪拌した。水性NHCl溶液を注意深く添加することにより、反応物をクエンチングした。混合物をEtOAcで抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてヘキサン中10%EtOAc)で精製することにより、白色の固体として標題の化合物(28g、95%収率)を得た。LC−MS:[MH]=470.0。
2−アミノ−2−(5−ブロモ2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)酢酸エチル(2.4):THF(50mL)及び水(30mL)中の2−(5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−((ジフェニルメチレン)アミノ)酢酸エチル(2.3)(5.0g、10.6mmol)の攪拌溶液に、HCl(濃縮)(10mL)を0℃で添加した。混合物を室温で1時間攪拌し、濃縮水性NaCO溶液で反応混合物をpH8〜9に塩基性化した。混合物をDCMで抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてヘキサン中30%EtOAc)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(3.0g、94%収率)を得た。LC−MS:[MH]=305.9。
2−(5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−ホルムアミド酢酸エチル(2.5):HCOOH(4ml)とAcO(4ml)の混合物を50℃で1時間攪拌した。次に、これを室温まで冷却し、20mlのDCM中の2−アミノ−2−(5−ブロモ2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)酢酸エチル(2.4)(2.0g、6.5mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を水性NaCO溶液でpH8〜9に塩基性化した。混合物をDCMで抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてヘキサン中50%EtOAc)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(2.1g、97%収率)を得た。LCMS:[MH]=334.0.
8−ブロモ−5−(メチルチオ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル(2.6):2−(5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−ホルムアミド酢酸エチル(2.5)(2.0g、10mmol)とPOCl(1.5mL)の混合物を110℃で1時間攪拌した。混合物を室温まで冷却し、濃縮した。残渣を水性NaCO溶液でpH8〜9に塩基性化した。混合物をDCMで抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出剤としてヘキサン中30%EtOAc)で精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(1.8g、90%収率)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.67(s,1H),7.99(s,1H),4.33(q,2H),2.76(s,3H),1.34(t,3H);LCMS:[MH]=315.7.
8−ブロモ−5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル(2.7):0℃のCHCl(40mL)中の8−ブロモ−5−(メチルチオ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル(2.6)(1.3g、4.1mmol)の攪拌溶液に、m−CPBA(1.0g、6.1mmol)を少量ずつ添加した。4時間後、CHCl中の(5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メタンアミン(A1)(1.0g、6.1mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。飽和水性NaHCO溶液を添加し、混合物をCHClで抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー、続いてHPLCで精製することにより、黄色の固体として標題の化合物(1.4g、78%収率)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.75(s,1H),8.63(s,1H),7.67(s,1H),6.87−6.99(m,1H),6.69(dd,1H),4.67(s,2H),4.53(t,2H),4.23−4.35(m,2H),3.26(t,2H),1.32(t,3H);LC−MS:[MH]437.3.
5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)−8−(2−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル(2.10):8−ブロモ−5−((2,4−ジフルオロ−5−メトキシベンジル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル(2.7)及び対応するボロン酸を用いた鈴木反応により、実施例1に従って標題化合物を調製した。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.77(s,1H),8.62(brs,1H),8.42(t,1H),7.52(dd,1H),7.34(s,1H),7.24(dd,1H),6.96(t,1H),6.71(dd,1H),4.72(q,2H),4.56(t,2H),3.66−3.77(m,2H),3.31(t,2H),2.19(s,3H),0.90(t,3H);LCMS:[MH]=447.8.
5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)−8−(2−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸(2.11):THF(7mL)及び水(3mL)中の5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)−8−(2−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル(2.10)(75mg、0.168mmol)及びLiOH(80mg、3.34mmol)の混合物を50℃で2日間加熱した。pH2〜3まで、3N水性HClを0℃で滴下した。混合物を濃縮し、残渣をHPLCで精製することにより、白色の固体として標題の化合物(45mg、43%収率)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):12.15(brs,1H),8.83−8.87(m,2H),8.76(d,1H),8.25(d,1H),7.84(t,1H),7.52(s,1H),6.97(t,1H),6.74(dd,1H),4.69−4.81(m,2H),4.57(t,2H),4.06(br s,3H),3.35(t,2H),2.41(s,3H);LCMS:[MH]=419.8.
実施例2:DMF(1.5mL)中の5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)−8−(2−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸(2.11)(10mg、0.019mmol)、塩酸メチルアミン(30mg、0.444mmol)、及びDIPEA(0.082mL、0.469mmol)の混合物を室温で2分間攪拌し;HATU(28.5mg、0.075mmol)を添加し、混合物を室温で3時間攪拌した。飽和水性NaHCOを添加し、混合物をEtOAcで抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、HPLCで精製することにより、白色の固体として標題の化合物(5.2mg、54.5%収率)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.74(s,1H),8.36(dd,1H),8.34(brs,1H),7.93(d,1H),7.43(dd,1H),7.20(s,1H),7.16(dd,1H),6.96(t,1H),6.71(dd,1H),4.71(q,2H),4.56(t,2H),2.15(s,3H);(他のピークは溶媒によって覆われている);H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.57(dd,1H),8.01(s,1H),7.50(dd,1H),7.32(s,1H),7.16−7.23(m,2H),6.90(t,1H),6.71(dd,1H),5.53(t,1H),4.85(dd,2H),4.66(t,2H),3.46(t,2H),2.82(d,3H),2.33(s,3H);LCMS:[MH]=432.9.
実施例3
8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボニトリル

8−ブロモ−5−(メチルチオ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボニトリル(3.5):この中間体は、5−ブロモ−4−クロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン(2.1)及び2−((ジフェニルメチレン)アミノ)アセトニトリル(3.1)を出発材料として用いて、中間体2.6と同様の手順で調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製で、黄色の固体として標題の化合物を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):8.85(s,1H),8.09(s,1H),2.76(s,3H);LCMS:[MH]=268.9.
8−ブロモ−5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボニトリル(3.6):この中間体は、8−ブロモ−5−(メチルチオ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボニトリル(3.5)及び(5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メタンアミン(A5)からの中間体2.7と同様の手順で調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製で、黄色の固体として標題の化合物を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.83(br,1H),8.80(s,1H),7.76(s,1H),6.89−6.99(m,1H),6.70(dd,1H),4.66(d,2H),4.53(t,2H),3.27(t,2H);LCMS:[MH]=388.0.
実施例3:8−ブロモ−5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボニトリル(3.6)と、対応するボロン酸とを用いた鈴木カップリング反応による実施例1に従う調製により、茶色の固体として標題の化合物(67%収率)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):8.86(d,2H),8.52(s,1H),7.55(s,1H),7.01−6.90(m,1H),6.72(dd,1H),4.73(d,2H),4.56(t,2H),3.33‐3.15(m,2H),2.64(s,3H),2.32(s,3H);LC−MS:[MH]416.1.
実施例4
N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−8−(4−(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン

5−ブロモ−N−メトキシ−N−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボキサミド(4.1):DMF(20mL)中の5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸(1.3)(500mg、2.01mmol)の混合物の攪拌懸濁液に、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(294mg、3.01mmol)及びトリエチルアミン(1.7mL、12.04mmol)を室温で添加した。HATU(2.290g、6.02mmol)を少量ずつ添加した後、反応混合物を室温で一晩攪拌した。水を添加し、混合物をEtOAcで抽出し、水、塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィーで精製することにより、標題の粗化合物(503mg、86%収率)を得た。LC−MS:[MH]292.0。
N−メトキシ−N−メチル−5−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボキサミド(4.2):5−ブロモ−N−メトキシ−N−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボキサミド(4.1)及び対応するボロン酸から、実施例1に従って標的化合物を調製した。
(E)−1−(5−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)エタン−1−オンオキシム(4.3):N−メトキシ−N−メチル−5−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボキサミド(4.2)とメチルマグネシウムブロミド反応により、ケトン中間体が得られ;続く塩酸ヒドロキシルアミンとの反応により、標的化合物が得られた。LC−MS:[MH]338.1。
1−(5−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)エタン−1−アミン(4.4):MeOH(25mL)中の(E)−1−(5−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)エタン−1−オンオキシム(4.3)(484mg、1.434mmol)の攪拌溶液に、Ra−Niの一部を添加し、反応混合物をH2雰囲気下、30℃で一晩攪拌した。混合物を濾過し、濃縮した後、残渣をHPLCで精製することにより、白色の固体として標題化合物(249mg、54%収率)を得た。LC−MS:[MH]324.0。
メチル−8−(メチルスルホニル)フェニル)−5−(メチルチオ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン(4.5):中間体1.10の環状化方法に従って標的化合物を調製した。LC−MS:[MH]334.0。
実施例4:1.11の代わりにメチル−8−(メチルスルホニル)フェニル)−5−(メチルチオ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン(4.5)を用いることにより、実施例1に従って標的化合物を調製した。H NMR(500MHz,DMSO−d)δ(ppm):8.64(s,1H),8.06(brs,1H),8.00(d,2H),7.69(d,2H),7.10(s,1H),6.96(t,1H),6.71(dd,1H),4.73(s,2H),4.55(t,2H),3.33(t,.2H),3.29(s,3H),2.04(s,3H);LCMS:[MH]453.0.
実施例5
8−(1.3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)−5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボニトリル

実施例5:中間体3.6と、対応するボロン酸ピナコールエステルからの鈴木反応による実施例2に従う調製により、標的化合物を取得した。H NMR(500MHz,DMSO−d)δ(ppm):8.87(s,1H),8.82(s,1H),7.57(s,1H),6.95(t,1H),6.71(dd,1H),6.17(s,1H),4.73(s,1H),4.55(t,3H),3.60(s,3H),3.32(t,2H),2.18(s,3H).LC−MS:[MH]404.1.
実施例6
5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)−8−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボニトリル

tert−ブチル(8−ブロモ−1−シアノイミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−イル)(5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)カルバメート(6.1):CHCl(10mL)中の中間体3.6(400mg、1.1mmol)、(Boc)O(361mg、1.6mmol)、EtN(223mg、2.2mmol)及びDMAP(10mg)の混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させ、EtOAc中に添加した残渣を水、塩水で順次洗浄し、乾燥させ、濃縮した後、HPLCで精製することにより、白色の固体として標題化合物(270mg)を得た。LC−MS:[MH]488.0。
実施例6:ジオキサン(1mL)中のPd(dba)(18mg、0.02mmol)及びMetBuXPhos(ジ−tert−ブチル(2’、4’、6’−トリイソプロピル−3,4,5,6−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスファン、19.2mg、0.04mmol)の懸濁液をN下、120℃で30分間加熱した。次に、これを、ジオキサン(2mL)中のtert−ブチル(8−ブロモ−1−シアノイミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−イル)(5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)カルバメート(3.7)(20mg、0.04mmol)、4−メチル−1H−イミダゾール(13.5mg、0.16mmol)及びKPO(21.8mg、0.1mmol)の攪拌溶液中に移した。反応混合物を120℃で5時間攪拌した。減圧下での溶媒の除去により、黒色の残渣が得られ、これをHPLCで精製することにより、白色の固体として標題化合物(5mg、30%収率)を得た。H NMR(DMSO−d6)H−NMR(400MHz,DMSO−d)δppm9.29(t,1H),9.08(s,1H),8.94(d,1H),7.92(s,1H),7.65(s,1H),7.00−6.91(m,1H),6.72(dd,1H),4.75(dd,2H),4.56(t,2H),3.31(d,2H),2.33(s,3H);LCMS:[MH]=390.1.
実施例7
5−((2,4−ジフルオロ−5−メトキシベンジル)アミノ)−8−(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル

8−ブロモ−5−((2,4−ジフルオロ−5−メトキシベンジル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル(2.9):この中間体は、8−ブロモ−5−(メチルチオ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル(2.6)及び(2,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)メタンアミンから、2.7の手順に従って調製した。LC−MS:[MH]=440.7。
実施例6:中間体2.9及び対応するボロン酸を用いた鈴木反応により、実施例1に従って標的化合物を調製した。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):8.84(brs,1H),8.79(s,1H),7.93(d,2H),7.57(d,2H),7.50(s,1H),7.31−7.39(m,2H),4.77(s,2H),3.81(s,3H),3.76(q,2H),3.26(s,3H),0.78(t,3H);LC−MS:[MH]=516.8.
実施例8
(8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−イル)メタノール

(8−ブロモ−5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−イル)メタノール(2.8):無水THF(20mL)中の8−ブロモ−5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−カルボン酸エチル(2.7)(500mg、1.15mmol)をNでガス抜きした後、LiAIH(175mg、4.61mmol)を0℃で少量ずつ添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した後、10%水性NaOH溶液でクエンチングした。一般的なワークアップ及びHPLCによる精製によって、白色の固体としての副産物(5−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−イル)メタノール(2.8a)と一緒に、白色の固体として標題化合物(220mg、44%収率)が得られた。2.8:H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.61(s,1H),8.34(t,1H),7.35(s,1H),6.86−7.00(m,1H),6.69(dd,1H),4.88(t,1H),4.78(d,2H),4.66(d,2H),4.52(t,2H),3.24(t,2H);LC−MS:[MH]393.0;2.8’:H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.50(s,1H),8.10(t,1H),7.16(d,1H),6.83−6.98(m,2H),6.68(dd,1H),4.96(t,1H),4.68(d,2H),4.60(d,2H),4.52(t,2H),3.25(t,2H);LC−MS:[MH]315.1.
実施例8:中間体2.8及び対応するボロン酸を用いた鈴木反応により、実施例1に従って標的化合物を調製した。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.60(s,1H),8.45(s,1H),8.40(s,1H),7.01(s,1H),6.94(t,1H),6.69(dd,1H),4.70(d,2H),4.54(t,2H),3.96(s,2H),3.31(t,2H),2.64(s,3H),2.28(s,3H);LCMS:[MH]=420.9.
実施例9
1−クロロ−8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン

8−ブロモ−1−クロロ−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(9.1):0℃のDMF(5mL)中の中間体1.11(500mg、1.3mmol)の攪拌溶液に、NCS(370mg、1.6mmol)を添加し、室温で一晩攪拌した。通常のワークアップ、及びHPLCでの精製により、黄色の固体として標題化合物(150mg)を得た。LC−MS:[MH]397.0.
実施例9:中間体9.1及び対応するボロン酸を用いた鈴木反応により、実施例1に従って標的化合物を調製した。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.68(s,1H),8.55(s,1H),8.46(s,1H),7.17(s,1H),7.02−6.88(m,1H),6.71(dd,1H),4.81−4.61(m,2H),4.55(t,2H),3.31(dd,12.3Hz,2H),2.64(s,3H),2.27(d,3H);LCMS:[MH]=424.8.
実施例10
1−クロロ−8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン

N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−8−(2−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(10.1):中間体11.1及び対応するボロン酸を用いた鈴木反応により、実施例1に従って標的化合物を調製した。LCMS:[MH]=375.8.
N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−1−ヨード−8−(2−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(10.2):NCSの代わりにNISを用いて、実施例8に従い標的化合物を調製した。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.78(d,2H),8.55(s,1H),8.10(s,1H),7.75(s,1H),7.19(s,1H),7.05−6.84(m,1H),6.71(dd,1H),4.71(ddd,2H),4.55(t,2H),3.33(dd,2H),2.41(s,3H);LCMS:[MH]=502.0.
実施例10:DMSO(2mL)中の中間体10.2(50mg、0.1mmol)、MeSONa(30mg、0.3mmol)、及びCuI(57mg、0.3mmol)の混合物をNで1分間バブリングした後、密閉チューブを120℃のマイクロ波反応器内で20分間、次に100℃で3時間加熱した。大部分の溶媒を真空で蒸発させた後、EtOAcに添加した残渣を水性アンモニア、水及び塩水で順次洗浄した。有機相を乾燥させ、濃縮した後、HPLCで精製することにより、黄色の固体として標題化合物(TFA塩)(15mg)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):9.12−8.83(m,2H),8.75(d,1H),8.22(d,1H),7.86−7.69(m,1H),7.50(s,1H),7.05−6.90(m,1H),6.72(dd,1H),4.75(ddd,2H),4.56(t,2H),3.34(t,2H),3.03(s,3H),2.46(s,3H);LCMS:[MH]=453.8.
実施例11
8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−1−(オキサゾール−2−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン

8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(11.1):実施例10.2に従って、標的化合物を調製した。LCMS:[MH]=516.7.
実施例11:DMF(2mL)中の中間体11.1(42mg、0.1mmol)、2−(トリブチルスタニル)オキサゾール(43mg、0.15mmol)、及びLiCl(10mg、0.2mmol)の混合物を窒素で1分間バブリングした。Pd(PPh(10mg)を添加し、混合物を100℃で一晩加熱した。HPLCでの精製により、黄色の固体として標題化合物(13mg、43%収率)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.86(s,1H),8.64(s,1H),8.33(s,1H),7.80(s,1H),7.35(s,1H),6.96(t,1H),6.92(s,1H),6.72(dd,1H),4.79−4.70(m,2H),4.56(t,3H),3.35(t,2H),2.61(s,3H),2.02(s,3H);LCMS:[MH]=457.8.
実施例12
1−エチニル−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−8−(2−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン

N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−8−(2−メチルピリジン−3−イル)−1−((トリメチルシリル)エチニル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(12.1):DMF(2mL)中の中間体10.2(100mg、0.20mmol)、エチニルトリメチルシラン(49mg、0.5mmol)、及びEtN(40mg、0.4mmol)の混合物をNで1分間バブリングした。Pd(PPh(20mg)とCuI(10mg)を添加し、反応混合物を80℃で3時間攪拌した。通常のワークアップの後、反応混合物をHPLCで精製することにより、白色の固体として標題化合物(60mg)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm8.68(s,1H),8.52(d,2H),7.59(dd,1H),7.29(dd,1H),7.22(s,1H),7.07−6.91(m,1H),6.74(dd,1H),4.81−4.63(m,2H),4.58(t,2H),3.34(s,2H),2.33(s,3H),0.00(s,9H).LCMS:[MH]=472.0.
実施例12:MeOH(2mL)中の中間体12.1(50mg、0.10mmol)と(KCO(37mg、0.26mmol)の混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物をHPLCで精製することにより、白色の固体として標題化合物(15mg)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):8.66(s,1H),8.48(dd,2H),7.58(d,1H),7.25(dd,1H),7.21(s,1H),7.07−6.84(m,1H),6.71(dd,1H),4.71(d,2H),4.55(t,2H),3.69(s,1H),3.31(s,1H),2.30(s,3H);LCMS:[MH]=399.8.
実施例13
8−(2−(ジフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−1−(メチルスルホニル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン

8−(2−(ジフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(13.1):中間体11.1及び対応するボロン酸を用いた鈴木反応により、実施例1に従って標的化合物を調製した。LCMS:[MH]285.1.
8−(2−(ジフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−1−ヨードイミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(13.2):標題化合物は、13.1から、実施例11の化合物11.1に従って調製した;LC−MS:[MH]=538.0;
実施例13:標題化合物は、13.2から、実施例10の調製に従って調製した:H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):8.90(s,1H),8.79(s,1H),8.67(d,1H),7.83(d,1H),7.56(dd,1H),7.34(s,1H),6.97(t,1H),6.89−6.64(m,2H),4.74(dd,2H),4.56(t,2H),3.34−3.32(m,2H),2.94(s,3H);LCMS:[MH]=490.1.
実施例14及び15
8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−1−(フェニルスルフィニル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(14)
8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−1−(フェニルスルホニル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(15)

8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)−1−(フェニルチオ)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(11.2):DMSO(2.5mL)中の11.1(60mg、0.12mmol)、ナトリウムベンゼンチオラート(74mg、0.5mmol)、及びCuI(96mg、0.5mmol)の混合物を85℃で一晩攪拌した。反応が完了したら、混合物をHPLCで精製することにより、白色の固体として標題化合物(45mg、56%収率)を得た。LC−MS:[MH]=499.1。
実施例14:0℃のクロロホルム(5mL)中の11.2(20mg、0.04mmol)の攪拌溶液に、m−CPBA(8mg、0.044mmol)(1mLのクロロホルム中)の溶液を滴下した。反応混合物を0℃で1時間攪拌した。溶媒を蒸発させてから、残渣をHPLCで精製することにより、白色の固体として標題化合物(11mg、68%収率)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.80(s,1H),8.74(s,1H),8.58(d,1H),7.56−7.27(m,5H),6.94(d,1H),6.71(dd,1H),4.72(d,2H),4.55(t,2H),3.33(t,2H),2.66(d,2H),2.35(d,3H);LCMS:[MH]=515.1.
実施例15:0℃のクロロホルム(5mL)中の11.2(20mg、0.04mmol)の攪拌溶液に、m−CPBA(40mg、0.022mmol)(1mLのクロロホルム中)の溶液を滴下した。反応混合物を0℃で1時間攪拌した。溶媒を蒸発させてから、残渣をHPLCで精製することにより、白色の固体として標題化合物(11mg、68%)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):8.87(s,1H),8.77(s,1H),8.27(s,1H),7.61(s,1H),7.50(s,3H),7.42(s,1H),6.94(s,1H),6.70(s,1H),4.70(d,2H),4.53(s,2H),3.25(m,2H),2.64(d,3H),2.13(d,3H);LCMS:[MH]=531.1.
実施例16
1−(8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−(((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)アミノ)−イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−1−イル)エタン−1−オン

8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−1−(1−エトキシビニル)−N−((5−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)メチル)イミダゾ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(16.1):標題化合物は、11.1及びトリブチル(1−エトキシビニル)スタンナンから、実施例11に従って調製した。LCMS:[MH]=461.1.
実施例16:THF(3mL)中の16.1(80mg、0.18mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4N、1mL)溶液を添加し、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。精製により、白色の固体として標題化合物(32mg、40%収率)を得た。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):8.81(s,1H),8.75(m,1H),8.26(s,1H),7.49(s,1H),7.00−6.90(m,1H),6.71(dd,1H),4.75−4.71(m,2H),4.55(t,2H),3.31−3.26(m,2H),2.62(s,3H),2.40(s,3H),2.07(s,3H);LCMS:[MH]=433.1.
適切な出発材料及び試薬を用い、一般的手順並びに前述の実施例からの手順を用いて、表2に同定するように、以下の化合物を調製した。実施例17〜58は、実施例1に従って調製した。実施例79〜90は、実施例3及び実施例5に従って調製した。実施例91〜99は、実施例2に従って調製した。実施例100〜104は、実施例10及び実施例13に従って調製した。実施例105〜108は、実施例2に従って調製した。実施例109〜117は、実施例1及び実施例9に従って調製した。実施例118は、実施例11に従って調製した。実施例119は、実施例6に従って調製した。実施例120は、実施例8に従って調製した。
VI.薬理学及び有用性
PRC2複合体の重要な成分として、EEDは、内在性の酵素活性を持っていない。しかし、これは、適正なPRC2機能のために重要である。EEDは、H3K27me3に直接結合し、この結合事象は、PRC2複合体をクロマチン基質に局在化し、メチルトランスフェラーゼ活性をアロステリックに調節する。PRC2の調節EEDサブユニット内のアロステリック部位のターゲティングは、往々にして、EZH2又はPRC2のSAM競合メカニズムを直接ターゲティングする上で有利となるか、又は補足的となる新規且つユニークな見方をもたらし得る。従って、EEDのターゲティングは、多くの癌の形態の治療の新規の治療法の開発にとって非常に魅力的な戦略を提供する。特に、EEDのターゲティングによってPRC2の活性を阻害する小分子が必要とされる。トリアゾロピリミジン誘導体は、本明細書に開示するように、EED若しくはPRC2媒介性疾患又は障害、特に癌の治療のためにEEDをターゲティングする上で有用であることが判明している。
本発明の化合物の有用性は、以下の試験手順のいずれか1つを用いて実証することができる。本発明の化合物が、生化学アッセイで、EZH2、SUZ12、EED、Rbap48及びAEBPの五量体複合体中のPRC2活性を阻害する能力についてそれらを試験した。本発明の化合物がPRC2の細胞活性を阻害する能力は、ヒト細胞系においてヒストンH3リシン27メチル化を分析することにより評価した。本発明の化合物が癌を阻害する能力は、癌の成長を維持するためにPRC2活性への特異的依存性を呈示するヒト癌細胞株の活性を調節する能力に由来するものであった。
AlphaScreen(α−スクリーン)によるEED−H3K27Me3ペプチド競合結合アッセイ
EED−H3K27Me3競合結合アッセイにおいて化合物の効力を評価するために、化合物をDMSOで連続的に3倍希釈して、計12の濃度を得た。次に、各濃度の化合物(各々75nL)をMosquitoにより384ウェルPerkin Elmer ProxiPlate 384 plus platesに移した。バッファー(25mM HEPES、pH8、0.02%Tween−20、0.5%BSA)中に30nM EED(1〜441)−Hisタンパク質及び15nMビオチン−H3K27Me3(19〜33)ペプチドを含む8uLの溶液をウェルに添加してから、化合物と一緒に20分間インキュベートした。AlphaScreen検出ビーズミックスは、前述したバッファー中でニッケルキレート受容体ビーズとストレプトアビジン供与体ビーズを1:1の比で(Perkin Elmer、製品番号6760619C/M/R)混合することによって、使用の直前に調製した。次に、4μLの検出ビーズミックスをプレートに添加し、室温の暗所で1時間インキュベートした。供与体及び受容体ビーズの最終濃度は、各々10μg/mLであった。680nmでサンプルの励起後、615nmフィルタで最適シグナル検出のために改変したAlphaScreenを用いて、プレートをEnVision(PerkinElmer)で読み取った。615nmでのエミッションシグナルを用いて、化合物の阻害を定量した。AlphaScreenシグナルは、陽性対照(最大シグナル対照)及び陰性対照(最小シグナル対照)から得られる読み取りに基づいて正規化して、残った活性のパーセンテージを取得した。次に、プログラムHelios(Novartis)を用いて、データを用量応答式に当てはめることにより、IC50値を得た。Heliosは、Normolle,D.P.,Statistics in Medicine,12:2025−2042(1993);Formenko,I.et al,Computer Methods and Programs in Biomedicine,82,31−37(2006);Sebaugh,J.L.,Pharmaceutical Statistics,10:128−134(2011);Kelly,C.et al.,Biometrics,46(4):1071−1085(1990);及びKahm,M.et al.,Journal of Statistical Software,33(7):(2010)(grofit:Fitting Biological Growth Curves with R,pages 1−21,http://www.jstatsoft.org/で入手可能)により記載される方法を用いた、Novartis社内アッセイデータ解析ソフトウエアである。
各化合物をカウンタースクリーニングに付すことにより、それが、AlphaScreenビーズを妨害したかどうかを決定した。化合物を先行セクションに記載した通りに希釈し、上記バッファー中の12μLの10nMビオチン−ミニPEG−His6ペプチドを添加し、室温で20分間インキュベートした後、各々10μg/mLに添加した。続いて、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした後、EnVisionで読み取った。
EED LC−MSアッセイ
本発明の代表的な化合物を連続的且つ個別にDMSOで3倍希釈して、計8又は12の濃度を得た。次に、各濃度の試験化合物(各120nL)をMosquitoにより384ウェルPerkin Elmer ProxiPlate 384 plus platesに移した。反応バッファー(20mM Tris、pH8.0、0.1% BSA、0.01%Triton、0.5mM DTT)中の24nM 野生型PRC2(wtPRC2)複合体及び2μM SAMの溶液(6μL)をウェルに添加し、これらを試験化合物と一緒に20分間インキュベートした。反応バッファー中3μMのペプチド基質H3K27Me0(ヒストンH3[21〜44]−ビオチン)の6μLの溶液を添加して、各反応を開始した。反応溶液中の最終成分は、様々な濃度の化合物と一緒に、12nM wtPRC2複合体、1μM SAM、及び1.5μM H3K27me0ペプチドを含んだ。陽性対照は、試験化合物の非存在下での酵素、1μM SAM及び1.5μM 基質から成り、陰性対照は、1μM SAM及び1.5μM基質だけから構成された。各反応物を室温で120分間インキュベートした後、クエンチ溶液(320nM d4−SAHを含む2.5%TFA)を3μLずつ添加することにより停止した。反応混合物を2000rpmで2分間遠心分離(Eppendorf遠心分離機5810、Rotor A−4−62)した後、Prominence UFLC(Shimadzu)と連結したTurbulon Spray(Applied Biosystem)を含むAPI 4000三連四重極型質量分析計で読み取った。続いて、SAH生成のレベルを、陽性及び陰性対照から得られた値に基づいて正規化して、酵素活性率を取得した。次に、プログラムHeliosを用いて、データを用量応答式に当てはめることにより、試験化合物のIC50値を得た。
ELISA(H3K27メチル化)アッセイ
本発明の代表的な化合物を連続的且つ個別にDMSOで3倍希釈して、計8又は12の濃度を得た。次に、1:500希釈率で384ウェルプレート中に培養したG401細胞にこれらの化合物を添加して、20μMの最高濃度を得た。細胞を48時間さらに培養して、ELISA手順を実施した。
ヒストン抽出:384ウェルプレート中の細胞をPBS(10×PBSバッファー(1Lの水に対し80gのNaCl(Sigma、S3014)、2gのKCl(Sigma、60128)、14.4gのNaHPO(Sigma、S5136)、2.4gのKHPO(Sigma、P9791)、pH7.4)で洗浄した後、溶解バッファー(0.4N HCl;ウェル当たり45μL)を添加して溶解させた。4℃でプレートを穏やかに30分間攪拌した。細胞溶解物を中和バッファー(0.5Mリン酸ナトリウム二塩基性、pH12.5、1mM DTT;ウェル当たり36μL)で中和した。プレートを攪拌して、ELISAプロトコルの前に、溶解物を十分に混合した。
ELISAプロトコル:細胞溶解物を384ウェルプレートのウェルに移し、PBSを用いて最終量をウェル当たり50μLに調節した。プレートを密閉し、2,000rpmで2分間遠心分離し、4℃で約16時間インキュベートした。プレートをTBSTバッファー(0.1%Tween−20を含む1×TBS(1Lの水に対し10×TBS:24.2gのTris(Sigma、T6066)、80gのNaCl(Sigma、S3014)、またHClでpHを7.6に調節))で洗浄した。ブロッキングバッファー(TBST、5%BSA;ウェル当たり50μL)を添加してから、プレートを室温で1時間インキュベートした。ブロッキングバッファーを除去し、一次抗体を添加した(ウェル当たり30μL)。ブロッキングバッファーを用いて下記の希釈を実施した:抗H3K27me3抗体(Cell Signaling Technology、♯9733)については、希釈は1:1000であり;抗H3K27me2抗体(Cell Signaling Technology、♯9288)については、希釈は1:100であり;抗H3抗体(Abcam、Cat♯24834)については、希釈は1:1000であった。プレート内で一次抗体を室温にて1時間インキュベートした。ウェルをTBSTで洗浄してから、二次抗体と一緒に室温で1時間インキュベートした。二次抗体については、ブロッキングバッファーを用いて下記の希釈を実施した:抗ウサギ抗体(Jackson ImmunoResearch、♯111−035−003)の場合、希釈は1:2000;抗マウス抗体(Cell signaling technology、♯7076)の場合、希釈は1:1000であった。室温で1時間のインキュベーションの後、ウェルをTBSTで洗浄した。ECL基質(Pierce、♯34080)をウェル当たり30μLで添加し、プレートを2,000rpmで2分間遠心分離した。PerkinElmer Envision Readerを用いて読み取った。H3K27メチル化読み出し値を、H3シグナルを用いて正規化した後、DMSOで処理したサンプルに対して、阻害パーセンテージを計算した。次に、プログラムHeliosを用いて、データを用量応答曲線に当てはめることにより、試験化合物のIC50値を取得した。
ウエスタンブロット分析
本発明の代表的な化合物をそれらがPRC2を選択的に阻害する能力について分析した。標準的な分子生物学技術を用いて、ウエスタンブロットを実施した。細胞をSDS分析バッファー(Millpore、Cat#20−163)中に溶解させ、BCAタンパク質アッセイ(Pierce、Cat#PI−23221)によりタンパク質濃度を測定した。ウエスタンブロット対象の抗体:抗−EZH2(#3147)、抗H3(#9715)、抗H3K4me1(#9723)、抗H3K4me2(#9725)、抗H3K4me3(#9727)、抗H3K9me2(♯9753)、抗H3K36me2(#9758)、抗H3K27me2(#9755)、及び抗H3K27me3(#9756)は、Cell Signaling Technology(Danvers,MA,USA)から購入した。抗H3K9me1(#07−395)、抗H3K27me1(♯07−448)、及び抗H3K36me1(#07−548)は、Millipore(Billerica,MA,USA)から購入した。抗H3K36me3(ab9050−100)は、Abcam(Cambridge,UK)から購入した。抗H3K9me3(♯39161)は、Active Motif(Carlsbad,CA,USA)から購入した。
本発明の化合物は、PRC2基質H3K27のメチル化を特異的に阻害する。これは、それらがいくつかのヒト癌細胞株におけるH3K27me2及びH3K27me3を阻害する能力によって実証することができ、そうした細胞株の例として、ラブドイド細胞(G401)及びリンパ腫細胞(WSU−DLCL2、KARPAS422、SU−DHL4)が挙げられる。選択性は、いくつかの他のメチル化マーク、例えば:H3K4me2;H3K9me2;H3K36me3;及びH3K79me3に対してプロファイリングする。
細胞増殖の分析
37℃、5%COの加湿インキュベータにおいて、15%FBS(Invitrogen、cat#10099−141)を補充したRPMI−1640(Invitrogen、cat#11875)中で、標準的細胞培養条件を用いて、B細胞リンパ腫細胞KARPAS422を培養した。細胞増殖に対するPRC2阻害の作用を評価するために、指数関数的に増殖する細胞を、12ウェルプレート(Corning、cat#CLS3513)において1×10細胞/mLの密度で接種した。細胞の接種後、本発明の化合物を細胞培地(0〜100μMの濃度、3×希釈系列)に添加した。Vi−CELL(Beckman Coulter)を用いて、3〜4日毎に最大14日間、生存細胞数を測定した。細胞カウントの日には、新鮮な増殖培地及び化合物を補充し、細胞を1×10細胞/mLの密度まで継代させた。細胞総数は、mL当たりの継代調節生存細胞として表される。用量応答曲線及びIC50値は、Prismを用いて取得した。
薬物動力学的特性の分析
本明細書に開示する化合物の薬物動力学的特性は、以下に記載するプロトコルを用いることにより、決定することができる。
本発明の代表的な化合物を10%PEG300、10%Solutol HS 15及び80%pH4.65酢酸塩バッファーに溶解させて、静脈内(IV)及び経口投与(PO)のために最終濃度0.2mg/mLを取得した。
ラットPK試験の場合、計3匹ずつの雄Sprague DawleyラットをラットIV及びPO PK試験にそれぞれ使用した。1mg/kgの単回ボーラスIV及び2mg/kgの単回強制経口投与(PO)により製剤溶液をそれぞれ投与した。適切な時点で、頸静脈カニューレを用いて血液サンプル(約150μL)を採取した。
マウスPK試験の場合、IV及びPO試験のためにそれぞれ計12匹の雄ICRマウスを使用した。1mg/kgの単回ボーラスIV及び2mg/kgの単回強制経口投与(PO)により製剤溶液をそれぞれ投与した。適切な時点で、イソフルランによる麻酔後に眼窩後穿刺(約150μL/マウス)、又は心臓穿刺によって、血液サンプル(約150μL)を採取した(n=3)。
K3−EDTAを含有するチューブ中にサンプルを収集して、遠心分離まで氷上に保存した。2〜8℃にて血液サンプルを約8000rpmで6分間遠心分離し、得られた血漿を分離し、約80℃で凍結保存した。内標準物質を添加した後、較正曲線を用いて、LC−MS/MSにより定量した。濃度曲線下面積(AUC)、平均滞留時間(MRT)、血漿クリアランス(Cl)、定常状態分布容積(Vdss)、消失半減期(t1/2)、最大濃度(Cmax)、最大濃度時間(Tmax)及び経口バイオアベイラビリティ(F%)を含むPKパラメータを下記の方程式を用いて計算した:

ここで、tは、時間であり、Cは、時間(t)での血漿中濃度であり;
用量iVは、静脈投与の用量であり;用量経口は、経口投与の用量である。
Cl=用量iV/AUC
1/2=0.693×MRT
Vdss=Cl*MRT
F%=(用量iV×AUC経口)/用量経口×AUCiV)×100%
ハイスループット平衡溶解度アッセイのプロトコル
本発明の化合物をまず純粋DMSO中に10mMで溶解させた。各20μLのDMSOストック溶液を96ウェルプレートの6ウェルに移した。DMSO溶媒を30℃、1mbar真空のGeneVac溶媒蒸発器で1時間乾燥させた。200μLのバッファー溶液(pH6.8、又はFaSSIF)を添加した後、プレートを密閉し、室温にて、160rpmで24時間振盪した。プレートを3750rpmで20分間遠心分離し、5μLの上清を495μLのMeOH/HO(1:1)と混合し、較正曲線のために0.01μM、0.1μM、1μM、10μMストック溶液を段階希釈により調製した。較正曲線を用いたHPLC又はLC/MSにより上清を定量した。上清の濃度に基づいてハイスループット平衡溶解度を決定した。
マウス異種移植モデルにおける効力試験
実行される試験は全て、AAALAC認定施設において胸腺欠損ヌードマウスを用いて実施した。恒温恒湿(すなわち、20〜26℃;40〜70%)の個別の換気ケージ内で、動物をSPF条件下に維持した。動物は、放射線滅菌ドライ顆粒飼料及び滅菌飲料水を自由に摂取可能であった。全ての手順及びプロトコルは、動物実験及び内部委員会により承認された。
細胞:Karpas422ヒトB細胞リンパ腫を、大気中5%COの雰囲気下、37℃で、15%FBS(Gibco:10099−141)及び1%Pen Strep(Gibco;15140−122)で補充したRPMI−1640培地(Gibco:11875−093)中に培養した。細胞は、0.5〜2×10細胞/mlの濃度で懸濁培養物中に維持した。細胞は、2〜4日毎に1:3で継代させた。異種移植腫瘍モデルを樹立するために、細胞を収集し、PBS中に懸濁させ、1×10細胞/mLの濃度、1:1の体積比でMatrigel(BD Bioscience)と混合した後、動物当たり5×10細胞/mlの濃度でbalb/cヌードマウス(Vital River)の右脇腹に皮下注射針した。
50mMpH6.8バッファー(USPに従って実験室内で調製)中0.5%メチルセルロース(MC)及び0.5%Tween 80中の懸濁液として、化合物を製剤化し、特定用量を強制経口投与より投与した。
平均腫瘍体積が100〜300mmに達したとき、処置を開始した。腫瘍成長及び体重を定期的にモニターした。異種移植腫瘍の2つの最大直径、すなわち、幅(W)及び長さ(L)を、カリパスを用いて手で測定し、式:0.5×L×Wを用いて腫瘍体積を推定した。
適応可能であれば、結果を平均±SEMとして表示する。GraphPad Prism 5.00(GraphPad Software)を用いて、グラフ作成及び統計解析を実施した。腫瘍及び体重変化データを統計的に解析した。データの分散が正常に分布していれば(等分散のバートレット検定)、処置群と対象群の比較のために、ポストホックダネットの検定(post hoc Dunnet’s test)を含む一元配置分散分析(one−way ANOVA)を用いてデータを解析した。群内比較のためには、ポストホックテューキーの検定(post hoc Tukey test)を使用した。そうでなければ、クラスカル・ウォリス検定(Kruskal−Wallis)順位付けポストホックダンの検定(post hoc Dunn’s)を使用した。
効力の尺度として、実験の終了時に、以下:
(Δ腫瘍体積処置/Δ腫瘍体積対象)*100
に従って、%T/C値を計算する。
腫瘍退縮は、以下:
−(Δ腫瘍体積処置/Δ腫瘍体積処置開始時)*100
に従って計算した。
ここで、Δ腫瘍体積は、評価日の平均腫瘍体積から、実験開始時の平均腫瘍体積を示す。
以下に開示する例示的な実施例を、前述のEED Alphascreen結合、LC−MS及び/又はELISAアッセイで試験したところ、EED阻害活性を有することが判明した。≦5μM(5000nM)のIC50値の範囲が観測された。
以下の表3は、以下の実施例について測定された、EED(a)Alphascreen結合定量、(b)LC−MS定量及び/又は(c)ELISA定量アッセイにおけるIC50値を掲載する。「N/A」は、「未評価」を意味する。
従って、本発明の化合物は、EEDを阻害することが判明し、ゆえに、限定されないが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、肝細胞癌、前立腺癌、乳癌、胆管及び胆嚢癌、膀胱癌、神経芽腫、神経膠腫、膠芽腫及び星細胞腫などの脳腫瘍、頸癌、大腸癌、黒色腫、内膜癌、食道癌、頭部及び頸部癌、肺癌、鼻咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、腎細胞癌、直腸癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、子宮癌、並びに横紋筋肉腫(RMS)、カポジ肉腫、滑膜肉腫、骨肉腫及びユーイング肉腫などの軟部組織肉腫をはじめとする、EED及びPRC2に関連する疾患又は障害の治療に有用である。
V.医薬組成物及び併用薬
本発明の化合物は、典型的に医薬組成物(例えば、本発明の化合物と少なくとも1種の薬学的に許容される担体)として使用される。「薬学的に許容される担体(希釈剤又は賦形剤)」は、動物、特に哺乳動物への生物活性薬剤の送達のために当技術分野で一般に許容される媒体を指し、このようなものとして、当業者には知られているように、一般に安全と認識される(GRAS)溶媒、分散媒体、コーティング剤、界面活性剤、抗酸化剤、防腐剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩類、防腐剤、薬剤安定剤、結合剤、緩衝剤(例えば、マレイン酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、酢酸、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなど)、崩壊剤、潤滑剤、甘味料、香味料、色素など及びこれらの組合せが挙げられる(例えば、Allen,L.V.,Jr.et al.,Remington:The Science and Practice of Pharmacy(2 Volumes),22nd Edition,Pharmaceutical Press(2012)を参照)。本発明の目的のために、溶媒物及び水和物は、本発明の化合物と溶媒(すなわち、溶媒和物)又は水(すなわち、水和物)を含む医薬組成物と考えられる。
製剤は、従来の溶解及び混合手順を用いて調製され得る。例えば、原薬(すなわち、本発明の化合物又は化合物の安定化した形態(例えば、シクロデキストリン誘導体又は他の公知の錯化剤との錯体))を、1種又は複数種の前述した賦形剤の存在下で、好適な溶媒に溶解させる。
本発明の化合物は、任意の好適な手段、例えば、錠剤、カプセル(その各々は、徐放性若しくは持続放出製剤を含む)、丸薬、粉末、顆粒、エリクシール、チンキ剤、懸濁剤(ナノ懸濁剤、ミクロ懸濁剤、噴霧乾燥分散剤)、シロップ、及び乳剤;舌下;口腔;例えば、皮下、静脈内、筋肉内、若しくは胸骨内注射、又は注入技術(例えば、滅菌水性若しくは非水性注射液又は懸濁液)などによる非経口;例えば、吸入スプレーなどの鼻粘膜への投与をはじめとする鼻内;例えば、クリーム又は軟膏の形態などでの局所;あるいは座薬の形態などの直腸により、本明細書に記載の使用のいずれかのために投与することができる。これらは、単独で、しかし一般的には、選択した投与経路及び標準的製薬業務に基づいて選択される製剤用担体と一緒に投与される。
本発明の化合物は、典型的に、薬剤の剤形に製剤化されて、容易に管理できる投与量の薬剤を提供すると共に、簡潔且つ取り扱いが容易な製剤を患者に付与する。本発明の化合物の投与レジメンは、勿論、例えば、具体的な薬剤の薬力学的特徴並びにその投与方式及び経路;レシピエントの種、年齢、性別、健康状態、医学的状態、及び体重;症状の性質及び程度;併用療法の種類;処置の頻度;投与経路、患者の腎及び肝機能、並びに所望の効果などの公知の要因に応じて変わり得る。本発明の化合物は、1日1回用量で投与してもよいし、又は1日の総用量を2回、3回、又は4回に分割した量で投与してもよい。
特定の事例では、例えば、他の抗癌剤、免疫調節薬、抗アレルギー剤、制吐剤(又は鎮吐剤)、鎮痛剤、細胞保護剤、並びにそれらの組合せなどの少なくとも1種の追加の医薬品(又は治療薬)と併用して、本発明の化合物を投与するのが有利な場合もある。
用語「併用療法」は、本発明に記載される治療できる疾患、障害又は病状を治療するための2種以上の治療薬の投与を指す。こうした投与は、固定比の活性成分を有する単一カプセルのように、実質的に同時にこれらの治療薬の同時投与を包含する。あるいは、こうした投与は、各々の活性成分について複数、又は個別の容器(例えば、カプセル、粉末、及び液体)を用いた同時投与を包含する。本発明の化合物及び追加の治療薬は、同じ投与経路又は異なる投与経路によって投与することができる。粉末及び/又は液体は、投与前に、所望の用量に再形成又は希釈してもよい。さらに、こうした投与は、ほぼ同時又は異なる時点のいずれかでの、各タイプの治療薬の連続的な使用も包含する。いずれの場合にも、治療レジメンは、本明細書に記載される病状又は障害を治療する上で、薬剤併用の有益な効果をもたらすことになる。
併用療法での使用が考慮される一般的化学療法薬としては、アナストロゾール(Arimidex(登録商標))、ビカルタミド(Casodex(登録商標))、ブレオマイシン硫酸塩(Blenoxane(登録商標))、ブスルファン(Myleran(登録商標))、注射用ブスルファン(Busulfex(登録商標))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、N4−ペントキシカルボニル−5−デオキシ−5−フルオロシチジン、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、カルムスチン(BiCNU(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シスプラチン(Platinol(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)又はNeosar(登録商標))、シタラビン、シトシンアラビノシド(Cytosar−U(登録商標))、注射用シタラビンリポソーム(DepoCyt(登録商標))、ダカルバジン(DTIC−Dome(登録商標))、ダクチノマイシン(Actinomycin D、Cosmegan)、ダウノルビシン塩酸塩(Cerubidine(登録商標))、注射用ダウノルビシンクエン酸塩リポソーム(DaunoXome(登録商標))、デキサメタゾン、ドセタキセル(Taxotere(登録商標))、ドキソルビシン塩酸塩(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標))、エトポシド(Vepesid(登録商標))、フルダラビンリン酸塩(Fludara(登録商標))、5−フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、Efudex(登録商標))、フルタミド(Eulexin(登録商標))、テザシチビン、ゲムシタビン(ジフルオロデオキシシチジン)、ヒドロキシ尿素(Hydrea(登録商標))、イダルビシン(Idamycin(登録商標))、イホスファミド(IFEX(登録商標))、イリノテカン(Camptosar(登録商標))、L−アスパラギナーゼ(ELSPAR(登録商標))、ロイコボリンカルシウム、メルファラン(Alkeran(登録商標))、6−メルカプトプリン(Purinethol(登録商標))、メトトレキサート(Folex(登録商標))、ミトキサントロン(Novantrone(登録商標))、マイロターグ、パクリタキセル(Taxol(登録商標))、ナブ−パクリタキセル(Abraxane(登録商標))、フェニックス(イットリウム90/MX−DTPA)、ペントスタチン、カルムスチンインプラントを含むポリフェプロサン20(Gliadel(登録商標))、タモキシフェンクエン酸塩(Nolvadex(登録商標))、テニポシド(Vumon(登録商標))、6−チオグアニン、チオテパ、チラパザミン(Tirazone(登録商標))、注射用トポテカン塩酸塩(Hycamptin(登録商標))、ビンブラスチン(Velban(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、及びビノレルビン(Navelbine(登録商標))が挙げられる。
本発明の化合物と併用する上で特に興味深い抗癌剤としては、以下のものが挙げられる:
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤:(Chen,S.et al.,Nat Cell Biol.,12(11):1108−14(2010);Zeng,X.et al.,Cell Cycle,10(4):579−83(2011))アロシン(Aloisine)A;アルボシジブ(Alvocidib)(また、フラボピリドール又はHMR−1275、2(2−クロモフェニル)−5,7−ジヒドロキシ−8−[(3S,4R)−3−ヒドロキシ−1−メチル−4−ピペリジニル]−4−クロメノンとしても知られ、米国特許第5,621,002号明細書に記載されている);シリゾチニブ(PF−02341066、CAS 877399−52−5);2−(2−クロロフェニル)−5,7−ジヒドロキシ−8−[(2R,3S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−3−ピロリジニル]−4H−1−ベンゾピラン−4−オン、塩酸塩(P276−00、CAS 920113−03−7);1−メチル−5−[[2−[5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−ピリジニル]オキシ]−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ベンズイミダゾール−2−アミン(RAF265、CAS 927880−90−8);インジスラム(E7070);ロスコビチン(CYC202);6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン、塩酸塩(PD0332991);ジナシクリブ(SCH727965);N−[5−[[(5−tert−ブチルオキサゾール−2−イル)メチル]チオ]チアゾール−2−イル]ピペリジン−4−カルボキサミド(BMS 387032、CAS 345627−80−7);4−[[9−クロロ−7−(2,6−ジフルオロフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンザゼピン−2−イル]アミノ]−安息香酸(MLN8054、CAS 869363−13−3);5−[3−(4,6−ジフルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]−N−エチル−4−メチル−3−ピリジンメタンアミン(AG−024322、CAS 837364−57−5);4−(2,6−ジクロロベンゾイルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸N−(ピペリジン−4−イル)アミド(AT7519、CAS 844442−38−2);4−[2−メチル−1−(1−メチルエチル)−1H−イミダゾール−5−イル]−N−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(AZD5438、CAS 602306−29−6);パルボシクリブ(PD−0332991);及び(2R,3R)−3−[[2−[[3−[[S(R)]−S−シクロプロピルスルホンイミドイル]−フェニル]アミノ]−5−(トリフルオロメチル)−4−ピリミジニル]オキシ]−2−ブタノール(BAY 10000394)。
チェックポイントキナーゼ(CHK)阻害剤:(Wu,Z.et al.,Cell Death Differ.,18(11):1771−9 (2011))7−ヒドロキシスタウロスポリン(UCN−01);6−ブロモ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(3R)−3−ピペリジニル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン(SCH900776、CAS 891494−63−6);5−(3−フルオロフェニル)−3−ウレイドチオフェン−2−カルボン酸N−[(S)−ピペリジン−3−イル]アミド(AZD7762、CAS 860352−01−8);4−[((3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)アミノ]−3−(1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−クロロキノリン−2(1H)−オン(CHIR 124、CAS 405168−58−3);7−アミノダクチノマイシン(7−AAD)、イソグラヌラチミド、デブロモヒメニアルジシン;N−[5−ブロモ−4−メチル−2−[(2S)−2−モルホリニルメトキシ]−フェニル]−N’−(5−メチル−2−ピラジニル)尿素(LY2603618,CAS 911222−45−2);スルホラファン(CAS 4478−93−7、4−メチルスルフィニルブチルイソチオシアネート);9,10,11,12−テトラヒドロ−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3’,2’,1’−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1,3(2H)−ジオン(SB−218078、CAS 135897−06−2);並びにTAT−S216A(YGRKKRRQRRRLYRSPAMPENL)、及びCBP501((d−Bpa)sws(d−Phe−F5)(d−Cha)rrrqrr);並びに(αR)−α−アミノ−N−[5,6−ジヒドロ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−1H−ピロロ[4,3,2−ef][2,3]ベンゾジアゼピン−8−イル]−シクロヘキサンアセトアミド(PF−0477736)。
プロテインキナーゼB(PKB)又はAKT阻害剤:(Rojanasakul,Y.,Cell Cycle,12(2):202−3(2013);Chen B.et al.,Cell Cycle,12(1):112−21(2013))8−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−9−フェニル−1,2,4−トリアゾロ[3,4−f][1,6]ナフチリジン−3(2H)−オン(MK−2206、CAS 1032349−93−1);ペリホシン(Perifosine)(KRX0401);4−ドデシル−N−1,3,4−チアジアゾール−2−イル−ベンゼンスルホンアミド(PHT−427、CAS 1191951−57−1);4−[2−(4−アミノ−1,2,5−オキサジアゾール−3−イル)−1−エチル−7−[(3S)−3−ピペリジニルメトキシ]−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イル]−2−メチル−3−ブチン−2−オール(GSK690693、CAS 937174−76−0);8−(1−ヒドロキシエチル)−2−メトキシ−3−[(4−メトキシフェニル)メトキシ]−6H−ジベンゾ[b,d]ピラン−6−オン(パロミド529、P529、又はSG−00529);トリシルビン(Tricirbine)(6−アミノ−4−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−4H,8H−ピロロ[4,3,2−デ]ピリミド[4,5−c]ピリダジン);(αS)−α−[[[5−(3−メチル−1H−インダゾール−5−イル)−3−ピリジニル]オキシ]メチル]−ベンゼンエタンアミン(A674563、CAS 552325−73−2);4−[(4−クロロフェニル)メチル]−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(CCT128930、CAS 885499−61−6);4−(4−クロロフェニル)−4−[4−(1Hピラゾール−4−イル)フェニル]−ピペリジン(AT7867、CAS 857531−00−1);及びArchexin(RX−0201、CAS 663232−27−7)。
C−RAF阻害剤:(Chang,C.et al.,Cancer Cell,19(1):86−100(2011))Sorafenib(Nexavar(登録商標));3−(ジメチルアミノ)−N−[3−[(4−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−4−メチルフェニル]−ベンズアミド(ZM336372、CAS 208260−29−1);及び3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−[(3,4−ジヒドロ−3−メチル−4−オキソ−6−キアゾリニル)アミノ]−4−メチルフェニル]−ベンズアミド(AZ628、CAS 1007871−84−2)。
ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)阻害剤:(Gonzalez,M.et al.,Cancer Res.,71(6):2360−2370(2011))4−[2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−[[4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル]メチル]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル]モルホリン(また、GDC 0941としても知られ、PCT公開番号:国際公開第09/036082号パンフレット及び同第09/055730号パンフレットに記載されている);2−メチル−2−[4−[3−メチル−2−オキソ−8−(キノリン−3−イル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]フェニル]プロピオニトリル(また、BEZ235又はNVP−BEZ 235としても知られ、PCT公開番号:国際公開第06/122806号パンフレットに記載されている);4−(トリフルオロメチル)−5−(2,6−ジモルホリノピリミジン−4−イル)ピリジン−2−アミン(また、BKM120又はNVP−BKM120としても知られ、PCT公開番号:国際公開第2007/084786号パンフレットに記載されている);トザセルチブ(Tozasertib)(VX680又はMK−0457、CAS 639089−54−6);(5Z)−5−[[4−(4−ピリジニル)−6−キノリニル]メチレン]−2,4−チアゾリジンジオン(GSK1059615、CAS 958852−01−2);(1E,4S,4aR,5R,6aS,9aR)−5−(アセチルオキシ)−1−[(ジ−2−プロペニルアミノ)メチレン]−4,4a,5,6,6a,8,9,9a−オクタヒドロ−11−ヒドロキシ−4−(メトキシメチル)−4a,6a−ジメチル−シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2−c]ピラン−2,7,10(1H)−トリオン(PX866、CAS 502632−66−8);8−フェニル−2−(モルホリン−4−イル)−クロメン−4−オン(LY294002,CAS 154447−36−6);2−アミノ−8−エチル−4−メチル−6−(1H−ピラゾール−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(SAR 245409又はXL 765);1,3−ジヒドロ−8−(6−メトキシ−3−ピリジニル)−3−メチル−1−[4−(1−ピペラジニル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、(2Z)−2−ブテンジオエート(1:1)(BGT 226);5−フルオロ−3−フェニル−2−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]−4(3H)−キナゾリノン(CAL101);2−アミノ−N−[3−[N−[3−[(2−クロロ−5−メトキシフェニル)アミノ]キノキサリン−2−イル]スルファモイル]フェニル]−2−メチルプロパンアミド(SAR 245408又はXL 147);及び(S)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸2−アミド1−({4−メチル−5−[2−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチル)−ピリジン−4−イル]−チアゾール−2−イル}−アミド)(BYL719)。
BCL−2阻害剤:(Beguelin,W.et al.,Cancer Cell,23(5):677−92(2013))4−[4−[[2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキサン−1−イル]メチル]−1−ピペラジニル]−N−[[4−[[(1R)−3−(4−モルホリニル)−1−[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]−3−[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル]スルホニル]ベンズアミド(また、ABT−263としても知られ、PCT公開番号:国際公開第09/155386号パンフレットに記載されている);テトロカルシン(Tetrocarcin)A;アンチマイシン(Antimycin);ゴシポール(Gossypol)((−)BL−193);オバトクラックス(Obatoclax):エチル−2−アミノ−6−シクロペンチル−4−(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチル)−4Hクロモン−3−カルボン酸エチル(HA14−1);オブリメルセン(Oblimersen)(G3139,Genasense(登録商標));Bak BH3ペプチド;(−)−ゴシポール酢酸(Gossypol)酢酸(AT−101);4−[4−[(4’−クロロ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル]−1−ピペラジニル]−N−[[4−[[(1R)−3−(ジメチルアミノ)−1−[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]−3−ニトロフェニル]スルホニル]−ベンズアミド(ABT−737,CAS 852808−04−9);及びNavitoclax(ABT−263,CAS 923564−51−6)。
マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MEK)阻害剤:(Chang,C.J.et al.,Cancer Cell,19(1):86−100 (2011))XL−518(また、GDC−0973、Cas No. 1029872−29−4としても知られ、ACC Corp.から入手可能);セルメチニブ(Selumetinib)(5−[(4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ]−4−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−カルボキサミド、また、AZD6244又はARRY 142886としても知られ、PCT公開番号:国際公開第2003077914号パンフレットに記載されている);ベニメチニブ(Benimetinib)(6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド、また、MEK162、CAS 1073666−70−2としても知られ、PCT公開番号:国際公開第2003077914号パンフレットに記載されている);2−[(2−クロロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−N−(シクロプロピルメトキシ)−3,4−ジフルオロ−ベンズアミド(また、CI−1040又はPD184352としても知られ、PCT公開番号:国際公開第2000035436号パンフレットに記載されている);N−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ]−3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−ベンズアミド(また、PD0325901としても知られ、PCT公開番号:国際公開第2002006213号パンフレットに記載されている);2,3−ビス[アミノ[(2−アミノフェニル)チオ]メチレン]−ブタンジニトリル(また、U0126としても知られ、米国特許第2,779,780号明細書に記載されている);N−[3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル]−1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−シクロプロパンスルホンアミド(また、RDEA119又はBAY869766としても知られ、PCT公開番号:国際公開第2007014011号パンフレットに記載されている);(3S,4R,5Z,8S,9S,11E)−14−(エチルアミノ)−8,9,16−トリヒドロキシ−3,4−ジメチル−3,4,9,19−テトラヒドロ−1H−2−ベンゾオキサシクロテトラデシン−1,7(8H)−ジオン](また、E6201としても知られ、PCT公開番号:国際公開第2003076424号パンフレットに記載されている);2’−アミノ−3’−メトキシフラボン(また、Biaffin GmbH & Co.,KG,Germanyから入手可能なPD98059としても知られる);ベムラフェニブ(Vemurafenib)(PLX−4032,CAS 918504−65−1);(R)−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオン(TAK−733、CAS 1035555−63−5);ピマセルチブ(Pimasertib)(AS−703026,CAS 1204531−26−9);トラメチニブ(Trametinib)ジメチルスルホキシド(GSK−1120212,CAS 1204531−25−80);2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(AZD 8330);並びに3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−[(3−オキソ−[1,2]オキサジナン−2−イル)メチル]ベンズアミド(CH 4987655又はRo 4987655)。
アロマターゼ阻害剤:(Pathiraja,T.et al.,Sci.Transl.Med.,6(229):229 ra41(2014))エキセメスタン(Exemestane)(Aromasin(登録商標));レトロゾール(Letrozole)(Femara(登録商標));及びアナストロゾール(Anastrozole)(Arimidex(登録商標))。
トポイソメラーゼII阻害剤:(Bai,J.et al.,Cell Prolif.,47(3):211−8(2014))エトポシド(Etoposide)(VP−16及びリン酸エトポシド(Etoposide)、Toposar(登録商標)、VePesid(登録商標)及びEtopophos(登録商標));テニポシド(Teniposide)(VM−26,Vumon(登録商標));並びにタフルポシド(Tafluposide)。
SRC阻害剤:(Hebbard,L.,Oncogene, 30(3):301−12(2011))Dasatinib(Sprycel(登録商標));サラカチニブ(Saracatinib)(AZD0530、CAS 379231−04−6);ボスチニブ(Bosutinib)(SKI−606,CAS 380843−75−4);5−[4−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]フェニル]−N−(フェニルメチル)−2−ピリジンアセトアミド(KX2−391、CAS 897016−82−9);及び4−(2−クロロ−5−メトキシアニリノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(AZM475271,CAS 476159−98−5)。
ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤:(Yamaguchi,J.et al.,Cancer Sci.,101(2):355−62(2010))ボリノスタット(Voninostat)(Zolinza(登録商標));ロミデプシン(Romidepsin(Istodax(登録商標));トレイコスタチン(Treichostatin)A(TSA);オキサムフラチン(Oxamflatin);ボリノスタット(Vorinostat)(Zolinza(登録商標)、スベロイルアニリドヒドロキサム酸);ピロキサミド(Pyroxamide)(シベロイル−3−アミノピリジンアミドヒドロキサム酸);トラポキシン(Trapoxin)A(RF−1023a);トラポキシン(Trapoxin)B(RF−10238);シクロ[(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソ−2−オキシランオクタノイル−O−メチル−D−チロシル−L−イソロイシル−L−プロリル](Cyl−1);シクロ[(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソ−2−オキシランオクタノイル−O−メチル−D−チロシル−L−イソロイシル−(2S)−2−ピペリジンカルボニル](Cyl−2);環状[L−アラニル−D−アラニル−(2S)−η−オキソ−L−α−アミノオキシランオクタノイル−D−プロリル](HC−毒素);シクロ[(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソ−2−オキシランオクタノイル−D−フェニルアラニル−L−ロイシル−(2S)−2−ピペリジンカルボニル](WF−3161);クラミドシン((S)−環状(2−メチルアラニル−L−フェニルアラニル−D−プロリル−η−オキソ−L−α−アミノオキシランオクタノイル);アピシジン(Apicidin)(シクロ(8−オキソ−L−2−アミノデカノイル−1−メトキシ−L−トリプトフィル−L−イソロイシル−D−2−ピペリジンカルボニル);ロミデプシン(Romidepsin)(Istodax(登録商標)、FR−901228);4−フェニル酪酸塩;スピルコスタチン(Spiruchostatin)A;マイルプロイン(Mylproin)(バルプロ酸);エンチノスタット(Entinostat)(MS−275、N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イル−メトキシカルボニル)−アミノ−メチル]−ベンズアミド);及びデプデシン(Depudecin)(4,5:8,9−ジアンヒドロ−1,2,6,7,11−ペンタデオキシ−D−トレオ−D−ヨード−ウンデカ−1,6−ジエンチオール)。
抗腫瘍抗生物質:(Bai,J.et al.,Cell Prolif.,47(3):211−8(2014))ドキソルビシン(Doxorubicin)(Adriamycin(登録商標)及びRubex(登録商標));ブレオマイシン(Bleomycin)(lenoxane(登録商標));ダウノルビシン(Daunorubicin)(ダウノルビシン塩酸塩、ダウノマイシン、及びルビドマイシン塩酸塩、Cerubidine(登録商標));リポソームダウノルビシン(ダウノルビシンクエン酸塩リポソーム、DaunoXome(登録商標));ミトキサントロン(Mitoxantrone)(DHAD、Novantrone(登録商標));エピルビシン(Epirubicin)(Ellence(商標);イダルビシン(Idarubicin)(Idamycin(登録商標)、Idamycin PFS(登録商標));ミトマイシン(Mitomycin)C(Mutamycin(登録商標));ゲルダナマイシン(Geldanamycin);ハービマイシン(Herbimycin);ラビドマイシン(Ravidomycin);及びデスアセチルラビドマイシン(Desacetylravidomycin)。
脱メチル化剤:(Musch,T.et al.,PLoS One,(5):e10726(2010))5−アザシチジン(Azacitidine)(Vidaza(登録商標));及びデシタビン(Decitabine)(Dacogen(登録商標))。
抗エストロゲン剤:(Bhan,A.et al.,J Mol Biol.,S0022−2836(14)00373−8(2014))タモキシフェン(Tamoxifen)(Novaldex(登録商標));トレミフェン(Toremifene)(Fareston(登録商標));及びフルベストラント(Fulvestrant)(Faslodex(登録商標))。
一部の患者は、投与の最中又は投与後に、本発明の化合物及び/又は他の抗癌剤に対してアレルギー反応を起こす恐れがあり;そのため、多くの場合、アレルギー反応のリスクを最小限に抑えるために抗アレルギー剤が投与される。好適な抗アレルギー剤としては、以下のものが挙げられる:コルチコステロイド(Knutson,S.,et al.,PLoS One,DOI:10.1371/journal.pone.0111840(2014))、例えば、デキサメタゾン(例えば、Decadron(登録商標))、ベクロメタゾン(例えば、Beclovent(登録商標))、ヒドロコルチゾン(また、コルチゾン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウムとしても知られ、商品名Ala−Cort(登録商標)、ヒドロコルチゾンリン酸エステル、Solu−Cortef(登録商標)、Hydrocort Acetate(登録商標)及びLanacort(登録商標)で販売されている)、プレドニゾロン(商品名Delta−Cortel(登録商標)、Orapred(登録商標)、Pediapred(登録商標)、及びPrelone(登録商標)で販売されている)、プレドニゾン(商品名Deltasone(登録商標)、Liquid Red(登録商標)、Meticorten(登録商標)及びOrasone(登録商標)で販売されている)、メチルプレドニゾロン(また、6−メチルプレドニゾロン、メチルプレドニゾロン酢酸エステル、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウムとしても知られ、商品名Duralone(登録商標)、Medralone(登録商標)、Medrol(登録商標)、M−Prednisol(登録商標)及びSolu−Medrol(登録商標)で販売されている);ジフェニルヒドラミン(例えば、Benadryl(登録商標))、ヒドロキシジン、及びシプロヘプタジンなどの抗ヒスタミン剤;並びにβアドレナリン受容体作動薬、アルブテロール(例えば、Proventil(登録商標)、及びテルブタリン(Brethine(登録商標))などの気管支拡張薬。
本発明の化合物との併用に特に興味深い免疫調節薬としては、以下:共刺激分子の活性化剤又は免疫チェックポイント分子の阻害剤(例えば、PD−1、PD−L1、LAG−3、TIM−3若しくはCTLA4の1つ又は複数の阻害剤)又はこれらの任意の組合せの1つ又は複数が挙げられる。
特定の実施形態では、免疫調節薬は、共刺激分子の活性化剤である。一実施形態では、共刺激分子のアゴニストは、以下:OX40、CD2、CD27、CDS、ICAM−1、LFA−1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4−1BB(CD137)、GITR、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7−H3又はCD83リガンドのアゴニスト(例えば、アゴニスト抗体若しくはその抗原結合断片、又は可溶性融合物)から選択される。
特定の実施形態では、免疫調節薬は、免疫チェックポイント分子の阻害剤である。一実施形態では、免疫調節薬は、PD−1、PD−L1、PD−L2、CTLA4、TIM3、LAG3、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4及び/又はTGFRβの阻害剤である。一実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD−1、PD−L1、LAG−3、TIM−3若しくはCTLA4、又はそれらの任意の組合せを阻害する。用語「阻害」又は「阻害剤」は、特定のパラメータ、例えば、所与の分子、例えば、免疫チェックポイント分阻害剤の活性の低減を含む。例えば、ある活性、例えば、PD−1又はPD−L1活性の少なくとも5%、10%、20%、30%、40%以上の阻害がこの用語に含まれる。従って、阻害は、100%である必要はない。
一部の患者は、本発明の化合物及び/又は他の抗癌剤の投与の最中及び投与後に、吐気を催す恐れがあり;そのため、吐気(上腹部)及び嘔吐を予防するのに鎮吐薬が使用される。好適な鎮吐薬として、アプレピタント(Emend(登録商標))、オンダンセトロン(Zofran(登録商標))、グラニセトロンHCl(Kytril(登録商標))、ロラゼパム(Ativan(登録商標))、デキサメタゾン(Decadron(登録商標))、プロクロルペラジン(Compazine(登録商標))、カソピタント(Rezonic(登録商標)及びZunrisa(登録商標))、並びにそれらの組合せが挙げられる。
患者をより快適にするために、治療期間中に経験する痛みを緩和する薬剤が処方されることが多い。多くの場合、Tylenol(登録商標)などの一般の市販鎮痛薬が使用される。しかし、中度又は重度の痛みには、ヒドロコドン/パラセタモール又はヒドロコドン/アセトアミノフェン(例えば、Vicodin(登録商標))、モルヒネ(例えば、Astramorph(登録商標)若しくはAvinza(登録商標))、オキシコドン(例えば、OxyContin(登録商標)若しくはPercocet(登録商標))、オキシモルホン塩酸塩(Opana(登録商標))、及びフェンタニル(例えば、Duragesic(登録商標))などのオピオイド鎮痛薬も有用である。
治療毒性から正常細胞を保護すると共に、臓器毒性を制限するために、細胞保護剤(例えば、神経保護剤、フリーラジカルスカベンジャー、心臓保護剤、アントラサイクリン血管外漏出中和剤、栄養剤など)を補助療法として使用してもよい。好適な細胞保護剤として、アミホスチン(Amifostine)(Ethyol(登録商標))、グルタミン、ジメスナ(Tavocept(登録商標))、メスナ(Mesnex(登録商標))、デクスラゾキサン(Zinecard(登録商標)又はTotect(登録商標))、キサリプロデン(Xaprila(登録商標))、並びにロイコボリン(また、カルシウムロイコボリン、シトボルム因子及びフォリン酸としても知られる)が挙げられる。
コード番号、一般名又は商品名により識別される活性化合物の構造は、標準的概説「The Merck Index」の現行版又はデータベース、例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications)から入手することができる。
一実施形態では、本発明は、ヒト若しくは動物被験者への投与に好適な薬学的に許容される担体と一緒に、少なくとも1つの本発明の化合物(例えば、本発明の1化合物)又はその薬学的に許容される塩を単独で、又は他の抗癌剤と併用して含む医薬組成物を提供する。
一実施形態では、本発明は、癌などの細胞増殖疾患に罹患したヒト又は動物被験者を治療する方法を提供する。本発明は、そうした治療を必要とするヒト又は動物を治療する方法を提供し、この方法は、治療有効量の本発明の化合物(例えば、本発明の1化合物)又はその薬学的に許容される塩を単独で、又は他の抗癌剤と併用して被験者に投与するステップを含む。
特に、組成物は、併用治療薬として製剤化されるか、又は個別に投与される。
悪性疾患の治療を目的とする併用療法では、本発明の化合物と他の抗癌剤は、特に時間制限なしに、同時に、一緒に、又は順次投与してよく、その際、こうした投与は、被験者の身体に2つの成分の治療有効レベルを供給する。
好ましい実施形態では、本発明の化合物と他の抗癌剤は、一般に、注入又は経口で、任意の順序で連続的に投与される。投与レジメンは、患者の病期、体力、個別の薬剤の安全プロファイル、及び個別の薬剤の耐容性、並びに併用薬を投与する担当医及び医師には公知の他の基準に応じて変動し得る。本発明の化合物及び他の抗癌剤は、治療に用いられる特定のサイクルに応じて、互いに数分、数時間、数日、又は数週間の間隔を置いて投与してよい。さらに、サイクルは、治療サイクル中に他方の薬剤より高い頻度で、及び薬剤の投与毎に異なる用量で、一方の薬剤を投与することも含み得る。
本発明の別の態様では、1つ又は複数の本発明の化合物と、本明細書に開示される併用パートナーとを含むキットが提供される。代表的なキットは、(a)本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、(b)例えば、前述したような、少なくとも1種の併用パートナーを含み、ここで、こうしたキットは、投与に関する指示を含むパッケージ挿入物又は他のラベリングを含んでもよい。
さらに、公知の治療法、例えば、ホルモン又は特に放射線の投与との併用に好都合となるように、本発明の化合物を使用することもできる。本発明の化合物は、とりわけ、放射線療法に対して感受性が低い腫瘍の治療のために、特に、放射線増感剤として使用され得る。
本発明の別の態様では、1つ又は複数の本発明の化合物と、本明細書に開示される併用パートナーとを含むキットが提供される。代表的なキットは、(a)本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、(b)例えば、前述したような、少なくとも1種の併用パートナーを含み、ここで、こうしたキットは、投与に関する指示を含むパッケージ挿入物又は他のラベリングを含んでもよい。
本発明の併用療法では、本発明の化合物及び他の治療薬は、同じ又は異なる製造者によって製造者及び/又は製剤化され得る。さらに、(i)医師への併用製剤の引き渡し前(例えば、本発明の化合物と他の治療薬とを含むキットの場合);(ii)投与の少し前に、医師自身により(又は医師の指導に従って);(iii)患者自身において、例えば、本発明の化合物及び他の治療薬の連続的投与の間に、本発明の化合物と他の治療薬(若しくは医薬品)を一緒にして、併用療法にすることもできる。
さらに、本発明の化合物は、EED及び/又はPRC2に関する試験若しくはアッセイにおいて、標準又は参照化合物として、例えば、標準品又は対照としても有用である。こうした化合物は、例えば、ミエロペルオキシダーゼ活性に関する医薬研究に使用する目的で、市販のキットに用意することもできる。例えば、本発明の化合物は、その既知活性を活性が不明な化合物と比較するアッセイで、基準として使用することもできる。これは、実験者に、アッセイが適切に実施されたことを保証し、特に、試験化合物が、参照化合物の誘導体である場合に、比較の基準を付与することになる。新規のアッセイ又はプロトコルを開発する際に、それらの有効性を試験するために、本発明の化合物を使用することができる。また、本発明の化合物は、EED及び/又はPRC2に関する診断アッセイに使用してもよい。
適用のための医薬組成物(又は製剤)は、薬剤を投与する方法に応じて様々な方式で包装することができる。一般に、流通する製品は、医薬製剤が適切な形態で中に入った容器を有する。好適な容器は、当業者に周知であり、ボトル(プラスチック及びガラス)、小袋、アンプル、ポリ袋、金属シリンダーなどの材料が含まれる。容器は、不注意でのパッケージ内容物への接触を防止するために、不正開封防止アサンブラージュを備えていてもよい。さらに、容器には、容器の内容物について記載するラベルが付着している。このラベルは適切な警告も含み得る。

Claims (16)

  1. 式(IA):
    (式中:
    Aは、以下:
    から独立して選択され;
    Xは、独立して、CH又はOであり;
    Wは、独立して、N又はCR14であり;
    Yは、独立して、N又はCR13であり;
    Zは、独立して、N又はCR11であり;
    及びRは、独立して、H又はハロゲンであり;
    は、独立して、以下:ハロゲン、フェニル、並びに炭素原子と、N、NR、O、及びS(O)から選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む5〜6員ヘテロアリールから選択され;ここで、前記フェニル及びヘテロアリールは、0〜3個のR3Aで置換されており;
    各R3Aは、独立して、以下:ハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、R3C、−OR3C、−C(=O)R3D、NR3E3F、−C(=O)NR3E3F、−NHC(=O)R3D、−S(=O)3D、−S(=O)NR3E3F、−NHS(=O)(C〜Cアルキル)、及び−CR3C3E3Gから選択され;
    3Bは、独立して、以下:OH、NR、C〜Cアルコキシ、−C(=O)NR、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、並びに炭素原子と、N、NR、O、及びS(O)から選択される1〜2個のヘテロ原子とを含む5〜6員ヘテロシクロアルキルから選択され;ここで、前記ヘテロシクロアルキルは、0〜2個のRで置換されており;
    各R3Cは、独立して、以下:C〜Cシクロアルキル、フェニル、並びに炭素原子と、N、NR、O、及びS(O)から選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む4〜7員複素環から選択され;ここで、各部分は、0〜2個のRで置換されており;
    各R3Dは、独立して、以下:C〜Cアルキル及びR3Cから選択され;
    3E及びR3Gは、出現毎に、独立して、以下:H及びC〜Cアルキルから選択され;
    各R3Fは、独立して、以下:H、及び0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキルから選択され;
    は、独立して、以下:H、ハロゲン及びC〜Cアルキルから選択され;
    は、独立して、以下:OH及びC〜Cアルキルから選択され;
    は、独立して、以下:H、ハロゲン、CN、C〜Cアルキニル、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)NR3E3D、−S(=O)R3D、−S(=O)3D、−S(=O)NR3E3F、−CONHNH、0〜2個のRで置換されたフェニル、炭素原子と、N、NR、O、及びS(O)から選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む5〜6員ヘテロアリールから選択され;ここで、前記ヘテロアリールは、0〜3個のR3Aで置換されており;
    11は、独立して、H、ハロゲン、又はNHであり;
    12は、独立して、H、OCH、又はハロゲンであり;
    13は、独立して、H又はハロゲンであり;
    14は、独立して、H、ハロゲン、CH、又はOCHであり;
    15は、独立して、H、ハロゲン、CH、OH、OCH、OCHF、OCHF、又はOCFであり;
    各Rは、独立して、以下:H、→O、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)H、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、及びベンジルから選択され;
    は、独立して、以下:ハロゲン、OH及びC〜Cアルコキシから選択され;
    各Rは、独立して、以下:=O、ハロゲン、OH、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、及びC〜Cハロアルコキシから選択され;
    は、独立して、以下:OH及びNRから選択され;
    及びRは、出現毎に、独立して、以下:H及びC〜Cアルキルから選択され;
    各pは、独立して、0、1及び2から選択され;
    m及びnは、出現毎に、独立して、0及び1から選択される)
    の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. 各R3Aが、独立して、以下:ハロゲン、CN、−(O)−(0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、R3C、−C(=O)R3D、NR3E3F、−C(=O)NR3E3F、−S(=O)3D、−S(=O)NR3E3F、−NHS(=O)(C〜Cアルキル)、及び−C−C〜Cシクロアルキルから選択され;
    が、独立して、以下:H、ハロゲン、CN、C〜Cアルキニル、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)NR3E3D、−S(=O)R3D、−S(=O)3D、−S(=O)NR3E3F、−CONHNH、0〜1個のRで置換されたフェニル、オキサゾリル、テトラゾリル、0〜2個のRで置換されたピリジルから選択され;
    各Rが、独立して、以下:H、→O、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)H、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、及びC〜Cシクロアルキルから選択され;
    が、Hである、
    請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. が、独立して、H又はFであり;
    が、Hであり;
    が、独立して、以下:フェニル、並びに炭素原子と、O、N及びNRから選択される1〜2個のヘテロ原子とを含む5〜6員ヘテロアリールから選択され;ここで、前記フェニル及びヘテロアリールは、0〜3個のR3Aで置換されており;
    mは、独立して、0及び1から選択され;
    nは、0である、
    請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. Aが、独立して、
    から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. Aが、独立して、
    から選択され;
    が、独立して、H又はFであり;
    が、独立して、以下:0〜3個のR3Aで置換されたフェニル、0〜2個のR3Aで置換されたピリジル、0〜2個のR3Aで置換されたピリミジニル、0〜2個のR3Aで置換されたイソキサゾリル、及び
    から選択され;
    各R3Aが、独立して、以下:ハロゲン、CN、0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cハロアルキル、NH(0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル)、N(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHS(=O)(C〜Cアルキル)、
    から選択され;
    3Bが、独立して、以下:ハロゲン、OH、N(C〜Cアルキル)
    から選択され;
    が、Hであり;
    が、独立して、以下:H、ハロゲン、CN、C〜Cアルキニル、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル、−CONH(0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)Ph、−S(=O)Ph、−CONHNH、0〜1個のC〜Cアルコキシで置換されたフェニル、オキサゾリル、テトラゾリル、0〜2個のC〜Cアルキルで置換されたピリジル、
    から選択され;
    が、Hであり;
    各Rが、独立して、以下:H、0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル、−CO(C〜Cアルキル)、及びシクロプロピルから選択される、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. が、独立して、以下:0〜3個のR3Aで置換されたフェニル、0〜2個のR3Aで置換されたピリジル、及び0〜2個のR3Aで置換されたピリミジニルから選択され;
    各R3Aが、独立して、以下:F、Cl、CH、−CHOH、CHF、CHF、CF、CN、−OCH、−OCHCH、−OCH(CH、−OCHF、−C(=O)N(CH、−CHNHC(=O)CH、−S(=O)CH、NH、シクロプロピル、
    から選択され;
    が、独立して、以下:H、Cl、CN、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、及び−S(=O)(C〜Cアルキル)から選択される、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. Aが、独立して、
    から選択され;
    Xが、独立して、CH又はOであり;
    Wが、独立して、N又はCR14であり;
    Yが、独立して、N又はCR13であり;
    Zが、独立して、N又はCR11であり;
    が、独立して、以下:0〜3個のR3Aで置換されたフェニル、0〜2個のR3Aで置換されたピリジル、及び0〜2個のR3Aで置換されたピリミジニルから選択され;
    3Aが、独立して、ハロゲン、CN、0〜1個のR3Bで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)N(C〜Cアルキル)、及び
    から選択され;
    3Bが、独立して、以下:ハロゲン、OH、N(C〜Cアルキル)から選択され;
    が、独立して、以下:H、ハロゲン、CN、及び−CO(C〜Cアルキル)から選択され;
    11が、独立して、H、ハロゲン、又はNHであり;
    12が、独立して、H、OCH、又はハロゲンであり;
    13が、独立して、H又はハロゲンであり;
    14が、独立して、H、ハロゲン、CH、又はOCHであり;
    15が、独立して、H、ハロゲン、CH、OH、OCH、OCHF、OCHF、又はOCFである、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. が、Fである、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. 前記化合物が、実施例1〜120から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. 1又は複数種の薬学的に許容される担体と、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物とを含む医薬組成物。
  11. 少なくとも1種の追加の治療薬をさらに含む、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記少なくとも1種の追加の治療薬が、他の抗癌剤、免疫調節薬、抗アレルギー剤、鎮吐剤、鎮痛剤、細胞保護剤、及びそれらの組合せから選択される、請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 治療法に使用するための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  14. EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療を目的とする薬剤の製造のための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
  15. 前記疾患又は障害が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、中皮腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、肝細胞癌、前立腺癌、乳癌、胆管及び胆嚢癌、膀胱癌、神経芽腫、神経鞘腫、神経膠腫、膠芽腫及び星細胞腫などの脳腫瘍、頸癌、大腸癌、黒色腫、内膜癌、食道癌、頭部及び頸部癌、肺癌、鼻咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、腎細胞癌、直腸癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、子宮癌、並びに軟部組織肉腫から選択される、請求項14に記載の使用。
  16. EED及び/若しくはPRC2により媒介される疾患又は障害の治療方法であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物を治療有効量で、こうした治療を必要とする患者に投与するステップを含む方法。
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